JP2005264303A - 金属樹脂複合フィルムの製造方法、金属樹脂複合フィルム及びその利用 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ピンホールが少なく高密度の回路形成に好適な、絶縁性フィルム−導電性薄膜層−金属層からなる金属樹脂複合フィルム、特に、電気めっき時の給電面積が400cm2以上と広い場合にもピンホールの少ない高密度の回路形成をすることができる金属樹脂複合フィルムを製造する。
【解決手段】 絶縁性フィルム上に導電性薄膜層Aを形成する工程(工程A)、pH5以上、pH14未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、導電性薄膜層A上に金属層Bを形成する工程(工程B)、及び、pH5未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、金属層B上に金属層Cを形成する工程(工程C)を有することを特徴とする金属樹脂複合フィルムの製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】 絶縁性フィルム上に導電性薄膜層Aを形成する工程(工程A)、pH5以上、pH14未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、導電性薄膜層A上に金属層Bを形成する工程(工程B)、及び、pH5未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、金属層B上に金属層Cを形成する工程(工程C)を有することを特徴とする金属樹脂複合フィルムの製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、ピンホールが少なく高密度の配線形成に好適な金属樹脂複合フィルムを効率よく製造する方法、この方法により製造された金属樹脂複合フィルム及びこれを用いて得られる電子部品に関する。
絶縁性フィルムである耐熱性ポリイミドフィルムにエポキシ系接着剤やポリイミド系接着剤を介して粗化銅箔を貼り合わせたフレキシブルな基板は、その優れた屈曲性を活かして、小型収納が必要な携帯電話、デジタルカメラ、LCDディスプレイ等の分野で、回路基板と回路基板とを繋ぐリジッド−フレックス基板のフレックス部分やTABテープ等の配線フィルム;フィルムアンテナ;電磁波シールド;等として使用されてきた。
しかしながら、耐熱性ポリイミドフィルムにエポキシ系接着剤やポリイミド系接着剤を介して粗化銅箔を貼り合わせたフレキシブルな配線フィルムは、銅箔の厚みが12〜35μmと比較的厚いことと、銅箔の表面の十点平均粗さ(Rzjis)が6〜12μmと粗いこととから、配線幅や配線間距離が60μm以下の狭い配線を形成することが困難であるといった問題を有している。これらの問題を解決するために銅箔を薄くすると、銅箔の皺が発生しやすくなり、一方、粗度を低くすると、耐熱性ポリイミドフィルムと銅箔との密着性が著しく低下する。
しかしながら、耐熱性ポリイミドフィルムにエポキシ系接着剤やポリイミド系接着剤を介して粗化銅箔を貼り合わせたフレキシブルな配線フィルムは、銅箔の厚みが12〜35μmと比較的厚いことと、銅箔の表面の十点平均粗さ(Rzjis)が6〜12μmと粗いこととから、配線幅や配線間距離が60μm以下の狭い配線を形成することが困難であるといった問題を有している。これらの問題を解決するために銅箔を薄くすると、銅箔の皺が発生しやすくなり、一方、粗度を低くすると、耐熱性ポリイミドフィルムと銅箔との密着性が著しく低下する。
特許文献1によれば、耐熱性ポリイミドフィルムの平滑な表面に乾式めっきであるスパッタリング法等によりNi、Cr又はこれらの合金の薄層を形成した後、この層の上に真空蒸着等により銅の薄層を形成して導電性薄膜層とし、次いでこの導電性薄膜層を利用して電気めっき法により銅を増膜した金属付ポリイミドが提案されていて、一部の電子機器で実用化されてきている。この方法によって得られた金属付ポリイミドは、絶縁性フィルムが平滑であり、電気めっきにより銅厚の制御がしやすいので、60μm以下の狭い配線幅や配線間距離を有する回路の形成が容易である。しかしながら、絶縁性フィルム表面から導電性薄膜層及び銅層にまで貫通する、5μmを超えるピンホールが多数生じ易く、高密度配線において欠陥を生じたり、欠陥に至らずとも配線の乱れにより信号特性が悪化したりするといった問題を有している。
特許文献2には、耐熱性ポリイミドフィルム表面にニッケル層を下地金属層として形成し、この上に乾式めっき等により銅薄膜層を形成して基板を得、この基板表面に無電解めっき皮膜を形成し、次いで電気めっきである硫酸銅めっきにより所望の厚みまで金属層を増膜する方法が提案されている。
また、特許文献3には、絶縁性フィルム上に、蒸着により導電性金属層を設け、このとき導電性金属が蒸着されずに絶縁性フィルムが露出した箇所に化学的方法により導電性金属層を吸着させ、更に電気めっき層を形成するプリント回路用基板の製造方法が開示されている。
これらの方法は、銅薄膜層の有するピンホール等の欠陥を無電解めっき皮膜や導電性金属の吸着によって埋めることにより、この後の配線形成工程における配線欠陥の発生を抑制しようとするものである。
また、特許文献3には、絶縁性フィルム上に、蒸着により導電性金属層を設け、このとき導電性金属が蒸着されずに絶縁性フィルムが露出した箇所に化学的方法により導電性金属層を吸着させ、更に電気めっき層を形成するプリント回路用基板の製造方法が開示されている。
これらの方法は、銅薄膜層の有するピンホール等の欠陥を無電解めっき皮膜や導電性金属の吸着によって埋めることにより、この後の配線形成工程における配線欠陥の発生を抑制しようとするものである。
しかしながら、無電解めっき皮膜等によって導電性薄膜層のピンホール等の欠陥を完全には埋めることができないため、このときに残された極小のピンホールや、フィルムの走行や巻き取り等で生じた傷又は異物により生じた打痕等が起点となり、電気めっき工程において、ピンホールが増大する。
従って、これらの方法は、電気めっきをするために電気めっき液中で給電状態に置かれているフィルムの面積が狭い場合には一定の効果を挙げることができるものの、この面積を例えば400cm2以上のように大きくした場合、径が5μmを超えるピンホールが多数発生することを免れない。このため、これらの方法では大きな面積の金属樹脂複合フィルムを得るためには狭い面積へのめっきを繰り返す必要があり、生産効率に劣る。
従って、これらの方法は、電気めっきをするために電気めっき液中で給電状態に置かれているフィルムの面積が狭い場合には一定の効果を挙げることができるものの、この面積を例えば400cm2以上のように大きくした場合、径が5μmを超えるピンホールが多数発生することを免れない。このため、これらの方法では大きな面積の金属樹脂複合フィルムを得るためには狭い面積へのめっきを繰り返す必要があり、生産効率に劣る。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、ピンホールが少なく高密度の回路形成に好適な、絶縁性フィルム−導電性薄膜層−金属層からなる金属樹脂複合フィルムを効率的に製造する方法、特に、電気めっき時の給電面積が400cm2以上と広い場合にもピンホールの少ない金属層を有する高密度の配線形成をすることができる金属樹脂複合フィルムを製造する方法、及びこの方法により製造された金属樹脂複合フィルムを提供することを目的とする。更に本発明は、この金属樹脂複合フィルムを用いて配線形成された配線欠陥の少ない半導体パッケージ用基板フィルム、フレキシブルプリント配線基板用フィルム及び半導体チップ実装用配線フィルム等の配線フィルム;フィルムアンテナ;電磁波シールド;等の電子部品を提供する。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を進めた結果、絶縁性フィルム上に導電性薄膜層を形成し、次いで、それぞれ、特定条件下で、二度に亘って電気めっきを施して金属層を形成することにより、ピンホールの発生が少なく、高密度の配線形成に好適な耐折性に優れた金属樹脂複合フィルムが安価に製造できること、また、この方法により製造された金属樹脂複合フィルムを用いて配線形成した配線フィルムは、高密度の配線においても配線の欠陥が少ないこと、更には、この配線フィルムを用いた電子部品は不良率の低いものであることを見出し、この知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、絶縁性フィルム上に導電性薄膜層Aを形成する工程(工程A)、pH5以上、pH14未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、導電性薄膜層A上に金属層Bを形成する工程(工程B)、及び、pH5未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、金属層B上に金属層Cを形成する工程(工程C)を有することを特徴とする金属樹脂複合フィルムの製造方法が提供される。
本発明の製造方法においては、工程Aにおいて導電性薄膜層Aをめっき法により形成することが好ましい。
本発明の製造方法は、工程B又は工程Cにおける電気めっき時の給電面積が400cm2以上であるときに著功を示す。
本発明の製造方法においては、工程Bで形成する金属層の厚みが0.05〜3μmであることが好ましい。
本発明の製造方法においては、工程Aにおいて導電性薄膜層Aをめっき法により形成することが好ましい。
本発明の製造方法は、工程B又は工程Cにおける電気めっき時の給電面積が400cm2以上であるときに著功を示す。
本発明の製造方法においては、工程Bで形成する金属層の厚みが0.05〜3μmであることが好ましい。
本発明の製造方法においては、絶縁性フィルムが、耐熱性高分子フィルムとその上に積層された絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の硬化物からなる絶縁層とからなる複合絶縁性フィルムであることが好ましい。以下、この硬化性組成物の硬化物からなる絶縁層を「硬化物絶縁層」ということがある。
本発明の製造方法においては、絶縁性フィルムが、耐熱性高分子フィルムとその上に積層された絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の硬化物からなる絶縁層とからなる複合絶縁性フィルムであって、それを貫通する穴あけ加工を施されたものであることが好ましい。
本発明の製造方法においては、絶縁性フィルムが導電性薄膜Aと接する面の十点平均粗さRzjisが3μm未満であり、かつ、表面平均粗さRaが0.2μm未満であることが好ましい。
本発明の製造方法においては、絶縁性フィルムが、耐熱性高分子フィルムとその上に積層された絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の硬化物からなる絶縁層とからなる複合絶縁性フィルムであって、それを貫通する穴あけ加工を施されたものであることが好ましい。
