JP2003176105A - 水素生成装置、燃料電池システム、水素生成装置の運転方法 - Google Patents

水素生成装置、燃料電池システム、水素生成装置の運転方法

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JP2003176105A
JP2003176105A JP2002290265A JP2002290265A JP2003176105A JP 2003176105 A JP2003176105 A JP 2003176105A JP 2002290265 A JP2002290265 A JP 2002290265A JP 2002290265 A JP2002290265 A JP 2002290265A JP 2003176105 A JP2003176105 A JP 2003176105A
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hydrogen generator
reforming
water
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Kunihiro Ukai
邦弘 鵜飼
Kiyoshi Taguchi
清 田口
Hidenobu Wakita
英延 脇田
Seiji Fujiwara
誠二 藤原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素生成装置が起動停止が頻繁な場合、装置
内を置換する不活性ガスの入手が、コストあるいはメン
テナンス性を考慮すると容易ではない。 【解決手段】 硫黄化合物および有機化合物を含有する
原料を供給する原料供給部34と、水を供給する水供給
部と、酸素を含むガスを供給する改質空気供給部36
と、原料と水、または原料と酸化ガスとを反応させるた
めの改質触媒を収納した改質触媒部31bと、前記酸化
ガス供給部、前記原料、前記水の全部または一部の供給
量を制御する供給量制御部38とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素系の燃料
を改質して水素ガスを生成する水素生成装置等に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】天然ガス、ナフサ等の有機系原料から水
素リッチなガスを生成させる水素生成装置には、外部よ
り熱を加え、原料と水を改質触媒上で反応させる水蒸気
改質法が用いられることが多い。一般的にその改質触媒
として、アルミナ等の担体にNi系あるいはRu系触媒
を担持した触媒が用いられている。
【0003】有機系原料は、例えば都市ガスの付臭成分
のような含硫黄成分、あるいは原油等に元来存在する硫
黄成分を含むことが多い。硫黄成分は、基本的に多くの
触媒にとって触媒毒成分となる。特に、還元雰囲気で反
応が進行する水蒸気改質法では、触媒上に硫黄成分が残
留しやすく、その触媒毒性は大きくなり、水蒸気改質反
応性は低下する(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】そこで、水素生成装置には、原料中の硫黄
成分を前もって除去する脱硫部が併用されることが多
い。都市ガスのような気体の付臭成分を除去する場合、
ゼオライト等の吸着材を用いて除去することができる。
また、工業的には、原料に水素を添加し、Mo系触媒等
の水添触媒を用いて硫黄成分を硫化水素に反応させ、酸
化亜鉛等の吸収剤で除去する水添脱硫法が用いられてい
る。
【0005】さらに、水蒸気改質法に用いられる改質触
媒として、アルミナ等の担体にNi系あるいはRu系触
媒を担持した触媒が、水蒸気改質を行う改質部に用いら
れているが、還元状態で特性の発揮するNi系触媒は、
酸化されることにより触媒活性が低下する。また、Ru
系触媒も高温の酸化状態では触媒が揮発しやすくなり、
その活性が低下してしまう。もっとも、通常運転時は、
改質触媒の多くは発生した水素ガス下の還元状態で使用
されるため、酸化による触媒活性低下はほとんどみられ
ない。
【0006】しかし、運転開始時および停止時には装置
外部より空気が混入し、起動条件によってはそれら触媒
が酸化される状態になる可能性がある。そこで、運転開
始または停止時に窒素等の不活性ガスを用い、触媒が酸
化状態とならないように装置内の滞留ガスを置換する動
作が併用されることが多い。
【0007】また、停止時に装置内に水素ガス等の可燃
性ガスが封入されていた場合、装置安全性の観点からも
望ましくないため、不活性ガスで滞留ガスを置換するこ
とが一般的に行われる動作となっている。
【0008】
【特許文献1】特許公報第2765950号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】次に、水素生成装置を
連続運転する場合、装置内が酸化状態となることはな
い。従って、連続運転を行う工業用、あるいはプラント
規模の水素生成装置では、触媒酸化による活性低下はほ
とんどない。
【0010】しかし、家庭用途で水素生成装置を使用す
る場合、装置の起動および停止は頻繁に行われる可能性
がある。例えば、家庭用途で発電装置を運転する場合、
電力の負荷変動に対応する運転が必要となり、起動停止
が頻繁になる。その発電装置として燃料電池発電装置を
導入する場合、燃料となる水素を供給する水素生成装置
が併用される。従って、水素生成装置も頻繁に起動停止
することが求められることとなる。
【0011】しかしながら、家庭用途では、装置内の滞
留ガスを置換する不活性ガスの入手が、コストあるいは
メンテナンス性を考慮すると容易ではない。
【0012】要するに、従来の水素生成装置は、装置の
起動および停止時に、装置内を安全かつ効果的に置換す
ることが困難であるという課題があった。
【0013】本発明は、上記従来の水素生成装置に関し
ての課題を解決するものであり、装置の起動および停止
時に不活性ガスを用いずに装置内を安全かつ効果的に置
換することのできる水素生成装置を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の本発明は、原料と水とを反応させる改質触
媒体が設けられた、水素ガスを生成する改質部と、前記
原料を前記改質部に供給する原料供給部と、前記水を前
記改質部に供給する水供給部と、少なくとも酸素を含む
酸化ガスを前記改質部に供給する酸化ガス供給部と、装
置起動時および/または装置停止時に、前記原料、前記
水および前記酸化ガスの供給量を制御する供給量制御部
とを備えた水素生成装置である。
【0015】また、第2の本発明は、前記供給量制御部
は、前記装置停止時には、前記原料および前記水が供給
されている状態で前記酸化ガスの供給を開始し、前記酸
化ガス供給開始からあらかじめ設定された時間後に前記
原料、水および酸化ガスの供給を停止するよう制御を行
う第1の本発明の水素生成装置である。
【0016】また、第3の本発明は、前記供給量制御部
は、前記原料が完全酸化する理論酸素量以上の前記酸化
ガスを供給した後、前記水の供給を停止するよう制御を
行う第2の本発明の水素生成装置である。
【0017】また、第4の本発明は、前記供給量制御部
は、前記原料および水の供給を停止してからあらかじめ
