JP2003188382A - 半導体装置及びその制御方法 - Google Patents

半導体装置及びその制御方法

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JP2003188382A
JP2003188382A JP2002381580A JP2002381580A JP2003188382A JP 2003188382 A JP2003188382 A JP 2003188382A JP 2002381580 A JP2002381580 A JP 2002381580A JP 2002381580 A JP2002381580 A JP 2002381580A JP 2003188382 A JP2003188382 A JP 2003188382A
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弘通 大橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高電圧、高電流時にもゲート電圧
を安定させ、電流不均一や発振等を阻止でき、もって、
装置を破壊から保護して信頼性の向上を図る。 【解決手段】 n型ベース層3のp型エミッタ層1、コ
レクタ電極2とは反対側の表面にp型ベース層4が形成
され、p型ベース層4の表面にn型ソース層5が形成さ
れている。n型ソース層5とp型ベース層4はエミッタ
電極に接続され、n型ソース層5の表面からp型ベース
層4を貫通してn型ベース層3の途中の深さまで第1ト
レンチ及び第2トレンチが形成され、第1トレンチ内に
ゲート絶縁膜6tを介してゲート電極7tが形成され、
第2トレンチ内に絶縁膜を介して埋込電極が形成されて
いる。埋込電極とエミッタ電極とは電気的に接続されて
実質的に同電位となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力制御用の半導
体装置及びその制御方法に係わり、特に、制御端子の容
量の最適化により、安定性を向上し得る半導体装置及び
その制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電力制御用の半導体装置として
は、MOS構造を有する制御端子(以下、ゲートとい
う)により、大電力を制御可能なIGBT(Insulated G
ate Bipolar Transistor)又はIEGT(Injection Enh
anced Gate Bipolar Transistor)等が広く用いられてい
る。
【0003】図64はこの種のIGBTの構成を示す断
面図である。このIGBTは、p型エミッタ層1にコレ
クタ電極2が形成されており、p型エミッタ層1におけ
るコレクタ電極2とは反対側の表面にはn型ベース層3
が形成されている。n型ベース層3の表面にはp型ベー
ス層4が選択的に拡散形成されている。各p型ベース層
4の表面にはn型ソース層5が選択的に形成されてい
る。
【0004】一方のn型ソース層5からp型ベース層4
及びn型ベース層3を介して他方のp型ベース層4及び
n型ソース層5に至る領域上には、ゲート絶縁膜6を介
して、ゲート電極7が設けられている。また、各p型ベ
ース層4上及びn型ソース層5上には共通のエミッタ電
極8が設けられている。
【0005】このIGBTをターンオンさせるために
は、エミッタ電極8側に対して正となる電圧(主電圧)
をコレクタ電極2側に印加した状態において、エミッタ
電極8に対して正である電圧をゲート電極7に印加す
る。これにより、n型ベース層3とn型ソース層5とに
挟まれたp型ベース層4表面にn型チャネルが形成さ
れ、電子電流がn型ベース層3に流れ込む。一方、正孔
電流がp型エミッタ層1からn型ベース層3に流れ込
み、これによってn型ベース層3に導電変調が起こりI
GBTがターンオンする。
【0006】一方、ターンオフさせるには、エミッタ電
極8に対して0または負である電圧をゲート電極7に印
加する。これにより、n型チャネルが消失してn型ベー
ス層3への電子注入がなくなり、やがてIGBTはター
ンオフする。この状態でも主電圧は印加されている。
【0007】なお、実際に製品化されるIGBTは、こ
のような個々の微細なIGBTがチップ内に集積されて
製造される。すなわち、図64で述べたIGBTは、チ
ップ内の全部のIGBTのうち、1つのゲート電極7の
両端の2つのIGBTからなるセルと呼ばれる単位領域
のものである。これら各セルのIGBTが互いに並列に
集積形成され、チップ状のIGBTが形成される。
【0008】しかしながら以上のようなIGBTの如き
半導体装置は、チップ内又はセル内におけるオン電流
(コレクタ電流)の不均一性やゲート電圧Vの不安定
性などにより、電流制御が不可能となる恐れがあり、こ
の場合、IGBT自体が破壊される可能性に発展する。
【0009】なお、このようなゲート電圧Vの不安定
性は、ゲート回路に混入したノイズ、あるいは各ゲート
抵抗の特性のバラつきや各IGBTの僅かな不均一性な
どからなる攪乱要因により生じる。
【0010】例えば、図65に示すように、オン状態の
2つのIGBT1及びIGBT2において、一方のIG
BT1のゲート抵抗300Ωに一瞬(約10nsec)
だけ1Vのノイズが混入すると、図66に示すように、
ゲート電圧Vが他方のIGBT2に偏り、図67に示
すように、オン電流が他方のIGBT2にのみ流れる現
象が生じる。
【0011】また、この現象は一例に過ぎず、この他、
ゲート電圧Vの振動やセル内での電流集中などの現象
が起こる可能性がある。なお、いずれの現象にしてもI
GBTが高電圧、高電流状態のときに発生すると、IG
BTの破壊に至る可能性をもつため、半導体装置の信頼
性を低下させている。
【0012】一方、この種の半導体装置は、信頼性の向
上を図るための短絡保護方式が知られている。図68は
係る短絡保護方式を説明するための回路図であり、図6
9はこの半導体装置の外観を示す平面図である。
【0013】この半導体装置は、主素子としての主IG
BT素子M1と、電流検知用のセンスIGBT素子S1
とが電気的に並列に接続され、同一チップ内に形成され
た構造を有する。但し、チップ内のデバイス領域の比
は、センスIGBT素子S1を「1」としたとき、主I
GBT素子M1が「100〜1000」の範囲内にあ
る。
【0014】ここで、主IGBT素子M1に流れる電流
は、センスIGBT素子S1のエミッタに接続された抵
抗Rsにおける電圧降下により、検知される。すなわ
ち、短絡等に起因して大電流がセンスIGBT素子S1
に流れると、抵抗Rsに電圧降下が生じる。この電圧
は、図68に示すように、ゲート回路にコレクタが接続
されたトランジスタTr1のベースに電流を流す。これ
により、トランジスタTr1がオンし、主IGBT素子
M1及びセンスIGBT素子S1のゲート電圧を低下さ
せる。
【0015】しかしながら、この短絡保護方式は以下の
ような問題がある。ターンオン、ターンオフのように瞬
時に動作モードが変化するとき、検知される電流は、I
GBTチップ全体の電流に対応しない場合がある。この
ため、短絡時に、保護動作を生じない場合が多々ある。
また、製造上のばらつきが大きいという問題がある。
【0016】さらに、主IGBT素子M1と同一チップ
内にセンスIGBT素子S1を設けるので、主IGBT
素子M1の有効面積を狭くする問題がある。また、大電
流の検知からゲート電圧の低下に至るまでのフィードバ
ックループが長いので、保護の遅れや不安定な発振など
が生じ易い。また、一旦、センスIGBTS1を形成す
ると、保護レベルの調整等が極めて困難である問題があ
る。さらに、半導体装置が、主IGBT素子M1のコレ
クタ、ゲート及びエミッタの3端子に加え、センスIG
BT素子S1のエミッタを有する4端子構造になる問題
がある。すなわち、半導体装置が複雑な構造になり、コ
ストを増大させてしまう問題がある。
【0017】次に、ターンオフ時の半導体装置の保護に
関して述べる。図70の(a)は主IGBT素子M1の
ターンオフ時に、主IGBT素子M1に印加される電圧
と、主IGBT素子M1を流れる電流ICEとの
時間変化を示すタイムチャートである。図70の(b)
は図70の(a)に示した電圧波形を微分したタイムチ
ャートである。いずれの図も、MOSゲート回路に直列
に接続されるゲート抵抗Rgが小のときを実線で示し、
Rgが大のときを破線で示している。
【0018】主IGBT素子M1に限らず、パワー素子
は、高周波信号で駆動する場合、ターンオフ時の損失
(電圧と電流の積を時間で積分したもの)を低減させる
必要があるので、ターンオフ速度を速くするためにゲー
ト抵抗Rgを小さくする必要がある。但し、Rgが小の
波形は、図70の(b)に示すように、ターンオフ時間
が短い分、dV/dtのピーク値が大きい。なお、目標
の電圧VCEが一定のため、図70の(b)に示す2つの
微分波形は、時間軸と形成する面積が互いに等しくなっ
ている。
【0019】さて、このようにゲートRgを小にして主
IGBT素子M1に印加される電圧VCEの上昇率dV/
dtを高くした場合、dV/dtのピーク値が一定値を
超えると、dV/dtに比例して流れる変位電流によ
り、主IGBT素子M1がターンオフに失敗して破壊さ
れる問題がある。
【0020】一方、ゲート抵抗Rgを大にしてdV/d
tによる破壊から主IGBT素子M1を保護すると、タ
ーンオフ速度が遅くなり、ターンオフ損失が増えてスイ
ッチングの高速化が困難となる問題がある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように従
来の半導体装置は、ゲート電圧のVの不安定性などに
より、電流制御が不可能となって素子自体が破壊される
可能性がある。
【0022】また、短絡保護に関しては、大電流の検知
からゲート電圧の低下に至るまでのフィードバックルー
プが長いので、保護の遅れや不安定な発振などが生じ易
い問題がある。
【0023】さらに、ターンオフに関しては、ゲート抵
抗Rgを小にすると、 dV/dtに比例して流れる変
位電流により、主素子がターンオフに失敗して破壊され
る問題がある。一方、ゲート抵抗Rgを大にすると、タ
ーンオフ速度が遅くなる問題がある。
【0024】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、高電圧、大電流時にもゲート電圧を安定させ、電流
不均一や発振等を阻止でき、もって、装置を破壊から保
護して信頼性を向上し得る半導体装置及びその制御方法
を提供することを目的とする。
【0025】また、本発明の他の目的は、ターンオフ時
のdV/dtを検知して、Rgを制御することにより、
変位電流による素子破壊から保護し得る半導体装置を提
供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、高コレクタ電
