以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好適な実施例について説明する。
まず、図1〜図7を参照して、本発明の好適な実施例による洗濯装置及びスチーム洗濯方法について詳細に説明する。
本発明によるスチーム洗濯方法を行う洗濯装置は、通常の洗濯機、乾燥兼用洗濯機または衣類乾燥器のいずれかにすれば良い。
図1に示すように、本発明の実施例による洗濯装置は、大きく、C/panelと表示されている入力部100と、スチーム提供部200と、給水部300と、ドラム駆動部400と、controllerと表記されている制御部500と、を備えて構成される。
このような洗濯装置を構成する各構成についてそれぞれ詳細に説明すると、次の通りである。
まず、入力部100は、通常、洗濯装置の前面に備えられるコントロールパネルであり、図2にも入力部100がコントロールパネルとして示されている。
入力部100は、使用者の操作が行なわれる部位で、コース選択部110、負荷量選択部120及びディスプレイ部130を含むことができる。すなわち、入力部100は、使用者が洗濯コースを入力し、該当の洗濯情報を使用者に提供する機能を果たす。
ここで、コース選択部110は、洗濯装置を用いて実行可能な各種コース別運転を選択するように構成されている。
本発明において、入力部のコース選択部110は、通常使用されている様々な洗濯コース(すなわち、タブに水を供給して洗濯する洗濯コース)の外にも、スチームのみで洗濯物を洗濯するスチーム洗濯コースを選択できるようになっている。
また、このコース選択部110は、各種ボタン、あるいは、ロータリーノブなどで構成されることができる。本発明の実施例では、コース選択部110がロータリーノブで構成されるとした。
また、負荷量選択部120は、スチーム洗濯コースを行うための洗濯物の負荷、例えば、衣類の数や重さなどを選択する機能を果たす。
この負荷量選択部120も同様に、各種ボタンやダイヤルノブで構成することができるが、本発明の実施例では、負荷量選択部120を単一のボタンで構成している。すなわち、単一のボタンを選択する度に負荷量が順次に変動されるようにすることによって、最小限の構造で負荷量変更を可能にしたわけである。一方、このような負荷量選択部120を個別に備えず、ドラムに投入される洗濯物の負荷量を感知するセンサーなどを用いて負荷量を自動で感知するようにしても良い。ただし、スチーム洗濯される洗濯物は少量であると前提し、特に、スチーム洗濯される洗濯物が特定の衣類(例えば、ワイシャツ)であると前提する場合、使用者によって負荷量が選択されることがより好ましい。
そして、ディスプレイ部130は、各種情報を表示する機能を果たす。より具体的に、ディスプレイ部130は、LEDやLCDなどで構成することができ、ディスプレイ部130には現在運転状況や経過時間(あるいは、残留時間)などをディスプレイすることができる。
一方、本発明の実施例では、入力部100にスチーム運転表示部140がさらに備えられている。ここで、スチーム運転表示部140は、スチーム洗濯の進行状態情報を使用者に提供するための構成で、ディスプレイ部130の一部領域として構成されても良く、図示の如く、ディスプレイ部130とは個別にランプやLEDなどで構成されても良い。
なお、本発明の実施例では、入力部100に負荷量表示部150がさらに備えられる。ここで、負荷量表示部150は、負荷量選択部120を介して選択された負荷量を表示する構成で、LED窓で構成されることが好ましい。
もちろん、負荷量表示部150はLCD窓で構成されても良い。なお、負荷量表示部150は上記のディスプレイ部130と一体型に構成されても良い。すなわち、ディスプレイ部130が負荷量表示部150の役割を兼ねても良い。
次に、スチーム提供部200を、図1を参照して説明する。
まず、スチーム提供部200は、スチーム洗濯コースのためにスチームを生成してタブ11またはドラムに提供する機能を果たす。
このようなスチーム提供部200は、ケース210及び加熱ヒーター220を備えてなる。ここで、ケース210は、スチーム生成に使われる水が収容されるタンクであり、加熱ヒーター220は、ケース210中に収容された水を蒸発させ、スチームを生成する発熱体で、ケース210内に設置される。
