JP2009226697A - スタンパーローラの製造方法及びその方法で製造されたスタンパーローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に規則的な微細凹凸パターンが形成されたエンボスシートを、欠陥なく高品質に製造することができるスタンパーローラの効率的な製造方法の提供。
【解決手段】素管ローラ34表面にスタンパー26dを設けたスタンパーローラ36の製造方法であって、原版ローラの凹凸形状を転写した基材20の表面に電鋳箔26aを設ける電鋳箔製造工程と、電鋳箔26aを基材20から剥離して剥離シート26bとする剥離工程と、剥離シート26bをレーザー切断した切断剥離シート26cを素管ローラ34と同径のサクションローラ30に吸引固定した後、切断剥離シート26cの断面を突き合わせてレーザー溶接し円筒状にする円筒接合工程と、サクションローラ30に送風して円筒状の切断剥離シート26dを脱型する円筒脱型工程と、脱型された円筒状の切断剥離シート26dを素管ローラ34に嵌め込む円筒嵌込工程とからなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、スタンパーローラの製造方法及びその方法で製造されたスタンパーローラに係り、特に、基材表面の凹凸形状上に電気鋳造法によって電鋳箔を設け、該電鋳箔を前記基材から剥離した剥離シートを素管ローラ表面に設けることで製造するスタンパーローラの製造方法及びその方法で製造されたスタンパーローラに関する。
近年、液晶等の電子ディスプレイの用途に、エンボスシートが採用されている。また、広く光学用途として、レンチキュラーレンズやフライアイレンズ等の平板状レンズ、光拡散シート、輝度向上シート、光導波路シート、プリズムシート等のエンボスシートが使用されている。このようなエンボスシートとしては、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成されたものが公知である。このような規則的な微細凹凸パターンを形成する手法としては、各種の方法が知られている。
各種の方法の中でも、例えば、表面に規則的な凹凸パターンが形成されているスタンパーローラの表面に塗布手段で樹脂を塗布し、連続走行されるシートをスタンパーローラとニップローラとで挟み、スタンパーローラの樹脂をシートに接触させた状態で、電離放射線を樹脂に照射して硬化させ、その後シートをスタンパーローラより剥離させて、微細凹凸パターンが形成されたエンボスシートを得ることが一般に行われている。
しかしながら、このスタンパーローラを製作するにあたり、ローラ表面をダイヤモンドバイトにて切削加工する方法があるが、ミクロンオーダのパターン形成では、極めて高精度の加工が要求されるとともに加工時間も膨大なものとなり、加工費も高価である。そして、量産によりスタンパーローラの消耗があるため予備のスタンパーローラを準備しておく必要があり、さらに、エンボスシート製造中のトラブル等でスタンパーローラ表面に傷などが付いたりするとスタンパーローラの修正はほぼ不可能であり、このローラに要するコストは極めて増大してしまうという問題があった。
そこで、微細凹凸パターンが形成されたスタンパーをシリンダー(素管ローラ)に貼り付けることでスタンパーローラを得ることが提案されている(例えば、特許文献1及び2)。このようにスタンパーローラを製造することで、短時間で且つ安価にスタンパーローラを得ることができる。
また、このスタンパーローラの製造方法として、図4に示す工程でスタンパーローラの製造が行われている。図4のスタンパーローラの製造方法では、先ず、所望の凹凸パターン形状を表面に設けた原版ローラから形成された型用シート1を、凹凸パターン形状が表面になるように両面粘着シート2でアクリル板3に固定する。そして、その表面に電気鋳造法によって電鋳箔4を設け、剥離する。剥離した電鋳箔4は、縦幅が素管ローラ5の略円周、横幅が素管ローラ5の幅以下となるように切断され、電鋳箔4の断面(上下端部)を突き合わせ、その突き合わせ箇所はレーザー6等で溶接され円筒状に繋げ合わされる。そして、円筒状に形成された電鋳箔4は素管ローラ5に嵌め込まれ、全体としてスタンパーローラとなる。
特開平8−161775号公報 特開2006−164877号公報
