JP2003170846A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2003170846A
JP2003170846A JP2001374797A JP2001374797A JP2003170846A JP 2003170846 A JP2003170846 A JP 2003170846A JP 2001374797 A JP2001374797 A JP 2001374797A JP 2001374797 A JP2001374797 A JP 2001374797A JP 2003170846 A JP2003170846 A JP 2003170846A
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rotary cylinder
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steering
electric power
bearings
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JP2001374797A
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Inventor
Shigeo Kamamoto
繁夫 鎌本
Kensaku Nakamura
賢作 中村
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操舵補助用のモータの回転を舵取り軸の軸長
方向の移動に変換する運動変換機構を、汎用の工作機械
での加工が可能な簡素な構成により実現する電動パワー
ステアリング装置の提供。 【解決手段】 回転筒2の周壁に半円形の断面を有する
切欠部21a,22a,24aを形成し、この切欠部2
1a,22a,24aによる断面に、送りベアリングR
1 〜R4 の外径及び幅と略等しい内径及び幅を有する凹
部21,22,23,24を設ける。送りベアリングR
1 〜R4 は、夫々の開口端から凹部21,22,23,
24に挿入され、凹部21,22,23,24の底面に
一側を突き当て、突き当てた部分の内面にて、ラック軸
1の外周のねじ溝10と係合させてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵補助用のモー
タからの伝動による回転筒の回転運動を舵取り軸の軸長
方向の直線運動に変換して舵取りを補助する電動パワー
ステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステアリング操作に応じて駆動されるモ
ータを、操舵補助用のアクチュエータとして備える電動
パワーステアリング装置は、前記モータの回転運動を、
舵取り軸(ラック・ピニオン式舵取機構におけるラック
軸等)の軸長方向の直線運動に変換する運動変換機構を
備えている。このような電動パワーステアリング装置が
備える運動変換機構は、舵取機構周辺の限られたスペー
スに操舵補助用のモータを含めて配設し得るように、コ
ンパクトな構成であることが要求され、また小型のモー
タにより十分な操舵補助力が得られるように、大なる減
速比と、高い伝動効率とを有することが要求されてい
る。
【0003】このような要求に応え得る簡素な構成の運
動変換機構の一つとして、送りベアリングを用いてなる
運動変換機構が、特開昭59ー9351号公報等に開示
されている。図7は従来の運動変換機構の電動パワース
テアリング装置への適用例を示す縦断面図であり、この
運動変換機構は、舵取り軸としてのラック軸1に操舵補
助用のモータの回転力を伝えるべく、ラック軸1の外側
を同軸上にて囲繞する回転筒2と、該回転筒2に内嵌保
持された複数(図においては4個)の送りベアリングR
1 〜R4 とを備えて構成されている。回転筒2は、その
中途部を内輪として一体形成された4点接触玉軸受20
により、筒形をなすハウジング3の内部に回転自在に支
持され、操舵補助用のモータ(図示せず)からの伝動に
より、ラック軸1と同軸上にて回転するようになしてあ
る。
【0004】ラック軸1の外周には、半円形断面を有す
る螺旋状のねじ溝10が、回転筒2の内側を含む所定の
