JP2008293882A - 燃料電池用改質器の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の負荷の変化などの外乱が生じた場合であっても、適正な運転状態を常に維持するようにした燃料電池用改質器の制御装置を提供する。
【解決手段】改質反応部へ供給される燃料と水、および酸化反応部に供給される空気の量(供給量)を、燃料電池の負荷電流に応じて決定する一方(S12)、改質反応部とシフト反応部と酸化反応部の内の少なくともいずれかの温度を検出すると共に(S16)、燃料電池に供給される改質ガスと燃料電池で生成される改質オフガスの少なくともいずれかの水素濃度を検出し(S24)、検出された温度と水素濃度が対応する所定範囲にあるか否か判断し(S18,S26)、検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記決定した燃料と水と空気の供給量の内の少なくともいずれかを変更する(S20,S28)。
【選択図】図3

Description

この発明は燃料電池用改質器の制御装置に関し、より具体的には、燃料電池用改質器の適正な運転状態を常に維持するようにした制御装置に関する。
従来より、燃料と水を改質触媒などで反応させて水素を含有した改質ガスを生成する改質部を備えた燃料電池用改質器の制御装置において、燃料電池の負荷が変化した場合であっても、改質器の適正な運転状態を維持するようにした技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の技術にあっては、改質触媒の温度を検出すると共に、改質触媒を加熱する燃焼バーナの発熱量を検出された温度に基づいて調整することで、改質触媒の温度を所定範囲内にし、改質器の適正な運転状態を維持するように構成している。
特開平10−95601号公報
ところで、改質器の触媒温度は、前記した燃料電池の負荷の変化以外に、燃料電池の冷間始動時における熱量の不足や触媒の劣化など様々な外乱によって所定範囲から頻繁に外れる。触媒温度が所定範囲から外れると、改質器は適正な運転状態を維持することができず、燃料電池で必要な改質ガス量が確保できない、あるいは改質ガス中の一酸化炭素濃度が上昇して燃料電池の電極の触媒が被毒するなどの不具合が生じるおそれがあった。上記した特許文献1記載の技術は、そのような不具合について何等対策するものではなかった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、燃料電池の負荷の変化などの外乱が生じた場合であっても、適正な運転状態を常に維持するようにした燃料電池用改質器の制御装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、燃料と水を改質触媒で反応させて水素と一酸化炭素を含有した改質ガスを生成する改質反応部と、前記改質反応部で生成される改質ガスをシフト触媒で反応させて一酸化炭素の濃度が低減された改質ガスを生成するシフト反応部と、前記シフト反応部で生成される改質ガスと空気を酸化触媒で反応させて一酸化炭素が除去された改質ガスを生成して燃料電池に供給する酸化反応部とを備える燃料電池用改質器の制御装置において、前記燃料電池の負荷電流に応じて前記燃料と水と空気の供給量を決定する供給量決定手段と、前記改質反応部とシフト反応部と酸化反応部の内の少なくともいずれかの温度を検出する温度検出手段と、前記燃料電池に供給される改質ガスと前記燃料電池で生成される改質オフガスの少なくともいずれかの水素濃度を検出する水素濃度検出手段と、前記検出された温度と水素濃度が対応する所定範囲にあるか否か判断する判断手段とを備えると共に、前記供給量決定手段は、前記検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記決定した燃料と水と空気の供給量の内の少なくともいずれかを変更するように構成した。
請求項2にあっては、前記供給量決定手段は、前記検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記燃料電池用改質器への前記燃料と水と空気の供給を停止するように構成した。
請求項3にあっては、さらに、前記検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記シフト触媒を加熱する加熱手段を備えるように構成した。
請求項1に係る燃料電池用改質器の制御装置にあっては、改質反応部へ供給される燃料と水、および酸化反応部に供給される空気の量(供給量)を、燃料電池の負荷電流に応じて決定する一方、改質反応部とシフト反応部と酸化反応部の内の少なくともいずれかの温度を検出すると共に、燃料電池に供給される改質ガスと燃料電池で生成される改質オフガスの少なくともいずれかの水素濃度を検出し、検出された温度と水素濃度が対応する所定範囲にあるか否か判断し、検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記決定した燃料と水と空気の供給量の内の少なくともいずれかを変更するように構成したので、燃料電池の負荷の変化などの外乱が生じた場合であっても、例えば燃料と水と空気の供給量を、燃料電池で必要な改質ガス量を確実に確保できるように、あるいは改質ガス中の一酸化炭素濃度が上昇しないように、変更することが可能になり、よって燃料電池における改質ガスの不足や燃料電池の触媒が一酸化炭素によって被毒するなどの不具合が生じず、改質器の適正な運転状態を常に維持することができる。
