JP4559274B2 - 画像表示装置 - Google Patents
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エレクトロウェッティング方式は、細孔内の液体に対する電界印加で液体の界面張力を変化させて貫通孔に沿って液体を移動させる一方、電界除去により細孔から液体を流出させる現象を利用している。詳しくは、細孔の内面に設けられる電極に電圧が印加されると、発生する電界により液体の細孔内面に対する濡れ性が変化して、液体の細孔内面に対する接触角が減少し、細孔内を液体が移動していく。一方、液体に対する電界が除去されると、細孔内面に対する液体の濡れ性が変化して接触角度は急激に増大し、細孔から液体が流出する。
まず、特許文献3、4には、外部から機械的な衝撃が負荷された場合、液滴を小球状に保持する液滴保持機構についての記載はない。
特許文献1、2では、図9(B)に示すように、各小滴4毎にアクリル板等により空洞10を設け、部分的にカプセル化することによって、機械的衝撃を免れることができると、記載されている。
しかしながら、液滴自体を有効な手段により固定していないと、機械的衝撃があった場合に液滴が電極から脱離してしまうため、液中の電界が乱れ、電気毛管現象が有効に作用しない画素が発生することとなる。その結果ディスプレイとしては致命的な色再現性が悪化することになる。
かつ、空洞10は電圧印加時に液滴を拡大させる容積とされているため、衝撃を受けると、液滴は空洞10内に拡大し、電圧が無印加時の小球状に保持することはできず、着色表示となる恐れがある。さらに、アクリル板により液滴を収容する空洞10を設けると、光の透過率が下がり、コントラストが低下する問題もある。
前記表示用空間に着色した導電性の液滴と、該液滴と交じり合わないオイルあるいは空気が充填され、
前記表示用空間の下面側の前記下部層の上面あるいは表示用空間の上面側の前記上部層の下面に面状電極が設けられる一方、
前記表示用空間には、前記上部層あるいは下部層から針状電極が上下方向に突出され、
前記面状電極は親油性とされる一方、前記針状電極は親水性とされ、
前記面状電極と針状電極との回路が開かれて電圧無印加時には前記液滴が垂直方向の針状電極の周囲に球状に付着した状態で保持される一方、回路閉時の電圧印加時に前記液滴が上記面状電極を設けた表示用空間の下面側あるいは上面側で水平方向に広がった状態となって着色表示する構成としていることを特徴とする画像表示装置を提供している。
このように、液滴を広げて表面積を拡大する一方、球状に縮小して表面積を減少させて表示制御を行う一対の電極のうち、一方の電極を液滴保持にも利用しているため、液滴保持のために更なる手段を設ける必要もなく、液滴自体を電極に付着させて保持できる。よって、液滴が電極から脱離して、液中の電界が乱れを発生させることはなく、色再現性の悪化を確実に防止できる。さらに、特許文献3、4に記載されているような液滴を収容するためにアクリル板等で空洞を設ける必要もなく、コントラストを低下させない。
該構成とすると、電極の無印加時に、導電性液体は親油性の面状電極に弾かれる状態となって、液滴を高速で親水性の針状電極へと吸引することができ、表示切り替えの高速化を図ることができる。
前記面状電極の表面には絶縁膜と撥水膜を順次積層している。絶縁膜は例えばパレリンあるいは酸化アルミナを含有させ、その膜厚を1〜0.1μm程度とすることが好ましい。撥水膜が電圧印加時は親水層となるフッ素系樹脂で構成とすることが好ましい。
針状電極の突出寸法は、液滴を針状電極の周囲に付着させて球状に保持するためには、1/4以上を突出させる必要がある一方、対向側に設けた面状電極との間には所要の絶縁空間を設けなければならない。上限は針状電極と面状電極の間隔が適度に近接すると放電が起こり、絶縁膜の破壊が生じるため、9/10以下とすることが好ましい。
これは、表示用空間の中央部に針状電極を配置すると、該針状電極に付着して保持された液滴を、電圧印加時に両側方に迅速に拡大でき、高速で表示切り替えを行うことができる。
液溜め部を有する構造とすると、液滴を液溜め部で保持することができ、電圧ON,OFFにかかわらず常に液滴の保持力が高まり、機械的衝撃に対してより耐久性のあるものとすることができる。さらに、液溜め部の中央に針状電極を貫通させて表示用空間に突出させていることで、針状電極に液滴を付着させた状態で液溜め部に液滴を確実に収容でき、電圧を印加しない状態での液滴径を液滴自体の径に依存させずに、液溜め径に対応させることができるため、画像表示時と白色表示時とのコントラストの信頼性を高めることができる。
