JP2003167336A - 感光性カバーレイフィルム - Google Patents

感光性カバーレイフィルム

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JP2003167336A
JP2003167336A JP2001365434A JP2001365434A JP2003167336A JP 2003167336 A JP2003167336 A JP 2003167336A JP 2001365434 A JP2001365434 A JP 2001365434A JP 2001365434 A JP2001365434 A JP 2001365434A JP 2003167336 A JP2003167336 A JP 2003167336A
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薫 高河原
Yoshifumi Okada
好史 岡田
Toshio Yamanaka
俊夫 山中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感光性カバーレイフィルムは、アルカリ水溶液
での現像が可能であるが、硬化後のフィルムの耐熱性や
耐薬品性に問題があった。 【解決手段】感光性フィルムの材料として(A)芳香族
系ジアミンを原料の一部に用いた可溶性ポリイミド、
(B)(メタ)アクリル系化合物(C)リン、ハロゲ
ン、シロキサン部位からなる群から選ばれる少なくとも
1個以上の原子および/もしくは部位が共有結合してい
る化合物を必須成分とする感光性樹脂組成物を用いるこ
とにより、アルカリ水溶液での現像が可能、かつ硬化後
のフィルムが耐熱性や耐薬品性に優れることを特徴とす
る感光性カバーレイフィルムを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光性を有するカバ
ーレイフィルムに関するものであって、特にフレキシブ
ルプリント配線板に用いる感光性を有するカバーレイフ
ィルムに関する。より詳しくは、フレキシブルプリント
配線板やパソコンのハードディスク装置のヘッドに使用
される感光性を有するカバーレイフィルムであり、アル
カリ水溶液で現像が可能、かつ硬化後のフィルムの耐熱
性及び耐薬品性に優れる感光性を有するカバーレイフィ
ルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フレキシブル配線板は以下のよう
に製造している。 まず「ポリイミドフィルム/接着剤/銅箔」をこの順に
積層し次いで圧着して積層体を製造する。この積層体
の銅箔面に感光性フィルムを積層又は感光性樹脂を塗布
・乾燥した後、マスクパターン(描きたい回路パターン
が描かれている)を載せ上記感光性フィルム等を露光す
ることにより、銅箔上に光硬化しため現像に用いる溶剤
に溶解しなくなった部分(レジスト部分)が所望の回路
パターンを形成した積層体を製造する。光硬化しなか
った感光性フィルム等部分を溶剤で溶解除去(これを現
像処理という。)する。溶解除去されたために表面に
表れた銅箔部分をエッチングにより除去しレジスト部分
を剥離することにより、所望の回路パターンを形成した
フレキシブル配線板を製造する。
【0003】このように製造したフレキシブル配線板は
銅の回路パターンが表面に露出しておりそのままでは変
質する場合があるので、絶縁保護フィルム(カバーレイ
フィルム)を積層する。
【0004】従来、絶縁保護フィルム(カバーレイフィ
ルム)で保護されたフレキシブルプリント配線板は、ま
ず片面に接着剤がついたポリイミドフィルム等からなる
カバーレイフィルムの所望位置に穴をあけ、この穴をあ
けたカバーレイフィルムをフレキシブル配線板上に熱ラ
ミネート又はプレスなどにより積層する方法が一般的で
ある。
【0005】しかし、フレキシブルプリント配線板にお
ける配線の微細化が進むにつれ、カバーレイフィルムに
回路の端子部や部品との接合部に穴や窓をあけてから回
路パターンを形成したフレキシブル配線板(CCL)上
の回路と位置合わせをする方法は、作業性や位置精度の
点から限界があり、歩留まりが悪いという問題がある。
【0006】また、フレキシブル配線板に、片面に接着
剤のついたポリイミドフィルム等からなるカバーレイフ
ィルムを熱圧着した後に、レーザーエッチングやプラズ
マエッチングなどの方法により、カバーレイフィルムの
所定の位置にのみに穴をあける第二の方法があるが、位
置精度は大変良好であるが穴あけに時間がかかり、装置
や運転コストが高いという欠点がある。
【0007】これらの課題を解決するために、カバーレ
イフィルムとして感光性樹脂組成物を用いる方法、もし
くは感光性樹脂組成物から作製される感光性カバーレイ
フィルムを用いる方法がある。
【0008】この方法では、フレキシブル配線板の銅回
路パターンを形成した面に感光性樹脂組成物を塗布し感
光性カバーレイ層を形成させるか、またはフレキシブル
配線板の銅回路パターンを形成した面に感光性カバーレ
イフィルムを熱圧着する方法により形成された感光性カ
バーレイ層上にフォトマスクパターンを載せ露光しアル
カリ現像することにより、所望の位置に精度良く穴をあ
けることができる。さらに必要に応じて熱硬化させてカ
バーレイフィルムとすることができる。
【0009】通常、感光性カバーレイフィルムは、感光
性樹脂組成物の有機溶媒溶液を支持体フィルム上に塗布
し乾燥して感光性カバーレイフィルムを作製する工程を
経るため支持体フィルムを、また、作製された感光性カ
バーレイフィルムにチリやゴミが付着したり空気中の酸
素や水分に触れたりするのを防ぐため保護フィルムを、
支持体フィルム、感光性カバーレイフィルム、保護フィ
ルムの順に積層された状態で用いられる。保護フィルム
を剥離性してから銅回路付CCLなどの基板に積層され
る。感光性カバーレイフィルムの材料としては、アルカ
リ水溶液での現像を可能とするために、カルボキシル基
という親水性基を有するアクリルあるいはメタクリル骨
格のポリマーを用いたりすることが一般的であるが、硬
化後のフィルムの耐熱性や耐薬品性、耐屈曲性が悪いと
いう問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
カリ水溶液で現像が可能で、かつ硬化後のカバーレイフ
ィルムに高い耐熱性及び耐薬品性を有することを特徴と
する感光性カバーレイフィルムに関する。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
以下の構成をとることにより達成される。 1)(A)成分:一般式(1):化7
【0012】
【化7】 (ただし、式aは0以上の整数、bは1以上の整数、R
1は4価の有機基、R2は2価の有機基、R3は3価の有
機基、R4は水酸基又はカルボキシル基)で表される可
溶性ポリイミドおよび(B)成分:炭素間二重結合を1
個以上含む(メタ)アクリル系化合物を光硬化性成分と
して含有するカバーレイフィルム。 2)(A)成分:一般式(2):化8
【0013】
【化8】 (式中aは0以上の整数、bは1以上の整数、R1は4
価の有機基、R2は2価の有機基、R3は3価の有機基、
5は下記群(1):化9
【0014】
【化9】 (式中R6は、エポキシ基、炭素間三重結合、または炭
素間二重結合からなる群から選ばれる少なくとも一種以
上の官能基を有する1価の有機基)で表される有機基)
で表される構造単位を1個以上有する可溶性ポリイミド
および(B)成分:炭素間二重結合を1個以上含む(メ
タ)アクリル系化合物を光硬化性成分として含有するカ
バーレイフィルムカバーレイフィルム。 3)前記1)記載の可溶性ポリイミドが、一般式
(3):化10
【0015】
【化10】 (式中、R7は、−,−CH2−、−C(CH32−,−
C(CF32−,−O−,−CO−,−COO−,−S
2−を、R8は水酸基またはカルボキシル基、R 9は水
素、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン、メトキシ基,
C1〜C5のアルキル基を、cは0,1,2,3,4
を、dおよびeは、0,1,2,3,4を示す。)で表
される、1分子中に水酸基またはカルボキシル基を1個
以上有する芳香族系ジアミンの残基部分を含む可溶性ポ
リイミドであることを特徴とする前記1)または2)に
記載の感光性カバーレイフィルム。 4)前記1)記載の可溶性ポリイミドが、一般式
(4):化11
【0016】
【化11】 (式中R10は、―、−CH2−、−C(CH32−,−
C(CF32−,−O−,−CO−,−SO2、−SO2
−、もしくは2価の有機基を、Xは−O−もしくは−C
OO−を示す。)で表される化合物から選ばれる、芳香
環を2個以上有する酸二無水物の残基部分を含む可溶性
ポリイミドであることを特徴とする前記1)〜3)いず
れか一項に記載の感光性カバーレイフィルム。 5)一般式(5):化12
【0017】
【化12】 (R11は炭素数1〜12の炭化水素基、フェニル基、メ
トキシ基を示し、fは1〜5の整数であり、gは1〜2
0の整数である。)で表されるシリコンジアミン残基を
含む可溶性ポリイミドであることを特徴とする前記1)
〜4)いずれか一項に記載の感光性カバーレイフィル
ム。 6)前記1)〜5)記載の(A)、(B)成分に加え、
(C)リン、ハロゲン及びシロキサン部位からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種類の原子および/もしくは部
位が共有結合している化合物を必須成分とする感光性樹
脂組成物から作製される前記1)〜5)いずれか一項に
記載の感光性カバーレイフィルム。 7)(A)、(B)及び(C)成分100重量%に対し
(A)成分を30〜70重量%、(B)成分を5〜50
重量%、かつ(C)成分を1〜50重量%含有する感光
性樹脂組成物を含むことを特徴とする前記1)〜6)い
ずれか一項に記載の感光性カバーレイフィルム。 8)前記1)〜7)記載の感光性カバーレイフィルムお
よぶ支持体フィルムからなる積層体。 9)支持体フィルム、前記1)〜7)記載の感光性カバ
ーレイフィルム、保護フィルムをこの順に積層してなる
積層体。 10)ポリイミドフィルムおよび銅箔光沢面へのBステ
ージ状態での圧着可能温度が50℃〜150℃であるこ
とを特徴とする前記1)〜9)いずれか一項に記載の感
光性カバーレイフィルム。 11)前記1)〜10)記載の感光性カバーレイフィル
ムを用いることを特徴とする、フレキシブルプリント配
線板。 12)前記1)〜10)記載の感光性カバーレイフィル
ムを用いることを特徴とする、パソコンのハードディス
ク駆動装置のヘッド。 13)前記6)または7)記載の感光性樹脂組成物の有
機溶媒溶液を支持体フィルムの上に塗布し乾燥する工程
を含む、二層構造シートからなる感光性カバーレイフィ
ルムの製造方法。 14)前記13)記載の二層構造シートからなる感光性
フィルムに保護フィルムを積層する工程を含む、三層構
造シートからなる感光性カバーレイフィルムの製造方
法。
【0018】本発明の樹脂組成物とは、(A)成分、
(B)成分、(C)成分などを混合したものであり、有
機溶媒に溶解させた溶液状であってもよいし、有機溶媒
へ溶解させた溶液を支持体フィルムに塗布し乾燥させた
フィルム状のものであってもよい。
【0019】特に,(A)成分、(B)成分、(C)成
分及び(D)光反応開始剤を有機溶媒へ溶解させた感光
性樹脂組成物の溶液を支持体フィルムに塗布し乾燥させ
たフィルム状のものは、光硬化及び熱硬化する前の状態
であり、Bステージ状態(半硬化状態)の感光性カバー
レイフィルムと呼ぶ。
【0020】本発明の感光性カバーレイフィルムは、未
硬化のBステージ状態ではアルカリ水溶液による現像が
可能であり、かつ硬化させた後のフィルムの耐熱性及び
耐薬品性に優れる。(A)成分として可溶性ポリイミド
を用いることにより、本発明の感光性カバーレイフィル
ムを絶縁保護フィルムとして被覆したフレキシブルプリ
ント配線板に、難燃性および自己消火性、耐熱性、優れ
た機械特性、良好な電気絶縁性を付与することができ
る。なお、可溶性ポリイミドとは、テトラヒドロフラン
100gに、20℃において1.0g以上溶解するもの
をいう。とくに、(A)成分:一般式(1):化13
【0021】
【化13】 (ただし、式中aは0以上の整数、bは1以上の整数、
1は4価の有機基、R2は2価の有機基、R3は3価の
有機基、R4は水酸基又はカルボキシル基)で表され
る、水酸基もしくはカルボキシル基を側鎖に有する可溶
性ポリイミドを用いることにより、アルカリ水溶液への
溶解性を向上でき、感光性カバーレイフィルムのアルカ
リ現像を可能にすることができる。さらに、一般式
(2):化14
【0022】
【化14】 (ただし、式中aは0以上の整数、1以上の整数、R1
は4価の有機基、R2は2価の有機基、R3は3価の有機
基、R5は下記群(1):化15
【0023】
【化15】 (式中R6は、エポキシ基、炭素間三重結合、または炭
