JP2002049240A - 現像装置,印刷装置および接触帯電方法 - Google Patents

現像装置,印刷装置および接触帯電方法

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JP2002049240A
JP2002049240A JP2001120210A JP2001120210A JP2002049240A JP 2002049240 A JP2002049240 A JP 2002049240A JP 2001120210 A JP2001120210 A JP 2001120210A JP 2001120210 A JP2001120210 A JP 2001120210A JP 2002049240 A JP2002049240 A JP 2002049240A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被帯電部材の劣化防止および帯電手段に対す
る被帯電部材の融着防止を可能とし、現像の信頼性を向
上させることができる現像装置およびそれに用いられる
接触帯電方法を提供する。 【解決手段】 感光体ドラムD上の静電潜像に対し接触
するトナーTと、このトナーを接触により帯電させる帯
電ローラ4と、この帯電ローラのスリーブ41に対しそ
の裏面側からローラ42を介して紫外線を照射し、この
照射される紫外線によってトナーの帯電を誘起する紫外
線発光器5とを備える。帯電ローラのスリーブに、紫外
線発光器からの紫外線の照射によってトナーの帯電を誘
起させるように分子構造が変化する物質を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機,プリンタ
ー,ファクシミリ装置などの電子写真方式の印刷装置に
用いられる現像装置、この現像装置を備えた印刷装置、
および、この現像装置に用いられる接触帯電方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機やプリンター,ファクシ
ミリなどの電子写真方式の画像形成装置(電子写真装
置)は、LSU,感光体ドラムおよび現像装置を有して
いる。ここで、LSUは、回転する感光体ドラムにレー
ザー光を照射することで、感光体ドラムの表面に静電潜
像を形成するものである。また、現像装置は、感光体ド
ラムにトナーを供給することで、静電潜像を現像(可視
化)するものである。
【0003】また、現像装置は、感光体ドラムと隣接対
向するように設けられた現像ローラを有している。そし
て、現像ローラの表面にトナーを供給するとともに、感
光体ドラムと逆方向に現像ローラを回転させることで、
感光体ドラム上の静電潜像の全体に、順次的にトナーを
供給できるように設定されている。
【0004】ところで、このような現像装置では、感光
体ドラム上の静電潜像にトナーを静電的に吸着させるこ
とで、現像を行うようになっている。従って、何らかの
方法でトナーを帯電させる必要がある。
【0005】例えば、非磁性1成分系のトナーを用いる
現像装置では、図29に示すように、現像ローラに対向
配置された供給ローラと、供給ローラより下流側(現像
ローラの回転方向に沿って下流側)に設けられた層厚規
制ブレード(ブレード)とを備えている。
【0006】そして、供給ローラによって、回転する現
像ローラの表面に順次的にトナーを供給するとともに、
ブレードによって、現像ローラにおいて穂立ちしている
トナー層の厚さを規制する。さらに、このブレードは、
現像ローラ上のトナーと擦れ合うことによって、トナー
を摩擦帯電させるように設定されており、これにより、
現像にかかるトナーを帯電できるようになっている。
【0007】このような帯電方法は、非磁性1成分系ト
ナーを用いる現像装置だけでなく、磁性1成分系のトナ
ー(磁性粉を含有させたトナー)を用いる現像装置にお
いても用いられている。
【0008】また、トナーにキャリアを混ぜた2成分系
の現像剤を用いる現像装置では、図30に示すように、
現像ローラに供給する前に、トナー槽内で、トナーとキ
ャリアとを攪拌・混合し、これらの間に働く摩擦によっ
て、上記と同様にトナーを摩擦帯電させるようになって
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブレー
ドとの摩擦(機械的な摺擦)によりトナーを帯電させる
構成では、十分な帯電量を得るために、トナーとブレー
ドとの速度差を大きくする必要がある。一方、トナーお
よびブレードには、これらの速度差に比例した、機械的
/熱的な負荷が加わる。
【0010】従って、十分な帯電量を得るために上記の
速度差を大きくすると、トナーとブレードとにかかる機
械的/熱的負荷も大きくなり、トナーの帯電特性を劣化
させたり、トナーを破壊劣化させたりするという問題が
発生する。さらに、摩擦熱(摺擦熱)により軟化したト
ナーがブレードや現像ローラに融着して、現像装置の故
障を招来するという欠点もある。
【0011】また、キャリアとの摩擦によりトナーを帯
電させる構成においても、ブレードを用いる構成と同様
に、十分な帯電量を得るために、トナーとブレードとを
高速に攪拌し、これらの速度差を大きくする必要があ
る。従って、トナーおよびキャリアに過大な機械的/熱
的負荷をかけてしまうため、トナーの帯電特性を劣化さ
せたり、トナー・キャリアを破壊劣化させたりするとい
う問題が発生する。また、摩擦熱により軟化したトナー
がキャリアに融着して、トナーの品質劣化および画質劣
化を招来するという問題もある。
【0012】このように、トナーとブレード・キャリア
との摩擦によりトナーを帯電させる方法の現像装置で
は、トナー,ブレード・キャリアおよび現像装置本体を
傷めてしまうという短所があるといえる。
【0013】本発明は、上記のような従来の問題点を解
決するために成されたものである。そして、その目的
は、トナーや装置の劣化を抑制することの可能な現像装
置、この現像装置を備えた印刷装置、および、この現像
装置において用いられている接触帯電方法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、潜像担持体上を担持搬送される静電
潜像を可視化する現像装置およびそれに用いられる接触
帯電方法として、静電潜像を可視像に現像する被帯電部
材を帯電手段と接触させ、この帯電手段に対し照射手段
からの光を照射することによって、被帯電部材の帯電を
誘起させている。
【0015】この場合、帯電手段に対し照射された照射
手段の光によって被帯電部材の帯電が誘起されるので、
被帯電部材を現像ローラおよび層厚規制ブレードの摺擦
により帯電させる必要がない。このため、機械的な摺擦
による被帯電部材のストレスを抑制して被帯電部材の劣
化を防止することが可能となる上、帯電手段(現像ロー
ラおよび層厚規制ブレードなど)に対する被帯電部材の
摺擦熱による融着も防止することが可能となる。これに
より、現像装置の信頼性を向上させることが可能とな
る。
【0016】特に、被帯電部材の帯電を積極的に誘起さ
せるものとして、以下の構成が掲げられる。
【0017】つまり、照射手段の光の照射によって被帯
電部材の帯電を誘起させるように分子構造が変化する物
質(例えば、フォトクロミズム化合物、光重合化合物お
よび光酸化物など)を帯電手段に含んでいる場合には、
帯電手段の分子構造が変化することによって被帯電部材
の帯電が積極的に誘起され、現像装置の信頼性をより向
上させることが可能となる。
【0018】特に、被帯電部材の帯電を満遍なく誘起さ
せるものとして、以下の構成が掲げられる。
【0019】つまり、被帯電部材と帯電手段とを互いに
接触させ、その帯電手段の接触面に対し被帯電部材を少
なくとも接触後に離反させるようにした場合には、帯電
手段の接触面に対する被帯電部材の接触量(帯電量)が
制限され、被帯電部材のストレスをより抑制して被帯電
部材の劣化を効果的に防止することが可能となる。
【0020】特に、照射手段の光量を確保するものとし
て、以下の構成が掲げられる。
【0021】つまり、帯電手段に対しその反被帯電部材
側から光を照射するように照射手段を設けている場合に
は、被帯電部材によって照射手段の光量が減衰すること
が防止される上、照射手段が被帯電部材によって汚染さ
れることが防止される。
【0022】特に、照射手段のコストを低廉化するもの
として、以下の構成が掲げられる。つまり、帯電手段に
対し照射手段から照射される光の波長を変更する波長変
更手段を帯電手段と照射手段との間に設けている場合に
は、帯電手段に対し最適な波長の光を照射する照射手段
を用意する必要がなく、既存の照射手段を用いて光の波
長を変更することで、照射手段のコストの低廉化を図る
ことが可能となる。
【0023】特に、被帯電部材の帯電を満遍なく誘起さ
せるものとして、以下の構成が掲げられる。
【0024】つまり、被帯電部材に対する帯電手段の接
触面を移動可能としている場合には、被帯電部材に対す
る帯電手段の接触面が更新され、被帯電部材の帯電特性
および信頼性を向上させることが可能となる。
【0025】しかも、帯電手段の接触面に対し被帯電部
材が満遍なく接触し、被帯電部材のストレスを満遍なく
抑制して被帯電部材の劣化をより効果的に防止すること
が可能となる。
【0026】特に、被帯電部材としてトナーを適用した
場合には、トナーダメージが低減され、トナー固有の課
題に対処することが可能となる。
【0027】また、帯電手段に対面するように現像ロー
ラを配置し、この現像ローラと帯電手段との間にトナー
を搬送するようにしている場合には、現像ローラと帯電
手段との間においてトナーの層厚が規制され、この層圧
(層厚)が規制されたトナーに対し帯電手段によるトナ
ーの帯電が確実に行え、トナーの帯電性能を向上させる
ことが可能となる。
【0028】しかも、現像ローラと帯電手段との間に搬
送されるトナーの層厚を帯電手段の層厚規制手段などに
よって規制している場合には、層厚が規制されたトナー
の帯電量を最適化および安定化することが可能となる。
さらに、静電潜像に付着するトナーの量を最適化および
安定化させることも可能となる。
【0029】そして、帯電手段の兼用によってトナーの
層厚を規制している場合には、部品の兼用によりコスト
の低廉化を図ることが可能となる。
【0030】これに対し、帯電手段に対するトナーの搬
送方向上流側においてトナーの層厚を層厚規制手段など
によって規制している場合には、層厚規制手段などによ
ってトナーを摺擦して正規に帯電させる必要がなく、ト
ナーの層厚のみを規制する擦過圧に層厚規制手段を設定
することで、トナーダメージを大幅に低減することが可
能となる。
【0031】さらに、光透過性を有する円筒形状の帯電
手段を適用している場合には、帯電手段の外周面全域に
トナーが満遍なく接触し、トナーの帯電性能をさらに向
上させることが可能となる。
【0032】また、上記の目的を達成するために、本発
明の現像装置(本現像装置)は、電子写真装置に用いら
れ、帯電された現像材によって、潜像保持体上の静電潜
像を現像する現像装置であって、光の照射を受けること
によってラジカル化する帯電物質を備えた帯電部と、こ
の帯電部に光を照射する光照射部とを有しており、ラジ
カル化した帯電物質を現像材に接触させることで、現像
材を帯電させるように設定されていることを特徴として
いる。
【0033】本現像装置は、複写機,プリンター,ファ
クシミリ装置などの電子写真方式の印刷装置に用いられ
る現像装置であり、トナーやインク等の現像材を用いて
静電潜像を現像するものである。ここで、静電潜像と
は、感光体やシート(記録用紙)上に、電位分布により
形成される像のことである。
【0034】また、本現像装置では、静電潜像を良好に
現像するために、現像にかかる現像材を帯電させるよう
になっている。そして、特に、本現像装置では、光の照
射を受けることによってラジカル化する帯電物質を備え
た帯電部と、この帯電部に光を照射する光照射部とを有
している。そして、ラジカル化した帯電物質を現像材に
接触させることで、現像材を帯電させるように設定され
ている。
【0035】ここで、帯電物質をラジカル化するとは、
帯電物質を励起させてラジカル(反応性活性種)に構造
変化させることである。すなわち、帯電物質を、分子レ
ベルで活性化して異性体であるラジカルに変化させるこ
とである。このようなラジカルは、強力な酸化作用を示
すものであり、接触した物質から電子を引き抜く機能を
有している。そして、ラジカル化した帯電物質は、接触
した現像材から電子を奪い、現像材を所望の帯電量に帯
電させるように設定されている。
【0036】このように、本現像装置では、光照射によ
って帯電物質をラジカル化し、これを用いて現像材を帯
電させるように設定されている。これにより、本現像装
置では、現像材に摩擦力を与えることなく、現像材を帯
電させられる。従って、摩擦熱による現像材の劣化、お
よび、摩擦熱により軟化した現像材による装置の汚染等
を回避することが可能となっている。特に、本現像装置
の現像材としてトナーを用いた場合、その溶融による画
質劣化・装置故障を効果的に防止できる。
【0037】また、本現像装置は、現像材を保持して潜
像保持体に搬送する搬送部を備えていることが好まし
い。そして、帯電部は、搬送部に保持された状態の現像
材に、ラジカル化した帯電物質を接触させるように設定
されていることが好ましい。
【0038】この構成では、搬送部に保持された現像
材、すなわち、現像に使用される直前の現像材だけを帯
電するようになる。これにより、本現像装置内に貯蔵し
てある他の現像材(すぐには使用されない現像材)を帯
電してしまうことを回避できるため、帯電効率を向上で
きる。また、貯蔵してある現像材の電位を一定に保つこ
とが可能となる。
【0039】また、本現像装置では、搬送部が、表面で
現像材を搬送するローラ形状を有していることが好まし
い。これにより、搬送部を容易に形成できる。さらに、
帯電部を、基体ローラ上に帯電物質を含む帯電層が形成
されてなるローラ形状を有する部材から構成し、これら
搬送部と帯電部とが互いに接触するように設けられてい
ることが好ましい。また、この構成では、基体ローラと
して剛体を用いることが好ましい。これにより、帯電部
と搬送部とを安定した状態で接触させられる。
【0040】また、この構成において、帯電部として、
基体フィルム上に帯電物質を含む帯電層が形成されてな
るベルト形状の部材を用いてもよい。この構成では、帯
電部の形状の自由度を高められる。従って、本現像装置
のサイズを小型化することが可能となる。
【0041】また、帯電部をローラあるいはベルト形状
とする場合、光照射部は、帯電部の外部および内部の何
れに設置してもよい。光照射部を帯電部の内部に設置す
れば、現像装置全体のサイズを小型化できる。
【0042】また、光照射部を帯電部の外部に設置する
構成では、光照射部の光を帯電部に対して直接的に照射
できる。従って、基体による吸収・散乱を回避できるた
め、光を非常に有効に利用できる。このため、光照射部
における消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0043】また、基体として透光材料を用いる必要が
なく、高強度で廉価な材料(金属等)を用いることがで
きる。従って、帯電部の耐久性を向上できるとともに、
製造コストを低減できる。さらに、帯電部内の温度上昇
を招来しないため、ファンモーター等の冷却装置を設け
る必要がない。従って、部品点数・製造コストの増大を
回避できるとともに、本現像装置の小型化を図ることが
可能となる。
【0044】また、この構成では、帯電部が、現像材を
帯電させている間、搬送部に対して所定方向に回転する
ように設定されていることが好ましい。帯電部を停止さ
せておくと、搬送部との接触部が入れ替わらないので、
常に同一の帯電物質で現像材を帯電させることとなる。
従って、帯電部を回転させることで、帯電にかかる帯電
物質を入れ替えることが好ましい。
【0045】また、光照射部を帯電部の外部に設置する
構成では、帯電部と搬送部との接触部よりも上流側(帯
電部の回転方向の上流側)において、帯電部に光を照射
するように設定されていることが好ましい。
【0046】また、光照射を受けてラジカル化された帯
電物質は、時間経過に従って、基底状態に戻ってしま
う。従って、光照射部が、搬送部と帯電部との接触部の
近傍において、帯電部に光を照射するように設定されて
いることが好ましい。このように構成すれば、光照射部
と帯電部との接触部に、非常に密度の高いラジカルを送
り込むことが可能となる。
【0047】また、上記の基体フィルムおよび基体ロー
ラは、光照射部の光を反射および透過しない材料で形成
されていることが好ましい(例えば、表面にツヤ消し処
理を施した金属等)。これにより、紫外線が基体を透過
・反射して、光照射範囲以外の帯電部をラジカル化させ
てしまうことを防止でき、さらに、帯電物質における寿
命の長期化を図れる。
【0048】また、帯電部は、搬送部と同方向に回転す
る(カウンター回転する)ように設定されていても、ま
た、搬送部と逆方向に回転する(ウイズ回転する)よう
に設定されていてもよい。
【0049】帯電部と搬送部とが逆方向に回転する場合
には、搬送部と電子誘起部とが、接触部において、互い
に同一の方向に移動することとなる。従って、搬送部上
の現像材と帯電部との摩擦を抑制できる。
【0050】一方、帯電部と搬送部とが同方向に回転す
る場合には、搬送部と電子誘起部とが、接触部におい
て、互いにすれ違うように回転することとなる。すなわ
ち、帯電部が搬送部上の現像材を現像装置の内部に戻す
ように回転する。このため、搬送部上に残留している不
要の現像材を装置内に戻して再利用できるとともに、現
像材の機内飛散を抑制しやすくなる。また、搬送部の現
像材を、帯電部における異なる領域において帯電させる
ようになる。これにより、帯電部の一部に不良箇所のあ
った場合でも、現像材が帯電不足となることを防止でき
る。これにより、現像材飛散を良好に抑制できる。
【0051】また、帯電部の回転速度は、搬送部の回転
速度以上の速度で回転するように設定されていても、ま
た、搬送部の回転速度以下の速度で回転するように設定
されていてもよい。
【0052】帯電部の回転速度を搬送部の回転速度以下
とする場合、接触部において、帯電部のラジカルに接触
する現像材の量を増やせる。従って、ラジカルを有効に
利用できる。一方、帯電部の回転速度を搬送部の回転速
度以上とする場合、接触部において、現像材の接触する
ラジカルの量を増やせるので、トナーの帯電効率を向上
させられる。
【0053】また、帯電部(ローラあるいはベルト形
状)の内部に光照射部を設置する場合、光照射部は、搬
送部と帯電部との接触部に向けて光を照射するように設
定されていることが好ましい。この構成では、光照射範
囲(光照射部による光の照射を受ける範囲)が帯電部と
搬送部との接触部内となる。そして、帯電部では、この
範囲内にある帯電物質によって、現像材を帯電させるよ
うになる。また、この場合、帯電部は、現像材を帯電さ
せている間、搬送部に対して所定方向に回転するように
設定されていることが好ましい。
【0054】これにより、帯電部を回転させることで、
帯電部における搬送部との接触部を順次的に変更でき
る。すなわち、帯電部における帯電に寄与させる部位を
変更できるので、帯電部における一部の帯電物質だけを
劣化させてしまうことを防止できる。従って、搬送部上
の現像材を効率よく帯電させられるため、帯電後におけ
る帯電量の不足による現像材の機内飛散(搬送部からの
欠落)を回避できる。
【0055】また、この構成では、帯電部と搬送部との
接触部の幅が、光照射部による光照射範囲よりも広くな
っていることが好ましい。この構成では、現像材が光照
射範囲に到達する前に、接触部において現像材層厚を規
制できる。従って、層厚の規制された現像材層に対して
帯電を行える。これにより、余分な現像材に対する帯電
を防止できるため、現像材を効率よく帯電させられる。
【0056】また、この構成では、光照射部と帯電部と
の接触部における光照射範囲から外れた2つの領域(接
触部における、光照射部の両端からはみ出した領域)で
は、搬送部の回転方向における上流側の領域の方が、下
流側の領域よりも広くなっていることが好ましい。
【0057】下流側の領域を広くしてしまうと、上流側
の領域による帯電前の現像材厚規制を充分に行えない。
また、帯電後では、現像材内の現像材は全て同極性に帯
電されているため、下流側の領域において現像材を圧接
すると、現像材間の電気的な反発を招来して現像材飛散
を発生させてしまうことがある。従って、上流側の領域
の方を広くすることで、現像材厚規制を充分に行えると
ともに、現像材飛散を抑制することが可能となる。
【0058】また、この構成においても、帯電部は、搬
送部と同方向に回転する(カウンター回転する)ように
設定されていても、また、搬送部と逆方向に回転する
(ウイズ回転する)ように設定されていてもよい。
【0059】なお、カウンター回転する場合には、帯電
部は、搬送部の回転速度に対して等速から3倍の速度で
回転するように設定されていることも好ましい。帯電部
の回転速度を上記の範囲に設定することで、帯電効率を
良好な状態にできる。
【0060】また、この構成において、搬送部に現像材
を供給する供給ローラを備える場合、帯電部は、搬送部
の直上から供給ローラまでの間に配置されていることが
好ましい。
【0061】すなわち、搬送部上の現像材は、帯電を受
ける際、帯電部との接触によって層厚を規制されるた
め、その一部が搬送部から欠落する。このとき、帯電部
が搬送部の真上よりも下流側(搬送部の回転方向に沿っ
