JP3923313B2 - エンジンのバランサー装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランクシャフトの下方に配置したバランサーハウジングに、バランサーシャフトの軸端に対向する開口を形成したエンジンのバランサー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるエンジンのバランサー装置は、特開2001−12551号公報により公知である。
【0003】
上記特開2001−12551号公報に記載されたバランサーハウジングは上下に2分割されており、バランサーシャフトに形成したジャーナルは、バランサーハウジングのアッパーハウジングおよびロアハウジングに形成したジャーナル支持部に挟まれて支持される。ジャーナル支持部の加工精度を確保するには、アッパーハウジングおよびロアハウジングを一体に組み立てた状態で該ジャーナル支持部を共加工する必要があり、そのためにバランサーシャフトの軸端が対向するバランサーハウジングの端面に工具を挿入する開口が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、バランサーハウジングに加工用の開口を形成すると、その開口からバランサーハウジングの内部にオイルが浸入するため、バランサーウエイトがオイルを攪拌して回転抵抗が増加する問題がある。これを回避するため、従来はバランサーシャフトの軸端を前記開口に接近させることでオイルの浸入を抑制していたが、このようにすると、バランサーシャフトの軸端と開口との間の微小な隙間に介在するオイルに剪断力が作用するため、特にオイルの粘性が高まる低温時に回転抵抗が増加する問題がある。しかも部品の寸法のばらつきを考慮して前記隙間を管理することがはしく、そのために組み付けの作業性が悪化するという問題がある。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、バランサーハウジングの開口からのオイルの浸入を効果的に阻止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、クランクシャフトの下方に配置したバランサーハウジングに、バランサーシャフトの軸端に対向する開口を形成したエンジンのバランサー装置において、前記開口を外側より覆う位置にオイル浸入抑制部材が設けられ、そのオイル浸入抑制部材が、オイルパンに貯留したオイルの油面の暴れを抑制するバッフルプレートの一部を折り曲げて構成されることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される。
【0007】
上記構成によれば、バランサーハウジングのバランサーシャフトの軸端に対向する位置に設けた開口を外側より覆う位置にオイル浸入抑制部材を設けたので、バランサーハウジングの内部へのオイルの浸入を抑制することができ、バランサーハウジングの内部のオイルの攪拌に伴う回転抵抗の増加を抑制することができる。またバランサーシャフトの軸端を開口に接近させてオイルの浸入を阻止する必要がなくなるので、バランサーシャフトの軸端と開口との間の微小な隙間に介在するオイルの剪断力に起因する回転抵抗の増加も回避することができる。しかもバランサーハウジングの開口を外側より覆う位置にオイル浸入抑制部材を設けたので、そのオイル浸入抑制部材をバランサーハウジングの内部に設ける場合に比べて取付作業が容易である。更に、バランサーシャフトの軸端と開口との間の隙間を精密に管理する必要がないため、組み付けの作業性も向上する。その上、オイルパンに貯留したオイルの油面の暴れを抑制するバッフルプレートの一部を折り曲げて前記オイル浸入抑制部材を構成したので、特別のオイル浸入抑制部材を設ける必要がなくなって部品点数の削減および組み付け工数の削減に寄与することができるとともに、バッフルプレートの剛性の向上にも寄与することができる。
【0008】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記オイル浸入抑制部材をバランサーハウジングに支持したことを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される。
【0009】
上記構成によれば、オイル浸入抑制部材をバランサーハウジングに支持したので、バランサーハウジングの組立時にオイル浸入抑制部材を予め組み付けてアセンブリ化することができる。しかもバランサーハウジングの開口とオイル浸入抑制部材との位置合わせの精度が高くなり、その位置調整も容易になる。
【0010】
