JP2003158373A - 多層回路基板の製造方法 - Google Patents

多層回路基板の製造方法

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JP2003158373A
JP2003158373A JP2002217513A JP2002217513A JP2003158373A JP 2003158373 A JP2003158373 A JP 2003158373A JP 2002217513 A JP2002217513 A JP 2002217513A JP 2002217513 A JP2002217513 A JP 2002217513A JP 2003158373 A JP2003158373 A JP 2003158373A
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功一 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターン密着性に優れた多層回路基板を得
る。 【解決手段】 最外層が導電体回路層1である内層基板
上に、絶縁性重合体と硬化剤とを含有する硬化性組成物
を用いて、未硬化又は半硬化の樹脂層を形成した(工程
A)後、当該樹脂層表面に、金属に配位可能な構造を有
する化合物を接触させ(工程B)、次いで当該成形体を
硬化させて電気絶縁層bを形成し(工程C)、この電気
絶縁層bの表面に金属薄膜層を形成し(工程D)、その
後、当該金属薄膜層を含む導電体回路層2を形成する
(工程E)多層回路基板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層回路基板の製
造方法に関し、より詳しくはパターン密着性に優れた多
層回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、多機能化に伴って、
電子機器に用いられている回路基板にも、より高密度化
が要求されるようになってきている。回路基板を高密度
化するためには、回路基板を多層化するのが一般的であ
る。多層回路基板は、通常、最外層に導電体回路層1が
形成された内層基板の表面に、電気絶縁層bを積層し、
当該電気絶縁層の上に導電体回路層2を形成することに
よって得られ、さらに必要に応じて電気絶縁層と導電体
回路とを数段積層することもできる。
【0003】こうした多層回路基板においては、回路基
板の寿命を確保するため、電気絶縁層と、その上に形成
する導電体回路パターンとの密着性(パターン密着性)
が重要となっている。パターン密着性を得る方法とし
て、特開平11−23649号公報、特開平11−28
6562号公報、特許第2877110号公報などで開
示されたように電気絶縁層を粗化する方法が広く採用さ
れている。また、更なる密着性の改良を求め、粗化後の
電気絶縁層上に、ゴムや樹脂などの高分子成分を含有す
る無電解めっき用接着剤を塗布することが検討されてい
る(特開2001−192844号公報、特開2001
−123137号公報、特開平11−4069号公報な
ど)。しかしながら、こうした電気絶縁層が形成された
後の処理によっては、温度や湿度の変化のある場合に十
分なパターン密着性が必ずしも得られず、層間剥離が生
じて回路基板の寿命を短くすることがあった。また特開
2001−160689号公報では、電気絶縁層の上に
導電体回路が形成された基板に、チオール化合物層を積
層し、その上に、更に脂環式オレフィン重合体を含有す
る電気絶縁層を形成することで内層基板上とその上に形
成された電気絶縁層との密着性を確保し、層間剥離を抑
制することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らが、特開2001−160689号公報の方法で得
た多層基板を詳細に検討したところ、確かに層間剥離は
認められないものの、電気絶縁層と導電体回路の界面に
おける密着性が不十分であることが判った。かかる従来
技術の下、本発明者らは、電気絶縁層と導電体回路の界
面でも高い密着性を示し、また温度や湿度の変化のある
場合により高いパターン密着性を保持する多層回路基板
を得るべく鋭意研究をした結果、絶縁性重合体と硬化剤
とを含有する硬化性組成物を用いて、未効果又は半硬化
の樹脂層を形成し、その表面を特定の化合物で表面処理
した後、当該樹脂層を硬化して電気絶縁層を形成するこ
とにより、上記目的が達成されることを見いだし、本発
明を完成するに到った。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、最外層が導電体回路層1である内層基板上に、絶縁
性重合体と硬化剤とを含有する硬化性組成物を用いて、
未硬化又は半硬化の樹脂層を形成した(工程A)後、当
該樹脂層表面に、金属に配位可能な構造を有する化合物
を接触させ(工程B)、次いで当該成形体を硬化させて
電気絶縁層bを形成し(工程C)、この電気絶縁層bの
表面に金属薄膜層を形成し(工程D)、その後、当該金
属薄膜層を含む導電体回路層2を形成する(工程E)多
層回路基板の製造方法が提供され、また当該方法により
製造された多層回路基板が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の多層回路基板の製造方法
は、次の5つの工程を有する。 (工程A)最外層が導電体回路層1である内層基板上
に、絶縁性重合体と硬化剤とを含有する硬化性組成物を
用いて、未硬化又は半硬化の樹脂層を形成する。 (工程B)当該樹脂層表面に、金属に配位可能な構造を
有する化合物を接触させる。 (工程C)金属に配位可能な構造を有する化合物と接触
させた後の成形体を硬化させて電気絶縁層bを形成す
る。 (工程D)電気絶縁層bの表面に金属薄膜層を形成す
る。 (工程E)当該電気絶縁層bの上に金属薄膜層を含む導
電体回路層2を形成する。(工程D)の後、(工程E)
の前に、次の(工程D’)を採用することにより、電気
絶縁層bの表面が実質的に粗化されていなくても、より
高い密着性が得ることができる。 (工程D’)金属薄膜層を加圧条件下で、加熱処理す
る。各工程について、以下に詳述する。
【0007】(工程A)本発明の(工程A)で用いる内
層基板は、最外層が導電体回路層1である内層基板であ
り、通常、電気絶縁層aの表面に導電体回路層1が形成
されたものである。このような内層基板の具体例とし
て、プリント配線基板、シリコンウェハー基板などの、
電気絶縁層aと、その表面に形成された導電体回路層1
とからなる基板が挙げられる。内層基板の厚みは、通常
50μm〜2mm、好ましくは60μm〜1.6mm、
より好ましくは100μm〜1mmである。
【0008】内層基板を構成する電気絶縁層aは電気絶
縁性を有する絶縁性重合体を主成分としてなる。絶縁性
重合体は特に制限されず、例えば、脂環式オレフィン重
合体、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、(メタ)アクリ
ル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、トリアジン樹脂、芳
香族ポリエーテル重合体、シアネートエステル重合体、
ポリイミドなどが挙げられる。通常、これらの絶縁性重
合体と硬化剤とを含有する硬化性組成物を硬化して電気
絶縁層aを得る。また、内層基板は、ガラス繊維、樹脂
繊維などを強度向上のために含有させたものであっても
よい。内層基板を構成する導電体回路層1の材料は、通
常、導電性金属である。
【0009】この内層基板上に、絶縁性重合体と硬化剤
とを含有する硬化性組成物を用いて、未硬化又は半硬化
の樹脂層を形成する。ここで未硬化の樹脂層とは、樹脂
層を構成する絶縁性重合体が溶解可能な溶剤に、実質的
に樹脂層全部が溶解可能な状態のものである。半硬化の
樹脂層とは、加熱によって更に硬化しうる程度に硬化さ
れた状態のものであり、好ましくは、樹脂層を構成して
いる絶縁性重合体が溶解可能な溶剤に一部が溶解する状
態のものであるか、当該溶剤中に樹脂層を24時間浸漬
した時の体積の膨潤率が、浸漬前の200%以上のもの
である。
【0010】内層基板上の樹脂層を形成する方法に格別
な制限はないが、内層基板の当該導電体回路層1と接す
るように、絶縁性重合体と硬化剤とを含有する硬化性組
成物のフィルム状又はシート状成形体を貼り合わせて樹
脂層を形成する(工程A1)方法や、内層基板上に絶縁
性重合体と硬化剤とを含有する硬化性組成物を塗布し、
乾燥させて、未硬化又は半硬化の樹脂層を形成する(工
程A2)方法が挙げられる。樹脂層を硬化して得られる
電気絶縁層b上に形成する金属薄膜層との密着性の面内
均一性が高い点から(工程A1)によって樹脂層を形成
させる方が好ましい。
【0011】(工程A1)によって樹脂層を形成する場
合、導電体回路層1が形成された内層基板と電気絶縁層
bとの密着力を向上させるために、硬化性組成物のフィ
ルム状又はシート状成形体を貼り合わせる前に、導電体
回路層1が形成された内層基板の表面を前処理すること
が好ましい。前処理としては、アルカリ性亜塩素酸ナト
リウム水溶液や過マンガン酸等を内層基板表面に接触さ
せて表面を粗化する方法、アルカリ性過硫酸カリウム水
溶液、硫化カリウム−塩化アンモニウム水溶液等により
表面を酸化した後に還元する方法、及び内層基板の導電
体回路部分にめっきを析出させ、粗化する方法、チオー
ル化合物やシラン化合物などによりプライマー層を形成
する方法等が挙げられる。なかでも2−ジ−n−ブチル
アミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなどの
チオール化合物を用いたプライマー層を形成する方法
は、導電体回路が銅である場合に、銅の腐食がなく、高
い密着性が得られる点で好適である。
【0012】樹脂層を形成するのに用いる硬化性組成物
を構成する絶縁性重合体は、電気絶縁性を有するもので
あれば制限されず、例えばエポキシ樹脂、マレイミド樹
脂、(メタ)アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、
トリアジン樹脂、脂環式オレフィン重合体、芳香族ポリ
エーテル重合体、ベンゾシクロブテン重合体、シアネー
トエステル重合体、ポリイミドなどが挙げられる。これ
らの中でも、脂環式オレフィン重合体、芳香族ポリエー
テル重合体、ベンゾシクロブテン重合体、シアネートエ
ステル重合体又はポリイミドが好ましく、脂環式オレフ
ィン重合体又は芳香族ポリエーテル重合体が特に好まし
く、脂環式オレフィン重合体がとりわけ好ましい。これ
らの重合体の他に、液晶ポリマーも好ましい絶縁性重合
体として用いることができる。液晶ポリマーとしては、
芳香族または脂肪族ジヒドロキシ化合物の重合体、芳香
族または脂肪族ジカルボン酸の重合体、芳香族ヒドロキ
シカルボン酸の重合体、芳香族ジアミン、芳香族ヒドロ
キシアミンまたは芳香族アミノカルボン酸の重合体など
が例示される。
【0013】絶縁性重合体の重量平均分子量に格別な制
限はないが、通常10,000〜1,000,000、
好ましくは50,000〜500,000である。後の
工程Dで無電解めっき処理を行う際、その前処理による
電気絶縁層bの粗化が抑制される点から、重量平均分子
量Mwが10,000〜1,000,000である重合
体が、硬化性組成物に含まれる絶縁性重合体成分100
重量部中、20重量部以上、好ましくは30重量部以上
100重量部以下の割合で存在するのが望ましい。重量
平均分子量Mwが10,000〜1,000,000、
好ましくは50,000〜500,000である重合体
以外の絶縁性重合体として、重量平均分子量Mwが当該
範囲の下限未満である重合体や重量平均分子量Mwが当
該範囲の上限を超過する重合体を併用することも可能で
ある。本発明において、重量平均分子量Mwは、ゲル・
パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で測
定されるポリスチレン又はポリイソプレン換算の重量平
均分子量である。
【0014】脂環式オレフィン重合体は、脂環式構造を
有する不飽和炭化水素の重合体である。脂環式構造とし
ては、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造などが
挙げられるが、機械的強度や耐熱性などの観点から、シ
クロアルカン構造が好ましい。また、脂環式構造として
は、単環、多環(縮合多環、橋架け環、これらの組み合
わせ多環など)のいずれであっても良い。脂環式構造を
構成する炭素原子数に格別な制限はないが、通常4〜3
0個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15
個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形
性の諸特性が高度にバランスされ好適である。また、本
発明で使用される脂環式オレフィン重合体は、硬化剤と
の組み合わせで熱硬化性を示すものが好ましい。
【0015】脂環式オレフィン重合体は、極性基を有す
るものが好ましい。極性基としては、ヒドロキシル基、
カルボキシル基、アルコキシル基、エポキシ基、グリシ
ジル基、オキシカルボニル基、カルボニル基、アミノ
基、エステル基、カルボン酸無水物基などが挙げられ、
特に、カルボキシル基又はカルボン酸無水物基が好適で
ある。
【0016】脂環式オレフィン重合体は、通常、脂環式
オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして必要に応
じて不飽和結合部分を水素化することによって、或いは
芳香族オレフィンを付加重合し、そして当該重合体の芳
香環部分を水素化することによって得られる。また、極
性基を有する脂環式オレフィン重合体は、例えば、1)
前記脂環式オレフィン重合体に極性基を変性反応により
導入することによって、2)極性基を含有する単量体を
共重合成分として共重合することによって、あるいは
3)エステル基などの極性基を含有する単量体を共重合
成分として共重合した後、エステル基などを加水分解す
ることによって得られる。
【0017】脂環式オレフィン重合体を得るために使用
される脂環式オレフィンとしては、ビシクロ[2.2.