素間二重結合からなる群から選ばれる少なくとも一種以
上の官能基を有する1価の有機基)で表される有機基)
で表される構造単位を少なくとも1個以上有する変性ポ
リイミドを用いることにより、硬化後の感光性カバーレ
イフィルムに高い耐熱性及び優れた機械特性、電気特性
を付与することができる。
【0024】さらには、芳香族系ジアミン及びシリコン
ジアミン、芳香族系酸二無水和物を原料の一部に用いて
合成された可溶性ポリイミドを(A)成分とすることに
より、作製される感光性カバーレイフィルムに高い耐熱
性および耐薬品性を付与することができる。ここで
(A)成分の可溶性ポリイミドの重量平均分子量は1
0,000〜300,000、さらに好ましくは10,
000〜150,000、更に好ましくは30,000
〜100,000の範囲であることが望ましい。
【0025】可溶性ポリイミドは、例えば以下の製法に
より作製される。本発明に用いられる可溶性ポリイミド
は、その前駆体であるポリアミド酸から得ることができ
るが、ポリアミド酸は、有機溶媒中ジアミンと酸二無水
物と反応させることにより得られる。アルゴン、窒素等
の不活性雰囲気中において、ジアミンを有機溶媒中に溶
解あるいは、スラリー状に拡散させ、酸二無水物を有機
溶媒に溶解、スラリー状に拡散させた状態、あるいは固
体の状態で添加する。
【0026】この場合のジアミンと酸二無水物が実質上
等モルであれば、酸成分1種・ジアミン成分1種のポリ
アミド酸になるが、それぞれ2種以上の酸二無水物成分
及びジアミン成分を用い、ジアミン成分全量と酸ニ無水
物成分全量のモル比を実質上等モルに調整してポリアミ
ド酸共重合体を任意に得ることもできる。例えば、ジア
ミン成分−1及びジアミン成分−2を有機極性溶媒中に
先に加えておき、ついで酸二無水物成分を加えて、ポリ
アミド酸重合体の溶液としてもよい。また、ジアミン成
分−1を有機極性溶媒中に先に加えておき、酸二無水物
成分を加え、しばらく攪拌してからジアミン成分−2を
加え、ポリアミド酸重合体の溶液としてもよい。もしく
は、酸二無水物成分を有機極性溶媒中に先に加えてお
き、ジアミン成分−1を加え、しばらく攪拌してからジ
アミン成分−2を加え、さらにしばらく攪拌してからジ
アミン成分−3を加えて、ポリアミド酸重合体の溶液と
してもよい。
【0027】この時の反応温度は、−20℃〜90℃が
望ましい。反応時間は30分から24時間程度である。
【0028】ここで、ポリアミド酸の平均分子量は50
00〜300,000であることが望ましい。平均分子
量が5000未満では、できあがったポリイミド組成物
の分子量も低くなり、そのポリイミド組成物をそのまま
用いても硬化物が脆くなる傾向にある。一方、300,
000を越えるとポリアミド酸ワニスの粘度が高くなる
傾向にあり、取扱いが困難となる場合がある。
【0029】また、このポリイミド樹脂に各種の有機添
加剤、或は無機のフィラー類、或いは各種の強化材を複
合することも可能である。
【0030】ここでポリアミド酸の生成反応に使用する
有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシ
ド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのア
セトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−
ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテ
ル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のア
ルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系あ
るいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクト
ンなどをあげることができ、これらを単独または混合物
として用いるのが望ましいが、更にはキシレン、トルエ
ンのような芳香族炭化水素も使用可能である。溶媒は、
ポリアミド酸を溶解するものであれば特に限定されな
い。後述するポリイミドの好ましい製法においては、ポ
リアミド酸を合成し、その後、このポリアミド酸の溶液
を減圧下に加熱して、溶媒の除去とイミド化を同時に行
うので、ポリアミド酸を溶解し、なるべく沸点の低いも
のを選択することが、工程上有利である。
【0031】次に、ポリアミド酸をイミド化する工程に
ついて説明する。
【0032】ポリアミド酸がイミド化する際には、水を
生成する。この生成した水は、ポリアミド酸を容易に加
水分解し分子量の低下を引き起こす。この水を除去しな
がらイミド化する方法として、 1)トルエン・キシレン等の共沸溶媒を加え共沸により
除去する方法、 2)無水酢酸等の脂肪族酸二無水物とトリエチルアミン
・ピリジン・ピコリン・イソキノリン等の3級アミンを
加える化学的イミド化法、 3)減圧下に加熱イミド化する方法 がある。いずれの方法でもよいが、イミド化により生成
する水を減圧下に加熱し、積極的に系外に除去すること
により加水分解を抑え、分子量低下を避けることができ
るという点から3)の方法が最も望ましい。3)の方法
では、用いた原料の酸二無水物中に、加水分解により開
環したテトラカルボン酸或いは、酸二無水物の片方が加
水開環したもの等が混入し、ポリアミド酸の重合反応が
停止し低分子量のポリアミド酸となった場合でも、続く
イミド化時の減圧下での加熱により、開環した酸二無水
物が再び、閉環して酸二無水物となり、イミド化中に、
系内に残っているアミンと反応し、イミド化反応前のポ
リアミド酸の分子量よりもポリイミドの分子量が大きく
なることが期待できる。
【0033】ポリアミド酸溶液を減圧下で加熱乾燥して
直接イミド化する具体的な方法について説明する。
【0034】減圧下、加熱乾燥できるなら方法は問わな
いが、バッチ式の方法として、真空オーブン、連続式の
方法として、例えば減圧装置の付随した押出し機により
実施できる。押出し機は、2軸或いは3軸押出し機が好
ましい。これらの方式は、生産量により選択される。こ
こでいう「減圧装置の付随した押出し機」とは、熱可塑
樹脂の加熱および溶融押出しを行う、一般的な例えば2
軸或いは3軸溶融押出し機に、減圧して溶媒を除去する
装置を付随させた装置であり、従来の溶融押出し機に付
設することもできるし、新たに減圧機能を組み込んだ装
置を作成することもできる。この装置により、ポリアミ
ド酸溶液が、押出し機により混練されながら、ポリアミ
ド酸はイミド化され、溶媒とイミド化時に生成した水は
除去され、最終的には生成した可溶性ポリイミドが残
る。
【0035】イミド化の加熱条件は、イミド化が効率よ
く行われ、しかも水が効率よく除かれる100℃以上、
望ましくは120℃以上であることが望ましい。最高温
度は、用いるポリイミドの熱分解温度以下に設定するこ
とが望ましく、通常、250〜350℃程度でイミド化
は、ほぼ完了するため、最高温度をこの程度にすること
もできる。
【0036】減圧する圧力の条件は、圧力が小さいほう
が好ましいが、上記加熱条件でイミド化時に生成する水
が効率よく除去される圧力であればよい。具体的には、
減圧加熱する圧力は0.09MPa〜0.0001MP
aであり、望ましくは、0.08MPa〜0.0001
MPa、さらに望ましくは、0.07MPa〜0.00
01MPaである。
【0037】カルボン酸二無水物として例えば、ブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブ
タンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,
2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二
無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−
酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテ
トラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテト
ラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,
2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸二無水物等の脂肪族または脂環式テトラカルボン
酸二無水物;ピロメリット酸二無水物、3,3‘,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテル
テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメ
チルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,
4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェ
ニルスルフィド二無水物、、4,4’−ビス(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水
物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデ
ンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレン−ビス
(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニ
ルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水
物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェ
ニルメタン二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水
物や、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−
2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−
c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,
9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ
−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2
−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,
5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒ
ドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]フラン−1,3−ジオン等の芳香環を有
する脂肪族テトラカルボン酸二無水物等を挙げることが
できる。
【0038】このポリイミドに用いられる酸二無水物
は、酸二無水物であれば特に限定されないが、芳香環を
1〜4個有する酸二無水物または脂環式の酸二無水物を
用いることが、耐熱性の点から好ましい。特に、有機溶
媒への溶解性の高いポリイミドを得るためにさらに好ま
しくは、下記一般式(4):化16
【0039】
【化16】 (式中R10は、―、−CH2−、−C(CH32−,−
C(CF32−,−O−,−CO−,−SO2、−SO2
−、もしくは2価の有機基を、Xは−O−もしくは−C
OO−を示す。)の構造で表される化合物から選ばれ
る、芳香環を2個以上有する酸二無水物を一部用いるこ
とが望ましい。さらに好ましくは、芳香環を4個異常有
する酸二無水物を一部用いることが望ましい。
【0040】これらのテトラカルボン酸二無水物は、単
独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0041】次に、このポリイミドに用いられるジアミ
ンとしては、ジアミンであれば特に限定されないが、1
分子中に水酸基および/またはカルボキシル基を有する
ジアミン成分を少なくとも全ジアミン成分の一部として
用いることが好ましい。このことにより生成するポリイ
ミドに水酸基側鎖および/もしくはカルボキシル基側鎖
を持たせることでき、得られる感光性樹脂組成物のアル
カリに対する溶解性を上げることができる。従ってこの
感光性樹脂組成物を用いた感光性カバーレイフィルム
は、アルカリ水溶液を現像液として用いることができ
る。さらに、ポリイミドの水酸基側鎖および/もしくは
カルボキシル基側鎖をエポキシ樹脂やエポキシアクリレ
ートなどと反応させて、他の反応性官能基をポリイミド
に導入することもできる。
【0042】このポリイミドに用いられるジアミンは、
