JP2003168423A - 角形蓄電池とその製造方法 - Google Patents

角形蓄電池とその製造方法

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JP2003168423A
JP2003168423A JP2001367319A JP2001367319A JP2003168423A JP 2003168423 A JP2003168423 A JP 2003168423A JP 2001367319 A JP2001367319 A JP 2001367319A JP 2001367319 A JP2001367319 A JP 2001367319A JP 2003168423 A JP2003168423 A JP 2003168423A
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electrode plate
alloy powder
hydrogen storage
storage battery
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JP2001367319A
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Yasuhiko Ikeda
康彦 池田
Masao Takee
正夫 武江
Tatsuya Aizawa
達也 会沢
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 大容量を有し、かつ、環境負荷を有効に低減
することが可能な角形蓄電池とその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 正極板4と、水素吸蔵合金粉末及び結着
剤を含む負極合剤が芯体に担持されている負極板3と
を、セパレータ5を介して積層して成る極板群2が、上
端は開口し、下端は閉塞している角形の外装缶1Aにア
ルカリ電解液と一緒に収容され、前記上端開口部には封
口板が配置されて密閉構造になっている角形蓄電池であ
って、前記極板群2の少なくとも1枚の負極板3bの負
極合剤6bには、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品が
使用されていることを特徴とする角形蓄電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正極板と負極板と
がセパレータを介して積層された極板群を、角形の電池
ケース内に収容した角形蓄電池とその製造方法に関し、
更に詳しくは、再生資源を活用し、環境負荷を有効に低
減することができる角形のニッケル水素蓄電池とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】角形蓄電池は、一般に、まず正極板と負
極板とをセパレータを介して積層して極板群を形成し、
次いで、その極板群を、上端が開口し、下端が閉塞した
角形の外装缶に挿入してから所定の部材を取付け、外装
缶にアルカリ電解液を注入した後、外装缶の開口部を封
口板で気密に密閉して製造される。
【0003】ここで、負極板は、負極活物質と結着剤を
含む負極合剤が導電性を有する芯体に担持されたもので
あって、例えば負極活物質に溶剤と結着剤とを配合・混
合して負極合剤スラリーを作成し、例えばパンチングシ
ート等の芯体に、このスラリーを塗着し、乾燥処理と圧
延処理を施した後、芯体を所定寸法に裁断することによ
り製造される。
【0004】このようにして製造される従来の角形蓄電
池は、円筒形蓄電池に比べ、機器に装着したときのスペ
ース効率が優れる特徴がある。また、近年では、さらに
高容量化を図るため、極板群の最外側に位置し、正極板
と対向せずに利用率が低い負極合剤を除去して、外装缶
と接触する極板群の最外側の表面を、芯体が露出した芯
体露出面とした角形電池が提案されている(特開平10
−312824号参照のこと)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
行技術の角形電池を製造するにあたっては、芯体露出面
を形成するために、例えば負極板が極板群の最外側に位
置する場合、外装缶と接触する負極板の表面に担持され
た負極合剤を掻き落とすことが必要である。そして、掻
き落とされたその負極合剤は産業廃棄物として廃棄する
ことが必要になる。そのため、環境に対する負荷が大き
くなるという問題が生じてくる。
【0006】本発明は上記した先行技術における問題点
