JP4053064B2 - エンジンのバランサー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのクランクシャフトの下方でオイルパンに臨むように配置されたバランサーハウジングを、アッパーハウジングおよびロアハウジングを合わせ面で結合して構成したエンジンのバランサー装置に関する。
かかるエンジンのバランサー装置は、下記特許文献1により公知である。
上記従来のバランサー装置は、アッパーハウジングおよびロアハウジングを結合してバランサーハウジングを構成し、そのバランサーハウジングに形成したオイル排出孔を通してバランサーハウジングの内部のオイルを外部に排出するようになっている。
特開2001−140985号公報
ところで、イルパン内のオイルがあばれた場合に、バランサーハウジングに形成したからバランサーハウジングの内部にオイルが浸入する可能性がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、バランサーハウジング設け孔からバランサーハウジングの内部にオイルが浸入し難くすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンのクランクシャフトの下方でオイルパンに臨むように配置されたバランサーハウジングを、アッパーハウジングおよびロアハウジングを合わせ面で結合して構成したエンジンのバランサー装置であって、前記バランサーハウジングに、前記オイルパンの油面よりも上側において孔が形成され、その孔よりも下側で前記バランサーハウジングの外壁に突設した土手状部からは、バランサーハウジング内へ前記孔からオイルが浸入するのを阻止し得るバッフルプレートが、該バランサーハウジングの外壁に沿うように上方に延びていると共に、前記土手状部には、その上面および下面を連通させる通孔が形成されることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案され、また請求項2に記載された発明によれば、エンジンのクランクシャフトの下方でオイルパンに臨むように配置されたバランサーハウジングを、アッパーハウジングおよびロアハウジングを合わせ面で結合して構成しエンジンのバランサー装置であって、前記バランサーハウジングに、そのハウジング内部のオイルを外部に排出するためのオイル排出孔が前記オイルパンの油面よりも上側において形成され、そのオイル排出孔よりも下側で前記バランサーハウジングの外壁に突設した土手状部からは、バランサーハウジング内へオイル排出孔からオイルが浸入するのを阻止し得るバッフルプレートが、該バランサーハウジングの外壁に沿うように上方に延びており、そのバッフルプレートの上端が前記オイル排出孔の上端よりも高い位置に達していると共に、前記土手状部には、その上面および下面を連通させる通孔が形成されることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される
また請求項に記載された発明によれば、請求項1又は2の構成に加えて、前記バッフルプレートの外端縁は下向きに曲がっていることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜3の何れかの構成に加えて、前記孔は、前記アッパーハウジングおよびロアハウジングを合わせ面に沿って延びるスリット状に形成され、前記バッフルプレートは概略長方形に形成されることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される
尚、実施例の第2バッフルプレート48は本発明のバッフルプレートに対応する。
以上のように請求項1に記載された発明によれば、バランサーハウジングの外壁に突設した土手状部からは、バランサーハウジング内へ該ハウジングの孔からオイルが浸入するのを阻止し得るバッフルプレートが、該ハウジングの外壁に沿うように上方に延びているので、バランサーハウジングの孔からバランサーハウジングの内部にオイルが浸入するのを抑制することができる。またバランサーハウジングの外壁とバッフルプレートとの間にオイルが流入しても、そのオイルはバランサーハウジングの土手状部に形成した通孔を通ってオイルパンに戻すことができる。
