JP2004325791A - 現像装置及びそれを備える電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】現像剤の破壊やブレード表面への現像剤の融着を防止する。
【解決手段】現像剤規制ブレード24は、現像ローラ23外周面の現像剤層に圧接されて、現像剤層を一定の厚みに規制する。この後で、現像ローラ23外周面の現像剤層は、現像剤規制ブレード24の光電膜24bの下方へと移動され、光電膜24bから放出された光電子を受けて、感光体ドラム11上の静電潜像への付着が確実になる程度まで十分に帯電される。この光電膜24bからの光電子による現像剤層の帯電には、摩擦や熱損失エネルギーが伴われず、現像剤が破壊することはない。現像剤規制ブレード24と現像ローラ23外周面の現像剤層間の摩擦によっても、現像剤層が帯電する。ただし、この摩擦によって生じる熱損失エネルギーが小さく、この熱エネルギーによって現像剤が軟化されたり破壊されたりすることはない。
【選択図】図1
【解決手段】現像剤規制ブレード24は、現像ローラ23外周面の現像剤層に圧接されて、現像剤層を一定の厚みに規制する。この後で、現像ローラ23外周面の現像剤層は、現像剤規制ブレード24の光電膜24bの下方へと移動され、光電膜24bから放出された光電子を受けて、感光体ドラム11上の静電潜像への付着が確実になる程度まで十分に帯電される。この光電膜24bからの光電子による現像剤層の帯電には、摩擦や熱損失エネルギーが伴われず、現像剤が破壊することはない。現像剤規制ブレード24と現像ローラ23外周面の現像剤層間の摩擦によっても、現像剤層が帯電する。ただし、この摩擦によって生じる熱損失エネルギーが小さく、この熱エネルギーによって現像剤が軟化されたり破壊されたりすることはない。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真装置に用いられる現像装置、及びそれを備える電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真装置においては、静電潜像を感光体上に形成し、現像剤を現像装置から感光体へと供給し、現像剤により感光体上の静電潜像を現像して、感光体上に現像剤像を形成し、この現像剤像を感光体から記録用紙に転写し、記録用紙を加熱及び加圧して、現像剤像を記録用紙上に定着させている。
【0003】
現像装置では、例えば現像剤槽内に設けられた供給ローラと、感光体に対向配置された現像ローラとを備え、供給ローラ及び現像ローラを回転させて、現像剤槽内の現像剤を供給ローラにより引き上げ、現像剤を供給ローラから現像ローラへと搬送し、現像剤を現像ローラから感光体へと供給する。
【0004】
また、ブレードを現像ローラ近傍に設けて、現像ローラ外周面に付着した現像剤層をブレードにより一定厚みに規制してから、現像剤層を感光体に対向させて、現像剤を感光体へと供給している。
【0005】
更に、現像ローラ外周面の現像剤層は、ブレードにより一定厚みに規制されるに際し、ブレードとの摩擦により電荷を帯びる。そして、この電荷を帯びた現像剤層が感光体上の静電潜像に対向して、現像剤が静電潜像に付着し、静電潜像が現像されて可視化される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の現像装置では、現像ローラ外周面の現像剤層とブレードとの摩擦により現像剤層を帯電させているため、十分な現像剤の帯電量を得るには、ブレードを現像ローラに対して非常に大きな加圧力(F)で圧接させる必用があり、ブレードからの加圧力(F)が現像剤層に作用して、現像剤が破壊されることがあった。
【0007】
ここで、摩擦帯電によるエネルギーの収支を考える。現像ローラの駆動エネルギー(Ek)は、現像ローラを回転させるのに消費されるだけでなく、現像ローラの外周面の現像剤層とブレードとの摩擦によっても消費される。より具体的には、摩擦により消費されるエネルギーは、現像剤層を一定厚みに規制するためのエネルギー(Es)、現像剤を摩擦帯電するためのエネルギー(Et)、及び熱損失エネルギー(El)からなる。
【0008】
それらのうちの熱損失エネルギー(El)は、現像剤を加熱し、現像剤を軟化させてしまうので、現像剤の破壊を促進する。あるいは、軟化した現像剤がブレード表面に融着してしまい、現像剤の摩擦帯電特性が劣化する。
【0009】
特に近年は、記録用紙上の現像剤像の定着に要する熱エネルギーを低減させるために(省エネルギー化のために)現像剤の軟化点温度が低下されたり、現像剤の顔料の増加により着色力が高められたりしていることから、現像剤の耐破壊性が低下している。このため、摩擦帯電に伴う熱損失エネルギー(El)が大きいと、現像剤の破壊やブレード表面への現像剤の融着が発生し易くなっている。従って、ブレードによる摩擦帯電が好ましいものではなくなった。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、現像剤の破壊やブレード表面への現像剤の融着を防止することが可能な現像装置及びそれを備える電子写真装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、現像剤槽内の現像剤を現像剤担持体上に担持し、現像剤担持体上の現像剤層の厚みを現像剤層厚規制部材により規制しつつ、現像剤を現像剤担持体から潜像担持体へと搬送供給して、現像剤により潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置において、光照射手段と、光照射手段からの光を受光して、光電子を光電効果により生成し、光電子を現像剤担持体で搬送中の現像剤へと放出して、現像剤を帯電させる電子放出手段とを備え、電子放出手段は、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層との接触部位よりも現像剤搬送方向の下流側にあって、現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片側に設けられている。
【0012】
この様な構成の本発明によれば、電子放出手段は、光照射手段からの光を受光して、光電子を光電効果により生成し、光電子を現像剤担持体で搬送中の現像剤へと放出して、現像剤を帯電させている。従って、現像剤の帯電に際し、現像剤が加熱されて軟化することはない。また、現像剤層を一定厚みに規制するための現像剤層厚規制部材を併用しているものの、摩擦帯電のために現像剤層厚規制部材の加圧力を大きくする必用性がなく、現像剤層厚規制部材との摩擦による現像剤の熱的負荷を低減させることができる。更に、現像剤層厚規制部材により現像剤層を拡散して、現像剤層をより均一に帯電させることが可能になる。この結果として、現像剤にストレスを与えることのない現像装置を実現することができる。
【0013】
また、電子放出手段は、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層との接触部位よりも現像剤搬送方向の下流側にあって、現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片側に設けられている。このため、該接触部位よりも現像剤搬送方向の上流側の現像剤槽で、攪拌等により現像剤が舞い上がっても、現像剤が現像剤層厚規制部材で遮断されて光照射手段及び電子放出手段へと浸入することがなく、光照射手段及び電子放出手段が現像剤により汚れずに済む。更に、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層とが接触して、現像剤担持体上の現像剤層が摩擦帯電され、現像剤層が現像剤担持体に付着した状態で、現像剤が搬送方向の下流側の光照射手段及び電子放出手段へと搬送されるので、現像剤が光照射手段及び電子放出手段近傍で舞い上がることがなく、光照射手段及び電子放出手段が現像剤により汚れずに済む。このため、光照射手段及び電子放出手段の機能低下を招くことがなく、現像剤の帯電を安定的に継続させることができる。