ケース210には、給水管211及びスチーム供給管212がそれぞれ連結される。給水管211は、給水部300と連結されて給水部300から水が給水され、スチーム供給管212は、タブ11と連結され、ケース210中に生成されたスチームをタブ11またはドラムに供給する。
もちろん、ケース210が高温に加熱可能な材質(金属やセラミックなど)で構成される場合では、ケース210それ自体を加熱させるよう、加熱ヒーター220をケース210の外部に設置したり、ケース210の壁面に埋設すれば良い。
次に、給水部300について図1を参照して説明する。
給水部300は、スチーム生成のための水をスチーム提供部200に供給する機能を果たす。
したがって、給水部300は、スチーム提供部200のケース210と一端が連結される給水管211を備え、給水管211の他端は、洗濯装置の外部に露出されて水道管(図示せず)と連結される。
また、給水部300は、給水弁310をさらに備える。この給水弁310は、給水管211の管路上に設置され、給水管211を選択的に開閉する機能を果たす。
一方、給水部300は、洗濯装置のタブ11中に洗濯水を供給できるように構成されるとより好ましく、このため、本発明の実施例では、給水部300を構成する給水管211がタブ11の内部と連通するように分岐されている。
したがって、給水管211は、一端がスチーム提供部200のケース210と連結され、他の一端がタブ11の内部と連通するように少なくとも2以上の分流管に分岐されてなり、給水管211の分岐部位には、給水された水の流れを導く流路弁320がさらに備えられる。
図1では、給水部300の流路弁320によってスチーム提供部200及びタブ11に選択的に、または両者ともに洗濯水を供給することができる。こうすると、流路弁320の構成が複雑となり、その制御が難しくなる恐れがある。したがって、図1の構成とは違い、給水部300は、スチーム提供部200に給水する構成と、タブ11に給水する構成を別にしても良い。この場合では、それぞれの給水弁が別々に構成され、on/off制御が単純化するという効果が得られる。
次に、ドラム駆動部400について説明する。
まず、ドラム駆動部400は、スチーム洗濯時に洗濯物の収容されているドラム12を回転させるためのモーターを備える。ここで、ドラム12はタブ11内に回転自在に設置される。
特に、ドラム駆動部400は、ドラム12に直接軸で結合されるのが好ましい。もちろん、図示してはいないが、ドラム駆動部400は、ベルト及びベルトプーリを用いて間接的にドラム12を駆動させるように構成されても良い。
また、ドラム駆動部400は、スチーム洗濯時にドラム12が100rpm以下の速度で回転できるように構成され、より好ましくは、40rpm〜50rpmの速度で回転可能に構成されると良い。
なお、駆動部400は、ドラム12を一方向にのみ回転させるのではなく、相互反対の方向に選択的に反転しながら回転させるように構成されることが最も好ましい。
次に、制御部500について説明する。
制御部500は、入力部100と連動するように構成される一方、スチーム提供部200、給水部300及びドラム駆動部400の動作をそれぞれ制御するように構成される。
したがって、制御部500は、入力部100と連動しながら、負荷量選択部120より選択された負荷量に基づき、スチーム提供部200からタブ11またはドラム12中に提供されるスチームの供給量、スチーム供給時間またはスチーム供給周期を制御し、また、給水部300及び駆動部400の動作をそれぞれ制御する。
一方、本発明の実施例による洗濯装置には、図1に示すように、水位感知部610がさらに備えられることができる。ここで、水位感知部610は、タブ11中に存在する水の水位を感知する機能を担うもので、水位感知センサーで構成されることが好ましい。
もちろん、水位感知部610は、タブ11中に存在する水の水位によって変動される圧力を検知して水位を判断できる圧力ゲージで構成されても良い。
なお、タブ11には、タブ11中の水を選択的に排水する排水部620がさらに備えられると好ましい。ここで、排水部620は、水位感知部610によって感知された水位が、あらかじめ設定された水位以上の場合に制御部500の制御によって水を排水するように構成されたもので、排水管621と排水ポンプ622とを備える。