しかしながら、図4に示した方法で製造したスタンパーローラでは、凹凸パターンが形成された電鋳箔と素管ローラとの間に浮きが生じてしまい、精度良くエンボスシートを製造することができないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成されたエンボスシートを欠陥なく高品質に製造することができるとともに、生産性よく低コストのスタンパーローラの製造方法及びその方法で製造されたスタンパーローラを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、前記目的を達成するために、素管ローラ表面にスタンパーを設けることでスタンパーローラを製造するスタンパーローラの製造方法であって、原版ローラにより凹凸形状が形成された基材表面上に電気鋳造法によって電鋳箔を設ける電鋳箔製造工程と、前記電鋳箔を前記基材表面から剥離して剥離シートとする剥離工程と、前記剥離シートを所望のサイズにレーザー切断した切断剥離シートを、前記素管ローラと同径のサクションローラに吸引固定させるとともに、該切断剥離シートの断面を突き合わせ、該突き合わせ箇所をレーザー溶接して円筒状に繋げ合わせる円筒接合工程と、前記サクションローラに送風することで、前記円筒状の切断剥離シートを脱型する円筒脱型工程と、前記脱型された円筒状の切断剥離シートを前記素管ローラに嵌め込む円筒嵌込工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、原版ローラの凹凸パターン形状を再現した剥離シートを素管ローラのサイズに合わせてレーザー切断した切断剥離シートを、素管ローラと同径のサクションローラに吸引固定させながら切断剥離シートの断面を突き合わせ、その突き合わせ箇所をレーザー溶接して円筒状に繋げ合わせるので、素管ローラに嵌め込まれても、浮きが生じてしまうことが無くなる。即ち、サクションローラの吸引によって切断剥離シートを拘束することで、溶接による歪みや変形を防止することができる。従って、エンボスシートを欠陥なく高品質に製造することができるとともに、生産性よく低コストのスタンパーローラを提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記サクションローラの前記切断剥離シート断面の突き合わせ位置には、窪みが設けられていることを特徴とする。
請求項2によれば、サクションローラに窪みを設け、その窪み部分で切断剥離シート断面を突き合わせてレーザー溶接を行うので、溶けによる突起が表面に現われることを抑制できる。従って、更にエンボスシートを欠陥なく高品質に製造することができるスタンパーローラを提供することができる。尚、窪みの幅(隙間)は2mmから3mmの範囲が好ましい。
請求項3に記載の発明は、請求項2の発明において、前記サクションローラの窪み近傍の単位面積当たりの孔数は、該窪み近傍以外での単位面積当たりの孔数よりも多いことを特徴とする。
請求項3によれば、サクションローラの窪み近傍(突き合わせ位置近傍)での孔数を増やすことで、浮き上がり易い剥離シートの端部が浮き上がるのを抑制することができる。従って、精度良く円筒状の切断剥離シートを作製することができるので、素管ローラに嵌め込まれても浮きが生じてしまうことが無く、精度良くエンボスシートを製造することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の発明において、前記円筒嵌込工程では、前記円筒状の切断剥離シートを加熱、又は、前記素管ローラを冷却することで、前記円筒状の切断剥離シートと前記素管ローラとの間に熱膨張差による隙間を設け、該円筒状の切断剥離シートを該素管ローラに嵌め込むことを特徴とする。
請求項4によれば、円筒状の切断剥離シートを素管ローラに嵌め込む際に、円筒状の切断剥離シートを加熱することで円筒状の切断剥離シートは膨張し、又は、素管ローラを冷やすことで素管ローラは収縮するので、熱膨張差による隙間ができ、好適に円筒状の切断剥離シートを素筒ローラに嵌め込むことができるとともに、製造されたスタンパーローラは、締め付け力によって円筒状の切断剥離シートと素管ローラとの間に浮きが生じることがない。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1に記載の製造方法で製造されたことを特徴とするスタンパーローラである。
本発明の製造方法で製造されたスタンパーローラは、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成されたエンボスシートを欠陥なく高品質に製造することができるとともに、生産性がよく低コストである。