圧時にゲートが負の微分容量(C=dQ/dV
但しQG はゲートに蓄積されている電荷)をもつことが
IGBTの破壊の主な原因の一つであるという、本発明
者等により見出された知見に基づいてなされている。す
なわち、本発明の骨子は、常にゲートの負の微分容量を
無くすことにより、装置の安定性を向上させ、もって、
装置を破壊から保護することにある。
【0027】次に、本発明の基となる知見について説明
する。
【0028】本発明者等は、図44に示すように、12
00V用高耐圧IGBT(東芝製、商品名GT25Q1
01、n型ベース層3の長さ=約100μm以上で、不
純物濃度=5×1013cm−3以下)に関し、ゲート
電荷Qcのゲート電圧V依存性(の傾き=ゲート容
量)を種々のコレクタ電圧VCEについて実験により調
べた。なお、ゲート電圧Vは、横軸で示す直流バイア
スに約15V振幅の1パルスのサイン波が重畳されてい
る。すなわち、測定では、測定中の素子の温度上昇を回
避する観点から周知のC−V測定法が使えないため、1
パルスのサイン波をゲートに与え、その間ゲートに流入
する電荷を同時に計測し、オシロスコープの水平軸にゲ
ート電圧、垂直軸に電荷量を入力することにより、図4
4の結果を得ている。なお、この時のサイン波の周波数
は10〜20kHzである。
【0029】図示するように、コレクタ電圧VCEが8
81Vのとき、ゲート電圧Vの上昇とともにゲート電
荷Qが減少し、ゲートの負の微分容量が現れている。
【0030】図45及び図46は図44の実験内容をシ
ミュレーションした結果であり、同様の結果が得られて
いる。すなわち、シミュレーション結果より算出したゲ
ート容量においては、図46に示すように、高コレクタ
電圧VCE時に、ゲートしきい値Vth以上で負の容量
が現れている。
【0031】この負の容量は、次の(M1)〜(M3)
のメカニズムにより現れて(M4)の作用効果を引き起
こす、と考えられる。
【0032】(M1)高コレクタ電圧時に、p型エミッ
タ層1から注入された正孔がn型ベース層3中の高電界
により加速されて、n型ベース層3とゲート絶縁膜6と
の界面に到達する。(M2)高コレクタ電圧時には、n
型ベース層3の電位はゲート電圧Vよりも高いため、
n型ベース層3の界面に正孔のチャネル(蓄積層)が形
成される。(M3)この正孔のチャネルの正電荷によ
り、ゲート電極7内に負の電荷が誘起され、ゲートの負
容量が引き起こされる。
【0033】(M4)このようなゲートの負の容量は、
ゲート抵抗をゲート電極7に接続した時、負のC・R時
定数により、ゲート電圧Vの不安定性を生じさせ、図
66に示した如き、ゲート電圧Vの上昇又は下降を生
じさせ、さらにはゲート電圧V を振動させてゲート回
路を制御不能にする可能性がある。
【0034】このような負の容量は、以下に述べるよう
に数式を用いても表現可能である。図47は上述した
(M1)〜(M3)の現象をより詳しく示している。こ
の図47は、図48に示す等価回路に置換可能である。
但し、容量と各部電圧との関係は図49に示す等価回路
となる。
【0035】図48に示す等価回路より、p型ベース層
4界面のnチャネルを通ってn型ベース層3に注入され
る電子電流Iは、次の(1)式で示される。
【0036】 I=g n−ch(VGE−Vth n−ch)…(1) 但し、g n−chは相互コンダクタンスを示し、V
th n−chはnチャネルのしきい値電圧を示す。
【0037】一方、p型エミッタ層1から注入されるホ
ール電流Iは、IGBT(IEGT)のpnpトラン
ジスタ部分の電流増幅率βを用い、次の(2)式のよう
に示される。
【0038】I=βI…(2) ホール電流Ih は、全てn型ベース層3界面のpチャネ
ルを通ってp型ベース層4に流れると考えると、次の
(3)式で表すことができる。
【0039】 I=g p−ch(Vpch−VGE−Vth p−ch)…(3) このとき(1)式及び(3)式を夫々(2)式に代入す
ると、各部電圧の関係式が次の(4)式に示すように得
られる。
【0040】 g p−ch(Vpch−VGE−Vth p−ch)=βg n−ch(VGE −Vth−ch)…(4) 一方、図49に示す等価回路より、ゲートに蓄えられる
電荷ΔQGは、次式で示される。ΔQ=CG−S Δ
GE+CG−p−ch Δ(VGE−Vpc ) なお、(4)式より、Δ(VGE−Vpch )=−β
(g n−ch/g p−ch)ΔVGEとなるので、
ゲート容量CG は、次の(5)式で示すことができ
る。
【0041】 C=ΔQ/ΔVGE=CG−S−CG−p−ch・β・g n−ch/g p−ch …(5) ここで、右辺の第2項は、負の値であり、これが負の容
量を引き起こす。
【0042】以上の負の(微分)容量に関する知見は、
本発明者等の研究により始めて得られたものである。
【0043】続いて、この知見に基づく本発明の骨子に
ついて詳しく説明する。
【0044】図50及び図51は図46に示した負の容
量を模式的に示した図である。ゲート容量Cは、n型
ベース層3/ゲート絶縁膜6/ゲート電極7で構成され
る容量C2と、(n型ソース層5・p型ベース層4)/
ゲート絶縁膜6/ゲート電極7で構成される容量C1と
の並列合成容量と考えられる。
【0045】ここで、容量C1は、図52に示すよう
に、ゲート電圧Vとは無関係にほぼ一定値をとる。容
量C2は、図53に示すように、ゲート電圧Vに対し
て階段状に減少する。容量C2においては、図46から
推測可能なように、正の容量C2と負の容量C2
の比が約2:1である。
【0046】本発明では、積極的にC1を増加させるこ
とにより、図54に示すように、容量C2を底上げし、
C2による負の容量を打ち消している。具体的には、
C1≧C2=(1/2)C2とする。すなわち、次
の(6)式を満足するとき、ゲート容量Cが常に零又
は正の値になり、負の値をもたない。
【0047】
【数1】
【0048】なお、(6)式は、例えばn型ベース層3
を含むMOS構造の面積(容量C2に対応)と、n型ソ
ース層5・p型ベース層4を含むMOS構造の面積(容
量C1に対応)とを用いてマスクパターンを設計するこ
とにより、容易に実現可能である。また、(6)式の実
現方法は、MOS構造の面積に限らず、MOS構造にお
けるゲート絶縁膜の厚さや材質(誘電率ε)を容量C
1,C2に対応させて設計してもよい。さらに、(6)
式は、本質的に等価な置換であれば、「MOS構造の面
積」の如き別の表現、あるいは「容量C2の面積/ゲー
トの全面積=2/3以下」の如き別の関係式を用いて示
してもよい。
【0049】上の知見は、以下に示すように実験的にも
確認され、かつn型ベース層3の長さの如き、素子設計
上のパラメータとの関連性も確認されている。なお、こ
こにいうn型ベース層3の長さ(以下、Nベース長とも
いう)は、p型エミッタ層1とp型ベース層4の底部と
の間のn型ベース層3の距離に相当する。
【0050】図55は、実際に4つのIGBTを用い、
n型ベース層3の長さとC1/(C2+ +C1)との関
係を確認したグラフである。n型ベース層3の長さが1
00μmのとき、C1/(C2+ +C1)の値が0.3
3から0.2に(1/3から1/5)に低下している。
【0051】これは、Nベース長が長くなるに従い、n
型ベース層3中のキャリア蓄積量を多くする必要がある
ため、ゲート長Lを長くするという従来の考え方に起
因している。すなわち、ゲート長Lを長くすることに
より、電子のMOSチャネルからの注入を促進し、より
低オン電圧を実現するという従来の設計方法から来てい
る。そのため、C2+ の値を増大させ、C1/(C2+
+C1)の値を小さくしている。その結果、C2- も大
きくなり、負のゲート容量を生じさせ易い状況になって
いる。
【0052】そこで、図55上に示す如き、C1/(C
2+ +C1)=0.33のIGBT(Nベース長=約6
3μm;以下、IGBT素子Aという)と、C1/(C
2++C1)=0.2のIGBT(Nベース長=100
μm;以下、IGBT素子Bという)について、前述同
様にノイズパルスにより、ゲートの不安定性を調べた。
【0053】具体的には、図56に示すように、2つの
IGBT素子A1,A2を並列接続し、一方のIGBT
素子A2のゲートにノイズパルスを与え、ゲート電圧の
挙動を観察する実験を行なった。また同様の実験を2つ
のIGBT素子B1,B2についても行なった。
【0054】その結果、IGBT素子A1,A2を並列
接続した場合には、ノイズパルスにより一時的なゲート
電圧の変動はあるものの、直ぐにゲートバイアス電圧
(ゲート信号で与えている電圧)に安定的に収束する。
【0055】一方、IGBT素子B1,B2では、図5
7に示すように、ノイズパルスを与えた後、ゲート電圧
G1,VG2の振動が収束せず、逆に大きくなってい
る。しかも、IGBT素子B2にノイズパルスを与えた
ので、他方のIGBT素子B1のゲート電圧VG1も大
きく振動し、並列素子B1,B2間で負の容量による不
安定による発振が起こっている。
【0056】この実験結果より、C1/(C2+ +C
1)≧0.33では確実に不安定性は生ぜず、C1/
(C2+ +C1)≦0.2では、発振,電流不均一等の
不安定性を生じる。そのため、不安定性を考慮すると、
C1/(C2+ +C1)の値は少なくとも、0.2(=
1/5)より大きいことが必要で、0.33(=1/
3)以上であることが望ましい。
【0057】また、Nベース長が100μm以上の素子
では、従来の設計方法に従えば、C1/(C2+ +C
1)が0.2程度に下がるので、本発明は特にNベース
長が100μm以上の素子で有効である。
【0058】Nベース長が300μm以上の素子では、
C1/(C2+ +C1)の値が(1/10)=0.1程
度と、0.2を下回るので、Nベース長が300μm以
上の素子では少なくとも値を1/5=0.2まで引き上
げることが不安定性の改善のために有効である。
【0059】以上はプレーナ型素子に関しての説明であ
るが、トレンチ型素子の場合にも同様の負のゲート容量
を生じることを発明者等の研究により確認した。但し、
トレンチ型素子では、C2+ :C2- の比がプレーナ型
素子とは若干異なっている。
【0060】図58はゲートのとばし無しのトレンチ型
IEGT素子の構成を示す図であり、図59はゲートの
とばし有りのトレンチ型IEGT素子の構成を示す図で
あって、図60はこれら2種類のIEGT素子に関し、
ゲート容量におけるゲート電圧依存性の計算結果を示す
図である。なお、本明細書中、「とばし」の語は、n型
ソース層5の省略を意味している。
【0061】すなわち、とばし無しのIEGT素子TA
は、図58に示すようにプレーナ型のゲート絶縁膜6及
びゲート電極7に代えて、n型ソース層5の表面にはp
型ベース層4を介してn型ベース層3に達する深さまで
