JP2003282987A - 電子デバイスおよびインクジェットプリンタ - Google Patents

電子デバイスおよびインクジェットプリンタ

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JP2003282987A
JP2003282987A JP2002084326A JP2002084326A JP2003282987A JP 2003282987 A JP2003282987 A JP 2003282987A JP 2002084326 A JP2002084326 A JP 2002084326A JP 2002084326 A JP2002084326 A JP 2002084326A JP 2003282987 A JP2003282987 A JP 2003282987A
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electronic device
electrode
layer
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ink
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JP2002084326A
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English (en)
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Amamitsu Higuchi
天光 樋口
Setsuya Iwashita
節也 岩下
Hiroshi Miyazawa
弘 宮澤
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種特性に優れる電子デバイス、および、か
かる電子デバイスを備えるインクジェットプリンタを提
供すること。 【解決手段】 図3に示すインクジェット式記録ヘッド
Hの主要部は、複数のインク室210を形成するインク
室基板200の一方の面にノズル板100が、他方の面
に振動板300がそれぞれ接合されている。また、振動
板300のインク室基板200と反対側の面には、各イ
ンク室210に対応する位置に圧電素子400が接合さ
れている。各圧電素子400は、それぞれ、圧電体層4
30を上部電極410と下部電極420とで挟持して構
成されている。これらの振動板300、下部電極420
および圧電体層430のいずれもが、ペロブスカイト構
造を有する金属酸化物を含むものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子デバイスおよ
びインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、インクジェット式記録ヘッドに
用いられる圧電素子や、強誘電体メモリに用いられるキ
ャパシタ等の電子デバイスは、強誘電体材料により構成
された強誘電体層を一対の電極(上部電極および下部電
極)で挟持した構成とされている。
【0003】この強誘電体材料としては、組成式ABO
で示されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物、
特に、Aには鉛(Pb)、Bにジルコニウム(Zr)と
チタン(Ti)の混合を適用したチタン酸ジルコン酸鉛
(PZT)が広く用いられている。
【0004】ところで、従来、このような電子デバイス
において、下部電極の構成材料としては、Ptが用いら
れてきた。Ptは、最密充填構造である面心立方格子
(FCC)構造をとるため自己配向性が強く、SiO
のようなアモルファス状態の物質で構成される層(Si
層)上に成膜しても、(111)に強く配向する。
このため、その上に形成する強誘電体層も配向性がよく
なる。
【0005】しかし、Ptは、配向性が非常に強いた
め、結晶粒が柱状構造となってしまい、粒界が上下方向
に揃ってしまう。このため、粒界に沿って強誘電体層中
のPb等が下地(下部電極等)に拡散しやすくなってし
まう。また、この下部電極は、SiO層との密着性も
悪いという問題がある。
【0006】この下部電極とSiO層との密着性の改
善のために、これらの間にTiで構成される中間層を設
けたり、Pbなどの拡散を防止するために、TiNで構
成されるバリア層を設けたり等することが行われること
もある。
【0007】しかしながら、これらの場合、複雑な電極
構造になる上、Tiの酸化、Tiの下部電極への拡散等
が生じるとともに、これらに起因して強誘電体材料の結
晶性の低下が起こる。
【0008】このような電子デバイスを、圧電素子に適
用した場合には、電界歪み特性等、また、キャパシタに
適用した場合には、分極電界(P−E)ヒステリシス特
性、リーク電流特性、ファティーグ特性等の各種特性が
劣化するという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、各種
特性に優れる電子デバイス、および、かかる電子デバイ
スを備えるインクジェットプリンタを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(13)の本発明により達成される。
【0011】(1) 第1の電極と、該第1の電極に対
向する第2の電極との間に強誘電体層を介挿してなる積
層体と、前記第1の電極の前記強誘電体層と反対側に設
けられた単結晶層とを有する電子デバイスであって、前
記第1の電極、前記強誘電体層および前記単結晶層のい
