JP2003171639A - 接着剤組成物 - Google Patents
接着剤組成物Info
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Abstract
優れ、低揮発性・低臭気の接着剤を提供する。 【解決手段】 (A)EVA系エマルジョンの固形分1
00質量部当たり、(B)アジピン酸ジメチル、グルタ
ル酸ジメチル、コハク酸ジメチルのうち少なくとも1種
からなる化合物1〜30質量部、(C)凝固点もしくは
融点が20℃以下、大気圧での沸点が200℃以上、且
つ、SPの値が16.0〜20.5であるエステル系化
合物1〜30質量部、及び(D)ポリウレタンエマルジ
ョンを含有する接着剤組成物。
Description
される接着剤組成物に関する。さらに詳しくは、合板、
MDF(中質繊維板)、パーティクルボード等の木質材
料、スレート板、珪カル板、石膏ボード等の無機質材料
と塩ビ製シート、オレフィン製シート等の化粧シートと
の貼合せに使用される接着剤である。また、プラスチッ
クフィルムや印刷等で加工された加工紙等、ワックス等
でコートされた撥水ダンボール等の撥水性材料の接着剤
に関する。
ル等の接着剤にはエチレン−酢酸ビニル系共重合体エマ
ルジョンを主体にした接着剤が好適に使用されている
が、特に低温での接着性の向上を目的にトルエン、キシ
レン等の環境や人体に対して好ましくない有機溶剤を含
有させている。また、トルエン、キシレンを含有させな
い技術として特開平11−209722号公報ではエチ
レン−酢酸ビニル系共重合体エマルジョン(以下「EV
A系エマルジョン」と称す)と水性ポリウレタンエマル
ジョンを必須成分として、アジピン酸ジメチル、コハク
酸ジメチル、グルタル酸ジメチルのうち少なくとも1種
を含有させたプラスチックオーバーレイ用接着剤の技術
が開示されているが、トルエン、キシレンを含有させる
主目的である低温での接着性が必ずしも満足するもので
はなかった。また、新築住宅の高気密化に伴い、シック
ハウス症候群との関連で揮発性有機化合物(VOC)の
室内濃度を一層低減させることが望まれ、個々のVOC
成分に対するガイドライン値や総揮発性有機化合物(T
VOC)の指針値の設定が検討されている。
対して悪影響の懸念があるトルエン、キシレンを添加し
ないで、低温接着性、耐寒性、耐熱性のバランスに優れ
た水性接着剤を提供することを目的とし、さらに極力、
有機化合物の揮発性を抑制でき、低臭気の水性接着剤を
提供することを目的とする。
を達成すべく接着性改良剤を鋭意検討した結果(A)E
VA系エマルジョンの固形分100質量部当たり、
(B)アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハ
ク酸ジメチルのうち少なくとも1種からなる化合物1〜
30質量部、(C)凝固点もしくは融点が20℃以下、
大気圧での沸点が200℃以上、且つ、SPの値が1
6.0〜20.5であるエステル系化合物1〜30質量
部、(D)水性ポリウレタンエマルジョンを含有する接
着剤組成物が低温接着性、耐寒性、耐熱性のバランスに
優れ、有機溶剤臭が少ないことを見出したのである。
系エマルジョンのエチレンと酢酸ビニルとその他共重合
可能な単量体の割合は質量比で5〜40:95〜40:
0〜20、好ましくは10〜35:90〜50:0〜1
5である。その他共重合可能な単量体としては、例えば
塩化ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニ
ル、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブ
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
メチルメタクリレート、エチルメタアクリレート、プロ
ピルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート、2−
エチルヘキシルメタアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、スチ
レン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドがあ
るが、これらの成分を一種類以上含有させることができ
る。また、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシ
アヌレートを併用することもできる。
において、エチレンの割合が5〜40質量%の範囲から
