JP2019043012A - 型ロール及び型ロールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸方向に複数のスリーブロールが配置された型ロールにおいて、製造工程を簡略化しつつ、樹脂のフィルム等を作製する際に樹脂の剥離性が低下することを抑制することができる型ロール及び型ロールの製造方法を提供する。【解決手段】複数の金属板22を周方向に互いに溶接して円筒状のスリーブロール14を形成し、スリーブロール14の端面16A、18Aを加工して端面16A、18Aの表面粗さを50μm以下とし、複数のスリーブロール14を円筒状の素管ロール12に嵌め込んで端面16A、18A同士を互いに接触させることで、型ロール10を製造する。【選択図】図2

Description

本開示は、型ロール及び型ロールの製造方法に関する。
表面に規則的な微細凹凸形状の模様(以下、「パターン」という。)が形成されたフィルム等を作製する方法として、表面にパターンが形成された型ロールに樹脂を塗布し、樹脂の硬化後に型ロールから剥離させることでフィルムを作製する方法が知られている。
この型ロールは、例えば特許文献1に示すように、フォトリソグラフィ等の手法によって作製された原版(雄型)を用いて、表面にパターンが形成された複数のニッケルフィルム(雌型)を作製し、ロール型母材の外周面に複数のニッケルフィルムをそれぞれ接着することで製造される。
特開2003−25431号公報
特許文献1に示すように、フォトリソグラフィの手法を用いて原版を作製する場合、原版サイズに制約があるため、作製可能なニッケルフィルムの外寸は200mm程度に限定される。
このため、大面積の型ロールを製造する場合には、多くのニッケルフィルムをロール型母材に接着する必要があり、ロール型母材に接着するニッケルフィルムの数が多くなる程、ニッケルフィルム同士を隙間なく配置することが難しくなる。また、ニッケルフィルム間に隙間が空いている場合、型ロールを用いて樹脂のフィルム等を作製する際に、隙間に樹脂が入り込んで樹脂の剥離性が低下する虞がある。
一方、ニッケルフィルム間に隙間が空くことを抑制するため、ニッケルフィルムを互いに溶接して1つのロールを形成する場合には、溶接工程が増えるため製造工程が複雑化し、コストも増加する。
本開示は、上記事実を考慮して、軸方向に複数のスリーブロールが配置された型ロールにおいて、製造工程を簡略化しつつ、樹脂のフィルム等を作製する際に樹脂の剥離性が低下することを抑制することができる型ロール及び型ロールの製造方法を提供することを目的とする。
本開示の第1態様に係る型ロールは、円筒状の素管ロールと、素管ロールの外周面にそれぞれ嵌め込まれ、端面同士で互いに接する円筒状の複数のスリーブロールと、を有し、スリーブロールは、周方向に互いに溶接された複数の金属板からなり、端面の表面粗さが50μm以下とされている。
上記態様によれば、互いに溶接された複数の金属板によってスリーブロールを形成し、複数のスリーブロールをそれぞれ素管ロールに嵌め込むことで、大面積の型ロールを形成することができる。
ここで、スリーブロール同士の接触面である端面の表面粗さが50μm以下とされているため、スリーブロール同士を溶接することなく端面間の隙間が大きくなることを抑制することができる。このため、溶接工程を削減することができるとともに、型ロールを用いて樹脂のフィルム等を作製する際に、端面間の隙間に樹脂が入り込んで樹脂の剥離性が低下することを抑制することができる。
本開示の第2態様に係る型ロールは、第1態様に係る型ロールにおいて、スリーブロールの端面の表面粗さは、1μm以上とされている。
上記態様によれば、スリーブロールの端面の表面粗さが1μm以上とされているため、表面粗さが1μm未満とされている構成と比較して、端面の研磨工程を削減することができる。
本開示の第3態様に係る型ロールは、第1態様又は第2態様に係る型ロールにおいて、複数のスリーブロールは、素管ロールに対してそれぞれ着脱可能に嵌め込まれている。
