JP2003190921A - 有機廃棄物分解装置及び分解方法 - Google Patents

有機廃棄物分解装置及び分解方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不連続撹拌方式で充分な酸素供給が保証さ
れ、構造が単純で故障が発生しにくい有機廃棄物処理装
置及び処理方法を提供する。 【解決手段】 有機廃棄物分解装置1は、水平方向回転
軸を中心に回転可能な円筒状分解槽10;円筒状分解槽
の内部で、前記回転軸と平行に延び、円筒状分解槽を分
解処理室と給気室とに分割する多孔性隔壁;微生物担持
担体挿入手段18;被処理有機廃棄物挿入手段30;円
筒状分解槽の回転手段40;酸素供給手段12a;排気
手段12b;及び微生物担持担体及び被処理有機廃棄物
の混合物に酸素を通気させる強制通気手段を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機廃棄物分解装
置及び分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レストランや食品加工工場、あるいは一
般家庭等からも、廃棄物として残飯又は野菜くず等の生
ゴミが排出される。こうした有機廃棄物(特に、食料品
系有機廃棄物)の処理方法としては、微生物に分解させ
る方法が従来から広く使用されている。微生物は、一般
に、有機担体、例えば、木材のおがくず、チップ、もみ
殻、又はそば殻、あるいは多孔性無機担体、例えば、岩
石又はセラミックに担持させ、それらの微生物担持担体
と有機廃棄物とを混合する。
【0003】有機廃棄物処理装置には、微生物担持担体
及び有機廃棄物を収容する処理槽を動かさずに、可動攪
拌手段を内部に有するタイプと、微生物担持担体及び有
機廃棄物を収容する処理槽自体を回転させるタイプとが
存在する。処理槽を動かさずに内部の可動攪拌手段を動
かして攪拌するタイプでは、内容物を充分に攪拌するた
めに、攪拌手段として高強度の材料を使用する必要があ
り、更に高出力の動力が必要であるという欠点がある。
【0004】処理槽回転型の処理装置としては、例え
ば、特開2000−317429公報に、分解処理ドラ
ムを有する生ゴミ処理装置が記載されている。この生ゴ
ミ処理装置によれば、分解処理ドラムの内壁に複数の衝
立板が取り付けられており、酸素の供給は撹拌によって
行われる。従って、この生ゴミ処理装置では、分解処理
ドラムを連続的に回転させながら微生物処理を実施する
必要がある。このため、微生物担持担体も、分解処理ド
ラムの回転により衝立板と衝突して摩耗するので、微生
物担持担体が短時間で粉砕され、消滅してしまうという
問題があった。微生物担持担体として、有機物担体を使
用した場合は、非常に早く消滅し、セラミック等の無機
担体でも比較的早く消滅してしまう。また、連続的に回
転させる処理装置によると、特に、米や小麦などの穀類
廃棄物を処理する際に、糊化、餅化、又はガム状化の現
象が起き、被処理物が塊となって分解が進まず、衝立板
及び分解処理ドラム内壁に糊化された被処理物が付着し
て機械が損壊する等の問題もあった。糊化、餅化、又は
ガム状化の防止策としては、手早く小塊に分割してしま
う方法、低温にして粘性を低下させる方法(この方法で
は低温のために微生物分解反応も停止する)等が考えら
れるが、経済的な問題等があり実用的ではない。更に、
この生ゴミ処理装置では、排水手段を存在させないの
で、被処理物が水分を多量に含有していた場合に分解処
理ドラム内に過剰な水分が溜まってしまうことがある。
ドラム内に過剰に水分が溜まると、その水分によって微
生物に、充分な空気が供給されなくなるので、嫌気性発
酵が起こり、分解速度が著しく低下するばかりでなく、
アンモニアガスやメタンガスなどの有害/悪臭物質が発
生するという問題もあった。
【0005】分解処理ドラムを不連続に回転させる装置
としては、例えば、特開2000−61431公報に、
多孔性のドラム内に生ゴミ及び微生物担持担体を収容
し、ドラム周辺をカバーにより密閉して、カバー内に空
気を通気しながらドラムを間欠的に回転させる生ゴミ消
滅型攪拌装置が記載されている。この装置によれば、分
解処理ドラムを回転させて撹拌した後、分解処理ドラム
の回転を停止し、静止状態で微生物処理を実施すること
ができる。しかしながら、分解処理ドラムを静止した場
合、ドラムの側壁部に位置する微生物担持担体には酸素
が供給されるが、ドラム中心部に位置する微生物担持担
体には充分に酸素が供給されないので、均一な空気供給
のために、頻繁にドラムを回転させる必要があった。そ
の結果、分解処理ドラムを連続的に回転させる装置と同
様の問題が発生する。
【0006】微生物担持担体に空気を充分に通気させる
構造を有する処理装置としては、例えば、特開平10−
113642公報に、分解処理ドラムの回転軸を垂直方
向に配置した縦回転型処理装置が記載されている。しか
しながら、この装置では、攪拌機構が複雑になるので故
障し易く、撹拌に必要な動力が高出力になるという欠点
があった。
【0007】更に、特開平10−156320公報に
は、分解処理ドラムの回転軸を水平方向に配置した多孔
性の横回転型円筒形ドラムを有する処理装置が記載され
ている。この装置では、微生物担持担体を収容したドラ
ムの下方から上方へ空気を通気する。しかし、この装置
によると、円筒形の多孔性ドラム内部に微生物担持担体
層が、断面円弧状の層を形成するので、層厚の差が極め
て大きくなり、通気抵抗の差もそれに応じて大きくな
る。従って、層厚が薄い領域では多くの空気が通過する
が、層厚の厚い領域では空気がほとんど通過しないこと
があり、大多数の微生物担持担体は、層厚の厚い領域に
存在するので、全体としては、充分な好気性発酵が行わ
れないという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
有機廃棄物処理装置(特に、生ゴミ処理装置)において
は、充分な酸素供給を保証するために連続撹拌方式を採
用すると、糊化、餅化、又はガム状化の現象が起きると
共に微生物担持担体が早期に破壊されるという欠点があ
り、その逆に、不連続撹拌方式を採用すると、充分な酸
素供給が保証されないか、構造が複雑になって故障が発
生し易くなるというジレンマがあった。従って、本発明
の課題は、不連続撹拌方式を採用し、しかも充分な酸素
供給が保証され、更に構造が単純で故障が発生しにくい
有機廃棄物処理装置及び処理方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、本発明に
より、 (1)実質的に水平な方向に延びる回転軸を中心に回転
可能な円筒状分解槽; (2)前記円筒状分解槽の内部で、前記回転軸と実質的
に平行に延び、前記円筒状分解槽を、分解処理室と給気
室とに分割する多孔性隔壁; (3)前記分解処理室内に、微生物担持担体を挿入する
手段; (4)前記分解処理室内に、被処理有機廃棄物を挿入す
る手段; (5)前記円筒状分解槽を回転させる手段; (6)前記給気室内に酸素を供給する給気手段; (7)前記分解処理室から気体を排出する排気手段;及
び (8)前記分解処理室に挿入されている微生物担持担体
及び被処理有機廃棄物の混合物に、前記給気手段及び/
又は前記排気手段を介して、酸素を通気させる強制通気
手段;を含む、有機廃棄物分解装置によって解決するこ
とができる。
【0010】また、本発明は (1)実質的に水平な方向に延びる回転軸と実質的に平
行に延びる多孔性隔壁によって分割された分解処理室と
給気室とを備え、前記分解処理室内に微生物担持担体を
含み、そして前記の回転軸を中心に回転可能な円筒状分
解槽を用意し; (2)前記分解処理室内に、被処理有機廃棄物を挿入
し; (3)前記の円筒状分解槽を、前記回転軸を中心に回転
させることにより、前記分解処理室内の微生物担持担体
と被処理有機廃棄物とを混合し; (4)微生物担持担体及び被処理有機廃棄物の混合物に
よって分解処理室内に形成される安息角と多孔性隔壁と
が実質的に平行になり、前記給気室が前記分解処理室の
下方になる位置で、円筒状分解槽の回転を停止して静止
させ; (5)酸素を、前記給気室から、前記多孔性隔壁を経
て、微生物担持担体及び被処理有機廃棄物の混合物内部
を経由させ、円筒状分解槽に設けた排気手段から排出す
る強制的な通気条件下において微生物発酵を実施する;
ことを特徴とする、有機廃棄物の分解方法にも関する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明による有機廃棄物分