て下流側)に設置されている場合、欠落した現像材が潜
像保持体側に落下して、電子写真装置を汚染してしま
う。そこで、帯電部を上記の範囲に設置することで、欠
落した現像材を現像装置内に戻すように設定することが
好ましいといえる。
【0062】また、この構成では、帯電部と光照射部と
の接触部から欠落した現像材が供給ローラに直接的に付
着することを回避できる程度に、帯電部と供給ローラと
が離れて配置されていることが好ましい。
【0063】帯電部と供給ローラとが隣接配置されてい
る場合、層厚規制によって欠落した現像材が供給ローラ
に直接付着し、連続して帯電されることとなるため、帯
電量のバランスが悪くなる。従って、これらを離して設
置することで、欠落した現像材を現像材槽に戻し、他の
現像材と混合してその帯電量を減少させられる。これに
より、現像材の帯電量を均一化できる。
【0064】また、帯電部(ローラあるいはベルト形
状)の内部に設置した光照射部から、搬送部と帯電部と
の接触部に向けて光を照射する構成では、帯電部が、現
像材を帯電させている間、搬送部に対して停止するよう
に設定されていてもよい。この構成では、搬送部と同期
させて帯電部を回転させる必要がない。従って、帯電プ
ロセスを簡略化できる。
【0065】また、帯電時に帯電部を停止させたままと
すると、常に同一の帯電物質で現像材を帯電させること
となるため、帯電にかかる帯電物質を、局所的に劣化さ
せてしまう。そこで、上記の構成では、所定回数の帯電
を経た後、搬送部が所定回数だけ回転した後、あるい
は、電子写真装置において所定枚数のシートを印刷した
後、帯電部を所定角度だけ回転させ、帯電にかかる帯電
物質を入れ替えるように設定されていることが好まし
い。
【0066】これにより、帯電物質における局所的な劣
化を防止できる。なお、帯電部の回転の目安となる上記
の『所定回数』『所定枚数』は、照射される光の質・
量、帯電物質の量(混合比率)や種類等に応じて設定さ
れる。
【0067】また、帯電の停止時おいて帯電部を回転さ
せる方向は、搬送部と同方向であっても、また、搬送部
と逆方向に回転であっても、いずれでもよい。ただし、
上記したように、搬送部と逆方向に回転させれば、搬送
部上に残留している不要の現像材を装置内に戻して再利
用できるとともに、現像材の機内飛散を防止できること
となる。
【0068】また、この構成において、帯電部を回転さ
せる角度を、光照射部の光照射範囲内にある帯電物質を
入れ替えるような角度とすれば、帯電物質を入れ替えら
れるため、帯電物質の局所的な劣化を良好に防止でき
る。
【0069】また、帯電部を回転させる角度を、搬送部
との接触部を入れ替えるような角度とすることも好まし
い。すなわち、帯電時に帯電部を停止させている場合、
帯電部における接触部に応じた部位は、搬送部および現
像材との摩擦によって磨耗する。このため、磨耗部分を
入れ替えることで、現像材を良好に帯電させられる。ま
た、帯電部による現像材厚の規制を良好に行える。
【0070】また、光照射部を、帯電部(ローラあるい
はベルト形状)の内部あるいは外部のいずれに設置する
構成でも、現像材を帯電させている間、帯電部が、搬送
部に対して所定方向に回転するように設定されている場
合には、帯電部における帯電物質が、光照射部による光
照射範囲を抜けた後、この範囲内に再度入るときに、基
底状態に戻っているように設定されていることが好まし
い。
【0071】この構成では、光照射範囲内においてラジ
カル状態(励起状態)となっている帯電物質の量を、常
に一定に保つことが可能となっている。これにより、現
像材の帯電量を、常に所定電位に維持できる。
【0072】また、上記の帯電物質は、光重合開始剤お
よび連鎖移動剤から構成できる。そして、この場合に
は、これらの混合比に応じて、励起状態となる確率が決
定される。従って、上記の構成では、光照射範囲に再突
入する帯電物質が基底状態となるように、光重合開始剤
および連鎖移動剤の混合比率に応じて、『帯電部の回転
速度』,『光照射部の照射光量』,『接触部に搬送され
る搬送部上の現像材量(帯電にかかる現像材の量)』の
いずれかを調整するように設定されていることが好まし
い。これにより、光照射範囲に再突入する帯電物質を、
容易に基底状態とできる。
【0073】また、帯電部がベルト形状を有している場
合、光照射部として、帯電部の内部に設置され、帯電ベ
ルト(ベルト形状の帯電部)における搬送部との接触部
に光を照射する密着型発光器を用いることが好ましい。
【0074】また、密着型発光器として、250nm〜
350nmの波長を有する有機EL(有機エレクトロル
ミネッセンス)を用いることができる。このような有機
ELを用いる場合、帯電ベルトに密着させても、発熱に
よって帯電ベルトを傷めることがない。これにより、本
現像装置のさらなるコンパクト化を図れる。
【0075】また、この有機ELは、帯電部に内側から
密着するとともに、搬送部と帯電ベルトとの接触部(接
触部)の全体に光を照射するように設定されていること
が好ましい。このように、光照射範囲の幅を接触部と同
等程度に広げることで、光照射部の光における光量密度
を下げられる。
【0076】すなわち、照射時間は、 照射時間=(接触部の幅(mm))/(搬送部の周速
(回転速度)(mm/sec)) なる式で表され、接触部の幅(光照射範囲の幅)を広く
することで、現像材に対する照射時間を長期化できるの
で、光量密度(w/cm2 )を下げられる。
【0077】また、有機ELの設置位置を帯電ベルトの
内側とすることで、現像装置をより小さくできる。さら
に、搬送部から欠落した現像材によって有機ELを汚し
てしまうことを防止できる。
【0078】また、帯電ベルトは、無端形状(環状)で
あり、搬送部に接触しながら所定方向に回転するように
設定されていることが好ましい。
【0079】帯電ベルトを回転させることで、帯電ベル
トにおける搬送部との接触部位を順次的に変更できる。
すなわち、帯電ベルトにおける帯電に寄与させる部位を
変更できるので、帯電ベルトにおける一部の帯電物質だ
けを劣化させてしまうことを防止できる。従って、搬送
部上の現像材を効率よく帯電させられるため、帯電後に
おける帯電量の不足による現像材の機内飛散(搬送部か
らの欠落)を防止できる。
【0080】また、帯電ベルトを回転させる場合には、
帯電ベルトの内側に密着している有機ELを回転軸の1
つとして利用することが好ましい。これにより、有機E
Lに回転軸としての機能を持たせられるので、装置の簡
略化を図れる。
【0081】また、帯電ベルトは、搬送部との摩擦力に
よって回転するように設定されていてもよい。この構成
では、帯電ベルトは、駆動装置(モーター等)によって
駆動される搬送部に対して、従動的に回転することとな
る。これにより、帯電ベルトの駆動機構を設ける必要が
ないので、現像装置の構成をさらに簡略化できるまた、
本現像装置では、帯電部の帯電物質が、以下に示す化学
式からなるB−CIMおよびMBTを、光重合開始剤お
よび連鎖移動剤として含んでいることが好ましい。
【0082】
【化3】
【0083】
【化4】
【0084】この構成では、帯電物質として、B−CI
MおよびMBTを含むものを用いているため、搬送部上
の現像材を良好に帯電させられる。また、帯電物質にお
けるB−CIMとMBTとの混合比率は、搬送部上の現
像材を十分に帯電できるような比率に設定されているこ
とが好ましい。ここで、十分に帯電された現像材とは、
静電潜像を確実に現像できるような帯電量(5〜25μ
C/g )を有する現像材のことである。また、このような
帯電量を得るためには、B−CIMとMBTとの混合比
率を、モル比で(1:0.25)〜(1:2.25)の
範囲に設定することが好ましい。
【0085】また、この構成では、本現像装置に、搬送
部上の現像材における帯電量を調整するために、光照射
部の照射光量または帯電部の回転数を制御する制御部を
備えることが好ましい。
【0086】すなわち、この制御部は、所定の(適切
な)混合比に設定された帯電物質を用いても帯電量が足
らなかった場合、光照射部における光量を増加させる、
あるいは、帯電部の回転速度を低下させて、現像材の帯
電量を増加させるものである。さらに、この制御部は、
搬送部上の現像材の帯電量が大きすぎる場合、光照射部
における光量を減少させる、あるいは、帯電部の回転速
度を増加させて、現像材の帯電量を減少させるものであ
る。
【0087】また、本現像装置には、帯電部に付着した
現像材を除去する除去部を備えることが好ましい。この
除去部は、帯電部に吸着した余分な現像材を掻き落と
し、本現像装置内に戻すためのものである。なお、この
除去部は、帯電部の表面を傷付けることのないように、
帯電部よりも低い(あるいは同等の)硬度を有する材料
から構成することが好ましい。また、帯電部の一部を本
現像装置の外部に突出させている構成では、電子写真装
置内への現像材の飛散を抑制できるため、上記のような
除去部を備えることが非常に好ましいといえる。
【0088】また、本発明の印刷装置は、潜像保持体
と、この潜像保持体上に、画像データに応じた静電潜像
を形成する潜像形成部と、本現像装置とを備えている構
成である。この印刷装置は、本現像装置を備えているの
で、摩擦力による現像材の劣化、現像材の軟化による装
置の汚染を回避できる。
【0089】また、本発明の接触帯電方法(本帯電方
法)は、電子写真装置において生成される潜像保持体上
の静電潜像を現像する現像材を帯電させる接触帯電方法
であって、光の照射を受けることによってラジカル化す
る帯電物質に光を照射し、ラジカル化した帯電物質を現
像材に接触させることで現像材を帯電させる帯電工程を
含んでいる方法である。
【0090】本帯電方法は、本現像装置において用いら
れている帯電方法である。すなわち、本帯電方法では、
帯電部に光を照射してラジカルを生成し、このラジカル
を用いて現像材を帯電させるように設定されている。こ
れにより、本帯電方法では、現像材に摩擦力を与えるこ
となく、現像材を帯電させられる。従って、摩擦熱によ
る現像材の劣化、および、摩擦熱により軟化した現像材
による装置の汚染等を回避することが可能となってい
る。
【0091】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0092】〔実施の形態1〕図1は、本発明の第1の
実施形態に係わる現像装置の一例を示す断面図である。
【0093】図1において、現像装置Xは、被帯電部材
としての一成分系の現像剤よりなるトナーTを用いたも
のであって、このトナーTを収容する容器状の現像槽1
と、この現像槽1内の下部に回転可能に収容された現像
ローラ2と、この現像ローラ2の一側(図1では右側)
における下部位置において互いの外周面同士が対面する
ように回転可能に連設され、現像槽1内のトナーTを現
像ローラ2の外周面に供給する供給ローラ3と、上記現
像ローラ2の一側における上部位置において互いの外周
面同士が対面するように回転可能に連設され、現像槽1
内のトナーTを接触により帯電させる帯電手段としての
トナー帯電ローラ4と、このトナー帯電ローラ4に対し
紫外線(光)を照射し、その照射される紫外線によって
トナーTの帯電を誘起する照射手段としての紫外線発光
器5とを備えている。
【0094】現像ローラ2は、非磁性体よりなる円筒状
のスリーブ21と、このスリーブ21内に設けられ、中
心から延びる放射線によって回転方向(図に示す矢印方
向)で複数の磁極(図示せず)ごとに区画されたマグネ
ットローラ22とを備えている。この場合、現像ローラ
2は、固定状態にあるマグネットローラ22に対しスリ
ーブ21が回転することによって回転可能となされてい
る。
【0095】マグネットローラ22の各磁極としては、
供給ローラ3の表面と対面し、供給ローラ3により供給
されるトナーTを現像ローラ2に付着させる磁極と、こ
の磁極に対しスリーブ21の回転方向で隣接し、現像ロ
ーラ2に付着させたトナーTをブラシ状に穂立ちさせて
スリーブ21の表面(現像ローラ2上)に現像ブラシを
形成する磁極と、この磁極に対しスリーブ21の回転方
向で隣接し、現像ブラシを現像ローラ2上に付着させた
まま搬送する磁極と、この磁極に対しスリーブ21の回
転方向で隣接し、静電潜像を担持搬送する潜像担持体と
しての感光体ドラムDの表面と対面する現像位置に配置
された磁極と、この磁極に対しスリーブ21の回転方向
で隣接し、現像に寄与しないトナーT(現像ブラシ)を
上記供給ローラ3の表面と対面する磁極との間の磁力関
係によって現像ローラ2の表面から分離させる磁極とを
備えている。この場合、現像位置の磁極では、現像ブラ
シを感光体ドラムDの表面に擦摺(作用)させ、感光体
ドラムD表面の静電画像に対しトナーを付着させること
によってトナー像として現像(可視化)する。
【0096】トナー帯電ローラ4は、紫外線の照射によ
り分子構造が変更される物質、例えばフォトクロミズム
化合物、光重合化合物および光酸化物など)を含有し、
かつ光透過性を有してなる円筒状のスリーブ41と、こ
のスリーブ41内に設けられた光透過性を有する円筒状
のローラ42とを備えている。そして、トナー帯電ロー
ラ4は、固定状態にあるローラ42に対しスリーブ41
が回転することによって回転し、トナーTに対するスリ
ーブ41の接触面を回転方向に移動させる移動手段40
をスリーブ41とローラ42とで構成している。この場
合、トナーTとトナー帯電ローラ4とは互いに接触し、
そのトナー帯電ローラ4の接触面に対しトナーTが接触
後に離反するようになっている。
【0097】また、トナー帯電ローラ4のスリーブ41
の外周面と、現像ローラ2の外周面との間には、互いの
外周面間にトナーTを搬送可能とする隙間(図示せず)
が形成されている。そして、トナー帯電ローラ4は、現
像ローラ2の外周面に対する対面位置を設定すること
で、現像ローラ2の外周面との間の隙間に搬送されるト
ナーTの層厚(隙間の間隔)を規制する層厚規制手段と
しての機能を兼ね備えている。
【0098】紫外線発光器5は、トナー帯電ローラ4の
ローラ42内に設けられている。この紫外線発光器5か
ら照射される紫外線(光)は、トナー帯電ローラ4のス
リーブ41の外周面と、現像ローラ2の外周面との問の
隙間に向かってトナー帯電ローラ4に対しその反トナー
丁側から照射され、この隙間に搬送されるトナーTを帯
電させるようになされている。
【0099】なお、図1中において、Pは用紙、Eは感
光体ドラムDを帯電させて感光体ドラムDの外周面上に
静電潜像を形成する帯電ローラ、Fは感光体ドラムDの
外周面上に現像されたトナー像(可視像)を用紙Pに転
写する転写用放電ローラ、G,Gは転写形成されたトナ
ー像を用紙P上に定着させる上下一対の定着ローラであ
る。また、図1中の破線矢印は、図示しないレーザビー
ムスキャナユニットから発せられたレーザビームLであ
って、感光体ドラムDの外周面上に静電潜像を結像させ
るようになされている。
【0100】ここで、現像装置Xに用いられる接触帯電
方法の一例、具体的には、紫外線発光器5による紫外線
の照射によりトナー帯電ローラ4のスリーブ41の分子
構造を変更することによってトナーTの帯電を誘起させ
る接触帯電実験の一例を図2に基づいて説明する。
【0101】先ず、トナー帯電ローラ4のローラ42の
代わりに光透過性のある厚さk(=3mm)のアクリル
板Aを用意する。そして、このアクリル板Aの表面(図
2では上面)に、イミダゾール誘導体(B−CIM)と
トルエン(C6HsCH3)との混合物に若干のアルコ
ールを加えて希釈した溶液をガラス棒で塗り、これを自
然乾燥させて、トナー帯電ローラ4のスリーブ41の代
わりに帯電手段としての膜厚m(=60μm)の帯電膜
Bを形成する。
【0102】次いで、帯電膜Bの上に、トナーTの代わ
りに被帯電部材としての厚さn(=100μm)のポリ
エチレンテレフタレートPETを載置する。
【0103】それから、帯電膜Bに対しアクリル板Aの
裏側(図2では下側)から波長λ(=350nm)の紫
外線を紫外線発光器5で照射する。このとき、紫外線の
照射量は、30〜40mW/cm2とし、このまま1分
間照射を行う。
【0104】この結果、+30Vに帯電しているポリエ
チレンテレフタレートPETを得ることができた。
【0105】このことから、感光体ドラムD上の静電潜
像に対し接触するトナーTをトナー帯電ローラ4のスリ
ーブ41の外周面と接触させ、このスリーブ41(トナ
ー帯電ローラ4)に対し紫外線発光器5からの紫外線を
照射することによって、トナーTの帯電を誘起させるこ
とができることが判明する。
【0106】これにより、トナーTを現像ローラおよび
層厚規制ブレードの摺擦により帯電させる必要がない。
このため、機械的な摺擦によるトナーTのストレス(ト
ナーダメージ)を抑制してトナーの劣化を防止すること
ができる上、トナー帯電ローラ4(現像ローラおよび層
厚規制ブレードなど)に対するトナーTの摺擦熱による
融着も防止することができることになる。また、紫外線
発光器5からの紫外線の照射によってトナーTの帯電を
誘起させるように分子構造が変化する物質(例えば、フ
ォトクロミズム化合物、光重合化合物および光酸化物な
ど)をトナー帯電ローラ4のスリーブ41に含んでいる
ことにより、トナー帯電ローラ4の分子構造が変化する
ことによってトナーTの帯電を積極的に誘起させること
ができる。その結果、現像装置Xの信頼性を向上させる
ことができる。
【0107】しかも、トナーTに対するトナー帯電ロー
ラ4のスリーブ41の外周面が回転方向に移動するの
で、トナーTに対するトナー帯電ローラ4のスリーブ4
1の外周面が随時更新され、トナーTの帯電特性および
信頼性を向上させることができる。さらに、トナー帯電
ローラ4のスリーブ41の外周面に対しトナーTが接触
後に離反するためにトナー帯電ローラ4のスリーブ41
の外周面に対するトナーTの接触量(帯電量)が制限さ
れる上、回転方向に移動するトナー帯電ローラ4のスリ
ーブ41の外周面に対しトナーTが満遍なく接触し、ト
ナーTのストレスをより抑制してトナーTの劣化を効果
的に防止できる。
【0108】また、紫外線発光器5から照射される紫外
線は、トナー帯電ローラ4のスリーブ41の外周面と、
現像ローラ2の外周面との間の隙間に向かって、トナー
帯電ローラ4に対しその反トナー丁側から照射されるの
で、紫外線発光器5からの光量がトナーTによって減衰
することが防止できる上、トナーTによる紫外線発光器
5の汚染を防止することができる。しかも、現像ローラ
2とトナー帯電ローラ4との間においてトナーTの層厚
が規制され、この層圧(層厚)が規制されたトナーTに
対しトナー帯電ローラ4によるトナーTの帯電が確実に
行え、トナーTの帯電性能を向上させることができる。
さらに、現像ローラ2とトナー帯電ローラ4との間に搬
送されるトナーTの層厚が現像ローラ2とトナー帯電ロ
ーラ4との間の隙間によって規制され、層厚が規制され
たトナーの帯電量を最適化および安定化することができ
る。加えて、静電潜像に付着するトナーTの量を最適化
および安定化させることもできる。また、現像ローラ2
の外周面に対するトナー帯電ローラ4の対面位置を設定
することで、現像ローラ2の外周面との間の隙間に搬送
されるトナーTの層厚を規制する層厚規制手段としての
機能が兼ね備えられるので、別途層厚規制手段を設ける
必要がなく、部品の兼用によるコストの低廉化を図るこ
とができる。
【0109】さらに、光透過性を有する円筒形状のトナ
ー帯電ローラ4(スリーブ41)を適用しているので、
トナー帯電ローラ4の外周面全域にトナーTが満遍なく
接触し、トナーTの帯電性能を図る(測る)上で非常に
有利なものとなる。
【0110】〔実施の形態2〕次に、本発明の第2の実
施形態を図3に基づいて説明する。
【0111】この実施形態では、帯電ローラに層厚規制
手段としての機能を兼用させることなく層厚規制手段を
別個に設けている。なお、層厚規制手段を除くその他の
構成は第1の実施形態の場合と同じであり、同一の部分
については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0112】すなわち、本実施形態では、図3に示すよ
うに、トナー帯電ローラ4は、現像槽1内の上部位置に
設けられている。このトナー帯電ローラ4には、供給ロ
ーラ3の表面と対面するマグネットローラ22の磁極に
よって現像ローラ2に付着するトナーTが供給されるよ
うになされている。
【0113】そして、帯電ローラ4に対するトナーTの
搬送方向上流側には、供給ローラ3と帯電ローラ4との
間に位置する現像ローラ2(スリーブ21)の外周面に
対して先端が軟接触する層厚規制手段としての層厚規制
ブレード6が設けられている。
【0114】この場合、層厚規制ブレード6の先端は、
この層厚規制ブレード6によってトナーTを摺擦して正
規に帯電させる必要がないので、トナーTの層厚のみを
規制する擦過圧に設定すればよく、トナーダメージを大
幅に低減することができることになる。
【0115】〔実施の形態3〕上記各実施形態では、帯
電手段Bに対しアクリル板Aの裏側から波長λ(=35
0nm)の紫外線を紫外線発光器5で照射し、ポリエチ
レンテレフタレートPETを+30Vに帯電させたが、
波長λ(=350nm)の紫外線を発する紫外線発光器
5が価格的な理由などによって入手困難であるときに
は、図4に示すように、帯電手段Bと紫外線発光器5’
との間に、帯電手段Bに対し紫外線発光器5’から照射
される紫外線の波長を変更する波長変更手段としての非
線形光学材料よりなる波長変換素子7が設けられていて
もよい。この場合、紫外線発光器5から発する波長λ
(=700nm)の紫外線が波長変換素子7によって波
長350nmの紫外線に変換されて帯電手段Bに照射さ