排水管621は、タブ11の下部に連結され、タブ11中の水が洗濯装置の外部に排水されるように導く管である。また、排水ポンプ622は、排水管621に設置され、タブ11中の水をポンピングし、排水管621から洗濯装置の外部に排水されるようにする。この排水部620の構造が、図1に概略的に示されている。
一方、本発明の実施例による洗濯装置には、温度センシング部630がさらに備えられることができる。
温度検知部630は、タブ11またはドラム12内部の温度を検知し、この検知した値を制御部500に提供する機能を果たす。ここで、温度検知部630は、通常の温度センサーで構成されることができる。
以下、上記の洗濯装置で行われる本発明の一実施例によるスチーム洗濯方法について説明する。
まず、図3〜図7は、本発明の一実施例によるスチーム洗濯方法を概略的に示すフローチャートである。
ここで、スチーム洗濯とは、スチームのみで洗濯物を洗濯する運転コースのことをいう。すなわち、既存の洗濯行程、すすぎ行程及び脱水行程などの過程を行わず、スチームのみで洗濯物が洗濯されるようにした運転コースである。
特に、スチーム洗濯は、少量の洗濯物を短時間で簡単な汚れや臭いなどが除去されるように洗濯する一連の運転コースである。すなわち、洗濯時間と洗濯水の使用量を著しく減らした洗濯コースということができる。要するに、スチームのみで洗濯する洗濯コースのことをいう。
このとき、洗濯装置を構成するドラム12の内部にはスチーム洗濯のための洗濯物が収容された状態である。もちろん、ドラム12の内部には、洗濯物の他に、洗濯物についた汚れが転移される汚れ転移布(図示せず)なども一緒に収容されることができる。
まず、図3に示すように、入力部100に備えられたコース選択部110を介してスチームのみで洗濯物を洗濯するスチーム洗濯コースが選択される(S100)。
このようにスチーム洗濯コースが選択される場合、制御部500は運転表示部140を制御し、スチーム運転が始まることを使用者に表示する。もちろん、運転表示部140は、スチーム洗濯コースの運転を継続するか否かや終了なども使用者に知らせることができ、全体的にスチーム洗濯コースと関連した情報を使用者に提供する機能を果たす。
なお、入力部100は、負荷量表示部150を制御し、洗濯物の負荷量選択を要求する(S200)。ここで、最初の負荷量表示部150に表示される情報は、基本的に設定された負荷量の情報であり、負荷量選択を要請する段階は、使用者が負荷量を選択するまで反復される、または、所定時間が経過すると既設定値に設定されることができる。この場合では、後述する運転条件は、負荷量によらずにあらかじめ設定された運転条件となり、この運転条件でスチーム洗濯が行われる。
その場合、使用者は負荷量選択部120を操作して実際にドラム12中に投入された洗濯物の数を指定できる。例えば、洗濯物が2つ投入された場合は、負荷量表示部120に表示される負荷量が2となるように負荷量選択部120を操作する。
一方、このような負荷量選択は、前述のように、洗濯装置内部に備えられた負荷量感知センサーなどによって自動的に制御部500に伝達されるようにしても良い。
ここで、初期スチーム洗濯のための洗濯物の負荷量は、スチーム洗濯コースの運転を進行する運転条件を決定するための初期環境に該当することができる。すなわち、このような洗濯物の負荷量によって実際に運転される様々な条件を決定することができる。
また、前述したように、スチーム洗濯コースが選択される場合には、コース選択部110及び負荷量選択部120以外の操作ボタンなどは操作されないように制御することが最も好ましい。これは、スチーム洗濯コースの運転と関連していない機能の選択による消費者の混同を防止するためである。
また、前述した一連の過程によるスチーム洗濯コースの進行のための初期環境、例えば、負荷量選択が完了すると、制御部500は、選択された負荷量によってスチーム洗濯コースの運転のための運転条件を決定する(S300)。
このスチーム洗濯のための運転条件には、スチーム提供部200への給水量、スチーム洗濯コースの運転のためのタブまたはドラム内部の温度、スチーム洗濯コースの運転時間、スチーム提供周期、ドラムの回転速度及びドラムの反転周期のうち少なくとも一つの条件が含まれる。