解装置を添付図面に沿って説明するが、本発明はこれら
の添付図面に示す態様に限定されるものではない。図1
は、本発明による有機廃棄物分解装置1の斜視図であ
り、図2は、図1の有機廃棄物分解装置1に含まれる横
回転型円筒状分解槽10の内部構造、及び被処理有機廃
棄物挿入手段30の構造を示す部分断面図である。
【0012】図1及び図2に示すように、本発明による
有機廃棄物分解装置1は、横回転型円筒状分解槽10
と、被処理物挿入手段30と、前記円筒状分解槽10を
回転させる回転手段40とを含む。前記の横回転型円筒
状分解槽10の内部には、後述するように、有機廃棄物
を分解する分解処理室3が配置されている。
【0013】前記の横回転型円筒状分解槽10は、その
回転軸が実質的に水平方向となるように配置して使用さ
れ、図2の矢印X方向への回転及びそれとは逆方向であ
る矢印Y方向への回転が可能であり、回転を停止して静
止状態にすることも可能である。回転手段40として
は、前記の回転及び静止を可能とする手段である限り限
定されるものではないが、例えば、図1に示すように、
モータ42及び支持ギア41a,41bを挙げることが
できる。なお、図1においては、横回転型円筒状分解槽
10の正面側から見える2つの支持ギア41a,41b
のみを示すが、横回転型円筒状分解槽10の裏側にも同
様の支持ギアが2つ存在する。図1に示すように、歯車
型の支持ギア41a,41bを用いる場合は、それらと
嵌合可能なリング状ギア43a,43bを、横回転型円
筒状分解槽10の円筒状側壁部10a上に設けることも
できる。図1に示す一方の支持ギア41bとリング状ギ
ア43bとに代わり、支持ローラ及びリング状ローラを
用いることもできる。あるいは、全ての支持ギア及びリ
ング状ギアに代わり、支持ローラ及びリング状ローラを
用いることもできる。
【0014】前記の横回転型円筒状分解槽10は、その
内部に設けた分解処理室3に、微生物を担持させた担体
(微生物担持担体)を挿入する手段として、例えば、図
1に示すように、円筒状分解槽10の円筒状側壁部10
a上に、挿入・排出部18を有することができる。この
挿入・排出部18は、例えば、開口部17と開閉可能な
蓋部16とからなることができ、新鮮な微生物担持担体
の挿入だけでなく、古くなって交換が必要になった微生
物担持担体の一部又は全部の排出に用いることもでき、
更に、被処理有機廃棄物の挿入及び/又は排出に用いる
こともできる。また、微生物によって分解することがで
きないか又は分解に長時間を有する残留物(例えば、ト
ウモロコシの皮やタケノコの皮などの植物繊維)の排出
に用いることもできる。なお、微生物担持担体挿入手段
とは別に、微生物担持担体の排出手段を設けることもで
き、この微生物担持担体排出手段から、古くなった微生
物担持担体や、微生物によって分解することができない
か又は分解に長時間を有する残留物を排出することがで
きる。
【0015】前記の横回転型円筒状分解槽10は、その
内部に設けた分解処理室3に、被処理有機廃棄物を挿入
する手段を有し、例えば、図1及び図2に示すように、
その一方の円盤状側壁部10cに、被処理物挿入手段3
0が設置されている。被処理物挿入手段30は、例え
ば、ホッパ31、モータ32、及び螺旋コンベヤ33を
含む。前記螺旋コンベヤ33は、その回転軸が横回転型
円筒状分解槽10の回転軸と実質的に一致するように配
置され、円盤状側壁部10cの中心において、横回転型
円筒状分解槽10の外側から横回転型円筒状分解槽10
内部の分解処理室3の内部まで貫通している。
【0016】前記螺旋コンベヤ33の静止管35は、軸
シール部34によって密封された状態で、横回転型円筒
状分解槽10の円盤状側壁部10cに固定されている。
静止管35内には、螺旋パドル36を設け、ホッパ31
から挿入される有機廃棄物を分解処理室3の内部に送る
ことができる回転方向にモータ32によって回転させる
ことができる。なお、螺旋パドル36の長さを延長し
て、静止管35の先端から突出させると、螺旋パドル3
6の回転によって分解処理室3の内部での有機廃棄物の
拡散を促進することができるので好ましい。また、ホッ
パ31の上部に粉砕手段(図示せず)を設け、被処理有
機廃棄物に含まれている大型の塊を粉砕して、小型化す
ることもできる。
【0017】前記の横回転型円筒状分解槽10の円筒状
側壁部10a、並びに2つの円盤状側壁部10b,10
cを構成するハウジングは、図1及び図2などに示すよ
うに、外側の断熱材層8と内側のドラム2との2層構造
からなることができる。外側断熱材層8は、図1及び図
2などに示すように、円筒状分解槽10の円筒状側壁部
10a、並びに2つの円盤状側壁部10b,10cの全
体を覆うことも、それらの一部を覆うこともできる。内
側ドラム2は、水不透過性で不通気性の材料からなるこ
とができる。
【0018】前記の横回転型円筒状分解槽10は、その
内部に1つの分解処理室3と、少なくとも1つの給気室
を有し、好ましくは、1つの分解処理室3と、給気室1
つと排気室1つとを有する。図2(及び後述する図7及
び図8)には、1つの分解処理室3と、給気室4及び排
気室5をそれぞれ1つずつ有する態様を示す。分解処理
室3の容量(体積)は、給気室(1つの場合)よりも大
きくし、給気室4及び排気室5の合計容量(体積)より
も大きくすることが好ましい。前記の横回転型円筒状分
解槽10の内部において、分解処理室3と給気室4と
は、多孔性隔壁によって分離する。また、分解処理室3
と排気室5も多孔性隔壁によって分離する。これらの多
孔性隔壁は、水と気体(例えば、空気、水蒸気、あるい
は炭酸ガス)を透過するが、微生物担持担体及び被処理
有機廃棄物を透過しない材料からなる。
【0019】前記の横回転型円筒状分解槽10が、その
内部に1つの分解処理室と1つの給気室とを有し、排気
室を設けない場合にも、分解処理室から気体を排出する
手段は必要であり、例えば、分解処理室の壁面に排気口
を設けることができる。この排気口から、微生物担持担
体や被処理有機廃棄物が排出されないように、排気口を
フィルタや金網などで覆うのが好ましい。また、排気室
を設けない横回転型円筒状分解槽の壁面、すなわち、分
解処理室の壁面及び/又は給気室の壁面に給水口を設
け、分解処理室の微生物担持担体及び被処理有機廃棄物
に水分を供給することもできる。
【0020】本明細書の添付図面では、前記の横回転型
円筒状分解槽10の内部に1つの分解処理室3と、給気
室4及び排気室5をそれぞれ1つずつ有する本発明の代
表的態様を示す。例えば図2などに示すように、横回転
型円筒状分解槽10の内部には、多孔性隔壁6によって
中央部の分解処理室3と給気室4とが隔てられ、もう一
方の多孔性隔壁7によって中央部分解処理室3と排気室
5とが隔てられている。2枚の多孔性隔壁6,7は、そ
れぞれが、前記の横回転型円筒状分解槽10の回転軸と
実質的に平行に延びると共に、2枚の多孔性隔壁6,7
が相互に実質的に平行に設けられる。また、2枚の多孔
性隔壁6,7は、それぞれ、円筒状分解槽10の両端の
円盤状側壁部10b,10cに達する。
【0021】多孔性隔壁6,7は、それぞれ、湾曲して
いない平板状であることもできるが、少なくとも、分解
処理室3と給気室4とを隔てる多孔性隔壁6は、図7及
び図8に示すように、若干湾曲させ、中央部を円筒状側
壁部10aの方向へ若干突出させることが好ましい。後
述するように、分解処理室3への通気は、給気室4から
多孔性隔壁6を介して、分解処理室3の内部の微生物担
持担体及び被処理有機廃棄物の混合物に対して行われ
る。後述する図9に示すように、この際、多孔性隔壁6
が湾曲していない平板状であると、多孔性隔壁6と円筒
状側壁部10aとの接合部の付近の混合物の量が多くな
るので、通気抵抗に若干の差異が発生するが、多孔性隔
壁6を湾曲させることにより、通気抵抗の差異を修正す
ることができる。また、湾曲した多孔性隔壁6を用いる
ことにより、分解処理室3の内部収容スペースを広くす
ることができると共に、酸素(例えば、空気)の供給面
積を広くすることができる。
【0022】前記の横回転型円筒状分解槽10は、前記
の給気室4に酸素(例えば、空気)を供給する給気手
段、及び前記の排気室5から気体を排出する排気手段を
有し、更に、給気手段への給気及び/又は排気手段から
の排気を強制的に実行する強制通気手段を有する。すな
わち、強制通気手段は、給気手段側に配置する強制送風
手段(例えば、送風機)であることも、排気手段側に配