外れると低温接着性、初期接着性、耐熱性の少なくとも
1つの特性が損なわれる。また酢酸ビニルの割合が95
質量%を超えると低温接着性が低下し、逆に酢酸ビニル
の割合が40質量%未満になると乳化重合時のエマルジ
ョンの安定性もしくは常態接着強度が低下する傾向があ
る。その他共重合可能な単量体の割合が20質量%を超
えると低温接着性もしくは常態接着強度が低下する傾向
がある。
は通常、乳化重合により得ることができるが、EVA系
エマルジョンの固形分100質量部当たり、ポリビニル
アルコール(以下「PVA」と称す。)1〜15質量
部、特に1.5〜10質量部を保護コロイドとして含有
することが、低温接着性や初期接着性の点で好ましい。
PVAの添加量が15質量部を超えると、プラスチック
フィルムへの接着性が十分でなくなる傾向がある。PV
AはEVAエマルジョンを乳化重合により製造する際に
保護コロイドとして添加されてEVAエマルジョンに含
有されるものであっても、あるいは乳化重合の際には全
く用いないで重合後にEVAエマルジョンに添加されて
含有されるものであってもよい。
されているものを用いることができ、例えば、平均重合
度は200〜4500、ケン化度についても特に制限は
なく、完全ケン化PVAやケン化度65〜95%の部分
ケン化PVAが通常用いられる。また、アセトアセチル
基、スルホン基、カルボキシル基、アミド基等により変
性もしくはオレフィンと共重合されたPVAを用いても
よい。
A以外の乳化分散剤を併用することができる。PVA以
外の乳化分散剤として、メチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース等の水溶性高分子、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤、ラウ
リル硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩等の
アニオン系界面活性剤として挙げられるが、好ましく
は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリ
マー等のノニオン系界面活性剤である。
は通常のラジカル開始剤を用いて重合することにより、
製造できる。例えば、過酸化水素、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド等の有機過酸化物、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩を使用することができ
る。また、ラジカル開始剤とナトリウムホルムアルデヒ
ドスルホキシレート、グリオキサール亜硫酸塩、L−ア
スコルビン酸(塩)、エリソルビン酸(塩)、ホルムア
ミジンスルフィン酸、硫酸第一鉄等の還元剤を併用する
レドックス触媒を用いることもできる。なかでも過硫酸
アンモニウムや過硫酸カリウムといった過硫酸塩を好適
に用いることができる。重合温度は使用するラジカル開
始剤の種類により異なるが40〜80℃が望ましい。
合方法として、公知の乳化重合法が用いられ、例えば、
モノマー逐次添加法、一括仕込法、二段重合法等が挙げ
られるが、特にこれらに限定されない。
チル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチルのうち少
なくとも1種からなる化合物は、低温接着性の改良効果
を有するだけでなく、耐寒性においても特に優れてい
る。
ンの固形分100質量部当たり、1〜30質量部、好ま
しくは2〜25質量部、特に好ましくは3〜20質量部
である。(B)成分の添加量が1質量部未満の場合、得
られる接着剤組成物の低温接着性や耐寒性が不十分であ
り、また、30質量部を超えると常態接着強度が低下す
る傾向がある。
物は、凝固点もしくは融点が20℃以下、大気圧での沸
点が200℃以上、且つ、SPの値が16.0〜20.
5であることを特徴とする。凝固点もしくは融点が20
℃を超えると、低温接着性や耐寒性が低下し、大気圧で
の沸点が200℃未満の場合、異臭の問題が発生するお
それがある。さらにSPの値が16.0〜20.5の範
囲を超えると接着性改良効果が低下する傾向がある。好
ましくは、凝固点もしくは融点が10℃以下、沸点22
0℃以上、且つ、SPの値が16.5〜19.5のエス
テル系化合物である。特に好ましくは、凝固点もしくは
融点が0℃以下、沸点230℃以上、且つ、SPの値が
16.7〜19.0のエステル系化合物である。
(1)を用いて計算する。
G:化合物の原子団、基に固有の定数(日本接着学会発