長さ範囲に亘って形成されている。回転筒2の内部の送
りベアリングR1 〜R4 は、外輪と内輪との間に多数の
ボールを保持してなる玉軸受であり、内側に挿通された
ラック軸1の外径よりも十分に大きい内径を有し、傾き
角を持った状態で各別の方向に偏心させてある。これら
の送りベアリングR1〜R4 の内輪の内周面には、前記
ねじ溝10の断面に係合可能な半円形の突起が周設され
ており、各送りベアリングR1 〜R4 は、夫々の偏心に
よりラック軸1に近づいた周方向位置において前記突起
を介してねじ溝10に係合させてある。
【0005】以上のような構成の運動変換機構において
は、操舵補助用のモータからの伝動により、回転筒2が
軸回りに回転すると、該回転筒2に保持された4個の送
りベアリングR1 〜R4 の内輪が、前記ラック軸1の外
周のねじ溝10との係合を保って転動し、この転動によ
り、ラック軸1は各送りベアリングR1 〜R4 との係合
位置にてねじ溝10が作用力の軸方向分力により押圧さ
れ、前記モータからの伝動による回転筒2の回転運動が
ラック軸1の直線運動に変換されて、舵取りを補助する
ことができる。
【0006】図8は従来の運動変換機構における回転筒
2の一側半部の斜視図である。回転筒2の一側端部に
は、送りベアリングR1 を保持するための保持孔2aが
形成されている。この保持孔2aは、送りベアリングR
1 の外径と略等しい内径を有する円孔であり、回転筒2
の軸心に対して所定長偏心した位置に、傾き角を持って
同側の端面に連続して形成されている。この保持孔2a
への送りベアリングR1 の保持は、回転筒2の一側か
ら、図8中に矢符により示す如く圧入し、図7に示す如
く、保持孔2aの底面に一側を突き当て、他側を保持孔
2aの内面に係着された止め輪2eに当接させて、軸方
向への移動不可に拘束して実現されている。尚、他側の
送りベアリングR4 は、回転筒2の他側端部に形成され
た保持孔2dに同様にして保持されている。
【0007】回転筒2の中途部には、送りベアリングR
2 及び送りベアリングR3 の保持のための保持部2b,
2cが夫々形成されている。図8に示すような保持部2
bは、傾き角を持ち、回転筒2の外周面に、対象となる
送りベアリングR2 の側断面形状に対応する矩形の開口
部を備え、この開口部に連通させ、送りベアリングR 2
の外形に対応する半円形断面の凹所を回転筒2の内部に
形成することにより構成されている。このような構成の
保持部2bへの送りベアリングR2 の保持は、該送りベ
アリングR2 を、図8中に矢符により示すように、回転
筒2の外周の開口部を経て保持部2b内に押し込み、該
保持部2bの底部を形成する半円形の凹所に突き当て、
この突き当て半部に対応する送りベアリングR2 の内面
を、図7に示すように、ラック軸1の外周のねじ溝10
に係合させ、前記凹所にて支持することにより実現され
ている。尚、他の1つの送りベアリングR3 は、前記保
持部2bと同様の形態をなして形成された保持部2cに
保持されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図9は送りベアリング
2 の保持部2bの形成手順を示す説明図である。保持
部2bの形成は、まず、図9(a)に示すように、回転
筒2の内部の一側に偏心した円形断面の空洞部2fを形
成し、次に、図9(b)に示すように、前記空洞部2f
の偏心側にて互いに平行をなす接線間の領域2gを回転
筒2の外側から除去することにより、図9(c)に示す
ように、前記空洞部2fの半部を送りベアリングR2
支持する半円形の凹所として残して実現されている。
【0009】このような形成手順において、前記空洞部
2fの形成は、例えば、回転筒2の端面からの中ぐり加
工により高精度に実現されるが、このような空洞部2f
に連続する前記領域2gを高精度に除去するためには、
放電加工等の特殊な加工が必要であり、この加工に多大
の工数を要するという問題があり、このことが、量産を
難しくする要因となっている。
【0010】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、複数の送りベアリングの偏心保持を、特殊な加
工を必要とすることなく高精度に実現し、操舵補助用の
モータの回転から舵取り軸の軸方向の移動への運動変換
動作を、簡素な構成により確実に行わせることができ、
