JP2003183500A - 熱伝導シート及びその製造方法 - Google Patents

熱伝導シート及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な熱伝導性を有すると共に、良好な引裂
強度を有して薄膜成形も可能な熱伝導シートの提供。 【解決手段】 流動性を有するシリコーンゴム1に熱伝
導フィラー3を充填し、混練・成形してなる熱伝導シー
トにおいて、シリコーンゴム1に対して、Si−H基を
有する硬化遅延剤を3〜20wt%配合した。硬化遅延
剤をこのように多量に配合することによってシリコーン
ゴム1の粘度が低下し、これによって熱伝導フィラー3
の充填性が向上する一方、その硬化遅延剤が有するSi
−H基によってシリコーンゴム1の架橋密度が向上し、
引裂強度が向上すると共に薄膜形成も可能となった。ま
た、上記硬化遅延剤を多量に配合した上で一方の面を下
方に向けて硬化させれば、図1に示すように熱伝導フィ
ラー3がその一方の面側に沈殿してその面の粘着力が低
下し、いわゆる片面タック性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品等の発熱
体からの放熱を促すため、その発熱体に対して接触する
ように配置して使用される熱伝導シート、及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、シリコーンゴムに熱伝導フィ
ラーを充填し、混練・成形してなる熱伝導シートが考え
られている。この種の熱伝導シートは、電気・電子装置
の内部において、例えば、発熱源となる電子部品と、放
熱板や筐体パネル等といったヒートシンクとなる部品
(以下、単にヒートシンクという)との間に介在させる
ように配置して使用される。このように熱伝導シートを
配置した場合、電子部品等が発生する熱をヒートシンク
側へ良好に逃がすことができる。
【0003】このため、この種の熱伝導シートは、例え
ばCPUの高速化等のために不可欠な素材として注目を
集めている。また、上記熱伝導フィラーとして磁性体を
使用すれば、その熱伝導シートを通過しようとする電磁
波ノイズを吸収することができる。従って、このような
熱伝導シートをCPU等の放熱用に使用すれば、同時に
ノイズ対策も行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種の熱伝導シート
では、熱伝導性を向上させるために一層多量の熱伝導フ
ィラーを充填することが望まれる。しかしながら、一定
量のシリコーンゴムに充填可能な熱伝導フィラーの量に
は限界があり、同じ物質を用いている限りは熱伝導シー
トの熱伝導性をある一定値以上に向上させることができ
なかった。
【0005】また、シリコーンゴムに多量の熱伝導フィ
ラーを充填すると、その熱伝導シートが非常に脆く(す
なわち引裂強度が小さく)なり、薄い熱伝導シートの成
形も困難となる。そこで本発明は、良好な熱伝導性を有
すると共に、良好な引裂強度を有して薄膜成形も可能な
熱伝導シートを提供することを目的としてなされた。
【0006】また、この種の熱伝導シートでは、一方の
面が他方の面に比べて粘着力の低い、いわゆる片面タッ
ク性を有することが望まれる。熱伝導シートがこのよう
な片面タック性を有していると、熱伝導シートを所望の
側から剥がすことができ、その熱伝導シートの着脱作業
における作業性が向上する。しかしながら、熱伝導シー
トにこのような片面タック性を付与するためには、成形
後に別工程を施す必要があった。
【0007】そこで、請求項2,3,または6記載の発
明は、上記目的に加えて、更に、製造が容易で良好な片
面タック性を有する熱伝導シート、及びその熱伝導シー
トの製造方法を提供することを目的としてなされた。ま
た更に、請求項4または5記載の発明は、上記目的に加
えて、電磁波ノイズを良好に吸収することのできる熱伝
導シートを提供することを目的としてなされた。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、流動性
を有するシリコーンゴムに熱伝導フィラーを充填し、混
練・成形してなる熱伝導シートであって、上記シリコー