を解決し、大容量を有し、かつ、環境負荷を有効に低減
することができる角形蓄電池とその製造方法の提供を目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、正極板と、水素吸蔵合金粉
末及び結着剤を含む負極合剤が芯体に担持されている負
極板とを、セパレータを介して積層して成る極板群が、
上端は開口し、下端は閉塞している角形の外装缶にアル
カリ電解液と一緒に収容され、前記上端開口部には封口
板が配置されて密閉構造になっている角形蓄電池であっ
て、前記極板群の少なくとも一枚の負極板の負極合剤に
は、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品が使用されてい
ることを特徴とする角形蓄電池が提供される。
【0008】また、本発明においては、水素吸蔵合金粉
末及び結着剤からなる負極合剤が芯体に担持された負極
板を製造する工程、正極板と、前記負極板とをセパレー
タを介して積層して極板群を形成する工程、前記極板群
及びアルカリ電解液を上端は開口し、下端は閉塞してい
る角形の外装缶に収容し、封口板で前記外装缶の開口部
を気密に密閉する工程を有する角形蓄電池の製造方法で
あって、前記極板群の少なくとも一枚の負極板を製造す
る際には、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を使用す
ることを特徴とする角形蓄電池の製造方法が提供され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の角形蓄電池の一実
施形態である角形ニッケル水素蓄電池(以下、電池Aと
いう)を図面に則して説明する。図1に示す電池Aは、
上端が開口し、下端が閉塞している外装缶1Aの中に、
後述する極板群2と図示しないアルカリ電解液が収容さ
れ、この外装缶1Aの開口部が封口板1Bで気密に密閉
されることにより全体が密閉構造になっている。
【0010】極板群2は、負極板3及び正極板4がセパ
レータ5を介して交互に複数枚積層された構造になって
いて、正極板4と封口板1Bとの間は集電タブ8により
接続され、それにより封口板1Bの外面上に固定された
正極端子9と正極板4との間は電気的に接続されてい
る。また、負極板3及び正極板4の積層方向に対し、極
板群2の両外側部には、それぞれ負極板3が位置し、負
極端子を兼ねる外装缶1Aの側壁内面と直接接触してい
る。
【0011】最初に、極板群2の両外側部に配置される
負極板について説明する。図2に示したように、極板群
2の外側部に位置する負極板3aは、下部がU字形状に
湾曲した芯体7aを共有する二枚の負極板3a1,3a2
で構成されている。これら二枚の負極板3a1,3a2
うち、一方の負極板3a1は外装缶1Aと接触してい
る。その場合、負極板3a1が外装缶と接触する方の面
では負極合剤が掻き落とされて芯体7aが露出してい
る。そして、負極板3a1と他方の負極板3a2との間の
空間には、セパレータ5を介して1枚の正極板4が挿入
・挟持されている。また、負極板3aにおけるU字形状
の湾曲部では、芯体7aの両面から負極合剤が掻き落と
されて芯体7aが露出している。
【0012】このような構造の負極板3aを極板群2の
外側部に配置して、極板群2は外装缶1Aに挿入され
る。すなわち、図3で示したように、負極板3a,3a
における他方の負極板3a2,3a2間に、それぞれ、セ
パレータ5を介して、二枚の正極板4,4と一枚の負極
板3bが順次積層された極板群2が外装缶1Aの中に収
容されている。
【0013】したがって、図3で示した極板群2におい
ては、最外側に位置する2枚の負極板3a1,3a1は、
その芯体7aの片面の負極合剤が除去されて芯体が露出
し、この芯体が露出した片面が外装缶1Aの内壁面と直
接接触しており、また、極板群2の中央部には、両面に
負極合剤を担持する負極板3bが位置している。そし
て、この負極板3bの芯体7bは、更に極板群2の下部
から延出し、外装缶1Aの底面及び側壁に内接してい
る。
【0014】本発明においては、極板群2の中央部に位
置する負極板3bはその芯体7bに担持される負極合剤
6bの主成分である水素吸蔵合金粉末として、使用済み
の水素吸蔵合金粉末の再生品が使用されることを特徴と
する。ここで、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品とし
ては、蓄電池を製造する際に廃棄された負極合剤スラリ
ー,若しくはその際に掻き落とされた負極合剤,又は廃
棄された蓄電池の負極板から後述するようにして再生さ
れたものが使用される。例えば、極板群2の外側に位置