量産性に優れた電動パワーステアリング装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る電動パワ
ーステアリング装置は、軸長方向への移動自在に支持さ
れ、外周面にねじ溝が形成された舵取り軸と、該舵取り
軸の外側に同軸上での回転自在に支持された回転筒と、
該回転筒の内部に偏心して形成された各別の保持部に嵌
合保持され、内周面の1箇所を前記ねじ溝に係合させた
複数の送りベアリングとを備え、操舵補助用のモータか
らの伝動による前記回転筒の回転を、前記ねじ溝を案内
する前記送りベアリングの転動により、前記舵取り軸の
軸長方向の移動に変換して舵取りを補助する電動パワー
ステアリング装置において、前記送りベアリングの保持
部は、前記回転筒の周壁を切り欠いた切欠部と、該切欠
部により形成された断面に開口端を有する凹部とを備え
ることを特徴とする。
【0012】第1発明による場合は、回転筒の内部で送
りベアリングを保持する保持部は、前記回転筒の周壁を
切り欠いた切欠部と、該切欠部により形成された断面に
開口端を有する凹部とを備え、送りベアリングを、前記
開口端から前記凹部に差し込み、前記凹部の底面に突き
当てた状態に保持させる。このような保持部において、
前記切欠部は前記凹部の開放側を外部に連通させるため
のものであり、前記凹部の形状に対応させる必要はな
く、適宜の形状にて回転筒の外側から形成すればよく、
特殊な加工を必要としない。従って、簡素な加工による
構成でありながら、操舵補助用のモータの回転を舵取り
軸の軸長方向の移動に確実に変換でき、量産性の向上を
図ることができる。
【0013】第2発明に係る電動パワーステアリング装
置は、第1発明に係る電動パワーステアリング装置にお
いて、前記凹部は、前記送りベアリングの周縁の一部に
対応する弓形の断面を有することを特徴とする。
【0014】第2発明による場合は、回転筒の内部の送
りベアリングは、舵取り軸の外周に形成されたねじ溝
に、内周面の1箇所により係合しており、送りベアリン
グを保持する凹部は、送りベアリングを、ねじ溝との係
合部周辺のみにて保持すれば足り、前記凹部が弓形の断
面を有する程度に回転筒の周壁を残しておけばよい。従
って、前記係合部周辺以外の周壁は除去することがで
き、回転筒の軽量化を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る電動パ
ワーステアリング装置の要部構成を示す一部破断正面
図、図2は図1における運動変換機構の拡大図である。
本発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵補助
用のモータ5の回転を舵取り軸としてのラック軸1の軸
長方向の移動に変換して、操舵を補助する構成をなして
いる。ラック軸1は、筒形をなすラックハウジング40
の内部に軸長方向への移動自在に支承され、図示しない
車体の左右方向に延設されており、ラックハウジング4
0の両側に夫々突出するラック軸1の両端は、各別のタ
イロッドを介して図示しない操向用車輪(一般的には左
右の前輪)に連結されている。
【0016】ラックハウジング40の中途部には、これ
と軸心を交差させてピニオンハウジング41が連設さ
れ、該ピニオンハウジング41の内部には、その軸心回
りでの回転自在にピニオン軸42が支承されている。図
においては、ピニオン軸42は、ピニオンハウジング4
1の上部への突出端のみが図示してあり、この突出端を
介して図示しない舵輪(ステアリングホイール)に連結
され、舵取りのための舵輪の操作に応じて軸回りに回転
するようになしてある。
【0017】ピニオンハウジング41の内部に延設され
たピニオン軸42の下部には、図示しないピニオンが一
体的に形成してある。また、ラックハウジング40内に
支承されたラック軸1には、ピニオンハウジング41と
の交差位置を含めた適長に亘って、ラック歯43が形成
され、ピニオン軸42の下部の前記ピニオンに噛合させ
てある。このような構成により、舵輪の操作に伴うピニ
オン軸42の回転が、前記ピニオン及びラック歯43の
噛合によりラック軸1の軸長方向の移動に変換され、更
に、ラックハウジング40内でのラック軸1の移動が、
前記タイロッドを介して左右の操向用車輪に伝達され