前記表示用空間に液滴が水平方向に広がる電圧印加時は着色表示とする一方、前記針状電極に液滴が付着する電圧無印加時は光散乱層による光散乱で白色表示としている。
あるいは、前記下部層に光散乱層を設ける代わりに、前記着色した液滴と交じり合わない前記オイルに光散乱材を配合しており、針状電極に液滴が付着する電圧無印加時はオイル中の光散乱材による光散乱で白色表示する構成としてもよい。
さらに、本発明の画像表示装置は、反射型、バックライトを設けた透過型、反射型と透過型とを併用した半透過型のいずれの構成としてもよい。
即ち、各画素の着色導電性液体はR,G,Bのいずれかの着色液体としておき、前記表示用空間に着色された着色導電性液体が導入されて広がることにより、フルカラーの画像表示をさせ、かつ、該導電性液体を高速移動させることで、フルカラーの動画表示を行う画像表示装置としている。
なお、R,G,Bにより1つの画素を構成すると見なす場合には、本発明の1つの着色液体を封入する画素は、1つの画素を構成する絵素となる。
かつ、電圧を印加する電極の一方を液滴保持にも利用しているため、液滴保持のために更なる別の手段を設ける必要がない。もなく、液滴自体を電極に付着させて保持できる。
図1および図2は第1実施形態のシート状の画像表示装置11を示し、
表示側となる透明基板からなる上部層12と、上部層12と水平方向に延在する表示用空間13をあけて下部層14を積層している。下部層14は基板15と、その上面に光散乱体16とを積層して一体化した構成としている。
前記表示用空間13は隣接する画素と隔壁19で仕切って密閉空間とし、その内部に着色した導電性の液滴Qと、液滴Qと交じり合わない透明なオイルOを密封状態で充填している。
前記絶縁膜21はパリレンあるいは酸化アルミナを含有させ、その層厚を1〜0.1μm程度としている。
撥水膜22は、電圧の印加時に親水層となるフッ素系樹脂等より形成している。動画表示を可能とするためには、液滴の移動速度の高速化する必要がある点から、表示用空間13に露出させる最表面には、電圧印加時に親水性、電圧非印加時に疎水性となる撥水膜22を形成することが有効である。
また、表示用空間13の面状電極20を配置する下面側を除く領域、即ち、上面側の上部層12の下面、隔壁19の空間側内面にも夫々撥水膜29を設けている。
針状電極25は直径1μm〜10μm程度とした親水性を有する導線より形成し、本実施形態では白金を用いている。
表示用空間13の上下垂直方向の寸法L1とすると、針状電極25の突出寸法L3は、1/4以上とし、本実施形態では4/5程度としている。
下部層14の基板15は上部層12と同様な透明ガラスから形成しているが、透明でなくとも良い。該基板15に積層する光散乱体16は、表示用空間13内に透明オイルOが広がった時に、表面画面を紙のような白さとするため、透明の高分子樹脂シートの中に、屈折率の大きな酸化チタン、アルミナの微粒子や屈折率の小さい中空ポリマー微粒子を含有させて表示面側に乱反射を発生させ、紙のような白さを現出させている。
光散乱体16のマトリクス樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも用いることができ、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート、テフロン(登録商標)等が用いられる。なお、樹脂に限らず、ガラス、セラミック等のいずれでも良い。
導電性の着色した液滴Qは、蒸気圧がゼロであり、熱的安定性に優れ、かつ導電率も高いことからイオン性液体が好適に用いられるが、本実施形態では導電性水溶液を用いている。
該導電性液滴Qと交じり合わない無色透明なオイルOは、絶縁オイルとし、側鎖高級アルコール、側鎖高級脂肪酸、アルカン炭化水素、シリコーンオイル、マッチングオイルから選択された1種または複数種からなる無極性のオイルを用いている。これらオイルのうちシリコーンオイルが好適に用いられる。
なお、オイルOは透明とせずに、液滴Qと異なる色に着色されたものでもよい。また、オイルOの代わりに空気等の気体を用いてもよい。
初期状態が図1に示す白色状態であり、面状電極20と針状電極25との間のスイッチ27がオフで、液滴Qが針状電極25の周りにのみ付着して球状を呈し、表示用空間13の下側の面状電極20に沿って透明オイルOが広がっている。この状態で、光散乱体16からの乱反射により表示面は白色を呈する。
