JP2003181918A - 賦型用ローラ、賦型された表面を有する積層フィルムの製造方法、および賦型された積層フィルム - Google Patents

賦型用ローラ、賦型された表面を有する積層フィルムの製造方法、および賦型された積層フィルム

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JP2003181918A
JP2003181918A JP2001386275A JP2001386275A JP2003181918A JP 2003181918 A JP2003181918 A JP 2003181918A JP 2001386275 A JP2001386275 A JP 2001386275A JP 2001386275 A JP2001386275 A JP 2001386275A JP 2003181918 A JP2003181918 A JP 2003181918A
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roller
metal sheet
metal
solder
shaping
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Eiji Oishi
英司 大石
Fumihiro Arakawa
文裕 荒川
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローラとは別体で得られる金属シート状の型
をローラに巻き付けて、賦型用ローラとして用いた際
に、継ぎ目の存在により、製品にもたらされる欠点を回
避することを課題とする。 【解決手段】 金属ローラ筒部2aの外面に、必要に応
じ表面メッキ層2bを設けた表面に微細凹凸面3を有す
る金属シート4を、端部を残して両面粘着テープ7を介
して巻き付け、端部を溶接部8により固定し、隙間5お
よび金属シート4の端部4bにかけてハンダ6を充填
し、ハンダ6の表面に研摩部6aを形成して賦型用ロー
ラとし、課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、シート状
で小さいサイズで得られる賦型用型から作成しながら
も、ローラ状に作る際に生じる継ぎ目が引き起こす障害
を回避することが可能な賦型用ローラに関するものであ
る。また、本発明は、そのような賦型用ローラを用いて
行なう、賦型された表面を有する積層フィルムの製造方
法、および、そのような製造方法によって得られた、賦
型されたフィルムを含むものでもある。
【0002】
【従来の技術】美的外観を与えたり、ある決められた表
面の反射性等の光学的性能を付与する等の目的で、樹脂
層等の表面に賦型(凹凸付与、もしくはエンボスとも言
う。)を行なうことはよく行なわれる。賦型用の型とし
ては、平板状のものもあるが、長尺のシートに対する賦
型を行なう際には、シートを間欠的に走行させるか、も
しくは1枚毎に切断したシートに賦型を行なわなければ
ならず、非効率であるため、ローラの表面に賦型用型面
を形成した賦型用ローラが使用されている。
【0003】賦型用ローラの表面に、それほど微細では
ない凹凸形状の型面を形成するには、表面が平滑なロー
ラを準備し、ローラ表面にエッチング等の化学的手段、
切削、または機械的彫刻、もしくはレーザー彫刻等によ
り行なうことができる。しかしながら、凹凸形状が微細
なものである場合には、最初に得られる型が平板状の基
板上に型面が形成されたものであることが多く、その寸
法は、概して、一般的なローラの円周よりも小さいた
め、ローラを作成するには、同じ型面を持つ型を多数複
製し、ローラの円周方向および面長方向に並べて、ロー
ラに取付ける必要がある。
【0004】複製の方法としては、例えば、メッキを行
なって、メッキで形成された金属シートを剥がすことに
より行なうことができ、一度目のメッキでは、凹凸形状
が反転するので、必要であれば、反転したものに二度目
のメッキを行ない、必要な数の型を複製することができ
る。この際に、一度目のメッキで得られたものを並べて
おき、二度目のメッキを行なえば、ローラの円周および
面長に相当する大きさの型面を有する金属シートを得る
ことができる。特開平7−314567号公報には、フ
レネルレンズの金型を貼り合せた成型用ロールが開示さ
れていて、電鋳法によってもよいシート状の金型が、こ
こでは1枚、成型用ロールに巻き付けられ、耐熱性接着
剤で固定されている。
【0005】しかし、得られた所定の大きさの金属シー
トをローラの表面に固定して得られる賦型用ローラを用
いてシート状物に賦型を行なおうとすると、不連続な継
ぎ目が生じる。上記の従来技術においては、フレネルレ
ンズの金型の凹凸が比較的大きいので、継ぎ目の影響を
あまり考慮する必要がないが、金型の凹凸が微細なもの
になると、型面の凹凸にくらべ、高低差やピッチの大き
い凹凸が、継ぎ目に由来してシート状物の表面に形成さ
れ、製品の厚みムラとなる結果、製品を巻き取った際
に、継ぎ目に相当する部分が製品ロールから突出する。
このため、上に重なる部分のシート状物が変形し、ま
た、後に、製品ロールから製品を繰り出すと、しわや、
部分的な伸びを生じ、製品の外観、もしくは光学的性能
等を損なうことが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、ロ