1]−ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5
−メチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプ
ト−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]−
ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.
1]−ヘプト−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−オクチル−ビ
シクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−オクタ
デシル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、
5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2
−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]−ヘ
プト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]
−ヘプト−2−エン、
【0018】5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]
−ヘプト−2−エン、5−メトキシ−カルボニル−ビシ
クロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−シアノ−
ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−メチ
ル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]
−ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシク
ロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.
2.1]−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネ
イト、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−5−エニル−
2−メチルオクタネイト、
【0019】ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチ
ルビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,6
−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ[2.2.1]−
ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピルビシ
クロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,6−ジカ
ルボキシ−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン−5,
6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシク
ロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキ
シル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5
−シクロヘキセニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト
−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]−
ヘプト−2−エン、
【0020】トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ
−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,7
−ジエン、トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデ
カ−3,8−ジエン、トリシクロ[4.4.0.12,
]ウンデカ−3−エン、テトラシクロ[7.4.0.
10,13.02,7]−トリデカ−2,4,6−1
1−テトラエン(別名:1,4−メタノ−1,4,4
a,9a−テトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ
[8.4.0.111 ,14.03,8]−テトラデカ
−3,5,7,12,11−テトラエン(別名:1,4
−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒ
ドロアントラセン)、
【0021】テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロ
ドデセン)、8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.
2, .17,10]−ドデカ−3−エン、8−エチ
ル−テトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ド
デカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、
8−ビニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデ
カ−3−エン、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ
[4.4.0.12, .17,10]−ドデカ−3−
エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−
3−エン、8−ヒドロキシメチル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、
8−カルボキシ−テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17, 10]−ドデカ−3−エン、
【0022】8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−ドデカ−3−エン、8−シクロ
ヘキセニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エン、8−フェニル−テトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ
−3−エン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.0
2,7.09,13]ペンタデカ−3,10−ジエン、
ペンタシクロ[7.4.0.13,6.110,13
2,7]−ペンタデカ−4,11−ジエンのごときノ
ルボルネン系単量体;
【0023】シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘ
キセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチル
シクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シク
ロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テ
トラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロ
ヘプテンのごとき単環のシクロアルケン;ビニルシクロ
ヘキセンやビニルシクロヘキサンのごときビニル系脂環
式炭化水素系単量体;シクロペンタジエン、シクロヘキ
サジエンのごとき脂環式共役ジエン系モノマー;などが
挙げられる。
【0024】芳香族オレフィンとしては、スチレン、α
−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられ
る。
【0025】脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフ
ィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
【0026】脂環式オレフィン重合体は、前記脂環式オ
レフィン及び/又は芳香族オレフィンと、これら共重合
可能な単量体とを共重合して得られるものであってもよ
い。脂環式オレフィン又は芳香族オレフィンと共重合可
能な単量体としては、エチレン;プロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブ
テン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−
ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−
ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、
3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセ
ン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセ
ン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数3
〜20のα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−
メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−
ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエ
ン;等が挙げられる。これらの単量体は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。
【0027】脂環式オレフィンや芳香族オレフィンの重
合方法、及び必要に応じて行われる水素添加の方法は、
格別な制限はなく、公知の方法に従って行うことができ
る。
【0028】脂環式オレフィン重合体の具体例として
は、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素添
加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネ
ン系単量体とビニル化合物との付加重合体、単環シクロ
アルケン重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビニル系脂
環式炭化水素重合体及びその水素添加物、芳香族オレフ
ィン重合体の芳香環水素添加物などが挙げられる。これ
らの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びそ
の水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノ
ルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、芳
香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物が好ましく、
