JP2003165822A - ゴルフボールのカバー材用シリコーン変性熱可塑性ポリウレタンおよびゴルフボールのカバー成形用組成物 - Google Patents

ゴルフボールのカバー材用シリコーン変性熱可塑性ポリウレタンおよびゴルフボールのカバー成形用組成物

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JP2003165822A JP2002273838A JP2002273838A JP2003165822A JP 2003165822 A JP2003165822 A JP 2003165822A JP 2002273838 A JP2002273838 A JP 2002273838A JP 2002273838 A JP2002273838 A JP 2002273838A JP 2003165822 A JP2003165822 A JP 2003165822A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高反発弾性を有し、しかも温度変化による反
発弾性の変化が小さいゴルフボールのカバー材用ポリウ
レタンを提供すること。 【解決手段】 ゴルフボールのカバー材に用いられる熱
可塑性ポリウレタンであって、上記熱可塑性ポリウレタ
ンは、活性水素含有ポリシロキサン、鎖伸長剤、及びポ
リイソシアネートを反応させて得られ、ポリウレタン中
に上記ポリシロキサン成分を4〜80重量%含有するこ
とを特徴とするゴルフボールのカバー材用シリコーン変
性熱可塑性ポリウレタン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフボールのカ
バー材に用いられるシリコーン変性熱可塑性ポリウレタ
ンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンは、高強度、耐摩耗性、耐
屈曲性等の強靭な特性を有し、従来から耐圧ホース、パ
ッキン、コンベアーベルトや靴底などの用途に使用され
ている。一方、近年、スピン特性、飛び性能、打撃の感
触、耐久性、量産性などの点から、マルチピースゴルフ
ボールのカバー材として熱可塑性ポリウレタンが使用さ
れるようになってきている。しかしながら、従来の熱可
塑性ポリウレタンは、常温での反発弾性率は余り大きく
なく、更に、温度による変化も大きく、特に外気温が低
い場合に反発弾性率が著しく低下するという欠点があ
り、改善が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の熱可
塑性ポリウレタンの上記欠点が改良されたマルチピース
ゴルフボールのカバー材用の熱可塑性ポリウレタンの提
供を目的とするものである。本発明者らは、上記目的を
達成するため種々検討した結果、ポリウレタンをポリシ
ロキサンで変性することにより、高反発弾性率を有し、
かつ、低温度域での反発弾性率の低下の小さい、即ち、
外気温の変化による反発弾性率の変化が少ない熱可塑性
ポリウレタンが得られることを見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、活性水素含有ポ
リシロキサン、鎖伸長剤、およびポリイソシアネートを
反応させて得られ、ポリウレタン中に上記ポリシロキサ
ン成分を4〜80重量%含有することを特徴とするゴル
フボールのカバー材用シリコーン変性熱可塑性ポリウレ
タンおよびゴルフボールのカバー成形用組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明はコアとカバーとか
らなるマルチピースゴルフボールのカバーを形成するカ
バー材用シリコーン変性熱可塑性ポリウレタンに関し、
ポリウレタン中にポリシロキサン成分(セグメント)を
含むことが特徴である。
【0006】マルチピースゴルフボールは、反発弾性率
に優れたシス1,4−ポリブタジエン架橋物等のコアに
ポリウレタン等のカバー材からなるカバーを被覆してな
る構造を有し、コアおよびカバーが1層のツーピースボ
ール、コアに二重のカバーを被せたスリーピースボール
などが使用されている。本発明のシリコーン変性熱可塑
性ポリウレタンは、上記の如きゴルフボール(ソリッド
ゴルフボール)のカバーを形成するカバー材用のポリマ
ー成分として使用される。
【0007】ポリウレタンは、通常ポリオールなどの活
性水素含有化合物と鎖伸長剤とポリイソシアネートを反
応させて得られるが、本発明のシリコーン変性熱可塑性
ポリウレタンは活性水素含有化合物としてポリシロキサ