図2はスイッチ27をオンとした状態で、針状電極25の周りに保持されていた液滴Qが面状電極20側に移動すると共に、面状電極20に沿って表示用空間13内に広がり、液滴Qに付された着色表示へと変化する。
図1に示す液滴Qの表示側に面する側の表面積に対して、図2に示す液滴Qの表面積は20倍程度となる。
この白色表示時に、液滴自身が有する表面張力にのみによって球状を保持させているのではなく、針状電極25に液滴Qを付着させて液滴を球状保持させているため、保持力を高めることができ、外部からの振動等が加えられても針状電極25から離脱して、表示用空間13内で広がることを抑制できる。
前記したように、表示用空間13は隣接する表示用空間と隔壁19で仕切り、表示用空間13には特定色で着色された液滴Qを封入している。
隣接する表示用空間には、本実施形態では、R(赤色)液滴、G(緑色液体)液滴、B(青色)液滴を風封入して、RGB表示でフルカラーの画像表示を行わせている。
前記第1実施形態の画像表示装置を、以下の製造プロセスで作成した。
下部層14の厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板15(旭硝子製)の表面に、東レ株式会社製のE−60(商品名)からなる光散乱体16を積層固着した。該光散乱体16は厚さ50μmで、ポリエステル樹脂中に空気層を含んだものとし、空気とポリエステル樹脂の屈折率差により白色を発現させている。
この光散乱体16の表面に、膜厚170nmで面状のITO膜からなる面状電極20をUV硬化性接着剤で接着した。該ITO膜からなる面状電極20の表面に、厚さ1μmのパリレン膜からなる絶縁膜21を成膜した。ついで、該絶縁膜21の表面にフロロテクノロジー製のFG−5010で厚さ20nmの撥水膜22を成膜した。
該表示用空間に透明なシリコーンオイルと、顔料を分散して着色した導電性水溶液からなるカラー液滴Q(1mM/L+マゼンダ3wt%)を滴下充填した。液滴径は2mmとした。
この上部層12の基板と、隔壁19の上端と接着固定し、針状電極25と面状電極20とをスイッチ27を介して電源28と接続した。
電圧無印加時における針状電極に液滴が保持されている状態と、電圧印加時に液滴が面状電極に沿って広がる状態とのコントラスト比を測定した。
該測定時に、可変周波数振動(10〜57Hz/0.075mm、58〜500Hz/1G掃引時間11分、2h/±(X,Y,Z))及び、衝撃(490m/s2 、11msec、1回/±(X,Y,Z))を負荷して、振動有りの場合と、振動無しの場合で、コントラスト比を比較評価した。
前記コントラスト比とは「液滴が広がった状態の表示側面積/針状電極周りに付着した時の表示側面積」である。
この測定結果より、外部からの振動や衝撃が負荷されても、電圧無印加時において、針状電極の周囲に液滴が確実に保持され、振動なしの場合と同等はコントラスト比が得られることが確認できた。
該第2実施形態では、下部層14の基板15の表面にライン電極30を設け、該ライン電極30の中央位置に針状電極25の下端を接続して、針状電極25を上向きに突設している。基板15の上面側には、第1実施形態と同様に光散乱体16を積層し、該光散乱体16に針状電極25を貫通させている。該光散乱体16の上面に面状電極20を形成しているが、面状電極20と針状電極25との間に光散乱体16を介在させて絶縁している。
面状電極20の上面に第1実施形態と同様に絶縁膜21、撥水膜22を積層し、針状電極25は撥水膜22を貫通させて、表示用空間13内に下方から上向きに突出させている。他の構成は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
一方、図4に示すスイッチ27のオン時には、液滴Qは表示用空間13の下面側で面状電極20に沿って広がり、着色表示となる。
第2実施形態の構成の装置を、実施例1と同様に作成した。
また、使用材料も実験例1と同様にし、カラー液滴はKCL水溶液1mM/L+マゼンダ3wt%を用い、オイルとしてシリコーンオイルを用いた。
評価テストも、電源28から面状電極20と針状電極25に周波数1KHzで60Vの交流電圧を印加して液滴を移動させ、電圧無印加時における針状電極に液滴が保持されている状態と、電圧印加時に液滴が面状電極に沿って広がる状態とのコントラスト比を測定した。測定時に、可変周波数振動(10〜57Hz/0.075mm、58〜500Hz/1G掃引時間11分、2h/±(X,Y,Z))及び、衝撃(490m/s2 、11msec、1回/±(X,Y,Z))を負荷して、振動有りの場合と、振動無しの場合で、コントラスト比を比較評価した。