尚、実施例の駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19は本発明のバランサーシャフトに対応し、実施例の第1〜第3バッフルプレート47〜49は本発明のバッフルプレートに対応し、実施例の邪魔板49d,51は本発明のオイル浸入抑制部材に対応する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図12は本発明の第1実施例を示すもので、図1はエンジンの正面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図3の5−5線断面図、図6は図2の6−6線矢視図、図7は図2の7−7線矢視図、図8は図6の8−8線断面図、図9は図6の9−9線断面図、図10は図6の10−10線断面図、図11は図6の11−11線断面図、図12は図6の12−12線断面図である。
【0013】
図1に示すように、車両用の直列4気筒エンジンEの外郭は、上方から下方にヘッドカバー11、シリンダヘッド12、シリンダブロック13、ロアブロック14およびオイルパン15を積層して構成されており、シリンダ軸線Lは鉛直方向に対して排気側(図中左側)に傾斜している。ロアブロック14の下面に固定されてオイルパン15の内部に収納された二次バランサー装置16は、バランサーハウジング17に支持された駆動側バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19を備えており、シリンダブロック13およびロアブロック14間に支持されたクランクシャフト20の軸端に設けたスプロケット21と駆動側バランサーシャフト18の軸端に設けたスプロケット22とが無端チェーン23で接続される。
【0014】
図2〜図5に示すように、シリンダブロック13に設けた4個のシリンダボア24…に摺動自在に嵌合する4個のピストン25…は、クランクシャフト20の4個のピン20a…にそれぞれコネクティングロッド26…を介して接続される。ロアブロック14の内部に嵌合する5個のベアリングキャップ27…が各々2本のボルト28,28でシリンダブロック13の下面に締結されており、シリンダブロック13と5個のベアリングキャップ27…との間にクランクシャフト20の5個のジャーナル20b…が回転自在に支持される。
【0015】
二次バランサー装置16のバランサーハウジング17はアッパーハウジング29およびロアハウジング30を11本のボルト31…;32,32;33,33;34a,34a,34b,34bで結合し、更にアッパーハウジング29およびロアハウジング30の一端部にポンプハウジング35を複数本のボルト36…で結合してなる。ロアハウジング30のポンプハウジング35側の端部にはバランサーハウジング17の上面側に回り込む上壁部30bが形成されており、この上壁部30bがアッパーハウジング29およびポンプハウジング35に挟まれている。このとき、アッパーハウジング29とロアハウジング30の上壁部30bとの間にスリット状の開口α(図6、図8および図9)が形成される。
【0016】
駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19を挟むように配置された3本のボルト31…は、アッパーハウジング29側から挿入されてロアハウジング30に締結される。駆動バランサーシャフト18の外側に配置された2本のボルト32,32と、従動バランサーシャフト19の外側に配置された2本のボルト33,33とは、アッパーハウジング29側から挿入されてロアハウジング30に締結される。またバランサーハウジング17の一端側においてポンプハウジング35に挿入された2本のボルト34a,34aがベアリングキャップ27を貫通してシリンダブロック13の下面に締結されるとともに、バランサーハウジング17の他端側においてロアハウジング30側から挿入された2本のボルト34b,34bが、アッパーハウジング29およびベアリングキャップ27を貫通してシリンダブロック13の下面に締結される。
【0017】
アッパーハウジング29は前記4本のボルト34a,34a,34b,34bが貫通する4個の取付座29aでベアリングキャップ27,27に支持されており、従ってアッパーハウジング29の上面とベアリングキャップ27,27の下面との間に隙間β(図4参照)が形成される。
【0018】
次に、図6〜図12に基づいて二次バランサー装置16の構造を更に説明する。
【0019】
図8から明らかなように、二次バランサー装置16の駆動バランサーシャフト18には、その一端側から他端側に向けて前記スプロケット22、第1ジャーナル18a、駆動ギヤ18b、第1バランサーウエイト18c、第2ジャーナル18dおよび第2バランサーウエイト18eが設けられており、第1、第2ジャーナル18a,18dがアッパーハウジング29およびロアハウジング30に挟まれるように支持される。図9から明らかなように、二次バランサー装置16の従動バランサーシャフト19には、その一端側から他端側に向けて第1ジャーナル19a、従動ギヤ19b、第1バランサーウエイト19c、第2ジャーナル19dおよび第2バランサーウエイト19eが設けられており、第1、第2ジャーナル19a,19dがアッパーハウジング29およびロアハウジング30に挟まれるように支持される。
【0020】