れることになり、帯電手段Bに対し最適な波長λ(=3
50nm)の紫外線を照射する紫外線発光器5を用意す
る必要がなく、既存の紫外線発光器5’を用いて紫外線
の波長λを半分の波長λ/2に変更することで、紫外線
発光器5’のコストの低廉化を図ることができる。
【0116】さらに、上記各実施形態では、潜像担持体
として感光体ドラムDを用いたが、潜像担持体として感
光体ベルトが適用されていてもよいのはもちろんであ
る。
【0117】〔実施の形態4〕本発明における第4の実
施形態について説明する。図5は、本実施の形態にかか
る印刷装置(本印刷装置)の構成を示す説明図である。
本印刷装置は、現像材として1成分系の磁性トナーを用
いる構成である。そして、図5に示すように、現像部1
11,感光体ドラム112,帯電ローラ113,転写ロ
ーラ114,定着ローラ対115,LSU116を有し
ている。
【0118】感光体ドラム(潜像保持体)112は、表
面に感光体を備えたドラム(ローラ)形状の感光体であ
り、G方向に回転駆動されるようになっている。帯電ロ
ーラ113は、感光体ドラム112の表面を、所定の電
位に均一に帯電させるものである。
【0119】LSU(レーザービームスキャナーユニッ
ト)116は、帯電された感光体ドラム112の表面を
レーザー光(図5中の破線)によって露光するものであ
る。そして、LSU116の表面に、外部から入力され
た画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有して
いる。
【0120】現像部(現像装置)111は、LSU11
6によって形成された静電潜像を現像することによっ
て、感光体ドラム112上にトナー像を形成するもので
ある。転写ローラ(転写用放電ローラ)114は、感光
体ドラム112上のトナー像をシートPに転写するもの
である。定着ローラ対115は、トナー像の転写された
シートPを加熱圧着することで、トナー像をシートPに
熱定着させるものである。
【0121】次に、本印刷装置における特徴的な構成で
ある、現像部111について説明する。図6に示すよう
に、現像部111は、現像槽120,現像ローラ12
1,トナー供給ローラ122,トナー帯電ローラ12
3,攪拌ローラ124を備えている。
【0122】現像槽120は、トナーTを収容するため
の収容槽(トナー槽)である。攪拌ローラ124は、現
像槽120内のトナーを攪拌することで、トナーを微小
に帯電させるものである。
【0123】トナー供給ローラ(供給ローラ)122
は、現像槽120内において現像ローラ121に対向配
置された、円筒状の発泡性ゴム弾性材料からなる回転ロ
ーラである。このトナー供給ローラ122には、所定の
バイアス電圧が印加されており、現像槽120内のトナ
ーを吸着・保持できるようになっている。そして、トナ
ーを保持した状態で、現像ローラ121の回転方向(H
方向)と反対方向(G方向)に、現像ローラ121と等
速度で回転しながら、現像ローラ121と接触するよう
になっている。
【0124】また、トナー供給ローラ122の表面粗度
は、現像ローラ121よりも粗く設定されている。ロー
ラは、その表面粗度が大きいほどトナーを付着させやす
い。このため、上記の設定により、トナー供給ローラ1
22は、現像ローラ121の表面(外周面)に、トナー
層を形成できるようになっている。
【0125】トナー帯電ローラ(帯電部)123は、ト
ナー供給ローラ122よりもH方向に沿って下流側にお
いて、現像ローラ121に対向配置された回転ローラで
ある。そして、現像ローラ121と接触しながら、現像
ローラ121と等速度〜3倍の速度でH方向に回転し、
後述する接触帯電によって、現像ローラ121上のトナ
ー層を所定の電圧値に帯電させるようになっている。ま
た、トナー帯電ローラ123は、現像ローラ121上の
トナー層を所定の厚さ(10〜40μm)に規制する機
能も有している。なお、トナー帯電ローラ123の詳細
な構成については後述する。
【0126】現像ローラ(搬送部)121は、感光体ド
ラム112と対向するように設けられた、円筒状の導電
性ゴム弾性材料からなる回転ローラである。
【0127】そして、ローラ122・123によって形
成されたトナー層を保持した状態で、H方向に回転(5
0〜150mm/s)しながら感光体ドラム112に接
触するように設定されている。これにより、感光体ドラ
ム112の静電潜像にトナーを付着させ、この静電潜像
を現像してトナー像を形成するようになっている。
【0128】ここで、現像ローラ121の構成について
説明する。図6に示すように、現像ローラ121は、非
磁性体よりなる円筒状のスリーブ131と、このスリー
ブ131内に設けられたマグネットローラ132とを備
えている。このマグネットローラ132は、本印刷装置
に対して固定状態となっている。そして、現像ローラ1
21では、このマグネットローラ132の周囲に沿っ
て、スリーブ131だけが回転するように設定されてい
る。
【0129】また、マグネットローラ132は、その中
心から放射状に延びる線で区画された、複数の磁区(磁
極;図示せず)を有している(各磁区は、回転方向(H
方向)に沿って隣接配置されている)。
【0130】マグネットローラ132は、それぞれ機能
の異なる5種類の磁極(第1〜5磁極)を有している。
すなわち、第1磁極は、トナー供給ローラ122と対面
し、このトナー供給ローラ122により供給されるトナ
ーTをスリーブ131に付着させるためのものである。
【0131】また、第2磁極は、第1磁極における下流
側(H方向での下流側)に隣接しており、スリーブ13
1に付着させたトナーTをブラシ状に穂立ちさせて、ス
リーブ131の表面にトナーブラシ(現像ブラシ)を形
成するためのものである。また、第3磁極は、第2磁極
の下流側に隣接し、トナーブラシをスリーブ131上に
付着させたまま搬送するためのものである。
【0132】また、第4磁極は、第3磁極の下流側に隣
接し、感光体ドラム112の表面と対面する現像位置に
配置された磁極である。すなわち、第4磁極は、トナー
ブラシを感光体ドラム112の表面に擦摺(作用)させ
ることで、静電潜像を、トナーを付着させることで現像
(可視化)するものである。
【0133】第5磁極は、第4磁極の下流側に隣接し、
現像に寄与しなかったトナーTを、第1磁極との間の磁
力関係によってスリーブ131の表面から分離させるた
めのものである。
【0134】次に、現像部111における特徴的な構成
である、トナー帯電ローラ123について説明する。図
6に示すように、トナー帯電ローラ123は、スリーブ
141,基体ローラ142および紫外線照射器143を
備えている。
【0135】基体ローラ142は、光透過性を有する円
筒状のガラスまたは樹脂からなる部材であり、トナー帯
電ローラ123の基体となるものである。この基体ロー
ラ142は、本印刷装置に対して固定状態となってい
る。そして、トナー帯電ローラ123では、基体ローラ
142の周囲に沿って、スリーブ141だけがH方向に
回転するように設定されている。
【0136】スリーブ(帯電部,帯電層)141は、基
体ローラ142の外側に回転可能に形成された、光透過
性を有する円筒形状の部材である。また、このスリーブ
141は、紫外線の照射により分子構造が変更され、接
触しているトナーを帯電させられる物質(例えば、フォ
トクロミック化合物(フォトクロミック材料),光重合
化合物,光酸化物等;以下、帯電物質とする)を含有し
ている。
【0137】図7は、トナー帯電ローラ123(スリー
ブ141)による接触帯電の様子を示す説明図である。
この図に示すように、スリーブ141は、紫外線透過性
を有する基体(基体ローラ)141aと、帯電層141
bとを有している。
【0138】帯電層141bは、基体141a上に塗布
形成されてなる層であり、結合材(無機バインダ)に、
帯電物質を分散させた構成を有している。そして、紫外
線の照射を受けることで、帯電物質を励起させてラジカ
ル(反応性活性種)Rに構造変化させるようになってい
る。すなわち、帯電物質が、分子レベルで活性化されて
異性体であるラジカルRに変化する。このようなラジカ
ルRは、強力な酸化作用を示すものであり、接触した物
質から電子を引き抜く機能を有している。そして、この
ラジカルRは、現像部111のトナーTを酸化させてト
ナーTから電子を奪い、トナーTを所望の帯電量に帯電
(プラス帯電)させるように設定されている。
【0139】なお、この帯電物質については、日本化学
学会誌,1992,No2,P215〜220の「光重
合性感光層と絶縁体の接触界面における光誘起帯電」に
詳細に説明されている。この文献においては、モノマー
の光重合反応を媒介することによって重合層表面に帯電
を誘起することが可能になると記載されている。
【0140】紫外線照射器(光照射部)143は、基体
ローラ142の内部に設けられており、基体ローラ14
2を介して、スリーブ141に対して紫外線(光)を照
射するランプである。
【0141】次に、現像部111の動作について説明す
る。現像が開始されると、攪拌ローラ124が、現像槽
120内のトナーを攪拌して、トナーを微小に帯電させ
る。その後、トナー供給ローラ122が、十分に攪拌さ
れたトナーを用いて、H方向に回転する現像ローラ12
1におけるスリーブ131上に、周方向に沿って順次的
にトナー層を形成する。
【0142】次に、スリーブ131のトナー層は、トナ
ー帯電ローラ123におけるスリーブ141との接触部
分(ニップ部)に搬送される。そして、H方向に回転す
るスリーブ141が、ニップ部においてスリーブ131
におけるトナー層の厚さを規制するとともに、このトナ
ー層を接触帯電させる。
【0143】すなわち、トナー帯電ローラ123では、
紫外線照射器143による紫外線の照射により、スリー
ブ141の帯電物質を励起させて構造変化させ、スリー
ブ131上のトナーを帯電させるようになっている(接
触帯電プロセス)。
【0144】その後、帯電されたトナー層は、感光体ド
ラム112との対向部位に送られ、感光体ドラム112
上の静電潜像に対して静電的に吸着(供給)される。こ
れにより、静電潜像をトナー像として現像(可視化)す
るようになっている。
【0145】なお、スリーブ141に接触して帯電され
たスリーブ131上のトナーは、ニップ部を抜けた後、
スリーブ141に付着せず、スリーブ131に残留する
ようになっている。これは、スリーブ141の表面粗度
が、スリーブ131よりも大きくなっているからであ
る。
【0146】次に、上記した接触帯電の効果を検証する
実験について説明する。図8は、この実験に用いたサン
プルを示す説明図である。このサンプルは、現像部11
1におけるトナー帯電ローラ123の構成を模した平板
であり、図8に示すように、透明アクリル板151の表
面に帯電膜152を形成し、さらに、PET146を載
置してなるものである。
【0147】透明アクリル板151(厚さK11=3m
m)は、基体ローラ142や、スリーブ141の基体1
41aと同様に、紫外線透過性を有する透明アクリル樹
脂から構成されている。
【0148】また、帯電膜152(厚さK12=60n
m)は、フォトクロミック化合物であるイミダゾール誘
導体(B−CIM)とトルエン(C6 5 CH3 )との
混合物に若干のアルコールを加えて希釈した溶液を、透
明アクリル板151上にガラス棒で塗り、これを自然乾
燥させてなるものである。さらにPET146(厚さK
13=100μm)は、本印刷装置において用いられて
いるトナーの材料であるポリエステル樹脂(ポリエチレ
ンテレフタレート)を板状に成形したものである。
【0149】そして、この実験では、紫外線照射器14
3を用いて、透明アクリル板151の裏側(図8の下
側;PET146のない側)から、波長λ(=350n
m)の紫外線を照射した。なお、このときの照射エネル
ギーは30〜40mW/cm2であり、照射時間は1分
であった。その後、PET146における帯電膜152
との接触面の帯電量を測定した。
【0150】この結果、PET146は、+30Vに帯
電された。この実験結果より、本印刷装置の現像部11
1において、現像ローラ121におけるスリーブ131
上のトナー層を、トナー帯電ローラ123によって帯電
させられることがわかった。
【0151】以上のように、現像部111における帯電
プロセスでは、トナーTを、帯電物質を備えたトナー帯
電ローラ123によって帯電させるようになっている。
従って、摩擦によってトナーを帯電させる必要がないの
で、トナーの劣化・融着を防止できる。
【0152】また、従来では、トナーを帯電させるため
のブレードにバイアス電圧を印加し、ブレードと現像ロ
ーラとの間に電位差を設けることでトナーの帯電を補助
するようになっていた。このため、トナーに流れる電流
のジュール熱により、トナーの状態を悪化させていた。
【0153】これに対し、現像部111では、トナー帯
電ローラ123および現像ローラ121にバイアス電圧
を印加していない。このため、上記のジュール熱による
トナーの劣化を回避できている。
【0154】さらに、トナー帯電ローラ123では、固
定状態にある基体ローラ142に対しスリーブ141を
H方向に回転させることによって、トナーTに対するス
リーブ141の接触面を回転方向に移動させるようにな
っている。
【0155】これにより、トナーTを帯電させるスリー
ブ141の表面を随時更新できる。従って、現像ローラ
121(スリーブ131)上のトナー層を効率よく帯電
させられるため、帯電後における帯電量の不足によるト
ナーの機内飛散(現像ローラからの欠落)を防止でき
る。
【0156】さらに、現像部111では、トナー帯電ロ
ーラ123は、現像ローラ121と同方向であるH方向
に回転する(カウンター回転する)ように設定されてい
る。すなわち、トナー帯電ローラ123が、ニップ部に
おいて現像ローラ121とすれ違うように回転するよう
になっている。これにより、トナー帯電ローラ123が
現像ローラ121上のトナーを現像部111の内部(現
像槽120)に戻すように回転するため、トナーの機内
飛散を抑制しやすくなっている。
【0157】また、トナー帯電ローラ123と現像ロー
ラ121とが連れ添って回転する場合と異なり、現像ロ
ーラ121のトナーを、トナー帯電ローラ123におけ
る異なる領域において帯電させるようになる。これによ
り、トナー帯電ローラ123の一部に不良箇所のあった
場合でも、トナーが帯電不足となることを防止できる。
これにより、トナーを均一に帯電できるとともに、トナ
ー飛散をより良好に抑制できる。
【0158】また、紫外線照射器143が基体ローラ1
42の内部にあるため、その光量をトナーTによって減
衰できる。さらに、トナーTによる紫外線照射器143
の汚染を防止できる。
【0159】また、現像部111では、ニップ部の隙間
を適切に設定することで、トナー帯電ローラ123によ
って、スリーブ141上のトナーTの層厚を規制できる
ようになっている。また、現像部111では、スリーブ
141によってトナーの層厚を規制しながら、スリーブ
141に光照射するようになっている。従って、余分な
トナーまでも帯電させてしまうことを抑制できる。
【0160】なお、図9に示すように、現像部111内
におけるトナー供給ローラ122とトナー帯電ローラ1
23との間に、層厚規制ブレード161を設けるように
してもよい。現像部111では、層厚規制ブレード16
1に、トナーを帯電させるためのバイアスを印加する必
要がないので、従来構成に比して、トナーのダメージを
大幅に低減できる。
【0161】また、本実施の形態では、トナー帯電ロー
ラ123のスリーブ141に波長350nmの紫外線を
照射するために、紫外線照射器143を用いている。し
かしながら、これに限らず、より長い波長の光(低エネ
ルギーの光)を発生させる光源を用いて、スリーブ14
1に上記の紫外線を照射することもできる。
【0162】図10は、上記のような光源を用いたトナ
ー帯電ローラ123の構成を示す説明図である。この図
に示すトナー帯電ローラ123は、紫外線照射器143
に代えて、波長700nmの可視光線を発生する可視光
線照射器(光照射部)145を備えているとともに、基
体ローラ142の内壁に、波長変換素子147を備えて
いる。
【0163】この波長変換素子(波長変更部)147
は、円筒形状を有する非線型光学材料(非線形光学結
晶)からなるものである。また、この非線型光学材料
は、所定エネルギーを有する2つのフォトン(光子)か
ら、2倍のエネルギーを有する1つのフォトンを生成す
る機能(第2高調波発生)を有するものである。
【0164】このような波長変換素子147を設けるこ
とにより、可視光線照射器145から発生する波長70
0nmの可視光線を、波長350nmの紫外線に変換
し、スリーブ141に照射することが可能となる。これ
により、紫外線照射器143よりも低コストの可視光線
照射器145を用いてトナーの帯電を行えるため、現像
部111の製造コストを低減できる。
【0165】また、本実施の形態では、潜像保持体とし
て感光体ドラム112を用いたが、これに限らず、感光
体ドラム112に代えて感光体ベルト(図示せず)を採
用することもできる。
【0166】また、現像部111では、図11に示すよ
うに、現像ローラ121(スリーブ131)とトナー帯
電ローラ123(スリーブ141)との接触部位である
ニップ部の幅が、紫外線照射器143による光照射範囲
(スリーブ141の帯電領域)よりも広くなっているこ
とが好ましい。これにより、ニップ部の上流側(領域X
2)においてトナー層厚を規制した後、光照射範囲にお
いて、層厚の規制されたトナー層に対して帯電を行え
る。これにより、余分なトナーに対する帯電を防止でき
るため、トナー層を効率よく帯電させられる。
【0167】また、図10において、ニップ部における
光照射範囲からはずれた2つの領域X1・X2では、領
域X2の方が広くなっていることが好ましい。
【0168】これは、領域X1を広くしてしまうと、領
域X2における帯電前のトナー層厚規制を充分に行えな
いからである。また、帯電後では、トナー層内のトナー
は全て同極性に帯電されているため、領域X1において
トナー層を圧接すると、トナー間の電気的な反発を招来
し、トナー飛散を発生させてしまうことがある。従っ
て、領域X2の方を広くすることで、トナー層厚規制を
充分に行えるとともに、トナー飛散を抑制できる。
【0169】また、現像部111では、トナー帯電ロー
ラ123によるトナー層厚規制によって欠落したトナー
を、装置内部の現像槽120に戻せる程度に、トナー帯
電ローラ123とトナー供給ローラ122とを離して配
置することが好ましい。
【0170】トナー帯電ローラ123とトナー供給ロー
ラ122とが隣接配置されている場合、層厚規制によっ
て欠落したトナーがトナー供給ローラ122に直接付着
し、連続して帯電されることとなるため、帯電量のバラ
ンスが悪くなる。従って、両ローラを離して設置するこ
とで、欠落したトナーを現像槽120に戻し、他のトナ
ーと混合してその帯電量を減少させられる。これによ
り、現像ローラ121におけるトナー層の帯電量を均一
化できる。
【0171】また、上記したように、現像部111で
は、紫外線照射器143の光照射範囲内において、スリ
ーブ141の帯電物質を励起状態とすることで、現像ロ
ーラ121上のトナーを帯電させるようになっている。
また、スリーブ141はH方向に回転するため、光照射
内の帯電物質は、順次的に入れ替えられるように設定さ
れている。
【0172】そこで、現像部111では、光照射範囲に
おいて励起状態となっている帯電物質が、スリーブ14
1の回転によって光照射範囲から外れ、さらに、1回転
後に光照射範囲に再突入するまでに、基底状態に戻るよ
うに設定されていることが好ましい。
【0173】このように構成すれば、光照射範囲内にお
いて励起状態となっている帯電物質の量を、常に一定に
保つことが可能となっている。これにより、トナーの帯
電量を、常に所定値(一定値)に維持できる。
【0174】ここで、上記の帯電物質は、光重合開始剤
および連鎖移動剤を含んでいる。そして、これらの混合
比に応じて、励起状態となる確率が決定される。従っ
て、この場合には、光照射範囲に再突入する帯電物質が
基底状態となるように、光重合開始剤および連鎖移動剤
の混合比率を適切に設定することが好ましい。
【0175】また、帯電物質の混合比率に応じて、スリ
ーブ141の回転速度,紫外線照射器143の照射光
量,ニップ部に搬送される現像ローラ121のトナー量
(帯電にかかるトナー量)のいずれかを調整する制御部
を、現像部111に備えることが好ましい。
【0176】図12は、上記のような制御部172の構
成を示す説明図である。この図に示すように、制御部1
72は、スリーブ141を回転させる駆動部(モーター
等)173,紫外線照射器143,トナー供給ローラ1
22にバイアス電圧を印加するバイアス印加部174に
接続されている。そして、これらを制御することによっ
て、スリーブ141の回転速度,紫外線照射器143の
照射光量,ニップ部に搬送される現像ローラ121のト
ナー量を調整する機能を有している。このような制御部
172を用いることにより、光照射範囲に再突入する帯
電物質を、容易に基底状態とすることが可能となる。な
お、光重合開始剤と連鎖移動剤との混合比率について
は、後述する実施の形態5において説明する。
【0177】また、本実施の形態では、帯電プロセスの
際、トナー帯電ローラ123のスリーブ141が、現像
ローラ121のスリーブ131に接触しながらH方向に
回転するとしている。しかしながら、スリーブ141の
回転方向・回転速度は、制御部172の制御により、自