行「接着の技術」誌;Vol.12,No.1,199
2年版,23頁,表4.4に記載されている沖津の修正
値を採用))
物の具体例としては、蓚酸ジブチル、蓚酸ジペンチル、
マロン酸ジブチル、コハク酸、グルタル酸及びアジピン
酸の炭素数2〜10の脂肪族や脂環族アルコールのジエ
ステル、コルク酸、ピメリン酸、アゼライン酸及びセバ
シン酸の炭素数1〜10の脂肪族や脂環族アルコールの
ジエステル化合物、カプロン酸の炭素数4〜10の脂肪
族アルコールとのエステル、エナント酸と炭素数3〜1
0の脂肪族アルコールとのエステル、カプリル酸と炭素
数2〜10の脂肪族アルコールとのエステル、ペラルゴ
ン酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸及びオレ
イン酸と炭素数1〜10の脂肪族アルコールとのエステ
ルが挙げられる。好ましくは、コハク酸ジブチル、グル
タル酸ジエチル、グルタル酸ジブチル、アジピン酸ジブ
チル、アジピン酸ジヘキシル、アジピン酸ジイソデシ
ル、アジピン酸ジn−オクチル、アジピン酸ジイソノニ
ル、アゼライン酸ジエチル、アゼライン酸ジヘキシル、
アゼライン酸ジイソオクチル、セバシン酸ジブチル、セ
バシン酸ジイソオクチル、カプロン酸ヘキシル、エナン
ト酸ヘプチル、カプリル酸ブチル、ラウリル酸エチル、
ラウリル酸ヘプチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン
酸イソデシル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、
オレイン酸ブチル、2,2,4−トリメチル−1,3−
ペンタンジオールモノイソブチレート、2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート
等であり、特に好ましくは、アジピン酸ジブチル、アジ
ピン酸ジイソノニル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸
ジオクチル、アゼライン酸ジヘキシル、ラウリル酸ヘプ
チル、ミリスチン酸イソデシル、オレイン酸メチル、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモ
ノイソブチレート等であり、特に好ましくは2,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチ
レートである。勿論、これらエステル系化合物を2種以
上併用してもよい。
物の添加量はEVA系エマルジョンの固形分100質量
部当たり、1〜30質量部、好ましくは2〜25質量
部、特に好ましくは3〜20質量部である。エステル系
化合物の添加量が1質量部未満の場合、得られる接着剤
組成物の低温接着性や耐寒性が不十分であり、また、3
0質量部を超えると常態接着性や耐熱性が低下する傾向
がある。
合計の添加量はEVA系エマルジョンの固形分100質
量部当たり、1〜30質量部、好ましくは2〜25質量
部、特に好ましくは3〜20質量部である。(B)成分
と(C)成分の合計の添加量が1質量部未満の場合、得
られる接着剤組成物の低温接着性や耐寒性が不十分であ
り、また、30質量部を超えると常態接着性や耐熱性が
低下する傾向がある。
ンエマルジョンは水性ポリウレタンエマルジョンであれ
ば、とくに限定なく使用することができるが、貯蔵安定
性、接着性を維持する点から、スルホン酸変性したもの
が好ましく、特に酸価が10〜50、さらには15〜3
0であるものが好ましい。この水性ポリウレタンエマル
ジョンを添加することにより、耐熱性が格段に向上した
接着剤を得ることができる。水性ポリウレタンエマルジ
ョンの添加量は、EVA系エマルジョンの固形分100
質量部当たり、固形分換算で1〜50質量部、好ましく
は5〜40質量部である。また、前記水性ポリウレタン
エマルジョンの固形分濃度としては、20〜60%、さ
らには35〜55%であるのが、接着剤使用時の作業
性、機械的安定性の点から好ましい。
しい具体例としては、住友バイエルウレタン(株)製、
ディスパコールU−42、U−53、U−54、KA−
8481、KA−8584、大日本インキ化学工業
(株)製ハイドランHW−111、HW−311、HW
−333、HW−350、HW−337、HW−37
4、AP−20、AP−60LM、AP−80、三洋化
成工業(株)製サンプレンUXA−3005、UXA−
306、UX−312、第一工業製薬(株)製スーパー
フレックス107M、110、126、130、15
