JP2003157063A - 電気光学パネルの駆動回路、駆動方法、電気光学装置および電子機器 - Google Patents

電気光学パネルの駆動回路、駆動方法、電気光学装置および電子機器

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JP2003157063A
JP2003157063A JP2002223171A JP2002223171A JP2003157063A JP 2003157063 A JP2003157063 A JP 2003157063A JP 2002223171 A JP2002223171 A JP 2002223171A JP 2002223171 A JP2002223171 A JP 2002223171A JP 2003157063 A JP2003157063 A JP 2003157063A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズを低減する。 【解決手段】 画像信号はサンプリング信号に基づいて
サンプリングされ、データ線に供給される。サンプリン
グ信号はイネーブル信号ENに基づいて生成される。タ
イミング制御回路200は、基準クロック信号CLKを
遅延させる遅延回路群202と、選択信号CTLに基づ
いて信号C1〜C6を選択する選択回路203と、イネ
ーブルクロック信号CLKeに基づいてイネーブル信号
ENを生成するイネーブル信号生成回路204を備え
る。選択信号CTLは位相差信号M2に基づいて生成さ
れるが、一定の揺らぎを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノイズによる表示
品位の低下等を防止した電気光学パネルの駆動回路、駆
動方法、電気光学装置および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気光学装置、例えば、アクティ
ブマトリクス方式の液晶表示装置は、液晶パネルと画像
処理回路とを備える。このうち、液晶パネルは、主に、
画素電極がマトリクス状に配列する素子基板と、対向電
極やカラーフィルタなどが形成された対向基板と、これ
ら両基板の間に充填された液晶とから構成される。ここ
で、画素電極は、走査線とデータ線との交差部分に対応
して設けられるとともに、トランジスタなどのようなス
イッチング素子が接続されている。そして、走査線を介
してスイッチング素子に選択信号を印加すると、当該ス
イッチング素子が導通状態となる。この導通状態の際
に、データ線を介して、画素電極に画像信号を印加する
と、当該画素電極および対向電極の間の液晶層に、画像
信号の電圧に応じた電荷が蓄積される。電荷蓄積後、当
該スイッチング素子をオフ状態としても、液晶層の抵抗
が十分に高ければ、当該液晶層における電荷の蓄積が維
持される。このため、各スイッチング素子を駆動して蓄
積させる電荷の量を制御すると、画素毎に液晶の配向状
態が変化して、必要な情報の表示が可能となる。
【0003】この際、各画素の液晶層に電荷を蓄積させ
るのは一部の期間で良いため、第1に、走査線駆動回路
によって、走査線を1本ずつ順次選択するとともに、第
2に、1本の走査線を選択したとき、データ線駆動回路
によって、1本または複数本のデータ線を順次選択する
ためのサンプリング信号(パルス)を出力し、第3に、
画像信号線を介して供給される画像信号を、サンプリン
グ信号にしたがってサンプリングして、対応するデータ
線に供給することにより、走査線およびデータ線を複数
の画素について共通化した時分割マルチプレックス駆動
が可能となる。
【0004】ところで、互いに排他的に出力されるべき
サンプリング信号(パルス)が、何らかの理由によりオ
ーバーラップして出力されると、あるデータ線に本来サ
ンプリングされるべき画像信号が、これに隣接するデー
タ線にもサンプリングされてしまうので、表示品位が低
下する。このような表示品位の低下を解決するために、
近年では、データ線駆動回路の出力段にイネーブル回路
なるものを設けて、サンプリング信号のパルス幅をイネ
ーブルパルスのパルス幅に狭めることが行われている。
このイネーブル回路によれば、時間的に相前後して出力
されるサンプリング信号同士が互いにオーバーラップす
ることが防止される。
【0005】一方、画像信号処理回路は、入力画像信号
にガンマ補正や増幅反転等の処理を施して画像信号を生
成する。そして、画像信号処理回路と液晶パネルとはF