置する強制吸引手段(例えば、吸気機)であることもで
き、更には、それらの強制送風手段と強制吸引手段とを
併用することもできる。なお、強制吸引手段を用いる
と、分解処理室3の内部の微生物担持担体及び被処理有
機廃棄物の混合物に対して、均一な強制通気を実施する
ことができる点で好ましく、強制送風手段を用いると、
コストを低く抑えることが出きる点で好ましい。
【0023】前記の給気手段及び排気手段は、それぞれ
が給気室4及び排気室5と接続する限り、前記の横回転
型円筒状分解槽10の任意の位置に設けることができる
が、例えば、図1及び図2に示すとおり、円盤状側壁部
10bに、給気管12aと排気管12bとからなる給排
気管系12を設けることができる。
【0024】本発明の有機廃棄物分解装置1において
は、分解処理室3の内部に挿入された被処理有機廃棄物
に含まれる余分な水分を除去する排水手段を設けること
が好ましい。スープ類、麺のつゆ、みそ汁、又はカレー
などの食品系有機廃棄物は大部分が水分であり、あるい
は、残飯や果物など固形の食品系有機廃棄物であっても
多量の水分を含む場合がある。このように、大部分が水
分の有機廃棄物又は多量の水分を含む有機廃棄物を処理
する場合には、前記のような嫌気性発酵を起こすことが
あるので、場合により、強制吸引型排水手段を設けて、
有害な過剰水分を除去することが好ましい。なお、有機
廃棄物の微生物処理によって発生する水分は、主に水蒸
気となって、同じく微生物処理によって発生する炭酸ガ
スと共に、前記の排気手段から排出することができる。
一方、分解処理室3の内部に水分を補給する給水手段を
設けることもできる。この給水手段により、特に、微生
物担持担体上の微生物に対して水分を補給することがで
き、あるいは、水分含量の低い被処理有機廃棄物に対し
て、水分を補給することができる。
【0025】前記の排水手段及び給水手段は、それぞ
れ、前記給気室4及び前記排気室5のいずれに接続させ
ることもできる。しかしながら、前記の排水手段を前記
給気室4に接続させることが好ましく、前記の給水手段
を前記排気室5に接続させることが好ましい。これは、
後述するように、被処理有機廃棄物を微生物処理する際
には、横回転型円筒状分解槽10を静止状態とし、更に
その際に、前記給気室4を分解処理室3の下方にし、前
記排気室5を分解処理室3の上方にして静止状態とする
ので、排水手段を給気室4と同様に分解処理室3の下方
に配置し、給水手段を排気室5と同様に分解処理室3の
上方に配置することが好ましいからである。前記給水手
段及び排水手段は、例えば、排気室5及び給気室4と接
続する限り、前記の横回転型円筒状分解槽10の任意の
位置に設けることができるが、例えば、図1及び図2に
示すとおり、円盤状側壁部10bに、給水管11aと排
水管11bとからなる給排水管系11を設けることがで
きる。
【0026】本発明の有機廃棄物分解装置1において
は、横回転型円筒状分解槽10の外側表面が空気中に露
出していることができる。あるいは、円筒状分解槽10
内の温度を微生物の生育に適した温度に維持するため
に、円筒状分解槽10の外側を断熱材槽で覆うことがで
き、更に、図1及び図2に示すように温度調節手段、例
えば、冷水管、又は好ましくは温水管13を配置し、前
記円筒状分解槽10及び前記温水管13の全体を断熱材
層8で覆うことができる。また、本発明の有機廃棄物分
解装置1の全体又はその一部(少なくとも、横回転型円
筒状分解槽10の全体)を、密閉可能で温度制御が可能
な恒温室内に設置して、横回転型円筒状分解槽10の外
側表面を前記恒温室内の空気中に露出させ、前記恒温室
の温度制御により、円筒状分解槽10内の温度を微生物
の生育に適した温度に維持することもできる。
【0027】温度調節手段としては、調節可能に冷却又
は好ましくは加熱することができる任意の手段(例え
ば、電気ヒータ)を用いることができる。図2に示すよ
うに、温水管13は、円盤状側壁部10bに設けた温水
供給管13aから供給し、前記円筒状分解槽10の円筒
状側壁部10aの外側表面を、例えば、螺旋状に巻回さ
せることができる。あるいは、円筒状分解槽10の内部
に温水管を通過させて、直接、微生物担持担体を加熱す
ることもできる。
【0028】本発明の有機廃棄物分解装置1において
は、前記の給気手段から供給する酸素(例えば、空気)
を用いて、分解処理室3内部の温度制御を行うことがで
きる。例えば、前記の給気手段から給気室に、温度制御
した空気(例えば、冷風、又は好ましくは温風)を供給
し、その温度制御空気を、多孔性隔壁を経て分解処理室
3に送り、分解処理室3内部の温度を微生物の生育に適
した温度に維持することができる。更に、本発明の有機
廃棄物分解装置1においては、前記の給水手段から供給
する水(例えば、冷水又は好ましくは温水)を用いて、
分解処理室3内部の温度制御を行い、分解処理室3内部
の温度を微生物の生育に適した温度に維持することもで
きる。分解処理室3の内部に、温度、湿度、及び/又は
酸素濃度などのセンサを設置すると、排水量、給水量、
通気量、温度、及び湿度を自動的に制御することができ
るので好ましい。
【0029】なお、微生物による有機廃棄物の分解は発
熱反応であるので、分解が進行するにつれて分解処理室
内部の温度が上昇する。従って、分解処理室の温度を上
昇させるための温度調節手段を設ける必要はないが、分
解処理を最初に開始する際、又は被処理物が減少して微
生物の分解処理量が減少した場合など、発熱量が低下し
た場合であっても、分解処理室内の温度を上昇させて微
生物の生育至適温度を維持することができるので、加温
可能な温度調節手段を設けることが好ましい。一方、微
生物の有機廃棄物分解により過剰な発熱量が生じて微生
物の生育至適温度を超えた場合には、温度調節手段の温
度調節媒体(例えば、水又は空気など)の温度を微生物
の生育至適温度に保つか又はその生育至適温度よりも低
温にすることにより分解処理室内部の温度を微生物の生
育至適温度まで低下させることもできるので、温度調節
媒体を用いるタイプの温度調節手段であることが好まし
い。
【0030】前記円筒状分解槽10の円盤状側壁部10
bにおいては、前記の給排気管系11、前記の給排水管
系12、及び前記の温水供給管13aのパイプラインを
統括的にまとめる回転ジョイント14及び総合管15を
設けることが好ましい。総合管15の先端に、前記の給
排気管系11と連絡する強制通気手段(図示せず)を設
けることができる。
【0031】本発明の有機廃棄物分解装置1において
は、分解処理室3の内部の微生物担持担体及び被処理有
機廃棄物の混合物に対して、後述するように、回転を停
止した静止状態で微生物処理を実施する。その際の分解
処理室3と、給気室4及び排気室5の位置関係は特に限
定されないが、給気室4を分解処理室3の下方に位置さ
せ、排気室5を分解処理室3の上方に位置させ、分解処
理室3の下方から上方の方向へ強制通気を行うのが好ま
しい。この場合、前記の給水管11aを、分解処理室3
の上方に位置する排気室5に接続させ、排水管11b
を、分解処理室3の下方に位置する給気室4に接続させ
ることが好ましい。
【0032】なお、本発明の有機廃棄物分解装置1にお
いては、横回転型円筒状分解槽10の回転中には、給気
室及び排気室を最初から確定せずに、横回転型円筒状分
解槽10の回転を停止して、静止状態にした際に、分解
処理室3の下方に位置する部屋を給気室4とし、分解処
理室3の上方に位置する部屋を排気室5として使用する
こともできる。この場合は、2つの給・排気室にそれぞ
れ接続する給排気管系11及び給排水管系12を適宜切
り替えることが好ましい。
【0033】本発明による有機廃棄物分解装置1は、円
筒状分解槽10の内側表面の一部に多孔性隔壁6,7を
設けるので、分解処理室3の断面形状は、真円の一部を
直線又は曲線で切り欠いた扁平な形状となる。すなわ
ち、多孔性隔壁6,7が真円断面の円筒体の内壁面上か
ら突出した構造を有するので、微生物担持担体及び有機
廃棄物を収容して回転させた場合には、それらを効率よ
く撹拌することができるので、円筒状分解槽10の内側
表面に、通常の撹拌羽根を設ける必要はないが、通常の
撹拌羽根を設けることによって撹拌効率を向上させるこ
とが好ましい。
【0034】本発明者は、本発明の有機廃棄物分解装置
1において、横回転型円筒状分解槽10の内部に、前記
円筒状分解槽10が前記回転軸を中心に回転した場合
に、微生物担持担体及び被処理有機廃棄物を、その回転
