JP2585595B2 - セラミックス焼結体の製造方法 - Google Patents

セラミックス焼結体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,高純度高品質のセラミックス焼結体を製造
する方法に関する。
〔従来の技術および問題点〕
セラミックス焼結体は,IC基板材,発熱体,バリス
タ,センサー,抵抗素子,研磨材,切削工具,耐食材,
断熱材,耐熱材,潤滑材,窓材,集光材,光学偏光素
子,人工歯骨などの種々の用途に使用されている。
一般にセラミックス焼結体を製造するには,次のよう
な諸工程を経て行われる。まず,複数の主原料粉末と少
量の添加材粉末例えば粒成長抑制剤粉末または粒成長促
進剤粉末とを所定の割合で機械的に混合し,通常は混合
粉の均一化(例えば固溶化)などを目的にいったん仮焼
され,この仮焼で粉末同志が固結する場合には再度もと
の細かい粒子に粉砕して,焼結用の原料を製造する。
得られた焼結原料は所望の形状に成形されるのである
が,成形体の機械的強度をあげることを目的に有機系の
結合剤を添加することもある。成形体の強度が十分であ
ればそのまま機械加工工程に移るが強度が低い場合は成
形体を仮焼することもある。成形体に寸法精度が望まれ
る場合には,機械加工を要するが,そうでない時にはこ
の工程が省略され,最終段階である焼結工程へと進む。
焼結工程では,焼結原料が完全に溶融することなく,
原料のほとんどがもとの固体状態のまま強固に焼結する
条件のもとで該成形体を焼結することによって,目標と
するセラミックス焼結体に合成される。光学材料となる
透光性セラミックスを合成する場合の焼結には,固相焼
結,液相焼結などの手法がある。
いずれにしても このように固体状態を保ったまま行
なわれる焼結合成プロセスでは,焼結原料粉末の性質,
純度,組成の均一性などが,焼結体の種々の特性(強
度,じん性,透光性,電気的性質,熱滴性質など)に直
接大きな影響を与えることになる。この点がガラスや単
結晶や金属のように,いったん原料を完全に溶融しても
との原料のもつ性質を均一化した後に凝固させる材料と
根本的に異なる点である。
ゾル−ゲル法のように,合成の途中段階で粉末の形態
をとらずにセラミックス焼結体が合成されるプロセスは
例外であるが,一般に,主原料粉と粒成長抑制剤粉等と
を機械的に混合する粉末混合法から出発する場合は,ミ
クロ的に組成が不均一となり且つ添加剤粉末からの不純
物の混入,混合や粉砕時の容器からのコンタミネーショ
ン,仮焼時の環境の炉材からのコンタミネーションの問
題などがあり,結局のところ,これらの問題が複雑に作
用しあって,得られるセラミックス焼結体の純度,強
度,透光性更には製造ロッド間の品質・特性のバラツキ
の原因となっている。
〔発明の目的〕
本発明は,前述のように粉末混合法から出発してセラ
ミックス焼結体を製造する場合の組成の不均一化や不純
物の混入の問題を解決すること,さらには,焼結時にお
ける粒成長の多少に起因する特性のバラツキをできるだ
け防止して,高純度高品質のセラミックス焼結体を得る
ことを目的とするものであり,セラミックス焼結体の各
種機能の向上を図ろうとするものである。
〔発明の要旨〕
本発明は,セラミックス粉末に添加剤を配合して成形
および焼結するセラミックス焼結体の製造法において,
該セラミックス粉末の各粒子に該添加剤をマグネトロン
スパッタリング法によって被着させ,この添加剤が被着
したセラミックス粉末を成形および焼結することを特徴
とする。本発明法で使用する添加剤は,最も普通には,
粒成長抑制剤または粒成長促進剤である。セラミックス
粉末に添加剤を付着させる処法として本発明法で適用す
るマグネトロンスパッタリング法は,同一出願人に係る
特願昭61−93223号(特開昭62−250172号公報)に記載