溝(トレンチ)が掘られている。溝内は、n型ベース層
3とn型ソース層5とに挟まれたp型ベース層4側面に
設けられたゲート絶縁膜6tに囲まれて埋込み型のゲー
ト電極7tが配置されている。このゲート電極7tは、
図示しないゲート端子に接続されている。
【0062】一方、とばし有りのIEGT素子TBは、
図59に示すように、図58に示す構成とは異なり、n
型ソース層5を有するp型ベース層4と、n型ソース層
5の省略されたp型ベース層4とが溝間で交互に配置さ
れている。
【0063】ここで、とばし無しのIEGT素子TA
は、図60に示すように、ゲート容量が負の値になる部
分が若干ある。また、とばし有りのIEGT素子TBで
は、大きな負のゲート容量Cが生じている。
【0064】この種のトレンチ型素子の場合、ゲート容
量Cの変化が複雑であるが、C2+ :C2- の比は概
ね、とばし無しの構成で、C2+ :C2- =5:1であ
り、とばし有りの構成で、C2+ :C2- =4:1とな
っている。
【0065】このため、とばし無しの構成では、C1/
(C2+ +C1)の値を1/6以上とすることが好まし
い。同様に、とばし有りの構成では、C1/(C2+ +
C1)の値を1/5以上とすることが好ましい。
【0066】なお、図60中、ゲート電圧が4.5V付
近に負のピークが生じるが、この負のピークは、コレク
タ電流が小さい値の小電流領域に生じるため、破壊の影
響が少ないので、考慮しない。
【0067】また、次に本発明者らの研究による半導体
装置の制御方法について説明する。この制御方法は、主
に短絡時の保護に関係する。
【0068】本発明者らの研究により、図61及び図6
2(a)〜(b)に示すように、IGBTが短絡状態に
なると、通常動作に比べ、ゲートに蓄積される電荷が減
少する知見が得られた。すなわち、ゲートに蓄積される
電荷が通常動作よりも減少した状態を短絡状態として検
知する。また、短絡状態を検知したとき、ゲート電圧を
低下させることにより、IGBTを短絡から保護でき
る。
【0069】図63はこの知見に基づき試作された保護
回路のブロック図である。主IGBT素子M1のゲート
回路に直列に電荷検出回路(charge counter)CCが接
続される。
【0070】一方、ゲート回路とアースとの間にはトラ
ンジスタTr1が接続されている。
【0071】ここで、差動アンプAM1は、ゲート電圧
を参照しつつ、電荷検出回路CCに検出されたゲートの
電荷量について所定値(図61に示すprohibited area
)以下か否かを判定する。差動アンプAM1は、電荷
量が所定値以下のとき、トランジスタTr1にベース電
流を与えてTr1をオン状態に制御し、ゲート電圧を低
下させる。
【0072】なお、ゲートの電荷量の検知方式として
は、任意の回路による電圧又は電流の検知などが適宜使
用可能となっている。
【0073】またさらに、dV/dtの検出に関する半
導体装置の制御方法についても説明する。この半導体装
置は、主スイッチング素子に電気的に並列にdV/dt
の検出素子を有し、この検出素子の検出結果に基づいて
ゲート抵抗の抵抗値を制御するものである。
【0074】これにより、主スイッチング素子が破壊し
ない範囲でターンオフを速くできるので、オフ損失を低
減でき、素子特性を向上できる。
【0075】さて、上述した本発明に関する知見及び骨
子に基づいて、具体的には以下のような解決手段が実現
される。
【0076】請求項1に対応する発明は、第1導電型ベ
ース層と、この第1導電型ベース層の表面に形成された
第2導電型エミッタ層と、この第2導電型エミッタ層に
形成されたコレクタ電極と、第1導電型ベース層におけ
る第2導電型エミッタ層とは反対側の表面に形成された
第2導電型ベース層と、この第2導電型ベース層の表面
に形成された第1導電型ソース層と、この第1導電型ソ
ース層と第2導電型ベース層とに形成されたエミッタ電
極と、第1導電型ソース層の表面から第2導電型ベース
層を貫通して第1導電型ベース層の途中の深さまで形成
された第1トレンチ内にゲート絶縁膜を介して埋込形成
されたゲート電極と、第2導電型ベース層の表面から第
1導電型ベース層の途中の深さまで形成された第2トレ
ンチ内に絶縁膜を介して埋込形成された埋込電極とを備
え、この埋込電極とエミッタ電極とは電気的に接続され
て実質的に同電位となっている半導体装置である。
【0077】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する発明の埋込電極とエミッタ電極との関係を
変えたものであり、埋込電極がエミッタ電極の電位より
も低い電位に固定されている半導体装置である。
【0078】次に、請求項3に対応する発明は、2つの
主電極と、前記各主電極間の電流を制御する制御電極部
とを有する半導体装置を制御対象とし、制御電極部の電
圧に基づいて、制御電極部に蓄積された電荷量を検出す
る検出工程と、検出工程により検出された電荷量に基づ
いて、制御電極部への印加電圧及び/又は前記制御電極
への流入電流を制御する制御工程とを含んでいる半導体
装置の制御方法である。
【0079】また、請求項4に対応する発明は、請求項
3に対応する発明において、制御工程としては、電荷量
が負の値をもつとき、印加電圧及び/又は流入電流を低
減させる半導体装置の制御方法である。
【0080】さらに、請求項5に対応する発明は、2つ
の主電極と、各主電極間の電流を制御する制御電極部と
を有する半導体装置を制御対象とし、制御電極部を横切
って通過する電流を通過の前後で夫々検出する検出工程
と、通過前の電流と通過後の電流との差に基づいて、制
御電極部への印加電圧及び/又は制御電極への流入電流
を制御する制御工程とを含んでいる半導体装置の制御方
法である。
【0081】また、請求項6に対応する発明は、請求項
5に対応する発明において、制御工程としては、差を積
分した結果が負の値をもつとき、印加電圧及び/又は前
記流入電流を低減させる半導体装置の制御方法である。
【0082】さらに、請求項7に対応する発明は、第1
高電圧側主電極、低電圧側主電極及びゲート電極を備え
た主スイッチング素子と、第1高電圧側主電極と共通し
た第2高電圧側主電極と、低電圧側主電極の側の基板面
に形成され且つ低電圧側主電極に抵抗成分を介して電気
的に接続された電位検知用電極とを備えたセンス用素子
と、電位検知用電極の電位に基づいて、ゲート電極とゲ
ート駆動回路との間のゲート抵抗の値を制御するゲート
抵抗制御部とを備え、ゲート抵抗制御部としては、主ス
イッチング素子のターンオフのとき、電位検知用電極を
介して電圧上昇率dV/dtを検出すると、ゲート抵抗
の値を増加させて電圧上昇率dV/dtを抑制する半導
体装置である。
【0083】(作用)従って、請求項1に対応する発明
は、ゲート電極と同一構造でゲート回路に配線されない
埋込電極(無効なゲート電極)を設け、埋込電極をエミ
ッタ電位に対して同電位に固定するので、無効なゲート
電極に生じる負電荷を排出させ、負電荷の影響を阻止す
ることができる。
【0084】また、請求項2に対応する発明は、埋込電
極がエミッタ電極の電位よりも低い電位に固定されてい
るので、無効なゲート電極のトレンチ絶縁膜界面での再
結合容量を低減させ、第1導電型ベース層中の蓄積キャ
リアを増大でき、もって、負のゲート容量を低減させる
ことができる。
【0085】さらに、請求項3,4に対応する発明は、
制御電極部の電荷量を検出し、この電荷量が負の値を持
つとき、短絡状態とみなして制御電極部への印加電圧及
び/又は流入電流を低減するので、半導体装置を短絡状
態から保護することができる。
【0086】また、請求項5,6に対応する発明は、制
御電極部を横切って通過する電流を通過の前後で検出
し、この通過前の電流と通過後の電流との差を積分した
結果が負の値を持つとき、短絡状態とみなして制御電極
部への印加電圧及び/又は流入電流を低減するので、半
導体装置を短絡状態から保護することができる。
【0087】さらに、請求項7に対応する発明は、通常
のオン状態時にはゲート抵抗を小とし、ターンオフ時に
は電圧上昇率dV/dtを検出してゲート抵抗を大とす
るので、主スイッチング素子のターンオフ時に高いdV
/dtによる破壊を阻止しつつ、ターンオフを高速化
し、オフ損失を低減させることができる。
【0088】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。
【0089】(第1の実施形態)図1は、第1の実施形
態に係るIGBTの構成を示す平面図であり、図2は図
1のIIA−IIA線及びIIB−IIB線矢視断面図であっ
て、図64と同一部分については同一符号を付してその
詳しい説明は省略し、ここでは異なる部分についてのみ
述べる。なお、以下の各実施形態についても同様にして
重複した説明を省略する。
【0090】すなわち、本実施形態に係る半導体装置
は、ゲートの負の容量を無くした構成により、ゲート電
圧の安定化を図るものであって、図1及び図2に示すよ
うに、p型ベース層4が部分的にゲート絶縁膜6の全幅
にわたってn型ベース層3上に形成されている。このた
め、n型ベース層3とゲート絶縁膜6とが接する界面部
分の面積が従来よりも小さくされた構成となっている。
【0091】具体的には、ゲート電極7とゲート絶縁膜
6界面の面積S(いわゆる、ゲート電極7の面積)
と、ゲート絶縁膜6を介してゲート電極7とn型ベース
層3とが重なり合う部分の面積SNBとの比が次の
(7)式で規定された構成となっている。
【0092】
【数2】
【0093】なお、この(7)式は前述した(6)式と
等価な関係を示している。すなわち、(7)式は、
(6)式における容量C1が全ゲート容量の1/3以上
との規定を逆方向から述べたものであり、容量C2に対
応する面積SNBを全ゲート容量に対応する面積の2/
3以下と規定したものである。
【0094】また、テラスゲート等、ゲート絶縁膜6の
厚さtoxが部分的に異なる場合は、次の(8)式を満
たすように、IGBTが設計される。
【0095】
【数3】 次に、このようなIGBTの動作について説明する。
【0096】前述同様にIGBTがターンオンする際
に、高コレクタ電圧時には、p型エミッタ層1から注入
された正孔がn型ベース層3中の高電界により加速され
て、n型ベース層3とゲート絶縁膜6との界面に到達す
る。
【0097】高コレクタ電圧時には、n型ベース層3の
電位はゲート電圧よりも高いため、n型ベース層3の界
面に正孔のチャネル(蓄積層)が形成される。
【0098】この正孔のチャネルの正電荷により、IIA
−IIA断面に沿ってゲート電極7内に負電荷が誘起され
る。
【0099】しかしながら、このIGBTは、従来とは
異なり、IIB−IIB断面に示す部分で、p型ベース層4
中のゲート絶縁膜6との界面にnチャネルが生成され、
このnチャネルによりゲート電極7中の負電荷が打ち消