【0014】
また、本発明においては、現像剤層厚規制部材が板状のものであって、電子放出手段が現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片面に設けられた光電膜である。
【0015】
この様に電子放出手段として、板状の現像剤層厚規制部材の面に設けられた光電膜を適用すれば、光電膜を広い範囲に容易に設けることができ、光電子の発生量を増加させることができる。また、光電膜を現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材の面に設けることから、光電膜で発生した光電子を該光電膜から現像剤担持体へと直接導くことができ、現像剤層厚規制部材そのものが光電子の移動の障害にならずに済み、光電子を導くための開口部や経路等を格別に設ける必要がない。
【0016】
更に、本発明においては、光遮蔽部材を光照射手段と潜像担持体間に設けている。
【0017】
この場合は、光照射手段からの光が光遮蔽部材で遮断され、この光が潜像担持体に照射されずに済む。例えば、光照射手段からの光は紫外線であり、また潜像担持体は感光体である。感光体の静電潜像に紫外線が照射されると、静電潜像が破壊されて、画像が劣化する。また、感光体の寿命が紫外線により短くなる。光遮蔽部材は、光照射手段と感光体間に介在することにより、静電潜像の破壊や感光体の寿命の低下を防止する。
【0018】
また、本発明においては、光遮蔽部材が板状のものであって、電子放出手段が現像剤担持体に対向する光遮蔽部材の面に設けられた光電膜である。
【0019】
この様に板状の光遮蔽部材の面に設けられた光電膜を適用すれば、光電膜を広い範囲に容易に設けることができ、光電子の発生量を増加させることができる。また、光電膜を現像剤担持体に対向する光遮蔽部材の面に設けることから、光電膜で発生した光電子を該光電膜から現像剤担持体へと直接導くことができる。
【0020】
更に、本発明においては、光遮蔽部材を光照射手段と潜像担持体間に設け、光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材を一体化している。
【0021】
この様に光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材を一体化すれば、部品点数が増加せず、また光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材の位置決めや取り付けが容易になる。
【0022】
一方、本発明の電子写真装置は、上記本発明の現像装置を備えている。
【0023】
この様な本発明の電子写真装置においても、本発明の現像装置と同様の作用並びに効果を達成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の現像装置の第1実施形態を適用した電子写真装置を示す側面図である。この電子写真装置では、感光体ドラム11の周辺に、現像装置12、転写ローラ13、帯電ローラ14、露光装置15等を感光体ドラム11の回転方向の上流側から順に配置している。また、記録用紙Pの搬送方向下流側には、定着ローラ対16を配置している。記録用紙Pは、感光体ドラム11と転写ローラ13間を通過し、定着ローラ対16へと搬送される。
【0026】
この画像形成装置では、感光体ドラム11を矢印Aの方向に回転させつつ、帯電ローラ14により感光体ドラム11表面を均一に帯電させる。そして、画像を示す印字データに従って露光装置15から感光体ドラム11へと出射される光ビームを変調しつつ、この光ビームにより感光体ドラム11表面を走査し、感光体ドラム11上に静電潜像を形成する。更に、現像装置12により現像剤を感光体ドラム11上の静電潜像に付着させて、現像剤像を形成し、転写ローラ13により現像剤像を感光体ドラム11からPPC用紙等の記録用紙Pへと転写し、定着ローラ16対により記録用紙P上の現像剤像を加熱及び加圧して定着させる。この後、クリーニング装置(図示せず)により感光体ドラム11上の残留現像剤を除去して、感光体ドラム11をクリーニングし、除電装置(図示せず)により感光体ドラム11表面の残留電荷を除電する。
【0027】
感光体ドラム11は、例えばアルミニウム等の金属ドラムの外周に、有機光半導体(OPC)等からなる薄膜状の光導電層を形成したものであり、帯電ローラ14により−700Vに帯電され、50mm/secの周速度でA方向に回転駆動される。
【0028】
さて、本実施形態の現像装置12は、1成分の非磁性体の現像剤を収容した現像剤槽21、現像剤を現像剤槽21から引き上げる供給ローラ22、現像剤を供給ローラ22から受け取って感光体ドラム11へと搬送する現像ローラ23、及び現像ローラ23外周面の現像剤層を一定の厚みにする現像剤規制ブレード24を備えている。
【0029】
供給ローラ22は、現像剤槽21内に配置されており、回転自在に支持されて、図示しないモータ等により矢印Bの方向に回転駆動される。この供給ローラ22の材質は、例えば発泡性ゴム弾性材料である。
【0030】
現像ローラ23は、供給ローラ22と感光体ドラム11間に配置され、供給ローラ22及び感光体ドラム11に接触しており、回転自在に支持されて、図示しないモータ等により供給ローラ22と同じ矢印Bの方向にかつ感光体ドラム11と同じ周速度で回転駆動される。この現像ローラ23の材質は、例えば導電性ゴム弾性材料であり、バイアス電源25により−400Vに帯電される。
【0031】
現像剤は、供給ローラ22及び現像ローラ23の回転に伴い、供給ローラ22により現像剤槽21から引き上げられて、現像ローラ23外周面に供給され、更に現像ローラ23外周面で担持搬送されて、感光体ドラム11上の静電潜像に付着する。
【0032】
一方、現像剤規制ブレード24は、供給ローラ22と現像ローラ23間の接触部位から僅かに離れた現像ローラ23回転方向下流側で、現像ローラ23に圧接し、現像ローラ23外周面の現像剤層を一定の厚みに規制する。これにより、感光体ドラム11への現像剤の供給量が一定に保たれる。
【0033】
現像剤規制ブレード24は、図2に示す様にステンレス等の金属板24a片面に光電膜24bを重ねて設け、金属板24a及び光電膜24bをくの字に折り曲げ、金属板24aを接地したものである。また、現像剤規制ブレード24の光電膜24bの対向位置に紫外線照射器26を配置している。
【0034】
光電膜24bは、紫外線放射器26からの紫外線を照射されると、光電効果により光電子を放出する。この光電子は、現像ローラ23外周面の現像剤層に到達して、現像剤層を帯電させる。
【0035】
現像剤規制ブレード24の金属板24aを接地していることから、紫外線放射器26からの紫外線照射を継続する限り、光電膜24bからの光電子が放出され続け、現像ローラ23外周面の現像剤層が連続的に均一に帯電される。仮に、現像剤規制ブレード24を接地しなかったならば、光電膜24bからの光電子の放出に伴い、光電膜24bの電子が直ちに不足して、光電子の放出が直ちに停止する。
【0036】
光電膜24bは、例えばAuやPt等を金属板24a片面に蒸着して積層してなる。光電膜24bのその他の材質としては、Ta等の金属、Mg−Ag等の合金、半導体、導電ポリマー等がある。また、光電膜24bに照射される光は、紫外線に限らず、光電膜24bの光電効果を誘起し得る波長を有するものであれば、可視光線やX線等であっても構わない。
【0037】
ここで、現像剤規制ブレード24は、現像ローラ23外周面の現像剤層に圧接して、現像剤層を一定の厚みに規制する。この後で、現像ローラ23外周面の現像剤層は、現像剤規制ブレード24の光電膜24bの下方へと移動され、光電膜24bから放出された光電子を受けて、感光体ドラム11上の静電潜像への付着が確実になる程度まで十分に帯電される。この光電膜24bからの光電子による現像剤層の帯電には、摩擦や熱損失エネルギーが伴われず、現像剤が破壊されることはない。
