JP2003167436A - 現像装置およびそれを用いた電子写真装置 - Google Patents

現像装置およびそれを用いた電子写真装置

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JP2003167436A
JP2003167436A JP2001366786A JP2001366786A JP2003167436A JP 2003167436 A JP2003167436 A JP 2003167436A JP 2001366786 A JP2001366786 A JP 2001366786A JP 2001366786 A JP2001366786 A JP 2001366786A JP 2003167436 A JP2003167436 A JP 2003167436A
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light
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JP2001366786A
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Tasuke Kamimura
太介 上村
Kiyoshi Toizumi
潔 戸泉
Toshimitsu Goto
利充 後藤
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーの劣化防止、即ちトナーの破壊やブレ
ードヘの融着防止を可能とし、現像の信頼性を向上させ
る。 【解決手段】 トナー規制ブレード14上において、現
像ローラ13と非接触となる領域に電子放出部15を形
成し、該電子放出部15に紫外線照射器16から紫外線
を照射することで、光電効果による光電子を放出させ
る。放出された光電子を現像ローラ13上に層形成され
たトナーに降り注ぐことによって、トナーに負荷を与え
ることなく帯電を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
およびファクシミリなどの電子写真装置に用いられる現
像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタおよびファク
シミリなどの電子写真装置においては、静電潜像を担持
搬送する感光体に対して現像手段にトナーが供給され、
感光体の表面上の静電潜像がトナーによって現像(可視
化)される。このような現像装置では、トナーは現像ロ
ーラ表面に供給ローラにより周方向から順次供給され、
現像ローラの回転により感光体へ向けて担持搬送され
る。
【0003】また、上記現像ローラ上に形成されるトナ
ー層は、供給ローラよりも現像ローラの回転方向下流側
に設けられたブレードによって、現像ローラ上でその層
厚が規制される。このとき同時に、トナーは、ブレード
との摩擦により電荷を帯びる(摩擦帯電)。帯電された
トナーは、現像ローラにより、さらに回転方向下流側に
位置する感光体との対向部まで担持搬送されて、感光体
表面上の静電潜像に対して静電的に供給され、静電潜像
をトナー像として現像(可視化)する。可視化されたト
ナー像は、転写手段によって記録紙に転写された後、定
着手段によって加熱および加圧され、記録紙上に定着さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
構成では、層厚規制部材であるブレードはトナーの層厚
を規制すると同時に、トナーを摩擦帯電させるためにも
使用されている。すなわち、上記従来の構成では、トナ
ーをブレードとの摩擦により帯電させているため、トナ
ーにおいて所望の帯電量を得るために、ブレードを現像
ローラに対して比較的大きな加圧力(F)をもって圧接
させている。
【0005】このように、ブレードによってトナーに対
して大きな加圧力が作用する構成では、この加圧力によ
ってトナーの破壊が生じる恐れがある。
【0006】また、上記摩擦帯電方式におけるエネルギ
ー収支では、以下のことがいえる。すなわち、現像ロー
ラの駆動エネルギー(Ek)は、ブレードの作用によっ
てトナー層厚規制エネルギー(Es)とトナー帯電エネ
ルギー(Et)とに変換されるが、一部は熱ロスエネル
ギー(El)として消費される。
【0007】このときに発生する熱ロスエネルギー(E
1)によっては、トナーが軟化することでトナーの破壊
が促進される、あるいは、軟化したトナーがブレード表
面に融着してトナーの摩擦帯電特性が劣化するといった
問題が生じる。
【0008】特に、近年では、省エネ技術として、トナ
ーの軟化点を低減させて定着エネルギーを削減する、あ
るいは、トナーの顔料部数を増加させて着色力を高める
(トナーの耐破壊性が低下する)といったトナーの改良
が進んでいる。しかしながら、上記従来の摩擦帯電方式
は、上述の如くトナーに対する加圧力や熱的負荷が大き
いため、このようなトナーには適合できていない。
【0009】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、トナーの劣化防止、即ち
トナーの破壊やブレードヘの融着防止を可能とし、現像
の信頼性を向上させることができる現像装置、特に、定
着エネルギーを削減するために軟化点を低減したトナー
や、着色力を高めるために顔料部数を増加させたトナー
にも適合できる現像装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の現像装置は、上
記の課題を解決するために、電子写真装置に用いられ、
帯電された現像剤によって、該電子写真装置の潜像保持
体上に形成されている静電潜像を現像する現像装置にお
いて、現像剤を保持し、上記潜像保持体に搬送する現像
剤担持体と、上記現像剤に対して帯電を施す現像剤帯電
手段とを有しており、上記現像剤帯電手段は、上記現像
剤担持体に対して非接触に配置されると共に帯電される
現像剤に向けて電子を放出可能な電子放出部を備えてお
り、該電子放出部より放出された電子を該現像剤に向け
て降り注ぐことにより現像剤を帯電するようになってい
ることを特徴としている。
【0011】上記の構成によれば、上記現像装置は、上
記現像剤帯電手段によって現像剤の帯電を行うことがで
きる。このとき、上記現像剤担持体上に層形成される現
像剤に対して層厚規制を行う層厚規制ブレードは、従来
のように、トナー層厚規制機能およびトナー帯電機能の
両方の機能を有する必要はなく、トナー層厚規制機能の
みに特化することができる。
【0012】また、上記現像剤帯電手段は、上記現像剤
担持体に対して非接触に配置されると共に、上記電子放
出部より放出された電子を該現像剤に向けて降り注ぐこ
とにより現像剤を帯電するようになっている。すなわ
ち、上記上記現像剤帯電手段は、現像剤に対し無負荷で
帯電を行うことができる。
【0013】このため、上記現像装置では、上記層厚規
制ブレードの上記現像剤担持体に対する圧接力を従来の
層厚規制ブレードに比べて大幅に低減することができ、
上記現像剤に作用する負荷(機械的負荷および熱的負
荷)を減少せしめて、現像剤の破壊や融着を防止するこ
とができる。
【0014】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段が光照射手段を備えていると共に、上記電子放出部
は上記光照射手段から光を照射されることにより、光電
効果によって電子を放出するものであることが好まし
い。
【0015】上記の構成によれば、上記現像剤帯電手段
は、現像剤に対して熱的負荷を与えることなく電子を放
出できる。すなわち、上記電子放出部が電子を放出する
ための現象として、光電効果の他に熱電子放出が考えら
れるが、光電効果は上記電子放出部を過熱する必要はな
く、電子の放出に好適に利用できる。
【0016】また、上記現像装置では、上記電子放出部
が、上記現像剤担持体上に層形成される現像剤に対して
層厚規制する層厚規制ブレードの、現像剤担持体との接
触領域以外の領域に形成されている構成とすることがで
きる。
【0017】上記の構成によれば、上記電子放出部を層
厚規制ブレードの一部に形成することによって、電子放
出部を設けるための新たな部材が必要なく、部材点数の
削減を図ることができる。
【0018】また、上記現像装置では、上記光照射手段
は、上記層厚規制ブレードに対して、現像剤担持体との
対向面側の反対側に配置されていると共に、上記層厚規
制ブレードは、電子放出部となる領域に開口部が設けら
れており、かつ、電子放出部となる領域では少なくとも
光照射手段との対向面側に、該光照射手段から光を照射
された時に電子を放出する光電膜が形成されている構成
とすることができる。
【0019】上記の構成によれば、上記光電膜において
光照射手段からの照射光により発生した光電子は、上記
開口部を通過して現像剤担持体側に向かい、該現像剤担
持体上に層形成されている現像剤を帯電させる。このた
め、上記光照射手段は、上記層厚規制ブレードに対し
て、配置スペースの取りやすい現像剤担持体との対向面
側の反対側に配置でき、設計が容易となる。
【0020】また、上記現像装置では、上記開口部は、
(光照射面側の開口面積)>(電子放出面側の開口面
積)となるような傾斜を有しており、上記光電膜は、電
子放出部となる領域で、少なくとも上記光照射手段との
対向面側と上記開口部の内面とに形成されている構成と
することができる。
【0021】上記の構成によれば、電子放出部となる領
域で、上記光照射手段との対向面側以外に上記開口部の
内面に形成される光電膜も、上記光照射手段からの照射
光を受けて光電子を放出するため、上記照射光の利用効
率が向上する。
【0022】また、上記現像装置では、上記光照射手段
は、上記層厚規制ブレードに対して、現像剤担持体との
接触側の反対側に配置されていると共に、上記層厚規制
ブレードは、光透過性を有する基材の上記電子放出部と
なる領域であり、かつ現像剤担持体との対向面側に、該