ここで、上記の給水量は、選択された洗濯物の負荷量によって相対的に増加あるいは減少するように決定される。
例えば、洗濯物の負荷量があらかじめ設定された負荷量に比べて大きい場合には、水の給水量も基本的に設定された給水量に比べて大きく決定され、洗濯物の負荷量が基本的に設定された負荷量に比べて小さい場合には、水の給水量も基本的に設定された給水量に比べて小さく決定されることが好ましい。こうすると、最適のスチーム量が洗濯物に提供される。
また、スチーム洗濯コースの運転のための運転温度は、選択された洗濯物の負荷量によって決定される。
例えば、洗濯物の負荷量が、あらかじめ設定された負荷量に比べて大きい場合には、運転温度はあらかじめ設定された運転温度に比べて高く決定され、洗濯物の負荷量があらかじめ設定された負荷量に比べて小さい場合には、運転温度はあらかじめ設定された運転温度に比べて低く決定されることが好ましい。これは、スチームが相対的に高温であるから、提供されるスチーム量が多いほどタブまたはドラム内部の温度が高まるためである。
また、スチーム洗濯コースの運転時間も、選択された洗濯物の負荷量によって決定される。
例えば、洗濯物の負荷量があらかじめ設定された負荷量に比べて大きい場合には、運転時間はあらかじめ設定された運転時間に比べて長く決定され、洗濯物の負荷量があらかじめ設定された負荷量に比べて小さい場合には、運転時間はあらかじめ設定された運転時間に比べて短く決定されることが好ましい。
このような一連の過程によるスチーム洗濯の各運転条件が決定されると、制御部500は、決定された各運転条件によってスチーム提供部200、給水部300、ドラム駆動部400、温度センシング部630、水位感知部610及び排水部620のうち少なくとも一つを制御しながらスチーム洗濯コースの運転を行う(S400)。
このスチーム洗濯コースの運転進行過程を図4を参照してより具体的に説明すると、下記の通りである。
まず、スチーム洗濯コースの運転段階は、大きく、給水段階(S410)、スチーム生成段階(S420)及びスチーム提供段階(S430)を含む。
これらを各段階別に説明すると、次の通りである。
給水段階S410は、スチーム生成に使われる水をスチーム提供部に給水する一連の過程である。
このため、制御部500は、給水部300を構成する給水弁310を制御し、スチーム提供部200のケース210内に水を給水する。このとき、給水部300がタブ内に洗濯水を供給しないように制御されることが好ましい。これは、スチーム洗濯コースではスチームのみで洗濯が行われるからである。
より具体的に、上記のように、スチーム提供部200に水を給水する過程中には、流路弁320を制御してタブ11内には給水がなされないようにすることが好ましい。これは、タブ11中に水が給水される場合、ドラム12中の洗濯物がタブ11中の水によって濡れるし、タブ中の水によってスチーム提供効果が低下するためである。なぜなら、水は比較的熱容量が大きいためである。
スチーム生成段階(S420)は、スチーム提供部200から給水された水を蒸発させてスチームを生成する一連の過程で、給水段階(S410)が完了した後に行われる。
すなわち、給水段階(S410)が完了すると、制御部500は、スチーム提供部200を構成する加熱ヒーター220を発熱させる。これにより、ケース210中に給水された水は蒸発しながらスチームが生成される。
スチーム提供段階(S430)は、スチーム生成段階(S420)で生成されたスチームをタブ11やドラム12に提供する一連の過程である。
すなわち、スチーム生成段階(S420)でスチームが生成されると、制御部500は、スチーム供給管212を通してスチームがタブ11及びドラム12内に提供されるように制御する。
したがって、ドラム12の内部は、提供されたスチームによって高温多湿な状態となり、該高温のスチームによってドラム12中の洗濯物の簡単な汚れなどが除去され(例えば、微細むらなどが薄くなる)ながら洗濯が行われる。もちろん、臭いも一緒に除去される。
一方、前述のスチーム洗濯コースの運転中には、ドラム駆動部400を制御し、ドラム12を回転させるタンブル段階(S440)がさらに行われることが好ましい。これは、ドラム12中の洗濯物全体に亘ってスチームが均一に供給されるようにするためである。