【0038】
現像剤規制ブレード24と現像ローラ23外周面の現像剤層間の摩擦によっても、現像剤層が帯電する。ただし、この摩擦による現像剤層の帯電量は、現像ローラ23外周面への付着を維持する程度のものであって、感光体ドラム11上の静電潜像への付着を確実にする程度のものではない。従って、現像剤規制ブレード24と現像剤層間の摩擦によって生じる熱損失エネルギーが小さく、この熱エネルギーによって現像剤が軟化したり破壊されたりすることはない。
【0039】
この様に本実施形態の現像装置12では、紫外線照射器26からの紫外線を現像剤規制ブレード24の光電膜24bに照射し、光電子を光電膜24bから現像ローラ23外周面の現像剤層へと放出して、現像剤層を帯電させている。このため、現像剤層の帯電に際し、摩擦や熱損失エネルギーが発生せず、現像剤が破壊されずに済む。
【0040】
また、現像剤規制ブレード24片面に光電膜24bを設けているので、部品点数が増加したり、構成が複雑化したりするこがなく、コストが上昇することもない。仮に、光電膜24bを格別に設け、光電膜24bを現像剤規制ブレード24よりも供給ローラ22寄りに配置したならば、現像剤規制ブレード24が障害となり、光電膜24bからの光電子を現像ローラ23外周面の現像剤層に導くための開口部や経路等を設ける必要がある。
【0041】
また、現像剤規制ブレード24と現像ローラ23外周面との接触部位よりも現像剤搬送方向下流側に、現像剤規制ブレード24片面の光電膜24b及び紫外線照射器26を配置しているので、該接触部位で現像剤が攪拌されて舞い上がっても、現像剤が現像剤規制ブレード24で遮断され、現像剤が光電膜24b及び紫外線照射器26に付着することがなく、光電膜24b及び紫外線照射器26が汚れずに済む。更に、現像剤規制ブレード24と現像ローラ23外周面の現像剤層間の摩擦によって現像剤層を帯電させ、現像剤層を現像ローラ23外周面に付着させた状態で、現像剤層を搬送するので、現像剤が光電膜24b及び紫外線照射器26近傍で舞い上がることがなく、光電膜24b及び紫外線照射器26が汚れずに済む。このため、光電膜24b及び紫外線照射器26の機能低下を招くことがなく、現像剤の帯電を安定的に継続させることができる。
【0042】
尚、現像ローラ13が回転しているときにだけ、紫外線照射器26を点灯して、紫外線を現像剤規制ブレード24の光電膜24bに照射すれば、紫外線照射器26の消費電力を低減することができる。
【0043】
図3は、本発明の現像装置の第2実施形態を適用した電子写真装置を示す側面図である。尚、図3において、図1と同様の作用果たす部位には同じ符号を付している。
【0044】
本実施形態の現像装置12Aでは、図1の現像装置12の現像剤規制ブレード24の代わりに、現像剤規制ブレード24Aを適用し、現像剤規制ブレード24Aと接地間にバイアス電源27を設けている。
【0045】
現像剤規制ブレード24Aは、図4に示す様にステンレス等の金属板24a片面に光電膜24bを重ねて設け、その先端近傍の現像ローラ23外周面との接触部位で、絶縁体層24c及び金属層24dを光電膜24bに積層して設けている。バイアス電源27は、金属板24aに接続される。
【0046】
現像剤規制ブレード24Aの絶縁体層24cは、現像ローラ23との絶縁性を保持するためのものであり、例えば厚さ80μmのフッ素樹脂層である。仮に、絶縁体層24cが省略されると、現像剤規制ブレード24Aと導電性を有する現像ローラ23間が導通してしまい、バイアス電源27による現像剤規制ブレード24Aのバイアスが不安定になる。
【0047】
現像剤規制ブレード24Aの金属層24dは、現像ローラ23外周面の現像剤層との接触面に適切な硬度と表面粗さを与えるものであって、例えば20μmのステンレスである。
【0048】
尚、バイアス電源27を格別に設けず、バイアス電源25を現像剤規制ブレード24Aのバイアス電圧を供給するために兼用しても構わない。また、絶縁体層24cの代わりに、現像ローラ23外周にゴム等の絶縁層を設けて、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間の絶縁性を保持しても構わない。
【0049】
この様な構成において、バイアス電源27のバイアス電圧を現像剤規制ブレード24Aの金属板24aに印加していることから、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間に電界が発生し、電気力線が形成される。そして、光電膜24bから放出された光電子は、電気力線に沿って現像ローラ23外周面の現像剤層へと確実に移動する。これにより、現像ローラ23外周面の現像剤層を確実に帯電させることができる。
【0050】
また、光電子が電気力線に沿って移動するときには、光電子が電界により加速される。そして、加速された光電子が現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間の気体(空気)分子に衝突し、気体分子が電子を放出してイオン化する。更に、気体分子から放出された電子が他の気体分子に衝突して、他の気体分子がイオン化する。これが繰り返され、気体中の電子が急激に増加して、所謂電子なだれ現象が発生する。この電子なだれ現象によって生じた多数の電子も現像ローラ23外周面の現像剤層の帯電に寄与するため、現像剤層の帯電効率が大幅に向上する。
【0051】
尚、電子なだれ現象の程度は、例えば現像剤規制ブレード24Aの光電膜24bの面積を調節することにより設定することができる。
【0052】
図5は、現像ローラ23外周面の現像剤層の帯電量を一定(−2.0×10−2μC/kg)に維持することを前提とした上で、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間の電界強度に対するプロセス速度(現像ローラ23及び感光体ドラム11の周速度)の特性を実験的に求めて示すグラフである。
【0053】
このグラフから明らかな様に、電界強度を高くする程、プロセス速度を速くすることができる。また、例えばバイアス電源27のバイアス電圧の調節により電界強度を0.5〜2.5×106(V/m)に設定するならば、プロセス速度を50mm/secに設定すれば良いことが分かる。
【0054】
図6は、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間の電界強度を5×106(V/m)に設定することを前提とした上で、現像ローラ23外周面に加わる現像剤規制ブレード24Aの圧力に対する現像剤層の帯電量の特性を実験的に求めて示すグラフである。このグラフにおいては、本実施形態の現像装置12Aによる帯電量特性を白丸で表し、従来の現像装置による帯電量特性を黒丸で表している。
【0055】
このグラフから明らかな様に、本実施形態の現像装置12Aでは、現像剤規制ブレード24Aの圧力を高くしなくても、つまり現像剤規制ブレード24Aの摩擦帯電に頼らなくても、現像ローラ23外周面の現像剤層を十分に帯電させることができる。例えば、現像ローラ23外周面の現像剤層の帯電量を−2.0×10−2μC/kgに設定するならば、従来の現像装置では、現像剤規制ブレードの圧力を約196kPaに設定する必要があったが、本実施形態の現像装置12Aでは、現像剤規制ブレード24Aの圧力を従来の1/4である約49kPaまで低下させることができる。
【0056】
この様に本実施形態の現像装置12Aでは、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間に電界を発生させているため、光電膜24bから放出された光電子を現像ローラ23外周面の現像剤層へと確実に移動させて、現像ローラ23外周面の現像剤層を確実に帯電させることができる。また、光電子が電界により加速されて気体分子に衝突して、電子なだれ現象が発生するので、気体中の電子が増加し、現像剤層の帯電効率が大幅に向上する。このため、現像剤規制ブレード24Aの圧力を高くする必要がなく、摩擦や熱損失エネルギーが僅かに発生するだけであり、現像剤が破壊されずに済む。
