JP2003184527A - エンジンのバランサー装置 - Google Patents

エンジンのバランサー装置

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JP2003184527A
JP2003184527A JP2001384303A JP2001384303A JP2003184527A JP 2003184527 A JP2003184527 A JP 2003184527A JP 2001384303 A JP2001384303 A JP 2001384303A JP 2001384303 A JP2001384303 A JP 2001384303A JP 2003184527 A JP2003184527 A JP 2003184527A
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尚之 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バランサーハウジングのオイル排出孔からオ
イルが浸入するのを、特別のカバー部材を設けることな
く抑制する。 【解決手段】 エンジンEのクランクシャフト20の下
方においてオイルパン15に臨むように配置されたバラ
ンサー装置16のバランサーハウジング17は、その内
部に溜まったオイルをバランサーウエイト18c,19
cの回転に伴って排出するオイル排出口45c,46を
備える。オイルパン15に貯留したオイルの油面Oの暴
れを抑制するバッフルプレート47,48でオイル排出
口45c,46を覆うことにより、オイル排出口45
c,46を覆う特別のカバー部材を設けることなく、オ
イル排出口45c,46からバランサーハウジング17
内にオイルが浸入するのを抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランクシャフト
の下方にオイルパンに臨むバランサーハウジングを配置
したエンジンのバランサー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかるエンジンのバランサー装置は、特
開2001−140985号公報、実開平1−6141
5号公報により公知である。
【0003】特開2001−140985号公報には、
バランサーハウジングの内部に溜まったオイルを回転す
るバランサーウエイトで掻き上げ、バランサーハウジン
グの側部に形成した隙間から外部に排出するものが記載
されている。また実開平1−61415号公報には、バ
ランサーハウジングの上面にブローバイガスを排出する
ために設けた吐出口の上部をカバー部材で覆うことによ
り、この吐出口がオイルで塞がれるの抑制するものが記
載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開200
1−140985号公報に記載されたものは、バランサ
ーハウジングの隙間を覆うカバー部材を備えていないた
め、クランクケース内でクランクシャフトがはね上げた
オイルが前記隙間からバランサーハウジングの内部に浸
入する虞がある。これを防止するために、実開平1−6
1415号公報に記載されたカバー部材でバランサーハ
ウジングの隙間を覆うことが考えられるが、このように
すると特別のカバー部材が必要になって部品点数や組付
工数が増加してしまう問題がある。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、バランサーハウジングのオイル排出孔からオイルが
浸入するのを、特別のカバー部材を設けることなく抑制
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、クランクシャ
フトの下方にオイルパンに臨むバランサーハウジングを
配置したエンジンのバランサー装置において、オイルパ
ンに貯留したオイルの油面の暴れを抑制するバッフルプ
レートの少なくとも一部を、バランサーハウジングに形
成した開口部を覆う位置まで延出させたことを特徴とす
るエンジンのバランサー装置が提案される。
【0007】上記構成によれば、オイルパンに貯留した
オイルの油面の暴れを抑制するバッフルプレートの少な
くとも一部を延出させて、バランサーハウジングに形成
した開口部を覆ったので、クランクシャフトによりはね
上げられたオイルが開口部からバランサーハウジングの
内部に浸入するのを、既存のバッフルプレートを利用し
て抑制することができる。これにより、開口部を覆う特
別のカバー部材を設ける必要がなくなり、部品点数の削
減および組付工数の削減に寄与することができる。
【0008】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、前記バッフルプレートは複数
の開口部をそれぞれ覆う複数のカバー部を有しており、