の方法と装置によって好適に実施できる。
このマグネトロンスパッタリング法は、平板状の電極
対の間に高周波電場を印加すると共に各電極の背後に磁
石を取付け、電極前面部に磁場を与える通常のプラナー
型マグネトロンスパッタリング法を粉体に対して被着で
きるように改良したものであり、電極ターゲット材料と
して被着物質を使用し、電極対の間に基体となる粉体を
連続的に通過させることによって粉体表面にターゲット
材料を被着させるようにしたものである。
したがって、より具体的には、本発明は、セラミック
ス粉末に添加剤を配合して成形および焼結するセラミッ
クス焼結体の製造法において、該セラミックス粉末に添
加剤を配合する方法として、平板状の電極対の間に高周
波電場を印加すると共に各電極の背後に磁石を取付けて
電極前面部に磁場を与えるマグネトロンスパッタリング
法を適用し、このスパッタリング法の対になる電極双方
に電極ターゲット材料として前記の添加剤物質を使用
し、そして電極対の間に流体ジェットミル処理して一次
粒子に解砕したのち不活性雰囲気中で減圧加熱処理した
前記セラミックス粉末を連続的に通過させることによっ
て該セラミックス粉末の各粒子に該添加剤を被着させ、
このようにして得られた添加剤が被着したセラミックス
粉末を成形および焼結することを特徴とするセラミック
ス焼結体の製造法を提供するものである。
〔発明の詳述〕
本発明法では,セラミックス焼結体の製造にさいし,
最も成分割合の多い主原料粉(セラミックス粉体)を出
発材料とし,これに副原料または粒成長抑制剤または粒
成長促進剤などの添加剤を,従来のように粉末で添加・
混合するのではなく,これら添加剤物質をターゲット
(一般には99.9から99.9999%の高純度品を用いる)と
して,マグネトロスパッタリング法によって主原料粉の
表面に被着させる。粉末表面へのドライコーテイング技
術として本発明者らはすでに既述の特願昭61−93223号
特開昭62−250172号公報に記載の方法並びに装置を開発
したが,この技術をセラミックス粉体への添加剤物質の
被着に適用することができる。周知のようにマグネトロ
ンスパッタリング法は、電極対の間に電場と磁場が印加
され、その結果として、陰極から出た電子が磁場によっ
て電極近傍に閉じ込められたり螺旋運動したりして雰囲
気中に移動する距離が長くなるので、多量のイオン(Ar
イオン)を効率よく作り出せるという特徴があり、陰極
近傍で作られるイオン陰極に衝突してスパッタリングを
起こすことができる。このマグネトロンスパッタリング
のうち、平板状の電極(ターゲット)を用いてこの電極
間に高周波電場をかけ、これら平板状電極の背後に磁石
を取り付けて電極前面部に磁場を与えるプラナー型マグ
ネトロンスパッタリング法では、自己バイアスがかかっ
て絶縁物ターゲットは負電位となってイオンシースがで
きることから、絶縁物(セラミックス)のスパッタリン
グができるという特徴がある。
このようなプラナー型マグネトロンスパッタリング法
は、ターゲットから飛び出した原子をその位置が固定さ
れた基板上に析出させて薄膜を製造するのに応用される
のが一般であるが、この位置が固定される基板に代え
て、平板状の電極の間に平板と平行な方向に基体粉体を
連続流れを形成し、この連続流れの粉体の表面にターゲ
ットから飛び出した原子を被着させるようにしたのが、
前記特開昭62−250172号公報に提案した方法である。こ
の方法において、本発明では、基体粉体としてセラミッ
クス粉体を使用し、対になる電極双方にターゲットとし
て添加剤物質を使用することにより、セラミックス粉体
の表面に添加剤物質を被着させるものである。
セラミックス焼結体を製造するために使用されるセラ
ミックス原料粉末は、一般に100オングストロームから
1μmの極めて微細な粉末である。このような微細な粉