また請求項2に記載された発明によれば、バランサーハウジング内へ該ハウジングのオイル排出孔からオイルが浸入するのを阻止し得るバッフルプレートが、該ハウジングの外壁に沿うように上方に延びており、そのバッフルプレートの上端がオイル排出孔の上端よりも高い位置に達しているので、オイルパン内のオイルの油面があばれても、バランサーハウジングのオイル排出孔からバランサーハウジングの内部にオイルが浸入するのを抑制することができる。またバランサーハウジングの外壁とバッフルプレートとの間にオイルが流入しても、そのオイルはバランサーハウジングの土手状部に形成した通孔を通ってオイルパンに戻すことができる。
また請求項に記載された発明によれば、バッフルプレートの外端縁は下向きに曲がっているので、バランサーハウジングの孔から排出されたオイルを下向きに方向変換してオイルパンにスムーズに戻すことができる。
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図13は本発明の第1実施例を示すもので、図1はエンジンの正面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図3の5−5線断面図、図6は図2の6−6線矢視図、図7は図2の7−7線矢視図、図8は図6の8−8線断面図、図9は図6の9−9線断面図、図10は図6の10−10線断面図、図11は図6の11−11線断面図、図12は図6の12−12線断面図、図13は図7の13部拡大図である。
図1に示すように、車両用の直列4気筒エンジンEの外郭は、上方から下方にヘッドカバー11、シリンダヘッド12、シリンダブロック13、ロアブロック14およびオイルパン15を積層して構成されており、クランクシャフト20は車体左右方向に配置され、シリンダ軸線Lは鉛直方向に対して排気側(車体前方側)に傾斜している。ロアブロック14の下面に固定されてオイルパン15の内部に収納された二次バランサー装置16は、バランサーハウジング17に支持された駆動側バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19を備えており、シリンダブロック13およびロアブロック14間に支持されたクランクシャフト20の軸端に設けたスプロケット21と駆動側バランサーシャフト18の軸端に設けたスプロケット22とが無端チェーン23で接続される。
図2〜図5に示すように、シリンダブロック13に設けた4個のシリンダボア24…に摺動自在に嵌合する4個のピストン25…は、クランクシャフト20の4個のピン20a…にそれぞれコネクティングロッド26…を介して接続される。ロアブロック14の内部に嵌合する5個のベアリングキャップ27…が各々2本のボルト28,28でシリンダブロック13の下面に締結されており、シリンダブロック13と5個のベアリングキャップ27…との間にクランクシャフト20の5個のジャーナル20b…が回転自在に支持される。
二次バランサー装置16のバランサーハウジング17はアッパーハウジング29およびロアハウジング30を11本のボルト31…;32,32;34a,34a,34b,34bで結合し、更にアッパーハウジング29およびロアハウジング30の一端部にポンプハウジング35を複数本のボルト36…で結合してなる。ロアハウジング30のポンプハウジング35側の端部にはバランサーハウジング17の上面側に回り込む上壁部30bが形成されており、この上壁部30bがアッパーハウジング29およびポンプハウジング35に挟まれている。このとき、アッパーハウジング29とロアハウジング30の上壁部30bとの間にスリット状の開口α(図6、図8および図9)が形成される。
駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19を挟むように配置された3本のボルト31…は、アッパーハウジング29側から挿入されてロアハウジング30に締結される。駆動バランサーシャフト18の外側に配置された2本のボルト32,32と、従動バランサーシャフト19の外側に配置された2本のボルト31,31とは、アッパーハウジング29側から挿入されてロアハウジング30に締結される。またバランサーハウジング17の一端側においてポンプハウジング35に挿入された2本のボルト34a,34aがベアリングキャップ27を貫通してシリンダブロック13の下面に締結されるとともに、バランサーハウジング17の他端側においてロアハウジング30側から挿入された2本のボルト34b,34bが、アッパーハウジング29およびベアリングキャップ27を貫通してシリンダブロック13の下面に締結される。
アッパーハウジング29は前記4本のボルト34a,34a,34b,34bが貫通する4個の取付座29aでベアリングキャップ27,27に支持されており、従ってアッパーハウジング29の上面とベアリングキャップ27,27の下面との間に隙間β(図4参照)が形成される。