する負極板3aの湾曲部及び外装缶1Aと接触する方の
面から掻き落とされた負極合剤から、使用済み水素吸蔵
合金粉末を再生することができる。
【0015】上記した電池Aによれば、従来廃棄されて
いた水素吸蔵合金粉末を活用することができるので、水
素吸蔵合金粉末の廃棄量を低減することができ、もって
環境負荷の低減、及び省資源化を図ることが可能とな
る。そして、使用済み水素吸蔵合金の再生品は、極板群
2の中央部に位置する負極板3bに担持された負極合剤
6bにのみ含まれているので、電池Aに含まれる水素吸
蔵合金粉末の全量に占める使用済み水素吸蔵合金粉末の
再生品の含有量の割合は小さい。したがって、電池A
は、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を含んでいるに
もかかわらず、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を含
まない従来の角形蓄電池とほぼ同等の特性を有する。
【0016】また、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品
は、水素吸蔵合金粉末としては単独で負極板3bの負極
合剤6bに含まれていることから、負極板3aの負極合
剤6aに含まれる水素吸蔵合金粉末とは、組成,平均粒
度,及び平衡圧のうち少なくとも一つが異なっていても
良い。すなわち、組成,平均粒度,及び平衡圧のうち少
なくとも一つが互いに異なる2種類の水素吸蔵合金粉末
を混合して用いることは、得られる負極板の特性が異な
ってくるために、従来は行なわれていない。しかし、上
記した電池Aによれば、2種類の水素吸蔵合金粉末を混
合する必要がなく、再生品ではない製造したままの水素
吸蔵合金粉末を負極板3aに、再生品のみを負極板3b
に使用することができる。
【0017】例えば、角形蓄電池の機種変更等で使用す
る水素吸蔵合金粉末の種類が旧型から新型へと変更され
た場合には、新型の水素吸蔵合金粉末を負極板3aに使
用し、既に掻き落とされていた旧型の使用済み水素吸蔵
合金粉末の再生品を負極板3bに使用することができ
る。また、負極板3bは、芯体7bの両面に負極合剤6
bが担持されており、それ自体が廃棄される時まで、一
度担持された負極合剤6bが掻き落とされることがな
い。そのため、負極板3bに担持された使用済み水素吸
蔵合金の再生品を含む負極合剤が、掻き落とされて再び
再生品となるまでにはある程度の時間がかかる。したが
って、電池Aにおいては、幾度も再生されることによっ
て、過度に劣化した使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品
を含むことが防止される。
【0018】そして、本発明においては、極板群2の外
側部に位置する負極板3aは、U字形状の湾曲部と外装
缶1Aと接触する方の面では負極合剤が掻き落とされ
て、いずれも芯体7aが露出している。このため、より
大きな極板群2を外装缶1Aに挿入しても、負極板3a
1と外装缶1Aとの接触に基づいて負極板3aから負極
合剤6aが脱落することがない。そのため、大きな極板
群2を外装缶1A内に隙間なく高密度に収容することが
できる。したがって、電池Aによれば、水素吸蔵合金粉
末の廃棄量を低減することができると同時に、大容量を
得ることができる。
【0019】上記した電池Aは、極板群2の中央部に位
置する負極板3bを除き、従来の角形蓄電池と同様に製
造することができる。すなわち、まず、電極群2の外側
部に位置する負極板3aを作成する。このとき、負極板
3aの湾曲部と外装缶1Aと接触する部分の負極合剤を
掻き落とす。次に、掻き落とされた負極合剤を、純水で
数回撹拌洗浄し、粒度調整を行なって、使用済み水素吸
蔵合金粉末の再生品を得る。そして、この再生品に、水
溶性の結着剤と純水を配合・混合して水素吸蔵合金スラ
リーを作成し、このスラリーを芯体に塗着した後、この
芯体に乾燥・圧延処理を施してから切断して負極板3b
を作成する。
【0020】そして、正極4と、負極板3a,3bと
を、セパレータ5を介して積層して極板群2を作成し、
極板群2を外装缶1Aに収容する。そして、所定の部材
を取付けてからアルカリ電解液を外装缶1A内に注入し
た後、外装缶1Aの開口部に封口板1Bを配置し、レー
ザー溶接により封口板1Bを開口部に固定して、密閉構
造の角形蓄電池Aを製造する。
【0021】本発明においては、負極板3aを作成する
際に、水溶性の結着剤を含む負極合剤スラリーを芯体7
aに塗着し、水溶性の結着剤を含む負極合剤6aを芯体
7aに担持するのが好ましい。負極板3aの負極合剤6