軸が延びる方向へ移動させる軸方向移動用撹拌手段を配
置すると、撹拌効率を更に向上させることもできること
を見出した。また、本発明の有機廃棄物分解装置1にお
いては、横回転型円筒状分解槽10の内部に、前記円筒
状分解槽10が前記回転軸を中心に回転した場合に、微
生物担持担体及び被処理有機廃棄物を、その回転方向へ
移動させる回転方向移動用撹拌手段を配置することが好
ましい。
【0035】図3は、前記軸方向移動用撹拌手段の一態
様である三角柱型撹拌板21の斜視図であり、図4は、
前記回転方向移動用撹拌手段の一態様である平板型撹拌
板24の斜視図である。三角柱型撹拌板21は、三角柱
型の撹拌主体板22を有し、場合により、その上面に設
けた撹拌補助板23を含むことができる。三角柱型撹拌
板21は、その三角柱型撹拌主体板22の1つの大略直
角三角形状底面22dで前記分解処理室3の内側ドラム
2の内壁面、及び/又は多孔性隔壁6,7の分解処理室
側壁面の上に固定して設けることができる。三角柱型撹
拌主体板22が有する3つの側面22a,22b,22
cの内、大略直角で交わる2側面22a,22cは、一
方の側面22aが、横回転型円筒状分解槽10の回転軸
と実質的に平行であり、もう一方の側面22cが前記回
転軸と実質的に垂直方向に延びる(以下、前記側面22
aを平行側面22aと称することがある)。また、第3
の側面22bが前記回転軸の延びる方向から偏向してい
る(以下、この側面22bを偏向側面22bと称するこ
とがある)。
【0036】前記の三角柱型撹拌板21を有する横回転
型円筒状分解槽10が、図3に示す矢印Yの方向に回転
すると、前記の平行側面22aと接する微生物担持担体
及び被処理有機廃棄物の混合物は、矢印Yの方向(すな
わち、回転方向)に移動する。一方、この三角柱型撹拌
板21を有する横回転型円筒状分解槽10が、図3に示
す矢印Xの方向に回転すると、前記の偏向側面22bと
接する微生物担持担体及び被処理有機廃棄物の混合物
は、矢印Xの方向(すなわち、回転方向)に移動すると
共に、図3に示す矢印Aの方向(すなわち、横回転型円
筒状分解槽10の軸方向)にも移動する。
【0037】前記の撹拌補助板23は、前記分解処理室
3の内側ドラム2の内壁面、及び/又は多孔性隔壁6,
7の分解処理室側壁面と実質的に平行に設置(従って、
前記の平行側面22aや偏向側面22bとは垂直に設
置)することが好ましい。また、前記の回転方向の撹拌
を補助するためには、平行側面22aの上部に突出させ
た撹拌補助板23として設置することが好ましい。更
に、前記の軸方向の撹拌を補助するために、偏向側面2
2bの上部に突出させた撹拌補助板23’(仮想線で示
す)を設置することもできる。
【0038】前記軸方向移動用撹拌手段としては、図3
に示す前記三角柱型撹拌板21において、底面を直角三
角形から二等辺三角形に変更した形状の三角柱型撹拌板
を用いることもできる。こうした二等辺三角形型撹拌板
を用いると、2つの側面を前記回転軸の延びる方向に対
して偏向して設置することができ、横回転型円筒状分解
槽10の回転方向とは無関係に、回転方向撹拌と軸方向
撹拌を実施することができる。
【0039】平板型撹拌板24は、平板型の撹拌主体板
25を有し、場合により、その上面に設けた撹拌補助板
26を含むことができる。平板型撹拌主体板25は、そ
の1つの大略長方形状底面で、前記分解処理室3の内側
ドラム2の内壁面、及び/又は多孔性隔壁6,7の分解
処理室側壁面の上に固定して設けることができる。平板
型撹拌主体板25の相互に平行な2対の側面の内、面積
の大きい2側面25aは前記回転軸と実質的に平行であ
り、面積の小さい2側面25bは前記回転軸と実質的に
垂直方向に延びている。この平板型撹拌主体板25を有
する横回転型円筒状分解槽10が、図4に示す矢印Xの
方向に回転すると、前記側面(平行側面)25aと接す
る微生物担持担体及び被処理有機廃棄物の混合物は、矢
印Xの方向(すなわち、回転方向)に移動し、矢印Yの
方向に回転すると、矢印Yの方向(すなわち、回転方
向)に移動する。
【0040】前記の撹拌補助板26は、前記分解処理室
3の内側ドラム2の内壁面、及び/又は多孔性隔壁6,
7の分解処理室側壁面と実質的に平行に設置(従って、
前記の平行側面25aとは垂直に設置)することが好ま
しい。前記三角柱型撹拌板21による回転方向の撹拌を
補助するために、前記三角柱型撹拌板21に設ける撹拌
補助板23と同じ方向に突出させて1つの側面(平行側
面)25aの上部に突出させて設置することが好まし
い。更に、前記側面(平行側面)25aの裏面であるも
う1つの側面(平行側面)25aの上部に突出させた撹
拌補助板26’(仮想線で示す)を設置することもでき
る。
【0041】なお、平板型撹拌板24の平行側面25a
を、前記円筒状分解槽10の前記回転軸が延びる方向に
対して偏向させて配置することにより、この平板型撹拌
板24を、前記軸方向移動用撹拌手段として用いること
もできる。また、こうした平板型撹拌板を、前記分解処
理室3の内側ドラム2の内壁面、及び/又は多孔性隔壁
6,7の分解処理室側壁面において、軸方向に連続的な
帯状体として配置することもできる。更に、例えば、特
開2000−317429号公報記載の衝立板のよう
に、螺旋状に曲げた連続的帯状体を設けることもでき
る。本発明においては、これら複数種の軸方向移動用撹
拌手段の1種又はそれらの組み合わせを適宜選択し、更
に、前記の平板型撹拌板24と組み合わせて用いること
ができる。
【0042】図2に示す横回転型円筒状分解槽10の分
解処理室3の内壁には、前記の三角柱型撹拌板21及び
平板型撹拌板24がそれぞれ複数個設置されている。図
5は、三角柱型撹拌板21及び平板型撹拌板24の設置
状態を説明するために、円筒状側壁部10aの内側表面
を展開した説明図である。円筒形立体の内側表面の展開
図であるので、図5の上端と下端とは連続する曲面の同
一の部分を意味し、右端及び左端は、それぞれ円盤状側
壁部10b,10cに接しており、そして横回転型円筒
状分解槽10の回転は、図5の上下方向(矢印X,Yの
方向)への移動に相当する。
【0043】三角柱型撹拌板21は、平行側面22aが
回転方向(矢印X,Yの方向)に対して垂直に配置され
ており、偏向側面22bが回転方向(矢印X,Yの方
向)に対して偏向して配置されている。平板型撹拌板2
4は、2つの側面(平行側面)25aのいずれの面も回
転方向(矢印X,Yの方向)に対して垂直に配置されて
いる。三角柱型撹拌板21及び平板型撹拌板24上の撹
拌補助板23,26は、それぞれ、矢印Yの方向の撹拌
を補助する方向に設ける。
【0044】図5の態様では、横回転型円筒状分解槽1
0の回転方向(矢印X,Yの方向)に向かって3つの三
角柱型撹拌板21と3つの平板型撹拌板24とを交互に
配置した撹拌板(計6つ)の列を1セットとする撹拌板
列27a,27b,27c,27dを、横回転型円筒状
分解槽10の軸方向(矢印Aの方向)に配置する。こう
した配置を有する横回転型円筒状分解槽10に対して、
円盤状側壁部10c側に設けた静止管35(図2及び図
5の破線参照)の方向から被処理有機廃棄物を挿入し
て、横回転型円筒状分解槽10を矢印Yの方向に回転さ
せると、分解処理室3の内部の微生物担持担体に対し、
被処理有機廃棄物は、横回転型円筒状分解槽10の回転
方向に移動して撹拌される。
【0045】一方、横回転型円筒状分解槽10を、前記
とは逆の矢印Xの方向に回転させると、撹拌板列27
a,27b,27c,27dの三角柱型撹拌板21と接
触する微生物担持担体と被処理有機廃棄物との混合物
は、矢印Xの方向(すなわち、回転方向)に移動すると
共に、横回転型円筒状分解槽10の軸方向にも移動す
る。ここで、撹拌板列27a,27b,27cの三角柱
型撹拌板21の偏向側面22bは、いずれも矢印Aの方
向へ混合物を移動させる方向に偏向しているので、撹拌
板列27a,27b,27cの三角柱型撹拌板21と接
触する混合物は、いずれも矢印Aの方向へ移動する。す
なわち、一方の円盤状側壁部10c側からもう一方の円
盤状側壁部10bの方向へ移動させる。また、撹拌板列
27dの三角柱型撹拌板21の偏向側面22bは、いず
れも矢印Aの方向とは逆方向へ混合物を移動させる方向
に偏向しているので、撹拌板列27a,27b,27c
によって移動してきた混合物を、逆方向へ移動させる。
すなわち、一方の円盤状側壁部10b側からもう一方の
円盤状側壁部10cの方向へ移動させる。
【0046】本発明の有機廃棄物分解装置1において