請求項2に係る燃料電池用改質器の制御装置にあっては、検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、燃料電池用改質器への燃料と水と空気の供給を停止するように構成したので、上記した効果に加え、外乱によって例えば改質反応部とシフト反応部と酸化反応部の内の少なくともいずれかに何等かの異常が生じた場合、燃料電池用改質器の動作を確実に停止させることができる。
請求項3に係る燃料電池用改質器の制御装置にあっては、さらに、検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、シフト触媒を加熱するように構成したので、上記した効果に加え、外乱によって例えば改質ガス中の一酸化炭素濃度が上昇するおそれが生じた場合であっても、シフト触媒を加熱してシフト反応を促進させることで、一酸化炭素濃度の上昇を防止でき、よって改質器の適正な運転状態を効果的に維持することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る燃料電池用改質器の制御装置の最良の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る燃料電池用改質器の制御装置を全体的に示す概略図
である。
図1において、符号10は燃料電池(スタック)を示す。燃料電池10は、電解質膜(固体高分子膜)と、それを挟持するアノード極(燃料極)とカソード極(空気極)と、各電極の外側に配置されるセパレータ(いずれも図示せず)とから構成される単電池(セル)を複数個積層して形成された、公知の固体高分子型燃料電池からなる。
燃料電池10には、カソード極にカソードガス(反応空気)を供給するカソードガス供給系12と、アノード極にアノードガス(改質ガス)を供給するアノードガス供給系14と、燃料電池10で発生する電力を制御する電力制御系16が接続される。
カソードガス供給系12は、燃料電池10のカソードガス供給口(図示せず)に接続されてカソードガスを供給するカソードガス供給路20を備える。カソードガス供給路20には、空気を吸引してカソードガスとして燃料電池10に圧送するカソードガスポンプ22と、カソードガスポンプ22の下流側においてカソードガスを燃料電池10から排出されるカソードガス(以下「カソードオフガス」という)などによって加湿する加湿器24が設置される。尚、この明細書において「上流」「下流」とは、そこを流れる気体あるいは液体(流体)などの流れ方向における上流、下流を意味する。
カソードガス供給系12はさらに、その一端が燃料電池10のカソードオフガス排出口(図示せず)に接続される一方、他端が大気に開放され、カソードオフガスを外部に排出させるカソードオフガス排出路26を有する。カソードオフガス排出路26の途中には、前記した加湿器24が配置される。
アノードガス供給系14は、改質用燃料(燃料。例えば、メタンを主成分とする都市ガス)を改質させ、燃料電池10のアノード極に供給されるべきアノードガスを生成する改質器(燃料電池用改質器)30と、改質器30と燃料電池10(具体的には、燃料電池10のアノードガス供給口(図示せず))を接続してアノードガスを燃料電池10に供給する第1のアノードガス供給路32aと、燃料電池10(具体的には、図示しない燃料電池10のアノードオフガス排出口)と改質器30(正確には、後述する改質器30の燃焼バーナ)を接続して燃料電池10で生成されるアノードオフガスを排出するアノードオフガス排出路34からなる。
改質器30には、改質用燃料の供給源(図示せず)の改質用燃料を供給する改質用燃料供給路36と、図示しない水源の水を改質用の水(以下「改質用水」という)として供給する改質用水供給路40と、後述する選択酸化(PROX)触媒での選択酸化反応に利用される空気(以下「選択酸化用空気」という)を供給する酸化用空気供給路42が接続される。
改質用燃料供給路36には、改質用燃料の付臭剤、例えば有機硫黄化合物などを除去する脱硫器44と、脱硫器44の下流側において改質用燃料の流量(供給量)を調整する第1の流量調整弁46と、第1の流量調整弁46の下流側において、そこを通過する改質用燃料の流量に応じた信号を出力する第1の流量センサ50が設けられる。
改質用水供給路40には、改質用水を改質器30に圧送する送水ポンプ52と、送水ポンプ52の下流側において改質用水の流量(供給量)を調整する第2の流量調整弁54と、第2の流量調整弁54の下流側における改質用水の流量に応じた信号を出力する第2の流量センサ56が配置される。また、酸化用空気供給路42には、空気を吸引して選択酸化用空気として改質器30に圧送する酸化用空気ポンプ60と、酸化用空気ポンプ60の下流側において選択酸化用空気の流量(供給量)を調整する第3の流量調整弁62と、第3の流量調整弁62の下流側における選択酸化用空気の流量に応じた信号を出力する第3の流量センサ64が配置される。第1から第3の流量調整弁46,54,62は、非通電時に閉弁し、通電時に開弁する電磁弁であり、燃料電池10の非運転時は閉弁されているものとする。