る。
【0018】図に示す操舵補助用のモータ5は、前記ラ
ックハウジング40の中途部を適長に亘って拡径して一
体的に構成された円筒形のモータハウジング50の内部
に、該モータハウジング50の内周面に固設されたステ
ータ51と、該ステータ51の内側に同軸的に配された
ロータ52とを備える3相ブラシレスモータとして構成
されている。
【0019】ロータ52は、ラック軸1の外径よりも大
きい内径を有する円筒の外周に、前記ステータ51の内
面にわずかな隙間を有して対向する磁極53を保持して
構成されており、左右一対の玉軸受54,55により、
モータハウジング50の軸心回りに回転自在に支承さ
れ、前記ステータ51への通電に応じて正逆両方向に回
転するようになしてある。このようなモータ5の回転
は、ロータ52の一側に構成された運動変換機構の動作
により、ラック軸1の軸長方向の移動に変換されて伝達
されるようになしてある。
【0020】運動変換機構は、モータハウジング50を
延長してなる筒形のハウジング3の内部に4点接触玉軸
受20により支持された回転筒2と、該回転筒2の内部
に保持された4個の送りベアリングR1 〜R4 と、これ
らを係合させるべくラック軸1の外周に適長に亘って形
成されたねじ溝10とを備えて構成されている。回転筒
2は、前記ロータ52の一側(玉軸受55による支持
側)端部に連結ブラケット56を介して同軸的に連結さ
れ、前記モータ5の回転に応じてラック軸1と同軸上に
て回転するように構成されている。
【0021】送りベアリングR1 〜R4 は、外輪と内輪
との間に多数のボール(移動体)を保持する玉軸受であ
り、内側に挿通されたラック軸1の外側よりも大なる内
径を有しており、夫々の内輪の内周面には、ラック軸1
の外周のねじ溝10の断面に係合が可能な半円形の突起
が周設されている。このような送りベアリングR1 〜R
4 は、回転筒2の軸心に対して傾きを持ち、各別の方向
に偏心した状態に保持されている。この偏心と傾き角
は、回転筒2の軸長方向両側に位置する2個の送りベア
リングR1 ,R4 が略同方向となり、同じく中央に位置
する2個の送りベアリングR2 ,R3 が略同方向となる
ように、夫々略等しい量だけ設定されており、各送りベ
アリングR1 〜R4 は、夫々の偏心により最も近づいた
周方向位置において、内輪に設けた前記突起を介してラ
ック軸1の外周のねじ溝10に係合せしめられている。
【0022】尚、図2においては、送りベアリング
1 ,R4 の係合位置がラック軸1の周方向において一
致し、同様に送りベアリングR2 ,R3 の係合位置が一
致しているかのように図示しているが、これらの係合位
置は、周方向にずらせて設定し、夫々の位置でのねじ溝
10への係合が、他の送りベアリングにより3方から支
えられた状態下にて確実に生じるようにしてもよい。
【0023】以下に、上述のような構成の運動変換機構
の動作を説明する。図3は運動変換機構の動作を説明す
るための図であり、ラック軸1と1つの送りベアリング
1との係合関係が示されている。送りベアリングR1
は、ラック軸1の外周のねじ溝10に、図中にaとして
示す位置にて係合させてある。この状態で前記回転筒2
が軸回りに回転した場合、回転筒2の保持された送りベ
アリングR1 が前記ねじ溝10との係合を保って転動
し、この転動によりラック軸1には、ねじ溝10に沿っ
た摩擦力Fが加わり、この摩擦力Fのラック軸1の軸長
方向分力F1 により押圧される。同様の軸長方向分力
は、他の送りベアリングR2 〜R4 との係合位置におい
ても加えられ、前記ラック軸1は、図中に白抜矢符にて
示す如く、前記押圧の方向、即ち、軸長方向に移動せし
められる。この移動の方向は、回転筒2の回転方向に応
じて定まり、回転筒2の回転運動がラック軸1の直線方
向に変換される。
【0024】図4及び図5は回転筒2の斜視図であり、
図4は回転筒2の両端部の送りベアリングR1 ,R4
保持構造を示し、図5は回転筒2の中途部の送りベアリ
ングR2 ,R3 の保持構造を示している。送りベアリン
グR1 の保持構造は、回転筒2の一側端部に半円形の断
面を有する切欠部21aを形成し、この切欠部21aに
よる断面に、送りベアリングR1の外径及び幅と略等し
い内径及び幅を有する凹部21を設けることにより構成
されている。