本発明の製造方法においては、絶縁性フィルムが導電性薄膜Aと接する面の十点平均粗さRzjisが3μm未満であり、かつ、表面平均粗さRaが0.2μm未満であることが好ましい。
また、本発明によれば、上記金属樹脂複合フィルムの製造方法によって製造された金属樹脂複合フィルムが提供される。
更に本発明によれば、上記金属樹脂複合フィルムを用いて配線形成された配線フィルムが提供される。
本発明の配線フィルムは、半導体パッケージ用配線フィルム、フレキシブルプリント配線基板用フィルム又は半導体チップ実装用配線フィルムに好適に用いることができる。
更に、本発明によれば、本発明の配線フィルムを用いた電子部品が提供される。
更に本発明によれば、上記金属樹脂複合フィルムを用いて配線形成された配線フィルムが提供される。
本発明の配線フィルムは、半導体パッケージ用配線フィルム、フレキシブルプリント配線基板用フィルム又は半導体チップ実装用配線フィルムに好適に用いることができる。
更に、本発明によれば、本発明の配線フィルムを用いた電子部品が提供される。
本発明によれば、ピンホールが少なく高密度の回路形成に好適な、絶縁性フィルム−導電性薄膜層−金属層からなる金属樹脂複合フィルムを製造することができる。本発明によれば、特に、電気めっき時の給電面積が400cm2以上と広い場合にも、ピンホールの少ない高密度の配線形成をすることができる金属樹脂複合フィルムの製造方法が提供される。この金属樹脂複合フィルムを用いて得た半導体パッケージ用配線フィルム、フレキシブルプリント配線基板用フィルム及び半導体チップ実装用配線フィルム等の配線フィルムは、配線欠陥が少なく、この配線フィルムを用いて得た電子部品は信頼性が高い。
本発明の金属樹脂複合フィルムの製造方法は、絶縁性フィルム上に導電性薄膜層Aを形成する工程(工程A)、pH5以上、pH14未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、導電性薄膜層A上に金属層Bを形成する工程(工程B)、及び、pH5未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、金属層B上に金属層Cを形成する工程(工程C)を有する。
本発明の金属樹脂複合フィルムの製造方法においては、先ず、絶縁性フィルム上に導電性薄膜層Aを形成する(工程A)。
本発明において、絶縁性フィルムは、耐熱性高分子フィルムを単独で用いたものであってもよく、この耐熱性高分子フィルム上に、絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の硬化物からなる絶縁層(硬化物絶縁層)を、有する複合絶縁性フィルムであってもよい。
耐熱性高分子フィルムは一種類で用いても、複数種を積層して用いてもよい。また、酸化珪素絶縁膜や無機不織布や有機不織布との複合体であってもよい。
本発明において、絶縁性フィルムは、耐熱性高分子フィルムを単独で用いたものであってもよく、この耐熱性高分子フィルム上に、絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の硬化物からなる絶縁層(硬化物絶縁層)を、有する複合絶縁性フィルムであってもよい。
耐熱性高分子フィルムは一種類で用いても、複数種を積層して用いてもよい。また、酸化珪素絶縁膜や無機不織布や有機不織布との複合体であってもよい。
耐熱性高分子フィルムは、熱可塑性であっても熱硬化性であっても構わないが、フレキシブルな金属樹脂複合フィルムに充分な強度特性と部品実装の信頼性を付与する点から、ガラス転移温度が70℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上であるか、融点が190℃以上、好ましくは220℃以上、より好ましくは250℃以上のものが好ましい。
耐熱性高分子フィルムの具体例としては、ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルケトン等のポリエーテル樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート、液晶ポリエステル等のポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリスルフォン樹脂;ポリフェニレンスルフィド樹脂;ポリアミドイミド樹脂;ポリイミド樹脂;シクロオレフィン樹脂等が挙げられる。中でも、機械的強度及び耐熱性等の観点から液晶ポリエステル樹脂やポリイミド樹脂が好ましい。
耐熱性高分子フィルムの厚みは、作業性や使用用途において必要とされる機械的な特性を考慮して選択されればよいが、通常、1〜200μmであり、半導体パッケージ用配線フィルム及びフレキシブルプリント配線基板用フィルムとして用いる場合は10〜100μm、半導体チップ実装用配線フィルムとして用いる場合は、10〜50μmが好適である。
かかる耐熱性高分子フィルムの上に積層される絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の硬化物からなる硬化物絶縁層の厚みは、0.01μm以上、10μm未満であり、好ましくは0.1μm以上、7μm未満、特に好ましくは0.5μm以上、4μm未満である。この範囲にあるものは、屈曲性等の機械特性に優れていて且つ高温での実装特性に優れる。
上記の硬化性組成物を構成する絶縁性重合体としては、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、トリアジン樹脂、脂環式オレフィン重合体、芳香族ポリエーテル重合体、ベンゾシクロブテン重合体、シアネートエステル重合体、等が挙げられる。これらの中でも、低吸水性であり絶縁信頼性に優れる観点から脂環式オレフィン重合体、芳香族ポリエーテル重合体、ベンゾシクロブテン重合体及びシアネートエステル重合体が好ましく、脂環式オレフィン重合体及び芳香族ポリエーテル重合体が特に好ましく、フィルムの表面が平滑でかつ金属層との密着性に優れるフィルムが容易に得られるので、脂環式オレフィン重合体が、とりわけ、好ましい。
脂環式オレフィン重合体は、脂環式構造を有する不飽和炭化水素の重合体である。本発明において、脂環式オレフィン重合体は、脂環式オレフィンの重合体のみでなく、脂環式オレフィン以外の単量体から誘導される重合体であって、脂環式オレフィンの重合体と同様の構造を有するものをも含む概念である。脂環式オレフィン重合体の具体例としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、単環シクロアルケン重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビニル系脂環式炭化水素重合体及びその水素添加物、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物等が挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物が好ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素添加物が好ましい。
脂環式オレフィン重合体は、極性基を有するものが好ましい。極性基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシル基、エポキシ基、グリシジル基、オキシカルボニル基、カルボニル基、アミノ基、エステル基、カルボン酸無水物基等が挙げられ、特に、カルボキシル基又はカルボン酸無水物基(カルボニルオキシカルボニル基)が好適である。
硬化性組成物を構成する硬化剤は、加熱等の手段により架橋構造を形成し、硬化するものであればよい。硬化剤としては、イオン性硬化剤、ラジカル性硬化剤又はイオン硬化性とラジカル硬化性とを兼ね備えた硬化剤等の、公知の熱硬化剤を用いることができる。絶縁性重合体が脂環式オレフィン重合体である場合には、特にビスフェノールAビス(プロピレングリコールグリシジルエーテル)エーテルのようなグリシジルエーテル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物等のエポキシ化合物が好ましく、特にエポキシ基を2個以上有する多価エポキシ化合物が好ましい。
硬化剤の配合割合は、絶縁性重合体100重量部に対して、通常、1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部、より好ましくは10〜50重量部の範囲である。
硬化剤の配合割合は、絶縁性重合体100重量部に対して、通常、1〜100重量部、好ましくは5〜80重量部、より好ましくは10〜50重量部の範囲である。
硬化性組成物には、トリアゾール化合物やイミダゾール化合物等の第3級アミン化合物、三弗化ホウ素錯化合物等の硬化促進剤を添加することができる。これにより、耐熱性が高く実装特性に優れる硬化物絶縁層を得るのが容易になる。
後述するめっき処理を行う際の前処理として硬化物絶縁層表面に酸化処理液を接触させる方法を採用する場合には、硬化性組成物中に、当該酸化処理液に溶解可能な樹脂成分(エポキシ樹脂等)や、炭酸カルシウム、シリカ等のフィラーを含ませると、表面粗さの制御が容易になるので好ましい。
また、硬化性組成物には、必要に応じて、その他の成分を配合することができる。このような成分としては、例えば、難燃剤、軟質重合体、耐熱安定剤、耐候安定剤、老化防止剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、乳剤、充填剤、磁性体、誘電特性調整剤、靭性剤等が挙げられる。その配合割合は、本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
硬化性組成物は、これを溶剤に溶解したワニスの形態にすると硬化物絶縁層の形成が容易になるので好ましい。ワニス調製に用いる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン;等を挙げることができる。
ワニスを得る方法に格別な制限はなく、例えば、硬化性組成物の各成分と溶剤とを常法に従って混合すればよい。ワニスの固形分濃度は、硬化物絶縁層の厚みの制御や平坦性向上等の目的に応じて適宜選択されるが、通常、5〜70重量%、好ましくは10〜65重量%、より好ましくは20〜60重量%である。
ワニスを得る方法に格別な制限はなく、例えば、硬化性組成物の各成分と溶剤とを常法に従って混合すればよい。ワニスの固形分濃度は、硬化物絶縁層の厚みの制御や平坦性向上等の目的に応じて適宜選択されるが、通常、5〜70重量%、好ましくは10〜65重量%、より好ましくは20〜60重量%である。
耐熱性高分子フィルムとその上に積層された絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の硬化物絶縁層とからなる積層体である複合絶縁性フィルムは、耐熱性高分子フィルムの少なくとも片面に、絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の層を形成し、次いでこれを硬化して硬化物絶縁層を形成することによって得ることができる。