図2は、改質器30の構成を部分的に示す模式図である。
図2に示すように、改質器30は、改質用燃料供給路36と改質用水供給路40を介して改質用燃料と改質用水が供給され、それらを改質触媒30a1で反応(改質反応)させて水素と一酸化炭素を含有したアノードガスを生成する改質反応部30aと、改質反応部30aに接続されると共に、改質反応部30aで生成されるアノードガスをシフト触媒(後述)で反応(シフト反応)させて一酸化炭素が低減されたアノードガスを生成するシフト反応部30bと、シフト反応部30bに接続されると共に、シフト反応部30bで生成されるアノードガスと酸化用空気供給路42をから供給される選択酸化用空気とを酸化触媒30c1で反応(選択酸化反応)させて一酸化炭素が除去されたアノードガスを生成して燃料電池10に供給する酸化反応部30cを備える。
シフト反応部30bは、比較的高温でシフト反応が進行する高温シフト触媒30b1が充填される高温シフト反応部30b2と、比較的低温でシフト反応が進行する低温シフト触媒30b3が充填される低温シフト反応部30b4の2段に分かれて構成される。尚、高温シフト反応部30b2で生成されたアノードガスは、高温シフト反応部30b2と低温シフト反応部30b4の間に配置される熱交換器(図示せず)などによって適宜に冷却される。
また、低温シフト反応部30b4は、図示の如く、低温シフト触媒34b3を加熱する電熱ヒータ30b5を備える。電熱ヒータ30b5は、ニクロム線などの発熱線と、それを被覆する絶縁材および保護管などからなり、電流が発熱線に通電されたときに発熱する。
上記した改質反応部30aとシフト反応部30b(高温シフト反応部30b2、低温シフト反応部30b4)と酸化反応部30cには、それぞれの温度を検出する温度センサ(温度検出手段)が5個取り付けられる。具体的に説明すると、改質反応部30aの入口付近(改質用燃料と改質用水が供給される部位)には、第1の温度センサ66aが取り付けられると共に、出口付近(水素と一酸化炭素を含有したアノードガスが排出される部位)には、第2の温度センサ66bが取り付けられる。
高温シフト反応部30b2の入口付近(水素と一酸化炭素を含有したアノードガスが供給される部位)には第3の温度センサ66cが配置される。低温シフト反応部30b4の入口付近(高温シフト反応部30b2で一酸化炭素が低減されたアノードガスが供給される部位)には第4の温度センサ66dが配置される。また、酸化反応部30cは、その入口付近(低温シフト反応部30b4で一酸化炭素が低減されたアノードガスが供給される部位)に配置される第5の温度センサ66eを備える。これら第1から第5の温度センサ66a〜66eは、配置された部位の温度に応じた信号を出力する。
図1の説明に戻ると、改質器30は、加熱用燃料(例えば都市ガス)を燃焼させて前記した改質反応部30aの改質触媒30a1などを加熱する燃焼バーナ30dを備える。燃焼バーナ30dには、燃焼用の空気(以下「燃焼空気」という)などを供給する燃焼空気供給路68が接続される。燃焼空気供給路68には、空気を燃焼空気として圧送する燃焼空気ポンプ70が設けられると共に、燃焼空気ポンプ70の下流側には、燃焼空気に加熱用燃料を供給する加熱用燃料供給路72が接続される。改質器30はさらに、燃焼バーナ30dでの燃焼によって発生する燃焼排ガスを外部に排出させる燃焼排ガス排出路74が接続される。
第1のアノードガス供給路32aには、第1のアノードガス供給路32aとアノードオフガス排出路34を連通させる第2のアノードガス供給路32bが接続される。第2のアノードガス供給路32bには、第2のアノードガス供給路32bを開閉する第1の開閉弁(電磁弁)76が配置される。第1の開閉弁76は、非通電時に閉弁され、燃料電池10において必要なアノードガスの量が減少したとき、通電されてアノードガスを第2のアノードガス供給路32bを介してアノードオフガス排出路34に供給するように設定される。
第1のアノードガス供給路32aにおいて第2のアノードガス供給路32bの接続位置よりも下流側には、第1のアノードガス供給路32aを開閉する第2の開閉弁78が配置されると共に、その下流側には熱交換器80と気液分離器82が配置される。熱交換器80には、アノードガスを冷却する冷却水を供給する冷却水供給路80aが接続される。また、気液分離器82は、熱交換器80において冷却されたアノードガスを気体成分と液体成分(凝縮水)に分離するように構成される。気液分離器82は、分離して得られた凝縮水を排出する排出路82aを備えると共に、排出路82aには、凝縮水の量に応じて排出路82aを開閉する第3の開閉弁(電磁弁)82bが設置される。
アノードガス供給路32aにおいて気液分離器82よりも下流側には、燃料電池10に供給されるアノードガスの水素濃度を検出し、濃度に応じた信号を出力する第1の水素濃度センサ(水素濃度検出手段)84が取り付けられる。