ンポリオールなどの活性水素含有ポリシロキサンを、必
要により通常の高分子ポリオールなどの活性水素含有化
合物とともに使用して得られるものである。
【0008】本発明で使用する活性水素含有ポリシロキ
サンは、活性水素含有基として、例えば、水酸基、アミ
ノ基、メルカプト基、カルボキシル基やエポキシ基(水
酸基を発生する)などを少なくとも2個有する公知のポ
リシロキサンがいずれも使用できるが、特に下記の一般
式(I)、(II)または、(III) などで表される活性水
素含有基として水酸基を含有するポリシロキサンが好ま
しい。
【0009】 (上記式中の、R1a〜R1hは各々独立して、炭素数1〜
8のアルキル基またはアリール基を、R2a〜R2cは各々
独立して、アルキレン基あるいはエステル結合またはエ
ーテル結合を有する二価の置換基を、nは1〜300程
度の整数をそれぞれ表す。)
【0010】上記の如き水酸基含有ポリシロキサンの具
体例としては、例えば下記のポリシロキサンが挙げられ
る。
【0011】
【0012】水酸基含有ポリシロキサンは、これと、例
えば、カプロラクトンやバレロラクトンなどのラクトン
とを共重合してなる、あるいは、これとアジピン酸ポリ
エステルポリオール、セバシン酸ポリエステルポリオー
ルなどを共重合してなるエステル変性ポリシロキサンポ
リオールとして単独で、あるいは水酸基含有ポリシロキ
サンとともに使用することもできる。
【0013】本発明において活性水素含有ポリシロキサ
ンと必要により使用される高分子ポリオールは、ポリウ
レタンの製造に従来から使用されている公知のものがい
ずれも使用できるが、数平均分子量(末端基定量法によ
る)が1,000〜10,000のものが好ましい。ま
た、高分子ポリオールとしては、ポリエステル系ポリオ
ール、ポリエーテル系ポリオール、ポリカーボネート系
ポリオール、ポリラクトン系ポリオールなどが挙げられ
る。高分子ポリオール/活性水素含有ポリシロキサンの
使用割合(重量%)は、通常0〜90/100〜10で
ある。
【0014】ポリエステル系ポリオールとしては、例え
ば、二塩基酸(例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、酒石酸、
シュウ酸、マロン酸、ピメリン酸、スベリン酸、クルタ
コン酸、アゼライン酸、1,4−シクロヘキシルジカル
ボン酸、α−ハイドロムコン酸、β−ハイドロムコン
酸、α−ブチル−α−エチルグルタル酸、α,β−ジエ
チルサクシン酸など)またはそれらの無水物の少なくと
も1種とグリコール類(例えば、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,
2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、
1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノ
ナンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グ
リコール;ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、シク
ロヘキサン−1,4−ジオールなどの脂環族グリコー
ル;キシリレングリコールなどの芳香族グリコール;C
1〜C18のアルキルジエタノールアミンなどのアルキ
ルジアルカノールアミンなど)の少なくとも1種とを縮
重合させて得られるもので、例えば、ポリエチレンアジ
ペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレン
アジペートなどの縮合系ポリエステルポリオールなどが
挙げられる。
【0015】ポリラクトン系ポリオールとしては、例え
ば、前記ジオール類などを開始剤としてラクトンを開環
重合させて得られるポリラクトンジオール、ポリカプロ
ラクトンジオール、ポリメチルバレロラクトンジオール
などのラクトン系ポリエステルジオールなどが挙げられ
る。
【0016】ポリエーテル系ポリオールとしては、例え
ば、ポリテトラメチレングリコールエーテル、ポリエチ
レングリコールエーテル、ポリプロピレングリコールエ
ーテルなどのホモポリエーテルポリオールおよび異種の
アルキレンオキサイドを共重合したコポリエーテルポリ
オールなどが挙げられる。ポリカーボネート系ポリオー
ルとしては、例えば、ポリ−1,6−ヘキサンカーボネ
ートジオール、ポリ−1,4−ブチレンカーボネートジ
オールなどが挙げられる。
【0017】高分子ポリオールの中では、特にポリエー
テル系ポリオールが、それを前記のエステル変性ポリシ