耐熱性とアルカリ現像性のバランスをとることができる
点から、下記一般式(3):化17
【0043】
【化17】 (式中、R7は、−,−CH2−、−C(CH32−,−
C(CF32−,−O−,−CO−,−COO−,−S
2−を、R8は水酸基またはカルボキシル基、R 9は水
素、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン、メトキシ基,
C1〜C5のアルキル基を、cは0,1,2,3,4
を、dおよびeは、0,1,2,3,4を示す。)で表
されるジアミンを用いることが好ましい。とくに、一般
式(3)中のR9が水酸基もしくはカルボキシル基であ
るジアミンを用いると、ポリイミドのアルカリ水溶液へ
の溶解性を上げることができる。これらのジアミン化合
物は単独でまたは2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
【0044】また、上記一般式(3)で表されるジアミ
ンは、得られるポリイミドの可溶性が高くなるという点
から、全ジアミン中5〜95モル%用いることが好まし
い。さらに望ましくは、全アミン中10〜70モル%で
ある。
【0045】また、フィルムの弾性率を下げることがで
きるという点から、ジアミンの一部として下記の一般式
(5):化18
【0046】
【化18】 (R11は炭素数1〜12の炭化水素基、フェニル基、メ
トキシ基を示し、fは1〜5の整数であり、gは1〜2
0の整数である。)で表されるシリコンジアミンを用い
ることが好ましい。
【0047】また、上記一般式(5)で表されるシリコ
ンジアミンは、フィルムの弾性率を下げるために、全ジ
アミン中、5〜50モル%用いることが好ましい。5モ
ル%より少ないと添加する効果が不十分であり、50モ
ル%より多いと、フィルムが柔らかくなりすぎて弾性率
が低くなりすぎたり、熱膨張係数が大きくなりすぎたり
する傾向がある。水酸基及び/またはカルボキシル基を
有するジアミンとしては、水酸基及び/またはカルボキ
シル基を有していれば特に限定されることはない。
【0048】水酸基および/またはカルボキシル基を有
するジアミンとしては、水酸基及び/またはカルボキシ
ル基を有していれば特に限定されることはないが、例え
ば、2,4−ジアミノフェノール等のジアミノフェノー
ル類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキ
シビフェニル等のヒドロキシビフェニル化合物類、3,
3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルメ
タン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェ
ニル]プロパン等のヒドロキシジフェニルアルカン類、
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5
‘−テトラヒドロキシジフェニルエーテル等のヒドロキ
シジフェニルエーテル化合物、3,3’−ジアミノ−
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、等のジ
フェニルスルフォン化合物、2,2−ビス[4−(4−
アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパ
ン等のビス[(ヒドロキシフェニル)フェニル]アルカ
ン化合物類、4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドキ
シフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒドキシフェノキ
シ)ビフェニル化合物類、2,2−ビス[4−(4−ア
ミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォ
ン等のビス[(ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフ
ォン化合物、3,5−ジアミノ安息香酸等のジアミノ安
息香酸類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカルボキ
シビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,
5’−テトラカルボキシビフェニル等のカルボキシビフ
ェニル化合物類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカ
ルボキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,
2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルメタン等
のカルボキシジフェニルメタン等のカルボキシジフェニ
ルアルカン類、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジカル
ボキシジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−2,
2’,5,5’−テトラカルボキシジフェニルエーテル
等のカルボキシジフェニルエーテル化合物、3,3’−
ジアミノ−4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフォ
ン等のジフェニルスルフォン化合物、2,2−ビス[4
−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニ
ル]プロパン等のビス[(カルボキシフェニル)フェニ
ル]アルカン化合物類、4,4’−ビス(4−アミノ−
3−ヒドキシフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒドキ
シフェノキシ)ビフェニル化合物類、2,2−ビス[4
−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニ
ル]スルフォン等のビス[(カルボキシフェノキシ)フェ
ニル]スルフォン化合物を例示することができる。上記
のジアミンは、全ジアミン中10〜100モル%用いる
ことが好ましい。
【0049】また、ジアミン成分として、上記ジアミン
以外に、以下のジアミンを同時に用いてもよい。ジアミ
ンであれば特に限定されないが、例えば、p−フェニレ
ンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノフェニルエ
タン、4,4’−ジアミノフェニルエーテル、4,4’
−ジアミノフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノフ
ェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,
3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−ア
ミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−ト
リメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフ
ェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’
−ジアミノベンズアニリド、2,2−ビス(4−アミノ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4‘−メチレ
ン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5
‘−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、
1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン等の
芳香族ジアミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等
の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の
窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジ
アミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジア
ミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミ
ン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4
−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス
(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミン等を挙げ
ることができる。これらのジアミン化合物は単独でまた
は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0050】上記の酸2無水和物とジアミンを反応させ
て得られる、水酸基および/またはカルボキシル基を導
入した可溶性ポリイミドは、下記一般式(1)化19
【0051】
【化19】 (ただし、式中aおよびbはa+b>1を満たす1以上
の整数、R1は4価の有機基、R2は2価の有機基、R3
は3価の有機基、R4は水酸基もしくはカルボキシル
基)のような構造を持っており、ポリイミドに導入した
水酸基および/またはカルボキシル基を以下のように反
応させて変性ポリイミドとして用いてもよい。
【0052】上記のようにして得られる可溶性ポリイミ
ドにさらに反応性・硬化性を付与するためには、水酸基
および/またはカルボキシル基を導入した可溶性ポリイ
ミドに、これと反応可能なエポキシ基を有する化合物と
反応させることにより、後述の各種の官能基を導入し変
性ポリイミドとすることができる。ここでいうエポキシ
基を有する化合物は、さらに光重合性および/または熱
重合性官能基として、エポキシ基、炭素間三重結合、炭
素間二重結合から選ばれる官能基を二つ以上有すること
が好ましい。このような光重合性および/または熱重合
性官能基を導入することにより、得られる組成物に良好
な硬化性や接着性を付与することができる。
【0053】以下、水酸基および/またはカルボキシル
基を有する可溶性ポリイミドに官能基を導入する方法に
ついて説明する。具体的に、変性ポリイミドとは、下記
一般式(2)化20
【0054】
【化20】 (ただし、式中aおよびbはa+b>1を満たす1以上
の整数、R1は4価の有機基、R2は2価の有機基、R3
は3価の有機基、R5は下記群(1):化21
【0055】
【化21】 (式中R6は、エポキシ基、炭素間三重結合、または炭
素間二重結合からなる群から選ばれる少なくとも一種以
上の官能基を有する1価の有機基)で表される有機基)
で表される構造単位を少なくとも1個以上有するポリイ
ミドである。前述の水酸基あるいはカルボキシル基を有
する変性ポリイミドを有機溶媒に溶かし、エポキシ基を
有する化合物と反応させることにより変性ポリイミドが
得られる。前記エポキシ基を有する化合物は、エポキシ
基を2個以上有するエポキシ樹脂、エポキシ基以外にさ
らに炭素間三重結合、炭素間二重結合から選ばれる官能
基を二個以上有する化合物が好ましい。
【0056】エポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂
とは、エポキシ基を分子内に2個以上持っていれば特に
限定されないが、以下のように例示することができる。
【0057】例えばエピコート828(油化シェル社
製)等のビスフェノール型エポキシ樹脂、180S65
(油化シェル社製)等のオルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、157S70(油化シェル社製)等のビ
スフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、1032H
60(油化シェル社製)等のトリスヒドロキシフェニル
メタンノボラック型エポキシ樹脂、ESN375等のナ
フタレンアラルキルノボラック型エポキシ樹脂、テトラ
フェニロールエタン1031S(油化シェル社製)、Y
GD414S(東都化成)、トリスヒドロキシフェニル
メタンEPPN502H(日本化薬)、特殊ビスフェノ
ールVG3101L(三井化学)、特殊ナフトールNC
7000(日本化薬)、TETRAD−X、TETRA
D−C(三菱瓦斯化学社製)等のグリシジルアミン型樹
脂等があげられる。
【0058】エポキシ基と炭素間二重結合を有する化合
物とは、エポキシ基と二重結合を同一分子内に持ってい
れば特に限定されないが、アリルグリシジルエーテル・
