JP2003177219A - 潤滑補助されたエレクトロウェッティングによる調整可能な液体マイクロレンズ - Google Patents
潤滑補助されたエレクトロウェッティングによる調整可能な液体マイクロレンズInfo
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Abstract
能を提供すると共に、接触角ヒステリシスおよびスティ
ックスリップ効果を軽減または排除する調節可能な液体
マイクロレンズを提供する。 【解決手段】 調整可能な液体マイクロレンズが、絶縁
層24、透明な導電性液体の小滴22および、絶縁層の
第1表面上配置され、かつ小滴と絶縁層の間に配置され
る潤滑層を含む。このマイクロレンズはまた、絶縁層お
よび潤滑層によって小滴から絶縁されている複数の電極
26を含み、これらの複数の電極が、小滴と複数の電極
のそれぞれとの間でそれぞれの電圧を発生するために、
それらの電極に選択的にバイアスを掛けることができる
ように配置され、それによって小滴と絶縁層の第1表面
に平行な平面との間の角度θを変化させ、かつ絶縁層に
対して小滴の位置を変化させることができる。
Description
関し、さらに詳細には液体マイクロレンズに関する。
「調整可能な液体マイクロレンズ」と題された、Tim
ofei N.KroupenkineおよびShu
Yangに対する米国特許出願第09/884,605
号に関連する。
率を静電制御する屈折率分布型(GRIN)レンズまた
は形状を機械的に制御する可撓性高分子レンズである。
両技術には、既存の調節可能なマイクロレンズの性能を
厳しく制限する固有の限界がある。
の電気光学材料に見られる相対的に小さい電気光学係数
に関連する固有の限界がある。そのために光路長変調が
小さく、したがって厚いレンズまたは非常に高い電圧を
必要とする。さらに、多くの電気光学材料は、マイクロ
レンズ特性の偏光依存を引起こす強い複屈折を示す。
屈折率分布型レンズよりも実質的に広い調整範囲を有す
る。しかし、それを動作させるには、マイクロポンプな
どの外部作動デバイスが必要である。このようなデバイ
スの微小集積は、実質的な問題を含むが、調整可能なマ
イクロレンズの二次元アレイが必要な場合は、特に深刻
である。
する液体マイクロレンズなど、他の技術を使用して調整
可能なマイクロレンズを作製することも試みられてき
た。これらの試みのいくつかが、2000年1月11日
付けでWohlstadterに発行された米国特許第
6,014,259号に説明されており、参照によって
その全体を本明細書に組み込む。しかし、自己集合単分
子膜を利用するマイクロレンズも、材料の選択に対する
厳しい制限、および調整電圧の遮断後に、マイクロレン
ズの形状復帰不良を招く強いヒステリシスを含む、いく
つかの問題を抱えている。さらに、上述のマイクロレン
ズはいずれも、レンズ位置の調節および焦点距離の調整
ができない。
係属の、2001年6月19日出願の「調整可能な液体
マイクロレンズ」という名称の、Timofei N.
KroupenkineおよびShu Yangに対す
る米国特許出願第09/884,605号において提案
されている。この特許出願第09/884,605号の
調整可能な液体マイクロレンズは、レンズ位置の調節お
よび焦点距離の調整が可能である。この特許出願第09
/884,605号に説明されている典型的な調整可能
な液体マイクロレンズの一実施形態では、透明な導電性
液体の小滴が、高フッ素化炭化水素のようなフッ素化ポ
リマーなどの支持基板の上に配置されている。このよう
な構成によって、高度に調整可能で、かつエレクトロウ
ェッティングの間に生じる恐れのある、よく知られたヒ
ステリシスおよびスティックスリップ効果の影響を受け
ない液体マイクロレンズが提供される。
884,605号は、例示的な調整可能の液体マイクロ
レンズを提供するが、材料選択時の自由度をさらに高
め、優れた調整能力を提供する一方、接触角ヒステリシ
スおよびスティックスリップ効果を軽減または解消する
調節可能な液体マイクロレンズが依然として必要とされ
ている。
導電性液体の小滴および、本発明の原理に従って、絶縁
層の第1表面に配置され、かつ小滴と絶縁層の間に配置
される潤滑層を具備する、改良された調整可能な液体マ
イクロレンズによって実現される。このマイクロレンズ
はまた、絶縁層および潤滑層によって小滴から絶縁され
ている複数の電極を具備し、これらの複数の電極が、小
滴と複数の電極のそれぞれとの間でそれぞれの電圧を発
生するために、それらの電極に選択的にバイアスを掛け
ることができるように配置され、それによって小滴と絶
縁層の第1表面に平行な平面との間の角度を変化させ、
かつ絶縁層に対して小滴の位置を変化させることができ