由に設定できるものである。例えば、制御部172の制
御により、トナー帯電ローラ123のスリーブ141
を、G方向に回転させるようにしてもよい(with回
転)。
【0178】この構成では、スリーブ141とスリーブ
131とが、ニップ部において同方向に移動するように
なる。これにより、スリーブ131上のトナーとスリー
ブ141の表面とが擦れ合うことを回避できる。このた
め、スリーブ141との摩擦によってトナーを劣化させ
てしまうことを防止できる。
【0179】また、これに限らず、制御部172が、帯
電プロセスの際、トナー帯電ローラ123のスリーブ1
41を停止させておくように設定してもよい。この構成
では、スリーブ131と同期させてスリーブ141を回
転させる必要がない。従って、帯電プロセスを簡略化で
きる。
【0180】また、この場合、制御部172は、トナー
帯電ローラ123のスリーブ141を、現像ローラ12
1の停止時において、所定の時期に、所定角度だけ回転
させるように設定されていることが好ましい。ここで、
上記した所定の時期としては、例えば、 ・現像ローラ121上のトナーに対する帯電プロセスを
所定回数実行した後、 ・現像ローラ121の回転数が所定数に達した場合、 ・本印刷装置における印刷枚数が所定枚数に達した後を
挙げられる。
【0181】すなわち、スリーブ141を停止させてお
く場合、常に同一の帯電物質でトナーを帯電させること
となる。このため、帯電にかかる帯電物質を、局所的に
劣化させてしまう。そこで、所定の時期において帯電ロ
ーラを所定角度だけ回転させ、帯電にかかる帯電物質を
入れ替えることが好ましい。
【0182】これにより、帯電物質における局所的な劣
化を防止できる。なお、帯電ローラの回転の目安となる
上記の『所定回数』『所定枚数』は、照射される光の質
・量、帯電物質の量(混合比率)や種類等に応じて設定
される。
【0183】なお、帯電物質に照射される光の質・量、
帯電物質の量(混合比率)や種類によって多少の相違は
あるが、上記の『所定回数』として10000回、『所
定枚数』として1000枚を採用できる。
【0184】また、この構成において、スリーブ141
を所定角度だけ回転させる際には、スリーブ141を、
現像ローラ121と同じくH方向に回転させることが好
ましい。これにより、現像ローラ121上に残留してい
る不要のトナーを装置内に戻して再利用できるととも
に、トナーの機内飛散を防止できる。
【0185】また、この構成において、スリーブ141
を回転させる際には、帯電にかかる帯電物質を入れ替え
る程度に回転させる(光照射範囲における帯電物質を入
れ替えられる角度だけ回転させる)ことが好ましい。こ
れにより、帯電物質を確実に入れ替えられるため、帯電
物質の局所的な劣化を良好に防止できる。
【0186】また、現像ローラ121との接触部(ニッ
プ部)を入れ替える程度に回転させるようにしてもよ
い。すなわち、スリーブ141を停止させている場合、
スリーブ141におけるニップ部に応じた部位は、現像
ローラ121およびトナーとの摩擦によって磨耗する。
このため、磨耗部分を入れ替えることで、トナーを良好
に帯電させられる。また、スリーブ141によるトナー
層厚の規制も良好に行える。
【0187】また、本実施の形態では、現像槽120内
のトナーを、攪拌ローラ124において攪拌するとして
いる。しかしながら、攪拌ローラ124に代えてミキシ
ングパドルを備え、これを用いてトナーを攪拌するよう
にしてもよい。
【0188】〔実施の形態5〕本発明における第5の実
施形態について説明する。なお、本実施の形態では、上
記した第1〜4の実施形態に示した部材と同一の機能を
有する部材には同一の符号を付し、その説明を省略して
いる。
【0189】本実施の形態では、トナー帯電ローラ12
3のスリーブ141に含まれている帯電物質について説
明する。上記したように、現像部111では、紫外線照
射器143の光照射範囲内において、スリーブ141の
帯電物質を励起状態とすることで、現像ローラ121上
のトナーを帯電させるようになっている。
【0190】また、この帯電物質は、光重合開始剤およ
び連鎖移動剤を含んでいる。以下に示す化学式は、現像
部111においてスリーブ141の光重合開始剤および
連鎖移動剤として用いることの可能な、B−CIMおよ
びMBTの構造式である。これらの材料を用いること
で、現像ローラ121上のトナーを良好に帯電させられ
る。
【0191】
【化5】
【0192】
【化6】
【0193】なお、上記したように、現像部111で
は、帯電物質における光重合開始剤および連鎖移動剤
(B−CIMおよびMBT)の混合比に応じて、帯電物
質の励起状態となる確率が決定される。
【0194】また、帯電物質におけるB−CIMとMB
Tとの混合比率は、現像ローラ121上のトナーを十分
に帯電できるような比率に設定されていることが好まし
い。ここで、十分に帯電されたトナーとは、感光体ドラ
ム112上の静電潜像を確実に現像できるような帯電量
(比電荷量;5〜25μC/g )を有するトナーのことで
ある。
【0195】図13は、スリーブ141の帯電物質にお
けるB−CIMに対するMBTの混合比率と、現像ロー
ラ121におけるスリーブ131上のトナーの帯電量と
の関係を示すグラフである。なお、このグラフに示した
帯電量の測定は、スリーブ141を、H方向に、スリー
ブ131の2倍の速度で回転させて行った。
【0196】このグラフから、5〜25μC/g の帯電量
を得るためには、B−CIMとMBTとの混合比率を、
モル比で(1:0.25)〜(1:2.25)の範囲に
設定することが好ましいといえる。
【0197】また、現像部111には、スリーブ131
上のトナーにおける帯電量を調整するために、上記した
制御部172によって、紫外線照射器143の照射光
量,スリーブ141の回転数を制御することが好まし
い。
【0198】すなわち、制御部172は、所定の混合比
に設定された帯電物質を用いても帯電量が足らなかった
場合、紫外線照射器143における光量を増加させる、
あるいは、スリーブ141の回転速度を低下させて、ト
ナーの帯電量を増加させるように設定される。さらに、
この制御部172は、スリーブ131上のトナーの帯電
量が大きすぎる場合、紫外線照射器143における光量
を減少させる、あるいは、スリーブ141の回転速度を
増加させて、トナーの帯電量を減少させることとなる。
【0199】〔実施の形態6〕本発明における第6の実
施形態について説明する。なお、本実施の形態では、上
記した第1〜5の実施形態に示した部材と同一の機能を
有する部材には同一の符号を付し、その説明を省略して
いる。
【0200】本実施の形態にかかる現像部111は、図
6に示したトナー帯電ローラ123に代えて、図14に
示すようなトナー帯電部180を備えた構成である。こ
の図に示すように、トナー帯電部(帯電部)180は、
トナー帯電ベルト181,有機EL182,駆動ローラ
183,従動ローラ184を備えている。
【0201】図15は、トナー帯電ベルト(帯電部)1
81の構造を示す説明図(図14のA−A’断面図)で
ある。トナー帯電ベルト181は、透明フィルム185
および帯電層186から構成された無端形状(環状)の
ベルトであり、現像ローラ121に接触しながら、現像
ローラ121と同方向(H方向)に回転する(カウンタ
ー回転する)ように設定されている。
【0202】透明フィルム(基体フィルム)185は、
可撓性および光透過性を有するフィルムからなる部材で
あり、トナー帯電ローラ123の基体となるものであ
る。また、帯電層186は、透明フィルム185の外側
に形成された膜であり、スリーブ141に含まれている
ものと同様の帯電物質(実施の形態5参照)を含有して
いる。
【0203】有機EL182は、透明フィルム185を
介して、帯電層186に対して紫外線(光)を照射する
ものであり、透明フィルム185に密着した状態で、透
明フィルム185の内側に設けられている密着型の光源
である。
【0204】また、有機EL182は、その下部が、現
像ローラ121の外形に応じて湾曲した形状となってい
る。そして、トナー帯電ベルト181は、有機EL18
2の湾曲部において現像ローラ121と接触するように
なっている。すなわち、このトナー帯電部180では、
有機EL182の湾曲部がニップ部となっている。そし
て、この有機EL182は、ニップ部の全体に光を照射
するように設定されている。
【0205】駆動ローラ183は、トナー帯電ベルト1
81をH方向に回転させる駆動装置である。また、従動
ローラ184は、トナー帯電ベルト181の回転を支え
る回転軸の1つとなるものである。また、トナー帯電部
180では、上記した有機EL182も、トナー帯電ベ
ルト181の回転を支持する機能を有するようになって
いる。
【0206】そして、図14に示すように、トナー帯電
ベルト181は、有機EL182,駆動ローラ183,
従動ローラ184の3つの部材によって支持され、有機
EL182によって頂点を潰された逆三角形状(台形
状)を有している。
【0207】ここで、現像部111の動作について説明
する。現像が開始されると、トナー供給ローラ122
が、H方向に回転する現像ローラ121におけるスリー
ブ131上に、周方向に沿って順次的にトナー層を形成
する。その後、スリーブ131のトナー層は、トナー帯
電部180におけるトナー帯電ベルト181との接触部
分(ニップ部)に搬送される。そして、H方向に回転す
るトナー帯電ベルト181が、ニップ部においてスリー
ブ131におけるトナー層の厚さを規制するとともに、
このトナー層を接触帯電させる。
【0208】すなわち、トナー帯電部180では、有機
EL182による紫外線の照射により、トナー帯電ベル
ト181の帯電物質を励起させて構造を変化させ、スリ
ーブ131上のトナーを帯電させるようになっている
(接触帯電プロセス)。
【0209】その後、帯電されたトナー層は、感光体ド
ラム112との対向部位に送られ、感光体ドラム112
上の静電潜像に対して静電的に吸着される。これによ
り、静電潜像をトナー像として現像するようになってい
る。
【0210】なお、トナー帯電ベルト181に接触して
帯電されたスリーブ131上のトナーは、ニップ部を抜
けた後、トナー帯電ベルト181に付着せず、スリーブ
131に残留するようになっている。これは、トナー帯
電ベルト181の表面粗度が、スリーブ131よりも大
きくなっているからである。
【0211】以上のように、本実施の形態にかかる現像
部111では、トナーを帯電させるために摩擦力を用い
ないため、トナーの劣化を防止できる。また、帯電ロー
ラではなく、可撓性を有する透明フィルム185を基体
としたトナー帯電ベルト181を用いているため、トナ
ー帯電部180の形状の自由度を高められる。従って、
現像部111のサイズを小型化できる。すなわち、図1
4に示すように、本実施形態では、トナー帯電ベルト1
81を、頂点を潰した逆三角形状(台形状)としてい
る。これにより、ロール形状とする場合に比して、トナ
ー帯電ベルト181の高さを減少させることが可能とな
っている。
【0212】また、トナー帯電部180では、250n
m〜350nmの波長を有する有機EL182からなる
密着型発光器を用いている。このように有機EL182
を用いる場合、トナー帯電ベルト181に密着させて
も、発熱によってトナー帯電ベルト181を傷めること
がない。これにより、現像部111のさらなるコンパク
ト化を図ることが可能となる。
【0213】また、この有機EL182は、トナー帯電
ベルト181に内側から密着するとともに、ニップ部の
全体に光を照射するように設定されている。このよう
に、有機EL182の設置位置をベルトの内側とするこ
とで、現像部111をより小さくできる。さらに、現像
ローラ121から欠落したトナーによって有機EL18
2を汚してしまうことを防止できる。
【0214】また、トナー帯電ベルト181の各部分に
対する有機EL182の光照射時間は、光照射時間=ニ
ップ幅〔mm〕/(現像ローラ121の周速〔mm/s
ec〕)なる式で表され、ニップ幅(光照射範囲の幅)
を広くすることで、トナーに対する照射時間を長期化で
きるので、有機EL182の光量密度(w/cm2 )を
下げられる。
【0215】また、トナー帯電ベルト181は、無端形
状(環状)であり、現像ローラに接触しながらH方向に
回転するように設定されている。このように、トナー帯
電ベルト181を回転させることで、トナー帯電ベルト
181における現像ローラ121との接触部位を順次的
に変更できる。
【0216】すなわち、トナー帯電ベルト181におけ
る帯電に寄与させる部位を変更できるので、トナー帯電
ベルト181における一部の帯電物質だけを劣化させて
しまうことを防止できる。従って、現像ローラ121上
のトナー層を効率よく帯電させられるため、帯電後にお
ける帯電量の不足によるトナーの機内飛散を防止でき
る。
【0217】また、本実施の形態では、有機EL182
を、トナー帯電ベルト181における回転軸の1つとし
て利用している。このように、有機EL182に回転軸
としての機能を持たせることで、装置(装置構造)の簡
略化を図れる。
【0218】なお、本実施の形態では、トナー帯電ベル
ト181がH方向に回転するとしている。しかしなが
ら、これに限らず、トナー帯電ベルト181を、G方向
に回転させるようにしてもよい。
【0219】また、G方向に回転させる場合、トナー帯
電ベルト181を、現像ローラ121との摩擦力によっ
て回転するように設定してもよい。この構成では、トナ
ー帯電ベルト181は、現像ローラ121に対して従動
的に回転することとなる。これにより、トナー帯電ベル
ト181を駆動させるための構成を設ける必要がないの
で、現像部111の構成をさらに簡略化できる。
【0220】〔実施の形態7〕本発明の第7の実施形態
について説明する。なお、本実施の形態では、上記した
第1〜6の実施形態に示した部材と同一の機能を有する
部材には同一の符号を付し、その説明を省略している。
【0221】本実施の形態にかかる印刷装置(本印刷装
置)は、図5に示した印刷装置の構成において、現像部
111(図6参照)に代えて、図16に示すような現像
部111aを備えており、さらに、現像材として、1成
分系の非磁性トナーを用いる構成である。
【0222】また、現像部(現像装置)111aは、現
像部111の構成において、トナー帯電ローラ123お
よび現像ローラ121に代えて、図16に示すようなト
ナー帯電ローラ191および現像ローラ121aを備え
た構成である。
【0223】現像ローラ(搬送部)121aは、感光体
ドラム112(図5参照)と対向するように設けられた
回転ローラである。そして、図16に示すように、Al
(アルミニウム)製の素菅132aに、導電性のゴム弾
性材料からなるゴム層131aが設けられている円筒形
状を有している。さらに、現像ローラ121aの素菅1
32aには、所定の現像バイアスが印加されている。
【0224】そして、この現像ローラ121aは、ロー
ラ122・123によって形成されたトナー層を保持し
た状態で、感光体ドラム112と等速でH方向に回転し
ながら、感光体ドラム112に接触するように設定され
ている。これにより、感光体ドラム112の静電潜像に
トナーを付着させ、この静電潜像を現像してトナー像を
形成するようになっている。
【0225】トナー帯電ローラ(帯電部)191は、ト
ナー帯電ローラ123と同様に、トナー供給ローラ12
2よりもH方向に沿って下流側において、現像ローラ1
21aに対向配置された回転ローラである。そして、現
像ローラ121aと接触しながら、現像ローラ121a
と等速度〜3倍の速度でH方向に回転し、上記した接触
帯電によって、現像ローラ121a上のトナー層を所定
の電圧値に帯電させるものである。また、トナー帯電ロ
ーラ191は、現像ローラ121a上のトナー層を所定
の厚さ(10〜40μm)に規制する機能も有してい
る。
【0226】そして、図16に示すように、トナー帯電
ローラ191は、基体ローラ192,導電性ITO19
3,帯電層194を備えている。
【0227】基体ローラ192は、紫外線透過性を有す
る透明アクリル樹脂よりなる部材であり、トナー帯電ロ
ーラ191の基体となるものである。帯電層194は、
導電性ITO193上に塗布されてなる層であり、結合
材(無機バインダ)に、上記した帯電物質(フォトクロ
ミック化合物等)を分散させた構成を有している。すな
わち、帯電層194は、導電性ITO193上に、帯電
物質が塗布されてなる層である。
【0228】ここで、トナー帯電ローラ191による接
触帯電の効果を検証する実験について説明する。図17
は、この実験に用いたサンプルを示す説明図である。こ
のサンプルは、現像部111aにおけるトナー帯電ロー
ラ191の構成を模した平板であり、図17に示すよう
に、透明アクリル板201の表面に、ITO膜202と
フォトクロミック膜203とを塗布形成し、さらに、P
ET204を載置してなるものである。
【0229】透明アクリル板201(厚さK21=1〜
5mm)は、基体ローラ192と同様に、紫外線透過性
を有する透明アクリル樹脂から構成されている。また、
ITO膜202(厚さK22=数10nm)およびフォ
トクロミック膜203(厚さK23=数10μm)は、
それぞれ導電性ITO193,帯電層194と同様の材
料(ITO,B−CIM)から構成されている。さら
に、PET(PES)204(厚さk4=10〜100
μm)は、本印刷装置において用いられているトナーの
材料であるポリエステル樹脂からなるものである。
【0230】このようなサンプルに対し、透明アクリル
板201側(裏側;図17では下側)から、上記した紫
外線照射器143によって、350nmの波長を有する
紫外線を照射した。なお、紫外線の照射エネルギーは
0.1〜10mW/cm2 であり、照射時間は数秒であ
る。その後、PET204におけるフォトクロミック膜
203との接触面の帯電量を測定した。その結果、PE
T204における上記の接触面の電位は、+30V〜+
150Vであった。この実験結果より、本印刷装置の現
像部111aにおいて、トナー帯電ローラ191と現像
ローラ121aとに速度差のない場合、トナー帯電ロー
ラ191によって現像ローラ121a上のトナーを良好
に帯電させられることがわかった。
【0231】なお、図18に示すように、現像ローラ1
21aとトナー帯電ローラ191の導電性ITO193
との間にバイアス電圧を印加し、ニップ部のローラ間
(微小空隙)に、0.5〜2.5×10-7(V/m)の
強度を有する電界をかけるようにしてもよい。これによ
り、トナー帯電ローラ191の帯電効率を向上させるこ
とが可能となる。
【0232】また、現像部111aでは、トナー帯電ロ
ーラ123における帯電層194の表面粗度は、現像ロ
ーラ121aにおけるゴム層131aの表面粗度より小
さくなっていることが好ましい。例えば、帯電層194
の表面粗度(Ra;中心線平均粗さ)を0.3μm以下
とする一方、ゴム層131aの表面粗度(Ra)を0.
5〜2μmとすることが好ましい。これにより、トナー
の帯電時に、帯電層194とゴム層131aとが接触す
る際、スリーブ上のトナーが帯電層194に付着するこ
とを防止できる。
【0233】また、図19に示すように、基体ローラ1
92の内側に上記した波長変換素子147を設け、紫外
線照射器143に代えて可視光線照射器145を備える
ようにしてもよい。これにより、紫外線照射器143よ
りも低コストの可視光線照射器145を用いてトナーの
帯電を行えるため、現像部111aの製造コストを低減
できる。
【0234】〔実施の形態8〕本発明の第8の実施形態
について説明する。なお、本実施の形態では、上記した
第1〜7の実施形態に示した部材と同一の機能を有する
部材には同一の符号を付し、その説明を省略している。
【0235】本実施の形態にかかる印刷装置(本印刷装
置)は、図5に示した印刷装置の構成において、現像部
111に代えて、図20に示すような現像部210を備
えた構成である。この図に示すように、現像部(現像装
置)210は、図5に示した現像部111の構成におい
て、クリーニングブレード211,トナー補給口213
を新たに備えているとともに、トナー帯電ローラ123
に代えて、トナー帯電ローラ212を備えた構成であ
る。さらに、この現像部210は、現像部111ではト
ナー帯電ローラ123の内部にあった紫外線照射器14
3を、現像槽120の外部に備えている。
【0236】トナー帯電ローラ(帯電部)212は、ト
ナー帯電ローラ123と同様に、トナー供給ローラ12
2よりもH方向に沿って下流側において、現像ローラ1
21aに対向配置された回転ローラである。また、トナ
ー帯電ローラ212は、トナー帯電ローラ123と異な
り、その一部を現像槽120の外部に突出させるよう
に、現像ローラ121aの真上に配置されている。
【0237】そして、このトナー帯電ローラ212は、
現像ローラ121aと接触しながら、現像ローラ121
aと等速度〜3倍の速度でH方向に回転し、上記した接
触帯電によって、現像ローラ121a上のトナー層を所
定の電圧値に帯電させるものである。また、トナー帯電
ローラ212は、現像ローラ121a上のトナー層を所
定の厚さ(10〜40μm)に規制する機能も有してい
る。
【0238】図21は、トナー帯電ローラ212の外観
を示す説明図である。また、図22は、トナー帯電ロー
ラ212の断面を示す説明図であり、さらに、図23
は、図22に示したA−A’線断面図である。これらの
図に示すように、トナー帯電ローラ212は、アルミニ
ウムからなる芯金層(基体ローラ)221(厚さ;0.
