JP2003183848A - 複合構造物およびその製造方法 - Google Patents
複合構造物およびその製造方法Info
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Abstract
硬度の透明構造物と基材とが一体化した複合構造物を得
る。 【解決手段】 サブミクロン粒径、純度99.8%の酸
化アルミニウム微粒子をエアロゾル発生器13内に充填
した後、ガスボンベ11を開き、乾燥空気を流量3リッ
トル/分で搬送管12を通じてエアロゾル発生器13に
導入し、酸化アルミニウム微粒子をガス中に分散させた
エアロゾルを発生させる。このエアロゾルを搬送管12
を通じてさらに構造物形成室14の方向へ搬送し、高速
に加速させつつノズル15より酸化アルミニウム微粒子
を基板16に向けて噴射する。
Description
料からなる透明な多結晶構造物を形成した複合構造物に
関し、具体的には光学素子などの透光性部材に関する。
ネルギーバンド構造により、可視光の波長領域(ここで
は380〜760nmと規定する)の光を透過する特徴
を有している。
合はその特徴が発現することが多いが、多結晶体の場合
は結晶同士の界面や気泡の存在、不純物その他の理由
で、入射した光が吸収、散乱、反射されて透明性を確保
することが難しい。
数十〜数百nmの多結晶薄膜についてはCVDやゾルゲ
ル法が用いられ、数μm以上の厚膜になると、溶射法が
一般に用いられ、更に溶射法の他に、最近ではガスデポ
ジション法(加集誠一郎:金属 1989年1月号)や
静電微粒子コーティング法(井川 他:昭和52年度精
密機械学会秋季大会学術講演会前刷)も被膜形成法とし
て提案されている。
等の超微粒子をガス攪拌にてエアロゾル化し、微小なノ
ズルを通して加速せしめ、基材表面に超微粒子の圧粉体
層を形成させ、これを加熱して焼成させることにより被
膜を形成する。静電微粒子コーティング法は微粒子を帯
電させ電場勾配を用いて加速せしめ、この後はガスデポ
ジション法と同様の基本原理で被膜形成を行う。
静電微粒子コーティング法を改良した先行技術として、
特開平8−81774号公報、特開平10−20217
1号公報、特開平11−21677号公報或いは特開2
000−212766号公報に開示されるものが知られ
ている。
技術は、融点の異なる2種類の金属または有機物を、抵
抗線加熱、電子ビーム加熱、高周波誘導加熱、スパッタ
リング、アークプラズマ等で加熱蒸発させ、この加熱蒸
発により粒子径が0.1μm以下の表面が非常に活性な
超微粒子とし、この超微粒子を融点の異なる金属ごとに
ノズルを用い、3次元立体形状の断面CADデータに基
づいて基板に吹き付け、これを繰り返すことで融点の異
なる2種類の金属からなる3次元立体形状物を形成し、
この後、2種類の金属の融点の中間温度で3次元立体形
状物を加熱することで低融点金属部分を溶融除去し、高
融点金属部分のみを残すようにしている。
れる技術は、前記した抵抗線加熱、電子ビーム加熱、高
周波誘導加熱、スパッタリング、アークプラズマ等で加
熱蒸発することで得た超微粒子を基板に向けて噴射する
にあたり、マスクの開口を通して行うことで、肩だれの
ない3次元立体形状物を得るようにしている。
る技術は、前記した超微粒子を含むエアロゾルを搬送す
る際あるいは金属やセラミックスを加熱蒸発させる際
に、超微粒子同士が凝集して大きな粒子となるのを防止
するために、中間の経路に分級装置を配置するようにし
ている。
発明者らが提案したものであり、この公報には加熱手段
による加熱なくして超微粒子の膜を形成する方法が開示
されている。具体的には、粒径が10nm〜5μmの超
微粒子(前記先行技術と異なり加熱蒸発させて得たもの
ではない)に、イオンビーム、原子ビーム、分子ビーム
或いは低温プラズマなどを照射することにより、超微粒
子を溶融せしめることなく活性化し、この状態のまま基
板に3m/sec〜300m/secの速度で吹き付けること
で、超微粒子相互の結合を促進して摺接層を形成するよ
うにしたものである。
どで厚みが厚い構造物を形成するのは製膜に長時間を要
し且つ膜にクラックが生じる。更に、溶射法による場合
は膜中に数μm程度以上の比較的大きな気泡が残存して
しまうこと、溶射ガンの電極からの銅やタングステンな