ポンプハウジング35の内部に突出する従動バランサーシャフト19の一端にオイルポンプ41(図9参照)が設けられる。オイルポンプ41は周知のトロコイドポンプから構成されるもので、従動バランサーシャフト19に固定されたインナーロータ42と、ポンプハウジング35に回転自在に支持されてインナーロータ42に噛み合うアウターロータ43とを備える。ロアハウジング30の下面にはオイルパン15に貯留したオイルの油面O下に位置するストレーナ44が設けられており、ストレーナ44とオイルポンプ41の吸入ポート41aとがロアハウジング30の下面に一体に形成したオイル通路30a(図12参照)で接続される。ストレーナ44は、オイル中の異物を濾過するストレーナエレメント44aと、ストレーナエレメント44aを覆うストレーナカバー44bとで構成される。オイルポンプ41の吐出ポート41bは、図示せぬオイル通路を介してシリンダブロック13のメインギャラリ13a(図3および図4参照)に接続される。
【0021】
アッパーハウジング29には、駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bが臨む一対の開口29b,29bと、第1バランサーウエイト18c,19cが臨む一対の開口29c,29cと、第2バランサーウエイト18e,19eが臨む一対の開口29d,29dとが形成される。これらの開口29b,29b;29c,29c;29d,29dを設けることで、コネクティングロッド26…の下端の軌跡T(図3参照)がアッパーハウジング29の上面と干渉するのを防止しているので、エンジンの小型化が可能である。。またバランサーハウジング17のポンプハウジング35と反対側の端面には、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の軸端に臨む開口17a,17b(図10参照)が、アッパーハウジング29およびロアハウジング30に跨がって形成される。この開口17a,17bは、バランサーハウジング17の内部に駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の第1、第2ジャーナル18a,19a;18d,19dの支持部を機械加工するためのもので、その開口17a,17bの内径は前記第1、第2ジャーナル18a,19a;18d,19dの外径よりも若干大きくなっている。
【0022】
アッパーハウジング29の駆動バランサーシャフト18側の端部に、その上面に開口する4個のオイル排出孔45a〜45dが形成される。各々のオイル排出孔45a〜45dはクランクシャフト20の軸線方向に延びる長孔状に形成される。バランサーハウジング17の従動バランサーシャフト19側の端部に、アッパーハウジング29およびロアハウジング30の合わせ面に沿って延びる1本(または複数本)のスリット状のオイル排出孔46が形成される。オイル排出孔45a〜45dはシリンダ軸線Lの方向に開口し、オイル排出口46はシリンダ軸線Lに直交する方向に開口する。シリンダ軸線Lの傾斜により、バランサーハウジング17は駆動バランサーシャフト18側が低くなり、従動バランサーシャフト19側が高くなるように傾斜しているが、駆動バランサーシャフト18側のオイル排出口45a〜45dおよび従動バランサーシャフト19側のオイル排出口46はオイルパン15に貯留したオイルの油面O(図3参照)よりも高い位置に配置される。
【0023】
アッパーハウジング29の駆動バランサーシャフト18側の端部上面に、概略長方形の第1バッフルプレート47が、アッパーハウジング29およびロアハウジング30を結合する前記2本のボルト32,32によって共締めされ、またアッパーハウジング29の従動バランサーシャフト19側の端部上面に、概略長方形の第2バッフルプレート48が、アッパーハウジング29およびロアハウジング30を結合する前記2本のボルト33,33によって共締めされているので、部品点数および締結スペースの削減が可能である。更に、ロアブロック14の下面にコ字状の第3バッフルプレート49が4本のボルト50…で固定される。
【0024】
しかして、エンジンEの運転によりクランクシャフト20の回転がスプロケット21、無端チェーン23およびスプロケット22を介して駆動バランサーシャフト18に伝達され、駆動バランサーシャフト18の回転は駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bを介して従動バランサーシャフト19に伝達される。このとき、クランクシャフト20のスプロケット21の歯数は駆動バランサーシャフト18のスプロケット22の歯数の2倍に設定され、かつ駆動ギヤ18bの歯数は従動ギヤ19bの歯数に等しく設定されているため、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19はクランクシャフト20の回転数の2倍の回転数で相互に逆方向に回転し(図11および図12の矢印A,B参照)、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19に設けた第1、第2バランサーウエイト18c,19c;18e,19eによりエンジンEの二次振動が低減される。