光照射手段から光を照射された時に電子を放出する光電
膜が形成されている構成とすることができる。
【0023】上記の構成によれば、上記光照射手段から
の照射光は光透過性を有する基材を透過して光電膜に到
達し、光電効果によって発生した光電子を現像剤担持体
側に向かって放出することで該現像剤担持体上に層形成
されている現像剤を帯電させる。このため、上記光照射
手段は、上記層厚規制ブレードに対して、配置スペース
の取りやすい現像剤担持体との対向面側の反対側に配置
でき、設計が容易となる。
【0024】また、上記現像装置では、上記層厚規制ブ
レードは、上記現像剤担持体に対して絶縁されていると
共に、上記現像剤帯電手段は、上記層厚規制ブレードと
上記現像剤担持体との間に電気的なバイアスを印加する
バイアス印加手段を備えている構成とすることが好まし
い。
【0025】上記の構成によれば、上記光電膜から放出
される光電子が、上記バイアスによって現像剤担持体側
に引き寄せられる。さらに、引き寄せられた電子は上記
バイアスによって加速されて電子なだれ現象を引き起こ
し、現像剤の帯電に寄与する電子を増幅することができ
る。これにより、高い帯電効率を得ることができる。
【0026】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段は、上記現像剤担持体上に層形成される前の、現像
装置内で凝集度の低い状態にある現像剤に対して帯電を
行う構成とすることができる。
【0027】上記の構成によれば、上記現像剤帯電手段
は、凝集度の低い状態にある現像剤に対して帯電を行う
ため、各現像剤の粒子に対し電子が付着しやすくなり、
現像剤における帯電の均一度を上げることができる。
【0028】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段は、現像剤担持体の表面に現像剤を供給する現像剤
供給手段の上流側に配置される構成とすることができ
る。
【0029】上記の構成によれば、上記現像剤帯電手段
は、現像剤供給手段の上流側にて現像剤の帯電を行うた
め、その下流における現像剤供給手段、現像剤担持体お
よび層厚規制ブレードの作用により、帯電された現像剤
に攪拌作用が生じ、現像剤における最終的な帯電の均一
度を上げることができる。
【0030】また、上記現像装置では、現像装置が、未
帯電の現像剤を貯蔵するホッパーと、上記ホッパーに対
してその下流に配置され、該ホッパーから現像剤の補給
をうける現像槽とを備えていると共に、上記現像剤帯電
手段は、上記ホッパーと上記現像槽との間に配置され、
ホッパーから現像槽へ向けて落下して補給される現像剤
に対して帯電を行うものである構成とすることができ
る。
【0031】上記の構成によれば、上記現像剤帯電手段
は、ホッパーから現像槽へ向けて落下して補給される現
像剤に対して帯電を行うものであるため、帯電を受ける
現像剤は凝集度の低い状態にあり、各現像剤の粒子に対
し電子が付着しやすくなり、現像剤における帯電の均一
度を上げることができる。また、帯電された現像剤は、
現像層における現像剤供給手段、現像剤担持体および層
厚規制ブレードによって攪拌作用を受け、現像剤におけ
る最終的な帯電の均一度をさらに上げることができる。
【0032】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段は、電子放出部が形成される領域を有する筒状の帯
電部材と、上記帯電部材の内部に配置される全方位に光
照射可能な光照射手段とを備えている構成とすることが
できる。
【0033】上記の構成によれば、上記光照射手段から
照射される光を、上記帯電部材に広範囲に形成される電
子放出部に照射することができ、上記照射光の利用効率
を上げることができる。
【0034】また、上記現像装置では、上記帯電部材
は、電子放出部となる領域に開口部が設けられており、
かつ、電子放出部となる領域では少なくとも該帯電部材
の内周面側に、上記光照射手段から光を照射された時に
電子を放出する光電膜が形成されている構成とすること
ができる。
【0035】上記の構成によれば、上記光電膜において
光照射手段からの照射光により発生した光電子は、上記
開口部を通過して帯電部材の外周面側から放出されるた
め、該帯電部材の外部を通過する現像剤を帯電させるこ
とができる。
【0036】また、上記現像装置では、上記帯電部材
は、光透過性を有する筒状基材の外周面側に、上記光照
射手段から光を照射された時に電子を放出する光電膜が
形成されている構成とすることができる。
【0037】上記の構成によれば、上記光照射手段から
の照射光は光透過性を有する筒状基材を透過して光電膜
に到達し、光電効果によって発生した光電子を帯電部材
の外周面側から放出する。このため、帯電部材の外部を
通過する現像剤を帯電させることができる。
【0038】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段は、全方位に光照射可能な光照射手段の外周面に、
該光照射手段から光を照射された時に電子を放出する光
電膜が形成されている構成とすることができる。
【0039】上記の構成によれば、上記光照射手段から
の照射光は直接光電膜に到達し、光電効果によって発生
した光電子を帯電部材の外周面側から放出する。このた
め、帯電部材の外部を通過する現像剤を帯電させること
ができる。また、上記光電膜を光照射手段の外周面に形
成することで、上記現像剤帯電手段における部品点数を
削減できる。
【0040】また、上記現像装置では、電子放出部の少
なくとも一部の領域と対向する電極板と、上記電子放出
部と上記電極板との間に電気的なバイアスを印加するバ
イアス印加手段とを備えていることが好ましい。
【0041】上記の構成によれば、上記電子放出部の光
電膜から放出される光電子が、上記バイアスによって現
像剤に引き寄せられるため、帯電部材の外部(より具体
的には、電子放出部と電極板との間)を通過する現像剤
に対し電子をより多く与えることができる。さらに、引
き寄せられた電子は上記バイアスによって加速されて電
子なだれ現象を引き起こし、現像剤の帯電に寄与する電
子を増幅することができる。これにより、高い帯電効率
を得ることができる。
【0042】また、上記現像装置では、上記現像剤は非
磁性一成分トナーであることが好ましい。
【0043】上記の構成によれば、トナー融着の問題が
顕著に発生する非磁性一成分トナーの帯電に対して、本
発明の現像装置を適用することで特に好適な効果が得ら
れる。
【0044】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]本発明の実施の
一形態について図1および図2に基づいて説明すれば、
以下の通りである。まず、本実施の形態1に係る現像装
置の概略構成を、図1を参照して説明する。
【0045】現像装置10は、図1に示すように、感光
体ドラム2と対向するように配置され、該感光体ドラム
2の表面に形成される静電潜像を、現像剤として例えば
1成分系の非磁性よりなるトナー(現像剤)を用いて現
像する。現像装置10は、トナーを収容する容器状の現
像槽11、供給ローラ(現像剤供給手段)12、現像ロ
ーラ(現像剤担持体)13、およびトナー規制ブレード
(層厚規制ブレード)14を備えた構成となっている。
【0046】供給ローラ12は、現像装置10内に配置
されており、現像ローラ13と互いの外周面同士が対面
するように回転可能に連設され、現像槽11内のトナー
を現像ローラ13の外周面に供給する。
【0047】現像ローラ13は、現像装置10内に感光
体ドラム(潜像保持体)2と対向する箇所にて回転可能
に配置されており、供給ローラ12により供給されたト
ナーを感光体ドラム2に向けて担持搬送する。
【0048】トナー規制ブレード14は、現像ローラ1
3の回転方向に対し、供給ローラ12の下流側、かつ感
光体ドラム2の上流側にて現像ローラ13と接触して配
置され、現像ローラ13表面に形成されるトナー層を層
厚規制する。
【0049】さらに、現像装置10は、感光体ドラム2
に供給されるトナーを所定の電荷量に帯電させるための
トナー帯電手段(現像剤帯電手段)として、トナー規制
ブレード14の一部に具備された電子放出部15と、該
電子放出部15に対して紫外線を照射する紫外線照射器
(光照射手段)16とを備えている。このトナー帯電手
段の詳細については後述する。
【0050】ここで、上記現像装置10を備えた電子写
真装置におけるプロセス部を簡単に説明する。
【0051】上記プロセス部は、図1に示すように、主
に感光体ドラム2、帯電ローラ3、露光手段(図示せ
ず)、現像装置10、転写用放電ローラ4、クリーニン
グ手段(図示せず)、除電手段(図示せず)、定着ロー
ラ5からなる。また、図1中において、Pは記録用紙、
Lは上記露光手段から照射されて感光体ドラム2表面に
静電潜像を書き込む光ビームを示している。
【0052】感光体ドラム2は、所定方向(図1に示す
矢印A方向)に回転しており、まず、その外周表面が帯
電ローラ3によって均一帯電される。均一帯電された感
光体ドラム2の表面には、露光手段により画像データに
応じて制御される光ビームLが照射され、静電潜像が形
成される。
【0053】感光体ドラム2上に形成された上記静電潜
像は、感光体ドラム2の回転によって、現像装置10と
対向する位置まで移動し、該現像装置10によってトナ
ーを供給されて可視化される(感光体ドラム2上にトナ
ー像が形成される)。このとき、現像装置10の現像ロ
ーラ13は、感光体ドラム2に供給するトナーを担持搬
送するために所定方向(図1に示す矢印B方向)に回転
している。
【0054】尚、本実施の形態1では、感光体ドラム2
は、有機光半導体で構成されており、−700V(帯電
ローラ3による帯電量)に帯電して、周速度が50mm
/sでA方向に回転している。現像ローラ13は、円筒
状の導電性ゴム弾性材料で構成されており、−400V