PC(Flexible Printed Circuit)基板等によって接続
され、当該FPC基板を介して液晶パネルに画像信号が
供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表示画
像の高精細化に伴って、液晶パネルにおける配線ピッチ
の狭小化や動作周波数が高くなると、画像信号に対する
イネーブルパルスの遅延が問題となってきた。特に、液
晶パネルでは、ガラス基板上に形成された信号線を介し
てイネーブルパルス等が供給されるため、FPC等と比
較すると、寄生容量や抵抗が高く、信号遅延が発生しや
すい。ここで、イネーブルパルスは、画像信号に同期し
て供給しなければならないが、液晶パネル内部では、イ
ネーブルパルスの供給経路と画像信号の供給経路とが相
違する。このため、たとえ画像信号に同期するイネーブ
ルパルスを液晶パネルに供給しても、液晶パネル内部で
は、画像信号に対してイネーブルパルスの位相がズレて
しまい、画像信号を適切にサンプリングするためのサン
プリング信号を生成することができなくなる、という問
題がある。
【0007】また、液晶パネルについては、デジタル処
理により得られた各種のタイミング信号にしたがって制
御するのが一般的である。このタイミング信号は、デジ
タル信号であるため高周波成分を含み、かつ、画像信号
に同期している。このため、タイミング信号の立ち上が
りや立ち下がりタイミングでは高周波成分を多く含むの
で、タイミング信号のレベル遷移に同期したノイズが、
アナログの画像信号に重畳してしまうことがある。画像
信号にノイズが重畳されると、本来とは異なる電圧がサ
ンプリングされて画素電極に印加されるので、例えば、
重畳されたノイズが、表示画面において縦線として視認
されて表示品質を低下させる、といった問題が発生して
しまう。特に、装置の小型化に伴い、回路基板やFPC
基板を高密度に実装する必要性からノイズ対策が急務と
なっている。
【0008】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、画像信号に対し
てイネーブルパルスの位相ズレや、ノイズが画像信号に
重畳しても、適切にサンプリング信号を生成して、表示
品位の低下を防止することが可能な電気光学パネルの駆
動回路、駆動方法、電気光学装置および電子機器を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電気光学パ
ネルの駆動回路は、複数の走査線と複数のデータ線との
各交差部に、トランジスタと画素電極とを有する電気光
学パネルの駆動回路であって、前記走査線を選択して、
選択した走査線に対応するトランジスタをオン状態にさ
せる信号を供給する走査線駆動回路と、前記走査線が選
択された期間に、前記データ線を選択するためのシフト
パルスを生成するとともに、前記シフトパルスのパルス
幅を、それより狭いイネーブルパルスのパルス幅に制限
してサンプリング信号として出力するデータ線駆動回路
と、前記画像信号を前記サンプリング信号のパルス期間
にてサンプリングして、1本以上のデータ線に供給する
サンプリング回路と、前記サンプリング回路および前記
データ線駆動回路に隣接して設けられ、前記画像信号に
同期して供給されたモニタ信号と前記イネーブルパルス
に同期して供給された基準パルスとの位相差を示す位相
差信号を出力するダミー回路と、前記基準パルスの位相
が前記モニタ信号の位相よりも遅れている旨を前記位相
差信号が示す場合には、前記画像信号に対するイネーブ
ルパルスの位相を進ませるように、一方、前記基準パル
スの位相が前記モニタ信号の位相よりも進んでいる旨を
示す場合には、前記画像信号に対するイネーブルパルス
の位相を遅らせるように、前記イネーブルパルスの位相
を調整するイネーブルパルス調整回路とを具備すること
を特徴とする。この構成によれば、モニタ信号に対し、
イネーブルパルスに同期する基準パルスが遅延したと
き、その遅延を打ち消すように、イネーブルパルスの位
相が調整される。
【0010】ここで、上記駆動回路において、前記ダミ
ー回路は、前記サンプリング回路の一部および前記デー
タ線駆動回路の一部と同一の素子を含む構成が好まし
い。このような構成により、イネーブルパルスの供給経
路において発生する遅延をより正確に模擬することがで
きる。
【0011】また、上記駆動回路において、前記イネー
ブルパルス調整回路は、目標値を基準として予め定めら
れた範囲内で、イネーブルパルスの位相を遅らせるこ
と、および、進めることを交互に繰り返す構成も好まし