されてゲート電極7に正電荷が誘起され、負の容量が生
じない。また、高コレクタ電圧時に正孔がエミッタ電極
8に排出されるために、さらに負の容量を生じにくくし
ている。よって、ゲート電圧の安定を確保することがで
きる。
【0100】上述したように第1の実施形態によれば、
コレクタ電極1とエミッタ電極8との間に電圧が印加さ
れたとき、ゲート電極7からみた容量が常に正値又は零
値であるので、高コレクタ電圧時のゲートの負の微分容
量を無くしたことにより、高電圧、高電流時にもゲート
電圧を安定させ、電流不均一や発振等を阻止でき、もっ
て、装置を破壊から保護して信頼性を向上させることが
できる。
【0101】また、コレクタ電極1とエミッタ電極8と
の間の電流がしゃ断状態のとき、ゲート電極7からみた
容量の最小値を当該容量の最高値の1/3以上とするた
め、ゲート絶縁膜6のうちのn型ベース層3に接する部
分の面積SNBをゲート電極7の全面積Sの2/3以
下に制限したので、前述した作用効果を容易且つ確実に
奏することができる。
【0102】また、n型ベース層3の長さを100μm
以上としたので、前述した作用効果を1200V以上の
高耐圧のIGBTに実現させることができる。
【0103】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
に係るIGBTについて説明する。
【0104】図3はこのIGBTの構成を示す平面図で
ある。本実施形態は、第1の実施形態の変形構成であ
り、p型ベース層4の平面形状を変形させたものであっ
て、具体的には図66に示すように、部分的にゲート絶
縁膜6の全幅にわたってn型ベース層3上に形成される
p型ベース層4を梯子形の平面形状としている。
【0105】以上のような構成としても、第1の実施形
態と同様の効果を得ることができ、また、p型ベース層
4のパターンが図1に示す構成よりも均一的に形成され
るので、より一層ゲート電圧の安定性の向上を期待する
ことができる。
【0106】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
に係るIGBTについて説明する。
【0107】図4はこのIGBTの構成を示す断面図で
ある。本実施形態は、第1の実施形態の変形構成であ
り、p型ベース層4の変形構成であって、具体的には図
4に示すように、ゲート電極7の中央部直下のn型ベー
ス層3表面に選択的にp型層10が形成されている。
【0108】ここで、p型層10は、図示しないが、エ
ミッタ電極8直下の各p型ベース層4に接続されてい
る。
【0109】このような構成により、p型層10の電位
はエミッタ電位に固定される。このため、高コレクタ電
圧時でも、p型層10の表面は低電圧に保持される。
【0110】ここで、ゲート電圧が正であると、p型層
10の表面に反転層が形成されることにより、第1の実
施形態と同様に、ゲート電圧を正に保持することができ
る。
【0111】なお、本構造は、特に2kV以上の高耐圧
のIGBTに有効である。例えば高耐圧IGBTの場
合、オン状態において、キャリアの蓄積と低オン抵抗化
とを図るため、ゲート幅Lを例えば60μm以上にする
ことが好ましい。この場合、p型層は、ゲート幅Lの1
/3以上の幅(例えば20μm幅)とすればよい。
【0112】本構造によれば、ゲート幅Lが広いために
p型層10とp型ベース層4との一体化が可能になり、
低オン抵抗化をも併せて実現することができる。
【0113】(第4の実施形態)次に、第4の実施形態
に係る半導体装置について説明する。
【0114】図5はこの半導体装置の構成を示す斜視断
面図であり、図6はこの半導体装置の構成を示す平面図
であり、図7は図6のVII A−VII A線及びVII B−VI
I B線矢視断面図である。
【0115】本実施形態は、第1の実施形態の変形構成
であり、n型ベース層3中におけるゲート絶縁膜6との
界面の正孔を積極的に排出させる構成であって、具体的
には図5乃至図7に示すように、n型ベース層3の表面
にp型層11を選択形成したIGBT領域と、このp型
層11をソースとしたpチャネルMOSFET領域とが
1チップ内に設けられている。
【0116】ここで、pチャネルMOSFETは、IG
BT領域のp型層11がn型ベース層3表面で長手方向
に延長されてなるp型ソース層11sと、IGBTのp
型ベース層4がn型ベース層3表面で長手方向に延長さ
れてなるp型ドレイン層4dと、IGBTのエミッタ電
極8がp型ベース層4上及びn型ソース層5上で長手方
向に延長されてp型ドレイン層4d上に選択的に形成さ
れたエミッタ電極8eとを備えている。
【0117】また、pチャネルMOSFETは、p型ド
レイン層4dの一部上、p型ソース層11sの一部上及
びこれら両層4d,11s間のn型ベース層3上にゲー
ト絶縁膜6を介してゲート電極12が形成されている。
なお、このゲート電極12は、エミッタ電極8eに電気
的に接続されており、IGBTのゲート電極7とは電気
的に絶縁されている。
【0118】また、p型ソース層11s上には、その長
手方向に沿ってフローティング電極13が形成されてい
る。フローティング電極13は、pチャネルMOSFE
T領域からIGBT領域にかけてp型層11s,11の
電位を均一化させるためのものであり、IGBT及びp
チャネルMOSFETにおける各電極7,8,8e,1
2とは絶縁され、電位的に浮いた状態となっている。
【0119】次に、このような半導体装置の動作を説明
する。
【0120】前述同様にIGBTがターンオンする際
に、コレクタ電圧の印加時には、p型エミッタ層1から
注入された正孔がn型ベース層3中の高電界により加速
されて、n型ベース層3とゲート絶縁膜6との界面に到
達する。このとき、IGBTのp型層11は電位的に浮
いており、n型ベース層3とゲート絶縁膜6との界面に
おけるキャリア蓄積を阻止しない。そのため、本実施形
態では、オン電圧の上昇はおこらない。
【0121】ここで、高コレクタ電圧の印加時には、n
型ベース層3の電位はゲート電圧よりも高いため、n型
ベース層3の界面に正孔のチャネル(pチャネル)が形
成される。
【0122】すなわち、高コレクタ電圧時には、このp
チャネルにより、pチャネルMOSFETのp型ソース
層11sとp型ドレイン層4dとが短絡される一方、p
型層11及びp型ソース層11sの電位が数V上昇す
る。
【0123】これにより、pチャネルMOSFETにお
いては、IGBTのp型層11からの正孔電流がp型ソ
ース層11s及びpチャネルを介してp型ドレイン層4
dに流れ、p型ソース層11sの電位がpチャネルMO
SFETのVth(例えば4V程度)に固定される。
【0124】従って、IGBTのn型ベース層3表面の
正孔をもp型層11から排出できるので、負のゲート容
量を発生させず、ゲート電圧の安定性を向上させること
ができる。この際、Cの容量は後述する(11)式に従
う。
【0125】(第5の実施形態)次に、第5の実施形態
に係るIGBTについて説明する。
【0126】図8はこのIGBTの構成を示す断面図で
あり、図64とは異なる部分について述べる。本実施形
態は、容量C1を増加させる(6)式の方法とは異な
り、結果的にエミッタ電位を用いてゲートの負の容量を
阻止する構成であり、具体的には図8に示すように、ゲ
ート絶縁膜6及びゲート電極7を介してn型ベース層3
に対向したゲート電極7上の絶縁膜14uの厚さが、ゲ
ート電極7上の絶縁膜14の他の部分よりも薄く形成さ
れた構造となっている。なお、各IGBTのエミッタ電
極8は、ゲート電極7上の絶縁膜14,14u上を通っ
て互いに接続されている。
【0127】このような構造により、エミッタ電極8の
負電位が絶縁膜14uの薄い層を介してゲート電極7に
正電荷を誘起させ、結果的にゲートの負の容量を阻止す
ることができるので、第1及び第2の実施形態と同様の
効果を実効動作領域を減らさずに実現することができ
る。
【0128】(第6の実施形態)次に、第6の実施形態
に係るIGBTパッケージについて説明する。図9はこ
のIGBTパッケージの構成を示す回路図である。この
IGBTパッケージ21は、本発明に係るIGBTをパ
ッケージ化のときの容量設計により実現した構成であ
り、IGBTのパッケージ内のゲートG・エミッタE間
に容量Cが接続されている。
【0129】これにより、容量C1を増加させ、ゲート
の負の容量の発生を阻止することができる。
【0130】なお、図10に示すように、図9に示す構
成に加え、IGBTパッケージ22内のゲートG・エミ
ッタE間において、容量Cに直列に抵抗Rを接続しても
よい。このような構成としても、容量C1の増加による
前述した効果に加え、抵抗Rが配線インダクタンスによ
る振動を防止するため、一層安定性を向上させることが
できる。
【0131】(第7の実施形態)次に、第7の実施形態
に係るIGBTパッケージについて説明する。図11は
IGBTパッケージの構成を示す回路図である。このI
GBTパッケージ23は、2つのIGBT(領域又はチ
ップ)の両ゲート電極間に容量Cと抵抗Rと直列接続さ
れた構成である。なお、IGBTパッケージ23の各ゲ
ート電極Gは、個別にゲート抵抗RG1,RG2を介し
て図示しないゲートバイアス回路に接続可能となってい
る。
【0132】ここで、ゲートG間に挿入された容量C
は、IGBT本来のC2+、C1に対し、次の(9)式
を満たす値である。
【0133】
【数4】
【0134】(9)式は、ゲートG間に挿入される容量
Cが、第6の実施形態の1/2倍であることを示してい
る。これは、図66に示したように、2つのIGBTの
ゲート電圧Vが上下対称に動くので、挿入した容量C
によるゲート電圧Vへの影響は、ゲート・エミッタ間
に容量を挿入した時の2倍の効果となるからである。
【0135】このような構成により、IGBTを並列接
続した場合の電流不均一を阻止することができる。
【0136】なお同様に、図12に示すように、IGB
Tパッケージ24内は、3つのIGBTを並列接続し、
各ゲート電極G間を個別に容量C,抵抗Rの直列回路で
互いに接続した構成としてもよい。
【0137】この3並列の場合には、容量Cは次の(1
0)式のように示される。
【0138】
【数5】
【0139】また、4つ以上のIGBTを並列させてな
るIGBTパッケージも同様に、第6の実施形態の容量
Cに比べて(1/IGBT個数)倍の値をもつ容量C
(及び抵抗R)を各ゲート間に接続すればよい。
【0140】但し、スター形に各IGBT間に容量Cを
挿入する場合には、容量Cは、IGBTの個数によら
ず、次の(11)式を満たす値となる。
【0141】
【数6】
【0142】(第8の実施形態)次に、第8の実施形態
に係るIEGTについて説明する。
【0143】図13はこのIEGTの構成を示す平面図
であり、図14は図13のXIV A−XIV A線矢視断面図
及びXIV B−XIV B線矢視断面図である。本実施形態