ーラとは別体として得られる金属シート状の型をローラ
に適用して、賦型用ローラとして用いた際に、継ぎ目の
存在により、製品にもたらされる欠点を回避することを
課題とするものである。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明においては、上記の課題
を解決するため、金属シートを巻き付けて両端部をロー
ラ上に溶接して固定し、隙間にハンダを充填し、かつ、
ハンダ表面を研摩することにより、課題を解決すること
ができた。
【0008】第1の発明は、微細凹凸面を有する金属シ
ートが、前記微細凹凸面を外側にして金属ローラ表面の
円周方向に隙間を有して巻き付けられ、巻き付けられた
前記金属シートの円周方向の端部は、前記金属ローラ表
面に溶接により固定されており、前記隙間にはハンダが
充填され、かつ前記ハンダの表面は研摩された研摩部を
形成している賦型用ローラに関するものである。第2の
発明は、第1の発明において、前記金属シートは、前記
金属シートの両端部に沿った部分を除き、前記金属ロー
ラ表面に両面粘着テープを介して固定されていることを
特徴とする賦型用ローラに関するものである。第3の発
明は、第1または第2の発明において、前記ハンダの表
面と前記金属シートの前記金属ローラ半径方向における
段差が100μm以下であることを特徴とする賦型用ロ
ーラに関するものである。第4の発明は、第1〜第3い
ずれかの発明において、前記金属ローラの表面の材質と
前記金属シートの材質が同じか、もしくは共通成分を有
していることを特徴とするいずれか記載の賦型用ローラ
に関するものである。第5の発明は、長尺の基材フィル
ムを、第1〜第4いずれかの発明の賦型用ローラの前記
微細凹凸面上を、電離放射線硬化性樹脂をはさんで巻き
付けて走行させた状態で、前記電離放射線硬化性樹脂に
電離放射線を照射して前記電離放射線硬化性樹脂を硬化
させると共に前記基材フィルムに接着させ、その後、前
記基材フィルムごと剥がすことからなる、賦型された表
面を有する積層フィルムの製造方法に関するものであ
る。第6の発明は、長尺の基材フィルム上に、電離放射
線硬化性樹脂の硬化物の層が積層されており、前記硬化
物の層の表面には、微細凹凸面が形成されており、か
つ、一定ピッチ毎に、基材フィルムの幅方向に、賦型用
ローラの研摩部の表面形状が転移された光学検知可能な
帯状区域を有していることを特徴とする賦型された積層
フィルムに関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の賦型用ローラの
好ましい実施例を示す斜視図である。この実施例の賦型
用ローラ1は、左右両軸を有した金属ローラ2のローラ
面の表面に、外側となる面が微細凹凸面3となった四角
形の金属シート4が巻き付けられて固定されたものであ
る。金属ローラ2は、このように軸付きのものであって
も、軸無しのものであってもよい。巻き付けられた金属
シート4は、図示の例では、左右方向の長さがローラ面
長よりも短く、円周方向の長さはローラ円周にほぼ等し
く、巻き付けた際に、円周方向の両端の端面どうしが向
かい合う箇所では、若干の隙間5を生じる寸法とされて
おり、隙間5には、ハンダ5が充填されている。なお、
以降で端面というときは、金属シート4を金属ローラ2
に巻き付けたときの円周方向の端面を指すものとする。
勿論、金属シート4は、ローラ面長と等しいものであっ
てもよい。
【0010】図2は、図1を引用して説明した賦型用ロ
ーラ1の断面を示す図である。図2(a)は、賦型用ロ
ーラの金属シート4の接合部分のある半分の断面を示し
たもので、図2(b)は、図2(a)中、楕円で囲んだ
部分の接合部分の拡大図である。図2(a)に示すよう
に、賦型用ローラ1の金属ローラ2は、内側に中空の金
属ローラ筒部2aを有しており、表面側(=外側)には
表面メッキ層2bを有している。金属シート4は、表面
メッキ層2b上に、両面粘着テープ7を介して貼り付け
られることにより、金属ローラ2の表面に固定されてい
る。
【0011】図2(b)に示すように、金属シート4の
接合部分では、両面粘着テープ7が金属シート4の両端
部4bに沿った部分を除いて適用されているので、金属
シート4の両面粘着テープのない部分4cでは、金属シ
ート4は、両面粘着テープ7による固定がなされていな
く、替わりに、金属シート4の両方の端部4bと表面メ
ッキ層2bとの間に溶接により溶接部8を形成すること
により、金属ローラ2の表面に固定されている。金属シ
ート4の金属ローラの表面への固定は、端部の部分にお
ける溶接のみでも可能ではあるが、両面粘着テープ7を
用いて、ほぼ全面を金属ローラ2の表面に貼り付けた方
が固定が完全であり、部分的に圧力がかかった際におい
ても、金属シート4と金属ローラ2との密着が保たれる
ので好ましい。
【0012】この実施例においては、固定された金属シ
ート4は、向かい合う両方の端面4aの間に隙間5を有
し、また、端部4bでは、両面粘着テープ7を介してい
ないので、両面粘着テープのない端部4bは傾斜を有し
ている。ハンダ6は、この隙間5を充填すると共に、隙
間の両側の金属シート4の端部の上記の傾斜を有する部
分にかけて連続的に、即ち、隙間5および隙間5の両側
に渡って設けられている。ハンダ6の表面は、設ける際
の厚みムラを有し、かつハンダが溶けているときの表面