ロキサンポリオールと組合せて使用することで、あらゆ
る特性に優れたゴルフボールのカバー材として好適なシ
リコーン変性熱可塑性ポリウレタンを生成するので好ま
しい。この場合、エステル変性ポリシロキサンポリオー
ルは、ポリシロキサン成分の含有量が30〜80重量%
のものが好ましく、更に好ましくは40〜70重量%の
ものである。又、ポリエーテル系ポリオールの使用割合
は、エステル変性ポリシロキサンポリオール100重量
部に対して30〜200重量部の割合が好ましく、更に
好ましくは50〜150重量部の割合である。
【0018】本発明で使用する鎖伸長剤は、特に限定さ
れず、従来公知の多価アルコール類やアミン類がいずれ
も使用できるが、平均分子量が250以下の2価アルコ
ールが好ましい。例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−プ
ロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−
ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール;
ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、シクロヘキサン
−1,4−ジオールなどの脂環族グリコール;キシリレ
ングリコールなどの芳香族グリコールなどが挙げられ
る。
【0019】本発明で使用するポリイソシアネートとし
ては、従来公知のポリイソシアネートがいずれも使用で
き、特に限定されない。例えば、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエス
テルジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、イ
ソプロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、1,5−オクチレンジイソシアネート、ダイマー酸
ジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート;4,
4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート(IPDI)、水添トリレンジ
イソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネー
ト、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4′−ジ
イソシアネートなどの脂環族イソシアネート;2,4−
もしくは2,6−トリレンジイソシアネート(TD
I)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート(XDI)、トリフェニルメ
タントリイソシアネート、トリス(4−フェニルイソシ
アネート)チオホスフェート、トリジンジイソシアネー
ト、p-フェニレンジイソシアネート、ジフェニルエーテ
ルジイソシアネート、ジフェニルスルホンジイソシアネ
ート等の芳香族イソシアネートなどが挙げられる。
【0020】上記の各成分を反応させることによって本
発明のシリコーン変性熱可塑性ポリウレタンが得られる
が、製造方法としては従来公知のポリウレタンの製造方
法が使用でき、特に限定されない。各成分の好ましい使
用割合は下記の通りである。全活性水素含有成分および
鎖伸長剤との合計とポリイソシアネートの比は、NCO
/活性水素含有基(OHなど)の当量比で0.95〜
1.10であることが好ましい。また、鎖伸長剤の使用
量は特に限定されないが、全活性水素含有成分中5〜3
0重量%の範囲であることが好ましい。
【0021】活性水素含有ポリシロキサンは、ポリウレ
タン中のポリシロキサン成分(セグメント)の含有量が
4〜80重量%となる量で使用され、好ましくは4〜6
0重量%、更に好ましくは4〜50重量%となる量であ
る。ポリウレタン中のポリシロキサン成分の含有量が4
重量%未満では反発弾性率の温度による変化が大きく、
80重量%を超えると強度特性が低下する。
【0022】本発明のシリコーン変性熱可塑性ポリウレ
タンは、0℃および23℃での反発弾性率率が、それぞ
れ50〜90%であるものが好ましい。0℃での反発弾
性率が50%未満では、ゴルフボールの飛びが悪く、9
0%を超えるものは合成が困難である。また、本発明の
シリコーン変性熱可塑性ポリウレタンは、反発弾性率
(Rb)が、0℃での反発弾性率に対する23℃での反
発弾性率の比〔Rb(23℃)/Rb(0℃)〕が1.