は、第1及び第2の実施形態をトレンチ型素子に適用し
た変形例であり、具体的には図13及び図14に示すよ
うにプレーナ型のゲート絶縁膜6及びゲート電極7に代
えて、n型ソース層5の表面にはp型ベース層4を介し
てn型ベース層3に達する深さまで溝(トレンチ)が掘
られている。
【0144】溝内は、n型ベース層3とn型ソース層5
とに挟まれたp型ベース層4側面に設けられたゲート絶
縁膜6tに囲まれて埋込み型のゲート電極7tが配置さ
れている。このゲート電極7tは、図示しないゲート端
子に接続されている。
【0145】また、各溝間において、2つのn型ソース
層5が各溝表面に個別に接するように形成されたp型ベ
ース層4は、n型ベース層3の表面に選択的に形成され
ている。すなわち、各溝間においては、図14のXIV B
−XIV B間に示す如き各n型ソース層5及びp型ベース
層4を有するIEGT領域と、図14のXIV A−XIVA
間に示す如き各n型ソース層5及びp型ベース層4を持
たない素子無効領域とが交互に形成されている。
【0146】ここで、素子無効領域では、IEGT領域
におけるp型エミッタ層1の深さに比べ、p型エミッタ
層1が深く形成されている。
【0147】以上のように、部分的にp型エミッタ層1
を深く形成した構成により、部分的にn型ベース層3中
の高電界を打消してp型エミッタ層1から注入される正
孔の加速の度合を低減し、n型ベース層3とゲート絶縁
膜6tとの界面に到達する正孔の量を低減して反転層を
生じさせないので、負の容量を打消すことができる。
【0148】なお、この部分的にp型エミッタ層1を深
くした構成は、ゲート端子に接続されるがn型ソース層
5及びp型ベース層4に接してない無効なゲート電極7
tに適用しても、負の容量を打ち消すことができる。
【0149】(第9の実施形態)次に、第9の実施形態
に係るIEGTについて説明する。
【0150】図15はこのIEGTの構成を示す断面図
であり、図58とは異なる部分について述べる。本実施
形態は、n型ベース層3の高電界の影響を小さくして負
の容量を阻止する構成であって、具体的には図15に示
すように、通常2つであるn型ソース層5の個数を各ゲ
ート間毎に1つとし、且つ各ゲート間の距離WGを小さ
くした構成である。なお、この第9乃至第12の実施形
態は、個々には述べないが、図13とは異なり、n型ソ
ース層5及びp型ベース層4は表面のストライプ方向に
沿っては一定の構成となっている。
【0151】また、各ゲート間の距離WGは、例えば3
〜4μm程度に設計されている。
【0152】以上のような各ゲート間の距離WGを3〜
4μm程度に小さくした構成により、電子の注入量を増
やすことができるので、n型ベース層3中の高電界の影
響を小さくでき、もって、負のゲート容量を阻止するこ
とができる。
【0153】また、n型ソース層5を各ゲート間毎に1
つとした構成により、容易且つ確実に、各ゲート間の距
離WGを3〜4μm程度に小さくすることができる。
【0154】(第10の実施形態)次に、本発明の第1
0の実施形態に係るIEGTについて説明する。
【0155】図16はこのIEGTの構成を示す断面図
であり、図59とは異なる部分について述べる。本実施
形態は、とばし領域のゲート電極における負電荷の排出
を図るものであり、具体的には図16に示すように、n
型ソース層5をもたないp型ベース層4間に配置された
無効なゲート電極7tが、ゲート端子との接続に代え
て、エミッタ端子に接続された構成となっている。
【0156】以上のような構成により、ゲート電極7t
をエミッタに対して一定電位に固定するので、とばし領
域のゲート電極7tに生じる負電荷を排出させ、もっ
て、ゲート電極7tにおける負電荷の影響を阻止するこ
とができる。
【0157】(第11の実施形態)次に、本発明の第1
1の実施形態に係るIEGTについて説明する。
【0158】図17はこのIEGTの構成を示す断面図
であり、図59とは異なる部分について述べる。本実施
形態は、負のゲート容量の減少を図るため、とばし領域
と、IEGT領域とをグループ化したものであって、具
体的には図17に示すように、2つのとばし(n型ソー
ス層5の無い)領域と、2つのIEGT領域とが交互に
配置されている。なお、とばし領域と、IEGT領域と
の個数の比は、2:2(=1:1)となっている。
【0159】また、とばし領域内の埋込み型のゲート電
極7tは、エミッタ端子に接続されている。一方、図中
にGで示されるゲート電極7tは、通常通り、ゲート端
子(図示せず)に接続されており、以下同様とする。
【0160】以上のようなIEGTは、図59に示す構
成のとばしの個数比(1:1)と同一のとばしの個数比
にもかかわらず、図59に示す構成とは異なり、とばし
領域のゲート電極7tがエミッタに対して一定電位に固
定されるので、前述同様に、負のゲート容量を抑制する
ことができる。
【0161】また、無効なゲートは、使用するゲート電
極とは電位的に分離してアース又は固定電位に接続する
ことにより、ゲート電位に接続した場合に比べ、特性が
向上する。すなわち、ゲート容量が減るので、零電位に
落とすときのスイッチング速度が向上される。また、余
分な容量がないことにより、素子動作が安定するので、
信頼性を向上できる。具体的には、SOA(safety ope
rating area )を広げることができる。
【0162】なお、変形例としては、図18に示すよう
に、とばし領域及びIEGT領域を夫々m個づつグルー
プ化すると、(n−1)個の無効なゲートをエミッタに
対して一定電位に固定することができる。
【0163】なお、本実施形態では、とばし領域とIE
GT領域との個数が互いに同数である場合についてのみ
説明したが、これに限らず、とばし領域とIEGT領域
とが互いに異なる場合の個数比に対しても同様に実施で
きる。また、1個のとばし領域に対するIEGT領域の
個数比は、1〜4個の範囲内にあることが高耐圧や大電
流等の素子特性上からも好ましい。また、これは個数比
であるため、実際にはm個のとばし領域と、m〜4m個
のIEGT領域とが交互に配置可能なことを示してい
る。
【0164】(第12の実施形態)次に、本発明の第1
2の実施形態に係るIEGTについて説明する。
【0165】図19はこのIEGTの構成を示す断面図
である。本実施形態は、第11の実施形態の変形構成で
あり、トレンチ酸 化膜界面での界面再結合により消滅
するキャリア数を少なくし、n型ベース層3中の蓄積キ
ャリア量の増加を図るものであって、具体的には図19
に示すように、例えば3つのとばし領域中の2つのゲー
ト電極とエミッタ端子との間に、エミッタ端子を正電位
側とし、ゲート電極を負電位側として直流電源30を挿
入した構成となっている。
【0166】以上のような構成により、とばし領域のゲ
ート電極7tにおけるゲート絶縁膜6tとのn型ベース
層3とのトレンチ酸化膜界面には、反転層(inversion
layer )あるいは界面蓄積層(accumulation layer)が
形成され、界面での電子濃度nsと、界面での正孔濃度
psとは互いにいずれかが他に比べて非常に多数となる
関係をもつ(n≪p又はn≫p)。
【0167】ここで、一般に高注入状態で、酸化膜界面
で消滅するキャリアは、(1cm、1秒当り)Us=
(p)/(p+n)で表せる。但し、s
は界面再結合速度である。
【0168】このとき、界面で再結合するキャリアは、
図20に示すように、p=nで最大となる。これは
例えばゲート電極7tとエミッタ端子とが同電位である
場合にp=約nとなる。
【0169】しかしながら、本実施形態のIEGTは、
とばし領域中のゲート電極7tに電圧が印加され、ゲー
ト絶縁膜6tとn型ベース層3との界面がn≪p
又はn≫pの状態となっているので、トレンチ酸化
膜界面での再結合量を低減させ、n型ベース層3中の蓄
積キャリアを増大でき、もって、負のゲート容量を低減
させることができる。
【0170】なお、とばし領域中のゲート電極7tに印
加する電圧は0.5V程度よりも小さい電圧でも有効で
ある。このため、電圧の印加に代えて、高濃度にドープ
したポリシリコンゲートにより、ゲートにビルトイン電
圧を生じさせる構成としても、外部から電圧を印加する
ことなく、同等の作用効果を得ることができる。
【0171】(第13の実施形態)第13〜第19の実
施形態は短絡状態からの素子の保護に関する。
【0172】図21及び図22は本発明の第13の実施
形態に係る半導体装置の短絡保護システムを示す回路図
である。この短絡保護システムは、図63に示した構成
と同様に短絡時の半導体装置の保護を図るものである。
【0173】概略的には、この短絡保護システムは、ゲ
ート容量CG(通常動作で10nF)を持つ主IGBT
素子(型番:GT25Q101)M1のゲートとそのゲ
ート駆動回路(gate driver) Gd1との間に、C12、
R4及びR5を有する電圧ブリッジ回路と、この電圧ブ
リッジ回路に接続された差動アンプ(型番:LF35
6)AM1と、差動アンプAM1から出力を受けてゲー
ト・アース間を導通状態にするトランジスタTr1(型
番:MPSA56)とを備えた短絡保護回路SCPが挿
入されている。
【0174】ここで、電圧ブリッジ回路は、差動アンプ
AM1の反転入力端子に主IGBT素子M1のゲート電
荷に対応する電圧を供給し、非反転入力端子にゲート電
荷が図23に示す禁止領域(prohibited area )内にあ
るか否かを判定するための基準電圧を供給する機能をも
っている。この電圧ブリッジ回路は、R4(RRef )又
はR4に接続された電源Vref の調整により、図23に
示すように、ゲート電荷の禁止領域をダイナミックに変
更可能となっている。
【0175】差動アンプAM1は、主IGBT素子M1
のゲートに蓄積されたゲート電荷をC12の両端の電圧
から検知し、検知結果が禁止領域に入るか否かをCG、
C12、R4及びR5からなる電圧ブリッジ回路により
検知し、ゲート電荷が禁止領域内にあるとき、出力をト
ランジスタTr1のベースに与える機能を有する。
【0176】なお、ゲートとゲート駆動回路との間の抵
抗R1は、ゲート容量CGとキャパシタC12との間の
不要な振動を除去する機能を有し、短い配線長のときに
はより小さい値への変更あるいは省略が可能である。
【0177】次に、このような半導体装置の短絡保護シ
ステムの動作を述べる。通常時、主IGBT素子M1
は、その動作範囲内で電流がオン/オフされている。こ
のとき、差動アンプAM1は、主IGBT素子M1のゲ
ート電荷をC12の両端の電圧から検知し、検知結果が
禁止領域の外にあることを電圧ブリッジ回路により検知
している。
【0178】一方、短絡時、主IGBT素子M1は大電
流が流れると共に、ゲート電荷が図23内の禁止領域に
入る。
【0179】差動アンプAM1は、ゲート電荷が禁止領
域に入ったことを検知し、出力をトランジスタTr1の
