JP2003173037A - 電子写真感光体用支持体、電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体用支持体、電子写真感光体及び画像形成装置

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JP2003173037A
JP2003173037A JP2002091475A JP2002091475A JP2003173037A JP 2003173037 A JP2003173037 A JP 2003173037A JP 2002091475 A JP2002091475 A JP 2002091475A JP 2002091475 A JP2002091475 A JP 2002091475A JP 2003173037 A JP2003173037 A JP 2003173037A
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electrophotographic photoreceptor
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Fumitaka Minegishi
史隆 嶺岸
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Mitsubishi Chemical Corp
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】濃度ムラを生じない、良好な画像を与える電子
写真感光体用支持体、電子写真感光体及び画像形成装置
を提供すること。 【解決手段】電子写真感光体用支持体の表面粗さを関数
y=f(x)で表し、該関数の下記一般式(1)で表さ
れる自己相関関数φ(τ)が、τ=0以外にφ(τ)>
0.25φ(0)となるピークを持たないことを特徴と
する電子写真感光体用支持体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体用支
持体に関するもので、より詳しくは濃度ムラを生じない
高品質の電子写真感光体用支持体、該支持体上に感光層
を形成してなる電子写真感光体、及び該感光体を用いて
製造された画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置に使用され
る電子写真感光体は、通常アルミニウム或いはアルミニ
ウム合金からなる電子写真感光体用支持体(以下、適宜
「支持体」と呼ぶ)に感光層を形成するか、或いは支持
体に切削加工を施したり、陽極酸化被膜などのブロッキ
ング層を形成した上に感光層を形成するなどして製造さ
れている。支持体に陽極酸化被膜などのブロッキング層
を形成させた上に感光層を形成する場合、ブロッキング
層は支持体と感光層との間に抵抗を設けたり、支持体と
感光層との接着性を向上させる等の観点から形成されて
いる。
【0003】しかしながら、近年の高解像度が要求され
る画像形成装置においては、前記の様な支持体を使用す
ることにより濃度ムラが発生するといった問題点があっ
た。特にハーフ画像等における濃度ムラの発生は顕著な
問題点であった。通常、前記の様な高解像度が要求され
る画像形成装置においては、電子写真感光体にレーザー
光やLED等を照射し画像を形成するといった技術が使
用されている。該濃度ムラは、電子写真感光体に上記の
様なレーザー光やLEDが照射される際に、光が支持体
上で散乱せずに反射することを原因として生じると考え
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するべく、レーザー光、LED等を電子写真感光
体に照射して画像を形成する際に、濃度ムラを発生しな
い電子写真感光体を提供し、高解像度の画像を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、係る問題点
を解決すべく鋭意検討を行ったところ、支持体の表面粗
さを表す関数から得られる特定の関数に着目すること
で、前記のような問題点が解決されることがわかった。
すなわち、本発明は、電子写真感光体用支持体の表面粗
さを関数y=f(x)で表し、該関数の自己相関関数φ
(τ)が、τ=0以外にφ(τ)>0.25φ(0)と
なるピークを持たないことを特徴とする電子写真感光体
用支持体を使用すること、及び該支持体を用いて製造さ
れた電子写真感光体、及び画像形成装置を使用すること
によって解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においてはまず支持体の表面粗さ測定が行われ
る。本発明における支持体とは、感光層を形成する前の
ものを意味する。すなわち、該支持体とは、切削加工後
の支持体であってもよいし、ブロッキング層が形成され
た後のものであってもよい。該支持体の表面粗さは粗さ