は、分解処理室3の内部に、三角柱型撹拌板21のよう
な軸方向移動用撹拌手段と、平板型撹拌板24のような
回転方向移動用撹拌手段とを設け、横回転型円筒状分解
槽10を両方向に回転させることにより、微生物担持担
体及び被処理有機廃棄物の混合物が、回転方向だけでな
く、軸方向にも移動して撹拌が行われるので、微生物担
持担体と被処理有機廃棄物との撹拌を効率的に実施する
ことができ、回転回数を削減することができる。
【0047】分解処理室3の内部に設ける三角柱型撹拌
板21及び平板型撹拌板24の数は、微生物担持担体と
被処理有機廃棄物との前記の撹拌を効率的に実施するこ
とができる限り、特に限定されない。また、三角柱型撹
拌板21の偏向側面22bを偏向させる方向(角度)も
同様に限定されない。
【0048】図6に、三角柱型撹拌板21及び平板型撹
拌板24の別の配置態様を説明する分解処理室表面の展
開図を示す。図6に示す配置は、被処理有機廃棄物の挿
入が、円盤状側壁部10b,10c側からではなく、そ
れら円盤状側壁部10b,10c間の中央部から行われ
る場合、例えば、図1に示す微生物担持担体挿入・排出
部18から行われる場合に適している。なお、図6に示
すように、微生物担持担体挿入・排出部18の蓋部16
の内側には、三角柱型撹拌板21及び平板型撹拌板24
を設ける必要はないが、蓋部16の内側にも、三角柱型
撹拌板21及び平板型撹拌板24を設けることができ
る。
【0049】本発明による有機廃棄物分解装置及び有機
廃棄物分解方法において微生物を担持するために使用す
る担体としては、当技術分野で使用される任意の公知担
体を使用することができ、例えば、吸水性が高く、軽く
て且つ比表面積の大きな有機物、例えば、木材のおがく
ずやチップ、もみ殻、そば殻等、並びに一部の岩石やセ
ラミック等を挙げることができる。有機担体と無機担体
は、被処理有機廃棄物の種類により、適宜選択して用い
ることが好ましい。例えば、水分含有量が高い有機廃棄
物を処理する場合には、無機担体、例えば、セラミック
担体の量を多くするか、あるいは無機担体、例えば、セ
ラミック担体のみを用いることにより、水はけを向上さ
せることができる。
【0050】本発明に用いることができる微生物は、廃
棄物分解装置及び分解方法で用いられる通常の好気性菌
である限り特に限定されるものではない。使用する微生
物の種類も、被処理有機廃棄物の種類により、適宜選択
して用いることができる。例えば、被処理有機廃棄物が
油分を多く含み、好気性発酵によって温度が上昇する傾
向がある場合には、好高温性好気性微生物、例えば、約
50℃〜約70℃に好適生育条件を有する好高温性好気
性微生物を用いることができる。一方、被処理有機廃棄
物が野菜類を多く含み、好気性発酵によって温度が上昇
しない傾向がある場合には、好低温性好気性微生物、又
は好常温性好気性微生物(例えば、約30℃〜約40℃
に好適生育条件を有する微生物)を用いることができ
る。
【0051】本発明において処理することのできる有機
廃棄物も、通常の有機廃棄物分解装置及び分解方法によ
って処理される有機廃棄物である限り特に限定されるも
のではないが、例えば、レストランや食品加工工場、あ
るいは一般家庭や食品生産工場等から排出される食料品
系有機廃棄物、特には、残飯又は野菜くず等の生ゴミを
挙げることができる。本発明に係る有機廃棄物処理装置
及び有機廃棄物処理方法によると、前記有機廃棄物を、
堆肥化することもできるが、完全に炭酸ガスと水とに分
解して消滅させることもできる。従って、本発明は、堆
肥化用の有機廃棄物処理装置及び有機廃棄物処理方法、
並びに有機廃棄物消滅用の有機廃棄物処理装置及び有機
廃棄物処理方法に関する。堆肥化用装置として利用する
場合には、分解処理室内の堆肥と微生物担持担体との混
合物を取り出すための排出手段を適当な位置に設け、バ
ッチ処理又は連続処理を行うことができる。
【0052】本発明による有機廃棄物分解装置の円筒状
分解槽内部の多孔性隔壁に用いることのできる材料は、
水及び気体(例えば、空気、水蒸気、あるいは炭酸ガ
ス)は通過可能であるが、微生物担持担体及び有機廃棄
物は通過することができない多孔性物質であれば特に限
定されず、例えば、当業者に公知の通水性ボード、通水
性布帛やフィルタ素材を金属製メッシュ上に担持させた
もの、又は目の細かい金網若しくは孔径の小さい貫通孔
を有する金属板であることもできる。
【0053】本発明による有機廃棄物分解装置1におい
ては、円筒状分解槽10を、その本体に直接、又は支持
手段を介して間接的に連動する動力、例えばモータを設
けて、自動的に回転させることもできるし、ハンドルを
設けて手動で回転させることもできる。本発明による有
機廃棄物分解装置1は、分解装置であり、被処理有機廃
棄物は完全に分解されて炭酸ガスと水とに分解されて排
出されるので、静止状態での分解過程の進行につれて微
生物担持担体と有機廃棄物との間に空隙が順次形成され
る。従って、横回転型円筒状分解槽10を定期的に回転
させることにより、微生物担持担体と有機廃棄物とを攪
拌して、前記の空隙をなくし、微生物担持担体と有機廃
棄物との接触面積が多くなるように維持することが好ま
しい。
【0054】次に、図1及び図2等に示す有機廃棄物分
解装置を用いて、本発明による有機廃棄物の分解方法を
実施する態様を、他の添付図面も参照しながら説明す
る。まず、図1及び図2に示す横回転型円筒状分解槽1
0の分解処理室3内に、図1に示す挿入・排出部18の
開口部17から未使用の微生物担持担体(図示せず)を
挿入し、蓋部16を閉めて分解処理室3を密閉し、そし
て給排気管系12による空気の循環、及び温水管13に
よる温水の循環、及び必要により給水管11aによる給
水を開始する。こうして、微生物担持担体における微生
物を活性化させる。
【0055】続いて、被処理物挿入手段30のモータ3
2を回転させて、被処理有機廃棄物(図示せず)をホッ
パ31中に挿入する。有機廃棄物は、螺旋コンベヤ33
の静止管35内を、螺旋パドル36に押されながら移動
し、分解処理室3内に挿入される。有機廃棄物の挿入操
作の際に、横回転型円筒状分解槽10を、図2及び図5
の矢印Xの方向に回転させる。図5の矢印Aの方向で螺
旋パドル36から送り込まれた有機廃棄物は、微生物担
持担体と共に、撹拌板列27a,27b,27cに含ま
れる三角柱型撹拌板21の偏向側面22bに沿って、挿
入口側の円盤状側壁部10cから離れる方向(すなわ
ち、図2及び図5の矢印Aの方向)に移動する。
【0056】一方、挿入口とは反対側の円盤状側壁部1
0b付近に位置する微生物担持担体及び有機廃棄物(以
下、処理体混合物とも称する)は、撹拌板列27dに含
まれる三角柱型撹拌板21の偏向側面22bに沿って、
挿入口側の円盤状側壁部10cへ向かう方向(すなわ
ち、図2及び図5の矢印Aの方向とは逆方向)に移動す
る。なお、3列の撹拌板列27a,27b,27cの
内、挿入口側の円盤状側壁部10cから最も離れた位置
に配置する撹拌板列27cに含まれる各三角柱型撹拌板
21と、挿入口とは反対側の円盤状側壁部10b側に配
置する撹拌板列27dに含まれる各三角柱型撹拌板21
とは、それらの偏向側面22bが、図5に示すように、
回転方向に変位するように配置しているので、3列の撹
拌板列27a,27b,27cによって、挿入口側の円
盤状側壁部10cから離れる方向(すなわち、図2及び
図5の矢印Aの方向)に移動する処理体混合物は、挿入
口とは反対側の円盤状側壁部10bの付近にまで移動す
ることができ、軸方向撹拌は、効率よく実行される。
【0057】軸方向撹拌が完了して、有機廃棄物が分解
処理室3の内部に軸方向に均一に拡散された状態で、有
機廃棄物の挿入と横回転型円筒状分解槽10の矢印Xの
方向への回転を停止する。続いて、横回転型円筒状分解
槽10を、矢印Yの方向へ逆回転させる。図7は、この
状態の横回転型円筒状分解槽10の模式的断面図であ
る。なお、図7では、微生物担持担体51と、被処理有
機廃棄物52との処理体混合物の移送状態を説明するこ
とが目的なので、横回転型円筒状分解槽10の外側断熱
材層8及び内側ドラム2、分解処理室3、給気室4及び
排気室5、多孔性隔壁6,7、三角柱型撹拌板21、及
び平板型撹拌板24のみを示す。
【0058】図7に示すとおり、横回転型円筒状分解槽
10を矢印Yの方向へ回転させると、矢印Yの回転方向
に垂直な平面である平行側面22a,25aにより、微
生物担持担体51と、被処理有機廃棄物52との処理体
混合物が移送され、矢印Yの回転方向と同じ方向に処理