張力により盛り上がっており、金属シート4の表面より
も、金属ローラ2の半径方向に突出するので、研摩を行
なって研摩部を形成することにより、ハンダ6の金属シ
ート4からの突出を極力少なくすることが好ましく、金
属シート4の表面からの突出が100μm以下となるよ
う研摩することが好ましい。
【0013】本発明の賦型用ローラ1は、より実際的に
は、さらに種々の態様、もしくは付加的な要素が組み合
わさったものであってもよい。まず、金属ローラ2は、
金属ローラ筒部2aに表面メッキ層2bを設けたものと
したが、原則的には、表面メッキ層は無くてもよい。た
だし、表面メッキ層2bを設けると、金属ローラ筒部2
aの表面に傷や凹凸があっても、表面メッキ層2bが、
それらの欠点を充填し得るし、表面の研摩により、平滑
性と所定の半径を有する金属ローラ2を得やすい利点が
ある。また、表面メッキ層2bを、金属シート4を構成
する素材と同じもの、即ち、同じ金属どうし、同じ合金
どうし、または、共通成分を有する素材どうしとするこ
とにより、溶接が容易になる利点が生じる。一例とし
て、表面メッキ層2bおよび金属シート4がいずれもニ
ッケル製であると、溶接が容易である。また、金属ロー
ラ2は、ローラ表面が平滑で断面の真円度の高いものが
好ましく、平滑度については、表面粗さ(十点平均粗
さ)Rzが3μm以下であることが好ましい。
【0014】金属シート4は、メッキによって形成され
たものであることが好ましく、所定の微細凹凸および寸
法を有する型面に金属メッキを厚く施して、金属層を形
成した後、形成された金属層を剥がすことにより得られ
るものである。厚みは、特に限定するものではないが、
取り扱い上、50μm〜300μmであることが好まし
い。
【0015】金属メッキをするために準備される型面
は、種々の方法によって製造されたものであり得るが、
金属ローラ2の表面に直接形成し得るものよりも、平板
状でしか得られないものの方が、本発明の賦型用ローラ
1用として、より適しており、概して、微細凹凸を有す
るものである。また、このような型は、大きいサイズの
ものであってもよいが、小さいサイズのものしか得られ
ないものも多く、いずれかと言えば、後者の方が本発明
に適している。このような例としては、(1)半導体用
の露光装置を使用して露光し、エッチングすることによ
り得られる微細凹凸を有した基板、(2)感光性樹脂上
にレーザー光の干渉露光、および現像を行なって得られ
る、ホログラムや回折格子等の微細凹凸を有する樹脂基
板、または、(3)サンドブラストもしくはビーズショ
ットにより得られる、主として反射性調節用の微細凹凸
を有する基板、等である。これら基板の微細凹凸の程度
は、微細凹凸の種類にもよるが、1μm以下のものであ
り、下限は特にないが、一例として0.1μm以上であ
る。
【0016】上記のようにして得られる、微細凹凸を有
した基板は、同じ方法によって、ローラ表面を被覆する
のに足りる必要枚数を作成するか、得られた一つの基板
から、適宜な手法、たとえば、メッキや感光性樹脂によ
る型取りにより、必要枚数を作成し、共通の基板上に、
金属ローラ表面の大きさに合わせて並べる等して、所定
の微細凹凸および寸法を有する型面として用いる。基板
もしくはその複製物を並べるときは、間隔をあけてもよ
く、もしくは、間隔をあけなくてもよい。図3は、その
ようにして準備した型面から得た金属シート4の平面図
で、この図示の例では、基板もしくはその複製物を互い
に間隔をあけて並べ、型取りしたものであり、金属シー
ト4には、そのほぼ1/9のサイズの微細凹凸型3aが
間をあけて配列している。
【0017】型面にメッキする際の金属としては、型面
の微細凹凸の再現性、賦型用ローラに適用した際の硬
度、もしくは耐久性、耐腐食性、金属ローラ表面に巻き
付けることを可能とする加工性(=曲げやすさ)を考慮
して選択し、具体的には、ニッケル、鉄、クロム、もし
くは銅等の金属、もしくはそれらの合金である。
【0018】金属シート4を金属ローラ2の表面に貼り
付けるための両面粘着テープ7としては、接着力の確保
の点と両面粘着テープのクッション性が影響を及ぼさな
いよう、厚みが10μm〜200μmであり、かつ、厚
みムラの少ないものを選択して使用することが好まし
い。両面粘着テープの厚みムラも、金属シート4を介し
て金属シート4の表面の凹凸となり得るからである。
【0019】両面粘着テープ7を適用する際には、金属
ローラ2の表面、もしくは金属シートの微細凹凸面でな
い方、のいずれでもよいが、図3に示すように、金属シ
ート4の端面付近に両面粘着テープのない部分4cを形
成する意味では、まず、金属シート4の裏面に適用し、
その後、両面粘着テープ7を伴なった金属シート2を金
属ローラ2の表面に適用することが好ましい。金属シー
ト4を金属ローラ2の表面に適用する際には、間に気泡
が残らないよう、ゴムローラ等で加圧しつつ、徐々に貼
って行くことが好ましい。なお、金属シート4の端部4
bに両面粘着テープのない部分4cを形成する際には、
両面粘着テープのない部分4cは、金属シート4の端面
4aから1mm〜5mm程度とすることが好ましい。こ
のように、両面粘着テープのない部分4cを形成するこ
とにより、金属シート4を金属ローラ2の表面に溶接す
る際の熱が両面粘着テープ7に影響を与えることを回避
することができる。