【0057】
図7は、本発明の第3実施形態を概略的に示す側面図である。ここでは、電子写真装置における感光体ドラム11、現像装置における現像ローラ23、現像剤規制ブレード24B、及び紫外線照射器26を抽出して示している。
【0058】
現像剤規制ブレード24Bは、U字形であって、その一部が紫外線照射器26と感光体ドラム11間に介在する。この現像剤規制ブレード24Bの一部は、感光体ドラム11に対する紫外線照射器26の紫外線を遮断する遮蔽板としての役目を果たす。感光体ドラム11の静電潜像に紫外線が照射されると、静電潜像が破壊されて、画像が劣化する。また、感光体ドラム11の寿命が紫外線により短くなる。現像剤規制ブレード24Bは、紫外線照射器26の紫外線を遮断することにより、静電潜像の破壊や感光体ドラム11の寿命の低下を防止する。
【0059】
また、現像剤規制ブレード24Bが紫外線照射器26の紫外線を遮断する役目を兼任するため、紫外線を遮断するための部材を格別に設ける必要がなく、部品点数が増加せず、組み立て工程が複雑化せずに済む。
【0060】
更に、現像剤規制ブレード24BがU字形であることから、現像剤規制ブレード24B片面の面積が十分に広く、この片面に重ねられる光電膜24bの面積も十分に広くすることができる。このため、光電膜24bから放出される電子の量が多くなり、現像剤層の帯電効率が向上する。
【0061】
尚、図8(a)及び(b)に示す様に紫外線照射器26と感光体ドラム11間に遮蔽板28を格別に設けて、遮蔽板28により紫外線照射器26の紫外線を遮断しても構わない。また、現像剤規制ブレード24C片面に光電膜24bを設けるだけでなく、遮蔽板28片面にも光電膜24bを設けて、光電膜24bから放出される電子の量が多くしても構わない。
【0062】
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、感光体ドラムの代わりに、無端ベルト状の感光体等を用いた電子写真装置にも、本発明を適用することができる。また、供給ローラや現像ローラの代わりに、無端ベルトによって現像剤を電子写真装置に供給する現像装置にも、本発明を適用することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明した様に本発明によれば、電子放出手段は、光照射手段からの光を受光して、光電子を光電効果により生成し、光電子を現像剤担持体で搬送中の現像剤へと放出して、現像剤を帯電させている。従って、現像剤の帯電に際し、現像剤が加熱されて軟化することはない。また、現像剤層を一定厚みに規制するための現像剤層厚規制部材を併用しているものの、摩擦帯電のために現像剤層厚規制部材の加圧力を大きくする必用性がなく、現像剤層厚規制部材との摩擦による現像剤の熱的負荷を低減させることができる。更に、現像剤層厚規制部材により現像剤層を拡散して、現像剤層をより均一に帯電させることが可能になる。この結果として、現像剤にストレスを与えることのない現像装置を実現することができる。
【0064】
また、電子放出手段は、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層との接触部位よりも現像剤搬送方向の下流側にあって、現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片側に設けられている。このため、該接触部位よりも現像剤搬送方向の上流側の現像剤槽で、攪拌等により現像剤が舞い上がっても、現像剤が現像剤層厚規制部材で遮断されて光照射手段及び電子放出手段へと浸入することがなく、光照射手段及び電子放出手段が現像剤により汚れずに済む。更に、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層とが接触して、現像剤担持体上の現像剤層が摩擦帯電され、現像剤層が現像剤担持体に付着した状態で、現像剤が搬送方向の下流側の光照射手段及び電子放出手段へと搬送されるので、現像剤が光照射手段及び電子放出手段近傍で舞い上がることがなく、光照射手段及び電子放出手段が現像剤により汚れずに済む。このため、光照射手段及び電子放出手段の機能低下を招くことがなく、現像剤の帯電を安定的に継続させることができる。
【0065】
また、電子放出手段として、板状の現像剤層厚規制部材の面に設けられた光電膜を適用しているので、光電膜を広い範囲に容易に設けることができ、光電子の発生量を増加させることができる。また、光電膜を現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材の面に設けることから、光電膜で発生した光電子を該光電膜から現像剤担持体へと直接導くことができ、現像剤層厚規制部材そのものが光電子の移動の障害にならずに済み、光電子を導くための開口部や経路等を格別に設ける必要がない。
【0066】
更に、光遮蔽部材を光照射手段と潜像担持体間に設けているので、光照射手段からの光が光遮蔽部材で遮断され、この光が潜像担持体に照射されずに済む。
【0067】
また、板状の光遮蔽部材の面に光電膜を設けているので、光電膜を広い範囲に容易に設けることができ、光電子の発生量を増加させることができる。また、光電膜を現像剤担持体に対向する光遮蔽部材の面に設けることから、光電膜で発生した光電子を該光電膜から現像剤担持体へと直接導くことができる。
【0068】
更に、光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材を一体化しているので、部品点数が増加せず、また光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材の位置決めや取り付けが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の第1実施形態を適用した電子写真装置を示す側面図である。
【図2】図1の現像装置における現像剤規制ブレードを示す側面図である。
【図3】本発明の現像装置の第2実施形態を適用した電子写真装置を示す側面図である。
【図4】図3の現像装置における現像剤規制ブレードを示す側面図である。
【図5】図3の現像装置における現像剤規制ブレードと現像ローラ間の電界強度に対するプロセス速度の特性を実験的に求めて示すグラフである。
【図6】図3の現像装置における現像ローラ外周面に加わる現像剤規制ブレードの圧力に対する現像剤層の帯電量の特性を実験的に求めて示すグラフである。
【図7】本発明の第3実施形態を概略的に示す側面図である。
【図8】(a)及び(b)は、現像剤規制ブレード及び遮蔽板をそれぞれ例示する図ある。
【符号の説明】
11 感光体ドラム
12,12A 現像装置
13 転写ローラ
14 帯電ローラ
15 露光装置
16 定着ローラ対
21 現像剤槽
22 供給ローラ
23 現像ローラ
24 現像剤規制ブレード
24a 金属板
24b 光電膜
24c 絶縁体層
24d 金属層
25,27 バイアス電源
26 紫外線照射器
28 遮蔽板
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真装置に用いられる現像装置、及びそれを備える電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真装置においては、静電潜像を感光体上に形成し、現像剤を現像装置から感光体へと供給し、現像剤により感光体上の静電潜像を現像して、感光体上に現像剤像を形成し、この現像剤像を感光体から記録用紙に転写し、記録用紙を加熱及び加圧して、現像剤像を記録用紙上に定着させている。
【0003】
