JP2003166872A - 車両用シートの荷重検出構造 - Google Patents

車両用シートの荷重検出構造

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JP2003166872A
JP2003166872A JP2001369981A JP2001369981A JP2003166872A JP 2003166872 A JP2003166872 A JP 2003166872A JP 2001369981 A JP2001369981 A JP 2001369981A JP 2001369981 A JP2001369981 A JP 2001369981A JP 2003166872 A JP2003166872 A JP 2003166872A
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flexing
limiter
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Hiromitsu Ogasawara
紘充 小笠原
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Tachi S Co Ltd
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Tachi S Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い検出感度と高い保護性能との両立に加え
て、保護機能作動時における快適性、および安全性の向
上をも、構成の複雑化等を招くことなく可能とする。 【構成】 荷重検出手段16が、長手形状の起歪板12と、
起歪板易歪部12aの上面に固定的に配された歪みゲージ1
4と、起歪板固定部12bにその基部15aの固定されたリミ
ッタ片15-U,15-Lとを備えて形成されている。そして、
リミッタ片15-U,15-Lの延出端15bを起歪板支持部12c側
に、起歪板12からの離間状態で延出させることにより、
特定の隙間内での移動を経た後に、この延出端を起歪板
支持部に係合可能とするとともに、レッグ部材30の長孔
62周縁にサポートブロック56のストッパピン66を、特定
の隙間内での移動を経た後に係合可能とすることによ
り、これをストッパ手段60とし、このストッパ手段によ
るシート側部材の昇降規制タイミングを、リミッタ片15
-U,15-Lによる荷重の入力規制後として特定化してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シート側部材か
らの入力荷重を検出する荷重検出手段を、シートの下方
でシート側部材と床体側のレッグ部材との間に架設状に
配してなる車両用シートの荷重検出構造に関する。
【0002】
【従来の技術】シートに入力される入力荷重値を検出す
ることにより着座者の体重を計測し、その着座者の種
別、つまり子供か大人か等の判別結果に応じてエアバッ
グ等の各種装備品に対する動作をコントロール可能とし
た構成が、たとえば特開平11−304579号公報において開
示されている。
【0003】この、特開平11−304579号公報にも開示さ
れているように、着座者の体重を計測する構成、いわゆ
る荷重検出手段としては、たとえば、その荷重を荷重セ
ンサ等で直接的に受けるもの、あるいはその荷重を起歪
部材で直接的に受け、この起歪部材の歪曲量を歪みゲー
ジで検出することによってその荷重を検出するもの等が
知られている。
【0004】いずれにしても、この種の荷重検出手段は
シートに入力される荷重を直接的に受けるものであるた
め、大人から子供までの広範囲の体重を明確に検出し判
別する高い検出感度の確保、および衝突等の緊急時に作
用される過大荷重から保護する高い保護性能の確保が、
この荷重検出手段には要求される。
【0005】ここで、前出の特開平11−304579号公報に
おいては、シートの変位を規制することで荷重検出手段
への過大な負荷の入力を防止可能とする変位規制機構
を、荷重検出手段に保護性能を付加させる構成として設
けている。そして、この公知の変位規制機構は、剛性の
高い係合部材間の係合のもとでシートの過剰な昇降を規
制可能とするものとして構成されている。
【0006】このような変位規制機構を設けることによ
り、シートの過剰な昇降が確実に規制される。つまり、
荷重検出手段への過大荷重の入力が、このシートの昇降
規制のもとで制限されるため、これによれば、荷重検出
手段の安全性が確実に向上されることになる。
【0007】そして、このような変位規制機構を設ける
ことにより、荷重検出手段自体への高い保護性能の要求
は軽減される。つまり、高い検出感度を確保しつつ、そ
れに対する保護性能を付加することが可能となるため、
高い検出感度と高い保護性能との両立が、この前出の構
成においては確立可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動等のシ
ートに作用される過大荷重は、衝突等の緊急時に作用す
るものばかりでない。つまり、比較的体重の重い大人の
着座者が急激に着座したとき等に生じる瞬間的な入力荷
重や、急な段差等を含む悪路の走行時等における、著し
く大きな上下振動による瞬間的な入力荷重等も、着座者
の体重による通常荷重より著しく大きな荷重であるか
ら、これらも、荷重検出手段に悪影響を及ぼす過大荷重
であるといえる。
【0009】ここで、公知の変位規制機構であれば、こ
れらの瞬間的な過大荷重に対してもその保護性能は十分
に確保できる。しかしながら、この公知の変位規制機構
は、剛性の高い係合部材間を係合させること等によっ
て、シートの過剰な変位を規制可能とするものであるた
め、その作動に伴う衝撃等の発生が避けられない。
【0010】衝突等の緊急時であれば、このような衝撃