【0020】なお、以上の説明においては、いずれの金
属シート4も、長方形であるものを念頭においたが、図
4に示すような長方形から外れたものでもあり得る。図
4(a)に示すものでは、金属シート4の一方の端面
(図では上辺)に半円形の突出部9aが形成されてお
り、対応する他の端面(図では下辺)には半円形の凹部
9bが形成されている。図4(b)に示すものでは、一
方の端面に、ジグザグ状の突出部9aが形成されてお
り、対応する他の端面には、対応するジグザグ状の凹部
9bが形成されている。さらに図4(c)に示すもので
は、いずれの端面も右下がりの傾斜を有した平行四辺形
状とされている。
【0021】長方形以外の金属シート4を金属ローラに
巻き付けるときは、端面を溶接するとすれば、溶接部の
面積、溶接が線状に形成されるのであれば溶接部の長
さ、溶接部が点状に形成されるのであれば溶接部の数が
増すから、溶接の強度が増し、金属シートが金属ローラ
により強固に固定される。また、図4(a)に示すよう
に、突出部9aおよび凹部9bが金属シートの上下両辺
の左右の一方に偏って存在するときは、賦型用シート1
を製作して賦型を行なった際に、製品の方向性を示すこ
とが可能となる。さらに、図4(a)に示す平行四辺形
状の場合には、賦型用シート1を製作して賦型を行なっ
た際に、製品の一定ピッチごとに生じるしわや厚みムラ
による、製品ロールの欠点を生じにくくなる利点があ
る。
【0022】金属シート4の端面4aに沿って行なう溶
接は、種々の方式によって行なうことができるが、ごく
狭い面積でのスポット溶接が可能で、周囲への熱の影響
を少なくすることが可能なレーザー溶接によって行なう
ことが好ましい。レーザー溶接によれば、点状の溶接が
可能であるが、溶接箇所のピッチを細かくすることによ
り事実上、線状の連続的な溶接を行なうことが可能であ
り、また、金属シート4の端面4aと金属ローラ2との
間の、ハンダが侵入する隙間を形成しないようにするこ
とができる。
【0023】ハンダ6は、鉛およびスズの合金、もしく
はさらにビスマスを含有する等のものを使用することが
できる。一般的にハンダがつきやすい金属は金、銀、
銅、黄銅、もしくは鉛等であり、ニッケル、亜鉛、もし
くは鋼、または亜鉛メッキ鋼板やニッケルメッキ鋼板は
ハンダがつきにくい部類であるので、活性剤としての塩
素化合物が入っていない非塩素系ハンダを使用すること
が好ましく、例えば、日本アルミット(株)製、商品
名;「アルミットKR−19」を使用することができ
る。ハンダ6は、金属シート4の両端の間の隙間5、お
よび隙間5の両側の金属シート4の表面側の傾斜部にか
けて連続に設けるが、金属シート4が下層に両面粘着テ
ープ7を介しているときは、両面粘着テープ7の直上を
避けて設けることが望ましい。
【0024】ハンダ6の表面の盛り上がりを、ハンダの
突出が100μm以下となるよう研摩することが好まし
いことは先に述べたが、ハンダ6のある部分は、研摩部
は、金属シート4が長方形であれば、賦型用ローラ1の
面長方向を向くので、対象物に賦型を行なった際に、賦
型用ローラ1の一ピッチごとに、ハンダ6の研摩部6a
に相当する表面形状が賦型される。従って、研摩する際
に、ハンダの突出をならす(=突出部を低くする。)の
に加え、この賦型用ローラ1を用いて得られる製品上に
好ましい表面形状を付与できるよう、研摩部4aの表面
形状を決めることができる。
【0025】一例として、図1に示すようなハンダ6の
表面をローラ面長方向に研摩して研摩部を形成しておく
と、賦型により図6に示すような製品17が得られたと
すれば、帯状区域19の図6の上下方向が研摩方向であ
る。この場合、図7(a)に示すように、研摩方向に直
角で、かつ製品17に垂直な方向の面S1を想定する
と、左上方に設置された光源20からS1面を通って帯
状区域19に入射した光は、反射して、同じ面を通り、
右上方に設置された受光部21により検出することがで
きる。また、図1に示すようなハンダ6の表面をローラ
面長方向に対して直角方向に研摩して研摩部を形成して
おくと、賦型により図6に示すような製品17が得られ
たとすれば、帯状区域19の図6の左右方向が研摩方向
である。この場合、図7(b)に示すように、研摩方向
に直角で、かつ製品17に垂直な方向の面S2を想定す
ると、奥側上方に設置された光源20からS2面を通っ
て帯状区域19に入射した光は、反射して、同じ面を通
り、手間上方に設置された受光部21により検出するこ
とができる。従って、製造機械や加工機械に設置された
光源20、および受光部21の位置に合せて、4aの表
面形状を決めることができる。いずれにせよ、帯状区域
の光反射性により、製品17の所定の位置を光学検知す
ることが可能であり、その位置情報に基づき、製品17
を幅方向に裁断して1枚ずつの枚葉製品にしたり、打抜
いたりする等の加工を行なうことができる。
【0026】帯状区域18を、上記のようにして光反射
性として光学検知する以外に、帯状区域18を光非反射
性として光学検知することもできる。要するに、帯状区
域18の光学的な特性を、その他の区域と異なるように
すればよい。
【0027】次に、本発明の賦型用ローラ1を用いて、
積層フィルムの表面に賦型を行ない、賦型された表面を
有する積層フィルムを製造する方法について説明する。
【0028】図5は、賦型された表面を有する積層フィ