どの電極材が膜中に微量に添加され、不純物となること
などから透光率の高い膜を形成することは困難である。
粒子コーティング法、特開平8−81774号公報、特
開平10−202171号公報、特開平11−2167
7号公報或いは特開2000−212766号公報に開
示される技術によっても、透明度の高い多結晶構造物を
得ることができず且つ多結晶構造物の透光性を自在にコ
ントロールすることができない。
づいてなされた。即ち、延展性を持たない脆性材料(セ
ラミックス)に機械的衝撃力を付加すると、結晶子同士
の界面などの壁開面に沿って結晶格子のずれを生じた
り、あるいは破砕される。そして、これらの現象が起こ
ると、ずれ面や破面には、もともと内部に存在し別の原
子と結合していた原子が剥き出しの状態となった新生面
が形成される。この新生面の原子一層の部分は、もとも
と安定した原子結合状態から外力により強制的に不安定
な表面状態に晒され、表面エネルギーが高い状態とな
る。この活性面が隣接した脆性材料表面や同じく隣接し
た脆性材料の新生面あるいは基板表面と接合して安定状
態に移行する。外部からの連続した機械的衝撃力の付加
は、この現象を継続的に発生させ、微粒子の変形、破砕
などの繰り返しにより接合の進展、緻密化が行われ、脆
性材料の透明層が形成される。そして、更に上記機械的
衝撃を搬送ガスにて脆性材料を基材に衝突させるように
した本発明の一態様を以後、微粒子ビーム堆積法と称す
る。またこの方法はエアロゾルデポジション法とも呼ば
れる。この微粒子ビーム堆積法を用いて適当なガス種と
ガス流量条件、また使用する脆性材料微粒子の粒径など
の各条件を組み合わせることによって、構造物の緻密化
ひいては透明化が行われることを本発明者らは知見し
た。
を用いて構造物形成を行った場合には、形成中に放電現
象が観察されることがあるが、このような場合で構造物
の透明度が著しく劣化する例が見られた。従って放電を
起こしにくいガスを用いて構造物形成を行うことは好ま
しい方法といえる。微粒子ビーム堆積法における構造物
形成時の圧力は数〜数百kPaにあるが、この範囲では
ガス種による火花電圧の大きさ関係はほぼ等しく、この
電圧値の高低で気中放電が生じやすいか否かが論じられ
る。酸素や窒素、乾燥空気、炭酸ガスなどは気中放電が
生じにくく、ヘリウムやネオン、アルゴンなどの希ガス
は気中放電を生じやすいと言える。本件でいう気中放電
の生じにくいガスとは、多結晶脆性材料構造物の形成時
にその近傍で放電現象が観察されない組成のガスのこと
を呼び、工業利用上では実質的に酸素、窒素をその主成
分とするガスのことをいう。
語句の解釈を以下に行う。 (多結晶)本件では結晶子が接合・集積してなる構造体
を指す。結晶子は実質的にそれひとつで結晶を構成しそ
の径は通常5nm以上である。ただし、微粒子が破砕さ
れずに透明な構造物中に取り込まれるなどの場合がまれ
に生じるが、実質的には多結晶である。 (結晶配向性)本件では多結晶である透明な構造物中で
の結晶軸の配向具合を指し、配向性があるかないかは、
一般には実質的に配向性のないと考えられる粉末X線回
折などによって標準データとされたJCPDS(ASTM)デー
タを指標として判断する。透明な構造物中の脆性材料結
晶を構成する物質をあげたこの指標における主要な回折
3ピークのピーク強度を100%として、透明な構造物
の同物質測定データ中、最も主要なピークのピーク強度
をこれに揃えた場合に、他の2ピークのピーク強度が指
標の値と比較して30%以内にそのずれが収まっている
状態を、本件では実質的に配向性がないとする。 (界面)本件では結晶子同士の境界を構成する領域を指
す。 (粒界層)界面あるいは焼結体でいう粒界に位置するあ
る厚み(通常数nm〜数μm)を持つ層で、通常結晶粒
内の結晶構造とは異なるアモルファス構造をとり、また
場合によっては不純物の偏析を伴う。 (アンカー部)本件の場合には、基材と透明な構造物の
界面に形成された凹凸を指し、特に、予め基材に凹凸を
形成させるのではなく、透明な構造物形成時に、元の基
材の表面精度を変化させて形成される凹凸のことを指
す。 (内部歪)原料微粒子に含まれる格子歪のことで、X線
回折測定におけるHall法を用いて算出される値であり、
微粒子を十分にアニールした標準物質を基準として、そ
のずれを百分率表示する。
明な構造物が形成され、この透明な構造物は脆性材料か