計(サーフコム:(株)ミツトヨ社製)により測定さ
れ、かかる測定により支持体の表面粗さを示す粗さ曲線
を得る。粗さ計により得られた粗さ曲線を関数y=f
(x)とする。該関数y=f(x)の自己相関関数φ
(τ)は下記一般式(1)で示される。
【0007】
【数2】
【0008】実際には、自己相関関数は、粗さ計により
得られた粗さ曲線の離散データをFFTを用いてパワース
ペクトルを推定し、そのパワースペクトルを逆フーリエ
変換することにより得られる。図1に上記の様にして得
られた自己相関関数φ(τ)を示す。
【0009】本発明の支持体は、上記の様にして、自己
相関関数φ(τ)を求めたときに、τ=0以外にφ
(τ)>0.25φ(0)となるピークを持たなければ
よいが、好ましくはτ=0以外に、φ(τ)>0.15
φ(0) となるピークを全く持たないこと、更に好ま
しくはφ(τ)>0.10 φ(0)となるピークを持
たないことが望ましい。かかる範囲を満たす支持体を利
用することにより、濃度ムラの生じない良好な画像を提
供することができる。
【0010】本発明で用いられる支持体は、電子写真感
光体用支持体として用いられるものであれば特に限定さ
れるものではないが具体的には、アルミニウムあるいは
アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金
属材料が使用される。好ましくはアルミニウムあるいは
アルミニウム合金からなる支持体がよい。支持体の形状
は、通常の電子写真感光体に用いられる形状であれば特
に限定されるものではないが、好ましくは円筒状の形状
がよい。非導電体を使用するときは、導電性粉体の配合
による導電化、あるいは、金属蒸着による表面導電化が
行われるのが一般的である。
【0011】以下、支持体としてアルミニウムあるいは
アルミニウム合金を用いる場合について製法を述べれ
ば、例えばアルミニウムあるいはA1050、A300
3、A6063等のアルミニウム合金をポートホール
法、マンドレル法等により円筒状に加工した後、所定の
肉厚、長さ、外径寸法の円筒とするため、引き抜き加
工、切削加工等による処理加工が行なわれる。また、濃
度ムラ対策のために切削加工を利用して、支持体表面を
特定の表面粗さに仕上げてもよい。
【0012】該支持体上にそのまま感光層を形成しても
よいが、濃度ムラを防止する上でブロッキング層を形成
した上に感光層を形成することが好ましい。ここで、ブ
ロッキング層とは、陽極酸化被膜や下引き層等を示す。
特に、本発明においては、陽極酸化被膜を形成した後に
感光層を形成する支持体が濃度ムラを防止する上で最も
好ましい。
【0013】陽極酸化被膜は、支持体表面に陽極酸化処
理を施すことにより形成される。陽極酸化処理を施す前
に、酸、アルカリ、有機溶剤、界面活性剤、エマルジョ
ン、電解などの各種脱脂洗浄方法により脱脂処理される
ことが好ましい。陽極酸化被膜は通常の方法、例えば、
クロム酸、硫酸、シュウ酸、ホウ酸、スルファミン酸な
どの酸性浴中で、陽極酸化処理することにより形成され
るが、硫酸中での陽極酸化処理が最も良好な結果を与え
る。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100
〜300g/l、溶存アルミニウム濃度は2〜15g/
l、液温は0〜30℃、電解電圧は10〜20V、電流
密度は0.5〜2A/dm2の範囲内に設定されるのが
好ましいが、これに限られるものではない。このように
して形成された陽極酸化被膜の膜厚としては、通常は2
0μm以下であり、好ましくは10μm以下、更に好ま
しくは7μm以下である。
【0014】陽極酸化処理された支持体は封孔処理や染
色処理を行うことができる。封孔処理は多孔質層中に水
酸化アルミニウム等を成長させることにより封孔する工
程である。封孔処理方法は通常の方法でよいが、例えば
ニッケルイオンを含む液(例えば酢酸ニッケルを含む
液、フッ化ニッケルを含む液)に浸漬させ施されること
が好ましい。また、染色処理を行う場合は、有機、無機
化合物塩溶液中に支持体を浸漬しそれらの塩を吸着させ
る。具体的にはアゾ系などの水溶性有機染料1〜10g
/l、液温20〜60℃、pH3〜9、浸漬時間1〜2
0分のような条件で行う。
【0015】下引き層としては、ポリビニルアルコー
ル、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタ
ン、ポリイミド、ポリアミド等の有機層を用いることが
できる。なかでも、支持体との接着性に優れ、電荷発生
層塗布液に用いられる溶媒に対する溶解性の小さなポリ
アミド樹脂が好ましい。下引き層中には、アルミナ、チ
タニア等の金属酸化物微粒子や有機または無機の色素を
含有させることが効果的である。下引き層の膜厚は通常
0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5μmである。
本発明においては、陽極酸化処理、封孔処理、染色処理
