JP2003183836A - 大気圧プラズマ放電薄膜形成方法、光学フィルム、反射防止フィルム及び画像表示素子 - Google Patents

大気圧プラズマ放電薄膜形成方法、光学フィルム、反射防止フィルム及び画像表示素子

Info

Publication number
JP2003183836A
JP2003183836A JP2001377091A JP2001377091A JP2003183836A JP 2003183836 A JP2003183836 A JP 2003183836A JP 2001377091 A JP2001377091 A JP 2001377091A JP 2001377091 A JP2001377091 A JP 2001377091A JP 2003183836 A JP2003183836 A JP 2003183836A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
atmospheric pressure
plasma discharge
film
pressure plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001377091A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Fukuda
和浩 福田
Yoshikazu Kondo
慶和 近藤
Yoshiro Toda
義朗 戸田
Kiyoshi Oishi
清 大石
Ko Mizuno
航 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2001377091A priority Critical patent/JP2003183836A/ja
Publication of JP2003183836A publication Critical patent/JP2003183836A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々な機能の薄膜を有する高機能製フィルム
の薄膜の膜厚を精度よく、均一になるように形成させる
ことの出来る薄膜形成方法、この方法により形成された
均一な膜厚の薄膜を有する光学フィルム及び反射防止フ
ィルム、更に画像表示素子を提供する。 【解決手段】 透過型光学膜厚計を有する大気圧プラズ
マ放電薄膜形成装置を用い、薄膜形成後の基材上の膜厚
をインラインの透過型光学膜厚計により計測し、該結果
を薄膜形成条件設定系にフィードバックし、薄膜形成条
件を目標値に合わせ微調整し、薄膜の膜厚をコントロー
ルする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池、液晶画
像表示装置、各種ディスプレイ装置、有機ELディスプ
レイ、CRT、PDP等に使用される光学フィルムまた
は反射防止フィルム及びこれらを製造するための大気圧
プラズマ放電薄膜形成方法、並びにそれらを有する画像
表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】CRT、PDP、有機ELディスプレ
イ、液晶画像表示装置等の画像表示装置の画面につい
て、近年、その透過率やコントラストの向上、映り込み
低減のために表面反射を減少させる反射防止技術が多数
提案されるようになって来ている。反射防止技術とし
て、反射防止層(光学干渉層ともいう)として積層する
層の屈折率と光学膜厚を適度な値にすることによって、
積層体と空気界面における光の反射を減少させることが
有効であるということが知られている。
【0003】このような多層の積層体は、高屈折率層の
材料としてTiO2、ZrO2、Ta 25等、また低屈折
率層の材料としてSiO2、MgF2等が用いられてお
り、これらをスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプ
レーティング法等の真空を用いた乾式製膜法によって製
作されている。しかし、このような真空装置は処理基材
が大きくなると、製膜装置が非常に大型化するため、装
置が非常に高額になる他、真空にするにも、または排気
するにも莫大な時間が費やされ、生産性が上げられない
というデメリットが大きい。
【0004】また、別の反射防止層の作製方法として塗
布方式がある。この方式は生産性が高い点で有用である
が、薄膜を構成する材料を溶媒に溶解あるいは分散した
塗布液としなければならないため、当該溶媒が薄膜中に
残存したり、膜厚の均一性を保つことが難しい等、あま
り高機能の薄膜形成には向いているとは言えない。ま
た、塗布後の乾燥工程において、塗布液から蒸発した有
機溶剤等の溶媒が環境に負荷を与えるという問題も含ん
でいる。
【0005】上記、塗布による高機能フィルムの製造法
は、高機能に必要な薄膜を得にくいというデメリット、
また真空装置を用いる製造法では、生産性が極めて低い
というデメリットを克服することが出来ず、これらの方
法に対する製造方法として、大気圧または大気圧近傍の
圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、基材上
に反射防止層を形成する方法(以下大気圧プラズマ放電
処理法ということがある)が、特開平11−13320
5号、同11−61406号、特開2000−1218
04、同2000−147209、同2000−185
362等に記載の方法が提案されている。上記に開示さ
れる大気圧プラズマ放電処理法を適用することによりか
なり改善出来るが、これらの方法では、まだ製膜された
薄膜の全面積を均一の膜厚にすることが難しく、更に、
連続製膜する方法では、屈折率及び光学膜厚を一定とす
ることが非常に困難であった。
【0006】この対策として、特開2001−1818
50に、連続製膜中、製膜した基材を反射光を用いる膜
厚コントロール方法が提案されている。この方法は、反
射光を分光する分光器、その分光された光を検出するオ
プティカルマルチチャンネルアナライザ及びコンピュー
タを設けて、基材に製膜された薄膜の膜厚をインライン
でコントロールするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、反射光
によるこのような測定は、精度が低く、しかも可視光で
の膜厚測定限界が80nm、また紫外線での限界が60
nmであることがわかった。
【0008】本発明は上記の問題点に鑑み行われたもの
であって、本発明の目的は、種々な機能の薄膜を有する
高機能製フィルムの薄膜の膜厚を精度よく、均一になる
ように形成させることの出来る薄膜形成方法を提供し、
第2の目的はこの方法により形成された薄膜を有する、
しかも均一の膜厚を有する光学フィルム及び反射防止フ
ィルム、更にはこれらのフィルムを用いた画像表示素子
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成より
なる。
【0010】(1) 大気圧もしくはその近傍の圧力下
で、対向する電極間に高周波電圧を印加して放電させ、
該電極間に導入された希ガス及び反応性ガスを含有する
反応ガスをプラズマ状態とし、移送する基材を該プラズ
マ状態の反応ガスにさらすことによって該基材上に薄膜
を形成する大気圧プラズマ放電薄膜形成方法において、
薄膜形成後の基材上の膜厚をインラインの透過型光学膜
厚計により計測し、その結果を薄膜形成条件設定系にフ
ィードバックし、薄膜形成条件を目標値に合わせ微調整
し、薄膜の膜厚をコントロールすることを特徴とする大
気圧プラズマ放電薄膜形成方法。
【0011】(2) 大気圧もしくはその近傍の圧力下
で、対向する電極間に高周波電圧を印加して放電させ、
該電極間に導入された希ガス及び反応性ガスを含有する
反応ガスをプラズマ状態とし、移送する基材を該プラズ
マ状態の反応ガスにさらすことによって該基材上に薄膜
を逐次積層して形成する大気圧プラズマ放電薄膜形成方
法において、移送する基材上に順次形成された積層薄膜
の膜厚をインラインの積層ごとに設置された透過型光学
膜厚計により計測し、それぞれの結果を各薄膜形成条件
設定系にフィードバックし、順次最上層となる薄膜の目
標値に合わせ形成条件を微調整し、順次積層される薄膜
の膜厚をコントロールすることを特徴とする大気圧プラ
ズマ放電薄膜形成方法。
【0012】(3) 大気圧もしくはその近傍の圧力下
で、対向する電極間に高周波電圧を印加して放電させ、
該電極間に導入された希ガス及び反応性ガスを含有する
反応ガスをプラズマ状態とし、移送する基材を該プラズ
マ状態の反応ガスに移送する基材をさらすことによって
該基材上に薄膜を形成する大気圧プラズマ放電薄膜形成
方法において、移送する基材上に形成された薄膜の膜厚
をインラインの透過型光学膜厚計により計測し、その結
果を薄膜形成条件設定系にフィードバックし、薄膜形成
条件を目標値に合わせて微調整する一方、該計測の結果
をエッチング用大気圧プラズマ放電処理装置にフィード
バックし、該エッチング用大気圧プラズマ放電処理装置
により形成後の薄膜の膜厚をコントロールすることを特
徴とする大気圧プラズマ放電薄膜形成方法。
【0013】(4) 大気圧もしくはその近傍の圧力下
で、対向する電極間に高周波電圧を印加して放電させ、
該電極間に導入された希ガス及び反応性ガスを含有する
反応ガスをプラズマ状態とし、移送する基材を該プラズ
マ状態の反応ガスにさらすことによって該基材上に薄膜
を逐次積層して形成する大気圧プラズマ放電薄膜形成方
法において、移送する基材上に順次形成された積層薄膜
の膜厚をインラインの積層ごとに設置された透過型光学
膜厚計により計測し、それぞれの結果を各薄膜形成条件
設定系にフィードバックし、順次積層される薄膜の膜厚
の目標値に合わせ形成条件を微調整する一方、各計測の
結果を積層ごとに設置されたエッチング用大気圧プラズ
マ放電処理装置にフィードバックし、各エッチング用大
気圧プラズマ放電処理装置により、順次積層される薄膜
の膜厚をコントロールすることを特徴とする大気圧プラ
ズマ放電薄膜形成方法。
【0014】(5) 1層の薄膜の膜厚が1〜1,00
0nmであることを特徴とする(1)乃至(4)の何れ
か1項に記載の大気圧プラズマ放電薄膜形成方法。
【0015】(6) (1)乃至(5)の何れか1項に
記載の薄膜形成方法で作製したことを特徴とする光学フ
ィルム。
【0016】(7) (6)に記載の光学フィルムが中
屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層の薄膜を基材側か
らこの順に積層された反射防止層を有することを特徴と
する反射防止フィルム。
【0017】(8) 低屈折率層の上に防汚層の薄膜を
有することを特徴とする(7)に記載の反射防止フィル
ム。
【0018】(9) 反射防止層が途中で巻き取ること
なく連続して形成されたものであることを特徴とする
(7)または(8)に記載の反射防止フィルム。
【0019】(10) 中屈折率層が、少なくとも酸化
錫を含有していることを特徴とする(7)乃至(9)の
何れか1項に記載の反射防止フィルム。
【0020】(11) 基材がセルロースエステルフィ
ルムであることを特徴とする(7)乃至(10)の何れ
か1項に記載の反射防止フィルム。
【0021】(12) (6)に記載の光学フィルム、
または(7)乃至(11)の何れか1項に記載の反射防
止フィルムを有する画像表示素子。
【0022】本発明を詳述する。本発明は、大気圧もし
くは大気圧近傍の圧力下で、対向する電極間で放電さ
せ、反応ガスをプラズマ状態として、このプラズマ状態
の反応ガスに基材をさらすことにより、基材上に薄膜を
形成させる方法(以降、大気圧プラズマ放電薄膜形成方
法とする)を用い、連続的に移送する基材上に薄膜を形
成させる際、薄膜の膜厚を透過型光学膜厚計により測定
し、予め検量線を有するデータを照合してコンピュータ
が演算し、大気圧プラズマ放電薄膜形成装置に、その結
果をフィードバックし、反応ガス供給量(反応ガス、反
応性ガスあるいは希ガスの供給量)、放電出力、印加電
圧、電流、デューティ比(電力のON/OFFの割合)
等をコントロールすることによって、膜厚を目標値に近
づけるべく制御するものである。
【0023】目標の膜厚を基準とする検量線は、厚さの
異なった薄膜作製モデルについて通常の薄膜の膜厚測定
方法(例えば、反射干渉法や顕微鏡による測定法など)
によって測定し、これについて透過型光学膜厚計で測定
して、透過率と膜厚の関係を作成しておき、また積層体
についても同様に検量線を作成しておき、コンピュータ
処理により、フィードバック出来るデータとして用意し
ておく。膜厚は同時に屈折率を該膜厚計で測定し、屈折
率を考慮した光学膜厚の算出も出来るようにしておく。
【0024】また、本発明に有用な他の膜厚制御の方法
は、エッチングにより薄膜を削り膜厚を調節する方法で
ある。大気圧プラズマ放電薄膜形成方法では、反応ガス
に希ガスを大割合で含有しており、希ガスやある種の反
応性ガスがプラズマ状態になって、周波数に応じて電極
間で振動し、基材に叩きつけられることにより、薄膜形
成と同時にエッチングが起こしていることに着目し、薄
膜形成の大気圧プラズマ放電薄膜形成装置とは別に、同
様な装置のエッチング用大気圧プラズマ放電処理装置を
設けて、エッチングにより薄膜を削り膜厚を調整した
り、大気圧プラズマ放電薄膜形成装置で厚めに薄膜を形
成させておいて、その後でエッチング用大気圧プラズマ
放電処理装置により薄膜を削るという方法も行うことが
出来る。エッチングによるレベリングについても、条件
とレベリングの深さとの関係を出し、更に上記と同様に
して検量線を作成しておき、透過型光学膜厚計により薄
膜形成後膜厚を測定し、検量線データと照合してコンピ
ュータが演算し、その結果をエッチング用大気圧プラズ
マ放電処理装置にフィードバックし、透過型光学膜厚計
で測定した個所をエッチングにより膜厚を調整するもの
である。それによりエッチング用ガスの供給量、放電出
力、周波数、印加電圧、電流、デューティ比等を変化さ
せることによりコントロールすることが出来る。
【0025】本発明の大気圧プラズマ放電薄膜形成方法
の他の態様として、大気圧プラズマ放電薄膜形成装置を
直列して配置し、積層薄膜形成においても、積層ごとに
上記透過型光学膜厚計、コンピュータ、フィードバック
手段などを設け、積層する薄膜の膜厚をコントロールす
ることも出来る。より更に、これらにエッチング用大気
圧プラズマ放電処理装置を積層ごとに設置することによ
り、より精度のよい膜厚調整をすることが出来る。