る。
による調整可能な液体マイクロレンズは、レンズ位置の
調節および焦点距離の調整が可能である。さらに、この
調整可能な液体マイクロレンズによって、材料の選択の
自由度がさらに高まり、接触角ヒステリシスおよびステ
ィックスリップ効果が排除されると共に優れた調整制御
が可能になる。
およびその開示に関する他の情報を例示する。
り、原寸に比例して示されないことを理解されたい。
詳細に説明する前に、最初に液体マイクロレンズを一般
的に説明し、さらにエレクトロウェッティング現象を説
明する。
10が示されている。このマイクロレンズ10は、典型
的には(しかし必ずしもそうでなくてもよいが)数マイ
クロメートルから数ミリメートルの直径を有する、水な
どの透明な液体の小さな小滴12を具備する。小滴12
が、透明な基板14上に配置されている。この基板は典
型的には、疎水性であるか、または疎水性被覆を含む。
これらの液体および基板は、選択された範囲内の波長を
有する光波に対してのみ透明であることを要する。光波
が、参照数字16によって例示されている。光波は、液
体マイクロレンズ10を通過して、小滴12と基板14
の間の接触面から焦点距離「f」にある焦点面内の焦点
またはフォーカルスポット(参照数字18によって示さ
れている)において集束する。
は、界面張力(界面エネルギーとも呼ぶ)「γ」によっ
て決定され、一般に1メートル当たりのミリニュートン
(mN/m)の単位で測定する。ここで用いているよう
に、γS−Vは、基板とその基板14を取囲む空気、気
体または他の液体との間の界面張力であり、γ
L−Vは、小滴12とその小滴12を取囲む空気、気体
または他の液体との間の界面張力であり、さらにγ
S−Lは、基板14と小滴12の間の界面張力である。
接触角θは、数式(1)から求めることができる。
れる半径「R」は、次のように数式(2)にしたがっ
て、接触角θと立方メートル(m3)の単位で表される
小滴体積とによって決定される。
Rと屈折率「n」の関数であるが、ここでn
Liquidが小滴12の屈折率であり、nVapor
がこの小滴12を取囲む空気、気体または他の液体の屈
折率である。焦点距離fは、数式(3)から求めること
ができる。
面が平行なので重要ではない。したがって、マイクロレ
ンズ10の焦点距離は、接触角θの関数である。
を利用して、導電性液体(透明であってもまたは不透明
であってもよい)の小滴22と、「d」として示されて
いる厚さおよび比誘電率εrを有する誘電体絶縁層24
との間の接触角θを可逆的に変化させることができる。
金属電極26などの電極が、誘電体絶縁層24の下に位
置し、かつこの層24によって小滴22から絶縁されて
いる。小滴22は、例えば、水の小滴でよく、基板24
は、例えば、テフロン(登録商標)Parylene面
でよい。
しない場合、小滴22は、その体積と接触角θ1によっ
て画定される形状を維持するが、ここでθ1は、上で説
明したように界面エネルギーγによって決定される。破
線28は、電圧が電極26と小滴22の間に印加される
と、小滴22が、電極26に対してその中央位置から層
24の横方向に均等に広がることを例示する。電圧は、
数ボルトから数百ボルトの範囲の値を取り得る。特に、
電極26と小滴22の間に、極性に関わらず電圧を印加
すると、接触角θがθ1からθ2へ小さくなる。広がり
量、すなわち、θ1とθ2の間の差によって決定される
ような量は、印加される電圧Vの関数である。この接触
角θ2は、数式(4)から求めることができる。
滴22と電極26の間に印加されていないときの、絶縁
層24と小滴22の間の接触角であり、γL−Vは、上
で説明した小滴の界面張力であり、εrは、絶縁層の比
誘電率であり、さらにε0は、8.85x10−12F
/m、すなわち、真空の誘電率である。
に位置および焦点距離を変更することができる調整可能
な液体マイクロレンズを例示する。特に図2Aを参照す
ると、調整可能な液体マイクロレンズ100が、透明の
誘電体絶縁層104の第1表面上に位置する透明の導電
性液体の小滴102を具備する。この絶縁層104は、
例えば、高フッ素化炭化水素などのフッ素化ポリマーを
被覆したポリイミドでよい。いずれの場合においても、
絶縁層104は、接触角および接触角ヒステリシスの所
定の値を与え、かつ印加電圧に関して適正な高い絶縁破
壊の強度を有していなければならない。マイクロレンズ
100は、絶縁層104によって小滴102から絶縁さ
れている複数の電極106a〜106dを具備する。こ
のマイクロレンズ100はまた、電極106および絶縁
層104を支持する透明な支持基板110を具備する。
電極106および支持基板110は、例えば、それぞれ
金およびガラスでよい。
る典型的な構成の上面図である。4個の電極106a〜