上記態様によれば、複数のスリーブロールが素管ロールに対してそれぞれ着脱可能とされているため、スリーブロールと素管ロールの接着工程を削減することができる。また、例えばスリーブロールが汚損した際に、汚損したスリーブロールの交換が容易となる。
本開示の第4態様に係る型ロールは、第1態様〜第3態様のいずれか1つの態様に係る型ロールにおいて、素管ロールに嵌め込まれる前の状態において、スリーブロールの内径は、素管ロールの内径に対して−300μm以上100μm以下の大きさとされている。
上記態様によれば、スリーブロールの内径が素管ロールの内径に対して−300μm以上100μm以下とされているため、スリーブロールと素管ロールとを接着することなくスリーブロールを素管ロールの外周面に固定することができる。
本開示の第5態様に係る型ロールは、第1態様〜第4態様のいずれか1つの態様に係る型ロールにおいて、複数の金属板のうち少なくとも1枚は、表面に凹凸形状のパターンが形成されたパターン付金属板とされている。
上記態様によれば、表面に凹凸形状のパターンが形成されたパターン付金属板によってスリーブロールを形成することで、型ロールを用いてパターンが賦形されたフィルム等を作製することが可能となる。
本開示の第6態様に係る型ロールは、第5態様に係る型ロールにおいて、複数のスリーブロールは、パターン付金属板によって構成されたパターン付スリーブロールと、表面が平滑な金属板によって構成されたパターン無スリーブロールとで構成されている。
上記態様によれば、スリーブロールが、表面にパターンが形成されたパターン付スリーブロールと、表面が平滑なパターン無スリーブロールとで構成されている。このため、例えばパターン付スリーブロールによってパターンが賦形されたフィルム等を作製する際に、パターン無スリーブロールを、パターンの外側にはみ出した樹脂の受け部とすることができる。
なお、本開示において「表面が平滑な金属板」とは、表面に凹凸形状のパターンが形成されている金属板より表面が平滑である金属板を指し、具体的には、表面にパターンが形成されていない金属板を指す。
本開示の第7態様に係る型ロールは、第5態様又は第6態様に係る型ロールにおいて、パターン付金属板は、ニッケル電鋳板からなる。
上記態様によれば、パターン付金属板がニッケル電鋳板からなるため、1枚の原版から複数のパターン付金属板を容易に作製することができる。
本開示の第8態様に係る型ロールの製造方法は、複数の金属板を周方向に互いに溶接して円筒状のスリーブロールを形成し、スリーブロールの端面を加工して端面の表面粗さを50μm以下とし、複数のスリーブロールを円筒状の素管ロールに嵌め込んで端面同士を互いに接触させる。
上記態様によれば、複数の金属板を互いに溶接してスリーブロールを形成し、複数のスリーブロールをそれぞれ素管ロールに嵌め込むことで、大面積の型ロールを形成することができる。
ここで、スリーブロール同士の接触面である端面の表面粗さが50μm以下に加工されているため、スリーブロールの端面同士を接触させることにより、スリーブロール同士を溶接することなく端面間に隙間が空くことを抑制することができる。このため、溶接工程を簡略化することができるとともに、型ロールを用いて樹脂のフィルム等を作製する際に、端面間の隙間に樹脂が入り込んで樹脂の剥離性が低下することを抑制することができる。
本開示の第9態様に係る型ロールの製造方法は、第8態様に係る型ロールの製造方法において、素管ロールの外周面から吹き出すエアーの圧力によってスリーブロールの内径を拡張させながら、複数のスリーブロールを素管ロールにそれぞれ嵌め込み、エアーの圧力を低下させてスリーブロールを素管ロールに固定する。
上記態様によれば、エアーの圧力によってスリーブロールの内径を拡張させながら、スリーブロールを素管ロールに嵌め込む。このため、スリーブロールの内径を拡張させずに素管ロールに嵌め込む構成と比較して、スリーブロールを素管ロールに容易に嵌め込むことができる。
また、スリーブロールを素管ロールに嵌め込んだ後、エアーの圧力を低下させることで、素管ロールの外周面にスリーブロールを密着させることができ、スリーブロールを素管ロールに接着することなく固定することができる。
