JP2003166058A - 化学気相成長用銅原料及びこれを用いた薄膜の製造方法 - Google Patents

化学気相成長用銅原料及びこれを用いた薄膜の製造方法

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JP2003166058A JP2001364047A JP2001364047A JP2003166058A JP 2003166058 A JP2003166058 A JP 2003166058A JP 2001364047 A JP2001364047 A JP 2001364047A JP 2001364047 A JP2001364047 A JP 2001364047A JP 2003166058 A JP2003166058 A JP 2003166058A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種化学気相成長法に適する充分な熱的安定
性を有し、低い成膜温度でも良好な電気的特性を与える
化学気相成長用銅原料及び該原料を用いた銅系薄膜の化
学気相成長法による製造方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される銅(II)の
β−ジケトネート錯体を含有してなる化学気相成長用銅
原料。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学気相成長(以
下、CVDと記載する)法に用いられるCVD用銅原料
及び該原料を用いた銅系薄膜の製造方法に関し、詳しく
は、特定の構造を有する銅(II)のβ−ジケトネート錯
体を含有してなるCVD用銅原料及びこれを用いた銅系
薄膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】銅及び
銅系合金は、高い導電性、エレクトロマイグレーション
耐性からLSIの配線材料として応用されている。ま
た、銅を含む複合金属酸化物は、高温超電導体等の機能
性セラミックス材料として応用が期待されている。
【0003】これら銅、銅を含む合金、銅を含む複合金
属酸化物等の銅系薄膜の製造方法としては、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法、塗布熱分解法等が挙
げられるが、加工寸法が微細になるに従い、組成制御
性、段差被覆性、段差埋め込み性に優れること、LSI
プロセスとの適合性等からCVD法が最適な薄膜製造プ
ロセスとして検討されている。
【0004】しかしながら、銅系薄膜をCVD法によっ
て製造するための銅のCVD原料は、これまでに提案さ
れたものが必ずしも十分な特性を有しているものではな
かった。例えば、ジピバロイルメタナト銅に代表される
固体の銅(II)のβ−ジケトネート錯体は、固体ゆえ、
原料の気化工程において、昇華現象でガス化させるか、
あるいは、融点以上の高温に原料を保つ必要があり、揮
発量不足、経時変化等の原料ガス供給性やインラインで
の原料の輸送に問題があった。これに対し、固体原料を
有機溶剤に溶解させた溶液を用いる溶液CVD法が特開
平5−132776号公報、特開平8−186103公
報等で提案されているが、固体原料では、気化装置中で
の温度変化や溶剤の部分的揮発、濃度変化が原因の固体
析出を起こし、配管の詰まり等により供給量が経時的に
減少する傾向があるので、成膜速度や銅組成制御性につ
いて安定した薄膜製造が得られないという問題が残って
いる。
【0005】また、特開平10−140352号公報、
特開平10−195654号公報には、液体で、揮発性
の大きい原料である銅(I)のβ−ジケトネート錯体に
有機珪素化合物を付加させた銅化合物の使用が提案され
ているが、該化合物は、熱的、化学的に不安定な化合物
であり、低温で分解する、多成分系での使用に適さない
等の問題がある。
【0006】更に、米国特許5980983号には、二
種類以上のβ−ジケトンの混合物を使用することで得た
液体のβ−ジケトネートを用いる方法が報告されている
が、混合物なので薄膜製造条件の安定性、固体析出に問
題が残る。
【0007】上記問題に対し、特開2001−1818
40号公報には、特定の構造を有する銅(II)のβ−ジ
ケトネート錯体を含有しなるCVD原料が報告されてい
る。しかし、この原料は、200℃以下の低い成膜温度
(基体温度)で成膜した場合に膜中に原料由来の不純物
が残留し、必要な電気的特性を得られない場合がある。
特にLSI銅配線に用いた場合、不純物の炭素及び酸素
により、充分な導電率を得られない問題があった。
【0008】従って、本発明の目的は、各種CVD法に
適する充分な熱的安定性を有し、低い成膜温度でも良好
な電気的特性を与えるCVD用銅原料及び該原料を用い
た銅系薄膜のCVD法による製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、検討を重
ねた結果、特定の構造を有する銅(II)のβ−ジケトネ
