JP2003181190A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JP2003181190A
JP2003181190A JP2001381069A JP2001381069A JP2003181190A JP 2003181190 A JP2003181190 A JP 2003181190A JP 2001381069 A JP2001381069 A JP 2001381069A JP 2001381069 A JP2001381069 A JP 2001381069A JP 2003181190 A JP2003181190 A JP 2003181190A
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water
washing
temperature
stirring
washing water
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Application number
JP2001381069A
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English (en)
Inventor
Yoshio Hayashi
美穂 林
Yoshiyuki Makino
嘉幸 牧野
Takao Kojima
孝夫 小島
Satoshi Nishiwaki
智 西脇
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温水洗浄を行うものにおいて、洗浄効果を一
層向上させる。 【解決手段】 温水洗い運転において、洗濯水を40℃
(第1の水温)まで加熱して漬け置き洗いを行った後、
排水し、再度給水し、洗濯水を60℃(第2の水温)ま
で加熱して高温洗いを行い、この後、冷却水を冷却する
運転を行った後、排水する。従って、2回の温水洗浄動
作を行うようにしているため、温水洗浄動作を1回のみ
行うものに比べて洗浄効果の向上を図ることが可能とな
る。また、1回目の水温より2回目の水温を高くしてい
るので、洗浄を一層効果的に行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯槽内に温水を
収容した状態で洗濯物の洗浄を行うようにした洗濯機に
関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、例えばドラ
ム式の洗濯機において、洗浄性能の向上などを図る目的
で、洗濯槽(水槽)内に供給した水をヒータにより所定
の温度まで加熱して温水とし、この温水で洗い運転を行
うようにした構成のものがある。しかしながら、従来で
は、上記温水による洗浄動作としては1回のみであるた
め、いまだ汚れが落ちきらず、洗浄効果が今一つ十分で
ないことがあった。
【0003】本発明は上記した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、温水洗浄を行うものにおいて、
洗浄効果を一層向上させることが可能な洗濯機を提供す
るにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、洗濯物及び洗濯水を収容して
洗浄する洗濯槽と、前記洗濯水を加熱する加熱手段と、
この加熱手段により加熱した洗濯水にて前記洗濯物を洗
浄し、洗浄後の洗濯水を前記洗濯槽外へ排出させるとい
う温水洗浄動作を複数回実行する制御手段とを備えたこ
とを特徴とするものである。この構成によれば、温水洗
浄動作を複数回行うようにしているから、温水洗浄を1
回のみ行うものに比べて洗浄効果の向上を図ることが可
能となる。
【0005】請求項2の発明は、前記複数回の温水洗浄
動作のうち、1回目の洗濯水の温度である第1の水温
と、2回目の洗濯水の温度である第2の水温とを異なら
せたことを特徴とする。この構成によれば、1回目の洗
浄水の温度(第1の水温)では落ちない汚れがあったと
しても、2回目の洗浄水の温度(第2の水温)でその汚
れを落とすことが可能となり、洗浄効果を一層向上させ
ることが可能となる。
【0006】この場合、請求項3の発明のように、前記
第2の水温は、前記第1の水温よりも高くすることが好
ましい。例えば、血液の汚れは、30〜40℃程度のぬ
るま湯で洗剤の酵素を働かせて洗浄することが好ましい
が、温度が高すぎると、血液中のたんぱく質が凝固して
しまい、かえって汚れが落ちなくなってしまう。そこ
で、1回目は、洗濯水の温度は比較的低い第1の水温で