特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素添加物が
好ましい。前記の脂環式オレフィン重合体は、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。なお、脂環式オレフィン重合体のなかでも、特
に好ましい重合体であるノルボルネン系単量体の開環重
合体及びその水素添加物は、その構造の違いから、C
2nで表されるオレフィンを共重合して得られるポリ
オレフィン樹脂とは異種のポリマーに分類されるもので
ある。
【0029】脂環式オレフィン重合体の重量平均分子量
を調整する方法は常法に従えば良く、例えば、チタン系
又はタングステン系触媒を用いた脂環式オレフィンの開
環重合に際して、ビニル化合物又はジエン化合物のよう
な分子量調整剤を、単量体全量に対して0.1〜10モ
ル%程度を添加する方法が挙げられる。このとき分子量
調整剤の量を少な目に用いると比較的高いMwの重合体
が得られ、多めに用いると比較的低いMwの重合体が得
られる。分子量調整剤として用いるビニル化合物として
は、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテンなどのα−オレフィン化合物;スチレン、ビニル
トルエンなどのスチレン化合物;エチルビニルエーテ
ル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエー
テルなどのエーテル化合物;アリルクロライドなどのハ
ロゲン含有ビニル化合物;酢酸アリル、アリルアルコー
ル、グリシジルメタクリレートなどの酸素含有ビニル化
合物;アクリルアミドなどの窒素含有ビニル化合物;な
どが挙げられる。ジエン化合物としては、1,4−ペン
タジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエ
ン、2−メチル−1,4−ペンタジエン、2,5−ジメ
チル−1,5−ヘキサジエンなどの非共役ジエン化合
物;1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジ
エン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3
−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどの共役ジエ
ン化合物;が挙げられる。
【0030】脂環式オレフィン重合体のガラス転移温度
は、使用目的に応じて適宜選択できるが、通常50℃以
上、好ましくは70℃以上、より好ましくは100℃以
上、最も好ましくは125℃以上である。
【0031】本発明に用いる硬化剤に格別な限定はな
く、例えば、イオン性硬化剤、ラジカル性硬化剤又はイ
オン性とラジカル性とを兼ね備えた硬化剤等が用いられ
る。たとえば、1−アリル−3,5−ジグリシジルイソ
シアヌレート、1,3−ジアリル−5−グリシジルイソ
シアヌレートのごときアリル基とエポキシ基とを含有す
るハロゲン不含のイソシアヌレート系硬化剤などの窒素
系硬化剤;ビスフェノールAビス(エチレングリコール
グリシジルエーテル)エーテル、ビスフェノールAビス
(ジエチレングリコールグリシジルエーテル)エーテ
ル、ビスフェノールAビス(トリエチレングリコールグ
リシジルエーテル)エーテル、ビスフェノールAビス
(プロピレングリコールグリシジルエーテル)エーテル
などのビスフェノールA系グリシジルエーテル型エポキ
シ化合物のようなグリシジルエーテル型エポキシ化合
物、脂環式エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポ
キシ化合物などの多価エポキシ化合物;酸無水物やジカ
ルボン酸化合物などのジカルボン酸誘導体;ジオール化
合物、トリオール化合物、多価フェノール化合物などの
ポリオール化合物;等の硬化剤があげられる。これらの
中でも、多価エポキシ化合物が好ましく、特に耐クラッ
ク性を高める観点からグリシジルエーテル型エポキシ化
合物が好ましい。
【0032】脂環式オレフィン重合体と硬化剤との硬化
反応を促進させるために、硬化促進剤や硬化助剤を使用
することもできる。硬化剤が、例えば多価エポキシ化合
物の場合には、硬化促進剤として第3級アミン系化合物
や三弗化ホウ素錯化合物などが好適である。なかでも、
第3級アミン系化合物を使用すると、微細配線に対する
積層性、絶縁抵抗性、耐熱性、耐薬品性が向上する。
【0033】第3級アミン系化合物の具体例としては、
ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、トリ
エチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミ
ン、ジメチルホルムアミドなどの鎖状3級アミン化合
物;ピラゾール類、ピリジン類、ピラジン類、ピリミジ
ン類、インダゾール類、キノリン類、イソキノリン類、
イミダゾール類、トリアゾール類などの化合物が挙げら
れる。これらの中でも、イミダゾール類、特に置換基を
有する置換イミダゾール化合物が好ましい。
【0034】置換イミダゾール化合物の具体例として
は、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチル
イミダゾール、ビス−2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール、1−メチル−2−エチルイミダゾール、2−イソ
プロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾー
ル、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのアルキル置換
イミダゾール化合物;2−フェニルイミダゾール、2−
フェニル−4−メチルイミダゾール,1−ベンジル−2
−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチルイミ
ダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、
ベンズイミダゾール、2−エチル−4−メチル−1−
(2’−シアノエチル)イミダゾール、2−エチル−4
−メチル−1−[2’−(3”,5”−ジアミノトリア
ジニル)エチル]イミダゾールなどのアリール基やアラ
ルキル基などの環構造を含有する炭化水素基で置換され
たイミダゾール化合物などが挙げられる。これらの中で
も、環構造含有の置換基を有するイミダゾールが脂環式
オレフィン重合体との相溶性の観点から好ましく、特
に、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾールが好まし
い。
【0035】硬化促進剤は、単独で、あるいは2種以上
を組み合わせて用いられる。硬化促進剤の配合量は、使
用目的に応じて適宜選択されるが、絶縁性重合体100
重量部に対して、通常0.001〜30重量部、好まし
くは0.01〜10重量部、より好ましくは0.03〜
5重量部である。
【0036】硬化助剤としては、例えば、キノンジオキ
シム、ベンゾキノンジオキシム、p−ニトロソフェノー
ル等のオキシム・ニトロソ系硬化助剤;N,N−m−フ
ェニレンビスマレイミド等のマレイミド系硬化助剤;ジ
アリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレート等のアリル系硬化助剤;エチレング
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート等のメタクリレート系硬化助剤;ビニ
ルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン
などのビニル系硬化助剤;1−ベンジル−2−フェニル
イミダゾールなどの第3級アミン系化合物等が挙げられ
る。この他、アリル基を有する硬化剤に対して硬化助剤
として機能する過酸化物を用いることもできる。
【0037】本発明に係る硬化性組成物には、所望に応
じて、その他の成分を配合することができる。例えば、
ビアホールやスルホールなどの孔を形成するときに使用
されるレーザ光線の波長領域に吸収を持つ化合物を配合
するのが良い。炭酸ガスレーザを用いる場合シリカなど
が用いられ、紫外線レーザ(例えばUV−YAGレーザ
など)を用いる場合、紫外線吸収剤が用いられる。レー
ザ光線の波長領域に吸収を持つ化合物を含有する組成物
を用いた場合にはレーザによる孔形成が容易で、スミア
の発生なども少なくなる。紫外線吸収剤の具体例として
は、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェ
ニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート
などのサリチル酸系化合物;2,4−ジヒドロキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノ
ン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−
スルホベンゾフェノン、ビス(2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾイルフェニル)メタンなどのベンゾフェノ
ン系化合物;
【0038】2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−ter
t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−ter
t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’
−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テト
ラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニ
ル]ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−
[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベ
ンジル)フェニル]ベンゾトリアゾールなどのベンゾト
リアゾール系化合物;2,4−ジ−tert−ブチルフ
ェニル−3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒ
ドロキシベンゾエートなどのベンゾエート系化合物;2
−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニル
アクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェ
ニルアクリレートなどのシアノアクリレート系化合物;
ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル4)
セバケートなどのヒンダードアミン系化合物;ニッケル
ビス(オクチルフェニル)サルファイド、[2,2’−
チオビス(4−tert−オクチルフェノラート)]−
n−ブチルアミンニッケルなどの有機金属化合物、酸化
亜鉛、酸化すず、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリ
カ、クレーなどの無機化合物などが挙げられる。これら
の中でも、ベンゾトリアゾール系化合物が環構造含有重
合体との相溶性や加熱硬化時の安定性に優れる点から好
ましい。紫外線吸収剤の量は、絶縁性重合体100重量
部に対して、通常0.1〜30重量部、好ましくは1〜