ずれもが、ペロブスカイト構造を有する金属酸化物を含
むものであることを特徴とする電子デバイス。
【0012】(2) 前記第1の電極に用いる前記金属
酸化物は、ルテニウム酸ストロンチウムである上記
(1)に記載の電子デバイス。
【0013】(3) 前記強誘電体層に用いる前記金属
酸化物は、チタン酸ジルコン酸鉛である上記(1)また
は(2)に記載の電子デバイス。
【0014】(4) 前記単結晶層に用いる前記金属酸
化物は、チタン酸ストロンチウムである上記(1)ない
し(3)のいずれかに記載の電子デバイス。
【0015】(5) 前記単結晶層と、前記第1の電極
との配向方位がほぼ一致している上記(1)ないし
(4)のいずれかに記載の電子デバイス。
【0016】(6) 前記第1の電極と、前記強誘電体
層との配向方位がほぼ一致している上記(5)に記載の
電子デバイス。
【0017】(7) 前記単結晶層、前記第1の電極お
よび前記強誘電体層のいずれもが、立方晶(100)配
向または擬立方晶(100)配向でエピタキシャル成長
したものである上記(6)に記載の電子デバイス。
【0018】(8) 前記単結晶層、前記第1の電極お
よび前記強誘電体層のいずれもが、立方晶(110)配
向または擬立方晶(110)配向でエピタキシャル成長
したものである上記(6)に記載の電子デバイス。
【0019】(9) 前記単結晶層、前記第1の電極お
よび前記強誘電体層のいずれもが、立方晶(111)配
向または擬立方晶(111)配向でエピタキシャル成長
したものである上記(6)に記載の電子デバイス。
【0020】(10) 前記積層体が振動源として機能
し、前記単結晶層が前記振動源の振動により振動する振
動板として機能するインクジェット式記録ヘッドである
上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の電子デバイ
ス。
【0021】(11) 前記振動板の前記振動源との反
対側には、インクを貯留可能なインク室を形成するイン
ク室基板が設けられている上記(10)に記載の電子デ
バイス。
【0022】(12) 前記インク室は、前記振動板の
振動により容積可変であり、この容積変化により、イン
クを吐出するよう構成されている上記(10)または
(11)に記載の電子デバイス。
【0023】(13) 上記(10)ないし(12)の
いずれかに記載の電子デバイスを備えることを特徴とす
るインクジェットプリンタ。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明者は、鋭意検討を重ねた結
果、Ptに代わる下部電極(第1の電極)の構成材料と
して、例えばRuOやIrOをはじめとする導電性
酸化物、特に、ルテニウム酸ストロンチウム(SrRu
)等のペロブスカイト構造を有する金属酸化物を用
いればよいとの考えに至った。
【0025】かかるペロブスカイト構造を有する金属酸
化物は、PZT等の強誘電体材料と同じ結晶構造を有し
ているので、下部電極は、強誘電体層との接合性の向上
が図れるとともに、強誘電体層のエピタキシャル成長を
実現しやすく、また、Pbの拡散バリア層としての特性
にも優れたものとすることができると考えられる。
【0026】さらに、この場合、下部電極より下の層
(単結晶層)に、ペロブスカイト構造を有する金属酸化
物を用いることにより、下部電極を適切に配向制御し得
ると考えた。
【0027】本発明は、かかる観点からなされたもので
あり、本発明の電子デバイスは、第1の電極と、該第1
の電極に対向する第2の電極との間に強誘電体層を介挿
してなる積層体と、前記第1の電極の前記強誘電体層と
反対側に設けられた単結晶層とを有する電子デバイスで
あり、前記第1の電極、前記強誘電体層および前記単結
晶層のいずれもが、ペロブスカイト構造を有する金属酸
化物を含むものであることを特徴とする。
【0028】以下、本発明の電子デバイスおよびインク
ジェットプリンタの好適な実施形態について説明する。
【0029】図1は、本発明のインクジェットプリンタ
の構成を示す概略図であり、図2は、本発明の電子デバ
イスをインクジェット式記録ヘッドに適用した場合の構
成を示す分解斜視図であり、図3は、インクジェット式
記録ヘッドの主要部の構成を示す断面図であり、図4お
よび図5は、それぞれ、インクジェット式記録ヘッドの
主要部の製造工程を説明するための図である。なお、以
下の説明では、図1中、上側を「上部」、下側を「下
部」と言う。また、図2は、通常使用される状態とは、
上下逆に示されている。
【0030】<インクジェットプリンタ>まず、インク
ジェットプリンタの構成について説明する。
【0031】図1に示すインクジェットプリンタ1は、
装置本体2を備えており、上部後方に記録用紙Pを設置
するトレイ21と、下部前方に記録用紙Pを排出する排
紙口22と、上部面に操作パネル7とが設けられてい
る。
【0032】操作パネル7は、例えば、液晶ディスプレ
イ、LEDランプ等で構成され、エラーメッセージ等を
表示する表示部(図示せず)と、各種スイッチ等で構成
される操作部(図示せず)とを備えている。
【0033】また、装置本体2の内部には、主に、往復
動するヘッドユニット3を備える印刷装置(印刷手段)
4と、記録用紙Pを1枚ずつ印刷装置4に送り込む給紙
装置(給紙手段)5と、印刷装置4および給紙装置5を
制御する制御部(制御手段)6とを有している。
【0034】制御部6の制御により、給紙装置5は、記
録用紙Pを一枚ずつ間欠送りする。この記録用紙Pは、
ヘッドユニット3の下部近傍を通過する。このとき、ヘ
ッドユニット3が記録用紙Pの送り方向とほぼ直交する