洗浄することで、洗剤の酵素を働かせて血液などの汚れ
を効果的に落とすことが期待できる。この洗浄後、汚れ
た洗濯水を排出することで、2回目の第2の水温での洗
浄時に汚れが洗濯物に戻る、再汚染することを防ぐこと
が可能になる。そして、2回目は、比較的高い第2の水
温で洗浄することで、皮脂汚れなどの汚れも効果的に落
とすことが可能となる。従って、洗浄を一層効果的に行
うことが可能となる。
【0007】請求項4の発明は、前記第1の水温は60
℃未満で、前記第2の水温は60℃以上であることを特
徴とする。これによれば、上記した請求項3と同様の作
用効果を期待できる。また、第2の水温を60℃以上と
することで、除菌効果も期待できる。
【0008】請求項5の発明は、前記制御手段は、洗濯
水の到達温度が60℃以上の場合は、排水動作を行う前
に、前記洗濯水を冷却する洗濯水冷却運転を実行するこ
とを特徴とする。60℃以上の高温の洗濯水をそのまま
排水すると、その水でやけどしたり、排水経路などに悪
影響が及ぶおそれがある。その点、この請求項5の発明
によれば、60℃以上の高温の洗濯水で温水洗浄を行っ
た場合に、その洗濯水を冷却する洗濯水冷却運転を行っ
てから排水することで、上記した問題点を解決すること
ができる。
【0009】請求項6の発明は、前記制御手段は、洗濯
水を加熱手段により加熱する場合、その洗濯水の温度の
上昇に応じて、洗濯物及び洗濯水を撹拌する撹拌手段の
撹拌モードを変えることを特徴としている。ここで、特
にドラム式の洗濯機の場合、ドラムを収容した洗濯槽
(水槽)は、扉を閉じた状態ではほぼ密閉された状態と
なる。このようなもので、温水洗浄を行うべく洗濯水を
加熱手段により加熱していく際に、撹拌手段による撹拌
モードによっては、洗濯槽内の空気が急激に膨張し、そ
の空気の膨張による圧力が、給水経路や排水経路に逆流
し、水漏れの原因となるおそれがある。
【0010】この点、この請求項6の発明では、洗濯水
の温度の上昇に応じて撹拌手段の撹拌モードを変えるこ
とで、洗濯槽内の空気が膨張することを緩慢にすること
が可能となり、これにより、空気の膨張による圧力が給
水経路や排水経路に逆流することを極力防止できるよう
になる。
【0011】請求項7の発明は、請求項6の発明と同様
な効果を達成するために、前記制御手段は、洗濯水を前
記加熱手段により加熱する場合、その洗濯水の温度の上
昇に応じて、洗濯物及び洗濯水を撹拌する撹拌手段の撹
拌モードにおける撹拌停止時間を徐々に短くすることを
特徴とする。この構成によれば、洗濯水の温度の上昇に
応じて撹拌手段の撹拌モードにおける撹拌停止時間を徐
々に短くすることで、上記した請求項6の発明と同様な
作用効果を得ることが可能となる。
【0012】請求項8の発明は、前記制御手段は、洗濯
水が前記第2の水温まで上昇した後における撹拌手段の
撹拌モードは、撹拌度合いの弱いモードから始めること
を特徴とする。この構成においても、請求項6,7の発
明と同様な作用効果を得ることが可能となる。
【0013】請求項9の発明は、上記した請求項5の発
明において、前記制御手段は、前記洗濯水冷却運転の際
に、洗濯水の温度が所定温度以下になったことを検知し
てから、洗濯物及び洗濯水を撹拌する撹拌手段による撹
拌を所定時間実行することを特徴とする。この構成によ
れば、洗濯水冷却運転の際に、洗濯水の温度が所定温度
以下になったことを検知してから撹拌手段による撹拌を
行うことで、洗濯物の内部の温度まで良好に下げること
が可能となる。
【0014】請求項10の発明は、洗濯水の温度を検知
する温度検知手段を備え、洗濯槽内へ洗濯水を給水した
際に、前記温度検知手段が、給水する前の初期温度より
も所定温度以上高いことを検知した場合、前記制御手段
は、前記給水を停止すると共に、その旨を報知すること
を特徴とする。
【0015】洗濯槽内へ洗濯水を給水した場合、通常の
水道水であれば、洗濯槽の温度は、給水前の初期温度よ
りも低くなるのが普通である。しかし、洗濯槽内へ洗濯
水を給水した際の温度検知手段の検知温度が、給水前の
初期温度よりも所定温度以上高いことを検知した場合に
は、洗濯槽内へは温水が供給されていることになり、洗
濯槽へ給水するための給水手段に、例えば温水器のよう
な温水供給手段が接続されていることが想定される。従
って、このような場合には、給水手段の接続が間違って
いると判断し、給水を停止すると共に、その旨を報知す
ることで、使用者に知らせる。これにより、給水経路な
どへの熱による悪影響を極力防止できると共に、給水手
段の接続間違いを使用者に知らせることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明をドラム式の洗濯機