グリシジルアクリレート・グリシジルメタクレート・グ
リシジルビニルエーテル等を例示することができる。
【0059】エポキシ基と炭素間三重結合を有する化合
物とは、エポキシ基と三重結合を同一分子内に持ってい
れば特に限定されないが、プロパギルグリシジルエーテ
ル・グリシジルプロピオレート・エチニルグリシジルエ
ーテル等を例示することができる。
【0060】反応に用いられる溶媒は、エポキシ基と反
応せず、水酸基および/あるいはカルボキシル基を有す
るポリイミドを溶解するものであれば特に限定されな
い。例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等の
アルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系
あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラク
トン等、キシレン、トルエンのような芳香族炭化水素が
使用可能である。これらを単独または混合物として使用
することができる。後に、溶媒の除去を行うので、水酸
基あるいはカルボキシ基を有する熱可塑性ポリイミドを
溶解し、なるべく沸点の低いものを選択することが、工
程上有利である。反応温度は、エポキシ基と水酸基・カ
ルボキシル基と反応する40℃以上130℃以下の温度
で行うことが望ましい。特にエポキシ基と二重結合ある
いは、エポキシ基と三重結合を有する化合物について
は、二重結合・三重結合が熱により架橋・重合しない程
度の温度で反応させることが望ましい。具体的には、4
0℃以上100℃以下、さらに望ましくは、50℃以上
80℃以下である。反応時間は、1時間程度から15時
間程度である。このようにして、変性ポリイミドの溶液
を得ることができる。銅箔との接着性や現像性を上げる
ために、この変性ポリイミド溶液に、適宜、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、シアナートエステル樹脂、ビスマレ
イミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂や、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リウレタン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂を混ぜ
てもよい。上記のように調製された可溶性ポリイミド、
または変性ポリイミド、すなわち(A)成分は、
(A)、(B)、(C)成分の合計量を基準として30
〜70重量%用いることが好ましく、さらに好ましくは
40〜60重量%、より好ましくは45〜60重量%用
いることが望ましい。30%より少ないと硬化後のカバ
ーレイフィルムの難燃性の実現が難しく、さらに機械特
性が悪くなる傾向があり、70%より多いとカバーレイ
フィルムの現像性が悪くなる傾向がある。
【0061】次に、(B)成分について説明する。炭素
間二重結合を少なくとも1個以上有する(メタ)アクリ
ル系化合物であれば特に限定はないが、1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、エチレングリコールジアクリレート、ペン
タエリスリトールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、テトラメチロールプロパンテトラアクリレート、テ
トラエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールジメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サメタクリレート、テトラメチロールプロパンテトラメ
タクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレ
ート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、
メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、β−
メタクロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、
β−メタクロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネ
ート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクレー
ト、ステアリルメタクレート、フェノキシエチルアクリ
レート、フェノキシジエチレングリコールアクリレー
ト、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、
β−アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネ
ート、ラウリルアクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、ジエチレングリコールジメタクレート、
トリエチレングリコールジメタクレート、ポリエチレン
グリコールジメタクレート、1,3−ブチレングリコー
ルジメタクレート、1,6−ヘキサンジオールジメタク
レート、ネオペンチルグリコールジメタクレート、ポリ
プロピレングリコールジメタクレート、2−ヒドロキシ
1,3ジメタクロキシプロパン、2,2−ビス[4−
(メタクロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(メタクロキシ・ジエトキシ)フェニル]プ
ロパン、2,2−ビス[4−(メタクロキシ・ポリエト
キシ)フェニル]プロパン、ポリエチレングリコールジ
クリレート、イソシアヌル酸トリアクリレート、イソシ
アヌル酸ジアクリレート、グリシジルメタクレート、グ
リシジルアリルエーテル、1,3,5−トリアクリロイ
ルヘキサヒドロ−s−トリアジン、トリアリル1,3,
5−ベンゼンカルボキシレート、トリアリルアミン、ト
リアリルシトレート、トリアリルフォスフェート、ジア
リルアミン、ジアリルジメチルシラン、ジアリルジスル
フィド、ジアリルエーテル、ザリルシアルレート、ジア
リルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、等が好
ましいが、これらに限定されない。架橋密度を向上する
ためには、特に炭素間二重結合を2個以上有する多官能
の(メタ)アクリル系化合物を用いることが望ましい。
また、(B)成分としては、1分子中に芳香環および/
または複素環を1個以上有する化合物であることが、カ
バーレイフィルムに、熱圧着時の流動性を付与し、高い
解像度を付与することができるという点から好ましい。
【0062】特に(B)成分として一分子中に―(CHR
12−CH2−O)−で示す繰り返し単位(ただし、R12は、
水素もしくはメチル基、もしくはエチル基)を有する化
合物であることが、硬化前のモノマーがアルカリ水溶液
へ溶解しやすいため、未露光部の樹脂がアルカリ水溶液
によりすみやかに溶解除去されやすく、短時間で良好な
解像度を付与することができるという点から好ましい。
特に前記繰り返し単位を6個以上40個以下持つような
構造が好ましい。
【0063】前記(B)成分は、一般式(56):化2
【0064】
【化22】 (ただし、式中R12は水素もしくはメチル基、もしくは
エチル基、R13は2価の有機基、hおよびiは2から2
0までの整数)で表されるような、芳香環を二つ有する
2官能の(メタ)アクリル系化合物であることが好まし
い。hおよびiが0もしくは1であると、組成物のアル
カリ水溶液への溶解性に劣り、良好な現像性を持つこと
ができなくなる傾向にあり、hおよびiが21以上のも
のは材料の入手が困難であるのと、アルカリ水溶液への
溶解性は良好であるが硬化後のフィルムの吸水率が高く
なりすぎる傾向がある。
【0065】(B)成分である1分子中に芳香環および
/または複素環を1個以上有し、かつ炭素間二重結合を
1個以上有する(メタ)アクリル系化合物としては、以
下のようなものが例示できる。
【0066】例えば、アロニックスM-210、M-211B(東
亞合成製)、NKエステルABE-300、A-BPE-4、A-BPE-10、
A-BPE-20、A-BPE-30、BPE-100、BPE-200(新中村化学
製)等のビスフェノールA EO変性ジ(メタ)アクリレー
ト、アロニックスM-208(東亞合成製)等のビスフェノ
ールF EO変性(n=2〜20)ジ(メタ)アクリレート、デ
ナコールアクリレートDA-250(ナガセ化成製)、ビスコ
ート#540(大阪有機化学工業製)等のビスフェノールA
PO変性(n=2〜20)ジ(メタ)アクリレート、デナコー
ルアクリレートDA-721(ナガセ化成製)等のフタル酸PO
変性ジアクリレート、をあげることができる。さらに、
芳香環は含まないが、アロニックスM-215(東亞合成
製)等のイソシアヌル酸 EO 変性ジアクリレートやアロ
ニックスM-315(東亞合成製)、NKエステルA-9300(新
中村化学製)等のイソシアヌル酸 EO 変性トリアクリレ
ートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】(B)成分は、(A)、(B)及び(C)の
合計量の5〜50重量%配合されることが好ましい。5
重量%より少ないと圧着可能温度が高くなり過ぎ、解像
度が悪くなる傾向にあり、50重量%より多いとBステ
ージ状態のフィルムにベタツキが見られ、室温でも銅箔
やポリイミドフィルムへ粘着しやすく、また熱圧着時に
樹脂がしみ出しやすくなり、さらに硬化後のフィルムが
脆くなる傾向にある。好ましくは、5〜40重量%の範
囲であり、さらに望ましくは、5〜30重量%である。
次に、(C)成分であるリン、ハロゲン及びシロキサン
部位からなる群から選ばれる少なくとも1種類以上の原
子および/または部位が共有結合している化合物につい
て説明する。このような化合物を用いることにより、硬
化後の感光性カバーレイフィルムに難燃性や耐熱性を付
与することができる。(C)成分がリンを含む化合物で
ある場合、難燃性を効果的に付与できる点から、そのリ
ン含量は5.0%以上であることが好ましく、さらに好
ましくは7.0%以上である。(C)成分がハロゲンを
含む化合物である場合、難燃性を効果的に付与できる点
から、ハロゲン含量は15%以上であることが好まし
く、さらに好ましくは20%以上である。ハロゲンとし
ては、特に塩素または臭素を用いたものが一般的に用い
られる。(C)成分がシロキサン部位を含む化合物であ
る場合、耐熱性よび難燃性を効果的に付与できる点か
ら、芳香環を高比率で含有するオルガノポリシロキサン
化合物であることが好ましい。(C)成分としてリン系
化合物を用いる場合、リン系化合物として、ホスフィ
ン、ホスフィンオキサイド、リン酸エステル(縮合リン
酸エステルも含む)、亜リン酸エステルなどのリン化合
物、などが挙げられるが、(A)成分である可溶性ポリ
イミドとの相溶性の面からホスフィンオキサイド、また
はリン酸エステル(縮合リン酸エステルも含む)である
ことが好ましい。(C)成分として用いるリン系化合物
のリン含量は5.0重量%、さらに好ましくは7.0%
以上であることが好ましい。さらには、難燃性を付与で
き、かつ耐加水分解性に優れるという点から、群
(2):化23
【0068】
【化23】 (ただし、式中R14はメチル基、R15はアルキル基もしく
はフェニル基、Yは2価の有機基、nは0から3までの
整数、pおよびqはp+q=3を満たす0〜3の整数)
で表されるようなリン酸エステルであることが好まし
い。さらに好ましくは、芳香環を2つ以上有するリン酸
エステルであることが望ましい。このようなリン酸エス
テル化合物は、アルカリ水溶液に溶解するため、感光性
カバーレイフィルムの材料として用いた場合、アルカリ
水溶液で現像することができる。このようなリン系化合
物としては以下のものを挙げることができる。例えば、
TPP(トリフェニルホスフェート)、TCP(トリク
レジルホスフェート)、TXP(トリキシレニルホスフ
ェート)、CDP(クレジルジフェニルホスフェー
ト)、PX−110(クレジル2,6-キシレニルホスフェ
ート)(いずれも大八化学製)等のリン酸エステル、C
R−733S(レゾシノ−ルジホスフェート)、CR−
741、CR−747、PX−200)(いずれも大八
化学製)等の非ハロゲン系縮合リン酸エステル、ビスコ
ートV3PA(大阪有機化学工業製)、MR−260
(大八化学製)などのリン酸(メタ)アクリレート、亜
リン酸トリフェニルエステル等の亜リン酸エステル等が
挙げられる。耐加水分解性という点からは、リン系化合
物は加圧加湿条件下で加水分しやすい傾向があるが、縮
合リン酸エステルを用いると難燃性の付与と耐加水分解
性の両方を実現することが可能となる。また、含臭素化
合物とリン系化合物を併用すると相乗効果により、少な