以上説明したように、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成されたエンボスシートを欠陥なく高品質に製造することができるとともに、生産性よく低コストのスタンパーローラの製造方法及びその方法で製造されたスタンパーローラを提供することができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施態様について説明する。
先ず、凹凸形状を表面に設けた基材の製造方法を説明する。図1は、原版ローラを用いて凹凸パターン形状が設けられた樹脂性の帯状複製物を製造する樹脂製の帯状複製物の製造装置10の構成を示す構成図である。この樹脂製の帯状複製物の製造装置10は、帯状可撓性支持体供給手段11と、塗布手段12と、原版ローラ13と、ニップローラ14と、樹脂硬化手段15と、剥離ローラ16と、保護フィルム供給手段17と、樹脂製の帯状複製物巻き取り手段18、等とより構成される。
原版ローラ13は、帯状可撓性支持体Wの表面に、ローラ表面の凹凸を転写形成できる、凹凸パターンの精度、機械的強度、真円度等を有することが求められる。このような原版ローラ13としては、金属製のローラが好ましい。
原版ローラ13の外周面には、規則的な微細凹凸パターンが形成されている。このような規則的な微細凹凸パターンは、本発明においては、製品としての凹凸状シート表面の微細凹凸パターンと同一形状であることが求められる。
製品としての凹凸状シートとしては、微細凹凸パターンが二次元配列された、たとえばレンチキュラーレンズや、微細凹凸パターンが三次元配列された、たとえばフライアイレンズ、円錐、角錐等の微細な錐体をXY方向に敷きつめた平板レンズ等が対象となり、原版ローラ13の外周面の規則的な微細凹凸パターンは、これに対応させる。
原版ローラ13の外周面の規則的な微細凹凸パターンの形成方法としては、原版ローラ13の表面をダイヤモンドバイト(シングルポイント)で切削加工する方法、原版ローラ13の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工等で直接凹凸を形成する方法が採用でき、また、薄い金属製の板状体の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法等で凹凸を形成し、この板状体をローラの周囲に巻き付け固定し、原版ローラ13とする方法が採用できる。
その他、金属より加工しやすい素材の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法等で凹凸を形成し、この形状を電鋳等により形成して薄い金属製の板状体を作成し、この板状体をローラの周囲に巻き付け固定し、原版ローラ13とする方法も採用できる。
このように製造された原版ローラ13が図1に示す樹脂製の帯状複製物の製造装置10に設けられている。
帯状可撓性支持体供給手段11は、帯状可撓性支持体Wを送り出すもので、シートWが巻回された送り出しロール等より構成される。
塗布手段12は、帯状可撓性支持体Wの表面に放射線硬化樹脂液を塗布する装置であり、放射線硬化樹脂液を供給する液供給源12Aと、液供給装置(送液ポンプ)12Bと、塗布ヘッド12Cと、塗布の際に帯状可撓性支持体Wを巻き掛けて支持する支持ローラ12Dと、液供給源12Aより塗布ヘッド12Cまで放射線硬化樹脂液を供給するための配管等より構成される。なお、塗布ヘッド12Cとしては、ダイコータ(エクストルージョン方式のコータ)の塗布ヘッドが採用されている。
乾燥手段19は、たとえば図1に示されるトンネル状の乾燥装置のように、シートWに塗布された塗布液を均一に乾燥させることができるものであれば、公知の各種方式のものが採用できる。たとえば、ヒータによる輻射加熱方式のもの、熱風循環方式のもの、遠赤外線方式のもの、真空方式のもの等が採用できる。
原版ローラ13の表面には、離型処理を施すことが好ましい。このように、原版ローラ13の表面に離型処理を施すことにより、微細凹凸パターンの形状が良好に維持できる。離型処理としては、公知の各種方法、たとえば、フッ素樹脂やシリコーン樹脂によるコーティング処理が採用できる。特には、フッ素化合物やシリコーン化合物を、蒸着もしくはスパッタ処理により、パターン形成面に薄膜形成することも有効である。なお、原版ローラ13には駆動手段が設けられていることが好ましい。原版ローラ13は、図示の矢印のように、反時計方向(CCW)に回転する。