ンゴムに対して、Si−H基を有する硬化遅延剤を3〜
20wt%配合したことを特徴としている。
【0009】本願出願人は、流動性を有するシリコーン
ゴムに熱伝導フィラーを充填し、混練・成形して熱伝導
シートを製造するに当たり、Si−H基を有する硬化遅
延剤を(通常のシリコーンゴムで一般的な硬化遅延剤が
使用される量の約100倍の3〜20wt%)使用する
ことによって熱伝導フィラーの充填性及びシートの引裂
強度が向上することを発見した。
【0010】これは、硬化遅延剤を多量に配合すること
によってシリコーンゴムの粘度が低下し、これによって
熱伝導フィラーの充填性が向上する一方、その硬化遅延
剤が有するSi−H基によってシリコーンゴムの架橋密
度が向上し、引裂強度も向上したものと考えられる。
【0011】従って、本発明の熱伝導シートは、熱伝導
フィラーを多量に充填することによって良好な熱伝導性
を呈することができ、良好な引裂強度を有して薄膜成形
も可能である。例えば、従来は0.5mmの熱伝導シー
トを成形した場合、ガラスクロス等の網状の補強材を入
れる必要があったが、本発明では、0.25mm等の薄
膜でかつ充分な引裂強度・屈曲性・耐クラック性等を有
する熱伝導シートが補強材を入れることなく得られる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の構
成に加え、上記熱伝導フィラーが一方の面側に片寄って
充填されたことを特徴としている。熱伝導フィラーが一
方の面側に片寄って充填されると、その面は反対面に比
べて粘着力が低下する。すなわち、本発明の熱伝導シー
トはいわゆる片面タック性を有している。また、このよ
うな片面タック性は、例えば次の請求項3で述べるよう
に、シートの一方の面を下方に向けて硬化させることに
よって容易に付与することができる。
【0013】このように熱伝導シートが片面タック性を
有していると、次のように熱伝導シートの着脱作業にお
ける作業性を向上させることができる。例えば、上記一
方の面またはその反対面を電子部品等に被着することに
より電子部品等とヒートシンクとの間に熱伝導シートを
配設した後、上記電子部品等をヒートシンクから引き剥
がしたとき、熱伝導シートが電子部品またはヒートシン
クの所望の側に必ず付着するようにすることができる。
また、熱伝導シートの両面にPETフィルム等を被着し
て使用時に矧がすようにした場合、PETフィルム等は
必ず上記一方の面の側から矧がすことができる。
【0014】従って、本発明では、請求項1記載の発明
の効果に加えて、別工程を施すことなく熱伝導シートに
片面タック性を付与して、その熱伝導シートの着脱作業
における作業性を良好に向上させることができるといっ
た効果が生じる。なお、本発明及び後述の請求項3また
は6記載の発明でいう硬化とは、ある程度の弾性を有す
るゴム状態となる場合も含む。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載の構
成に加え、上記硬化遅延剤を上記熱伝導フィラーと共に
上記シリコーンゴムに配合して、混練してシート状に成
形した後、上記一方の面を下方に向けて硬化させること
によって上記熱伝導フィラーを上記一方の面側に沈殿さ
せ粘着力を低下させたことを特徴としている。
【0016】硬化遅延剤を請求項1に関連して述べたよ
うに多量に使用すると熱伝導シートの硬化が大幅に遅延
される。このため、上記硬化遅延剤を熱伝導フィラーと
共にシリコーンゴムに配合して混練してシート状に成形
した後、一方の面を下方に向けて硬化させれば、熱伝導
フィラーは上記一方の面側に沈殿する。すると、上記一
方の面はその反対面に比べて粘着力が低下し、前述のよ
うな片面タック性を極めて容易に付与することができ
る。従って、本発明では、請求項2記載の発明の効果に
加えて、製造を一層容易にしてその製造コストを一層低
減することができるといった効果が生じる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の構成に加え、上記熱伝導フィラーが磁性
体を含むことを特徴としている。本発明では、熱伝導フ
ィラーが磁性体を含んでいるので、本発明の熱伝導シー
トを通過しようとする電磁波ノイズを吸収することがで