に適用した一実施例について、図面を参照して説明す
る。まず、図2には、ドラム式洗濯機の破断側面図が示
されている。この図2において、洗濯機の外殻を形成す
る外箱1は、ほぼ矩形状をなしている。この外箱1の前
面部(図2の左面)には、洗濯物を出し入れするための
洗濯物出入口2が形成されていると共に、その洗濯物出
入口2を開閉する扉3が回動可能に設けられている。外
箱1の背面部(図2の右面)には、点検口4が形成され
ていると共に、この点検口4を開閉する裏蓋5が取り付
けられている。
【0017】外箱1の内部には、円筒状の水槽6(洗濯
槽に相当)が配設されている。この水槽6は、横軸型の
もので、前上がりの傾斜状態に配置されており、その前
面部がベローズ6aによって上記洗濯物出入口2に水密
に連ねられている。水槽6の底部には、水槽6内と連通
する凹状のヒータ収容部7が設けられていて、このヒー
タ収容部7内に、洗濯水加熱用の温水ヒータ8(加熱手
段に相当)が配設されている。また、ヒータ収容部7の
最低部位には、排水弁9を介して排水ホース10が接続
されている。さらに、水槽6の後部の下部には温度セン
サ11(温度検知手段に相当)が設けられており、この
温度センサ11は、水槽6内に供給される洗濯水の温度
を検知する。水槽6は、左右一対の防振ダンパ12(図
2には一方のみ示す)により防振支持されている。
【0018】上記水槽6の内部には、洗濯物を収容する
円筒状をなすドラム13(撹拌手段に相当)が横軸状態
で回転可能に設けられている。このドラム13は、水槽
6と同軸状態、つまり前上がりの傾斜状態で配置されて
いて、前面の開口部13aが前記洗濯物出入口2に連通
されている。このドラム13の胴部には、多数の孔14
がほぼ全域にわたって形成されている。また、ドラム1
3の内部には、洗濯物をかき上げるための複数個のバッ
フル15が設けられており、このバッフル15にも複数
の孔16が形成されている。このドラム13は、回転駆
動されることで洗濯槽及び脱水槽としても機能する構成
となっている。
【0019】水槽6の後面部には、ドラム13を回転さ
せるためのモータ17が設けられている。このモータ1
7は、インバータ制御されるアウターロータ形の三相ブ
ラシレスモータから成るもので、そのステータ(図示せ
ず)が水槽6の後面部に固定状態に取り付けられ、ロー
タ19の中心部に設けられた回転軸20は水槽6内に挿
通され、その先端部がドラム13の背部の中心部に連結
されている。従って、このモータ17により、ドラム1
3をダイレクトに回転駆動させる構成となっている。
【0020】外箱1内において水槽6よりも上方の部分
には、給水装置21が配設されている。この給水装置2
1は、主として、水槽6内に水道水を供給するための給
水弁22と、風呂水を供給するための給水ポンプ23
と、これらから供給される水を受け入れる注水ケース2
4と、この注水ケース24に受け入れられた水を水槽6
内へ導く注水ホース25から構成されている。なお、注
水ケース24には、図示しない洗剤ケースにより洗剤が
セットされるようになっていて、その洗剤ケースにセッ
トされた洗剤は、給水弁22または給水ポンプ23から
水槽6内へ給水する際に、その水と共に水槽6内へ供給
される構成となっている。
【0021】一方、外箱1の前面側には、上部に操作ユ
ニット26が配設され、下部に制御ユニット27が配設
されている。これら操作ユニット26及び制御ユニット
27を含む全体の電気的構成について、図3を参照しな
がら説明する。
【0022】操作ユニット26には、洗濯機の運転に係
る各種の操作を行うための複数の操作スイッチ28、設
定内容や進行状況などを表示する表示部29(報知手段
に相当)、報知用のブザー30(報知手段に相当)など
が配設されている。なお、操作スイッチ28には、図示
はしないが、温水洗いコースなどのコースを選択するコ
ース選択スイッチや、洗い運転を開始させるためのスタ
ートスイッチなどがある。また、制御ユニット27に
は、マイクロコンピュータを主体に構成された制御装置
31(制御手段に相当)が配設されていると共に、図示
はしないが、モータ17制御用のインバータ主回路、電
源回路などが配設されている。
【0023】制御装置31には、上記操作スイッチ28
の操作信号、水槽6内の水位を検知する水位検知手段で
ある水位センサ32からの水位検知信号、前記温度セン
サ11の温度検知信号、モータ17におけるロータ19
の回転位置を検知する位置センサ33の位置検知信号が
入力されるようになっている。制御装置31は、位置セ
ンサ33からの位置検知信号に基づいてロータ19の回