ニップローラ14は、原版ローラ13と対になってシートWを押圧しながらローラ成形加工するもので、所定の機械的強度、真円度等を有することが求められる。ニップローラ14表面の縦弾性係数(ヤング率)は、小さ過ぎるとローラ成形加工が不十分となり、大き過ぎるとゴミ等の異物の巻き込みに敏感に反応し欠点を生じやすいことより、適宜の値とすることが好ましい。なお、ニップローラ14には駆動手段が設けられていることが好ましい。ニップローラ14は、図示の矢印ように、時計方向(CW)に回転する。
原版ローラ13とニップローラ14との間に所定の押圧力を付与するべく、原版ローラ13とニップローラ14のいずれかに加圧手段を設けることが好ましい。同様に、原版ローラ13とニップローラ14との隙間(クリアランス)を正確に制御できるような微調整手段を、原版ローラ13とニップローラ14のいずれかに設けることが好ましい。
樹脂硬化手段15は、ニップローラ14の下流側において原版ローラ13に対向して設けられる放射線照射装置である。この樹脂硬化手段15は、放射線の照射によってシートWを透過して樹脂液層を硬化させるもので、樹脂の硬化特性に応じた波長の放射線(光)を照射でき、帯状可撓性支持体Wの搬送速度に応じた量の放射線を照射できることが好ましい。樹脂硬化手段15として、たとえば、帯状可撓性支持体Wの幅と略同一長さの円柱状の放射線ランプが採用できる。また、この円柱状の放射線ランプを複数本平行に設けることもでき、この放射線ランプの背面に反射板を設けることもできる。
また、樹脂硬化手段15から放射される放射線が、原版ローラ13表面の凹凸が帯状可撓性支持体Wの表面に転写形成される前の塗布層に照射されないように、遮光部材15Aが設けられていることが好ましい。
剥離ローラ16は、原版ローラ13と対になって原版ローラ13から帯状可撓性支持体Wを剥離させるもので、所定の機械的強度、真円度等を有することが求められる。剥離箇所において、原版ローラ13の周面上に巻き掛けられた帯状可撓性支持体Wを回転する原版ローラ13と剥離ローラ16とで挟みながら、帯状可撓性支持体Wを原版ローラ13から剥離させて剥離ローラ16に巻き掛ける。この動作を確実にすべく、剥離ローラ16には駆動手段が設けられていることが好ましい。剥離ローラ16は、図示の矢印ように、時計方向(CW)に回転する。
なお、硬化により樹脂等の温度が上昇するような場合には、剥離時に帯状可撓性支持体Wを冷却させて剥離を確実にすべく、剥離ローラ16に冷却手段を設ける構成も採用できる。
なお、図示は省略したが、原版ローラ13の押圧箇所(3時の位置)から剥離箇所(9時の位置)までの間に複数のバックアップローラを対向して設け、この複数のバックアップローラと原版ローラ13とで帯状可撓性支持体Wを押圧しながら硬化処理を行う構成も採用できる。
樹脂製の帯状複製物巻き取り手段18は、剥離後の帯状可撓性支持体(樹脂製の帯状複製物)Wを収納するもので、帯状可撓性支持体(樹脂製の帯状複製物)Wを巻き取る巻き取りロール等より構成される。このシート巻き取り手段18において、隣接して設けられる保護フィルム供給手段17より供給される保護フィルムHが帯状可撓性支持体(樹脂製の帯状複製物)Wの表面に供給され、両フィルムが重なった状態で、樹脂製の帯状複製物巻き取り手段18に収納される。
次に、製造された樹脂製の帯状複製物(以下、基材20という)を用いて、本発明のスタンパーローラを作製する。
図2は、本発明のスタンパーローラの製造方法の例を示した工程図である。
先ず、適当な長さにカットした樹脂製の帯状複製物(基材20)に両面粘着シート22でアクリル板24に固定する(図2(a))。固定された基材20表面の凹凸形状上に電気鋳造法によって電鋳箔26aを設け、電鋳箔26aを基材20から剥離する(図2(b))。電鋳箔26aを基材20から剥離した剥離シート26bをレーザー28により所望のサイズにレーザー切断する(図2(c))。所望のサイズにレーザー切断された切断剥離シート26cは、サクションローラ30によって吸引固定させるとともに、切断剥離シート26cの断面を突き合わせ、突き合わせ箇所をレーザー32で溶接して円筒状に繋ぎ合わされる(図2(d))。サクションローラ30に送風されることで繋ぎ合わされた円筒状の切断剥離シート26dはサクションローラ30から脱型され、その脱型された円筒状の切断剥離シート26dは素管ローラ34に嵌め込まれる(図2(e))。このように製造することで本発明のスタンパーローラ36は完成される(図2(f))。サクションローラ30の径は、素管ローラ34の径と同一のものを用いている。