10重量部である。
【0039】このほか、難燃剤、軟質重合体、耐熱安定
剤、耐候安定剤、老化防止剤、レベリング剤、帯電防止
剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑
剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、乳剤、充
填剤などをその他の成分として用いることができる。そ
の配合割合は、本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択
される。
【0040】(工程A1)において用いる硬化性組成物
のフィルム状又はシート状成形物は、通常、硬化性組成
物を、溶液キャスト法や溶融キャスト法などにより成形
されたものである。溶液キャスト法により成形する場合
は、ワニスを支持体に塗布した後に、有機溶剤を乾燥除
去する。溶液キャスト法に使用する支持体として、樹脂
フィルム(キャリアフィルム)や金属箔などが挙げられ
る。樹脂フィルムとしては、通常、熱可塑性樹脂フィル
ムが用いられ、具体的には、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフ
ィルム、ポリカーボネイトフィルム、ポリエチレンナフ
タレートフィルム、ポリアリレートフィルム、ナイロン
フィルムなどが挙げられる。これら樹脂フィルムの中、
耐熱性や耐薬品性、積層後の剥離性などの観点からポリ
エチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタ
レートフィルムが好ましい。金属箔としては、例えば、
銅箔、アルミ箔、ニッケル箔、クロム箔、金箔、銀箔な
どが挙げられる。導電性が良好で安価である点から、銅
箔、特に電解銅箔や圧延銅箔が好適である。支持体の厚
さは特に制限されないが、作業性等の観点から、通常1
μm〜150μm、好ましくは2μm〜100μm、よ
り好ましくは3μm〜50μmである。
【0041】ワニスを得る方法に格別な制限はなく、例
えば、硬化性組成物を構成する各成分と有機溶媒とを混
合することにより得られる。各成分の混合方法は、常法
に従えばよく、例えば、攪拌子とマグネチックスターラ
ーを使用した攪拌、高速ホモジナイザー、ディスパージ
ョン、遊星攪拌機、二軸攪拌機、ボールミル、三本ロー
ルなどを使用した方法などで行うことができる。これら
を混合する際の温度は、硬化剤による反応が作業性に影
響を及ぼさない範囲であり、さらには安全性の点から混
合時に使用する有機溶剤の沸点以下が好ましい。
【0042】有機溶剤としては、例えば、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼンなどの芳
香族炭化水素系有機溶剤;n−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系有機溶剤;シ
クロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系
有機溶剤;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリク
ロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系有機溶剤;メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペ
ンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン系有機溶剤な
どを挙げることができる。これらの有機溶剤は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。
【0043】これら有機溶剤の中でも、微細配線への埋
め込み性に優れ、気泡等を生じさせないものとして、芳
香族炭化水素系有機溶剤や脂環式炭化水素系有機溶剤の
ような非極性有機溶剤とケトン系有機溶剤のような極性
有機溶剤とを混合した混合有機溶剤が好ましい。これら
の非極性有機溶剤と極性有機溶剤との混合比は適宜選択
できるが、重量比で、通常5:95〜95:5、好まし
くは10:90〜90:10、より好ましくは20:8
0〜80:20の範囲である。
【0044】有機溶剤の使用量は、厚みの制御や平坦性
向上などの目的に応じて適宜選択されるが、ワニスの固
形分濃度が、通常5〜70重量%、好ましくは10〜6
5重量%、より好ましくは20〜60重量%になる範囲
である。
【0045】塗布方法として、デイップコート、ロール
コート、カーテンコート、ダイコート、スリットコート
などの方法が挙げられる。また有機溶剤の除去乾燥の条
件は、有機溶剤の種類により適宜選択され、乾燥温度
は、通常20〜300℃、好ましくは30〜200℃で
あり、乾燥時間は、通常30秒〜1時間、好ましくは1
分〜30分である。
【0046】フィルム状又はシート状成形物の厚みは、
通常0.1〜150μm、好ましくは0.5〜100μ
m、より好ましくは1.0〜80μmである。なお、フ
ィルム又はシートを単独で得たい場合には、支持体上に
フィルム又はシートを形成した後、支持体から剥離す
る。
【0047】(工程A1)において、この硬化性組成物
のフィルム状又はシート状成形物を基板上に貼り合わせ
るには、通常、支持体付きのフィルム状又はシート状成
形物を、当該成形物が導電体回路層1に接するように重
ね合わせ、加圧ラミネータ、プレス、真空ラミネータ、
真空プレス、ロールラミネータなどの加圧機を使用して
加熱圧着(ラミネーション)して、基板表面と成形物と
の界面に、実質的な空隙が存在しないように両者を結合
させる。加熱圧着は、配線への埋め込み性を向上させ、
気泡等の発生を抑えるために真空下で行うのが好まし
い。加熱圧着時の温度は、通常30〜250℃、好まし
くは70〜200℃、圧着力は、通常10kPa〜20
MPa、好ましくは100kPa〜10MPa、圧着時
間は、通常30秒〜5時間、好ましくは1分〜3時間で
あり、通常100kPa〜1Pa、好ましくは40kP
a〜10Paに雰囲気を減圧する。
【0048】内層基板に貼り合わせる成形体は2以上で
あってもよく、例えば、電気絶縁層bの平坦性を向上さ
せる目的や、電気絶縁層の厚みを増す目的で、成形体が
貼り合わせられた内層基板に、当該成形体と接するよう
に別の成形体を貼り合わせてもよい。内層基板に複数の
成形体を貼り合わせて、成形体を積層する場合、次の
(工程B)で金属に配位可能な構造を有する化合物と接
触するのは、最後に積層した成形体表面となる。
【0049】(工程A2)によって樹脂層を形成する場
合、上述した硬化性組成物のワニスを、内層基板上に直
接塗布し、乾燥すればよい。塗布や乾燥の方法や条件な
どは、硬化性組成物のフィルム状又はシート状成形物を
形成するのと同様でよい。
【0050】(工程B)ここでは、工程Aで内層基板上
に形成された樹脂層表面に、金属に配位可能な構造を有
する化合物と接触させる。内層基板上に硬化性組成物の
フィルム状又はシート状成形体を貼り合わせて樹脂層を
形成するに際し、成形体として支持体付きのもの用いた
場合には、この支持体を剥がした後に、この(工程B)
を行う。金属に配位可能な構造を有する化合物(以下、
配位構造含有化合物ということがある)は、特に制限さ
れず、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、シアノ
基など金属に配位可能な官能基を有する化合物や金属と
の配位能を有する複素環化合物などの非共有電子対を有
する化合物が例示される。中でも窒素原子、酸素原子、
又は硫黄原子を含有する複素環化合物が特に好ましく、
とりわけ窒素原子を含有する複素環化合物が好ましい。
もちろんこうした複素環化合物は、更に金属に配位可能
な官能基をも有するものであってもよい。更に金属に配
位可能な官能基をも有する複素環化合物は、より高いパ
ターン密着性を与える点で好ましい。
【0051】酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含有する
複素環化合物としては、ピロール類、ピロリン類、ピロ
リジン類、ピラゾール類、ピラゾリン類、ピラゾリジン
類、イミダゾール類、イミダゾリン類、トリアゾール
類、テトラゾール類、ピリジン類、ピペリジン類、ピリ
ダジン類、ピリミジン類、ピラジン類、ピペラジン類、
トリアジン類、テトラジン類、インドール類、イソイン
ドール類、インダゾール類、プリン類、ノルハルマン
類、ペリミジン類、キノリン類、イソキノリン類、シノ
リン類、キノサリン類、キナゾリン類、ナフチリジン
類、プテリジン類、カルバゾール類、アクリジン類、フ
ェナジン類、フェナントリジン類、フェナントロリン
類、フラン類、ジオキソラン類、ピラン類、ジオキサン
類、ベンゾフラン類、イソベンゾフラン類、コルマリン
類、ジベンゾフラン類、フラボン類、トリチアン類、チ
オフェン類、ベンゾチオフェン類、イソベンゾチオフェ
ン類、ジチイン類、チアントレン類、チエノチオフェン
類、オキサゾール類、イソオキサゾール類、オキサジア
ゾール類、オキサジン類、モルフォリン類、チアゾール
類、イソチアゾール類、チアジアゾール類、チアジン
類、フェノチアジン類などが挙げられる。
【0052】これらの中でも硬化性組成物中の成分と反
応し、これらの化合物が次の工程で形成される電気絶縁
層bに強固に保持され、この後に形成される金属薄膜層
が剥離しにくい効果を有する点から、以下の化合物が好
ましい。イミダゾール類:イミダゾール;2−メルカプ
トイミダゾール、2−メルカプトメチルベンゾイミダゾ
ール、2−(2−メルカプトエチル)−ベンゾイミダゾ
ール、2−メルカプト−4−アザベンゾイミダゾール等
のチオール基を有するイミダゾール類;イミダゾール−
4−ジチオカルボン酸、2−メチルイミダゾール−4−
ジチオカルボン酸、2−エチルイミダゾール−4−ジチ
オカルボン酸、2−イソプロピルイミダゾール−4−ジ
チオカルボン酸、2−n−ブチルイミダゾール−4−ジ
チオカルボン酸、2−フェニルイミダゾール−4−ジチ
オカルボン酸、4−メチルイミダゾール−5−ジチオカ
ルボン酸、2−フェニル−4−メチルイミダゾール−5
−ジチオカルボン酸、2−エチルイミダゾール−4−ジ
チオカルボン酸、2−n−ウンデシルイミダゾール−4
−ジチオカルボン酸などのイミダゾールジチオカルボン
酸;イミダゾール−2−カルボン酸、イミダゾール−4
−カルボン酸、2−メチルイミダゾール−4−カルボン
酸、2−フェニルイミダゾール−4−カルボン酸、2−
メチル−4−メチルイミダゾール−5−カルボン酸、2
−(2−カルボキシエチル)−ベンゾイミダゾール、イ
ミダゾール−2−カルボキシアミド等のカルボキシル基
を有するイミダゾール類;1−(2−アミノエチル)−
2−メチルイミダゾール、1−(2−アミノエチル)−
2−エチルイミダゾール、2−アミノイミダゾールサル
フェート、2−(2−アミノエチル)−ベンゾイミダゾ
ールなどのアミノ基を有するイミダゾール類;2−シア
ノイミダゾール、4−シアノイミダゾール、4−メチル
−5−シアノイミダゾール、2−メチル−5−シアノイ
ミダゾール、2−フェニル−5−シアノイミダゾール、
4−シアノメチルイミダゾール、1−(2−シアノエチ
ル)−2−エチルイミダゾール、1−(2−シアノエチ
ル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2
−シアノエチル)−2−n−ウンデシルイミダゾール、
1−(2−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール
などのシアノ基を有するイミダゾール類;