なお、硬化物絶縁層形成のための方法としては、離型可能な基材上に溶融押出法、溶液流延法等により形成したフィルム状の硬化又は未硬化の硬化性組成物を、耐熱性高分子フィルムへ転写することも可能である。
なお、硬化物絶縁層形成のための方法としては、離型可能な基材上に溶融押出法、溶液流延法等により形成したフィルム状の硬化又は未硬化の硬化性組成物を、耐熱性高分子フィルムへ転写することも可能である。
耐熱性高分子フィルム上に硬化物絶縁層を形成するに際して、耐熱性高分子フィルムの表面に予め特定の処理を施すことにより、耐熱性高分子フィルムと硬化物絶縁層との密着性を向上させることができる。
このような処理としては、コロナ放電処理、低温あるいは常圧プラズマ処理等の気体ラジカルやイオン種を用いた処理、紫外線照射や電子線照射等の電磁波を用いた処理、酸性溶液やアルカリ性溶液と接触させる化学反応を用いた処理、ブラスト処理やラビング処理等の物理的粗化処理等を挙げることができる。
このような処理としては、コロナ放電処理、低温あるいは常圧プラズマ処理等の気体ラジカルやイオン種を用いた処理、紫外線照射や電子線照射等の電磁波を用いた処理、酸性溶液やアルカリ性溶液と接触させる化学反応を用いた処理、ブラスト処理やラビング処理等の物理的粗化処理等を挙げることができる。
硬化性組成物の層を耐熱性高分子フィルム上に形成する方法としては、硬化性組成物の溶液を塗布するのが好ましい。これにより、硬化物絶縁層と耐熱性高分子フィルムとの密着性が優れたものとなる。
塗布の方法は特に限定されないが、膜厚の制御の容易性からリバースロールコーティング、グラビアコーティング及びダイコーティングが好ましい。これ以外の方法としては、エアナイフコーティング、ブレードコーティング、デイップコーティング、カーテンコーティング等が挙げられる。
硬化性組成物が溶剤を含有する場合には、塗布後に硬化性組成物から溶剤を除去する。除去の条件は、溶剤の種類により適宜選択すればよいが、通常、20〜300℃、好ましくは30〜200℃で、通常、30秒〜1時間、好ましくは1分〜30分である。
塗布の方法は特に限定されないが、膜厚の制御の容易性からリバースロールコーティング、グラビアコーティング及びダイコーティングが好ましい。これ以外の方法としては、エアナイフコーティング、ブレードコーティング、デイップコーティング、カーテンコーティング等が挙げられる。
硬化性組成物が溶剤を含有する場合には、塗布後に硬化性組成物から溶剤を除去する。除去の条件は、溶剤の種類により適宜選択すればよいが、通常、20〜300℃、好ましくは30〜200℃で、通常、30秒〜1時間、好ましくは1分〜30分である。
硬化性組成物の硬化は、通常、硬化性組成物を加熱することにより行う。
加熱の条件は、硬化性組成物中の硬化剤等の構成成分の種類及び硬化性組成物の層の厚みに応じて適宜選択すればよい。通常、30〜400℃、好ましくは70〜350℃、より好ましくは100〜250℃の温度範囲で、通常、30秒〜180分、好ましくは3〜90分の時間をかける。加熱の方法は特に制限されず、例えば、加熱炉等を用いて行えばよい。
加熱の条件は、硬化性組成物中の硬化剤等の構成成分の種類及び硬化性組成物の層の厚みに応じて適宜選択すればよい。通常、30〜400℃、好ましくは70〜350℃、より好ましくは100〜250℃の温度範囲で、通常、30秒〜180分、好ましくは3〜90分の時間をかける。加熱の方法は特に制限されず、例えば、加熱炉等を用いて行えばよい。
本発明においては、絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の層を耐熱性高分子フィルム上に形成した後、硬化性組成物が未硬化ないし半硬化の状態で、これに、金属に配位可能な構造を有する化合物(以下、「金属配位性化合物」という。)を用いて、例えば、国際公開公報WO03/024174に記載された要領で硬化性組成物の層を表面処理した後、次いで硬化させることが好ましい。
このような方法で得られた硬化物絶縁層上に導電性薄膜層を形成し、この上に金属層を設けた金属樹脂複合フィルムは、フィルムの表面が平滑でかつ金属層との密着性に優れている。
このような方法で得られた硬化物絶縁層上に導電性薄膜層を形成し、この上に金属層を設けた金属樹脂複合フィルムは、フィルムの表面が平滑でかつ金属層との密着性に優れている。
本発明において、「未硬化」とは、硬化性組成物層中の樹脂層(以下、単に「樹脂層」という。)が、絶縁性重合体を溶解することができる溶剤に、実質的に全部溶解可能な状態をいう。
「半硬化」とは、硬化の程度が、加熱によって更に硬化し得る程度である状態をいい、好ましくは、絶縁性重合体を溶解することができる溶剤に、硬化性組成物中の絶縁性重合体の約1重量%以上、好ましくは5重量%以上が溶解する状態であるか、当該溶剤中に硬化性組成物層を24時間浸漬した時の樹脂層の体積膨潤率が、浸漬前の200重量%以上、好ましくは300重量%以上であることをいう。
「半硬化」とは、硬化の程度が、加熱によって更に硬化し得る程度である状態をいい、好ましくは、絶縁性重合体を溶解することができる溶剤に、硬化性組成物中の絶縁性重合体の約1重量%以上、好ましくは5重量%以上が溶解する状態であるか、当該溶剤中に硬化性組成物層を24時間浸漬した時の樹脂層の体積膨潤率が、浸漬前の200重量%以上、好ましくは300重量%以上であることをいう。
金属配位性化合物は、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、シアノ基等の官能基を有する化合物、複素環化合物、等が好ましい。中でも、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を環構成原子として含有する複素環化合物が好ましく、とりわけ窒素原子を環構成原子として含有する複素環化合物が好ましい。特に、複素環化合物であって、上記の官能基を有するものは、より高いパターン密着性を与える点で好ましい。
金属配位性化合物は、水への溶解度及び炭化水素系溶剤への溶解度が、25℃において、いずれも0.1%以上、好ましくは1%以上、より好ましくは5%以上の両親媒性化合物であることが好ましい。このような溶解度を持つ金属配位性化合物を選ぶと、金属配位性化合物の溶液を硬化性組成物に接触させる際に使用する溶剤として、硬化性組成物を溶解又は膨潤せず、しかも硬化性組成物層への浸透が可能なものを選定することが容易となるので、金属配位性化合物と硬化性組成物との接触効率を高めることができる。
金属配位性化合物は、水への溶解度及び炭化水素系溶剤への溶解度が、25℃において、いずれも0.1%以上、好ましくは1%以上、より好ましくは5%以上の両親媒性化合物であることが好ましい。このような溶解度を持つ金属配位性化合物を選ぶと、金属配位性化合物の溶液を硬化性組成物に接触させる際に使用する溶剤として、硬化性組成物を溶解又は膨潤せず、しかも硬化性組成物層への浸透が可能なものを選定することが容易となるので、金属配位性化合物と硬化性組成物との接触効率を高めることができる。
特にこれらの金属配位性化合物の中でも、次の工程で形成される硬化物絶縁層表面に、硬化性組成物中の絶縁性重合体と反応することによって強固に保持される点から、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メルカプトメチルベンゾイミダゾール、2−エチルイミダゾール−4−ジチオカルボン酸、2−メチルイミダゾール−4−カルボン酸、1−(2−アミノエチル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−エチル−4−チオカルバモイルイミダゾール等のイミダゾール類;ピラゾール、3−アミノ−4−シアノ−ピラゾール等のピラゾール類;1,2,4−トリアゾール、2−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1,2−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、1−メルカプト−1,2,4−トリアゾール等のトリアゾール類;2−アミノトリアジン、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン−三ナトリウム塩等のトリアジン類;イミダゾールシラン類;等が好ましい例として挙げられる。
こうした配位性化合物と、未硬化ないし半硬化の硬化性組成物とを接触させる方法は特に制限されない。具体的には、配位性化合物の水溶液又は有機溶媒溶液中に、硬化物絶縁層が形成された耐熱性高分子フィルムを浸漬する浸漬法;上記溶液を硬化性組成物層表面にスプレー等で塗布するスプレー法;リバースロールコーティング、グラビアコーティング、エアナイフコーティング、ブレードコーティング等の方法により塗工する方法;等が挙げられる。接触操作は、1回でも、2回以上繰返し行ってもよい。
接触時の温度や時間は、配位性化合物やその溶液の沸点、融点等の化学的特性、操作性、生産性等を考慮して任意に選択することができる。温度は、通常、10〜100℃、好ましくは15〜65℃である。接触時間は、浸漬法の場合、通常、0.1〜360分、好ましくは0.1〜60分である。
接触の後、乾燥炉を用いて30〜180℃、好ましくは50〜150℃で10秒以上、好ましくは30秒〜30分間の予備加熱をして溶媒を除去することが好ましい。この加熱により、配位性化合物が硬化性組成物中の重合体と反応するので、硬化性組成物の硬化中に揮散することを防止できる。
接触時の温度や時間は、配位性化合物やその溶液の沸点、融点等の化学的特性、操作性、生産性等を考慮して任意に選択することができる。温度は、通常、10〜100℃、好ましくは15〜65℃である。接触時間は、浸漬法の場合、通常、0.1〜360分、好ましくは0.1〜60分である。
接触の後、乾燥炉を用いて30〜180℃、好ましくは50〜150℃で10秒以上、好ましくは30秒〜30分間の予備加熱をして溶媒を除去することが好ましい。この加熱により、配位性化合物が硬化性組成物中の重合体と反応するので、硬化性組成物の硬化中に揮散することを防止できる。
配位性化合物を溶媒に溶解して用いる際の溶媒は特に制限されず、積層した後の硬化性組成物層が容易に溶解されず、配位性化合物が溶解するものを選択すればよい。具体的には、水;テトラヒドロフラン等のエーテル類;エタノールやイソプロパノール等のアルコール類;アセトン等のケトン類;エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ類;等の極性溶媒やこれらの混合物が挙げられる。配位性化合物溶液中の配位性化合物の濃度は、通常、0.001〜70重量%、好ましくは0.01〜50重量%であると、操作性がよい。