体混合物が移動し、攪拌される。また、三角柱型撹拌板
21及び平板型撹拌板24は、それぞれ撹拌補助板2
3,26を有するので、多くの処理体混合物を保持して
移送することができる。三角柱型撹拌板21及び平板型
撹拌板24によって運ばれた処理体混合物は、分解処理
室3の上方において三角柱型撹拌板21及び平板型撹拌
板24から重力に従って落下し、回転分解処理室3の内
部に形成される処理体混合物の斜面に沿って滑り落ち
る。前記斜面の傾斜角度は、「安息角」となる。安息角
とは、粒状の物質を堆積させたときに、その面が崩れず
に安定する最大傾斜角であり堆積される物質の粒度、粘
度、湿度等の条件によって変化するが、それらの条件を
一定に保つことによって概ね予想することができる。
【0059】前記のように、横回転型円筒状分解槽10
を、矢印Yの方向へ回転させることにより、回転方向で
の撹拌を行い、充分に均一に撹拌が完了した後、横回転
型円筒状分解槽10の矢印Yの方向への回転を停止す
る。続いて、必要により、残りの有機廃棄物の挿入操作
や、軸方向撹拌を行うための矢印Xの方向へ回転操作、
更には、回転方向撹拌を行うための矢印Yの方向へ回転
操作を実施することができる。
【0060】横回転型円筒状分解槽10の回転を停止す
る際には、図8に示すように、微生物担持担体51と被
処理有機廃棄物52との処理体混合物の安息角によって
規定される斜面Sと、多孔性隔壁6とが、ほぼ平行にな
る位置で停止させる。この状態では、処理体混合物50
の層厚が、多孔性隔壁6の上において、ほぼ均一にな
る。処理体混合物50の層厚をほぼ均一に維持した状態
で、横回転型円筒状分解槽10を静止させ、微生物担持
担体51上の微生物により、被処理有機廃棄物52の好
気的発酵を実施する。本発明方法においては、例えば、
横回転型円筒状分解槽10の円筒状側壁部10aや、円
盤状側壁部10b,10c上に、内部観察用の窓を設け
て前記の安息角を決定するか、あるいは、簡単なパイロ
ット試験を実施して安息角を決定することができる。
【0061】図8に示すように、内側ドラム2の給気室
4内には、給気管12aと連結する給気口12cから、
新鮮な空気が送風される。この空気は、多孔性隔壁6を
通過し、分解処理室3内の処理体混合物50の間を通過
し、多孔性隔壁7を通過して排気口12dを経て、排気
管12bから排気される。この際、処理体混合物50
は、ほぼ均一の厚さを有するので、多孔性隔壁6上で通
気抵抗がほぼ等しくなり、処理体混合物50の全体に亘
って空気が均一に通気する。
【0062】なお、図9に示すとおり、分解処理室3の
側壁は、横回転型円筒状分解槽10の円筒状側壁部の湾
曲した内壁に沿って形成されるので、多孔性隔壁が、図
9の仮想線で示すような平板状の多孔性隔壁6’である
と、安息角斜面S及びそれに平行な前記平板状多孔性隔
壁6’の間に堆積する処理体混合物50の断面形状は、
長方形状にはならず、両端部に湾曲突出部P3及びR3
を有する。ここで、前記平板状多孔性隔壁6’の中央部
領域Qwには、処理体混合物Q1のみが堆積するのに対
し、中央部領域Qwと同一底面積を有する一方の端部領
域Pwには、混合物P1及びP3が堆積し、中央部領域
Qwと同一底面積を有するもう一方の端部領域Rwに
は、処理体混合物R1及びR3が堆積する。ここで、処
理体混合物Q1と処理体混合物P1及びR1はそれぞれ
同じ体積であるので、両端部領域Pw,Rwには、処理
体混合物P1,R1が余分に堆積していることになる。
このような状態で給気室4から空気を矢印Bの方向で多
孔性隔壁6’に向かって強制的に供給すると、中央部領
域Qwでの通気抵抗は、両端部領域Pw,Rwでの通気
抵抗よりも低くなるので、両端部領域Pw,Rwの処理
体混合物50には充分に空気が供給されないことにな
る。
【0063】そこで、本発明では、多孔性隔壁6を湾曲
させることにより、中央部領域Qwでの通気抵抗と、両
端部領域Pw,Rwでの通気抵抗とを実質的に等しくな
るように調整する。すなわち、多孔性隔壁6を湾曲させ
ると、中央部領域Qwには、体積の比較的大きい処理体
混合物Q2の部分が増加するのに対し、両端部領域P
w,Rwでは、体積の比較的小さい処理体混合物P2,
R2の部分が増加するだけであるので、中央部領域Qw
上の処理体混合物Q(=Q1+Q2)と、一方の端部領
域Pw上の処理体混合物P(=P1+P2+P3)と、
もう一方の端部領域Rw上の処理体混合物R(=R1+
R2+R3)とは、それらの体積が実質的に同一にな
り、従って、通気抵抗も実質的に等しくなり、矢印Bか
ら矢印Cへの強制通気が処理体混合物50に関して均一
になる。なお、本明細書において、前記の多孔性隔壁が
前記回転軸と「実質的に平行」に延びるとは、上記のよ
うに、通気抵抗が実質的に等しくなるような態様で湾曲
している場合を含む意味である。
【0064】本発明の有機廃棄物分解装置においては、
処理体混合物を通過した気体を、分解処理室の内部から
横回転型円筒状分解槽の外部へ排出することができる限
り、任意の位置に任意の排気手段を設けることができ
る。例えば、前記横回転型円筒状分解槽が、その内部に
1つの分解処理室と1つの給気室とを有し、排気室を設
けない場合には、例えば、分解処理室の壁面に排気口を
設けることができる。また、図2(並びに図7及び図
8)に示す態様のように、前記横回転型円筒状分解槽1
0が、その内部に1つの分解処理室3と1つの給気室4
と1つの排気室5を有する場合には、例えば、排気室5
の壁面に排気口を設けることができる。
【0065】更に、図1及び図2に示すとおり、横回転
型円筒状分解槽10の外部から内部に貫通する螺旋コン
ベヤ33を有する被処理物挿入手段30を設ける場合に
は、被処理物挿入手段30のホッパ31から排気するこ
とができるので、被処理物挿入手段30を排気手段とし
て用いるか、あるいは排気手段の一部として用いること
ができる。この場合には、横回転型円筒状分解槽10に
排気室を設ける必要がない。更に、被処理物挿入手段3
0を排気手段として用いる場合には、別途にその他の排
気手段を設ける必要もない。
【0066】例えば、処理体混合物50の量が少なく、
分解処理室3の内部で螺旋コンベヤ33の静止管35が
処理体混合物50の表面から露出する場合には、給気室
4から多孔性隔壁6を経て分解処理室3に供給される空
気を、処理体混合物50に通気した後、静止管35の中
を通過させてホッパ31から排気することができる。一
方、処理体混合物50の量が多く、分解処理室3の内部
で静止管35が処理体混合物50の表面下に埋没する場
合には、例えば、静止管35の分解処理室3内の領域に
排気塔(図示せず)を設け、この排気塔と、静止管35
と、ホッパ31とから排気手段を構成することができ
る。前記排気塔の上部に排気口を設け、この排気口を処
理体混合物50の安息角斜面Sの上に露出させる。ま
た、前記排気塔は、前記静止管35の側面から前記安息
角斜面Sに対して垂直方向に延びるのが好ましい。前記
排気塔を設けた場合には、空気は、給気室4から多孔性
隔壁6を経て分解処理室3に入り、処理体混合物50の
間を通過し、排気塔の排気口を経て、静止管35の中を
通過してホッパ31から排気される。なお、軸シール部
34とホッパ31との間の静止管35の側面に排気用開
口部(図示せず)を設け、その排気用開口部から排気す
ることもできる。
【0067】また、横回転型円筒状分解槽10に、図1
及び図2に示すような被処理物挿入手段30を設けず、
図1に示すような微生物担持担体挿入・排出部18を横
回転型円筒状分解槽10の円筒状側壁部10aに設け、
その微生物担持担体挿入・排出部18から被処理物を挿
入する態様の有機廃棄物分解装置においては、横回転型
円筒状分解槽の回転軸の位置に、排気パイプ(図示せ
ず)を設けることができる。すなわち、この排気パイプ
は、図2に示す被処理物挿入手段30の静止管35と同
様の位置に設け、横回転型円筒状分解槽の外部に排気す
ることができる。また、この排気パイプの側面から、処
理体混合物の安息角斜面の上に露出する方向に延び、好
ましくは前記安息角斜面Sに対して垂直方向に延びる排
気塔を設け、その排気塔の上部に設けた排気口から排気
パイプを経て、横回転型円筒状分解槽の外部に排気する
ことができる。なお、前記の排気パイプにも、前記静止
管35と同様に軸シール部を設け、前記排気パイプを密
封すると共に、横回転型円筒状分解槽の回転から独立さ
せて静止状態(非回転状態)を維持させるのが好まし
い。
【0068】本発明の有機廃棄物分解装置においては、