次に、図6〜図13に基づいて二次バランサー装置16の構造を更に説明する。
図8から明らかなように、二次バランサー装置16の駆動バランサーシャフト18には、その一端側から他端側に向けて前記スプロケット22、第1ジャーナル18a、駆動ギヤ18b、第1バランサーウエイト18c、第2ジャーナル18dおよび第2バランサーウエイト18eが設けられており、第1、第2ジャーナル18a,18dがアッパーハウジング29およびロアハウジング30に挟まれるように支持される。図9から明らかなように、二次バランサー装置16の従動バランサーシャフト19には、その一端側から他端側に向けて第1ジャーナル19a、従動ギヤ19b、第1バランサーウエイト19c、第2ジャーナル19dおよび第2バランサーウエイト19eが設けられており、第1、第2ジャーナル19a,19dがアッパーハウジング29およびロアハウジング30に挟まれるように支持される。
ポンプハウジング35の内部に突出する従動バランサーシャフト19の一端にオイルポンプ41(図9参照)が設けられる。オイルポンプ41は周知のトロコイドポンプから構成されるもので、従動バランサーシャフト19に固定されたインナーロータ42と、ポンプハウジング35に回転自在に支持されてインナーロータ42に噛み合うアウターロータ43とを備える。ロアハウジング30の下面にはオイルパン15に貯留したオイルの油面O下に位置するストレーナ44が設けられており、ストレーナ44とオイルポンプ41の吸入ポート41aとがロアハウジング30の下面に一体に形成したオイル通路30a(図12参照)で接続される。ストレーナ44は、オイル中の異物を濾過するストレーナエレメント44aと、ストレーナエレメント44aを覆うストレーナカバー44bとで構成される。オイルポンプ41の吐出ポート41bは、図示せぬオイル通路を介してシリンダブロック13のメインギャラリ13a(図3および図4参照)に接続される。
アッパーハウジング29には、駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bが臨む一対の開口29b,29bと、第1バランサーウエイト18c,19cが臨む一対の開口29c,29cと、第2バランサーウエイト18e,19eが臨む一対の開口29d,29dとが形成される。これらの開口29b,29b;29c,29c;29d,29dを設けることで、コネクティングロッド26…の下端の軌跡T(図3参照)がアッパーハウジング29の上面と干渉するのを防止しているので、エンジンEの小型化が可能である。またバランサーハウジング17のポンプハウジング35と反対側の端面には、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の軸端に臨む開口17a,17b(図10参照)が、アッパーハウジング29およびロアハウジング30に跨がって形成される。この開口17a,17bは、バランサーハウジング17の内部に駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の第1、第2ジャーナル18a,19a;18d,19dの支持部を機械加工するためのもので、その開口17a,17bの内径は前記第1、第2ジャーナル18a,19a;18d,19dの外径よりも若干大きくなっている。
アッパーハウジング29の駆動バランサーシャフト18側の端部に、その上面に開口する4個のオイル排出孔45a〜45dが形成される。各々のオイル排出孔45a〜45dはクランクシャフト20の軸線方向に延びる長孔状に形成される。バランサーハウジング17の従動バランサーシャフト19側の端部に、アッパーハウジング29およびロアハウジング30の合わせ面に沿って延びる1本(または複数本)のスリット状のオイル排出孔46が形成される。オイル排出孔45a〜45dはシリンダ軸線Lの方向に開口し、オイル排出孔46はシリンダ軸線Lに直交する方向に開口する。シリンダ軸線Lの傾斜により、バランサーハウジング17は駆動バランサーシャフト18側(車体前方側)が低くなり、従動バランサーシャフト19側(車体後方側)が高くなるように傾斜しているが、駆動バランサーシャフト18側のオイル排出孔45a〜45dおよび従動バランサーシャフト19側のオイル排出孔46はオイルパン15に貯留したオイルの水平な油面O(図3参照)よりも高い位置に配置される。