方向に往復移動して、記録用紙Pへの印刷が行なわれ
る。すなわち、ヘッドユニット3の往復動と記録用紙P
の間欠送りとが、印刷における主走査および副走査とな
って、インクジェット方式の印刷が行なわれる。
【0035】印刷装置4は、ヘッドユニット3と、ヘッ
ドユニット3の駆動源となるキャリッジモータ41と、
キャリッジモータ41の回転を受けて、ヘッドユニット
3を往復動させる往復動機構42とを備えている。
【0036】ヘッドユニット3は、その下部に、多数の
ノズル孔110を備えるインクジェット式記録ヘッドH
と、インクジェット式記録ヘッドHにインクを供給する
インクカートリッジ31と、インクジェット式記録ヘッ
ドHおよびインクカートリッジ31を搭載したキャリッ
ジ32とを有している。
【0037】なお、インクカートリッジ31として、イ
エロー、シアン、マゼンタ、ブラック(黒)の4色のイ
ンクを充填したものを用いることにより、フルカラー印
刷が可能となる。この場合、ヘッドユニット3には、各
色にそれぞれ対応したインクジェット式記録ヘッドH
(この構成については、後に詳述する。)が設けられる
ことになる。
【0038】往復動機構42は、その両端をフレーム
(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸421
と、キャリッジガイド軸421と平行に延在するタイミ
ングベルト422とを有している。
【0039】キャリッジ32は、キャリッジガイド軸4
21に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベ
ルト422の一部に固定されている。
【0040】キャリッジモータ41の作動により、プー
リを介してタイミングベルト422を正逆走行させる
と、キャリッジガイド軸421に案内されて、ヘッドユ
ニット3が往復動する。そして、この往復動の際に、イ
ンクジェット式記録ヘッドHから適宜インクが吐出さ
れ、記録用紙Pへの印刷が行われる。
【0041】給紙装置5は、その駆動源となる給紙モー
タ51と、給紙モータ51の作動により回転する給紙ロ
ーラ52とを有している。
【0042】給紙ローラ52は、記録用紙Pの送り経路
(記録用紙P)を挟んで上下に対向する従動ローラ52
aと駆動ローラ52bとで構成され、駆動ローラ52b
は給紙モータ51に連結されている。これにより、給紙
ローラ52は、トレイ21に設置した多数枚の記録用紙
Pを、印刷装置4に向かって1枚ずつ送り込めるように
なっている。なお、トレイ21に代えて、記録用紙Pを
収容する給紙カセットを着脱自在に装着し得るような構
成であってもよい。
【0043】制御部6は、例えばパーソナルコンピュー
タやディジタルカメラ等のホストコンピュータから入力
された印刷データに基づいて、印刷装置4や給紙装置5
等を制御することにより印刷を行うものである。
【0044】制御部6は、いずれも図示しないが、主
に、各部を制御する制御プログラム等を記憶するメモ
リ、後述する圧電素子(振動源)400を駆動して、イ
ンクの吐出タイミングを制御する圧電素子駆動回路、印
刷装置4(キャリッジモータ41)を駆動する駆動回
路、給紙装置5(給紙モータ51)を駆動する駆動回
路、および、ホストコンピュータからの印刷データを入
手する通信回路と、これらに電気的に接続され、各部で
の各種制御を行うCPUとを備えている。
【0045】また、CPUには、例えば、インクカート
リッジ31のインク残量、ヘッドユニット3の位置、温
度、湿度等の印刷環境等を検出可能な各種センサが、そ
れぞれ電気的に接続されている。
【0046】制御部6は、通信回路を介して、印刷デー
タを入手してメモリに格納する。CPUは、この印刷デ
ータを処理して、この処理データおよび各種センサから
の入力データに基づいて、各駆動回路に駆動信号を出力
する。この駆動信号により圧電素子400、印刷装置4
および給紙装置5は、それぞれ作動する。これにより、
記録用紙Pに印刷が行われる。
【0047】<インクジェット式記録ヘッド>次に、イ
ンクジェット式記録ヘッドの構成について説明する。
【0048】図2に示すインクジェット式記録ヘッドH
(以下、単に「ヘッドH」と言う。)は、ノズル板10
0と、インク室基板200と、振動板300と、振動板
300に接合された圧電素子(振動源)400とを備
え、これらが基体500に収納されている。なお、この
ヘッドHは、オンデマンド形のピエゾジェット式ヘッド
を構成する。
【0049】ノズル板100は、例えばステンレス製の
圧延プレート等で構成されている。このノズル板100
には、インク滴を吐出するための多数のノズル孔110
が形成されている。これらのノズル孔110間のピッチ
は、印刷精度に応じて適宜設定される。このノズル板1
00には、インク室基板200が固着(固定)されてい
る。
【0050】このインク室基板200は、ノズル板10
0、側壁(隔壁)220および後述する振動板300に
より、複数のインク室(キャビティ、圧力室)210
と、インクカートリッジ31から供給されるインクを一
時的に貯留するリザーバ室230と、リザーバ室230
から各インク室210に、それぞれインクを供給する供
給口240とが区画形成されている。
【0051】これらのインク室210は、それぞれ短冊
状(直方体状)に形成され、各ノズル孔110に対応し
て配設されている。各インク室210は、後述する振動
板300の振動により容積可変であり、この容積変化に
より、インクを吐出するよう構成されている。
【0052】このインク室基板200を得るための母材