配位性化合物の溶液には、未硬化ないし半硬化の硬化性組成物層に対する濡れを向上させる等の目的で、界面活性剤やその他の化合物等を添加してもよい。これらの添加物の量は、密着性確保の観点から、配位性化合物の10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。
配位性化合物による硬化性組成物の上記処理を行った場合には、硬化性組成物を硬化させる前に、水又は有機溶剤で硬化性組成物を洗浄する、配位性化合物が塩基性であるときには酸性化合物と接触させる等の処理を行って過剰な配位性化合物を除去することもできる。このような処理を施すと、後で形成する金属層との安定で均質な密着性が達成される。
配位性化合物の溶液には、未硬化ないし半硬化の硬化性組成物層に対する濡れを向上させる等の目的で、界面活性剤やその他の化合物等を添加してもよい。これらの添加物の量は、密着性確保の観点から、配位性化合物の10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。
配位性化合物による硬化性組成物の上記処理を行った場合には、硬化性組成物を硬化させる前に、水又は有機溶剤で硬化性組成物を洗浄する、配位性化合物が塩基性であるときには酸性化合物と接触させる等の処理を行って過剰な配位性化合物を除去することもできる。このような処理を施すと、後で形成する金属層との安定で均質な密着性が達成される。
本発明の金属樹脂複合フィルムの製造方法においては、耐熱性高分子フィルム上に、導電性薄膜層Aを形成するが、耐熱性高分子フィルム上に硬化物絶縁層を形成した場合には、この硬化物絶縁層の表面に酸化処理を施すことによって、所望の表面平均粗さを与え、この上に形成する金属層との密着性を向上させることが好ましい。硬化物絶縁層の表面平均粗さRaは、0.2μm未満、好ましくは0.1μm以下であり、かつ表面十点平均粗さRzjisは3μm未満、好ましくは2μm以下である。ここで、RaはJIS B 0601−2001に示される中心線平均粗さであり、表面十点平均粗さRzjisは、JIS B 0601−2001 付属書1に示される十点平均粗さである。
通常、硬化物絶縁層表面を酸化処理すると、表面が脆弱化するため、充分な金属との密着性を得ることは困難であるが、本発明においては、金属配位性化合物と接触させることにより、硬化物絶縁層表面を、強固にすることができる。また、酸化処理により、硬化物絶縁層表面に存在する、低分子量化合物からなる脆い層や、硬化処理の際に雰囲気から付着した汚染物質を除去することができる。
硬化物絶縁層表面の酸化は、硬化物絶縁層表面と無機過酸化物や有機過酸化物等の酸化性化合物とを接触させることにより行う。
通常、硬化物絶縁層表面を酸化処理すると、表面が脆弱化するため、充分な金属との密着性を得ることは困難であるが、本発明においては、金属配位性化合物と接触させることにより、硬化物絶縁層表面を、強固にすることができる。また、酸化処理により、硬化物絶縁層表面に存在する、低分子量化合物からなる脆い層や、硬化処理の際に雰囲気から付着した汚染物質を除去することができる。
硬化物絶縁層表面の酸化は、硬化物絶縁層表面と無機過酸化物や有機過酸化物等の酸化性化合物とを接触させることにより行う。
酸化性化合物としては、酸化能を有する公知の化合物が挙げられるが、特に硬化物絶縁層の表面粗さ制御の容易さから、無機過酸化物や有機過酸化物を用いるのが好ましい。
無機過酸化物としては過マンガン酸塩、無水クロム酸、重クロム酸塩、クロム酸塩、過硫酸塩、活性二酸化マンガン、四酸化オスミウム、過酸化水素、過よう素酸塩、オゾン等が挙げられる。有機過酸化物としてはジクミルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、m−クロロ過安息香酸、過酢酸等が挙げられる。
これらの過酸化物を用いて硬化物絶縁層表面を酸化する方法に格別な制限はなく、例えば、酸化性化合物を、必要に応じて溶媒に溶解して液状とした後、硬化物絶縁層表面と接触させる方法等が挙げられる。溶媒としては、水、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液、硫酸水溶液等の酸性水溶液、エーテルや石油エーテル等の無極性有機溶媒、アセトンやメタノール等の極性有機溶媒が例示される。過酸化物又はその溶液を硬化物絶縁層表面に接触させる方法に格別な制限はなく、例えば、硬化物絶縁層を酸化性化合物溶液に浸漬する浸漬法、硬化物絶縁層の表面に表面張力を利用して酸化性化合物溶液をのせる液盛り法、酸化性化合物溶液を硬化物絶縁層に噴霧するスプレー法、等を示すことができる。
無機過酸化物としては過マンガン酸塩、無水クロム酸、重クロム酸塩、クロム酸塩、過硫酸塩、活性二酸化マンガン、四酸化オスミウム、過酸化水素、過よう素酸塩、オゾン等が挙げられる。有機過酸化物としてはジクミルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、m−クロロ過安息香酸、過酢酸等が挙げられる。
これらの過酸化物を用いて硬化物絶縁層表面を酸化する方法に格別な制限はなく、例えば、酸化性化合物を、必要に応じて溶媒に溶解して液状とした後、硬化物絶縁層表面と接触させる方法等が挙げられる。溶媒としては、水、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液、硫酸水溶液等の酸性水溶液、エーテルや石油エーテル等の無極性有機溶媒、アセトンやメタノール等の極性有機溶媒が例示される。過酸化物又はその溶液を硬化物絶縁層表面に接触させる方法に格別な制限はなく、例えば、硬化物絶縁層を酸化性化合物溶液に浸漬する浸漬法、硬化物絶縁層の表面に表面張力を利用して酸化性化合物溶液をのせる液盛り法、酸化性化合物溶液を硬化物絶縁層に噴霧するスプレー法、等を示すことができる。
酸化性化合物を硬化物絶縁層表面に接触させる温度や時間は、酸化性化合物の濃度や種類、接触方法等を考慮して任意に設定すればよく、通常、10〜250℃、好ましくは20〜180℃で、0.5〜60分、好ましくは1〜30分である。この条件であれば、硬化物絶縁層表面の粗化の程度を制御しやすく、硬化物絶縁層表面の脆い層や硬化雰囲気から付着した汚染物質を容易に除去でき、また、硬化物絶縁層が脆くなるのを抑制できる。
酸化処理後は、酸化性化合物を除去するため、通常、硬化物絶縁層表面を水で洗浄する。水だけでは洗浄しきれない物質が付着している場合、その物質を溶解可能な洗浄液で更に洗浄したり、他の化合物と接触させて水に可溶な物質にしてから水で洗浄したりすることもできる。例えば、過マンガン酸カリウム水溶液や過マンガン酸ナトリウム水溶液等のアルカリ性水溶液を硬化物絶縁層と接触させた場合は、発生した二酸化マンガンの皮膜を除去する目的で、硫酸ヒドロキシアミンと硫酸との混合液等の酸性水溶液により中和還元処理を行う。また、硬化性組成物中に炭酸カルシウムが含まれ、硬化物絶縁層上に炭酸カルシウムが残留している場合は、塩酸や硫酸等の酸溶液で炭酸カルシウムを溶出した後、水で洗浄処理する。洗浄液には、洗浄を充分なものとするために界面活性剤やアルコール、エーテル等の極性調整剤を用いても構わない。但し、界面活性剤や極性調整剤を用いた場合はこれらが残留しないように、これらを更に洗浄することが好ましい。
酸化処理後は、酸化性化合物を除去するため、通常、硬化物絶縁層表面を水で洗浄する。水だけでは洗浄しきれない物質が付着している場合、その物質を溶解可能な洗浄液で更に洗浄したり、他の化合物と接触させて水に可溶な物質にしてから水で洗浄したりすることもできる。例えば、過マンガン酸カリウム水溶液や過マンガン酸ナトリウム水溶液等のアルカリ性水溶液を硬化物絶縁層と接触させた場合は、発生した二酸化マンガンの皮膜を除去する目的で、硫酸ヒドロキシアミンと硫酸との混合液等の酸性水溶液により中和還元処理を行う。また、硬化性組成物中に炭酸カルシウムが含まれ、硬化物絶縁層上に炭酸カルシウムが残留している場合は、塩酸や硫酸等の酸溶液で炭酸カルシウムを溶出した後、水で洗浄処理する。洗浄液には、洗浄を充分なものとするために界面活性剤やアルコール、エーテル等の極性調整剤を用いても構わない。但し、界面活性剤や極性調整剤を用いた場合はこれらが残留しないように、これらを更に洗浄することが好ましい。
本発明において、絶縁性フィルム上に形成する導電性薄膜層Aは、この上に電気めっきを行う際に電気めっきが可能な給電層となり得て、且つ、絶縁性フィルムとの密着性が確保されていれば、特別な制限はないが、抵抗率が1×10−4未満であることが、ピンホールの発生が少なく、電気めっきを効率的に行えるので好ましい。
抵抗率が1×10−4未満の導電性薄膜層を形成し得る化合物としては、グラファイト系化合物、導電性ポリマー化合物や金属化合物等が挙げられる。
導電性薄膜層Aを形成する方法としては、格別な制限はない。具体的な方法としては、乾式めっきであるスパッタリング法、真空蒸着法やCVD法等により形成する方法;湿式めっきである無電解めっきにより形成する方法;パラジウム粒子、グラファイト粒子等の導電性粒子を吸着させる方法;過マンガン酸塩等の無機過酸化塩処理により生成させた酸化性皮膜の存在下に、導電性ポリマーを形成し得る単量体を酸化重合することにより導電性ポリマーの皮膜を形成する方法;硬化物絶縁層をガラス転移温度以上の温度に加温した状態で金属膜を貼り合わせる方法;導電性粒子と分散剤とからなる溶液を塗布した後に加熱乾燥し分散剤を除去して形成する方法等を挙げることができる。これらの方法のうち、乾式めっき法又は湿式めっき法で行うことが金属層の厚み制御や密着性確保の点から好ましい。
抵抗率が1×10−4未満の導電性薄膜層を形成し得る化合物としては、グラファイト系化合物、導電性ポリマー化合物や金属化合物等が挙げられる。
導電性薄膜層Aを形成する方法としては、格別な制限はない。具体的な方法としては、乾式めっきであるスパッタリング法、真空蒸着法やCVD法等により形成する方法;湿式めっきである無電解めっきにより形成する方法;パラジウム粒子、グラファイト粒子等の導電性粒子を吸着させる方法;過マンガン酸塩等の無機過酸化塩処理により生成させた酸化性皮膜の存在下に、導電性ポリマーを形成し得る単量体を酸化重合することにより導電性ポリマーの皮膜を形成する方法;硬化物絶縁層をガラス転移温度以上の温度に加温した状態で金属膜を貼り合わせる方法;導電性粒子と分散剤とからなる溶液を塗布した後に加熱乾燥し分散剤を除去して形成する方法等を挙げることができる。これらの方法のうち、乾式めっき法又は湿式めっき法で行うことが金属層の厚み制御や密着性確保の点から好ましい。
本発明の金属樹脂複合フィルムを電子回路基板として用いる際には、配線形成が容易な点から金属化合物からなる薄膜層を乾式又は湿式のめっき法により形成する事が好ましく、具体的な金属化合物としては、例えば、銅、アルミ、ニッケル、金、銀、クロム、パラジウムやその合金等が挙げられ、これらは単層で用いても、異なる金属種を積層して用いてもよい。
乾式めっき法としては、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法及びCVD法が挙げられ、湿式めっき法としては無電解めっき法が挙げられる。めっき応力による導電性薄膜層のクラックが少なくピンホールの発生が抑制される点から湿式めっき法である無電解めっき法が好ましい。