アッパーハウジング29の駆動バランサーシャフト18側の端部上面に、概略長方形の第1バッフルプレート47が、アッパーハウジング29およびロアハウジング30を結合する前記2本のボルト32,32によって共締めされ、またロアハウジング30の外壁に突設した土手状のボス部30cに、概略長方形の第2バッフルプレート48が2本のボルト33,33によって固定される、第2バッフルプレート48はロアハウジング30の外壁に沿うように後上方に延びており、その上端はオイル排出孔46の上端よりも高い位置に達している。土手状のボス部30cには、その上面および下面を連通させる多数の通孔30d…(図12および図13参照)が形成される。更に、ロアブロック14の下面にコ字状の第3バッフルプレート49が4本のボルト50…で固定される。
しかして、エンジンEの運転によりクランクシャフト20の回転がスプロケット21、無端チェーン23およびスプロケット22を介して駆動バランサーシャフト18に伝達され、駆動バランサーシャフト18の回転は駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bを介して従動バランサーシャフト19に伝達される。このとき、クランクシャフト20のスプロケット21の歯数は駆動バランサーシャフト18のスプロケット22の歯数の2倍に設定され、かつ駆動ギヤ18bの歯数は従動ギヤ19bの歯数に等しく設定されているため、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19はクランクシャフト20の回転数の2倍の回転数で相互に逆方向に回転し(図11および図12の矢印A,B参照)、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19に設けた第1、第2バランサーウエイト18c,19c;18e,19eによりエンジンEの二次振動が低減される。
エンジンEの運転中にクランクシャフト20がクランクケース内のオイルをはね上げるため、そのオイルが開口29b,29b;29c,29c;29d,29d;17a,17bを通してバランサーハウジング17の内部に浸入しようとする。バランサーハウジング17の内部にオイルが浸入すると、そのオイルを駆動ギヤ18b、従動ギヤ19b、第1、第2バランサーウエイト18c,19c;18e,19e等が攪拌して攪拌抵抗が増加する問題がある。そこで、図11の矢印A,B方向に回転する駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の駆動ギヤ18b、従動ギヤ19b、第1、第2バランサーウエイト18c,19c;18e,19e等で掻き上げたオイルを、バランサーハウジング17のオイル排出孔45a〜45d,46から外部に排出してオイルパン15に戻すことで、前記攪拌抵抗の増加を防止するようになっている。
このとき、図10〜図12に示すように、第1、第2バッフルプレート47,48の外端縁および第3バッフルプレート49のカバー部49a,49bの外端縁は下向きに折れ曲がっているため、オイル排出孔45a〜45d,46から排出されたオイルを下向きに方向変換してオイルパン15にスムーズに戻すことができる。
バランサーハウジング17に固定した第1バッフルプレート47および第2バッフルプレート48と、ロアブロック14に固定した第3バッフルプレート49とにより、オイルパン15の内部に貯留されたオイルの油面Oの暴れが防止される。またクランクシャフト20の回転に伴ってはね上がられたオイルの飛沫がクランクケースの内部に飛び散ったとき、第1、第3バッフルプレート47,49の少なくとも一部がバランサーハウジング17のオイル排出孔45a〜45dを覆う位置まで延出しているため、前記オイルの飛沫を第1、第3バッフルプレート47,49で遮ってオイル排出孔45a〜45dからバランサーハウジング17の内部に浸入するのを抑制することができる。このように、既存の第1、第3バッフルプレート47,49を利用してオイル排出孔45a〜45dを覆うので、それらオイル排出孔45a〜45dを覆うための特別のカバー部材が不要になり、部品点数の削減および組付工数の削減が可能になる。
特に、コ字状に形成された第3バッフルプレート49はオイル排出孔45dおよびオイル排出孔46の一部を覆う複数のカバー部49a,49bを備えており、かつ前記カバー部49a,49b間に切欠部49cを備えているため、カバー部49a,49bでオイル排出孔45dおよびオイル排出孔46の一部を覆いながら、切欠部49cによって第3バッフルプレート49の重量増加を最小限に抑えることができる。しかも第3バッフルプレート49をロアブロック14に固定する4本のボルト50…のうちの2本が切欠部49cよりもカバー部49a,49bに近い位置に配置されているので、カバー部49a,49bの剛性を高めて振動を抑制することができる。また前記切欠部49cは駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の第2ジャーナル18d,19dよりも大径の第2バランサーウエイト18e,19eに対向する位置に設けられているので、エンジンEの上下方向の寸法増加を最小限に抑えることができる。