ベースに与える。トランジスタTr1は、ベース入力に
より、オン状態となり、抵抗R8及びダイオードDなど
を介してゲートとアースとを導通させ、ゲート電圧を低
下させる。
【0180】ゲート電圧の低下により、主IGBT素子
M1がオフ状態となると共に、ゲート電荷が禁止領域か
ら脱して通常動作領域に入り、主IGBT素子M1が保
護される。
【0181】ここで例えば、図24に示すように、本実
施形態の短絡保護回路SCPが無い場合、短絡時に約2
00Aの電流が主IGBT素子M1に流れる。一方、本
実施形態のように短絡保護回路SCPを挿入すると、主
IGBT素子M1に流れる電流値が抑制される。また、
Vref の変更により、保護動作を開始する電流値を任意
に設定することができる。
【0182】上述したように本実施形態によれば、電圧
ブリッジ回路にてゲート電荷を検出し、差動アンプAM
1がゲート電荷が禁止領域にあるか否かを検知し、禁止
状態のとき、トランジスタTr1がゲート電圧を低下さ
せてゲート電荷を通常動作領域に入れて主IGBT素子
M1を破壊から保護することができる。
【0183】また、本実施形態の短絡保護回路SCP
は、図22に示したように、ゲート駆動回路Gd1と主
IGBT素子M1のゲートとの間に挿入するだけで、主
IGBT素子M1に短絡保護機能を付加することができ
る。このため、既設のIGBT、又はIGBTを用いた
装置に容易に適用できる。すなわち、センスIGBT素
子S1を内蔵していないIGBTチップでも短絡保護機
能を付加することができる。また、短絡保護回路は、I
C化などによりゲート駆動回路に内蔵できるため、コス
トをほとんど上昇させずに実現できる。
【0184】短絡保護回路は、小さい面積で実現でき、
ゲート電荷の検知からゲート電圧の低下に至るまでのフ
ィードバックループを短縮できるので、従来とは異な
り、保護の遅れや不安定な発振を解消することができ
る。
【0185】Vref 等の調整によって保護レベルを電気
的に制御できる。このため、主IGBTの温度や動作モ
ードなどの状況に応じ、短絡保護方法をプログラミング
することができる。
【0186】(第14の実施形態)図25は本発明の第
14の実施形態に係る半導体装置の短絡保護システムに
おけるゲート電荷の検出方法を示す回路図である。
【0187】本実施形態は、第13の実施形態を改良し
た変形例である。すなわち、第13の実施形態は、ゲー
ト電荷をゲート回路に直列に挿入したキャパシタC12
の両端の電圧で検知している。しかし、この第13の実
施形態では、キャパシタC12の電圧分担によってゲー
ト電圧が変化するため、主IGBT素子M1がオン状態
のとき(ゲートに正電圧が印加されるとき)、ゲート駆
動回路Gd1が与えた電圧より若干低い電圧が主IGB
T素子M1のゲートに印加されてしまう。
【0188】一方、本実施形態は、ゲートに蓄積された
電荷を、ゲート駆動回路Gd1の電源配線を流れる電流
に基づいて、検出している。
【0189】図示するように、ゲート駆動回路Gd1の
入力抵抗は非常に高いので、ゲートに流れ込む電荷は、
次式に示すように、ゲート駆動回路Gd1に流入する電
流I1と流出する電流I2との差を積分して得られる。
【0190】QG=∫(I1−I2)dt以下、前述同
様に、図示しない差動アンプにより、ゲート電荷が禁止
領域に入るか否かを検知し、ゲート電荷が禁止領域に入
るとき、ゲート電圧を低下させて主IGBT素子M1を
短絡から保護する。
【0191】上述したように本実施形態によれば、第1
3の実施形態の効果に加え、ゲート駆動回路からゲート
に印加される電圧を低減させずに、ゲート電荷を検知し
て短絡保護動作を実現することができる。
【0192】(第15の実施形態)図26は本発明の第
15の実施形態に係る半導体装置の短絡保護システムに
おけるゲート電荷の検出方法を示す回路図である。
【0193】本実施形態は、第14の実施形態の変形で
ある。具体的には本実施形態は、図26及び次式に示す
ように、抵抗Rccでの電圧降下により、ゲート駆動回路
Gd1における流入電流I1と流出電流I2とを検知
し、さらに両電流I1,I2の差を積分して、ゲートに
流れ込む電荷QGを検知する。
【0194】QG=∫−(V1−V2)/Rcc dt 但し、I1=V1/Rcc、 I2=V2/Rcc このような構成としても、第14の実施形態と同様の効
果を得ることができる。
【0195】なお、本実施形態は、図27に示すように
変形できる。すなわち、図27に示すように、両電流I
1,I2の差を抵抗Raにより取り出し、積分回路によ
って次式に示すように、ゲートに蓄積された電荷QCを
検知してもよい。
【0196】QG=2・R1・C・V3/Rccこのよう
に変形しても同様の効果を得ることができる。
【0197】(第16の実施形態)図28は第16の実
施形態に係る半導体装置の短絡保護システムにおけるゲ
ート電荷の検出方法を示す回路図である。
【0198】本実施形態は、第14又は第15の実施形
態の変形である。具体的には本実施形態は、図28に示
すように、カレントミラー回路を通して電流を検出し、
この電流をキャパシタCに流し込むことにより、次式に
示すように、ゲートに流れ込む電荷QGがキャパシタC
の両端の電圧差V4に基づいて検知する。
【0199】QG=C・V4・r 但し、r;mirror current factorこのような構成とし
ても、第15又は第16の実施形態と同様の効果を得る
ことができる。また、本実施形態においては、カレント
ミラー回路のミラー側トランジスタTr13,Tr14
のチップ上の実効面積を入力側トランジスタTr11,
Tr12のそれよりも小さくすると、回路の消費電力が
低減されるため、有利である。この実効面積の比率は、
ミラー側トランジスタTr13,Tr14を1としたと
き、入力側トランジスタTr11,Tr12を5〜10
00の範囲内にすることが望ましい。
【0200】(第17の実施形態)図29は本発明の第
17の実施形態に係る半導体装置の短絡保護システムに
おけるゲート駆動回路及びゲート電荷の検出方法を示す
回路図である。
【0201】本実施形態は、第16の実施形態にて図2
8に示した構成が、図29に示すように、ゲート駆動回
路Gd1をも含めて具体化されている。
【0202】図29において、入力端子INの電位に連
動するTr11〜Tr14がゲート駆動回路Gd1に対
応し、ゲート駆動回路Gd1のTr13,Tr14を流
れる電流を取出すためのTr15〜Tr18がカレント
ミラー回路に対応する。但し、説明の便宜上、図面中で
はこれらの複合回路を符号Gd1で示す。
【0203】ゲート駆動回路Gd1は駆動出力端子OU
Tから電流を出力する。カレントミラー回路は取出し端
子OUTREFから電流を出力する。なお、駆動出力端
子OUTに流れる電流と取出し端子OUTREFに流れ
る電流とは、ミラートランジスタの実効面積の比率に比
例し、取出し端子OUTREFの電圧とは無関係であ
る。
【0204】本実施形態は、以上のような具体的な構成
により、第16の実施形態と同様の効果を容易且つ確実
に得ることができる。
【0205】(第18の実施形態)図30は本発明の第
18の実施形態に係る半導体装置の短絡保護システムを
示す回路図であり、破線部分には図29に示した回路が
挿入される。
【0206】本実施形態は、第17の実施形態を、図2
1と同様の電圧ブリッジ回路を用いた回路に適用させた
構成となっている。このような構成としても、第13及
び第17の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0207】また、本実施形態は、図31又は図32に
示すように変形できる。図31又は図32に示す変形例
は、短絡保護用のトランジスタTr1がゲート駆動回路
Gd1の入力側に配置され、このトランジスタTr1に
差動アンプAM1の出力を与える回路である。
【0208】これらの変形例は、ゲート駆動回路Gd1
の高抵抗入力部分にてトランジスタTr1(例えばMP
SA56)がアースとの導通動作を実行するので、短絡
保護時にもゲート駆動回路Gd1に大電流が流れず、ゲ
ート駆動回路Gd1に電気的な損失や発熱を生じる可能
性が少ないという利点をもっている。
【0209】また、トランジスタTr1は、ゲート駆動
回路Gd1の高抵抗入力部分の信号をアースに導通可能
であればよいので、ゲート駆動回路Gd1の出力側に設
ける場合に比べて小形化できる。なお、図32に示す変
形例は、図31に示す構成に比べ、エミッタ電位が安定
するため、動作の安定化を図ることができる。
【0210】(第19の実施形態)図33は本発明の第
19の実施形態に係る半導体装置の短絡保護システムの
構成を示すブロック図である。
【0211】この実施形態は、第13〜第18の実施形
態の変形例であり、具体的には図33に示すように、P
WM(pulse width modulation)コントローラ31、デ
ジタル論理回路32、アナログゲート駆動回路33及び
主IGBT素子M1が順次接続されている。
【0212】ここで、PWMコントローラ31は、デジ
タル論理回路32から受ける動作状態に基づいて、ゲー
ト信号及びIGBT制御データをデジタル論理回路32
に与えるものである。
【0213】デジタル論理回路32は、PWMコントロ
ーラ31から受けるゲート信号をゲート波形制御部32
aを通してアナログゲート駆動回路33に与えるもので
あり、また、アナログゲート駆動回路33から受ける検
知結果に基づいて短絡保護を開始するか否かを判定し、
判定結果をアナログゲート駆動回路33の監督回路(su
pervisor)33aに与える機能をもっている。
【0214】また、デジタル論理回路32は、省略可能
であるが、他の短絡保護システムとの間で互いに動作状
態を通信する機能32bをもっている。
【0215】アナログゲート駆動回路33は、デジタル
論理回路32から受けるゲート信号に基づいて、主IG
BT素子M1のゲートに駆動信号を与えるものであり、
また、主IGBT素子M1のゲート電荷、ゲート電圧、
コレクタ電圧Vc、コレクタ電流Ic、温度Tjなどの
検知結果をデジタル論理回路32に与えると共に、デジ
タル論理回路32から受ける判定結果に基づいて駆動信
号を制御する監督回路33aを備えている。
【0216】以上のような構成としても、第13〜第1
8の実施形態と同様の効を得ることができる。また、主
IGBT素子M1の温度や動作モードなどの状況に応
じ、短絡保護方法を容易且つ確実にプログラミングする
ことができる。
【0217】(第20の実施形態)第20〜第24の実
施形態はターンオフ時のdV/dtの上昇からの素子の
保護に関する。
【0218】図34は本発明の第20の実施形態に係る
半導体装置の構成を示す断面図である。図示するよう
に、p+ 型エミッタ層41の一方の表面にはコレクタ電
極42が形成されている。p+ 型エミッタ層41の他方