ルムを製造するための装置、および方法を概略的に説明
する図である。装置は、中央の賦型用ローラ13(本発
明の賦型用ローラ1である。)と、基材フィルムを導入
するためのニップローラ12a、得られた製品を賦型用
ローラ13から離型するための離型ローラ12bとが水
平方向に、互いにニップ可能にフレーム(図示せず。)
内に設置されており、賦型用ローラ13の下方には塗液
を塗付するための塗付装置14が、賦型用ローラ13の
表面に塗液を塗付可能な位置に設置されており、また、
賦型用ローラ13の上方には、塗液を硬化させるための
紫外線照射装置16が、下方に向かって紫外線が照射可
能となるよう設置されたものである。このほか、図示は
しないが、基材フィルムを供給するためのロール給紙
機、製品ロールを巻き取るためのロール排出機、塗液を
貯蔵し、塗付装置に供給する塗付液溜めおよびポンプ、
紫外線光源用電源装置、各ローラを駆動するための原動
機、並びに排気装置等が備わっている。なお、紫外線の
替わりに電子線を照射するときは、紫外線照射装置の替
わりに電子線照射装置を設置して用いる。
【0029】まず、図示しないロール給紙機から長尺の
基材フィルム11が図5中では左側より、矢印で示す水
平方向に送られ、ニップローラ12aと賦型用ローラ1
3との間に向かって走行する。一方、時計回りに回転す
る賦型用ローラ13の下方に設置された塗付機14から
賦型用ローラ13に向かって塗液(紫外線硬化性塗液)
15が塗付されるので、賦型用ローラ13およびニップ
ローラ12aがニップされる箇所において、基材フィル
ム11に塗液15が付着して、微細凹凸面13aの微細
凹凸内に塗液が充填され、賦型用ローラ13およびニッ
プローラ12a間のギャップにより塗付量が規制され
る。
【0030】塗液15が付着した基材フィルム11は、
賦型用ローラ13の回転と共に走行して賦型用ローラ1
3の上方に到達し、設置されている紫外線照射装置16
により紫外線の照射を受けて、塗液15が硬化し、賦型
用ローラ13の微細凹凸面13a(図1および図2中の
符号3に相当。)の微細凹凸が賦型され、かつ、硬化し
た塗液15’(=硬化塗膜15’と言う。)と基材フィ
ルム11とが接着し積層する。その後、基材フィルム1
1と興亜塗膜15’とは走行を続け、離型ローラ12b
により賦型用ローラ13から剥離されて、賦型された表
面を有する積層フィルムを得ることができる。なお、こ
のように、賦型用ローラ13に先に塗液を塗付してから
基材フィルム11が接する以外に、先に基材フィルム1
1に塗液を塗付してから、賦型用ローラ13が接するよ
うにしてもよく、あるいは、基材フィルム11が賦型用
ローラ13に接する位置で、塗液が適用される、すなわ
ち、基材フィルム11および賦型用ローラ13両方に、
塗液が同時に接する方式でもよい。要は、長尺の基材フ
ィルム11を賦型用ローラ13の微細凹凸面上に、塗液
をはさんで巻き付けて走行させることができればよい。
【0031】基材フィルム11としては、透明樹脂フィ
ルム、もしくはそれよりも厚みのある透明樹脂シートを
使用することが好ましい。
【0032】基材フィルム11を構成する樹脂として
は、トリアセチルセルロース(略してTAC、セルロー
ストリアセテートとも言う。)、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)等のポリエステル、ジアセチルセルロ
ース、アセテートブチレートセルロース、ポリエーテル
サルホン、アクリル系もしくはメタクリル系、ポリウレ
タン系、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホ
ン、ポリエーテル、ポリメチルペンテン、ポリエーテル
ケトンフィルム、(メタ)アクリルロニトリル等の樹脂
のフィルムが使用できる。基材フィルム11の厚みは、
通常25μm〜1000μm程度、好ましくは、200
μm以下とする。得られた製品を液晶ディスプレイ用の
偏光板に適用する場合には、複屈折がないTACが基材
フィルム11として特に好ましい。
【0033】塗液15は、いわゆる電離放射線硬化性樹
脂組成物からなる。電離放射線硬化性樹脂組成物は、主
として紫外線・電子線のような電離放射線の照射によ
り、開始剤なしで、もしくは開始剤の作用を受けて重合
反応を起こし得る官能基を有するオリゴマーおよび/ま
たはモノマーからなる。
【0034】上記のオリゴマーもしくはモノマーとして
は、主に、エチレン性二重結合を有するラジカル重合性
のものが用いられるが、これ以外にも、エポキシ基含有
化合物のような光カチオン重合性のオリゴマーおよび/
またはモノマーを必要に応じ、光カチオン開始剤と共に
用いることができる。
【0035】エチレン性二重結合を有するラジカル重合
性のオリゴマーもしくはモノマーとしては、ポリエステ
ル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール
樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹
脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリ
レート等のオリゴマー又はプレポリマーを用いることが
できる。また、次段落のエチレン性二重結合を有するラ
ジカル重合性のモノマーが重合したオリゴマーもしくは
モノマーも用いることができる。