【0026】本発明の大気圧プラズマ放電薄膜形成方法
に使用する透過型光学膜厚計は市販のものを使用するこ
とが出来、例えば、FILMETRICS社製薄膜測定
装置F20−UVの透過光測定モードにより行うことが
出来る。本発明の大気圧プラズマ放電薄膜形成方法での
膜厚測定は、薄膜形成後、巻き取る前までの間であれ
ば、どの箇所において行ってもよいが、出来るだけ製膜
後直ぐに行うのが好ましい。
【0027】図により本発明を説明する。図1は、透過
型光学膜厚計を有する大気圧プラズマ放電薄膜形成装置
の模式図である。
【0028】まず、大気圧プラズマ放電薄膜形成装置1
の主要部分(実線の囲いのある全体)から説明する。装
置には、大気圧プラズマ放電薄膜形成装置以外にガス充
填手段50、電圧印加手段40、及び電極温度調節手段
60を有している。図1はロール状の回転電極35と角
筒型固定電極群36として、基材Fをプラズマ放電処理
する装置である。基材Fは図示されていない元巻きから
巻きほぐされて搬送して来るか、または前工程から搬送
されて来る。そしてガイドロール64を経てニップロー
ル65で基材に同伴して来る空気等を遮断し、ロール状
の回転電極35に接触したまま巻き回されながら角筒型
固定電極群36との間を移送され、ニップロール66、
ガイドロール67を経て装置の外に出る。その間に基材
F上に薄膜が形成される。その後基材Fは図示してない
巻き取り機で巻き取られるか、次工程に移送する。ガス
充填手段50のガス発生装置51で発生させた反応ガス
Gを、流量制御して給気口52より放電処理部32のプ
ラズマ放電処理容器31内に入れ、該プラズマ放電処理
容器31内を反応ガスGで充填し、プラズマ放電処理
後、処理排ガスG′として排気口53より排出される。
次に電圧印加手段40の高周波電源41により角筒型固
定電極群36に電圧が印加され、アースに接地されてい
るロール状の回転電極35との間隙で放電プラズマが発
生する。ロール状の回転電極35及び角筒型固定電極群
36に電極温度調節手段60で加熱または冷却した媒体
が送液される。電極温度調節手段60で温度を調節され
た媒体は送液ポンプPにより配管61を経てロール状の
回転電極35及び角筒型固定電極群36に送られ、電極
の温度を調節する。電極からの帰りの配管については省
略されている。プラズマ放電処理の際、基材の温度によ
って得られる薄膜の物性や組成は変化することがあり、
これに対して適宜制御することが好ましい。媒体として
は、蒸留水、油等の絶縁性材料が好ましく用いられる。
プラズマ放電処理の際、幅手方向あるいは長手方向での
基材の温度ムラが出来るだけ生じないように電極温度を
制御することが望ましい。なお、68及び69はプラズ
マ放電処理容器31と外界を仕切る仕切板である。
【0029】更に、大気圧プラズマ放電薄膜形成装置1
には、放電処理部32でプラズマ放電処理されて薄膜が
形成された基材Fの自動膜厚制御するための透過型光学
膜厚計3が装備されている。透過型光学膜厚計3の光源
4からの透過光を基材Fの反対側にある受光部5で受け
て透過率を測定し、その結果はコンピュータ6に送ら
れ、そこで検量線と照合してフィードバック手段7を通
して各種の条件の微調整手段(上記、電圧印加手段4
0、ガス充填手段50及び電極温度調節手段60におい
て調節手段を有している)により大気圧プラズマ放電薄
膜形成装置1の製膜条件を微調整することによって、膜
厚がコントロールされる。
【0030】図2は、大気圧プラズマ放電薄膜形成装
置、エッチング用大気圧プラズマ放電処理装置及び透過
型光学膜厚計を有する薄膜形成装置の1例を示す模式図
である。図2の大気圧プラズマ放電薄膜形成装置11及
びエッチング用大気圧プラズマ放電処理装置18は図1
の大気圧プラズマ放電薄膜形成装置1と同様の構造及び
機能を有しているので略して描いてある。プラズマ処理
され薄膜が形成された基材Fの透過率を図1と同様に透
過型光学膜厚計13(14は光源、15は受光部)によ
り測定し、コンピュータ16で演算を行い、その結果を
大気圧プラズマ放電薄膜形成装置11及びエッチング用
大気圧プラズマ放電処理装置18にフィードバック手段
7及び膜厚微調整手段(図1と同様)により、薄膜の膜
厚がコントロールされる。大気圧プラズマ放電薄膜形成
装置11では、図1と同様に膜厚を微調整する他、エッ
チング用大気圧プラズマ放電処理装置18の放電処理部
19において、測定結果、厚かった位置の膜厚を削るこ
とによって微調整が行われる。従ってエッチング用大気
圧プラズマ放電処理装置は結果によっては(位置によっ
ては)作用しない場合がある。
【0031】図3は、大気圧プラズマ放電薄膜形成装
置、エッチング用大気圧プラズマ放電処理装置及び透過
型光学膜厚計を有する薄膜形成装置の他の1例を示す模
式図である。図3は、大気圧プラズマ放電薄膜形成装置
21の放電処理部22において薄膜の膜厚が厚くなるよ
うに条件設定しておき、基材Fに厚めの薄膜を形成させ
る。その基材Fを透過型光学膜厚計23(24光源、2
5受光部)により透過率を測定し、その結果をコンピュ
ータ26に送り、目標の膜厚になるように演算し、その
結果をエッチング用大気圧プラズマ放電処理装置28に
情報が送り、放電処理部29において膜厚の厚さに応じ
て薄膜を削り、目標膜厚にコントロールする。
【0032】図4は、4基の大気圧プラズマ放電薄膜形
成装置及び4基の透過型光学膜厚計を有する薄膜形成装
置の模式図である。この連続薄膜形成装置には、大気圧
プラズマ放電薄膜形成装置101、111、121、1
31及び透過型光学膜厚計103、113、123、1
33が直列に4基配置されている。大気圧プラズマ放電
薄膜形成装置101の放電処理部102で薄膜が形成さ
れた基材Fを透過型光学膜厚計103で透過率を測定
し、この測定値をもとにコンピュータ106で演算し、
大気圧プラズマ放電薄膜形成装置101にフィードバッ
ク手段107を用いてフィードバックし、膜厚が目標値
になるように各調整手段で微調整が行われる。膜厚を微
調整した第1層の薄膜の上に、次の大気圧プラズマ放電
薄膜形成装置111の放電処理部112で第2層の薄膜
が積層され、積層された薄膜を有する基材Fの透過率を
透過型光学膜厚計113で測定し、コンピュータ116
で積層での膜厚を演算し、その結果をフィードバック手
段117によりフィードバックし、大気圧プラズマ放電
薄膜形成装置111で微調整が行われ、目標の膜厚(積
層された)に薄膜が積層形成される。更に第3層及び第
4層の薄膜形成、透過率の測定、結果のフィードバッ
ク、微調整された薄膜形成が第2層の場合と同様に行わ
れる。ここで、121及び131は大気圧プラズマ放電
薄膜形成装置、122及び132放電処理部、126及
び136コンピュータ、127及び137フィードバッ
ク手段であり、各微調整手段により微調整されながら目
標の膜厚に薄膜を積層形成していく。116、126、
136の各コンピュータには積層された時のデータがイ
ンプットされており、その情報をもとに各測定値を演算
して、フィードバックし目標膜厚になるように膜厚調整
しながら積層されるようになっている。104、11
4、124、134は光源、105、115、125、
135は受光部である。また、FUWは基材ロールの元
巻きであり、FWは仕上がりロールの巻きである。
【0033】図5は、4基の大気圧プラズマ放電薄膜形
成装置、4基のエッチング用大気圧プラズマ放電処理装
置及び4基の透過型光学膜厚計を有する薄膜形成装置の
模式図である。図3の装置を4基直列に配列したもので
ある。大気圧プラズマ放電薄膜形成装置201で膜厚を
目標値よりも厚めの薄膜を形成した基材Fの透過率を、
透過型光学膜厚計203で測定し、その値をコンピュー
タ206で演算し、フィードバック手段207によりエ
ッチング用大気圧プラズマ放電処理装置208の微調整
手段にフィードバックし、エッチング用大気圧プラズマ
放電処理装置208の放電処理部209で目標値となる
ように削り積層薄膜を調整が行われる。削りによる膜厚
調整は透過率の測定の際、形成された薄膜のより厚めに
製膜された部分についてはより削るように調整されてい
る。第2番目の大気圧プラズマ放電薄膜形成装置211
では、第1層が形成された上に積層して第2層が形成さ
れる。次の大気圧プラズマ放電薄膜形成装置211の放
電処理部212で第2層の薄膜が目標より厚めに積層さ
れ、積層された薄膜を有する基材Fの透過率を透過型光
学膜厚計213で測定し、コンピュータ216で積層で
の膜厚を演算し、その結果をフィードバック手段217
によりフィードバックし、エッチング用大気圧プラズマ
放電処理装置218の放電処理部219で目標値となる
ように削り積層薄膜を調整が行われる。更に第3層及び
第4層の薄膜形成、透過率の測定、結果のフィードバッ
ク、微調整された薄膜形成が第2層の場合と同様に行わ
れる。ここで、221及び231は大気圧プラズマ放電
薄膜形成装置、222及び232放電処理部、223及
び233は透過型光学膜厚計、226及び236はコン
ピュータ、227及び237はフィードバック手段、2
28及び238はエッチング用大気圧プラズマ放電処理
装置の各微調整手段により各層が標値となるように削り
積層薄膜が微調整される。
【0034】本発明に係る電極は金属母材とその上に被
覆されている誘電体から構成されている。
【0035】図6は、本発明におけるロール状の回転電
極の一例を示す斜視図である。図6において、ロール状
の回転電極35aの構成は、金属の導電性を有する金属
母材35Aに対しセラミックス溶射後、無機質物質によ
り封孔処理した誘電体35Bを被覆した組み合わせでな
っている。また誘電体はライニングによるものでもよ
い。
【0036】図7は角筒型固定電極の一例を示す斜視図
である。図7において、角筒型固定電極36aは上記ロ
ール状の回転電極35aと同様に、または金属の導電性
を有する金属母材36Aに対しセラミックス溶射後、無
機質物質により封孔処理した誘電体36Bを被覆した組
み合わせでなっている。また誘電体はライニングによる
ものでもよい。固定電極は円筒型であってもよい。固定
電極として角筒型固定電極36aは、円筒型に比べ放電
範囲を広げる効果があり、好ましい。
【0037】電極の金属母材の素材としては、経済的に
使用出来る金属であれば制限ないが、例えば、銀、白
金、ステンレススティール、アルミニウム、鉄等を挙げ
ることが出来、何れも好ましく使用出来る。また、誘電
体は金属母材に対しセラミックス溶射した後、無機質的
性質の物質により封孔処理した誘電体を被覆したもの、
または該金属母材をライニングすることにより無機質的
性質の誘電体を被覆したものである。
【0038】誘電体の溶射に用いるセラミックスとして
は、アルミナが良く、酸化珪素等封孔材が好ましい。ま
たアルコキシラン系封孔材をゾルゲル反応させて無機化
させるものが好ましく用いられる(特願2000−37
7044)。誘電体のライニング材としては、ケイ酸塩
系ガラス、ホウ酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、ゲル
マン酸塩系ガラス、亜テルル酸塩ガラス、アルミン酸塩
ガラス、バナジン酸塩ガラス等を用いることが出来、こ
の中でもホウ酸塩系ガラスが加工し易く好ましい。
【0039】本発明において、対向電極間に印加する高
周波電圧は、断続的なパルス波であっても、連続したサ
イン波であっても構わないが、本発明の効果を高く得る
ためには、連続したサイン波であることが好ましい。高
周波電界はサイン波形を有すが、パルス化された電界を
印加することも可能である。このパルス化の意味は、O
N/OFFのデューティ比を変化させることでプラズマ
状態のガス温度を変化させることが可能になる。1例と
して、図11に示す例が挙げられるが、これに限定され
ず、特開平10−130851号公報の図1の(a)〜
(d)のパルス波形であってもよい。
【0040】本発明において、電極(誘電体の付いた)
の表面粗さについては、電極の少なくとも基材と接する
側のJIS B 0601で規定される表面粗さの最大
高さ(Rmax)が10μm以下になるように調整する
ことが、本発明に記載の効果を得る観点から好ましい。
更に好ましくは、表面粗さの最大高さ(Rmax)が8
μm以下であり、特に好ましくは、7μm以下に調整す
ることである。また、JIS B 0601で規定され
る中心線平均粗さ(Ra)は0.5μm以下が好まし
く、更に好ましくは0.1μm以下である。
【0041】本発明に係る対向電極間に印加する高周波
電界の周波数としては形成する薄膜の種類によって異な
るが、特に限定はなく、高周波電源として1kHz〜1
50MHzが好ましい。反射防止層を形成する場合に
は、100kHzを超える周波数を有する高周波電界を
印加するのが好ましい。特に周波数が高い程、薄膜形成
速度を上げることが出来る。
【0042】本発明において、反射防止層を形成する
際、対向電極間に、100kHzを越えた高周波電圧
で、1W/cm2以上の電力を供給し、反応ガスを励起
してプラズマを発生させることが特に好ましい。このよ
うなハイパワーの電界を印加することによって、緻密
で、膜厚均一性の高い高機能性の薄膜を、生産効率高く
得ることが出来る。また、高周波電圧の周波数として
は、好ましくは200kHz以上、更に好ましくは80
0kHz以上である。また、対向電極間に供給する電力
は、好ましくは1.2W/cm2以上であり、好ましく
は50W/cm2以下、さらに好ましくは30W/cm2
以下である。尚、対向電極における電圧の印加面積は、
放電が起こる範囲の面積のことを指す。
【0043】本発明において、防汚層を形成させるため
の対向電極に電圧を印加する高周波電源としては、反射
防止層を形成させるための高周波電源と同様なものを用
いることが出来るが、防汚層の形成に対しては、比較的
ローパワーの電源で、1〜100kHzが好ましい。
【0044】本発明において、薄膜をエッチングして膜
厚を減少させてコントロールする場合には、高周波電源
としては100kHzを越えて、150MHzの範囲が
好ましい。またその電力は上記と同様である。
【0045】電圧印加は、高周波電源より電極の金属の
導電性を有する金属母材に電圧を印加する。本発明にお
いて好ましく使用し得る市販の高周波電源としては、神
鋼電機製高周波電源(5kHZ、50kHz)、ハイデ
ン研究所製高周波電源(連続モード使用、100kH
z)、パール工業製高周波電源(200kHz)、パー
ル工業製高周波電源(800kHz)、パール工業製高
周波電源(2MHz)、日本電子製高周波電源(13.