転速度を検知できるようになっている。
【0024】そして、制御装置31は、上記のような各
入力信号、並びに予め設定された制御プログラムに基づ
いて、表示部29、ブザー30、給水ポンプ23、給水
弁22、排水弁9、温水ヒータ8、及びモータ17をそ
れぞれ駆動回路34を介して制御する機能を備えてい
る。
【0025】図4及び図5のフローチャートには、上記
制御装置31による制御内容のうち本発明の要旨に関係
した部分が示されており、以下、その制御内容につい
て、図1も参照して説明する。なお、図1は、動作進行
状況と、水槽6内の洗濯水の温度の推移状態とを示した
ものである。
【0026】図4及び図5には、温水洗い運転のための
洗濯行程での制御内容が示されている。まず、温水洗い
運転は、使用者が操作スイッチ28のコース選択スイッ
チにより温水洗いコースを選択した状態で、スタートス
イッチをオン操作したときに開始される。なお、スター
トスイッチのオン操作に先立って、ドラム13内に洗濯
物を収容しておくと共に、上記洗剤ケースに洗剤をセッ
トしておく。
【0027】この温水洗い運転時には、まず最初に、温
度センサ11により初期温度T1を検出する(ステップ
S1)。この初期温度T1は、洗濯水が供給される前の
水槽6の周囲温度となる。次に、給水弁22を開放動作
させ(ステップS2)、給水を開始する。給水弁22が
開放されると、給水弁22に接続された給水源からの水
が、注水ケース24及び注水ホース25を通して水槽6
内に供給されると共に、その水と共に洗剤も水槽6内に
供給される。
【0028】次に、温度センサ11の検知温度が、初期
温度T1+ΔT以上か否かを判定する(ステップS
3)。このとき、ΔTは、例えば15℃とする。給水弁
22に接続する給水源は通常は水道であり、水槽6内に
水道水が供給された場合には、温度センサ11の検知温
度は、通常は初期温度T1よりも低くなるため、「N
O」に従ってステップS4へ移行し、設定水位に達した
か否かを判定する。設定水位に達したか否かは、水位セ
ンサ33からの水位検知信号に基づき判定する。従っ
て、通常は、水槽6内の水位が設定水位に達するまで給
水を実行することになる。
【0029】ところで、上記ステップS3において、温
度センサ11の検知温度が、初期温度T1+ΔT以上高
く、「YES」と判定した場合、水槽6内へは、水道水
ではなく、温水が供給されていることになり、給水弁2
2に、例えば温水器のような温水供給手段が接続されて
いることが想定される。従って、このような場合には、
給水弁22への接続が間違っていると判断し、給水弁2
2を閉鎖動作して給水を停止し、表示部29にエラー表
示すると共にブザーで報知することで、使用者に知らせ
る(ステップS5,S6)。
【0030】一方、上記ステップS4において、水槽6
内の水位が設定水位に達したと判定したら、「YES」
に従ってステップS7へ移行し、給水弁22を閉鎖して
給水を停止する。この後、漬け置き洗い(図1参照)を
開始する(ステップS8)。この漬け置き洗いは、温水
ヒータ8により水槽6内の洗濯水を加熱すると共に、モ
ータ17によりドラム13を所定の撹拌モードで回転さ
せる。このときのドラム13の撹拌モードは、正回転方
向に2秒間オン、88秒間オフ、逆回転方向に2秒間オ
ン、88秒間オフというシーケンスを1サイクルとした
通断電制御を反復することにより行われる。また、この
ときのドラム13の回転速度は30rpmとする。
【0031】そして、温度センサ11の検知温度が第1
の水温である40℃になるまで加熱し(ステップS
9)、40℃に達したら、「YES」に従ってステップ
S10へ移行し、洗濯水の水温を40℃に維持した状態
(40℃±2℃)で、漬け置き洗いを所定時間t1(例
えば8分間)実行する。漬け置き洗いの時間が経過した
ら、ステップS11へ移行し、排水弁9を開放動作させ
て排水を行う。排水弁9が開放されると、水槽6内の洗
濯水は、排水ホース10を通して機外へ排出される。排
水が完了したら、排水弁9を閉鎖すると共に、給水弁2
2を開放させ、水槽6内へ、設定水位となるまで給水を
行う(ステップS12)。
【0032】この給水が完了したら、温水ヒータ8によ
り水槽6内の洗濯水の加熱を開始し(ステップS1
3)、図5に示すように高温洗いを開始する(ステップ
S14)。この高温洗いの開始時におけるドラム13の
撹拌モードは、上記漬け置き洗いの撹拌モードと同じモ
ード(第1の撹拌モード)とする。
【0033】そして、温度センサ11の検知温度が40
℃に達したら(ステップS15で「YES」)、ドラム
13の撹拌モードを、第2の撹拌モードに変更する(ス