【0053】2−メチルイミダゾール、2−エチルイミ
ダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プ
ロピルイミダゾール、2−n−ブチルイミダゾール、2
−フェニルイミダゾール、2−n−ウンデシルイミダゾ
ール、2−n−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジ
メチルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾ
ール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベ
ンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−
フェニルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2,
4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール、2−n−ブチル−4−メチルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−メチ
ルイミダゾール、2−n−ブチル−4−クロロ−5−ホ
ルミルイミダゾール、2−ホルミルイミダゾール、4−
ホルミルイミダゾール、2−メチル−4−ホルミルイミ
ダゾール、2−n−ブチル−4−ホルミルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−ホルミルイミダゾール、4−メ
チル−5−ホルミルイミダゾール、2−エチル−4−メ
チル−5−ホルミルイミダゾール、2−フェニル−4−
メチル−5−ホルミルイミダゾール、2−メチル−4,
5−ジホルミルイミダゾール、2−エチル−4,5−ジ
ホルミルイミダゾール、2−イソプロピル−4,5−ジ
ホルミルイミダゾール、2−n−プロピル−4,5−ジ
ホルミルイミダゾール、2−n−ブチル−4,5−ジホ
ルミルイミダゾール、2−n−ウンデシル−4,5−ジ
ホルミルイミダゾール、2−ニトロイミダゾール、1−
{2−ヒドロキシ−3−(3−トリメトキシシリルプロ
ピルオキシ)}プロピルイミダゾール、4−ヒドロキシ
メチルイミダゾールハイドロクロライド、2−ヒドロキ
シメチルイミダゾールハイドロクロライド、2−メチル
−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−エチ
ル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−イ
ソプロピル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾー
ル、2−n−プロピル−4,5−ジヒドロキシメチルイ
ミダゾール、2−n−ブチル−4,5−ジヒドロキシメ
チルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキ
シメチルイミダゾール、2−n−ウンデシル−4,5−
ジヒドロキシメチルイミダゾール、ベンゾイミダゾー
ル、ベンゾイミダゾール、2−ヒドロキシメチルベンゾ
イミダゾール、2−クロロメチルベンゾイミダゾール、
1−{3−(3−トリメトキシシリルプロピルオキシ)}
プロピルイミダゾール、4−チオカルバモイルイミダゾ
ール、2−メチル−4−チオカルバモイルイミダゾー
ル、4−メチル−5−チオカルバモイルイミダゾール、
2−エチル−4−メチル−5−チオカルバモイルイミダ
ゾール、2−フェニル−4−チオカルバモイルイミダゾ
ール、2−(2’−メチルイミダゾリル−4’)−ベン
ゾイミダゾール、2−(2’−フェニルイミダゾリル−
4’)−ベンゾイミダゾール、4−アザベンゾイミダゾ
ール、2−ヒドロキシ−4−アザベンゾイミダゾール、
2−ヒドロキシメチル−4−アザベンゾイミダゾールの
その他の基を有するイミダゾール類;等。
【0054】ピラゾール類:ピラゾール;4−カルボキ
シメチルピラゾール、5−カルボキシメチルピラゾー
ル、1−メチル−4−カルボキシメチルピラゾール、1
−イソプロピル−4−カルボキシメチルピラゾール、1
−ベンジル−4−カルボキシメチルピラゾール、1−メ
チル−5−カルボキシメチルピラゾール、1−イソプロ
ピル−5−カルボキシメチルピラゾール、1−ベンジル
−5−カルボキシメチルピラゾール、1,3−ジメチル
−4−カルボキシメチルピラゾール、1−イソプロピル
−3−メチル−4−カルボキシメチルピラゾール、1−
ベンジル−3−メチル−4−カルボキシメチルピラゾー
ル、1,3−ジメチル−5−カルボキシメチルピラゾー
ル、1−イソプロピル−3−メチル−5−カルボキシメ
チルピラゾール、1−ベンジル−3−メチル−5−カル
ボキシメチルピラゾール、1,5−ジメチル−4−カル
ボキシメチルピラゾール、1−メチル−4−カルボキシ
メチル−5−ヒドロキシピラゾール、1−メチル−4−
クロロ−5−カルボキシメチルピラゾール、1−メチル
−4,5−ジカルボキシメチルピラゾール、1−メチル
−4−アシノ−5−カルボキシメチルピラゾール、1−
メチル−4−カルボキシメチル−5−クロロピラゾー
ル、1−イソプロピル−4−カルボキシメチル−5−メ
チルピラゾール、1−イソプロピル−4−カルボキシメ
チル−5−ヒドロキシピラゾール、1−イソプロピル−
4−クロロ−5−カルボキシメチルピラゾール、1−イ
ソプロピル−4,5−ジカルボキシメチルピラゾール、
1−イソプロピル−4−ジカルボキシメチル−5−クロ
ロピラゾール、1−ベンジル−4−カルボキシメチル−
5−ヒドロキシピラゾール、1−ベンジル−4−カルボ
キシメチル−5−メチルピラゾール、1−ベンジル−4
−クロロ−5−カルボキシメチルピラゾール、1−ベン
ジル−4,5−ジカルボキシメチルピラゾール、1−ベ
ンジル−4−カルボキシメチル−5−クロロピラゾー
ル、3−メチル−4−カルボキシメチル−5−ヒドロキ
シピラゾール、3,5−ジメチル−4−カルボキシメチ
ルピラゾール、3−メチル−4−クロロ−5−カルボキ
シメチルピラゾール、3−メチル−4,5−ジカルボキ
シメチルピラゾール、3−メチル−4−ジカルボキシメ
チル−5−クロロピラゾール、1,3,5−トリメチル
−4−カルボキシメチルピラゾール、1−ベンジル−
3,5−ジメチル−4−カルボキシメチルピラゾール、
1,3−ジメチル−4−カルボキシメチル−5−ヒドロ
キシピラゾール、1,3−ジメチル−4−クロロ−5−
カルボキシメチルピラゾール、1,3−ジメチル−4,
5−ジカルボキシメチルピラゾールなどのカルボキシル
基を有するピラゾール類;
【0055】4−シアノピラゾール、1−メチル−4−
シアノピラゾール、1−イソプロピル−4−シアノピラ
ゾール、1−ベンジル−4−シアノピラゾール、1,3
−ジメチル−4−シアノピラゾール、1−イソプロピル
−3−メチル−4−シアノピラゾール、1−ベンジル−
3−メチル−4−シアノピラゾール、1,5−ジメチル
−4−シアノピラゾール、1−イソプロピル−4−シア
ノ−5−メチルピラゾール、1−イソプロピル−4−シ
アノ−5−ヒドロキシピラゾール、1−イソプロピル−
4−シアノ−5−クロロピラゾール、1−ベンジル−4
−シアノ−5−メチルピラゾール、1−ベンジル−4−
シアノ−5−ヒドロキシピラゾール、1−ベンジル−4
−シアノ−5−クロロピラゾール、3,5−ジメチル−
4−シアノピラゾール、3−メチル−4−シアノ−5−
ヒドロキシピラゾール、3−メチル−4−シアノ−5−
クロロピラゾール、1,3,5−トリメチル−4−シア
ノピラゾール、1−ベンジル−3,5−ジメチル−4−
シアノピラゾール、1,3−ジメチル−4−シアノ−5
−ヒドロキシピラゾールなどのシアノ基を有するピラゾ
ール類;5−アミノピラゾール、1−メチル−5−アミ
ノピラゾール、1−イソプロピル−5−アミノピラゾー
ル、1−ベンジル−5−アミノピラゾール、1,3−ジ
メチル−5−アミノピラゾール、1−イソプロピル−3
−メチル−5−アミノピラゾール、1−ベンジル−3−
メチル−5−アミノピラゾール、1−メチル−4−クロ
ロ−5−アミノピラゾール、1−メチル−4−アシノ−
5−アミノピラゾール、1−イソプロピル−4−クロロ
−5−アミノピラゾール、3−メチル−4−クロロ−5
−アミノピラゾール、1−ベンジル−4−クロロ−5−
アミノピラゾール、1,3−ジメチル−4−クロロ−5
−アミノピラゾールなどのアミノ基を有するピラゾール
類;
【0056】1−メチル−4−カルボキシメチル−5−
アミノピラゾール、1−イソプロピル−4−カルボキシ
メチル−5−アミノピラゾール、1−ベンジル−4−カ
ルボキシメチル−5−アミノピラゾール、3−メチル−
4−カルボキシメチル−5−アミノピラゾール、1,3
−ジメチル−4−カルボキシメチル−5−アミノピラゾ
ール、1−イソプロピル−4−シアノ−5−アミノピラ
ゾール、1−ベンジル−4−シアノ−5−アミノピラゾ
ール、3−メチル−4−シアノ−5−アミノピラゾー
ル、1,3−ジメチル−4−シアノ−5−アミノピラゾ
ール、1−イソプロピル−4−シアノ−5−カルボキシ
メチルピラゾール、1−ベンジル−4−シアノ−5−カ
ルボキシメチルピラゾール、3−メチル−4−シアノ−
5−カルボキシメチルピラゾール、1,3−ジメチル−
4−シアノ−5−カルボキシメチルピラゾールなどのア
ミノ基、カルボキシル基又はシアノ基のいずれかを2以
上有するピラゾール類;
【0057】1−メチルピラゾール、1−イソプロピル
ピラゾール、1−ベンジルピラゾール、3−メチルピラ
ゾール、5−メチルピラゾール、1,3−ジメチルピラ
ゾール、4−クロロピラゾール、5−ヒドロキシピラゾ
ール、5−クロロピラゾール、1−メチル−4−クロロ
ピラゾール、1−イソプロピル−4−クロロピラゾー
ル、1,5−ジメチルピラゾール、1−メチル−5−ヒ
ドロキシピラゾール、1−メチル−5−クロロピラゾー
ル、1−イソプロピル−5−メチルピラゾール、1−イ
ソプロピル−5−ヒドロキシピラゾール、1−イソプロ
ピル−5−クロロピラゾール、1−ベンジル−5−メチ
ルピラゾール、1−ベンジル−5−ヒドロキシピラゾー
ル、1−ベンジル−5−クロロピラゾール、1,3−ジ
メチル−4−クロロピラゾール、1−ベンジル−3−メ
チル−4−クロロピラゾール、1,3,5−トリメチル
ピラゾール、1,3−ジメチル−5−ヒドロキシピラゾ
ール、1,3−ジメチル−5−クロロピラゾール、1−
イソプロピル−3−メチル−5−ヒドロキシピラゾー
ル、1−ベンジル−3,5−ジメチルピラゾール、1−
ベンジル−3−メチル−5−エチルピラゾール、1−メ
チル−4−アシノ−5−ヒドロキシピラゾール、1−メ
チル−4,5−ジクロロピラゾール、1−メチル−4−
アシノ−5−クロロピラゾール、1−イソプロピル−4
−クロロ−5−メチルピラゾール、1−イソプロピル−
4−クロロ−5−ヒドロキシピラゾール、1−イソプロ
ピル−4,5−ジクロロピラゾール、1−ベンジル−4
−クロロ−5−メチルピラゾール、1−ベンジル−4−
クロロ−5−ヒドロキシピラゾール、1−ベンジル−
4,5−ジクロロピラゾール、3,5−ジメチル−4−
クロロピラゾール、3−メチル−4−クロロ−5−ヒド
ロキシピラゾール、3−メチル−4,5−ジクロロピラ
ゾール、1,3,5−トリメチル−4−クロロピラゾー
ル、1−イソプロピル−3,5−ジメチル−4−クロロ
ピラゾール、1,3−ジメチル−4−クロロ−5−ヒド
ロキシピラゾールなどのその他の基を有するピラゾール
類;等。
【0058】トリアゾール類:1,2,4−トリアゾー
ル;1−アミノ−1,2,4−トリアゾール、2−アミ
ノ−1,2,4−トリアゾール、1,2−ジアミノ−
1,2,4−トリアゾール、1−アミノ−2−ヒドロキ