の現像バイアスが印加されて感光体ドラム2と等しい周
速度でB方向に回転している。供給ローラ12は、円筒
状の発泡性ゴム弾性材料で構成されており、感光体ドラ
ム2と等しい周速度でB方向に回転している。
【0055】転写用放電ローラ4は、感光体ドラム2上
に現像によって形成されたトナー像を用紙Pに転写す
る。感光体ドラム2の回転方向における転写用放電ロー
ラ4の下流側には、さらにクリーニング手段および除電
手段が配置され、該クリーニング手段は転写後の感光体
ドラム2表面の残留トナーを除去し、該所電手段は感光
体ドラム2表面を除電する。
【0056】トナー像が転写された後の用紙Pは定着ロ
ーラ5に搬送され、該用紙Pが上下一対の定着ローラ5
の間を通過する際に加熱および加圧を受け、トナー像が
用紙P上に定着される。
【0057】次に、現像装置10における現像の詳細過
程を説明する。
【0058】現像装置10では、上述したように、供給
ローラ12より現像ローラ13表面にトナーを順次供給
して、現像ローラ13がトナーを保持した状態で回転運
動する。これにより、現像ローラ13によって搬送され
るトナーが現像ローラ13とトナー規制ブレード14の
接触領域Wsとの間に案内され、現像ローラ13上のト
ナーの層厚が規制される。尚、接触領域Wsは、トナー
規制ブレード14の先端に設けられている。
【0059】トナー規制ブレード14によって現像ロー
ラ13上に層厚規制されたトナーは、トナー帯電手段を
構成する電子放出部15および紫外線照射器16によっ
て、電荷を与えられ、現像に必要な帯電量まで帯電され
る。すなわち、トナー規制ブレード14に形成された電
子放出部15に対して紫外線照射器16から紫外線を照
射することによって、光電効果によって電子放出部15
から光電子が誘起される。この光電子は現像ローラ13
上のトナーに向けて放出され、トナーが所望の帯電量に
帯電する。尚、上記紫外線照射器16の発光は、現像ロ
ーラ13の回転と同期させれば、電力消費の増加につな
がる不必要な発光を抑制でき好ましい。また、図示はし
ていないが、電子放出部15と紫外線照射器16との間
は、トナーが入り込んで光照射の障害とならないように
シールされることが好ましい。
【0060】上記構成のトナー帯電手段において、電子
放出部15は、トナー規制ブレード14上の接触領域W
sとは別の位置に形成されており、電子放出部15は現
像ローラ13上のトナーとは非接触となっているため、
トナーに対して無負荷の状態で帯電を行うことができ
る。このため、現像装置10では、トナー規制ブレード
14は、現像ローラ13に対して少なくともトナーの層
厚規制に必要な程度の力にて圧接されていればよく、ト
ナー規制ブレード14によるトナーへの加圧力および熱
的負荷を大幅に低減することができる。
【0061】また、電子放出部15の形成領域は、現像
ローラ13とは完全に非接触であるため、その表面粗さ
がトナーの層形成に及ぼすことはなく、該電子放出部1
5の表面粗さが設計上の制約を受けることはない。
【0062】上記トナー帯電手段によって所定の帯電量
まで帯電されたトナーは、さらに現像ローラ13の回転
によって感光体ドラム2との対向部まで送られ、感光体
ドラム2の表面上の静電潜像に対して、静電的に供給さ
れ、該静電潜像をトナー像として現像(可視化)する。
【0063】続いて、上記トナー規制ブレード14の具
体的構成を、図2(a)および(b)を参照して説明す
る。
【0064】トナー規制ブレード14は、例えば、基材
としてSUSの金属(すなわち、導電性基材)を使用し
ており、電子放出部15が形成される領域では、図2
(a)および(b)に示すように、エッチング加工等に
より複数の開口部151が設けられている。さらに、電
子放出部15が形成される領域には、光電面152とし
て薄膜のアルミニウムが例えば蒸着によって積層されて
いる。
【0065】図2(a)の記載では、上記開口部151
は、円形状の小径穴が多数形成された構成となっている
が、本発明においては開口部151の形状は特に限定さ
れるものではなく、四角や三角の形状であってもよく、
また、スリット形状の開口部であってもよい。
【0066】また、光電面152を形成する材料は、上
述のようなアルミニウムに限定されるものではなく、光
の照射を受けたときに光電効果が生じるものであれば、
この他にTa等の金属、Mg−Ag等の合金、半導体、
導電ポリマーなどであってもよい。また、上記光電面1
52は、トナー規制ブレード14において、必ずしも図
2(b)に示すように両面に形成されている必要はな
く、少なくとも紫外線照射器16との対向面側に形成さ
れていればよい。
【0067】さらに、上記電子放出部15に照射される
光は、上述のような紫外線に限定されるものではなく、
光電面152を形成する材料に対して光電効果を起こし
うる波長を有するものであれば、可視光線やX線等であ
ってもよい。
【0068】上記構成のトナー規制ブレード14におい
て、電子放出部15の光電面152に紫外線が照射され
ると、該光電面152にて光電効果による光電子が誘起
される。この光電子は、主に、紫外線の照射面側、すな
わち、紫外線照射器16との対向面側において発生する
ものであるが、発生した光電子の一部は、電子放出部1
5の開口部151を通って現像ローラ13との対向面側
からトナーに向けて放射され、トナーの帯電に寄与す
る。
【0069】また、電子放出部15において、該電子放
出部15が電気的にフロートの状態であれば、電子放出
部15の光電面152が光電子を放出しつづけることが
できないことは容易に理解できる。このため、電子放出
部15は、光電面152から放出した分の電子を外部か
ら供給可能な構成とする必要がある。ここで、上記電子
放出部15は、SUSからなるトナー規制ブレード14
の基材上に光電面152としてアルミニウム薄膜を蒸着
した構成であるため、トナー規制ブレード14の基材を
接地することにより上記構成は容易に実現できる。
【0070】このように、本実施の形態1に係る現像装
置10は、トナー規制ブレード14の圧接力を従来の摩
擦帯電方式を用いた現像装置に比べ大幅に低減すること
ができる。これにより、トナー規制ブレード14による
トナーへの加圧力および熱的負荷が大幅に低減され、ト
ナー破壊やトナー規制ブレード14へのトナー融着とい
った不具合を回避できる。
【0071】[実施の形態2]本発明の他の実施の一形
態について図3ないし図7に基づいて説明すれば、以下
の通りである。
【0072】上記実施の形態1に係る現像装置10で
は、光電効果によって光電面152から誘起された光電
子は、電子放出部15の開口部151を通って現像ロー
ラ13との対向面側からトナーに向けて放射される。し
かしながら、上記構成において、トナー規制ブレード1
4の光照射面側で発生する光電子は、開口部151を通
過するとは限らず、該開口部151を通過しない光電子
はトナーの帯電には寄与しない。このため、上記現像装
置10のトナー帯電手段では、そのトナー帯電効率はあ
まり高くない。
【0073】本実施の形態2では、現像装置においてト
ナー帯電効率を向上させることのできる好適例を説明す
る。
【0074】本実施の形態2に係る現像装置10’は、
図3に示すように、現像装置10の構成においてトナー
規制ブレード14をトナー規制ブレード14’に代える
と共に、該トナー規制ブレード14’と現像ローラ13
との間に電気的バイアスを印加する構成となっている。
このため、トナー規制ブレード14’はバイアス印加手
段19と接続されている。このバイアス印加手段19
は、トナー規制ブレード14’の基材に接続する構成と
することができる。また、現像ローラ13側のバイアス
印加手段20は、感光体ドラム2と現像ローラ13との
間で現像バイアスを印加するためのバイアス印加手段を
そのまま兼用することができる。現像装置10’におい
てその他の構成は現像装置10と同じである。
【0075】トナー規制ブレード14’の具体的構成
を、図4(a)および(b)を参照して説明する。
【0076】トナー規制ブレード14’は、トナー規制
ブレード14とほぼ同様の構成であるが、図4(b)に
示すように、現像ローラ13との接触領域Wsにおいて
絶縁層17および金属層18が設けられている点が異な
っている。尚、トナー規制ブレード14’上に形成され
る電子放出部15の構成は、トナー規制ブレード14と
同様の構成である。
【0077】現像装置10’では、トナー規制ブレード
14’と現像ローラ13との間に電気的バイアスを印加
するため、現像装置10のようにトナー規制ブレード1
4の導電性基材と現像ローラ13とが直接接触する構成
であれば、トナー規制ブレード14と現像ローラ13と
の間が導通してしまい上述のような電気的バイアスを印
加することができない。
【0078】すなわち、絶縁層17は、現像ローラ13
とトナー規制ブレード14’の基材との間を絶縁するた
めに設けられるものであり、例えば、上記基材の上に厚
さ80μmのフッ素樹脂層として形成される。
【0079】また、金属層18は、現像ローラ13の表
面において均一なトナー層が形成されるように、現像ロ
ーラ13との接触面において適切な硬度や表面粗さを提
供するものである。金属層18としては、例えば、厚さ
20μmのSUSの金属層が積層される。
【0080】尚、現像ローラとトナー規制ブレードとの
間を絶縁する構成としては、上述のようにトナー規制ブ
レード側に絶縁層を設ける構成に限定されるものではな
く、導電性基材からなる現像ローラの外周層に、例えば
ゴム等の絶縁層を設ける構成であってもよい。
【0081】上記構成の現像装置10’では、トナー規
制ブレード14’と現像ローラ13との間に電気的バイ
アスを印加することにより、以下の2つの作用によって
帯電効果を向上させることができる。
【0082】まず、第1の作用として、上記電気的バイ
アスを印加することで、トナー規制ブレード14’と現
像ローラ13との間に電界が発生する。このとき、トナ
ー規制ブレード14’の電子放出部15における開口部