【0036】エチレン性二重結合を有するラジカル重合
性のモノマーとしては、エチル(メタ)アクリレート、
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレ
ート、カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレ
ート、もしくはアクリルアミド等の単官能もしくは多官
能(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタアクリル
酸、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン
等の単官能モノマー、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ト
リプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、もしくはペ
ンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート等
の2官能(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、もしくはペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)ア
クリレート、またはペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、もしくはジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートを用
いる事ができ、これらモノマーは、希釈剤としても使用
し得る。
【0037】エチレン性二重結合を有するラジカル重合
性のオリゴマーもしくはモノマーを使用する際に、必要
に応じ配合する開始剤としては、アセトフェノン類、ベ
ンゾフェノン類、ケタール類、アントラキノン類、チオ
キサントン類、アゾ化合物、下酸化物、2,3−ジアル
キルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、チウラム
化合物、もしくはフルオロアミン化合物等が用いること
ができる。
【0038】エチレン性二重結合を有するラジカル重合
性のオリゴマーもしくはモノマーに配合する開始剤の具
体例としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェ
ニル−ケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ
(株)製、商品名;イルガキュア184として入手可
能)、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]
−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシ
ャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア
907として入手可能)、ベンジルジメチルケトン、1
−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプ
ロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパ
ン−1−オン、もしくはベンゾフェノン等を例示するこ
とができ、一種もしくは二種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
【0039】このほか、電離放射線硬化性樹脂組成物
は、さらに、溶剤乾燥型樹脂を含有していてもよく、溶
剤乾燥型樹脂としては、主として熱可塑性樹脂が用いら
れる。このような熱可塑性樹脂としては、通常用いられ
るものが使用され、例えば、フェノール樹脂、尿素樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミ
ン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素
共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が使用
可能である。
【0040】本発明の賦型用ローラ、および上記の本発
明の製造方法によって得られる製品について、説明す
る。
【0041】本発明の賦型された積層フィルムは、長尺
の基材フィルム11上に、図5を用いて説明したよう
に、電離放射線硬化性樹脂の硬化物の層からなる硬化塗
膜15’が積層されており、この硬化塗膜の表面には、
微細凹凸が形成されたものであり、さらに、一定ピッチ
毎に、基材フィルム11の幅方向(図6)に、賦型用ロ
ーラの研摩部の表面形状が転移された帯状区域19を有
しているものである。
【0042】この帯状区域は、金属シート4を金属ロー
ラ2に巻き付けて賦型用ローラ1を作成するために生じ
た継ぎ目に由来するもので、特に何も考慮しないとき
は、製品の表面の微細凹凸よりも突出した突出部を生
じ、突出部自体が欠点であるのに加えて、製品を巻き取
った際に、さらに突出部以外の部分に欠点を付与し得る
ものであるが、本発明においては、賦型用ローラ1の研
摩部の表面が転移されたものとしたので、最大でも段差