シ−1,2,4−トリアゾール、2,5−ジアミノ−
1,2,4−トリアゾール、2−アミノ−5−ヒドロキ
シ−1,2,4−トリアゾール、1,2,5−トリアミ
ノ−1,2,4−トリアゾール、1,2−ジアミノ−5
−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾールなどのアミノ
基を有するトリアゾール類;1−メルカプト−1,2,
4−トリアゾール、2−メルカプト−1,2,4−トリ
アゾールなどのチオール基を有するトリアゾール類;1
−アミノ−2−メルカプト−1,2,4−トリアゾー
ル、1−メルカプト−2−アミノ−1,2,4−トリア
ゾール、2−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−ト
リアゾール、1,2−ジアミノ−5−メルカプトトリア
ゾール、1−メルカプト−2,5−ジアミノ−1,2,
4−トリアゾール、1−メルカプト−2−アミノ−5−
メルカプト−1,2,4−トリアゾール、1−メルカプ
ト−2−アミノ−5−ヒドロキシ−1,2,4−トリア
ゾール、1,5−ジメルカプト−2−アミノ−1,2,
4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾ
ール−5−カルボン酸などのアミノ基、チオール基又は
カルボキシル基のいずれかを2以上を有するトリアゾー
ル類;2−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾールなど
のその他の基を有するトリアゾール類;等。
【0059】トリアジン類:2−アミノトリアジン、
2,4−ジアミノトリアジン、2,4−ジアミノ−6−
(6−(2−(2メチル−1−イミダゾリル)エチル)
トリアジンなどのアミノ基を有するトリアジン類;2−
アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2
−モルホリル−4,6−ジメルカプト−s−トリアジ
ン、2−モノラウリル−4,6−ジメルカプト−s−ト
リアジン、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジ
ン、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン−モ
ノソデイウムソルト、2,4,6−トリメルカプト−s
−トリアジン−トリソデイウムソルトなどのチオール基
を有するトリアジン類;2−ジブチルアミノ−4,6−
ジメルカプト−s−トリアジンなどのアミノ基とチオー
ル基とを有するトリアジン類;等。
【0060】これらのなかでも、アミノ基、チオール
基、カルボキシル基、又はシアノ基を有するイミダゾー
ル類、ピラゾール類、トリアゾール類又はトリアジン類
が好ましい。
【0061】こうした配位構造含有化合物と、樹脂層表
面とを接触させる方法は特に制限されない。具体例とし
ては、配位構造含有化合物を水又は有機溶媒に溶かして
溶液にした後、この溶液中に、樹脂層が形成された内層
基板を浸漬するディップ法や、この溶液を樹脂層が形成
された内層基板の成形体表面にスプレー等で塗布するス
プレー法などが挙げられる。接触操作は、1回でも2回
以上を繰り返し行ってもよい。接触に際しての温度は、
配位構造含有化合物やその溶液の沸点、融点、操作性や
生産性などを考慮して任意に選択することができるが、
通常10〜100℃、好ましくは15〜65℃で行う。
接触時間は、成形体表面に付着させたい配位構造含有化
合物量やその溶液の濃度、生産性などに応じて任意に選
択することができるが、通常0.1〜360分、好まし
くは0.1〜60分である。この後、過剰な配位構造含
有化合物を除去する目的で、窒素などの不活性ガスを吹
きかける方法や、30〜180℃、好ましくは50〜1
50℃で1分以上、好ましくは5〜120分間、オーブ
ン中で乾燥させることができる。オーブン中で乾燥する
に際して、導電体回路が銅のような金属である場合、特
に、酸化防止の観点から、窒素雰囲気下で乾燥するのが
好ましい。また、こうした除去操作前に、水又は有機溶
剤で基板表面を洗浄することもできる。
【0062】配位構造含有化合物は、必要に応じて溶媒
に溶解して用いる。用いる溶媒は特に制限されず、ラミ
ネーション後の樹脂層が容易に溶解せず、配位構造含有
化合物が溶解するものを選択すれば良く、例えば、水;
テトラヒドロフランなどのエーテル類、エタノールやイ
ソプロパノールなどのアルコール類、アセトンなどのケ
トン類、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ
類など極性溶媒、これらの混合物が挙げられる。配位構
造含有化合物溶液中の配位構造含有化合物濃度は、特に
制限されないが、配位構造含有化合物が、本工程での操
作性の観点から、通常0.001〜70重量%、好まし
くは0.01〜50重量%である。もちろん、使用温度
において配位構造含有化合物が液体であり、配位構造含
有化合物を上記工程A1で形成された成形体表面と接触
させる操作に支障がない場合は、特に溶媒に溶解せず、
そのまま用いることも可能である。本発明において配位
構造含有化合物の溶液は、上述の配位構造含有化合物を
主材料とするものであり、配位構造含有化合物以外の成
分として、成形体が重ね合わされた内層基板と配位構造
含有化合物溶液との濡れを向上させる目的で用いる界面
活性剤やその他の添加物などが挙げられる。これらの添
加物の使用量は、密着性確保の観点から配位構造含有化
合物に対して10重量%以下、好ましくは5重量%以
下、より好ましくは1重量%以下である。
【0063】(工程C)上記(工程B)に続いて、樹脂
層を硬化して、電気絶縁層bを形成する。樹脂層の硬化
は、通常、樹脂層(樹脂層が形成された内層基板全体)
を加熱することにより行う。硬化剤の種類に応じて硬化
条件は適宜選択されるが、硬化させるための温度は、通
常30〜400℃、好ましくは70〜300℃、より好
ましくは100〜200℃であり、硬化時間は、通常
0.1〜5時間、好ましくは0.5〜3時間である。加
熱の方法は特に制限されず、例えばオーブンなどを用い
て行えばよい。通常、多層回路基板を形成する場合、導
電体回路層1と後に形成される導電体回路層2とを接続
するため、金属薄膜層を形成する前に、電気絶縁層bに
ビアホール形成用の開口を形成する。このビアホール形
成用の開口をフォトリソグラフィによって形成する場
合、樹脂層を硬化する前にパターンを形成するためのマ
スキングをして光硬化させた後、光により硬化されなか
った部分を取り除いた後、上述したような成形体の硬化
を行う。ビアホール形成用の開口を電気絶縁層bに形成
させる方法として、上述したフォトリソグラフィによる
方法を採用しない場合は、通常、樹脂層を硬化させて電
気絶縁層bを形成した後、次(工程D)の前に、ドリ
ル、レーザ、プラズマエッチング等の物理的処理等によ
りビアホール形成用の開口を形成する。電気絶縁層bの
特性を低下させず、より微細なビアホールを形成するこ
とができるという観点から、炭酸ガスレーザ、エキシマ
レーザ、UV−YAGレーザ等のレーザによる方法が好
ましい。従って、(工程D)に用いる電気絶縁層bは、
通常ビアホール形成用の開口を有する。
【0064】(工程D)本発明においては、電気絶縁層
bを形成した後、金属薄膜層を形成する。この電気絶縁
層b表面とビアホール形成用開口の内壁面に無電解めっ
き法、スパッタリング法、真空蒸着法等により金属薄膜
層を形成することができ、特に無電解めっき法又はスパ
ッタリング法によるのが好ましい。
【0065】金属薄膜層の形成を無電解めっきにより行
う場合、金属薄膜層を電気絶縁層bの表面に形成させる
前に、金属薄膜層上に、銀、パラジウム、亜鉛、コバル
トなどの触媒核を吸着させるのが一般的である。触媒核
を電気絶縁層bに付着させる方法は特に制限されず、例
えば、必要に応じて過マンガン酸カリウム水溶液や過マ
ンガン酸ナトリウム水溶液などのアルカリ性水溶液を電
気絶縁層bと接触させた後、硫酸ヒドロキシアミンと硫
酸との混合液などの酸性水溶液により中和還元処理し、
次いで銀、パラジウム、亜鉛、コバルトなどの金属化合
物やこれらの塩や錯体を、水又はアルコール若しくはク
ロロホルムなどの有機溶媒に0.001〜10重量%の
濃度で溶解した液(必要に応じて酸、アルカリ、錯化
剤、還元剤などを含有していてもよい)に浸漬した後、
金属を還元する方法などが挙げられる。特に、Mw1
0,000〜1,000,000の絶縁性重合体を含有
する上述した硬化性組成物を用いて電気絶縁層bを形成
すると、上述した金属薄膜層を形成する前の触媒吸着処
理での粗化が高度に抑制され、電気絶縁層bは実質的に
粗化されない。ここで実質的に粗化されないとは、触媒
を吸着させた電気絶縁層bの表面粗さRaは0.1nm
〜500nm、好ましくは0.1nm〜200nmであ
る。
【0066】無電解めっき法に用いる無電解めっき液と
しては、公知の自己触媒型の無電解めっき液のいずれを
用いても良い。例えば、次亜リン酸アンモニウム又は次
亜リン酸、水素化硼素アンモニウムやヒドラジン、ホル
マリンなどを還元剤とする無電解銅めっき液、次亜リン
酸ナトリウムを還元剤とする無電解ニッケル−リンめっ
き液、ジメチルアミンボランを還元剤とする無電解ニッ
ケル−ホウ素めっき液、無電解パラジウムめっき液、次
亜リン酸ナトリウムを還元剤とする無電解パラジウム−
リンめっき液、無電解金めっき液、無電解銀めっき液、
次亜リン酸ナトリウムを還元剤とする無電解ニッケル−
コバルト−リンめっき液等の無電解めっき液を用いるこ
とができる。金属薄膜層を形成した後、基板表面を防錆
剤と接触させて防錆処理をすることもできる。
【0067】スパッタリング法で金属薄膜層を形成する
場合、密着性を向上させるために、あらかじめ電気絶縁
層b表面をプラズマと接触させるプラズマ処理を行うの
が好ましい。プラズマ処理に用いる不活性気体として
は、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセ
ノンガス、窒素ガスなどが用いられる。中でも窒素ガス
および/またはアルゴンガスが好ましい。プラズマを発
生させる方法に格別な制限はなく、不活性気体をプラズ
マ発生装置内に導入し、プラズマを発生させればよい。
プラズマ処理の方法に格別な制限はなく、電気絶縁層上
に金属からなる導電体回路を形成する際、通常の採用さ
れているプラズマ処理装置を用いて行えばよい。プラズ
マ処理に要する時間は特に限定されず、通常1秒〜30
分、好ましくは10秒〜10分である。プラズマ処理時
のプラズマの周波数と出力、プラズマ発生のためのガス
圧、処理温度に関しても格別な制限はなく、プラズマ処
理装置で扱える範囲であれば良い。周波数は通常13.
56MHz、出力は通常50W〜1000W、ガス圧は
通常0.01Pa〜10Pa、温度は、通常20℃〜2
50℃、好ましくは20℃〜180℃である。出力が高
すぎると、電気絶縁層表面に亀裂の入るおそれがある。
また、ガス圧が高すぎると電気絶縁層表面の平滑性が低
下するおそれがある。
【0068】スパッタリングの方法に格別な制限はな
く、直流2極スパッタリング、高周波スパッタリング、
マグネトロンスパッタリング、対向ターゲットスパッタ
リング、ECRスパッタリング、バイアススパッタリン
グ、プラズマ制御型スパッタリング、マルチ・ターゲッ
トスパッタリングなどを用いることができる。これらの
うち、直流2極スパッタリング、又は高周波スパッタリ
ングが好適である。スパッタリング処理時の出力、プラ
ズマ発生のためのガス圧、処理温度に関しても格別な制
限はなく、スパッタリング装置で扱える範囲であれば良
い。出力は通常10W〜1000W、ガス圧は通常0.