等の発生は特に問題とならない。しかし、瞬間的な過大
荷重は、着座者の通常の着座状態において発生する荷重
であるため、変位規制機構の作動のもとでその衝撃等が
発生すると、これらを原因とした違和感、不快感等を着
座者に感じさせる虞れが多分にある。つまり、公知の構
成においては、保護性能の確保による安全性が得られる
ものの、それに伴う快適性の低下という弊害も、それと
同時に発生しかねない。
【0011】そして、公知の構成においては、高い検出
感度を得ることを目的として、歪曲を得る起歪部材のほ
かに、アーム部材等の補助部材を設けている。つまり、
公知の構成においては、部品点数の増加等による構成の
複雑化が避けられない。
【0012】この発明は、高い検出感度と高い保護性能
との両立に加えて、保護機能作動時における快適性、お
よび安全性の向上をも、構成の複雑化等を招くことなく
可能とした車両用シートの荷重検出構造の提供を目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に示すこの発明の車両用シートの荷重検出
構造においては、荷重検出手段が、所定の中間領域を挟
んだその長手方向各端部を固定部、および支持部として
それぞれ規定した、復元力を持った可歪性素材からなる
長手形状の起歪板と、起歪板中間領域の上下いずれかの
面に固定的に配された、歪み量変化を検出可能な歪みゲ
ージと、起歪板固定部にその基部を一体的に固定し、か
つその延出端を起歪板からの離間状態でその支持部側ま
で延出させた上下一対のリミッタ片とを備えて、起歪板
固定部に対するシート側部材の一体的な固定、およびレ
ッグ部材に対する起歪板支持部の軸支のもとでシート側
部材と床体側のレッグ部材との間に架設状に配設されて
いる。
【0014】そして、リミッタ片の延出端を、特定の隙
間内での移動を経た後、起歪板支持部に係合可能とする
ことにより、起歪板中間領域への荷重の入力量を規制可
能とするとともに、特定の隙間内での移動を経た後にレ
ッグ部材の係合端に係合する係合体を、起歪板固定部と
の一体的な昇降を可能に設けて、これをストッパ手段と
し、このストッパ手段によるシート側部材の昇降規制タ
イミングを、リミッタ片による荷重の入力規制後として
特定化している。
【0015】また、この発明の請求項2においては、枢
支ピンの挿通可能な支持サポート部材を、起歪板の対応
端部に一体的に固定し、この支持サポート部材への枢支
ピンの挿通配置により、起歪板支持部の軸支を行うもの
としている。
【0016】更に、この発明の請求項3においては、リ
ミッタ片の基部を、起歪板方向への凸段部として形成
し、起歪板固定部への凸段部の固定のもとで、リミッタ
片を配設している。そして、起歪板上面側に位置するリ
ミッタ片基部上部にスペーサブロックを一体的に配し、
このスペーサブロックへの載置のもとで、シート側部材
を起歪板固定部に一体的に固定するとともに、レッグ部
材に対する特定範囲内でのスペーサブロックの昇降を可
能に、かつレッグ部材からのスペーサブロックの分断を
不能に、いずれか一方の挿通孔とその他方の長孔との間
を、離脱不能なストッパピンで連続貫通することによ
り、これをストッパ手段としている。
【0017】また、この発明の請求項4においては、リ
ミッタ片の基部を、スペーサプレートの介在を経て、起
歪板固定部に一体的に固定している。そして、起歪板の
上下いずれかに位置するスペーサプレートの左右側端
に、上方折曲片を設け、この上方折曲片を覆って配され
たレッグ部材の上部係合端に、この上方折曲片を、特定
の隙間内での移動を経た後に係合可能とすることによっ
て、これをストッパ手段としている。
【0018】更に、この発明の請求項5においては、起
歪板の中間領域が、その長手端の括れによりなる易歪部
として規定されている。そして、この易歪部での起歪板
の歪曲を検出可能に、歪みゲージがこの起歪部の上下面
のいずれかに配設されている。
【0019】また、この発明の請求項6においては、起
歪板の中間領域が、その部分的な肉薄化によりなる易歪
部として規定されている。そして、この易歪部での起歪
板の歪曲を検出可能に、歪みゲージがこの起歪部の上下
面のいずれかに配設されている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながらこの発
明の実施の形態について詳細に説明する。
【0021】図1、図2に示すように、この発明の実施
の一形態に係る車両用シートの荷重検出構造10において
は、起歪板12と歪みゲージ14とリミッタ片15-U,15-Lと
の組み合わせとしてなる荷重検出手段16が、シート側部
材18からの入力荷重を検出可能に、シート20の下方位置
に配設されている。
【0022】図2に示すように、この発明の実施の形態
においては、シートクッション22の下部に左右一対のシ
ートスライド装置24を備えてなる、いわゆるスライドシ
ートを、荷重検出構造10の設けられるシート(車両用シ
ート)20として例示する。そして、この実施の形態にお
いては、このシートスライド装置24のロアレールを、シ
ート側部材18として具体化している。
【0023】シートスライド装置24は、従来のものと同
様に、シートクッション22に設けられたアッパレール26
を、ロアレール(シート側部材)18に対し、スチールボ
ール、ローラ等の転動子(図示しない)を介してスライ
ド可能に組み付けることにより形成されている。そし
て、この発明においては、シート側部材となるロアレー
ル18からの入力荷重、たとえば着座者からの荷重を受動
可能に、起歪板12が、床体28側のレッグ部材30とロアレ
ールとの間に、架設状に配置、介在されている(図1参
照)。
【0024】なお、図1、図2に加えて図3を見るとわ
かるように、レッグ部材30は、たとえば、断面略上向き
コ字形状のレール状体として具体化され、この実施の形
態においては、その前後に一体的に設けられた取付片31