106dの一構成が示されているが、マイクロレンズ1
00の調整に対する所望の制御レベルに応じて、電極1
06のその他の、数、組合せおよびパターンを用いるこ
とができる。各電極106a〜106dが、それぞれの
電圧V1〜V4に結合され、かつ電極106に対して最
初は中心に位置する小滴102が、電圧V0に結合する
小滴電極108に結合される。
との間にも電圧の差が存在せず(すなわち、V1=V2
=V3=V4=V0)、かつ小滴が、電極106および
象限IからIVに対して中心に位置するとき、この小滴
102は、上で説明した数式(1)〜(3)により、接
触角θおよび小滴102の体積によって決定されるよう
な形状を取る。図2Cに、小滴102のこのような最初
の位置が破線で例示されている。小滴102の位置およ
びマイクロレンズ100の焦点距離は、小滴102と電
極106の間に電圧電位を選択的に印加することによっ
て調節可能である。4個の電極すべてに均等な電圧を印
加すると(すなわち、V1=V2=V3=V4≠
V0)、小滴102は、図2Dの破線で示されているよ
うに、象限I、II、IIIおよびIV内で均等に(す
なわち、横軸XおよびYに沿って均等に)広がる。要す
るに、小滴102と絶縁層104の間の接触角θが小さ
くなる。そのようにすると、マイクロレンズ100の焦
点距離は、最初の接触角θにおける(すなわち、V1=
V2=V3=V4=V0のときの)マイクロレンズの焦
点距離から増加する。
6に選択的にバイアスをかけることによって、絶縁層1
04の第1表面上の最初の位置に対して、XおよびY軸
沿いの小滴102の横方向の配置を変化させることも可
能なことを例示する。例えば、V1=V3=V0とし、
かつV2をV4よりも大きくすることによって、小滴1
02が電極106bの高い電圧に向かって引寄せられ
て、象限IIに向かって移動する。小滴102の横方向
の位置を調節することによって、焦点面内のマイクロレ
ンズの焦点の横方向の位置も調節される。
レンズ100の焦点距離を変更するために、小滴電極
(したがって小滴102)に対して、任意の数の組合せ
の電極106に選択的にバイアスをかけることが可能な
ことは、上の例から明白なはずである。同様に、絶縁層
104上の最初の位置に対して小滴102の位置を変更
し、それによってマイクロレンズの焦点の横方向の位置
を調節するように、任意の数の組合せの電極106に選
択的にバイアスをかけることができる。したがって、マ
イクロレンズは、三次元での焦点、すなわち、焦点距離
と、マイクロレンズの第1表面に平行で、かつマイクロ
レンズから焦点距離だけ離れている焦点面内の焦点の横
方向の位置とによって決定される、焦点の位置を調節す
ることができる。
などの電圧V0に小滴102を接続する一態様を例示す
る。マイクロレンズ100aは、酸化スズインジウムガ
ラスなど導電ガラスを含む支持基板110aを含むこと
ができる。この導電ガラスが電圧V0に結合され、電極
116が、基板110aを小滴102に結合する。電極
116および支持基板110aを一括して小滴電極と見
なすことができる。図3Aはまた、絶縁誘導体層104
が、誘導体層114および疎水性被覆層112を含むこ
とができることを例示する。この被覆層112は、相対
的に大きい接触角θを与えなければならない。一例とし
て、テフロン(登録商標)またはテフロン(登録商標)
に類似の化学的構造を有する他の材料などの高フッ素化
ポリマーがある。ケイ素含有ポリマーまたは分子などの
低い表面エネルギー材料も適切である。一実施形態で
は、絶縁層104aが、ポリイミド誘電体層114上に
配置されたテフロン(登録商標)の薄膜である被覆層1
12を含む。
0Bの一代替実施形態では、小滴電極116は、例え
ば、1つの区域または複数の区域内の絶縁層104(図
示せず)の第1表面上に蒸着または別の方法で付着され
た金の電極でもよいが、それは、小滴102が絶縁層1
04の第1表面に沿って位置を変えるとき、小滴電極1
16が小滴102との接触を確実に維持する。小滴10
2が位置を変えるとき、この電極116は、小滴102
との接触を維持するように配置されているが、小滴10
2は、絶縁層104の第1表面上に実質的に位置する。
マイクロレンズ100Bは、支持基板110aを具備す
ることができるが、その基板は導電性である必要はな
く、例えば、絶縁層104および電極106を機械的に
支持する役割を果たす非導電性のガラスであってもよ
い。その場合、小滴電極116を電圧V 0に直接に結合
することができる。代替的には、この支持層110a
は、電圧V 0に結合される導電性ガラス基板でもよい。
その実施形態では、小滴電極116を支持層110aに
結合することができる。図3Bにはまた、電極106a