8mm)上に、上記した帯電層194(厚さ;60μ
m)が塗布形成されてなるものである。
【0239】クリーニングブレード(除去部)211
は、トナー帯電ローラ212に吸着した余分なトナーを
掻き落とし、現像槽120内に戻すためのものである。
なお、このクリーニングブレード211は、帯電層19
4の表面を傷付けることのないように、帯電層194よ
りも低い(あるいは同等の)硬度を有する材料から構成
されている。
【0240】また、現像部210では、紫外線照射器1
43が、現像槽120の外部であって、H方向における
ニップ部の上流側に位置している。従って、現像部21
0では、図24に示すように、トナー帯電ローラ212
の帯電層194は、紫外線照射器143の光照射範囲
(トナー帯電ローラ212(帯電層194)における、
紫外線照射器143に対向する部分)でラジカル化され
た後、ニップ部に搬送され、トナーを帯電させることと
なる。
【0241】ここで、現像部210の動作について説明
する。現像が開始されると、攪拌ローラ124が、現像
槽120内のトナーを攪拌して、トナーを微小に帯電さ
せる。その後、トナー供給ローラ122が、十分に攪拌
されたトナーを用いて、H方向に回転する現像ローラ1
21aにおけるゴム層131a上に、周方向に沿って順
次的にトナー層を形成する。
【0242】一方、トナー帯電ローラ212は、H方向
に回転しながら、現像槽120の外部に設置された紫外
線照射器143の光照射範囲において、紫外線の照射を
受ける。これにより、光照射範囲内の帯電層194がラ
ジカル化する。そして、ラジカル化された部分が、現像
ローラ121aとトナー帯電ローラ212との接触部分
(ニップ部)に搬送され、現像ローラ121aにおける
トナー層の厚さを規制するとともに、このトナー層を接
触帯電させる。
【0243】その後、帯電されたトナー層は、感光体ド
ラム112との対向部位に送られ、感光体ドラム112
上の静電潜像に対して静電的に吸着(供給)される。こ
れにより、静電潜像をトナー像として現像(可視化)す
るようになっている。
【0244】以上のように、現像部210では、紫外線
照射器143が、トナー帯電ローラ212の外部から、
帯電層194に対して紫外線を照射するように設定され
ている。従って、帯電層194における帯電物質(フォ
トクロミック化合物)をラジカルに活性化させるため
の、紫外線照射エネルギーを有効利用できるようになっ
ている。
【0245】すなわち、図6に示した現像部111のよ
うに、トナー帯電ローラの内部から紫外線を照射する構
成では、紫外線を、帯電物質の塗布される基体を介して
(通して)、帯電物質に照射する必要がある。このた
め、紫外線の一部が基体に吸収・散乱されてしまい、紫
外線の利用効率(ラジカル化のための効率)を向上でき
ず、紫外線照射器143におけるエネルギー(電力)消
費の増大を招来していた。
【0246】また、トナー帯電ローラ内の温度上昇を回
避するために、冷却のためのファンモーターを設置する
等の対策を図ることが好ましいが、このような構成で
は、部品点数の増大、および、現像部の大型化を招くと
いう問題も生じる。さらに、帯電物質の基体として、光
透過性の高い材料(例えばガラス・透明樹脂等)を使用
することが好ましいが、このような材料は、振動・落下
等に対する耐久性の改善や、低コスト化を図ることが困
難であった。
【0247】一方、現像部210では、紫外線照射器1
43の紫外線を帯電層194に対して直接的に照射でき
る。従って、基体による吸収・散乱を回避できるため、
紫外線を非常に有効に利用できるようになっている。従
って、紫外線照射器143における消費電力の低減を図
ることが可能となっている。また、基体として透光材料
を用いる必要がなく、高強度で廉価な材料(金属等)を
用いることができる。従って、トナー帯電ローラ212
の耐久性を向上できるとともに、製造コストを低減でき
る。さらに、トナー帯電ローラ212内の温度上昇を招
来しないため、ファンモーター等の冷却装置を設ける必
要がない。従って、部品点数・製造コストの増大を回避
できるとともに、現像部210の小型化を図ることが可
能となる。
【0248】また、現像部210では、クリーニングブ
レードの硬度を帯電層194よりも小さく(あるいは同
等に)しているため、帯電層194の表面を傷つける
(削る)ことを回避できている。これにより、長時間の
安定したトナー帯電を行える。
【0249】また、トナー帯電ローラ212は、現像ロ
ーラ121aと同方向であるH方向に回転する(カウン
ター回転する)ように設定されている。すなわち、トナ
ー帯電ローラ212が、ニップ部において、現像ローラ
121aとすれ違うように回転するようになっている。
これにより、トナー帯電ローラ212が現像ローラ12
1a上のトナーを現像部111の内部(現像槽120)
に戻すように回転するため、トナーの機内飛散を抑制し
やすくなっている。
【0250】また、トナー帯電ローラ212と現像ロー
ラ121aとが連れ添って回転する場合と異なり、現像
ローラ121aのトナーを、トナー帯電ローラ212
(帯電層194)における異なる領域において帯電させ
るようになる。これにより、トナー帯電ローラ212の
一部に不良箇所のあった場合でも、トナーが帯電不足と
なることを防止できる。従って、トナーを均一に帯電で
きるとともに、トナー飛散をより良好に抑制できる。
【0251】なお、本実施の形態では、芯金層221と
して、アルミニウムを用いるとしている。しかしなが
ら、芯金層221の材料としては、これに限らず、どの
ような材料を用いてもよい。また、この芯金層221の
材料としては、紫外線を透過(および反射)しないもの
を用いることが好ましい(例えば、表面にツヤ消し処理
を施した金属等)。これにより、紫外線が芯金層221
を透過・反射して、光照射範囲以外の帯電層194をラ
ジカル化させてしまうことを防止でき、さらに、帯電層
194における寿命(帯電物質の寿命)の長期化を図れ
る。
【0252】また、紫外線の照射を受けてラジカル化さ
れた帯電物質は、時間経過に従って、基底状態に戻って
しまう。このため、紫外線照射器143からの紫外線
は、トナー帯電ローラ212と現像ローラ121aとの
ニップ部にできるだけ近い位置に照射されることが好ま
しい。すなわち、紫外線照射器143の光照射範囲が、
ニップ部に近い位置に設定されていることが好ましい。
このように構成すれば、ニップ部に、非常に密度の高い
ラジカルを送り込むことが可能となる。
【0253】また、紫外線照射器143の光照射範囲
に、完全に基底状態に戻っていない状態の帯電物資を再
投入するように設定した場合には、トナーの帯電効率を
低下させてしまうことがわかっている。また、この場合
には、帯電物質を常にラジカル化させておくこととなる
ため、帯電物質の寿命を縮めてしまう。
【0254】そこで、現像部210では、紫外線照射器
143の光照射範囲でラジカル化された帯電物質が、ト
ナー帯電ローラ212の回転によって光照射範囲から外
れ、さらに、1回転後に光照射範囲に再突入するまで
に、基底状態(不活性状態)に戻るように設定されてい
ることが好ましい。このような設定は、図12に示した
制御部172によって、トナー帯電ローラ212の回転
速度を調整することで可能となる。
【0255】このように構成すれば、帯電効率の低下、
および、帯電物質の寿命の短縮化を防止できる。さら
に、光照射範囲内において励起状態となっている帯電物
質の量を、常に一定に保つことが可能となる。これによ
り、トナーの帯電量を、常に所定値(一定値)に維持で
きる。
【0256】また、現像部210を、トナー帯電ローラ
212に代えて、図25に示すようなトナー帯電部22
2を備えた構成としてもよい。この図に示すように、ト
ナー帯電部(帯電部)222は、図14および図15に
示したトナー帯電ベルト181,駆動ローラ183,従
動ローラ184を備えており、トナー帯電ベルト181
を、現像ローラ121aと同方向であるH方向に回転さ
せるように設定されている。
【0257】この構成では、トナー帯電ベルト181と
現像ローラ121aのニップ幅を、任意の値に設計でき
る。このため、トナー帯電ベルト181のラジカルと現
像ローラ121a上のトナーとの接触時間を容易に長く
できる。従って、ラジカルとトナーとの間における電子
の授受機会を増加させられる(ラジカル反応利用効率を
向上できる)ため、トナーの帯電性を向上できる。
【0258】また、本実施の形態では、トナー帯電ロー
ラ212およびトナー帯電ベルト181が、現像ローラ
121aと同方向であるH方向に回転する(カウンター
回転する)としている。しかしながら、これに限らず、
図26に示すように、トナー帯電ローラ212(トナー
帯電ベルト181)を、現像ローラ121aとは反対方
向(G方向)に回転させるようにしてもよい。
【0259】また、この場合、図27,図28に示すよ
うに、紫外線照射器143を、現像槽120の内部に備
えることが好ましい。
【0260】この構成では、現像ローラ121aとトナ
ー帯電ローラ212(トナー帯電ベルト181)とが、
ニップ部において同方向に移動するようになる。これに
より、現像ローラ121aの表面とトナー帯電ローラ2
12(トナー帯電ベルト181)の表面とが擦れ合うこ
とを回避できる。このため、トナー帯電ローラ212
(トナー帯電ベルト181)との摩擦によってトナーを
劣化させてしまうことを防止できる。
【0261】また、この構成では、現像槽120内の空
気流は、ニップ部に向かって流れることとなる。このた
め、現像槽120内に浮遊する未帯電トナーが、上記の
空気流にのってニップ部近傍の光照射範囲に運ばれ、ト
ナー帯電ローラ212(トナー帯電ベルト181)に付
着して帯電(プレチャージ)される。このため、トナー
の対電性を向上できる。
【0262】また、現像ローラ121aには、感光体ド
ラム112上の静電潜像を現像するために、現像バイア
ス電圧が印加されているが、このバイアス電圧は、ニッ
プ部を通過したトナーがトナー帯電ローラ212に付着
しない程度の値(現像ローラ121aに付着させられる
ような値)であることが好ましい。これにより、図20
に示したようなクリーニングブレード211を設ける必
要がなくなるので、現像部210の製造コストの低下、
および、サイズの小型化を図ることが可能となる。
【0263】また、現像部210では、トナー帯電ロー
ラ212の回転速度を、現像ローラ121aの回転速度
以上に設定することが好ましい。これにより、ニップ部
において、各トナーの接触する帯電層194の量(ラジ
カルの量)を増やせるので、トナーの帯電効率を向上さ
せられる。
【0264】また、現像部210では、トナー帯電ロー
ラ212の回転速度を、現像ローラ121aの回転速度
以下に設定するようにしてもよい。これにより、ニップ
部において、帯電層194のラジカルに接触するトナー
の量を増やせるので、ラジカルを有効に利用できる。
【0265】また、実施の形態4〜8では、紫外線照射
器143によって、スリーブ141や帯電層194に3
50nmの波長の紫外線を照射するとしている。しかし
ながら、紫外線照射器143から発生する紫外線の波長
は、350nmに限らず、400nm以下であればよ
い。また、紫外線照射器143から照射する紫外線の波
長は、スリーブ141・帯電層194における帯電物質
を効率よくラジカル化させる波長であることがさらに好
ましい。
【0266】また、トナー帯電ローラ123・191の
基体である基体ローラ142・192(透明アクリル)
に対する透過率の高い波長を選択し、選択した波長の光
によって帯電物質を効率よくラジカル化できるように、
スリーブ141・帯電層194の帯電物質を選択するよ
うにしてもよい。なお、波長350nmの紫外線であれ
ば、基体ローラ142・192に対する透過率を非常に
高くできる。
【0267】また、実施の形態4〜8では、トナー帯電
ローラ123・191によって帯電させる現像材とし
て、非導電性のトナーを示している。しかしながら、こ
れに限らず、トナー帯電ローラ123・191によっ
て、導電性のトナーや、導電性インク,インクミスト等
を帯電させることも可能である。
【0268】また、実施の形態1・2では、トナー帯電
ローラ123・191によって帯電させたトナーを用い
て、感光体ドラム112上の静電潜像を現像するとして
いる。しかしながら、これに限らず、感光体ドラム11
2を用いず、DTP(DirectToning Process )によっ
て印刷を行うタイプの印刷装置においても、トナー帯電
ローラ123・191によってトナーを帯電させること
は可能である。
【0269】なお、この印刷装置としては、例えば、現
像ローラ、ゲート群および対向電極を備え、現像ローラ
上のトナーを、開放状態のゲートからシートに飛翔させ
る構成を挙げられる。この構成では、画像データに応じ
て開放するゲートを適切に選択することで、所望の画像
を印刷できるようになっている。
【0270】また、実施の形態4〜8では、接触帯電に
よって現像ローラ121・121a上のトナー層を帯電
させる例を挙げている。しかしながら、上記の帯電方法
を、印刷装置における他の帯電工程、すなわち、帯電ロ
ーラ113による感光体ドラム112の帯電、転写ロー
ラ114による転写の際の放電、画像転写後における感
光体ドラム112の除電等にも応用することも可能であ
る。
【0271】また、実施の形態1〜8では、フォトクロ
ミック化合物(P化合物)を用いた帯電ローラを用いて
トナーを帯電させているが、P化合物を含有したトナー
を用いる方法も考えられる。この方法では、現像槽内で
トナーに光を照射することで、P化合物の化学的な構造
を変化させ、これをフリーラジカル状態とする。そし
て、フリーラジカル状態のP化合物によってトナーの電
子を引き抜くことで、トナーを帯電(+帯電)させるこ
ととなる。
【0272】しかしながら、この方法では、トナーにP
化合物を含有させる必要があるため、通常のトナーを使
用できず、運転コストが高くなるという問題がある。ま
た、この方法では、素早く、かつ十分にトナーを帯電さ
せるためには、P化合物の量を増加させる必要がある
が、結晶物質であるP化合物の増加は、現像によって得
られるトナー像の濃度(隠蔽率)を下げてしまうととも
に、トナーをもろくして、トナーのクラッシュを招来し
てしまう。
【0273】また、本発明の現像装置を、電子写真装置
に用いられ、帯電されたトナーによって、潜像保持体上
の静電潜像を現像する現像装置であって、潜像保持体に
トナーを付着させる現像ローラと、現像ローラにトナー
を供給する供給ローラと、現像ローラ上のトナーを帯電
させる帯電部とを備え、この帯電部が、現像ローラと接
触している帯電ローラであって、光の照射を受けること
で、接触しているトナーを帯電させる帯電物質を備えた
帯電ローラと、この帯電ローラの内部に設置され、帯電
ローラにおける現像ローラとの接触部位に光を照射する
光照射部とを有しており、さらに、上記の帯電ローラ
が、トナーを帯電させている間、現像ローラに対して所
定方向に回転するように設定されていることを特徴とす
る現像装置、と表現することもできる。
【0274】この構成では、トナーを帯電させるために
摩擦力を用いないため、トナーの劣化を防止できる。さ
らに、帯電ローラを回転させることで、帯電ローラにお
ける現像ローラとの接触部位を順次的に変更できる。す
なわち、帯電ローラにおける帯電に寄与させる部位を変
更できるので、帯電ローラにおける一部の帯電物質だけ
を劣化させてしまうことを防止できる。従って、現像ロ
ーラ上のトナー層を効率よく帯電させられるため、帯電
後における帯電量の不足によるトナーの機内飛散(現像
ローラからの欠落)を回避できる。
【0275】また、本発明の現像装置を、電子写真装置
に用いられ、帯電されたトナーによって、潜像保持体上
の静電潜像を現像する現像装置であって、潜像保持体に
トナーを付着させる現像ローラと、現像ローラにトナー
を供給する供給ローラと、現像ローラ上のトナーを帯電
させる帯電部とを備え、この帯電部が、現像ローラと接
触している帯電ローラであって、光の照射を受けること
で、接触しているトナーを帯電させる帯電物質を備えた
帯電ローラと、この帯電ローラの内部に設置され、帯電
ローラにおける現像ローラとの接触部位に光を照射する
光照射部とを有しており、さらに、上記の帯電ローラ
が、トナーを帯電させている間(帯電プロセスの間)、
現像ローラに対して停止するように設定されていること
を特徴とする現像装置、と表現するともできる。
【0276】この構成では、トナーを帯電させるために
摩擦力を用いないため、トナーの劣化を防止できる。さ
らに、現像ローラと同期させて帯電ローラを回転させる
必要がない。従って、帯電プロセスを簡略化できる。
【0277】また、本発明の現像装置を、電子写真装置
に用いられ、帯電されたトナーによって、潜像保持体上
の静電潜像を現像する現像装置であって、潜像保持体に
トナーを付着させる現像ローラと、現像ローラにトナー
を供給する供給ローラと、現像ローラ上のトナーを帯電
させる帯電部とを備え、この帯電部が、現像ローラと接
触しながら所定方向に回転している帯電ローラであっ
て、光の照射を受けることで励起状態となり、接触して
いるトナーを帯電させる帯電物質を備えた帯電ローラ
と、この帯電ローラの内部に設置され、帯電ローラにお
ける現像ローラとの接触部(ニップ部)に光を照射する
光照射部とを有しており、さらに、上記の帯電物質が、
光照射部による光照射範囲を抜けた後、この範囲内に再
度入るときに、基底状態に戻るように設定されているこ
とを特徴とする現像装置、と表現できる。
【0278】この構成では、トナーを帯電させるために
摩擦力を用いないため、トナーの劣化を防止できる。さ
らに、帯電ローラを回転させることで、帯電ローラにお
ける現像ローラとの接触部位を順次的に変更できる。す
なわち、帯電ローラにおける帯電に寄与させる部位を変
更できるので、帯電ローラにおける一部の帯電物質だけ
を劣化させてしまうことを防止できる。従って、現像ロ
ーラ上のトナー層を効率よく帯電させられるため、帯電
後における帯電量の不足によるトナーの機内飛散(現像
ローラからの欠落)を回避できる。
【0279】また、上記の光照射範囲とは、帯電ローラ
と現像ローラとの接触部位内における、光照射部による
光の照射を受ける範囲である。そして、帯電ローラで
は、この範囲内にある帯電物質によって、トナーを帯電
させるようになっている。また、この帯電物質は、帯電
ローラの回転によって、順次的に入れ替えられるように
設定されている。
【0280】そして、上記の構成では、光照射範囲にお
いて励起状態となっている帯電物質が、帯電ローラの回
転によって光照射範囲から外れ、さらに、1回転後にこ
の範囲に再突入するまでに、基底状態に戻るようになっ
ている。従って、この構成では、光照射範囲内において
励起状態となっている帯電物質の量を、常に一定に保つ
ことが可能となっている。これにより、トナーの帯電量
を、常に所定電位に維持できる。
【0281】また、本発明の現像装置を、電子写真装置
に用いられ、帯電されたトナーによって、潜像保持体上
の静電潜像を現像する現像装置であって、潜像保持体に
トナーを付着させる現像ローラと、現像ローラにトナー
を供給する供給ローラと、現像ローラ上のトナーを帯電
させる帯電部とを備え、この帯電部が、現像ローラと接
触しながら所定方向に回転している帯電ローラであっ
て、光の照射を受けることで励起状態となり、接触して
いるトナーを帯電させる帯電物質を備えた帯電ローラ
と、この帯電ローラの内部に設置され、帯電ローラにお
ける現像ローラとの接触部(ニップ部)に光を照射する
光照射部とを有しており、さらに、上記の帯電物質が、
上記した化学式からなるB−CIMおよびMBTを、光
重合開始剤および連鎖移動剤として含んでいることを特
徴とする現像装置、と表現することもできる。
【0282】この構成では、現像材を帯電させるために
摩擦力を用いないため、現像材の劣化を防止できる。さ
らに、帯電部を回転させることで、帯電部における搬送
部との接触部位を順次的に変更できる。すなわち、帯電
部における帯電に寄与させる部位を変更できるので、帯
電部における一部の帯電物質だけを劣化させてしまうこ
とを防止できる。従って、搬送部上の現像材を効率よく
帯電させられるため、帯電後における帯電量の不足によ
る現像材の機内飛散(搬送部からの欠落)を防止でき
る。また、上記の構成では、帯電物質として、B−CI
MおよびMBTを含むものを用いている。これにより、
搬送部上の現像材を良好に帯電させられる。
【0283】また、本発明の現像装置を、電子写真装置
に用いられ、帯電された現像材によって、潜像保持体上
の静電潜像を現像する現像装置であって、潜像保持体に
現像材を付着させる搬送部と、搬送部に現像材を供給す
る供給ローラと、搬送部上の現像材を帯電させる帯電部
とを備え、この帯電部が、搬送部と接触している帯電ベ
ルトであって、光の照射を受けることで、接触している
現像材を帯電させる帯電物質を備えた帯電ベルトと、こ
の帯電ベルトの内側に設置され、帯電ベルトにおける搬
送部との接触部位に光を照射する光照射部とを有してい
ることを特徴とする現像装置、と表現することもでき
る。
【0284】この構成では、現像材を帯電させるために
摩擦力を用いないため、現像材の劣化を防止できる。ま
た、帯電部ではなく、帯電ベルトを用いているため、帯
電部の形状の自由度を高められる。従って、現像装置の
サイズを小型化することが可能となる。
【0285】また、本発明の接触帯電方法を、電子写真
装置において生成される潜像保持体上の静電潜像に現像
材(トナー)を付着させる現像ローラ上のトナーを帯電
させる接触帯電方法において、光の照射を受けることで
励起状態となり、接触しているトナーを帯電させる帯電
物質を備えた帯電ローラとトナーを有する現像ローラと
の接触部位に、帯電ローラの内部から光を照射してトナ
ーを帯電させる帯電工程を含み、この帯電工程が、帯電
ローラを、現像ローラに対して所定方向に回転させる回
転工程を含んでいることを特徴とする接触帯電方法、と
表現することもできる。
【0286】また、本発明の接触帯電方法を、電子写真
装置において生成される潜像保持体上の静電潜像に現像
材(トナー)を付着させる現像ローラ上のトナーを帯電
させる接触帯電方法において、光の照射を受けることで
励起状態となり、接触しているトナーを帯電させる帯電
物質を備えた帯電ローラとトナーを有する現像ローラと
の接触部位に、帯電ローラの内部から光を照射してトナ
ーを帯電させる帯電工程を含み、この帯電工程が、帯電
ローラを、現像ローラに対して停止(固定)させる停止
工程(固定工程)を含んでいることを特徴とする接触帯
電方法、と表現することもできる。
【0287】また、本発明の接触帯電方法を、電子写真
装置において生成される潜像保持体上の静電潜像に現像
材(トナー)を付着させる現像ローラ上のトナーを帯電
させる接触帯電方法において、光の照射を受けることで
励起状態となり、接触しているトナーを帯電させる帯電
物質を備え、所定方向に回転している帯電ローラとトナ
ーを有する現像ローラとの接触部位に、帯電ローラの内
部から光を照射してトナーを帯電させる帯電工程を含
み、さらに、この帯電工程が、上記の帯電物質が光照射
範囲を抜けた後、この範囲内に再度入るときに、基底状
態に戻るように設定されていることを特徴とする接触帯
電方法、と表現することもできる。
【0288】また、本発明の接触帯電方法を、電子写真
装置において生成される潜像保持体上の静電潜像に現像
材(トナー)を付着させる現像ローラ上のトナーを帯電
させる接触帯電方法において、光の照射を受けることで
励起状態となり、接触しているトナーを帯電させる帯電
物質を備え、所定方向に回転している帯電ローラとトナ
ーを有する現像ローラとの接触部位に、帯電ローラの内
部から光を照射してトナーを帯電させる帯電工程を含
み、さらに、上記の帯電物質が、上記した化学式からな
るB−CIMおよびMBTを、光重合開始剤および連鎖
移動剤として含んでいることを特徴とする接触帯電方
法、と表現することもできる。
【0289】また、本発明の接触帯電方法を、電子写真
装置において生成される潜像保持体上の静電潜像に現像
材(トナー)を付着させる現像ローラ上のトナーを帯電
させる接触帯電方法において、光の照射を受けることで
励起状態となり、接触しているトナーを帯電させる帯電
物質を備えた帯電ベルトとトナーを有する現像ローラと
の接触部位に、帯電ベルトの内部から光を照射してトナ
ーを帯電させる帯電工程を含んでいることを特徴とする
接触帯電方法、と表現することもできる。
【0290】また、本発明は、複写機、プリンターおよ
びファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置にお
ける現像装置およびそれに用いられる接触帯電方法に関