本開示の第10態様に係る型ロールの製造方法は、第8態様又は第9態様に係る型ロールの製造方法において、金属板のうち、少なくとも1枚の表面に凹凸形状のパターンを形成してパターン付金属板とする。
上記態様によれば、表面に凹凸形状のパターンが形成されたパターン付金属板によってスリーブロールを形成することで、型ロールを用いてパターンが賦形されたフィルム等を作製することが可能となる。
本開示の第11態様に係る型ロールの製造方法は、第10態様に係る型ロールの製造方法において、パターン付金属板を用いてパターン付スリーブロールを形成し、表面が平滑な金属板を用いてパターン無スリーブロールを形成し、パターン付スリーブロール及びパターン無スリーブロールを、素管ロールにそれぞれ嵌め込む。
上記態様によれば、表面にパターンが形成されたパターン付スリーブロールと、表面にパターンが形成されていないパターン無スリーブロールとが、素管ロールにそれぞれ嵌め込まれる。このため、例えばパターン付スリーブロールによってパターンが賦形されたフィルム等を作製する際に、パターン無スリーブロールを、パターンの外側にはみ出した樹脂の受け部とすることができる。
本開示によれば、軸方向に複数のスリーブロールが配置された型ロールにおいて、製造工程を簡略化しつつ、樹脂のフィルム等を作製する際に樹脂の剥離性が低下することを抑制することができる。
実施形態の一例における型ロールを示す斜視図である。 実施形態の一例における型ロールを示す分解斜視図である。 実施形態の一例における型ロールに用いられる金属板の製造工程を示す平面図である。 実施形態の一例における型ロールに用いられる金属板を示す平面図である。 実施形態の一例における型ロールに用いられるスリーブロールを示す平面図である。 実施形態の一例における型ロールの製造工程を示す工程図である。 実施形態の一例における型ロールの製造工程を示す工程図である。 図7Aにおける部分拡大図である。 実施形態の一例における型ロールの製造工程を示す工程図である。 図8Aにおける部分拡大図である。
以下、本開示に係る型ロールの実施形態の一例について、図1〜図8Bに沿って説明する。なお、図中において、矢印X方向は型ロールの軸方向、矢印Y方向は型ロールの径方向を指す。
(構成)
本実施形態の型ロール10は、例えばマイクロレンズアレイやシリンドリカルレンズのような表面にパターンが形成されたマイクロレンズアレイシートやレンチキュラーシート等の樹脂のフィルムを作製する際に用いられるものである。図1及び図2に示すように、型ロール10は、円筒状の素管ロール12と、素管ロール12の外周面12Aにそれぞれ着脱可能に嵌め込まれた複数の円筒状のスリーブロール14と、を有している。
また、スリーブロール14は、表面にパターンが形成された複数のパターン付スリーブロール16と、表面が平滑な、すなわち表面にパターンが形成されていない複数のパターン無スリーブロール18と、で構成されている。
具体的には、パターン付スリーブロール16は、表面にパターンPが形成された複数の矩形状のパターン付金属板20を、周方向に互いに溶接することにより形成されている。同様に、パターン無スリーブロール18は、表面が平滑な、すなわち表面にパターンが形成されていない複数の矩形状の金属板22を、周方向に互いに溶接することにより形成されている。
パターン付スリーブロール16及びパターン無スリーブロール18は、素管ロール12の軸方向に並んで配置されている。本実施形態では、一例として、素管ロール12の軸方向外側にパターン無スリーブロール18が配置され、軸方向内側にパターン付スリーブロール16が配置されている。
また、パターン付スリーブロール16及びパターン無スリーブロール18は、端面16A、18Aの表面粗さ(Ra)が1μm以上50μm以下とされており、端面16A、18A同士で互いに接した状態で素管ロール12にそれぞれ嵌め込まれている。なお、端面16A、18Aの表面粗さ(Ra)は、10μm以上40μm以下とされていることがより好ましく、20μm以上35μm以下とされていることが特に好ましい。