〜106dおよびそれらの各入力リード線118a〜1
18dが示されているが、それらの入力リード線は、電
圧V1〜V4にそれぞれ結合している。絶縁層104は
図3Bに示されていないが、これは例示のためだけであ
り、絶縁層104は、小滴102および小滴電極116
を電極106a〜106dから絶縁する。
によって電極116からの電位によるマイクロレンズに
対する干渉がいずれも軽減される調整可能な液体マイク
ロレンズ100Cの典型的な実施形態を例示する。マイ
クロレンズ100Cは、絶縁層104bの第1表面上に
配置されている小滴102を含む。マイクロレンズ10
0Cはまた、絶縁層104bの第1表面に対向する絶縁
層104bの第2表面に沿って配置されている、小滴電
極としての役割を果たす透明の導電性支持層110aを
含む。絶縁層104bが、その絶縁層104bよって画
成されている開口118を含み、かつそれを介して連続
していることを例示するために、マイクロレンズ100
Cが断面図で示されている。小滴102は、少なくとも
この開口118の一部を占有しており、それによって小
滴102を、小滴電極、すなわち、支持基板110aに
電気的に連通させる。次いで、この支持基板110a
が、電圧V0に結合される。この典型的な実施形態で
は、開口が十分広くて、その開口を貫通する光が特定の
応用例に関して十分である限り、絶縁層104bも透明
である必要はない。
あり、かつ本質的に導電性であるか、または様々な添加
剤を使用することによって導電性にすることができる任
意の液体でよい。典型的な例には、様々な塩の水溶液が
ある。電極は、金、アルミニウムまたは酸化スズインジ
ウムガラスなどの、任意の透明あるいは不透明な中実の
導電材でよい。絶縁層は、十分に高い誘電体強度と、接
触角および接触角ヒステリシスの既定値を与える任意の
中実の誘電体または1組の中実な誘電体でよい。この絶
縁層は、透明でもあるいは不透明でもよい。例として
は、ポリイミドおよびパリレンなどの中実のポリマーが
ある。支持基板は、ガラスまたは中実のポリマーなどの
所与の波長に対して透明な任意の基板でよい。印加電圧
は、数式(1)〜(4)によって示したように、選択し
た材料、マイクロレンズの構成および接触角の所望の変
更次第である。典型的な電圧は、0ボルトと約200ボ
ルトの間の値を取り得るが、許容電圧はこの範囲に限定
されない。
滴を、その小滴と混和しない液体によって実質的に取囲
むことができる。この周囲液は、マイクロレンズの小滴
の蒸発防止に役立つ。小滴が水性の場合、様々な油また
は高分子量のアルコール(例えば、ペンタノール、オク
タノールなど)を使用することができる。
した。このマイクロレンズには、1%のKNO3水溶液
20μlを含む小滴102を備えた。絶縁層104bに
は、約109°の初期接触角を与える高フッ素化ポリマ
ーの非常に薄い(≒0.02〜2μm)層が被覆された
厚さ3μmのポリイミド層を備えた。図2Bおよび3C
に示されているように、1組の4個の金の電極106を
配置した。マイクロレンズには、図3Cに示した導電性
の透明な支持基板110aとしてITO(酸化スズイン
ジウム)を備えた。0ボルトと約150ボルトの間の動
作電圧を印加した。
レンズの焦点距離の可逆的な調節が示された。また、絶
縁層の表面に沿って任意の横方向に約3mmの範囲内
で、マイクロレンズ位置の調節が示された。得られた結
果は、マイクロレンズの限界を示すものではなく、焦点
距離と焦点位置を変更することができる調整可能な液体
マイクロレンズが作製可能なことを示すのに役に立つも
のと理解されたい。
は、小滴と電極106の間に電圧の差が存在しないとき
の所望の接触角θと、所望の接触角ヒステリシスとを有
するように設計できることが明白なはずである。それ
は、上に掲げた数式に示されたように、適切な材料、寸
法および体積を選択することによって実現することがで
きる。したがって、このマイクロレンズは、小滴の曲面
率および位置制御が実質的に自由になり、それによって
マイクロレンズ、焦点距離、焦点位置および開口数にお
ける広範囲な調整能力が実現する。
学電気的応用例に使用することが可能であることを当業
者なら理解するはずである。例えば、これらのマイクロ
レンズを使用して、レーザなどの光信号送信器204と
光検出器などの光信号受信器202との間の最適な結合
を実現することができる。それが、図4に例示されてい
る。送信器204からの光信号が発散しており、焦点面
206の背後で集束されることが図4から理解されるは
ずである。このような最適な結合を実現するように、マ
イクロレンズ100のレンズ焦点距離と焦点面206内
の焦点208の横方向の位置決めとが、上で説明したよ
うに、複数の電極106に選択的にバイアスをかけるこ
とによって調整可能である。受信器202で最高出力が