末は凝集力が強いため通常は二次凝集しており、粉末一
粒ずつに添加剤物質を均一に被覆するためには二次凝集
している粉体を予め一次粒子へ解砕しておく必要があ
る。この一次粒子への解砕はジェットミルによる高速分
散機によって行う。ところが解砕した一次粒子は膨大な
表面積を有しているため水分や酸素,窒素,水素などの
ガスを多量に吸着しており、このままでは添加剤物質と
の密着性が十分ではない。そこで、添加剤物質を被着さ
せる前に不活性雰囲気中で減圧加熱処理して密着性を改
善しておく。なお、これら「ジェットミルによる高速分
散処理→減圧加熱処理→被覆処理」という一連の過程
は、前記特開昭62−250172号公報で提案したごとく、全
系が真空脱気でき、粉体を外気に触れることなく搬送す
る手段を備えた装置構成によって実現できる。セラミッ
クス粉体への添加剤物質の被着は,該粉体の全表面を添
加剤物質で完全に覆うような被覆である必要はなく,部
分的にしか被覆されていない状態の被着であってよい。
しかし,粉体一粒づつに少量の添加剤物質が均等に被着
した粉状物質を得ることが最も好ましい。セラミックス
粉体現量が多種類の粉末からなら場合には,そのうちの
一種をスパッタリング装置に挿入して添加剤物質を被着
させてもよいし多種類からなる混合粉または複合粉原料
をスパッタリング装置に装入して添加剤物質を被着させ
てもよい。また,スパッタリング操作を異なるターゲッ
ト(添加剤物質のターゲット)を用いて多段階に別けて
実施することにより,セラミックス粉体に複数の種類の
添加剤を被着させることもできる。いずれにしても,被
処理粉末の各粒子一個一個に実質上均等に添加剤物質を
被着させるのが好ましい。被処理粒子の実質上全ての粒
子に少量づつ添加剤物質を被着させることは,前記の特
願昭61−93223号に記載の方法並びに装置によって実現
できる。
本発明法を適用するセラミックス粉末は,酸化物系セ
ラミックスと言われているAl2O3,BeO,BaTiO3,PbZrO3Zn
O,SiO2,Fe2O3,SnO2,ZrO2,Y2O3,PLZT,CaO,TiO2,MgO,In2O
3,Cr2O3などがあり,さらに非酸化物系セラミックスと
して,C,SiC,MoSi2,LaB6,B4C,BN,TiC,WC,TiN,Si3N4,サイ
アロン,TiB2,CaF2,AlNなどがある。これらセラミックス
粉末原料は一種または二種以上の組合せで焼結原料とし
て使用される。これらの粉末は,通常は粒径が0.01μm
から1μmの範囲のサブミクロン粒度のものが用いられ
る。なおこれらのセラミックス粉末のうち,通電加熱蒸
発法,ハイブリッドプラズマ法,高融点化合物反応法な
どの乾式法で製造された粉末は,特別の脱水・脱気乾燥
処理を行うことなくそのまま直接スパッタリング被覆を
行うことができる。一方,揮発性金属化合物加水分解
法,噴霧乾燥法,凍結乾燥法,溶媒乾燥法,アルコキシ
ド加水分解法,沈澱法などの湿式法で製造されたもの
は,100℃以上の温度で十分乾燥処理してからスパッタリ
ング被覆する必要がある。
本発明法に従ってスパッタリング法でセラミックス粉
末に被着させる添加剤物質(マグネトロンスパッタリン
グ法におけるターゲット材料)としては,MgO,NiO,ThO2,
CaO,Y2O3,NaF,PbO,AlN,CaF2,HfO2,SiO2などがあり,こ
れら物質のスパッタリングの量としては,0.05wt.%から
5wt.%の範囲の量が望ましい。スパッタリング法による
被覆は,微量被覆の場合もスパッタリング時の出力など
の調整によって容易に行うことができるが,0.01wt.%未
満の被覆量の場合は各粉末に均一に行うことがむつかし
く,5wt.%以上の被覆量の場合はコストが高くなり,実
用的でない。添加剤物質の種類と被覆量は使用するセラ
ミックス粉体に応じて適正に選定すればよい。これらの