脱臭手段を設けることができる。脱臭手段は、前記排気
手段に設けるのが好ましい。例えば、前記の横回転型円
筒状分解槽10が、その内部に1つの分解処理室と1つ
の給気室とを有し、排気室を設けない場合には、分解処
理室壁面に設けた排気口、排気管の一部、及び/又は排
気管の出口に脱臭手段を設け、脱臭した空気を排出する
ことが好ましい。また、前記の横回転型円筒状分解槽1
0が、排気室を有する場合には、前記排気室壁面に設け
た排気口、排気管の一部、及び/又は排気管の出口に脱
臭手段を設け、脱臭した空気を排出することが好まし
い。なお、前記脱臭手段を設ける場合には、強制送風手
段及び強制吸引手段を併用することが好ましい。
【0069】内側ドラム2の排気室5には、給水管11
aと連絡する給水口11dが設けられており、微生物の
生育に最適な条件よりも湿度が不足している場合に、水
分を供給することができる。給水口11dから供給され
た水は、多孔性隔壁7を通過して、処理体混合物50に
供給される。被処理有機廃棄物に含まれる有害な過剰水
分、ドレン、及び可溶性物質は、多孔性隔壁6を通過し
て分解処理室3から給気室4内に入り、排水口11cを
経て、排水管11bから排水される。ここで、排水口1
1cは、図8に示すように、横回転型円筒状分解槽10
の回転を停止した静止状態において、横回転型円筒状分
解槽10の重力方向の最下部に位置するように設けるの
が好ましい。なお、被処理有機廃棄物の分解によって発
生した水分は、主に水蒸気となり、排気手段から排出さ
れる。処理体混合物に対して給水中及び/又は給水した
後には、処理体混合物を撹拌して、処理体混合物内に均
一に水分を分散させることが好ましい。処理体混合物に
水分を供給するには、給水口を、前記の通り排気室内に
設けることが好ましいが、給気室又は分解処理室内に給
水口を設けても、給水中及び/又は給水後に処理体混合
物を撹拌することにより、処理体混合物全体にわたって
水分を供給することができる。
【0070】本発明においては、被処理有機廃棄物に含
まれる余分な水分を除去したり、あるいは、微生物の生
育に必要な水分を供給した後で、撹拌工程を実施して、
被処理有機廃棄物と微生物担持担体とを充分に混合する
ことが好ましい。微生物に供給する水とは別に、所望に
より、温度制御水、例えば、温水管13からの温水を流
して、内側ドラム2内の温度を微生物の生育に最適な温
度に維持することが好ましい。
【0071】微生物による分解が進行すると、有機廃棄
物が炭酸ガスと水とに分解されて排出されるので、微生
物担持担体と有機廃棄物との間に空隙が逐次形成され
る。前記空隙を放置しておくと、微生物担持担体と有機
廃棄物との接触面積が減少して、分解に参加する微生物
数が減少し、分解速度が低下してしまう。従って、微生
物担持担体と有機廃棄物との緊密な接触を維持するため
に、横回転型円筒状分解槽10を定期的に回転させて攪
拌することが好ましい。微生物処理の完了は、例えば、
横回転型円筒状分解槽10の円筒状側壁部10aや、円
盤状側壁部10b,10c上に設けた内部観察用の窓か
ら確認することができる。
【0072】本発明の有機廃棄物分解装置1において
は、多孔性隔壁6,7の目詰まりを、例えば、逆洗浄に
よって解消することができる。すなわち、排気管12b
から内側ドラム2の内部に空気を送って、給気管12a
から空気を排出することにより、多孔性隔壁6,7の目
詰まりを解消することができる。また、排水管11bか
ら水を供給して、給水管11aから水を排出する操作を
併用するか、あるいはその操作を単独で実施して、前記
目詰まりを解消することもできる。なお、微生物分解に
より前記目詰まりを解消することもできる。
【0073】本発明の有機廃棄物分解装置1において
は、被処理有機廃棄物挿入手段、例えば、廃棄物自動投
入装置30から前記分解処理室3内に被処理有機廃棄物
を挿入する際に、横回転円筒型分解槽10の回転軸を水
平方向から垂直方向へ傾斜させ、重力を利用して被処理
有機廃棄物を前記分解処理室3の内部へ進入させること
ができる。例えば、図1に示す本発明の有機廃棄物分解
装置1の全体を適当な基台(図示せず)上に設置し、そ
の基台に連結して設けたリフト手段により、廃棄物自動
投入装置30を設けた円盤状側壁部10c側が上方(重
力方向に対して)となり、反対側の円盤状側壁部10b
側が下方(重力方向に対して)となるように、有機廃棄
物分解装置1を矢印Uの方向に持ち上げ、結果として前
記円筒状分解槽10を傾斜させることができる。持ち上
げる角度は、水平方向と垂直方向との間の任意の角度で
あることができ、挿入する被処理有機廃棄物の進入程度
によって適宜選択することができる。
【0074】前記円筒状分解槽10の傾斜は、被処理有
機廃棄物の挿入時に限定されず、前記円筒状分解槽10
を回転させて前記分解処理室3内で被処理有機廃棄物を
撹拌する段階で前記円筒状分解槽10を傾斜させること
もできる。但し、微生物発酵を実施する前に、横回転円
筒型分解槽10の回転軸を水平方向に戻し、この水平状
態で横回転円筒型分解槽10を回転させ、分解処理室3
の内部の微生物担持担体及び被処理有機廃棄物の混合物
の安息角斜面Sと、多孔性隔壁とが実質的に平行な状態
で停止することができるように、撹拌工程を行うことが
好ましい。
【0075】本発明の有機廃棄物分解装置1は、家庭用
の小型装置であることも、あるいは食品加工工場用の大
型装置であることもできる。本発明の有機廃棄物分解装
置1が、大型装置である場合は、例えば、円筒状側壁部
10a、又は円盤状側壁部10b,10cに開口部を設
け、修理工が前記分解処理室3の内部に入り、メンテナ
ンスや修理を行うことができる。あるいは、円盤状側壁
部10b,10cの全体を開放可能な構造にするか、着
脱自在の構造とすることもできる。
【0076】本発明の有機廃棄物分解装置においては、
例えば、長期間の使用により、微生物担持担体に塩分又
はその他の付着物が付着して微生物の活性を阻害するこ
とがある。このような場合には、例えば、給水手段から
分解処理室へ洗浄水を供給して、微生物担持担体を洗浄
し、塩分又はその他の付着物を溶出することができる。
この場合、洗浄水を微生物担持担体に噴射すると、微生
物が担体から剥離されることがあるので、微生物担持担
体を洗浄水に浸漬させて溶出処理を実施することが好ま
しい。また、分解処理室から排出された排水は、そのま
ま、あるいは物理的、化学的、及び/又は生物学的浄化
処理をした後に、一部又は全部を循環させて、給水とし
て再び分解処理室内に供給することができる。排水を循
環させると、水の節約になるのみでなく、排水の水質汚
染度、すなわち、BODを低下することができるので好
ましい。
【0077】
【発明の効果】本発明によると、円筒状分解槽の回転を
停止した静止状態においても、微生物担持担体及び被処
理有機廃棄物の混合物への効率的な通気を行うことがで
きるので、円筒状分解槽の回転数を減少させることがで
き、従って担体の寿命が延長される。また、有害な過剰
水分を除去することにより、微生物への通気が保証され
るので、嫌気性発酵を防止することができる。また、円
筒状分解槽の回転数が少ないので、糊化、餅化、又はガ
ム状化の現象を抑制することができる。また、本発明に
おいて、分解処理室内に軸方向移動用撹拌手段を設ける
ことにより、分解処理室内での回転方向撹拌と軸方向撹
拌とを効率的に実施することができるので、円筒状分解
槽の回転数を更に減少させることができる。本発明に係
る有機廃棄物処理装置及び有機廃棄物処理方法は、堆肥
の製造、いわゆるコンポスト化に用いることもできる
が、好気性微生物にとって良好な生育条件を維持するこ
とができるので、短時間で有機廃棄物を水と炭酸ガスと
に分解し、消滅させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有機廃棄物分解装置の斜視図であ
る。
【図2】図1の有機廃棄物分解装置に含まれる横回転型
円筒状分解槽の内部構造、及び被処理有機廃棄物挿入手
段の構造を示す部分断面図である。
【図3】ドラム内壁面上に配置された三角柱型撹拌板の
斜視図である。
【図4】ドラム内壁面上に配置された平板型撹拌板の斜
視図である。
【図5】図1及び図2に示す横回転型円筒状分解槽にお
ける三角柱型撹拌板及び平板型撹拌板の配置を模式的に
示す、分解処理室表面の展開図である。
【図6】横回転型円筒状分解槽における三角柱型撹拌板
及び平板型撹拌板の別の配置を模式的に示す、分解処理
室表面の展開図である。