また、アノードオフガス排出路34にも、燃料電池10で生成されるアノードオフガス(改質オフガス)の水素濃度を検出し、濃度に応じた信号を出力する第2の水素濃度センサ(水素濃度検出手段)86が取り付けられる。第1、第2の水素濃度センサ84,86は、燃料電池10のアノードガス供給口あるいはアノードオフガス排出口の近傍に位置させられる。これにより、第1、第2の水素濃度センサ84,86の温度は燃料電池10と略同程度に保持され、結露などを防止できる。尚、第1、第2の水素濃度センサ84,86を例えばヒータなどで加熱、保温して結露を防止しても良い。
アノードオフガス排出路34において第2の水素濃度センサ86よりも下流側には、アノードオフガス排出路34を開閉する第4の開閉弁90が配置される。第4の開閉弁90と前述した第2の開閉弁78はいずれも電磁弁からなり、燃料電池10の非運転時にアノードガスなどが外部に流出するのを防止するため、燃料電池10の運転終了時に全て閉弁されているものとする。
第4の開閉弁90より下流側には、第2のアノードガス供給路32bの接続位置を介して熱交換器92と気液分離器94が配置される。熱交換器92には、アノードオフガスを冷却する冷却水を供給する冷却水供給路92aが接続される。また、気液分離器94は、熱交換器92において冷却されたアノードオフガスを気体成分と液体成分に分離し、得られた凝縮水を排出路94aを介して排出させる。排出路94aには、凝縮水の量に応じて排出路94aを開閉する第5の開閉弁(電磁弁)94bが設置される。尚、前記排出路82a,94aは共に加湿器24に接続され、凝縮水はカソードガスの加湿用の水として利用される。また、気液分離器94において水分が除去されたアノードオフガスは、加熱用の燃料として燃焼バーナ30dに供給される。
電力制御系16は、マイクロ・コンピュータなどからなる電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)100と、燃料電池10で発生する電力(直流電流)を所定の周波数の交流電流に変換して電気負荷(交流電源機器)102に出力するインバータ104などからなり、燃料電池10で発生した電力を出力する出力端子106に接続される。
インバータ104と電気負荷102を接続する電線には、電流センサ110が接続され、そこを流れる電流、換言すれば、燃料電池10の負荷電流に応じた信号を出力する。ECU100は、電流センサ110や前記した第1から第3の流量センサ50,56,64、第1、第2の水素濃度センサ84,86などの信号が信号線などを介して入力されると共に、入力された各センサの信号に基づき、第1から第3の流量調整弁46,54,62などの補機類の動作を制御するが、それについては後述する。
尚、燃料電池10には、上記した各構成要素の他に、燃料電池10を冷却する冷却系なども接続されるが、それらは本願の要旨と直接の関係を有しないので、図示および説明を省略する。
次いで上記した構成を前提に、燃料電池10の発電動作について説明する。
先ず燃料電池10の始動指示がなされると(より詳しくは、オペレータによって始動スイッチ(図示せず)がオンされると)、改質器30においてアノードガスが生成される。具体的には、燃焼空気ポンプ70を作動させ、燃焼空気を燃焼空気供給路68を介して燃焼バーナ30dに向けて流通させる。燃焼空気には、加熱用燃料供給路72を介して加熱用燃料が供給されて予混合ガスが生成され、燃焼バーナ30dに供給される。燃焼バーナ30dは供給された予混合ガスを点火電極(図示せず)によって点火(着火)して燃焼させ、その燃焼によって比較的高温の燃焼排ガスが発生する。燃焼排ガスは、改質反応部30aの改質触媒30a1、高温シフト反応部30b2の高温シフト触媒30b1、低温シフト反応部30b4の低温シフト触媒30b3および酸化反応部30cの選択酸化触媒30c1などを加熱して昇温させた後、燃焼排ガス流路74を介して大気中に排出(排気)される。
改質触媒30a1が改質可能な温度(例えば、700℃程度)まで加熱されると、第1から第3の流量調整弁46,54,62、第2、第4の開閉弁78,90を開弁させると共に、送水ポンプ52と酸化用空気ポンプ60を駆動させる。これにより、改質器30の改質触媒30a1には、改質用燃料が改質用燃料供給路36、脱硫器44、第1の流量調整弁46および第1の流量センサ50を介して供給されると共に、改質用水が改質用水供給路40と第2の流量調整弁54と第2の流量センサ56を介して供給され、改質動作が開始される。具体的には、改質用水は燃焼バーナ30dの燃焼排ガスなどによって加熱されて蒸発し、水蒸気となる。その水蒸気は改質用燃料と混合された後、改質可能な温度まで加熱された改質触媒30a1において水蒸気改質反応が起こる、即ち、混合された改質用燃料と水蒸気から水素と一酸化炭素を含有したアノードガスが生成される。
改質反応部30aの改質触媒30a1において生成されたアノードガスは、シフト反応部30bに供給されてシフト触媒(正確には、高温シフト反応部30b2の高温シフト触媒30b1、低温シフト反応部30b4の低温シフト触媒30b3)で一酸化炭素が低減された後、酸化反応部30cに供給される。酸化反応部30cにおいては、選択酸化用空気が酸化用空気供給路42、第3の流量調整弁62および第3の流量センサ64を介して供給されるため、選択酸化触媒30c1で選択酸化反応が起こり、アノードガスに残存する一酸化炭素が除去される。