らなり、多結晶であり、また結晶は実質的に結晶配向性
がなく、また結晶同士の界面にはガラス層からなる粒界
層が実質的に存在せず、更にその一部は基材表面に食い
込むアンカー部となった構成である。
膜厚方向で20nm以上の大きさの空隙が実質的に存在
しないことを特徴とする。
が、微粒子ビーム堆積法を用いた場合でも、構造物形成
条件によっては、微粒子の衝突時、構造物形成時におい
て十分に微粒子の破砕や変形が起こらず、微粒子が一次
粒子の形をとどめたまま構造物に取り込まれるなどのこ
とが起こる。このような場合には、取り込まれた一次粒
子などとそのまわりの構造物との間に空隙が形成され
る。サブミクロン径の微粒子を使用するとこの空隙が大
きい場合には数十nmの大きさで形成される。空隙(気
相)と構造物の界面は、光の反射や散乱を引き起こすと
考えられ、これが多数存在すると構造物の透明度を劣化
させることとなる。一方、微粒子ビーム堆積法は膨大な
量の微粒子を加速して繰り返し基材に衝突させて構造物
を形成させるという手法から、どのような構造物形成条
件を選んでも確率的にこのような空隙が形成される場合
が存在する。従って適当な形成条件を選択して、極力透
明度を保持する工夫をして実質的な対応することとな
る。空隙が実質的に存在しないとは、例えば透過型電子
顕微鏡のイメージから1μm四方の中に、膜厚方向で2
0nm以上の大きさの空隙が平均1ヶ以下の存在量であ
るなどの手法で判断するなどの方法が考えられる。
また前記透明な構造物の厚みは1μm以上で可視光透過
率が80%以上であるものを含む。また、透明な構造物
の構成材料としては酸化アルミニウムを主成分とするも
のが挙げられる。また透明な構造物の純度としては99
%以上が好ましい。
760nmの波長を持つ電磁波のことを指す。構造物の
表面や界面での反射損失を考慮に入れない場合、入射光
I0と透過光IにおいてI/I0を内部透過率と呼ぶが、
これにはBeerの法則、 I/I0=exp(−ax) ここで、a:吸光係数、x:光が構造物中を通過する距
離の関係があり、xに大きく依存する。構造物が厚膜で
形成される場合、膜厚方向での透光率が問題になる場合
が多く、また透過率測定の場合もこの方向で行う。ま
た、本発明では微粒子ビーム堆積法で形成される実用的
な膜厚である1μm以上の場合の透過率を取り上げた
が、微粒子ビーム堆積法では数百μmほどの厚膜も形成
することが可能である。
させる石英ガラスなどが好ましいが、特に基材が透明で
ないものも本発明に含まれる。即ち、基材としては、ガ
ラスの他に、金属、セラミックス、半金属あるいは有機
化合物などが挙げられ、脆性材料としては酸化アルミニ
ウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化ジ
ルコニウム、酸化イットリウム、酸化クロム、酸化ハフ
ニウム、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化珪素
などの酸化物、ダイヤモンド、炭化硼素、炭化珪素、炭
化チタン、炭化ジルコニウム、炭化バナジウム、炭化ニ
オブ、炭化クロム、炭化タングステン、炭化モリブデ
ン、炭化タンタルなどの炭化物、窒化硼素、窒化チタ
ン、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ニオブ、窒化タ
ンタルなどの窒化物、硼素、硼化アルミニウム、硼化珪
素、硼化チタン、硼化ジルコニウム、硼化バナジウム、
硼化ニオブ、硼化タンタル、硼化クロム、硼化モリブデ
ン、硼化タングステンなどの硼化物、あるいはこれらの
混合物や多元系の固溶体、チタン酸バリウム、チタン酸
鉛、チタン酸リチウム、チタン酸ストロンチウム、チタ
ン酸アルミニウム、PZT、PLZTなどの圧電性・焦
電性セラミックス、サイアロン、サーメットなどの高靭
性セラミックス、水酸アパタイト、燐酸カルシウムなど
の生体適合性セラミックス、シリコン、ゲルマニウム、
あるいはこれらに燐などの各種ドープ物質を添加した半
金属物質、ガリウム砒素、インジウム砒素、硫化カドミ
ウムなどの半導体化合物などが挙げられる。
えば、気中放電が生じにくいガス雰囲気中で、予め内部
歪が付与された脆性材料微粒子を高速で基材に衝突さ
せ、この衝突の衝撃によって前記脆性材料微粒子を変形
