JP2003179278A - 圧電アクチュエータ及びインクジェット式記録ヘッド - Google Patents

圧電アクチュエータ及びインクジェット式記録ヘッド

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節也 岩下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下部電極として(111)又は(110)配
向のルテニウム酸ストロンチウムを用い、正方晶系の
(111)又は(110)配向のPZTを備える場合に
最適な層構成を備えた圧電アクチュエータを提供する。 【解決手段】 Si基板20と、前記Si基板上に形成
された、SiO若しくはZrO、又はSiOとZ
rOとの積層構造からなる振動板30と、前記振動板
上に形成された、(111)配向のイットリア安定化ジ
ルコニア、CeO又はZrOからなるバッファ層3
2と、前記バッファ層上に形成された、ペロブスカイト
構造を有する(111)又は(110)配向のルテニウ
ム酸ストロンチウムを備えた下部電極42と、前記下部
電極上に形成された、(111)又は(110)配向の
PZTからなる圧電体層43と、前記圧電体層上に形成
された上部電極44と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電体とこれを挟ん
で配置される一対の電極を備えた圧電アクチュエータに
係り、特に、下部電極としてルテニウム酸ストロンチウ
ムを備えた圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電アクチュエータは、電気機械変換機
能を呈する圧電体膜を2つの電極で挟んだ圧電体素子を
備え、圧電体膜は結晶化した圧電性セラミックスにより
構成されている。この圧電性セラミックスとしては、ペ
ロブスカイト型結晶構造を有し、化学式ABOで示す
ことのできる複合酸化物が知られている。例えばAには
鉛(Pb)、Bにジルコニウム(Zr)とチタン(T
i)の混合を適用したチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)
が知られている。
【0003】従来、PZT系圧電体素子の電極材料とし
て用いられてきたのはPtである。Ptは最密充填構造
である面心立方格子(FCC)構造をとるため自己配向
性が強く、SiOのようなアモルファス上に成膜する
と(111)に強く配向し、その上の圧電体膜も配向性
が良くなる。しかし、配向性が強いため柱状結晶が成長
し、粒界に沿ってPbなどが下地に拡散し易くなるとい
った問題があった。またPtとSiOの密着性にも問
題があった。
【0004】更に、PtとSiOとの密着性の改善の
ために、Tiを用いたり、Pbなどの拡散バリア層とし
てTiNなどを用いても、複雑な電極構造になる上、T
iの酸化、TiのPt中への拡散、それに伴うPZTの
結晶性の低下が起こり、圧電特性などの電気特性が悪化
する。
【0005】Pt電極にはこのような問題があるため、
強誘電体メモリなどの分野では、RuOやIrO
どの導電性酸化物の電極材料が研究されている。中でも
ルテニウム酸ストロンチウムは、PZTと同じペロブス
カイト型結晶構造を有しているので、界面での接合性に
優れ、PZTのエピタキシャル成長を実現し易く、Pb
の拡散バリア層としての特性にも優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ルテニウム酸
ストロンチウムを圧電体素子の下部電極として用いる場
合は、それより下の層を構成する物質は、振動板として
の物理的性質や、ルテニウム酸ストロンチウムを適切に
配向制御し基板や下部電極との密着性を確保する化学的
性質を満たしていなければならない。
【0007】本発明は、下部電極として(111)又は
(110)配向のルテニウム酸ストロンチウムを用い、
正方晶系の(111)又は(110)配向のPZTを備
える場合に最適な層構成を備えた圧電アクチュエータを
提供することを目的とする。そして、この圧電アクチュ
エータを備えたインクジェット式記録ヘッドを提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による圧電アクチ