検出されるまで(送信器204と受信器202の間の最
適な結合を表す)、これらのバイアス電極に選択的にバ
イアスをかけることができる。現在では、光学電気パッ
ケージ、すなわち、レーザおよび/または光検出器など
の光学電気構成要素を組込んだ物理的装置が、最適な結
合を実現するために構成要素部品を物理的に移動させる
ことによって較正されている。このような方法は時間が
掛かり、かつ極めてコストが高くなる恐れがある。本発
明の少なくとも1個のマイクロレンズを装置に含むこと
によって、最適な結合を実現するために構成要素部品を
物理的に位置合わせする必要がなくなる。さらに適切に
言えば、本発明のマイクロレンズの焦点距離および焦点
の横方向の位置を調節して、送信器から固定受信器へ光
信号を転送することができる。
態では、本発明のマイクロレンズ100または複数のマ
イクロレンズを利用して、プリント回路基板500上の
ボール格子アレイ512を介して表面取付けされている
光検出器506などの光学電気構成要素を埋込み平面導
波管504に結合する。方向を示す矢印によって示され
ているように、光は、平面導波管504のコア502を
介して伝搬する。その光は、ミラー端508によって、
プリント回路基板500の上面510に向かって反射さ
れる。調整可能な液体マイクロレンズ100が、このプ
リント回路基板500の上面510上に配置され、示さ
れている方向に光検出器506に向けて、光502を導
く。平面導波管504から光検出器506への光送信を
最適化するようにマイクロレンズ100を調整するため
に、調整可能な液体マイクロレンズ100の電極に選択
的にバイアスをかけて、マイクロレンズ100の焦点距
離および横方向の焦点位置を調節することができる。マ
イクロレンズの形状は、適正な電圧を印加することによ
って維持される。
を変更すると共に、調整可能な液体マイクロレンズに利
用可能な材料の範囲を広げることができる、調整可能な
液体マイクロレンズの別の典型的な実施形態を例示す
る。最初に「スティックスリップ」現象の概略を簡単に
述べる。図1Bに関連して上に挙げたエレクトロウェッ
ティングの概略で述べたように、層24と小滴22の間
の接触角θは、電極26と小滴22の間に電圧を印加す
ることによって変更可能である。スティックスリップ現
象よって、この接触角θは、印加電圧下で、初期接触角
から最終接触角へ滑らかに移行せず、段階的に変化する
場合がある。電圧が印加されていると、小滴が基板24
の表面に「膠着」し、最初の接触角θXを一定の時間維
持する場合がある。最終的には、印加電圧下で、この小
滴が「滑り」、新たな接触角θYが画定される。このよ
うな段階的な急変が、最初の接触角と最終的な接触角の
間を移行する際に数回生じる場合があるが、それは印加
電圧に応じて起こる。小滴が最初はくっつき、次いで滑
るので、接触角θが段階的に変化し、さらに、例えば、
θXとθYの間にある接触角を容易に実現することがで
きない。
24中の異質物、不純物および汚染物質によって引起こ
されるが、小滴22と基板24の間の界面張力に局部的
な不整合を招くと考えられている。このスティックスリ
ップ現象によって、エレクトロウェッティングを利用す
るマイクロレンズを正確に調整する能力が制限される恐
れがある。
その他の現象が、接触角ヒステリシス現象である。接触
角ヒステリシスは、進行中の小滴接触角(例えば、電圧
が0ボルトからV0ボルトへ上昇する間の所与の電圧で
得られる角度など)と後退中の小滴の接触角(同じ電圧
であるが、例えば、電圧がV0ボルトから0ボルトへ低
下する間に得られる接触角など)の間の差異を指す。接
触角ヒステリシスは、小滴の履歴(すなわち、電圧が増
大中であるのかまたは減少中であるのか)上で接触角へ
の依存を招き、さらにエレクトロウェッティングによる
小滴の制御を複雑にする。また、このヒステリシスが十
分高いと、電圧が取除かれたときに、小滴がその元の形
状に復帰するのを妨げる恐れがある。しかし、スティッ
クスリップ現象と接触角ヒステリシスは、密接に関連す
る現象であるが、それらは同一の現象ではないことに留
意されたい。特に、一定の状況では、認め得るほどのど
んなスティックスリップ挙動にも関連しない接触角ヒス
テリシス挙動を得ることが可能である。
な調整可能な液体マイクロレンズに関して、例えば、高
フッ素化炭化水素などのフッ素化ポリマーを含む適切な
絶縁層を選択することによって、認め得るどんな接触角
ヒステリシスおよびスティックスリップも回避すること
ができる。これは、ヒステリシスおよびスティックスリ
ップ問題を回避する許容可能な1つの解決策であるが、
本発明の調整可能な液体マイクロレンズの絶縁層として
利用可能な材料の選択範囲を活用することも望ましい。