56MHz)、パール工業製高周波電源(27MH
z)、パール工業製高周波電源(150MHz)等があ
り、好ましく使用出来る。
【0046】本発明において、プラズマ放電処理の容器
は、絶縁性があり、しっかりしたものであれば制限なく
用いることが出来る。例えば、パイレックス(R)ガラ
スやプラスティックで絶縁された金属性容器、アルミま
たは、ステンレススティールのフレームの内面にポリイ
ミド樹脂等を張り付けても良く、該金属フレームにセラ
ミックス溶射を行い絶縁性をとっても良い。
【0047】本発明における大気圧もしくはその近傍の
圧力下で反応ガス雰囲気内でプラズマ放電処理する方法
あるいは条件等について説明する。
【0048】本発明において、大気圧もしくはその近傍
の圧力とは、20〜200kPaの圧力を表すが、本発
明に記載の効果を好ましく得るためには90〜110k
Pa、特に93〜104kPaが好ましい。
【0049】本発明において、電極間の距離は、電極の
金属母材に設置した誘電体の厚さ、印加電圧の大きさ、
プラズマを利用する目的等を考慮して決定されるが、上
記電極の一方に誘電体を設置した場合の誘電体と電極の
最短距離、上記電極の双方に誘電体を設置した場合の誘
電体同士の距離としては、いずれの場合も均一な放電を
行う観点から0.5〜20mmが好ましく、より好まし
くは0.5〜5mm、更に好ましくは0.5〜3mm、
特に好ましくは1mm±0.5mmである。
【0050】本発明に係る大気圧もしくはその近傍の圧
力下で反応ガス雰囲気内でプラズマ放電処理装置の対向
電極間の放電処理部に充満させる反応ガス、つまり反射
防止層や防汚層を形成する反応ガスについて述べる。
【0051】本発明に使用する反応ガスは希ガスと反応
性ガスを含有する混合ガスである。希ガスとは、周期表
の第18属元素、具体的には、ヘリウム、ネオン、アル
ゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等を挙げることが
出来るが、本発明に記載の効果を得るためには、ヘリウ
ム、アルゴンが好ましく用いられ、特に比較的安価なア
ルゴンガスが好ましい。
【0052】本発明において、薄膜を形成するに適した
反応ガス中の希ガスの混合割合は、90.0〜99.9
体積%が好ましい。
【0053】反応性ガスは、機能性層の薄膜を形成する
に必要なガスである。特に反射防止フィルムの場合に
は、中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層の各屈折率
層及び防汚層の薄膜を形成するのに使用するガスであ
り、また直接薄膜を形成する化合物だけの場合もある
が、水素ガス、酸素ガス、窒素ガス、炭酸ガス等の補助
的ガスを合わせて使用する場合がある。
【0054】本発明の反射防止層や防汚層を有する反射
防止フィルムは、異なった屈折率を有する複数の層(反
射防止層)や他の機能を有する層(防汚層や帯電防止
層)を基材上に直接または他の層を介して複数層積層し
て得られるものである。このような積層は、例えば、図
4または5のような大気圧プラズマ放電薄膜形成装置を
直列に例えば4基(中屈折率層/高屈折率層/低屈折率
層/防汚層)の4層積層するとして並べて連続的に処理
することが出来、この連続的積層処理は品質の安定や生
産性の向上等から本発明の反射防止フィルムの作製に適
している。また積層せずに、1層処理ごと、処理後巻き
取り、逐次処理して積層してもよい。
【0055】本発明に係る反射防止フィルムの反射防止
層用形成反応性ガスには、適切な屈折率を得ることの出
来る化合物であれば制限なく使用出来るが、本発明にお
いて、高屈折率層形成用反応性ガスとしてはチタン化合
物を、中屈折率層形成用反応性ガスとしては錫化合物、
またはチタン化合物と珪素化合物の混合物(または高屈
折率形成用のチタン化合物で形成した層と低屈折率層を
形成する珪素化合物で形成した層を積層してもよい)
を、また低屈折率層形成用反応性ガスとしては珪素化合
物、フッ素化合物、あるいは珪素化合物とフッ素化合物
の混合物を好ましく用いることが出来る。これらの化合
物を屈折率を調節するために、何れかの層の形成用反応
性ガスとして2種以上混合して使用してもよい。
【0056】本発明において中屈折率層形成用反応性ガ
スに使用し得る錫化合物としては、有機錫化合物、錫水
素化合物、ハロゲン化錫等であり、有機錫化合物として
は、例えば、テトラエチル錫、テトラメチル錫、二酢酸
ジ−n−ブチル錫、テトラブチル錫、テトラオクチル
錫、テトラエトキシ錫、メチルトリエトキシ錫、ジエチ
ルジエトキシ錫、トリイソプロピルエトキシ錫、ジエチ
ル錫、ジメチル錫、ジイソプロピル錫、ジブチル錫、ジ
エトキシ錫、ジメトキシ錫、ジイソプロポキシ錫、ジブ
トキシ錫、錫ジブチラート、錫ジアセトアセトナート、
エチル錫アセトアセトナート、エトキシ錫アセトアセト
ナート、ジメチル錫ジアセトアセトナート等、錫水素化
合物等、ハロゲン化錫としては、二塩化錫、四塩化錫等
を挙げることが出来、何れも本発明において、好ましく
用いることが出来る。また、これらの反応性ガスを2種
以上同時に混合して使用してもよい。なお、このように
して、形成された酸化錫層は表面比抵抗値を1011Ω/
cm2以下に下げることが出来るため、帯電防止層とし
ても有用である。なお、中屈折率層については、後述の
珪素化合物、上記チタン化合物または上記錫化合物を、
目標とする屈折率に合わせて適宜混合することによって
も得ることが出来る。
【0057】本発明において高屈折率層形成用反応性ガ
スに使用し得るチタン化合物としては、有機チタン化合
物、チタン水素化合物、ハロゲン化チタン等があり、有
機チタン化合物としては、例えば、トリエチルチタン、
トリメチルチタン、トリイソプロピルチタン、トリブチ
ルチタン、テトラエチルチタン、テトライソプロピルチ
タン、テトラブチルチタン、トリエトキシチタン、トリ
メトキシチタン、トリイソプロポキシチタン、トリブト
キシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポ
キシチタン、メチルジメトキシチタン、エチルトリエト
キシチタン、メチルトリイソプロポキシチタン、テトラ
ジメチルアミノチタン、ジメチルチタンジアセトアセト
ナート、エチルチタントリアセトアセトナート等、チタ
ン水素化合物としてはモノチタン水素化合物、ジチタン
水素化合物等、ハロゲン化チタンとしては、トリクロロ
チタン、テトラクロロチタン等を挙げることが出来、何
れも本発明において好ましく用いることが出来る。また
これらの反応性ガスを2種以上を同時に混合して使用す
ることが出来る。
【0058】本発明において低屈折率層形成用反応性ガ
スに使用し得る珪素化合物としては、有機珪素化合物、
珪素水素化合物、ハロゲン化珪素化合物等を挙げること
が出来、有機珪素化合物としては、例えば、テトラエチ
ルシラン、テトラメチルシラン、テトライソプロピルシ
ラン、テトラブチルシラン、テトラエトキシシラン、テ
トライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジ
メチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、
ジエチルシランジアセトアセトナート、メチルトリメト
キシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエ
トキシシラン等、珪素水素化合物としては、テトラ水素
化シラン、ヘキサ水素化ジシラン等、ハロゲン化珪素化
合物としては、テトラクロロシラン、メチルトリクロロ
シラン、ジエチルジクロロシラン等を挙げることが出
来、何れも本発明において好ましく用いることが出来
る。また、フッ素化合物も使用することが出来る。これ
らの反応性ガスを2種以上を同時に混合して使用するこ
とが出来る。また、屈折率の微調整にこれら錫化合物、
チタン化合物、珪素化合物を適宜2種以上同時に混合し
て使用してもよい。
【0059】上記反射防止フィルムの他の光学フィルム
には、反応性ガスを適宜選択して、本発明の薄膜形成方
法に使用することにより様々な高機能性の薄膜の光学フ
ィルムを得ることが出来る。その一例を以下に示すが、
本発明はこれに限られるものではない。
【0060】電極膜 Au、Al、Ag、Ti、Ti、
Pt、Mo、Mo−Si 誘電体保護膜 SiO2、SiO、Si34、Al
23、Al23、Y23 透明導電膜 In23、SnO2 エレクトロクロミック膜 WO3、IrO2、MoO3
25 蛍光膜 ZnS、ZnS+ZnSe、ZnS+CdS 磁気記録膜 Fe−Ni、Fe−Si−Al、γ−Fe
23、Co、Fe34、Cr、SiO2、AlO3 超導電膜 Nb、Nb−Ge、NbN 太陽電池膜 a−Si、Si 反射膜 Ag、Al、Au、Cu 選択性吸収膜 ZrC−Zr 選択性透過膜 In23、SnO2 反射防止膜 SiO2、TiO2、SnO2 シャドーマスク Cr 耐摩耗性膜 Cr、Ta、Pt、TiC、TiN 耐食性膜 Al、Zn、Cd、Ta、Ti、Cr 耐熱膜 W、Ta、Ti 潤滑膜 MoS2 装飾膜 Cr、Al、Ag、Au、TiC、Cu 上記の反応性ガスとして、有機亜鉛化合物、有機インジ
ウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機銅化合物、
有機銀化合物を好ましく用いることが出来る。これらの
反応性ガスの反応ガスの混合割合は同様に0.01〜1
0体積%である。
【0061】防汚層には珪素化合物、フッ素と珪素を有
する化合物を好ましく用いることが出来る。珪素化合物
としては有機珪素化合物、珪素水素化合物、ハロゲン化
珪素化合物等を挙げることが出来、有機珪素化合物とし
て、例えば、テトラエチルシラン、テトラメチルシラ
ン、テトライソプロピルシラン、テトラブチルシラン、
テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジ
エチルジエトキシシラン、ジエチルシランジアセトアセ
トナート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、エチルトリエトキシシラン等、珪素水素化
合物として、テトラ水素化シラン、ヘキサ水素化ジシラ
ン等を挙げることが出来、何れも本発明において好まし
く用いることが出来る。
【0062】更に、本発明において、フッ素と珪素を有
する化合物として、例えば、テトラ(トリフルオロメチ
ル)シラン、テトラ(ペンタフルオロエチル)シラン、
テトラ(セプタフルオロプロピル)シラン、ジメチルジ
(トリフルオロメチル)シラン、ジエチルジ(ペンタフ
ルオロエチル)シラン、テトラ(トリフルオロメトキ
シ)シラン、テトラ(ペンタフルオロエトキシ)シラ
ン、メチルトリ(トリフルオロメトキシ)シラン、パー
フルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、ビニルト
リ(トリフルオロメチル)シラン、トリパーフルオロメ
チルアクリロイルオキシシラン等のフルオロシラン化合
物を挙げることが出来、これらの化合物を2種以上混合
して使用してもよい。また重合性のシランモノマーのオ
リゴマーも使用出来る。
【0063】上記フッ素化合物、珪素化合物、フッ素及
び珪素を有する化合物を適宜2種以上混合して使用して
もよい。
【0064】かかる防汚層を形成するフッ素化合物及び
珪素化合物の混合ガス、またフッ素及び珪素を有する化
合物を用いることによって、防汚層(防汚層の表面)の
表面エネルギーを低くし、撥水性も兼ね備えた薄膜を得
ることが出来るが本発明の特徴である。
【0065】なお、本発明にフッ素化合物、珪素化合
物、フッ素及び珪素を有する化合物が常温、常圧で気体
である場合は、混合ガスの構成成分として、そのまま使
用できるので最も容易に本発明の方法を遂行することが
できる。しかし、フッ素化合物、珪素化合物、フッ素及
び珪素を有する化合物が常温・常圧で液体または固体で
ある場合には、加熱、減圧等の方法により気化して使用
すればよく、また、適切な溶剤に溶解して用いてもよ
い。
【0066】上記の有機錫化合物、有機チタン化合物ま
たは有機珪素化合物は、取り扱い上の観点から金属水素
化合物、金属アルコキシドが好ましく、腐食性、有害ガ
スの発生がなく、工程上の汚れなども少ないことから、
金属アルコキシドが好ましく用いられる。また、上記の
有機錫化合物、有機チタン化合物または有機珪素化合物
を放電空間である電極間に導入するには、両者は常温常
圧で、気体、液体、固体何れの状態であっても構わな
い。気体の場合は、そのまま放電空間に導入出来るが、
液体、固体の場合は、加熱、減圧、超音波照射等の手段
により気化させて使用される。有機錫化合物、有機チタ
ン化合物または有機珪素化合物を加熱により気化して用
いる場合、金属テトラエトキシド、金属テトライソプロ
ポキシドなどの常温で液体で、沸点が200℃以下であ
る金属アルコキシドが反射防止膜の形成に好適に用いら