タンブル段階(S440)は、スチーム提供段階(S430)と少なくとも一定時間が重なるように制御されることが好ましい。特に、タンブル段階(S440)は、スチーム提供段階(S430)が行われる前から実施され、スチーム提供段階(S430)が完了した後に終了するように制御されることが最も好ましい。
もちろん、タンブル段階(S440)は、スチーム提供段階(S430)と同一時間だけ実施されるようにしても良く、スチーム生成段階(S420)あるいは給水段階(S410)から実施されるようにしても良い。
特に、タンブル段階(S440)においてドラム12は略40rpm〜50rpmの速度で回転することが最も好ましい。これは、スチームが洗濯物に均一に供給されるとともに、洗濯物がドラム12の内壁面に沿ってドラム12内部の上部空間に上昇してから落下する一連の過程を円滑にするためである。
また、ドラム12は、所定の時間周期に回転方向が反転されるように駆動されることがより好ましい。これは、洗濯物の布絡みを防止し、洗濯物全体に亘って均一にスチームが提供されるようにすることによって、スチーム洗濯効率を極大化させるためである。
このドラム反転時に、駆動部400のオフ時間は可能な限り短くするものの、駆動部400に与えられる負荷が最小化されるような時間とすることが最も好ましく、本発明の実施例では略3〜6秒(最も好ましくは、略4秒)間である。
一方、前述したように、スチーム洗濯コースの運転時間は、洗濯物の負荷量によって設定されることが好ましい。例えば、負荷量が大きくなるほど、相対的に長時間運転されるようにし、負荷量が小さくなるほど、相対的に短時間運転されるようにする。
同様に、上記のスチーム洗濯コースにおいて運転温度も洗濯物の負荷量によって設定されることが好ましい。例えば、負荷量が大きくなるほど相対的に高温の環境で運転されるようにし、負荷量が小さくなるほど相対的に低温の環境で運転されるようにする。
なお、図5には、上記スチーム洗濯コースにおいて、タブ11またはドラム12内部の温度検知によってスチーム提供部200を制御する一連の過程を示す。
ここで、運転温度は温度検知部630によって検出され、温度検知部630によってタブ11やドラム12内部の温度が持続して検知され、制御部500に提供される(S431)。
続いて、制御部500は、受信した温度情報に基づき、スチーム提供部200を構成する加熱ヒーター220のオン/オフ制御を繰り返す。
すなわち、検知された温度があらかじめ設定された(温度負荷量によって決定された温度)と等しい、または、高い場合には、加熱ヒーター220をオフ(OFF)してスチーム生成を中断し、検知された温度があらかじめ設定された温度(負荷量によって決定された温度)に比べて低い場合には、加熱ヒーター220をオン(ON)してスチームを生成し続く。
したがって、ドラム12中の洗濯物は、高温のスチームによって簡単な汚れが除去されるとともに、殺菌されながら洗濯される。この時、ドラム12内に洗濯物と共に汚れ転移布が提供されると、洗濯物についた簡単な汚れは汚れ転移布(図示せず)に転移され、洗濯物から完全に除去される。
一方、上記のスチーム洗濯コースの運転中には、タブ11内部の洗濯水が既に設定された水位を超過しないようにすることが好ましい。ここで、既に設定された水位は、ドラム12の高さに比べて低くすることが好ましい。これは、洗濯水によってタブ11あるいはドラム12内部の温度上昇が低下される点、及び、この洗濯水にドラム12内の洗濯物が濡れるという点を防止するためである。もちろん、既に設定された水位をドラム12の高さよりも低い高さとするのは、水の熱容量によるスチーム提供効果の減少を防止するためでもある。
したがって、本発明の実施例では、図6に示すように、タブ11内部の水位を確認し、確認された水位が既設定水位に比べて高い場合、排水部620を制御し、タブ12内部の水を排水する排水段階(S450)を更に備える。
すなわち、水位感知部610でタブ11内部の水位を確認し(S451)、タブ内部の洗濯水が既に設定された水位を超過すると確認される場合、制御部500は、排水部620の排水ポンプ622を制御し、タブ11内の洗濯水を排水させる(S452)。