【0025】
エンジンEの運転中にクランクシャフト20がクランクケース内のオイルをはね上げるため、そのオイルが開口29b,29b;29c,29c;29d,29d;17a,17bを通してバランサーハウジング17の内部に浸入しようとする。バランサーハウジング17の内部にオイルが浸入すると、そのオイルを駆動ギヤ18b、従動ギヤ19b、第1、第2バランサーウエイト18c,19c;18e,19e等が攪拌して攪拌抵抗が増加する問題がある。そこで、図11の矢印A,B方向に回転する駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の駆動ギヤ18b、従動ギヤ19b、第1、第2バランサーウエイト18c,19c;18e,19e等で掻き上げたオイルを、バランサーハウジング17のオイル排出孔45a〜45d,46から外部に排出してオイルパン15に戻すことで、前記攪拌抵抗の増加を防止するようになっている。
【0026】
このとき、図10〜図12に示すように、第1、第2バッフルプレート47,48の外端縁および第3バッフルプレート49のカバー部49a,49bの外端縁は下向きに折れ曲がっているため、オイル排出孔45a〜45d,46から排出されたオイルを下向きに方向変換してオイルパン15にスムーズに戻すことができる。
【0027】
バランサーハウジング17に固定した第1バッフルプレート47および第2バッフルプレート48と、ロアブロック14に固定した第3バッフルプレート49とにより、オイルパン15の内部に貯留されたオイルの油面Oの暴れが防止される。またクランクシャフト20の回転に伴ってはね上がられたオイルの飛沫がクランクケースの内部に飛び散ったとき、バランサーハウジング17のオイル排出孔45a〜45d,46が第1〜第3バッフルプレート47〜49によって覆われているため、前記オイルの飛沫を第1〜第3バッフルプレート47〜49で遮ってオイル排出孔45a〜45d,46からバランサーハウジング17の内部に浸入するのを防止することができる。
【0028】
特に、コ字状に形成された第3バッフルプレート49は切欠部49cを挟んで形成された一対のカバー部49a,49bを備えており、一方のカバー部49aで一つのオイル排出口45dを覆うとともに他方のカバー部49bでオイル排出口46の一部を覆いながら、切欠部49cによって第3バッフルプレート49の重量を軽減することができる。しかも第3バッフルプレート49をロアブロック14に固定する4本のボルト50…のうちの2本が切欠部49cよりもカバー部49a,49bに近い位置に配置されているので、カバー部49a,49bの剛性を高めて振動を抑制することができる。
【0029】
図2、図7および図10から明らかなように、第3バッフルプレート49の切欠部49cに臨み、かつ一対のカバー部49a,49bに挟まれた位置には、下向きに折り曲げられた邪魔板49dが設けられる。第3バッフルプレート49の邪魔板49dは、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の軸端に臨むようにバランサーハウジング17に形成された開口17a,17b(図10参照)を覆うように配置されており、この邪魔板49dによってオイルが開口17a,17bからバランサーハウジング17の内部に浸入するのを防止することができる。しかも邪魔板49dでオイルの浸入を阻止できるので、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の軸端と開口17a,17bとの間の隙間を精密に管理する必要がなくなり、第3バッフルプレート49の組み付けの作業性も向上する。また邪魔板49dはバランサーハウジング17の外部に設けられているため、それをバランサーハウジング17の内部に設ける場合に比べて取り付けが容易である。
【0030】
邪魔板49dによってバランサーハウジング17の内部へのオイルの浸入を阻止することで、第1バランサーウエイト18c,19c、第2バランサーウエイト18e,19e、駆動ギヤ18b、従動ギヤ19b等がバランサーハウジング17の内部でオイルを攪拌するのを抑制し、回転抵抗の増加を最小限に抑えることができる。また邪魔板49dを第3バッフルプレート49と一体に形成したことで部品点数の増加や組付工数の増加を防止することができるばかりか、邪魔板49dを折り曲げたことで第3バッフルプレート49の剛性が向上する。
【0031】
次に、本発明の第2実施例を図13および図14に基づいて説明する。
【0032】
第2実施例は、第1実施例の第1バッフルプレート47および第2バッフルプレート48をバランサーハウジング17の他端まで延長し、その延長部を下向きに折り曲げて邪魔板51としたもので、この邪魔板51は第1実施例の邪魔板49dと同様に、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の軸端に臨むようにバランサーハウジング17に形成された開口17a,17bを覆うように配置される。