設定された時間の後に、前記酸化ガスの供給を停止する
よう制御を行う第2の本発明の水素生成装置である。
【0018】また、第5の本発明は、前記供給量制御部
は、前記装置停止時には、前記原料および前記水の供給
量を減少させるとともに、前記酸化ガスの供給量を減少
させるように制御を行う第2の本発明の水素生成装置で
ある。
【0019】また、第6の本発明は、前記酸化ガスの供
給量の減少分は、前記原料の供給量の減少分に対してあ
らかじめ設定された割合となるよう制御される第5の本
発明の水素生成装置である。
【0020】また、第7の本発明は、前記供給量制御部
は、装置起動時に、前記酸化ガスの供給を開始し、前記
酸化ガスの供給を続けながら、あらかじめ設定された時
間の後に前記原料および水の供給を開始するよう制御を
行う第1の本発明の水素生成装置である。
【0021】また、第8の本発明は、前記供給量制御部
は、装置起動時に、前記酸化ガスおよび原料を同時に供
給するよう制御を行う第1の本発明の水素生成装置であ
る。
【0022】また、第9の本発明は、前記供給量制御部
は、前記原料および水の供給量を増加させるとともに、
前記酸化ガスの供給量を増加させるよう制御を行う第7
または8の本発明の水素生成装置である。
【0023】また、第10の本発明は、前記酸化ガスの
供給量の増分は、前記原料の供給量の増分に対してあら
かじめ設定された割合となるよう制御される第9の本発
明の水素生成装置である。
【0024】また、第11の本発明は、前記改質触媒体
の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、前記供給
量制御部は、装置起動時および/または装置停止時にお
いて、前記改質触媒体の温度が、予め設定された温度で
ある第2設定値を上回らないように前記酸化ガス供給部
を動作させる第1の本発明の水素生成装置である。
【0025】また、第12の本発明は、前記第2設定値
は、前記改質触媒体の触媒反応性が低下する温度に基づ
き設定されるものである第11の本発明の水素生成装置
である。
【0026】また、第13の本発明は、前記供給量制御
部は、装置起動時において、前記原料および水の供給を
開始した後、前記改質部の温度が予め設定された温度で
ある第1設定値を上回った場合、前記酸化ガス供給部を
動作させる第11の本発明の水素生成装置である。
【0027】また、第14の本発明は、前記第1設定値
は、前記改質触媒体で前記原料の一部が酸化ガスにより
酸化されはじめる温度に基づき設定されるものである第
13の本発明の水素生成装置である。
【0028】また、第15の本発明は、前記供給量制御
部は、前記原料の供給量に基づき、少なくとも前記原料
中の炭素が二酸化炭素になる量の前記水および前記酸化
ガスを供給するよう制御を行う第1の本発明の水素生成
装置である。
【0029】また、第16の本発明は、前記供給量制御
部は、定格運転時には、供給する酸化ガス量を減少また
は停止するように制御を行う第15の本発明の水素生成
装置である。
【0030】また、第17の本発明は、前記改質触媒体
は、少なくとも白金を有する第1の本発明の水素生成装
置である。
【0031】また、第18の本発明は、前記改質触媒体
は、金属酸化物をさらに有する第17の本発明の水素生
成装置である。
【0032】また、第19の本発明は、前記原料供給部
と前記改質部との間、および/または前記改質部の直後
に設けられた、前記原料中の含硫黄成分を除去する脱硫
部を備え、前記脱硫部は硫黄成分を吸着する脱硫剤で構
成されている第1の本発明の水素生成装置である。
【0033】また、第20の本発明は、前記改質部から
供給される水素ガスに含まれる一酸化炭素を低減する一
酸化炭素除去部を備えた第1の本発明の水素生成装置で
ある。
【0034】また、第21の本発明は、前記一酸化炭素
除去部は、一酸化炭素と水蒸気をシフト反応させる変成
部を備えた第20の本発明の水素生成装置である。
【0035】また、第22の本発明は、前記変成部は銅
と亜鉛とを含む変成触媒を有する第21の本発明の水素
生成装置である。
【0036】また、第23の本発明は、前記選択酸化部
における、前記水素ガス流れに対する下流に設けられた
選択酸化温度測定部と、前記選択酸化温度測定部が測定
する温度と、所定の基準値とを比較する比較手段とを備
え、前記基準値以下の温度は、前記選択酸化部後の前記
水素ガスに含まれる硫黄成分が増加したことを示すもの
である第22の本発明の水素生成装置である。
【0037】また、第24の本発明は、前記変成部は白
金と金属酸化物とを含む変成触媒を有する第21の本発
明の水素生成装置である。
【0038】また、第25の本発明は、前記一酸化炭素
除去部は、少なくとも酸化触媒により水素ガス中の一酸
化炭素を酸化する選択酸化部を備えた第1から24のい
ずれかの本発明の水素生成装置である。
【0039】また、第26の本発明は、前記選択酸化部
は、白金とルテニウムとを含む触媒を有する第25の本
発明の水素生成装置である。
【0040】また、第27の本発明は、前記変成部は、
白金と金属酸化物とを含む触媒を有する第25の本発明
の水素生成装置である。
【0041】また、第28の本発明は、第1から27の
いずれかの本発明の水素生成装置と、前記水素生成装置
から前記水素ガスの供給をうけて動作する燃料電池とを
備えた燃料電池システムである。
【0042】また、第29の本発明は、システム起動時
および/またはシステム停止時の所定の期間に、前記水
素生成装置から排出されたガスを前記燃料電池に導入す
る第28の本発明の燃料電池システムである。
【0043】また、第30の本発明は、前記燃料電池の
動作温度を検出する電池温度検出手段を備え、前記水素
生成装置の前記供給量制御部は、システム起動時および
/またはシステム停止時には、前記電池温度検出温度に
よる検出温度が、あらかじめ定められた前記排出された
ガスの水蒸気露点以下となる量の水を供給するように制
御を行う第29の本発明の燃料電池システムである。
【0044】また、第31の本発明は、前記水素生成装
置の前記供給量制御部は、システム起動時および/また
はシステム停止時の所定の期間に、前記原料が完全酸化
する理論酸素量以上の前記酸化ガスを供給するように制
御を行う第30の本発明の燃料電池システムである。
【0045】また、第32の本発明は、原料と水とを反
応させる改質触媒体が設けられた、水素ガスを生成する
改質部と、前記原料を前記改質部に供給する原料供給部
と、前記水を前記改質部に供給する水供給部と、少なく
とも酸素を含む酸化ガスを前記改質部に供給する酸化ガ
ス供給部とを備えた水素生成装置における、前記原料、
前記水および前記酸化ガスの供給量を制御する水素生成
装置の制御方法であって、装置起動時および/または装
置停止時に、前記原料、前記水および前記酸化ガスの供
給量を制御する水素生成装置の制御方法である。
【0046】また、第33の本発明は、第1の本発明の
水素生成装置における、装置起動時および/または装置
停止時に、前記原料、前記水および前記酸化ガスの供給
量を制御する供給量制御部としてコンピュータを機能さ
せるためのプログラムである。
【0047】また、第34の本発明は、第33の本発明
のプログラムを担持した媒体であって、コンピュータに