(製造方法)
次に、本開示に係る型ロール10の製造方法の一例について説明する。なお、以下の製造方法は一例であり、工程の順序等が異なっていても構わない。
型ロール10を製造する場合、まず、図4に示すパターン付金属板20を作製する。具体的には、例えばフォトリソグラフィの手法を用いて、図示しない原版の表面にパターンを形成する。そして、電気分解したニッケルイオンを原版の表面に電着させてメッキ層を形成し、メッキ層を原版から剥離することで、図3に示すように、表面にパターンPが形成された円板状のニッケル電鋳板24を複数作製する。
なお、本実施形態では、一例として、ニッケル電鋳板24の径は、200mm程度とされている。また、ニッケル電鋳板24の厚さは、0.1mm以上0.4mm以下とされていることが好ましく、0.15mm以上0.35mm以下とされていることがより好ましく、0.2mm以上0.3mm以下とされていることが特に好ましい。
ニッケル電鋳板24の厚さを0.1mm以上とすることで、厚さが0.1mm未満のニッケル電鋳板と比較して、加工工程中にニッケル電鋳板24が折れたり、異物のかみ込みによってニッケル電鋳板24の表面に凹凸が生じたりすることを抑制することができる。また、ニッケル電鋳板24の厚さを0.4mm以下とすることで、厚さが0.4mmより厚いニッケル電鋳板と比較して、ニッケル電鋳板24を容易に曲げ加工することができる。
なお、ニッケル(Ni)以外の銅(Cu)や金(Au)、銀(Ag)、ハードクロム(HCr)、又はこれらの金属を組み合わせたものを電鋳することで、電鋳板を作製してもよい。
その後、ニッケル電鋳板24を矩形状にシャーカットすることで、図4に示すパターン付金属板20を複数作製する。次に、パターンPが形成された表面を外側として、複数のパターン付金属板20を互いに溶接して環状に繋げることで、図5に示すように、円筒状のパターン付スリーブロール16を作製する。また、パターン付スリーブロール16の端面16Aを研磨又は研削し、表面粗さが1μm以上50μm以下となるよう加工する。
同様に、表面が平滑な、すなわち表面にパターンPが形成されていない複数の矩形状の金属板22を互いに溶接して環状に繋げ、端面18Aを研磨又は研削して表面粗さが1μm以上50μm以下となるよう加工することで、図2に示す円筒状のパターン無スリーブロール18を作製する。
なお、金属板22は、パターン付金属板20と同じ材質(本実施形態ではニッケル)とされていてもよく、異なる材質とされていてもよい。また、金属板22の厚さは、パターン付金属板20の厚さと略同じ厚さとされている。さらに、取り扱い性及び嵌め込み作業性の観点から、パターン付スリーブロール16及びパターン無スリーブロール18の軸方向における幅は、30mm以上とされていることが好ましく、50mm以上とされていることがより好ましい。
次に、作製したパターン付スリーブロール16及びパターン無スリーブロール18を、素管ロール12にそれぞれ嵌め込む。具体的には、図6に示すように、素管ロール12は、軸方向一端面に形成された導入口26と、導入口26に連通し、素管ロール12の内部を軸方向に延びるエアー通路28と、エアー通路28に連通し、素管ロール12の外周面12Aに開口する複数の吹出孔30と、を有している。
また、導入口26には、図示しないエアー供給手段から延びるエアー供給管32が接続されており、エアー供給手段から供給されたエアーが、エアー供給管32から導入口26を通してエアー通路28に導入され、素管ロール12の外周面12Aの吹出孔30から吹き出される。
本実施形態では、素管ロール12に嵌め込まれる前の状態において、スリーブロール14の内径、すなわちパターン付スリーブロール16の内径及びパターン無スリーブロール18の内径は、素管ロール12の内径に対して−300μm以上100μm以下の大きさとされている。
ここで、素管ロール12の外周面12Aの吹出孔30から、エアーを吹き出しながら、素管ロール12にスリーブロール14を嵌め込むと、図7A及び図7Bに示すように、エアーの圧力によってスリーブロール14の内径が僅かに拡張する。