ュエータは、Si基板上に形成された、SiO若しく
はZrO、又はSiOとZrOとの積層構造から
なる振動板と、前記振動板上に形成された、(111)
配向のイットリア安定化ジルコニア、CeO又はZr
からなるバッファ層と、前記バッファ層上に形成さ
れた、ペロブスカイト構造を有する(111)配向のル
テニウム酸ストロンチウムを備えた下部電極と、前記下
部電極上に形成された、(111)配向のPZTからな
る圧電体層と、前記圧電体層上に形成された上部電極
と、を備えている。
【0009】また、本発明による他の圧電アクチュエー
タは、Si基板上に形成された、SiO若しくはZr
、又はSiOとZrOとの積層構造からなる振
動板と、前記振動板上に形成された、(111)配向の
イットリア安定化ジルコニア、CeO又はZrO
らなるバッファ層と、前記バッファ層上に形成された、
ペロブスカイト構造を有する(110)配向のルテニウ
ム酸ストロンチウムを備えた下部電極と、前記下部電極
上に形成された、(110)配向のPZTからなる圧電
体層と、前記圧電体層上に形成された上部電極と、を備
えている。
【0010】上記圧電アクチュエータにおいて、前記下
部電極を構成するルテニウム酸ストロンチウムのうち少
なくとも前記圧電体層側の層は、SrRuOで表され
る組成を有することが望ましい。これにより、下部電極
としての導電性と、圧電体膜の配向制御を十分に確保す
ることができる。
【0011】上記圧電アクチュエータにおいて、前記バ
ッファ層は、イットリア安定化ジルコニアからなること
が望ましい。これにより、下部電極を構成するルテニウ
ム酸ストロンチウムをより良好に配向制御することがで
きる。
【0012】本発明のインクジェット式記録ヘッドは、
上記の圧電アクチュエータを備え、前記圧電アクチュエ
ータに備えられた前記振動板の振動により容積変化可能
に構成されたインク室を前記Si基板に備えたものであ
る。
【0013】本発明のプリンタは、上記のインクジェッ
ト式記録ヘッドを印字手段として備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】(インクジェットプリンタの全体
構成)図1は、本発明の一実施形態に係る圧電アクチュ
エータを備えたインクジェットプリンタの構成図であ
る。インクジェットプリンタは、主にインクジェット式
記録ヘッド1、本体2、トレイ3、ヘッド駆動機構7を
備えて構成されている。
【0015】インクジェット式記録ヘッド1は、イエロ
ー、マゼンダ、シアン、ブラックの計4色のインクカー
トリッジを備えており、フルカラー印刷が可能なように
構成されている。また、このインクジェットプリンタ
は、内部に専用のコントローラボード等を備えており、
インクジェット式記録ヘッド1のインク吐出タイミング
及びヘッド駆動機構7の走査を制御する。
【0016】また、本体2は背面にトレイ3を備えると
ともに、その内部にオートシートフィーダ(自動連続給
紙機構)6を備え、記録用紙5を自動的に送り出し、正
面の排出口4から記録用紙5を排紙する。
【0017】(インクジェット式記録ヘッドの全体構
成)図2に、上記インクジェット式記録ヘッドの分解斜
視図を示す。インクジェット式記録ヘッド1は、インク
室基板(Si基板)20と、その一方の面に固定された
振動板30と、他方の面に固定されたノズル板10とを
備えて構成されている。このヘッド1は、オンデマンド
形のピエゾジェット式ヘッドを構成している。
【0018】インク室基板20は、インク室(キャビテ
ィ、圧力室)21、側壁(隔壁)22、リザーバ23お
よび供給口24を備えている。インク室21は、インク
などを吐出するために貯蔵する空間となっている。側壁
22は複数のインク室21間を仕切るよう形成されてい
る。リザーバ23は、インクを共通して各インク室21
に充たすための流路となっている。供給口24は、リザ
ーバ23から各インク室21にインクを導入可能に形成
されている。
【0019】ノズル板10は、インク室基板20に設け
られたインク室21の各々に対応する位置にそのノズル
穴11が配置されるよう、インク室基板20に貼り合わ
せられている。ノズル板10を貼り合わせたインク室基
板20は、筐体25に納められている。
【0020】振動板30には圧電アクチュエータ(後
述)が設けられている。振動板30には、インクタンク