その結果は、実施例1と同様に、振動無しの場合の平均コントラスト比は20であった。一方、振動有りの場合の平均コントラスト比は19で、外部からの振動や衝撃が負荷されても、電圧無印加時において、針状電極の周囲に液滴が確実に保持され、振動なしの場合と同等はコントラスト比が得られることが確認できた。
第3実施形態では、光散乱体16および、その上面の面状電極20、絶縁膜21、撥水膜22の中心の断面円形の液溜め部35を設け、該液溜め部35の中心に前記針状電極25を挿通させて表示用空間13内に突出させた。
第3実施形態では針状電極25は銅線から形成した。
他の構成は第2実施形態と同様とし、同一部材は同一符号を付して説明を省略する。
かつ、液溜め部35内に液滴Qを確実に収容でき、電圧無印加状態での液滴径を液滴自体の径に依存させずに、液溜め径35の径に対応させることができるため、画像表示時と白色表示時とのコントラストの信頼性を高めることができる。
さらに、液溜め部35内で針状電極25に付着していた液滴は、電圧印加時に針状電極25上を移動して表示表空間13へと流れていき、液溜め部35からの針状電極25に沿った液滴Qの放出と、それに伴う液溜め部35の内壁に沿ったオイルQの引き込みを迅速に生じさせ、液滴QとオイルOのスムーズな循環を実現できる。その結果、液溜め部35からの液滴Qの放出にかかる抵抗力が小さくなり、低電圧駆動が可能となる。
第3実施形態の構成の装置を、実施例1と略同様に作成した。なお、針状電極は導電から形成した。
また、使用材料も実験例1と同様にし、カラー液滴はKCL水溶液1mM/L+マゼンダ3wt%を用い、オイルトしてシリコーンオイルを用いた。
評価テストも、電源28から面状電極20と針状電極25に周波数1KHzで60Vの交流電圧を印加して液滴を移動させ、電圧無印加時における針状電極に液滴が保持されている状態と、電圧印加時に液滴が面状電極に沿って広がる状態とのコントラスト比を測定した。測定時に、可変周波数振動(10〜57Hz/0.075mm、58〜500Hz/1G掃引時間11分、2h/±(X,Y,Z))及び、衝撃(490m/s2 、11msec、1回/±(X,Y,Z))を負荷して、振動有りの場合と、振動無しの場合で、コントラスト比を比較評価した。
その結果は、実施例1、2よりも振動の有無によるコントラスト比の変化はなく、振動無しの場合の平均コントラスト比および振動有りの場合の平均コントラスト比はいずれも20であった。
第4実施形態では、面状電極20を上部層12の透明ガラス基板の下面に形成し、該面状電極20の表面(下面)に絶縁膜21、撥水膜22を形成している。
上部層12と表示用空間13を挟んで配置する下部層14は光散乱体16と基板15とから構成し、光散乱体16の中央に液溜め部35を設けている。
前記第3実施形態と同様に、基板15の上面にライン電極30を形成し、該ライン電極30に下端を接続した針状電極25を液溜め部35の中央を貫通させて表示用空間13内に突出させている。
他の部材は前記実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
即ち、実施形態1〜3では着色表示時に液滴が下部層14の上面に沿って広がり、着色液滴Qの表示側には透明オイルOが存在し、オイルOを通して着色表示されることとなるが、第4実施形態では、オイルOを通さずに着色液滴Qを直接視認することができる。
第4実施形態の構成の装置を実施例1と略同様に作成した。なお、針状電極は導電から形成した。
また、使用材料も実験例1と同様にし、カラー液滴はKCL水溶液1mM/L+マゼンダ3wt%を用い、オイルトしてシリコーンオイルを用いた。
評価テストも、電源28から面状電極20と針状電極25に周波数1KHzで60Vの交流電圧を印加して液滴を移動させ、電圧無印加時における針状電極に液滴が保持されている状態と、電圧印加時に液滴が面状電極に沿って広がる状態とのコントラスト比を測定した。測定時に、可変周波数振動(10〜57Hz/0.075mm、58〜500Hz/1G掃引時間11分、2h/±(X,Y,Z))及び、衝撃(490m/s2 、11msec、1回/±(X,Y,Z))を負荷して、振動有りの場合と、振動無しの場合で、コントラスト比を比較評価した。
その結果は、実施例3と同様に、振動の有無によるコントラスト比の変化はなく、振動無しの場合の平均コントラスト比および振動有りの場合の平均コントラスト比はいずれも20であった。