または破砕し、この変形または破砕にて生じた活性な新
生面を介して微粒子同士を再結合せしめて基材の表面に
透明な構造物を形成する。
の放電の生じやすいガス種と、生じにくいガス種を混合
し、そのガス分圧を制御しつつ構造物形成を行うことに
より所望の透過率を持つ膜を形成することが考えられ
る。透過率を制御することができれば、分光フィルター
などの波長選択性を持った光学部材への応用が見込まれ
る。また、放電現象を極力抑えるようガス種、ガス圧を
制御すれば、相当程度透明な膜が作製可能であることも
示唆される。すなわち、ヘリウム、アルゴン、ネオンな
どの希ガス類を極力排除したガス雰囲気下で脆性材料の
微粒子を高速で基板に衝突させて多結晶構造物を形成さ
せることにより、可視光域で透明な脆性材料多結晶膜を
得ることができる。
く構造物を形成するため、粒成長を抑制して微細な結晶
のまま止めておくことができ、ナノメートルレベルの結
晶粒からなる多結晶体を形成することができる。
護透明板などの摺動を受ける部位で従来酸化アルミニウ
ムなどの高硬度のバルクが使用されていた部品を、廉価
なガラスで代替し、表面のみこの手法で透明脆性材料膜
を形成させて耐摩耗性を向上させるなどのことが考えら
れる。
図面に基づいて説明する。 (実施例1)図1は、本発明に係る複合構造物の製造装
置の一例を示す図であり、窒素、乾燥空気、ヘリウムの
各種ガスボンベ11が、搬送管12を介してエアロゾル
発生器13に連結され、さらに搬送管12を通じて構造
物形成装置14内に10mm×0.4mmの長方形の開
口を持つノズル15が配置される。ノズル15の先方に
はXYステージ17に設置された石英ガラス基板16が
ノズル15に対向して10mmの間隔をあけて配置され
る。構造物形成室14は排気ポンプ18に接続してい
る。
置の作用を次に述べる。サブミクロン粒径、純度99.
8%の酸化アルミニウム微粒子をエアロゾル発生器13
内に充填した後、ガスボンベ11を開き、乾燥空気を流
量3リットル/分で搬送管12を通じてエアロゾル発生
器13に導入し、酸化アルミニウム微粒子をガス中に分
散させたエアロゾルを発生させる。このエアロゾルを搬
送管12を通じてさらに構造物形成室14の方向へ搬送
し、高速に加速させつつノズル15より酸化アルミニウ
ム微粒子を基板16に向けて噴射する。
は亜音速から音速程度まで加速されている。また構造物
形成室14内の圧力は数kPaであった。ただし、構造
物形成付近の圧力はガス噴射の影響によりこれより大き
いものと思われる。十分に加速されて運動エネルギーを
得たエアロゾル中の酸化アルミニウム微粒子は、基板1
6に衝突し、その衝撃のエネルギーにより細かく破砕さ
れて、発生した微細断片粒子が基板16に接合し、さら
に微細断片粒子同士が接合して緻密質の酸化アルミニウ
ム構造物を形成する。基板16はXYステージ17によ
り揺動され、所定の面積を持つ厚さ10μmの酸化アル
ミニウム膜(構造物)が形成された。排気ポンプの運転
により構造物形成室は形成時には1kPa以下で低真空
状態にある。このような操作をガスを乾燥空気だけでな
く、窒素やヘリウムガスに切り替えて行い、各種ガス雰
囲気下で構造物形成を行い同等膜厚の酸化アルミニウム
膜を得た。
ミニウム膜の紫外から可視光波長領域での透過率を分光
光度計で調べたものである。同じ7μmの膜厚で比較し
て、乾燥空気で形成した酸化アルミニウム膜は透過率が
高く、可視光領域では80%以上の透過が見られる一
方、ヘリウムガスを使用した場合においては、透過率が
非常に低くなっていることがわかる。窒素ガスを使用し
て10μmの膜を形成した場合は、乾燥ガスのものとほ
ぼ同じ透過率特性を示している。
いて形成した酸化アルミニウム膜の写真であり、乾燥空
気を用いたものは(a)に示すようにほぼ透明のものが
得られ、ヘリウムガスで形成したものは(b)に示すよ
うに黒色を呈した不透明のものが得られる。
酸化アルミニウム微粒子が基材16に衝突してまさに構
造物形成が行われている領域近傍において発光現象(放
電現象)が観察されていた。そこでこの光の波長を測定
したのが図4である。図4は、図3で示した酸化アルミ
ニウム膜の形成時の輝線スペクトルを調べたものであ
る。(a)に示すように、乾燥空気では全く光放出が観
察されていない一方、(b)に示すように、ヘリウムガ