等が施された上に下引き層を形成することもできる。
【0016】前記支持体上には感光層が形成される。感
光層は電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送層
をこの順に積層したもの、逆に積層したもの、または電
荷輸送媒体中に電荷発生物質粒子を分散したいわゆる単
層型などいずれも用いることができるが、電荷発生層お
よび電荷輸送層を有する積層型感光層が好ましい。感光
層が単層構造の場合には、感光材料が結着材料に分散し
てなる公知のものが使用される。例えば、色素増感され
たZnO感光層、CdS感光層、電荷発生物質を電荷輸
送物質と結着材料等からなる層中に分散させた感光層が
挙げられる。
【0017】電荷発生層には、電荷発生物質とバインダ
ー樹脂とを含む。電荷発生物質としては、電子写真感光
体に用いられる物質であれば特に限定されるものではな
く、具体的にはセレン及びその合金、ヒ素−セレン、硫
化カドミウム、酸化亜鉛、その他の無機光導電体、フタ
ロシアニン、アゾ、キナクリドン、多環キノン、ペリレ
ン、インジゴ、ベンズイミダゾールなどの有機顔料を使
用することができる。特に銅、塩化インジウム、塩化カ
リウム、スズ、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウムな
どの金属、またはその酸化物や塩化物の配位したフタロ
シアニン類、無金属フタロシアニン類などのフタロシア
ニン顔料、または、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、
テトラキスアゾ類などのアゾ顔料が好ましい。これらの
うち特にフタロシアニン顔料がより好ましく、特定結晶
系を有するオキシチタニウムフタロシアニンが特に好ま
しい。これは、オキシチタニウムフタロシアニンが通常
の顔料より熱による結晶変換が起きやすいためである。
【0018】このようなオキシチタニウムフタロシアニ
ンの例としては、CuKα線によるX線回折においてブ
ラッグ角(2θ±0.2゜)27.3゜に最大回折ピー
クを示すものがあげられるが、これに限定されるもので
はない。このオキシチタニウムフタロシアニンの結晶型
は、一般にはY型あるいはD型と呼ばれているものであ
り、例えば特開昭62−67094号公報の第2図(同
公報ではII型と称されている)、特開平2−8256
号公報の第1図、特開昭64−82045号公報の第1
図、電子写真学会誌第92巻(1990年発行)第3号
第250〜258頁(同刊行物ではY型と称されてい
る)に示されたものである。この結晶型オキシチタニウ
ムフタロシアニンは、27.3°に最大回折ピークを示
すことが特徴であるが、これ以外に通常7.4°、9.
7°、24.2°にピークを示す。
【0019】回折ピークの強度は、結晶性、試料の配向
性および測定法により変化する場合もあるが、粉末結晶
のX線回折を行う場合に通常用いられるブラッグ−ブレ
ンターノの集中法による測定では、上記の結晶型オキシ
チタニウムフタロシアニンは27.3°に最大回折ピー
クを有する。また、薄膜光学系(一般に薄膜法或いは平
行法とも呼ばれる)により測定された場合には、試料の
状態によっては27.3°が最大回折ピークとならない
場合があるが、これは結晶粉末が特定の方向に配向して
いるためと考えられる。
【0020】分散媒としては、電子写真感光体の製造工
程で用いられるものであれば特に限定されるものではな
く種々の溶媒を用いてよい。例えば、ジエチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,2−
ジメトキシエタン等のエーテル類;アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類;メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール類;トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素を単独あるいは2種以上混合して
使用することができる。用いる分散媒の量は分散が充分
行え、且つ分散液中に有効量の電荷発生物質が含まれる
限りいかなる量でもよく、通常は分散時の分散液中の電
荷発生物質の濃度にして3〜20wt%、より好ましく
は4〜20wt%程度が好ましい。
【0021】バインダー樹脂としては、電子写真感光体
に使用されるものであれば特に限定されるものではない
が、具体的には、ポリビニルブチラール、ポリビニルア
セタール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチ
レン、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリイミド、ポ
リメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル等のビニル重