aを形成するための材料であって、負極板3aの湾曲部
及び外装缶1Aと接触する部分から掻き落とされた負極
合剤を、純水で撹拌洗浄することによって、当該負極合
剤に含まれる結着剤成分を溶解・除去することができ、
負極板3bに使用する水素吸蔵合金粉末の再生品を製造
することができるからである。
【0022】そして、このような水溶性の結着剤として
は、ポリエチレンオキサイド,ポリビニールピロリドン
のいずれか又は両者を適宜混合したものをあげることが
できる。また、負極板3aを作成する際に、非水溶性の
結着剤を含む負極合剤を芯体7aに担持しても良い。し
かしその場合、純水では当該負極合剤から完全に結着剤
を取り除くことができないため、有機系溶剤等を使用せ
ねばならず作業が煩雑となる。また、有機系溶剤を使用
して洗浄した場合、再生品に含まれるカーボン等の不純
物量が多くなり、得られる電池の特性に悪影響を及ぼす
可能性がある。
【0023】なお、極板群2の中央部に位置する負極板
3bの負極合剤6bに含まれる水素吸蔵合金粉末は、電
池Aに含まれる水素吸蔵合金粉末の全量に占める割合が
小さく、かつ一種類の水素吸蔵合金粉末から成ることか
ら、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品に限定されるこ
とはない。例えば、負極合剤スラリーの混練条件等によ
り、組成,平均粒度,及び平衡圧のうち少なくとも一つ
が規格外となってしまったものであっても良い。従来、
これらは廃棄処分されていたが、本発明によってこれら
を再利用することが可能となった。
【0024】
【実施例】実施例1,2,比較例1 表1に示したように、製造されたままの水素吸蔵合金粉
末、または使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を含む負
極合剤スラリーを用いて製造された負極板が、極板群の
所定位置に配置された、図1,2に示した構造を有する
公称容量900mAhの角形蓄電池を作成した。なお、
表1の組成式中のMmとは、ミッシュメタルである。
【0025】ここで、電極群の外側部に位置する負極板
3aの作成にあたっては、まず、表1に示した組成とな
るよう材料の合金粉末を配合・混合し、この混合粉末を
大気成分である炭素,酸素及び窒素の含有量が所定濃度
以下となるように減圧状態の下で溶製・鋳造した。そし
て、得られた合金の塊を平均粒度が50μmの粉末とな
るようにボールミルで粉砕し、水素吸蔵合金粉末を製造
した。
【0026】次に、上記の如く製造されたままの状態に
ある水素吸蔵合金粉末100質量部に対し、約0.5質
量部のポリビニールピロリドン,約0.5質量部のポリ
エチレンオキサイド,および適当量の純水を混合して水
素吸蔵合金スラリーを作成した。そして、このスラリー
をパンチングメタルの両面に塗着し、このパンチングメ
タルに乾燥処理及び圧延処理を施してから、目的形状の
負極板3aにおいて湾曲部及び負極板3a1の外装缶1
Aと接触する部分に相当する個所から負極合剤を掻き落
とした。その後に、このパンチングメタルを所定の大き
さに裁断し、U字形状に湾曲させて、電極群の外側部に
位置する負極板3aを作成した。
【0027】また、実施例1の極板群の中央部に位置す
る負極板3bの作成にあたっては、まず、負極板3aを
製造する際に掻き落とされた負極合剤を純水で数回撹拌
洗浄した後、篩を用いて粒度調整を行い、平均粒度が約
50μmの使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を得た。
次に、この使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を用いた
以外は、電極群の外側部に位置する負極板3aを製造し
た場合と同様にして水素吸蔵合金スラリーを作成した。
そして、得られたスラリーをパンチングメタルの両面に
塗着し、このパンチングメタルに乾燥処理及び圧延処理
を施した後、所定寸法に切断して電極群の中央部に位置
する負極板3bを作成した。
【0028】そして、実施例2の負極板3bの作成にあ
たっては、表1に示したように、実施例1の負極板3a
に担持された水素吸蔵合金粉末とは異なる組成を有する
水素吸蔵合金粉末を用意した。そして、この水素吸蔵合
金粉末を含む負極合剤が担持された負極板を一旦作成し
た後、そこから負極合剤を掻き落とし、この掻き落とさ
れた負極合剤を純水で数回撹拌洗浄した後、篩を用いて
粒度調整を行い、平均粒度が約50μmの使用済み水素
吸蔵合金の再生品を作成した。
【0029】また、比較例1の極板群2の負極板3bの