一酸化炭素が除去されたアノードガスは、改質器30から排出されて第1のアノードガス供給路32a、第2の開閉弁を介してアノードガス熱交換器80、気液分離器82に供給され、適宜に水分が除去された後、燃料電池10のアノード極に供給される。
次いでカソードガスポンプ22を作動させる。これにより、カソードガスは、図示しないエアクリーナで粉塵が除去された後、カソードガス供給路20を介して加湿器24に流入させられる。カソードガスは、加湿器24でカソードオフガスに含まれた水分などの供給を受けて所望の湿度となるまで加湿された後、燃料電池10のカソード極に供給される。
燃料電池10においては、アノード極に供給されたアノードガスをカソード極に供給されたカソードガスと電気化学反応させて発電動作が行われる。電気化学反応によって燃料電池10で発生した電力は、出力端子106から取り出され、その一部がECU100や送水ポンプ52などの補機類の電源として使用されると共に、残部がインバータ104を介して電気負荷102に供給される。
燃料電池10で生成されるカソードオフガスは、カソードオフガス排出路26を介して加湿器24に供給され、カソードガス供給路20を流れるカソードガスを加湿した後、大気中に排出(排気)される。
燃料電池10で生成されるアノードオフガス、正確には、燃料電池10の発電動作において使用されずに排出されたアノードオフガスは、アノードオフガス排出路34、第4の開閉弁90を介してアノードオフガス熱交換器92、気液分離器94に供給され、適宜に水分が除去された後、改質器30の燃焼バーナ30dに供給される。燃料電池10において発電動作が開始されてアノードオフガスが燃焼バーナ30dに供給されると、加熱用燃料供給路72に設置される開閉弁(図示せず)を閉弁させ、加熱用燃料供給路72を介する加熱用燃料の供給は遮断(停止)される。
続いて、図3以降を参照してこの実施例に係る燃料電池用改質器の制御装置の動作、具体的には、改質用燃料と改質用水と選択酸化用空気の供給量(投入量)を決定する処理について説明する。
図3は、ECU100で実行される改質用燃料などの供給量の決定処理を表すフロー・チャートである。図示のプログラムは、所定の周期(例えば、1msecから600secの範囲で適宜に設定される周期)で実行される。
以下、図3フロー・チャートの処理について説明すると、先ずS10において電流センサ110を介して検出された電流を読み出す、即ち、燃料電池10の負荷電流を検出する。次いでS12に進み、検出された負荷電流に応じて改質用燃料と改質用水と選択酸化用空気の供給量を決定する。具体的には、図4から図6に示す如く、燃料電池10の負荷電流に対して必要な各供給量が予め設定されたマップを、検出された負荷電流に基づいて検索することで、改質用燃料と改質用水と選択酸化用空気の供給量を決定する。図4は負荷電流に対する改質用燃料の供給量の特性を、図5は改質用水の供給量の特性を、図6は選択酸化用空気の供給量の特性を示す。
S12において改質用燃料などの供給量が決定すると、第1から第3の流量調整弁46,54,62などは、図示しないプログラムよって、流量が前記決定された各供給量となるように、それぞれの動作が制御される。次いでS14に進み、S12で決定された供給量が、所定時間(例えば、1msec)にわたって(継続して)保持されているか否か判断する。即ち、決定された供給量を所定時間保持することで、各供給量が頻繁に切り替わる(制御ハンチングが生じる)のを防止する。尚、この判断は、S12で供給量が決定されたときに図示しない別のプログラムでカウンタ(アップカウンタ)をスタートさせ、そのカウンタ値が所定時間に達したか否か確認することによって行われる。
S14で否定されるときは上記判断を繰り返す一方、肯定されるときはS16に進み、第1から第5の温度センサ66a〜66eを介して改質反応部30aとシフト反応部30b(高温シフト反応部30b2、低温シフト反応部30b4)と酸化反応部30cの温度を検出する。
次いでS18に進み、検出された温度が対応する所定範囲、具体的には、図7に示す所定範囲にあるか否か判断する。図7の上段部分は、改質反応部30aとシフト反応部30bと酸化反応部30cが適正な運転状態にあるときの温度、即ち、適正温度を示し、その適正温度は燃料電池10の負荷電流ごとに設定される。具体的には、図7に示す如く、改質反応部30aの出口適正温度と入口適正温度、酸化反応部30cの入口適正温度は、負荷電流が増加するにつれてその値も増加(上昇)するように設定される。他方、高温シフト反応部30b2の入口適正温度と低温シフト反応部30b4の入口適正温度は、負荷電流が13.5Aときの値が22.5A以上のときの値に比して僅かに大きくなるように設定される。これは、高温シフト反応部30b2と低温シフト反応部30b4の特性(詳しくは、負荷電流が低いとき(13.5Aのとき)の方が、温度が比較的上がり易いという特性)から設定されたものであり、また温度の上昇によって一酸化炭素濃度が上昇したとしても、一酸化炭素の量自体は比較的少なく、よって下流側に配置される酸化反応部30cにおいて一酸化炭素を十分に除去することが可能なためである。