200’としては、例えば、シリコン単結晶基板、各種
ガラス基板、各種プラスチック基板等を用いることがで
きる。これらの基板は、いずれも汎用的な基板であるの
で、これらの基板を用いることにより、ヘッドHの製造
コストを低減することができる。
【0053】また、これらの中でも、母材200’とし
ては、(110)配向シリコン単結晶基板を用いるのが
好ましい。この(110)配向シリコン単結晶基板は、
異方性エッチングに適しているのでインク室基板200
を、容易かつ確実に形成することができる。
【0054】このインク室基板200の平均厚さは、特
に限定されないが、10〜1000μm程度とするのが
好ましく、100〜500μm程度とするのがより好ま
しい。
【0055】また、インク室210の容積は、特に限定
されないが、0.1〜100nL程度とするのが好まし
く、0.1〜10nL程度とするのがより好ましい。
【0056】一方、インク室基板200のノズル板10
0と反対側には、振動板300が接合され、さらに振動
板300のインク室基板200との反対側には、複数の
圧電素子400が接触して設けられている。
【0057】また、振動板300の所定位置には、振動
板300の厚さ方向に貫通して連通孔310が形成され
ている。この連通孔310を介して、インクカートリッ
ジ31からリザーバ室230に、インクが供給可能とな
っている。
【0058】各圧電素子400は、それぞれ各インク室
210のほぼ中央部に対応して配設されている。各圧電
素子400は、前記の圧電素子駆動回路に電気的に接続
され、圧電素子駆動回路の信号に基づいて作動するよう
構成されている。
【0059】基体500は、例えば各種樹脂材料、各種
金属材料等で構成されており、この基体500にインク
室基板200が固定、支持されている。
【0060】以下、振動板300および圧電素子400
の構成について、図3を参照しつつさらに詳細に説明す
る。
【0061】図3に示す圧電素子(積層体)400は、
上部電極(第2の電極)410と下部電極(第1の電
極)420とで、圧電体層(強誘電体層)430を挟持
した構成とされている。換言すれば、圧電素子400
は、下部電極420、圧電体層430および上部電極4
10が、この順で積層されて構成されている。また、下
部電極420の圧電体層430との反対側には、振動板
300が下部電極420に接触して設けられている。
【0062】この圧電素子(積層体)400は、振動源
として機能するものであり、振動板300は、圧電素子
(振動源)400の振動により振動し、インク室210
の内部圧力を瞬間的に高める機能を有するものである。
【0063】振動板300は、ペロブスカイト構造を有
する金属酸化物を含む単結晶層により、好ましくはペロ
ブスカイト構造を有する金属酸化物を主材料とする単結
晶層により、構成されている。
【0064】このペロブスカイト構造を有する金属酸化
物としては、例えば、チタン酸ストロンチウム、アルミ
ン酸ランタン、ガリウム酸ネオジウム、または、これら
を含む固溶体等が挙げられる。
【0065】これらのペロブスカイト構造を有する金属
酸化物を用いることにより、振動板300を、振動板に
要求される十分な強度(物理的性質)を有するものとす
ることができる。また、このような振動板300を用い
れば、下部電極420を形成する際の配向制御が容易と
なり、また、インク室基板200および下部電極420
の双方との接合性(密着性)が向上する。
【0066】これらの中でも、振動板300に用いるペ
ロブスカイト構造を有する金属酸化物としては、チタン
酸ストロンチウムが最適である。チタン酸ストロンチウ
ムを用いて振動板300を構成することにより、前記効
果がより向上する。
【0067】このような振動板300の平均厚さは、特
に限定されないが、10〜1000μm程度とするのが
好ましく、100〜500μm程度とするのがより好ま
しい。振動板300の平均厚さを、前記範囲とすること
により、ヘッドHの大型化を防止しつつ、振動板300
は、振動板に要求される十分な強度を確保することがで
きる。
【0068】振動板300上には、圧電体層430に電
圧を印加するための一方の電極である下部電極420が
形成されている。
【0069】この下部電極420は、複数の圧電素子4
00の共通電極として設けられている。すなわち、下部
電極420の平面視形状が、振動板300の平面視形状
とほぼ等しくなるよう形成されている。なお、下部電極
420は、個別電極として圧電素子400毎に設けるよ
うにしてもよい。
【0070】下部電極420は、ペロブスカイト構造を
有する金属酸化物を含むものであり、好ましくはペロブ
スカイト構造を有する金属酸化物を主材料とするもので
ある。
【0071】このペロブスカイト構造を有する金属酸化
物としては、例えば、ルテニウム酸ストロンチウム(S
RO)、マンガン酸ランタンストロンチウム、コバルト
酸ランタンストロンチウム、クロム酸ランタンストロン
チウム、または、これらを含む固溶体等が挙げられる。
これらのペロブスカイト構造の金属酸化物は、導電性お
よび化学的安定性に優れているので、下部電極420
も、導電性および化学的安定性に優れたものとすること
ができる。その結果、圧電素子400は、電界歪み特性
等の各種特性が向上する。
【0072】これらの中でも、下部電極420に用いる
ペロブスカイト構造を有する金属酸化物としては、ルテ
ニウム酸ストロンチウム(SRO)が最適である。SR
Oは、特に導電性および化学的安定性に優れているの
で、SROを用いて下部電極420を構成することによ
り、圧電素子400は、前記効果がより向上する。