より処理可能な媒体である。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0049】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における水素生成装置の構成図である。図1におい
て、31は、天然ガス、LPG等の炭化水素成分、メタ
ノール等のアルコール、あるいはナフサ成分等の原料と
水蒸気との改質反応を主に進行させる、本発明の改質部
に相当する手段である。
【0050】また、図2に改質部31の詳細を示す。図
2において、予熱部31aは原料と水および空気を余熱
する手段、改質触媒部31bは改質触媒31cを収納し
た手段であり、改質触媒31cは、白金を金属酸化物に
担持し調整したものとして、白金触媒をZr酸化物担体
に担持したものを用いた。
【0051】また、加熱部32は、改質部31に改質反
応に必要な熱を供給する手段である。さらに加熱部32
は、原料の一部を燃焼させる、あるいは水素ガス供給先
から戻されるガスを燃焼させる火炎バーナーとし、燃焼
空気供給用のシロッコファン3aを備える(詳細は図示
せず)。改質温度測定部33は、改質触媒1c中の温度
を測定する手段である。原料供給部34は、原料とし
て、天然ガス、LPG等の炭化水素成分、メタノール等
のアルコール、あるいはナフサ成分等を改質部31に供
給する手段である。本実施の形態では、原料供給部34
は、燃料インフラとして供給される天然ガスを用い、天
然ガスの供給圧力を増加させるブースターを有する構成
とした。
【0052】脱硫部35は、原料中の硫黄成分を低減す
る手段で、本実施の形態では天然ガス中の付臭成分を除
去するゼオライト吸着剤を用いた。改質空気供給部36
は、原料に酸化ガスとしての空気を供給するエアポンプ
で構成した手段で、本実施の形態では原料が気体となる
ため直接原料に供給する構成とした。水供給部37は、
改質反応に必要な水を改質部31に供給する手段で、例
えばプランジャーポンプとして実現され、イオン交換し
た水を供給する。供給量制御部38は、原料供給部3
4、改質空気供給部36、水供給部37から改質部31
に供給する原料、空気、水の供給量を制御する手段であ
る。この供給量制御部38は、改質温度測定部33で測
定した温度状態を把握する温度データ処理部(詳細は図
示せず)を有し、その状態をもとに原料、空気、水の供
給量を制御する。また、その温度状態を半導体を利用し
た記憶部(詳細は図示せず)で記憶する機能を有する。
【0053】変成部39は、改質部31後の水素ガス中
の一酸化炭素と水蒸気を主にシフト反応させる手段で、
本実施の形態では白金をCe酸化物に担持しハニカム基
体に調整した変成触媒体を有する。また、水素ガス流れ
上流にガス体の温度を測定する変成第一温度測定部39
b、および水素ガス流れ下流にガス体の温度を測定する
変成第二温度測定部39cを設けた。浄化空気供給部3
10は、変成部39後の水素ガスに酸化ガスとしての空
気を供給するエアーポンプで構成した手段である。浄化
部311は、変成部39後の水素ガス中の一酸化炭素を
主に酸化させ低減する手段で、本実施の形態では白金を
アルミナに担持しハニカム基体に調整した浄化触媒体を
有する。また、水素ガス流れ上流にガス体の温度を測定
する浄化第一温度測定部311b、および水素ガス流れ
下流にガス体の温度を測定する浄化第二温度測定部31
1cを設けた。本実施の形態では、この変成部39およ
び浄化部311で本発明の一酸化炭素除去部を構成し
た。
【0054】また、変成第一温度測定部39b、変成第
二温度測定部39c、浄化第一温度測定部311bおよ
び浄化第二温度測定部311cで測定した温度は、12
の温度測定用のロガーに測定値を取り込み、供給量制御
部38の温度データ処理部でその状態変化を把握する構
成とした。また、変成部39および浄化部311のガス
入口には、水素ガス温度を調節するガス冷却手段(詳細
は図示せず)としてのガス空冷部を設け、変成触媒体お
よび浄化触媒体温度を調整する構成とした。なお、浄化
部311後の水素ガスは、水素を必要とする燃料電池を
用いた発電システムあるいはアンモニア合成システムに
供給し利用される。
【0055】以上のような構成を有する本実施の形態の
水素生成装置について、はじめに、通常の動作を概略的
に説明する。
【0056】まず、改質部31に原料となる天然ガスを
原料供給部34から供給する。天然ガス中の付臭成分
は、水素ガス供給先の触媒、あるいは各反応部の触媒の
被毒成分となるため予め脱硫部35を通過させることに
より除去する。本実施の形態では脱硫剤としてゼオライ
ト吸着剤を用いたため、原料の含硫黄成分の分子を原料
分子の総モル数の1億分の1以下程度まで除去すること
を目安とする。
【0057】脱硫部35を通過後の原料と、水供給部3
6から改質反応に必要な水を改質部31に供給する。水
の量は、天然ガス中の炭素原子数の約3倍となる量を目
安に供給する。
【0058】改質部31に供給された原料および水は予
熱部31aで加熱された後、改質触媒部31bに送られ
る。改質触媒部1bでは、改質反応を、約700℃に保
った改質触媒31c上で進行させる。この時、天然ガス
の一部を加熱部32で燃焼させ、改質反応に必要な熱量
を供給する。また、改質温度測定部33により改質触媒
部31b中の改質触媒31cおよび反応したガスの温度
を測定し、その温度状態を供給量制御部38の温度デー
タ処理部で測定する。その温度状態に基づき、予め設定
した量だけ原料および水を供給するように原料供給部3
4および水供給部37を制御する。
【0059】改質部31後の水素ガス中には、一酸化炭
素および二酸化炭素が約10%(DRYガスベース)含
まれる。そこで、この水素ガスを変成部39に供給す
る。変成部39では、変成触媒体の温度を250℃程度
に保ち、一酸化炭素と水のシフト反応を進行させる。そ
の結果、変成部39後の水素ガス中には、一酸化炭素が
約0.5%および二酸化炭素を約19.5%(DRYガ
スベース)が含まれる。
【0060】次に、その水素ガスに、浄化空気供給部3
10から酸化ガスである空気を供給する。浄化部311
では、浄化触媒体で水素ガス中の一酸化炭素と酸素とを
反応させ一酸化炭素を低減する。効果的に一酸化炭素を
低減するため、浄化触媒体の温度を120から160℃
程度となるように動作させる。なお、変成第一温度測定
部39b、変成第二温度測定部39c、浄化第一温度測
定部311bおよび浄化第二温度測定部311cで測定
した変成触媒体および浄化触媒体の温度をもとに、ガス
空冷部により変成触媒体および浄化触媒体温度を調整す
る。
【0061】本実施の形態の水素供給装置は、基本的に
は以上の動作により、効果的に一酸化炭素を低減し、効
率的に水素ガスを供給するものである。
【0062】次に、本発明の動作を中心に、より詳細な
説明を行う。
【0063】装置停止時に水素供給装置内に水素ガス等
の可燃性ガスが封入され、滞留ガスとして残留している
ことは、装置安全性の観点からは望ましくない。安全に
かつ確実に、その滞留ガスを装置から取り除くことが望
ましい。
【0064】従来の水素供給装置は、窒素ガス等の不活
性ガスを用い装置内を置換する動作を行うことが一般的
であるのに対し、本実施の形態では装置停止時に酸化ガ