【図7】図1及び図2の横回転型円筒状分解槽における
回転方向攪拌の状態を示す、横回転型円筒状分解槽の模
式的な断面図である。
【図8】図1及び図2の横回転型円筒状分解槽の静止状
態における微生物分解操作を示す、模式的な断面図であ
る。
【図9】湾曲型多孔性隔壁による均質通気の原理を説明
する、横回転型円筒状分解槽の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1・・・有機廃棄物分解装置;2・・・内側ドラム;3
・・・分解処理室;4・・・給気室;5・・・排気室;
6,7・・・多孔性隔壁;6’・・・平板状の多孔性隔
壁;8・・・断熱材層;10・・・円筒状分解槽;10
a・・・円筒状側壁部;10b,10c・・・円盤状側
壁部;11・・・給排水管系;11a・・・給水管;1
1b・・・排水管;11c・・・排水口;11d・・・
給水口;12・・・給排気管系;12a・・・給気管;
12b・・・排気管;12c・・・給気口;12d・・
・排気口;13・・・温水管;13a・・・温水供給
管;14・・・回転ジョイント;15・・・総合管;1
6・・・蓋部;17・・・開口部;18・・・挿入・排
出部;21・・・三角柱型撹拌板;22・・・三角柱型
撹拌主体板;22a・・・平行側面;22b・・・偏向
側面;22c・・・側面;22d・・・大略直角三角形
状底面;23・・・撹拌補助板;24・・・平板型撹拌
板;25・・・平板型撹拌主体板;25a・・・平行側
面;25b・・・側面;26・・・撹拌補助板;27
a,27b,27c,27d・・・撹拌板列;30・・
・被処理有機廃棄物挿入手段;31・・・ホッパ;32
・・・モータ;33・・・螺旋コンベヤ;34・・・軸
シール部;35・・・静止管;36・・・螺旋パドル;
40・・・回転手段;41a,41b・・・支持ロー
ラ;42・・・モータ;43a,43b・・・リング状
ギア;50・・・処理体混合物;51・・・微生物担持
担体;52・・・被処理有機廃棄物;S・・・安息角斜
面。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)実質的に水平な方向に延びる回転
    軸を中心に回転可能な円筒状分解槽; (2)前記円筒状分解槽の内部で、前記回転軸と実質的
    に平行に延び、前記円筒状分解槽を、分解処理室と給気
    室とに分割する多孔性隔壁; (3)前記分解処理室内に、微生物担持担体を挿入する
    手段; (4)前記分解処理室内に、被処理有機廃棄物を挿入す
    る手段; (5)前記円筒状分解槽を回転させる手段; (6)前記給気室内に酸素を供給する給気手段; (7)前記分解処理室から気体を排出する排気手段;及
    び (8)前記分解処理室に挿入されている微生物担持担体
    及び被処理有機廃棄物の混合物に、前記給気手段及び/
    又は前記排気手段を介して、酸素を通気させる強制通気
    手段;を含む、有機廃棄物分解装置。
  2. 【請求項2】 前記円筒状分解槽の内部に、相互に実質
    的に平行な多孔性隔壁2つを有し、前記円筒状分解槽
    が、中央部の分解処理室1つと、その分解処理室の両側
    に配置される給気室と排気室とに分割されている、請求
    項1に記載の有機廃棄物分解装置。
  3. 【請求項3】 前記給気室に、前記分解処理室内からの
    水分を前記円筒状分解槽の外部へ排出する排水手段を設
    ける、請求項1又は2に記載の有機廃棄物分解装置。
  4. 【請求項4】 前記排気手段を前記排気室に連結すると
    共に、前記分解処理室内へ水分を供給する給水手段を前
    記排気室に設ける、請求項2又は3に記載の有機廃棄物
    分解装置。
  5. 【請求項5】 前記円筒状分解槽が前記回転軸を中心に
    回転した場合に、微生物担持担体及び被処理有機廃棄物
    を、その回転軸が延びる方向へ移動させる軸方向移動用
    撹拌手段を、前記分解処理室内に設ける、請求項1〜4
    のいずれか一項に記載の有機廃棄物分解装置。
  6. 【請求項6】 前記軸方向移動用撹拌手段が、前記分解
    処理室内において前記円筒状分解槽の回転軸に平行な内
    壁面上に設けた三角柱型撹拌板であり、前記三角柱型撹
    拌板は、その1つの大略直角三角形状底面で前記分解処
    理室の内壁面上に固定されており、その3つの側面の
    内、大略直角で交わる2側面は、一方が前記回転軸と実
    質的に平行であって、もう一方が前記回転軸と実質的に
    垂直方向に延びており、第3の側面が前記回転軸の延び
    る方向から偏向している、請求項5に記載の有機廃棄物
    分解装置。
  7. 【請求項7】 前記円筒状分解槽が前記回転軸を中心に
    回転した場合に、微生物担持担体及び被処理有機廃棄物
    を、その回転方向へ移動させる回転方向移動用撹拌手段
    を、前記分解処理室内に設ける、請求項1〜6のいずれ
    か一項に記載の有機廃棄物分解装置。
  8. 【請求項8】 前記回転方向移動用撹拌手段が、前記分
    解処理室内において前記円筒状分解槽の回転軸に平行な
    内壁面上に設けた平板型撹拌板であり、前記平板型撹拌
    板は、その1つの大略長方形状底面で前記分解処理室の
    内壁面上に固定されており、その相互に平行な2対の側
    面の内、面積の大きい2側面は前記回転軸と実質的に平
    行であり、面積の小さい2側面は前記回転軸と実質的に
    垂直方向に延びている、請求項7に記載の有機廃棄物分
    解装置。
  9. 【請求項9】 被処理有機廃棄物挿入手段から前記分解
    処理室内に被処理有機廃棄物を挿入する際、及び/又
    は、前記円筒状分解槽を回転させて前記分解処理室内で
    被処理有機廃棄物を撹拌する際に、前記円筒状分解槽の
    回転軸が水平方向と垂直方向との間の任意の角度で傾斜
    するように前記円筒状分解槽を傾斜させることのでき
    る、円筒状分解槽傾斜手段を更に有する、請求項1〜8
    のいずれか一項に記載の有機廃棄物分解装置。
  10. 【請求項10】 前記円筒状分解槽傾斜手段が、傾斜後
    の前記円筒状分解槽の上部領域に前記被処理有機廃棄物
    挿入手段を配置させることのできる円筒状分解槽傾斜手
    段である、請求項9に記載の有機廃棄物分解装置。
  11. 【請求項11】 (1)実質的に水平な方向に延びる回
    転軸と実質的に平行に延びる多孔性隔壁によって分割さ
    れた分解処理室と給気室とを備え、前記分解処理室内に
    微生物担持担体を含み、そして前記の回転軸を中心に回
    転可能な円筒状分解槽を用意し; (2)前記分解処理室内に、被処理有機廃棄物を挿入
    し; (3)前記の円筒状分解槽を、前記回転軸を中心に回転
    させることにより、前記分解処理室内の微生物担持担体
    と被処理有機廃棄物とを混合し; (4)微生物担持担体及び被処理有機廃棄物の混合物に
    よって分解処理室内に形成される安息角と多孔性隔壁と
    が実質的に平行になり、前記給気室が前記分解処理室の
    下方になる位置で、円筒状分解槽の回転を停止して静止
    させ; (5)酸素を、前記給気室から、前記多孔性隔壁を経
    て、微生物担持担体及び被処理有機廃棄物の混合物内部
    を経由させ、円筒状分解槽に設けた排気手段から排出す
    る強制的な通気条件下において微生物発酵を実施する;
    ことを特徴とする、有機廃棄物の分解方法。
  12. 【請求項12】 前記円筒状分解槽の静止下における微
    生物発酵工程と、前記円筒状分解槽の回転による微生物
    担持担体及び被処理有機廃棄物の混合工程とを、順次繰
    り返して実施する、請求項11に記載の有機廃棄物の分
    解方法。
  13. 【請求項13】 前記円筒状分解槽の回転軸が水平方向
    と垂直方向との間の任意の角度で傾斜するように前記円
    筒状分解槽を傾斜させた状態で、前記分解処理室内に被
    処理有機廃棄物を挿入し、及び/又は、前記円筒状分解
    槽を回転して前記分解処理室内の微生物担持担体と被処
    理有機廃棄物とを混合し、前記円筒状分解槽の回転軸を
    水平方向にした静止状態で微生物発酵を実施する、請求
    項11又は12に記載の有機廃棄物の分解方法。
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