従って、S18の処理を改質反応部30aの入口温度を例にとって説明すると、負荷電流が13.5Aのとき、第1の温度センサ66aで検出される改質反応部30aの入口温度が410〜480℃の範囲内であれば、改質反応部30aの入口付近は適正な運転状態にあると判断する。
図3フロー・チャートの説明に戻ると、S18で否定、即ち、検出された温度が対応する所定範囲にないと判断されるとき、S20に進んで図8に示す補正マップの処理(例えば、決定した改質用燃料と改質用水と選択酸化用空気の供給量の内の少なくともいずれかを変更するなど)を実行する。図8の上段部分は、S20で行われる処理を具体的に示す表である。
以下、図8を参照して各反応部の温度が対応する所定範囲にないときの処理を一部説明する(尚、以下においては、燃料電池10の負荷電流が13.5Aであるときを例にとる)。先ず改質反応部30aの出口温度が所定範囲(610〜645℃)を超えた場合(図8において「上限はずれ」と示す)、アノードガス中の一酸化炭素濃度が上昇し、改質反応部30aより下流側に配置される燃料電池10の電極の触媒が被毒するおそれがある。そのため、S12の処理で決定した改質用燃料の供給量を減少させる(具体的には、1.4から1.35L/minに変更する)と共に、選択酸化用空気の供給量を増加させる(具体的には、0.5から0.6L/minに変更する)。これにより、燃料電池10が一酸化炭素によって被毒するのを回避することができる。
また、改質反応部30aの出口温度が所定範囲を下回った場合(図において「下限はずれ」と示す)、燃料電池側の利用率が高くなり過ぎる、即ち、改質反応部30aの温度低下によって水素量が減少し、燃料電池で必要な水素が不足するため、S12の処理で決定した改質用燃料と改質用水の供給量を共に増加させる、具体的には、改質用燃料を1.4から1.45L/minに、改質用水を4.3から4.45cc/minに変更し、生成される水素量を増加させる。改質反応部30aの入口温度については、上記した出口温度と基本的に同様の処理であるため、説明を省略する。尚、改質反応部30aの出口温度が所定範囲を上限を超えたときには選択酸化用空気を増加させ、入口温度が所定範囲(410〜480℃)を上限を超えたときには増加させない(変更しない)ように設定したが、これは一酸化炭素濃度は出口温度に依存して増減するため、出口温度が上限を超えたときに限って選択酸化用空気を増加させれば足りるためである。
高温シフト反応部30b2の入口温度が所定範囲(370〜470℃)を超えた場合、あるいは低温シフト反応部30b4の入口温度が所定範囲(220〜350℃)を超えた場合、アノードガス中の一酸化炭素濃度が上昇するおそれがあるため、決定した改質用水の供給量を増加させる(具体的には、4.3から5.95cc/minに変更する)。これにより、高温シフト反応部30b2と低温シフト反応部30b4にあってはシフト反応が促進され、一酸化炭素が効果的に低減される、即ち、一酸化炭素濃度が上昇するのを回避することができる。
また、高温シフト反応部30b2の入口温度が所定範囲を下回った場合、決定した改質用水供給量を減少させる(具体的には、4.3から4.05cc/minに変更する)。これにより、高温シフト反応部30b2にあってはシフト反応が一時的に抑制され、よってその温度を所定範囲となるまで上昇させることができる。
一方、低温シフト反応部30b4の入口温度が所定範囲を下回ったときは、低温シフト触媒30b3が機能しなくなる触媒失火状態になるのを防止するため、電熱ヒータ30b5に通電(電熱ヒータ30b5をオン)し、低温シフト触媒30b3を、入口温度が所定範囲になるまで加熱して昇温させ、シフト反応速度を上昇させる、別言すれば、シフト反応を促進させる。これにより、低温シフト反応部30b4においては、アノードガス中の一酸化炭素を確実に低減させることが可能となる。
また、酸化反応部30cの入口温度が所定範囲(120〜145℃)を超え、選択酸化反応触媒30c1が比較的高温の状態にあるときは、選択酸化反応触媒30c1の凝集が起こり、触媒寿命を短くするおそれがある。そのため、図8に示す如く、緊急停止、具体的には、第1から第3の流量調整弁46,54,62を閉弁させることで改質器30への改質用燃料と改質用水と選択酸化用空気の供給を停止し、よって改質器30の動作を停止させる(具体的には、改質用燃料と改質用水と選択酸化用空気の全ての供給量をゼロに変更する)。これにより、選択酸化反応触媒30c1が劣化するのを回避することができる。
他方、酸化反応部30cの入口温度が所定範囲を下回った場合、アノードガス中の一酸化炭素濃度の増加を招くおそれがある。従って、決定した選択酸化用空気の供給量を増加させる(具体的には、0.5から0.6L/minに変更する)。これにより、酸化反応部30cにあっては、選択酸化反応が促進され、アノードガス中の一酸化炭素が確実に除去される。
図3フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS22に進んでS20で実行された処理が、所定時間(例えば、1secから3600secの範囲で適宜に設定される時間)にわたって保持されているか否か判断する、即ち、S14と同様、各供給量などが頻繁に切り替わるのを防止する。S22での判断は、S14と同様、カウンタ値が所定時間に達したか否か確認することによって行われる。