現像装置では、例えば現像剤槽内に設けられた供給ローラと、感光体に対向配置された現像ローラとを備え、供給ローラ及び現像ローラを回転させて、現像剤槽内の現像剤を供給ローラにより引き上げ、現像剤を供給ローラから現像ローラへと搬送し、現像剤を現像ローラから感光体へと供給する。
【0004】
また、ブレードを現像ローラ近傍に設けて、現像ローラ外周面に付着した現像剤層をブレードにより一定厚みに規制してから、現像剤層を感光体に対向させて、現像剤を感光体へと供給している。
【0005】
更に、現像ローラ外周面の現像剤層は、ブレードにより一定厚みに規制されるに際し、ブレードとの摩擦により電荷を帯びる。そして、この電荷を帯びた現像剤層が感光体上の静電潜像に対向して、現像剤が静電潜像に付着し、静電潜像が現像されて可視化される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の現像装置では、現像ローラ外周面の現像剤層とブレードとの摩擦により現像剤層を帯電させているため、十分な現像剤の帯電量を得るには、ブレードを現像ローラに対して非常に大きな加圧力(F)で圧接させる必用があり、ブレードからの加圧力(F)が現像剤層に作用して、現像剤が破壊されることがあった。
【0007】
ここで、摩擦帯電によるエネルギーの収支を考える。現像ローラの駆動エネルギー(Ek)は、現像ローラを回転させるのに消費されるだけでなく、現像ローラの外周面の現像剤層とブレードとの摩擦によっても消費される。より具体的には、摩擦により消費されるエネルギーは、現像剤層を一定厚みに規制するためのエネルギー(Es)、現像剤を摩擦帯電するためのエネルギー(Et)、及び熱損失エネルギー(El)からなる。
【0008】
それらのうちの熱損失エネルギー(El)は、現像剤を加熱し、現像剤を軟化させてしまうので、現像剤の破壊を促進する。あるいは、軟化した現像剤がブレード表面に融着してしまい、現像剤の摩擦帯電特性が劣化する。
【0009】
特に近年は、記録用紙上の現像剤像の定着に要する熱エネルギーを低減させるために(省エネルギー化のために)現像剤の軟化点温度が低下されたり、現像剤の顔料の増加により着色力が高められたりしていることから、現像剤の耐破壊性が低下している。このため、摩擦帯電に伴う熱損失エネルギー(El)が大きいと、現像剤の破壊やブレード表面への現像剤の融着が発生し易くなっている。従って、ブレードによる摩擦帯電が好ましいものではなくなった。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、現像剤の破壊やブレード表面への現像剤の融着を防止することが可能な現像装置及びそれを備える電子写真装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、現像剤槽内の現像剤を現像剤担持体上に担持し、現像剤担持体上の現像剤層の厚みを現像剤層厚規制部材により規制しつつ、現像剤を現像剤担持体から潜像担持体へと搬送供給して、現像剤により潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置において、光照射手段と、光照射手段からの光を受光して、光電子を光電効果により生成し、光電子を現像剤担持体で搬送中の現像剤へと放出して、現像剤を帯電させる電子放出手段とを備え、電子放出手段は、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層との接触部位よりも現像剤搬送方向の下流側にあって、現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片側に設けられている。
【0012】
この様な構成の本発明によれば、電子放出手段は、光照射手段からの光を受光して、光電子を光電効果により生成し、光電子を現像剤担持体で搬送中の現像剤へと放出して、現像剤を帯電させている。従って、現像剤の帯電に際し、現像剤が加熱されて軟化することはない。また、現像剤層を一定厚みに規制するための現像剤層厚規制部材を併用しているものの、摩擦帯電のために現像剤層厚規制部材の加圧力を大きくする必用性がなく、現像剤層厚規制部材との摩擦による現像剤の熱的負荷を低減させることができる。更に、現像剤層厚規制部材により現像剤層を拡散して、現像剤層をより均一に帯電させることが可能になる。この結果として、現像剤にストレスを与えることのない現像装置を実現することができる。
【0013】
また、電子放出手段は、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層との接触部位よりも現像剤搬送方向の下流側にあって、現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片側に設けられている。このため、該接触部位よりも現像剤搬送方向の上流側の現像剤槽で、攪拌等により現像剤が舞い上がっても、現像剤が現像剤層厚規制部材で遮断されて光照射手段及び電子放出手段へと浸入することがなく、光照射手段及び電子放出手段が現像剤により汚れずに済む。更に、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層とが接触して、現像剤担持体上の現像剤層が摩擦帯電され、現像剤層が現像剤担持体に付着した状態で、現像剤が搬送方向の下流側の光照射手段及び電子放出手段へと搬送されるので、現像剤が光照射手段及び電子放出手段近傍で舞い上がることがなく、光照射手段及び電子放出手段が現像剤により汚れずに済む。このため、光照射手段及び電子放出手段の機能低下を招くことがなく、現像剤の帯電を安定的に継続させることができる。
【0014】
また、本発明においては、現像剤層厚規制部材が板状のものであって、電子放出手段が現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片面に設けられた光電膜である。
【0015】
この様に電子放出手段として、板状の現像剤層厚規制部材の面に設けられた光電膜を適用すれば、光電膜を広い範囲に容易に設けることができ、光電子の発生量を増加させることができる。また、光電膜を現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材の面に設けることから、光電膜で発生した光電子を該光電膜から現像剤担持体へと直接導くことができ、現像剤層厚規制部材そのものが光電子の移動の障害にならずに済み、光電子を導くための開口部や経路等を格別に設ける必要がない。
【0016】
更に、本発明においては、光遮蔽部材を光照射手段と潜像担持体間に設けている。
【0017】
この場合は、光照射手段からの光が光遮蔽部材で遮断され、この光が潜像担持体に照射されずに済む。例えば、光照射手段からの光は紫外線であり、また潜像担持体は感光体である。感光体の静電潜像に紫外線が照射されると、静電潜像が破壊されて、画像が劣化する。また、感光体の寿命が紫外線により短くなる。光遮蔽部材は、光照射手段と感光体間に介在することにより、静電潜像の破壊や感光体の寿命の低下を防止する。
【0018】
また、本発明においては、光遮蔽部材が板状のものであって、電子放出手段が現像剤担持体に対向する光遮蔽部材の面に設けられた光電膜である。
【0019】
この様に板状の光遮蔽部材の面に設けられた光電膜を適用すれば、光電膜を広い範囲に容易に設けることができ、光電子の発生量を増加させることができる。また、光電膜を現像剤担持体に対向する光遮蔽部材の面に設けることから、光電膜で発生した光電子を該光電膜から現像剤担持体へと直接導くことができる。
【0020】
更に、本発明においては、光遮蔽部材を光照射手段と潜像担持体間に設け、光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材を一体化している。
【0021】