それら複数のカバー部間に切欠部あるいは孔部を形成し
たことを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案さ
れる。
【0009】上記構成によれば、複数の開口部をそれぞ
れ覆うべくバッフルプレートの複数のカバー部間に切欠
部あるいは孔部を形成したので、バッフルプレートの重
量増加を最小限に抑えることができる。
【0010】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項2の構成に加えて、前記切欠部あるいは孔部を、
バランサーシャフトのジャーナルよりも大径のバランサ
ーウエイトと対向する位置に設けたことを特徴とするエ
ンジンのバランサー装置が提案される。
【0011】上記構成によれば、バッフルプレートの切
欠部あるいは孔部をバランサーシャフトのバランサーウ
エイトと対向する位置に設けたので、バッフルプレート
を設けたことによるエンジンの上下方向の寸法増加を最
小限に抑えることができる。
【0012】また請求項4に記載された発明によれば、
請求項2または請求項3の構成に加えて、前記バッフル
プレートを支持部材に締結する位置を、前記切欠部ある
いは孔部よりも前記カバー部に近い位置としたことを特
徴とするエンジンのバランサー装置が提案される。
【0013】上記構成によれば、切欠部あるいは孔部よ
りもカバー部に近い位置でバッフルプレートを支持部材
に締結したので、カバー部の剛性を高めて振動の発生を
抑制することができる。
【0014】尚、実施例のロアブロック14は本発明の
支持部材に対応し、実施例の駆動バランサーシャフト1
8および従動バランサーシャフト19は本発明のバラン
サーシャフトに対応し、実施例の第1、第2ジャーナル
18a,19a;18d,19dは本発明のジャーナル
に対応し、実施例の第2バランサーウエイト18e,1
9eは本発明のバランサーウエイトに対応し、実施例の
オイル排出口45a〜45〜45d,46は本発明の開
口部に対応し、実施例の第1〜第3バッフルプレート4
7〜49は本発明のバッフルプレートに対応する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0016】図1〜図12は本発明の第1実施例を示す
もので、図1はエンジンの正面図、図2は図1の2−2
線断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の
4−4線断面図、図5は図3の5−5線断面図、図6は
図2の6−6線矢視図、図7は図2の7−7線矢視図、
図8は図6の8−8線断面図、図9は図6の9−9線断
面図、図10は図6の10−10線断面図、図11は図
6の11−11線断面図、図12は図6の12−12線
断面図である。
【0017】図1に示すように、車両用の直列4気筒エ
ンジンEの外郭は、上方から下方にヘッドカバー11、
シリンダヘッド12、シリンダブロック13、ロアブロ
ック14およびオイルパン15を積層して構成されてお
り、シリンダ軸線Lは鉛直方向に対して排気側(図中左
側)に傾斜している。ロアブロック14の下面に固定さ
れてオイルパン15の内部に収納された二次バランサー
装置16は、バランサーハウジング17に支持された駆
動側バランサーシャフト18および従動バランサーシャ
フト19を備えており、シリンダブロック13およびロ
アブロック14間に支持されたクランクシャフト20の
軸端に設けたスプロケット21と駆動側バランサーシャ
フト18の軸端に設けたスプロケット22とが無端チェ
ーン23で接続される。
【0018】図2〜図5に示すように、シリンダブロッ
ク13に設けた4個のシリンダボア24…に摺動自在に
嵌合する4個のピストン25…は、クランクシャフト2
0の4個のピン20a…にそれぞれコネクティングロッ
ド26…を介して接続される。ロアブロック14の内部
に嵌合する5個のベアリングキャップ27…が各々2本
のボルト28,28でシリンダブロック13の下面に締
結されており、シリンダブロック13と5個のベアリン
グキャップ27…との間にクランクシャフト20の5個
のジャーナル20b…が回転自在に支持される。
【0019】二次バランサー装置16のバランサーハウ
ジング17はアッパーハウジング29およびロアハウジ
ング30を11本のボルト31…;32,32;33,
33;34a,34a,34b,34bで結合し、更に
アッパーハウジング29およびロアハウジング30の一
端部にポンプハウジング35を複数本のボルト36…で
結合してなる。ロアハウジング30のポンプハウジング
35側の端部にはバランサーハウジング17の上面側に
回り込む上壁部30bが形成されており、この上壁部3
0bがアッパーハウジング29およびポンプハウジング
35に挟まれている。このとき、アッパーハウジング2
9とロアハウジング30の上壁部30bとの間にスリッ