きる。従って、本発明では、請求項1〜3のいずれかに
記載の発明の効果に加えて、電子部品等の放熱用に使用
した場合、同時にその電子部品等のノイズ対策も行うこ
とができるといった効果が生じる。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項4記載の構
成に加え、上記熱伝導フィラーがフェライトまたは磁性
金属の少なくともいずれか一方を上記磁性体として含む
ことを特徴としている。本発明では、上記熱伝導フィラ
ーがフェライトまたは磁性金属の少なくともいずれか一
方を上記磁性体として含んでいるので、電磁波ノイズを
極めて良好に吸収することができる。従って、本発明で
は、請求項4記載の発明の効果に加えて、電子部品等の
放熱用に使用した場合、その電子部品等のノイズ対策を
一層良好に行うことができるといった効果が生じる。
【0019】請求項6記載の発明は、流動性を有するシ
リコーンゴムに熱伝導フィラーを充填し、混練・成形し
て熱伝導シートを製造する熱伝導シートの製造方法であ
って、上記熱伝導フィラーと共に、Si−H基を有する
3〜20wt%の硬化遅延剤を上記シリコーンゴムに配
合して混練してシート状に成形した後、一方の面を下方
に向けて硬化させることを特徴としている。
【0020】このように、本発明では、流動性を有する
シリコーンゴムに熱伝導フィラーを充填し、混練・成形
して熱伝導シートを製造するに当たって、熱伝導フィラ
ーと共にSi−H基を有する3〜20wt%の硬化遅延
剤をシリコーンゴムに配合して混練してシート状に成形
した後、一方の面を下方に向けて硬化させている。この
ため、熱伝導フィラーは上記一方の面側に沈殿し、その
一方の面の粘着力が低下する。従って、本発明の方法で
は、請求項2または3記載の片面タック性を有する熱伝
導シートを容易に製造することができる。また、上記熱
伝導フィラーとして請求項5または6記載のものを使用
すれば、請求項5または6記載の熱伝導シートを容易に
製造することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。本実施の形態では、以下の製造方法により熱伝導
シートを製造した。先ず、液状シリコーンゴム,熱伝導
フィラー,及び硬化遅延剤を混合することにより、シリ
コーンゴムに熱伝導フィラーを充填した。
【0022】硬化遅延剤としては、Si−H基を有する
ものを使用し、その配合量を3〜20wt%とした。こ
の種の硬化遅延剤としては、例えば、Si−H基含有オ
ルガノハイドロジェンポリシロキサン等のシリコーンポ
リマーに、アセチルアルコール類,マレイン酸エステル
類等の硬化遅延物質を混合したものが使用できる。
【0023】また、上記液状シリコーンゴム,熱伝導フ
ィラー,及び硬化遅延剤の混合法としては、真空脱泡ミ
キサー等の機械を用いて混練する方法の他、押し出し,
2本ロール,バンバリーミキサー等の種々の方法を適用
することができる。この内、ミキサーを使用して混練す
る場合、作業性が向上する点で望ましい。
【0024】続いて、このように熱伝導フィラーを混練
した液状シリコーンゴムをシート状に成形した。この成
形の方法としては、コーター,カレンダロール,押し出
し,プレス等の機械を用いて成形する方法等、種々の方
法を適用することができるが、本実施の形態では次のよ
うにロールを用いた成形機によって成形した。
【0025】図2は、この種の成形機51の構成を概略
的に表す説明図である。図2に示すように、この成形機
51では、装置の上方に巻回保持されたPETフィルム
91がロール53,55を介して搬送され、装置の下方
に巻回保持されたPETフィルム93がロール57,5
9を介して搬送される。ロール55とロール59とは熱
伝導シートの厚さに対応した隙間を開けて対向配置さ
れ、その間に搬送されるPETフィルム93の上には材
料タンク61に設けられた材料注入口63から熱伝導シ
ートの材料95(上記シリコーンゴム,熱伝導フィラ
ー,硬化遅延剤を混練したもの)が供給される。
【0026】すると、この材料95はロール55,59
の間にPETフィルム91,93を介して挟まれること
によってシート状に成形される。続いて、この材料95