151付近では図5に示すような電気力線(図中、破線
にて示す)が発生する。
【0083】このため、電子放出部15の光電面152
において、開口部151付近で発生した光電子は、上記
電気力線に沿って移動し、開口部151を通過して現像
ローラ13側に引き寄せられる。すなわち、発生した光
電子をトナーの帯電に効率的に使用できる。
【0084】次に、第2の作用として、現像ローラ13
側に引き寄せられた光電子は、上記電界の作用によって
加速される。そして加速された電子が、気体分子に衝突
すると、該気体分子が電子を放出してイオン化する。こ
のとき、気体分子より放出された電子も同様の作用を生
じるため、気体中の電子が急激に増加する、いわゆる電
子なだれの現象が発生する。この電子なだれによって生
じた電子もトナーの帯電に寄与するため、帯電効率が大
幅に向上する。
【0085】ここで、現像ローラ13とトナー規制ブレ
ード14’間の電気的バイアスは、電界強度が0.5〜
2.5×106(V/m)となる範囲で印加されてい
る。
【0086】このときの、所望の帯電量(−2.0×1
-2μC/kgとする)が得られるときの電界強度とプ
ロセス速度の関係を図6に示す。図6から明らかなよう
に、上記電気的バイアスの電界強度を上げることによっ
て所望の帯電量が得られるプロセス速度も向上してお
り、上記範囲の電気的バイアスを印加する場合、プロセ
ス速度50〜200mm/s相当までトナー帯電が可能
となる。
【0087】本実施の形態2に係る現像装置10’の構
成において、トナー規制ブレード14’による加圧力
と、トナーの帯電特性との関係を図7に示す。このと
き、電子放出部15における開口部151のパターン条
件は、開口率が40%、開口部151の穴形がφ200
μmとなっている。紫外線照射器16は、波長254n
mの紫外光を照射している。尚、上記開口率とは、電子
放出部15の形成領域の面積に対する開口部151の面
積の比率を示す。さらに、現像ローラ13とトナー規制
ブレード14’間には5×10-6V/mの電気的バイア
スが印加されている。
【0088】図7より、従来の摩擦帯電方式では、トナ
ーの所望の帯電量を得るためには、約196kPaの加
圧力が必要であることが分かる。これに対し、本発明の
帯電方式では、従来の摩擦帯電方式に必要な加圧力の1
/4、すなわち約49kPaの加圧力で所望の帯電量が
得られている。
【0089】[実施の形態3]本発明の他の実施の一形
態について図8に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0090】実施の形態1および2では、トナー規制ブ
レード14またはトナー規制ブレード14’の電子放出
部15において、開口部151のブレード断面における
形状(図2(b)参照)が直方形状となっている。すな
わち、実施の形態1および2における電子放出部15の
開口部151では、光照射面側の開口面積と、現像ロー
ラ13との対向面側の開口面積とが等しくなっている。
【0091】これに対し、本実施の形態3に係るトナー
規制ブレードは、電子放出部における開口部の形状を、
光照射面側の開口面積を、現像ローラ13との対向面側
の開口面積より大きくすることで、電子放出部15にお
ける受光領域の面積を拡大し、光電子の発生量の増加を
図っている。
【0092】本実施の形態3における上記トナー規制ブ
レードの一例を図8(a)および(b)に示す。
【0093】図8(a)および(b)に示すトナー規制
ブレード21は、例えば、基材としてSUSの金属(す
なわち、導電性基材)を使用しており、その一部に電子
放出部22が形成されている。電子放出部22では、複
数の開口部221が設けられており、さらに、光電面2
22として薄膜のアルミニウムが例えば蒸着によって積
層されている。
【0094】ここで、上記開口部221は、光照射面側
の開口直径φ1と、現像ローラ13との対向面側の開口
直径φ2とがφ1>φ2となるようなすり鉢形状となっ
ている。尚、上記形状の開口部221をトナー規制ブレ
ード21に形成することは、例えば片面エッチングによ
って容易に形成可能である(尚、図2に示すようなスト
レート穴は両面エッチングを行った場合に得られる)。
また、上記光電面222は、電子放出部22において、
少なくとも光照射面側と開口部221の内面とに形成さ
れていればよい。
【0095】電子放出部22をこのような形状とした場
合、電子放出部22へ照射された光は、光電面222と
開口部221の内面とによって受光される。このため、
電子放出部22における受光領域の面積を拡大でき、光
電子の発生量を増加させてトナー帯電の安定化を図るこ
とができる。
【0096】但し、上記開口部221は、(光照射面側
の開口面積)>(現像ローラ13との対向面側の開口面
積)の関係を満たしていれば、その形状は特に限定され
るものではないことは、実施の形態1および2における
電子放出部15の場合と何ら変わりはない。
【0097】上記トナー規制ブレード21は、実施の形
態1に係る現像装置10のように、トナー規制ブレード
21と現像ローラ13との間に電気的バイアスを印加し
ない構成であってもよい。しかしながら、実施の形態2
に係る現像装置10’のように、現像ローラ13との接
触領域Wsに絶縁層を設け、トナー規制ブレード21と
現像ローラ13との間に電気的バイアスを印加する構成
に対応させることが好適である。
【0098】[実施の形態4]本発明の他の実施の一形
態について図9および図10に基づいて説明すれば、以
下の通りである。
【0099】本実施の形態4に係る現像装置は、実施の
形態1ないし3で説明したトナー規制ブレード14,1
4’,21に代えて、図9(a)および(b)に示すよ
うなトナー規制ブレード23を用いた構成である。
【0100】トナー規制ブレード23は、図9(a)お
よび(b)に示すように、基材として例えばガラス、石
英ガラス、アクリル樹脂等の透明基材を用いており、該
透明基材における現像ローラ13との対向面側に電子放
出部24としての金属薄膜が形成されている構成であ
る。もちろん、電子放出部24の材質は、光の照射を受
けたときに光電効果が生じるものであれば特に限定され
るものでなく、例えば、AlやTa等の金属、Mg−A
g等の合金、半導体、導電ポリマーなどであってもよ
い。
【0101】トナー規制ブレード23では、該トナー規
制ブレード23に照射される光は透明基材側から照射さ
れ、該透明基材を透過して電子放出部24に到達する。
【0102】ここで、電子放出部24は、トナー規制ブ
レード14,21における電子放出部15,22とは異
なり、開口部151,221を有していない。すなわ
ち、電子放出部24は、光電面として作用する金属薄膜
のみからなっている。
【0103】このとき、透明基材側から照射された光に
よる光電効果によって発生した光電子を現像ローラ13
との対向面側に放出させるためには、電子放出部24を
形成する金属薄膜内において光電子の通り道が必要であ
る。ここで、電子放出部24は、ミクロな視点では、金
属材料が隙間なく均一に成膜されているわけではなく、
多くの空洞部が内部に形成されている。このため、電子
放出部24では、発生した光電子は、この空洞部を通っ
て現像ローラ13との対向面側へ放出可能となってい
る。
【0104】但し、電子放出部24において、その金属
薄膜の膜厚が大きすぎる場合、該金属薄膜内において上
述のような空洞部が生じていても、この空洞部によって
現像ローラ13との対向面側までに至る光電子の通り道
が形成されることは少なくなる。したがって、本実施の
形態4に係るトナー規制ブレード23の構成では、電子
放出部24を形成する金属薄膜の膜厚を適切に設定する
必要がある。
【0105】ここで、電子放出部24における金属薄膜
の膜厚と放出電流密度との関係を図10に示す。但し、
上記金属薄膜における膜厚は該金属薄膜における光の透
過率と密接に関係する(膜厚が減少するほど透過率が上
昇する)ものであり、図10の横軸では、上記膜厚を示
すパラメータとして透過率を示している。また、図10
においては、トナー規制ブレード23と現像ローラ13
との間に電気的バイアスを印加した場合を示している。
【0106】これより、電子放出部24における金属薄
膜の透過率が40〜70パーセントの範囲内で放出電流
密度が大きく増加していることが分かる。これは、上記
透過率が70%より大きくなると、電子放出部24の膜
厚が大きくなり過ぎ、発生した光電子が現像ローラ13
との対向面側へ放出されにくくなったためと考えられ
る。また、上記透過率が40%より小さくなると、電子
放出部24において金属薄膜の面内方向の連続性が失わ
れ、該電子放出部24の全領域に電気的バイアスが印加
されず、電子なだれの作用が十分に生じなかったものと
考えられる。
【0107】すなわち、上記現像装置では、上記電子放
出部24の光電膜は、光の透過率が40%以上70%以
下になるように形成されていることが好ましい。上記の
構成によれば、上記光電膜における光の透過率を最適化
することで、高い帯電効率を得ることができる。
【0108】尚、本実施の形態4に係るトナー規制ブレ
ード23においては、実施の形態1に係る現像装置10
のように、トナー規制ブレード23と現像ローラ13と
の間に電気的バイアスを印加しない構成であってもよ
い。しかしながら、実施の形態2に係る現像装置10’
のように、現像ローラ13との接触領域Wsに絶縁層を
設け、トナー規制ブレード23と現像ローラ13との間
に電気的バイアスを印加する構成に対応させることが好
適である。
【0109】また、トナー規制ブレード23と現像ロー
ラ13との間に電気的バイアスを印加する構成とする場
合、トナー規制ブレード23は基材が導電性でないた
め、上記電気的バイアスを印加するためのバイアス印加
手段19(図3参照)は、電子放出部24に直接接続さ
れる。また、トナー規制ブレード23と現像ローラ13
との間に電気的バイアスを印加しない構成であっても、
電子放出部24は接地端子と直接接続される。