れる。上記金属アルコキシドは、溶媒によって希釈して
使用されても良く、この場合、希ガス中へ気化器等によ
り気化して反応ガスに使用すればよい。溶媒としては、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、n−ヘキサンなどの有機溶媒及びこれらの混合溶媒
が使用出来る。
【0067】反応性ガスについて、放電プラズマ処理に
より基材上に均一な薄膜を形成する観点から、反応ガス
中の含有率は、0.01〜10体積%で有することが好
ましいが、更に好ましくは、0.01〜1体積%であ
る。
【0068】更に、反応性ガスとして酸素、オゾン、過
酸化水素、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、窒素から選
択される成分を0.01〜5体積%含有させることによ
り、反応促進され、且つ、緻密で良質な薄膜を形成する
ことが出来る。
【0069】本発明の薄膜形成方法において、エッチン
グ処理のための大気圧プラズマ放電処理に使用するエッ
チングガスとしては、希ガスのヘリウムまたはアルゴン
の他、反応性ガスのテトラフルオロメタンや酸素等を添
加することが出来る。
【0070】本発明においてエッチング処理に使用する
大気圧プラズマ放電処理装置は、上述の例えば反射防止
層に使用する装置と変わらないが、若干それらより小型
であってもよい。エッチングガスは印加電源周波数に応
じて薄膜の膜厚を削減する速度が異なり、周波数が高け
れば高いほど速度を早くすることが出来る。印加電源と
しては上述の市販品を使用出来る。
【0071】本発明の反射防止フィルムにおいて、反射
防止層を基材に直接形成させてもよいが、他の層を少な
くとも1層設けた上に形成させてもよい。本発明におい
て、他の層として、防眩層やクリアハードコート層等を
好ましく用いることが出来、これらの層が紫外線等活性
線により硬化する活性線硬化樹脂層であることが好まし
く、このような紫外線で硬化された樹脂層の上に本発明
に係る反射防止層を形成させることによって耐擦り傷性
に優れた反射防止フィルムを得ることが出来る。
【0072】防眩層及びクリアハードコート層の活性線
硬化樹脂層は、エチレン性不飽和モノマーを含む成分を
重合させて形成した樹脂層で、活性線硬化樹脂層であ
る。ここで、活性線硬化樹脂層とは、紫外線や電子線の
ような活性線照射により架橋反応などを経て硬化する樹
脂を主たる成分とする層をいう。活性線硬化樹脂として
は紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂などが代表的な
ものとして挙げられるが、紫外線や電子線以外の活性線
照射によって硬化する樹脂でもよい。紫外線硬化性樹脂
としては、例えば、紫外線硬化型アクリルウレタン系樹
脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫
外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型
ポリオールアクリレート系樹脂、または紫外線硬化型エ
ポキシ樹脂等を挙げることが出来る。
【0073】紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、
一般にポリエステルポリオールにイソシアネートモノマ
ー、もしくはプレポリマーを反応させて得られた生成物
に更に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート(以下アクリレートと記載し
た場合、メタクリレートを包含するものとする)、2−
ヒドロキシプロピルアクリレート等の水酸基を有するア
クリレート系のモノマーを反応させることによって容易
に得ることが出来る(例えば、特開昭59−15111
0号等を参照)。
【0074】紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系
樹脂は、一般にポリエステルポリオールに2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート系
のモノマーを反応させることによって容易に得ることが
出来る(例えば、特開昭59−151112号を参
照)。
【0075】紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂
の具体例としては、エポキシアクリレートをオリゴマー
とし、これに反応性希釈剤、光反応開始剤を添加し、反
応させたものを挙げることが出来る(例えば、特開平1
−105738号)。この光反応開始剤としては、ベン
ゾイン誘導体、オキシムケトン誘導体、ベンゾフェノン
誘導体、チオキサントン誘導体等のうちから、1種もし
くは2種以上を選択して使用することが出来る。
【0076】また、紫外線硬化型ポリオールアクリレー
ト系樹脂の具体例としては、トリメチロールプロパント
リアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタ
エリスリトールペンタアクリレート等を挙げることが出
来る。
【0077】これらの樹脂は通常公知の光増感剤と共に
使用される。また上記光反応開始剤も光増感剤としても
使用出来る。具体的には、アセトフェノン、ベンゾフェ
ノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、
α−アミロキシムエステル、チオキサントン等及びこれ
らの誘導体を挙げることが出来る。また、エポキシアク
リレート系の光反応剤の使用の際、n−ブチルアミン、
トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等の増
感剤を用いることが出来る。塗布乾燥後に揮発する溶媒
成分を除いた紫外線硬化性樹脂組成物に含まれる光反応
開始剤また光増感剤は該組成物の通常1〜10質量%添
加することが出来、2.5〜6質量%であることが好ま
しい。
【0078】樹脂モノマーとしては、例えば、不飽和二
重結合が一つのモノマーとして、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート、酢酸ビニ
ル、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、スチレン等の一般的なモノマーを挙げることが出来
る。また不飽和二重結合を二つ以上持つモノマーとし
て、エチレングリコールジアクリレート、プロピレング
リコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、1,4−
シクロヘキサンジアクリレート、1,4−シクロヘキシ
ルジメチルアジアクリレート、前出のトリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリルエステル等を挙げることが出来る。
【0079】例えば、紫外線硬化樹脂としては、アデカ
オプトマーKR・BYシリーズ:KR−400、KR−
410、KR−550、KR−566、KR−567、
BY−320B(以上、旭電化工業株式会社製)、ある
いはコーエイハードA−101−KK、A−101−W
S、C−302、C−401−N、C−501、M−1
01、M−102、T−102、D−102、NS−1
01、FT−102Q8、MAG−1−P20、AG−
106、M−101−C(以上、広栄化学工業株式会社
製)、あるいはセイカビームPHC2210(S)、P
HC X−9(K−3)、PHC2213、DP−1
0、DP−20、DP−30、P1000、P110
0、P1200、P1300、P1400、P150
0、P1600、SCR900(以上、大日精化工業株
式会社製)、あるいはKRM7033、KRM703
9、KRM7130、KRM7131、UVECRYL
29201、UVECRYL29202(以上、ダイセ
ル・ユーシービー株式会社)、あるいはRC−501
5、RC−5016、RC−5020、RC−503
1、RC−5100、RC−5102、RC−512
0、RC−5122、RC−5152、RC−517
1、RC−5180、RC−5181(以上、大日本イ
ンキ化学工業株式会社製)、あるいはオーレックスN
o.340クリヤ(中国塗料株式会社製)、あるいはサ
ンラッドH−601(三洋化成工業株式会社製)、ある
いはSP−1509、SP−1507(昭和高分子株式
会社製)、あるいはRCC−15C(グレース・ジャパ
ン株式会社製)、アロニックスM−6100、M−80
30、M−8060(以上、東亞合成株式会社製)ある
いはこの他の市販のものから適宜選択して利用出来る。
【0080】本発明に用いられる活性線硬化樹脂層は公
知の方法で塗設することが出来る。活性線硬化性樹脂を
光硬化反応により硬化皮膜層を形成するための光源とし
ては、紫外線を発生する光源であれば何れでも使用出来
る。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超
高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドラン
プ、キセノンランプ等を用いることが出来る。照射条件
はそれぞれのランプによって異なるが、照射光量は20
〜10000mJ/cm2程度あればよく、好ましく
は、50〜2000mJ/cm2である。近紫外線領域
〜可視光線領域にかけてはその領域に吸収極大のある増
感剤を用いることによって使用出来る。
【0081】活性線硬化樹脂層を塗設する際の溶媒とし
て前述のバックコート層や導電性微粒子を含有する樹脂
層を塗設する溶媒、例えば、炭化水素類、アルコール
類、ケトン類、エステル類、グリコールエーテル類、そ
の他の溶媒の中から適宜選択し、あるいはこれらを混合
し利用出来る。好ましくは、プロピレングリコールモノ
(炭素数1〜4のアルキル基)アルキルエーテル出来は
プロピレングリコールモノ(炭素数1〜4のアルキル
基)アルキルエーテルエステルを5質量%以上、さらに
好ましくは5〜80質量%以上含有する溶媒が用いられ
る。
【0082】紫外線硬化性樹脂組成物塗布液の塗布方法
としては、グラビアコーター、スピナーコーター、ワイ
ヤーバーコーター、ロールコーター、リバースコータ
ー、押し出しコーター、エアードクターコーター等公知
の方法を用いることが出来る。塗布量はウェット膜厚で
0.1〜30μmが適当で、好ましくは、0.5〜15
μmである。塗布速度は好ましくは10〜60m/分で
行われる。
【0083】紫外線硬化性樹脂組成物は塗布乾燥された
後、紫外線を光源より照射するが、照射時間は0.5秒
〜5分がよく、紫外線硬化性樹脂の硬化効率、作業効率
とから3秒〜2分がより好ましい。
【0084】こうして得た硬化皮膜層に、ブロッキング
を防止するため、また対擦り傷性等を高めるために無機
あるいは有機の微粒子を加えることが好ましい。例え
ば、無機微粒子としては酸化ケイ素、酸化チタン、酸化
アルミニウム、酸化錫、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、タルク、カオリン、硫酸カルシウム等を挙
げることが出来、また有機微粒子としては、ポリメタア
クリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリルスチレ
ン系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シ
リコン系樹脂粉末、ポリスチレン系樹脂粉末、ポリカー
ボネート樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラ
ミン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエス
テル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系
樹脂粉末、あるいはポリ弗化エチレン系樹脂粉末等を挙
げることが出来、紫外線硬化性樹脂組成物に加えること
が出来る。これらの微粒子粉末の平均粒径としては、
0.005μm〜1μmが好ましく0.01〜0.1μ
mであることが特に好ましい。
【0085】紫外線硬化樹脂組成物と微粒子粉末との割
合は、樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜10
質量部となるように配合することが望ましい。
【0086】このようにして形成された紫外線硬化樹脂
を硬化させた層は中心線平均粗さ(Ra)が1〜50n
mのクリアハードコート層であっても、Raが0.1〜
1μm程度の防眩層であってもよい。
【0087】本発明では、基材の上に直接、または、上
記その他の層の上にプラズマ放電処理で薄膜を形成する
ことが出来る。特に本発明の方法によれば、表面の凹凸
のある基材上に均一な低屈折率層あるいは高屈折率層等
の光学干渉層を設けることが出来る。特に、JIS B
0601で規定される中心線平均粗さ(Ra)が0.