この様に光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材を一体化すれば、部品点数が増加せず、また光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材の位置決めや取り付けが容易になる。
【0022】
一方、本発明の電子写真装置は、上記本発明の現像装置を備えている。
【0023】
この様な本発明の電子写真装置においても、本発明の現像装置と同様の作用並びに効果を達成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の現像装置の第1実施形態を適用した電子写真装置を示す側面図である。この電子写真装置では、感光体ドラム11の周辺に、現像装置12、転写ローラ13、帯電ローラ14、露光装置15等を感光体ドラム11の回転方向の上流側から順に配置している。また、記録用紙Pの搬送方向下流側には、定着ローラ対16を配置している。記録用紙Pは、感光体ドラム11と転写ローラ13間を通過し、定着ローラ対16へと搬送される。
【0026】
この画像形成装置では、感光体ドラム11を矢印Aの方向に回転させつつ、帯電ローラ14により感光体ドラム11表面を均一に帯電させる。そして、画像を示す印字データに従って露光装置15から感光体ドラム11へと出射される光ビームを変調しつつ、この光ビームにより感光体ドラム11表面を走査し、感光体ドラム11上に静電潜像を形成する。更に、現像装置12により現像剤を感光体ドラム11上の静電潜像に付着させて、現像剤像を形成し、転写ローラ13により現像剤像を感光体ドラム11からPPC用紙等の記録用紙Pへと転写し、定着ローラ16対により記録用紙P上の現像剤像を加熱及び加圧して定着させる。この後、クリーニング装置(図示せず)により感光体ドラム11上の残留現像剤を除去して、感光体ドラム11をクリーニングし、除電装置(図示せず)により感光体ドラム11表面の残留電荷を除電する。
【0027】
感光体ドラム11は、例えばアルミニウム等の金属ドラムの外周に、有機光半導体(OPC)等からなる薄膜状の光導電層を形成したものであり、帯電ローラ14により−700Vに帯電され、50mm/secの周速度でA方向に回転駆動される。
【0028】
さて、本実施形態の現像装置12は、1成分の非磁性体の現像剤を収容した現像剤槽21、現像剤を現像剤槽21から引き上げる供給ローラ22、現像剤を供給ローラ22から受け取って感光体ドラム11へと搬送する現像ローラ23、及び現像ローラ23外周面の現像剤層を一定の厚みにする現像剤規制ブレード24を備えている。
【0029】
供給ローラ22は、現像剤槽21内に配置されており、回転自在に支持されて、図示しないモータ等により矢印Bの方向に回転駆動される。この供給ローラ22の材質は、例えば発泡性ゴム弾性材料である。
【0030】
現像ローラ23は、供給ローラ22と感光体ドラム11間に配置され、供給ローラ22及び感光体ドラム11に接触しており、回転自在に支持されて、図示しないモータ等により供給ローラ22と同じ矢印Bの方向にかつ感光体ドラム11と同じ周速度で回転駆動される。この現像ローラ23の材質は、例えば導電性ゴム弾性材料であり、バイアス電源25により−400Vに帯電される。
【0031】
現像剤は、供給ローラ22及び現像ローラ23の回転に伴い、供給ローラ22により現像剤槽21から引き上げられて、現像ローラ23外周面に供給され、更に現像ローラ23外周面で担持搬送されて、感光体ドラム11上の静電潜像に付着する。
【0032】
一方、現像剤規制ブレード24は、供給ローラ22と現像ローラ23間の接触部位から僅かに離れた現像ローラ23回転方向下流側で、現像ローラ23に圧接し、現像ローラ23外周面の現像剤層を一定の厚みに規制する。これにより、感光体ドラム11への現像剤の供給量が一定に保たれる。
【0033】
現像剤規制ブレード24は、図2に示す様にステンレス等の金属板24a片面に光電膜24bを重ねて設け、金属板24a及び光電膜24bをくの字に折り曲げ、金属板24aを接地したものである。また、現像剤規制ブレード24の光電膜24bの対向位置に紫外線照射器26を配置している。
【0034】
光電膜24bは、紫外線放射器26からの紫外線を照射されると、光電効果により光電子を放出する。この光電子は、現像ローラ23外周面の現像剤層に到達して、現像剤層を帯電させる。
【0035】
現像剤規制ブレード24の金属板24aを接地していることから、紫外線放射器26からの紫外線照射を継続する限り、光電膜24bからの光電子が放出され続け、現像ローラ23外周面の現像剤層が連続的に均一に帯電される。仮に、現像剤規制ブレード24を接地しなかったならば、光電膜24bからの光電子の放出に伴い、光電膜24bの電子が直ちに不足して、光電子の放出が直ちに停止する。
【0036】
光電膜24bは、例えばAuやPt等を金属板24a片面に蒸着して積層してなる。光電膜24bのその他の材質としては、Ta等の金属、Mg−Ag等の合金、半導体、導電ポリマー等がある。また、光電膜24bに照射される光は、紫外線に限らず、光電膜24bの光電効果を誘起し得る波長を有するものであれば、可視光線やX線等であっても構わない。
【0037】
ここで、現像剤規制ブレード24は、現像ローラ23外周面の現像剤層に圧接して、現像剤層を一定の厚みに規制する。この後で、現像ローラ23外周面の現像剤層は、現像剤規制ブレード24の光電膜24bの下方へと移動され、光電膜24bから放出された光電子を受けて、感光体ドラム11上の静電潜像への付着が確実になる程度まで十分に帯電される。この光電膜24bからの光電子による現像剤層の帯電には、摩擦や熱損失エネルギーが伴われず、現像剤が破壊されることはない。
【0038】
現像剤規制ブレード24と現像ローラ23外周面の現像剤層間の摩擦によっても、現像剤層が帯電する。ただし、この摩擦による現像剤層の帯電量は、現像ローラ23外周面への付着を維持する程度のものであって、感光体ドラム11上の静電潜像への付着を確実にする程度のものではない。従って、現像剤規制ブレード24と現像剤層間の摩擦によって生じる熱損失エネルギーが小さく、この熱エネルギーによって現像剤が軟化したり破壊されたりすることはない。
【0039】
この様に本実施形態の現像装置12では、紫外線照射器26からの紫外線を現像剤規制ブレード24の光電膜24bに照射し、光電子を光電膜24bから現像ローラ23外周面の現像剤層へと放出して、現像剤層を帯電させている。このため、現像剤層の帯電に際し、摩擦や熱損失エネルギーが発生せず、現像剤が破壊されずに済む。
【0040】
また、現像剤規制ブレード24片面に光電膜24bを設けているので、部品点数が増加したり、構成が複雑化したりするこがなく、コストが上昇することもない。仮に、光電膜24bを格別に設け、光電膜24bを現像剤規制ブレード24よりも供給ローラ22寄りに配置したならば、現像剤規制ブレード24が障害となり、光電膜24bからの光電子を現像ローラ23外周面の現像剤層に導くための開口部や経路等を設ける必要がある。
【0041】
また、現像剤規制ブレード24と現像ローラ23外周面との接触部位よりも現像剤搬送方向下流側に、現像剤規制ブレード24片面の光電膜24b及び紫外線照射器26を配置しているので、該接触部位で現像剤が攪拌されて舞い上がっても、現像剤が現像剤規制ブレード24で遮断され、現像剤が光電膜24b及び紫外線照射器26に付着することがなく、光電膜24b及び紫外線照射器26が汚れずに済む。更に、現像剤規制ブレード24と現像ローラ23外周面の現像剤層間の摩擦によって現像剤層を帯電させ、現像剤層を現像ローラ23外周面に付着させた状態で、現像剤層を搬送するので、現像剤が光電膜24b及び紫外線照射器26近傍で舞い上がることがなく、光電膜24b及び紫外線照射器26が汚れずに済む。このため、光電膜24b及び紫外線照射器26の機能低下を招くことがなく、現像剤の帯電を安定的に継続させることができる。
【0042】