口(図示せず)が設けられて、図示しないインクタンク
に貯蔵されているインクをリザーバ23に供給可能にな
っている。
【0021】(層構造)図3は、本発明の製造方法によ
って製造されるインクジェット式記録ヘッドおよび各圧
電アクチュエータの層構造を説明する断面図である。図
に示すように、圧電アクチュエータは、Si基板20上
に、絶縁膜31(振動板30)、バッファ層32、下部
電極42、圧電体薄膜43および上部電極44を積層し
て構成されている。
【0022】絶縁膜31は、導電性のない材料、特に非
晶質の酸化珪素(SiO)若しくは酸化ジルコニウム
(ZrO)、又は酸化珪素と酸化ジルコニウムの積層
体により構成される。絶縁膜31は、圧電体層の変形に
より変形し、インク室21の内部の圧力を瞬間的に高め
る為の振動板30として機能する。
【0023】バッファ層32は、(111)配向のイッ
トリア安定化ジルコニア(YSZ)により構成される。
このバッファ層32は、フルオライト構造を有し、絶縁
膜31上に(111)又は(110)配向ペロブスカイ
ト構造の下部電極42をエピタキシャル成長させるのに
適している。なおバッファ層はこれに限らず、(11
1)配向のCeO、ZrO等や、これらのうち何れ
か又は双方と(111)配向のYSZとの積層体により
構成しても良い。
【0024】下部電極42は、圧電体薄膜層43に電圧
を印加するための一方の電極であり、インク室基板20
上に形成される複数の圧電体薄膜素子に共通な電極とし
て機能するように絶縁膜31と同じ領域に形成される。
ただし、圧電体薄膜層43と同様の大きさに、すなわち
上部電極と同じ形状に形成することも可能である。下部
電極42は、導電性金属酸化物、特に(111)又は
(110)配向のルテニウム酸ストロンチウム(SR
O)により構成される。また、2層のSRO間にイリジ
ウム又は白金の層を挟み込んだ構造としても良い。
【0025】SROはペロブスカイト構造をとり、Sr
n+1Ru3n+1(nは1以上の整数)で表され
る。n=1のときSrRuOとなり、n=2のとき
Sr Ruとなり、n=∞のときSrRuO
なる。本実施形態における下部電極としてSROを用い
るときは、導電性及び圧電体薄膜の結晶性を高めるため
SrRuOが最も好ましい。また、前述のように2層
のSRO間にイリジウム又は白金の層を挟み込んだ構造
とする場合には、特に圧電体薄膜層側のSROを、Sr
RuOとすることが好ましい。
【0026】圧電体薄膜層43は、ペロブスカイト型結
晶構造を持つ圧電性セラミックスであり、下部電極42
上に所定の形状で形成されて構成されている。圧電体薄
膜層43の組成は、特にジルコニウム酸チタン酸鉛(P
b(Zr、Ti)O:PZT)又はこれにマグネシウ
ムやニオブなどの添加物を加えたものが好ましい。ま
た、これに限らず、チタン酸鉛ランタン((Pb,L
a)TiO)、ジルコニウム酸鉛ランタン((Pb,
La)ZrO)などでもよい。PZTは、正方晶系で
かつ(111)又は(110)配向であることが好まし
い。
【0027】上部電極44は、圧電体薄膜層43に電圧
を印加するための他方の電極となり、導電性を有する材
料、例えば白金(Pt)、イリジウム(Ir)、アルミ
ニウム(Al)等で構成されている。アルミニウムを用
いる場合、電蝕対策のため更にイリジウム等を積層す
る。
【0028】(インクジェット式記録ヘッドの動作)上
記インクジェット式記録ヘッド1の動作を説明する。所
定の吐出信号が供給されず圧電体薄膜素子40の下部電
極42と上部電極44との間に電圧が印加されていない
場合、圧電体薄膜層43には変形を生じない。吐出信号
が供給されていない圧電体薄膜素子40が設けられてい
るインク室21には、圧力変化が生じず、そのノズル穴
11からインク滴は吐出されない。
【0029】一方、所定の吐出信号が供給され圧電体薄
膜素子40の下部電極42と上部電極44との間に一定
電圧が印加された場合、圧電体薄膜層43に変形を生じ
る。吐出信号が供給された圧電体薄膜素子40が設けら
れているインク室21ではその振動板30が大きくたわ
む。このためインク室21内の圧力が瞬間的に高まり、
ノズル穴11からインク滴が吐出される。細長いヘッド
中で印刷させたい位置の圧電体素子に吐出信号を個別に
供給することで、任意の文字や図形を印刷させることが