導電性薄膜層の形成を湿式の無電解めっきにより行う場合、導電性薄膜層を硬化物絶縁層の表面に形成する前に、硬化物絶縁層に、還元触媒として働く銀、パラジウム、亜鉛、コバルト、金、白金、イリジウム、ルテニウム、オスミニウム等の触媒核を吸着させるのが一般的である。
触媒核を硬化物絶縁層に付着させる方法は特に制限されず、具体的には、触媒核となる上記金属化合物又はその塩や錯体を、水又はアルコール若しくはクロロホルム等の有機溶媒に0.001〜10重量%の濃度で溶解した液(この液は、必要に応じて酸、アルカリ、錯化剤、還元剤等を含有していてもよい)に浸漬した後、金属を還元する方法等が挙げられる。
乾式めっき法としては、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法及びCVD法が挙げられ、湿式めっき法としては無電解めっき法が挙げられる。めっき応力による導電性薄膜層のクラックが少なくピンホールの発生が抑制される点から湿式めっき法である無電解めっき法が好ましい。
導電性薄膜層の形成を湿式の無電解めっきにより行う場合、導電性薄膜層を硬化物絶縁層の表面に形成する前に、硬化物絶縁層に、還元触媒として働く銀、パラジウム、亜鉛、コバルト、金、白金、イリジウム、ルテニウム、オスミニウム等の触媒核を吸着させるのが一般的である。
触媒核を硬化物絶縁層に付着させる方法は特に制限されず、具体的には、触媒核となる上記金属化合物又はその塩や錯体を、水又はアルコール若しくはクロロホルム等の有機溶媒に0.001〜10重量%の濃度で溶解した液(この液は、必要に応じて酸、アルカリ、錯化剤、還元剤等を含有していてもよい)に浸漬した後、金属を還元する方法等が挙げられる。
無電解めっき法に用いる無電解めっき液としては、公知の自己触媒型の無電解めっき液を用いればよく、めっき液中に含まれる金属、還元剤、錯化剤等の種類、水素イオン濃度、溶存酸素濃度等は、特に限定されない。例えば、次亜リン酸アンモニウム、次亜リン酸、水素化硼素アンモニウム、ヒドラジン、ホルマリン等を還元剤とする無電解銅めっき液;次亜リン酸ナトリウムを還元剤とする無電解ニッケル−リンめっき液;ジメチルアミンボランを還元剤とする無電解ニッケル−ホウ素めっき液;無電解パラジウムめっき液;次亜リン酸ナトリウムを還元剤とする無電解パラジウム−リンめっき液;無電解金めっき液;無電解銀めっき液;次亜リン酸ナトリウムを還元剤とする無電解ニッケル−コバルト−リンめっき液;等を用いることができる。
無電解めっきの工程においては、同種金属のめっきを複数回繰り返して実施しても、異種の金属のめっきを複数回実施しても構わない。
無電解めっきにより形成するめっき層の厚さは、好ましくは、0.01〜0.5μm、より好ましくは0.03〜0.3μm、特に好ましくは、0.05〜0.15μmである。厚さをこの上限以下に保つことにより、皮膜応力を適切な水準に維持して、密着性を保ちクラックの発生を防止できる。また、厚さを上記下限以上に保つことにより、次工程である電気めっきの際の前処理工程等で、金属薄膜が溶出してピンホールの数が増えたり、均一な金属層の形成が困難となったりする問題を防止することができる。
本発明において、導電性薄膜層Aを形成した後、この導電性薄膜層表面を防錆剤と接触させて防錆処理をすることもできる。
無電解めっきの工程においては、同種金属のめっきを複数回繰り返して実施しても、異種の金属のめっきを複数回実施しても構わない。
無電解めっきにより形成するめっき層の厚さは、好ましくは、0.01〜0.5μm、より好ましくは0.03〜0.3μm、特に好ましくは、0.05〜0.15μmである。厚さをこの上限以下に保つことにより、皮膜応力を適切な水準に維持して、密着性を保ちクラックの発生を防止できる。また、厚さを上記下限以上に保つことにより、次工程である電気めっきの際の前処理工程等で、金属薄膜が溶出してピンホールの数が増えたり、均一な金属層の形成が困難となったりする問題を防止することができる。
本発明において、導電性薄膜層Aを形成した後、この導電性薄膜層表面を防錆剤と接触させて防錆処理をすることもできる。
本発明の金属樹脂複合フィルムの製造方法においては、導電性薄膜層Aの上に、電気めっきを施すことにより、金属層Bを形成する(工程B)。
本発明においては、めっき液のpHが5以上、14未満の範囲で電気めっきを行うことが必要である。pHは、好ましくはpH6以上、pH13未満、特に好ましくはpH7以上からpH12未満である。この範囲を外れると、電気めっき液中で給電状態(カソード状態)に置かれているフィルム面積が大きい場合、特に給電面積が400cm2以上の場合に、導電性薄膜層を形成した際に生じた極小のピンホールや、フィルムの走行、巻き取り等で生じた傷及び異物により生じた打痕等が起点となり、ピンホールが増大して径が5μmを超えるピンホールが多数発生する。
工程Bで用いられる電気めっき液としては、pHが前述の範囲であり金属の電析反応を利用するものであれば格別な制限はない。また、必要に応じて、錯化剤、光沢剤、安定剤、緩衝剤等の添加剤を含むことができる。金属種としては、本発明の金属樹脂複合フィルムを電子回路基板として用いる際には、20℃における抵抗率が1×10−2未満のものが用いられ、具体的には銅、アルミ、ニッケル、金、銀、クロムやその合金等が挙げられる。これらの金属種のうち、経済性がよいこと、電気伝導度が高いこと及び耐屈曲性に優れること等から銅を用いることが好ましい。銅を用いた電気めっきの場合、一般には、硫酸銅めっき、シアン化銅めっき、ピロリン酸銅めっき等が用いられるが、本発明においては、前述のpHの範囲で安定的な銅皮膜が得易い点からピロリン酸銅めっきが好ましい。
本発明においては、めっき液のpHが5以上、14未満の範囲で電気めっきを行うことが必要である。pHは、好ましくはpH6以上、pH13未満、特に好ましくはpH7以上からpH12未満である。この範囲を外れると、電気めっき液中で給電状態(カソード状態)に置かれているフィルム面積が大きい場合、特に給電面積が400cm2以上の場合に、導電性薄膜層を形成した際に生じた極小のピンホールや、フィルムの走行、巻き取り等で生じた傷及び異物により生じた打痕等が起点となり、ピンホールが増大して径が5μmを超えるピンホールが多数発生する。
工程Bで用いられる電気めっき液としては、pHが前述の範囲であり金属の電析反応を利用するものであれば格別な制限はない。また、必要に応じて、錯化剤、光沢剤、安定剤、緩衝剤等の添加剤を含むことができる。金属種としては、本発明の金属樹脂複合フィルムを電子回路基板として用いる際には、20℃における抵抗率が1×10−2未満のものが用いられ、具体的には銅、アルミ、ニッケル、金、銀、クロムやその合金等が挙げられる。これらの金属種のうち、経済性がよいこと、電気伝導度が高いこと及び耐屈曲性に優れること等から銅を用いることが好ましい。銅を用いた電気めっきの場合、一般には、硫酸銅めっき、シアン化銅めっき、ピロリン酸銅めっき等が用いられるが、本発明においては、前述のpHの範囲で安定的な銅皮膜が得易い点からピロリン酸銅めっきが好ましい。
工程Bの電気めっきにおける給電量の好ましい範囲は、0.1〜20A/dm2、より好ましくは0.3〜15A/dm2、特に好ましくは0.5〜10A/dm2である。この下限未満では、時間がかかり経済性が低く、微小なピンホールが増大し、また、径が5μmを超えるピンホールの数が増える傾向にあり、他方、上限を超えると金属の粒界が小さくなり機械的特性が低下して複合膜の屈曲時にクラックが入りやすい傾向にある。
工程Bの電気めっきにより形成される金属層Bの厚み(b)は、好ましくは0.05〜3μm、より好ましくは0.1〜2μm、特に好ましくは0.3〜1.5μmである。上限を超えて厚いと、めっき皮膜の剛性が増し金属樹脂複合フィルムの屈曲時にクラックが入りやすくなる傾向にあり、また、めっきに時間がかかり経済性が低いといった問題がある。また、下限未満では、次工程(工程C)において金属層B上に金属層Cを形成する際に微小なピンホールが増大し、径が5μmを超えるピンホールの数が増えるといった問題を有する。
金属層Bの厚みは、この上に形成される金属層Cの厚みを勘案して、上記範囲から適切に選択する。
本発明においては、金属層Bを形成した後、その表面を防錆剤と接触させて防錆処理をすることもできる。
工程Bの電気めっきにより形成される金属層Bの厚み(b)は、好ましくは0.05〜3μm、より好ましくは0.1〜2μm、特に好ましくは0.3〜1.5μmである。上限を超えて厚いと、めっき皮膜の剛性が増し金属樹脂複合フィルムの屈曲時にクラックが入りやすくなる傾向にあり、また、めっきに時間がかかり経済性が低いといった問題がある。また、下限未満では、次工程(工程C)において金属層B上に金属層Cを形成する際に微小なピンホールが増大し、径が5μmを超えるピンホールの数が増えるといった問題を有する。
金属層Bの厚みは、この上に形成される金属層Cの厚みを勘案して、上記範囲から適切に選択する。
本発明においては、金属層Bを形成した後、その表面を防錆剤と接触させて防錆処理をすることもできる。
本発明の金属樹脂複合フィルムの製造方法においては、金属層Bの上に、電気めっきにより、所望の厚さに金属層Cを形成する(工程C)。
本発明においては、めっき液のpHが5未満の範囲で電気めっきを行うことが必要である。
この範囲を外れると、めっき皮膜の剛性が増し金属樹脂複合フィルムの屈曲時にクラックが入りやすいといった問題や、時間がかかり経済性が低いといった問題がある。
工程Cで用いられる電気めっき液としては、pHが前述の範囲であり金属の電析反応を利用するものであれば格別な制限はない。また、工程Bと同様に、必要に応じて、錯化剤、光沢剤、安定剤、緩衝剤等の添加剤を含むことができる。金属種としては、本発明の金属樹脂複合フィルムを電子回路基板として用いる際には、20℃における抵抗率が1×10−2未満のものが用いられ、具体的には銅、アルミ、ニッケル、金、銀、クロムやその合金等が挙げられる。
これら金属種のうち、経済性がよいこと、電気伝導度が高いこと及び耐屈曲性に優れること等から銅を用いることが好ましい。銅を用いた電気めっきの場合、硫酸銅めっきが、前述のpHの範囲で安定的な銅皮膜を得易い点から好ましい。
工程Cで形成される金属層Cの厚み(c)と、工程Bで形成される金属層の厚み(b)との比(c)/(b)は、好ましくは1.5以上、より好ましくは2以上、特に好ましくは3以上である。この下限未満ではめっき皮膜の剛性が増し金属樹脂複合フィルムの屈曲時にクラックが入りやすいといった問題を生じやすい。ここで、金属層の厚さの上限は、好ましくは100μm、より好ましくは75μm、特に好ましくは50μmである。上限を超えると、配線フィルム及び回路基板用フィルムとして用いた場合に、配線形成が困難になったり、柔軟性が損なわれてロール形状での操作性が悪くなるといった問題を生じやすくなったりする。