の表面には、n型バッファ層43及びn- 型ベース層4
4が順次形成されている。
【0219】n- 型ベース層44の表面には、選択的に
p型ベース層45が形成されている。p型ベース層45
表面には選択的にn+ 型ソース層46が形成されてい
る。n+ 型ソース層46の表面には、選択的にトレンチ
47がp型ベース層45を貫通してn- 型ベース層44
の途中の深さまで形成されている。
【0220】トレンチ47内にはゲート絶縁膜48を介
してゲート電極49が埋込形成されている。n+ 型ソー
ス層46の一部及びp型ベース層45上にはエミッタ電
極50が形成されている。
【0221】なお、エミッタ電極50からゲート電極4
9を含んでコレクタ電極42に至る破線部分は、主IG
BT素子M1として機能するため、本明細書中、素子部
M1aと呼ばれる。
【0222】一方、素子部M1aから離れたn- 型ベー
ス層44上には選択的に絶縁膜51を介してセンス電極
52が形成される。センス電極52は、抵抗53を介し
てエミッタ電極50に接続される一方、ゲート制御部6
0にも接続される。なお、コレクタ電極42から絶縁膜
51及びセンス電極52を含んで抵抗53に至る破線部
分は、dV/dtを検出する機能をもつので、本明細書
中、dV/dt検出部Dt1と呼ばれる。
【0223】ゲート制御部60は、センス電極52の電
位に対応してゲート電極49とゲート駆動回路(図示せ
ず)との間のゲート抵抗Rgの値を制御する機能と、エ
ミッタ電極50の電位との対応をとる基板電位固定機能
とを有するものである。
【0224】ゲート制御部60は、ここでは図35及び
図36に示す如きノーマリオン型pチャネルMOSFE
Tが適用される。このpチャネルMOSFETは、通常
時にはオン状態でチャネル抵抗が固定値であり、ターン
オフ時に制御端子69の電位がdV/dtに応じて上昇
してしきい値電圧に近くなると、チャネル抵抗が大とな
る特性を有する。
【0225】詳しくはゲート制御部60は、p型基板6
1の表面に選択的に形成されたn型ウェル層62と、n
型ウェル層62内に選択的に形成されたp+ 型ドレイン
層63及びp+ 型ソース層64と、両p+ 型層63,6
4間に形成されたp- 型層65とを半導体層として備え
ている。
【0226】p+ 型ドレイン層63には、ゲート駆動回
路(図示せず)に接続される入力端子66が形成されて
いる。p+ 型ソース層64には、素子部M1aのゲート
電極49に接続される出力端子67が形成されている。
p- 型層65上には絶縁膜68を介して制御端子69が
形成され、この制御端子69がdV/dt検出部Dt1
のセンス電極52に接続されている。また、n型ウェル
層62及びp型基板61の上には電位固定端子70が形
成され、この電位固定端子70が素子部M1aのエミッ
タ電極50に接続されている。
【0227】次に、このような半導体装置の動作を説明
する。素子部M1aがターンオフするとき、流れる変位
電流(基板中の空乏層、基板上の絶縁膜51及びセンス
電極52からなる容量成分と、dV/dtとの積)が抵
抗53を通ってエミッタ電極50に流れる。これと同時
に、センス電極52の電位が上昇してゲート制御部60
の制御端子69に制御信号を与える。
【0228】図37の(a)(b)は前述した図70の
(a)(b)と同じ図である。
【0229】図37の(c)は、dV/dtの変化(R
gが小のとき)に追従して、センス電極52の電位Vs
が変化する波形を示している。Vsの値がゲート制御部
60のしきい値電圧Vaを超えると、ゲート制御部60
が動作し、図37の(d)に示すように、入力端子66
と出力端子67との間の抵抗成分Rgを増加させる。
【0230】その結果、図37の(e)の実線で示すよ
うに、dV/dtのピーク値が抑制され、素子部M1a
が破壊から保護される。なお、本実施形態は、従来の最
初からRgを大としてdV/dtのピーク値を抑制した
場合に比べ、ターンオフが速いのでオフ損失を低減でき
る。
【0231】上述したように本実施形態によれば、通常
のオン状態時にはゲート抵抗Rgを小とし、ターンオフ
時にはゲート抵抗Rgを大とするので、素子部M1a
(主IGBT)のターンオフ時に高いdV/dtによる
破壊を阻止しつつ、ターンオフを高速化し、オフ損失を
低減させることができる。
【0232】また、本実施形態は、dV/dt検出部D
t1と素子部M1aとを同一基板に形成した場合につい
て説明したが、これに限らず、両者を別体として設けて
も、本発明を同様に実施して同様の効果を得ることがで
きる。
【0233】(第21の実施形態)図38は本発明の第
21の実施形態に係る半導体装置に適用される素子部の
構成を示す断面図である。本実施形態は、図34に示し
たトレンチ構造のゲートに代えて、プレーナ構造のIG
BTが適用されている。すなわち、トレンチ47が省略
され、絶縁膜71がn- 型ベース層44、p型ベース層
45及びn+ 型ソース層46上に形成され、ゲート電極
72が絶縁層71上に形成されている。
【0234】以上のような構成としても、第20の実施
形態と同様の効果を得ることができる。なお、図34及
び図38では、IGBTを素子部M1aとして用いた場
合を説明したが、これに限らず、本発明は、縦型のMO
Sゲート駆動パワー半導体素子の全てが素子部M1aに
適用できる。
【0235】この種の縦型のMOSゲート駆動パワー半
導体素子としては、例えばトレンチ型のMOSFET又
はプレーナ型のMOSFETがある。
【0236】トレンチ型のMOSFETは、図39に示
すように、図34に示したp+ 型エミッタ層41及びn
型バッファ層43に代えて、n+ 型ドレイン層73が形
成されている。
【0237】同様にプレーナ型のMOSFETは、図4
0に示すように、図38に示したp+ 型エミッタ層41
及びn型バッファ層43に代えて、n+ 型ドレイン層7
3が形成されている。
【0238】なお、このようにIGBTとMOSFET
では、コレクタ(MOSFETではドレイン)側の構造
が異なるが、dV/dt検出部Dt1のコレクタ側を素
子部M1aと同じ構造で作ることにより、本発明を前述
同様に実施できる。
【0239】(第22の実施形態)図41は本発明の第
22の実施形態に係る半導体装置に適用されるdV/d
t検出部の構成を示す断面図である。本実施形態は、図
34に示したn- 型ベース層44上の絶縁膜51及びセ
ンス電極52に代え、図41に示すように、接合終端部
のp型リサーフ層74上に絶縁膜75及びセンス電極7
6が形成されている。
【0240】以上のような構成により、第20の実施形
態の効果に加え、素子部M1aの有効面積を増加でき
る。
【0241】(第23の実施形態)図42は本発明の第
23の実施形態に係る半導体装置に適用されるdV/d
t検出部の構成を示す断面図である。本実施形態は、図
34に示した素子部M1aのトレンチ構造をdV/dt
検出部Dt1に適用させたものである。すなわち、n-
型ベース層44上の絶縁層51及びセンス電極52に代
えて、図42に示すように、n- 型ベース層44に形成
されたトレンチ47a内に絶縁層48aを介してセンス
電極49aが埋込形成されている。
【0242】以上のような構成により、素子部M1aと
dV/dt検出部Dt1との両者のトレンチ構造を同時
に形成できるので、第20の実施形態の効果に加え、半
導体装置の製造工程の数を減少できる。
【0243】(第24の実施形態)図43は本発明の第
24の実施形態に係る半導体装置に適用されるdV/d
t検出部の構成を示す断面図である。本実施形態は、図
41及び図42に示した構成を互いに組合わせたもので
ある。すなわち、図34に示したn- 型ベース層44上
の絶縁層51及びセンス電極52に代えて、図43に示
すように、接合終端部のp型リサーフ層74内にトレン
チ47aが形成され、トレンチ47a内に絶縁層48a
を介してセンス電極49aが埋込形成されている。
【0244】以上のような構成により、第20の実施形
態の効果に加え、第22及び第23の実施形態の効果を
同時に得ることができる。
【0245】なお、第20〜第24の実施形態に示した
素子部M1aとdv/dt検出部Dt1との構成は、夫
々任意に組合せて実施することができる。
【0246】また、本発明は、主スイッチング素子がI
GBT又はMOSFETである場合を例に挙げて説明し
たが、これに限らず、MCT(CMOS Controlled Th
yristor)やIGTT等のデバイスにも種々変形して実
施できる。
【0247】その他、本発明は、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変形して実施できる。
【0248】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
電圧、大電流時にもゲート電圧を安定させ、電流不均一
や発振等を阻止でき、もって、装置を破壊から保護して
信頼性を向上できる半導体装置及びその制御方法を提供
できる。
【0249】また、ターンオフ時のdV/dtを検知し
て、Rgを制御することにより、変位電流による素子破
壊から保護できる半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るIGBTの構成を示す平
面図
【図2】図1のIIA−IIA線及びIIB−IIB線矢視断面
【図3】第2の実施形態に係るIGBTの構成を示す平
面図
【図4】第3の実施形態に係るIGBTの構成を示す平
面図
【図5】第4の実施形態に係る半導体装置の構成を示す
斜視断面図
【図6】同実施形態における半導体装置の構成を示す平
面図
【図7】図6のVII A−VII A線及びVII B−VII B線
矢視断面図
【図8】第5の実施形態に係る半導体装置の構成を示す
断面図
【図9】第6の実施形態に係るIGBTパッケージの構
成を示す回路図
【図10】同実施形態におけるIGBTパッケージの変
形構成を示す回路図
【図11】第7の実施形態に係るIGBTパッケージの
構成を示す回路図
【図12】同実施形態におけるIGBTパッケージの変
形構成を示す回路図
【図13】第8の実施形態に係るIEGTの構成を示す
平面図
【図14】図13のXIV A−XIV A線矢視断面図及びXI
V B−XIV B線矢視断面図
【図15】第9の実施形態に係るIEGTの構成を示す
断面図
【図16】本発明の第10の実施形態に係るIEGTの
構成を示す断面図
【図17】本発明の第11の実施形態に係るIEGTの
構成を示す断面図
【図18】同実施形態におけるIEGTの変形構成を示
す断面図
【図19】本発明の第12の実施形態に係るIEGTの
構成を示す断面図
【図20】同実施形態における動作を説明するための再
結合キャリア数のキャリア比依存性を示す図
【図21】本発明の第13の実施形態に係る半導体装置
の短絡保護システムを示す回路図