ロレンズ600が例示されている。この調整可能な液体
マイクロレンズ600は、図2Aのマイクロレンズ10
0と同じ基本的な構造を有するが、同じ構成要素が同じ
参照数字を共有する。しかし、調整可能な液体マイクロ
レンズ600は、絶縁層104の第1表面上に配置され
ている相対的に薄い潤滑層800(斜めの平行線模様で
例示されている)を具備する。この潤滑層800は、絶
縁層104の第1表面全体に塗布されており、小滴10
2は、潤滑層800が絶縁層104と小滴102の間に
あるように、潤滑層800上に配置されている。
04の第1表面に平行な平面602との間で画定され
る。図2A〜3Cに関連して説明した接触角θと同様
に、電極106と小滴102の間に電圧を選択的に印加
することによって、角θaを変化させることができる。
このようにして、マイクロレンズ600の焦点距離が調
整可能となる。この潤滑層は、小滴102を絶縁層10
4から分離し、小滴102と潤滑層800の間に、空間
的に均一な界面張力を与える。小滴102は、別の方法
であれば小滴102と絶縁層104の間に接触角ヒステ
リシスおよびスティックスリップ効果を招くことにな
る、どんな局在的な異質物または汚染物質にも接触する
ことがないので、絶縁層104用に広い範囲から材料を
選択することができる。
このマイクロレンズは、電極106に選択的にバイアス
をかけることによって、絶縁層104に対して、すなわ
ち、平面602に沿ってその位置を変更することも可能
である。このようにして、この調整可能な液体マイクロ
レンズ600の焦点位置を変更することができる。
置されているとき、潤滑層800が、液体の小滴102
を絶縁層104から分離する液層として実施することが
できることを示す。図7に例示されている別の典型的な
調整可能な液体マイクロレンズ700では、マイクロレ
ンズ700が、潤滑層800を含む周囲液802(斜め
の平行線模様で示されている)を具備しており、その液
体は、小滴102と混和せず、かつ小滴102の表面を
実質的に取囲む。
02と、絶縁層104の第1表面に平行な平面604と
の間で画定されている。マイクロレンズ600と同様
に、マイクロレンズ700の焦点距離を変更するため
に、小滴102に対して、電極106に選択的にバイア
スをかけることによって、角θbを変更することが可能
である。また、マイクロレンズ700の焦点位置を変更
するために、絶縁層104に対して、すなわち、平面6
04に沿って小滴102の位置を変化させることができ
る。
0を絶縁基板104の第1表面に沿って塗布することも
できるし、あるいは潤滑層800を含む液体802中
に、マイクロレンズの小滴102を完全に埋没させるこ
ともできる。この潤滑層800は、光の所望の波長に対
して透明でなければならないが、図3Cに示した開口1
18を有する構造を利用すれば、それは問題にする必要
はない。この場合、支持導電層に選択された材料の表面
エネルギーが一定の閾値を超えていれば、潤滑層が開口
118を塞ぐことはない。そのようなことが生じるの
は、潤滑剤が、以下にさらに説明するように、一定の閾
値より低い表面エネルギーを有する表面のみをぬらす
(すなわち、ゼロの接触角を与える)ことができるから
である。潤滑層は誘電性でなければならないし、かつそ
れはマイクロレンズの小滴102の下にある誘電性基板
104をぬらすように選択されなければならない。典型
的な潤滑層800は、小滴102と混和しない低表面エ
ネルギー液を含む。いくつかのフッ素化有機液も同様に
使用することができるが、例えば、ペンシルベニア州タ
リータウンのGelest社から入手可能な、FMS−
131、FMS−221(ポリ(3,3,3−トリフル
オロプロピルメチルシロキサン))およびSIB181
6.0([ビス(トリデカフルオロオクチル)テトラメ
チルシロキサン])などのフルオロシリコーンがある。
潤滑層による基板のぬれは、完全である場合もあるが、
あるいはこの潤滑層と絶縁層104の間に、限定的な、
しかし小さい接触角を有する場合もある。いずれの場合
も、潤滑層800が、マイクロレンズの小滴102の下
に薄い層を自然に形成し、接触角ヒステリシスおよび
「スティックスリップ」挙動を実質的に阻止する。
マイクロレンズ700は、潤滑層800が、小滴102
を絶縁層104から分離しているのを示す。潤滑層80
0が、小滴102と絶縁層104の間に確実に分離層を
形成するために、適正な表面エネルギーγを有する材料
を選択しなければならない。当然のことであるが、ある
程度は試行錯誤によってこれらの材料を選択することは
可能であるが、次の原理を利用することもできる。
すると、小滴102と電極106の間に電圧が印加され
ていないとき、図7に示されているように、小滴102