【0073】ここで、SROは、一般式Srn+1Ru
3n+1(nは1以上の整数)で表される。n=1
のときSrRuOとなり、n=2のときSrRu
となり、n=∞のときSrRuOとなる。SR
Oを用いて下部電極420を構成する場合は、SrRu
が最適である。これにより、下部電極420の導電
性および化学的安定性を極めて優れたものとすることが
できるとともに、下部電極420上に形成する圧電体層
430の結晶性を高めることもできる。
【0074】なお、下部電極420は、その厚さ方向の
途中に、イリジウムまたは白金等で構成される部分(中
間層)を有する構成、すなわち、SRO/Pt/SR
O、SRO/Ir/SROの積層構造とすることもでき
る。この場合、下部電極420の圧電体層430側の部
分を、SrRuOを含む材料で(特に、SrRuO
を主材料として)構成するようにすればよい。
【0075】このような下部電極420の平均厚さは、
特に限定されないが、1〜1000nm程度とするのが
好ましく、100〜700nm程度とするのがより好ま
しい。
【0076】下部電極420上には、電圧の印加により
変形する圧電体層430が、所定の形状で形成されてい
る。
【0077】圧電体層430は、ペロブスカイト構造を
有する金属酸化物(強誘電体材料)を含むものであり、
好ましくはペロブスカイト構造を有する金属酸化物を主
材料とするものである。
【0078】このペロブスカイト構造を有する金属酸化
物としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Z
r,Ti)O:PZT)、チタン酸鉛ランタン((P
b,La)TiO)、ジルコニウム酸鉛ランタン
((Pb,La)ZrO)、または、これらにマグネ
シウム、ニオブのような添加物を添加したもの、SrB
(Ta,Nb)、(Bi,La)Ti
12のようなBi層状化合物等が挙げられる。これらの
ペロブスカイト構造を有する金属酸化物を用いて圧電体
層430を構成することにより、圧電素子400は、電
界歪み特性等の各種特性が向上する。
【0079】これらの中でも、圧電体層430に用いる
ペロブスカイト構造を有する金属酸化物としては、チタ
ン酸ジルコン酸鉛(PZT)が最適である。PZTを用
いることにより、圧電素子400は、前記効果がより向
上する。
【0080】このような圧電体層430の平均厚さは、
特に限定されないが、0.1〜50μm程度とするのが
好ましく、0.3〜15μm程度とするのがより好まし
く、0.5〜3μm程度とするのがさらに好ましい。圧
電体層430の平均厚さを、前記範囲とすることによ
り、圧電素子400(延いては、ヘッドH)の大型化を
防止しつつ、各種特性を好適に発揮し得る圧電素子40
0とすることができる。
【0081】圧電体層430上には、圧電体層430に
電圧を印加するための他方の電極となる上部電極410
が形成されている。
【0082】この上部電極410は、複数の圧電素子4
00の個別電極として、それぞれ設けられている。すな
わち、上部電極410の平面視形状は、圧電体層430
の平面視形状とほぼ等しくなるよう形成されている。
【0083】上部電極410は、例えば、白金(P
t)、イリジウム(Ir)、アルミニウム(Al)、ま
たは、これらを含む合金等の各種導電性材料で構成され
ている。なお、上部電極410をアルミニウムで構成す
る場合、イリジウム等で構成される層を積層するように
するのが好ましい。これにより、上部電極410の電蝕
による劣化を防止または抑制することができる。
【0084】このような上部電極410の平均厚さは、
特に限定されないが、1〜1000nm程度とするのが
好ましく、10〜500nm程度とするのがより好まし
い。
【0085】さて、本発明では、振動板300、下部電
極420および圧電体層430のいずれもが、ペロブス
カイト構造を有する金属酸化物を含むものであることを
特徴とする。これにより、各層間での接合性を優れた
ものとすることができるので、各層間の剥離等の経時的
劣化を好適に防止すること、すなわち、ヘッドHの耐久
性を向上させることができる。また、圧電素子400
で生じた振動を、確実に振動板300に伝達することも
でき、ヘッドHによる印刷精度も向上する。さらに、
かかる構成により、圧電素子400の大型化を防止しつ
つ、高精度の印刷が可能なヘッドHを実現することがで
きる。
【0086】また、下部電極420は、その配向方位
が、振動板300の配向方位とほぼ一致しているのが好
ましく、さらに、圧電体層430の配向方位が、下部電
極420の配向方位とほぼ一致しているのがより好まし
い。これにより、前記効果〜が向上する。
【0087】そして、下部電極420および圧電体層4
30の双方の配向方位が、いずれも、振動板300の配
向方位とほぼ一致する場合、これらは、いずれもが立方
晶(100)配向または擬立方晶(100)配向でエピ
タキシャル成長したもの、立方晶(110)配向または
擬立方晶(110)配向でエピタキシャル成長したも
の、立方晶(111)配向または擬立方晶(111)配
向でエピタキシャル成長したもののいずれであってもよ
い。振動板300、下部電極420および圧電体層43
0を、このような配向方位とすることにより、特に、前
記効果およびがより顕著となる。
【0088】このようなヘッドHは、圧電素子駆動回路
を介して所定の吐出信号が入力されていない状態、すな
わち、圧電素子400の下部電極420と上部電極41
0との間に電圧が印加されていない状態では、圧電体層
430に変形が生じない。このため、振動板300にも