し、詳しくは、現像の信頼性を向上させる対策に係わる
といえる。
【0291】また、一般に、複写機、プリンターおよび
ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置におい
ては、静電潜像を担持搬送する感光体に対し、表面にト
ナーを保持する現像装置の現像ローラの回転によりその
表面上のトナーを周方向から順次供給(作用)し、これ
によって、感光体の表面上(静電潜像)に画像を現像す
るようになされている。そして、現像ローラ上のトナー
は、感光体と対向する対向部よりも現像ローラの回転方
向上流側に設けられた層厚規制ブレードによって、現像
ローラ上において穂立ちしている現像ブラシ(トナー)
の層厚が規制され、この状態で、現像剤流路を通って感
光体との対向部まで送られて、感光体の表面の静電潜像
に対し供給されることになる。
【0292】この場合、トナーは、現像ローラおよび層
厚規制ブレードにより摺擦されることによって帯電し、
現像ローラおよび層厚規制ブレードなどに付着するよう
になされている。また、トナーにキャリアを混ぜた二成
分系の現像剤を用いたものもある。ところが、上述の如
き、トナーなどの被帯電部材を、現像ローラおよび層厚
規制ブレードといった帯電手段との摺擦により帯電させ
るものでは、被帯電部材に機械的な摺擦によるストレス
が発生して被帯電部材が著しく劣化する上、被帯電部材
が帯電手段(現像ローラおよび層厚規制ブレード)に対
し摺擦熱によって融着することになる。また、二成分系
の現像剤を用いたものでは、機械的な摺擦によるストレ
スが被帯電部材のみならずキャリアにも発生し、キャリ
アも著しく劣化することになる。
【0293】また、本発明の目的は、上述の「光重合性
感光層と絶縁体の接触界面における光誘起帯電」に記載
された、光によって被帯電部材の帯電を誘起することに
着目し、被帯電部材の劣化防止、および帯電手段に対す
る被帯電部材の融着防止を可能とし、現像の信頼性を向
上させられる現像装置およびそれに用いられる接触帯電
方法を提供することにあるともいえる。また、紫外線照
射器143は、紫外線発光器および紫外線投光機と表現
することもできる。
【0294】また、図14に示した有機EL182は、
帯電ベルトに内側から密着するとともに、現像ローラと
帯電ベルトとの接触部(ニップ部)の全体に光を照射す
るように設定されていることが好ましい。すなわち、照
射時間は、以下の式で表される。照射時間=(ニップ幅
〔mm〕)/(現像ローラ周速〔mm/sec〕)。こ
れにより、ニップ幅が広いと照射時間が長くなり、光量
密度〔w/cm2 〕を下げられることがわかる。
【0295】また、1成分系の非磁性よりなるトナーを
現像する従来の現像装置の場合、トナーは現像ローラ表
面に、供給ローラにより周方向から順次供給して、現像
ローラの回転により担持搬送される。そして、トナーは
供給ローラよりも現像ローラの回転方向下流側に設けら
れた層厚規制ブレードによって、層厚が規制されると同
時に、層厚規制ブレードとの摩擦により電荷を帯び(摩
擦帯電)る。この状態でさらに回転方向下流側に位置す
る感光体との対向部まで担持搬送されて、感光体の表面
上の静電潜像に対して、静電的に供給され、トナー像と
して現像(可視化)される。また、トナーに磁性粉を含
有した、磁性の1成分トナーを用いる現像剤を用いたも
のもある。
【0296】ところが、トナーなどの被帯電部材を、層
厚規制ブレードなどの帯電手段との摩擦により帯電させ
るような従来技術では、被帯電部材は、帯電手段と大き
な速度差を持った状態で接触して機械的な摺擦を受ける
ような構造となっている。即ち、摩擦は被帯電部材と帯
電手段が接触して、大きな速度差が発生したときに起こ
るものである。このとき、被帯電部材と帯電手段の速度
差に比例して、機械的/熱的負荷が被帯電部材や帯電手
段に加わることになる。従い、上記のように被帯電部材
と帯電手段が大きな速度差を持った状態で接触して機械
的な摺擦を受けるような構成では、機械的/熱的負荷が
大きいために、被帯電部材が破壊劣化したり、摺擦熱に
より軟化した被帯電部材が、帯電手段や現像ローラに融
着して被帯電部材の帯電特性が劣化する。
【0297】また、2成分系の現像剤を用いたものにお
いては、キャリアを帯電手段とし、被帯電部材をキャリ
アと撹拌させて摩擦帯電させている。帯電のメカニズム
は1成分系の帯電のメカニズムと同じく、攪拌のときに
被帯電部材とキャリアの接触面では大きな速度差が発生
しており、機械的/熱的負荷が被帯電部材やキャリアに
加わり、被帯電部材とキャリアが破壊したり、摺擦熱に
より軟化した被帯電部材が、キャリアに融着して被帯電
部材の帯電特性が劣化する。
【0298】このように、被帯電部材と帯電手段が大き
な速度差を持った状態で接触して、機械的な摺擦により
トナーの帯電量を制御しようとする摩擦帯電方式は、被
帯電部材や帯電手段に対して、機械的/熱的負荷が大き
い方式である。
【0299】したがって、本発明の目的は、光誘起帯電
に着目し、被帯電部材の劣化防止、および帯電手段の融
着防止を可能として、現像の信頼性を向上できるよう
に、被帯電部材や帯電手段に対して、機械的/熱的負荷
を低減できる現像装置およびそれに用いる接触帯電方法
を提供することにあるともいえる。
【0300】さらに、図20に示した現像部210は、
帯電手段を現像ローラに対し、カウンター回転にする事
により被帯電部材の機内飛散を抑制して帯電効率を向上
を図るものであるともいえる。また、光照射手段を現像
装置外部に配設することにより、光照射手段を容易にす
ることを特徴とするといえる。
【0301】また、図27に示した現像部210は、光
照射を行う照射手段が現像装置の内部に配置されると共
に現像ローラの回転方向に対しウイズで回転することに
よって、現像剤の帯電性の安定と照射手段の交換時の容
易さ、ならびに照射光源の光量の低減を図る事を目的と
するといえる。
【0302】また、図16に示した現像部111aは、
被帯電部材として1成分系の非磁性よりなるトナーTを
用いたものであって、このトナーTを収容する容器状の
現像槽120と、感光体ドラム112と対向した位置に
回転可能に収容された現像ローラ121aと、感光体ド
ラム112と反対向した位置において、現像ローラ12
1aと互いの外周面同士が対面するように回転可能に連
設され、現像槽120内のトナーTを現像ローラ121
aの外周面に供給するトナー供給ローラ122と、感光
体ドラム112と現像ローラ121aが接する位置に対
し上流側に位置し、上記トナー供給ローラ122と上記
現像ローラ121aが接する位置に対して下流側におい
て互いの外周面同士が対面するように回転可能に連設さ
れ、現像槽120内のトナーTを接触により帯電させる
帯電手段としてのトナー帯電ローラ191と、このトナ
ー帯電ローラ191に対して、紫外線を照射し、その照
射される紫外線によってトナーTの帯電を誘起する照射
手段としての紫外線照射器143とを内部に備えている
ものであるといえる。
【0303】また、現像部111aによる現像の過程
は、静電潜像を担持搬送する感光体ドラム112に対
し、現像部111aの現像ローラ121a表面に、トナ
ーTをトナー供給ローラ122より周方向からあらかじ
め順次供給して、トナーを保持し、等速度回転運動して
いる現像ローラ121aとトナー帯電ローラ191との
間にトナーTを搬送し、現像ローラ121a上のトナー
の層厚が規制されると同時に、トナー帯電ローラ191
内部に配設された紫外線照射器143からの光をトナー
帯電ローラ191に照射することにより、トナー帯電ロ
ーラ191から光電子が誘起されトナーTは所望の帯電
量に帯電するといえる。この状態で、さらに回転方向下
流側に位置する感光体ドラム112との対向部まで送ら
れ、感光体ドラム112の表面上の静電潜像に対して、
静電的に供給され、トナー像として現像(可視化)され
る。
【0304】現像ローラ121aは、円筒状の導電性ゴ
ム弾性材料で構成されて、50〜150mm/sで駆動
回転していてもよい。また、トナー供給ローラ122
は、円筒状の発泡性ゴム弾性材料で構成されており、現
像ローラ121aと等速度で駆動回転していてもよい。
【0305】また、トナー帯電ローラ191は、紫外線
透過性を有する透明アクリル樹脂よりなる円筒状の基体
ローラ192に導電性ITO193と紫外線の照射によ
ってラジカル活性状態になる帯電層194が塗布されて
構成されており、現像ローラ121aと等速度で駆動回
転していてもよい。
【0306】また、帯電ローラ113は感光体ドラム1
12を帯電させて感光体ドラム112の外周面上に静電
潜像を形成するものであり、転写ローラ114は感光体
ドラム112の外周面上に現像されたトナー像をシート
に転写するものであり、定着ローラ対115は転写形成
されたトナー像をシートに定着させる上下一対のローラ
であるといえる。また、LSU116は、レーザービー
ムLによって、感光体ドラム112の外周面上に静電潜
像を結像させるようになされていてもよい。
【0307】また、現像ローラと帯電手段の接触面にト
ナーが進入し、接触面から離反する際、現像ローラから
転移して、帯電手段に付着することが防止できるよう
に、表面粗度は現像ローラ121aが0.5〜2μm、
トナー帯電ローラ191表面は0.3μm以下となって
いることが好ましい。
【0308】また、図19に示した構成では、可視光線
照射器145から発する波長700nmの光線が波長変
換素子147によって波長350nmの紫外線に変換さ
れて帯電手段(帯電層194)に照射されることにな
り、帯電手段に対し最適な波長350nmの紫外線を照
射する紫外線発光器を用意する必要がなく、既存の可視
光線照射器145を用いて波長を1/2に変更すること
ができるので照射手段の低廉化を図れるといえる。
【0309】また、図20に示した現像部210では、
以下のように現像を行ってもよい。すなわち、現像層内
部に蓄えられたトナーをミキシングパドルにて撹拌す
る。十二分に撹拌されたトナーは、発泡性ゴム弾性材の
供給ローラによって現像ローラ上に薄層形成される。現
像ローラ上にトナー層が薄層に形成されたトナーは、帯
電部材(帯電層194)との接触ポイントまで搬送され
る。その結果トナーは、帯電部材と接触する。帯電部材
は、光照射手段によって光照射されてフォトクロミック
層(帯電層)の内部にあるB−CIMがラジカル反応を
誘起される。つまり、光照射によってB−CIMは、ト
ナーを帯電させる状態になる。
【0310】帯電部材と現像ローラとの接触ニップ間内
でラジカル反応を誘起されている帯電部材は、現像ロー
ラ上に薄層形成されているトナーから電子を引き抜いて
トナーを帯電させる。帯電させられたトナーは、現像ロ
ーラと帯電部材の接触ニップポイントを通過して、像担
持体となる感光体に現像される。このトナー帯電時に、
現像ローラによって現像ポイントまで搬送されずに帯電
部材に吸着されたトナーは、帯電部材に当接されたクリ
ーニングブレードによって現像層内部に掻き落とされる
のでマシン内部の機内飛散等の発生が抑制される。
【0311】また、現像部210における帯電部材の回
転方向は、現像ローラの回転方向に対してカウンター方
向に回転するので余剰なトナーは、現像層内部に掻き落
とされるのでトナー溜まり等の発生および機内トナー飛
散はない。
【0312】また、帯電部材をベルト形状にて構成する
場合は、帯電部材と現像ローラの接触ニップ幅を任意の
幅に設計できるので、ラジカル反応を誘起されたフォト
クロミック層を有する帯電部材との電子のやり取りを行
える機会が多くなるので、ラジカル反応利用効率の向上
を図れる。つまり、トナー帯電の向上につながる。
【0313】さらに、図20に示した現像部210にお
ける最大の特徴は、帯電部材のフォトクロミック材料を
ラジカル反応させる光照射手段(紫外線照射器143)
が、帯電部材の外側から光照射を行うことである。フォ
トクロミック材料をラジカルに活性化させるための光照
射手段からの光照射エネルギーを有効的に利用できるの
でラジカル反応効率が向上できた。つまり、光照射手段
のそのもの消費エネルギーの低減が可能になった。
【0314】消費電力の増大につながるばかりか、帯電
部材内部の温度上昇という問題も発生した。温度上昇回
避のためにファンモーターの設置などが必要となり部品
点数の増大およびマシンの大型化という問題も発生し
た。また、帯電部材の裏面側から光照射を行う構成にす
ると、フォトクロミック材料を担持する帯電部材の基材
には、光透過性の高い材料例えばガラス・透明樹脂等を
使用しなければならなかった。このような材料は、振動
落下などによる耐久性問題、もしくはコスト面での問題
を克服するのが困難であった。
【0315】しかし、現像部210のように帯電部材の
表層側から光照射を行う方式では、帯電部材の基材につ
いては、材料の選択の幅が増え振動落下による耐久性の
問題や低コスト化等が解決できた。
【0316】現像部210のように帯電部材の表層から
の光照射手段から光照射を行うことで、消費電力の低減
・部品点数削減による低コスト化・基材材料の選択性の
自由・現像槽ユニットそのもの小型化等が改善できる。
また、現像部210に使用されている円筒状の帯電部材
は、図20に記載されている構成になっている。しか
し、この構成はあくまでも実施例の1例に過ぎない。
【0317】現像部210では、光照射部材より照射さ
れる光照射方向は、帯電部材の表層部より照射されるの
で芯金層は、フォトクロミック層を透過してきた光を照
射領域以外に反射もしくは透過しない部材を使用するこ
とによりフォトクロミック層のラジカル反応が有効に利
用できたのでフォトクロミックの材料の寿命を長期化で
きた。
【0318】また、フォトクロミック材料B−CIMと
連鎖移動剤MBTを含んだ現像部210の帯電部材は、
光照射手段によって光照射を行われることによりラジカ
ル反応が誘起されてB−CIMがラジカル状態に活性化
する。光照射によって誘起されたラジカル反応は、帯電
部材の表層でトナーと接触した時のみ電子の引き抜き作
用が行われて、その結果トナーが帯電する。
【0319】このフォトクロミック材料のB−CIMが
光により誘起されたラジカル反応は、時間の経過と共に
減衰していく。そのために、できるだけ帯電部材と現像
ローラの接触ポイントの近傍に照射されることが望まし
い。その結果、フォトクロミック層のラジカル反応は、
帯電部材と現像ローラとの接触ニップポイント通過まで
は、非常に密になっている。帯電部材と現像ローラとの
接触ニップポイントを通過後は、徐々にラジカル活性状
態が減衰していく。そして、再び光照射手段によって光
照射される場合は、帯電部材に含有されているフォトク
ロミック材料のラジカル活性状態は完全になくなってお
り不活性状態に戻っている。
【0320】また、帯電部材の回転スピードも光照射手
段によって光照射された後ラジカル活性状態から不活性
状態に戻ってから、再び光照射される回転スピードに設
定されている。完全にラジカル不活性状態に戻っていな
い状態で光照射を行うとトナー帯電効率の低下が発生し
た。
【0321】また、フォトクロミック材料自身を常に活
性化状態にさせてしまうので、フォトクロミック材料の
ライフを短くしてしまう恐れが発生する。帯電部材の回
転スピードは、光照射手段にからの光照射によってフォ
トクロミック材料がラジカル活性させてから不活性状態
に戻してから次の光照射を行うように設定されないと前
記問題点が発生する。
【0322】また、現像部210では、帯電部材が、現
像ローラの回転方向に対してカウンター方向に回転して
いる。従って、帯電させられるトナーは、帯電部材の表
面層と積極的に均一に接触できる。帯電部材に帯電させ
られるトナーは、均一に帯電するのみならず、トナー帯
電の向上が図られた。
【0323】また、図24および図26は、トナー帯電
ローラ212の帯電層(フォトクロミック層)194と
現像ローラ121aとが接触する位置における現像剤
(トナー)の帯電状況と、帯電層194の電荷の誘起状
態と電荷の授受状態との模式図であるともいえる。
【0324】また、図27,図28に示した現像部21
0は、トナー補給ローラ、撹拌ローラ、供給ローラ、現
像ローラ、帯電部材、紫外光照射を行う照射部からなっ
ているといえる。また、感光体ドラム112は、導電性
弾性部材で構成されていてもよい。
【0325】さらに、図27に示した現像部210の最
大の特徴は、帯電部材のフォトクロミック材料をラジカ
ル反応させる光照射手段が、帯電部材の外側から光照射
を行う事と、帯電部材の芯金層として前記照射光を透過
しない材質のものを用いたことである。フォトクロミッ
ク材料をラジカルに活性化させるための光照射手段から
の光照射エネルギーを有効的に利用できるのでラジカル
反応効率が向上できた。また、芯金層としては、表面を
ツヤ消し処理を施した金属を用いることが好ましい。フ
ォトクロミック材料をラジカルに活性化させるための光
照射手段からの光照射エネルギーを有効的に利用できる
のでラジカル反応効率が向上できた。つまり、光照射手
段のそのもの消費エネルギーの低減が可能になった。
【0326】また、帯電部材の回転速度を現像ローラの
回転速度に対し等速かそれ以上に設定することにより、
現像ローラによって運ばれる現像剤に加えて、照射手段
によって電荷が誘起されたフォトクロミック層が搬送さ
れる現像剤に接触する機会が増加し、現像剤の帯電効率
が増加する。
【0327】また、帯電部材の回転速度を現像ローラの
回転速度に対してそれ以下に設定すると、現像ローラに
よって運ばれる現像剤に照射手段によって電荷が誘起さ
れたフォトクロミック層が搬送される時に、誘起された
電荷が有効に現像剤に接触し、現像剤の帯電量上昇に不
必要なフォトクロミック層の照射がなくなる。すなわ
ち、照射光量を低減することが可能となる。
【0328】また、帯電部材の回転方向は、現像ローラ
の回転方向に対してウイズ回転である。このことによ
り、現像ローラ上を順次送られている未帯電トナーおよ
び現像槽内に浮遊している未帯電トナーも帯電部材に付
着しプレチャージされるため、トナー帯電の向上が図ら
れる。
【0329】また、帯電部材と接触し、帯電されたトナ
ーは全て帯電部材と現像ローラとの接触部分で現像ロー
ラ側に移動する。移動する理由は、現像ローラには感光
体上の静電潜像を可視化像とする時に必要な現像Bia
sが印加されている。このような状態で帯電部材によっ
て電荷の授受が行われたトナーは現像ローラに吸引され
た状態となり現像ローラによって搬送される。したがっ
て、帯電部材にはクリーニングブレードを設置する必要
がない。
【0330】また、本発明を、以下の第1〜第20の現
像装置として表現することもできる。すなわち、第1の
現像装置は、潜像担持体上を担持搬送される静電潜像を
可視化する現像装置であって、静電潜像を可視像に現像
する被帯電部材と、この被帯電部材に光電子を付与して
帯電させる帯電手段と、この帯電手段に対し光を照射す
るための照射手段とを備えていることを特徴とする現像
装置において、前記帯電手段に光照射を行う前期照射手
段が、前記現像装置の外部に配置されるとともに現像装
置内部に配置される帯電手段の外周部に常時当接するク
リーニング手段を有することを特徴とする光誘起帯電を
用いる現像装置である。
【0331】この構成では、帯電手段に光照射を行う前
期照射手段を装置の外部に配置することにより、帯電部
材の内側から照射する方法に比べて光照射手段の発光エ
ネルギーを低減できる。また、照射手段の光源からの放
射熱が現像装置内部にこもることを防止できるので、安
定した現像が可能となる。また、現像装置内部に配置さ
れる帯電手段の外周部に常時当接するクリーニング手段
を有することにより、帯電されたトナーが現像装置の外
部に漏れることを防止できる。
【0332】また、第2の現像装置は、第1の現像装置
において、前記帯電手段は、円筒形もしくはベルト形状
を有し、その構成は前記照射手段側よりフォトクロミッ
ク層・芯金層によって構成されるものである。この構成
では、帯電手段の表層部にフォトクロミック層を配置し
ているので、安定したトナー帯電供給を行える。
【0333】また、第3の現像装置は、第2の現像装置
において、帯電手段が前記円筒形状のときは、前記芯金
層は剛体である構成である。この構成では、帯電部材と
現像ローラとが安定して接触できるので、トナー帯電を
安定して供給できる。また、現像装置の構成を、簡素化
・小型化できる。
【0334】また、第4の現像装置は、第2の現像装置
において、帯電手段が前記ベルト状のときは、前記新金
はフィルム状である構成である。帯電手段を任意の形状
に設計できるので、マシン内部における現像装置の配置
などの選択の自由度が増える。また、現像ローラと該帯
電手段との接触ニップ幅を任意に設定できる。
【0335】また、第5の現像装置は、第2の現像装置
において、前記フォトクロミック層は、B−CIMとM
BTを主材料として混合され、その層厚が1〜100μ
mの範囲である構成である。
【0336】帯電部材のフォトクロミック層は、フォト
クロミック材料単体だけでは、安定したトナー帯電供給
を行えないが、連鎖移動材としてのMBTを混合するこ
とにより、安定したトナー帯電を供給できる。また、そ
の層厚を前記範囲内とすることにより、より安定したト
ナー帯電供給を行える。
【0337】また、第6の現像装置は、第2の現像装置
において、前記芯金層が、前記照射手段による照射光を
照射部以外に反射あるいは透過しない材料からなる構成
である。この構成では、帯電領域以外でのトナー帯電が
行われないため、および、帯電領域以外で帯電されない
ため、帯電手段であるフォトクロミック層の寿命を長期
化できる。
【0338】また、第7の現像装置は、第1の現像装置
において、前記照射手段は、前記現像手段を構成する現
像ローラを前記帯電手段の接触を行う直前に照射光を照
射する構成である。この構成では、帯電領域以外でのト
ナー帯電が行われないため、および、帯電領域以外で帯
電されないため、帯電手段であるフォトクロミック層の
寿命を長期化できる。
【0339】また、第8の現像装置は、第1の現像装置
において、前記帯電手段の回転は、前記現像ローラの回
転方向に対してカウンター回転である構成である。この
構成では、現像槽の内部にあるトナーを、マシン(現像
装置を備える印刷装置)の内部に飛散させることを防止
できる。
【0340】また、第9の現像装置は、前記帯電手段の
回転速度が、光照射手段によって照射されることにより
フォトクロミック材料B−CIMのラジカル反応が誘起
してラジカル活性されたのち、次の光照射までに再び基
の状態に戻っている周期に設定されている構成である。
これにより、帯電部材の除電機構などが不要となり、現
像装置の小型化を図れる。
【0341】また、第10の現像装置は、前記クリーニ
ング手段が、その材料を弾性部材としその硬度が前記帯
電部材のフォトクロミック層に較べ同等もしくはそれ以
下である構成である。この抗し得では、帯電部材のフォ
トクロミック層を削ることなく、安定したトナー帯電を
供給できる。
【0342】また、第11の現像装置は、潜像担持体上
を担持搬送される静電潜像を可視化する現像装置であっ
て、静電潜像を可視像に現像する被帯電部材と、この被
帯電部材に光電子を付与して帯電させる帯電手段と、こ
の帯電手段に対し光を照射するための照射手段とを備え
ている現像装置において、前記帯電手段に光照射を行う
前記照射手段が、前記現像装置の内部に配置されるとと
もに、前記現像装置の現像ローラによって搬送される現
像剤および装置内に浮遊する現像剤の内の前記帯電手段
によって搬送される現像剤を前記照射手段と帯電手段を
用いることによって帯電することを特徴とする光誘起帯
電方法を用いる現像装置である。
【0343】この構成では、光源を帯電ローラ外に配置
するため、フォトクロミック部材の蓄熱が少なくなる。
また、前記帯電手段の内側から照射する際には光を透過
する透明な素管が必要であったが、その必要がなくな
り、素管の材質選択の範囲が広がる。
【0344】また、第12の現像装置は、第11の現像
装置において、前記帯電手段の回転が、前記現像ローラ
の回転方向に対してウイズ回転であることを特徴とす
る。この構成では、現像ローラによって運ばれる現像剤
に加えて、装置内に浮遊する未帯電現像剤にもプレチャ
ージを与えられる。このため、現像剤を効率よく帯電さ
せられる。
【0345】また、第13の現像装置は、第11の現像
装置において、前記照射手段は、前記現像装置を構成す
る現像ローラを前記帯電手段の接触を行う直前に照射光
を照射する構成である。光により誘起されたラジカル反
応は、時間の経過とともに減衰していくため、できるだ
け帯電させる直前に照射した方が有効である。
【0346】また、第14の現像装置は、第11の現像
装置において、前記帯電手段は、筒形状もしくはベルト
形状をし、その構成は前記照射手段側よりフォトクロミ