は、材料乾燥を行う常温の第1ゾーン71,加硫を行う
第2ゾーン73,同じく加硫を行う第3ゾーン75,及
び,更に同じく加硫を行う第4ゾーン77を経て搬送さ
れる。この間、材料95は一方の面(PETフィルム9
3が貼着された面)を下方に向けたまま略水平に搬送さ
れる。
【0027】本実施の形態では、硬化遅延剤を前述のよ
うに多量に使用しているので、このように材料95の一
方の面を下方に向けて硬化を行うと、硬化するまでの間
に熱伝導フィラーがその一方の面側に沈殿する。この結
果、得られた熱伝導シートは、図1に例示するように、
基材としてのシリコーンゴム1の中に、熱伝導フィラー
3が一方の面(図1の下方の面)側に片寄って充填され
た構造となる。すると、この面は反対面に比べて粘着力
が低下し、熱伝導シートにいわゆる片面タック性が付与
される。なお、この片面タック性の検証方法としては、
ボーリングタック試験(ASTMD3121)を用い
た。
【0028】このように熱伝導シートが片面タック性を
有していると、次のように熱伝導シートの着脱作業にお
ける作業性を向上させることができる。例えば、上記一
方の面またはその反対面を電子部品等に被着することに
より電子部品等とヒートシンクとの間に熱伝導シートを
配設した後、上記電子部品等をヒートシンクから引き剥
がしたとき、熱伝導シートが電子部品またはヒートシン
クの所望の側に必ず付着するようにすることができる。
また、本実施の形態の熱伝導シートには両面にPETフ
ィルム91,93が被着されるが、使用時には必ずPE
Tフィルム93から矧がすことができる。更に、このよ
うな片面タック性は、従来は別工程によって付与してい
たが、本実施の形態では、上記のように硬化中に片面タ
ック性を付与することができる。
【0029】従って、本実施の形態では、別工程を施す
ことなく熱伝導シートに片面タック性を付与して、その
熱伝導シートの着脱作業における作業性を良好に向上さ
せると共に製造コストも低減することができる。また、
本実施の形態の熱伝導シートでは、熱伝導フィラーの充
填性及び引裂強度が極めて向上していた。これは、硬化
遅延剤を多量に配合することによってシリコーンゴムの
粘度が低下し、これによって熱伝導フィラーの充填性が
向上する一方、その硬化遅延剤が有するSi−H基によ
ってシリコーンゴムの架橋密度が向上し、引裂強度も向
上したものと考えられる。更に、前述のようにシリコー
ンゴムを低粘度化することにより、撹拌機羽等の摩耗量
も低減することができる。
【0030】また、本実施の形態における熱伝導フィラ
ーとしてフェライトまたは磁性金属を使用すると、熱伝
導シートを通過しようとする電磁波ノイズを吸収するこ
とができる。このような熱伝導シートでは、電子部品等
の放熱用に使用した場合、放熱と同時にその電子部品等
のノイズ対策も行うことができる。具体的には、熱伝導
フィラーとしてフェライトのみを使用する場合、フェラ
イトと磁性金属とを使用する場合、磁性金属のみを使用
する場合が考えられ、それぞれの場合の代表的な配合は
次のようである。
【0031】フェライトのみを使用する場合 フェライト:75〜95wt% シリコーン:4〜24.25wt% 硬化遅延剤:0.15〜5wt% フェライトと磁性金属とを使用する場合 フェライト:1〜94wt% 磁性金属 :1〜94wt% シリコーン:4〜24.25wt% 硬化遅延剤:0.15〜5wt% 磁性金属のみを使用する場合 磁性金属 :75〜95wt% シリコーン:4〜24.25wt% 硬化遅延剤:0.15〜5wt% 更に、これらの熱伝導シートにおいて、硬化遅延剤の配
合を種々に変化させて特性の変化を調べた。結果を表1
に示す。なお、熱伝導フィラーとして上記のいずれを使
用した場合にも硬化遅延剤の配合量(遅延剤量)と各種
特性との対応関係はほぼ同様であった。
【0032】
【表1】
【0033】なお、表1において、◎は非常によい、○
はよい、△は悪い、×は非常に悪い、を表す。表1に示
すように、製造中(混練中)に硬化が始まるのを防止す
る遅延効果は硬化遅延剤を0.05wt%程度の微小量
配合しただけでも発揮されるが、熱伝導フィラーの充填
性向上に関する効果や、引裂強度向上に関する効果(補