合体、及びその共重合体、フェノキシ、エポキシ、シリ
コーン樹脂等またこれらの部分的架橋硬化物等を単独あ
るいは2種以上用いることができる。バインダー樹脂と
電荷発生物質との混合方法としては例えば、電荷発生物
質を分散処理工程にバインダー樹脂を粉末のまま或いは
そのポリマー溶液を加え同時に分散する方法、分散処理
工程で得られた分散液をバインダー樹脂のポリマー溶液
中に混合する方法、或いは逆に分散液中にポリマー溶液
を混合する方法等のいずれかの方法を用いてもかまわな
い。
【0022】次にここで得られた分散液は、塗布をする
のに適した液物性にするために、種々の溶剤を用いて希
釈してもかまわない。このような溶剤としては、例えば
前記分散媒として例示した溶媒を使用することができ
る。電荷発生物質とバインダー樹脂との割合は特に制限
はないが一般には樹脂100重量部に対して電荷発生物
質が5〜500重量部の範囲より使用される。また必要
に応じて電荷輸送物質を含むことができる。電荷輸送物
質としては例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリビニ
ルピレン、ポリアセナフチレン等の有機高分子化合物、
フルオレノン誘導体、テトラシアノキシジメタン、ベン
ゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン
誘導体、ジフェノキノン誘導体などの電子吸引性物質、
カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾー
ル、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チア
ジアゾールなどの複素環化合物、アニリン誘導体、ヒド
ラゾン誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導
体、或いはこれらの化合物からなる基を主鎖もしくは側
鎖に有する重合体などの電子供与性物質が挙げられる。
電荷輸送物質とバインダー樹脂との割合はバインダー樹
脂100重量部に対して電荷輸送物質が5〜500重量
部の範囲により使用される。
【0023】この様にして調製された分散液を用いて、
切削加工後の支持体上或いは下引き層や陽極酸化被膜の
形成された支持体上に電荷発生層を形成させ、その上に
電荷輸送層を積層させて感光層を形成する、或いは該支
持体上に電荷輸送層を形成しその上に前記分散液を用い
て電荷発生層を形成し感光層を形成する、或いは該支持
体上に前記分散液を用いて電荷発生層を形成させ感光層
とする、のいずれかの構造で感光層を形成することが出
来る。電荷発生層の膜厚は電荷輸送層と積層させて感光
層を形成する場合0.1〜10μmの範囲が好適であり
電荷輸送層の膜厚は10〜40μmが好適である。単層
構造で感光層を形成する場合の感光層の膜厚は5〜40
μmの範囲が好適である。
【0024】電荷輸送層は、上記電荷発生層の上に、バ
インダー樹脂として優れた性能を有する公知のポリマー
と混合して電荷輸送物質と共に適当な溶剤中に溶解し、
必要に応じて電子吸引性化合物、あるいは、可塑剤、顔
料その他の添加剤を添加して得られる塗布液を塗布する
ことにより、製造することができる。
【0025】電荷輸送層中の電荷輸送物質としては、上
記記載の電荷輸送物質を使用することができる。電荷輸
送物質とともに使用されるバインダー樹脂としては種々
の公知の樹脂が使用できる。ポリカーボネート樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、アクリル樹脂、
メタクリレート樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂な
どの熱可塑性樹脂や硬化性の樹脂が使用できる。とくに
摩耗、傷の発生の少ないポリカーボネート樹脂、ポリア
リレート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリカー
ボネート樹脂は、そのビスフェノール成分としてビスフ
ェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールP、ビ
スフェノールZ、あるいは、公知の種々の成分が使用出
来る。また、これらの成分からなる共重合物であっても
よい。電荷輸送物質とバインダー樹脂の配合比率は、バ
インダー樹脂100重量部に対して例えば10〜200
重量部、好ましくは30〜150重量部の範囲で配合さ
れる。積層型感光体の場合、電荷輸送層として上記の成
分を主成分として形成される。
【0026】電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤として
は、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル類;メチ
ルエチルケトン、2,4−ペンタンジオン、シクロヘキ