変形が生じず、インク室210には容積変化が生じな
い。したがって、ノズル孔110からインク滴は吐出さ
れない。
【0089】一方、圧電素子駆動回路を介して所定の吐
出信号が入力された状態、すなわち、圧電素子400の
下部電極420と上部電極410との間に一定電圧が印
加された状態では、圧電体層430に変形が生じる。こ
れにより、振動板300が大きくたわみ、インク室21
0の容積変化が生じる。このとき、インク室210内の
圧力が瞬間的に高まり、ノズル孔110からインク滴が
吐出される。
【0090】1回のインクの吐出が終了すると、圧電素
子駆動回路は、下部電極420と上部電極410との間
への電圧の印加を停止する。これにより、圧電素子40
0は、ほぼ元の形状に戻り、インク室210の容積が増
大する。なお、このとき、インクには、インクカートリ
ッジ31からノズル孔110へ向かう圧力(正方向への
圧力)が作用している。このため、空気がノズル孔11
0からインク室210へ入り込むことが防止され、イン
クの吐出量に見合った量のインクがインクカートリッジ
31(リザーバ室230)からインク室210へ供給さ
れる。
【0091】このようにして、ヘッドHにおいて、印刷
させたい位置の圧電素子400に、圧電素子駆動回路を
介して吐出信号を順次入力することにより、任意の(所
望の)文字や図形等を印刷することができる。
【0092】次に、ヘッドHの製造方法について、図4
および図5を参照しつつ説明する。前述したヘッドH
は、例えば、次のようにして製造することができる。
【0093】[1] 基板の作成(図4のS1) まず、インク室基板200となる母材200’として、
例えば(110)配向シリコン単結晶基板と、例えばチ
タン酸ストロンチウムからなる振動板(単結晶層)30
0とを用意する。
【0094】そして、これらの母材200’と振動板3
00とを貼り合わせ(接合して)、これらを一体化させ
る。
【0095】この接合には、例えば、母材200’と振
動板300とを圧着させた状態で熱処理する方法が好適
に用いられる。かかる方法によれば、容易かつ確実に、
母材200’と振動板300とを一体化させることがで
きる。
【0096】この熱処理条件は、特に限定されないが、
100〜600℃×1〜24時間程度とするのが好まし
く、300〜600℃×6〜12時間程度とするのがよ
り好ましい。なお、接合には、その他の各種接着方法、
各種融着方法等を用いてもよい。
【0097】[2] 下部電極420の形成(図4のS
2) 次に、振動板300上に、例えばSROからなる下部電
極420を形成する。
【0098】下部電極420は、振動板300の結晶構
造の影響を受けて結晶成長する。例えば、立方晶(10
0)配向の振動板300上に、下部電極420を成膜す
ると、下部電極420は、擬立方晶(100)配向でエ
ピタキシャル成長する。
【0099】下部電極420の形成方法(成膜方法)と
しては、例えば、レーザーアブレーション法が好適に用
いられる。
【0100】具体的には、まず、振動板300と母材2
00’とを一体化させたもの(サンプル)を、真空装置
内に設置し、これに対向して、下部電極420の構成元
素を含むターゲットを所定距離、離間して配置する。な
お、このターゲットとしては、目的とする下部電極42
0の組成と同一の組成または近似組成のものが好適に使
用される。
【0101】次いで、例えばArFエキシマレーザー、
KrFエキシマレーザー等のレーザー光をターゲットに
照射すると、ターゲットから酸素原子および金属原子を
含む原子が叩き出され、プルームが発生する。換言すれ
ば、プルームが振動板300に向かって照射される。そ
して、このプルームは、振動板300上に接触して、下
部電極420が形成される。
【0102】下部電極420の形成(成膜)における各
条件は、下部電極420がエピタキシャル成長し得るも
のであればよく、例えば、次のようにすることができ
る。
【0103】レーザー光の周波数は、30Hz以下とす
るのが好ましく、15Hz以下とするのがより好まし
い。
【0104】レーザー光のエネルギー密度は、0.5J
/cm以上とするのが好ましく、2J/cm以上と
するのがより好ましい。
【0105】サンプルの温度は、300〜800℃程度
とするのが好ましく、400〜700℃程度とするのが
より好ましい。
【0106】サンプルとターゲットとの距離は、60m
m以下とするのが好ましく、45mm以下とするのがよ
り好ましい。
【0107】また、真空装置内の圧力は、1気圧以下が
好ましく、そのうち、酸素分圧は、例えば、酸素ガス供
給下で1×10−3Torr以上とするのが好ましく、
原子状酸素ラジカル供給下で1×10−5Torr以上
とするのが好ましい。
【0108】下部電極420の形成における各条件を、
それぞれ、前記範囲とすると、より効率よく、下部電極
420をエピタキシャル成長により形成することができ
る。
【0109】また、このとき、レーザー光の照射時間を
適宜設定することにより、下部電極420の平均厚さを
前述したような範囲に調整することができる。このレー
ザー光の照射時間は、前記各条件によっても異なるが、
通常、3〜90分程度とするのが好ましく、15〜45
分程度とするのがより好ましい。
【0110】なお、下部電極420の形成方法として
は、これに限定されず、例えば、真空蒸着法、スパッタ
リング法、MOCVD法、ゾル・ゲル法、MOD法等の
各種薄膜作製法を用いることもできる。
【0111】[3] 強誘電体材料層430’の形成
(図4のS3) 次に、下部電極420上に、圧電体層430となる、例
えば組成式Pb(Zr 0.56Ti0.44)OのP