1〜0.5μmの防眩層上に均一にプラズマ処理するこ
とが出来る。
【0088】本発明においては、上記のような基材面に
対して本発明に係る薄膜を設ける場合、平均膜厚に対す
る膜厚偏差を±10%になるように設けることが好まし
く、更に好ましくは±5%以内であり、特に好ましくは
±1%以内になるように設けることが好ましい。また、
本発明の光学フィルムにおいて、薄膜の膜厚としては、
1〜1000nmの範囲で、好ましくは1〜200nm
である。
【0089】本発明に係る大気圧もしくはその近傍の圧
力下で反応ガス雰囲気内でプラズマ放電処理する際、処
理前に、予め基材表面の除電処理を行い、更にゴミ除去
を行うことによって、表面処理の均一性が更に向上する
ので好ましい。除電手段及び除電処理後のゴミ除去手段
としては、前述装置のところでした手段と同様の手段を
採用出来る。図示してないが、除電手段としては、通常
のブロアー式や接触式以外に、複数の正負のイオン生成
用除電電極と基材を挟むようにイオン吸引電極を対向さ
せた除電装置とその後に正負の直流式除電装置を設けた
高密度除電システム(特開平7−263173号)を挙
げることが出来、好ましく用いることが出来る。またこ
のときの基材の帯電量は±500V以下となることが好
ましい。また除電処理後のゴミ除去手段としては、非接
触式のジェット風式減圧型ゴミ除去装置(特開平7−6
0211号)等を挙げることが出来好ましく用いること
が出来るが、これらに限定されない。
【0090】本発明の光学フィルムまたは反射防止フィ
ルムを形成する基材について述べる。
【0091】本発明において、使用する基材としては、
特に限定されないが、例えば、ポリエステルフィルム、
セルロースエステルフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ノルボルネン樹
脂フィルム等を挙げることが出来る。中でもセルロース
エステルフィルムが本発明において好ましく、特に、少
なくとも一つの方向に延伸したセルロースエステルフィ
ルムが好ましい。延伸は縦方向(機械進行方向)に1.
02〜1.50倍、もしくは横方向(幅方向)に1.0
2〜1.52倍程度に行うのが好ましく、更に好ましく
は縦及び横方向に2軸延伸されたものである。延伸方法
は、延伸出来る方法であれば特に制限ないが、例えば、
数本の密間ロールにウェブを通す方法、クリップ等でウ
ェブの両端を把持し幅方向に延伸する方法、同じくクリ
ップに把持しクリップ間隔を進行方向に広げて延伸する
方法等があり、何れも好ましく用いることが出来る。延
伸は、基材の強度を増加させることだけでなく、平面性
を良くする効果があり、反射防止フィルムとしての基材
全面積の反射率の均一性を向上させることが出来る。
【0092】本発明に有用な基材として、セルロースエ
ステルフィルムが特に好ましい。ここで、セルロースエ
ステルフィルムについて説明する。
【0093】本発明に用いられるセルロースエステルの
原料のセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リ
ンター、木材パルプ、ケナフなどを挙げることが出来
る。またそれらから得られたセルロースエステルはそれ
ぞれを単独であるいは任意の割合で混合使用することが
出来るが、綿花リンターを50質量%以上使用すること
が好ましい。
【0094】本発明に係るセルロースエステルは、セル
ロース原料のアシル化剤が酸無水物(無水酢酸、無水プ
ロピオン酸、無水酪酸)である場合には、酢酸のような
有機酸やメチレンクロライド等の有機溶媒を用い、硫酸
のようなプロトン性触媒を用いて反応が行われる。アシ
ル化剤が酸クロライド(CH3COCl、C25COC
l、C37COCl)の場合には、触媒としてアミンの
ような塩基性化合物を用いて反応が行われる。具体的に
は特開平10−45804号公報に記載の方法で合成す
ることが出来る。セルロースエステルはアシル基がセル
ロース分子の水酸基に反応する。セルロース分子はグル
コースユニットが多数連結したものからなっており、グ
ルコースユニットに3個の水酸基がある。この3個の水
酸基にアシル基が誘導された数を置換度という。例え
ば、セルローストリアセテートはグルコースユニットの
3個の水酸基全てにアセチル基が結合している。
【0095】本発明に係るセルロースエステルフィルム
に用いることが出来るセルロースエステルには特に限定
はないが、総アシル基の置換度が2.40から2.98
で、アシル基のうちアセチル基の置換度が1.4以上が
好ましく用いられる。
【0096】アシル基の置換度の測定方法はASTM−
D817−96に準じて測定することが出来る。
【0097】本発明に係るセルロースエステルは、セル
ローストリアセテートやセルロースジアセテート等のセ
ルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネ
ート、セルロースアセテートブチレート、またはセルロ
ースアセテートプロピオネートブチレートのようなアセ
チル基の他にプロピオネート基あるいはブチレート基が
結合したセルロースエステルであることが好ましい。な
お、ブチレートは、n−の他にiso−も含む。プロピ
オネート基の置換度が大きいセルロースアセテートプロ
ピオネートは耐水性が優れる。
【0098】本発明に係るセルロースエステルの数平均
分子量Mn(測定法は下記)は、70,000〜25
0,000の範囲が、得られるフィルムの機械的強度が
強く、且つ適度のドープ粘度となり好ましい。更に8
0,000〜150,000が好ましい。また、重量平
均分子量Mwとの比Mw/Mnは1.0〜5.0のセル
ロースエステルが好ましく使用され、更に好ましくは
1.5〜4.5である。
【0099】《セルロースエステルの数平均分子量の測
定》高速液体クロマトグラフィーにより下記条件で測定
する。
【0100】 溶媒 :アセトン カラム :MPW×1(東ソー(株)製) 試料濃度 :0.2(質量/体積)% 流量 :1.0ml/分 試料注入量:300μl 標準試料 :ポリメチルメタクリレート(重量平均分子量188,200) 温度 :23℃。
【0101】また、セルロースエステルを製造中に使用
する、または使用材料に微量ながら混在しているセルロ
ースエステル中の金属は出来るだけ少ない方が好まし
く、Ca、Mg、Fe、Na等の金属の総含有量は10
0ppm以下が好ましい。
【0102】セルロースエステルを溶解しセルロースエ
ステル溶液またはドープ形成に有用な有機溶媒として、
塩素系有機溶媒のメチレンクロライド(塩化メチレン)
を挙げることが出来、セルロースエステル、特にセルロ
ーストリアセテートの溶解に適している。非塩素系有機
溶媒としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオ
キソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ
酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,
2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,
3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノー
ル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プ
ロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1
−プロパノール、ニトロエタン等を挙げることが出来
る。これらの有機溶媒をセルローストリアセテートに対
して使用する場合には、常温での溶解方法も使用可能で
あるが、高温溶解方法、冷却溶解方法、高圧溶解方法等
の溶解方法を用いることにより不溶解物を少なくするこ
とが出来るので好ましい。セルローストリアセテート以
外のセルロースエステルに対しては、メチレンクロライ
ドを用いることも出来るが、メチレンクロライドを使用
せずに、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトンを好ましく
使用することが出来る。特に酢酸メチルが好ましい。本
発明において、上記セルロースエステルに対して良好な
溶解性を有する有機溶媒を良溶媒といい、また溶解に主
たる効果を示し、その中で大量に使用する有機溶媒を主
(有機)溶媒または主たる(有機)溶媒という。
【0103】本発明に係るドープには、上記有機溶媒の
他に、1〜40質量%の炭素原子数1〜4のアルコール
を含有させることが好ましい。これらはドープを金属支
持体に流延後溶媒が蒸発をし始めアルコールの比率が多
くなるとウェブがゲル化し、ウェブを丈夫にし金属支持
体から剥離することを容易にするゲル化溶媒として用い
られたり、これらの割合が少ない時は非塩素系有機溶媒
のセルロースエステルの溶解を促進する役割もある。炭
素原子数1〜4のアルコールとしては、メタノール、エ
タノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、
n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタ
ノールを挙げることが出来る。これらのうちドープの安
定性に優れ、沸点も比較的低く、乾燥性も良く、且つ毒
性がないこと等からエタノールが好ましい。これらの有
機溶媒は単独ではセルロースエステルに対して溶解性を
有していないので、貧溶媒という。
【0104】本発明において、反射防止膜を有する基材
として上記セルロースエステルフィルムを用いる場合、
このセルロースエステルフィルムには可塑剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、微粒子(マット剤)等を含有するの
が好ましい。
【0105】可塑剤としては特に限定はないが、リン酸
エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメ
リット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、
グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポ
リエステル系可塑剤などを好ましく用いることが出来
る。リン酸エステル系では、トリフェニルホスフェー
ト、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホ
スフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェ
ニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系で
は、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレー
ト、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブ
チルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、
ジシクロヘキシルフタレート、ブチルベンジルフタレー
ト等、トリメリット酸系可塑剤として、トリブチルトリ
メリテート、トリフェニルトリメリテート、トリエチル
トリメリテート等、ピロメリット酸エステル系可塑剤と
して、テトラブチルピロメリテート、テトラフェニルピ
ロメリテート、テトラエチルピロメリテート等、グリコ
ール酸エステル系では、トリアセチン、トリブチリン、
エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエ
チルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート
等、クエン酸エステル系可塑剤として、トリエチルシト
レート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエ
チルシトレート、アセチルトリ−n−ブチルシトレー
ト、アセチルトリ−n−(2−エチルヘキシル)シトレ
ート、フタル酸ジシクロヘキシル等を好ましく用いるこ
とができる。
【0106】その他のカルボン酸エステルの例には、オ
レイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバシ
ン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが含まれ
る。
【0107】ポリエステル系可塑剤として脂肪族二塩基
酸、脂環式二塩基酸、芳香族二塩基酸等の二塩基酸とグ
リコールの共重合体を用いることが出来る。脂肪族二塩
基酸としては特に限定されないが、アジピン酸、セバシ
ン酸、フタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキシ
ルジカルボン酸などを用いることが出来る。グリコール
としては、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレ
ングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−
ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコールなど
を用いることが出来る。これらの二塩基酸及びグリコー
ルはそれぞれ単独で用いても良いし、二種以上混合して
用いても良い。
【0108】これらの可塑剤の使用量は、フィルム性
能、加工性等の点で、セルロースエステルに対して1〜
20質量%であることが好ましい。
【0109】本発明において、基材には、紫外線吸収剤
が好ましく用いられる。紫外線吸収剤としては、波長3
70nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶
表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収
が少ないものが好ましく用いられる。好ましく用いられ
る紫外線吸収剤の具体例としては、例えばオキシベンゾ
フェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリ
チル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ト
リアジン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッ
ケル錯塩系化合物などを挙げることが出来るが、これら
に限定されない。また、特開平6−148430号記載
の高分子紫外線吸収剤も好ましく用いられる。
【0110】本発明に有用な紫外線吸収剤の具体例とし
て、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル−フェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−tert−ブチル−フェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ter
t−ブチル−5′−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−te
rt−ブチル−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,
5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′
−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メ
チレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フ
ェノール)、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert
−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチル−
フェノール《チヌビン(TINUVIN)171》、2
−オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル
−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)
フェニル〕プロピオネートの混合物《チヌビン(TIN
UVIN)109》、2−(2H−ベンゾトリアゾール
−2イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニル
エチル)フェノール《チヌビン234》等を挙げること
が出来るが、これらに限定されない。また、上記のチヌ
ビン109、チヌビン171、チヌビン326等チヌビ
ン(TINUVIN)は何れもチバ・スペシャリティ・
ケミカルズ社製の市販品で、好ましく使用出来る。ベン
ゾフェノン系化合物の具体例として、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4
−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)等を挙
げることが出来るが、これらに限定されない。
【0111】また、本発明に係る支持体に用いることの
できる紫外線吸収剤は特願平11−295209に記載
されている分配係数が9.2以上の紫外線吸収剤を含む
ことが、プラズマ処理工程の汚染が少なく、また、各種
塗布層の塗布性にも優れる為好ましく、特に分配係数が
10.1以上の紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
【0112】可塑剤や紫外線吸収剤吸収剤を含むセルロ
ースエステルフィルムを基材として用いた場合、これら
がブリードアウトするなどによって、プラズマ処理室に
付着するなどして工程を汚染し、これがフィルムに付着
する可能性が考えられる。この問題を解決するために
は、支持体がセルロースエステルと可塑剤を有し、80
℃、90%RHで48時間処理した前後の質量変化が±
2質量%未満である支持体を用いることが好ましい(保
留性)。このようなセルロースエステルフィルムは特願
2000−338883号記載のセルロースエステルフ
ィルム等が好ましく用いられる。また、この目的のため
に特開平6−148430号、特願2000−1560
39号記載の高分子紫外線吸収剤(または紫外線吸収性
ポリマー)が好ましく用いることができる。高分子紫外
線吸収剤としては、PUVA−30M(大塚化学(株)
製)などが市販されている。特開平6−148430号
の一般式(1)あるいは一般式(2)あるいは特願20
00−156039の一般式(3)(6)(7)記載の
高分子紫外線吸収剤が特に好ましく用いられる。
【0113】また、酸化防止剤としては、ヒンダードフ
ェノール系の化合物が好ましく用いられ、例えば、2,
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリ
チル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレ
ングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,
6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、
2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,
5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ト
リス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)−イソシアヌレイト等を挙げることが出来る。特
に2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエ
リスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリ
エチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
が好ましい。また例えば、N,N′−ビス〔3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤や
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファ
イト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。これらの
化合物の添加量は、セルロースエステルに対して質量割
合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000p
pmが更に好ましい。この酸化防止剤は劣化防止剤とも
いわれ、高湿高温の状態に液晶画像表示装置などがおか
れた場合、セルロースエステルフィルムの劣化が起こる
場合があり、例えば、セルロースエステルフィルム中の
残留溶媒量のハロゲンやリン酸系可塑剤のリン酸等によ
りセルロースエステルフィルムが分解を遅らせたり、防
いだりする役割を有するので前記セルロースエステルフ
ィルム中に含有させるのが好ましい。
【0114】セルロースエステルフィルム中に添加され
る微粒子としては、無機化合物の例として、二酸化珪
素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレ
イ、焼成カオリン、焼成珪酸カルシウム、水和ケイ酸カ
ルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及
びリン酸カルシウムを挙げることが出来る。中でもケイ
素を含むものが濁度が低くなる点、また、フィルムのヘ
イズを小さく出来るので好ましく、特に二酸化珪素が好
ましい。二酸化珪素のような微粒子は有機物により表面
処理されている場合が多いが、このようなものはフィル
ムのヘイズを低下出来るため好ましい。表面処理で好ま
しい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン
類、シラザン、シロキサンなどを挙げることが出来る。
二酸化珪素微粒子は、例えば、気化させた四塩化珪素と
水素を混合させたものを1000〜1200℃にて空気
中で燃焼させることで得ることが出来る。本発明におい
て、1次粒子の平均径が20nm以下、見掛比重が70
g/L以上の微粒子が好ましく、より好ましくは、90
〜200g/Lであり、更に好ましくは、100〜20
0g/Lである。見掛比重が大きい程、高濃度の分散液
を作ることが可能になり、ヘイズ、凝集物が良化するた
め好ましい。本発明において、リットルをLで表すこと
とする。
【0115】微粒子の1次平均粒子径の測定は、透過型
電子顕微鏡(倍率50万〜200万倍)で粒子を観察を
行い、粒子100個を観察し、その平均値をもって、1
次平均粒子径とした。
【0116】本発明において、上記記載の見掛比重は二
酸化珪素微粒子を一定量メスシリンダーに採り、この時
の重さを測定し、下記式で算出した。
【0117】見掛比重(g/L)=二酸化珪素質量
(g)/二酸化珪素の容積(L) 本発明に好ましい二酸化珪素の微粒子としては、例え
ば、日本アエロジル(株)製のアエロジルR972、R
972V、R974、R812、200、200V、3
00、R202、OX50、TT600(以上日本アエ
ロジル(株)製)の商品名で市販されているものを挙げ
ることが出来、アエロジル200V、R972、R97
2V、R974、R202、R812を好ましく用いる
ことが出来る。酸化ジルコニウムの微粒子としては、例
えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエ
ロジル(株)製)の商品名で市販されており、何れも使
用することが出来る。これらの中でアエロジル200
V、アエロジルR972V、アエロジルTT600が本
発明に係るセルロースエステルフィルムの濁度を低く
し、且つ摩擦係数を下げる効果が大きいため特に好まし
い。
【0118】ポリマーの微粒子の例として、シリコーン
樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることが出来
る。シリコーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状構造
を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、
同105、同108、同120、同145、同3120
及び同240(東芝シリコーン(株)製)を挙げること
が出来る。
【0119】本発明における微粒子の添加量は、セルロ
ースエステルフィルム1m2当たり0.01〜1.0g
が好ましく、0.03〜0.3gがより好ましく、0.
08〜0.16gが更に好ましい。
【0120】本発明に係る基材としてのセルロースエス
テルフィルムの製膜方法について述べる。セルロースエ
ステルフィルムは溶液流延製膜方法により作製するのが
好ましい。
【0121】溶解工程:セルロースエステル(フレー
ク状の)に対する良溶媒を主とする有機溶媒に溶解釜中
で該セルロースエステル、ポリマーや添加剤を攪拌しな
がら溶解しドープを形成する工程、あるいはセルロース
エステル溶液にポリマー溶液や添加剤溶液を混合してド
ープを形成する工程である。セルロースエステルの溶解
には、常圧で行う方法、主溶媒の沸点以下で行う方法、
主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、特開平9−95
544号、同9−95557号または同9−95538
号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11
−21379号公報に記載の如き高圧で行う方法等種々
の溶解方法を用いることが出来るが、本発明において
は、特に主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法が好まし
い。ドープ中のセルロースエステルの濃度は10〜35
質量%が好ましい。溶解中または後のドープに添加剤を
加えて溶解及び分散した後、濾材で濾過し、脱泡して送
液ポンプで次工程に送る。
【0122】流延工程:ドープを送液ポンプ(例え
ば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイに送液
し、無限に移送する無端の金属ベルト、例えばステンレ
ススティールベルト、あるいは回転する金属ドラム等の
金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドー
プを流延する工程である。ダイの口金部分のスリット形
状を調製出来、膜厚を均一にし易い加圧ダイが好まし
い。加圧ダイには、コートハンガーダイやTダイ等があ
るが、何れも好ましく用いられる。金属支持体の表面は
鏡面となっている。製膜速度を上げるために加圧ダイを
金属支持体上に2基以上設け、ドープ量を分割して重層
してもよい。
【0123】溶媒蒸発工程:ウェブ(金属支持体上に
ドープを流延した以降のドープ膜の呼び方をウェブとす
る)を金属支持体上で加熱し金属支持体からウェブが剥
離可能になるまで溶媒を蒸発させる工程である。溶媒を
蒸発させるには、ウェブ側から風を吹かせる方法及び/
または金属支持体の裏面から液体により伝熱させる方
法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があるが、裏
面液体伝熱の方法が乾燥効率がよく好ましい。またそれ
らを組み合わせる方法も好ましい。裏面液体伝熱の場合
は、ドープ使用有機溶媒の主溶媒または最も低い沸点を
有する有機溶媒の沸点以下で加熱するのが好ましい。
【0124】剥離工程:金属支持体上で溶媒が蒸発し
たウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離され
たウェブは次工程に送られる。剥離する時点でのウェブ
の残留溶媒量(下記式)があまり大き過ぎると剥離し難
かったり、逆に金属支持体上で充分に乾燥させてから剥
離すると、途中でウェブの一部が剥がれたりする。
【0125】製膜速度を上げる方法(残留溶媒量が出来
るだけ多いうちに剥離するため製膜速度を上げることが
出来る)としてゲル流延法(ゲルキャスティング)があ
る。それは、ドープ中にセルロースエステルに対する貧
溶媒を加えて、ドープ流延後、ゲル化する方法、金属支
持体の温度を低めてゲル化する方法等がある。金属支持
体上でゲル化させ剥離時の膜の強度を上げておくことに
よって、剥離を早め製膜速度を上げることが出来るので
ある。金属支持体上でのウェブの乾燥が条件の強弱、金
属支持体の長さ等により5〜150質量%の範囲で剥離
することが出来るが、残留溶媒量がより多い時点で剥離
する場合、ウェブが柔らか過ぎると剥離時平面性を損な
ったり、剥離張力によるツレや縦スジが発生し易く、経
済速度と品質との兼ね合いで剥離時の残留溶媒量を決め
られる。従って、本発明においては、該金属支持体上の
剥離位置における温度を10〜40℃、好ましくは15
〜30℃とし、且つ該剥離位置におけるウェブの残留溶
媒量を10〜120質量%とすることが好ましい。本発
明においては、残留溶媒量は下記の式で表わすことが出
来る。
【0126】 残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100 ここで、Mはウェブの任意時点での質量、NはMのもの
を110℃で3時間乾燥させた時の質量である。
【0127】乾燥及び延伸工程:剥離後、ウェブを乾
燥装置内に複数配置したロールに交互に通して搬送する
乾燥装置及び/またはクリップでウェブの両端をクリッ
プして搬送するテンター装置を用いてウェブを乾燥す
る。前述のように本発明において、クリップ間の幅手方
向に対して1.02〜1.20倍延伸する方法としてテ
ンター装置を用いて延伸することが好ましい。乾燥の手
段はウェブの両面に熱風を吹かせるのが一般的である
が、風の代わりにマイクロウエーブを当てて加熱する手
段もある。あまり急激な乾燥は出来上がりのフィルムの
平面性を損ね易い。全体を通して、通常乾燥温度は40
〜250℃の範囲で行われる。使用する溶媒によって、
乾燥温度、乾燥風量及び乾燥時間が異なり、使用溶媒の
種類、組合せに応じて乾燥条件を適宜選べばよい。
【0128】本発明の反射防止フィルムあるいは他の光
学フィルムは、偏光板、EL画像表示装置FED画像表
示装置、PDP画像表示装置、CRT等の画像表示素子
に有用である。
【0129】
【実施例】本発明を以下に詳細に実施例を用いて説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。
【0130】〔反射防止層の膜厚目標値の設定〕予め、
反射防止層の中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層の各
々の膜厚が目標値になるように各屈折率層薄膜をクリア
ハードコート上にそれぞれ単層として設けて、下記のよ
うにして単層の反射率を測定し、屈折率と膜厚を算出し
た。また積層の場合として、中屈折率層の上に高屈折率
層を設けて同様にして反射率を測定し、更に高屈折率層
の上に低屈折率層を設けて同様にして反射率を測定し、
それらの測定値と膜厚との関係をコンピュータのプログ
ラムに従って、演算して、反射率と膜厚関係を求める。
反射率の測定は反射防止層の観察側面と反対面(裏面)
を粗面化処理した後、黒色のスプレーを用いて光吸収処
理を行い、フィルム裏面での光の反射を防止して、分光
光度計1U−4000型(日立製作所製)を用いて、5