作成にあたっては、実施例1の負極板3aを製造する際
に使用した負極合剤スラリーをパンチングシートに塗着
した以外は実施例1の場合と同様にして、極板群の中央
部に位置する負極板3bを作成した。なお、正極板4と
しては、主活物質として水酸化ニッケルを含む正極合剤
がパンチングシートに担持されたものを用い、セパレー
タ5には、ポリプロピレン製の不織布を用いた。そし
て、アルカリ電解液としては、水酸化リチウム,水酸化
カリウム,及び水酸化ナトリウムからなるものを用い
た。
【0030】1)電池の活性化 上述のように作製した各電池に、室温(約25℃)にて
0.1It(90mA)で16時間充電した後に1時間
休止し、その後、0.2It(180mA)で終止電圧
1.0Vまで放電させた後に1時間休止するという充放
電サイクルを3サイクル繰り返し、各電池を活性化し
た。
【0031】2)電池の特性評価 活性化された各電池に、室温(約25℃)にて0.1I
t(90mA)で16時間充電した後に1時間休止し、
その後、1It(900mA)で終止電圧1.0Vまで
放電させたときの1It(900mA)放電容量を求め
た。また、活性化された各電池に、室温(約25℃)に
て0.1It(90mA)で16時間充電した後に1時
間休止し、その後、4It(3600mA)で終止電圧
1.0Vまで放電させたときの4It(3600mA)
放電容量を求めた。
【0032】以上の結果を、比較例1の電池の各放電容
量の値を100として表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】表1より以下のことが明らかである。実施
例1,2および比較例1の電池の間では、1It(90
0mA)放電容量の有意差は認められなかった。また、
実施例1,2および比較例1の電池の間では、4It
(3600mA)という高率で放電させた4It(36
00mA)放電容量(高率放電容量)についても、ほと
んど差は認められなかった。
【0035】これらのことから、極板群の中央部に位置
する負極板に使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を使用
した実施例1の電池は、使用済み水素吸蔵合金粉末の再
生品を使用しない比較例1の電池と同等の特性を有して
いることがわかる。また、極板群の中央部に位置する負
極板に使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を使用し、か
つ、極板群の中央部及び外側部に位置する負極板に含ま
れる水素吸蔵合金粉末の組成が互いに異なる実施例2の
電池は、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を使用せ
ず、かつ、極板群の中央部及び外側部に位置する負極板
に含まれる水素吸蔵合金粉末の組成が同一である比較例
1の電池と同等の特性を有していることがわかる。
【0036】
【本発明の効果】以上の説明であきらかなように、本発
明の角形蓄電池とその製造方法によれば、極板群の中央
側の負極板に再生水素吸蔵合金材料を使用することによ
り、産業廃棄物として廃棄する水素吸蔵合金量の低減化
を図れ、環境負荷の低減,循環型社会へ寄与することが
大である。
【0037】そして、本発明の角形蓄電池は、使用済み
水素吸蔵合金粉末の再生品を含んでいるにもかかわら
ず、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を含まない角形
蓄電池の場合と比べて同等の特性を有し、工業的価値及
び環境保護の調和へ寄与することが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】角形蓄電池の一例を示す部分断面斜視図であ
る。
【図2】角形蓄電池に用いられ、極板群の外側部に位置
する負極板の一例を示す断面図である。
【図3】角形蓄電池に用いられる極板群の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 電池ケース 1A 外装缶 1B 封口体 2 極板群 3 負極板 3a 極板群の外側部の負極板 3b 極板群の中央部の負極板 4 正極板 5 セパレータ 6 負極合剤 6a 負極板3aの負極合剤 6b 負極板3bの負極合剤 7 芯体 7a 負極板3aの芯体 7b 負極板3bの芯体 8 集電タブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 4/62 H01M 4/62 C 10/28 10/28 Z 10/34 10/34 (72)発明者 会沢 達也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA13 CC06 DD13 5H022 AA04 BB21 CC30 5H028 AA01 AA07 AA08 BB00 BB01 5H050 AA17 BA14 CA03 CB16 CB17 DA03 DA04 DA11 EA23 FA12 FA17 GA00 HA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極板と、水素吸蔵合金粉末及び結着剤