カバー部材としての第1バッフルプレート47は複数の開口としてのオイル排出孔45a〜45cを覆い、またカバー部材としての第3バッフルプレート49は複数の開口としてのオイル排出孔45d,46を覆っているので、即ち、単一のカバー部材でそれぞれ複数の開口を覆っているので、カバー部材の数を削減することができる。
第2ジャーナル18dを挟んで設けられた第1バランサーウエイト18cおよび第2バランサーウエイト18eの側方(駆動バランサーシャフト18と直交する方向)に各々設けられたオイル排出孔45c,45dを覆う第1バッフルプレート47と第3バッフルプレート49とが別体として独立して設けられているので、第2ジャーナル18dの周辺部で第1バッフルプレート47と第3バッフルプレート49との連結構成が複雑になることもなく、カバー部材としての第1、第3バッフルプレート47,49の大型化を抑制することができる。
またシリンダ軸線Lが車体前方側に傾斜していることでバランサーハウジング17の前側が低くなって後側が高くなるため、前側のオイル排出孔45a〜45dからバランサーハウジング17の内部にオイルが流入し易くなるが、前側のオイル排出孔45a〜45dをアッパーハウジング29およびロアハウジング30の合わせ面Pよりも高い位置、つまりアッパーハウジング29の上壁を貫通するように形成したので、オイル排出孔45a〜45dからのオイルの流入を効果的に阻止することができる。一方、後側のオイル排出孔46は高い位置にあるため、そのオイル排出孔46をアッパーハウジング29およびロアハウジング30の合わせ面Pに形成して構造を簡素化しても、そこから大量のオイルが流入する虞はない。
図12から明らかなように、バランサーハウジング17の高い側(車体後方側)において、アッパーハウジング29およびロアハウジング30の合わせ面Pに対してロアハウジング30が成す角度θ1は、バランサーハウジング17の低い側(車体前方側)において、前記合わせ面Pに対してロアハウジング30が成す角度θ2よりも小さくなっている。つまり、オイル排出孔46の位置が高いためにオイルが排出され難い車体後方側でロアハウジング30の内面の傾斜が緩くなり、逆にオイル排出孔46の位置が低いためにオイルが排出され易い車体前方側でロアハウジング30の内面の傾斜がきつくなっている。従って、車両の前進加速時にオイルの油面が通常時のOの位置からO′の位置に傾くことにより、バランサーハウジング17の内部のオイルを、高い位置にある車体後方側のオイル排出孔46からも効果的に排出することが可能となる。
しかもバランサーハウジング17の低い側(車体前方側)においてロアハウジング30の傾斜がきつくなっているので、その部分でロアハウジング30を駆動バランサーシャフト18側に接近させてバランサーハウジング17の小型化に寄与することができる。
更に、第2バッフルプレート48の上端はオイル排出孔46の上端よりも高い位置に達しているので、オイルパン15内のオイルの油面があばれても、オイル排出孔46からバランサーハウジング17内にオイルが浸入するのを阻止することができる。またロアハウジング30の外壁と第2バッフルプレート48との間にオイルが流入しても、そのオイルはロアハウジング30のボス部30cに形成した通孔30d…を通ってオイルパン15に戻される。
次に、参考例を図14に基づいて説明する。
図13に示す第1実施例では、ロアハウジング30の外壁に設けた1本の土手状のボス部30cに第2バッフルプレート48をボルト33,33で固定しているが、参考例ではロアハウジング30の外壁に2個のボス部30c,30cを離間させて設け、それらのボス部30c,30cに第2バッフルプレート48をボルト33,33で固定している。従って、2個のボス部30c,30cと、ロアハウジング30の外壁と、第2バッフルプレート48との間に隙間δが形成され、ロアハウジング30の外壁と第2バッフルプレート48との間に流入したオイルは前記間隙δ通ってオイルパン15に戻される。
次に、本発明の第実施例を図15に基づいて説明する。