特に、この排水段階(S450)は、スチーム洗濯コースにおいてスチーム提供段階(S430)前に行われても良く、スチーム提供段階(S430)中に持続して行われても良い。すなわち、この排水段階は、スチーム洗濯運転途中にはいつでも行われることができる。
そして、上記のスチーム洗濯コースが、負荷量によって設定された運転時間行われると、スチーム提供部200を構成する加熱ヒーター220の電源がオフし、当該運転が終了する。
一方、スチーム洗濯コースが完了したにもかかわらず、使用者はスチーム洗濯コースの終了を認知できないことがありうる。この場合、洗濯物が長時間放置され、シワができる等の問題点につながる。
そこで、図7に示すように、スチーム洗濯が完了した後に、ドラム12を回転させる段階(S460)がさらに行われることが好ましい。
この場合、ドラム12の回転は、使用者が洗濯装置のドア(図示せず)を開く、または、別の運転中断のためのコントロールアセンブリ100の操作が発生するまであらかじめ設定された時間周期で行われるか、連続して行われると好ましい。
以下、図8〜10を参照して、本発明の他の実施例によるスチーム洗濯方法について説明する。本実施例では、上の実施例におけると同一な洗濯装置が用いられることができる。ただし、運転条件を決定する初期環境が上の実施例と異なっている。
すなわち、上の実施例では、スチーム洗濯コースの運転のための運転条件を決定する初期環境が、初期ドラム内部に収容される洗濯物の負荷量であるのに対し、本実施例ではタブまたはドラム内部の初期温度であることにその特徴がある。したがって、本実施例が適用される洗濯装置には温度検知部630が備えられなければならない。もちろん、温度検知部630は、タブ11またはドラム12内部の温度を検知しその検知した値を制御部500に提供するように構成されるもので、通常の温度センサーで構成すると好ましい。
まず、図8に示すように、本発明の他の実施例による運転方法は、大きく、温度確認段階(S600)と、温度比較段階(S700)と、運転条件決定段階(S800)と、スチーム提供段階(S900)とを含む。ここで、スチーム提供段階がスチーム洗濯運転段階に該当する。
これらの各段階を、運転が進行される順序に従ってより詳細に説明する。
まず、使用者によってスチーム洗濯コースが選択されると、入力部500は初期タブ11またはドラム12内部の温度T1を確認する温度確認段階(S600)を行う。
このとき、温度確認段階(S600)は、図9に示すように、制御部500が温度検知部700から検知した値を受信する過程(S610)と、制御部500が、受信した検知した値に基づいてタブ11またはドラム12内部の温度を確認する過程(S620)とを含む。
特に、温度確認段階(S600)は、コントロールアセンブリ100のコース選択部110を介してスチームを用いるいずれかの洗濯コースが選択された後に行われることが好ましい。
そして、上記の温度確認段階(S600)によってタブ11またはドラム12内部の温度が確認されると、制御部500は、温度比較段階(S700)を行う。
温度比較段階(S700)では、確認された温度T1とあらかじめ設定された基準温度範囲T2とを比較する。
ここで、あらかじめ設定された基準温度範囲T2は、制御部500に記憶されている情報で、略10〜30℃の温度範囲である。特に、基準温度範囲T2は、15〜25℃の温度範囲に設定されることが最も好ましい。
この温度比較段階(S700)が完了すると、制御部500は、運転条件決定段階(S800)を行う。
運転条件決定段階(S800)では、温度比較段階(S700)の比較結果によってスチームの提供のための運転条件を決定する。ここで、運転条件には、運転温度及び運転時間のうち少なくとも一つが含まれる。
ここで、タブまたはドラムの内部温度によって運転条件が決定される。
以下、温度比較段階(S700)の比較結果によってスチームの提供のための運転条件を決定する過程について、図10を参照してより具体的に説明する。
まず、温度比較段階(S700)での比較結果は、2つに分けられる。
すなわち、温度確認段階(S600)で確認された温度T1が、制御部500に記憶されている基準温度範囲以内の温度(例えば、15℃以上〜25℃以下の温度)(T2)の場合と、温度確認段階(S600)で確認された温度が、制御部500に記憶されている基準温度範囲を外れた温度(例えば、15℃より下または25℃より上の温度)の場合とに分けられる。