-f,31-rにより、床体28に対するレッグ部材の固定が行
われている。
【0025】このレッグ部材30は、シートスライド装置
24と同じく、シート20の左右離間位置に並置される。そ
して、この発明における荷重検出手段16は、シート20の
下方位置、強いていえばシートクッション22の下部四隅
付近にそれぞれ配設されることから、図2に示すような
レッグ部材の前後2ヶ所、つまり左右を合わせた合計4
ヶ所に、この荷重検出手段はそれぞれ配設される。
【0026】ここで、図4に示すように、この荷重検出
手段16をなす起歪板12は、たとえばばね鋼材等のよう
な、復元力を持った可歪性素材からなる長手形状の板体
として形成されている。そして、図1、図4に加えて図
5に示すように、この起歪板12の、所定の中間領域12a
を挟んだ長手方向の一端部12b、および他端部12cが、ロ
アレール18の固定される固定部、およびレッグ部材30に
軸支される支持部としてそれぞれ規定されるとともに、
この実施の形態においては、この支持部(他端部)に、
支持サポート部材34が一体的に固定されている。
【0027】図1、図4を見るとわかるように、支持サ
ポート部材34は、起歪板12の支持部12cの嵌入可能な開
口34aを有して形成されている。そして、たとえば通常
のヘッド付きカシメピンとしてなる固定ピン36による、
その連続的な共締めのもとで、支持サポート部材34と起
歪板支持部12cとの間が一体的に固定されている。
【0028】なお、この固定ピン(ヘッド付きカシメピ
ン)36としては、安定的な一体化を可能なように複数
個、たとえば3個が使用される。
【0029】ここで、図1、図3、および図5に示すよ
うに、この支持サポート部材34は、枢支ピン38を挿通、
貫通可能とする挿通孔40を有して形成され、この枢支ピ
ンをレッグ部材の対向縦壁30a間に架設配置することに
より、この支持サポート部材、つまり起歪板の支持部12
cが、レッグ部材30に対して軸支される。
【0030】枢支ピン38として、たとえば段付ボルトが
利用でき、この延出端、つまりねじ部へのナット42の螺
着により、この枢支ピンはレッグ部材30に離脱不能に設
けられる。
【0031】なお、枢支ピン(段付ボルト)38の挿通を
目的として形成されたレッグ部材の対向縦壁30aの挿通
孔44には、たとえば、つば付きカラー46が挿着され、こ
のつば付きカラー回りにリング状スペーサ48を環装する
ことにより、支持サポート部材34の位置の特定化がはか
られている。また、枢支ピン38の貫通される支持サポー
ト部材34の挿通孔40には、枢支ピンの円滑な滑動、つま
りは枢支ピン回りでの支持サポート部材の円滑な回動を
確保可能とする保持部材、たとえばオイルレスブッシュ
50が予め内挿されている(図4参照)。
【0032】また、図1、および図3ないし図5を見る
とわかるように、この発明においては、上下一対のリミ
ッタ片15-U,15-Lが、起歪板固定部12bに対するその基部
15aの一体的な固定のもとで、荷重検出手段16に配設さ
れている。
【0033】図1、および図4に示すように、このリミ
ッタ片の基部15aは、たとえば、起歪板方向への凸段部
として形成され、複数個、たとえば前後2個の固定ピン
52による、その連続的な共締めのもとで、リミッタ片の
基部と起歪板固定部12bとの間が一体的に固定されてい
る。
【0034】なお、この固定ピン52としては、たとえ
ば、大径段部52aをその中間部に有する段付カシメピン
が利用でき、このカシメ端のカシメによって、リミッタ
片の基部15a、起歪板固定部12b間の共締めがはかられ
る。
【0035】図1、および図5に示すように、このリミ
ッタ片15-U,15-Lの延出端15bは、起歪板12からの離間状
態でその支持部12c側まで延出されている。そして、起
歪板12がその中間領域12aで歪曲したとき、この延出端1
5bを、特定の隙間内、つまりリミッタギャップ内での移
動を経た後に、起歪板の支持部12cに係合させるものと
して、このリミッタ片15-U,15-Lは構成されている。
【0036】なお、この上下のリミッタ片の延出端15b
間は、たとえば、段付カシメピン54による、その大径段
部54aを介した固定のもとで、拡開不能に連結される
(図4参照)。
【0037】そして、図1、および図3に示すように、
この構成においては、リミッタ片の基部15aを起歪板固
定部12bに固定する固定ピン(段付カシメピン)52を利
用し、なおかつ、スペーサブロック56を介して、この起
歪板固定部に、シート側部材(ロアレール)18が一体的
に固定される。
【0038】この、たとえば略直方体としてなるスペー
サブロック56は、起歪板固定部12bの上部に位置するリ
ミッタ片15-Uとシート側部材18との間に介在されるスペ
ーサ、およびシート側部材の載置される台座として機能
するものであり、このスペーサブロックを固定ピン52に
よって一体的に固定することにより、上部リミッタ片に
対する離間位置での、シート側部材の安定した固定が容
易にはかられる。
【0039】なお、スペーサブロック56は、その下面
に、段付カシメピン(固定ピン)52の大径段部52aの収
納される収納部56aを備えており、これによって、その
安定的な配置、固定がはかられる。
【0040】また、図4、および図5に示すように、こ
の発明の実施の形態においては、起歪板の中間領域12a
が、その長手端の括れ58によりなる易歪部として規定さ
れている。そして、この易歪部(中間領域)12aでの起
歪板12の歪曲を検出可能に、歪みゲージ14が、この易歪
部の、たとえば上面に、接着、貼着等のもとで固定的に
配設されている。
【0041】歪みゲージ14としては、たとえば、可撓性
のある電気絶縁薄板内に金属抵抗線を内設、固定してな
る、いわゆる抵抗線ゲージ等が利用できる。
【0042】なお、歪みゲージ14としてここで例示した
抵抗線ゲージは、市販されている一般的なものであり、