ト状の開口α(図6、図8および図9)が形成される。
【0020】駆動バランサーシャフト18および従動バ
ランサーシャフト19を挟むように配置された3本のボ
ルト31…は、アッパーハウジング29側から挿入され
てロアハウジング30に締結される。駆動バランサーシ
ャフト18の外側に配置された2本のボルト32,32
と、従動バランサーシャフト19の外側に配置された2
本のボルト33,33とは、アッパーハウジング29側
から挿入されてロアハウジング30に締結される。また
バランサーハウジング17の一端側においてポンプハウ
ジング35に挿入された2本のボルト34a,34aが
ベアリングキャップ27を貫通してシリンダブロック1
3の下面に締結されるとともに、バランサーハウジング
17の他端側においてロアハウジング30側から挿入さ
れた2本のボルト34b,34bが、アッパーハウジン
グ29およびベアリングキャップ27を貫通してシリン
ダブロック13の下面に締結される。
【0021】アッパーハウジング29は前記4本のボル
ト34a,34a,34b,34bが貫通する4個の取
付座29aでベアリングキャップ27,27に支持され
ており、従ってアッパーハウジング29の上面とベアリ
ングキャップ27,27の下面との間に隙間β(図4参
照)が形成される。
【0022】次に、図6〜図12に基づいて二次バラン
サー装置16の構造を更に説明する。
【0023】図8から明らかなように、二次バランサー
装置16の駆動バランサーシャフト18には、その一端
側から他端側に向けて前記スプロケット22、第1ジャ
ーナル18a、駆動ギヤ18b、第1バランサーウエイ
ト18c、第2ジャーナル18dおよび第2バランサー
ウエイト18eが設けられており、第1、第2ジャーナ
ル18a,18dがアッパーハウジング29およびロア
ハウジング30に挟まれるように支持される。図9から
明らかなように、二次バランサー装置16の従動バラン
サーシャフト19には、その一端側から他端側に向けて
第1ジャーナル19a、従動ギヤ19b、第1バランサ
ーウエイト19c、第2ジャーナル19dおよび第2バ
ランサーウエイト19eが設けられており、第1、第2
ジャーナル19a,19dがアッパーハウジング29お
よびロアハウジング30に挟まれるように支持される。
【0024】ポンプハウジング35の内部に突出する従
動バランサーシャフト19の一端にオイルポンプ41
(図9参照)が設けられる。オイルポンプ41は周知の
トロコイドポンプから構成されるもので、従動バランサ
ーシャフト19に固定されたインナーロータ42と、ポ
ンプハウジング35に回転自在に支持されてインナーロ
ータ42に噛み合うアウターロータ43とを備える。ロ
アハウジング30の下面にはオイルパン15に貯留した
オイルの油面O下に位置するストレーナ44が設けられ
ており、ストレーナ44とオイルポンプ41の吸入ポー
ト41aとがロアハウジング30の下面に一体に形成し
たオイル通路30a(図12参照)で接続される。スト
レーナ44は、オイル中の異物を濾過するストレーナエ
レメント44aと、ストレーナエレメント44aを覆う
ストレーナカバー44bとで構成される。オイルポンプ
41の吐出ポート41bは、図示せぬオイル通路を介し
てシリンダブロック13のメインギャラリ13a(図3
および図4参照)に接続される。
【0025】アッパーハウジング29には、駆動ギヤ1
8bおよび従動ギヤ19bが臨む一対の開口29b,2
9bと、第1バランサーウエイト18c,19cが臨む
一対の開口29c,29cと、第2バランサーウエイト
18e,19eが臨む一対の開口29d,29dとが形
成される。これらの開口29b,29b;29c,29
c;29d,29dを設けることで、コネクティングロ
ッド26…の下端の軌跡T(図3参照)がアッパーハウ
ジング29の上面と干渉するのを防止しているので、エ
ンジンEの小型化が可能である。またバランサーハウジ
ング17のポンプハウジング35と反対側の端面には、
駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャ
フト19の軸端に臨む開口17a,17b(図10参
照)が、アッパーハウジング29およびロアハウジング
30に跨がって形成される。この開口17a,17b
は、バランサーハウジング17の内部に駆動バランサー
シャフト18および従動バランサーシャフト19の第
1、第2ジャーナル18a,19a;18d,19dの
支持部を機械加工するためのもので、その開口17a,
17bの内径は前記第1、第2ジャーナル18a,19
a;18d,19dの外径よりも若干大きくなってい
る。
【0026】アッパーハウジング29の駆動バランサー
シャフト18側の端部に、その上面に開口する4個のオ
イル排出孔45a〜45dが形成される。各々のオイル
排出孔45a〜45dはクランクシャフト20の軸線方