強効果)は、それぞれ1.0wt%または3.0wt%
以上硬化遅延剤を配合しないと発揮されない。
【0034】また、硬化遅延剤を33.3wt%以上配
合すると、熱伝導シートが硬くなり過ぎて、タック性が
低下すると共に折れやすくなってしまう。このため、硬
化遅延剤の配合量は、3〜20wt%とするのが望まし
い。この場合、0.25mm程度の薄膜状の熱伝導シー
トも成形可能となり、熱伝導シートの引裂強度・屈曲性
・耐クラック性等も補強材を入れることなく良好に確保
することができる。更に、この配合量では良好な片面タ
ック性が得られる。
【0035】なお、本発明は上記実施の形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の形態で実施することができる。例えば、熱伝導フ
ィラーを熱伝導シートの片面に沈殿させるためには、プ
レス等の方法を用いてもよい。但し、上記ローラによる
成型法はプレス等に比べてコスト的に有利である。ま
た、熱伝導フィラーとしては炭化ケイ素等、他の熱伝導
フィラーを使用することもでき、導電性の熱伝導フィラ
ーを使用すれば電磁波シールドによってノイズ対策を行
うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された熱伝導シートの構成を表
す概略図である。
【図2】 ロールを用いた成形機の構成を表す概略図で
ある。
【符号の説明】
1…シリコーンゴム 3…熱伝導フィラー
51…成形機 53,55,57,59…ロール 91,93…P
ETフィルム 95…材料
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA68 AB08 AB11 AC05 AC10 AC16 AE22 AF44 AH12 BB03 BB04 BB06 BC01 4J002 CP031 CP042 DB006 DE116 EC037 EH107 FD206 FD207 GQ00 5E322 FA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動性を有するシリコーンゴムに熱伝導
    フィラーを充填し、混練・成形してなる熱伝導シートで
    あって、 上記シリコーンゴムに対して、Si−H基を有する硬化
    遅延剤を3〜20wt%配合したことを特徴とする熱伝
    導シート。
  2. 【請求項2】 上記熱伝導フィラーが一方の面側に片寄
    って充填されたことを特徴とする請求項1記載の熱伝導
    シート。
  3. 【請求項3】 上記硬化遅延剤を上記熱伝導フィラーと
    共に上記シリコーンゴムに配合して、混練してシート状
    に成形した後、上記一方の面を下方に向けて硬化させる
    ことによって上記熱伝導フィラーを上記一方の面側に沈
    殿させ粘着力を低下させたことを特徴とする請求項2記
    載の熱伝導シート。
  4. 【請求項4】 上記熱伝導フィラーが磁性体を含むこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱伝導シ
    ート。
  5. 【請求項5】 上記熱伝導フィラーがフェライトまたは
    磁性金属の少なくともいずれか一方を上記磁性体として
    含むことを特徴とする請求項4記載の熱伝導シート。
  6. 【請求項6】 流動性を有するシリコーンゴムに熱伝導
    フィラーを充填し、混練・成形して熱伝導シートを製造
    する熱伝導シートの製造方法であって、 上記熱伝導フィラーと共に、Si−H基を有する3〜2
    0wt%の硬化遅延剤を上記シリコーンゴムに配合して
    混練してシート状に成形した後、一方の面を下方に向け
    て硬化させることを特徴とする熱伝導シートの製造方
    法。
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CN114369368A (zh) * 2021-12-29 2022-04-19 苏州天脉导热科技股份有限公司 一种双面粘性可调的导热垫片及其制备方法

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