そして、エアーの圧力によってスリーブロール14の内径を拡張させたまま、スリーブロール14を素管ロール12にそれぞれ嵌め込み、スリーブロール14の端面16A、18A同士が接触する位置に配置する。その後、エアーの圧力を低下させる、又はエアーの供給を停止することで、図8A及び図8Bに示すように、スリーブロール14の内径を素管ロール12に嵌め込まれる前の状態に戻し、スリーブロール14を素管ロール12に固定する。
(作用及び効果)
本実施形態の型ロール10は、素管ロール12の外周面に複数のスリーブロール14がそれぞれ嵌め込まれることによって形成されており、スリーブロール14は、互いに溶接された複数の金属板22又はパターン付金属板20によって形成されている。このため、複数の金属板22又はパターン付金属板20によって大面積の型ロール10を形成することができる。
ここで、本実施形態では、複数のスリーブロール14が端面16A、18A同士で互いに接するように配置されており、スリーブロール14の端面16A、18Aの表面粗さが50μm以下とされている。このため、端面の表面粗さが50μmより大きくされている構成と比較して、スリーブロール14同士を溶接することなく端面16A、18A間の隙間が大きくなることを抑制することができる。
これにより、スリーブロール14同士の溶接工程を削減することができるとともに、型ロール10を用いて樹脂のフィルム等を作製する際に、端面16A、18A間の隙間に樹脂が入り込んで樹脂の剥離性が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、スリーブロール14の端面16A、18Aの表面粗さが1μm以上とされている。このため、端面の表面粗さが1μm未満とされている構成と比較して、端面16A、18Aの研磨工程を削減することができる。
さらに、本実施形態によれば、スリーブロール14が素管ロール12に対してそれぞれ着脱可能に嵌め込まれている。このため、スリーブロール14と素管ロール12の接着工程を削減することができ、また、例えばスリーブロール14が汚損した際に、汚損したスリーブロール14の交換が容易となる。
また、本実施形態によれば、素管ロール12に嵌め込まれる前のスリーブロール14の内径が、素管ロール12の内径に対して−300μm以上100μm以下とされている。このため、スリーブロール14の内径が素管ロール12の内径に対して−300μm未満とされている構成と比較して、スリーブロール14を素管ロール12に容易に嵌め込むことができる。
また、スリーブロール14の内径が素管ロール12の内径に対して100μmより大きくされている構成と比較して、スリーブロール14と素管ロール12との間に隙間が生じることを抑制することができ、スリーブロール14を素管ロール12の外周面12Aに接着することなく固定することができる。
特に本実施形態では、素管ロール12の外周面12Aの吹出孔30からエアーを吹き出し、エアーの圧力によってスリーブロール14の内径を拡張させながら、複数のスリーブロール14を素管ロール12にそれぞれ嵌め込んでいる。このため、スリーブロール14の内径を拡張させずに素管ロール12に嵌め込む構成と比較して、スリーブロール14を素管ロール12により容易に嵌め込むことができる。
また、スリーブロール14を素管ロール12に嵌め込んだ後、エアーの圧力を低下させて、又はエアーの供給を停止させてスリーブロール14を素管ロール12に固定している。このため、素管ロール12の外周面12Aにスリーブロール14をより密着させることができる。
また、本実施形態によれば、表面に凹凸形状のパターンが形成されたパターン付金属板20によって、パターン付スリーブロール16が形成されている。このため、パターン付スリーブロール16を有する型ロール10を用いて、パターンが賦形された樹脂のフィルム等を作製することが可能となる。