5以下のものが望ましい。1.5を超えると、外気温が
高いときと低いときで、ボールの飛距離、打球感が大き
く異なってしまう。さらに、本発明のシリコーン変性熱
可塑性ポリウレタンのJIS K7311に従って測定
した硬度は、JIS A60〜JIS D80の範囲の
ものが好ましい。
【0023】本発明のシリコーン変性熱可塑性ポリウレ
タンは、マルチピースゴルフのカバー材して使用される
が、コアと中間層とカバーからなるマルチピースゴルフ
ボールの中間層形成用材料としても使用することができ
る。本発明のシリコーン変性熱可塑性ポリウレタンをカ
バー用材料として使用する場合には、このポリウレタン
を主成分とし、必要により他のポリマー成分を併用し、
カバー形成材に従来から使用される着色剤、酸化防止
剤、紫外線防止剤、離型剤などの添加剤を配合した成形
用組成物として使用される。
【0024】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
更に具体的に説明する。尚、文中の「部」または「%」
は、特に断りのない限り重量基準である。
【0025】実施例1 数平均分子量3200の下記構造のアルコール変性ポリ
シロキサンオイル(KF−6002:信越化学工業社
製)とε−カプロラクトンを共重合して得られる数平均
分子量5200でポリシロキサン分が60%のエステル
変性ポリシロキサンポリオール(以下ではS1と称す
る)1000部と、数平均分子量1700のポリテトラ
メチレンエーテルグリコール1080部に、1,4−ブ
タンジオール324部及び4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート1150部を均一に撹拌し、トレー中
に注入して100℃で反応させた。得られた反応生成物
を粉砕後、押出機を用いて200〜230℃でペレット
化し、シリコーン変性熱可塑性ポリウレタン(U1)の
ペレットを得た。
【0026】実施例2 実施例1で使用したエステル変成ポリシロキサンポリオ
ール(S1)1000部と数平均分子量3200のアル
コール変性ポリシロキサンオイル(KF−6002:信
越化学工業社製)100部に、1,4−ブタンジオール
181部及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート581部を均一に撹拌し、トレー中に注入して10
0℃で反応させ、実施例1と同様にしてペレット化した
シリコーン変性熱可塑性ポリウレタン(U2)を得た。
【0027】実施例3 実施例1で使用したエステル変成ポリシロキサンポリオ
ール(S1)1000部と数平均分子量3200のアル
コール変性ポリシロキサンオイル(KF−6002:信
越化学工業社製)700部に、1,4−ブタンジオール
280部及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート914部を均一に撹拌し、トレー中に注入して10
0℃で反応させ、実施例1と同様にしてペレット化シリ
コーン変性熱可塑性ポリウレタン(U3)を得た。
【0028】実施例4 数平均分子量2000の下記構造のカルボキシル変性ポ
リシロキサンオイル(X−22−162A:信越化学工
業社製)と1,4−ブタンジオールを脱水縮合重合して
得られる数平均分子量3000でポリシロキサン分が6
5%のエステル変性ポリシロキサンポリオール1000
部と、数平均分子量3200のヘキサメチレンアジペー
トポリオール1800部に、1,4−ブタンジオール4
36部及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト1620部を均一に撹拌し、トレー中に注入して10
0℃で反応させ、実施例1と同様にしてペレット化シリ
コーン変性熱可塑性ポリウレタン(U4)を得た。
【0029】実施例5 実施例1で使用したエステル変性ポリシロキサンポリオ
ール(S1)1000部と、数平均分子量1000のポ
リテトラメチレンエーテルグリコール720部、1,4
−ブタンジオール290部および4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート1056部を100℃で反応さ
せ、実施例1と同様にしてペレット化シリコーン変性熱
可塑性ポリウレタン(U5)を得た。
【0030】実施例6 実施例1で使用したエステル変性ポリシロキサンポリオ
ール(S1)1000部と、数平均分子量1300のポ
リテトラメチレンエーテルグリコール1820部、1,
4−ブタンジオール401部および4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート1557部を100℃で反応
させ、実施例1と同様にしてペレット化シリコーン変性
熱可塑性ポリウレタン(U6)を得た。
【0031】比較例1 数平均分子量1700のポリテトラメチレンエーテルグ
リコール1000部に、1,4−ブタンジオール151
部及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート5
89部を均一に撹拌し、トレー中に注入して100℃で
反応させ、実施例1と同様にしてペレット化熱可塑性ポ
リウレタン(U7)を得た。。
【0032】比較例2 数平均分子量3200のヘキサメチレンアジペートポリ