テップS16)。この第2の撹拌モードは、正回転方向
に2秒間オン、28秒間オフ、逆回転方向に2秒間オ
ン、28秒間オフというシーケンスを1サイクルとした
通断電制御を反復することにより行われる。また、この
ときのドラム13の回転速度も30rpmとする。この
場合、第2の撹拌モードは、上記第1の撹拌モードに対
して、撹拌停止期間が88秒間から28秒間へと短くな
っている。
【0034】そして、温度センサ11の検知温度が、第
2の水温である60℃に達したら(ステップS17で
「YES」)、水温を60℃に維持した状態(60℃±
2℃)で、ドラム13の撹拌モードを第3の撹拌モード
に変更し(ステップS18)、高温洗いを30秒間実行
する。この第3の撹拌モードは、正回転方向に5秒間オ
ン、2秒間オフ、逆回転方向に5秒間オン、2秒間オフ
というシーケンスを1サイクルとした通断電制御を反復
することにより行われる。また、このときのドラム13
の回転速度は20rpmとする。
【0035】このステップS18が経過したら、水温を
60℃に維持した状態(60℃±2℃)で、ドラム13
の撹拌モードを第4の撹拌モードに変更(ステップS1
9)し、この第4の撹拌モードで、高温洗いを所定時間
t2(例えば、第3の撹拌モードの30秒間と合わせて
10分間)実行する。この第4の撹拌モードは、ドラム
13の回転時の回転速度が40rpmであり、それ以外
は上記した第3の撹拌モードと同じである。従って、第
3の撹拌モードは、第4の撹拌モードに対して、ドラム
13の回転時の回転速度が低く、撹拌度合いが弱いモー
ドとなっている。
【0036】高温洗いの時間が経過したら、ステップS
20へ移行し、温水ヒータ8による加熱を停止する。こ
の後、水槽6内の洗濯水を冷却するために洗濯水冷却運
転を開始する。この洗濯水冷却運転は、まず、給水弁2
2を開放して水道水を水槽6内へ供給すると共に、ドラ
ム13を所定の撹拌モードで回転させて撹拌を行う(ス
テップS21)。これにより、水槽6内の洗濯水が冷却
され、次第に温度が低下する。そして、温度センサ11
の検知温度が、所定温度である55℃以下となったか否
かを判定し(ステップS22)、以下となったと判定し
たら、ステップS23へ移行し、給水弁22を閉鎖して
給水を停止し、この後、ステップS24へ移行し、ドラ
ム13の回転による撹拌のみを所定時間t3(例えば5
分間)行う。これに伴い、水槽6内の洗濯水の温度が5
5℃よりも低下すると共に、洗濯物内の温度も低下する
ようになる。
【0037】ステップS24の運転が終了したら、ステ
ップS25へ移行し、排水弁9を開放させて、水槽6内
の洗濯水を排出させる。このとき、排出される洗濯水の
温度は55℃未満となっている。排水が終了したら、次
のすすぎ行程へ移行する。
【0038】以上のような制御が行われる結果、本実施
例においては、次に述べるような作用・効果が得られ
る。温水洗い運転において、洗濯水の温度が第1の水温
(40℃)による漬け置き洗いを行った後、排水し、次
に洗濯水の温度が第2の水温(60℃)による高温洗い
を行うという、2回の温水洗浄動作を行うようにしてい
るため、温水洗浄動作を1回のみ行うものに比べて洗浄
効果の向上を図ることが可能となる。
【0039】ここで、図6は、温水洗いを行う場合にお
ける、水温(洗濯水の温度)と、期待される効果と、デ
メリットとの関係をまとめたものである。この図6にお
いて、水温が30〜40℃の場合には、洗剤の酵素が働
きやすいと共に、洗剤が溶けやすく、洗浄力の向上が期
待されるが、皮脂汚れが落ちにくいというデメリットが
ある。これに対して、水温が60℃以上の場合には、皮
脂汚れが落ちやすくなり、皮脂残留による黄ばみを防止
できると共に、除菌作用を期待できるが、蛋白質汚れ
(血液、牛乳、卵など)が固まって落ちにくくなった
り、色落ちしやすくなったり、布傷みしやすくなるなど
のデメリットがあることがわかる。
【0040】本実施例においては、まず、1回目は、第
1の水温である40℃で漬け置き洗いを行うことによ
り、例えば血液の汚れなどを、洗剤の酵素の働きにより
良好に落とすことが可能となる。この洗浄後、汚れた洗
濯水を排出することで、2回目の第2の水温(60℃)
での洗浄時に汚れが洗濯物に戻る、再汚染することを防
ぐことが可能になる。そして、2回目は、比較的高い第
2の水温である60℃で洗浄することで、皮脂汚れなど
の汚れも効果的に落とすことが可能となる。従って、洗
浄を一層効果的に行うことが可能となる。また、第2の
水温を60℃以上に設定することで、除菌効果も期待で
きる。
【0041】比較的高温の60℃で温水洗浄を行った場