添加剤物質は一種のみならず二種以上被覆させてもよ
い。
本発明法に従ってセラミックス粉末原料の一つの粒子
毎に添加剤が少量づつ被着した粉体集合体を得ると,こ
れは,従来の粉末混合法によって添加剤粉末を混合する
場合に比べて遥かに均一に添加剤物質を原料粉体中に分
散させた状態のものとなる。また,粒成長抑制剤や粒成
長促進剤などのスパッタリング被覆は,極めて均一に行
うことができることから,従来の粉末混合法よりも添加
剤の使用量は少量でも意図する機能を十分に果たすこと
ができ且つ乾式処理であることから脱水乾燥の工程も不
要で,このまま所定の有機溶剤に分散してスリップキャ
スティング法などの方法で成形することもできるし,ホ
ットプレスやCIP成型を行なうこともできる。そして,
ターゲット物質として高純度のものを使用すれば,汚染
の問題は実質上回避されるのでスパッタリング法で比較
的簡単に高純度の粒成長抑制剤などを被着できる。した
がって,粉末混合法の場合の添加剤原料粉からのコンタ
ミ,ボールミルやアトライター使用による粉末混合時や
粉砕時のコンタミおよび仮焼時の雰囲気,炉材,試験保
持具,発熱体などからのコンタミの問題は,これらの工
程の省略化と共に防止することができる点で実用上のメ
リットは大きい。
成形体の焼結にあたっては,そのセラミックス粉体の
種類に応じた適正な焼結条件を採用して焼結品とする。
この焼結条件自身は従来の粉末混合法で成形品を焼結る
場合と実質上同じような条件とすればよい。
本発明法によって得られる焼結体は,セラミックスの
種類に応じて電磁気的機能,機械的機能,光学機能,熱
的機能,生化学的機能および原子力関連機能などを発揮
し,その機能に応じて,IC基板,発振子,磁心,ガスセ
ンサー,バリスタ,抵抗素子,発熱体,研磨材,切削工
具,耐熱材,耐蝕材,潤滑材,螢光体,ナトリウムラン
プ発光管,光学偏光素子,光通信ファイバー,窓材,集
光材,減速材,人工歯骨,触媒単体など種々の用途に用
いられるが,本発明によると,各種セラミックス粉毎に
粒成長抑制剤または粒成長促進剤を単なる粉末混合法よ
りも省プロセス的に且つ乾式法で均一に分散添加ができ
るので,高純度なセラミックス焼結体を得ることがで
き,従って,セラミックス製品の高強度化,高じん性化
更には高透光化などの品質向上が比較的簡単な処法で実
現できる。
以下に本発明法を適用した代表的な実施例を挙げる。
〔実施例1〕 住友化学製のα−Al2O3粉(純度99.99%以上,平均粒
径0.58μm)の100gを,200℃で5時間減圧乾燥後,冷却
した。この脱水および脱気処理したα−Al2O3粉を,同
一出願人に係る特願昭61−93223号(昭和61年4年24日
出願,超微粉末に被覆する方法と装置)に記載の装置
で,MgO(高純度化学(株)製の純度99.99%以上)のタ
ーゲットを用いて,スパッタリング被覆を行った。その
さい,スパッタリングは,30wt.%酸素を含むアルゴンガ
ス雰囲気の2×10-2Tor.の減圧下で,出力300Wで1時間
行った。これにより,0.02wt.%のMgOが被着された。こ
の被着粉末を金型内に入れ25kg/cm2で冷間プレス成型
し,直径50mm,厚さ1mmの成形体を作り,これの水素気流
中で1700℃で5時間加熱し焼結した。
得られた焼結体の光透過率は可視光領域で80%を示
し,その純度も99.98wt(α−Al2O3分)以上と高かっ
た。
比較のために,MgO粉をアルミナ粉に混合する粉末混合
法でMgO粉を添加した以外は,前記方法と同様に焼結品
を得た。この場合には,同じ光透過率のものを得るため
には1wt.%のMgOの添加が必要であった。この場合の焼
結品の純度は98.5wt.%(α−Al2O3分)と低かった。こ
の原因は混合,粉砕,仮焼というプロセスで混入する不
純物によるものと考えられる。