ス供給部である改質空気供給部36を動作させ空気の供
給を開始するとともに、空気の供給を開始してから、あ
らかじめ設定された時間後に、原料および水の供給を停
止させる動作を行うことで、装置内を置換する動作を行
う。上記のあらかじめ設定する時間は、装置の大きさ、
原料、水の供給量、を考慮し、装置内の滞留ガスを安全
に置換するのに充分な時間をあらかじめ測定することに
より定められ、その一例としては、水素生成装置内の水
素が爆発しない程度の濃度となる時間や、燃焼排ガス
が、水素生成装置内の滞留ガスを完全に置換できる程度
の時間が挙げられる。
【0065】このとき、改質触媒は、優れた耐酸化性を
有することが必要となるため、本実施の形態では、改質
触媒31cに白金を用い、この白金をZr酸化物のよう
な金属酸化物担体に担持させている。
【0066】従来のNi系改質触媒は、還元状態で触媒
活性が維持できるため、装置起動および停止時には不活
性ガスで装置内を置換し還元状態を維持させる必要があ
る。
【0067】また、Ru系改質触媒も高温で酸化状態に
なると触媒揮発しやすくなり触媒活性が低下してしまう
ため、装置内の置換には不活性ガスを用いる必要があ
る。
【0068】一方、本実施の形態で用いた、白金触媒を
Zr酸化物担体に担持した改質触媒は、酸化還元の繰り
返し、および高温の酸化状態でも触媒活性を比較的維持
することができる特徴を有する。その結果、本実施の形
態では、不活性ガスを用いる必要が無くなり、より安価
で入手が容易な空気等の酸化ガスを用いて置換動作を実
現することが可能となる。
【0069】次に、本実施の形態の水素生成装置の改質
部31内の動作を、装置停止、装置起動および通常運転
の3通りに分けて説明を行うとともに、その制御方法の
一実施の形態について説明を行う。
【0070】水素生成装置の装置停止時には、まず、原
料および水の供給が継続している状態で、さらに改質空
気供給部36より空気を供給することで改質触媒1cの
上流にて原料の一部を酸化させる。原料の酸化により、
窒素、二酸化炭素と水蒸気を主成分とした活性の低い燃
焼排ガスを発生させることができる。このとき、供給量
制御部38にて空気の供給量と原料の供給量を制御する
ことで、原料を完全燃焼させることができるため、より
活性の低い燃焼排ガスを発生させることができる。
【0071】その燃焼排ガスにより、改質触媒1cの下
流に位置する水素ガスを含む滞留ガスを外部に排出し
て、安全かつ確実に装置内を置換する。
【0072】ところで、装置停止時には水素ガスの発生
を停止させるので、原料および水の供給を停止するが、
原料および水の供給を瞬時に停止した場合、上記の原料
の燃焼排ガスでの置換が充分に行えなくなる。そこで、
停止動作時に燃焼排ガスを確保する観点から、まず原料
および水の供給を減少させることを行う。この時、供給
する空気量も原料の供給量の現象割合に応じて減少させ
る動作を行う。原料の供給量が多い場合、不活性ガスと
なる燃焼排ガスを発生させるために必要な空気供給量も
多く必要となり、発熱で改質触媒31cの温度が高くな
り触媒活性を低下させる原因となるからである。このと
き、酸化ガスの供給量の減少割合は、水素ガスもしくは
原料ガスが爆発しない程度の濃度を保つようにする。
【0073】装置停止動作において、最終的には原料を
完全酸化する理論空気量以上の空気を供給する。これに
より、可燃物質となる未反応の原料が装置内に残留する
ことを防止できる。また、燃焼排ガスは水蒸気を含むた
め、燃焼排ガスを装置内で残留させた場合、停止後装置
内で水が凝縮し、この水が装置を構成する各部材の腐食
の原因となる可能性がある。そこで原料および水の供給
を停止した後、空気の供給を継続させることで、原料の
燃焼排ガスについても装置内から排出し、空気にて置換
させる。この動作により、装置を構成する部材が腐食す
ることを未然に防ぐことができる。
【0074】最後に、原料および水の供給を停止し、そ
れからあらかじめ設定された時間の後、酸化ガスの供給
を停止する。この時間は、滞留ガスに含まれる水素が爆
発しない程度の温度となる時間、もしくは酸化ガスが改
質部内の滞留ガスを完全に置換するのに要する時間に基
づき定めるようにする。
【0075】次に、装置起動時について説明する。
【0076】装置起動時に、上述した装置停止動作が実
行されている場合は、改質部31、ひいては水素生成装
置内は酸化ガスである空気で満たされており、その状態
から原料および水を供給すれば、水素生成装置は容易に
起動させることができる。
【0077】しかし、メンテナンスもしくは他の原因
で、水素生成部に水素ガスが滞留している場合は、酸化
ガス供給部である改質空気供給部36を動作させ装置内
を空気で置換する動作を行う。
【0078】このとき、装置内に可燃性ガスが残留し、
かつ改質部31、一酸化炭素除去部の触媒温度が高い場
合、供給する空気量によっては滞留ガスが反応する可能
性がある。
【0079】このような場合は、改質温度測定部33に
より改質触媒31cの温度を測定し、供給量制御部38
は、その測定温度が所定の温度以下の状態で空気を供給
させるよう改質空気供給部36を動作させる。この所定
の温度は、滞留ガスと酸化ガスとが反応しない程度の温
度であり、具体的には100℃以下、好ましくは常温で
ある。なお、所定の温度と改質温度測定部33の測定温
度との比較は、供給量制御部38に設けられた比較手段
38aにて行われる。ただし比較手段38aは、供給量
制御部38内でなく、他の場所に設けてもよい。以下の
説明において、温度設定に基づく動作には、この比較手
段38aが用いられるものとする。
【0080】これにより、水素ガスを発生させる動作前
に、改質部31から水素生成装置内を空気で置換させ
て、確実に一定条件にて運転を開始することができる。
【0081】この動作後、加熱部32、原料供給部34
および水供給部37を動作させ水素ガスを発生させる反
応を進行させる。このとき、酸化ガスすなわち空気の供
給も継続させる。これにより原料の一部は、改質触媒1
cで酸化される。改質触媒1cは、加熱部32からの熱
により加熱されるが、原料の一部も酸化され、その酸化
による発熱でも加熱されるため、より早く適正反応温度
まで加熱することができる。
【0082】また、原料供給部34および水供給部37
の動作開始は、酸化ガスの供給を開始してからあらかじ
め設定した時間が経過した後に行うようにし、その時間
は、滞留ガスがある場合は、滞留ガスに含まれる水素が
爆発しない程度の濃度となる時間、もしくは酸化ガスが
改質部内の滞留ガスを完全に置換するのに要する時間に
基づき定めるようにする。
【0083】さらに、空気の供給量と原料の供給量を制
御することで、原料を完全燃焼させることができるた
め、窒素、二酸化炭素と水蒸気を主成分とした活性の低
い燃焼排ガスを発生させることができる。この燃焼排ガ
スを用い、装置内の空気を置換させる動作も行える。こ
の置換動作により、その後原料の供給割合を増加させた
場合においても、装置内で原料が可燃範囲に入ることを
防止できる。
【0084】次に、装置内を原料の燃焼排ガスで置換さ
せた後、原料および水の供給量を増加させ水素ガスを発
生させる動作を進行させる。このとき、供給する空気量
は原料供給量の増加割合に応じて増加させる。原料の増