い難燃剤の添加量で硬化後の感光性カバーレイフィルム
の難燃性を実現することができる。(C)成分として含
ハロゲン化合物を用いる場合、難燃性の向上という点か
らそのハロゲン含量はのぞましくは30重量%以上、さ
らにのぞましくは40重量%以上、最ものぞましくは5
0%以上であることが好ましい。また、硬化性反応基を
持ち耐熱性と難燃性を同時に付与できるという点から下
記群(3):化24
【0069】
【化24】 (ただし、式中Zはハロゲン基、R16および R17は同一
または異なって水素もしくはメチル基、rは0から10
までの整数、sは1から5までの整数、tは1から4ま
での整数)で表される(メタ)アクリル系化合物から選
択される少なくとも1種類以上の化合物を含有すること
が好ましい。含ハロゲン化合物として、塩素を含む有機
化合物や臭素を含む有機化合物などが挙げられるが、難
燃性の付与という面から、含臭素化合物であることが好
ましく、上記群(3):化24で表される含臭素アクリ
ル化合物としては、以下のようなものが例示できる。例
えばニューフロンティアBR−30、BR−30M、B
R−31、BR−42M(第一工業製薬製)等の臭素系
モノマー、ピロガードSR−245(第一工業製薬製)
等の臭素化芳香族トリアジン、ピロガードSR−25
0、SR−400A(第一工業製薬製)等の臭素化芳香
族ポリマー、ピロガードSR−990A(第一工業製薬
製)等の臭素化芳香族化合物等が挙げられる。また、
(C)成分は1分子中にハロゲン原子を有するリン系化
合物であってもよく、このような化合物としては、CL
P(トリス(2-クロロエチル)ホスフェート)、TMC
PP(トリス(クロロプロピル)ホスフェート)、CR
P(トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート)、CR
−900(トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェ
ート)(いずれも大八化学製)などの含ハロゲンリン酸
エステルなどが挙げられる。また、(C)成分として含
ハロゲン化合物を用いる場合には、三酸化アンチモン及
び/又は五酸化アンチモンを添加すると、プラスチック
の熱分解開始温度域で、酸化アンチモンが難燃剤からハ
ロゲン原子を引き抜いてハロゲン化アンチモンを生成す
るため、相乗的に難燃性を上げることができる。その添
加量は、(A)、(B)、(C)成分の合計100重量
に対し0.1〜10重量%であることが好ましく、更に
好ましくは1〜6重量%であることが好ましい。更に、
(C)成分として、シロキサン部位を有する化合物を用
いる場合、難燃性を付与するというから芳香環を高比率
で含有するオルガノポリシロキサン化合物であることが
好ましく、フェニル基を全有機置換基のうち10%以
上、更に望ましくはH20%以上、より好ましくは25
%以上含有するオルガノポリシロキサン化合物であるこ
とが好ましい。フェニル基の含有率が高ければ高いほど
難燃の効果が高くなり望ましい。フェニル基の含有率の
低いオルガノポリシロキサン化合物を(C)成分として
用いた場合、(A)可溶性ポリイミドや(B)アクリル
樹脂への分散性や相溶性が悪い傾向にあり、感光性樹脂
をフィルム化した場合に、屈折率の異なる複数成分が相
分離した透明性の低いフィルムか、不透明なフィルムし
か得られない傾向にある。また、このようなフェニル基
の含有率の低いオルガノポリシロキサン化合物を用いる
場合、添加する量を多くしないと十分な難燃効果が得ら
れにくいが、添加量を多くすると作製される硬化後の感
光性カバーレイフィルムの機械強度などの物性が大幅に
低下してしまう傾向がある。芳香環を高比率で含有する
オルガノポリシロキサン化合物としては以下のようなも
のが例示できる。例えば信越シリコーン(株)製のKF
50−100S、KF54、KF56、HIVAC F
4、HIVAC F5、X−22−1824B、KR2
11、KR311、GE東芝シリコーン(株)製のXC
99−B5664、TSL9706、東レ・ダウ・コー
ニング(株)製のトレフィルE−601などが挙げら
れ、単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよ
い。(C)成分は、(A)、(B)、(C)成分の合計
量を基準として5〜50重量%用いることが好ましい。
5%より少ないと硬化後のカバーレイフィルムに難燃性
を付与することが難しくなる傾向があり、50%より多
いと硬化後のカバーレイフィルムの機械特性が悪くなる
傾向がある。
【0070】さらに本発明の組成物には露光現像により
所望のパターンを描けるようにするために(D)成分、
光反応開始剤を配合することが好ましい。g線程度の長
波長の光によりラジカルを発生する化合物の一例とし
て、下記一般式(7)、一般式(8):化25、
【0071】
【化25】 (式中、R18,R19及びR20は、C65−,C64(C
3)−,C62(CH33−,(CH33C−,C6
3Cl2−を、R21,R22及びR23は、C65−,メトキ
シ基,エトキシ基,C64(CH3)−,C62(C
33−を表す。)で表されるアシルフォスフィンオキ
シド化合物が挙げられる。これにより発生したラジカル
は、炭素間二重結合を有する反応基(ビニル・アクロイ
ル・メタクロイル・アリル等)と反応し架橋・重合を促
進する。
【0072】一般式(7)で表されるアシルフォスフィ
ンオキシドが2個のラジカルを発生するのに対し、一般
式(8)で表されるアシルフォスフィンオキシドは、α
開裂により4個のラジカルを発生するのでより好まし
い。
【0073】ポリイミド樹脂の側鎖に付けたエポキシ
基、炭素間二重結合、三重結合を硬化させるためには、
以上のラジカル発生剤の替わりに、光カチオン発生剤を
用いてもよい。例えば、ジメトキシアントラキノンスル
フォン酸のジフェニルヨードニウム塩等のジフェニルヨ
ードニウム塩類・トリフェニルスルフォニウム塩類・ピ
リリニウム塩類、トリフェニルオニウム塩類・ジアゾニ
ウム塩類等を例示することができる。この際、カチオン
硬化性の高い脂環式エポキシやビニルエーテル化合物を
混合することが好ましい。
【0074】側鎖に付けたエポキシ基、炭素間二重結
合、三重結合を硬化させるために、光塩基発生剤を用い
てもよい。例えばニトロベンジルアルコールやジニトロ
ベンジルアルコールとイソシアナートの反応により得ら
れるウレタン化合物、又はニトロ−1−フェニルエチル
アルコールやジニトロ−1−フェニルエチルアルコール
とイソシアナートの反応により得られるウレタン化合
物、ジメトキシ−2−フェニル−2−プロパノールとイ
ソシアナートの反応により得られるウレタン化合物等が
例示できる。
【0075】本発明の組成物には、実用に供しうる感光
感度を達成するため、増感剤を配合することが望まし
い。増感剤の好ましい例としては、ミヒラケトン、ビス
−4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾフ
ェノン、カンファーキノン、ベンジル、4,4’−ジメ
チルアミノベンジル、3,5−ビス(ジエチルアミノベ
ンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−
ビス(ジメチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4
−ピペリドン、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリ
デン)−N−エチル−4−ピペリドン、3,3’−カル
ボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、3−(2
−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン、
2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンゾオキサゾー
ル、2−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、4
−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、2−(p
−ジメチルアミノスチリル)ベンゾチアゾール、2−
(p−ジメチルアミノスチリル)−3,3−ジメチル−
3H−インドール等が挙げられるが、これらに限定され
ない。
【0076】また、ラジカル開始剤として種々のパーオ
キサイドを前記増感剤と組み合わせて用いることができ
る。特に3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパー
オキシカルボニル)ベンゾフェノンとの組み合わせが特
に好ましい。
【0077】光反応開始剤および増感剤の総重量は、前
記(A)、(B)及び (C)成分の合計重量を基準
として0.001〜10重量部配合することが好まし
く、0.01〜10重量部とすることが、さらに好まし
い。0.001〜10重量部の範囲を逸脱すると、増感
効果が得られなかったり、現像性に好ましくない影響を
及ぼしたりする場合がある。なお、光反応開始剤および
増感剤として、1種類の化合物を用いても良いし、数種
類を混合して用いてもよい。
【0078】次に感光性カバーレイフィルムの作製方法
について説明する。本発明の感光性カバーレイフィルム
を製造するに際しては、まず、(A)、(B)、(C)成
分及び(D)成分を有機溶剤に均一に溶解する。ここで
用いる有機溶媒は、感光性樹脂組成物を溶解する溶媒で
あればよく、例えば、ジオキソラン、ジオキサン、テト
ラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、アセトン、メチ
ルエチルケトンなどのケトン系溶媒、メチルアルコー
ル、エチルアルコールなどのアルコール系溶媒などが用
いられる。これらの溶媒は単独で用いてもよいし、2種
類以上を混合して用いてもよい。後に、溶媒の除去を行
うので、(A)、(B)、(C)、(D)成分を溶解し、
なるべく沸点の低いものを選択することが、工程上有利
である。ついで、溶液状となった感光性樹脂組成物を支
持体フィルム上に均一に塗布した後、加熱および/もし
くは熱風吹き付けにより溶媒を除去して乾燥し、感光性
カバーレイフィルムとする。通常、感光性カバーレイフ
ィルムは、感光性組成物を半硬化状態(Bステージ)で
保ったものであり、熱プレスもしくはラミネート加工時
には流動性を持ち、フレキシブルプリント配線版の回路
の凸凹に追従して密着し、露光時の光架橋反応、プレス
加工時の熱およびプレス後に施す加熱キュアにより硬化
が完了するように設計される。感光性カバーレイフィル
ムの作製において溶媒を除去・乾燥する時の乾燥温度
は、(B)成分などに含まれるアクリル基などの硬化性
基が反応しない程度の温度が好ましく、130℃以下が
好ましく、さらに望ましくは100℃以下である。乾燥
時間は溶媒が除去されるのに十分な時間があればよい
が、なるべく短い時間の方が工程上有利である。具体的
には、 1)80〜130℃の温度で短時間(2〜3分間程度)
乾燥する方法と、 2) 45℃5分間、65℃5分間、85℃5分間の
ように低温から徐々に温度を上げながら乾燥していく方
法 がある。1)のように比較的高温で一気に乾燥させる方
法は、感光性フィルム厚が小さい場合に適しており、短
時間で乾燥できるため、長尺の感光性フィルムを作製す
る場合に有利である。ただし、感光性フィルム厚が50
μm以上と大きい場合は、感光性樹脂組成物を溶解させ
ている溶媒が蒸発除去されるのに時間がかかり、高温で
乾燥させて表面が乾燥されていても、フィルム内部には
まだ溶媒が残留しており、基板などへのラミネート時に
樹脂が染み出したり、ラミネート・パターン露光・現像
後に熱キュアする工程で、感光性フィルムが発泡してし
まったりするという問題がある。そこで、感光性フィル
ム厚が比較的大きい場合は、乾燥時間はかかるが、2)
のように徐々に乾燥温度を上げていく方法が好ましい。
また、乾燥が不十分であると、Bステージ状態の感光性
フィルムにタック性(ベタツキ)が見られ、その上に保
護フィルムを積層しても保護フィルム剥離時に、感光性
樹脂成分の一部が保護フィルム面に粘着して転写されて
しまったり、支持体フィルム剥離時に感光性樹脂成分の
一部が支持体フィルム面に粘着して転写されてしまった
りすることがある。支持体フィルムの材料としては、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリフ
ェニレンサルファイドフィルム、ポリイミドフィルムな
ど通常市販されている各種のフィルムが使用可能である
がこれらに限定されるものではない。ある程度の耐熱性
を有し比較的安価に手に入るので、支持体フィルムとし
てはPETフィルムが多く用いられる。支持体フィルム
の感光性フィルムとの接合面については、密着性と剥離
性を向上させるために表面処理されているものを用いて
もよい。また、支持体フィルムの厚みは5μm以上50
μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは10
μm以上30μm以下である。厚みが小さすぎるとシワ
になりやすく操作性が悪い傾向があり、また厚みが大き
すぎると、長尺シートの感光性ドライフィルムレジスト
を作製した場合に全体の重量が重くなりすぎるという問
題がある。さらに、感光性樹脂組成物を支持体フィルム
に塗布し乾燥して作製した感光性カバーレイフィルムの
上には、保護フィルムを積層することが好ましい。空気
中のゴミやチリが付着することを防ぎ、感光性カバーレ
イフィルムの乾燥による品質の劣化を防ぐことができ
る。「支持体フィルム/感光性フィルム」の積層体(二
層構造)を構成する感光性フィルム上にさらに保護フィ
ルムを積層し、三層構造からなる感光性カバーレイフィ
ルムとしてもよい。保護フィルムは、感光性フィルム面
に10℃〜50℃の温度でラミネートして積層すること
が好ましい。不必要に温度をかけると保護フィルムが熱
膨張して伸びてしまいラミネート後にシワになったりカ
ールしてしまったりするという問題がある。保護フィル
ムは使用時には剥離するため、保護フィルムと感光性フ
ィルムとの接合面は、保管時には適度な密着性を有する
と共に、同時に剥離しやすさを兼ね備えていることが好
ましい。
【0079】保護フィルムの材料としては、ポリエチレ
ンフィルム(PEフィルム)、ポリエチレンビニルアル
コールフィルム(EVAフィルム)、「ポリエチレンと
エチレンビニルアルコールの共重合体フィルム」((以
下(PE+EVA)共重合体フィルムと略す)、「PE
フィルムと(PE+EVA)共重合体フィルムの貼り合
せ体」、もしくは「(PE+EVA)共重合体とポリエ
チレンとの同時押し出し製法によるフィルム」(片面が
PEフィルム面であり、もう片面が(PE+EVA)共
重合体フィルム面であるフィルムとなる)などが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。PEフィル
ムは安価であり表面の滑り性がよいという長所がある。
また、(PE+EVA)共重合体フィルムは、感光性フ
ィルムへの適度な密着性と剥離性を同時に有するが、表
面の滑り性はあまり良くないという特徴がある。
【0080】そこで、「PEフィルムと(PE+EV
A)共重合体フィルムの貼り合せ体」、もしくは「(P
E+EVA)共重合体とポリエチレンとの同時押し出し
製法によるフィルム」を保護フィルムとして用いて、感
光性フィルムとの接合面には(PE+EVA)共重合体
フィルム面が接するようにし、支持体フィルムとの接触
する側にはPEフィルム面が来るようにするという方法
が好ましい。
【0081】保護フィルムを用いることにより、保護フ
ィルム/感光性フィルム/支持体フィルムからなる三層
構造シートをロール状に巻き取った場合に三層構造シー
トの表面の滑り性が良くなるという利点がある。
【0082】また保護フィルムに遮光性を持たせてもよ
い。その方法としては感光性フィルムに含有される光開
始反応剤及び増感色素が吸収する範囲の波長の光をカッ
トする色にPEフィルムを着色する方法がとられる。ま
た、感光性フィルムの厚みは5μm以上75μm以下で
あることが好ましい。さらに好ましくは10μm以上6
0μm以下、最も望ましくは10μm以上40μm以下
である。感光性フィルムの厚みが薄すぎるとプリント配
線板などの銅回路とベースフィルムとの凹凸を埋め込む
ことができず、また回路を形成したCCLと感光性フィ
ルムの積層した後に表面の平坦性を保つことができない
ために屈曲性が悪くなるといった問題が発生する傾向が
ある。また、厚みが厚すぎると微細なパターンを現像し
にくく解像度が低下したり、硬化後のサンプルの反りが
発生しやすかったりするという傾向がある。
【0083】本発明の感光性カバーレイフィルムは、保
護フィルムを積層する前の二層構造シートの状態で保存
するならば、感光性フィルム面が乾燥したり酸素に触れ
たりしないようにロール状に巻き取って保存してもよ
い。また、保護フィルムを積層して三層構造シートの状
態であれば、ロール状に巻き取って保存してもよいし、
ある適当な大きさにカットしてシート状のものを積み重
ねた状態で保存してもよい。感光性カバーレイフィルム
は、空気に長時間触れると、ゴミが付着しやすいといっ
た問題のほか、空気中の酸素や水分により感光性カバー
レイフィルムの貯蔵安定性が極端に低下するので二層構
造シートの状態で保存するよりは、保護フィルムを積層
して三層構造シートの状態で保存する方が好ましい。本
発明にかかる三層構造シートからなる感光性カバーレイ
フィルムを用いてフレキシブルプリント配線板を作製す
るに際しては、保護フィルムを除去後、回路を形成した
銅貼積層板(回路付きCCL)及び感光性カバーレイフ
ィルムを熱圧着(たとえば熱ラミネ−ト、プレス)して
積層する。熱圧着するのに可能な下限温度のことを圧着
可能温度と呼ぶ。この圧着可能温度の測定は、ポリイミ
ドフィルム(鐘淵化学(株)製NPIフィルム、厚み2
5μm)および銅箔(三井金属(株)製の電解銅箔、厚
み38μm)光沢面へBステージ状態の感光性カバーレ
イフィルムを熱ラミネ−トし、感光性カバーレイフィル
ムがポリイミドフィルム及び銅箔光沢面へ圧着できる下
限温度を測定する。圧着できたかは、熱ラミネートした
後、感光性カバーレイフィルムをポリイミドフィルム及
び銅箔光沢面から剥離しようとしても剥離不可能である
ことにより確認する。圧着可能温度は50℃〜150℃
であることが好ましい。積層時の温度が高すぎると感光
性反応部位が架橋してフィルムが硬化し感光性カバーレ
イフィルムとしての機能を失うため積層時の温度は低い
方が好ましい。具体的には、50℃から150℃であ
り、更に好ましくは80℃から120℃である。温度が
低すぎると感光性カバーレイフィルムの流動性が悪くな
るためフレキシブルプリント配線板上の微細な回路を被
覆することが難しく、また密着性が悪くなる傾向があ
る。
【0084】このようにして「回路付きCCL/感光性
フィルム/支持体フィルム」の順に積層された状態とな
る。支持体フィルムは積層が完了した時点で剥離しても
よいし、露光が完了してから剥離してもよい。感光性カ
バーレイフィルムの保護という点からは、フォトマスク
パターンをのせて露光してから支持体フィルムを剥離す
るほうが好ましい。次に、パターン露光・現像について
説明する。「回路付きCCL/感光性フィルム/支持体
フィルム」の積層体の支持体フィルムの上にフォトマス
クパターンを載せ露光し支持体フィルムを剥離後現像す
ることにより、所望の位置に穴をあけることができる。
ここで露光に用いる光源としては、感光性カバーレイフ
ィルムに含まれる光反応開始剤が通常波長が450nm以
下の光を吸収するため、波長が300~430nmの光を有効
に放射する光源を用いるとよい。
【0085】また、現像液としては、塩基性を有する水
溶液又は有機溶媒を用いることができる。塩基性化合物
を溶解させる溶媒としては水でもよいし有機溶媒でもよ
い。ポリイミドの溶解性を改善するため、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、
イソブタノール、N−メチルー2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N一ジメチルアセトアミド等の
水溶性有機済媒を、さらに含有していてもよく、二種類
以上の溶媒を混合したものでもよい。環境への影響を考
えると、有機溶媒は用いないほうが好ましく、アルカリ
水溶液を現像液として用いるのが最も好ましい。塩基性
化合物としては、1種類の化合物を用いてもよいし、2
種類以上の化合物を用いてもよい。塩基性化合物の濃度
は、通常0.1〜10重量%であるが、フィルムへの影
響などから、0.1〜5重量%とすることが好ましい。
上記塩基性化合物としては、例えば、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属またはアンモニウムイオンの、水酸化物
または炭酸塩や、アミン化合物などが挙げられる。この
ようにして現像した後の感光性カバーレイフィルムは加
熱キュアによりフィルムが硬化し回路の絶縁保護フィル
ムとなり、フレキシブルプリント配線板が作製される。
【0086】本発明の感光性カバーレイフィルムは、
(A)成分として可溶性ポリイミド、(B)成分として
炭素間二重結合を1個以上有する(メタ)アクリル系化
合物、さらに(C)成分としてリン、ハロゲン及びシロ
キサン部位からなる群から選ばれる少なくとも1個以上
の原子および/または部位が共有結合している化合物、
(D)成分として光反応開始剤および/または増感剤を
含む感光性樹脂組成物から作製することにより、露光部
の樹脂は硬化し、未露光部の樹脂はアルカリ水溶液によ
りすみやかに溶解除去されるため、短時間で良好な解像
度を持つことを特徴とする。特に1分子中に水酸基また
はカルボキシル基を有する芳香族系ジアミン、シリコン
ジアミン、芳香環を2個以上有する酸二無水和物を原料
の一部に用いた可溶性ポリイミドを(A)成分とするこ
とにより、本発明の感光性カバーレイフィルムは、硬化
させると耐熱性、耐薬品性に優れ、フレキシブルプリン
ト配線板用の感光性カバーレイフィルムのほか、パソコ
ンのハードディスク装置のヘッド用の感光性カバーレイ
フィルムにも適する。
【0087】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。実施例における三層
構造シートからなる感光性カバーレイフィルム及びその
評価は以下のように行った。 (1) 感光性カバーレイフィルムの作製 (A)可溶性ポリイミドをTHFおよびジオキソランの
混合溶媒に固形分重量%(Sc)が30%になるように溶解
させたワニスに、(B)炭素間二重結合を1個以上有す
る(メタ)アクリル系化合物、(C)リン、ハロゲン、
シロキサン部位からなる群から選ばれる少なくとも1個
以上の原子および/または部位が共有結合している化合
物、(D)光反応開始剤を混合し、感光性樹脂組成物の
ワニスを調整する。この感光性樹脂組成物のワニスを支
持体フィルム;PETフィルム(厚み25μm)上に、
乾燥後の厚みが25μmになるように塗布し、65℃で
5分乾燥して有機溶媒を除去する。この状態がBステー
ジ状態の二層構造の感光性カバーレイフィルムである。
【0088】続いて、保護フィルムとして「(EVA+
PE)共重合体とポリエチレンとの同時押し出し製法に
よるフィルム」である、市販されている積水化学(株)
製プロテクト(#6221F)フィルム(厚み50μ
m)を選び、プロテクトフィルムの(PE+EVA)共
重合体フィルム面が感光性フィルム面と接するように、
ラミネートして三層構造シートからなる感光性カバーレ
イフィルムを作製した。ラミネート条件は、ロール温度
40℃、ニップ圧は1500Pa・mとした。 (2)感光性カバーレイフィルムの評価 感光性カバーレイフィルムについて以下の項目について
評価を行った。 <半田耐熱性>まず、電解銅箔(35μm)を5cm角
にカットし10%硫酸水溶液で1分間ソフトエッチング
(銅箔表面の防錆剤を除去する工程である)し、水洗い
後、エタノール、アセトンで表面を洗ってから乾燥させ
る。次に4cm角にカットした三層構造シートの保護フ
ィルムを剥離し、感光性フィルム面を前記電解銅箔(ソ
フトエッチング後)の光沢面に重ねて、100℃、20
000Pa・mでラミネートした。この積層体の感光性フ
ィルム面に波長400nmの光を300mJ/cm 2
光した後、180℃で2時間キュアして硬化させる。こ
のサンプルを常態(20℃/相対湿度40%の環境で
24時間)、吸湿(40℃/相対湿度85%の環境で
48時間)調湿した後に、270℃以上の溶融半田に1
分間ティップし、銅箔とカバーレイの界面に膨れが発生
したり剥離したりしないか観察する。溶融半田の温度を
徐々に上げていき、10℃ごとににテストして何℃まで
異常が発生しないか調べる。 <耐薬品性>ライン幅/スペース幅=250μm/25
0μmの銅の回路を形成した銅貼積層板(CCL)を5
cm角にカットし、三層構造シート(4cm角にカット
する)の保護フィルムを剥離して感光性フィルム面をC
CLの回路が形成されている面に、100℃、2000
0Pa・mでラミネートした。この積層体の感光性フィル
ム面に波長400nmの光を300mJ/cm2露光し
た後、180℃で2時間キュアして硬化させる。
【0089】このサンプルを、以下の薬品に25℃で1
5分間浸漬して、カバーレイフィルムに異常がないか観
察する。イソプロパノール(IPA)、メチルエチ
ルケトン(MEK)2規定の塩酸、2規定の硫酸、
2規定の水酸化ナトリウム水溶液、代替フロン(ニ
ューフロンHFC134a)(商品名エアロダスターZ
C−31(フタバツール(株)製)))それぞれについ
てテストする。カバーレイフィルムが銅貼積層板(CC
L)から剥離したり、変色したり、カバーレイフィルム