01Pa〜10Pa、温度は、通常20℃〜250℃、
好ましくは20℃〜180℃である。また、成膜レート
は0.1Å/秒〜1000Å/秒、好ましくは1Å/秒
〜100Å/秒である。成膜レートが高すぎると、形成
した金属膜に亀裂の入るおそれがある。また、ガス圧が
高すぎると密着性が低下するおそれがある。
【0069】このようなスパッタリング法で形成させる
金属薄膜は1種類の金属により形成されても複数の金属
により形成されても良く、また金属薄膜は、1層であっ
ても2層以上が積層されたものであってもよい。金属薄
膜を形成するための金属は、アルミニウム、鉄、タング
ステン、モリブデン、スズ、ニッケル、クロム、コバル
ト、チタン、銅、銀、金、白金など任意の金属でよい
が、優れた密着性を得ることができる点で、好ましくは
銅以外の金属、特に好ましくはニッケル、スズ、又はク
ロムの膜を1層目の金属薄膜層として、電気絶縁層の表
面に形成するのが好ましい。更に、この1層目の金属薄
膜層の上に、銅からなる2層目の金属薄膜層を形成する
のが特に好ましい。
【0070】また、本発明においては、(工程D)で金
属薄膜層を形成した後、(工程E)の前に、密着性向上
などのため、当該金属薄膜層を加圧条件下で加熱する
(工程D’)ことができる。加熱は加圧条件下で行う。
このときの圧力を加える方法として、例えば、熱プレス
機、加圧加熱ロール機などを用いた、基板に対して物理
的に圧力を加える方法が挙げられる。加える圧力は、通
常0.1MPa〜20MPa、好ましくは0.5MPa
〜10MPaである。加熱は、通常50〜350℃、好
ましくは80〜250℃である。この範囲であれば、金
属薄膜と電気絶縁層2との高い密着性が確保できる。
【0071】(工程E)このようにして得た金属薄膜層
の上に、例えば、常法に従って金属薄膜上にめっきレジ
ストを形成させ、更にその上に電解めっき等の湿式めっ
きによりめっきを成長させ、次いで、めっきレジストを
除去し、更にエッチングにより金属薄膜層をエッチング
して導電体回路層2を形成する。この導電体回路層2
は、通常、金属薄膜層と、その上に成長させためっきと
からなる。
【0072】このようにして得られた多層基板を内層基
板として、本発明における工程A1〜E(必要に応じて
工程D’を含む)を繰り返すことで、更なる多層化も可
能である。
【0073】こうして得られる本発明の多層回路基板
は、コンピューターや携帯電話等の電子機器において、
CPUやメモリなどの半導体素子、その他の実装部品を
実装するためのプリント配線板として使用できる。特
に、微細配線を有するものは高密度プリント配線基板と
して、高速コンピューターや、高周波領域で使用する携
帯端末の配線基板として好適である。
【0074】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を
具体的に説明する。なお、実施例中、部及び%は、特に
断りのない限り重量基準である。本実施例において行っ
た評価方法は以下のとおりである。 (1)分子量(重量平均分子量(Mw)、数平均分子量
(Mn)) トルエンを溶剤とするゲル・パーミエーション・クロマ
トグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値とし
て測定した。 (2)水素化率及び(無水)マレイン酸残基含有率 水素添加前の重合体中の不飽和結合のモル数に対する水
素添加率(水素添加率)及び重合体中の総モノマー単位
数に対する(無水)マレイン酸残基のモル数の割合(カ
ルボキシル基含有率)はH−NMRスペクトルにより
測定した。 (3)ガラス移転温度(Tg) 示差走査熱量法(DSC法)により測定した。 (4)樹脂表面の粗さ 原子間力顕微鏡(Digital Instrumen
t 製、Nanoscope 3a)にてSi単結晶短
冊型カンチレバー(バネ定数=20N/m、長さ125
μm)を使用し大気中タッピングモードで表面平均粗さ
Raを測定して評価した。 (5)めっきの析出状態の評価 10cm角の基板において、無電解めっき後に外観を目
視にて観察し、めっきの析出が全面に均一であるものを
良、膨れや、剥がれが発生していたり、部分的な析出で
あったり、未析出のものを不良とした。 (6)パターン密着性の評価 一辺が5cmの正方形の導体層パターンを最外層に形成
した多層基板を温度85℃相対湿度85%の雰囲気に3
0時間放置した後、この導体層パターンの対角線上を先
端が鋭利な状態のカッターナイフにて切断した。切断し
ためっき層が剥離したり浮きが発生したりしないか目視
にて観察した。剥離や浮きが観察されないものを良、剥
離や浮きが観察されるものを不良とした。 (7)パターニング性の評価 配線幅30μm、配線間距離30μm、配線長5cmで
100本の配線パターンを形成し、100本がいずれも
形状に乱れの無いものを○、形状に、浮きなどの乱れは
わずかにあるが、剥がれのような欠損の無いものを△、
欠損のあるものを×として評価した。
【0075】実施例1 8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−ドデカ−3−エンを開環重合し、次いで水
素添加反応を行い、数平均分子量(Mn)=31,20
0、重量平均分子量(Mw)=55,800、Tg=約
140℃の水素化重合体を得た。得られたポリマーの水
素化率は99%以上であった。得られた重合体100
部、無水マレイン酸40部及びジクミルパーオキシド5
部をt−ブチルベンゼン250部に溶解し、140℃で
6時間反応を行った。得られた反応生成物溶液を100
0部のイソプロピルアルコール中に注ぎ、反応生成物を
凝固させマレイン酸変性水素化重合体を得た。この変性
水素化重合体を100℃で20時間真空乾燥した。この
変性水素化重合体の分子量はMn=33,200、Mw
=68,300でTgは170℃であった。(無水)マ
レイン酸残基含有率は25モル%であった。
【0076】前記変性水素化重合体100部、ビスフェ
ノールAビス(プロピレングリコールグリシジルエーテ
ル)エーテル40部、2−[2−ヒドロキシ−3,5−
ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾト
リアゾール5部及び1−ベンジル−2−フェニルイミダ
ゾール0.1部を、キシレン215部及びシクロペンタ
ノン54部からなる混合溶剤に溶解させてワニスを得
た。
【0077】当該ワニスを、ダイコーターを用いて、3
00mm角の厚さ40μmのポリエチレンナフタレート
フィルム(キャリアフィルム)に塗工し、その後、窒素
オーブン中、120℃で10分間乾燥し、樹脂厚み35
μmのキャリアフィルム付きドライフィルムを得た。
【0078】一方、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6
−ジメルカプト−s−トリアジンの0.1%イソプロピ
ルアルコール溶液を調製し、この溶液に配線幅及び配線
間距離が50μm、導体厚みが18μmで表面がマイク
ロエッチング処理された内層回路を形成された厚さ0.
8mmの両面銅張り基板(ガラスフィラー及びハロゲン
不含エポキシ樹脂を含有するワニスをガラスクロスに含
浸させて得られたコア材)を25℃で1分間浸漬し、次
いで90℃で15分間、窒素置換されたオーブン中で乾
燥させてプライマー層を形成させて、内層基板を得た。
【0079】前述の内層基板上に、前述のキャリアフィ
ルム付きドライフィルムを、樹脂面が内側となるように
して両面銅張り基板両面に貼り合わせた。これを、一次
プレスとして耐熱ゴム製プレス板を上下に備えた真空ラ
ミネータを用いて、200Paに減圧して、温度110
℃、圧力0.5MPaで60秒間加熱圧着した。次い
で、二次プレスとして金属製プレス板で覆われた耐熱ゴ
ム製プレス板を上下に備えた真空ラミネータを用いて、
200Paに減圧して、温度140℃、1.0MPaで
60秒間、加熱圧着して硬化性組成物成形体を積層させ
た。
【0080】前述の硬化性組成物成形体を積層させた基
板からポリエチレンナフタレートフィルムのみを剥がし
た。次いで1−(2−アミノエチル)−2−メチルイミ
ダゾールが0.1%になるように調整した水溶液に25
℃で1分間浸漬させた後、エアーナイフにて余分な溶液
を除去した。これを170℃の窒素オーブン中に60分
間放置し、内層基板上に電気絶縁層を形成した。得られ
た積層板の、絶縁層部分に、UV−YAGレーザ第3高
調波を用いて直径30μmの層間接続のビアホールを形
成しビアホールつき多層基板を得た。
【0081】上述のビアホールつき多層基板を過マンガ
ン酸濃度60g/リットル、水酸化ナトリウム濃度28
g/リットルになるように調整した80℃の水溶液に1
5分間浸漬した。次いで、基板を水槽に1分間浸漬し、
更に別の水槽に1分間浸漬することにより、基板を水洗
した。続いて硫酸ヒドロキシルアミン濃度170g/リ
ットル、硫酸80g/リットルになるように調整した2
5℃の水溶液に、基板を5分間浸漬し、中和還元処理を
した後、水洗をし、窒素を吹き付けて水を除去した。水
洗後の多層基板をアクチベータMAT−1−A(上村工
業株式会社製)が200ml/リットル、アクチベータ
MAT−1−B(上村工業株式会社製)が30ml/リ
ットル、水酸化ナトリウムが1g/リットルになるよう
に調整した60℃のPd塩含有めっき触媒溶液に5分間
浸漬した。次いで、上述と同じ方法で基板を水洗した
後、レデユーサーMRD−2−A(上村工業株式会社
製)が18ml/リットル、レデユーサーMRD−2−
C(上村工業株式会社製)が60ml/リットルになる
ように調整した溶液に35℃で、5分間、浸漬し、めっ
き触媒を還元処理した。このようにしてめっき触媒を吸
着させた多層基板の最外絶縁層表面の粗さを評価したと
ころ、Raは63nmであった。
【0082】こうして得られた多層基板を、PEA−6
−A(上村工業株式会社製)が100ml/リットル、
PEA−6−B(上村工業株式会社製)が100ml/
リットル、PEA−6−C(上村工業株式会社製)が1
4ml/リットル、PEA−6−D(上村工業株式会社
製)が12ml/リットル、PEA−6−E(上村工業
株式会社製)が50ml/リットル、37%ホルムアル
デヒド水溶液5ml/リットルになるように調整した3
6℃の無電解めっき液に空気を吹き込みながら、15分
間浸漬して無電解めっき処理を行った。無電解めっき処
理により金属薄膜層が形成された多層基板を更に上述と
同様に水洗した。次いで、AT−21(上村工業株式会
社製)が10ml/リットルになるよう調整した防錆溶
液に25℃、1分間浸漬し、更に上述と同じ方法で水洗
した後、乾燥し、防錆処理を施した。無電解めっきの析
出状態の評価を実施した。結果を表1に示す。
【0083】この防錆処理が施された多層基板を、熱プ
レス機を用いて、170℃で、3MPaの圧力を加え、
30分間加熱加圧処理した。加熱加圧処理後の多層基板
表面に、市販の感光性レジストのドライフィルムを熱圧
着して貼り付け、さらに、このドライフィルム上に密着
性評価用パターンに対応するパターンのマスクを密着さ
せ露光した後、現像してレジストパターンを得た。次に
硫酸100g/リットルの溶液に25℃で1分間浸漬さ
せ防錆剤を除去し、レジスト非形成部分に電解銅めっき
を施し厚さ18μmの電解銅めっき膜を形成させた。次
いで、レジストパターンを剥離液にて剥離除去し、塩化
第二銅と塩酸混合溶液によりエッチング処理を行うこと
により、前記金属薄膜及び電解銅めっき膜からなる配線
パターン(導電体回路層2)を形成し両面2層の配線パ
ターン付き多層回路基板を得た。得られた多層回路基板
のパターンが無い部分の絶縁層表面の粗さを評価したと
ころRaは78nmであった。また基板上のパターンに
浮きや剥がれは無かった。この得られた多層回路基板の
パターン密着性の評価およびパターニング性の評価を行
った。評価結果を表1に示す。
【0084】実施例2 実施例1にて得られた硬化性組成物成形体を積層させた
基板を浸漬させるときに、1−(2−アミノエチル)−
2−メチルイミダゾールの代わりに2,4,6−トリメ
ルカプト−s−トリアジン−モノソデイウムソルトの
0.1%水溶液を用いた以外は実施例1と同様にした。
めっき前処理を実施した後の最外絶縁層表面の粗さを評