できる。
【0030】(製造方法)図4を参照しながら本実施の
形態の圧電アクチュエータの製造工程について、インク
ジェット式記録ヘッドの製造工程と併せて説明する。
【0031】基板及び絶縁膜の形成(S1) まず、図4(S1)に示すように、インク室基板20に
振動板としての絶縁膜31を成膜する。インク室基板2
0として、例えば、直径100mm、厚さ200μmの
(110)配向シリコン単結晶基板を用いる。絶縁膜3
1は、1100℃の炉の中で、乾燥酸素を流して22時
間程度熱酸化させ、2μm以下、好ましくは約1μmの
膜厚の熱酸化膜を形成する。この方法ではSi基板20
の両面にSiOからなる絶縁膜31が形成される、そ
のうち一方の絶縁膜31が振動板30となる。
【0032】なお、この他に、CVD法等の成膜法を適
宜選択して成膜してもよい。また上述のように、絶縁膜
31(振動板30)として、二酸化珪素に限られず、酸
化ジルコニウム膜等を成膜してもよい。
【0033】バッファ層の形成(S2) 次に、図4(S2)に示すように、絶縁膜31上にZr
1−x2−0. 5x(0≦x≦1)の組成を有す
るイットリア安定化ジルコニア(YSZ)からなるバッ
ファ層32を、例えばRFスパッタ法により形成する。
これにより(111)に一軸配向したYSZ膜が形成さ
れる。
【0034】YSZは、例えば100nmの厚みとす
る。バッファ層32はスパッタ法に限らず、レーザアブ
レーション法、PVD法(物理的蒸着法)などによって
形成してもよい。
【0035】下部電極の形成(S3) 図4(S3)に示すように、バッファ層32の上に、下
部電極42を成膜する。下部電極42として、上述のS
RO、又はSRO/Pt/SRO若しくはSRO/Ir
/SROの積層構造を、厚さ約500nmに成膜する。
成膜方法としては例えばレーザアブレーション法を用い
る。またこれに限らず、MOCVD法など公知の薄膜作
製法をとってもよい。
【0036】圧電体薄膜の形成(S4) 続いて図4(S4)に示すように、下部電極42上に、
圧電体薄膜43を成膜する。本実施形態ではPb(Zr
0.56Ti0.44)Oの組成からなるPZT膜を
例えばゾル・ゲル法で成膜する。すなわち、金属アルコ
キシド等の金属有機化合物を溶液系で加水分解、重縮合
させて非晶質膜である圧電体前駆体膜を成膜し、更に焼
成によって結晶化させる。
【0037】PZTはSRO下部電極の結晶構造の影響
をうけて結晶成長する。(111)配向のSRO上にP
ZT薄膜を形成する場合は(111)配向となり、(1
10)配向のSRO上にPZT薄膜を形成する場合は
(110)配向となる。圧電体薄膜層の厚みは例えば1
μm以上2μm以下とする。
【0038】上部電極の形成(S5) 次に図4(S5)に示すように、圧電体薄膜43上に上
部電極44を形成する。具体的には、上部電極44とし
て白金(Pt)等を100nmの膜厚に直流スパッタ法
で成膜する。
【0039】(圧電アクチュエータの形成)図5(S
6)に示すように、圧電体薄膜43及び上部電極44を
所定形状に加工して圧電アクチュエータを形成する。具
体的には、上部電極44上にレジストをスピンコートし
た後、インク室が形成されるべき位置に合わせて露光・
現像してパターニングする。残ったレジストをマスクと
して上部電極44、圧電体薄膜43をイオンミリング等
でエッチングする。以上の工程により、圧電体薄膜素子
40を備えた圧電アクチュエータが形成される。
【0040】(インクジェット式記録ヘッドの形成)図
5(S7)に示すように、インク室基板20にインク室
21を形成する。本実施形態ではインク室基板20とし
て(110)配向のSi基板を用いているので、インク
室21の形成方法としては異方性エッチングを用いる。
エッチングされずに残った部分は側壁22となる。
【0041】最後に、図5(S8)に示すように、樹脂
等を用いてノズル板10をインク室基板20に接合す
る。ノズル板10をインク室基板20に接合する際に
は、ノズル11がインク室21の各々の空間に対応して
配置されるよう位置合せする。以上の工程により、イン
クジェット式記録ヘッドが形成される。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、下部電極として(11