    を含む負極合剤が芯体に担持されている負極板とを、セ
    パレータを介して積層して成る極板群が、上端は開口
    し、下端は閉塞している角形の外装缶にアルカリ電解液
    と一緒に収容され、前記上端開口部には封口板が配置さ
    れて密閉構造になっている角形蓄電池であって、 前記極板群の少なくとも一枚の負極板の負極合剤には、
    使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品が使用されているこ
    とを特徴とする角形蓄電池。
  2. 【請求項2】 前記極板群の中央部に位置する少なくと
    も一枚の負極板の負極合剤には、使用済み水素吸蔵合金
    粉末の再生品が使用され、前記極板群の外側部に位置す
    る負極板は、下部がU字形状に湾曲した二枚の負極板か
    ら成り、一方の負極板は前記外装缶と接触し、他方の負
    極板との間にはセパレータを介して一枚の正極板が挟持
    され、かつ、前記U字形状の湾曲部と前記一方の負極板
    の前記外装缶との接触部では、いずれも芯体が露出して
    いる請求項1の角形蓄電池。
  3. 【請求項3】 前記使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品
    は、前記極板群の外側部に位置する負極板の負極合剤に
    含まれる水素吸蔵合金粉末と、組成,平均粒度,及び平
    衡圧のうち少なくとも一つが異なる請求項1または2の
    角形蓄電池。
  4. 【請求項4】 前記使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品
    が、前記極板群の外側部に位置する負極板の負極合剤の
    形成材料から再生されたものである請求項1〜3のいず
    れかの角形蓄電池。
  5. 【請求項5】 前記結着剤が水溶性である請求項1〜4
    のいずれかの角形蓄電池。
  6. 【請求項6】 前記結着剤は、ポリエチレンオキサイド
    または/およびポリビニールピロリドンである請求項5
    の角形蓄電池。
  7. 【請求項7】 正極板と、水素吸蔵合金粉末及び結着剤
    を含む負極合剤が芯体に担持されている負極板とを、セ
    パレータを介して積層して成る極板群が、上端は開口
    し、下端は閉塞している角形の外装缶にアルカリ電解液
    と一緒に収容され、前記上端開口部には封口板が配置さ
    れて密閉構造になっている角形蓄電池であって、 前記極板群の少なくとも一枚の負極板の負極合剤には、
    残りの負極板の負極合剤と、組成,平均粒度,及び平衡
    圧のうち少なくとも一つが異なる水素吸蔵合金粉末が使
    用されていることを特徴とする角形蓄電池。
  8. 【請求項8】 水素吸蔵合金粉末及び結着剤を含む負極
    合剤が芯体に担持された負極板を製造する工程、 正極板と、前記負極板とをセパレータを介して積層して
    極板群を形成する工程、上端は開口し、下端は閉塞して
    いる角形の外装缶に前記極板群及びアルカリ電解液を収
    容し、封口板で前記外装缶の開口部を気密に密閉する工
    程を有する角形蓄電池の製造方法であって、 前記極板群の少なくとも1枚の負極板を製造する際に
    は、使用済み水素吸蔵合金粉末の再生品を使用すること
    を特徴とする角形蓄電池の製造方法。
  9. 【請求項9】 更に、前記極板群の外側部に位置する負
    極板の負極合剤の形成材料から、前記使用済み再生水素
    吸蔵合金粉末の再生品を得る工程を備える請求項8の角
    形蓄電池の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記結着剤が水溶性であり、前記使用
    済み水素吸蔵合金粉末を純水で洗浄することにより前記
    再生品を得る請求項9の角形蓄電池の製造方法。
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