ート錯体を見出し、該化合物を用いることにより、上記
課題を解決し得ることを知見した。
【0010】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、下記一般式(1)で表される銅(II)のβ−ジケ
トネート錯体を含有してなる化学気相成長(CVD)用
銅原料及び該CVD用銅原料を用いた化学気相成長(C
VD)法による銅系薄膜の製造方法を提供するものであ
る。
【化3】
【0011】また、本発明は、上記の銅のCVD用銅原
料について、特に良好な性能を与える配位子化合物であ
る下記一般式(2)で表されるβ−ジケトン化合物を提
供するものである。
【化4】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳細に説明する。
【0013】本発明に係る銅(II)のβ−ジケトネート
錯体は、下記に示す化合物No.1〜4である。なお、
上記一般式(1)及び下記式では、便宜上β−ジケトン
配位子化合物の末端アルキル基(2−ヘプチル基と炭素
数1〜4の直鎖アルキル基)を区別した形で記載してい
るが、これは、金属原子と配位子であるβ−ジケトンと
の錯体化合物を表す方法の一つであり、これらの位置を
厳密に区別しているものではない。
【0014】
【化5】
【0015】上記の錯体の中でも化合物No.2と化合
物No.3が特に揮発性と熱的安定性バランスがよく好
ましい構造である。
【0016】本発明に係る銅(II)錯体を与えるβ−ジ
ケトン化合物は、該当するケトンと有機酸エステル(低
級アルコールエステル、フェニルエステル)化合物、酸
ハライド等有機酸の反応性誘導体との縮合反応によって
得ることができる。
【0017】例えば、炭素数1〜4の直鎖アルキルメチ
ルケトンと2−エチルヘキサン酸エステルとの縮合反応
により得ることができ、また、2−ヘプチルメチルケト
ンと炭素数2〜5の直鎖の有機酸から誘導されるエステ
ル化合物との縮合反応により得ることができる。また、
これらの縮合反応の縮合剤としては、塩基性化合物が用
いられる。該縮合剤としては、例えば、水素化ナトリウ
ム、水素化リチウム、ナトリウムアミド、リチウムアミ
ド、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、ナトリウム、
リチウム、ナトリウムメチラート、リチウムメチラート
等が挙げられる。
【0018】本発明に係る銅(II)錯体を与えるβ−ジ
ケトン化合物としては、上記一般式(2)で表されるβ
−ジケトン化合物が好ましい。
【0019】本発明に係る銅(II)のβ−ジケトネート
錯体について、その製造方法は、何ら制限を受けず、β
−ジケトン化合物と銅塩との公知の反応によって得るこ
とができ、例えば、水酸化銅(II)と該当するβ−ジケ
トン化合物から合成される。
【0020】本発明の化学気相成長(CVD)用銅原料
とは、上記の銅(II)のβ−ジケトネート錯体を含有し
てなるものであり、その形態は、使用されるCVD法の
輸送供給方法等の手法により適宜選択されるものであ
る。
【0021】CVD法の輸送供給方法としては、CVD
用銅原料を原料容器中で加熱及び/又は減圧することに
より気化させ、必要に応じて用いられるアルゴン、窒
素、ヘリウム等のキャリアガスと共に堆積反応部へと導
入する気体輸送法、CVD用銅原料を液体又は溶液の状
態で気化室まで輸送し、気化室で加熱及び/又は減圧す
ることにより気化させて、堆積反応部へと導入する液体
輸送法がある。気体輸送法の場合は、上記の銅(II)の
β−ジケトネート錯体そのものがCVD用銅原料とな
り、液体輸送法の場合は、銅(II)のβ−ジケトネート
錯体そのもの又は該銅(II)のβ−ジケトネート錯体を
有機溶剤に溶かした銅(II)のβ−ジケトネート錯体溶
液がCVD用銅原料となる。
【0022】また、多成分系薄膜を製造する多成分系の
CVD法においては、CVD用原料を各成分独立で気
化、供給する方法(以下、シングルソース法と記載する
こともある)と、多成分原料を予め所望の組成で混合し
た混合原料を気化、供給する方法(以下、カクテルソー
ス法と記載することもある)がある。カクテルソース法
の場合、本発明に係る銅(II)のβ−ジケトネート錯体
と他の成分の金属供給源化合物との混合物或いは混合溶
液がCVD用原料である。
【0023】上記のCVD用原料に使用する有機溶剤と
しては、特に制限を受けることはなく周知一般の有機溶
剤を用いることができる。該有機溶剤としては、例え
ば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−
ブタノール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸メトキシエチル等の酢酸エステル類、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエ
ーテルアルコール類;テトラヒドロフラン、エチレング
リコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジブチルエーテル等のエーテル類;メチルブチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、
ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミル
ケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等
のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、1−シアノプ
ロパン、1−シアノブタン、1−シアノヘキサン、シア
ノシクロヘキサン、シアノベンゼン、1,3−ジシアノ
プロパン、1,4−ジシアノブタン、1,6−ジシアノ
ヘキサン、1,4−ジシアノシクロヘキサン、1,4−
ジシアノベンゼン等のシアノ基を有する炭化水素類、ピ
リジン、ルチジンが挙げられ、これらは、溶質の溶解
性、使用温度と沸点、引火点の関係等によって適宜選択
される。
【0024】上記の他の成分の金属供給源化合物として
は、特に制限を受けずCVD原料となる化合物を用いる
ことができる。本発明に係る銅系薄膜とは、その組成物
中に銅元素含有する薄膜のことであり、例えば、配線材
料としては、銅、銅−アルミニウム合金、銅−銀合金等
が挙げられ、高温超電導酸化物材料としては、YBa 2
Cu37-δ型酸化物(YBC系)超電導体やYBC系
超電導体のYサイトをランタノイド元素で置換したRE
BC系超電導体、Bi2Sr2Ca2Cu28、Bi2Sr
2Ca2Cu310等のBSCC系超電導体が挙げられ
る。従って、上記の他の金属供給源化合物としては、こ
れらの金属と、アルコール化合物、グリコール化合物、
β−ジケトン化合物及びシクロペンタジエン化合物等か
ら選ばれる一種類又は二種類以上の有機配位化合物との
化合物が挙げられる。
【0025】また、本発明に用いられる上記のCVD用
原料には、必要に応じて銅及び/又は他の金属供給源化
合物の安定性を付与するため求核性試薬を含有してもよ
い。該求核試薬としては、グライム、ジグライム、トリ
グライム、テトラグライム等のエチレングリコールエー
テル類、18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18
−クラウン−6、24−クラウン−8、ジシクロヘキシ
ル−24−クラウン−8、ジベンゾ−24−クラウン−
8等のクラウンエーテル類、エチレンジアミン、N,
N’−テトラメチルエチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペン
タミン、ペンタエチレンヘキサミン、1,1,4,7,
7−ペンタメチルジエチレントリアミン、1,1,4,
7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン
等のポリアミン類、サイクラム、サイクレン等の環状ポ
リアミン類、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ア
セト酢酸−2−メトキシエチル等のβ−ケトエステル類
又はβ−ジケトン類が挙げられ、これら求核性試薬(安
定剤)の使用量は、金属化合物1モルに対して0.1〜
10モルの範囲で使用され、好ましくは1〜4モルの範
囲で使用される。
【0026】本発明の銅系薄膜の製造方法とは、上記一
般式(1)で表される銅(II)のβ−ジケトネート錯体
を原料に用いた化学気相成長(CVD)法によるもので
ある。CVD法とは、気化させた原料と必要に応じて用
いられる反応性ガスを基体上に導入し、次いで、原料を
基体上で分解及び/又は反応させて薄膜を基体上に成
長、堆積させる方法を指す。本発明の製造方法は、原料
の輸送供給方法、堆積方法、製造条件、製造装置等につ
いては、特に制限を受けるものではない。
【0027】上記の必要に応じて用いられる反応性ガス
としては、例えば、酸素、オゾン、二酸化窒素、一酸化
窒素、水蒸気の酸化性ガス、水素等の還元性ガスが挙げ
られる。
【0028】また、上記の輸送供給方法としては、上述
した気体輸送法、液体輸送法、カクテルソース法、シン
グルソース法が挙げられる。
【0029】また、上記の堆積方法としては、原料ガス
又は原料ガスと反応性ガスを熱のみにより反応させセラ
ミックスを堆積させる熱CVD、熱とプラズマを使用す
るプラズマCVD、水素原子源付プラズマCVD、熱と
光を使用する光CVD、熱、光及びプラズマを使用する
光プラズマCVD、CVDの堆積反応を素過程に分け、
分子レベルで段階的に堆積を行うAL(atomic
layer)−CVDが挙げられる。
【0030】また、上記の製造条件としては、反応温度
(基体温度)、反応圧力、堆積速度等が挙げられる。基
体温度については、熱CVDの場合は原料である金属化
合物が充分に反応する温度である200℃以上が好まし
く、250〜800℃がより好ましい。また、プラズマ
を使用する場合は50〜350℃以上が好ましく、10