【0025】送りベアリングR1 は、図中に2点鎖線に
より示すように、切欠部21aに連なる開口部から凹部
21に挿入され、凹部21の底面に一側を突き当て、突
き当てた部分の内面にて、図2に示すようにラック軸1
の外周のねじ溝10と係合させてある。このように送り
ベアリングR1 は、ねじ溝10との係合部を、ねじ溝1
0の逆側から凹部21の内面により保持され、回転筒2
の内部に正しく位置決めされている。尚、切欠部21a
の幅は、図示の如く、送りベアリングR1 及び凹部21
の幅よりも大とされており、これにより、該切欠部21
aからの送りベアリングR1の挿入を容易に行うことが
できる。
【0026】回転筒2の他側端部には、送りベアリング
4 を保持するために、切欠部21a及び凹部21と全
く同様に、切欠部24a及び凹部24が形成され、この
凹部24には送りベアリングR4 が、送りベアリングR
1 と同様に嵌合保持されている。
【0027】また、回転筒2の中途部には、送りベアリ
ングR2 ,R3 の保持構造が形成されており、この保持
構造は、回転筒2の周面に半円形の断面を有する切欠部
22aを形成し、この切欠部22aによる断面に、送り
ベアリングR2 及びR3 の外径及び幅と略等しい内径及
び幅を有する2つの凹部22,23を、適宜の間隔を隔
てて設けることにより構成されている。
【0028】送りベアリングR2 ,R3 は、図中に2点
鎖線により示すように、切欠部22aに連なる開口部か
ら夫々凹部22,23に挿入され、凹部22,23の底
面に一側を突き当て、突き当てた部分の内面にて、図2
に示すようにラック軸1の外周のねじ溝10と夫々係合
させてある。このように送りベアリングR2 ,R3 は、
ねじ溝10との係合部を、ねじ溝10の逆側から凹部2
2,23の内面により夫々保持され、回転筒2の内部に
正しく位置決めされている。尚、切欠部22aの幅は、
図示の如く、送りベアリングR2 及びR3 夫々の幅を合
わせた幅よりも大とされており、これにより、該切欠部
22aからの送りベアリングR2 及びR3 の挿入を容易
に行うことができる。また、送りベアリングR2 ,R3
の凹部22,23への挿入を容易にするための切欠部2
2aは、凹部22,23に対して各別に設けてもよく、
この場合、凹部21,24に対応する切欠部21a,2
4aと同様に、送りベアリングR2 ,R3 、及び凹部2
2,23の幅よりも大きい幅の切欠部を各別に設けるこ
とにより実現できる。
【0029】図6は送りベアリングR1 の保持構造の形
成手順を示す図である。送りベアリングR1 の保持構造
は、図6(a)に示すように、回転筒2の内部に、保持
対象となる送りベアリングR1 の外径及び幅に略等しい
内径及び幅を有し、一側に所定長偏心した円形断面の空
洞部21bを形成する。このような空洞部21bは、例
えば、回転筒2の端部開口からの中ぐり加工により精度
良く形成することができる。次に、図6(b)中に2点
鎖線により示すように、空洞部21bの偏心側の回転筒
2の外周面を、例えば、軸断面内において直線運動する
工具を備える平削り盤により、前記工具の移動方向に垂
直な方向の送りを加えつつ切削し、空洞部21bの中心
を通る直線上までの領域21cを除去して切欠部21a
を形成する。これにより、図6(c)に示すように、回
転筒2の周壁の切削されない部分に含まれる空洞部21
bが半円断面を有する凹部21として残り、この凹部2
1が送りベアリングR1 を嵌合保持する作用をなす。
【0030】上述のように形成される凹部21は、送り
ベアリングR1 とラック軸1の外周面のねじ溝10との
係合位置を保持するものであり、前記切欠部21aによ
る除去領域を空洞部21bの中心を超える領域とし、こ
の除去の結果として残る前記凹部21の断面が弓形をな
しておればよい。
【0031】上述した手順により形成される保持構造に
おいて、凹部21は回転筒2の端面からの中ぐり加工に
より高精度に容易に形成することができる。また切欠部
21aは、平削り盤による切削により簡易に形成するこ
とができる。またこの切欠部21aは、前記凹部21よ
りも幅広であり、該凹部21の形状及び位置に依存する
ことなく形成することができ、高い精度を要求されな
い。従って、特殊な加工は不要であり、送りベアリング
1 の確実な保持を、多大の工数を要することなく安定