は球形である。すなわち、小滴102が液体802によ
って完全に取囲まれており、この小滴102は、絶縁層
104の第1表面に平行な平面604と180°の角度
を成す。電圧が印加されていないときの角θbは、基板
104と小滴102の間の界面張力(γS−L)、基板
104と潤滑液800の間の界面張力(γS− F)およ
び小滴102と潤滑液802の間の界面張力
(γL−F)によって最初に決定される。角θbは、次
のように数式(5)によって求めることができる。
F)は、上で説明した界面エネルギーである。γijの
値は、数式(6)にしたがって求めることができる。
性から算出することができる無次元の相互作用助変数で
あり、有機系に関する単位元に近い。
104と小滴102の間の界面張力または界面エネルギ
ーを表す。基板104の表面エネルギーは、γSとして
表されている。この記号は、当該材料(この場合は基板
104など)とその飽和蒸気の間の界面エネルギーを指
す。
によって、上記シナリオの下では、潤滑層800が絶縁
層104を小滴102から分離することが保証され
る)、cosθbは負の1(−1)に等しい。次に、1
80°の接触角になるように設計するために、数式
(7)が数式(5)から導かれる。
ているが、それは、ペンシルベニア州タリータウンのG
elest社製DMS−T11シリコーン油およびDM
S−T00シリコーン油を含む潤滑液にそれぞれ対応す
る2つの異なるγF(20mN/mおよび16mN/
m)に関する、絶縁層のγSに対する角θbのグラフで
ある。数式(5)および(6)を用いて図8のグラフを
作成することができる。小滴102は、72mN/mの
γLを有する水であると想定する。図8のグラフから、
水の小滴102と16mN/mのγFによって特徴付け
られる潤滑液802を想定すると、絶縁層104が約2
6mN/m(破線902によって例示されている)より
小さいかまたは等しいγSによって特徴付けられる材料
なら、180°の角θbが実現され、かつ数式(7)が
満足される。同様に、水の小滴102と20mN/mの
γFによって特徴付けられる潤滑液を想定すると、絶縁
層104が約36mN/m(破線904によって例示さ
れている)より小さいかまたは等しいγSによって特徴
付けられる材料なら、180°の角θbが実現される。
たエレクトロウェッティングを用いると、広範囲の材料
およびそれらのそれぞれの付着技術を使用できることが
証明されている。実際に、潤滑剤を使用しないで、ステ
ィックスリップを伴わない、低ヒステリシス挙動を提供
するために、高度に均一、超清浄、低エネルギーの表面
を使用しなければならない。それによって、利用可能な
材料が、高フッ素化炭化水素などの材料およびそれに類
似の材料に大部分限定される。しかも、純度および表面
の均一性の要求度を保証するために、選択された材料を
慎重に付着しなければならない。これらの問題を克服す
ることは可能であるが、問題解決には、複雑でかつコス
トの掛かる作業および設備を必要とする恐れがある。他
方、潤滑層800を使用することによって、高度に均
一、超清浄、低エネルギーの表面が不要なので、材料の
選択範囲を大きく広げることができる。例えば、20m
N/mのγFを有する潤滑剤を使用するならば、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどの普通のポ
リマーを始めとして広範囲の材料が、約36mN/mよ
りも小さい表面エネルギーγSという条件を満たすこと
になろう。また、材料の付着作業中に、表面汚染および
不均一性を避けるために払わねばならない配慮も軽減さ
れ、簡単でコストの掛からない付着技術が提供されるこ
とになる。
00は、図2Aで示した基本構造を有するように示され
ているが、図3A〜3Cに関連して示し、かつ説明した
ような構造の他のマイクロレンズ構造も等しく適切であ
る。同様に、これらの調整可能な液体マイクロレンズ6
00、700は、図4および図5に関連して説明した例
などの様々な光学電気的な応用例にも使用可能である。
00は、レンズ位置調節および焦点調整が可能である。
さらに、これらの調整可能な液体マイクロレンズ60
0、700は、材料の選択の自由度を一段と高めると共
に、接触角およびスティックスリップ現象を回避するこ
とによって、優れた調整性能を提供する。
いて説明してきたが、それらに限定されない。さらに言
えば、添付の特許請求の範囲は、当業者が本発明の均等
物の範囲および領域から逸脱することなく実施すること
ができる本発明の他の変形および実施形態を包含するも
のと広く解釈されるべきである。
である。
る。
す図である。
する一典型的な電極パターンを例示する図である。
する本発明の調整可能な液体マイクロレンズの反応を例
示する図である。