【0033】
この第2実施例によっても、前記第1実施例と同様の作用効果を達成することができる。特に、邪魔板51を有する第1バッフルプレート47および第2バッフルプレート48がバランサーハウジング17に固定されるので、開口17a,17bに対する邪魔板51の位置合わせを容易かつ精密に行うことができる。またバランサーハウジング17の上方および側方に設けたオイル排出孔45a〜45d,46を覆う第1バッフルプレート47および第2バッフルプレート48を利用して開口17a,17bを覆うことができるので、部品点数の削減が可能である。しかも第1バッフルプレート47および第2バッフルプレート48が邪魔板51により接続されて一体化されるので、部品点数の一層の削減が可能である。
【0034】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0035】
例えば、実施例では第1、第2バッフルプレート47,48をバランサーハウジング17に固定し、第3バッフルプレート49をロアブロック14に固定しているが、それらの取付位置は適宜変更することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、バランサーハウジングのバランサーシャフトの軸端に対向する位置に設けた開口を外側より覆う位置にオイル浸入抑制部材を設けたので、バランサーハウジングの内部へのオイルの浸入を抑制することができ、バランサーハウジングの内部のオイルの攪拌に伴う回転抵抗の増加を抑制することができる。またバランサーシャフトの軸端を開口に接近させてオイルの浸入を阻止する必要がなくなるので、バランサーシャフトの軸端と開口との間の微小な隙間に介在するオイルの剪断力に起因する回転抵抗の増加も回避することができる。しかもバランサーハウジングの開口を外側より覆う位置にオイル浸入抑制部材を設けたので、そのオイル浸入抑制部材をバランサーハウジングの内部に設ける場合に比べて取付作業が容易である。更に、バランサーシャフトの軸端と開口との間の隙間を精密に管理する必要がないため、組み付けの作業性も向上する。
【0037】
その上、オイルパンに貯留したオイルの油面の暴れを抑制するバッフルプレートの一部を折り曲げてオイル浸入抑制部材を構成したので、特別のオイル浸入抑制部材を設ける必要がなくなって部品点数の削減および組み付け工数の削減に寄与することができるとともに、バッフルプレートの剛性の向上にも寄与することができる。
【0038】
また特に請求項2の発明によれば、オイル浸入抑制部材をバランサーハウジングに支持したので、バランサーハウジングの組立時にオイル浸入抑制部材を予め組み付けてアセンブリ化することができる。しかもバランサーハウジングの開口とオイル浸入抑制部材との位置合わせの精度が高くなり、その位置調整も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係るエンジンの正面図
【図2】 図1の2−2線断面図
【図3】 図2の3−3線断面図
【図4】 図2の4−4線断面図
【図5】 図3の5−5線断面図
【図6】 図2の6−6線矢視図
【図7】 図2の7−7線矢視図
【図8】 図6の8−8線断面図
【図9】 図6の9−9線断面図
【図10】 図6の10−10線断面図
【図11】 図6の11−11線断面図
【図12】 図6の12−12線断面図
【図13】 本発明の第2実施例に係る、前記図6に対応する図
【図14】 図13の14−14線断面
【符号の説明】
15 オイルパン
17 バランサーハウジング
17a 開口
17b 開口
18 駆動バランサーシャフト(バランサーシャフト)
19 従動バランサーシャフト(バランサーシャフト)
20 クランクシャフト
47 第1バッフルプレート(バッフルプレート)
48 第2バッフルプレート(バッフルプレート)
49 第3バッフルプレート(バッフルプレート)
49d 邪魔板(オイル浸入抑制部材)
51 邪魔板(オイル浸入抑制部材)

Claims (2)

  1. クランクシャフト(20)の下方に配置したバランサーハウジング(17)に、バランサーシャフト(18,19)の軸端に対向する開口(17a,17b)を形成したエンジンのバランサー装置において、
    前記開口(17a,17b)を外側より覆う位置にオイル浸入抑制部材(49d,51)が設けられ、
    そのオイル浸入抑制部材(49d,51)は、オイルパン(15)に貯留したオイルの油面の暴れを抑制するバッフルプレート(47,48,49)の一部を折り曲げて構成されることを特徴とする、エンジンのバランサー装置。
  2. 前記オイル浸入抑制部材(51)をバランサーハウジング(17)に支持したことを特徴とする、請求項1に記載のエンジンのバランサー装置。
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