なお、ここで、アクリル板24は電気鋳造で電鋳箔26aを設ける際に基材20の平面性を維持することができればアクリル板に限られず他のものでも良い。アクリル板で基材20を固定する場合は、アクリル板の厚みが3mm以上であることが好ましい。そして、電気鋳造法によって設ける電鋳箔26aの厚みは280μm以上が好ましく、280μm以上とすることで、電鋳箔26aの腰が出て基材20から剥がしやすくなる。また、円筒状の切断剥離シート26dを素管ローラ34に嵌め込む際に、円筒状の切断剥離シート26dを加熱、又は、素管ローラ34を冷却することで、円筒状の切断剥離シート26dと素管ローラ34との間に熱膨張差による隙間を設けて嵌め込むことが好ましい。円筒状の切断剥離シートを加熱することで円筒状の切断剥離シートは膨張し、又は、素管ローラを冷やすことで素管ローラは収縮するので、熱膨張差による隙間ができ、好適に円筒状の切断剥離シートを素筒ローラに嵌め込むことができるとともに、製造されたスタンパーローラは、締め付け力によって円筒状の切断剥離シートと素管ローラとの間に浮きが生じることを抑制できるからである。尚、上記において、円筒状の切断剥離シートを加熱するほうが温度コントロールしやすく、熱膨張差による隙間の管理がしやすい。
このように、原版ローラ13の凹凸パターン形状を再現した剥離シート26bを素管ローラ34のサイズに合わせてレーザー切断した切断剥離シート26cを、素管ローラ34と同径のサクションローラ30に吸引固定させながら切断剥離シート26cの断面を突き合わせ、その突き合わせ箇所をレーザー溶接して円筒状に繋げ合わせるので、素管ローラ34に嵌め込まれても、浮きが生じてしまうことが無くなる。従って、エンボスシートを欠陥なく高品質に製造することができ、かつ生産性よく低コストのスタンパーローラ36を提供することができる。
図3は、本発明に係るサクションローラ30を示したものである。図3(a)はサクションローラ30の正面図、図3(b)はサクションローラ30の断面図、図3(c)はサクションローラ30での切断剥離シート断面の突き合わせ位置を拡大した拡大図である。
図3に示すように、サクションローラ30での切断剥離シート26c断面の突き合わせ位置には、窪み(スリット)40が設けられていることが好ましい。このようにサクションローラにこの窪みを設けることで、窪み部分で切断剥離シート断面を突き合わせてレーザー溶接を行うことで溶けによる突起が表面に現われることを抑制できる。尚、窪み40の幅(隙間)dは2mmから3mmの範囲が好ましい。
また、サクションローラ30の窪み40近傍の単位面積当たりの孔31の数は、窪み近傍以外での単位面積当たりの孔の数よりも多いことが好ましい。サクションローラ30の窪み近傍(突き合わせ位置近傍)での孔数を増やすことで、浮き上がり易い剥離シートの端部が浮き上がるのを抑制することができる。従って、精度良く円筒状の切断剥離シートを作製することができるので、素管ローラ34に嵌め込まれても浮きが生じてしまうことが無く、このスタンパーローラ36を用いることで精度良くエンボスシートを製造することができる。
以上説明したように、高価である原版ローラ13の消耗がなく、製造中のトラブル等でスタンパーローラ36表面に傷などが付いたりすることがあっても、高精度なスタンパーローラ36を提供することができる。従って、欠陥なく高品質で、かつ生産性よく、低コストでエンボスシートを製造することができる。このように製造されたスタンパーローラ36はエンボスローラとして原版ローラ13に用いるのに比べ1/10以下のコストで製作することができる。また、工期も原版ローラ13に比べ本発明のスタンパーローラ36は1/5以下の期間で製造することができる。
さらに、製造するエンボスシートの凹凸パターン形状のピッチが100μm以下である場合に本発明は特に有効である。ピッチが100μm以下の原版ローラを製作するのは100μmより大きいピッチの原版ローラを製作するのに比べ、大幅に製造コストがかかるからである。