この歪みゲージ自体の構造、および原理等はこの発明の
趣旨でないため、この歪みゲージに対する詳細な説明
は、ここでは省略する。
【0043】また、ここでは歪みゲージ14として抵抗線
ゲージを例示しているが、この歪みゲージは、易歪部12
aにおいて生じた起歪板12の歪み量変化を、その歪み出
力として出力可能なものであれば足りるため、同様の機
能を有するものであれば、この抵抗線ゲージに限定され
ず、他の原理構成のものを歪みゲージとして利用しても
よい。
【0044】この、起歪板固定部12bへのシート側部材
(ロアレール)18の固定、およびレッグ部材30の対向縦
壁30a間での支持サポート部材34の軸支のもとで、シー
ト側部材とレッグ部材との間に架設状に配設された荷重
検出手段16においては、支持サポート部材、つまり起歪
板支持部12cが枢支ピン38を中心として回動されるのに
対し、起歪板固定部は、その一体的なシート側部材と共
に、ほぼ平行に近い状態でほぼ垂直方向に昇降される。
そして、図1、図2に示すように、シート20に付加され
た荷重F、つまりシート側部材18からの荷重Fが起歪板固
定部12bに作用することにより、起歪板12はその易歪部1
2aにおいて歪曲され、この易歪部での歪曲量変化を歪み
ゲージ14によって検出し、更にはこの歪み量変化に伴っ
て変動する歪み出力をもとにしてシート側部材18からの
入力荷重値を検出することにより、この発明における荷
重検出手段16における体重測定、および着座者の種別判
別等は行われる。
【0045】この発明のように、起歪板の中間領域12a
を括れ58によりなる易歪部とすれば、起歪板の歪曲が容
易化、および円滑化されるため、起歪板12の歪み量を歪
みゲージ14によって検出する荷重検出手段16での検出感
度が確実に高められる。そして、易歪部12aの形成によ
り、起歪板12における歪曲箇所の特定化が確実にはから
れるため、歪みゲージ14による歪み量の検出の確実性が
向上される。
【0046】ここで、この発明の荷重検出構造10におい
ては、上述したように、延出端15bを起歪板12からの離
間位置に配したリミッタ片15-U,15-Lが、この起歪板の
上下位置に設けられている。
【0047】このリミッタ片の延出端15bと起歪板支持
部12cとの間の隙間(リミッタギャップ)は、このリミ
ッタ片15-U,15-Lに妨げられることのない起歪板12の歪
曲、つまりはレッグ部材30に対するシート側部材18の昇
降を確保するためのものであり、この隙間量は、通常、
荷重検出手段16による体重の測定可能範囲をもとに設定
される。
【0048】つまり、着座者の体重による入力荷重、つ
まり通常荷重の入力のもとでは、起歪板易歪部12aが歪
曲しても、起歪板支持部12cへのリミッタ片延出端15bの
係合はこのリミッタギャップにより生じない。即ち、こ
のリミッタギャップ内での延出端15bの移動程度であれ
ば、起歪板12は、何の妨げをも受けることなく、その入
力荷重に応じて歪曲できるため、荷重検出手段16による
入力荷重の測定は適切に行える。
【0049】そして、荷重検出手段16での測定可能範囲
を越える過大な荷重が、シート側部材18から入力される
と、リミッタ片の延出端15bが起歪板支持部12cに係合さ
れる。このリミッタ片延出端15b、起歪板支持部12c間の
係合が生じると、それ以降の起歪板易歪部12aの歪曲が
阻止されるとともに、シート側部材18からの入力荷重
が、起歪板易歪部を介することなく、リミッタ片から起
歪板支持部に直接的に作用される。そして、起歪板支持
部に作用した過大荷重は、枢支ピン38を通ってレッグ部
材30に伝達されるため、この入力荷重の伝達経路から、
起歪板易歪部が排除されることになる。
【0050】つまり、過大な入力荷重の作用時において
も、その過剰分の入力荷重は起歪板易歪部12aには入力
されないため、この過大荷重からの起歪板の保護が確実
にはかられる。
【0051】そして、この発明の荷重検出構造10は、起
歪板易歪部12aの過剰な歪曲を阻止するこのリミッタ片1
5-U,15-Lに加えて、レッグ部材30に対するシート側部材
18の過剰な昇降、およびレッグ部材からのシート側部材
の分断を阻止可能とするストッパ手段60を備えている。
【0052】図1、および図3を見るとわかるように、
この発明においては、起歪板固定部12bとシート側部材1
8との間に一体的に介在されたスペーサブロック56が利
用されている。そして、レッグ部材30に対する特定範囲
内でのシート側部材18の昇降を可能に、かつレッグ部材
からのシート側部材の分断を不能に、たとえば、レッグ
部材の対向縦壁30aの長孔62とスペーサブロックの挿通
孔64との間を、離脱不能なストッパピン66で連続貫通す
ることによって、これをストッパ手段60としている。
【0053】なお、その延出端への、たとえばCリング
等の係止具68の嵌着により、レッグ部材30からのこのス
トッパピン66の脱落は阻止される。
【0054】また、図3における参照符号70は、スペー
サブロック56の各側方でストッパピン66に環装配置され
るリング状スペーサであり、このリング状スペーサ70を
スペーサブロックの各側方に配設することにより、スト
ッパピンの軸線方向への起歪板固定部12b、ひいては荷
重検出手段16の移動は阻止可能となる。
【0055】更に、レッグ部材の対向縦壁30aに設けら
れた長孔62は、レッグ部材30に対するシート側部材18の
昇降を保障可能とするものであるため、その延長方向は
ほぼ垂直方向となる。なお、この長孔62の長さは、荷重
検出手段16による体重の測定可能範囲をもとに設定され
る。
【0056】このストッパ手段60においては、シート側
部材18がレッグ部材30に対して過剰に昇降すると、この
シート側部材と共に昇降するストッパピン66が長孔62の
周縁に係合されるため、この係合のもとで、レッグ部材
に対するシート側部材の過剰な昇降が規制される。そし