具体的には、液滴Qは、電荷が1価のカチオンとアニオンとを1種類ずつ組み合わせている1−1塩からなる常温溶融塩で、かつ、水を殆ど含まないイオン性液体としている。
前記カチオンとアニオンとは、液滴Qが下記の融点、粘度、イオン伝導度を備える組み合わせとなるように選択している。
融点が−4〜−90℃の常温で液体であり、不揮発性であるため蒸気圧がゼロで、広い液体温度領域を備えて優れた熱安定性を有するものであること。
常温(25℃)におけるイオン伝導度(s/cm)が0.1×10−3以上であること。
常温(25℃)における粘度が300cp以下であること。
前記した物性を有する導電性液体としては、前記した1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、あるいはジメチル−3−プロピルイミダゾリウムからなる化学種を含むものが用いられる。
なお、液滴Qとしては前記イオン性液滴が好ましいが、他の液滴を用いても良く、限定されない。
さらに、無色透明はオイルに変えて、空気を用いてもよい。
また、前記常温溶融塩に配合する着色材料は、体積平均粒子径を5μm以下としていることが好ましい。
12 上部層
13 表示用空間
14 下部層
15 基板
16 光散乱体
19 隔壁
20 面状電極
21 絶縁膜
22、26 撥水膜
25 針状電極
27 スイッチ
28 電源
35 液溜め部
Q 着色液滴
O オイル
Claims (7)
- 表示側となる上部層と、該上部層と表示用空間をあけて配置する下部層とを備え、
前記表示用空間に着色した導電性の液滴と、該液滴と交じり合わないオイルあるいは空気が充填され、
前記表示用空間の下面側の前記下部層の上面あるいは表示用空間の上面側の前記上部層の下面に面状電極が設けられる一方、
前記表示用空間には、前記上部層あるいは下部層から針状電極が垂直方向に突出され、
前記面状電極は親油性とされる一方、前記針状電極は親水性とされ、
前記面状電極と針状電極との回路が開かれて電圧無印加時には前記液滴が垂直方向の針状電極の周囲に球状に付着した状態で保持される一方、回路閉時の電圧印加時に前記液滴が上記面状電極を設けた表示用空間の下面側あるいは上面側で水平方向に広がった状態となって着色表示する構成としていることを特徴とする画像表示装置。 - 前記表示用空間の垂直方向の寸法L1に対して、該表示用空間に垂直方向に突出する前記針状電極の突出寸法L3は、1/4以上としている請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記針状電極は、水平方向に延在する前記表示用空間の水平方向中央部に設けている請求項1または請求項2に記載の画像表示装置。
- 前記表示用空間の水平方向中央部に連通する液溜め部を前記下部層に設け、該液溜め部の中心を貫通させて前記表示用空間に前記針状電極は突出している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記上部層は前記表示用空間に広がった着色液体が透視できる略透明層とすると共に、前記面状電極は透明電極とし、かつ、前記着色した液滴と交じり合わない前記オイルあるいは空気は無色透明とすると共に、前記下部層には光散乱層を設け、
前記表示用空間に液滴が水平方向に広がる電圧印加時は着色表示とする一方、前記針状電極に液滴が付着する電圧無印加時は光散乱層による光散乱で白色表示としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像表示装置。 - 前記上部層は前記表示用空間に広がった着色液体が透視できる略透明層とすると共に、前記面状電極は透明電極とし、かつ、前記着色した液滴と交じり合わない前記オイルに光散乱材を配合しており、
前記表示用空間に液滴が水平方向に広がる電圧印加時は着色表示とする一方、前記針状電極に液滴が付着する電圧無印加時はオイル中の光散乱材による光散乱で白色表示としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像表示装置。 - 前記上部層および下部層は10〜300μmのシート状とすると共に、前記表示用空間の垂直方向の寸法L1は1〜500μmとし、全体として薄いシート形状とした請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
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