加に伴い改質触媒での水(水蒸気)との反応量が増加
し、反応に必要な熱量も増加するため、供給空気量も増
加させ原料の酸化量を増加させることで、その原料と水
との反応熱を、原料の酸化の際に生ずる熱により供給さ
せることができるためである。このとき、酸化ガスの供
給量の増加割合は、水素ガスもしくは原料ガスが反応し
ない、または過剰に反応しない程度の濃度を保つように
する。
【0085】また、装置起動時の原料の供給量、水の供
給および空気の供給量増加のタイミングは、改質触媒3
1cの温度を改質温度測定部33で測定し、供給量制御
部38は、その温度に基づき、原料供給部34、水供給
部37および改質空気供給部36を動作させることもで
きる。本実施の形態では、改質温度温度測定部33で測
定する改質触媒31cの温度に対して第1設定値を設定
し、測定温度がこの第1設定値の温度を上回った場合に
空気の供給を行う動作も行う。
【0086】装置起動直後には、装置内を空気で置換す
るために空気供給を行う。空気置換後に空気供給を停止
し、加熱部32を作動させるとともに原料および水の供
給を行う。
【0087】次に、改質触媒31cの温度が第1設定値
を上回った後、空気供給を開始させ原料の一部を改質触
媒31cで酸化させ、反応に必要な熱の一部を供給す
る。改質触媒31cでの原料の酸化反応は、改質触媒3
1cがある程度加熱されてから進行する。改質触媒31
cの温度が低い状態から空気の供給を行ってもよいが、
改質触媒31cの温度が上昇してから空気を供給するこ
とで無駄なく反応が進行させることができる。従って、
その第1設定値は改質触媒で原料が酸化しはじめる温
度、例えば原料が天然ガスの場合400〜500℃、ナ
フサの場合200〜300℃程度が目安となり、用いる
原料の種類により設定すればよい。
【0088】さらに、上述の原料の一部を燃焼させるた
めの空気供給により、下流側に位置する一酸化炭素除去
部の加熱状態を向上する効果も発揮する。水素ガス中の
一酸化炭素を効果的に低減するためには、一酸化炭素除
去部を構成する変成部39および浄化部311の触媒体
を、適正な動作温度まで加熱する必要がある。そこで空
気を改質部31に供給すると、水素ガス中の窒素分圧が
増加し、水素ガスによる熱搬送量の増加および熱交換性
が向上するため、結果として一酸化除去部の加熱状態を
向上させることができるからである。
【0089】なお、酸化ガスとしての空気の供給量は、
定常運転への移行にともない減少させる。空気の供給量
が多い場合、残留窒素による熱の持ち出しにより水素生
成装置全体での熱の損失が増加してしまう。そこで最終
的には、水素生成装置全体の温度状態をもとに空気の供
給を停止させる動作を行ってもよい。ただし、定常運転
時において、改質触媒1cの耐硫黄性を向上させるため
に、脱硫部35後の原料に改質空気供給部36より少量
の空気を供給するようにしてもよい。これは、原料中に
酸素が存在することで、触媒上で硫黄成分は硫黄酸化物
となり、触媒への蓄積を最小限に抑えることができるた
めである。また、触媒上で析出した炭素は、一酸化炭素
あるいは二酸化炭素に酸化されるため、炭素析出による
触媒活性の低下を効果的に防止できる効果も合わせて発
揮する。
【0090】次に、装置起動時、停止時、さらに定常運
転時に原料および水とともに酸化ガス、空気を供給する
場合、その供給量の上限値を規定することが必要とな
る。空気を多量に供給すると、原料の酸化による発熱で
改質部31が異常に加熱されることが考えられるからで
ある。
【0091】そこで、例えば改質部31の構成材料の耐
熱性を考慮し、その耐熱温度に基づき空気供給量の上限
値を設定することができる。
【0092】本実施の形態においては、改質部31の代
表温度として改質温度測定部33での検出温度に対して
予め第2設定値を設定し、その温度が第2設定値を上回
らないように改質空気供給部36が動作するよう供給量
制御部38を制御する。ここで第2設定値は、改質触媒
1cの耐熱温度を目安に定めた。例えば、白金触媒をZ
r酸化物担体に担持した改質触媒は、950℃より急激
に触媒活性が低下するため、第2設定値は900℃とす
る。この第2設定値は、使用する触媒の種類および装置
構成に応じた最適値を設定すればよい。
【0093】また、供給する水および空気中の酸素量が
不足した場合、原料の部分分解、あるいは一酸化炭素等
の原因で、比較的高温となる改質触媒1c上で炭素が析
出し、触媒活性の低下をもたらしたり、あるいは析出し
た炭素がガス流路閉塞等を起こしたりする恐れがある。
【0094】これに対し本実施の形態では、原料中の炭
素原子を少なくとも二酸化炭素に酸化するため、供給量
制御部38は、最低限の量の水および空気を供給するよ
う、水供給部37および改質空気供給部36をそれぞれ
動作させる。これにより、炭素の析出を未然に防ぐ動作
を行うことを可能とした。
【0095】なお、本実施の形態においては、改質触媒
1cを白金および金属酸化物からなる担体で構成するこ
とで、原料中の硫黄成分に対しての耐性を向上させるこ
とができる効果も有する。天然ガス、LPG等の炭化水
素成分、メタノール等のアルコール、あるいはナフサ成
分等の原料中には、例えば都市ガスの付臭成分のような
含硫黄成分、あるいは原油等に元来存在する硫黄成分が
含まれる。硫黄成分は、多くの触媒にとってその触媒活
性を低下させる被毒成分となる。水蒸気改質で用いる改
質触媒においても例外ではなく、特に、還元雰囲気で反
応が進行する水蒸気改質法では、触媒上に硫黄成分が残
留しやすく、その触媒毒性は大きくなり、水蒸気改質反
応性は低下する。
【0096】Ru系の改質触媒は、基本的に硫黄に対し
ての耐性は小さい。従って、従来から用いられている吸
着材を用いた脱硫法、あるいは水添脱硫法では、除去し
きれなかった硫黄成分によりその触媒活性は低下してし
まう。
【0097】一方、Ni系の改質触媒は、Ru触媒と比
較して硫黄に対しての耐性は大きい。従って、吸着材を
用いた脱硫法、あるいは水添脱硫法である程度対応でき
る。しかし、このNi系の改質触媒は、還元状態で水蒸
気改質特性を発揮する。従って装置停止時等において
も、触媒が酸化され触媒活性が低下しないように装置内
を還元状態に維持しなければならない。
【0098】このように、一般的に広く用いられている
Ni系改質触媒、Ru系改質触媒は、微量の硫黄成分で
触媒が被毒されやすく、水素ガス供給が安定的に行えな
くなる。
【0099】従来の水素生成装置では、原料中の硫黄成
分を予め除去し、改質反応に利用することで対応がなさ
れている。しかし、硫黄成分は完全に除去できるもので
はない。例えば、ゼオライト吸着剤では、原料中の含硫
黄成分を原料分子の総モル数の1億分の1以下程度まで
しか除去できない。
【0100】その結果、一般的に用いられているNi系
触媒、およびRu系改質触媒は残留した硫黄成分によ
り、最終的に触媒活性が低下してしまうことがある。そ
こで、改質触媒1cを白金および金属酸化物からなる担
体で構成する。白金触媒は比較的耐硫黄性を有する触媒
である。しかし、他の触媒と比較して炭素析出が起こり
やすいという欠点がある。特に還元状態となる水蒸気改
質反応においてその傾向が強くなる。
【0101】本実施の形態では金属酸化物を触媒担体と
して用い、担体から触媒に酸素を供給する機能をもたせ