サノン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素;酢酸エチル、蟻酸メチル、マロン酸ジメチル等
のエステル類;3−メトキシブチルアセテート、プロピ
レングリコールメチルエーテルアセテート等のエーテル
エステル類;ジクロロメタン、ジクロロエタン等の塩素
化炭化水素などが挙げられる。もちろんこれらの中から
1種または2種以上選択して用いてもよい。好ましく
は、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、2,4
−ペンタンジオン、アニソール、トルエン、マロン酸ジ
メチル、3−メトキシブチルアセテート、プロピレング
リコールメチルエーテルアセテートの中から選択するの
が好ましい。
【0027】更に、本発明の電子写真感光体の感光層は
成膜性、可とう性、塗布性、機械的強度を向上させるた
めに周知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリ
ング剤を含有していてもよい。更に、感光層の上に、機
械的特性の向上及びオゾン,NOx等の耐ガス特性向上
のために、オーバーコート層を設けても良い。更に必要
に応じて、接着層、中間層、透明絶縁層等を有していて
もよいことは言うまでもない。
【0028】本発明において、前記の各層を形成するた
めの塗布操作は、従来公知の塗布方法に従う。例えば、
浸漬塗布法、スプレー塗布法、スピンナーコーティング
法、ブレードコーティング法等を採用して行うことがで
きる。
【0029】本発明で用いる画像形成装置としては、モ
ノクロプリンター、複写機、カラープリンター、カラー
複写機、ファクシミリなどがあげられる。特に、本発明
の支持体、及び電子写真感光体は、濃度ムラの生じない
高画質の画像を提供できることから、高解像度の画像形
成装置に適している。特に、600dpi以上の解像度
の画像を得る画像形成装置に利用することができる。ま
た、本発明の支持体を用いた感光体を使用する画像形成
装置においては、通常、従来公知の波長域を有するレー
ザー光等の光源を利用することで本発明の効果を得るこ
とが出来るが、380nm〜600nmに波長域を有す
る光源を利用する該画像形成装置においても、本発明の
奏する効果は達成されると考えられる。
【0030】該画像形成装置には、感光体を一様に帯電
させる帯電ユニット、次いで、感光体を像露光すること
により、露光された部分の電荷を消散させて静電潜像を
形成する露光ユニット、荷電させたトナーを付着させる
ことによってその静電潜像を可視化させて現像する現像
ユニット、得られた可視像を転写紙等の転写材に転写せ
しめる転写ユニット、加熱、加圧等によってその可視像
を転写材に定着させる定着ユニット、転写材へのトナー
転写後に、感光体表面に残留するトナーを除去するクリ
ーニングユニットが設けられている。また、場合により
クリーニング後に感光体表面に残存する電荷を取り除く
除電ユニットが設けられる。さらには、記録媒体(用
紙)を搬送する搬送ユニットが設けられる。
【0031】本発明の画像形成装置において、帯電器と
しては、コロトロン、スコロトロンに代表されるコロナ
帯電器等の非接触帯電器;帯電ローラー、帯電ブラシ等
の接触帯電器等が用いられる。露光は、ハロゲンラン
プ、蛍光灯、レーザー(半導体、He−Ne)、LED
等の光源を用いて、通常の感光体外部からの露光方式、
感光体内部からの露光方式等により行われる。又、現像
は、カスケード現像、非磁性一成分トナーによる接触或
いは非接触現像、磁性一成分トナーによる接触或いは非
接触現像、二成分磁気ブラシ現像等の乾式現像方式や液
体トナーによる湿式現像方式等により行われる。転写
は、コロナ転写、ローラー転写、ベルト転写等の静電転
写法、圧力転写法、粘着転写法等により、定着は、熱ロ
ーラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着等
により行われる。又、クリーニングは、ブラシクリーニ
ング、磁気ブラシクリーニング、静電ブラシクリーニン
グ、磁気ローラクリーニング、ブレードクリーニング等
により行われる。
【0032】なお、画像形成装置としては、フルカラー
印刷を行う場合には、電子写真感光体上に付着したトナ
ー等の現像剤を、一旦一つの中間転写ベルトに転写し、
中間転写ベルト状で各色のトナーを合わせ、カラー可視
像とした後、転写手段を用いて記録媒体(用紙)にカラ
ー画像を形成するものであってもよい。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、実施例中で用
いる「部」は断りがない限り、「重量部」を示す。
【0034】(電荷発生層用塗布液の作製) [分散液Q1]X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ
角(2θ±0.2゜) 9.3゜、10.6゜、13.