0、160、300、361、370、410、42
0、460、700、750、820などがあげられ
る。
分、及び(D)成分を接着性改良剤として詳細に検討し
た結果、(B)成分と(C)成分を特定量併用し、さら
に(D)成分を含有させることにより、EVA系共重合
体と親和して低温接着性、耐寒性が優れ、かつ格段に耐
熱クリープ性を改良できることを見出した。またこれら
各成分の大気圧での沸点が高いことが、低揮発性や低臭
気に重要であることを見出し、しかも広い範囲のエチレ
ン組成のEVA系エマルジョンの接着性を改良すること
を見出したのである。
別な限定はなく、(A)成分、(B)成分、必要ならば
可塑剤、沈殿防止剤、増粘剤、流動性改良剤、防腐剤、
防錆剤、消泡剤、充填剤、湿潤剤、着色剤等を所定量、
任意の順序、方法で混合することにより製造することが
できる。なお、接着剤組成物中の固形分濃度は35〜8
5質量%、好ましくは40〜80質量%である。
本発明はこれらの実施例に限定されるものでない。な
お、本発明記載の部及び%は特に記載がなければ、いず
れも質量基準で示したものである。以下に実施例及び比
較例において使用した(A)EVA系エマルジョン、
(B)成分、及び(C)成分のエステル系化合物、PV
A、その他の添加剤等及び評価方法を示す。
た化合物を次に示す。キシレン(Xylと略す)、グル
タル酸ジメチル(以下GDMと略す)、コハク酸ジメチ
ル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチルがそれぞ
れ17%、66%、17%の混合物(DBEと略す)、
アジピン酸ジイソノニル(ADNと略す)、セバシン酸
ジn−ブチル(SBDBと略す)、オレイン酸メチル
(OLMと略す)、2,2,4−トリメチル−1,3−
ペンタンジオールモノイソブチレート(TMPmと略
す)、ステアリン酸ブチル(StBと略す)、第一工業
製薬(株)製ウレタンエマルジョンSF410(SF4
10と略す)、同SF750(SF750と略す)。
尚、表には記載していないが、GDMの凝固点は−37
℃、沸点は210℃、SPの値は21.0であり、Xy
lの凝固点は−25℃、沸点は140℃、SPの値は1
7.8である。PVAとして、電気化学工業株式会社製
のデンカポバールB−05(平均重合度600、ケン化
度88%)及びB−17(平均重合度1700、ケン化
度88%)を使用した。
付の高圧重合缶に酢酸ビニル80部、1.6部のB−0
5、1.6部のB−17、酢酸ソーダ0.2部、ロンガ
リット(ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレー
ト、住友精化社製)0.12部、硫酸第一鉄・七水和物
0.004部、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム
0.008部を72部の水に溶解した水溶液を攪拌下仕
込み、窒素で重合缶内部を置換した後、エチレン20部
を充填した。温度を55℃とした後、5%の過硫酸アン
モニウム水溶液を添加し重合を行った。未反応の酢酸ビ
ニルモノマー量が2%未満となった時点で残存するエチ
レンをパージしEVAエマルジョンを得た。生成したE
VAエマルジョン中の未反応の酢酸ビニルモノマーを減
圧下除去し、未反応の酢酸ビニルモノマーが0.5重量
%以下、エチレン含有率19%、固形分55.0%のE
VA系エマルジョンを得た。以下、Em−1と略す。酢
酸ビニル71部、エチレン29部に変更した以外は、上
記と同様にして、未反応の酢酸ビニルモノマーが0.5
重量%以下、エチレン含有率27%、固形分55.2%
のEVA系エマルジョンを得た。以下、Em2−と略
す。同様にエチレン含有率10%、固形分55.0%の
EVA系エマルジョンをEm−3、エチレン含有率18
%、固形分55.4%のEVA系エマルジョンをEm−
4として試験に供した。
VA系エマルジョンの固形分100部に対し、表1〜2
に記載した量の添加剤((B)成分、(C)成分、
(D)成分、その他)を均一に混合して、接着剤組成物
を得た。
に準じて評価した。 <エチレン含有率>プロトンNMRを使用し、酢酸ビニ
ルとエチレンに由来するピーク強度の積分値より算出し
た。 装置 :BRUKER製 AVANCE300 観測周波数:1H 300MHz 測定溶媒:重クロロホルム 濃度:約5g/100cm3 測定温度:55℃
ード(10mm厚)と半硬質塩化ビニルシートで評価し
た。2℃雰囲気下で接着剤組成物と試験片を1日間保持
して冷却し、2℃の温度条件で接着剤組成物を半硬質塩