価したところ、Raは43nmであった。無電解めっき
処理を実施した後のめっき析出状態の評価を行った。評
価結果を表1に示す。得られた多層回路基板のパターン
が無い部分の絶縁層表面の粗さを評価したところRaは
58nmであった。また基板上のパターンに浮きや剥が
れは無かった。この得られた多層回路基板のパターン密
着性、パターニング性の評価を行った。評価結果を表1
に示す。
【0085】実施例3 実施例1のワニス作製にて用いた変性水素化重合体10
0部にかえて、ポリ(2,6−ジメチルフェニレン−
1,4−エーテル)(Mw=18,000)60部、エ
ポキシ樹脂(商品名:エピコート1000:油化シェル
エポキシ株式会社製:Mw=1,300)40部を用い
た以外は実施例1と同様にワニスを作製し、実施例1と
同様にして多層回路基板を得て評価した。めっき前処理
を実施した後の最外絶縁層表面の粗さを評価したとこ
ろ、Raは82nmであった。無電解めっき処理を実施
した後のめっき析出状態の評価を行った。評価結果を表
1に示す。得られた多層回路基板のパターンが無い部分
の絶縁層表面の粗さを評価したところRaは96nmで
あった。また基板上のパターンに浮きや剥がれは無かっ
た。この得られた多層回路基板のパターン密着性、パタ
ーニング性の評価結果を表1に示す。
【0086】実施例4 実施例1にて得られた硬化性組成物成形体を積層させた
基板を3−アミノ−4−シアノピラゾールの0.1%水
溶液にて処理する以外は実施例1と同様に処理した。め
っき前処理を実施した後の最外絶縁層表面の粗さを評価
したところ、Raは57nmであった。無電解めっき処
理を実施した後のめっき析出状態の評価を行った。評価
結果を表1に示す。得られた多層回路基板のパターンが
無い部分の絶縁層表面の粗さを評価したところRaは6
2nmであった。また基板上のパターンに浮きや剥がれ
は無かった。この得られた多層回路基板のパターン密着
性、パターニング性の評価を行った。評価結果を表1に
示す。
【0087】比較例1 実施例3にて1−(2−アミノエチル)−2−メチルイ
ミダゾール水溶液で処理しない以外は実施例1と同様に
にして多層回路基板を得た。得られた多層回路基板のパ
ターンが無い部分の絶縁層表面の粗さを評価したところ
Raは21nmであった。また基板上のパターンに、幅
5mm以下の浮きや剥がれが多数あり、更に幅5mmを
超える浮きや剥がれも確認された。その他の評価結果を
表1に示す。
【0088】
【表1】
【0089】実施例5 実施例1にて、得られたワニスをキャリヤーフィルムに
塗工せず、プライマー層を形成させた内層基板にダイコ
ーターを用いて直接塗布して、その後、窒素オーブン
中、120℃で10分間乾燥し厚さ35μmの硬化性組
成物層を形成させた後に1−(2−アミノエチル)−2
−メチルイミダゾールが0.1%になるように調整した
水溶液に25℃で1分間浸漬させる以外は実施例1と同
様にして両面2層の配線パターン付き多層回路基板を得
た。得られた多層回路基板のパターンが無い部分の絶縁
層表面の粗さを評価したところRaは85nmであっ
た。得られた多層回路基板のめっき析出状態及び密着性
評価はいずれも「良」であったが、パターニング性の評
価に関しては、電気絶縁層と導電体回路との密着性の面
内均一性不足に起因するパターンの浮きが3カ所で確認
されたがいずれも幅5mm以下の浮きであった(評価
「△」)。
【0090】実施例6 実施例1と同様の方法でビアホールつき多層基板を得
た。この多層基板表面をプラズマ処理した。プラズマ処
理条件は、ガスの種類がアルゴンであり、プラズマ処理
装置の条件は周波数13.56MHz、出力100W、
ガス圧0.8Paの条件であり、処理時の温度は25
℃、処理時間は5分間であった。プラズマ処理後の電気
絶縁樹脂層表面の粗さを評価したところ、Raは、50
nm以下であった。このようにして得られたビアホール
を形成後プラズマ処理された多層基板表面に、周波数1
3.56MHz、出力400W、ガス圧0.8Paの条
件でアルゴン雰囲気下にてRFスパッタ法により、4.
6Å/秒のレートで厚さ0.03μmのクロム膜を形成
させ、次いで9.1Å/秒のレートで厚さ0.3μmの
銅薄膜を形成させた。
【0091】このようにして多層基板表面に金属薄膜層
を形成した後、その表面に市販の感光性ドライフィルム
を熱圧着して貼り付け、さらに、このドライフィルム上
に所定のパターンのマスクを密着させ露光した後、現像
してめっきレジストパターンを得た。次にレジストパタ
ーンのない部分に、厚さ35μmの電解銅めっきを成長
させた。次いで、銅めっきが成長した基板表面を、剥離
液と接触させてレジストパターンを除去し、レジスト形
成部分の下に隠れていたスパッタ膜を塩化第二銅と塩酸
混合溶液により除去して配線パターンを形成した。そし
て、最後に、170℃で30分間アニール処理をして回
路基板を得た。得られた多層回路基板のパターンが無い
部分の絶縁層表面の粗さを評価したところRaは50n
m以下であった。また、得られた多層回路基板のパター
ン密着性、パターニング性の評価を行ったところ、それ
ぞれ「良」及び「○」であった。更に、この多層回路基
板に対して、JIS C6481に準拠し、それぞれ電
気絶縁樹脂層と導電体回路との間の引きはがし強さ(ピ
ール強度)を求めた結果、960gf/cmであった。
【0092】実施例7 プラズマ処理のガスの種類を窒素に変えたこと以外は実
施例6と同様にして多層回路基板を得た。この多層回路
基板のパターン密着性、パターニング性の評価を行った
ところ、それぞれ「良」及び「○」であり、ピール強度
を測定した結果、920gf/cmであった。また、プ
ラズマ処理後の電気絶縁樹脂層の表面及び多層回路基板
のパターンが無い部分の絶縁層表面の粗さRaは、いず
れも50nm以下であった。
【0093】比較例2 1−(2−アミノエチル)−2−メチルイミダゾール水
溶液で処理しない以外は実施例5と同じ方法で多層回路
基板を得た。プラズマ処理後の電気絶縁樹脂層の表面及
び多層回路基板のパターンが無い部分の絶縁層表面の粗
さRaは、いずれも50nm以下であり、パターニング
性は○の評価であったが、この多層回路基板のパターン
密着性は不良であり、またピール強度は650gf/c
mしかなかった。
【0094】以上の結果から、絶縁性重合体と硬化剤と
を含有する硬化性組成物成形体を用いて電気絶縁層を形
成する際、当該電気絶縁層を形成するための成形体硬化
工程前に、成形体表面を金属に配位可能な構造を有する
化合物で表面処理すると、電気絶縁層表面を粗化するこ
となく、電気絶縁層と導電体回路の界面でも安定した密
着が得られ、パターン密着性やパターニング性に優れる
ことが判った(各実施例)。一方、金属に配位可能な構
造を有する化合物で表面処理を行わないと、粗化されて
いない電気絶縁層と導電体回路との密着性に劣り、パタ
ーニング性も低下することが判る。特に、スパッタリン
グ法によって高いピール強度の得られることも判った
(実施例6、7)。
フロントページの続き Fターム(参考) 5E343 AA02 AA16 AA35 AA38 BB16 BB22 BB24 BB71 CC22 CC62 CC72 DD25 DD33 DD43 DD76 EE17 EE46 ER02 ER11 ER26 ER31 GG02 5E346 AA05 AA06 AA12 AA15 AA32 BB01 CC02 CC08 CC09 CC10 CC12 CC31 CC32 CC60 DD02 DD03 DD16 DD23 DD24 DD33 DD47 EE33 EE38 GG17 GG22 GG23 GG27 GG28 HH11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最外層が導電体回路層1である内層基板
    上に、絶縁性重合体と硬化剤とを含有する硬化性組成物
    を用いて、未硬化又は半硬化の樹脂層を形成した(工程
    A)後、当該樹脂層表面に、金属に配位可能な構造を有
    する化合物を接触させ(工程B)、次いで当該成形体を
    硬化させて電気絶縁層bを形成し(工程C)、この電気
    絶縁層bの表面に金属薄膜層を形成し(工程D)、その
    後、当該金属薄膜層を含む導電体回路層2を形成する
    (工程E)多層回路基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 未硬化又は半硬化の樹脂層が、絶縁性重
    合体と硬化剤とを含有する硬化性組成物のフィルム状又
    はシート状成形体を、最外層が導電体回路層1である内
    層基板に、当該導電体回路層1と接するように貼り合わ
    せて形成されたものである請求項1記載の多層回路基板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 未硬化又は半硬化の樹脂層が、絶縁性重
    合体と硬化剤とを含有する硬化性組成物を、最外層が導
    電体回路層1である内層基板表面に塗布、乾燥して形成
    されたものである請求項1記載の多層回路基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 金属に配位可能な構造を有する化合物
    が、アミノ基、チオール基、カルボキシル基又はシアノ
    基を有する化合物である請求項1記載の多層回路基板の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 金属に配位可能な構造を有する化合物
    が、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含有する複素環
    化合物である請求項1記載の多層回路基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 (工程D)において金属薄膜層を形成す
    る方法が、無電解めっき法である請求項1記載の多層回
    路基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 (工程D)において金属薄膜層を形成す
    る方法が、スパッタリング法である請求項1記載の多層
    回路基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 スパッタリング法により金属薄膜層を形
    成する前に、電気絶縁層b表面をプラズマと接触させる
    工程を有する請求項7記載の多層回路基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 (工程D)で形成される金属薄膜層が、
    銅以外の金属からなる金属層と銅からなる金属層とで構
    成されている請求項1記載の多層回路基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 絶縁性重合体が、エポキシ樹脂、マレ
    イミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ジアリルフタレー
    ト樹脂、トリアジン樹脂、脂環式オレフィン重合体、芳
    香族ポリエーテル重合体、ベンゾシクロブテン重合体、
    シアネートエステル重合体、液晶ポリマー及びポリイミ
    ドからなる群より選択されたものである請求項1記載の
    多層回路基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 絶縁性重合体の重量平均分子量が1
    0,000〜1,000,000である請求項10記載
    の多層回路基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 電気絶縁層bに形成された金属薄膜層
    を加圧条件下で、加熱処理する工程を含む請求項1記載
    の多層回路基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の方法により製造された
    多層回路基板。
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