次に、本発明に適用される各材料について説明する。帯状可撓性支持体Wは、樹脂フィルム、紙(レジンコーティッド紙、合成紙、等)、金属箔(アルミニウムウェブ等)等を使用できる。樹脂フィルの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリオレフィン、アクリル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、二軸延伸を行ったポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドイミド、ポリイミド、芳香族ポリアミド、セルロースアシレート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースダイアセテート等の公知のものが使用できる。これらのうち、特に、ポリエステル、セルロースアシレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリオレフィンが好ましく使用できる。
本発明に使用可能な樹脂は(メタ)アクロイル基、ビニル基やエポキシ基などの反応性基含有化合物と、紫外線などの放射線照射にて該反応性基含有化合物を反応させうるラジカルやカチオン等の活性種を発生する化合物を含有するものが使用できる。
更に、必要に応じて各種添加剤として、たとえば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、離型剤等を必要に応じて配合することができる。
以上、本発明に係るスタンパーローラの製造方法の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態の例に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
本発明に係る基材(凹凸状シート)の製造装置の構成を示す図 本発明のスタンパーローラの製造方法の構成を示す図 本発明に係るサクションローラを示す図 従来のスタンパーローラの製造方法の構成を示す概念図
符号の説明
10…樹脂製の帯状複製物の製造装置、11…帯状可撓性支持体供給手段、12…塗布手段、13…原版ローラ、14…ニップローラ、15…樹脂硬化手段(放射線照射装置)、15A…遮光部材、16…剥離ローラ、17…保護フィルム供給手段、18…樹脂製の帯状複製物巻き取り手段、20…基材、22…両面粘着シート、24…アクリル板、26a…電鋳箔、26b…剥離シート、26c…切断剥離シート、26d…円筒状の切断剥離シート(スタンパー)、28…レーザー、30…サクションローラ、31…孔、32…レーザー、34…素管ローラ、36…スタンパーローラ、40…窪み

Claims (5)

  1. 素管ローラ表面にスタンパーを設けることでスタンパーローラを製造するスタンパーローラの製造方法であって、
    原版ローラにより凹凸形状が形成された基材表面上に電気鋳造法によって電鋳箔を設ける電鋳箔製造工程と、
    前記電鋳箔を前記基材表面から剥離して剥離シートとする剥離工程と、
    前記剥離シートを所望のサイズにレーザー切断した切断剥離シートを、前記素管ローラと同径のサクションローラに吸引固定させるとともに、該切断剥離シートの断面を突き合わせ、該突き合わせ箇所をレーザー溶接して円筒状に繋げ合わせる円筒接合工程と、
    前記サクションローラに送風することで、前記円筒状の切断剥離シートを脱型する円筒脱型工程と、
    前記脱型された円筒状の切断剥離シートを前記素管ローラに嵌め込む円筒嵌込工程と、を備えることを特徴とするスタンパーローラの製造方法。
  2. 前記サクションローラの前記切断剥離シート断面の突き合わせ位置には、窪みが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスタンパーローラの製造方法。
  3. 前記サクションローラの窪み近傍の単位面積当たりの孔数は、該窪み近傍以外での単位面積当たりの孔数よりも多いことを特徴とする請求項1又は2に記載のスタンパーローラの製造方法。
  4. 前記円筒嵌込工程では、
    前記円筒状の切断剥離シートを加熱、又は、前記素管ローラを冷却することで、前記円筒状の切断剥離シートと前記素管ローラとの間に熱膨張差による隙間を設け、該円筒状の切断剥離シートを該素管ローラに嵌め込むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載のスタンパーローラの製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1に記載の製造方法で製造されたことを特徴とするスタンパーローラ。
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