て、このストッパピン66がレッグ部材30からの離脱の防
止されたものであるため、レッグ部材からのシート側部
材の分断も、このストッパ手段60によれば確実に阻止可
能となる。
【0057】ここで、この発明においては、このストッ
パ手段60によるシート側部材18の昇降規制を、起歪板支
持部12cへのリミッタ片延出端15bの係合による起歪板易
歪部12aへの荷重の入力規制後に行うものとして、その
作動順位を特定化している。
【0058】なお、ストッパ手段60の作動タイミング、
つまり長孔62の周縁へのストッパピン66の係合タイミン
グは、たとえばこの長孔の上下長さにより適宜設定され
る。
【0059】つまり、荷重検出手段16での測定可能範囲
を越える過大な荷重が、シート側部材18から入力される
と、まず、起歪板支持部12cへのリミッタ片延出端15bの
係合により、起歪板の過剰な歪曲が規制される。そして
その後、その過大な入力荷重が、起歪板易歪部12aより
剛性の高い起歪板支持部12cを歪曲させるくらいの、衝
突等の緊急時に発生する著しく大きな荷重であった場合
においては、シート側部材18の更なる昇降に伴ったスト
ッパピン66の移動により、このストッパピンがレッグ部
材の長孔62の周縁に係合されるため、このストッパピン
とレッグ部材30との係合のもとで、レッグ部材に対する
シート側部材の昇降が確実に規制されるとともに、その
分断も確実に阻止される。
【0060】上記のように、この発明の車両用シートの
荷重検出構造10においては、起歪板12を単体の長手形状
体としているため、高い検出感度が容易に確保可能とな
る。特に、この発明の実施の形態においては、固定部12
b、支持部12c間の中間領域12aを、括れ58の形成によ
る、歪曲の容易な易歪部として規定しているため、その
検出感度の一層の向上、およびその歪曲箇所の特定化が
容易に可能となる。
【0061】また、この発明においては、リミッタ片15
-U,15-Lとストッパ手段60とを設けることに加えて、そ
の作動順位を、ストッパ手段にリミッタ片を先行させる
ものとして特定化している。つまり、荷重検出手段16で
の測定可能範囲内である通常荷重を越える過大荷重が、
シート側部材18から入力されると、まず、起歪板支持部
12cへのリミッタ片延出端15bの係合のもとで起歪板易歪
部12aの歪曲量を制限し、これによる荷重伝達経路の短
絡により、その入力荷重をレッグ部材30、つまりは床体
28に逃がすため、この過大荷重からの起歪板易歪部、ひ
いては荷重検出手段16の保護が十分にはかられる。
【0062】そして、起歪板支持部12cへのリミッタ片
延出端15bの係合後、ストッパ手段60が作動することに
より、シート側部材18からの過大な入力荷重がレッグ部
材30に直接的に逃がされるため、リミッタ手段の作動荷
重を越える過大荷重からも、荷重検出手段16の保護が十
分にはかられることになる。
【0063】更に、ストッパ手段60は、レッグ部材30か
らのシート側部材18の分断を不能に連結したものである
ため、リミッタ片の延出端15bが起歪板支持部12cに係合
される作動荷重を越える過大荷重、つまり衝突等の緊急
時における過大荷重の作用時においても、その保護性能
は十分に確保される。
【0064】そして、ストッパ手段60は、シート側部材
18と起歪板固定部12bとの間に介在されたスペーサブロ
ック56において構成されたものであるため、シート側部
材からの入力位置の直下に、このストッパ手段は位置す
ることになる。つまり、シート側部材18からの過大な入
力荷重は、レッグ部材30に、スペーサブロック56を経て
円滑に伝達、作用し、この過大荷重の伝達経路を最小限
に抑えているため、この点からも、その安全性の確保が
十分にはかられる。
【0065】従って、この発明によれば、高い検出感度
の確保と、高い保護性能の確保との両立、および高い安
全性の確保が容易、かつ十分に可能となる。
【0066】そして、この発明においては、レッグ部材
30に対するシート側部材18の昇降規制と、レッグ部材か
らのシート側部材の分断阻止とを、ストッパ手段60にお
いていずれも得ているため、その構成の簡素化が十分に
はかられる。
【0067】更に、この発明においては、リミッタ片15
-U,15-Lが荷重検出手段16の一部として組み込まれてい
るとともに、ストッパ手段60が荷重検出手段の上部に一
体的に配されたスペーサブロック56を利用した僅かなス
ペース内に構成できることから、その大型化も確実に防
止できる。
【0068】つまり、この発明によれば、構成の複雑
化、および大型化等を伴うことなく、起歪板易歪部12a
に対する荷重の入力量規制、およびレッグ部材30に対す
るシート側部材18の昇降規制、更にはレッグ部材からの
シート側部材の分断阻止が、いずれも確保可能となる。
【0069】更に、この発明においては、起歪板12自体
が復元力を持った可歪性素材からなっているため、起歪
板支持部12cへのリミッタ片延出端15bの係合後であって
も、荷重検出手段16によるシート側部材18の弾性支持は
継続される。つまり、その弾性支持による緩衝のもと
で、起歪板易歪部12aに対する荷重の入力量規制時にお
ける衝撃等が確実に抑止される。
【0070】このように、起歪板易歪部12aに対する荷
重の入力量規制時における衝撃等が抑止されれば、これ
を原因とする違和感、不快感等が軽減できるため、通常
の着座状態における過大荷重の発生時、つまり急激な着
座時での瞬間的な過大荷重や悪路走行時等の振動による
瞬間的な過大荷重等の発生時における快適性が確保可能
となる。
【0071】従って、高い検出感度の確保と、高い保護
性能の確保との両立に加えた安全性、快適性の向上が、
この発明によれば十分に可能となる。
【0072】ここで、この発明の実施の形態において
は、括れ58の形成のもとで起歪板の易歪部12aを規定し
ているが、易歪部は、容易な歪曲を可能とする形態であ