ック層、芯金層によって構成されるものである。この構
成では、帯電手段の表層部にフォトクロミック層を配置
しているため、安定したトナー帯電供給を行える。
【0347】また、第15の現像装置は、第14の現像
装置において、帯電手段が前記筒形状のときには、前記
芯金層は剛体である構成である。帯電部材と現像ローラ
とが安定して接触できるので、トナー帯電を安定して供
給できる。また、現像装置の構成を簡素化・小型化でき
る。
【0348】また、第16の現像装置は、第14の現像
装置において、帯電手段がベルト形状のときには、前記
芯金層はフィルム状である構成である。この構成では、
帯電手段を任意の形状に設計できるので、マシン内部で
の現像装置の配置などの選択の自由度が増える。さらに
フィルム状態のため、前記ローラとの接触幅を任意に設
定でき、現像剤と誘起された電荷の授受を効率良く行
え、現像剤の帯電特性が増す。
【0349】また、第17の現像装置は、第14の現像
装置において、前記フォトクロミック層が、B−CIM
とMIBを主材料として混合され、その層厚が1〜10
0μmの範囲である構成である。帯電部材のフォトクロ
ミック層は、フォトクロミック材料単体だけでは、安定
したトナー帯電供給を行えないが、連鎖移動材としての
MBTを混合することにより、安定したトナー帯電を供
給できる。また、その層厚を前記範囲内で行うことによ
り、安定したトナー帯電を供給できる。
【0350】また、第18の現像装置は、第14の現像
装置において、前記芯金層は、前記照射手段による照射
光を照射部以外に反射あるいは透過しない材料である構
成である。この構成では、帯電領域以外でのトナー帯電
が行われないため、および、帯電領域以外で帯電されな
いため、帯電手段であるフォトクロミック層の寿命の長
期化を図れる。
【0351】また、第19の現像装置は、第11の現像
装置において、前記帯電手段の回転速度は、前記現像ロ
ーラの回転速度に対し等速かそれ以上である構成であ
る。この構成では、現像ローラによって運ばれる現像剤
に加えて、照射手段によって電荷の誘起されたフォトク
ロミック層が搬送される現像剤に接触する機会が増加
し、現像剤の帯電量上昇(電荷の授受チャンス)を増や
せる。
【0352】また、第20の現像装置は、第11の現像
装置において、前記帯電手段の回転速度は、前記現像ロ
ーラの回転速度に対しそれ以下である構成である。この
構成では、現像ローラによって運ばれる現像剤に、照射
手段によって電荷が誘起されたフォトクロミック層が搬
送される時に、誘起された電荷が有効に現像剤に接触
し、現像剤の帯電量上昇に不必要なフォトクロミック層
の照射がなくなる。すなわち、照射光量を低減すること
が可能となる。
【0353】
【発明の効果】以上のように、帯電手段に対し照射した
照射手段の光によって被帯電部材の帯電を誘起すること
で、機械的な摺擦による被帯電部材のストレスを抑制し
て被帯電部材の劣化を防止することができる上、帯電手
段に対する被帯電部材の摺擦熱による融着も防止するこ
とができ、よって現像装置の信頼性を向上させることが
できる。
【0354】特に、照射手段の光の照射によって分子構
造が変化する物質を帯電手段に含むことで、被帯電部材
の帯電を積極的に誘起し、現像装置の信頼性をより向上
させることができる。
【0355】特に、帯電手段の接触面に対し被帯電部材
を少なくとも接触後に離反させることで、帯電手段の接
触面に対する被帯電部材の接触量を制限し、被帯電部材
のストレスをより抑制して被帯電部材の劣化を効果的に
防止することができる。
【0356】特に、帯電手段に対しその反被帯電部材側
から光を照射することで、被帯電部材による照射手段の
光量の減衰を防止することができる上、被帯電部材によ
る照射手段の汚染を防止することができる。
【0357】特に、照射手段の光の波長を変更する波長
変更手段を設けることで、既存の照射手段を用いて光の
波長を変更でき、照射手段のコストの低廉化を図ること
ができる。
【0358】特に、被帯電部材に対する帯電手段の接触
面を移動可能とすることで、被帯電部材に対する帯電手
段の接触面を更新し、被帯電部材の帯電特性および信頼
性を向上させることができる。しかも、帯電手段の接触
面に対し被帯電部材を満遍なく接触させて被帯電部材の
ストレスを満遍なく抑制し、被帯電部材の劣化をより効
果的に防止することができる。
【0359】特に、被帯電部材としてトナーを適用する
ことで、トナーダメージを低減し、トナー固有の課題に
対処することができる。
【0360】また、帯電手段に体面するように現像ロー
ラとの間にトナーを搬送することで、現像ローラと帯電
手段との間のトナーの層厚を規制し、トナーの帯電を確
実に行えてトナーの帯電性能を向上させることができ
る。
【0361】しかも、現像ローラと帯電手段との間にお
けるトナーの層厚を帯電手段の層厚規制手段などによっ
て規制することで、トナーの帯電量を最適化および安定
化することができる上、静電潜像に付着するトナーの量
を最適化および安定化させることもできる。
【0362】そして、帯電手段の兼用によってトナーの
層厚を規制することで、コストの低廉化を図ることがで
きる。
【0363】これに対し、帯電手段に対するトナーの搬
送方向上流側においてトナーの層厚を層厚規制手段など
によって規制することで、トナーの層厚のみを規制する
擦過圧に層厚規制手段を設定して、トナーダメージを大
幅に低減することができる。
【0364】さらに、光透過性を有する円筒形状の帯電
手段を適用することで、帯電手段の外周面全域にトナー
を満遍なく接触させて、トナーの帯電性能をさらに向上
させることができる。
【0365】また、以上のように、本発明の現像装置
(本現像装置)は、電子写真装置に用いられ、帯電され
た現像材によって、潜像保持体上の静電潜像を現像する
現像装置であって、光の照射を受けることによってラジ
カル化する帯電物質を備えた帯電部と、この帯電部に光
を照射する光照射部とを有しており、ラジカル化した帯
電物質を現像材に接触させることで、現像材を帯電させ
るように設定されている構成である。
【0366】本現像装置では、光の照射を受けることに
よってラジカル化する帯電物質を備えた帯電部と、この
帯電部に光を照射する光照射部とを有している。そし
て、ラジカル化した帯電物質を現像材に接触させること
で、現像材を帯電させるように設定されている。
【0367】これにより、本現像装置では、現像材に摩
擦力を与えることなく、現像材を帯電させられる。従っ
て、摩擦熱による現像材の劣化、および、摩擦熱により
軟化した現像材による装置の汚染等を回避することが可
能となっている。特に、本現像装置の現像材としてトナ
ーを用いた場合、その溶融による画質劣化・装置故障を
効果的に防止できる。
【0368】また、本現像装置は、現像材を保持して潜
像保持体に搬送する搬送部を備えていることが好まし
い。そして、帯電部は、搬送部に保持された状態の現像
材に、ラジカル化した帯電物質を接触させるように設定
されていることが好ましい。
【0369】この構成では、搬送部に保持された現像
材、すなわち、現像に使用される直前の現像材だけを帯
電するようになる。これにより、本現像装置内に貯蔵し
てある他の現像材(すぐには使用されない現像材)を帯
電してしまうことを回避できるため、帯電効率を向上で
きる。また、貯蔵してある現像材の電位を一定に保つこ
とが可能となる。
【0370】また、本現像装置では、搬送部が、表面で
現像材を搬送するローラ形状を有していることが好まし
い。これにより、搬送部を容易に形成できる。さらに、
帯電部を、基体ローラ上に帯電物質を含む帯電層が形成
されてなるローラ形状を有する部材から構成し、これら
搬送部と帯電部とが互いに接触するように設けられてい
ることが好ましい。また、この構成では、基体ローラと
して剛体を用いることが好ましい。これにより、帯電部
と搬送部とを安定した状態で接触させられる。
【0371】また、この構成において、帯電部として、
基体フィルム上に帯電物質を含む帯電層が形成されてな
るベルト形状の部材を用いてもよい。この構成では、帯
電部の形状の自由度を高められる。従って、本現像装置
のサイズを小型化することが可能となる。
【0372】また、帯電部をローラあるいはベルト形状
とする場合、光照射部は、帯電部の外部および内部の何
れに設置してもよい。光照射部を帯電部の内部に設置す
れば、現像装置全体のサイズを小型化できる。
【0373】また、光照射部を帯電部の外部に設置する
構成では、光照射部の光を帯電部に対して直接的に照射
できる。従って、基体による吸収・散乱を回避できるた
め、光を非常に有効に利用できる。このため、光照射部
における消費電力の低減を図ることが可能となる。
【0374】また、基体として透光材料を用いる必要が
なく、高強度で廉価な材料(金属等)を用いることがで
きる。従って、帯電部の耐久性を向上できるとともに、
製造コストを低減できる。さらに、帯電部内の温度上昇
を招来しないため、ファンモーター等の冷却装置を設け
る必要がない。従って、部品点数・製造コストの増大を
回避できるとともに、本現像装置の小型化を図ることが
可能となる。
【0375】また、この構成では、帯電部が、現像材を
帯電させている間、搬送部に対して所定方向に回転する
ように設定されていることが好ましい。帯電部を停止さ
せておくと、搬送部との接触部が入れ替わらないので、
常に同一の帯電物質で現像材を帯電させることとなる。
従って、帯電部を回転させることで、帯電にかかる帯電
物質を入れ替えることが好ましい。
【0376】また、光照射部を帯電部の外部に設置する
構成では、帯電部と搬送部との接触部よりも上流側(帯
電部の回転方向の上流側)において、帯電部に光を照射
するように設定されていることが好ましい。
【0377】また、光照射を受けてラジカル化された帯
電物質は、時間経過に従って、基底状態に戻ってしま
う。従って、光照射部が、搬送部と帯電部との接触部の
近傍において、帯電部に光を照射するように設定されて
いることが好ましい。このように構成すれば、光照射部
と帯電部との接触部に、非常に密度の高いラジカルを送
り込むことが可能となる。
【0378】また、上記の基体フィルムおよび基体ロー
ラは、光照射部の光を反射および透過しない材料で形成
されていることが好ましい(例えば、表面にツヤ消し処
理を施した金属等)。これにより、紫外線が基体を透過
・反射して、光照射範囲以外の帯電部をラジカル化させ
てしまうことを防止でき、さらに、帯電物質における寿
命の長期化を図れる。
【0379】また、帯電部は、搬送部と同方向に回転す
る(カウンター回転する)ように設定されていても、ま
た、搬送部と逆方向に回転する(ウイズ回転する)よう
に設定されていてもよい。
【0380】帯電部と搬送部とが逆方向に回転する場合
には、搬送部と電子誘起部とが、接触部において、互い
に同一の方向に移動することとなる。従って、搬送部上
の現像材と帯電部との摩擦を抑制できる。
【0381】一方、帯電部と搬送部とが同方向に回転す
る場合には、搬送部と電子誘起部とが、接触部におい
て、互いにすれ違うように回転することとなる。すなわ
ち、帯電部が搬送部上の現像材を現像装置の内部に戻す
ように回転する。このため、搬送部上に残留している不
要の現像材を装置内に戻して再利用できるとともに、現
像材の機内飛散を抑制しやすくなる。また、搬送部の現
像材を、帯電部における異なる領域において帯電させる
ようになる。これにより、帯電部の一部に不良箇所のあ
った場合でも、現像材が帯電不足となることを防止でき
る。これにより、現像材飛散を良好に抑制できる。
【0382】また、帯電部の回転速度は、搬送部の回転
速度以上の速度で回転するように設定されていても、ま
た、搬送部の回転速度以下の速度で回転するように設定
されていてもよい。
【0383】帯電部の回転速度を搬送部の回転速度以下
とする場合、接触部において、帯電部のラジカルに接触
する現像材の量を増やせる。従って、ラジカルを有効に
利用できる。一方、帯電部の回転速度を搬送部の回転速
度以上とする場合、接触部において、現像材の接触する
ラジカルの量を増やせるので、トナーの帯電効率を向上
させられる。
【0384】また、帯電部(ローラあるいはベルト形
状)の内部に光照射部を設置する場合、光照射部は、搬
送部と帯電部との接触部に向けて光を照射するように設
定されていることが好ましい。この構成では、光照射範
囲(光照射部による光の照射を受ける範囲)が帯電部と
搬送部との接触部内となる。そして、帯電部では、この
範囲内にある帯電物質によって、現像材を帯電させるよ
うになる。また、この場合、帯電部は、現像材を帯電さ
せている間、搬送部に対して所定方向に回転するように
設定されていることが好ましい。
【0385】これにより、帯電部を回転させることで、
帯電部における搬送部との接触部を順次的に変更でき
る。すなわち、帯電部における帯電に寄与させる部位を
変更できるので、帯電部における一部の帯電物質だけを
劣化させてしまうことを防止できる。従って、搬送部上
の現像材を効率よく帯電させられるため、帯電後におけ
る帯電量の不足による現像材の機内飛散(搬送部からの
欠落)を回避できる。
【0386】また、この構成では、帯電部と搬送部との
接触部の幅が、光照射部による光照射範囲よりも広くな
っていることが好ましい。この構成では、現像材が光照
射範囲に到達する前に、接触部において現像材層厚を規
制できる。従って、層厚の規制された現像材層に対して
帯電を行える。これにより、余分な現像材に対する帯電
を防止できるため、現像材を効率よく帯電させられる。
【0387】また、この構成では、光照射部と帯電部と
の接触部における光照射範囲から外れた2つの領域(接
触部における、光照射部の両端からはみ出した領域)で
は、搬送部の回転方向における上流側の領域の方が、下
流側の領域よりも広くなっていることが好ましい。
【0388】下流側の領域を広くしてしまうと、上流側
の領域による帯電前の現像材厚規制を充分に行えない。
また、帯電後では、現像材内の現像材は全て同極性に帯
電されているため、下流側の領域において現像材を圧接
すると、現像材間の電気的な反発を招来して現像材飛散
を発生させてしまうことがある。従って、上流側の領域
の方を広くすることで、現像材厚規制を充分に行えると
ともに、現像材飛散を抑制することが可能となる。
【0389】また、この構成においても、帯電部は、搬
送部と同方向に回転する(カウンター回転する)ように
設定されていても、また、搬送部と逆方向に回転する
(ウイズ回転する)ように設定されていてもよい。
【0390】なお、カウンター回転する場合には、帯電
部は、搬送部の回転速度に対して等速から3倍の速度で
回転するように設定されていることも好ましい。帯電部
の回転速度を上記の範囲に設定することで、帯電効率を
良好な状態にできる。
【0391】また、この構成において、搬送部に現像材
を供給する供給ローラを備える場合、帯電部は、搬送部
の直上から供給ローラまでの間に配置されていることが
好ましい。
【0392】すなわち、搬送部上の現像材は、帯電を受
ける際、帯電部との接触によって層厚を規制されるた
め、その一部が搬送部から欠落する。このとき、帯電部
が搬送部の真上よりも下流側(搬送部の回転方向に沿っ
て下流側)に設置されている場合、欠落した現像材が潜
像保持体側に落下して、電子写真装置を汚染してしま
う。そこで、帯電部を上記の範囲に設置することで、欠
落した現像材を現像装置内に戻すように設定することが
好ましいといえる。
【0393】また、この構成では、帯電部と光照射部と
の接触部から欠落した現像材が供給ローラに直接的に付
着することを回避できる程度に、帯電部と供給ローラと
が離れて配置されていることが好ましい。
【0394】帯電部と供給ローラとが隣接配置されてい
る場合、層厚規制によって欠落した現像材が供給ローラ
に直接付着し、連続して帯電されることとなるため、帯
電量のバランスが悪くなる。従って、これらを離して設
置することで、欠落した現像材を現像材槽に戻し、他の
現像材と混合してその帯電量を減少させられる。これに
より、現像材の帯電量を均一化できる。
【0395】また、帯電部(ローラあるいはベルト形
状)の内部に設置した光照射部から、搬送部と帯電部と
の接触部に向けて光を照射する構成では、帯電部が、現
像材を帯電させている間、搬送部に対して停止するよう
に設定されていてもよい。この構成では、搬送部と同期
させて帯電部を回転させる必要がない。従って、帯電プ
ロセスを簡略化できる。
【0396】また、帯電時に帯電部を停止させたままと
すると、常に同一の帯電物質で現像材を帯電させること
となるため、帯電にかかる帯電物質を、局所的に劣化さ
せてしまう。そこで、上記の構成では、所定回数の帯電
を経た後、搬送部が所定回数だけ回転した後、あるい
は、電子写真装置において所定枚数のシートを印刷した
後、帯電部を所定角度だけ回転させ、帯電にかかる帯電
物質を入れ替えるように設定されていることが好まし
い。
【0397】これにより、帯電物質における局所的な劣
化を防止できる。なお、帯電部の回転の目安となる上記
の『所定回数』『所定枚数』は、照射される光の質・
量、帯電物質の量(混合比率)や種類等に応じて設定さ
れる。
【0398】また、帯電の停止時おいて帯電部を回転さ
せる方向は、搬送部と同方向であっても、また、搬送部
と逆方向に回転であっても、いずれでもよい。ただし、
上記したように、搬送部と逆方向に回転させれば、搬送
部上に残留している不要の現像材を装置内に戻して再利
用できるとともに、現像材の機内飛散を防止できること
となる。
【0399】また、この構成において、帯電部を回転さ
せる角度を、光照射部の光照射範囲内にある帯電物質を
入れ替えるような角度とすれば、帯電物質を入れ替えら
れるため、帯電物質の局所的な劣化を良好に防止でき
る。
【0400】また、帯電部を回転させる角度を、搬送部
との接触部を入れ替えるような角度とすることも好まし
い。すなわち、帯電時に帯電部を停止させている場合、
帯電部における接触部に応じた部位は、搬送部および現
像材との摩擦によって磨耗する。このため、磨耗部分を
入れ替えることで、現像材を良好に帯電させられる。ま
た、帯電部による現像材厚の規制を良好に行える。
【0401】また、光照射部を、帯電部(ローラあるい
はベルト形状)の内部あるいは外部のいずれに設置する
構成でも、現像材を帯電させている間、帯電部が、搬送
部に対して所定方向に回転するように設定されている場
合には、帯電部における帯電物質が、光照射部による光
照射範囲を抜けた後、この範囲内に再度入るときに、基
底状態に戻っているように設定されていることが好まし
い。
【0402】この構成では、光照射範囲内においてラジ
カル状態(励起状態)となっている帯電物質の量を、常
に一定に保つことが可能となっている。これにより、現
像材の帯電量を、常に所定電位に維持できる。
【0403】また、上記の帯電物質は、光重合開始剤お
よび連鎖移動剤から構成できる。そして、この場合に
は、これらの混合比に応じて、励起状態となる確率が決
定される。従って、上記の構成では、光照射範囲に再突
入する帯電物質が基底状態となるように、光重合開始剤
および連鎖移動剤の混合比率に応じて、『帯電部の回転
速度』,『光照射部の照射光量』,『接触部に搬送され
る搬送部上の現像材量(帯電にかかる現像材の量)』の
いずれかを調整するように設定されていることが好まし
い。これにより、光照射範囲に再突入する帯電物質を、
容易に基底状態とできる。
【0404】また、帯電部がベルト形状を有している場
合、光照射部として、帯電部の内部に設置され、帯電ベ
ルト(ベルト形状の帯電部)における搬送部との接触部
に光を照射する密着型発光器を用いることが好ましい。
【0405】また、密着型発光器として、250nm〜
350nmの波長を有する有機EL(有機エレクトロル
ミネッセンス)を用いることができる。このような有機
ELを用いる場合、帯電ベルトに密着させても、発熱に
よって帯電ベルトを傷めることがない。これにより、本
現像装置のさらなるコンパクト化を図れる。
【0406】また、この有機ELは、帯電部に内側から
密着するとともに、搬送部と帯電ベルトとの接触部(接
触部)の全体に光を照射するように設定されていること
が好ましい。このように、光照射範囲の幅を接触部と同
等程度に広げることで、光照射部の光における光量密度
を下げられる。
【0407】すなわち、照射時間は、 照射時間=(接触部の幅(mm))/(搬送部の周速
(回転速度)(mm/sec)) なる式で表され、接触部の幅(光照射範囲の幅)を広く
することで、現像材に対する照射時間を長期化できるの
で、光量密度(w/cm2 )を下げられる。
【0408】また、有機ELの設置位置を帯電ベルトの
内側とすることで、現像装置をより小さくできる。さら
に、搬送部から欠落した現像材によって有機ELを汚し
てしまうことを防止できる。
【0409】また、帯電ベルトは、無端形状(環状)で
あり、搬送部に接触しながら所定方向に回転するように
設定されていることが好ましい。
【0410】帯電ベルトを回転させることで、帯電ベル
トにおける搬送部との接触部位を順次的に変更できる。
すなわち、帯電ベルトにおける帯電に寄与させる部位を
変更できるので、帯電ベルトにおける一部の帯電物質だ
けを劣化させてしまうことを防止できる。従って、搬送
部上の現像材を効率よく帯電させられるため、帯電後に
おける帯電量の不足による現像材の機内飛散(搬送部か
らの欠落)を防止できる。
【0411】また、帯電ベルトを回転させる場合には、
帯電ベルトの内側に密着している有機ELを回転軸の1
つとして利用することが好ましい。これにより、有機E
Lに回転軸としての機能を持たせられるので、装置の簡
略化を図れる。
【0412】また、帯電ベルトは、搬送部との摩擦力に
よって回転するように設定されていてもよい。この構成
では、帯電ベルトは、駆動装置(モーター等)によって
駆動される搬送部に対して、従動的に回転することとな
る。これにより、帯電ベルトの駆動機構を設ける必要が
ないので、現像装置の構成をさらに簡略化できるまた、
本現像装置では、帯電部の帯電物質が、以下に示す化学
式からなるB−CIMおよびMBTを、光重合開始剤お
よび連鎖移動剤として含んでいることが好ましい。
【0413】
【化7】
【0414】
【化8】
【0415】この構成では、帯電物質として、B−CI
MおよびMBTを含むものを用いているため、搬送部上
の現像材を良好に帯電させられる。また、帯電物質にお
けるB−CIMとMBTとの混合比率は、搬送部上の現
像材を十分に帯電できるような比率に設定されているこ
とが好ましい。ここで、十分に帯電された現像材とは、
静電潜像を確実に現像できるような帯電量(5〜25μ
C/g )を有する現像材のことである。また、このような
帯電量を得るためには、B−CIMとMBTとの混合比
率を、モル比で(1:0.25)〜(1:2.25)の
範囲に設定することが好ましい。
【0416】また、この構成では、本現像装置に、搬送
部上の現像材における帯電量を調整するために、光照射
部の照射光量または帯電部の回転数を制御する制御部を
備えることが好ましい。
【0417】すなわち、この制御部は、所定の(適切
な)混合比に設定された帯電物質を用いても帯電量が足
らなかった場合、光照射部における光量を増加させる、
あるいは、帯電部の回転速度を低下させて、現像材の帯
電量を増加させるものである。さらに、この制御部は、
搬送部上の現像材の帯電量が大きすぎる場合、光照射部
における光量を減少させる、あるいは、帯電部の回転速
度を増加させて、現像材の帯電量を減少させるものであ
る。
【0418】また、本現像装置には、帯電部に付着した
現像材を除去する除去部を備えることが好ましい。この
除去部は、帯電部に吸着した余分な現像材を掻き落と
し、本現像装置内に戻すためのものである。なお、この
除去部は、帯電部の表面を傷付けることのないように、
帯電部よりも低い(あるいは同等の)硬度を有する材料
から構成することが好ましい。また、帯電部の一部を本
現像装置の外部に突出させている構成では、電子写真装
置内への現像材の飛散を抑制できるため、上記のような
除去部を備えることが非常に好ましいといえる。
【0419】また、本発明の印刷装置は、潜像保持体
と、この潜像保持体上に、画像データに応じた静電潜像
を形成する潜像形成部と、本現像装置とを備えている構
成である。この印刷装置は、本現像装置を備えているの
で、摩擦力による現像材の劣化、現像材の軟化による装
置の汚染を回避できる。
【0420】また、本発明の接触帯電方法(本帯電方
法)は、電子写真装置において生成される潜像保持体上
の静電潜像を現像する現像材を帯電させる接触帯電方法
であって、光の照射を受けることによってラジカル化す
る帯電物質に光を照射し、ラジカル化した帯電物質を現
像材に接触させることで現像材を帯電させる帯電工程を
含んでいる方法である。