ZTからなる強誘電体材料層430’を形成する。
【0112】強誘電体材料層430’は、下部電極42
0の結晶構造の影響を受けて結晶成長する。例えば、擬
立方晶(100)配向の下部電極420上に、強誘電体
材料層430’を成膜すると、強誘電体材料層430’
は、擬立方晶(100)配向または擬立方晶(001)
配向でエピタキシャル成長する。
【0113】強誘電体材料層430’の形成方法(成膜
方法)としては、例えば、レーザーアブレーション法が
好適に用いられる。これは、前記工程[2]と同様にし
て行うことができる。
【0114】なお、強誘電体材料層430’の形成方法
としては、これに限定されず、例えば、真空蒸着法、ス
パッタリング法、MOCVD法、ゾル・ゲル法、MOD
法等の薄膜作製法を用いることもできる。
【0115】[4] 導電性材料層410’の形成(図
4のS4) 次に、強誘電体材料層430’上に、上部電極410と
なる、例えば白金(Pt)からなる導電性材料層41
0’を形成する。
【0116】導電性材料層410’の形成方法(成膜方
法)としては、例えば、直流スパッタ法が好適に用いら
れる。なお、導電性材料層410’の形成方法として
は、これに限定されず、例えば、真空蒸着法、印刷法等
の薄膜作製法を用いることもできる。
【0117】[5] 圧電素子400の形成(図5のS
5) 次に、強誘電体材料層430’および導電性材料層41
0’を所定形状に加工して、複数の圧電素子(圧電アク
チュエータ)400を区画形成する。
【0118】具体的には、まず、導電性材料層410’
上に、例えばスピンコートによりレジストを形成した
後、インク室210を形成すべき位置に合わせて、露光
・現像してパターニングする。次いで、残ったレジスト
をマスクとして、強誘電体材料層430’および導電性
材料層410’を、例えばイオンミリング等でエッチン
グする。これにより、強誘電体材料層430’および導
電性材料層410’の不要な部分が、それぞれ除去さ
れ、圧電体層430および上部電極410を備える複数
の圧電素子400が得られる。
【0119】[6] インク室基板200の形成(図5
のS6) 次に、母材200’の圧電素子400に対応した位置
に、それぞれインク室210となる凹部210’を、ま
た、所定位置にリザーバ室230および供給口240と
なる凹部を形成する。
【0120】具体的には、インク室210、リザーバ室
230および供給口240を形成すべき位置に合せて、
マスクを形成した後、例えば、平行平板型反応性イオン
エッチング、誘導結合型方式、エレクトロンサイクロト
ロン共鳴方式、ヘリコン波励起方式、マグネトロン方
式、プラズマエッチング方式、イオンビームエッチング
方式等のドライエッチング、5重量%〜40重量%程度
の水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド等の高濃度アルカリ水溶液によるウエットエ
ッチングを行う。
【0121】これにより、母材200’を、その厚さ方
向に振動板300が露出する程度にまで削り取り(除去
し)、インク室基板200を形成する。なお、このと
き、エッチングされずに残った部分が、側壁220とな
り、また、露出した振動板300は、振動板としての機
能を発揮し得る状態となる。
【0122】なお、母材200’として、(110)配
向シリコン基板を用いる場合には、前述の高濃度アルカ
リ水溶液を用いることにより、母材200’は、容易に
異方性エッチングされるので、インク室基板200の形
成が容易となる。
【0123】[7] ヘッドHの完成(図5のS7) 次に、複数のノズル孔110が形成された、例えばステ
ンレス製のノズル板100を、各ノズル孔110が各凹
部210’に対応するように位置合わせして接合する。
これにより、複数のインク室210、リザーバ室230
および複数の供給口240が画成される。
【0124】この接合には、例えば、接着剤による接着
等の各種接着方法、各種融着方法等を用いることができ
る。
【0125】最後に、インク室基板200を基体500
に取り付けて、ヘッドHが完成する。
【0126】以上、本発明の電子デバイスおよびインク
ジェットプリンタについて、図示の実施形態に基づいて
説明したが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。
【0127】例えば、本発明の電子デバイスおよびイン
クジェットプリンタを構成する各部は、同様の機能を発
揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加
することもできる。
【0128】また、例えば、電子デバイスの製造方法で
は、任意の工程を追加することもできる。
【0129】また、前記実施形態のインクジェット式記
録ヘッドの構成は、例えば、各種工業用液体吐出装置の
液体吐出機構に適用することもできる。この場合、液体
吐出装置では、前述したようなインク(イエロー、シア
ン、マゼンダ、ブラック等のカラー染料インク)の他、
例えば、液体吐出機構のノズル(液体吐出口)からの吐
出に適当な粘度を有する溶液や液状物質等が使用可能で
ある。
【0130】なお、本発明は、前記実施形態のインクジ
ェット式記録ヘッドの他、例えば、強誘電体メモリ(キ
ャパシタ)等の各種電子デバイスに適用することができ
る。
【0131】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、第
1の電極、強誘電体層および単結晶層のいずれもを、ペ
ロブスカイト構造を有する金属酸化物を含むものとした