れば足りるため、括れの形成に限定されず、たとえば、
起歪板中間領域の肉薄化によって、起歪板に易歪部を規
定してもよい。
【0073】なお、リミッタ片基部15a、および支持サ
ポート部材34の一体的な固定によって起歪板に固定部12
b、および支持部12cをそれぞれ規定するこの実施の形態
であれば、括れ58の形成や肉薄化等を施すことなく、起
歪板12として薄めの板体を用いることでも、その易歪箇
所の特定化をはかることは可能である。しかし、括れ58
の形成や部分的な肉薄化等によって易歪部12aを規定す
れば、共通の板厚であっても、この括れの大きさや肉厚
等によってその感度を適宜変更、設定することが可能と
なるため、多種シート間での部材の共用化が十分に可能
となる。従って、これによれば、荷重検出構造10の汎用
化が十分にはかられる。
【0074】特に、括れ58によるものであれば、この括
れを利用して段付カシメピン54の配置が可能となるた
め、その構成の簡素化が容易にはかられる。
【0075】また、この実施の形態においては、支持サ
ポート部材34の一体的な固定によって起歪板支持部12c
を規定しているが、これに限定されず、たとえば、起歪
板支持部を枢支ピン38の挿通可能な肉厚部として規定、
形成すれば、支持サポート部材を省略することも可能で
ある。
【0076】しかし、支持サポート部材34の一体的な固
定によって起歪板支持部12cを規定すれば、起歪板12の
製造工程の簡単化により、その作業性の向上、およびコ
ストの低減が確実にはかられる。
【0077】また、この実施の形態においては、歪みゲ
ージ14を、起歪板易歪部12aの上面に配設しているが、
易歪部での歪曲量を検出可能であれば足りるため、これ
とは逆の下面に、この歪みゲージを固定的に配してもよ
い。
【0078】更に、この実施の形態としては、リミッタ
片15-U,15-L、および支持サポート部材34を起歪板12に
固定する固定ピン36,52として、いずれもカシメピンを
例示しているが、リミッタ片、および支持サポート部材
を起歪板に一体的に固定可能であれば足りるため、これ
に限定されず、たとえばねじ等を、ここでいう固定ピン
として利用してもよい。
【0079】ここで、この発明の実施の形態において
は、ストッパピン66を用いることにより、レッグ部材30
に対するシート側部材18の過剰な昇降を規制し、かつレ
ッグ部材からのシート側部材の分断を阻止可能とするス
トッパ手段60を構成しているが、これに限定されず、ス
トッパ手段を他の構成としてもよい。
【0080】この発明の実施の別形態を、図6ないし図
10を参照しながら、以下説明する。
【0081】図6、および図7を見るとわかるように、
実施の別形態におけるこの車両用シートの荷重検出構造
110においては、上下一対のリミッタ片115-U,115-Lの各
基部115aが、別体のスペーサプレート72-U,72-Lの介在
を経て起歪板固定部12bに一体的に固定されるものとな
っている。そして、図7に加えて図8を見るとわかるよ
うに、このスペーサプレート72-U,72-Lのいずれか一
方、たとえば下部のスペーサプレート72-Lの左右側端
に、上方に延びる上方折曲片72aがそれぞれ一体に設け
られている。
【0082】図7、および図9に示すように、この実施
の形態において使用される起歪板12は、易歪部12aを挟
んで固定部12b、および支持部12cの規定された前出の実
施形態と同様のものである。そして、図6、および図7
に示すように、起歪板固定部12bに対するリミッタ片115
-U,115-Lの基部115a、およびスペーサプレート72-U,72-
Lの一体的な固定は固定ピン、たとえば大径段部152aを
その中間位置に有する段付カシメピン152によって行わ
れ、更に図6、および図10に示すように、この段付カ
シメピンによって、シート側部材(ロアレール)18が起
歪板固定部に対して一体的に固定される。
【0083】この段付カシメピン152の大径段部152a
は、起歪板固定部12bの上部に位置するリミッタ片115-U
とシート側部材18との間に介在されるスペーサ、および
シート側部材の載置される台座として機能し、この大径
段部を介在させることにより、上部リミッタ片に対する
離間位置での、シート側部材の安定した固定が容易には
かられる。
【0084】なお、図6、図7、および図9を見るとわ
かるように、この実施の形態においても、歪みゲージ14
が起歪板易歪部12aの上面等に固定的に配されている。
【0085】また、この実施の形態におけるリミッタ片
115-U,115-Lも、スペーサプレート72-U,72-Lによって形
成された離間位置を保って、その延出端115bを起歪板支
持部12c側に延出させたものであることは、図6に示す
通りである。
【0086】このように構成されたこの実施の形態に係
る荷重検出手段116は、枢支ピン38による支持サポート
部材34の軸支のもとで、レッグ部材130の対向縦壁130a
間に介在される。
【0087】なお、図7、および図9に示すように、起
歪板支持部12cに支持サポート部材34を固定ピン(ヘッ
ド付きカシメピン)36で一体的に固定する構成、およ
び、図9、図10に示すように、この支持サポート部材
を枢支ピン38でレッグ部材130に対して軸支する構成は
前出の実施形態と同じであるため、これらに関する詳細
な説明は前出の実施形態におけるものを援用するものと
することで、ここでの説明は省略する。
【0088】ここで、図8、図10を見るとわかるよう
に、この発明においては、特定の隙間内での移動を経た
後に下部スペーサプレート72-Lの上方折曲片72aの係合
される上部係合端74が、この上部係合端を覆うように、
レッグ部材の対向縦壁130aの上端に一体に設けられてい
る。つまり、この構成においては、係合体となる、下部
スペーサプレート72-Lの上方折曲片72aと、レッグ部材
の上部係合端74との組み合わせが、ストッパ手段160と