が溶解して膜厚が薄くなるサンプルは不合格とする。 <現像性>三層構造シートの保護フィルムを剥離後、感
光性フィルム面を電解銅箔35μmの光沢面に、100
℃、20000Pa・mでラミネートした。この積層体の
支持体フィルムの上にマスクパターンをのせ、波長40
0nmの光を300mJ/cm2だけ露光する。このサ
ンプルの支持体フィルムを剥離した後、スプレー現像機
(サンハヤト(株)製エッチングマシーンES−655
D)を用いて、1%の水酸化カリウムの水溶液(液温4
0℃)、スプレー圧0.85MPa、現像液への露出時
間2分間の条件で現像した。露光する前にカバーフィル
ムの上にのせるフォトマスクパターンは、100x10
0μm角の微細な穴を描いたものである。現像によって
形成したパターンは、次いで蒸留水により洗浄して、現
像液を除去し、乾燥させる。光学顕微鏡で観察して10
0x100μm角の穴が現像できていれば、合格とし
た。 (実施例1) (可溶性ポリイミドの合成)攪拌機を設置した500 mlの
セパラブルフラスコに、(2,2'-ビス(4-ヒドロキシフェ
ニル)プロパンジベンゾエート)-3,3',4,4'-テトラカル
ボン酸無水物(ESDA) 17.3 g (0.030 mol)、N,N'-ジメ
チルホルムアミド(DMF)30 gを入れて、攪拌機で攪
拌して溶解させる。次に、和歌山精化製の [ビス(4-ア
ミノ-3-カルボキシ)フェニル]メタンMBAA 5.15 g (0.01
8 mol)をDMF 9 gに溶解した溶液を加え、激しく攪拌す
る。溶液が均一化された後、さらにシリコンジアミンKF
-8010(信越シリコーン製)7.47 g (0.009 mol)を加え
激しく攪拌する。溶液が均一化された後、最後に、ビス
[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン(BAPS-
M)1.29 g (0.003 mol)を加えて1時間激しく攪拌す
る。
【0090】このようにして得たポリアミド溶液をテフ
ロン(R)コートしたバットにとり、真空オーブンで、
200℃、660Paの圧力で2時間減圧乾燥し、2
6.40gのポリイミドを合成した。
【0091】このポリイミドは、テトラヒドロフラン1
00g(20℃)50g溶解した。50gg以上溶解し
たので、本発明で定義する可溶性ポリイミドに該当す
る。 (感光性カバーレイフィルムの作製)この可溶性ポリイ
ミド15gをジオキソラン50gに溶解させ、固形分重量%
(Sc) = 30%の可溶性ポリイミドのワニスを作製し
た。
【0092】上記可溶性ポリイミドのワニス80gを以
下に示す(b)〜(d)成分を混合し感光性樹脂組成物
ワニスを調整した。このワニスにおける固形分の配合割
合は以下のようである。 (a)上記可溶性ポリイミド 60重量部 (b)ビスフェノールA EO変性(m+n≒30)ジアクリレート (新中村化学 工業(株)製NKエステルA-BPE-30) 10重量部 m,nはエチレンオキサイド変性部位の繰り返し単位の
ことである。 (c)トリブロモフェニルアクリレート (第一工業製薬(株)製BR-31) 30重量部 (d)ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(チ バ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製イルガキュア819) 1重量部 感光性樹脂組成物ワニスを、支持体フィルム;PETフ
ィルム(厚み25μm)上に、乾燥後の厚みが25μm
になるように塗布し、5分間65℃でにて有機溶媒を除
去する。
【0093】(積層体の作製)続いて、感光性カバーレ
イフィルムとPETフィルム(支持体フィルム)からな
る2層フィルムの感光性カバーレイフィルム面上に、
「(EVA+PE)共重合体とポリエチレンとの同時共
押し出し製法によるフィルム」(積水化学(株)製プロ
テクト(#6221F)フィルム(厚み50μm))
(保護フィルム)を、(EVA+PE)共重合体フィル
ム面が感光性フィルム面と接するように、ラミネートし
て支持体フィルム/感光性カバーレイフィルム/保護フ
ィルムの三層フィルムからなる積層体を作製した。ラミ
ネート条件はロール温度40℃、ニップ圧1500Pa
・mとした。
【0094】(積層体についての各種試験結果)この積
層体について各種試験を行った。半田耐熱性試験につい
ては、常態条件では360℃、吸湿条件では350℃ま
で合格であった。
【0095】耐薬品性試験については、〜のすべて
の薬品に対して耐性があり合格であった。
【0096】現像性試験については、100μm×10
0μm角の穴は現像できており合格であった。 (実施例2) (変性ポリイミドの合成)実施例1で合成したポリイミ
ド20.8g(0.020 mol)をジオキソラン80gに溶解し、4
-メトキシフェノールを0.030gを添加し、60℃のオイ
ルバスであたためながら溶解させた。この溶液にメタク
リル酸グリシジル3.75 g(0.0264 mol)をジオキソラン
5gに溶解して加え、さらに触媒としてトリエチルアミ
ン0.01 gを添加し60℃で6時間加熱攪拌を行った。こ
のようにして変性ポリイミドを合成した。 (感光性カバーレイフィルムの作製)以下に示す成分を
混合して感光性樹脂組成物を調整し、(1)の方法で三
層構造からなる感光性カバーレイフィルムを作製した。
【0097】 (e)上記で変性した変性ポリイミド 50重量部 (b)ビスフェノールA EO変性(m+n≒30)ジアクリレート (新中村化学工業(株)製NKエステルA-BPE-30) 5重量部 (f)ビ スフェノールF EO変性(m+n≒4)ジアクリレート (東亞合成(株)製アロニックスM-208) 15重量部 (c)トリブロモフェニルアクリレート (第一工業製薬(株)製BR-31) 30重量部 (g)4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン) 1重量部 (h)3,3',4,4'-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン 1重量部 この感光性フィルムの半田耐熱性試験を行ったところ、
常態条件では360℃、吸湿条件では350℃まで合格
であった。
【0098】また、耐薬品性試験においても、〜の
すべての薬品に対して耐性があり合格であった。現像性
試験では、100μm×100μm角の穴は現像できて
おり、合格であった。 (実施例3)ポリイミドの原料として、3,3',4,4'-ビフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸無水物(以下、ODP
Aと示す)、ジアミンとして前記BAPS−M、シリコ
ンジアミン、MBAAを用いた。溶媒として、N,N'-ジ
メチルホルムアミド(DMF)およびジオキソランを用
いた。 (ポリイミド樹脂の合成)攪拌機を設置した500 mlのセ
パラブルフラスコにODPA 9.31 g (0.030 mol)、DMF 30
gを入れて、攪拌機で攪拌して溶解させる。次に、和歌
山精化製のジアミンMBAA 4.29 g (0.015 mol)をDMF 10
gに溶解して加え激しく攪拌する。溶液が均一になった
らさらに、シリコンジアミンKF-8010(信越シリコーン
製)7.47 g(0.009 mol)を加え激しく攪拌し、溶液が均
一になったら最後に、BAPS-M 2.58 g(0.006 mol)を加
えて1時間激しく攪拌する。このようにして得たポリア
ミド溶液をテフロン(R)コートしたバットにとり、真
空オーブンで、200℃、660Paの圧力で2時間減
圧乾燥し、21.28 gのポリイミドを得た。
【0099】このポリイミドは、テトラヒドロフラン10
0 gに20℃において50 g以上溶解したので、本発明で
定義する可溶性ポリイミドである。 (感光性カバーレイフィルムの作製)この可溶性ポリイ
ミド21gをジオキソラン49gに溶解させ、固形分重量%
(Sc) = 30%の可溶性ポリイミドのワニスを作製し
た。上記可溶性ポリイミドのワニス73gに以下に示す
成分を混合し感光性樹脂組成物ワニスを調整した。この
ワニスにおける固形分の配合割合は以下のようである。
【0100】 (i)上記方法により合成したポリイミド 55重量部 (b)ビスフェノールA EO変性(m+n≒30)ジアクリレート (新中村化学工業(株)製NKエステルA-BPE-30) 10重量部 (f)ビ スフェノールF EO変性(m+n≒4)ジアクリレート (東亞合成(株)製アロニックスM-208) 20重量部 (j)シリコーン(東芝シリコーン製XC99−B5664) 15重量部 (g)4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン) 1重量部 (h)3,3',4,4'-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン 1重量部 この感光性フィルムの半田耐熱性試験を行ったところ、
常態条件では360℃、吸湿条件では330℃まで合格
であった。
【0101】また、耐薬品性試験においても、〜の
すべての薬品に対して耐性があり合格であった。現像性
試験では、100μm×100μm角の穴は現像できて
おり、合格であった。 (実施例4)ポリイミドの原料として、3,3',4,4'-ビフ
ェニルスルホンテトラカルボン酸無水物(以下、DSD
Aと示す)、ジアミンとして前記BAPS−M、シリコ
ンジアミン、MBAAを用いた。溶媒として、N,N'-ジ
メチルホルムアミド(DMF)およびジオキソランを用
いた。 (ポリイミド樹脂の合成)攪拌機を設置した500 mlのセ
パラブルフラスコにDSPA 10.75 g (0.030 mol)、DMF 30
gを入れて、攪拌機で攪拌して溶解させる。次に、和歌
山精化製のジアミンMBAA 4.29 g (0.015 mol)をDMF 10
gに溶解して加え激しく攪拌する。溶液が均一になった
後、さらに、シリコンジアミンKF-8010(信越シリコー
ン製)7.47g (0.009 mol)を加え激しく攪拌し、溶液が
均一になったら最後に、BAPS-M 2.58g (0.006 mol)を
加えて1時間激しく攪拌する。このようにして得たポリ
アミド溶液をテフロン(R)コートしたバットにとり、
真空オーブンで、200℃、660Paの圧力で2時間
減圧乾燥し、22.57 gのポリイミドを得た。このポリイ
ミドは、テトラヒドロフラン100 gに20℃において50
g以上溶解したので、本発明で定義する可溶性ポリイミ
ドである。 (感光性カバーレイフィルムの作製)この可溶性ポリイ
ミド21gをジオキソラン49gに溶解させ、固形分重量%
(Sc) = 30%の可溶性ポリイミドのワニスを作製し
た。上記可溶性ポリイミドのワニス53gに以下に示す
成分を混合し感光性樹脂組成物ワニスを調整した。この
ワニスにおける固形分の配合割合は以下のようである。
【0102】 (k)上記方法により合成したポリイミド 40重量部 (b)ビスフェノールA EO変性(m+n≒30)ジアクリレート (新中村化学工業(株)製NKエステルA-BPE-30) 5重量部 (f)ビス フェノールF EO変性(m+n≒4)ジアクリレート (東亞合成(株)製アロニックスM-208) 30重量部 (c)トリブロモフェニルアクリレート (第一工業製薬(株)製BR-31) 25重量部 (g)4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン) 1重量部 (h)3,3',4,4'-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン 1重量部 この感光性フィルムの半田耐熱性試験を行ったところ、
常態条件では350℃、吸湿条件でも340℃まで合格
であった。
【0103】また、耐薬品性試験においても、〜の
すべての薬品に対して耐性があり合格であった。現像性
試験では、100μm×100μm角の穴は現像できて
おり、合格であった。 (実施例5)ポリイミドの原料として、4,4'-(4,4'-イ
ソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物(以
下、BSAAと示す)および3,3',4,4'-ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水和物(以下、s−BPDAと示
す)、ジアミンとして前記BAPS−M、シリコンジア
ミン、MBAAを用いた。溶媒として、N,N'-ジメチル
ホルムアミド(DMF)およびジオキソランを用いた。 (ポリイミド樹脂の合成)攪拌機を設置した500 mlのセ
パラブルフラスコにBSAA 26.02 g (0.050 mol)、DMF 30
gを入れて攪拌機で攪拌して溶解させ、溶解したらs-BP
DA 14.71 g (0.050 mol) とDMF 20 gを加えてさらに激
しく攪拌する。次に、和歌山精化製のジアミンMBAA 14.