【0110】あるいは、電子放出部24の下層に例えば
ITO(Indium Tin Oxide)からなる透明導電層を形成
し、該透明導電層を介して電子放出部24にバイアスを
印加したり、電子放出部24を接地してもよい。
【0111】[実施の形態5]本発明の他の実施の一形
態について図11および図12に基づいて説明すれば、
以下の通りである。
【0112】上記実施の形態1ないし4に係る現像装置
は、トナー帯電手段における電子放出部をトナー規制ブ
レードの一部に設けた構成である。このような構成で
は、上記電子放出部における光電膜を形成するための部
材を新たに設ける必要がなく、現像装置の小型化や低コ
スト化を図ることができる。
【0113】一方で、上記構成の現像装置では、トナー
帯電手段によって帯電が施されるトナーは、現像ローラ
13上に層厚規制された後のトナーである。このため、
現像ローラ13上に層形成されているトナーのうち、外
周部側におけるトナーはトナー帯電手段から放出される
電子を多く受け取りその帯電量は多くなるが、内周部側
のトナーの帯電量は小さくなる。すなわち、最終的なト
ナー帯電の均一性が低くなる。
【0114】これに対し、本実施の形態5に係る現像装
置は、トナー帯電手段の位置を実施の形態1ないし4に
係る現像装置と異ならせることにより、トナー帯電の均
一性を高める上で好適な構成を示すものである。
【0115】本実施の形態5に係る現像装置30は、図
11に示すように、感光体ドラム2と対向するように配
置され、該感光体ドラム2の表面に形成される静電潜像
を、現像剤として例えば1成分系の非磁性よりなるトナ
ーを用いて現像する。現像装置30は、ホッパー31、
現像槽32、および帯電槽33を備えている。
【0116】ホッパー31は、現像装置30の最上流に
位置する槽であり、未帯電のトナーを貯蔵している。
【0117】現像槽32は、感光体ドラム2に供給され
るトナーを収容する槽であり、供給ローラ34、現像ロ
ーラ35、およびトナー規制ブレード36を備えた構成
となっている。
【0118】供給ローラ34および現像ローラ35は、
互いの外周面同士が対面するようにそれぞれ回転可能に
連設されている。そして、供給ローラ34は現像槽32
内のトナーを現像ローラ35の外周面に供給し、現像ロ
ーラ35は供給ローラ34により供給されたトナーを感
光体ドラム2に向けて担持搬送する。トナー規制ブレー
ド36は、現像ローラ35の回転方向に対し、供給ロー
ラ34の下流側、かつ感光体ドラム2の上流側にて現像
ローラ35と接触して配置され、現像ローラ35表面に
形成されるトナー層を層厚規制する。
【0119】帯電槽33は、ホッパー31の下流、かつ
現像槽32の上流に配置されており、ホッパー31から
現像槽32に向けて補給されるトナーに対してトナー帯
電を施す槽である。すなわち、ホッパー31は、現像槽
32においてトナー無しが検出された場合、トナー補給
ローラ37を回転させ、現像槽32に向けてトナー補給
を行う。このとき、ホッパー31から現像槽32へ補給
されるトナーは、必ず帯電槽33を通過し、該帯電槽3
3にてトナー帯電が行われる。
【0120】このため、帯電槽33は、光の照射を受け
ることにより自らの電子を誘起させてその電子を放出す
るトナー帯電ローラ(帯電部材)38と、該トナー帯電
ローラ38に紫外線を照射する冷陰極ガラスランプ39
からなるトナー帯電手段をその内部に有している。上記
トナー帯電手段の詳細については後述する。
【0121】ここで、上記現像装置30を備えた電子写
真装置におけるプロセス部を簡単に説明する。
【0122】上記プロセス部は、図11に示すように、
主に感光体ドラム2、帯電ローラ3、露光手段(図示せ
ず)、現像装置30、転写用放電ローラ4、クリーニン
グ手段(図示せず)、除電手段(図示せず)、定着ロー
ラ5からなる。また、図11中において、Pは記録用
紙、Lは上記露光手段から照射されて感光体ドラム2表
面に静電潜像を書き込む光ビームを示している。
【0123】感光体ドラム2は、所定方向(図11に示
す矢印A方向)に回転しており、まず、その外周表面が
帯電ローラ3によって均一帯電される。均一帯電された
感光体ドラム2の表面には、露光手段により画像データ
に応じて制御される光ビームLが照射され、静電潜像が
形成される。
【0124】感光体ドラム2上に形成された上記静電潜
像は、感光体ドラム2の回転によって、現像装置30と
対向する位置まで移動し、該現像装置30によってトナ
ーを供給されて可視化される(感光体ドラム2上にトナ
ー像が形成される)。このとき、現像装置30の現像ロ
ーラ35は、感光体ドラム2に供給するトナーを担持搬
送するために所定方向(図11に示す矢印B方向)に回
転している。
【0125】尚、本実施の形態1では、感光体ドラム2
は、有機光半導体で構成されており、−700V(帯電
ローラ3による帯電量)に帯電して、周速度が50mm
/sでA方向に回転している。現像ローラ35は、円筒
状の導電性ゴム弾性材料で構成されており、−400V
の現像バイアスが印加されて感光体ドラム2と等しい周
速度でB方向に回転している。供給ローラ34は、円筒
状の発泡性ゴム弾性材料で構成されており、感光体ドラ
ム2と等しい周速度でB方向に回転している。
【0126】転写用放電ローラ4は、感光体ドラム2上
に現像によって形成されたトナー像を用紙Pに転写す
る。感光体ドラム2の回転方向における転写用放電ロー
ラ4の下流側には、さらにクリーニング手段および除電
手段が配置され、該クリーニング手段は転写後の感光体
ドラム2表面の残留トナーを除去し、該所電手段は感光
体ドラム2表面を除電する。
【0127】トナー像が転写された後の用紙Pは定着ロ
ーラ5に搬送され、該用紙Pが上下一対の定着ローラ5
の間を通過する際に加熱および加圧を受け、トナー像が
用紙P上に定着される。
【0128】次に、現像装置30における現像の詳細過
程を説明する。
【0129】上記現像槽32でトナー無しが検出された
場合、ホッパー31内部に設置されているトナー補給ロ
ーラ37が回転され、未帯電トナーがホッパー31から
帯電槽33内へ送り込まれる。トナー補給ローラ37に
は、例えば発砲ウレタンローラが用いられる。
【0130】帯電槽33では、トナー帯電手段を構成す
るトナー帯電ローラ38および冷陰極ガラスランプ39
によって、電荷を与えられ、現像に必要な帯電量まで帯
電される。すなわち、トナー帯電ローラ38に形成され
た電子放出部に対して冷陰極ガラスランプ39から光を
照射することによって、光電効果によって上記電子放出
部から光電子が誘起される。この光電子は帯電槽33内
を通過するトナーに向けて放出され、該トナーが所望の
帯電量まで帯電される。尚、上記冷陰極ガラスランプ3
9の発光は、トナー補給ローラ37の回転と同期させれ
ば、電力消費の増加につながる不必要な発光を抑制でき
好ましい。
【0131】上記構成の帯電槽33において、トナー帯
電ローラ38および冷陰極ガラスランプ39からなるト
ナー帯電手段は、該帯電槽33を通過するトナーに対し
て光電効果によって発生する光電子を放出して、その光
電子をトナーに降り注ぐことによってトナー帯電を行っ
ている。このため、トナー帯電手段に対し非接触の状態
で帯電槽33を通過するトナーに対しても帯電を行うこ
とができる。すなわち、トナーに対して無負荷で帯電を
行うことができる。
【0132】また、上記トナー帯電手段は現像ローラ1
3とは完全に非接触であり、該トナー帯電手段における
電子放出部の表面粗さがトナーの層形成に及ぼすことは
ない。したがって、上記トナー帯電手段は、トナーに対
して無負荷で帯電を行うことができると共に、電子放出
部の表面粗さが設計上の制約を受けることはない。
【0133】帯電槽33の上記トナー帯電手段によって
所定の帯電量まで帯電されたトナーは、現像槽32へ送
られる。現像槽32では、上述したように、供給ローラ
34より現像ローラ35表面にトナーを順次供給して、
現像ローラ35がトナーを保持した状態で回転運動す
る。これにより、現像ローラ35によって搬送されるト
ナーが現像ローラ35とトナー規制ブレード36の接触
領域との間に案内され、現像ローラ35上のトナーの層
厚が規制される。
【0134】このとき、現像ローラ35とトナー規制ブ
レード36の接触領域との間に案内されるトナーは、帯
電槽33において既に帯電状態とされているため、トナ
ー規制ブレード36は、現像ローラ35に対して少なく
ともトナーの層厚規制に必要な程度の力にて圧接されて
いればよく、トナー規制ブレード35によるトナーへの
加圧力および熱的負荷を大幅に低減することができる。
【0135】現像ローラ35に層形成されたトナーは、
さらに現像ローラ35の回転によって感光体ドラム2と
の対向部まで送られ、感光体ドラム2の表面上の静電潜
像に対して、静電的に供給され、該静電潜像をトナー像
として現像(可視化)する。
【0136】続いて、上記帯電槽33内に備えられるト
ナー帯電手段の具体的構成を、図12(a)ないし
(c)を参照して説明する。
【0137】上記トナー帯電手段は、図12(a)に示
すように、帯電槽33内に備えられており、円筒形状の
トナー帯電ローラ38の内部に冷陰極ガラスランプ39
を配置した構成となっている。尚、トナー帯電ローラの
形状は円筒形状に限定されるものでなく角筒形状などで
あってもよい。
【0138】トナー帯電ローラ38は、例えば、基材と
してSUSの金属円筒(すなわち、導電性基材)を使用
しており、電子放出部が形成される領域では、図12
(b)および(c)に示すように、エッチング加工等に
より複数の開口部381が設けられている。さらに、電
子放出部が形成される領域には、光電面382として薄
膜のアルミニウムが例えば蒸着によって積層されてい
る。
【0139】尚、本実施の形態5では、上記電子放出部
は、トナー帯電ローラ38の円筒側面の全面にて形成さ
れているものとして説明を行うが、トナー帯電ローラ3
8の一部の領域に形成されるものであってもよい。例え