ス使用時においていくつものヘリウム固有の輝線が観察
されている。
用いた場合でも、形成される構造物の形成速度、達成膜
厚に相違があり、これは粒子の内部歪に起因するとの結
論を得た。そこで、内部歪と同一の形成時間で達成され
た構造物の膜厚の関係について実験した結果を図5に示
す。実験は、純度99.6%の酸化アルミニウム微粒子
に遊星ミルを用いて粉砕処理を行い、微粒子のキャラク
タリゼーションを変化させた後、超微粒子ビーム堆積法
によりアルミニウム基板上に構造物を形成した。微粒子
の内部歪はX線回折により測定し、歪量は同微粒子に熱
エージングを施して内部歪を除去したものを0%として
基準にした。また、図5中のポイントA,B,Cにおけ
る微粒子のSEM写真(日立製インレンズSEM S−
5000)を図6、図7及び図8に示す。
〜2.50%の内部歪があれば十分であることが分る
が、安定した膜厚を得るには0.1〜2.0%の内部歪が
好ましい。クラックと内部歪との関係は、内部歪がない
場合には図6に示すようにクラックは発生しないが、内
部歪が一定値以上、本件の場合には2.0%以上となる
と完全にクラックが形成されてしまい、さらには脱落し
た断片が表面に付着して図8に示すような再凝集状態と
なってしまう。
は、微粒子にかかる粉砕のための衝撃を大きく与えるこ
とのできる粉砕手段を用いるのが好ましい。微粒子に比
較的一様に大きな歪を付与することができるからであ
る。このような粉砕手段としては、セラミックスの粉砕
処理によく用いられるボールミルに比べて大きな重力加
速度を与えることの出来る振動ミルやアトライタ、遊星
ミルを用いるのが好ましく、とりわけボールミルに比べ
て格段に大きな重力加速度を与えることの出来る遊星ミ
ルを用いることが最も好ましい。微粒子の状態に着目す
れば、クラックは内部歪をキャンセルするものであるの
で、最も好ましいのは、クラックが生じる直前まで内部
歪が高まっている微粒子ということになる。図7に示す
状態は若干のクラックが生じているが、十分に内部歪が
残されている。
て、透明な酸化アルミニウム構造物と白濁した不透明な
酸化アルミニウム構造物の微細観察の結果について説明
する。純度99.8%で粒径が0.6μm程度の酸化ア
ルミニウム微粒子Aと純度99.9%以上で粒径が0.
2μm程度の酸化アルミニウム微粒子Bを用いて、図1
と同等の装置を用いて窒素ガスを搬送ガスとしていずれ
も流量7L/minで微粒子ビーム堆積法にてそれぞれ
基板上に膜状の酸化アルミニウム構造物を4μm程度の
膜厚で作製したところ、微粒子Aでは透明な構造物が得
られ、微粒子Bでは不透明な構造物が得られた。このと
きに使用したノズルの開口の大きさは17mm×0.4
mmであった。またこのときの構造物形成室内の圧力は
100〜200Paであった。このときのこれらの構造
物について日立製作所製透過型電子顕微鏡(TEM)H
−9000UHRにより断面微細観察を行った。微粒子
Aによる構造物のTEMイメージを図9に、微粒子Bに
よる構造物のTEMイメージを図10に示す。図の上下
方向が膜厚方向に相当する。微粒子Aによる構造物は緻
密で、数十nmの微細な結晶子からなっていることが見
て取れる。それに対して微粒子Bによる構造物では、構
造物中に微粒子Bの一次粒子と目される100nm程度
の球状の粒子が混在していることが見て取れ、またこれ
ら球状粒子の周囲には空隙が多数存在していることがわ
かる。このTEMイメージから空隙の膜厚方向の大きさ
が20nm以上ある場合が多いことが観察され、これら
空隙が多数存在すると粒子と空隙との界面で光の散乱・
反射を引き起こし、構造物が不透明となるものと思われ
る。なお、粒径が小さい酸化アルミニウム微粒子Bにお
いて100nm程度の球状粒子が混在して白濁したの
は、運動エネルギーが小さく微粒子ビーム堆積法におけ
る結晶格子のずれや破砕が不十分であった為と考えられ
る。
されたアンカー部について、図11に示す。尚、図11
において、上部は製膜前の基板表面の凹凸を測定した結
果を示し、下部は製膜後に脆性材料の膜を剥がした後の
基板の表面すなわちアンカー部の凹凸を測定した結果を
示す。図1に示したものと同等の装置で、純度99.8
%以上、サブミクロン粒径の酸化アルミニウム微粒子を
窒素ガスと混合させてエアロゾルを発生させ、表面を鏡