度正反射の条件にて400〜700nmの波長について
行った。
【0131】一方、裏面を黒色にしない上記と同様な単
層または積層の各反射防止層について透過率をFILM
ETRICS社製薄膜測定装置F20−UVの透過光測
定モードで400〜700nmの波長範囲で測定し、透
過率〜膜厚の関係をコンピュータのデータとして貯え、
実際の大気圧プラズマ放電薄膜形成装置に使用した。
【0132】目標値: 反射防止層 膜厚(nm) 屈折率 中屈折率層 80 1.75 高屈折率層 120 2.30 低屈折率層 95 1.45 なお、比較例のための反射光の測定に対しては、裏面を
黒色にしない上記の単層または各反射防止層について上
記同様のFILMETRICS社製薄膜測定装置F20
−UVの反射モードで400〜700nmの波長範囲で
測定し、反射率〜膜厚をコンピュータのデータとして貯
え、実施の大気圧プラズマ放電処理の薄膜作製に使用し
た。
【0133】〔評価〕 (膜厚の目標値とのバラツキ)連続的に反射防止層の薄
膜を製膜し、各層でFILMETRICS社製薄膜測定
装置F20−UV透過光測定モードで測定した結果と反
射光測定モードで行った場合での目標値との差につい
て、基材の長さ方向及び幅方向の値のバラツキをもって
評価した。
【0134】(反射防止層の最低反射率)積層を終了し
た反射防止フィルムの長さ方向に100mおきに全幅で
長さ50cmの試料を採取し、試料の反射防止層側の反
対面を粗面化処理した後、黒色のスプレーを用いて光吸
収処理を行い、フィルム裏面での光反射を防止して、4
00〜700nmの波長について、分光反射率を分光光
度計1U−4000型(日立製作所製)を用いて測定し
た。この波長内で550nmの反射率を平均反射率と定
義する。図8に反射率〜波長のグラフを示した。
【0135】実施例1 〔セルロースエステルフィルムの作製〕以下に示す方法
に従って、基材フィルムであるセルロースエステルフィ
ルムを作製した。
【0136】 〈セルロースエステルフィルムAの作製〉 《ドープAの調製》 (酸化ケイ素分散液Aの調製) アエロジル200V 1kg エタノール 9kg 上記素材をディゾルバで30分間撹拌混合した後、マン
トンゴーリン型高圧分散装置を用いて分散を行った。
【0137】 (添加液Aの調製) セルローストリアセテート(アセチル置換度:2.88) 6kg メチレンクロライド 140kg 上記素材を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、
完全に溶解、濾過した。これに10kgの上記酸化ケイ
素分散液Aを撹拌しながら加えて、さらに30分間撹拌
した後、濾過し、添加液Aを調製した。
【0138】 (ドープ原液Aの調製) メチレンクロライド 440kg エタノール 35kg トリアセチルセルロース(アセチル置換度:2.88) 100kg トリフェニルフォスフェート 9kg エチルフタリルエチルグリコレート 4kg チヌビン326 0.4kg チヌビン109 0.9kg チヌビン171 0.9kg 溶剤を密閉容器に投入し、攪拌しながら素材を投入し、
加熱、撹拌しながら、完全に溶解、混合ドープ原液Aを
調製した。このドープ原液Aをドープを流延する温度ま
で下げて一晩静置し、脱泡操作を施した後、溶液を安積
濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し
た。更に溶液100kgあたり添加液Aを2kgの割合
で添加し、インラインミキサー(東レ静止型管内混合機
Hi−Mixer、SWJ)で十分混合し、濾過し、ド
ープAを調製した。
【0139】尚、上記記載のドープAの調製に用いたセ
ルロースエステルの置換度は、ASTM D817−9
6に規定の方法に準じて測定を行った。
【0140】《セルロースエステルフィルムAの作製》
上記で調製したドープAを用いて下記のようにしてセル
ロースエステルフィルムAを作製した。
【0141】ドープ液Aを濾過した後、溶液流延装置を
用い、ドープAの温度を35℃として30℃のステンレ
ススティールベルト上に均一に流延した。その後、剥離
可能な範囲まで乾燥させた後、ウェブの残留溶媒量が3
5質量%になるようにステンレススティールベルト上か
らウェブを剥離した。剥離後、ウェブの両端をクリップ
で把持して幅を保持しながら115℃で乾燥させた後、
幅保持を解放して、クリップで把持した変形した端の部
分をロールカッターで裁ち落とし、ロール搬送しながら
120℃の乾燥ゾーンで乾燥を終了させ、両端に幅10
mm、高さ5μmのナーリング加工を施して、膜厚80
μmのセルロースエステルフィルムAを作製した。フィ
ルム幅は1300mm、巻き取り長さは1500mとし
た。
【0142】〔反射防止フィルムの作製〕 〈クリアハードコート層塗布済み基材の作製〉セルロー
スエステルフィルムAのドープを、ステンレススティー
ルベルト上に流延した時の空気側(以降この面をA面と
する)の面に、下記のバックコート層塗布組成物をウェ
ット膜厚13μmとなるように押し出しコータで塗布
し、乾燥温度80℃にて乾燥させ、バックコート層を塗
設した。更にドープをステンレススティールベルト上に
流延した時のステンレススティールベルト側(以降この
面をB面とする)の面に、下記のクリアハードコート層
塗布組成物をウェット膜厚で13μmとなるように押し
出しコートし、次いで80℃に設定された乾燥部で乾燥
した後、120mJ/cm2で紫外線照射し、乾燥膜厚
で4μmの中心線表面粗さ(Ra)15nmのクリアハ
ードコート層を設け、クリアハードコート層塗布済み基
材を作製した。
【0143】 《バックコート層塗布組成物》 アセトン 30質量部 酢酸エチル 45質量部 イソプロピルアルコール 10質量部 ジアセチルセルロース 0.5質量部 アエロジル200Vの2質量%アセトン分散液 0.1質量部 《クリアハードコート層塗布組成物》 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 60質量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 20質量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 20質量部 ジメトキシベンゾフェノン 4質量部 酢酸エチル 50質量部 メチルエチルケトン 50質量部 イソプロピルアルコール 50質量部 〈反射防止層の作製〉図1のような大気圧プラズマ放電
薄膜形成装置を図4のように4基直列に連続して並べ、
4基の透過型光学膜厚計FILMETRICS社製薄膜
測定装置F20−UVをそれぞれの大気圧プラズマ放電
薄膜形成装置の後に配置した装置を使用して、中屈折率
層、高屈折率層、低屈折率層の順に積層し、更に最上層
に防汚層を有する反射防止フィルムを作製した。なお、
各プラズマ放電処理装置のロール状の回転電極はドライ
ブで回転させ、各ロール状の回転電極と各搬送ローラの
周速を同一にするためセンサー及びテンションコントロ
ーラを設置した。処理速度を10m/分として行った。
【0144】ロール状の回転電極は、ステンレススティ
ール製の厚さ30mmで内側は中空になっており、温度
調節用ジャケットとなっているロール母材を使用し、そ
の外側に均一に誘電体として、溶射アルミナセラミック
ス(溶射アルミナホワイト)を1mm被覆し、その上に
テトラメトキシシランを酢酸エチルで希釈した溶液を塗
布乾燥後、紫外線照射により硬化させて封孔処理を行い
Rmaxが1μmの溶射アルミナホワイト誘電体を有す
るロール状の回転電極を作製した。
【0145】また、固定電極は、金属母材がステンレス
スティール製の角筒型固定電極(厚さ20mm)を使用
し、その内側は中空で温度調節用のジャケットになって
いる。その表面にはロール状の回転電極と同様な誘電体
を溶射加工した。角筒型固定電極はロール状の回転電極
の周囲に複数個配置した角筒型固定電極群とした。
【0146】プラズマ放電中、ロール状の回転電極及び
角筒型固定電極群が80℃になるように調節保温した。
高周波電源としては、中屈折率層、高屈折率層及び低屈
折率層に対してはパール工業製高周波電源CF−500
00−2M(2MHz)を使用し、防汚層に対しては神
鋼電機製高周波電源(5kHz)を使用した。圧力を1
03kPaとし、下記の反応ガスを処理室内に満たし、
クリアハードコート層塗布済み基材のクリアハードコー
ト層の上に中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層、防汚
層の順に連続してプラズマ放電薄膜形成を行った。膜厚
調整は上記FILMETRICS社製薄膜測定装置F2
0−UVの透過光測定モードで基材の幅方向にスキャン
ニングしながら透過光の測定を行い、同期してスキャン
ニングする受光部で受けた透過光を測定し、同装置に内
蔵する各コンピュータにより予めデータとしての目標値
と演算により膜厚調整の各信号をフィードバックし、反
応性ガス量または出力密度の微調整を行い膜厚をコント
ロールした。
【0147】《中屈折率層反応ガス組成物》 希ガス:アルゴン 反応性ガス:酸素ガス(反応ガスに対し0.5体積%) ジブチル錫ジアセテート(反応ガスに対し0.1体積%
蒸気) (リンテック社製気化器にてアルゴンガスに混合して気
化) 《中屈折率層条件》 出力密度:5W/cm2 《高屈折率層反応ガス組成物》 希ガス:アルゴン 反応性ガス:酸素ガス(反応ガスに対し0.5体積%) テトライソプロポキシチタン(反応ガスに対し0.1体
積%) (リンテック社製気化器にてアルゴンガスに混合して気
化) 《高屈折率層条件》 出力密度:10W/cm2 《低屈折率層反応ガス組成物》 希ガス:アルゴン 反応性ガス:酸素ガス(反応ガスに対し1体積%) テトラエトキシシラン(反応ガスに対し0.1体積%) (リンテック社製気化器にてアルゴンガスに混合して気
化) 《低屈折率層条件》 出力密度:20W/cm2 《防汚層反応ガス組成》 希ガス:アルゴン 反応性ガス:六フッ化プロピレン(反応ガスに対して1
体積%) 《防汚層条件》 出力密度:1W/cm2 比較例1 FILMETRICS社製薄膜測定装置F20−UVの
透過光測定モードを反射光測定モードに変更した他は実
施例1と同様に行った。
【0148】評価の結果を表1に示す。
【0149】
【表1】
【0150】(結果)薄膜形成に使用した大気圧プラズ
マ放電薄膜形成装置で、透過光モードで測定し、反応性
ガス量または出力を微調整した実施例1の試料は、その
結果の各薄膜の膜厚のバラツキが±3〜5%でほぼ均一
な薄膜を得ることが出来た。また全積層した反射防止フ
ィルムの最低反射率のも0.40〜0.42と好ましい
範囲であり、バラツキが小さかった。これに対して反射
光モードで測定して同様に微調整した比較例1の試料
は、バラツキが±11〜18もあり、しかも最低反射率
が0.41のところもあれば2.50と大きいところも
あり、透過型光学膜厚計で測定して微調整することによ
り非常にバラツキの小さな反射防止フィルムを得ること
が出来た。
【0151】実施例2 実施例1で作製したバックコート層及びクリアハードコ
ート層塗布済み基材のクリアハードコート層の上に、実
施例1で用いた各反射防止層組成及び防汚層組成の反応
ガスを実施例1と同様な順序で大気圧プラズマ放電薄膜
形成装置により積層した。該大気圧プラズマ放電薄膜形
成装置は、図1に示したのと同様な大気圧プラズマ放電
薄膜形成装置の後に、図2のように透過型光学測定装置
及びそれに続いて図1に示したのと同様な大気圧プラズ
マ放電薄膜形成装置のエッチング用大気圧プラズマ放電
処理装置を設けて、図4に示したような4基直列に配列
した。透過型光学測定装置は、実施例1と同様にFIL
METRICS社製薄膜測定装置F20−UVを使用
し、透過光測定モードで透過光を測定し、その結果を、
大気圧プラズマ放電薄膜形成装置の反応性ガス量をコン
トロールし、更に膜厚が厚い箇所についてはエッチング
用大気圧プラズマ放電処理装置での削る深さを調節する
べく、両方にフィードバックし、膜厚を微調整した。な
お、各エッチング用大気圧プラズマ放電処理装置におけ
るエッチングガス組成物は下記のものを用いた。
【0152】《エッチングガス組成物》 希ガス:アルゴン 反応性ガス:酸素ガス(エッチングガスに対し1体積
%) 比較例2 FILMETRICS社製薄膜測定装置F20−UVの
透過光測定モードを反射光測定モードに変更した他は実
施例2と同様に行った。
【0153】結果を表2に示す。
【0154】
【表2】
【0155】(結果)薄膜形成に使用した大気圧プラズ
マ放電薄膜形成装置とエッチング用大気圧プラズマ放電
処理装置を用い、透過光モードで測定した結果を反応性
ガス量及びエッチングにより微調整した実施例2の試料
は、その結果の各薄膜の膜厚のバラツキが±2%以下
で、均一な薄膜を得ることが出来た。また、全積層した
反射防止フィルムの最低反射率のも0.40〜0.41
と好ましい範囲であり、バラツキがほとんどなかった。
反応性ガス量に加えエッチングすることによって、実施
例1より更にバラツキを小さくすることが出来た。これ
に対して反射光モードで測定して同様に微調整した比較
例2の試料は、バラツキが±10〜13と比較例1より
若干小さくなったが、まだ大きく、しかも最低反射率が
0.42のところもあれば2.30と大きいところもあ
り、エッチングによる微調整を行い、比較例1より良化
したがまだバラツキが大きいことがわかった。このよう
に透過型光学膜厚計の透過率測定により、エッチングを
加えた微調整により更にバラツキの小さい反射防止フィ
ルムを得ることが出来た。
【0156】実施例3 実施例1で作製したバックコート層及びクリアハードコ
ート層塗布済み基材のクリアハードコート層の上に、実
施例1で用いた各反射防止層組成及び防汚層組成の反応
ガスを実施例1と同様な順序で大気圧プラズマ放電薄膜
形成装置により積層した。大気圧プラズマ放電薄膜形成
装置及びエッチング用大気圧プラズマ放電処理装置は、
図1に示したのと同様な大気圧プラズマ放電薄膜形成装
置を使用し、図3に示した透過型光学測定装置及びそれ
に続いてエッチング用大気圧プラズマ放電処理装置を設
けて、図5に示したように大気圧プラズマ放電薄膜形成
装置、透過型光学測定装置及びエッチング用大気圧プラ
ズマ放電処理装置を4基ずつ直列に配列したものを用い
た。各反射防止層の膜厚を目標より厚めに設定して、各
薄膜を形成し、積層した。膜厚透過型光学測定装置は、
実施例1と同様にFILMETRICS社製薄膜測定装
置F20−UVを用い、透過光測定モードで透過光を測
定し、その結果をエッチング用大気圧プラズマ放電処理
装置にフィードバックし、膜厚を微調整した。なお、各
エッチング用大気圧プラズマ放電処理装置におけるエッ
チングガス組成物は実施例2と同様のものを用いた。
【0157】比較例3 FILMETRICS社製薄膜測定装置F20−UVの
透過光測定モードを反射光測定モードに変更した他は実
施例3と同様に行った。
【0158】結果を表3に示す。
【0159】
【表3】
【0160】(結果)薄膜形成に使用した大気圧プラズ
マ放電薄膜形成装置薄膜を用い、透過モードで測定し、
エッチング用大気圧プラズマ放電処理装置でエッチング
のみにより微調整した実施例3の試料は、その結果の各
薄膜の膜厚のバラツキが±1%以内で、均一な薄膜を得
ることが出来た。また、全積層した反射防止フィルムの
最低反射率のも0.38〜0.40と小さく好ましい範
囲であった。エッチングのみにより、バラツキをなくす
ことが出来た。これに対して反射光モードで測定して同
様に微調整した比較例3の試料は、バラツキが±11〜
13と若干小さくなったが、まだ大きく、しかも最低反
射率が0.42のところもあれば2.10と大きいとこ
ろもあり、エッチングによる微調整を行い、比較例2と
同程度でバラツキが大きいことがわかった。このように
透過型光学膜厚計の透過率測定により、エッチングによ
る微調整でバラツキのない反射防止フィルムを得ること
が出来た。
【0161】