特に本実施形態では、スリーブロール14がパターン付スリーブロール16とパターン無スリーブロール18とで構成されている。このため、例えばパターン付スリーブロール16によってパターンが賦形されたフィルム等を作製する際に、パターン無スリーブロール18を、パターンの外側にはみ出した樹脂の受け部とすることができる。
また、本実施形態によれば、ニッケル電鋳板24を加工することでパターン付金属板20が作製されている。このため、1枚の原版を用いて同一のパターンPが形成された複数のパターン付金属板20を容易に作製することができる。なお、フォトリソグラフィの手法を用いることで、3次元形状の数十μm以下の微細パターンを原版の表面に形成することが可能となる。
(その他の実施形態)
なお、本開示について実施形態の一例を説明したが、本開示は係る実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内にて他の種々の実施形態が可能である。
例えば、上記実施形態では、素管ロール12に4つのスリーブロール14が嵌め込まれていた。しかし、スリーブロール14の数は4つには限られず、2つ以上とされていればよい。
同様に、パターン付スリーブロール16とパターン無スリーブロール18とでスリーブロール14が構成されていたが、パターン付スリーブロール16のみ、又はパターン無スリーブロール18のみでスリーブロール14が構成されていてもよい。また、パターン付金属板20と金属板22とを互いに周方向に溶接することで、1つのスリーブロール14が構成されていてもよい。
さらに、パターン付スリーブロール16及びパターン無スリーブロール18の配置も上記実施形態には限られず、例えばパターン付スリーブロール16及びパターン無スリーブロール18が型ロール10の軸方向に交互に配置されていてもよい。
また、上記実施形態では、軸方向においてパターン付金属板20又は金属板22の溶接箇所がそれぞれ一致するよう複数のスリーブロール14が配置されていたが、パターン付金属板20又は金属板22の溶接箇所が軸方向に一致していなくても構わない。
また、上記実施形態では、素管ロール12に吹出孔30が設けられ、吹出孔30から吹き出すエアーの圧力によってスリーブロール14の内径を拡張させながら、スリーブロール14を素管ロール12に嵌め込んでいた。しかし、吹出孔30が設けられていない素管ロールにスリーブロール14を圧入することで、スリーブロール14を素管ロール12に嵌め込む構成としてもよい。
また、上記実施形態におけるニッケル電鋳板24の径や厚さの数値、及びスリーブロール14の幅や内径の数値は、一例であり、上記実施形態の数値以外の数値とされていても構わない。
以下、本開示の実施例1〜13、及び比較例1、2について具体的に説明するが、本開示は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例では、スリーブロールの製造適正、スリーブロールの交換容易性、及びパターン賦形後の樹脂剥離容易性の3項目について型ロールの性能を評価した。
スリーブロールの製造適正については、スリーブロールの作製時間における端面研磨の加工難易度を官能評価した。加工難易度が低い場合を評価A、加工難易度が低い〜中くらいの場合を評価B、加工難易度が中くらいの場合を評価C、加工難易度が高い場合を評価Dとし、評価A〜Cを製品として許容できる範囲とした。
スリーブロールの交換容易性については、スリーブロールの交換作業時間を測定することにより評価を行った。交換作業時間が1時間以内である場合を評価A、交換作業時間が1時間を超えて2時間以内である場合を評価B、交換作業時間が2時間を超えて4時間以内である場合を評価C、交換作業時間が4時間を超える場合を評価Dとし、評価A〜Cを製品として許容できる範囲とした。
パターン賦形後の樹脂剥離容易性については、パターン賦形後の型ロール表面のスリーブロールの端面間をマイクロスコープで観察し、樹脂付着の量によって評価を行った。型ロールのスリーブロール端面間に樹脂付着が見られない場合を評価A、型ロール表面よりも突出しない樹脂付着がロール円周の1/10以下の範囲にある場合を評価B、型ロール表面よりも突出しない樹脂付着がロール円周の1/10を超える範囲にある場合を評価C、型ロール表面よりも突出した樹脂付着がある場合を評価Dとし、評価A〜Cを製品として許容できる範囲とした。