い。この構成によれば、イネーブル信号の位相が目標値
を基準に揺れるから、サンプリング信号の位相も揺らぐ
ことになる。サンプリング信号の位相が揺れると、ノイ
ズをサンプリングすることもあれば、ノイズをサンプリ
ングしないこともある。したがって、画面上におけるノ
イズが分散して目立たなくなって、され強調される場合
である。したがって、本発明によれば、表示画像の品位
が低下することが防止される。
【0012】上記駆動回路において、前記走査線駆動回
路と、前記データ線駆動回路と、前記サンプリング回路
と、前記ダミー回路とを、同一基板に形成した構成が好
ましい。
【0013】また、上記駆動回路において、電源投入か
ら一定時間経過したこと、または、電気光学パネルの温
度変化が一定値以下となったことを判別する判別回路を
備え、前記イネーブルパルス調整回路は、前記判別回路
による判別結果が肯定的となるまで、前記イネーブルパ
ルスの位相を調整する一方、前記判別回路による判別結
果が肯定的になったとき、その肯定的な判別結果となる
直前の位相に、前記イネーブルパルスの位相を固定する
構成が好ましい。この構成では、一定条件下でのみイネ
ーブルパルスの位相が調整される。
【0014】上記駆動回路において、前記イネーブルパ
ルス調整回路は、前記画像信号に同期する基準クロック
信号を遅延させて、遅延量が互いに異なる信号を複数出
力する遅延回路群と、前記遅延回路群から出力される複
数信号のうち1つを選択するように指示する選択信号
を、前記位相差信号で示される位相差に応じて生成する
選択信号生成回路と、前記遅延回路群から出力される複
数信号のうち、前記選択信号で指示される信号の1つを
イネーブルクロック信号として選択する選択回路と、前
記イネーブルクロック信号の一部を、前記イネーブルパ
ルスとして生成するイネーブル信号生成回路とを含む構
成が好ましい。この構成によれば、基準クロック信号を
遅延させた複数信号のうち、いずれかが選択されること
によってイネーブルパルスの位相が調整される。
【0015】上記駆動回路において、前記選択信号生成
回路は、前記位相差信号により示される位相差であって
前記モニタ信号に対する前記基準パルスの位相遅れと予
め設定された目標時間との比較結果にしたがって前記選
択信号を生成する構成が好ましい。この構成によれば、
画像信号に対するイネーブルパルスの位相遅れが目標時
間となるように制御される。
【0016】上記駆動回路において、前記選択信号生成
回路は、1または複数の水平走査期間毎に、前記選択信
号を生成する構成が好ましい。この構成によれば、1ま
たは複数の水平走査期間毎に、イネーブルパルスの位相
が調整される。
【0017】上記駆動回路において、前記位相差信号
は、前記モニタ信号に対する前記基準パルスの遅延が大
なるほどに、そのパルス幅が短くなるパルス信号であ
り、前記イネーブルパルス調整回路は、さらに、前記位
相差信号のパルス幅が予め定められた目標時間以上長い
か否かを比較する比較回路を備え、前記選択信号生成回
路は、前記比較回路による比較結果にしたがって前記選
択信号を生成する構成が好ましい。この構成によれば、
イネーブルパルスの位相を精度良く調整される。
【0018】上記駆動回路において、前記位相差信号
は、前記モニタ信号に対する前記基準パルスの遅延が大
なるほどに、そのパルス幅が短くなるパルス信号であ
り、前記遅延回路群は、ある遅延量を有する遅延回路を
複数個、縦続接続したものであり、前記イネーブルパル
ス調整回路は、さらに、前記位相差信号のパルス幅が予
め定められた目標時間以上長いか否かを比較する比較回
路を備え、前記選択信号生成回路は、前記比較回路によ
る比較結果が肯定的である場合に、前記遅延回路群から
出力される複数信号のうち、前記遅延量を1段大きくす
る信号の選択を指示する一方、前記比較結果が否定的で
ある場合に、前記遅延回路群から出力される複数信号の
うち、前記遅延量を1段小さくする信号の選択を指示す
る選択信号を生成する構成が好ましい。この構成によれ
ば、モニタ信号に対するイネーブルパルスの遅延量が、
目標時間に相当する分だけ次第に近づく。
【0019】上記駆動回路において、前記イネーブルパ
ルス調整回路は、さらに、前記選択信号生成回路によっ
て生成された選択信号に外乱を加える加算器を備え、前
記選択回路は、前記遅延回路群から出力される複数信号
のうち、前記加算器によって外乱が加えられた選択信号
で指示される信号を選択する構成が好ましい。この構成
によれば、外乱によって、イネーブルパルスの位相が揺