向に延びる長孔状に形成される。バランサーハウジング
17の従動バランサーシャフト19側の端部に、アッパ
ーハウジング29およびロアハウジング30の合わせ面
に沿って延びる1本(または複数本)のスリット状のオ
イル排出孔46が形成される。オイル排出孔45a〜4
5dはシリンダ軸線Lの方向に開口し、オイル排出口4
6はシリンダ軸線Lに直交する方向に開口する。シリン
ダ軸線Lの傾斜により、バランサーハウジング17は駆
動バランサーシャフト18側が低くなり、従動バランサ
ーシャフト19側が高くなるように傾斜しているが、駆
動バランサーシャフト18側のオイル排出口45a〜4
5dおよび従動バランサーシャフト19側のオイル排出
口46はオイルパン15に貯留したオイルの油面O(図
3参照)よりも高い位置に配置される。
【0027】アッパーハウジング29の駆動バランサー
シャフト18側の端部上面に、概略長方形の第1バッフ
ルプレート47が、アッパーハウジング29およびロア
ハウジング30を結合する前記2本のボルト32,32
によって共締めされ、またアッパーハウジング29の従
動バランサーシャフト19側の端部上面に、概略長方形
の第2バッフルプレート48が、アッパーハウジング2
9およびロアハウジング30を結合する前記2本のボル
ト33,33によって共締めされているので、部品点数
および締結スペースの削減が可能である。更に、ロアブ
ロック14の下面にコ字状の第3バッフルプレート49
が4本のボルト50…で固定される。
【0028】しかして、エンジンEの運転によりクラン
クシャフト20の回転がスプロケット21、無端チェー
ン23およびスプロケット22を介して駆動バランサー
シャフト18に伝達され、駆動バランサーシャフト18
の回転は駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bを介して
従動バランサーシャフト19に伝達される。このとき、
クランクシャフト20のスプロケット21の歯数は駆動
バランサーシャフト18のスプロケット22の歯数の2
倍に設定され、かつ駆動ギヤ18bの歯数は従動ギヤ1
9bの歯数に等しく設定されているため、駆動バランサ
ーシャフト18および従動バランサーシャフト19はク
ランクシャフト20の回転数の2倍の回転数で相互に逆
方向に回転し(図11および図12の矢印A,B参
照)、駆動バランサーシャフト18および従動バランサ
ーシャフト19に設けた第1、第2バランサーウエイト
18c,19c;18e,19eによりエンジンEの二
次振動が低減される。
【0029】エンジンEの運転中にクランクシャフト2
0がクランクケース内のオイルをはね上げるため、その
オイルが開口29b,29b;29c,29c;29
d,29d;17a,17bを通してバランサーハウジ
ング17の内部に浸入しようとする。バランサーハウジ
ング17の内部にオイルが浸入すると、そのオイルを駆
動ギヤ18b、従動ギヤ19b、第1、第2バランサー
ウエイト18c,19c;18e,19e等が攪拌して
攪拌抵抗が増加する問題がある。そこで、図11の矢印
A,B方向に回転する駆動バランサーシャフト18およ
び従動バランサーシャフト19の駆動ギヤ18b、従動
ギヤ19b、第1、第2バランサーウエイト18c,1
9c;18e,19e等で掻き上げたオイルを、バラン
サーハウジング17のオイル排出孔45a〜45d,4
6から外部に排出してオイルパン15に戻すことで、前
記攪拌抵抗の増加を防止するようになっている。
【0030】このとき、図10〜図12に示すように、
第1、第2バッフルプレート47,48の外端縁および
第3バッフルプレート49のカバー部49a,49bの
外端縁は下向きに折れ曲がっているため、オイル排出孔
45a〜45d,46から排出されたオイルを下向きに
方向変換してオイルパン15にスムーズに戻すことがで
きる。
【0031】バランサーハウジング17に固定した第1
バッフルプレート47および第2バッフルプレート48
と、ロアブロック14に固定した第3バッフルプレート
49とにより、オイルパン15の内部に貯留されたオイ
ルの油面Oの暴れが防止される。またクランクシャフト
20の回転に伴ってはね上がられたオイルの飛沫がクラ
ンクケースの内部に飛び散ったとき、第1〜第3バッフ
ルプレート47〜49の少なくとも一部がバランサーハ
ウジング17のオイル排出孔45a〜45d,46を覆
う位置まで延出しているため、前記オイルの飛沫を第1
〜第3バッフルプレート47〜49で遮ってオイル排出
孔45a〜45d,46からバランサーハウジング17
の内部に浸入するのを抑制することができる。このよう
に、既存の第1〜第3バッフルプレート47,48,4
9を利用してオイル排出孔45a〜45d,46を覆う
ので、それらオイル排出孔45a〜45d,46を覆う
ための特別のカバー部材が不要になり、部品点数の削減
および組付工数の削減が可能になる。