評価結果について下記表1に示す。
表1から分かるように、スリーブロールの端面の表面粗さ(Ra)が0.5μmとされている比較例1では、端面の研磨工程に時間及びコストがかかった。このため、実施例と比較してスリーブロールの製造適正が低下した。
同様に、スリーブロールの端面の表面粗さ(Ra)が55μmとされている比較例2では、スリーブロールの端面間に隙間が空き、型ロールを用いて樹脂のフィルム等を作製する際に、端面間に樹脂が入り込んで樹脂の剥離性が低下した。このため、実施例と比較してパターン賦形後の樹脂剥離容易性が低下した。
10 型ロール
12 素管ロール
12A 外周面
14 スリーブロール
16 パターン付スリーブロール
16A 端面
18 パターン無スリーブロール
18A 端面
20 パターン付金属板
22 金属板
24 ニッケル電鋳板
26 導入口
28 エアー通路
30 吹出孔
32 エアー供給管
P パターン

Claims (11)

  1. 円筒状の素管ロールと、
    前記素管ロールの外周面にそれぞれ嵌め込まれ、端面同士で互いに接する円筒状の複数のスリーブロールと、
    を有し、
    前記スリーブロールは、周方向に互いに溶接された複数の金属板からなり、前記端面の表面粗さが50μm以下とされている、
    型ロール。
  2. 前記スリーブロールの前記端面の表面粗さは、1μm以上とされている、請求項1に記載の型ロール。
  3. 複数の前記スリーブロールは、前記素管ロールに対してそれぞれ着脱可能に嵌め込まれている、請求項1又は2に記載の型ロール。
  4. 前記素管ロールに嵌め込まれる前の状態において、前記スリーブロールの内径は、前記素管ロールの内径に対して−300μm以上100μm以下の大きさとされている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の型ロール。
  5. 複数の前記金属板のうち少なくとも1枚は、表面に凹凸形状のパターンが形成されたパターン付金属板とされている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の型ロール。
  6. 複数の前記スリーブロールは、前記パターン付金属板によって構成されたパターン付スリーブロールと、表面が平滑な前記金属板によって構成されたパターン無スリーブロールとで構成されている、請求項5に記載の型ロール。
  7. 前記パターン付金属板は、ニッケル電鋳板からなる、請求項5又は6に記載の型ロール。
  8. 複数の金属板を周方向に互いに溶接して円筒状のスリーブロールを形成し、
    前記スリーブロールの端面を加工して前記端面の表面粗さを50μm以下とし、
    複数の前記スリーブロールを円筒状の素管ロールに嵌め込んで前記端面同士を互いに接触させる、
    型ロールの製造方法。
  9. 前記素管ロールの外周面から吹き出すエアーの圧力によって前記スリーブロールの内径を拡張させながら、複数の前記スリーブロールを前記素管ロールにそれぞれ嵌め込み、
    前記エアーの圧力を低下させて前記スリーブロールを前記素管ロールに固定する、
    請求項8に記載の型ロールの製造方法。
  10. 前記金属板のうち、少なくとも1枚の表面に凹凸形状のパターンを形成してパターン付金属板とする、
    請求項8又は9に記載の型ロールの製造方法。
  11. 前記パターン付金属板を用いてパターン付スリーブロールを形成し、
    表面が平滑な前記金属板を用いてパターン無スリーブロールを形成し、
    前記パターン付スリーブロール及び前記パターン無スリーブロールを、前記素管ロールにそれぞれ嵌め込む、
    請求項10に記載の型ロールの製造方法。
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