れることになる。
【0020】上記駆動回路において、前記選択信号生成
回路は、前記位相差信号により示される位相差であって
前記モニタ信号に対する前記基準パルスの位相遅れが一
定値以内になると、前記遅延回路群から出力される複数
信号のうち、前記位相遅れが大きくなるような信号の選
択を指示する選択信号を生成する構成が好ましい。この
構成によれば、強制的にイネーブルパルスの位相が揺れ
ることになる。
【0021】より具体的には、上記駆動回路において、
前記位相差信号は、前記モニタ信号に対する前記基準パ
ルスの遅延が大なるほどに、そのパルス幅が短くなるパ
ルス信号であり、前記遅延回路群は、ある遅延量を有す
る遅延回路を複数個、縦続接続したものであり、前記イ
ネーブルパルス調整回路は、さらに、前記位相差信号の
パルス幅が予め定められた目標時間以上長いか否かを比
較する比較回路を備え、前記選択信号生成回路は、前記
比較回路による前回の比較結果と今回の比較結果が一致
しているか不一致であるか検出する検出回路を備え、前
記検出回路の検出結果が一致の場合に、今回の比較結果
が肯定的であるとき、前記遅延回路群から出力される複
数信号のうち、前記遅延量を1段大きくする信号の選択
を指示し、今回の比較結果が否定的であるとき、前記遅
延量を1段小さくする信号の選択を指示する選択信号を
生成する一方、前記検出回路の検出結果が不一致の場合
に、今回の比較結果が肯定的であるとき、前記遅延回路
群から出力される複数信号のうち、前記遅延量を複数段
大きくする信号の選択を指示し、今回の比較結果が否定
的であるとき、前記遅延量を複数段小さくする信号の選
択を指示する選択信号を生成する構成が好ましい。この
構成によれば、位相遅れから位相進みに変化したこと、
または、位相進みから位相遅れに変化した大小関係が逆
転したことが検出され、さらに、位相関係に変化があっ
たときにイネーブルパルスの位相を、大きくするように
調整される。
【0022】上記駆動回路において、前記データ線駆動
回路は、水平走査期間の帰線期間に供給される開始パル
スを、シフト動作を規定するクロック信号にしたがって
シフトすることによって、前記シフトパルスを生成する
ものであり、さらに、前記開始パルスの位相を、前記イ
ネーブルパルス調整回路によってイネーブルパルスの位
相が調整された方向に略同一量、調整する開始パルス調
整回路と、前記クロック信号の位相を、前記方向に略同
一量、調整するクロック信号調整回路とを備える構成が
好ましい。この構成によれば、イネーブルパルスの位相
だけでなく、開始パルスおよびクロック信号の位相につ
いても同じように調整される。
【0023】このように開始パルスおよびクロック信号
の位相も調整する構成において、前記開始パルスを前記
基準パルスとして用いる構成が好ましい。この構成によ
れば、基準パルスを別途新たに生成する必要がなくな
る。ここで、ある水平走査帰線期間に供給された開始パ
ルスと前記モニタ信号との位相差を示す位相差信号が前
記ダミー回路によって出力された場合に、前記開始パル
ス調整回路は、当該位相差信号に基づく前記開始パルス
の位相調整を、当該水平走査期間より後の水平走査期間
にて実行する構成が好ましい。
【0024】本発明に係る電気光学装置は、電気光学パ
ネルとタイミング制御回路とを備えた電気光学装置であ
って、前記電気光学パネルは、複数の走査線と複数のデ
ータ線との各交差部に設けられたトランジスタと、前記
トランジスタに対応して設けられた画素電極と、前記走
査線を選択して、選択した走査線に対応するトランジス
タをオン状態にさせる信号を供給する走査線駆動回路
と、前記データ線を選択するためのシフトパルスを生成
するとともに、前記シフトパルスのパルス幅を、それよ
りも狭いイネーブルパルスのパルス幅に制限してサンプ
リング信号として出力するデータ線駆動回路と、前記走
査線が選択された期間において、前記画像信号を前記サ
ンプリング信号のパルス期間にてサンプリングして、一
のデータ線に供給するサンプリング回路と、前記サンプ
リング回路および前記データ線駆動回路に隣接して設け
られ、前記画像信号に同期して供給されたモニタ信号と
前記イネーブルパルスに同期して供給された基準パルス
との位相差を示す位相差信号を出力するダミー回路と含
み、前記タイミング制御回路は、前記基準パルスの位相
が前記モニタ信号の位相よりも遅れている旨を前記位相
差信号が示す場合には、前記画像信号に対するイネーブ
ルパルスの位相を進ませるように、一方、前記基準パル