尚、現像ローラ13が回転しているときにだけ、紫外線照射器26を点灯して、紫外線を現像剤規制ブレード24の光電膜24bに照射すれば、紫外線照射器26の消費電力を低減することができる。
【0043】
図3は、本発明の現像装置の第2実施形態を適用した電子写真装置を示す側面図である。尚、図3において、図1と同様の作用果たす部位には同じ符号を付している。
【0044】
本実施形態の現像装置12Aでは、図1の現像装置12の現像剤規制ブレード24の代わりに、現像剤規制ブレード24Aを適用し、現像剤規制ブレード24Aと接地間にバイアス電源27を設けている。
【0045】
現像剤規制ブレード24Aは、図4に示す様にステンレス等の金属板24a片面に光電膜24bを重ねて設け、その先端近傍の現像ローラ23外周面との接触部位で、絶縁体層24c及び金属層24dを光電膜24bに積層して設けている。バイアス電源27は、金属板24aに接続される。
【0046】
現像剤規制ブレード24Aの絶縁体層24cは、現像ローラ23との絶縁性を保持するためのものであり、例えば厚さ80μmのフッ素樹脂層である。仮に、絶縁体層24cが省略されると、現像剤規制ブレード24Aと導電性を有する現像ローラ23間が導通してしまい、バイアス電源27による現像剤規制ブレード24Aのバイアスが不安定になる。
【0047】
現像剤規制ブレード24Aの金属層24dは、現像ローラ23外周面の現像剤層との接触面に適切な硬度と表面粗さを与えるものであって、例えば20μmのステンレスである。
【0048】
尚、バイアス電源27を格別に設けず、バイアス電源25を現像剤規制ブレード24Aのバイアス電圧を供給するために兼用しても構わない。また、絶縁体層24cの代わりに、現像ローラ23外周にゴム等の絶縁層を設けて、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間の絶縁性を保持しても構わない。
【0049】
この様な構成において、バイアス電源27のバイアス電圧を現像剤規制ブレード24Aの金属板24aに印加していることから、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間に電界が発生し、電気力線が形成される。そして、光電膜24bから放出された光電子は、電気力線に沿って現像ローラ23外周面の現像剤層へと確実に移動する。これにより、現像ローラ23外周面の現像剤層を確実に帯電させることができる。
【0050】
また、光電子が電気力線に沿って移動するときには、光電子が電界により加速される。そして、加速された光電子が現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間の気体(空気)分子に衝突し、気体分子が電子を放出してイオン化する。更に、気体分子から放出された電子が他の気体分子に衝突して、他の気体分子がイオン化する。これが繰り返され、気体中の電子が急激に増加して、所謂電子なだれ現象が発生する。この電子なだれ現象によって生じた多数の電子も現像ローラ23外周面の現像剤層の帯電に寄与するため、現像剤層の帯電効率が大幅に向上する。
【0051】
尚、電子なだれ現象の程度は、例えば現像剤規制ブレード24Aの光電膜24bの面積を調節することにより設定することができる。
【0052】
図5は、現像ローラ23外周面の現像剤層の帯電量を一定(−2.0×10−2μC/kg)に維持することを前提とした上で、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間の電界強度に対するプロセス速度(現像ローラ23及び感光体ドラム11の周速度)の特性を実験的に求めて示すグラフである。
【0053】
このグラフから明らかな様に、電界強度を高くする程、プロセス速度を速くすることができる。また、例えばバイアス電源27のバイアス電圧の調節により電界強度を0.5〜2.5×106(V/m)に設定するならば、プロセス速度を50mm/secに設定すれば良いことが分かる。
【0054】
図6は、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間の電界強度を5×106(V/m)に設定することを前提とした上で、現像ローラ23外周面に加わる現像剤規制ブレード24Aの圧力に対する現像剤層の帯電量の特性を実験的に求めて示すグラフである。このグラフにおいては、本実施形態の現像装置12Aによる帯電量特性を白丸で表し、従来の現像装置による帯電量特性を黒丸で表している。
【0055】
このグラフから明らかな様に、本実施形態の現像装置12Aでは、現像剤規制ブレード24Aの圧力を高くしなくても、つまり現像剤規制ブレード24Aの摩擦帯電に頼らなくても、現像ローラ23外周面の現像剤層を十分に帯電させることができる。例えば、現像ローラ23外周面の現像剤層の帯電量を−2.0×10−2μC/kgに設定するならば、従来の現像装置では、現像剤規制ブレードの圧力を約196kPaに設定する必要があったが、本実施形態の現像装置12Aでは、現像剤規制ブレード24Aの圧力を従来の1/4である約49kPaまで低下させることができる。
【0056】
この様に本実施形態の現像装置12Aでは、現像剤規制ブレード24Aと現像ローラ23間に電界を発生させているため、光電膜24bから放出された光電子を現像ローラ23外周面の現像剤層へと確実に移動させて、現像ローラ23外周面の現像剤層を確実に帯電させることができる。また、光電子が電界により加速されて気体分子に衝突して、電子なだれ現象が発生するので、気体中の電子が増加し、現像剤層の帯電効率が大幅に向上する。このため、現像剤規制ブレード24Aの圧力を高くする必要がなく、摩擦や熱損失エネルギーが僅かに発生するだけであり、現像剤が破壊されずに済む。
【0057】
図7は、本発明の第3実施形態を概略的に示す側面図である。ここでは、電子写真装置における感光体ドラム11、現像装置における現像ローラ23、現像剤規制ブレード24B、及び紫外線照射器26を抽出して示している。
【0058】
現像剤規制ブレード24Bは、U字形であって、その一部が紫外線照射器26と感光体ドラム11間に介在する。この現像剤規制ブレード24Bの一部は、感光体ドラム11に対する紫外線照射器26の紫外線を遮断する遮蔽板としての役目を果たす。感光体ドラム11の静電潜像に紫外線が照射されると、静電潜像が破壊されて、画像が劣化する。また、感光体ドラム11の寿命が紫外線により短くなる。現像剤規制ブレード24Bは、紫外線照射器26の紫外線を遮断することにより、静電潜像の破壊や感光体ドラム11の寿命の低下を防止する。
【0059】
また、現像剤規制ブレード24Bが紫外線照射器26の紫外線を遮断する役目を兼任するため、紫外線を遮断するための部材を格別に設ける必要がなく、部品点数が増加せず、組み立て工程が複雑化せずに済む。
【0060】
更に、現像剤規制ブレード24BがU字形であることから、現像剤規制ブレード24B片面の面積が十分に広く、この片面に重ねられる光電膜24bの面積も十分に広くすることができる。このため、光電膜24bから放出される電子の量が多くなり、現像剤層の帯電効率が向上する。
【0061】
尚、図8(a)及び(b)に示す様に紫外線照射器26と感光体ドラム11間に遮蔽板28を格別に設けて、遮蔽板28により紫外線照射器26の紫外線を遮断しても構わない。また、現像剤規制ブレード24C片面に光電膜24bを設けるだけでなく、遮蔽板28片面にも光電膜24bを設けて、光電膜24bから放出される電子の量が多くしても構わない。
【0062】