ば、後述の実施の形態7で説明するようなバイアス印加
手段と組み合わせる場合には、該バイアスの印加領域
(電極板との対向領域)にのみ電子放出部を形成する構
成であってもよい。
【0140】また、図12(b)の記載では、上記開口
部381は、円形状の小径穴が多数形成された構成とな
っているが、本発明においては開口部381の形状は特
に限定されるものではなく、四角や三角の形状であって
もよく、また、スリット形状の開口部であってもよい。
【0141】また、光電面382を形成する材料は、上
述のようなアルミニウムに限定されるものではなく、光
の照射を受けたときに光電効果が生じるものであれば、
この他にTa等の金属、Mg−Ag等の合金、半導体、
導電ポリマーなどであってもよい。また、上記光電面3
82は、トナー帯電ローラ38において、必ずしも図1
2(c)に示すように両面に形成されている必要はな
く、少なくとも冷陰極ガラスランプ39との対向面側
(すなわち、トナー帯電ローラ38の内周面側)に形成
されていればよい。
【0142】さらに、トナー帯電ローラ38の上記電子
放出部に照射される光は、光電面382を形成する材料
に対して光電効果を起こしうる波長を有するものであれ
ば、可視光線、紫外線、X線等を使用可能である。
【0143】上記構成のトナー帯電手段によってトナー
帯電を行う場合は、冷陰極ガラスランプ39を発光させ
ることにより、トナー帯電ローラ38に形成された電子
放出部に対し、該トナー帯電ローラ38の内面側から光
を照射する。これにより、トナー帯電ローラ38の電子
放出部において光電効果による光電子が誘起される。こ
うして発生した光電子の一部は、電子放出部の開口部3
81を通ってトナー帯電ローラ38の外周面より放射さ
れ、トナーの帯電に寄与する。
【0144】また、電子放出部において、該電子放出部
が電気的にフロートの状態であれば、電子放出部の光電
面382が光電子を放出しつづけることができないこと
は容易に理解できる。このため、電子放出部は、光電面
382から放出した分の電子を外部から供給可能な構成
とする必要がある。ここで、上記電子放出部は、SUS
からなるトナー帯電ローラ38の基材上に光電面382
としてアルミニウム薄膜を蒸着した構成であるため、ト
ナー帯電ローラ38の基材を接地することにより上記構
成は容易に実現できる。
【0145】本実施の形態5に係る現像装置30の構成
において、トナー規制ブレード36による加圧力と、ト
ナーの帯電特性との関係は、実施の形態2の図7に示さ
れる関係とほぼ同様となる。このとき、電子放出部にお
ける開口部381のパターン条件は、開口率が40%、
開口部381の穴形がφ200μmとなっている。ま
た、冷陰極ガラスランプ39は、波長254nmの紫外
光を照射している。但し、この場合、トナー帯電ローラ
38と電極板42(図15参照)との間には、後述の実
施の形態7の構成によって5×10-6V/mの電気的バ
イアスが印加されているものとする。
【0146】図7より、従来の摩擦帯電方式では、トナ
ーの所望の帯電量(−2.0×10 -2μC/kg)を得
るためには、約196kPaの加圧力が必要であること
が分かる。これに対し、本発明の帯電方式では、従来の
摩擦帯電方式に必要な加圧力の1/4、すなわち約49
kPaの加圧力で所望の帯電量が得られている。
【0147】このように、本実施の形態5に係る現像装
置30は、トナー規制ブレード36の圧接力を従来の摩
擦帯電方式を用いた現像装置に比べ大幅に低減すること
ができる。これにより、トナー規制ブレード36による
トナーへの加圧力および熱的負荷が大幅に低減され、ト
ナー破壊やトナー規制ブレード36へのトナー融着とい
った不具合を回避できる。
【0148】尚、現像装置30では、上記トナー帯電手
段がホッパー31と現像槽32との間に具備される帯電
槽33内に配置されているが、該トナー帯電手段の配置
箇所はこれに限定されるものではない。すなわち、上記
トナー帯電手段は、現像ローラ35上に層形成される前
の状態のトナーに対して帯電を行えるものであれば、そ
の配置箇所は現像装置30内の任意の箇所であってもよ
い。具体的には、上記トナー帯電手段は、供給ローラ3
4の上流側に配置されていれば、現像ローラ35上に層
形成される前の状態のトナーに対して帯電を行える。
【0149】このように、上記トナー帯電手段によって
帯電されたトナーが現像ローラ35上に層形成される前
のものであれば、その後の層形成に至る過程において、
トナーに攪拌作用が生じ、現像ローラ35上でのトナー
帯電量は均一化されるまた、本実施の形態5に係る現像
装置30では、上記トナー帯電手段は、ホッパー31と
現像槽32との間に具備される帯電槽33内に配置され
ている。このような構成では、現像装置内で浮遊落下す
る状態のトナーに対して帯電を行うこととなる。
【0150】このような場合、上記トナー帯電手段によ
って帯電されるトナーは比較的散乱状態にある(凝集度
が低い)ため、該トナー帯電手段は、落下するトナーに
対し比較的均一に帯電を行うことができ、最終的なトナ
ー帯電量の均一性がより向上する。
【0151】[実施の形態6]本発明の他の実施の一形
態について図13および図14に基づいて説明すれば、
以下の通りである。
【0152】本実施の形態6に係る現像装置は、実施の
形態5で説明したトナー帯電ローラ38に代えて、図1
3(a)ないし(c)に示すようなトナー帯電ローラ4
0を用いた構成である。すなわち、上記トナー帯電手段
は、図13(a)に示すように、円筒形状のトナー帯電
ローラ40の内部に冷陰極ガラスランプ39を配置した
構成となっている。
【0153】トナー帯電ローラ40は、図13(b)に
示すように、基材として例えばガラス、石英ガラス、ア
クリル樹脂等の円筒形状の透明基材401を用いてお
り、該透明基材401における外周面側に電子放出部4
02としての金属薄膜が形成されている構成である。も
ちろん、電子放出部402の材質は、光の照射を受けた
ときに光電効果が生じるものであれば特に限定されるも
のでなく、例えば、AlやTa等の金属、Mg−Ag等
の合金、半導体、導電ポリマーなどであってもよい。
【0154】上記トナー帯電手段では、冷陰極ガラスラ
ンプ39から照射される光は、トナー帯電ローラ40の
内周面側から該トナー帯電ローラ40に対して照射され
る。この照射光は、トナー帯電ローラ40の透明基材4
01を透過して電子放出部402に到達する。
【0155】ここで、電子放出部402は、トナー帯電
ローラ38における電子放出部とは異なり、開口部38
1を有していない。すなわち、電子放出部402は、光
電面として作用する金属薄膜のみからなっている。
【0156】尚、上記構成のトナー帯電ローラ40にお
いて、開口部381を有さない電子放出部402から放
出される光電子が該トナー帯電ローラ40の外周面側か
ら放出される作用については、先に説明した実施の形態
4における電子放出部24と同様であるので、ここでは
詳細な説明を省略する。また、上記電子放出部402を
形成する金属薄膜(アルミニウム膜)の膜厚は、実施の
形態4にて説明した電子放出部24と同様に、透過率が
40〜70%になるように最適化されていることが好ま
しい。
【0157】また、トナー帯電手段におけるコストを低
廉化するために、図14(a)および(b)に示すよう
な構成も考えられる。この場合のトナー帯電手段は、図
14(a)に示すように、冷陰極ガラスランプ39の外
周面に、電子放出部41となる金属薄膜が直接形成され
ている構成である。すなわち、図14(b)に示すよう
に、冷陰極ガラスランプ39のガラス管391の表面に
電子放出部41となる金属薄膜が直接形成される。この
構成では、トナー帯電ローラ40における透明基材40
1が必要なく、部材点数を減らしてコストの削減を図る
ことができる。
【0158】もちろん、上記電子放出部41は、トナー
帯電ローラ40における電子放出部402と同様、その
材料はAu,Ta等の金属、Mg−Ag等の合金、半導
体、導電ポリマーであってもよく、また、その膜厚は、
透過率が40〜70%になるように最適化されているこ
とが好ましい。
【0159】本実施の形態6に係る現像装置の構成(図
13または図14に示す構成)において、トナー規制ブ
レード36による加圧力と、トナーの帯電特性との関係
は、実施の形態1の図7に示される関係とほぼ同様とな
る。このとき、冷陰極ガラスランプ39は、波長254
nmの紫外光を照射している。
【0160】図7より、従来の摩擦帯電方式では、トナ
ーの所望の帯電量(−2.0×10 -2μC/kg)を得
るためには、約196kPaの加圧力が必要であること
が分かる。これに対し、本発明の帯電方式では、従来の
摩擦帯電方式に必要な加圧力の1/4、すなわち約49
kPaの加圧力で所望の帯電量が得られている。
【0161】[実施の形態7]本発明の他の実施の一形
態について図15および図16に基づいて説明すれば、
以下の通りである。
【0162】本実施の形態7に係る現像装置30’は、
図15に示すように、現像装置30の構成において帯電
槽33の内面側壁に電極板42を設け、トナー帯電ロー
ラ38と電極板42とをバイアス印加手段43に接続す
ることによって、トナー帯電ローラ38と電極板42と
の間に電気的バイアスを印加する構成となっている。現
像装置30’においてその他の構成は現像装置30と同
じである。
【0163】上記構成の現像装置30’では、トナー帯
電ローラ38と電極板42との間に電気的バイアスを印
加することにより、実施の形態2で説明したのと同様の
作用によって上記トナー帯電手段における帯電効果を向
上させることができる。すなわち、上記電気的バイアス
を印加することによって発生する電界の作用により、電
子放出部から放出される光電子の利用率を高める作用
と、電子なだれの作用とによって帯電効率を向上させる
ことができる。
【0164】ここで、トナー帯電ローラ38と電極板4
2との間の電気的バイアスは、電界強度が0.5〜2.