【図22】同実施形態における半導体装置の短絡保護シ
ステムを示す回路図
【図23】同実施形態における設定調整並びに禁止領域
を説明するための図
【図24】同実施形態における電流の抑制効果を示す図
【図25】本発明の第14の実施形態に係る半導体装置
の短絡保護システムにおけるゲート電荷の検出方法を示
す回路図
【図26】本発明の第15の実施形態に係る半導体装置
の短絡保護システムにおけるゲート電荷の検出方法を示
す回路図
【図27】同実施形態の変形構成を示す回路図
【図28】本発明の第16の実施形態に係る半導体装置
の短絡保護システムにおけるゲート電荷の検出方法を示
す回路図
【図29】本発明の第17の実施形態に係る半導体装置
の短絡保護システムにおけるゲート駆動回路及びゲート
電荷の検出方法を示す回路図
【図30】本発明の第18の実施形態に係る半導体装置
の短絡保護システムを示す回路図
【図31】同実施形態の変形構成を示す回路図
【図32】同実施形態の変形構成を示す回路図
【図33】本発明の第19の実施形態に係る半導体装置
の短絡保護システムの構成を示すブロック図
【図34】本発明の第20の実施形態に係る半導体装置
の構成を示す断面図
【図35】同実施形態におけるゲート制御部の構成を示
す回路記号図
【図36】同実施形態におけるゲート制御部の構成を示
す断面図
【図37】同実施形態の動作を説明するためのタイムチ
ャート
【図38】本発明の第21の実施形態に係る半導体装置
に適用される素子部の構成を示す断面図
【図39】同実施形態における素子部の変形構成を示す
断面図
【図40】同実施形態における素子部の変形構成を示す
断面図
【図41】本発明の第22の実施形態に係る半導体装置
に適用されるdV/dt検出部の構成を示す断面図
【図42】本発明の第23の実施形態に係る半導体装置
に適用されるdV/dt検出部の構成を示す断面図
【図43】本発明の第24の実施形態に係る半導体装置
に適用されるdV/dt検出部の構成を示す断面図
【図44】本発明の基となる知見を説明するための実験
結果を示す図
【図45】同知見を説明するためのシミュレーション結
果を示す図
【図46】同知見を説明するためのシミュレーション結
果を示す図
【図47】同知見を説明するための模式図
【図48】同知見を説明するための等価回路図
【図49】同知見を説明するための等価回路図
【図50】本発明の骨子を説明するためのIGBTの断
面図
【図51】同骨子を説明するための従来のゲート容量−
ゲート電圧特性を示す図
【図52】同骨子を説明するための容量C1−ゲート電
圧特性を示す図
【図53】同骨子を説明するための容量C2−ゲート電
圧特性を示す図
【図54】同骨子を説明するための本発明に係るゲート
容量−ゲート電圧特性を示す図
【図55】本発明の基となる知見を確認した実験結果を
示す図
【図56】同実験に適用された回路を示す回路図
【図57】同実験におけるノイズパルス混入後のゲート
電圧の挙動を示す図
【図58】本発明の基となる知見が確認されたゲートの
とばし無しのトレンチ型IEGT素子の構成を示す図
【図59】本発明の基となる知見が確認されたゲートの
とばし有りのトレンチ型IEGT素子の構成を示す図
【図60】同知見が確認された2種類のIEGT素子に
おけるゲート容量のゲート電圧依存性を示す図
【図61】本発明に係る短絡保護に関する知見を説明す
るための図
【図62】同知見を説明するための図
【図63】同知見に基づいた保護回路のブロック図
【図64】従来のIGBTの構成を示す断面図
【図65】従来の課題を説明するためのIGBTの模式
【図66】従来のノイズ混入時のゲート電圧の挙動を示
す図
【図67】従来のノイズ混入時のコレクタ電圧及びコレ
クタ電流の挙動を示す図
【図68】従来の半導体装置の短絡保護方式を説明する
ための回路図
【図69】従来の半導体装置の外観を示す平面図
【図70】従来のターンオフ時の保護を説明するための
タイムチャート
【符号の説明】
1,41…p型エミッタ層、2,42…コレクタ電極、
3,44…n型ベース層、4,45…p型ベース層、4
d…p型ドレイン層、5,46…n型ソース層、6,6
t,48…ゲート絶縁膜、7,7t,12,49…ゲー
ト電極、8,8e,50…エミッタ電極、10,11…
p型層、11s…p型ソース層、13…フローティング
電極、14,14u…絶縁膜、21〜24…IGBTパ
ッケージ、30…直流電源、31…PWMコントロー
ラ、32…デジタル論理回路、32a…ゲート波形制御
部、通信機能…32b、33…アナログゲート駆動回
路、33a…監督回路、43…n型バッファ回路、47
a…トレンチ、48a…絶縁層、49a,52,76…
センス電極、51…絶縁膜、60…ゲート制御部、61
…p型基板、62…n型ウェル層、63…p+ 型ドレイ
ン層、64…p+ 型ソース層、65…p- 型層、66…
入力端子、67…出力端子、51,68,71,75…
絶縁膜、69…制御端子、70…電位固定端子、73…
n+ 型ドレイン層、74…p型リサーフ層、SNB…面
積、S…面積、R,RG1,RG2,RG,Rg,R
1〜R9,Rcc,Ra,53…抵抗、C,C1,C
2,CG,C11〜C13…容量、Q…電荷、Gd1
…ゲート駆動回路、AM1…差動アンプ、Tr1,Tr
11〜Tr18…トランジスタ、SCP…短絡保護回
路、M1…主IGBT素子、S1…センスIGBT素
子、I1,I2…電流、M1a…素子部、Dt1…dV
/dt検出部。
フロントページの続き (72)発明者 二宮 英彰 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 大橋 弘通 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 小倉 常雄 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型ベース層と、 この第1導電型ベース層の表面に形成された第2導電型
    エミッタ層と、 この第2導電型エミッタ層に形成されたコレクタ電極
    と、 前記第1導電型ベース層における前記第2導電型エミッ
    タ層とは反対側の表面に形成された第2導電型ベース層
    と、 この第2導電型ベース層の表面に形成された第1導電型
    ソース層と、 この第1導電型ソース層と前記第2導電型ベース層とに
    形成されたエミッタ電極と、 前記第1導電型ソース層の表面から前記第2導電型ベー
    ス層を貫通して前記第1導電型ベース層の途中の深さま
    で形成された第1トレンチ内にゲート絶縁膜を介して埋
    込形成されたゲート電極と、 前記第2導電型ベース層の表面から前記第1導電型ベー
    ス層の途中の深さまで形成された第2トレンチ内に絶縁
    膜を介して埋込形成された埋込電極とを備え、 この埋込電極と前記エミッタ電極とは電気的に接続され
    て実質的に同電位となっていることを特徴とする半導体
    装置。
  2. 【請求項2】 第1導電型ベース層と、 この第1導電型ベース層の表面に形成された第2導電型
    エミッタ層と、 この第2導電型エミッタ層に形成されたコレクタ電極
    と、 前記第1導電型ベース層における前記第2導電型エミッ
    タ層とは反対側の表面に形成された第2導電型ベース層
    と、 この第2導電型ベース層の表面に形成された第1導電型
    ソース層と、 この第1導電型ソース層と前記第2導電型ベース層とに
    形成されたエミッタ電極と、 前記第1導電型ソース層の表面から前記第2導電型ベー
    ス層を貫通して前記第1導電型ベース層の途中の深さま
    で形成された第1トレンチ内にゲート絶縁膜を介して埋
    込形成されたゲート電極と、 前記第2導電型ベース層の表面から前記第1導電型ベー
    ス層の途中の深さまで形成された第2トレンチ内に絶縁
    膜を介して埋込形成された埋込電極とを備え、 この埋込電極は、前記エミッタ電極の電位よりも低い電
    位に固定されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 2つの主電極と、前記各主電極間の電流
    を制御する制御電極部とを有する半導体装置の制御方法
    において、 前記制御電極部の電圧に基づいて、前記制御電極部に蓄
    積された電荷量を検出する検出工程と、 前記検出工程により検出された電荷量に基づいて、前記
    制御電極部への印加電圧及び/又は前記制御電極への流
    入電流を制御する制御工程とを含んでいることを特徴と
    する半導体装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の半導体装置の制御方法
    において、 前記制御工程は、前記電荷量が負の値をもつとき、前記
    印加電圧及び/又は前記流入電流を低減させることを特
    徴とする半導体装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 2つの主電極と、前記各主電極間の電流
    を制御する制御電極部とを有する半導体装置の制御方法
    において、 前記制御電極部を横切って通過する電流を前記通過の前
    後で夫々検出する検出工程と、 前記通過前の電流と前記通過後の電流との差に基づい
    て、前記制御電極部への印加電圧及び/又は前記制御電
    極への流入電流を制御する制御工程とを含んでいること
    を特徴とする半導体装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の半導体装置の制御方法
    において、 前記制御工程は、前記差を積分した結果が負の値をもつ
    とき、前記印加電圧及び/又は前記流入電流を低減させ
    ることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 第1高電圧側主電極、低電圧側主電極及
    びゲート電極を備えた主スイッチング素子と、 前記第1高電圧側主電極と共通した第2高電圧側主電極
    と、 前記低電圧側主電極の側の基板面に形成され且つ前記低
    電圧側主電極に抵抗成分を介して電気的に接続された電
    位検知用電極とを備えたセンス用素子と、 前記電位検知用電極の電位に基づいて、前記ゲート電極
    とゲート駆動回路との間のゲート抵抗の値を制御するゲ
    ート抵抗制御部とを備え、 前記ゲート抵抗制御部は、前記主スイッチング素子のタ
    ーンオフのとき、前記電位検知用電極を介して電圧上昇
    率dV/dtを検出すると、前記ゲート抵抗の値を増加
    させて前記電圧上昇率dV/dtを抑制することを特徴
    とする半導体装置。
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