1)又は(110)配向のルテニウム酸ストロンチウム
を用い、正方晶系の(111)又は(110)配向のP
ZTを備える場合に最適な層構成を備えた圧電アクチュ
エータを提供することができる。そして、この圧電アク
チュエータを備えたインクジェット式記録ヘッドを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る圧電アクチュエータ
を備えたインクジェットプリンタの構成図である。
【図2】インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であ
る。
【図3】本発明の製造方法によって製造されるインクジ
ェット式記録ヘッドおよび圧電アクチュエータの層構造
を説明する断面図である。
【図4】本実施形態の圧電アクチュエータの製造工程断
面図である。
【図5】本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製
造工程断面図である。
【符号の説明】
20…インク室基板(Si基板)、 30…振動板、3
1…絶縁膜、 32…バッファ層、42…下部電極、
43…圧電体薄膜、 44…上部電極、 21…インク
室、 10…ノズル板、 11…ノズル穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角 浩二 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 村井 正己 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF65 AG42 AG44 AG49 BA04 BA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si基板上に形成された、SiO若し
    くはZrO、又はSiOとZrOとの積層構造か
    らなる振動板と、 前記振動板上に形成された、(111)配向のイットリ
    ア安定化ジルコニア、CeO又はZrOからなるバ
    ッファ層と、 前記バッファ層上に形成された、ペロブスカイト構造を
    有する(111)配向のルテニウム酸ストロンチウムを
    備えた下部電極と、 前記下部電極上に形成された、(111)配向のPZT
    からなる圧電体層と、 前記圧電体層上に形成された上部電極と、 を備えた、圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 Si基板上に形成された、SiO若し
    くはZrO、又はSiOとZrOとの積層構造か
    らなる振動板と、 前記振動板上に形成された、(111)配向のイットリ
    ア安定化ジルコニア、CeO又はZrOからなるバ
    ッファ層と、 前記バッファ層上に形成された、ペロブスカイト構造を
    有する(110)配向のルテニウム酸ストロンチウムを
    備えた下部電極と、 前記下部電極上に形成された、(110)配向のPZT
    からなる圧電体層と、前記圧電体層上に形成された上部
    電極と、 を備えた、圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、 前記下部電極を構成するルテニウム酸ストロンチウムの
    うち少なくとも前記圧電体層側の層は、SrRuO
    表される組成を有する圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3の何れか一項にお
    いて、 前記バッファ層は、イットリア安定化ジルコニアからな
    る、圧電アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記
    載の圧電アクチュエータを備え、 前記圧電アクチュエータに備えられた前記振動板の振動
    により容積変化可能に構成されたインク室を前記Si基
    板に備えた、インクジェット式記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のインクジェット式記録
    ヘッドを印字手段として備えたプリンタ。
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