5×106(V/m)となる範囲で印加されている。
【0165】このときの、所望の帯電量(−2.0×1
-2μC/kgとする)が得られるときの電界強度とプ
ロセス速度の関係を図16に示す。図16から明らかな
ように、上記電気的バイアスの電界強度を上げることに
よって所望の帯電量が得られるプロセス速度も向上して
おり、上記範囲の電気的バイアスを印加する場合、プロ
セス速度50〜150mm/s相当までトナー帯電が可
能となる。
【0166】尚、上記説明において、現像装置30’
は、電極板42およびバイアス印加手段43を図12に
示すトナー帯電手段と組み合わせた構成を示すものであ
るが、図13または図14に示すトナー帯電手段と組み
合わせる構成とすることも可能である。ここで、電極板
42およびバイアス印加手段43を図12に示すトナー
帯電手段と組み合わせる場合は、バイアス印加手段43
はトナー帯電ローラ38の基材に接続する構成とするこ
とができる。
【0167】一方、電極板42およびバイアス印加手段
43を図13または図14に示すトナー帯電手段と組み
合わせる場合は、バイアス印加手段43はトナー帯電ロ
ーラ40の電子放出部402あるいは冷陰極ガラスラン
プ39表面に形成される電子放出部41と直接接続され
る、もしくは、電子放出部402または電子放出部41
の下層に例えばITO(Indium Tin Oxide)からなる透
明導電層を形成し、該透明導電層を介して接続される。
【0168】尚、上記各実施の形態の説明において、ト
ナーは非磁性一成分トナーを用いる場合を説明したが、
本発明の現像装置において使用可能なトナーは非磁性一
成分トナーに限定されるものでなく、磁性トナーや二成
分のトナーであってもよい。但し、本発明の現像装置
は、トナーへの熱的負荷を低減しトナーの破壊やブレー
ドへの融着を防止することを目的としているものであ
り、特にトナー融着の問題が顕著に発生する非磁性一成
分トナーに適用する場合に好適な効果が得られる。
【0169】また、上記各実施の形態の説明において
は、トナーの帯電は主に本発明の特徴的構成であるトナ
ー帯電手段によって行い、トナー規制ブレードの現像ロ
ーラへの圧接力はトナーの層厚規制に必要となる最小限
の圧接力に設定されるものとしている。
【0170】しかしながら、本発明の現像装置はこれに
限定されるものではなく、トナー帯電手段をトナー帯電
に関し補助的に用いるものであってもよい。すなわち、
この場合は、トナー規制ブレードの現像ローラへの圧接
力がトナーの破壊やブレードへの融着といった問題が生
じない範囲での最大の圧接力に設定され、このときの摩
擦帯電による帯電量に対して所望の帯電量に不足する分
を本発明のトナー帯電手段にて付加する構成となる。
【0171】このように、トナー帯電手段をトナー帯電
に関し補助的に用いる構成では、該トナー帯電手段にお
いて要求される帯電能力が小さく設定できるため、該ト
ナー帯電手段にかかるコストを削減できる。
【0172】尚、トナー帯電手段における帯電能力とト
ナー規制ブレードの現像ローラへの圧接力との関係は、
トナー帯電手段によるトナー帯電量とトナー規制ブレー
ドの摩擦帯電によるトナー帯電量との和が最終的に必要
な所望の帯電量に到達していればよい。すなわち、トナ
ー帯電手段によるトナー帯電量とトナー規制ブレードの
摩擦帯電によるトナー帯電量との比率は、トナーの破壊
やブレードへの融着といった問題が生じない範囲で任意
に設定可能である。
【0173】また、本発明における光照射手段は、上記
各実施の形態で用いられている紫外線照射器16や冷陰
極ガラスランプ39に限定されるものではなく、光電効
果を誘起できる光を照射できるものであれば特に限定さ
れない。但し、上記光照射手段は熱量発生の少ない光源
が好ましく、紫外線照射器や冷陰極ガラスランプ以外に
キセノンランプ等が好適に使用できる。
【0174】また、上記各実施の形態における電子放出
部は、トナーを帯電するための放出電子を光電効果によ
って得ているが、電子放出部を加熱して電子を放出させ
る熱電効果(熱電子放出)を利用することも原理的には
可能である。但し、本発明の現像装置は、トナーにかか
る熱的負荷を低減することを目的とするものであり、発
熱のない光電効果を利用することが好適であるのはいう
までもない。
【0175】
【発明の効果】本発明の現像装置は、以上のように、現
像剤を保持し、上記潜像保持体に搬送する現像剤担持体
と、上記現像剤に対して帯電を施す現像剤帯電手段とを
有しており、上記現像剤帯電手段は、上記現像剤担持体
に対して非接触に配置されると共に帯電される現像剤に
向けて電子を放出可能な電子放出部を備えており、該電
子放出部より放出された電子を該現像剤に向けて降り注
ぐことにより現像剤を帯電するようになっている構成で
ある。
【0176】それゆえ、上記現像装置は、層厚規制ブレ
ードにおいて、従来のように、トナー層厚規制機能およ
びトナー帯電機能の両方の機能を有する必要はなく、ト
ナー層厚規制機能のみに特化することができる。また、
上記現像剤帯電手段は、現像剤に対し無負荷で帯電を行
うことができる。
【0177】このため、上記現像装置では、上記層厚規
制ブレードの上記現像剤担持体に対する圧接力を従来の
層厚規制ブレードに比べて大幅に低減することで、上記
現像剤に作用する負荷(機械的負荷および熱的負荷)を
減少させ、現像剤の破壊や融着を防止することができる
という効果を奏する。
【0178】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段が光照射手段を備えていると共に、上記電子放出部
は上記光照射手段から光を照射されることにより、光電
効果によって電子を放出するものであることが好まし
い。
【0179】それゆえ、上記現像剤帯電手段は、現像剤
に対して熱的負荷を与えることなく電子を放出できると
いう効果を奏する。
【0180】また、上記現像装置では、上記電子放出部
が、上記現像剤担持体上に層形成される現像剤に対して
層厚規制する層厚規制ブレードの、現像剤担持体との接
触領域以外の領域に形成されている構成とすることがで
きる。
【0181】それゆえ、電子放出部を設けるための新た
な部材が必要なく、部材点数の削減を図ることができる
という効果を奏する。
【0182】また、上記現像装置では、上記光照射手段
は、上記層厚規制ブレードに対して、現像剤担持体との
対向面側の反対側に配置されていると共に、上記層厚規
制ブレードは、電子放出部となる領域に開口部が設けら
れており、かつ、電子放出部となる領域では少なくとも
光照射手段との対向面側に、該光照射手段から光を照射
された時に電子を放出する光電膜が形成されている構成
とすることができる。
【0183】それゆえ、上記光電膜において光照射手段
からの照射光により発生した光電子は、上記開口部を通
過して現像剤担持体側に向かうため、上記光照射手段
は、上記層厚規制ブレードに対して、配置スペースの取
りやすい現像剤担持体との対向面側の反対側に配置で
き、設計が容易となるという効果を奏する。
【0184】また、上記現像装置では、上記開口部は、
(光照射面側の開口面積)>(電子放出面側の開口面
積)となるような傾斜を有しており、上記光電膜は、電
子放出部となる領域で、少なくとも上記光照射手段との
対向面側と上記開口部の内面とに形成されている構成と
することができる。
【0185】それゆえ、電子放出部となる領域で、上記
光照射手段との対向面側以外に上記開口部の内面に形成
される光電膜も、上記光照射手段からの照射光を受けて
光電子を放出するため、上記照射光の利用効率が向上す
るという効果を奏する。
【0186】また、上記現像装置では、上記光照射手段
は、上記層厚規制ブレードに対して、現像剤担持体との
接触側の反対側に配置されていると共に、上記層厚規制
ブレードは、光透過性を有する基材の上記電子放出部と
なる領域であり、かつ現像剤担持体との対向面側に、該
光照射手段から光を照射された時に電子を放出する光電
膜が形成されている構成とすることができる。
【0187】それゆえ、上記光照射手段からの照射光は
光透過性を有する基材を透過して光電膜に到達し、光電
効果によって発生した光電子を現像剤担持体側に向かっ
て放出するため、上記光照射手段は、上記層厚規制ブレ
ードに対して、配置スペースの取りやすい現像剤担持体
との対向面側の反対側に配置でき、設計が容易となると
いう効果を奏する。
【0188】また、上記現像装置では、上記層厚規制ブ
レードは、上記現像剤担持体に対して絶縁されていると
共に、上記現像剤帯電手段は、上記層厚規制ブレードと
上記現像剤担持体との間に電気的なバイアスを印加する
バイアス印加手段を備えている構成とすることが好まし
い。
【0189】それゆえ、上記光電膜から放出される光電
子を現像剤担持体側に引き寄せる作用と、引き寄せられ
た電子によって電子なだれ現象を引き起こす作用とを得
ることができ、高い帯電効率を得ることができるという
効果を奏する。
【0190】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段は、上記現像剤担持体上に層形成される前の、現像
装置内で凝集度の低い状態にある現像剤に対して帯電を
行う構成とすることができる。
【0191】それゆえ、凝集度の低い状態にある現像剤
に対して帯電を行うことで、各現像剤の粒子に対し電子
が付着しやすくなり、現像剤における帯電の均一度を上
げることができるという効果を奏する。
【0192】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段は、現像剤担持体の表面に現像剤を供給する現像剤
供給手段の上流側に配置される構成とすることができ
る。
【0193】それゆえ、上記現像剤帯電手段の下流にお
ける現像剤供給手段、現像剤担持体および層厚規制ブレ
ードの作用により、帯電された現像剤に攪拌作用が生
じ、現像剤における最終的な帯電の均一度を上げること
ができるという効果を奏する。
【0194】また、上記現像装置では、現像装置が、未
帯電の現像剤を貯蔵するホッパーと、上記ホッパーに対
してその下流に配置され、該ホッパーから現像剤の補給
をうける現像槽とを備えていると共に、上記現像剤帯電
手段は、上記ホッパーと上記現像槽との間に配置され、
ホッパーから現像槽へ向けて落下して補給される現像剤
に対して帯電を行うものである構成とすることができ
る。
【0195】それゆえ、帯電を受ける現像剤は凝集度の
低い状態にあり、各現像剤の粒子に対し電子が付着しや
すくなり、現像剤における帯電の均一度を上げることが
できると共に、帯電された現像剤は、現像層における現
像剤供給手段、現像剤担持体および層厚規制ブレードに
よって攪拌作用を受け、現像剤における最終的な帯電の
均一度をさらに上げることができるという効果を奏す
る。
【0196】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段は、電子放出部が形成される領域を有する筒状の帯
電部材と、上記帯電部材の内部に配置される全方位に光
照射可能な光照射手段とを備えている構成とすることが
できる。
【0197】それゆえ、上記光照射手段から照射される
光を、上記帯電部材に広範囲に形成される電子放出部に
照射することができ、上記照射光の利用効率を上げるこ
とができるという効果を奏する。
【0198】また、上記現像装置では、上記帯電部材
は、電子放出部となる領域に開口部が設けられており、
かつ、電子放出部となる領域では少なくとも該帯電部材
の内周面側に、上記光照射手段から光を照射された時に
電子を放出する光電膜が形成されている構成とすること
ができる。
【0199】それゆえ、上記光電膜において発生した光
電子は、上記開口部を通過して帯電部材の外周面側から
放出されるため、該帯電部材の外部を通過する現像剤を
帯電させることができるという効果を奏する。
【0200】また、上記現像装置では、上記帯電部材
は、光透過性を有する筒状基材の外周面側に、上記光照
射手段から光を照射された時に電子を放出する光電膜が
形成されている構成とすることができる。
【0201】それゆえ、上記光照射手段からの照射光は
光透過性を有する筒状基材を透過して光電膜に到達し、
光電効果によって発生した光電子を帯電部材の外周面側
から放出するため、帯電部材の外部を通過する現像剤を
帯電させることができるという効果を奏する。
【0202】また、上記現像装置では、上記現像剤帯電
手段は、全方位に光照射可能な光照射手段の外周面に、
該光照射手段から光を照射された時に電子を放出する光