S22で否定されるときは上記判断を繰り返す一方、肯定されるときはS24に進み、
第1、第2の水素濃度センサ84,86を介して燃料電池10に供給されるアノードガスと燃料電池10で生成されるアノードオフガスの水素濃度を検出する。尚、S18で肯定されるときはS20,S22の処理をスキップしてS24に進む。
次いでS26に進み、検出された水素濃度が対応する所定範囲にあるか否か判断する。具体的には、検出された水素が、図7の下段に示す所定範囲にあるか否か判断する。図7の下段部分は、改質反応部30aとシフト反応部30bと酸化反応部30cが適正な運転状態にあるときの水素濃度、即ち、適正水素濃度を示し、その適正水素濃度は燃料電池10の負荷電流ごとに設定される。具体的には、図7に示す如く、燃料電池10の入口付近の適正水素濃度(図7において「スタック入口適正水素濃度」と示す)は、負荷電流にかかわらず一定に設定される一方、燃料電池10の出口付近の適正水素濃度(図7において「スタック出口適正水素濃度」と示す)は、負荷電流が増加するにつれてその値は減少するように設定される。
従って、S26の処理を負荷電流が13.5Aのときを例にとって説明すると、燃料電池10の入口におけるアノードガスの水素濃度が60%以上、燃料電池10の出口におけるアノードオフガスの水素濃度が35%以上であれば、各反応部30a,30b,30cが適正な運転状態にあると判断する。
S26で肯定、即ち、アノードガス、アノードオフガス中の水素濃度が所定範囲にあると判断されるときは以降の処理をスキップする一方、否定されるときはS28に進み、図8に示す補正マップの処理(例えば、決定した改質用燃料と改質用水と選択酸化用空気の供給量の内の少なくともいずれかを変更するなど)を実行する。図8の下段部分は、S28で行われる処理を具体的に示す表である。
具体的に説明すると、アノードガスの水素濃度が所定範囲(60%)を下回った場合、あるいはアノードオフガスの水素濃度が所定範囲(35%)を下回った場合、燃料電池側の利用率が高くなり過ぎる、即ち、改質反応部30aの温度低下によって水素量が減少し、燃料電池で必要な水素が不足するため、S12の処理で決定した改質用燃料と改質用水の供給量を共に増加させる、具体的には、改質用燃料を1.4から1.45L/minに、改質用水を4.3から4.45cc/minに変更し、生成される水素量を増加させる。
次いでS30に進んでS28で実行された処理が、所定時間(例えば、1secから3600secの範囲で適宜に設定される時間)にわたって保持されているか否か判断する、即ち、S14などと同様、各供給量などが頻繁に切り替わるのを防止する。S30での判断もS14などと同様、カウンタ値が所定時間に達したか否か確認することによって行われる。S30で否定されるときは上記判断を繰り返す一方、肯定されるときはプログラムを終了する。
上記した如く、この発明の実施例にあっては、燃料(改質用燃料)と水(改質用水)を改質触媒30a1で反応させて水素と一酸化炭素を含有した改質ガス(アノードガス)を生成する改質反応部30aと、前記改質反応部で生成される改質ガスをシフト触媒(高温シフト触媒30b1、低温シフト触媒30b3)で反応させて一酸化炭素の濃度が低減された改質ガスを生成するシフト反応部30bと、前記シフト反応部で生成される改質ガスと空気(選択酸化用空気)を酸化触媒30c1で反応させて一酸化炭素が除去された改質ガスを生成して燃料電池10に供給する酸化反応部30cとを備える燃料電池用改質器の制御装置において、前記燃料電池の負荷電流に応じて前記燃料と水と空気の供給量を決定する供給量決定手段と(ECU100。S12)、前記改質反応部とシフト反応部と酸化反応部の内の少なくともいずれかの温度を検出する温度検出手段と(第1から第5の温度センサ66a〜66e。ECU100。S16)、前記燃料電池に供給される改質ガスと前記燃料電池で生成される改質オフガス(アノードオフガス)の少なくともいずれかの水素濃度を検出する水素濃度検出手段と(第1、第2の水素濃度センサ84,86。ECU100。S24)、前記検出された温度と水素濃度が対応する所定範囲にあるか否か判断する判断手段と(ECU100。S18,S26)を備えると共に、前記供給量決定手段は、前記検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記決定した燃料と水と空気の供給量の内の少なくともいずれかを変更する(S20,S28)ように構成した。
これにより、燃料電池10の負荷の変化による熱量の過不足、燃料電池10の冷間始動時における熱量の不足や触媒の劣化など様々な外乱が生じた場合であっても、例えば改質用燃料と改質用水と選択酸化用空気の供給量を、燃料電池10で必要な改質ガス量および改質ガス組成を確実に確保できるように、あるいはアノードガス中の一酸化炭素濃度が上昇しないように、変更することが可能になり、よって燃料電池10におけるアノードガスの不足や燃料電池10の触媒が一酸化炭素によって被毒するなどの不具合が生じず、改質器30の適正な運転状態を常に維持することができる。