〔実施例2〕 徳山ソーダ(株)製のAlN粉(純度Al:65.3wt.%,N:3
3.1wt.%。平均粒径3.9μm)100gに対して,Y2O2(高純
度化学(株)製,純度99.99%以上)のターゲットを用
いて,実施例1と同様にスパッタリングによる被着を行
った。スパッタリングは,30wt.%酸素を含むアルゴン雰
囲気の2×10-2Tor.の減圧下,出力300Wで5時間行っ
た。これにより,0.1wt.%のY2O3が被着された。
この被着粉末を,イソプロピルアルコールにバインダ
ーとしてポリビニルアルコール1wt.%を添加した溶液中
に,超音波ホモジナイザー(300W,10分間)を用いて分
散し,スラリー状とした。このスラリーをドクターブレ
ード法でシート状に成形し,空気中で300℃で1時間加
熱して脱バインダー処理した後,窒素ガス雰囲気下1800
℃で2時間常圧焼結した。
得られた成形体の純度はAlNとして98.3wt.%と高純度
であり,純度に最も敏感に影響するといわれている熱伝
導率は180w/m゜Kと良好であった。
比較のために,粉末混合法で同じAlNの粉末100gに対
してY2O3の粉末を0.1wt.%添加したものを用いてスラリ
ーを作成し,ドクターブレード法でシート状に成形し,
脱バインダー処理した後,窒素ガス雰囲気下1800℃で2
時間常圧焼結した比較品を得た。この比較品はAlNとし
ての純度が98.1wt.%と低下し,熱伝導率は120w/m゜Kと
低かった。
〔実施例3〕 金属Siの直接窒化法で作成された電気化学(株)製の
窒化ケイ素粉末(純度98.0wt.%,平均粒径0.5μm)10
0gに対して,実施例2と同様にY2O3を5wt.%スパッタリ
ング被着し,次いでターゲットをAl2O3(高純度化学
(株)製,純度99.99%以上)に取り変え,同じ条件で
さらに5wt.%のAl2O3をスパッタリング被覆した。
この被着粉末を日機装(株)製の高温等方圧プレス
(HIP)で19.6MPa,1600℃,1時間の条件で成形・焼結し
た。
その結果,Si3N4粉末相とその粒間部分を形成するSiO2
−Y2O3−Al2O3のスピネル型化合物相との2相組織の焼
結体が形成された。これは空隙率0%の緻密な焼結体で
あった。この焼結体の抗折強度は室温下で150kg/mm2
あり,同一成分の粉末混合法で作成した焼結体の抗折強
度が100kg/mm2であるのに比べると極めて高い強度を示
した。この理由は,Si3N4粉末の粒子毎にY2O3およびAl2O
3が均一に被着したことによるものと考えられる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス粉末に添加剤を配合して成形
    および焼結するセラミックス焼結体の製造法において、
    該セラミックス粉末に添加剤を配合する方法として、平
    板状の電極対の間に高周波電場を印加すると共に各電極
    の背後に磁石を取付けて電極前面部に磁場を与えるマグ
    ネトロンスパッタリング法を適用し、このスパッタリン
    グ法の対になる電極双方に電極ターゲット材料として前
    記の添加剤物質を使用し、そして電極対の間に流体ジェ
    ットミル処理して一次粒子に解砕したのち不活性雰囲気
    中で減圧加熱処理した前記セラミックス粉末を連続的に
    通過させることによって該セラミックス粉末の各粒子に
    該添加剤を被着させ、このようにして得られた添加剤が
    被着したセラミックス粉末を成形および焼結することを
    特徴とするセラミックス焼結体の製造法。
  2. 【請求項2】添加剤は、粒成長抑制剤または粒成長促進
    剤である特許請求の範囲第1項記載の製造法。
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