ることで、その炭素析出を防止させる。また同時に、担
体から触媒に酸素を供給する機能は硫黄成分の触媒上へ
の蓄積も防止する機能も発揮するため、白金触媒の硫黄
成分による触媒活性の低下も抑制させる。
【0102】なお、本実施の形態では白金触媒と組み合
わせる担体として、Zr酸化物を用いたが、本発明は、
担体から触媒に酸素を供給する機能を持つものであれ
ば、例えば、Ce、Al、Mg、Mn等の酸化物、ある
いはそれら金属とZrとの複合酸化物を用いても同様の
効果が得られる。さらに、炭素析出を防止させる効果は
劣るが、白金のみを金属単体として用いてもよい。本発
明に必要な触媒は、少なくとも酸化ガスとしての燃焼排
ガスによって被毒されないものであればよいからであ
る。
【0103】本実施の形態において、上記効果について
検討した一実施例について次に記載する。原料として天
然ガス(主成分メタン)を用い、水は原料中の炭素原子
数の3倍となるように改質部に供給させた。改質触媒の
比較として、Ni系触媒をアルミナ担体に担持したも
の、Ru系触媒をアルミナ担体に担持したもの、および
白金触媒をZr酸化物担体に担持したものを用いた。高
濃度の硫黄成分の影響を検討するため、原料中の硫黄成
分として原料に対して5ppmの濃度となるように硫化
水素を付加した原料を直接触媒に供給した場合の、触媒
活性変化を測定した。
【0104】また、低濃度の硫黄成分の影響を検討する
ため、前記原料を、ゼオライトを用いた脱硫部を通過さ
せ、硫化水素を5×10-3ppm程度まで低減させ供給
した場合の、触媒活性変化も測定した。
【0105】図3(A)に高濃度の硫黄成分の影響、図
3(B)に低濃度の硫黄成分の影響を測定した一実施例
を示す。図3(A)から、Ru系触媒およびNi系触媒
は比較的高濃度の硫黄成分に暴露した場合、水蒸気改質
の触媒反応性を示すメタン転化率が低下している。一
方、本発明による白金触媒は、触媒反応性低下が抑制で
きていることがわかる。
【0106】また、図3(B)より、ゼオライトを用い
た脱硫部で硫黄成分を除去した場合でも、長期使用時に
は、Ru系触媒は残留硫黄成分で水蒸気改質の触媒反応
性を示すメタン転化率は低下するが、白金触媒はほとん
ど触媒反応性は低下していない。Ni系触媒はその中間
程度の反応性低下傾向となっている。
【0107】以上の結果から、本発明の白金触媒をZr
酸化物担体に担持した改質触媒は、従来から用いられて
いるRu系触媒よりも、高い耐硫黄性を有していること
がわかる。また、白金を金属酸化物に担持することで、
金属酸化物より酸素の享受が行われ、触媒上の炭素析出
についても改善する特徴をもつ。
【0108】原料として天然ガス(主成分メタン)を用
い、水は原料中の炭素原子数の3倍となる量で改質部に
供給させた場合で、白金触媒単独と、白金触媒とZr酸
化物を組み合わせた触媒とを比較した。100時間使用
後、白金触媒単独では、触媒上に炭素析出がみられた
が、白金触媒とZr酸化物を組み合わせた触媒では炭素
析出が確認できなかった。また、Ce、Al、Mg、M
n等の酸化物、あるいはそれら金属とZrとの複合酸化
物を用いても上記と同様の効果が得られた。
【0109】なお、白金を金属酸化物に担持し調整した
改質触媒も、高濃度の硫黄成分に対して長期間触媒活性
を維持するものではない。そこで、本実施の形態では、
原料中の硫黄成分を予め除去するために、脱硫部35を
設ける構成としている。また、供給する原料は、はじめ
から低硫黄成分のものを用いることが望ましい。この場
合、改質触媒におよぼす硫黄の影響は小さくなるが、水
素ガスを供給する先の触媒被毒の影響を小さくする観点
から、本発明の硫化水素除去部として、酸化亜鉛、銅亜
鉛等の金属化合物を脱硫剤として用いた脱硫部を改質部
31後に設け、改質部1後の硫黄成分を低減する構成も
とることができる。
【0110】なお、本実施の形態では改質部31の触媒
も合わせ、一酸化炭素除去部となる変成部39および浄
化部311の触媒としても、白金を触媒として作用する
ものを用いた。これにより、本発明における水素生成装
置は、より耐酸化性に優れた特徴を発揮する。
【0111】例えば、変成部の触媒として一般的に用い
られているCu−Zn系触媒は、耐酸化性に乏しい。本
実施の形態に示すように、酸化性ガスとして空気で装置
内を置換した場合、触媒が酸化され触媒活性が低下して
しまう不具合が生じる。しかし、本実施の形態では、触
媒すべてを耐酸化性の優れた白金系触媒で構成すること
で、このような不具合にも容易に対応することを可能と
している。また、白金に限らず、Rh、Pd、Ru等の
貴金属も、耐熱性に鑑みて使用温度を考慮すれば耐酸化
性に優れる。従って、一酸化炭素除去部にそれら貴金属
を少なくとも1種類を含む触媒を用いることで、問題な
く装置内を空気で置換する構成をとることができる。
【0112】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2について説明する。図4は本発明の実施の形態2に
おける燃料電池システムの構成図である。実施の形態2
では、実施の形態1に示す装置とほぼ同一構成の装置と
なる。相違点は、燃料電池発電部312を設けた点であ
る。燃料電池発電部312は、固体高分子型の燃料電池
を発電部とし、浄化部311後の水素ガスを燃料電池発
電部312のアノード側に供給する。さらにアノード側
で未使用の水素ガスを、改質部31の加熱部32に供給
する構成とした。ここでは燃料電池発電部312の詳細
説明は省略する。
【0113】次に、本実施の形態で、水素生成装置で発
生させた水素ガスを燃料電池発電部312に供給する場
合の動作例を示す。ただし、実施の形態1で示すのと同
様に、装置起動および停止時における装置動作が本発明
の特徴となるため、その点について説明を行い、他の動
作の説明は省略する。
【0114】水素生成装置は実施の形態1で示すよう
に、改質空気供給部36から酸化ガスである空気を導入
して、装置起動および停止時に装置内を安全にかつ簡便
に置換する動作を行う。
【0115】本実施の形態は、水素生成装置内の置換に
用いたガスで、燃料電池発電部312のアノード側の置
換も行う。燃料電池発電部312のアノード側について
も、起動時は可燃性ガスが残留している可能性があり、
停止直前では供給されていた水素ガスが存在している。
水素生成装置と同様に安全性を考慮した場合、速やかに
置換する必要があるからである。
【0116】そこで、まず装置の起動停止時に、水素生
成装置内を置換させたガスで、燃料電池発電部312の
アノード側の置換を行う。なお、水素生成装置内を置換
させたガス中に一酸化炭素が多量に含まれる場合、アノ
ード側の触媒活性を低下させる恐れがある。従って、水
素生成装置における一酸化炭素の発生状況に応じて、そ
の置換動作を行うかどうか、また置換動作を行う場合
は、その動作期間を決める必要がある。置換動作条件の
一例としては、水素生成装置内を置換させたガスに含ま
れる一酸化炭素濃度が100ppm以下である場合が挙
げられる。
【0117】また、不活性ガスを完全に供給する観点か
らは、供給量制御部38を動作させ原料が完全酸化する
理論酸素量以上の酸化ガスを供給し、そのガスで水素生
成装置および燃料電池発電部312内を置換することが
望ましい。