オール1000部に、1,4−ブタンジオール151部
及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート51
8部を均一に撹拌し、トレー中に注入して100℃で反
応させ、実施例1と同様にしてペレット化熱可塑性ポリ
ウレタン(U8)を得た。
【0033】〔シリコーン変性熱可塑性ポリウレタンの
物性評価〕上記の実施例1〜6及び比較例1〜2のシリ
コーン変性熱可塑性ポリウレタンを射出成形機又は押出
成形機を用いて試験片に加工し、JIS K7311に
準じて機械的特性を測定した。流動開始点及び溶融粘度
は、JIS K7311に従い、高化式フローテスター
にて1mm(径)×10mm(長さ)のノズル、荷重5
0kgf/cm2、昇温速度3℃/分の条件で測定し
た。動的粘弾性は、固体粘弾性測定装置(セイコーイン
ストルメンツ社製EXSTAR6000 DMS)を用い、0.4mm
厚さのシートを、周波数30Hz、昇温速度5℃/分、
振幅20μmの条件で測定した。反発弾性率は、JIS
K7311に従い、リュプケ式試験装置を用いて測定
した。以上の測定結果を表1及び2に示す。
【0034】
【0035】
【0036】表1の結果から、実施例1〜6のポリシロ
キサン成分を最も好ましい範囲の4〜80%で含むシリ
コーン変性熱可塑性ポリウレタン(U1〜U6)では、
反発弾性率は、0℃および23℃で50〜90%である
とともに、23℃での反発弾性率が0℃での反発弾性率
の1.5倍以下であり、外気温の変化に影響されない高
反発弾性値を有しており、ゴルフボールのカバー材とし
て適切であることが分かる。一方、比較例1及び2のポ
リシロキサン成分を含まない熱可塑性ポリウレタン(U
7、U8)では、0℃での反発弾性率が50%以下であ
ると共に、23℃での反発弾性率が0℃における反発弾
性率の1.5倍以上であって、外気温の変化に反発弾性
率が大きく影響を受け、ゴルフボールのカバー材として
不適切であることが分かる。
【0037】
【発明の効果】以上の本発明によれば、ゴルフボールの
カバー材に用いられる、外気温に左右されず(温度変化
にもよらず)、反発弾性の高い成形材料であるシリコー
ン変性熱可塑性ポリウレタンが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 進 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 泰之 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 高橋 伸 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 Fターム(参考) 4J034 BA08 CA03 CA04 CB02 CB03 CC02 CC03 CC12 CC26 DA01 DB03 DB04 DC12 DF01 DF02 DF12 DF16 DF17 DF20 DF21 DG03 DG04 DG06 DG09 DM01 DM12 DM13 HA01 HA06 HA07 HA08 HC02 HC03 HC11 HC12 HC17 HC22 HC46 HC52 HC54 HC63 HC64 HC66 HC67 HC68 HC70 HC71 HC73 JA02 QB14 QC10 QD04 RA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性水素含有ポリシロキサン、鎖伸長
    剤、およびポリイソシアネートを反応させて得られ、ポ
    リウレタン中に上記ポリシロキサン成分を4〜80重量
    %含有することを特徴とするゴルフボールのカバー材用
    シリコーン変性熱可塑性ポリウレタン。
  2. 【請求項2】 活性水素含有ポリシロキサンがポリシロ
    キサンポリオールである請求項1に記載のゴルフボール
    のカバー材用シリコーン変性熱可塑性ポリウレタン。
  3. 【請求項3】 更に、高分子ポリオールを反応させる請
    求項1または2に記載のゴルフボールのカバー材用シリ
    コーン変性熱可塑性ポリウレタン。
  4. 【請求項4】 ポリシロキサンポリオールが、エステル
    変性ポリシロキサンポリオールである請求項2に記載の
    ゴルフボールのカバー材用シリコーン変性熱可塑性ポリ
    ウレタン。
  5. 【請求項5】 0℃および23℃での反発弾性率が、5
    0〜90%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    ゴルフボールのカバー材用シリコーン変性熱可塑性ポリ
    ウレタン。
  6. 【請求項6】 23℃での反発弾性率が0℃における反
    発弾性率の1.5倍以下である請求項1〜5のいずれか
    1項に記載のゴルフボールのカバー材用シリコーン変性
    熱可塑性ポリウレタン。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴ
    ルフボールのカバー材用シリコーン変性熱可塑性ポリウ
    レタンをポリマー成分として含有することを特徴とする
    ゴルフボールのカバー成形用組成物。
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