合に、高温の洗濯水をそのまま排水すると、その水でや
けどしたり、排水経路などに悪影響が及ぶおそれがあ
る。この点、本実施例においては、その洗濯水を冷却す
る洗濯水冷却運転を行ってから排水するようにしている
ので、その水でやけどしたり、排水経路などに悪影響が
及ぶおそれを防止できる。ここで、図7には、やけどす
る温度と時間との関係を示した特性図が示されている。
この図7からわかるように、温度が60℃以上の場合に
は、比較的短時間でもやけどしやすいが、温度が55℃
以下であれば、やけどするまでに100秒以上かかるこ
とになり、ほとんどやけどすることはないことがわか
る。従って、本実施例では、55℃以下まで冷却して排
水することで、やけどすることを防止できる、というこ
とができる。
【0042】また、この場合、洗濯水冷却運転の際に、
洗濯水の温度が55℃以下になったことを検知してか
ら、ドラム13による撹拌を行うことで、洗濯物の内部
の温度まで良好に下げることが可能となる。
【0043】高温洗いを行うために洗濯水を第2の水温
(60℃)まで上昇させる際に、その洗濯水の温度の上
昇に応じて、撹拌手段であるドラム13の撹拌モードを
変えるようにしている。具体的には、40℃までは第1
の撹拌モードで撹拌し、40℃から60℃までは第2の
撹拌モードで撹拌するようにしており、第2の撹拌モー
ドでは、第1の撹拌モードに対して撹拌停止時間を88
秒間から28秒間に短くしている。
【0044】ここで、本実施例のようなドラム式の洗濯
機の場合、ドラム13を収容した水槽6は、扉3を閉じ
た状態ではほぼ密閉された状態となる。このようなもの
で、温水洗浄を行うべく洗濯水を温水ヒータ8により加
熱していく際に、ドラム13の撹拌モードによっては、
水槽6内の空気が急激に膨張し、その空気の膨張による
圧力が、給水経路や排水経路に逆流し、水漏れの原因と
なるおそれがある。この点、本実施例のように、洗濯水
の温度の上昇に応じてドラム13の撹拌モードのうち、
特に撹拌停止時間を短くなるように変えることで、水槽
6内の空気が膨張することを緩慢にすることが可能とな
り、これにより、空気の膨張による圧力が給水経路や排
水経路に逆流することを極力防止できるようになる。
【0045】また、洗濯水が第2の水温(60℃)まで
上昇した後におけるドラム14の撹拌モードは、撹拌度
合いの弱い第3の撹拌モードから始めるようにしてい
る。これによっても、上記と同様に、水槽6内の空気が
膨張することを緩慢にすることが可能となり、これによ
り、空気の膨張による圧力が給水経路や排水経路に逆流
することを極力防止できるようになる。
【0046】さらに、水槽6内へ洗濯水を給水した際の
温度センサ11の検知温度が、給水前の初期温度T1よ
りも所定温度(ΔT)以上高いことを検知した場合に
は、給水手段の接続が間違っていると判断し、給水を停
止すると共に、その旨を報知することで、使用者に知ら
せる。これにより、給水経路などへの熱による悪影響を
極力防止できると共に、給水手段の接続間違いを使用者
に知らせることができる。
【0047】本発明は、上記した実施例にのみ限定され
るものではなく、次のように変形または拡張することが
できる。漬け置き洗い時の第1の水温は、40℃に代え
て30℃に設定しても良い。また、高温洗い時の第2の
水温は、60℃に代えて85℃に設定しても良い。85
℃に設定した場合には、除菌効果を一層期待することが
できる。温水洗浄動作は、2回に限らず、3回行うよう
にしても良い。横軸型のドラム13を備えたドラム式洗
濯機を例に挙げたが、縦軸型の回転槽を洗濯槽として備
えた洗濯機にも適用できる。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、温水洗浄を行うものにおいて、温水洗浄動作
を複数回行うようにしているから、温水洗浄を1回のみ
行うものに比べて洗浄効果の向上を図ることが可能とな
る、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、温水洗い運転
時における動作進行状況と、水槽内の洗濯水の温度の推
移状態とを表した図
【図2】ドラム式洗濯機の破断側面図
【図3】電気的構成を示すブロック図
【図4】制御装置の制御内容を示すフローチャートその
【図5】制御装置の制御内容を示すフローチャートその
【図6】水温(洗濯水の温度)と、期待される効果と、
デメリットとの関係をまとめた図
【図7】やけどする温度と時間との関係を示した特性図
【符号の説明】 図面中、1は外箱、6は水槽(洗濯槽)、8は温水ヒー
タ(加熱手段)、9は排水弁、11は温度センサ(温度