【0032】特に、コ字状に形成された第3バッフルプ
レート49は複数のオイル排出口45d,46を覆う複
数のカバー部49a,49bを備えており、かつ前記カ
バー部49a,49b間に切欠部49cを備えているた
め、カバー部49a,49bでオイル排出口45d,4
6の一部を覆いながら、切欠部49cによって第3バッ
フルプレート49の重量増加を最小限に抑えることがで
きる。しかも第3バッフルプレート49をロアブロック
14に固定する4本のボルト50…のうちの2本が切欠
部49cよりもカバー部49a,49bに近い位置に配
置されているので、カバー部49a,49bの剛性を高
めて振動を抑制することができる。また前記切欠部49
cは駆動バランサーシャフト18および従動バランサー
シャフト19の第2ジャーナル18d,19dよりも大
径の第2バランサーウエイト18e,19eに対向する
位置に設けられているので、エンジンEの上下方向の寸
法増加を最小限に抑えることができる。
【0033】カバー部材としての第1バッフルプレート
47は複数の開口としてのオイル排出口45a〜45c
を覆い、またカバー部材としての第3バッフルプレート
49は複数の開口としてのオイル排出口45d,46を
覆っているので、即ち、単一のカバー部材でそれぞれ複
数の開口を覆っているので、カバー部材の数を削減する
ことができる。
【0034】第2ジャーナル18dを挟んで設けられた
第1バランサーウエイト18cおよび第2バランサーウ
エイト18eの側方(駆動バランサーシャフト18と直
交する方向)に各々設けられたオイル排出口45c,4
5dを覆う第1バッフルプレート47と第3バッフルプ
レート49とが別体として独立して設けられているの
で、第2ジャーナル18dの周辺部で第1バッフルプレ
ート47と第3バッフルプレート49との連結構成が複
雑になることもなく、カバー部材としての第1、第3バ
ッフルプレート47,49の大型化を抑制することがで
きる。
【0035】次に、本発明の第2実施例を図13に基づ
いて説明する。
【0036】第2実施例は、第1実施例の第1バッフル
プレート47および第2バッフルプレート48を接続部
51で一体に接続し、コ字状をなす単一のバッフルプレ
ート52として部品点数を削減したものであり、第1バ
ッフルプレート47および第2バッフルプレート48の
形状および機能は第1実施例のものと同じである。
【0037】また図6に示す第1実施例では、第3バッ
フルプレート49のコ字状の切欠部49cの端縁はバラ
ンサーハウジング17の端縁との間に隙間γ(図6およ
び図7参照)を有しているが、第2実施例の如く、第3
バッフルプレート49のコ字状の切欠部49cの端縁を
バランサーハウジング17の端縁に対して距離δだけオ
ーバーラップさせれば、第3バッフルプレート49の上
方からのオイルがバランサーハウジング17の端部の開
口17a,17bから内部に浸入するのを抑制すること
ができる。
【0038】次に、本発明の第3実施例を図14に基づ
いて説明する。
【0039】図6に示す第1実施例では、第3バッフル
プレート49の一対のカバー部49a,49b間にコ字
状の切欠部49cが形成されているが、第3実施例で
は、第2バランサーウエイト18e,19eが臨む一対
の開口29d,29dに対向する一対の孔部49d,4
9dが、両カバー部49a,49b間に形成される。こ
の実施例によれば、孔部49d,49dが第1実施例の
切欠部49cと同じ機能を発揮することにより、第3バ
ッフルプレート49の重量を軽減するとともにエンジン
Eの上下方向の寸法を小型化しながら、孔部49d,4
9dを囲むT字状の連結壁49e,49fでカバー部4
9a,49bの剛性を高め、振動の発生を一層効果的に
抑制することができる。
【0040】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0041】例えば、実施例では第1、第2バッフルプ
レート47,48をバランサーハウジング17に固定
し、第3バッフルプレート49をロアブロック14に固
定しているが、それらの取付位置は適宜変更することが
できる。
【0042】またバランサーハウジング17の開口部は
実施例のオイル排出孔45a〜45d,46に限定され
ず、ブリーザ孔等の任意の開口部であっても良い。
【0043】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、オイルパンに貯留したオイルの油面の暴れを
抑制するバッフルプレートの少なくとも一部を延出させ
て、バランサーハウジングに形成した開口部を覆ったの
で、クランクシャフトによりはね上げられたオイルが開
口部からバランサーハウジングの内部に浸入するのを、
既存のバッフルプレートを利用して抑制することができ
る。これにより、開口部を覆う特別のカバー部材を設け
る必要がなくなり、部品点数の削減および組付工数の削
減に寄与することができる。