して実現することができる。
【0032】上述した構成の運動変換機構においては、
回転筒2に設けられた切欠部21a,22a,24a及
び凹部21,22,23,24により、4個の送りベア
リングR1 〜R4 が保持され、ラック軸1の外周のねじ
溝10に対して、送りベアリングR1 〜R4 が良好に係
合することができる。このような運動変換機構を備えた
電動パワーステアリング装置は、モータ5からの伝動に
よる回転筒2の回転運動をラック軸1の軸長方向の直線
運動に高効率に変換することができ、操舵補助を確実に
行わせることができる。
【0033】上述の実施の形態では、平削り盤により切
欠部21aを形成する例を示しているが、大径の回転砥
石を備える研削盤等により形成してもよい。また、4個
の送りベアリングR1 〜R4 を備える構成について説明
しているが、3個又は5個以上の送りベアリングを備え
る構成とすることもできる。
【0034】
【発明の効果】第1発明による場合は、操舵補助用のモ
ータの回転を舵取り軸の軸長方向の移動に変換する運動
変換機構を、汎用の工作機械での加工が可能な簡素な構
成により実現でき、量産性に優れた電動パワーステアリ
ング装置を実現することができる。
【0035】第2発明による場合は、送りベアリングの
内面と舵取り軸の外周のねじ溝との係合部周辺以外の回
転筒の周壁を除去することができ、このような回転筒を
含めた運動変換機構の軽量化が可能となるため、本発明
は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の要
部構成を示す一部破断正面図である。
【図2】運動変換機構の拡大図である。
【図3】運動変換機構の動作を説明するための図であ
る。
【図4】回転筒の斜視図である。
【図5】回転筒の斜視図である。
【図6】送りベアリングの保持構造の形成手順を示す図
である。
【図7】従来の運動変換機構の縦断面図である。
【図8】従来の運動変換機構における回転筒の一側半部
の斜視図である。
【図9】送りベアリングの保持部の形成手順を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ラック軸(舵取り軸) 2 回転筒 5 モータ 10 ねじ溝 21,22,23,24 凹部 21a,22a,24a 切欠部 R1 ,R2 ,R3 ,R4 送りベアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D033 CA02 CA05 3J062 AA07 AB05 AB22 AC07 BA01 BA11 CD13 CD23 CD54

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸長方向への移動自在に支持され、外周
    面にねじ溝が形成された舵取り軸と、該舵取り軸の外側
    に同軸上での回転自在に支持された回転筒と、該回転筒
    の内部に偏心して形成された各別の保持部に嵌合保持さ
    れ、内周面の1箇所を前記ねじ溝に係合させた複数の送
    りベアリングとを備え、操舵補助用のモータからの伝動
    による前記回転筒の回転を、前記ねじ溝を案内する前記
    送りベアリングの転動により、前記舵取り軸の軸長方向
    の移動に変換して舵取りを補助する電動パワーステアリ
    ング装置において、前記送りベアリングの保持部は、前
    記回転筒の周壁を切り欠いた切欠部と、該切欠部により
    形成された断面に開口端を有する凹部とを備えることを
    特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記凹部は、前記送りベアリングの周縁
    の一部に対応する弓形の断面を有することを特徴とする
    請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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CN108420489A (zh) * 2018-01-11 2018-08-21 温州医科大学附属第医院 一种阴茎血管临时阻断器
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