が100μm以下であり、従来のように、それ自体が欠
点であることがなく、しかも、製品を巻き取った際に、
他の部分に欠点を付与することがない上、研摩方向と製
造機械や加工機械において、製品のピッチを検出するた
めのマークとして利用可能である。
【0043】
【実施例】ガラス基板上に感光性樹脂を塗布し、乾燥さ
せたものに対し、ケミカルエッチングを施して、微細凹
凸がハニカム構造状に密に形成された微細凹凸構造を有
する面を形成した。得られたものを微細凹凸側が上にな
るようにして、縦横に一定間隔で並べて平板上に固定
し、原型とした。このようにして準備された原型の微細
凹凸側にメッキを行ない、メッキ層を剥離することによ
り、幅;800mm、長さ;470mm厚みが100μ
mで、光拡散性の微細凹凸を賦型し得るニッケル電鋳型
シートを得た。
【0044】金属ローラとしては、鉄心に厚み;100
μmのニッケルメッキを施した、ローラ直径;300m
m、ローラ面長;1600mmのものを準備し、先に得
たニッケル電鋳型シートの微細凹凸側とは反対側に両面
粘着テープ(日東電工(株)製、「透光型樹脂銘板用透
明両面接着テープ」、厚み;50mm)を長さ方向の端
面から3mmまでの間を除いた全面に貼付けたものを、
両面粘着テープ側が金属ローラ側を向くようにして、ゴ
ムローラで押し付けながら、気泡が入らぬように徐々に
貼付けた。このとき、金属ローラは図5に示す賦型用ロ
ーラ13に替えて設置しておき、ゴムローラとしては、
表面がゴム製のニップローラ((株)東京かつら製、硬
度;30度)12aを利用して行なった。
【0045】貼り付けられたニッケル電鋳型シートの両
端部をレーザー溶接法による点溶接を、間隔を狭めて3
00μmのピッチで行なうことにより、線状に溶接した
後、両端部の間の隙間および、両端部上を覆ってハンダ
(日本アルミット(株)製、アルミットKR−19)を
施した。ただし、ハンダは、両面粘着テープのない、端
面から最大2mmまでの範囲とした。施されたハンダの
表面は高さが不揃いで、かつ盛り上がっているため、サ
ンドペーパーを用いて研摩を行ない、最終的には#10
00のサンドペーパーを用いて、ハンダと金属シートの
部分との段差を20μmとした。
【0046】上記のようにして得られた賦型用ローラを
図5に示す賦型用ローラ13として使用し、基材フィル
ム11としては厚みが125μmの長尺のポリエチレン
テレフタレート樹脂フィルム(東洋紡(株)製、品番;
A4300)を走行させ、紫外線硬化性樹脂(大日本イ
ンキ化学工業(株)製、品番;RC20−075)を賦
型用ローラの表面に供給し、その上に基材フィルム11
をラミネートした後、賦型ローラ13上で、基材フィル
ム11側より紫外線ランプ(フュージョンUVシステム
(株)製、品名;Dバルブ)を用いて紫外線を照射し、
紫外線硬化性樹脂を硬化させると共に、基材フィルム1
1に接着させ、その後、賦型用ローラから基材フィルム
11ごと剥離して、硬化した樹脂層に微細凹凸が賦型さ
れた積層フィルムを巻き取って製品ロールを得た。
【0047】得られた積層フィルムの、微細凹凸が賦型
された部分では、透過光もしくは反射光を−40°〜+
40°の範囲に均等に分散させるものであり、一例とし
て、モバイル端末等の反射板に使用すると、観察する際
の輝度変化、色ムラがなく、違和感のない光を得ること
ができるものであった。
【0048】このように、賦型用ローラを用いて連続的
に生産することにより、平板プレスにより製品を1枚ず
つ製造する枚葉方式では、製品1m2あたりに2分の製
造時間を要してたのが、例えば10m/minの速度で
生産することにより、製品1m2ごとに6秒で済み、効
率が飛躍的に向上している。
【0049】得られた製品ロールの外観は平滑であり、
巻き姿としての欠点がないのは勿論のこと、製品ロール
から賦型フィルムを繰り出しても、しわや、部分的な伸
び等の欠点をを生じてなく、巻き取ってから1日置いた
後に、製品ロールから賦型フィルムを繰り出しても、同
様であり、賦型フィルムの外観上の欠点、もしくは光学
的性能の低下した部分が生じなかった。また、この製品
ロールから賦型フィルムを繰り出して、裁断する際に、
賦型用ローラのハンダ研摩部分に相当する箇所が、回折
格子とは異なる光反射性を有しているため、光源と光電
管を利用して位置検出を行なうことができ、得られた位
置情報を基に、裁断を行なうことができた。なお、賦型
用ローラのハンダの研摩の程度により、段差が10μ
m、50μm、および100μmのものを比較したが、
いずれも製品に与える影響は無く、段差が200μmの
ものが製品ロールの外観、および繰り出した状態が不良
であった。
【0050】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、微細凹凸面を
有する金属シートを金属ローラに巻き付けたときの隙間
にハンダを充填し、ハンダ表面を研摩してあるので、継
ぎ目が突出していることによりもたらされる製品の欠点
を回避することが可能な賦型用ローラを提供することが
できる。請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効
果に加え、金属シートが両面粘着テープを介して金属ロ
ーラに固定されていることにより、固定が完全で、部分
的な圧力がかかっても、密着を保つことが可能な賦型用