【0044】また請求項2に記載された発明によれば、
複数の開口部をそれぞれ覆うべくバッフルプレートの複
数のカバー部間に切欠部あるいは孔部を形成したので、
バッフルプレートの重量増加を最小限に抑えることがで
きる。
【0045】また請求項3に記載された発明によれば、
バッフルプレートの切欠部あるいは孔部をバランサーシ
ャフトのバランサーウエイトと対向する位置に設けたの
で、バッフルプレートを設けたことによるエンジンの上
下方向の寸法増加を最小限に抑えることができる。
【0046】また請求項4に記載された発明によれば、
切欠部あるいは孔部よりもカバー部に近い位置でバッフ
ルプレートを支持部材に締結したので、カバー部の剛性
を高めて振動の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの正面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図3の5−5線断面図
【図6】図2の6−6線矢視図
【図7】図2の7−7線矢視図
【図8】図6の8−8線断面図
【図9】図6の9−9線断面図
【図10】図6の10−10線断面図
【図11】図6の11−11線断面図
【図12】図6の12−12線断面図
【図13】本発明の第2実施例に係る、前記図6に対応
する図
【図14】本発明の第3実施例に係る、前記図6に対応
する図
【符号の説明】
14 ロアブロック(支持部材) 15 オイルパン 17 バランサーハウジング 18 駆動バランサーシャフト(バランサーシャ
フト) 18a 第1ジャーナル(ジャーナル) 18d 第2ジャーナル(ジャーナル) 18e 第2バランサーウエイト(バランサーウエ
イト) 19 従動バランサーシャフト(バランサーシャ
フト) 19a 第1ジャーナル(ジャーナル) 19d 第2ジャーナル(ジャーナル) 19e 第2バランサーウエイト(バランサーウエ
イト) 20 クランクシャフト 45a オイル排出口(開口部) 45b オイル排出口(開口部) 45c オイル排出口(開口部) 45d オイル排出口(開口部) 46 オイル排出口(開口部) 47 第1バッフルプレート(バッフルプレー
ト) 48 第2バッフルプレート(バッフルプレー
ト) 49 第3バッフルプレート(バッフルプレー
ト) 49a カバー部 49b カバー部 49c 切欠部 49d 孔部 O 油面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフト(20)の下方にオイ
    ルパン(15)に臨むバランサーハウジング(17)を
    配置したエンジンのバランサー装置において、 オイルパン(15)に貯留したオイルの油面(O)の暴
    れを抑制するバッフルプレート(47,48,49)の
    少なくとも一部を、バランサーハウジング(17)に形
    成した開口部(45a〜45d,46)を覆う位置まで
    延出させたことを特徴とするエンジンのバランサー装
    置。
  2. 【請求項2】 前記バッフルプレート(49)は複数の
    開口部(45a〜45d,46)をそれぞれ覆う複数の
    カバー部(49a,49b)を有しており、それら複数
    のカバー部(49a,49b)間に切欠部(49c)あ
    るいは孔部(49d)を形成したことを特徴とする、請
    求項1に記載のエンジンのバランサー装置。
  3. 【請求項3】 前記切欠部(49c)あるいは孔部(4
    9d)を、バランサーシャフト(18,19)のジャー
    ナル(18a,19a;18d,19d)よりも大径の
    バランサーウエイト(18e,19e)と対向する位置
    に設けたことを特徴とする、請求項2に記載のエンジン
    のバランサー装置。
  4. 【請求項4】 前記バッフルプレート(49)を支持部
    材(14)に締結する位置を、前記切欠部(49c)あ
    るいは孔部(49d)よりも前記カバー部(49a,4
    9b)に近い位置としたことを特徴とする、請求項2ま
    たは請求項3に記載のエンジンのバランサー装置。
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KR100986596B1 (ko) * 2008-04-30 2010-10-08 마그나파워트레인코리아 주식회사 밸런서 하우징내 오일 제거 구조
EP2514993A1 (en) * 2011-04-22 2012-10-24 Honda Motor Co., Ltd. Coupling device
CN109751102A (zh) * 2017-11-02 2019-05-14 北汽福田汽车股份有限公司 用于发动机的挡油板以及发动机

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