30 g (0.050 mol)をDMF 30 gに溶解して加えて激しく攪
拌し、溶液が均一になったらさらに、シリコンジアミン
KF-8010(信越シリコーン製)24.90g (0.030 mol)を加
え激しく攪拌する。溶液が均一になったら最後に、BAPS
-M 8.61 g (0.020 mol)を加えて1時間激しく攪拌す
る。このようにして得たポリアミド溶液をテフロン
(R)コートしたバットにとり、真空オーブンで、20
0℃、660Paの圧力で2時間減圧乾燥し、80.0 gの
ポリイミドを得た。
【0104】このポリイミドは、テトラヒドロフラン10
0 gに20℃において50 g以上溶解したので、本発明で
定義する可溶性ポリイミドである。 (感光性カバーレイフィルムの作製)この可溶性ポリイ
ミド21gをジオキソラン49gに溶解させ、固形分重量%
(Sc) = 30%の可溶性ポリイミドのワニスを作製し
た。実施例4の(k)成分の替わりに、(m)上記方法
により合成したポリイミド(2種類の酸二無水和物を共
重合したもの)を用いること以外は、実施例4と全く同
じ方法で各成分を混合して感光性樹脂組成物を調整し、
(1)の方法で感光性カバーレイフィルムを作製した。
この感光性フィルムの半田耐熱性試験を行ったところ、
常態条件では340℃、吸湿条件でも330℃まで合格
であった。
【0105】また、耐薬品性試験においても、〜の
すべての薬品に対して耐性があり合格であった。現像性
試験では、100μm×100μm角の穴は現像できて
おり、合格であった。 (実施例6)ポリイミドの原料として、前記BSAAお
よびs−BPDAと示す)、ジアミンとして前記BAP
S−Mを、シリコンジアミン、2,2'-ビス(3-アミノ-4-
ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを用い
た。溶媒として、N,N'-ジメチルホルムアミド(DM
F)およびジオキソランを用いた。 (ポリイミド樹脂の合成)攪拌機を設置した500 mlのセ
パラブルフラスコにBSAA 26.02 g (0.050 mol)、DMF 30
gを入れて攪拌機で攪拌して溶解させ、溶解したらs-BP
DA 14.71 g (0.050 mol) とDMF 20 gを加えてさらに激
しく攪拌する。次に、ジアミン2,2'-ビス(3-アミノ-4-
ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン 18.31 g
(0.050 mol)をDMF 30 gに溶解して加えて激しく攪拌
し、溶液が均一になったらさらに、シリコンジアミンKF
-8010(信越シリコーン製)24.90 g (0.030 mol)を加え
激しく攪拌する。溶液が均一になったら最後に、BAPS-M
8.61 g (0.020 mol)を加えて1時間激しく攪拌する。
このようにして得たポリアミド溶液をテフロン(R)コ
ートしたバットにとり、真空オーブンで、200℃、6
60Paの圧力で2時間減圧乾燥し、83.5 gのポリイミ
ドを得た。
【0106】このポリイミドは、テトラヒドロフラン10
0 gに20℃において50 g以上溶解したので、本発明で
定義する可溶性ポリイミドである。 (感光性カバーレイフィルムの作製)この可溶性ポリイ
ミド30gをジオキソラン70gに溶解させ、固形分重量%
(Sc) = 30%の可溶性ポリイミドのワニスを作製し
た。実施例4の(k)成分の替わりに、(n)上記方法
により合成したポリイミドを用いること以外は、実施例
4と全く同じ方法で各成分を混合して感光性樹脂組成物
を調整し、(1)の方法で感光性カバーレイフィルムを
作製した。この感光性フィルムの半田耐熱性試験を行っ
たところ、常態条件でも吸湿条件でも350℃まで合格
であった。
【0107】また、耐薬品性試験においても、〜の
すべての薬品に対して耐性があり合格であった。現像性
試験では、100μm×100μm角の穴は現像できて
おり、合格であった。
【0108】
【比較例1】以下に示す成分を混合して感光性樹脂組成
物を調整し、(1)の方法で感光性カバーレイフィルム
を作製した。 (p)メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシル アクリレート/メタクリル酸=55/8/15/22の共重合割合(重量基準 )で合成した共重合重合体 50重量部 (b)ビスフェノールA EO変性(m+n≒30)ジアクリレート (新中村化学工業(株)製NKエステルA-BPE-30) 10重量部 (f)ビスフェノールF EO変性(m+n≒4)ジアクリレート (東亞合成(株)製アロニックスM-208) 10重量部 (c)トリブロモフェニルアクリレート (第一工業製薬(株)製BR-31) 30重量部 (d)ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(チ バ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製イルガキュア819) 1重量部 この感光性フィルムの半田耐熱性試験を行ったところ、
常態条件では280℃、吸湿条件でも250℃まで合格
と、耐熱性に劣っている。
【0109】また、耐薬品性試験においては、2規定
の塩酸、2規定の硫酸については合格であったが、
イソプロパノール(IPA)やメチルエチルケトン
(MEK)へ浸漬するとカバーレイに膨れが生じ、2
規定の水酸化ナトリウム水溶液へ浸漬するとカバーレイ
フィルムが溶解して、膜厚が40%以下になり不合格で
あった。現像性試験では、100μm×100μm角の
穴は現像できており、合格であった。
【0110】このように、ポリイミド樹脂でない共重合
体を用いた感光性フィルムは、耐熱性および耐薬品性に
劣る。
【0111】
【比較例2】以下に示す成分を混合して感光性樹脂組成
物を調整し、(1)の方法で感光性カバーレイフィルム
を作製した。 (p)メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシル アクリレート/メタクリル酸=55/8/15/22の共重合割合(重量基準 )で合成した共重合重合体 60重量部 (f)ビスフェノールF EO変性(m+n≒4)ジアクリレート (東亞合成(株)製アロニックスM-208) 15重量部 (n)エポキシ樹脂(東亞合成(株)製エピコート828)5重量部 (c)トリブロモフェニルアクリレート (第一工業製薬(株)製BR-31) 15重量部 (d)ビ ス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサ イド(チバ・ スペシャルティ・ケミカルズ(株)製イルガキュア8 19) 1重量部 この感光性フィルムの半田耐熱性試験を行ったところ、
常態条件では310℃、吸湿条件でも280℃まで合格
と、耐熱性に劣っている。
【0112】また、耐薬品性試験においては、2規定
の塩酸、2規定の硫酸への耐性はあり合格であった
が、イソプロパノール(IPA)へ浸漬するとカバー
レイが剥離し、メチルエチルケトン(MEK)へ浸漬
するとカバーレイに膨れが生じ、2規定の水酸化ナト
リウム水溶液へ浸漬するとカバーレイフィルムが溶解し
て、膜厚が40%以下になり不合格であった。現像性試
験では、100μm×100μm角の穴は現像できてお
り、合格であった。このように、ポリイミド樹脂でない
共重合体を用いた感光性フィルムは、耐熱性および耐薬
品性に劣る。
【0113】
【発明の効果】(A)芳香環を有する可溶性ポリイミ
ド、(B)(メタ)アクリル系化合物、(C)リン、ハ
ロゲン及びシロキサン部位からなる群から選ばれる少な
くとも1個以上の原子および/又は部位が共有結合して
いる化合物、(D)光反応開始剤および/または増感剤
を必須成分とする感光性樹脂組成物を用いることによ
り、アルカリ水溶液で現像可能であり、かつ耐熱性や耐
薬品性に優れる感光性カバーレイフィルムを作製でき
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 79/08 C08L 79/08 Z 4J043 G03F 7/037 501 G03F 7/037 501 5E314 7/038 501 7/038 501 504 504 H05K 3/28 H05K 3/28 F Fターム(参考) 2H025 AA04 AA06 AA07 AA08 AA10 AB11 AB15 AD01 BC13 BC69 BC83 BC86 BD03 BD23 CB25 CB43 CB45 CB47 DA01 FA17 4F071 AA33 AA33X AA60 AA60X AA67 AA76 AC15 AE07 BC01 4J002 BG051 BG082 BN171 CM041 CP032 EW046 EW126 EW136 FD132 FD136 GQ05 4J011 PA69 PA97 PC02 PC08 QA03 QA12 RA10 UA01 WA01 4J026 AB34 BA27 BA28 GA07 4J043 PA04 PC075 PC115 QB33 RA34 SA06 TA22 UA132 UA432 UB351 XA03 XA13 ZA12 ZA15 ZA16 ZB50 5E314 AA27 AA36 CC15 GG08 GG14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)成分:一般式(1):化1 【化1】 (式中aは0以上の整数、bは1以上の整数、R1は4
    価の有機基、R2は2価の有機基、R3は3価の有機基、
    4は水酸基又はカルボキシル基)で表される可溶性ポ
    リイミドおよび(B)成分:炭素間二重結合を1個以上
    含む(メタ)アクリル系化合物を光硬化成分として含有
    するカバーレイフィルム。
  2. 【請求項2】(A)成分:一般式(2):化2 【化2】 (式中aは0以上の整数、bは1以上の整数、R1は4
    価の有機基、R2は2価の有機基、R3は3価の有機基、
    5は下記群(1):化3 【化3】 (式中R6は、エポキシ基、炭素間三重結合、または炭
    素間二重結合からなる群から選ばれる少なくとも一種以
    上の官能基を有する1価の有機基)で表される有機基)
    で表される構造単位を1個以上有する可溶性ポリイミド
    および(B)成分:炭素間二重結合を1個以上含む(メ
    タ)アクリル系化合物を光硬化成分として含有するカバ
    ーレイフィルム。
  3. 【請求項3】請求項1記載の可溶性ポリイミドが、一般
    式(3):化4 【化4】 (式中、R7は、−,−CH2−、−C(CH32−,−
    C(CF32−,−O−,−CO−,−COO−,−S
    2−を、R8は水酸基またはカルボキシル基、R 9は水
    素、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン、メトキシ基,
    C1〜C5のアルキル基を、cは0,1,2,3,4
    を、dおよびeは、0,1,2,3,4を示す。)で表
    される、1分子中に水酸基またはカルボキシル基を1個
    以上有する芳香族系ジアミンの残基部分を含む可溶性ポ
    リイミドであることを特徴とする請求項1または2記載
    の感光性カバーレイフィルム。
  4. 【請求項4】請求項1記載の可溶性ポリイミドが、一般
    式(4):化5 【化5】 (式中R10は、―、−CH2−、−C(CH32−,−
    C(CF32−,−O−,−CO−,−SO2、−SO2
    −、もしくは2価の有機基を、Xは−O−もしくは−C
    OO−を示す。)で表される化合物から選ばれる、芳香
    環を2個以上有する酸二無水物の残基部分を含む可溶性
    ポリイミドであることを特徴とする請求項1〜3記載の
    感光性カバーレイフィルム。
  5. 【請求項5】一般式(5):化6 【化6】 (R11は炭素数1〜12の炭化水素基、フェニル基、メ
    トキシ基を示し、fは1〜5の整数であり、gは1〜2
    0の整数である。)で表されるシリコンジアミン残基を
    含む可溶性ポリイミドを(A)成分とすることを特徴と
    する請求項1〜4記載の感光性カバーレイフィルム。
  6. 【請求項6】請求項1〜5記載の(A)、(B)成分に
    加え、(C)リン、ハロゲン及びシロキサン部位からな
    る群から選ばれる少なくとも1種類の原子及び/又は部
    位が共有結合している化合物を含有する感光性樹脂組成
    物を含むことを特徴とする請求項1〜5記載の感光性カ
    バーレイフィルム。
  7. 【請求項7】(A)、(B)及び(C)成分100重量
    %に対し(A)成分を30〜70重量%、(B)成分を
    5〜50重量%、かつ(C)成分を1〜50重量%含有
    する感光性樹脂組成物を含むことを特徴とする請求項1
    〜6記載の感光性カバーレイフィルム。
  8. 【請求項8】請求項1〜7記載の感光性カバーレイフィ
    ルムおよび支持体フィルムからなる積層体。
  9. 【請求項9】支持体フィルム、請求項1〜7記載の感光
    性カバーレイフィルムフィルム、保護フィルムをこの順
    に積層してなる積層体。
  10. 【請求項10】ポリイミドフィルムおよび銅箔光沢面へ
    のBステージ状態での圧着可能温度が50℃〜150℃
    であることを特徴とする請求項1〜9記載の感光性カバ
    ーレイフィルム。
  11. 【請求項11】請求項1〜10記載の感光性カバーレイ
    フィルムを用いることを特徴とする、フレキシブルプリ
    ント配線板。
  12. 【請求項12】請求項1〜10記載の感光性カバーレイ
    フィルムを用いることを特徴とする、パソコンのハード
    ディスク駆動装置のヘッド。
  13. 【請求項13】請求項6または7記載の感光性樹脂組成
    物の有機溶媒溶液を支持体フィルムの上に塗布し乾燥す
    る工程を含む、二層構造シートからなる感光性カバーレ
    イフィルムの製造方法。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の二層構造シートから
    なる感光性フィルムに保護フィルムを積層する工程を含
    む、三層構造シートからなる感光性カバーレイフィルム
    の製造方法。
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