【0118】また、置換するガス中の水蒸気露点が高い
場合、例えば、燃料電池発電部312の動作温度がその
水蒸気露点より低い場合、燃料電池発電部内に置換ガス
中の水蒸気が結露し、流路を閉塞させる可能性がある。
そこで、燃料電池発電部312に、その動作温度を測定
する電池温度検出手段を設け、その検出温度が、置換ガ
スの水蒸気露点以上とならないように、供給量制御部3
8を動作させ水の供給量を制御することが望ましい。
【0119】なお、通常運転時は、実施の形態1で示す
ように水素ガスを生成させ、浄化部311から水素ガス
を燃料電池発電部312のアノード側に供給し、燃料電
池で発電を行う。燃料電池では、供給した水素ガスの約
70から80%を反応させるが、残りの水素ガスは改質
部31の加熱部32に送ることで燃焼させ、改質反応に
利用する。また、燃料電池で発生した熱は温水として回
収し、給湯等に利用する。
【0120】なお、上記の各実施の形態において、改質
部31は本発明の改質部に相当し、供給量制御部38は
本発明の供給量制御部に相当し、原料供給部34は本発
明の原料供給部に相当し、水供給部37は本発明の水供
給部に相当し、改質空気供給部36は本発明の酸化ガス
供給部に相当し、改質触媒部31cは本発明の改質触媒
部に相当し、改質触媒31cは本発明の改質触媒に相当
し、供給量制御部38は本発明の供給量制御部に相当す
る。また、脱硫部35は本発明の脱硫部に相当するもの
である。
【0121】なお、本発明は、上述した本発明の水素生
成装置の供給量制御部の機能をコンピュータにより実行
させるためのプログラムであって、コンピュータと協働
して動作するプログラムである。
【0122】本発明は、上述した本発明の水素生成装置
の制御方法の全部または一部のステップ(または、工
程、動作、作用等)の動作をコンピュータにより実行さ
せるためのプログラムであって、コンピュータと協働し
て動作するプログラムである。
【0123】本発明は、上述した本発明の水素生成装置
の供給量制御部の全部または一部の機能をコンピュータ
により実行させるためのプログラムを担持した媒体であ
り、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られ
た前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記機
能を実行する媒体である。
【0124】なお、本発明の一部とは、一つの部の内
の、一部の機能または一部の動作を意味するものであ
る。
【0125】また、本発明のプログラムの一利用形態
は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録
され、コンピュータと協働して動作する態様であっても
良い。
【0126】また、本発明のプログラムの一利用形態
は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとら
れ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良
い。
【0127】また、本発明のデータ構造としては、デー
タベース、データフォーマット、データテーブル、デー
タリスト、データの種類などを含む。
【0128】また、記録媒体としては、ROM等が含ま
れ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、
光・電波・音波等が含まれる。
【0129】また、上述した本発明のコンピュータは、
CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウ
ェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良
い。なお、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフト
ウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現し
ても良い。
【0130】
【発明の効果】以上のように、本発明は、長期使用を可
能とし、活性ガス置換を必要としないという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における水素生成装置の
構成図
【図2】改質部の詳細構成図
【図3】(a)改質触媒のメタン転化率の経時変化のグ
ラフを示す図 (b)改質触媒のメタン転化率の経時変化のグラフを示
す図
【図4】本発明の実施の形態2における水素生成装置の
構成図
【符号の説明】
31 改質部 31a 予熱部 31b 改質触媒部 32 加熱部 33 改質温度測定部 34 原料供給部 35 脱硫部 36 改質空気供給部 37 水供給部 38 供給量制御部 39 変成部 311 浄化部 312 燃料電池発電部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇田 英延 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤原 誠二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G140 EA02 EA03 EA06 EA07 EB01 EB03 EB34 EB36 EB43 EC03 5H027 AA02 BA01 BA16 BA17 KK42 KK46 MM02 MM12 MM16

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料と水とを反応させる改質触媒体が設
    けられた、水素ガスを生成する改質部と、 前記原料を前記改質部に供給する原料供給部と、 前記水を前記改質部に供給する水供給部と、 少なくとも酸素を含む酸化ガスを前記改質部に供給する
    酸化ガス供給部と、 装置起動時および/または装置停止時に、前記原料、前
    記水および前記酸化ガスの供給量を制御する供給量制御
    部とを備えた水素生成装置。
  2. 【請求項2】 前記供給量制御部は、前記装置停止時に
    は、前記原料および前記水が供給されている状態で前記
    酸化ガスの供給を開始し、前記酸化ガス供給開始からあ
    らかじめ設定された時間後に前記原料、水および酸化ガ
    スの供給を停止するよう制御を行う請求項1に記載の水
    素生成装置。
  3. 【請求項3】 前記供給量制御部は、前記原料が完全酸
    化する理論酸素量以上の前記酸化ガスを供給した後、前
    記水の供給を停止するよう制御を行う請求項2記載の水
    素生成装置。
  4. 【請求項4】 前記供給量制御部は、前記原料および水
    の供給を停止してからあらかじめ設定された時間の後
    に、前記酸化ガスの供給を停止するよう制御を行う請求
    項2に記載の水素生成装置。
  5. 【請求項5】 前記供給量制御部は、前記装置停止時に
    は、前記原料および前記水の供給量を減少させるととも
    に、前記酸化ガスの供給量を減少させるように制御を行
    う請求項2に記載の水素生成装置。
  6. 【請求項6】 前記酸化ガスの供給量の減少分は、前記
    原料の供給量の減少分に対してあらかじめ設定された割