0〜300℃がより好ましい。反応圧力は、熱CVD、
光CVDの場合、大気圧〜10Paが好ましく、プラズ
マを使用する場合は、5〜1000Paが好ましい。ま
た、堆積速度は、原料の供給条件(気化温度、気化圧
力、溶液供給量)、反応温度、反応圧力によりコントロ
ールすることができる。堆積速度は、大きいと得られる
薄膜の電気的な特性が悪化する場合があり、小さいと生
産性に問題を生じる場合があるので、0.05〜100
0nm/分が好ましく、0.2〜500nm/分がより
好ましい。
【0031】また、本発明の薄膜の製造方法において
は、薄膜堆積の後に、より良好な電気特性を得るために
不活性雰囲気、酸性雰囲気、還元性雰囲気又はこれらと
プラズマの併用での処理を行ってもよく、段差埋め込み
が必要な場合には、リフロー工程を設けてもよい。これ
らの処理温度は、100〜1200℃であり、150〜
1000℃が好ましい。
【0032】また、上記基体としては、例えば、シリコ
ン、窒化チタンや窒化タンタル等のバリア層を堆積した
シリコン、酸化ケイ素、絶縁ガラス、導電性金属等が挙
げられる。
【0033】
【実施例】以下、製造例、実施例をもって本発明を更に
詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の製造
例、実施例によって何ら制限を受けるものではない。
【0034】[製造例1] (6−エチルデカン−3,5−ジオンの合成)アルゴン
置換した3000ml反応用フラスコに、水分含量1p
pm以下のテトラヒドロフラン700g、ナトリウムア
ミド83.74gを仕込み、系内を5℃以下に冷却しな
がら2−エチルヘキサン酸フェニルを216g滴下し
た。これを5℃以下を保ちながら15分撹拌した後、エ
チルメチルケトンを139.3g滴下し、50℃で3時
間撹拌した。反応系を10℃以下に冷却し、有機相の1
/5の容量の水を加え、更に系内がpH2以下になるま
で希塩酸を加えてから油水分離して得た有機相を水、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。得られた溶液を濃縮し、減圧
蒸留(条件;搭頂125〜130℃、25〜20tor
r)して得た液体を更にシリカゲル、酢酸エチル−ヘキ
サン溶媒にてカラム精製を行い、目的物である6−エチ
ルデカン−3,5−ジオンを52.7g(収率27.5
%)得た。また、これについて、1H−NMR、IR、
元素分析により構造を確認した。
【0035】<分析結果> ・1H−NMR分析:(ケミカルシフト;ピーク形状;
プロトン数) (0.08〜0.86;m;6)(0.90〜0.9
5;t;3)(1.10〜1.29;m;4)(1.2
9〜1.43;m;2)(1.55〜1.67;m;
2)(1.87〜1.95;m;1)(1.95〜2.
05;q;2)(3.07;s;0.2)(5.25;
s;0.9)(16.45;br;0.8)・IR:
(cm-1) 2962、2933、2875、1725、1606、
1461、1378、1357、1259、1203、
1145、1110、1064、950、775 ・元素分析(質量%) 炭素;72.65(理論値72.68)、水素;11.
16(11.18)
【0036】[製造例2] (7−エチルウンデカン−4,6−ジオンの合成)アル
ゴン置換した5000ml反応用フラスコに、水分含量
1ppm以下のテトラヒドロフラン1200g、ナトリ
ウムアミド118.0gを仕込み、系内を5℃以下に冷
却しながら2−エチルヘキサン酸フェニルを303.0
g滴下した。これを5℃以下を保ちながら15分撹拌し
た後、2−ペンタノンを234.6g滴下し、50℃で
5時間撹拌した。反応系を10℃以下に冷却し、トルエ
ン100g、有機相の1/5の容量の水を加え、更に系
内がpH2以下になるまで希塩酸を加えてから油水分離
して得た有機相を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。得ら
れた溶液を濃縮し、減圧蒸留(条件;搭頂125〜13
0℃、20〜18torr)して得た液体を更にシリカ
ゲル、酢酸エチル−ヘキサン溶媒にてカラム精製を行
い、目的物である7−エチルウンデカン−4,6−ジオ
ンを50.9g(収率17.6%)得た。また、これに
ついて、1H−NMR、IR、元素分析により構造を確
認した。
【0037】<分析結果> ・1H−NMR分析:(ケミカルシフト;ピーク形状;
プロトン数) (0.73〜0.78;t;3)(0.08〜0.8
8;t+t;6)(1.15〜1.42;m+m+m;
6)(1.43〜1.54;m;2)(1.56〜1.
69;m;2)(1.89〜2.00;m+t;3)
(3.12;s;0.09)(5.24;s;1)(1
6.56;br;0.8)・IR:(cm-1) 2962、2933、2873、1725、1608、
1461、1380、1357、1259、1214、
1149、1091、1039、952、777 ・元素分析(質量%) 炭素;73.54(理論値73.54)、水素;11.