面に仕上げた真鍮基板に向けて、ガス流量7L/min
の条件で噴射し、酸化アルミニウム膜を膜厚10μm程
度で形成させた後、膜に引張り応力を与えて膜を基板よ
り引き剥がしてアンカー部をむき出しにし、基板の表面
粗さとアンカー部を日本真空技術株式会社製触針式表面
形状測定器Dektak3030を用いて計測した。図
11の上のプロファイルが構造物形成前の真鍮基板の表
面プロファイルであり、下がアンカー部のプロファイル
である。図より微粒子の衝突によりアンカー部が形成さ
れている様子がわかる。また同表面形状測定器によりこ
れらの表面粗さRaは、スイープ距離200μmにおい
て、基板表面が7.7nm、アンカー層が73.8nm
であった。また基板として透明な材料であるガラスを用
いた場合でも、基板と構造物との間に同様のアンカー部
が確認された。
ガラス等の基板表面に、脆性材料からなり、可視光透過
率が高く、高硬度の多結晶構造体を設けることで、基材
と透明構造物とが一体化した複合構造物を得ることがで
きる。したがって、光学部品、機械部品、装飾品などに
広く利用することができる。
光透過率を簡単且つ正確にコントロールすることが可能
になり、その応用範囲は更に広くなる。
す図
での透過率を示すグラフ
度を示す写真、(b)はヘリウムガス使用時の多結晶構
造体の透明度を示す写真
の形成時の輝線スペクトル (b)はヘリウムガス使用時の酸化アルミニウム膜の形
成時の輝線スペクトル
グラフ
造物の断面TEMイメージ写真
構造物の断面TEMイメージ写真
イル
Claims (8)
- 【請求項1】 基材表面に透明な構造物が形成された複
合構造物であって、前記透明な構造物は脆性材料からな
り、多結晶であり、また結晶は実質的に結晶配向性がな
く、また結晶同士の界面にはガラス層からなる粒界層が
実質的に存在せず、更にその一部は基材表面に食い込む
アンカー部となっていることを特徴とする複合構造物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の複合構造物において、
前記多結晶の構造内に、膜厚方向で20nm以上の大き
さの空隙が実質的に存在しないことを特徴とする透明な
複合構造物。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の複合構
造物において、前記基材も透明であり、また前記透明な
構造物の厚みは1μm以上で可視光透過率が80%以上
であることを特徴とする透明な複合構造物。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3に記載の複合構造
物において、前記透明な構造物が酸化アルミニウムを主
成分とすることを特徴とする複合構造物。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4に記載の複合構造
物において、前記透明な構造物の純度が99%以上であ
ることを特徴とする複合構造物。 - 【請求項6】 気中放電が生じにくいガス雰囲気中で、
脆性材料微粒子を高速で基材に衝突させ、この衝突の衝
撃によって前記脆性材料微粒子を変形または破砕し、こ
の変形または破砕にて生じた活性な新生面を介して微粒
子同士を再結合せしめて基材の表面に透明な構造物を形
成することを特徴とする複合構造物の製造方法。 - 【請求項7】 請求項6に記載の複合構造物の製造方法
において、前記脆性材料微粒子は予め内部歪が付与され
ていることを特徴とする複合構造物の製造方法。 - 【請求項8】 請求項6または請求項7に記載の複合構
造物の製造方法において、前記透明な構造物は焼結を伴
うことなく形成されることを特徴とする複合構造物の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002108799A JP3897631B2 (ja) | 2001-04-12 | 2002-04-11 | 複合構造物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
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---|---|---|---|
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