して具現化されている。
【0089】なお、この下部スペーサプレート72-Lの上
方折曲片72aと、レッグ部材の上部係合端74との間の隙
間は、前出の実施の形態と同様に、荷重検出手段116に
よる体重の測定可能範囲をもとに設定される。
【0090】このストッパ手段160においては、シート
側部材18がレッグ部材130に対して過剰に昇降すると、
このシート側部材と共に昇降する上方折曲片72aが、そ
の上昇時にレッグ部材の上部係合端74に係合されるた
め、この係合のもとで、レッグ部材に対するシート側部
材の過剰な昇降が規制される。そして、レッグ部材の上
部係合端74が上方折曲片72aの上部を覆うものであるた
め、レッグ部材からのシート側部材の分断も、このスト
ッパ手段160によれば確実に阻止可能となる。
【0091】なお、この構成においても、前出の実施の
形態と同様に、このストッパ手段160の作動順位は、起
歪板支持部12cへのリミッタ片延出端115bの係合による
起歪板易歪部12aへの荷重の入力規制後として、上方折
曲片72aと上部係合端74との間の隙間量により特定化さ
れる。
【0092】このように、このストッパ手段160を備え
たこの発明の荷重検出構造110においても、前出の実施
の形態と同様に、起歪板支持部12cへのリミッタ片延出
端115bの係合後における、レッグ部材130に対するシー
ト側部材18の過剰な昇降が確実に規制できるとともに、
レッグ部材からのシート側部材の分断も確実に阻止でき
る。
【0093】そして、係合体となるスペーサプレートの
上方折曲片72aは、荷重検出手段116の側部に位置するも
のであるため、ストッパ手段160、ひいては荷重検出構
造110の全体的な小型化、および薄型化が十分にはから
れる。
【0094】更に、対向側壁130aの上端に上部係合片74
を一体に有するというその形態から、この実施の形態に
おいて使用されるレッグ部材130としては、一般的なシ
ートスライド装置に使用されるロアレールが利用可能と
なる。つまり、既存部材の利用により、この荷重検出構
造110が構成できるため、そのコストの低減も十分には
かられる。
【0095】なお、この実施の形態においては、上方折
曲片72aを起歪板12の下部に位置する下部サポートプレ
ート72-Lに設けているが、これに限定されず、たとえば
下部サポートプレート72-Uに、この上方折曲片72aを設
ける構成としてもよい。
【0096】ところで、この種の構造においては、荷重
検出手段16がシートクッション22の前後左右の4ヶ所に
配設され、通常は、この各荷重検出手段により検出した
荷重の合計から、シート20に付与された荷重の計測、判
別が行われる。しかし、この合計による荷重の測定のみ
でなく、たとえば、荷重検出手段16を前部、後部に分離
規定し、いずれの側の荷重検出手段に多くの荷重が作用
しているか等によって、その着座姿勢をも判別可能とし
てもよい。
【0097】そして、この発明の実施の形態において
は、シートスライド装置のロアレール18を、シート20に
一体的に設けられたシート側部材として例示している。
しかし、シート側部材18は、シート20に一体的に設けら
れたものであれば足りるため、シートスライド装置を有
しないシートであれば、シートクッション自体を、シー
ト側部材として置き換えればよい。
【0098】また、この実施の形態においては、自動車
等のシートを車両用シートとして例示しているが、これ
に限定されず、バス、トラック等の他の車両用シート
に、この発明を応用してもよい。更に、自動車等に限定
されず、電車、飛行機、船舶等の他の乗り物用シート
に、この発明を応用してもよい。
【0099】上述した実施の形態は、この発明を説明す
るためのものであり、この発明を何等限定するものでな
く、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたも
のも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0100】
【発明の効果】上記のように、この発明に係る車両用シ
ートの荷重検出構造によれば、レッグ部材に対するシー
ト側部材の昇降規制を行うストッパ手段に加えて、起歪
板への荷重の入力規制をこのストッパ手段の作動前に行
うリミッタ片が設けられるとともに、このリミッタ片の
作動時においても、シート側部材の弾性支持は継続され
るため、過大荷重の作用時における衝撃等の抑制がはか
られる。従って、検出感度、および保護性能の両立、確
保に加えた安全性、快適性の向上が容易に得られる。
【0101】そして、ストッパ手段は、レッグ部材に対
するシート側部材の昇降規制と、レッグ部材からのシー
ト側部材の分断阻止とを兼ねるものであるため、その構
成の簡素化が十分にはかられる。
【0102】また、支持サポート部材を起歪板支持部に
一体的に固定すれば、起歪板自体の構成の簡素化がはか
られるため、起歪板の製造工程の簡単化により、その作
業性の向上、およびコストの低減が確実にはかられる。
【0103】更に、ストッパ手段として、レッグ部材の
対向縦壁間に貫通配置したストッパピンを使用すれば、
簡単な構成にも拘らず、レッグ部材に対するシート側部
材の昇降規制、レッグ部材からのシート側部材の分断阻
止の双方が適切に確保できる。
【0104】また、ストッパ手段を、起歪板固定部とリ
ミッタ片基部との間に介在させたスペーサプレートの上
方折曲片と、レッグ部材の対向縦壁上端に設けられた上
部係合端との組み合わせとしても、その構成の簡単化は
十分に可能となる。そして、この構成においては、係合
体となるスペーサプレートの上方折曲片が荷重検出手段
の側部に位置するものであるため、ストッパ手段、ひい
ては荷重検出構造の全体的な小型化、および薄型化が十
分にはかられる。
【0105】また、括れの形成や部分的な肉薄化によっ
て起歪板の易歪部を規定すれば、荷重検出手段における