37(11.39)
【0038】〔製造例3〕 (化合物No.2の合成)500ml四つ口フラスコに
水酸化銅(II)10.0g、トルエン200g、製造例
1で得られた6−エチルデカン−3,5−ジオン41.
0gを仕込み、生成する水を除きながら2時間還流し
た。反応液を冷却後、5Cの濾紙で濾過し、濾液を脱溶
媒し、暗緑色液体44.6g(収率95.0%)を得
た。得られた液体のIR吸収より、β−ジケトンに特徴
的な1606cm-1のピークが無いことを確認し、以下
に示す銅(II)のβ−ジケトナト錯体に特徴的な吸収波
数を確認した。2960cm-1、2931cm-1、28
73cm-1、1567cm-1、1519cm-1、142
5cm-1、472cm-1。また、ICPによる銅含有量
測定の結果は、理論値13.87質量%に対し13.8
3質量%でありよく一致した。
【0039】[製造例4] (化合物No.3の合成)500ml四つ口フラスコに
水酸化銅(II)10.0g、トルエン200g、製造例
2で得られた7−エチルウンデカン−4,6−ジオン4
3.6gを仕込み、生成する水を除きながら2時間還流
した。反応液を冷却後、5Cの濾紙で濾過し、濾液を脱
溶媒し、暗緑色液体47.9g(収率96.1%)を得
た。得られた液体のIR吸収より、β−ジケトンに特徴
的な1600cm-1のピークが無いことを確認し、以下
に示す銅(II)のβ−ジケトナト錯体に特徴的な吸収波
数を確認した。2960cm-1、2927cm-1、28
73cm-1、1571cm-1、1517cm-1、142
5cm-1、487cm-1。また、ICPによる銅含有量
測定の結果は、理論値13.07質量%に対し13.0
3質量%でありよく一致した。
【0040】[実施例1] (溶液CVD法による銅薄膜の製造)図1に示すプラズ
マCVD装置を用いて、窒化チタンバリア層を施したシ
リコンウエハ上に、気化室温度200℃、原料流量;
0.1ml/min、キャリアガス;アルゴン50sc
cm、反応性ガス;水素70sccm、反応圧力;50
Pa、プラズマ出力20W、反応温度(基体温度);1
50℃で銅成膜を30分間行った。原料は、実施例1−
1及び実施例1−2として、化合物No.2及び化合物
No.3のそれぞれの0.15mol/リットル濃度オ
クタン溶液を使用し、比較例1−2及び比較例1−2と
して、上記化合物と類似構造である下記に示す比較化合
物1及び比較化合物2のそれぞれの0.15mol/リ
ットル濃度オクタン溶液用いた。
【0041】得られた銅薄膜について、SIMS測定に
よる薄膜中の不純物である炭素含有量、酸素含有量の評
価、及び4探針法による表面抵抗の評価を行った。ま
た、これを連続して10回繰り返し、1回目と10回目
の膜厚を触針段差計で測定し、1回目と10回目の膜厚
の差により経時変化率(10回目の膜厚/1回目の膜
厚)の評価を行った。結果を表1に示す。
【0042】
【化6】
【0043】
【表1】
【0044】[実施例2] (CVD法による銅薄膜の製造)図2に示すCVD装置
を用いて、窒化タンタルバリア層を施したシリコンウエ
ハ上に、原料温度130℃、キャリアガス;アルゴン4
0sccm、反応性ガス;水素50sccm、反応圧
力;600〜500Pa、反応温度(基体温度);40
0℃で銅成膜を20分間行った。原料は、化合物No.
1〜No.3を用いた。成膜後、アルゴン中で500
℃、10分間アニールを行い上記実施例1と同様に薄膜
の表面抵抗と経時変化率を評価した。結果を表2に示
す。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明は、各種CVD法に適する充分な
熱安定性を有し、低い成膜温度でも良好な電気的特性を
与えるCVD用銅原料及び該原料を用いた銅系薄膜のC
VD法による製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の銅系薄膜の製造方法に用いら
れる溶液CVD装置の一例を示す概要図である。
【図2】図2は、本発明の銅系薄膜の製造方法に用いら
れるCVD装置の他の例を示す概要図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA01 AB84 4H048 AA01 AB84 VA20 VA56 VB10 4K030 AA11 BA01 FA10 4M104 AA01 AA10 BB04 BB30 DD43 DD44 DD45 DD78 FF18 HH20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される銅(II)の
    β−ジケトネート錯体を含有してなる化学気相成長用銅
    原料。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の原料を用いた化学気相
    成長法による銅系薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記銅系薄膜が銅薄膜である請求項2に
    記載の銅系薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 下記一般式(2)で表されるβ−ジケト
    ン化合物。 【化2】
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