本発明においては、めっき液のpHが5未満の範囲で電気めっきを行うことが必要である。
この範囲を外れると、めっき皮膜の剛性が増し金属樹脂複合フィルムの屈曲時にクラックが入りやすいといった問題や、時間がかかり経済性が低いといった問題がある。
工程Cで用いられる電気めっき液としては、pHが前述の範囲であり金属の電析反応を利用するものであれば格別な制限はない。また、工程Bと同様に、必要に応じて、錯化剤、光沢剤、安定剤、緩衝剤等の添加剤を含むことができる。金属種としては、本発明の金属樹脂複合フィルムを電子回路基板として用いる際には、20℃における抵抗率が1×10−2未満のものが用いられ、具体的には銅、アルミ、ニッケル、金、銀、クロムやその合金等が挙げられる。
これら金属種のうち、経済性がよいこと、電気伝導度が高いこと及び耐屈曲性に優れること等から銅を用いることが好ましい。銅を用いた電気めっきの場合、硫酸銅めっきが、前述のpHの範囲で安定的な銅皮膜を得易い点から好ましい。
工程Cで形成される金属層Cの厚み(c)と、工程Bで形成される金属層の厚み(b)との比(c)/(b)は、好ましくは1.5以上、より好ましくは2以上、特に好ましくは3以上である。この下限未満ではめっき皮膜の剛性が増し金属樹脂複合フィルムの屈曲時にクラックが入りやすいといった問題を生じやすい。ここで、金属層の厚さの上限は、好ましくは100μm、より好ましくは75μm、特に好ましくは50μmである。上限を超えると、配線フィルム及び回路基板用フィルムとして用いた場合に、配線形成が困難になったり、柔軟性が損なわれてロール形状での操作性が悪くなるといった問題を生じやすくなったりする。
工程Cにより金属層Cを形成した後、金属樹脂複合フィルム表面を防錆剤と接触させて防錆処理をし、更に、各金属層と絶縁性フィルムや硬化物絶縁層との間の(硬化物絶縁層を有する場合には、更に硬化物絶縁層と耐熱性高分子フィルムとの間の)密着性を向上させるため、オーブン等を用いて金属樹脂複合フィルムを、通常、50〜350℃、好ましくは80〜250℃で、通常、0.1〜10時間、好ましくは0.1〜5時間、加熱処理するのが好ましい。このとき、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で加熱するのが好ましい。更に必要に応じて、加熱時に、プレス板、加圧ロール等で金属樹脂複合フィルムを加圧してもよい。
本発明の金属樹脂複合フィルムの製造方法において、絶縁性フィルムにドリル、レーザー、プラズマエッチング等の物理的処理により開口を形成し、次いで絶縁性フィルムの両面に導電性薄膜層Aを形成して、引き続き工程B及び工程Cを実施することにより、開口部の壁面と金属樹脂複合フィルム表面に、同時に金属層(金属層B及び金属層C)を形成することができ、安価に両面配線基板を製造することができる。
本発明において、導電性薄膜層A上に所望のパターン状にめっきレジストを形成した後、めっきレジストが形成されていない部分について工程Bで電気めっきを行って金属層Bを形成し、次いで工程Cで電気めっきを行って金属層Cを形成し、この後、めっきレジストを除去し、更にその部分の導電性薄膜層Aをエッチングにより除去すると、上記所望のパターン部分に金属層のない金属樹脂複合フィルムを得ることができる。
本発明において、導電性薄膜層A上に所望のパターン状にめっきレジストを形成した後、めっきレジストが形成されていない部分について工程Bで電気めっきを行って金属層Bを形成し、次いで工程Cで電気めっきを行って金属層Cを形成し、この後、めっきレジストを除去し、更にその部分の導電性薄膜層Aをエッチングにより除去すると、上記所望のパターン部分に金属層のない金属樹脂複合フィルムを得ることができる。
このようにパターンを形成した金属樹脂複合フィルムは、各種配線フィルム、フィルムアンテナ、電磁波シールド等の機能性フィルムとして有用である。また、配線フィルムはパッシブデバイスやアクティブデバイスを実装することで信頼性の高い電子回路部品として有用である。
また、金属樹脂複合フィルムに回路を搭載して回路基板フィルムを得ることができる。この回路基板フィルムに、回路基板として用いるための端子めっきや保護膜の形成を行うことにより、半導体パッケージ基板用フィルム、フレキシブルプリント配線基板用フィルム及び半導体チップ実装用配線フィルムを得ることができる。
より具体的な用途としては、電子手帳、パソコン、携帯電話、PHS等の携帯情報機器やデジタルカメラ、カムコーダー等の機器に使用されるプリント基板の接続用の高密度フレキシブルプリント配線板(FPC)として;テープ・オートメーテッド・ボンディング(TAB)用のテープとして;テープキャリアーパッケージ(TCP)やチップサイズパッケージ(CSP)、チップオンフィルム(COF)やシステムオンフィルム(SOF)等の半導体パッケージの、キャリアフィルム、ベースフィルム等として;システムインパッケージ、マルチチップモジュールやボールグリッドアレイ等パッケージの高密度多層配線の内層材等として、多くの用途に使用可能である。特に、耐熱性高分子フィルムに液晶ポリマーを用いたものは寸法安定性に優れ、高密度フレキシブル配線板や半導体パッケージとして有効である。
また、金属樹脂複合フィルムに回路を搭載して回路基板フィルムを得ることができる。この回路基板フィルムに、回路基板として用いるための端子めっきや保護膜の形成を行うことにより、半導体パッケージ基板用フィルム、フレキシブルプリント配線基板用フィルム及び半導体チップ実装用配線フィルムを得ることができる。
より具体的な用途としては、電子手帳、パソコン、携帯電話、PHS等の携帯情報機器やデジタルカメラ、カムコーダー等の機器に使用されるプリント基板の接続用の高密度フレキシブルプリント配線板(FPC)として;テープ・オートメーテッド・ボンディング(TAB)用のテープとして;テープキャリアーパッケージ(TCP)やチップサイズパッケージ(CSP)、チップオンフィルム(COF)やシステムオンフィルム(SOF)等の半導体パッケージの、キャリアフィルム、ベースフィルム等として;システムインパッケージ、マルチチップモジュールやボールグリッドアレイ等パッケージの高密度多層配線の内層材等として、多くの用途に使用可能である。特に、耐熱性高分子フィルムに液晶ポリマーを用いたものは寸法安定性に優れ、高密度フレキシブル配線板や半導体パッケージとして有効である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、実施例中、部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
本実施例において行った評価方法は以下のとおりである。
本実施例において行った評価方法は以下のとおりである。
(1)分子量(重量平均分子量:Mw、数平均分子量:Mn)
トルエンを溶剤とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値として測定する。
(2)水素化率及び無水マレイン酸残基含有率
水素化率(水素化前の重合体中の不飽和結合のモル数に対する水素添加された不飽和結合のモル数の比率)及び無水マレイン酸残基含有率(重合体中の総モノマー単位数に対する無水マレイン酸残基のモル数の割合)は1H−NMRスペクトルにより測定する。
(3)ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量法(DSC法)により測定する。
(4)十点平均粗さRzjis
絶縁層表面の十点平均粗さRzjisは、非接触式である光学式表面形状測定装置(キーエンス社製 カラーレーザー顕微鏡 VK−8500)を用いて、20μm×20μmの矩形領域について表面の粗さを測定し、十点平均粗さを求める。この測定を5箇所について行い、その平均をRzjisとする。
トルエンを溶剤とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値として測定する。
(2)水素化率及び無水マレイン酸残基含有率
水素化率(水素化前の重合体中の不飽和結合のモル数に対する水素添加された不飽和結合のモル数の比率)及び無水マレイン酸残基含有率(重合体中の総モノマー単位数に対する無水マレイン酸残基のモル数の割合)は1H−NMRスペクトルにより測定する。
(3)ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量法(DSC法)により測定する。
(4)十点平均粗さRzjis
絶縁層表面の十点平均粗さRzjisは、非接触式である光学式表面形状測定装置(キーエンス社製 カラーレーザー顕微鏡 VK−8500)を用いて、20μm×20μmの矩形領域について表面の粗さを測定し、十点平均粗さを求める。この測定を5箇所について行い、その平均をRzjisとする。
(5)平均粗さRa
絶縁層表面の平均粗さRaの評価は、非接触式である光学式表面形状測定装置(キーエンス社製 カラーレーザー顕微鏡 VK−8500)を用いて、20μm×20μmの矩形領域について5箇所測定を行い、その平均を樹脂表面の平均粗さRaとする。
(6)ピンホール
金属樹脂複合フィルムの200mm×200mmの領域について、光学顕微鏡で5μm以上のピンホールの個数を計測する。ピンホールの個数が5個以下のものを○、5個を超えて10個以下のものを△、10個を超えるものを×とする。
(7)パターニング性
配線幅20μm、配線間距離20μm、配線長5cmで200本の配線パターンを有する配線フィルムを形成し、200本のいずれも形状に乱れの無いものを○、一部分に欠損があり形状に乱れがあるが断線部分の無いものを△、断線部分があるものを×とする。
(8)屈曲性試験
JIS K 5400に準処し、心棒の直径3mm、補助板の厚さ3.5mmの屈曲試験器を用いて、金属樹脂複合フィルムの金属層面が、前記心棒に対して外側になるようにして180°に折り曲げたときの外観を光学顕微鏡にて評価する。金属層に割れや剥がれが確認されないものを○、割れや剥がれが確認されるものは×とする。
絶縁層表面の平均粗さRaの評価は、非接触式である光学式表面形状測定装置(キーエンス社製 カラーレーザー顕微鏡 VK−8500)を用いて、20μm×20μmの矩形領域について5箇所測定を行い、その平均を樹脂表面の平均粗さRaとする。
(6)ピンホール
金属樹脂複合フィルムの200mm×200mmの領域について、光学顕微鏡で5μm以上のピンホールの個数を計測する。ピンホールの個数が5個以下のものを○、5個を超えて10個以下のものを△、10個を超えるものを×とする。
(7)パターニング性
配線幅20μm、配線間距離20μm、配線長5cmで200本の配線パターンを有する配線フィルムを形成し、200本のいずれも形状に乱れの無いものを○、一部分に欠損があり形状に乱れがあるが断線部分の無いものを△、断線部分があるものを×とする。
(8)屈曲性試験
JIS K 5400に準処し、心棒の直径3mm、補助板の厚さ3.5mmの屈曲試験器を用いて、金属樹脂複合フィルムの金属層面が、前記心棒に対して外側になるようにして180°に折り曲げたときの外観を光学顕微鏡にて評価する。金属層に割れや剥がれが確認されないものを○、割れや剥がれが確認されるものは×とする。