検出感度の向上が一層確実化できる。
【0106】そして、この易歪部の規定によって、共通
の板厚であっても、この括れの大きさや肉厚等によって
その感度を適宜変更、設定することが可能となるため、
多種シート間での部材の共用化が十分に可能となる。従
って、これによれば、荷重検出構造の汎用化が十分には
かられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態に係る車両用シートの
荷重検出構造の概略縦断面図である。
【図2】実施の一形態に係るこの荷重検出構造を備えた
車両用シートの概略側面図である。
【図3】実施の一形態に係る車両用シートの荷重検出構
造の概略分解斜視図である。
【図4】実施の一形態に係る荷重検出手段の概略分解斜
視図である。
【図5】実施の一形態に係る車両用シートの荷重検出構
造の、一部破断の概略平面図である。
【図6】この発明の実施の別形態に係る車両用シートの
荷重検出構造の概略縦断面図である。
【図7】実施の別形態に係る荷重検出手段の概略分解斜
視図である。
【図8】実施の別形態に係る車両用シートの荷重検出構
造の概略縦断面図である。
【図9】実施の別形態に係る車両用シートの荷重検出構
造の、一部破断の概略平面図である。
【図10】実施の別形態に係る車両用シートの荷重検出
構造の概略分解斜視図である。
【符号の説明】
10,110 車両用シートの荷重検出構造 12 起歪板 14 歪みゲージ 15-U,15-L,115-U,115-L リミッタ片 16,116 荷重検出手段 18 シート側部材(ロアレール) 30,130 レッグ部材 34 支持サポート部材 38 枢支ピン 56 スペーサブロック 58 括れ 60 ストッパ手段 62 長孔(係合端) 66 ストッパピン(係合体) 72 スペーサプレート 72a 上方折曲片(係合体) 74 上部係合端(係合端)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート側部材からの入力荷重を検出する
    荷重検出手段を、シート側部材と床体側のレッグ部材と
    の間に架設状に配してなる車両用シートの荷重検出構造
    において、 上記荷重検出手段が、所定の中間領域を挟んだその長手
    方向各端部を固定部、および支持部としてそれぞれ規定
    した、復元力を持った可歪性素材からなる長手形状の起
    歪板と;起歪板中間領域の上下いずれかの面に固定的に
    配された、歪み量変化を検出可能な歪みゲージと;起歪
    板固定部にその基部を一体的に固定し、かつその延出端
    を起歪板からの離間状態でその支持部側まで延出させた
    上下一対のリミッタ片と;を備えて、起歪板固定部に対
    するシート側部材の一体的な固定、およびレッグ部材に
    対する起歪板支持部の軸支のもとでシート側部材と床体
    側のレッグ部材との間に架設状に配設され、 前記リミッタ片の延出端を、特定の隙間内での移動を経
    た後、起歪板支持部に係合可能とすることにより、起歪
    板中間領域への荷重の入力量を規制可能とするととも
    に、 特定の隙間内での移動を経た後にレッグ部材の係合端に
    係合する係合体を、起歪板固定部との一体的な昇降を可
    能に設けて、これをストッパ手段とし、このストッパ手
    段によるシート側部材の昇降規制タイミングを、前記リ
    ミッタ片による荷重の入力規制後として特定化したこと
    を特徴とする車両用シートの荷重検出構造。
  2. 【請求項2】 枢支ピンの挿通可能な支持サポート部材
    を、起歪板の対応端部に一体的に固定し、この支持サポ
    ート部材への枢支ピンの挿通配置により、起歪板支持部
    の軸支を行う請求項1記載の車両用シートの荷重検出構
    造。
  3. 【請求項3】 リミッタ片の基部が、起歪板方向への凸
    段部として形成され、起歪板固定部への凸段部の固定の
    もとで、リミッタ片が配設されるとともに、 起歪板上面側に位置するリミッタ片基部上部にスペーサ
    ブロックを一体的に配し、このスペーサブロックへの載
    置のもとで、シート側部材を起歪板固定部に一体的に固
    定し、レッグ部材に対する特定範囲内でのスペーサブロ
    ックの昇降を可能に、かつレッグ部材からのスペーサブ
    ロックの分断を不能に、いずれか一方の挿通孔とその他
    方の長孔との間を、離脱不能なストッパピンで連続貫通
    することにより、これをストッパ手段とした請求項1ま
    たは2記載の車両用シートの荷重検出構造。
  4. 【請求項4】 リミッタ片の基部が、スペーサプレート
    の介在を経て、起歪板固定部に一体的に固定されるとと
    もに、 起歪板の上下いずれかに位置する前記スペーサプレート
    の左右側端に、上方折曲片を設け、この上方折曲片を覆
    って配されたレッグ部材の上部係合端に、この上方折曲
    片を、特定の隙間内での移動を経た後に係合可能とする
    ことによって、これをストッパ手段とした請求項1また
    は2記載の車両用シートの荷重検出構造。
  5. 【請求項5】 起歪板の中間領域が、その長手端の括れ
    によりなる易歪部として規定され、この易歪部での起歪
    板の歪曲を検出可能に、歪みゲージがこの起歪部の上下
    面のいずれかに配設された請求項1ないし4のいずれか
    記載の車両用シートの荷重検出構造。
  6. 【請求項6】 起歪板の中間領域が、その部分的な肉薄
    化によりなる易歪部として規定され、この易歪部での起
    歪板の歪曲を検出可能に、歪みゲージがこの起歪部の上
    下面のいずれかに配設された請求項1ないし4のいずれ
    か記載の車両用シートの荷重検出構造。
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