する本発明の調整可能な液体マイクロレンズの反応を例
示する図である。
する本発明の調整可能な液体マイクロレンズの反応を例
示する図である。
の典型的な実施形態を表す図である。
の典型的な実施形態を表す図である
の典型的な実施形態を表す図である
する光学系を例示する図である。
クロレンズを具備する装置図である。
クロレンズの典型的な実施形態を表す図である。
クロレンズの別の典型的な実施形態を表す図である。
選択の効果を例示するグラフである。
Claims (10)
- 【請求項1】 絶縁層と透明な導電性液体の小滴と、 前記絶縁層の第1表面上に配置され、かつ前記小滴と前
記絶縁層の間に配置された潤滑層と、 前記絶縁層および前記潤滑層によって前記小滴から絶縁
された複数の電極とを備え、 前記複数の電極が、前記小滴と前記複数の電極のそれぞ
れの間でそれぞれの電位を発生するために、それらの電
極に選択的にバイアスを掛けることができるように配置
され、 それによって、前記小滴と、前記絶縁層の前記第1表面
に平行な平面との間の角度を変化させることができ、か
つ前記絶縁層に対して前記小滴の位置を変化させること
ができる、調整可能な液体マイクロレンズ。 - 【請求項2】 前記複数の電極に関して、前記小滴にバ
イアスを掛けるための小滴電極をさらに備える、請求項
1に記載の調整可能な液体マイクロレンズ。 - 【請求項3】 前記小滴電極が、前記第1表面に対向す
る前記絶縁層の第2表面に沿って配置された導電性の透
明な基板を含み、前記絶縁層が、前記絶縁層を貫通して
開口を画定し、それによって前記小滴が、前記開口を少
なくとも部分的に占有し、かつ前記小滴電極と電気的に
連通している、請求項2に記載の調整可能な液体マイク
ロレンズ。 - 【請求項4】 前記小滴電極が、 前記第1表面に対向する前記絶縁層の第2表面に沿って
配置された導電性の透明な基板と、 前記導電性の透明な基板に前記小滴を結合する導電リー
ド線とを含む、請求項2に記載の調整可能な液体マイク
ロレンズ。 - 【請求項5】 前記小滴が、それと混和しない潤滑液に
よって実質的に取囲まれ、前記潤滑液が前記潤滑層を含
む、請求項1に記載の調整可能な液体マイクロレンズ。 - 【請求項6】 前記潤滑層がシリコーン油を含む、請求
項1に記載の調整可能な液体マイクロレンズ。 - 【請求項7】 透明な導電性液体の小滴と、絶縁層と、
前記絶縁層の第1表面上に配置され、かつ前記小滴と前
記絶縁層の間に配置される潤滑層とを含む液体マイクロ
レンズを調整する方法であって、 前記絶縁層および前記潤滑層によって前記小滴から絶縁
された複数の電極に選択的にバイアスを掛けて、前記小
滴と前記複数の電極のそれぞれの間でそれぞれの電位を
発生するステップを含む方法。 - 【請求項8】 選択的にバイアスを掛ける前記ステップ
が、前記複数の電極に選択的にバイアスを掛けて、前記
小滴と、前記絶縁層の前記第1表面に平行な平面との間
の角度を変化させ、かつ、前記絶縁層に対して前記小滴
の位置を変化させるステップを含む、請求項7に記載の
方法。 - 【請求項9】 光信号を提供する送信器と、 前記光信号を受信する受信器と、 前記送信器から前記受信器へ前記光信号を導くように配
置されている調整可能な液体マイクロレンズとを具備す
る装置であって、前記調整可能な液体マイクロレンズ
が、 絶縁層と、 透明な導電性液体の小滴と、 前記絶縁層の第1表面上に配置され、かつ前記小滴と前
記絶縁層の間に配置された潤滑層と、 前記絶縁層および前記潤滑層によって前記小滴から絶縁
された複数の電極とを備え、 前記複数の電極が、前記小滴と前記複数の電極のそれぞ
れの間でそれぞれの電位を発生するために、それらの電
極に選択的にバイアスを掛けることができるように配置
され、 それによって、前記小滴と、前記絶縁層の前記第1表面
に平行な平面との間の角度を変化させ、かつ前記絶縁層
に対して前記小滴の位置を変化させることができ、 それによって、前記マイクロレンズの焦点距離と、前記
マイクロレンズの焦点の横方向の位置とを調節して、前
記送信器から前記受信器へ前記光信号を導く装置。 - 【請求項10】 光信号を送信する方法であって、 透明な導電性液体の小滴と、絶縁層と、前記絶縁層の第
1表面上に配置され、かつ前記小滴と前記絶縁層の間に
配置された潤滑層とを具備する液体マイクロレンズに向
けて、第1の位置から前記光信号を送信するステップ
と、 前記絶縁層によって前記小滴から絶縁されている複数の
電極に選択的にバイアスを掛けて、前記小滴と前記複数
の電極のそれぞれの間でそれぞれの電位を発生するステ
ップを含む、前記光信号を転送するために前記液体マイ
クロレンズを調整するステップとを含む方法。
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