    合となるよう制御される請求項5に記載の水素生成装
    置。
  7. 【請求項7】 前記供給量制御部は、装置起動時に、前
    記酸化ガスの供給を開始し、前記酸化ガスの供給を続け
    ながら、あらかじめ設定された時間の後に前記原料およ
    び水の供給を開始するよう制御を行う請求項1に記載の
    水素生成装置。
  8. 【請求項8】 前記供給量制御部は、装置起動時に、前
    記酸化ガスおよび原料を同時に供給するよう制御を行う
    請求項1に記載の水素生成装置。
  9. 【請求項9】 前記供給量制御部は、前記原料および水
    の供給量を増加させるとともに、前記酸化ガスの供給量
    を増加させるよう制御を行う請求項7または8に記載の
    水素生成装置。
  10. 【請求項10】 前記酸化ガスの供給量の増分は、前記
    原料の供給量の増分に対してあらかじめ設定された割合
    となるよう制御される請求項9に記載の水素生成装置。
  11. 【請求項11】 前記改質触媒体の温度を検出する温度
    検出手段をさらに備え、 前記供給量制御部は、装置起動時および/または装置停
    止時において、前記改質触媒体の温度が、予め設定され
    た温度である第2設定値を上回らないように前記酸化ガ
    ス供給部を動作させる請求項1に記載の水素生成装置。
  12. 【請求項12】 前記第2設定値は、前記改質触媒体の
    触媒反応性が低下する温度に基づき設定されるものであ
    る請求項11に記載の水素生成装置。
  13. 【請求項13】 前記供給量制御部は、装置起動時にお
    いて、前記原料および水の供給を開始した後、前記改質
    部の温度が予め設定された温度である第1設定値を上回
    った場合、前記酸化ガス供給部を動作させる請求項11
    に記載の水素生成装置。
  14. 【請求項14】 前記第1設定値は、前記改質触媒体で
    前記原料の一部が酸化ガスにより酸化されはじめる温度
    に基づき設定されるものである請求項13に記載の水素
    生成装置。
  15. 【請求項15】 前記供給量制御部は、前記原料の供給
    量に基づき、少なくとも前記原料中の炭素が二酸化炭素
    になる量の前記水および前記酸化ガスを供給するよう制
    御を行う請求項1に記載の水素生成装置。
  16. 【請求項16】 前記供給量制御部は、定格運転時に
    は、供給する酸化ガス量を減少または停止するように制
    御を行う請求項15に記載の水素生成装置。
  17. 【請求項17】 前記改質触媒体は、少なくとも白金を
    有する請求項1に記載の水素生成装置。
  18. 【請求項18】 前記改質触媒体は、金属酸化物をさら
    に有する請求項17に記載の水素生成装置。
  19. 【請求項19】 前記原料供給部と前記改質部との間、
    および/または前記改質部の直後に設けられた、前記原
    料中の含硫黄成分を除去する脱硫部を備え、 前記脱硫部は硫黄成分を吸着する脱硫剤で構成されてい
    る請求項1に記載の水素生成装置。
  20. 【請求項20】 前記改質部から供給される水素ガスに
    含まれる一酸化炭素を低減する一酸化炭素除去部を備え
    た請求項1に記載の水素生成装置。
  21. 【請求項21】 前記一酸化炭素除去部は、一酸化炭素
    と水蒸気をシフト反応させる変成部を備えた請求項20
    に記載の水素生成装置。
  22. 【請求項22】 前記変成部は銅と亜鉛とを含む変成触
    媒を有する請求項21に記載の水素生成装置。
  23. 【請求項23】 前記選択酸化部における、前記水素ガ
    ス流れに対する下流に設けられた選択酸化温度測定部
    と、 前記選択酸化温度測定部が測定する温度と、所定の基準
    値とを比較する比較手段とを備え、 前記基準値以下の温度は、前記選択酸化部後の前記水素
    ガスに含まれる硫黄成分が増加したことを示すものであ
    る請求項22に記載の水素生成装置。
  24. 【請求項24】 前記変成部は白金と金属酸化物とを含
    む変成触媒を有する請求項21に記載の水素生成装置。
  25. 【請求項25】 前記一酸化炭素除去部は、少なくとも
    酸化触媒により水素ガス中の一酸化炭素を酸化する選択
    酸化部を備えた請求項1から24のいずれかに記載の水
    素生成装置。
  26. 【請求項26】 前記選択酸化部は、白金とルテニウム
    とを含む触媒を有する請求項25に記載の水素生成装
    置。
  27. 【請求項27】 前記変成部は、白金と金属酸化物とを
    含む触媒を有する請求項25に記載の水素生成装置。
  28. 【請求項28】 請求項1から27のいずれかに記載の
    水素生成装置と、 前記水素生成装置から前記水素ガスの供給をうけて動作
    する燃料電池とを備えた燃料電池システム。
  29. 【請求項29】 システム起動時および/またはシステ
    ム停止時の所定の期間に、前記水素生成装置から排出さ
    れたガスを前記燃料電池に導入する請求項28に記載の
    燃料電池システム。
  30. 【請求項30】 前記燃料電池の動作温度を検出する電
    池温度検出手段を備え、 前記水素生成装置の前記供給量制御部は、システム起動
    時および/またはシステム停止時には、前記電池温度検
    出温度による検出温度が、あらかじめ定められた前記排
    出されたガスの水蒸気露点以下となる量の水を供給する
    ように制御を行う請求項29に記載の燃料電池システ
    ム。
  31. 【請求項31】 前記水素生成装置の前記供給量制御部
    は、システム起動時および/またはシステム停止時の所
    定の期間に、前記原料が完全酸化する理論酸素量以上の
    前記酸化ガスを供給するように制御を行う請求項30に
    記載の燃料電池システム。
  32. 【請求項32】 原料と水とを反応させる改質触媒体が
    設けられた、水素ガスを生成する改質部と、前記原料を
    前記改質部に供給する原料供給部と、前記水を前記改質
    部に供給する水供給部と、少なくとも酸素を含む酸化ガ
    スを前記改質部に供給する酸化ガス供給部とを備えた水
    素生成装置における、前記原料、前記水および前記酸化
    ガスの供給量を制御する水素生成装置の制御方法であっ
    て、 装置起動時および/または装置停止時に、前記原料、前
    記水および前記酸化ガスの供給量を制御する水素生成装
    置の制御方法。
  33. 【請求項33】 請求項1に記載の水素生成装置におけ
    る、装置起動時および/または装置停止時に、前記原
    料、前記水および前記酸化ガスの供給量を制御する供給
    量制御部としてコンピュータを機能させるためのプログ
    ラム。
  34. 【請求項34】 請求項33に記載のプログラムを担持
    した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒
    体。
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