[実施例1]
8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンを開環重合し、次いで水素添加反応を行い、数平均分子量(Mn)=31,200、重量平均分子量(Mw)=55,800、Tg=約140℃の水素化重合体を得た。得られたポリマーの水素化率は99%以上であった。
得られた重合体100部、無水マレイン酸40部及びジクミルパーオキシド5部をt−ブチルベンゼン250部に溶解し、140℃で6時間マレイン酸変性反応を行った。得られた反応生成物溶液を1,000部のイソプロピルアルコール中に注ぎ、反応生成物を凝固させマレイン酸変性水素化重合体を得た。この変性水素化重合体を100℃で20時間真空乾燥した。この変性水素化重合体の分子量はMn=33,200、Mw=68,300でTgは170℃であった。無水マレイン酸残基含有率は25モル%であった。この変性水素化重合体を水酸化ナトリウム水溶液へ浸漬した後の質量の変化率をJIS K7114:2001に準処して、上述した方法で測定した。この結果、得られた変性水素化重合体の質量の変化率は、0.05〜0.3%の範囲に収まっていた。
8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンを開環重合し、次いで水素添加反応を行い、数平均分子量(Mn)=31,200、重量平均分子量(Mw)=55,800、Tg=約140℃の水素化重合体を得た。得られたポリマーの水素化率は99%以上であった。
得られた重合体100部、無水マレイン酸40部及びジクミルパーオキシド5部をt−ブチルベンゼン250部に溶解し、140℃で6時間マレイン酸変性反応を行った。得られた反応生成物溶液を1,000部のイソプロピルアルコール中に注ぎ、反応生成物を凝固させマレイン酸変性水素化重合体を得た。この変性水素化重合体を100℃で20時間真空乾燥した。この変性水素化重合体の分子量はMn=33,200、Mw=68,300でTgは170℃であった。無水マレイン酸残基含有率は25モル%であった。この変性水素化重合体を水酸化ナトリウム水溶液へ浸漬した後の質量の変化率をJIS K7114:2001に準処して、上述した方法で測定した。この結果、得られた変性水素化重合体の質量の変化率は、0.05〜0.3%の範囲に収まっていた。
絶縁性重合体として前記変性水素化重合体100部、硬化剤としてビスフェノールAビス(プロピレングリコールグリシジルエーテル)エーテル40部、紫外線吸収剤として2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール5部、硬化促進剤として1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール0.1部及び酸化防止剤として1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン1部及び酸化性処理液可溶性の樹脂として液状ポリブタジエン(商品名:日石ポリブタジエン B−1000、日本石油化学社製)10部を、キシレン374部及びシクロペンタノン94部からなる混合溶剤に溶解して、絶縁材料のワニスを得た。
このワニスを、マイクログラビアコーターを用いて、プラズマ処理された幅400mmで厚さ37.5μmのポリイミドフィルム(商品名カプトン150EN、東レデュポン社製)に連続的に塗工しながら110℃で2分間の滞留条件で乾燥して、樹脂層を有する高分子フィルムを得た。このとき得られた高分子フィルムは巻き取ってロール状にして回収した。得られたポリイミドフィルムに形成された硬化性組成物層は、キシレン80部とシクロペンタノン20部からなる混合溶剤に、常温で、24時間浸漬したところ、完全に溶解したことから、未硬化の樹脂層であることが確認された。
このワニスを、マイクログラビアコーターを用いて、プラズマ処理された幅400mmで厚さ37.5μmのポリイミドフィルム(商品名カプトン150EN、東レデュポン社製)に連続的に塗工しながら110℃で2分間の滞留条件で乾燥して、樹脂層を有する高分子フィルムを得た。このとき得られた高分子フィルムは巻き取ってロール状にして回収した。得られたポリイミドフィルムに形成された硬化性組成物層は、キシレン80部とシクロペンタノン20部からなる混合溶剤に、常温で、24時間浸漬したところ、完全に溶解したことから、未硬化の樹脂層であることが確認された。
次いで、得られた硬化性組成物層を有するポリイミドフィルムを、1−(2−アミノエチル)−2−メチルイミダゾールが1%になるように調整した水溶液に30℃で10分間滞留浸漬し(表面処理工程)、次いで25℃の水に1分間浸漬した(洗浄工程)後、エアーナイフで余分な溶液を除去し、さらにこれを窒素流通の加熱炉中に60℃で10分間、次いで170℃で60分間曝されるよう連続的に処理して(硬化工程)ポリイミドフィルムと3μmの厚みの硬化物絶縁層からなる無電解めっき前の複合絶縁性フィルムを得た。このとき得られた無電解めっき前の複合絶縁性フィルムは巻き取ってロール状に回収した。
このロール状の無電解めっき前の複合絶縁性フィルムを引き出しながら、まず、酸化処理として、過マンガン酸濃度60g/リットル、水酸化ナトリウム濃度28g/リットルになるように調整した70℃の水溶液に10分間浸漬し、次いで、水槽に1分間浸漬し、更に別の水槽に1分間浸漬し水洗した。続いて硫酸ヒドロキシルアミン濃度170g/リットル、硫酸80g/リットルになるように調整した25℃の水溶液に、複合絶縁性フィルムを5分間浸漬し、中和還元処理をした後、水槽に1分間浸漬し水洗した。
このロール状の無電解めっき前の複合絶縁性フィルムを引き出しながら、まず、酸化処理として、過マンガン酸濃度60g/リットル、水酸化ナトリウム濃度28g/リットルになるように調整した70℃の水溶液に10分間浸漬し、次いで、水槽に1分間浸漬し、更に別の水槽に1分間浸漬し水洗した。続いて硫酸ヒドロキシルアミン濃度170g/リットル、硫酸80g/リットルになるように調整した25℃の水溶液に、複合絶縁性フィルムを5分間浸漬し、中和還元処理をした後、水槽に1分間浸漬し水洗した。
(工程A)次いで、めっき前処理として、水洗後の無電解めっき前の複合絶縁性フィルムをPC−65H(荏原ユージライト社製)が250ml/リットル、SS−400(荏原ユージライト社製)が0.8ml/リットルになるように調整した50℃のPd塩含有めっき触媒溶液に5分間浸漬した。次いで、無電解めっき前の複合絶縁性フィルムを水洗した後、PC−66H(荏原ユージライト社製)が10ml/リットル、PC−BA(荏原ユージライト社製)が14g/リットルになるように調整した溶液に35℃で、5分間浸漬し、めっき触媒を還元処理した。
こうしてめっき前処理が完了した無電解めっき前の複合絶縁性フィルムの絶縁層表面について、十点平均粗さRzjisと平均表面粗さRaを測定した。結果を表1に示す。
こうしてめっき前処理が完了した無電解めっき前の複合絶縁性フィルムの絶縁層表面について、十点平均粗さRzjisと平均表面粗さRaを測定した。結果を表1に示す。
その後、無電解めっき処理としてPB−556MU(荏原ユージライト社製)が20ml/リットル、PB−556A(荏原ユージライト社製)が60ml/リットル、PB−556B(荏原ユージライト社製)が60ml/リットル、PB−556C(荏原ユージライト社製)が60ml/リットルになるように調整した35℃の無電解めっき液に空気を吹き込みながら、めっき前処理後の無電解めっき前の複合絶縁性フィルムを4分間浸漬して厚さ0.1μmの無電解銅めっき膜を形成させた。無電解めっき処理により無電解銅めっき膜が形成されたフィルムを水洗した後、防錆処理を施し、さらに水洗処理した後、ブロー乾燥し、無電解めっき膜が形成されたフィルムを得た。
絶縁層の酸化処理から無電解銅めっき膜が形成されたフィルムを得るまでの全ての工程は連続的にロールを引き出しながら行い、防錆処理後にフィルムを巻き取り、ロール状の、無電解銅めっき膜(導電性薄膜層A)が形成されたフィルムを得た。また、酸化処理から無電解めっき処理までは、フィルムが乾燥することなく濡れた状態であるようにした。
絶縁層の酸化処理から無電解銅めっき膜が形成されたフィルムを得るまでの全ての工程は連続的にロールを引き出しながら行い、防錆処理後にフィルムを巻き取り、ロール状の、無電解銅めっき膜(導電性薄膜層A)が形成されたフィルムを得た。また、酸化処理から無電解めっき処理までは、フィルムが乾燥することなく濡れた状態であるようにした。
(工程B)
この防錆処理が施された、無電解銅めっき膜が形成された電気めっき前のフィルムを硫酸100g/リットルの溶液に25℃で1分間浸漬し防錆剤を除去した後、ピロリン酸銅80g/リットル、ピロリン酸カリウム290g/リットル、アンモニア水3ml/リットル及び硝酸カリウム3g/リットルになるように調整したpH7.3、50℃のピロリン酸銅めっき液の中で給電ロールを介して400mm×200mmのエリアに3A/dm2の条件で給電しながら電気銅めっきを施し厚さ0.7μmの電気銅めっき皮膜を形成した。次いで電気銅めっきによる金属層Bが形成されたフィルムを水洗した後、防錆処理を施し、さらに水洗処理した後、ブロー乾燥した。
この防錆処理が施された、無電解銅めっき膜が形成された電気めっき前のフィルムを硫酸100g/リットルの溶液に25℃で1分間浸漬し防錆剤を除去した後、ピロリン酸銅80g/リットル、ピロリン酸カリウム290g/リットル、アンモニア水3ml/リットル及び硝酸カリウム3g/リットルになるように調整したpH7.3、50℃のピロリン酸銅めっき液の中で給電ロールを介して400mm×200mmのエリアに3A/dm2の条件で給電しながら電気銅めっきを施し厚さ0.7μmの電気銅めっき皮膜を形成した。次いで電気銅めっきによる金属層Bが形成されたフィルムを水洗した後、防錆処理を施し、さらに水洗処理した後、ブロー乾燥した。
(工程C)
この防錆処理が施された、工程Bの電気めっき膜(金属層B)が形成されたフィルムを硫酸100g/リットルの溶液に25℃で1分間浸漬し防錆剤を除去した後、硫酸銅めっき用スーパースロー2000(エンソジャパン社製)が985ml/リットル、硫酸銅めっき用光沢剤スーパースロー2000(エンソジャパン社製)が15ml/リットルに調整したpH約−0.5で23℃の硫酸銅めっき液の中で給電ロールを介して400mm×200mmのエリアに3A/dm2の条件で給電しながら電解銅めっきを施し厚さ6μmの電気銅めっき皮膜を形成した。次いで、電気銅めっきによる金属層Cが形成されたフィルムを水洗した後、防錆処理を施し、さらに水洗処理した後、ブロー乾燥し、170℃の加熱炉に30分間滞留させアニール処理を施して、金属樹脂複合フィルムを得た。
防錆剤除去からアニール処理までは連続的にロールを引き出しながら行い、アニール処理後に金属樹脂複合フィルムを巻き取ることでロール状の金属樹脂複合フィルムを得た。