もし、温度確認段階(S600)で確認された温度T1が、制御部500に記憶されている基準温度範囲以内の温度(例えば、15℃以上〜25℃以下の温度)T2であれば、運転条件は運転時間を基準にして決定される(S810)。
これは、タブ11またはドラム12内部の温度が常温状態にあるため、外部要因によるスチーム提供時間の変動幅が極微小であり、さらに洗濯時間全体を正確に決定できるため、使用者に最大限の信頼性を提供できるためである。
一方、温度確認段階(S600)で確認された温度T1が、制御部500に記憶されている基準温度範囲を外れた温度(例えば、15℃より下または25℃より上の温度)T2であれば、運転条件は運転温度を基準にして決定される(S820)。
これは、タブ11またはドラム12内部の温度が15℃より下であるにも拘わらず、運転条件が運転時間と決定されるとしたら、当該運転時間以内にタブ11またはドラム12内部の温度がスチームを用いる運転に好適する温度に至ることかできず、スチーム効率が非常に低下するためであり、一方、タブ11またはドラム12内部の温度が25℃より上であるにも拘わらず、運転条件が運転時間で決定されるとしたら、運転時間が終了する前にタブ11またはドラム12内部はスチームを利用する運転に好適する温度を超過し、洗濯物の変形を招く恐れがあるためである。
なお、上記の運転時間または運転温度は、洗濯物の負荷量(例えば、衣類の数)によって決定される。
すなわち、洗濯物の負荷量が大きくなるほど運転時間が相対的に長く決定される、または、運転温度が相対的に高く決定される。
このとき、洗濯物の負荷量は、使用者が負荷量選択部120を操作して選択することが好ましい。もちろん、ドラム駆動部400の負荷量測定によって自動に確認されるようにしても良い。
一方、前述した一連の過程によって運転条件決定段階(S800)が完了すると、制御部500は、スチーム提供段階(S900)を行う。すなわち、実質的なスチーム洗濯運転が行われる。
スチーム提供段階(S900)は、運転条件決定段階(S800)で決定された運転条件によってタブ11またはドラム12の内部にスチームを提供する。
このとき、制御部500はスチーム提供部200を制御し、スチーム提供段階(S900)が行われるようにする。
すなわち、スチーム提供部200の加熱ヒーター220を発熱させ、ケース210内に給水された水を蒸発させてスチームを生成し、この生成されたスチームをタブ11またはドラム12の内部に提供する。
このとき、加熱ヒーター220の発熱制御は、既に説明したように、運転条件決定段階(S800)で決定された運転温度または運転時間に基づいて行われる。
例えば、運転条件決定段階(S800)において運転条件が運転温度(例えば、40℃)と決定されると、タブ11またはドラム12内部の温度が40℃を維持するように加熱ヒーター220の発熱、すなわち、加熱ヒーター220のオン/オフを制御する。
もし、運転条件決定段階(S800)において運転条件が運転時間(例えば、4分)と決定されると、4分間スチームが提供されるように加熱ヒーター220の発熱、すなわち、加熱ヒーター220のオン/オフを制御する。
このような温度確認段階(S600)、温度比較段階(S700)、運転条件決定段階(S800)及びスチーム提供段階(S900)の順次進行が完了することで、スチーム洗濯コースの運転が終了する。
一方、前述した本発明の他の実施例による運転方法のうち、運転条件決定段階(S800)で決定される運転条件には、スチーム提供部200への給水水位をさらに含むことができる。すなわち、給水水位によってスチームの提供量が変わり、このスチームの提供量によって運転温度が変わるためである。特に、この給水水位は、洗濯物の負荷量によって決定される。すなわち、洗濯物の負荷量が大きいほど給水水位は相対的に高く決定される。
このとき、洗濯物の負荷量は使用者によって選択されることが好ましい。もちろん、駆動部400の負荷量測定によって自動で確認されても良い。また、このように運転条件が給水水位を基準にして決定されると、決定された給水水位による給水は、給水部300の制御によって行われる。もちろん、運転条件は、給水水位のみによって決定されるよりは、前述した運転温度や運転時間との組合せで決定されることが最も好ましい。