2゜、15.1゜、15.7゜、16.1゜、20.8
゜、23.3゜、26.3°、27.1゜に主たる回折
ピークを持つオキシチタニウムフタロシアニン10重量
部を1,2−ジメトキシエタン150重量部に加え、サ
ンドグラインドミルによって粉砕、分散処理を行ない分
散液Q1を作製した。
【0035】[分散液Q2]X線回折スペクトルにおい
て、ブラッグ角(2θ±0.2゜)9.7゜、24.2
゜、27.3゜に主たる回折ピークを持つオキシチタニ
ウムフタロシアニンを用いた他は、分散液Q1と同様に
して分散液Q2を作製した。
【0036】予め作製した分散液Q1、48重量部と、
分散液Q2、112重量部を混合し、得られた160重
量部の顔料分散液をポリビニルブチラール(電気化学工
業(株)製、商品名#6000−C)の5%1,2−ジ
メトキシエタン溶液100重量部に加え、最終的に固形
分濃度4.0%の分散液である電荷発生層用塗布液を作
製した。
【0037】(電荷輸送層用塗布液の作製)下記のN,
N−ジ−p−トリルアミノベンズアルデヒドジフェニル
ヒドラゾン54重量部と
【化1】
【0038】下記のN−メチルカルバゾールアルデヒド
ジフェニルヒドラゾン6重量部、
【化2】
【0039】下記のシアノ化合物1重量部、
【化3】
【0040】3,5-ジ- t ブチル-4-ヒドロキシトル
エン(以下、BHTと略する)16部及び、特開平3−2
21962号公報の実施例中に記載された製造法により
製造された、2つの繰り返し構造単位を有する下記ポリ
カーボネート樹脂(モノマーモル比1:1)100部
【0041】
【化4】
【0042】をトルエン、テトラヒドロフランの混合溶
媒に溶解させ、電荷輸送層塗布液とした。
【0043】(実施例1)電子写真感光体用支持体とし
てアルミニウム合金を用い、表面を鏡面仕上げした長さ
350mm、直径100mm、肉厚2mmの円筒状アル
ミニウム支持体として用い、一般的な前処理(脱脂、中
和、水洗)を行った後、硫酸濃度180g/l、溶存ア
ルミニウム濃度4.5±0.5g/l、陽極酸化処理液
濃度14℃、電流密度1.3A/dm2条件下で18分
間陽極酸化処理を行い、陽極酸化被膜6.5μmを得
た。その後酢酸ニッケル封孔剤(奥野製薬工業製、DX
−500,濃度13g/l)を用いて、液温度95℃、
pH5.5の条件下で10分間酢酸ニッケル封孔処理を
行い、更にpH7の熱水にて、液温度95℃の条件下で
20分間熱水封孔処理を行った。水洗後、水槽に支持体
を浸漬し、乾燥処理を施した。該支持体を粗さ計(サー
フコム:(株)ミツトヨ社製)にて2μmのスタイラス
を用い、スタイラス速度0.1mm/sにて粗さ測定し
粗さ曲線の離散データを得た。得られた粗さ曲線の離散
データからデータウィンドウ長を1024,重なりの長
さを512としHanning窓を用い、実データ数の3倍の
数の0データを付加しWelch's methodを用いたFFTでパ
ワースペクトルを推定し、そのパワースペクトルより自
己相関関数φ(τ)を求めた。この際、自己相関関数φ
(τ)は、τ=0以外には、φ(τ)>0.10φ
(0)となるピークは持たなかった。該支持体に上記の
電荷発生層用塗布液と電荷輸送層用塗布液とを浸漬塗布
法により順次に塗布し乾燥させ、電子写真感光体を作製
した。
【0044】(実施例2)τ=0以外には、φ(τ)>
0.15φ(0)となるピークを持たなかった以外は実
施例1と同様にして電子写真感光体を得た。
【0045】(実施例3)τ=0以外には、φ(τ)>
0.20φ(0)となるピークを持たなかった以外は実
施例1と同様にして電子写真感光体を得た。
【0046】(比較例1)τ=0以外には、φ(τ)>
0.30φ(0)となるピークを持たなかった以外は実
施例1と同様にして電子写真感光体を得た。
【0047】(比較例2)τ=0以外には、φ(τ)>
0.40φ(0)となるピークを持たなかった以外は実
施例1と同様にして電子写真感光体を得た。
【0048】上記得られた感光体を600dpiのデジ
タル複写機(CF9001:ミノルタ(株)製)にて濃
度ムラの評価を行った。濃度ムラの評価については以下
のランク付けに従って評価した。 ○: 濃度ムラの発生なし △: 弱いレベルの濃度ムラが発生している。 ×: 実用上問題のある濃度ムラが発生している。
【0049】評価結果を以下の表に示す。
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体用支持体、電子
写真感光体、画像形成装置を使用することにより、濃度
ムラの生じない良好な画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自己相関関数φ(τ)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子写真感光体用支持体の表面粗さを関数
    y=f(x)で表し、該関数の下記一般式(1)で表さ
    れる自己相関関数φ(τ)が、τ=0以外にφ(τ)>
    0.25φ(0)となるピークを持たないことを特徴と
    する電子写真感光体用支持体。 【数1】
  2. 【請求項2】少なくともブロッキング層を有することを
    特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体用支持体。
  3. 【請求項3】該ブロッキング層が陽極酸化被膜であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体用支持
    体。
  4. 【請求項4】解像度が600dpi以上である画像形成
    装置に使用されることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の電子写真感光体用支持体。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真
    感光体用支持体を用いて製造された電子写真感光体。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の電子写真感光体を用いて
    製造された画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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