この防錆処理が施された、工程Bの電気めっき膜(金属層B)が形成されたフィルムを硫酸100g/リットルの溶液に25℃で1分間浸漬し防錆剤を除去した後、硫酸銅めっき用スーパースロー2000(エンソジャパン社製)が985ml/リットル、硫酸銅めっき用光沢剤スーパースロー2000(エンソジャパン社製)が15ml/リットルに調整したpH約−0.5で23℃の硫酸銅めっき液の中で給電ロールを介して400mm×200mmのエリアに3A/dm2の条件で給電しながら電解銅めっきを施し厚さ6μmの電気銅めっき皮膜を形成した。次いで、電気銅めっきによる金属層Cが形成されたフィルムを水洗した後、防錆処理を施し、さらに水洗処理した後、ブロー乾燥し、170℃の加熱炉に30分間滞留させアニール処理を施して、金属樹脂複合フィルムを得た。
防錆剤除去からアニール処理までは連続的にロールを引き出しながら行い、アニール処理後に金属樹脂複合フィルムを巻き取ることでロール状の金属樹脂複合フィルムを得た。
こうして得られた金属樹脂複合フィルムの200mm×200mmの領域について、ピンホールの評価を実施した。結果を表1に示す。次いで、得られた各配線フィルムをパターニング性の評価に必要な大きさに切断した。切断された金属樹脂複合フィルムの金属層面に市販の感光性レジストのドライフィルムを熱圧着して貼り付け、さらに、このドライフィルム上に各種の評価用パターンに対応するマスクをそれぞれ密着させ露光した後、現像してレジストパターンを得た。次に硫酸100g/リットルの溶液に25℃で1分間浸漬し防錆剤を除去し、塩化第二銅/塩酸混合溶液によりレジストのない部分の銅をエッチング処理した。次いでレジストパターンを剥離液で剥離除去した後、水洗、乾燥することにより、配線フィルムを得た。得られた配線フィルムを用いて、各評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、ポリイミドフィルムの片面に硬化物絶縁層を形成した後、同様にして、もう片面にも硬化物絶縁層を形成した。この両面に硬化物絶縁層を有するポリイミドフィルムに、UV−YAGレーザーを用いて、40μmのビアを形成した。以後、実施例1と同様にして、金属樹脂複合フィルムを作製した。得られた金属樹脂複合フィルムの穴の内部にも、めっきが形成されていることを光学顕微鏡で確認した。
実施例1において、ポリイミドフィルムの片面に硬化物絶縁層を形成した後、同様にして、もう片面にも硬化物絶縁層を形成した。この両面に硬化物絶縁層を有するポリイミドフィルムに、UV−YAGレーザーを用いて、40μmのビアを形成した。以後、実施例1と同様にして、金属樹脂複合フィルムを作製した。得られた金属樹脂複合フィルムの穴の内部にも、めっきが形成されていることを光学顕微鏡で確認した。
[比較例1]
実施例1において、工程Bを行わず、工程Aに次いで実施例1と同じ条件で工程Aを再度行ったこと以外は、実施例1と同様にして金属樹脂複合フィルムと各種の配線フィルムを作成し、各種評価を行った。評価結果を表1に示す。
実施例1において、工程Bを行わず、工程Aに次いで実施例1と同じ条件で工程Aを再度行ったこと以外は、実施例1と同様にして金属樹脂複合フィルムと各種の配線フィルムを作成し、各種評価を行った。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、工程Bを行わず、工程Aに次いで、無電解銅めっき膜が形成されたフィルムを硫酸50g/リットルの溶液に25℃で1分間浸漬し防錆剤を除去した後、硫酸銅めっき用スーパースロー2000(エンソジャパン社製)が985ml/リットル、硫酸銅めっき用光沢剤スーパースロー2000(エンソジャパン社製)が15ml/リットルに調整したpH約−0.5で23℃の硫酸銅めっき液の中で給電ロールを介して400mm×200mmのエリアに3A/dm2の条件で給電しながら電解銅めっきを施し厚さ0.7μmの銅めっき層を形成させ、次いで実施例1の工程Cと同一条件で電気めっきを施した以外は、実施例1と同様にして金属樹脂複合フィルムと各種の配線フィルムを作成し、各種評価を行った。評価結果を表1に示す。
実施例1において、工程Bを行わず、工程Aに次いで、無電解銅めっき膜が形成されたフィルムを硫酸50g/リットルの溶液に25℃で1分間浸漬し防錆剤を除去した後、硫酸銅めっき用スーパースロー2000(エンソジャパン社製)が985ml/リットル、硫酸銅めっき用光沢剤スーパースロー2000(エンソジャパン社製)が15ml/リットルに調整したpH約−0.5で23℃の硫酸銅めっき液の中で給電ロールを介して400mm×200mmのエリアに3A/dm2の条件で給電しながら電解銅めっきを施し厚さ0.7μmの銅めっき層を形成させ、次いで実施例1の工程Cと同一条件で電気めっきを施した以外は、実施例1と同様にして金属樹脂複合フィルムと各種の配線フィルムを作成し、各種評価を行った。評価結果を表1に示す。
[比較例3](工程Bを実施しなかった例)
実施例1において、工程Aの次に、工程Bを行わず、直ちに工程Cを行ったこと以外は、実施例1と同様にして金属樹脂複合フィルムと各種の配線フィルムを作成し、各種評価を行った。評価結果を表1に示す。
実施例1において、工程Aの次に、工程Bを行わず、直ちに工程Cを行ったこと以外は、実施例1と同様にして金属樹脂複合フィルムと各種の配線フィルムを作成し、各種評価を行った。評価結果を表1に示す。
[比較例4](工程Cを実施しなかった例)
実施例1において、工程Bにおける電気めっき層Bの厚みを6.7μmとし、工程Cを行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして金属樹脂複合フィルムと各種の配線フィルムを作成し、各種評価を行った。評価結果を表1に示す。
実施例1において、工程Bにおける電気めっき層Bの厚みを6.7μmとし、工程Cを行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして金属樹脂複合フィルムと各種の配線フィルムを作成し、各種評価を行った。評価結果を表1に示す。
表1の結果から、無電解めっき(工程A)の後にpH5以上、pH14未満の条件での電気めっき(工程B)を行わず、これに代えて再度無電解めっき(工程A)を実施した比較例1では、ピンホールが多く発生し、配線にも断線部分があることが分かる。また、無電解めっき(工程A)の後にpH5以上、pH14未満の条件での電気めっき(工程B)を行わず、これに代えてpH2未満での銅電気めっき(工程C)を実施した比較例2でも、ピンホールが多く発生し、配線にも断線部分があることが分かる。
更に、無電解めっき(工程A)の後にpH5以上、pH14未満の条件での電気めっき(工程B)を行わず工程Cを実施した比較例3でも、やはり、ピンホールが多く発生し、配線にも断線部分があることが分かる。
更に、無電解めっき(工程A)の後、pH5以上、pH14未満の条件での電気めっき(工程B)を行うが、その電気めっき層の厚さを増す代わりにpH2未満での銅電気めっき(工程C)を行わなかった比較例4では、ピンホールの数は少なく、配線パターンに断線部分はなかったが、金属樹脂複合フィルムの屈曲性が劣っていた。
これに対して、本発明の方法で得た金属樹脂複合フィルムは、ピンホールがなく、配線パターンに断線がなく、また、屈曲性にも優れていた。
更に、無電解めっき(工程A)の後にpH5以上、pH14未満の条件での電気めっき(工程B)を行わず工程Cを実施した比較例3でも、やはり、ピンホールが多く発生し、配線にも断線部分があることが分かる。
更に、無電解めっき(工程A)の後、pH5以上、pH14未満の条件での電気めっき(工程B)を行うが、その電気めっき層の厚さを増す代わりにpH2未満での銅電気めっき(工程C)を行わなかった比較例4では、ピンホールの数は少なく、配線パターンに断線部分はなかったが、金属樹脂複合フィルムの屈曲性が劣っていた。
これに対して、本発明の方法で得た金属樹脂複合フィルムは、ピンホールがなく、配線パターンに断線がなく、また、屈曲性にも優れていた。
Claims (11)
- 絶縁性フィルム上に導電性薄膜層Aを形成する工程(工程A)、pH5以上、pH14未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、導電性薄膜層A上に金属層Bを形成する工程(工程B)、及び、pH5未満の溶液中で電気めっきを施すことにより、金属層B上に金属層Cを形成する工程(工程C)を有することを特徴とする金属樹脂複合フィルムの製造方法。
- 工程Aにおいて導電性薄膜層Aをめっき法により形成することを特徴とする請求項1記載の金属樹脂複合フィルムの製造方法。
- 工程B又は工程Cにおける電気めっき時の給電面積が400cm2以上であることを特徴とする請求項1又は2の金属樹脂複合フィルムの製造方法。
- 工程Bで形成する金属層Bの厚みが0.05〜3μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属樹脂複合フィルムの製造方法。
- 絶縁性フィルムが、耐熱性高分子フィルムとその上に積層された絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の硬化物からなる絶縁層とからなる複合絶縁性フィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属樹脂複合フィルムの製造方法。
- 絶縁性フィルムが、耐熱性高分子フィルムとその上に積層された絶縁性重合体及び硬化剤を含有する硬化性組成物の硬化物からなる絶縁層とからなる複合絶縁性フィルムであって、それを貫通する穴あけ加工を施されたものであることを特徴とする請求項5に記載の金属樹脂複合フィルムの製造方法。
- 絶縁性フィルムが導電性薄膜Aと接する面の十点平均粗さRzjisが3μm未満であり、かつ、表面平均粗さRaが0.2μm未満であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属樹脂複合フィルムの製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の方法で製造された金属樹脂複合フィルム。
- 請求項8に記載の金属樹脂複合フィルムを用いて配線形成された配線フィルム。
- 半導体パッケージ基板用フィルム、フレキシブルプリント配線基板用フィルム又は半導体チップ実装用配線フィルムである、請求項9に記載の配線フィルム。
- 請求項10に記載の配線フィルムを用いた電子部品。
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JP2022100710A (ja) * | 2020-12-24 | 2022-07-06 | 住友金属鉱山株式会社 | 銅張積層板および銅張積層板の製造方法 |
-
2004
- 2004-03-22 JP JP2004082771A patent/JP2005264303A/ja active Pending
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