また、前記供給量決定手段は、前記検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記燃料電池用改質器(改質器30)への前記燃料と水と空気の供給を停止する(ECU100。S20)ように構成した。これにより、外乱によって例えば改質反応部30aとシフト反応部30bと酸化反応部30cの内の少なくともいずれかに何等かの異常が生じた場合、改質器30の動作を確実に停止させることができる。
また、さらに、前記検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記シフト触媒(低温シフト触媒30b3)を加熱する加熱手段(電熱ヒータ30b5。ECU100。S20)を備えるように構成した。これにより、外乱によって例えばアノードガス中の一酸化炭素濃度が上昇するおそれが生じた場合であっても、低温シフト触媒30b3を加熱してシフト反応を促進させることで、一酸化炭素濃度の上昇を防止でき、よって改質器30の適正な運転状態を効果的に維持することができる。
尚、上記実施例においては、温度センサ66a〜66eを5個備えるように構成して各反応部の温度を正確に検出するようにしたが、改質反応部30aの出口、低温シフト反応部30b4の入口および酸化反応部30cの入口付近の3箇所に配置すれば、温度検出の精度は低下するものの、比較的簡易な構成で上記した効果を得ることもでき、さらにコスト的にも有利である。
また、検出された温度や水素濃度が対応する所定範囲にないと判断されるときの処理を、図8などにおいて具体的に示したが、これらはあくまでも例示であって限定されるものではない。
また、適正温度や適正濃度、改質触媒の改質可能な温度など具体的に示したが、それらの数値は例示であって限定されるものではない。
また、燃料電池10を固体高分子型としたが、他の形式であってもよい。
また、改質用燃料や加熱用燃料として都市ガスを使用するように構成したが、それに限られるものではなく、LPガスなどであってもよい。
この発明の実施例に係る燃料電池用改質器の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す改質器の構成を部分的に示す模式図である。 図1に示すECUで実行される改質用燃料などの供給量の決定処理を表すフロー・チャートである。 図3フロー・チャートの処理で使用する燃料電池の負荷電流に対する改質用燃料の供給量の特性を示すグラフである。 図3フロー・チャートの処理で使用する燃料電池の負荷電流に対する改質用水の供給量の特性を示すグラフである。 図3フロー・チャートの処理で使用する燃料電池の負荷電流に対する選択酸化用空気の供給量の特性を示すグラフである。 図3フロー・チャートの処理で使用する改質反応部などが適正な運転状態にあるときの温度などを示す表である。 図3フロー・チャートで行われる処理を具体的に示す表である。
符号の説明
10 燃料電池、30a 改質反応部、30a1 改質触媒、30b シフト反応部、30b1 高温シフト触媒(シフト触媒)、30b3 低温シフト触媒(シフト触媒)、30b5 電熱ヒータ、30c 酸化反応部、30c1 酸化触媒、66a〜66e 第1から第5の温度センサ、84,86 第1、第2の水素濃度センサ、100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (3)

  1. 燃料と水を改質触媒で反応させて水素と一酸化炭素を含有した改質ガスを生成する改質反応部と、前記改質反応部で生成される改質ガスをシフト触媒で反応させて一酸化炭素の濃度が低減された改質ガスを生成するシフト反応部と、前記シフト反応部で生成される改質ガスと空気を酸化触媒で反応させて一酸化炭素が除去された改質ガスを生成して燃料電池に供給する酸化反応部とを備える燃料電池用改質器の制御装置において、
    a.前記燃料電池の負荷電流に応じて前記燃料と水と空気の供給量を決定する供給量決定手段と、
    b.前記改質反応部とシフト反応部と酸化反応部の内の少なくともいずれかの温度を検出する温度検出手段と、
    c.前記燃料電池に供給される改質ガスと前記燃料電池で生成される改質オフガスの少なくともいずれかの水素濃度を検出する水素濃度検出手段と、
    d.前記検出された温度と水素濃度が対応する所定範囲にあるか否か判断する判断手段と、
    を備えると共に、前記供給量決定手段は、前記検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記決定した燃料と水と空気の供給量の内の少なくともいずれかを変更することを特徴とする燃料電池用改質器の制御装置。
  2. 前記供給量決定手段は、前記検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記燃料電池用改質器への前記燃料と水と空気の供給を停止することを特徴とする請求項1記載の燃料電池用改質器の制御装置。
  3. さらに、
    e.前記検出された温度と水素濃度の少なくともいずれかが対応する所定範囲にないと判断されるとき、前記シフト触媒を加熱する加熱手段、
    を備えることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池用改質器の制御装置。
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