図15を図3(第1実施例)と比較すると明らかなように、第実施例ではバランサーハウジング17の駆動バランサーシャフト18側が車体後方を向き、従動バランサーシャフト19側が車体前方を向いている。従って、車両の前進加速時に駆動バランサーシャフト18側のオイルの油面が高くなっても、駆動バランサーシャフト18側のオイル排出孔45a〜45dはバランサーハウジング17の上面に形成されているので、そのオイル排出孔45a〜45dからバランサーハウジング17の内部にオイルが浸入し難くなり、車両の前進加速性能の低下を抑制することができる。尚、バランサーハウジング17の高い側の合わせ面よりもバランサーハウジング17の低い側のオイル排出孔45a〜45dを高い位置に設ければ、車両の前進加速性能の低下を抑制するうえで一層有利である。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例では第1、第2バッフルプレート47,48をバランサーハウジング17に固定し、第3バッフルプレート49をロアブロック14に固定しているが、それらの取付位置は適宜変更することができる。
またオイル排出孔45a〜45d,46の形状や個数は適宜変更可能である。
エンジンの正面図 図1の2−2線断面図 図2の3−3線断面図 図2の4−4線断面図 図3の5−5線断面図 図2の6−6線矢視図 図2の7−7線矢視図 図6の8−8線断面図 図6の9−9線断面図 図6の10−10線断面図 図6の11−11線断面図 図6の12−12線断面図 図7の13部拡大図 参考例に係る、前記図13に対応する図 本発明の第実施例に係る、前記図3に対応する図
符号の説明
15 オイルパン
17 バランサーハウジング
20 クランクシャフト
29 アッパーハウジング
30 ロアハウジング
30d 通孔
46 オイル排出孔
48 第2バッフルプレート(バッフルプレート)
E エンジン
P 合わせ

Claims (4)

  1. エンジン(E)のクランクシャフト(20)の下方でオイルパン(15)に臨むように配置されたバランサーハウジング(17)を、アッパーハウジング(29)およびロアハウジング(30)を合わせ面(P)で結合して構成したエンジンのバランサー装置であって、
    前記バランサーハウジング(17)に、前記オイルパン(15)の油面(O)よりも上側において孔(46)が形成され、その孔(46)よりも下側で前記バランサーハウジング(17)の外壁に突設した土手状部(30c)からは、バランサーハウジング(17)内へ前記孔(46)からオイルが浸入するのを阻止し得るバッフルプレート(48)が、該バランサーハウジング(17)の外壁に沿うように上方に延びていると共に、前記土手状部(30c)には、その上面および下面を連通させる通孔(30d)が形成されることを特徴とする、エンジンのバランサー装置。
  2. エンジン(E)のクランクシャフト(20)の下方でオイルパン(15)に臨むように配置されたバランサーハウジング(17)を、アッパーハウジング(29)およびロアハウジング(30)を合わせ面(P)で結合して構成しエンジンのバランサー装置であって、
    前記バランサーハウジング(17)に、そのハウジング内部のオイルを外部に排出するためのオイル排出孔(46)が前記オイルパン(15)の油面(O)よりも上側において形成され、そのオイル排出孔(46)よりも下側で前記バランサーハウジング(17)の外壁に突設した土手状部(30c)からは、バランサーハウジング(17)内へオイル排出孔(46)からオイルが浸入するのを阻止し得るバッフルプレート(48)が、該バランサーハウジング(17)の外壁に沿うように上方に延びており、そのバッフルプレート(48)の上端が前記オイル排出孔(46)の上端よりも高い位置に達していると共に、前記土手状部(30c)には、その上面および下面を連通させる通孔(30d)が形成されることを特徴とする、エンジンのバランサー装置。
  3. 前記バッフルプレート(48)の外端縁は下向きに曲がっていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のエンジンのバランサー装置。
  4. 前記孔(46)は、前記アッパーハウジング(29)およびロアハウジング(30)を合わせ面(P)に沿って延びるスリット状に形成され、前記バッフルプレート(48)は概略長方形に形成されることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載のエンジンのバランサー装置
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