ことにより、各層間での接合性が向上し、その結果、電
子デバイスを各種特性に優れるものとすることができ
る。
【0132】また、単結晶層と、第1の電極との配向方
位をほぼ一致するように、特に、単結晶層と、第1の電
極および強誘電体層との配向方位をほぼ一致するように
することにより、電子デバイスの各種特性がより向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットプリンタの構成を示
す概略図である。
【図2】 本発明の電子デバイスをインクジェット式記
録ヘッドに適用した場合の構成を示す分解斜視図であ
る。
【図3】 インクジェット式記録ヘッドの主要部の構成
を示す断面図である。
【図4】 インクジェット式記録ヘッドの主要部の製造
工程を説明するための図である。
【図5】 インクジェット式記録ヘッドの主要部の製造
工程を説明するための図である。
【符号の説明】
1‥‥インクジェットプリンタ 2‥‥装置本体 21
‥‥トレイ 22‥‥排紙口 3‥‥ヘッドユニット
31‥‥インクカートリッジ 32‥‥キャリッジ 4
‥‥印刷装置 41‥‥キャリッジモータ 42‥‥往
復動機構 421‥‥キャリッジガイド軸 422‥‥
タイミングベルト 5‥‥給紙装置 51‥‥給紙モー
タ 52‥‥給紙ローラ 52a‥‥従動ローラ 52
b‥‥駆動ローラ 6‥‥制御部 7‥‥操作パネル
100‥‥ノズル板 110‥‥ノズル孔 200‥‥
インク室基板 200’‥‥母材 210‥‥インク室
210’ ‥‥凹部 220‥‥側壁 230‥‥リザ
ーバ室 240‥‥供給口 300‥‥振動板 310
‥‥連通孔 400‥‥圧電素子 410‥‥上部電極
410’ ‥‥導電性材料層 420‥‥下部電極
430‥‥圧電体層 430’‥‥強誘電体材料層 5
00‥‥基体 H‥‥インクジェット式記録ヘッド P
‥‥記録用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/187 H01L 41/18 101D 101Z (72)発明者 宮澤 弘 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF51 AF93 AG42 AG44 AG47 AP16 AP51 BA04 BA14

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極と、該第1の電極に対向する
    第2の電極との間に強誘電体層を介挿してなる積層体
    と、 前記第1の電極の前記強誘電体層と反対側に設けられた
    単結晶層とを有する電子デバイスであって、 前記第1の電極、前記強誘電体層および前記単結晶層の
    いずれもが、ペロブスカイト構造を有する金属酸化物を
    含むものであることを特徴とする電子デバイス。
  2. 【請求項2】 前記第1の電極に用いる前記金属酸化物
    は、ルテニウム酸ストロンチウムである請求項1に記載
    の電子デバイス。
  3. 【請求項3】 前記強誘電体層に用いる前記金属酸化物
    は、チタン酸ジルコン酸鉛である請求項1または2に記
    載の電子デバイス。
  4. 【請求項4】 前記単結晶層に用いる前記金属酸化物
    は、チタン酸ストロンチウムである請求項1ないし3の
    いずれかに記載の電子デバイス。
  5. 【請求項5】 前記単結晶層と、前記第1の電極との配
    向方位がほぼ一致している請求項1ないし4のいずれか
    に記載の電子デバイス。
  6. 【請求項6】 前記第1の電極と、前記強誘電体層との
    配向方位がほぼ一致している請求項5に記載の電子デバ
    イス。
  7. 【請求項7】 前記単結晶層、前記第1の電極および前
    記強誘電体層のいずれもが、立方晶(100)配向また
    は擬立方晶(100)配向でエピタキシャル成長したも
    のである請求項6に記載の電子デバイス。
  8. 【請求項8】 前記単結晶層、前記第1の電極および前
    記強誘電体層のいずれもが、立方晶(110)配向また
    は擬立方晶(110)配向でエピタキシャル成長したも
    のである請求項6に記載の電子デバイス。
  9. 【請求項9】 前記単結晶層、前記第1の電極および前
    記強誘電体層のいずれもが、立方晶(111)配向また
    は擬立方晶(111)配向でエピタキシャル成長したも
    のである請求項6に記載の電子デバイス。
  10. 【請求項10】 前記積層体が振動源として機能し、前
    記単結晶層が前記振動源の振動により振動する振動板と
    して機能するインクジェット式記録ヘッドである請求項
    1ないし9のいずれかに記載の電子デバイス。
  11. 【請求項11】 前記振動板の前記振動源との反対側に
    は、インクを貯留可能なインク室を形成するインク室基
    板が設けられている請求項10に記載の電子デバイス。
  12. 【請求項12】 前記インク室は、前記振動板の振動に
    より容積可変であり、この容積変化により、インクを吐
    出するよう構成されている請求項10または11に記載
    の電子デバイス。
  13. 【請求項13】 請求項10ないし12のいずれかに記
    載の電子デバイスを備えることを特徴とするインクジェ
    ットプリンタ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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