【発明の効果】本発明の大気圧プラズマ放電薄膜形成装
置に透過光で透過率を測定し、その結果をフィードバッ
クして、薄膜形成条件の微調整をおこなったり、形成に
エッチングにより膜厚の微調整を行い、高機能製フィル
ムの薄膜の膜厚を精度よく、均一になるように形成させ
ることの出来る薄膜形成方法、この方法により形成され
た均一な膜厚の薄膜を有する光学フィルム及び反射防止
フィルム、更に画像表示素子を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】透過型光学膜厚計を有する大気圧プラズマ放電
薄膜形成装置の模式図である。
【図2】大気圧プラズマ放電薄膜形成装置、エッチング
用大気圧プラズマ放電処理装置及び透過型光学膜厚計を
有する薄膜形成装置の1例を示す模式図である。
【図3】大気圧プラズマ放電薄膜形成装置、エッチング
用大気圧プラズマ放電処理装置及び透過型光学膜厚計を
有する薄膜形成装置の他の1例を示す模式図である。
【図4】4基の大気圧プラズマ放電薄膜形成装置及び4
基の透過型光学膜厚計を有する薄膜形成装置の模式図で
ある。
【図5】4基の大気圧プラズマ放電薄膜形成装置、4基
のエッチング用大気圧プラズマ放電処理装置及び4基の
透過型光学膜厚計を有する薄膜形成装置の模式図であ
る。
【図6】ロール状の回転電極の1例を示す斜視図であ
る。
【図7】角筒型固定電極の一例を示す斜視図である。
【図8】反射率〜波長のグラフである。
【符号の説明】
1、11、21、101、111、121、131、2
01、211、221、231 大気圧プラズマ放電薄
膜形成装置 3、13、23、103、113、123、133、2
03、213、223、233 透過型光学膜厚計 4、14、24、104、114、124、134、2
04、214、224、234 光源 5、15、25、105、115、125、135、2
05、215、225、235 受光部 6、16、26、106、116、126、136、2
06、216、226、236 コンピュータ 7、17、27、107、117、127、137、2
07、217、227、237 フィードバック手段 18、28、208、218、228、238 エッチ
ング用大気圧プラズマ放電処理装置 19、22、29、32、102、112、122、1
32、202、212、222、232、209、21
9、229、239 放電処理部 31 プラズマ放電処理容器 35、35a ロール状の回転電極 35A、36A 金属母材 35B、36B 誘電体 36 角筒型固定電極群 36a 角筒型固定電極 40 電圧印加手段 41 高周波電源 50 ガス充填手段 51 ガス発生装置 52 給気口 53 排気口 60 電極温度調節手段 61 配管 64、67 ガイドロール 65、66 ニップロール 68、69 仕切板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 清 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 水野 航 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2K009 AA07 AA15 BB28 CC03 CC12 CC24 CC35 CC42 DD02 DD04 DD05 DD09 EE05 4G075 AA24 AA30 AA61 AA63 AA65 BC04 BC06 BD14 CA02 CA03 CA13 CA15 DA01 EB41 EC21 ED04 FB01 FB02 FB04 FC11 FC15 4K030 BB12 FA02 HA14 JA01 JA09 LA11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気圧もしくはその近傍の圧力下で、対
    向する電極間に高周波電圧を印加して放電させ、該電極
    間に導入された希ガス及び反応性ガスを含有する反応ガ
    スをプラズマ状態とし、移送する基材を該プラズマ状態
    の反応ガスにさらすことによって該基材上に薄膜を形成
    する大気圧プラズマ放電薄膜形成方法において、薄膜形
    成後の基材上の膜厚をインラインの透過型光学膜厚計に
    より計測し、その結果を薄膜形成条件設定系にフィード
    バックし、薄膜形成条件を目標値に合わせ微調整し、薄
    膜の膜厚をコントロールすることを特徴とする大気圧プ
    ラズマ放電薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】 大気圧もしくはその近傍の圧力下で、対
    向する電極間に高周波電圧を印加して放電させ、該電極
    間に導入された希ガス及び反応性ガスを含有する反応ガ
    スをプラズマ状態とし、移送する基材を該プラズマ状態
    の反応ガスにさらすことによって該基材上に薄膜を逐次
    積層して形成する大気圧プラズマ放電薄膜形成方法にお
    いて、移送する基材上に順次形成された積層薄膜の膜厚
    をインラインの積層ごとに設置された透過型光学膜厚計
    により計測し、それぞれの結果を各薄膜形成条件設定系
    にフィードバックし、順次最上層となる薄膜の目標値に
    合わせ形成条件を微調整し、順次積層される薄膜の膜厚
    をコントロールすることを特徴とする大気圧プラズマ放
    電薄膜形成方法。
  3. 【請求項3】 大気圧もしくはその近傍の圧力下で、対
    向する電極間に高周波電圧を印加して放電させ、該電極
    間に導入された希ガス及び反応性ガスを含有する反応ガ
    スをプラズマ状態とし、移送する基材を該プラズマ状態
    の反応ガスに移送する基材をさらすことによって該基材
    上に薄膜を形成する大気圧プラズマ放電薄膜形成方法に
    おいて、移送する基材上に形成された薄膜の膜厚をイン
    ラインの透過型光学膜厚計により計測し、その結果を薄
    膜形成条件設定系にフィードバックし、薄膜形成条件を
    目標値に合わせて微調整する一方、該計測の結果をエッ
    チング用大気圧プラズマ放電処理装置にフィードバック
    し、該エッチング用大気圧プラズマ放電処理装置により
    形成後の薄膜の膜厚をコントロールすることを特徴とす
    る大気圧プラズマ放電薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】 大気圧もしくはその近傍の圧力下で、対
    向する電極間に高周波電圧を印加して放電させ、該電極
    間に導入された希ガス及び反応性ガスを含有する反応ガ
    スをプラズマ状態とし、移送する基材を該プラズマ状態
    の反応ガスにさらすことによって該基材上に薄膜を逐次
    積層して形成する大気圧プラズマ放電薄膜形成方法にお
    いて、移送する基材上に順次形成された積層薄膜の膜厚
    をインラインの積層ごとに設置された透過型光学膜厚計
    により計測し、それぞれの結果を各薄膜形成条件設定系
    にフィードバックし、順次積層される薄膜の膜厚の目標
    値に合わせ形成条件を微調整する一方、各計測の結果を
    積層ごとに設置されたエッチング用大気圧プラズマ放電
    処理装置にフィードバックし、各エッチング用大気圧プ
    ラズマ放電処理装置により、順次積層される薄膜の膜厚
    をコントロールすることを特徴とする大気圧プラズマ放
    電薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 1層の薄膜の膜厚が1〜1,000nm
    であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に
    記載の大気圧プラズマ放電薄膜形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れか1項に記載の薄
    膜形成方法で作製したことを特徴とする光学フィルム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の光学フィルムが中屈折
    率層、高屈折率層及び低屈折率層の薄膜を基材側からこ
    の順に積層された反射防止層を有することを特徴とする
    反射防止フィルム。
  8. 【請求項8】 低屈折率層の上に防汚層の薄膜を有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の反射防止フィルム。
  9. 【請求項9】 反射防止層が途中で巻き取ることなく連
    続して形成されたものであることを特徴とする請求項7
    または8に記載の反射防止フィルム。
  10. 【請求項10】 中屈折率層が、少なくとも酸化錫を含
    有していることを特徴とする請求項7乃至9の何れか1
    項に記載の反射防止フィルム。
  11. 【請求項11】 基材がセルロースエステルフィルムで
    あることを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に
    記載の反射防止フィルム。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載の光学フィルム、また
    は請求項7乃至11の何れか1項に記載の反射防止フィ
    ルムを有する画像表示素子。
JP2001377091A 2001-12-11 2001-12-11 大気圧プラズマ放電薄膜形成方法、光学フィルム、反射防止フィルム及び画像表示素子 Pending JP2003183836A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001377091A JP2003183836A (ja) 2001-12-11 2001-12-11 大気圧プラズマ放電薄膜形成方法、光学フィルム、反射防止フィルム及び画像表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001377091A JP2003183836A (ja) 2001-12-11 2001-12-11 大気圧プラズマ放電薄膜形成方法、光学フィルム、反射防止フィルム及び画像表示素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003183836A true JP2003183836A (ja) 2003-07-03

Family

ID=27590774

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001377091A Pending JP2003183836A (ja) 2001-12-11 2001-12-11 大気圧プラズマ放電薄膜形成方法、光学フィルム、反射防止フィルム及び画像表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003183836A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI381768B (zh) * 2004-04-08 2013-01-01 Pioneer Tohoku Corp 有機el元件的製造方法及製造裝置
JP2013089665A (ja) * 2011-10-14 2013-05-13 Shin Etsu Chem Co Ltd 太陽電池の製造方法、太陽電池及び太陽電池モジュール
JP2014239254A (ja) * 2014-08-21 2014-12-18 信越化学工業株式会社 太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュール
CN105200399A (zh) * 2015-08-31 2015-12-30 上海华力微电子有限公司 常压炉管生长的薄膜厚度的控制方法
JP7511055B1 (ja) 2023-06-12 2024-07-04 日東電工株式会社 反射防止フィルムの製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI381768B (zh) * 2004-04-08 2013-01-01 Pioneer Tohoku Corp 有機el元件的製造方法及製造裝置
JP2013089665A (ja) * 2011-10-14 2013-05-13 Shin Etsu Chem Co Ltd 太陽電池の製造方法、太陽電池及び太陽電池モジュール
JP2014239254A (ja) * 2014-08-21 2014-12-18 信越化学工業株式会社 太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュール
CN105200399A (zh) * 2015-08-31 2015-12-30 上海华力微电子有限公司 常压炉管生长的薄膜厚度的控制方法
JP7511055B1 (ja) 2023-06-12 2024-07-04 日東電工株式会社 反射防止フィルムの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7220460B2 (en) Thin film forming method, optical film, polarizing film and image display method
JP4254236B2 (ja) 薄膜形成方法
JP4000830B2 (ja) プラズマ放電処理装置
JP5050299B2 (ja) 長尺基材の表面処理方法及びその方法により製造された光学フィルム
JP2003201570A (ja) 大気圧プラズマ処理装置、大気圧プラズマ処理方法及びそれを用いて作製した長尺フィルム
JP2006299000A (ja) 表面処理方法、プラズマ放電処理装置、防眩性フィルム及び防眩性低反射フィルム
JP2003121602A (ja) 光学フィルム及びその製造方法
JP2003183836A (ja) 大気圧プラズマ放電薄膜形成方法、光学フィルム、反射防止フィルム及び画像表示素子
JP4556357B2 (ja) 低反射偏光板及びそれを用いた表示装置
JP2003231765A (ja) 反射防止フィルムの製造方法、その方法で製造された反射防止フィルム及びそれを用いた偏光板
JP4325183B2 (ja) プラズマ放電処理装置及びプラズマ放電処理方法
JP2002228803A (ja) 低反射積層体の製造方法及び低反射積層体
JP2003098303A (ja) 光学フィルム、その製造方法
JP4356278B2 (ja) 表面処理方法、防眩層の形成方法、防眩層フィルム及び防眩性低反射フィルム
JP2003294901A (ja) 反射防止フィルム、低屈折率領域の作製方法、偏光板
JP2003053882A (ja) 光学フィルム、その製造方法、反射防止フィルム、偏光板
JP2004107690A (ja) 光学薄膜の形成方法、反射防止フィルムの製造方法及び反射防止フィルム
JP4581366B2 (ja) 放電プラズマ処理方法
JP2004075738A (ja) 高機能フィルムの製造方法及び製造装置
JP2004109307A (ja) 光学フィルム、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、偏光板、光学フィルムの製造方法、偏光板保護フィルムの製造方法、および偏光板の製造方法
JP4288915B2 (ja) 光学フィルムの製造方法
JP2004177459A (ja) 光学フィルム、その製造方法、偏光板及び表示装置
JP2004287109A (ja) 位相差フィルムとその製造方法、偏光板、表示装置
JP2004151472A (ja) 光学フィルム、その製造方法、それを用いた偏光板及び表示装置
JP2004087292A (ja) 帯電防止機能体及びその製造方法