検知手段)、13はドラム(撹拌手段)、17はモー
タ、22は給水弁、22は表示部(報知手段)、30は
ブザー(報知手段)、31は制御装置(制御手段)を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 孝夫 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内 (72)発明者 西脇 智 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内 Fターム(参考) 3B155 AA01 AA03 AA15 AA17 BB08 CA02 CA06 CA16 CB06 CB52 HB03 HB09 JB03 JB06 JB17 JB21 JB26 JC04 JC06 JC12 KA12 KB27 LA11 LA16 LB04 LB22 LB28 LC07 LC15 LC28 MA01 MA05 MA06 MA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯物及び洗濯水を収容して洗浄する洗
    濯槽と、 前記洗濯水を加熱する加熱手段と、 この加熱手段により加熱した洗濯水にて前記洗濯物を洗
    浄し、洗浄後の洗濯水を前記洗濯槽外へ排出させるとい
    う温水洗浄動作を複数回実行する制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】 前記複数回の温水洗浄動作のうち、1回
    目の洗濯水の温度である第1の水温と、2回目の洗濯水
    の温度である第2の水温とを異ならせたことを特徴とす
    る請求項1記載の洗濯機。
  3. 【請求項3】 前記第2の水温は、前記第1の水温より
    も高いことを特徴とする請求項2記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 前記第1の水温は60℃未満で、前記第
    2の水温は60℃以上であることを特徴とする請求項3
    記載の洗濯機。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、洗濯水の到達温度が6
    0℃以上の場合は、排水動作を行う前に、前記洗濯水を
    冷却する洗濯水冷却運転を実行することを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載の洗濯機。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、洗濯水を前記加熱手段
    により加熱する場合、その洗濯水の温度の上昇に応じ
    て、洗濯物及び洗濯水を撹拌する撹拌手段の撹拌モード
    を変えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    に記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、洗濯水を前記加熱手段
    により加熱する場合、その洗濯水の温度の上昇に応じ
    て、洗濯物及び洗濯水を撹拌する撹拌手段の撹拌モード
    における撹拌停止時間を徐々に短くすることを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれかに記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、洗濯水が前記第2の水
    温まで上昇した後における撹拌手段の撹拌モードは、撹
    拌度合いの弱いモードから始めることを特徴とする請求
    項3または4記載の洗濯機。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記洗濯水冷却運転の
    際に、洗濯水の温度が所定温度以下になったことを検知
    してから、洗濯物及び洗濯水を撹拌する撹拌手段による
    撹拌を所定時間実行することを特徴とする請求項5記載
    の洗濯機。
  10. 【請求項10】 洗濯水の温度を検知する温度検知手段
    を備え、 前記洗濯槽内へ洗濯水を給水した際に、前記温度検知手
    段が、給水する前の初期温度よりも所定温度以上高いこ
    とを検知した場合、前記制御手段は、前記給水を停止す
    ると共に、その旨を報知することを特徴とする請求項1
    記載の洗濯機。
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