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、感光体ドラムの代わりに、無端ベルト状の感光体等を用いた電子写真装置にも、本発明を適用することができる。また、供給ローラや現像ローラの代わりに、無端ベルトによって現像剤を電子写真装置に供給する現像装置にも、本発明を適用することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明した様に本発明によれば、電子放出手段は、光照射手段からの光を受光して、光電子を光電効果により生成し、光電子を現像剤担持体で搬送中の現像剤へと放出して、現像剤を帯電させている。従って、現像剤の帯電に際し、現像剤が加熱されて軟化することはない。また、現像剤層を一定厚みに規制するための現像剤層厚規制部材を併用しているものの、摩擦帯電のために現像剤層厚規制部材の加圧力を大きくする必用性がなく、現像剤層厚規制部材との摩擦による現像剤の熱的負荷を低減させることができる。更に、現像剤層厚規制部材により現像剤層を拡散して、現像剤層をより均一に帯電させることが可能になる。この結果として、現像剤にストレスを与えることのない現像装置を実現することができる。
【0064】
また、電子放出手段は、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層との接触部位よりも現像剤搬送方向の下流側にあって、現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片側に設けられている。このため、該接触部位よりも現像剤搬送方向の上流側の現像剤槽で、攪拌等により現像剤が舞い上がっても、現像剤が現像剤層厚規制部材で遮断されて光照射手段及び電子放出手段へと浸入することがなく、光照射手段及び電子放出手段が現像剤により汚れずに済む。更に、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層とが接触して、現像剤担持体上の現像剤層が摩擦帯電され、現像剤層が現像剤担持体に付着した状態で、現像剤が搬送方向の下流側の光照射手段及び電子放出手段へと搬送されるので、現像剤が光照射手段及び電子放出手段近傍で舞い上がることがなく、光照射手段及び電子放出手段が現像剤により汚れずに済む。このため、光照射手段及び電子放出手段の機能低下を招くことがなく、現像剤の帯電を安定的に継続させることができる。
【0065】
また、電子放出手段として、板状の現像剤層厚規制部材の面に設けられた光電膜を適用しているので、光電膜を広い範囲に容易に設けることができ、光電子の発生量を増加させることができる。また、光電膜を現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材の面に設けることから、光電膜で発生した光電子を該光電膜から現像剤担持体へと直接導くことができ、現像剤層厚規制部材そのものが光電子の移動の障害にならずに済み、光電子を導くための開口部や経路等を格別に設ける必要がない。
【0066】
更に、光遮蔽部材を光照射手段と潜像担持体間に設けているので、光照射手段からの光が光遮蔽部材で遮断され、この光が潜像担持体に照射されずに済む。
【0067】
また、板状の光遮蔽部材の面に光電膜を設けているので、光電膜を広い範囲に容易に設けることができ、光電子の発生量を増加させることができる。また、光電膜を現像剤担持体に対向する光遮蔽部材の面に設けることから、光電膜で発生した光電子を該光電膜から現像剤担持体へと直接導くことができる。
【0068】
更に、光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材を一体化しているので、部品点数が増加せず、また光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材の位置決めや取り付けが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の第1実施形態を適用した電子写真装置を示す側面図である。
【図2】図1の現像装置における現像剤規制ブレードを示す側面図である。
【図3】本発明の現像装置の第2実施形態を適用した電子写真装置を示す側面図である。
【図4】図3の現像装置における現像剤規制ブレードを示す側面図である。
【図5】図3の現像装置における現像剤規制ブレードと現像ローラ間の電界強度に対するプロセス速度の特性を実験的に求めて示すグラフである。
【図6】図3の現像装置における現像ローラ外周面に加わる現像剤規制ブレードの圧力に対する現像剤層の帯電量の特性を実験的に求めて示すグラフである。
【図7】本発明の第3実施形態を概略的に示す側面図である。
【図8】(a)及び(b)は、現像剤規制ブレード及び遮蔽板をそれぞれ例示する図ある。
【符号の説明】
11 感光体ドラム
12,12A 現像装置
13 転写ローラ
14 帯電ローラ
15 露光装置
16 定着ローラ対
21 現像剤槽
22 供給ローラ
23 現像ローラ
24 現像剤規制ブレード
24a 金属板
24b 光電膜
24c 絶縁体層
24d 金属層
25,27 バイアス電源
26 紫外線照射器
28 遮蔽板
Claims (6)
- 現像剤槽内の現像剤を現像剤担持体上に担持し、現像剤担持体上の現像剤層の厚みを現像剤層厚規制部材により規制しつつ、現像剤を現像剤担持体から潜像担持体へと搬送供給して、現像剤により潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置において、
光照射手段と、
光照射手段からの光を受光して、光電子を光電効果により生成し、光電子を現像剤担持体で搬送中の現像剤へと放出して、現像剤を帯電させる電子放出手段とを備え、
電子放出手段は、現像剤層厚規制部材と現像剤担持体上の現像剤層との接触部位よりも現像剤搬送方向の下流側にあって、現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片側に設けられたことを特徴とする現像装置。 - 現像剤層厚規制部材が板状のものであって、電子放出手段が現像剤担持体に対向する現像剤層厚規制部材片面に設けられた光電膜であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 光遮蔽部材を光照射手段と潜像担持体間に設けたことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 光遮蔽部材が板状のものであって、電子放出手段が現像剤担持体に対向する光遮蔽部材の面に設けられた光電膜であることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
- 光遮蔽部材を光照射手段と潜像担持体間に設け、光遮蔽部材と現像剤層厚規制部材を一体化したことを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の現像装置を備える電子写真装置。
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---|---|---|---|
JP2003120277A JP2004325791A (ja) | 2003-04-24 | 2003-04-24 | 現像装置及びそれを備える電子写真装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008076890A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Samsung Electronics Co Ltd | 現像装置 |
JP2008262110A (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Ricoh Co Ltd | 現像方法及び画像形成方法、現像装置及び画像形成装置 |
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2003
- 2003-04-24 JP JP2003120277A patent/JP2004325791A/ja active Pending
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