【0421】本帯電方法は、本現像装置において用いら
れている帯電方法である。すなわち、本帯電方法では、
帯電部に光を照射してラジカルを生成し、このラジカル
を用いて現像材を帯電させるように設定されている。こ
れにより、本帯電方法では、現像材に摩擦力を与えるこ
となく、現像材を帯電させられる。従って、摩擦熱によ
る現像材の劣化、および、摩擦熱により軟化した現像材
による装置の汚染等を回避することが可能となってい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る現像装置付近の
縦断面図である。
【図2】同じく現像装置に用いられる接触帯電方法の一
例を示す説明図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る現像装置付近の
縦断面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係わる、現像装置に
用いられる接触帯電方法の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の第4の実施形態にかかる印刷装置の構
成を示す説明図である。
【図6】図5に示した印刷装置における現像部の構成を
示す説明図である。
【図7】図6に示した現像部におけるトナー帯電ローラ
による接触帯電の様子を示す説明図である。
【図8】図7に示した接触帯電の効果を検証する実験に
用いたサンプルを示す説明図である。
【図9】層厚規制ブレードを備えた現像部の構成を示す
説明図である。
【図10】可視光線照射器を備えたトナー帯電ローラの
構成を示す説明図である。
【図11】図6に示した現像部におけるニップ部と光照
射範囲とを示す説明図である。
【図12】図6に示した現像部に備えられた制御部を示
す説明図である。
【図13】トナー帯電ローラの帯電物質における、B−
CIMに対するMBTの混合比率と、現像ローラ上のト
ナーの帯電量との関係を示すグラフである。
【図14】本発明の第6の実施形態にかかる印刷装置に
おける現像部に備えられた、トナー帯電部の構成を示す
説明図である。
【図15】図14に示したトナー帯電部におけるトナー
帯電ベルトの構成を示す説明図である。
【図16】本発明の第7の実施形態にかかる印刷装置に
おける現像部の構成を示す説明図である。
【図17】図16に示した現像部による接触帯電の効果
を検証する実験に用いたサンプルを示す説明図である。
【図18】図16に示した現像部の構成であって、現像
ローラとトナー帯電ローラとの間にバイアス電圧を印加
する構成を示す説明図である。
【図19】図16に示した現像部におけるトナー帯電ロ
ーラに可視光線照射器を備えた構成を示す説明図であ
る。
【図20】本発明の第8の実施形態にかかる印刷装置に
おける現像部の構成を示す説明図である。
【図21】図20に示した現像部における、トナー帯電
ローラの外観を示す説明図である。
【図22】図21に示したトナー帯電ローラの断面を示
す説明図である。
【図23】図21に示したトナー帯電ローラにおける他
の断面を示す説明図である。
【図24】図20に示した現像部における接触帯電の様
子を示す説明図である。
【図25】本発明の第8の実施形態にかかる印刷装置に
備えられる、トナー帯電ベルトを有する現像部の構成を
示す説明図である。
【図26】図20に示した現像部における接触帯電の他
の様子を示す説明図である。
【図27】図20に示した現像部の構成において、紫外
線照射器を現像槽の内部に備えた現像部を示す説明図で
ある。
【図28】図25に示した現像部の構成において、紫外
線照射器を現像槽の内部に備えた現像部を示す説明図で
ある。
【図29】従来における、非磁性1成分系のトナーを用
いる現像装置の構成を示す説明図である。
【図30】従来における、非磁性1成分系のトナーを用
いる現像装置の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
2 現像ローラ 4 帯電ローラ(帯電手段) 40 移動手段 5,5’ 紫外線発光器(照射手段) 6 層厚規制ブレード(層厚規制手段) 7 波長変換素子(波長変更手段) B 帯電手段 D 感光体ドラム(潜像担持体) PET ポリエチレンテレフタレート(被帯電部材) T トナー(被帯電部材) X 現像装置 111 現像部(現像装置) 111a 現像部(現像装置) 112 感光体ドラム(潜像保持体) 120 現像槽 121 現像ローラ(搬送部) 121a 現像ローラ(搬送部) 122 トナー供給ローラ(供給ローラ) 123 トナー帯電ローラ(帯電部) 141 スリーブ(帯電部,帯電層) 141a 基体(基体ローラ) 141b 帯電層 142 基体ローラ 143 紫外線照射器(光照射部) 145 可視光線照射器(光照射部) 147 波長変換素子 161 層厚規制ブレード 172 制御部 180 トナー帯電部(帯電部) 181 トナー帯電ベルト(帯電部) 182 有機EL 185 透明フィルム(基体フィルム) 186 帯電層 191 トナー帯電ローラ(帯電部) 192 基体ローラ 193 導電性ITO 194 帯電層 210 現像部(現像装置) 211 クリーニングブレード(除去部) 212 トナー帯電ローラ(帯電部) 221 芯金層(基体ローラ) 222 トナー帯電部(帯電部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸泉 潔 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 後藤 利充 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 佐久間 将実 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H077 AC04 AD06 AD13 AD14 AD17 AE02 EA11

Claims (71)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体上を担持搬送される静電潜像を
    可視化する現像装置であって、静電潜像を可視像に現像
    する被帯電部材と、この被帯電部材を接触により帯電さ
    せる帯電手段と、この帯電手段に対し光を照射し、この
    照射される光によって被帯電部材の帯電を誘起する照射
    手段とを備えていることを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】上記請求項1に記載の現像装置において、 帯電手段は、照射手段の光の照射によって被帯電部材の
    帯電を誘起させるように分子構造が変化する物質を含ん
    でいることを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】上記請求項1に記載の現像装置において、 被帯電部材と帯電手段とは互いに接触し、その帯電手段
    の接触面に対し被帯電部材が少なくとも接触後に離反す
    るようになされていることを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】上記請求項1に記載の現像装置において、 照射手段は、帯電手段に対しその反被帯電部材側から光
    を照射するように設けられていることを特徴とする現像
    装置。
  5. 【請求項5】上記請求項1に記載の現像装置において、 帯電手段と照射手段との間には、帯電手段に対し照射手
    段から照射される光の波長を変更する波長変更手段が設
    けられていることを特徴とする現像装置。
  6. 【請求項6】上記請求項1に記載の現像装置において、 帯電手段は、被帯電部材に対する接触面を移動可能とす
    る移動手段を備えていることを特徴とする現像装置。
  7. 【請求項7】上記請求項1に記載の現像装置において、
    被帯電部材としては、トナーが適用されていることを特
    徴とする現像装置。
  8. 【請求項8】上記請求項7に記載の現像装置において、
    帯電手段に対面するように現像ローラが配置され、この
    現像ローラと帯電手段との間にトナーが搬送されるよう
    になされていることを特徴とする現像装置。
  9. 【請求項9】上記請求項8に記載の現像装置において、 帯電手段は、現像ローラと帯電手段との間に搬送される
    トナーの層厚を規制する層厚規制手段を備えていること
    を特徴とする現像装置。
  10. 【請求項10】上記請求項9に記載の現像装置におい
    て、帯電手段は、層厚規制手段を兼用していることを特
    徴とする現像装置。
  11. 【請求項11】上記請求項9に記載の現像装置におい
    て、層厚規制手段は、帯電手段に対するトナーの搬送方
    向上流側に設けられていることを特徴とする現像装置。
  12. 【請求項12】上記請求項8に記載の現像装置におい
    て、 帯電手段は、光透過性を有する円筒状に形成されてなる
    ものであることを特徴とする現像装置。
  13. 【請求項13】潜像担持体上を担持搬送される静電潜像
    を可視化する現像装置に用いられる接触帯電方法であっ
    て、 静電潜像を可視像に現像する被帯電部材を帯電手段と接
    触させ、この帯電手段に対し照射手段からの光を照射す
    ることによって、被帯電部材の帯電を誘起させているこ
    とを特徴とする現像装置に用いられる接触帯電方法。
  14. 【請求項14】上記請求項13に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 照射手段の光の照射によって被帯電部材の帯電を誘起さ
    せるように分子構造が変化する物質を帯電手段に含んで
    いることを特徴とする現像装置に用いられる接触帯電方
    法。
  15. 【請求項15】上記請求項13に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 被帯電部材と帯電手段とを互いに接触させ、その帯電手
    段の接触面に対し被帯電部材を少なくとも接触後に離反
    させるようにしていることを特徴とする現像装置に用い
    られる接触帯電方法。
  16. 【請求項16】上記請求項13に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 帯電手段に対しその反被帯電部材側から照射手段の光を
    照射するようにしていることを特徴とする現像装置に用
    いられる接触帯電方法。
  17. 【請求項17】上記請求項13に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 帯電手段に対し照射手段から照射される光の波長を変更
    していることを特徴とする現像装置に用いられる接触帯
    電方法。
  18. 【請求項18】上記請求項13に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 帯電手段の接触面を被帯電部材に対し移動可能としてい
    ることを特徴とする現像装置に用いられる接触帯電方
    法。
  19. 【請求項19】上記請求項13に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 被帯電部材としてトナーを適用していることを特徴とす
    る現像装置に用いられる接触帯電方法。
  20. 【請求項20】上記請求項19に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 帯電手段と、この帯電手段に対面する現像ローラとの間
    にトナーを搬送していることを特徴とする現像装置に用
    いられる接触帯電方法。
  21. 【請求項21】上記請求項20に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 現像ローラと帯電手段との間に搬送されるトナーの層厚
    を規制していることを特徴とする現像装置に用いられる
    接触帯電方法。
  22. 【請求項22】上記請求項21に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 帯電手段によってトナーの層厚を規制していることを特
    徴とする現像装置に用いられる接触帯電方法。
  23. 【請求項23】上記請求項21に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 帯電手段に対するトナーの搬送方向上流側においてトナ
    ーの層厚を規制していることを特徴とする現像装置に用
    いられる接触帯電方法。
  24. 【請求項24】上記請求項20に記載の現像装置に用い
    られる接触帯電方法において、 光透過性を有する円筒形状の帯電手段を適用しているこ
    とを特徴とする現像装置に用いられる接触帯電方法。
  25. 【請求項25】電子写真装置に用いられ、帯電された現
    像材によって、潜像保持体上の静電潜像を現像する現像
    装置であって、 光の照射を受けることによってラジカル化する帯電物質
    を備えた帯電部と、 この帯電部に光を照射する光照射部とを有しており、 ラジカル化した帯電物質を現像材に接触させることで、
    現像材を帯電させるように設定されていることを特徴と
    する現像装置。
  26. 【請求項26】現像材を保持して潜像保持体に搬送する
    搬送部を備えており、 上記帯電部は、搬送部に保持された状態の現像材に、ラ
    ジカル化した帯電物質を接触させるように設定されてい
    ることを特徴とする請求項25に記載の現像装置。
  27. 【請求項27】上記搬送部が、表面で現像材を搬送する
    ローラ形状を有しているとともに、 上記帯電部が、基体ローラ上に帯電物質を含む帯電層が
    形成されてなるローラ形状を有しており、 さらに、これら搬送部と帯電部とが互いに接触するよう
    に設けられていることを特徴とする請求項26に記載の
    現像装置。
  28. 【請求項28】上記搬送部が、表面で現像材を搬送する
    ローラ形状を有している一方、 上記帯電部が、基体フィルム上に帯電物質を含む帯電層
    が形成されてなるベルト形状を有しており、 さらに、これら搬送部と帯電部とが互いに接触するよう
    に設けられていることを特徴とする請求項26に記載の
    現像装置。
  29. 【請求項29】上記光照射部が、上記帯電部の外部に設
    置されていることを特徴とする請求項27あるいは28
    に記載の現像装置。
  30. 【請求項30】上記の帯電部が、現像材を帯電させてい
    る間、搬送部に対して所定方向に回転するように設定さ
    れていることを特徴とする請求項29に記載の現像装
    置。
  31. 【請求項31】上記光照射部が、搬送部と帯電部との接
    触部の近傍であって、帯電部における回転方向の上流側
    に光を照射するように設定されていることを特徴とする
    請求項30に記載の現像装置。
  32. 【請求項32】上記基体フィルムおよび基体ローラは、
    光照射部の光を反射および透過しない材料で形成されて
    いることを特徴とする請求項30に記載の現像装置。
  33. 【請求項33】上記帯電部は、搬送部と同方向に回転す
    るように設定されていることを特徴とする請求項30に
    記載の現像装置。
  34. 【請求項34】上記帯電部は、搬送部と逆方向に回転す
    るように設定されていることを特徴とする請求項30に
    記載の現像装置。
  35. 【請求項35】上記帯電部は、搬送部の回転速度以上の
    速度で回転するように設定されていることを特徴とする
    請求項30に記載の現像装置。
  36. 【請求項36】上記帯電部は、搬送部の回転速度以下の
    速度で回転するように設定されていることを特徴とする
    請求項30に記載の現像装置。
  37. 【請求項37】上記光照射部が、帯電部の内部に設置さ
    れていることを特徴とする請求項27あるいは28に記
    載の現像装置。
  38. 【請求項38】上記光照射部が、搬送部と帯電部との接
    触部に向けて光を照射するように設定されていることを
    特徴とする請求項37に記載の現像装置。
  39. 【請求項39】上記の帯電部が、現像材を帯電させてい
    る間、搬送部に対して所定方向に回転するように設定さ
    れていることを特徴とする請求項38に記載の現像装
    置。
  40. 【請求項40】上記帯電部と搬送部との接触部の幅が、
    光照射部による光照射範囲よりも広くなっていることを
    特徴とする請求項39に記載の現像装置。
  41. 【請求項41】上記接触部における光照射範囲から外れ
    た2つの領域では、搬送部の回転方向における上流側の
    領域の方が、下流側の領域よりも広くなっていることを
    特徴とする請求項40に記載の現像装置。
  42. 【請求項42】上記帯電部は、搬送部と同方向に回転す
    るように設定されていることを特徴とする請求項39に
    記載の現像装置。
  43. 【請求項43】上記帯電部は、搬送部の回転速度に対し
    て等速から3倍の速度で回転するように設定されている
    ことを特徴とする請求項42に記載の現像装置。
  44. 【請求項44】上記帯電部は、搬送部と逆方向に回転す
    るように設定されていることを特徴とする請求項39に
    記載の現像装置。
  45. 【請求項45】上記搬送部に現像材を供給する供給ロー
    ラを備え、 上記帯電部が、搬送部の直上から供給ローラまでの間に
    配置されていることを特徴とする請求項39に記載の現
    像装置。
  46. 【請求項46】上記接触部から欠落した現像材が供給ロ
    ーラに直接的に付着することを回避できる程度に、帯電
    部と供給ローラとが離れて配置されていることを特徴と
    する請求項45に記載の現像装置。
  47. 【請求項47】上記の帯電部が、現像材を帯電させてい
    る間、搬送部に対して停止するように設定されているこ
    とを特徴とする請求項38に記載の現像装置。
  48. 【請求項48】上記帯電部は、搬送部上の現像材に対す
    る帯電を所定回数実行した後、所定角度だけ回転するよ
    うに設定されていることを特徴とする請求項47に記載
    の現像装置。
  49. 【請求項49】上記帯電部は、搬送部の回転数が所定回
    数に達した場合に、所定角度だけ回転するようになって
    いることを特徴とする請求項47に記載の現像装置。
  50. 【請求項50】上記帯電部は、上記電子写真装置におけ
    る印刷枚数が所定数に達した後、所定角度だけ回転する
    ように設定されていることを特徴とする請求項47に記
    載の現像装置。
  51. 【請求項51】上記帯電部は、搬送部の停止中に、搬送
    部の回転方向と同方向に回転するように設定されている
    ことを特徴とする請求項48〜50のいずれかに記載の
    現像装置。
  52. 【請求項52】上記帯電部は、上記光照射部の光照射範
    囲内にある帯電物質を入れ替えるような角度だけ回転す
    るように設定されていることを特徴とする請求項48〜
    50のいずれかに記載の現像装置。
  53. 【請求項53】上記帯電部は、搬送部との接触部を入れ
    替えるような角度だけ回転するように設定されているこ
    とを特徴とする請求項48〜50のいずれかに記載の現
    像装置。
  54. 【請求項54】上記の帯電部が、現像材を帯電させてい
    る間、搬送部に対して所定方向に回転するように設定さ
    れているとともに、 上記の帯電部における帯電物質が、光照射部による光照
    射範囲を抜けた後、この範囲内に再度入るときに、基底
    状態に戻っているように設定されていることを特徴とす
    る請求項27あるいは28に記載の現像装置。
  55. 【請求項55】上記帯電物質は光重合開始剤および連鎖
    移動剤を含んでおり、 光照射範囲へ再突入する帯電物質が基底状態となるよう
    に、上記光重合開始剤および連鎖移動剤の混合比率に応
    じて帯電部の回転速度を調整する制御部を備えているこ
    とを特徴とする請求項54に記載の現像装置。
  56. 【請求項56】上記帯電物質は光重合開始剤および連鎖
    移動剤を含んでおり、 光照射範囲に再突入する帯電物質が基底状態となるよう
    に、上記光重合開始剤および連鎖移動剤の混合比率に応
    じて光照射部の照射光量を調整する制御部を備えている
    ことを特徴とする請求項54に記載の現像装置。
  57. 【請求項57】上記帯電物質は光重合開始剤および連鎖
    移動剤を含んでおり、 光照射範囲に再突入する帯電物質が基底状態となるよう
    に、上記光重合開始剤および連鎖移動剤の混合比率に応
    じて、帯電部と搬送部との接触部に搬送される搬送部上
    の現像材量を調整する制御部を備えていることを特徴と
    する請求項54に記載の現像装置。
  58. 【請求項58】上記光照射部が、帯電部の内部に設置さ
    れ、帯電部における搬送部との接触部に光を照射する密
    着型発光器であることを特徴とする請求項28に記載の
    現像装置。
  59. 【請求項59】上記密着型発光器が有機ELからなるこ
    とを特徴とする請求項58に記載の現像装置。
  60. 【請求項60】上記有機ELは、250nm〜350n
    mの波長を有する光を照射するように設定されているこ
    とを特徴とする請求項59に記載の現像装置。
  61. 【請求項61】上記有機ELは、帯電部に内側から密着
    するとともに、搬送部と帯電部との接触部の全体に光を
    照射するように設定されていることを特徴とする請求項
    59に記載の現像装置。
  62. 【請求項62】上記の帯電部が無端形状であり、搬送部
    に接触しながら所定方向に回転するように設定されてい
    ることを特徴とする請求項61に記載の現像装置。
  63. 【請求項63】上記帯電部は、上記有機ELを回転軸の
    1つとして利用するように設定されていることを特徴と
    する請求項62に記載の現像装置。
  64. 【請求項64】上記帯電部は、搬送部との摩擦力を利用
    して、搬送部の回転力を受けて回転するように設定され
    ていることを特徴とする請求項63に記載の現像装置。
  65. 【請求項65】上記の帯電物質が、以下に示す化学式か
    らなるB−CIMおよびMBTを、光重合開始剤および
    連鎖移動剤として含んでいることを特徴とする請求項2
    5に記載の現像装置。 【化1】 【化2】
  66. 【請求項66】上記帯電物質におけるB−CIMとMB
    Tとの混合比率が、現像材の帯電量を、5〜25μC/g
    の範囲に設定できるような比率となっていることを特徴
    とする請求項65に記載の現像装置。
  67. 【請求項67】上記帯電物質におけるB−CIMとMB
    Tとの混合比率が、モル比で(1:0.25)〜(1:
    2.25)の範囲に設定されていることを特徴とする請
    求項65に記載の現像装置。
  68. 【請求項68】上記の帯電部が、現像材を帯電させてい
    る間、搬送部に対して所定方向に回転するように設定さ
    れており、 さらに、搬送部上の現像材における帯電量を調整するた
    めに、上記光照射の照射光量または帯電部の回転数を制
    御する制御部を備えていることを特徴とする請求項27
    あるいは28に記載の現像装置。
  69. 【請求項69】上記帯電部に付着した現像材を除去する
    除去部を有していることを特徴とする請求項25〜68
    のいずれかに記載の現像装置。
  70. 【請求項70】潜像保持体と、 この潜像保持体上に、画像データに応じた静電潜像を形
    成する潜像形成部と、 請求項25〜68のいずれかに記載の現像装置とを備え
    ていることを特徴とする印刷装置。
  71. 【請求項71】電子写真装置において生成される潜像保
    持体上の静電潜像を現像する現像材を帯電させる接触帯
    電方法であって、 光の照射を受けることによってラジカル化する帯電物質
    に光を照射し、ラジカル化した帯電物質を現像材に接触
    させることで現像材を帯電させる帯電工程を含んでいる
    ことを特徴とする接触帯電方法。
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