ローラを提供することができる。請求項3の発明によれ
ば、請求項1または請求項2の発明の効果に加え、ハン
ダの表面と金属シートの段差の程度を規定したので、継
ぎ目に由来する製品の欠点をより確実に回避することが
可能な賦型用ローラを提供することができる。請求項4
の発明によれば、請求項1〜請求項3いずれかの発明の
効果に加え、金属ローラの表面と金属シートの材質が同
じか、もしくは共通成分を有するものとしたので、両者
間の溶接状態がより完全で強固である賦型用ローラを提
供することができる。請求項5の発明によれば、請求項
1〜請求項4いずれかの発明の賦型用ローラを用いて、
長尺の基材フィルム上の電離放射線硬化性樹脂に賦型を
行なうので、賦型用ローラの微細凹凸面が再現され、か
つ、賦型用ローラ上の金属シートの継ぎ目に由来する製
品の欠点を生じることのない、賦型された表面を有する
積層フィルムの製造方法を提供することができる。請求
項6の発明によれば、長尺の基材フィルム上に、微細凹
凸が賦型された電離放射線硬化性樹脂の硬化物の層の一
定ピッチ毎に、賦型用ローラの研摩部の表面形状が転移
された光学検知可能な帯状区域を有しているので、この
帯状区域を検知して裁断、もしくは打抜き等の加工を行
なうことが容易な賦型された積層フィルムを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の賦型用ローラの実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1の賦型用ローラ1の断面を示す図である。
【図3】賦型用ローラに巻く金属シートの平面図であ
る。
【図4】金属シートの種々の外形を示す平面図である。
【図5】賦型用ローラを用いて賦型を行なうための装置
および方法を示す図である。
【図6】賦型して得られた製品を示す平面図である。
【図7】継ぎ目に相当する部分の利用方法を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 賦型用ローラ 2 金属ローラ 3 微細凹凸面 4 金属シート 5 隙間 6 ハンダ 7 両面粘着テープ 8 溶接部 17 製品(賦型された積層フィルム) 19 帯状区域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00 9:00 9:00 Fターム(参考) 3J103 AA02 AA61 EA06 FA18 GA16 GA23 HA31 4F100 AG00 AK01A AK01B AK41 AT00A BA02 DC01 DC22 DD07B EH46 EH461 EH71 EH711 EJ15 EJ151 EJ54 EJ542 EJ86 EJ861 GB41 HB21B JB14B 4F209 AC03 AG01 AG03 AG05 PA03 PB02 PC05 PG05 PQ03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細凹凸面を有する金属シートが、前記
    微細凹凸面を外側にして金属ローラ表面の円周方向に隙
    間を有して巻き付けられ、巻き付けられた前記金属シー
    トの円周方向の端部は、前記金属ローラ表面に溶接によ
    り固定されており、前記隙間にはハンダが充填され、か
    つ前記ハンダの表面は研摩された研摩部を形成している
    賦型用ローラ。
  2. 【請求項2】 前記金属シートは、前記金属シートの両
    端部に沿った部分を除き、前記金属ローラ表面に両面粘
    着テープを介して固定されていることを特徴とする請求
    項1記載の賦型用ローラ。
  3. 【請求項3】 前記ハンダの表面と前記金属シートの前
    記金属ローラ半径方向における段差が100μm以下で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2記載の賦
    型用ローラ。
  4. 【請求項4】 前記金属ローラの表面の材質と前記金属
    シートの材質が同じか、もしくは共通成分を有している
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか記載の賦
    型用ローラ。
  5. 【請求項5】 長尺の基材フィルムを、請求項1〜請求
    項4いずれか記載の賦型用ローラの前記微細凹凸面上
    を、電離放射線硬化性樹脂をはさんで巻き付けて走行さ
    せた状態で、前記電離放射線硬化性樹脂に電離放射線を
    照射して前記電離放射線硬化性樹脂を硬化させると共に
    前記基材フィルムに接着させ、その後、前記基材フィル
    ムごと剥がすことからなる、賦型された表面を有する積
    層フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 長尺の基材フィルム上に、電離放射線硬
    化性樹脂の硬化物の層が積層されており、前記硬化物の
    層の表面には、微細凹凸面が形成されており、かつ、一
    定ピッチ毎に、基材フィルムの幅方向に、賦型用ローラ
    の研摩部の表面形状が転移された光学検知可能な帯状区
    域を有していることを特徴とする賦型された積層フィル
    ム。
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