電膜が形成されている構成とすることができる。
【0203】それゆえ、帯電部材の外部を通過する現像
剤を帯電させることができると共に、上記光電膜を光照
射手段の外周面に形成することで、上記現像剤帯電手段
における部品点数を削減できるという効果を奏する。
【0204】また、上記現像装置では、電子放出部の少
なくとも一部の領域と対向する電極板と、上記電子放出
部と上記電極板との間に電気的なバイアスを印加するバ
イアス印加手段とを備えていることが好ましい。
【0205】それゆえ、上記電子放出部の光電膜から放
出される光電子を電極板側に引き寄せる作用と、引き寄
せられた電子によって電子なだれ現象を引き起こす作用
とを得ることができ、高い帯電効率を得ることができる
という効果を奏する。
【0206】また、上記現像装置では、上記現像剤は非
磁性一成分トナーであることが好ましい。これにより、
トナー融着の問題が顕著に発生する非磁性一成分トナー
の帯電に対して、本発明の現像装置を適用することで特
に好適な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る現像装置の概略構
成を示す断面図である。
【図2】上記現像装置に使用されるトナー規制ブレード
の構成を示すものであり、図2(a)は平面図、図2
(b)は図2(a)におけるC−C断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る現像装置の概略構
成を示す断面図である。
【図4】上記現像装置に使用されるトナー規制ブレード
の構成を示すものであり、図4(a)は平面図、図4
(b)は図4(a)におけるC−C断面図である。
【図5】上記トナー規制ブレードと現像ローラとの間に
電気的バイアスを印加した時に、トナー規制ブレードの
開口部付近に生じる電気力線を説明する図である。
【図6】上記トナー規制ブレードと現像ローラとの間に
印加される電気的バイアスの電界強度と、画像形成可能
なプロセス速度との関係を示すグラフである。
【図7】上記現像装置におけるトナー帯電量とトナー規
制ブレードの加圧力との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態3に係る現像装置に使用さ
れるトナー規制ブレードの構成を示すものであり、図8
(a)は平面図、図8(b)は図8(a)におけるC−
C断面図である。
【図9】本発明の実施の形態4に係る現像装置に使用さ
れるトナー規制ブレードの構成を示すものであり、図9
(a)は平面図、図9(b)は図9(a)におけるC−
C断面図である。
【図10】上記トナー規制ブレード上に形成される電子
放出部の透過率と、該電子放出部から放出される電子の
放出電流密度との関係を示すグラフである。
【図11】本発明の実施の形態5に係る現像装置の概略
構成を示す断面図である。
【図12】上記現像装置に使用されるトナー帯電手段の
構成を示すものであり、図12(a)は上記トナー帯電
手段の断面図、図12(b)は上記トナー帯電手段の表
面状態を示す平面図、図12(c)は図12(b)にお
けるD−D断面図である。
【図13】本発明の実施の形態6に係る現像装置に使用
されるトナー帯電手段の構成を示すものであり、図13
(a)は上記トナー帯電手段の断面図、図13(b)は
上記トナー帯電手段の表面付近の断面図である。
【図14】本発明の実施の形態6に係る現像装置に使用
される他のトナー帯電手段の構成を示すものであり、図
14(a)は上記トナー帯電手段の断面図、図14
(b)は上記トナー帯電手段の表面付近の断面図であ
る。
【図15】本発明の実施の形態7に係る現像装置の概略
構成を示す断面図である。
【図16】上記現像装置の電子放出部と該電子放出部に
対向して設けられる電極板との間に印加される電気的バ
イアスの電界強度と、画像形成可能なプロセス速度との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 感光体ドラム(潜像
保持体) 10,10’,30 現像装置 12,34 供給ローラ(現像
剤供給手段) 13,35 現像ローラ(現像
剤担持体) 14,14’,21,23,36 トナー規制ブレー
ド(層厚規制ブレード) 15,22,24,41,402 電子放出部 16 紫外線照射器(光
照射手段) 19,20,43 バイアス印加手段 31 ホッパー 32 現像槽 38,40 トナー帯電ローラ
(帯電部材) 42 電極板 151,221,381 開口部 152,222,382 光電膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 利充 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H073 BA02 BA12 BA13 BA41 BA45 CA02 2H077 AA12 AA15 AA33 AC04 AD02 AD06 AD13 AD17 AD36 AE00 AE03 EA14 GA03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子写真装置に用いられ、帯電された現像
    剤によって、該電子写真装置の潜像保持体上に形成され
    ている静電潜像を現像する現像装置において、 現像剤を保持し、上記潜像保持体に搬送する現像剤担持
    体と、 上記現像剤に対して帯電を施す現像剤帯電手段とを有し
    ており、 上記現像剤帯電手段は、上記現像剤担持体に対して非接
    触に配置されると共に帯電される現像剤に向けて電子を
    放出可能な電子放出部を備えており、該電子放出部より
    放出された電子を該現像剤に向けて降り注ぐことにより
    現像剤を帯電するようになっていることを特徴とする現
    像装置。
  2. 【請求項2】上記現像剤帯電手段が光照射手段を備えて
    いると共に、 上記電子放出部は上記光照射手段から光を照射されるこ
    とにより、光電効果によって電子を放出するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 【請求項3】上記電子放出部が、上記現像剤担持体上に
    層形成される現像剤に対して層厚規制する層厚規制ブレ
    ードの、現像剤担持体との接触領域以外の領域に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1または2に記載の現
    像装置。
  4. 【請求項4】上記光照射手段は、上記層厚規制ブレード
    に対して、現像剤担持体との対向面側の反対側に配置さ
    れていると共に、 上記層厚規制ブレードは、電子放出部となる領域に開口
    部が設けられており、かつ、電子放出部となる領域では
    少なくとも光照射手段との対向面側に、該光照射手段か
    ら光を照射された時に電子を放出する光電膜が形成され
    ていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 【請求項5】上記開口部は、(光照射面側の開口面積)
    >(電子放出面側の開口面積)となるような傾斜を有し
    ており、 上記光電膜は、電子放出部となる領域で、少なくとも上
    記光照射手段との対向面側と上記開口部の内面とに形成
    されていることを特徴とする請求項4に記載の現像装
    置。
  6. 【請求項6】上記光照射手段は、上記層厚規制ブレード
    に対して、現像剤担持体との接触側の反対側に配置され
    ていると共に、 上記層厚規制ブレードは、光透過性を有する基材の上記
    電子放出部となる領域であり、かつ現像剤担持体との対
    向面側に、該光照射手段から光を照射された時に電子を
    放出する光電膜が形成されていることを特徴とする請求
    項3に記載の現像装置。
  7. 【請求項7】上記層厚規制ブレードは、上記現像剤担持
    体に対して絶縁されていると共に、 上記現像剤帯電手段は、上記層厚規制ブレードと上記現
    像剤担持体との間に電気的なバイアスを印加するバイア
    ス印加手段を備えていることを特徴とする請求項3ない
    し6の何れかに記載の現像装置。
  8. 【請求項8】上記現像剤帯電手段は、上記現像剤担持体
    上に層形成される前の、現像装置内で凝集度の低い状態
    にある現像剤に対して帯電を行うものであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の現像装置。
  9. 【請求項9】上記現像剤帯電手段は、現像剤担持体の表
    面に現像剤を供給する現像剤供給手段の上流側に配置さ
    れることを特徴とする請求項1または2に記載の現像装
    置。
  10. 【請求項10】現像装置が、未帯電の現像剤を貯蔵する
    ホッパーと、上記ホッパーに対してその下流に配置さ
    れ、該ホッパーから現像剤の補給をうける現像槽とを備
    えていると共に、 上記現像剤帯電手段は、上記ホッパーと上記現像槽との
    間に配置され、ホッパーから現像槽へ向けて落下して補
    給される現像剤に対して帯電を行うものであることを特
    徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
  11. 【請求項11】上記現像剤帯電手段は、 電子放出部が形成される領域を有する筒状の帯電部材
    と、 上記帯電部材の内部に配置される全方位に光照射可能な
    光照射手段とを備えていることを特徴とする請求項8な
    いし10の何れかに記載の現像装置。
  12. 【請求項12】上記帯電部材は、電子放出部となる領域
    に開口部が設けられており、かつ、電子放出部となる領
    域では少なくとも該帯電部材の内周面側に、上記光照射
    手段から光を照射された時に電子を放出する光電膜が形
    成されていることを特徴とする請求項11に記載の現像
    装置。
  13. 【請求項13】上記帯電部材は、光透過性を有する筒状
    基材の外周面側に、上記光照射手段から光を照射された
    時に電子を放出する光電膜が形成されていることを特徴
    とする請求項11に記載の現像装置。
  14. 【請求項14】上記現像剤帯電手段は、全方位に光照射
    可能な光照射手段の外周面に、該光照射手段から光を照
    射された時に電子を放出する光電膜が形成されているこ
    とを特徴とする請求項8ないし10の何れかに記載の現
    像装置。
  15. 【請求項15】電子放出部の少なくとも一部の領域と対
    向する電極板と、 上記電子放出部と上記電極板との間に電気的なバイアス
    を印加するバイアス印加手段とを備えていることを特徴
    とする請求項11ないし14の何れかに記載の現像装
    置。
  16. 【請求項16】上記現像剤は非磁性一成分トナーである
    ことを特徴とする請求項1ないし15の何れかに記載の
    現像装置。
  17. 【請求項17】上記請求項1ないし16の何れかに記載
    の現像装置を備えていることを特徴とする電子写真装
    置。
  18. 【請求項18】電子写真装置に用いられ、帯電された現
    像剤によって、該電子写真装置の潜像保持体上に形成さ
    れている静電潜像を現像する現像装置に適用される現像
    剤の帯電方法において、 現像剤を上記潜像保持体に向けて担持搬送する現像剤担
    持体に非接触に配置される電子放出部に対して光を照射
    し、 この光の照射により上記電子放出部から光電効果によっ
    て放出される電子を現像剤に向けて降り注ぐことにより
    現像剤を帯電することを特徴とする現像剤の帯電方法。
  19. 【請求項19】上記電子放出部から放出される電子を電
    気バイアスによって加速し、電子なだれを生じさせるこ
    とによって現像剤の帯電に寄与する電子を増幅させるこ
    とを特徴とする請求項18に記載の現像剤の帯電方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007079272A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Casio Electronics Co Ltd 電子写真用トナー及び現像装置

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