化ビニルシート上にバーコーターで90g/m2(we
t)塗布し、パーティクルボードと貼り合わせ、2kg
のゴムローラーで脱気後、そのまま2℃で1日放置した
後、手で強制剥離して破壊状態を判定した。10個のう
ちパーティクルボード表面が破壊した(木破)割合を示
すが、この数値が大きいほど低温接着性が良好である。
下、1日放置後、鋸で切断し切断面を以下の規準で判定
した。 シートが木と密着し、界面剥離が見られない:○ シートと木が一部界面剥離する :△ シートと木とが大部分、界面剥離する :×
接着剤組成物を入れ、所定の温度で2時間以上放置後、
開栓し迅速に4名が直接嗅ぎ、以下の基準で判定した。
なお、放置する温度は、通常の使用条件を想定した20
℃及び夏期の高温下を想定し、より厳しい温度である4
0℃の両方で行った。 不快な臭が感じられない :○ 不快な臭がややある :△ 不快な臭いがある :× <耐熱性;耐熱クリープ>接着特性はパーティクルボー
ド(10mm厚)と半硬質塩化ビニルシートで評価し
た。20℃で接着剤組成物を半硬質塩化ビニルシート上
にバーコーターで90g/m2(wet)塗布し、パー
ティクルボードと貼り合わせ、2kgのゴムローラーで
脱気後、そのまま20℃で1日放置した後、長さ300
mm、幅25mmに切断した接着試験片を作成した。こ
の試験片を半硬質塩化ビニルシートを下側にして両端を
固定した状態で水平に置き、60℃のギヤーオーブン中
に1時間放置した。雰囲気温度60℃、90度剥離の状
態で500g/25mmの静荷重をかけ、30分後の剥
離長さを測定した。以上の評価結果を表1、2に示す。
ルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチルのうち少なくとも
1種からなる化合物(B)と凝固点が20℃以下、大気
圧での沸点が200℃以上、且つ、SPの値が16.0
〜20.5のエステル系化合物(C)及びポリウレタン
エマルジョン(D)を含有した接着剤は低温接着性、耐
寒性が良好で、耐熱クリープ性に優れ、且つ低臭気であ
る。
共重合体エマルジョンの固形分100質量部当たり、
(B)アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハ
ク酸ジメチルのうち少なくとも1種からなる化合物1〜
30質量部、(C)凝固点もしくは融点が20℃以下、
大気圧での沸点が200℃以上、且つ、SPの値が1
6.0〜20.5であるエステル系化合物1〜30質量
部、(D)ポリウレタンエマルジョンを含有する接着剤
組成物は低温接着性、耐寒性、耐熱性のバランスに優
れ、特に耐熱性に優れる。また、揮発性有機物質(VO
C)が少ない。本発明の接着剤組成物は環境や人体によ
り適合した接着剤として木材やプラスチック、紙とプラ
スチック、無機質材料とプラスチック、金属と紙等の接
着剤に限らず、木工用、紙包装用、一般用等としても好
適である。
Claims (5)
- 【請求項1】 (A)エチレンと酢酸ビニルを必須成分
とするエチレン−酢酸ビニル系共重合体エマルジョンの
固形分100質量部当たり、(B)アジピン酸ジメチ
ル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチルのうち少な
くとも1種からなる化合物1〜30質量部、(C)凝固
点もしくは融点が20℃以下、大気圧での沸点が200
℃以上、且つ下記(1)式で求めたSPの値が16.0
〜20.5であるエステル系化合物1〜30質量部、
(D)水性ポリウレタンエマルジョンを含有することを
特徴とする接着剤組成物。 SP=(dΣG)/M (1) (ここで、M:化合物の分子量、d:化合物の密度、
D:化合物の原子団、基に固有の定数) - 【請求項2】 請求項1記載の(B)成分と(C)成分
の合計量が(A)の固形分100質量部当たり1〜30
質量部であることを特徴とする請求項1記載の接着剤組
成物。 - 【請求項3】 請求項1記載のエチレン−酢酸ビニル系
共重合体エマルジョンがポリビニルアルコールを保護コ
ロイドとして含有することを特徴とする請求項1または
2記載の接着剤組成物。 - 【請求項4】 請求項1記載の(C)成分が2,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチ
レートであることを特徴とする請求項1〜3記載の接着
剤組成物。 - 【請求項5】 トルエン、キシレンを含まないことを特
徴とする請求項1〜4記載の接着剤組成物。
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