スの位相が前記モニタ信号の位相よりも進んでいる旨を
示す場合には、前記画像信号に対するイネーブルパルス
の位相を遅らせるように、前記イネーブルパルスの位相
を調整するイネーブルパルス調整回路を含む構成を特徴
とする。この構成によれば、上記駆動回路と同様に、モ
ニタ信号に対し、イネーブルパルスに同期する基準パル
スが遅延したとき、その遅延を打ち消すように、イネー
ブルパルスの位相が調整される。
【0025】上記電気光学装置のうち、前記電気光学パ
ネルにおいて、前記データ線は、n(nは2以上の整
数)本数毎にまとめられてブロック化され、前記画像信
号は、n系統に分配されてそれぞれn本の画像信号線に
並列に供給され、前記サンプリング回路は、1つのサン
プリング信号によってn本の画像信号線に並列に供給さ
れた画像信号の各系統をサンプリングし、n本のデータ
線の各々に1対1に供給する構成が好ましい。この構成
では、1つのサンプリング信号によって1本の画像信号
線に画像信号をサンプリングして供給する構成と比較し
て、サンプリング回路におけるサンプル&ホールド時間
および充放電時間を十分に確保することができる。
【0026】次に、本発明の電子機器は、上述した電気
光学装置を備え、画像を表示することを特徴とするもの
であって、例えば、ビデオプロジェクタ、携帯型パーソ
ナルコンピュータ、ページャ、携帯電話機、テレビ、ビ
ューファインダ型またはモニタ直視型のビデオカメラ、
カーナビゲーション装置、PDA等が該当する。
【0027】本発明の電気光学パネルの駆動方法は、複
数の走査線と複数のデータ線との各交差部に、トランジ
スタと画素電極とを有する電気光学パネルの駆動方法で
あって、前記走査線を選択して、選択した走査線に対応
するトランジスタをオン状態にさせる信号を供給し、前
記走査線が選択された期間に、前記データ線を選択する
ためのシフトパルスを生成するとともに、前記シフトパ
ルスのパルス幅を、それよりも狭い供給されるイネーブ
ルパルスのパルス幅に制限してサンプリング信号として
出力し、前記画像信号を前記サンプリング信号のパルス
期間にてサンプリングして、1本以上のデータ線に供給
し、前記画像信号に同期して供給されたモニタ信号と前
記イネーブルパルスに同期して供給された基準パルスと
の位相差を示す位相差信号を出力し、前記基準パルスの
位相が前記モニタ信号の位相よりも遅れている旨を前記
位相差信号が示す場合には、前記画像信号に対するイネ
ーブルパルスの位相を進ませるように、一方、前記基準
パルスの位相が前記モニタ信号の位相よりも進んでいる
旨を示す場合には、前記画像信号に対するイネーブルパ
ルスの位相を遅らせるように、前記イネーブルパルスの
位相を調整する方法を特徴とする。この構成によれば、
上記駆動回路および電気光学装置と同様に、モニタ信号
に対し、イネーブルパルスに同期する基準パルスが遅延
したとき、その遅延を打ち消すように、イネーブルパル
スの位相が調整される。
【0028】上記駆動方法において、前記画像信号に同
期する基準クロック信号を遅延させて、遅延量の異なる
信号を複数出力する一方、これらの複数信号のうち1つ
を選択するように指示する選択信号を、前記位相差信号
で示される位相差に応じて生成し、出力される複数信号
のうち、前記選択信号で指示される信号をイネーブルク
ロック信号として選択し、前記イネーブルクロック信号
の一部を、前記イネーブルパルスとして生成することに
よって、前記イネーブルパルスを調整する方法が好まし
い。この方法によれば、基準クロック信号を遅延させた
複数信号のうち、いずれかが選択されることによってイ
ネーブルパルスの位相が調整される。
【0029】上記駆動方法において、前記位相差信号
は、前記モニタ信号に対する前記基準パルスの遅延が大
なるほどに、そのパルス幅が短くなるパルス信号であ
り、前記位相差信号のパルス幅が予め定められた目標時
間以上長いか否かを比較し、前記比較回路による比較結
果が肯定的である場合に、前記遅延回路群から出力され
る複数信号のうち、前記遅延量を1段大きくする信号の
選択を指示する一方、前記比較結果が否定的である場合
に、前記遅延回路群から出力される複数信号のうち、前
記遅延量を1段小さくする信号の選択を指示する選択信
号を生成する方法が好ましい。この方法によれば、モニ
タ信号に対するイネーブルパルスの遅延量が、目標時間
に相当する分だけ次第に近づく。
【0030】上記駆動方法において、生成された選択信
号に外乱を加え、前記遅延回路群から出力される複数信
号のうち、前記外乱が加えられた選択信号で指示される
信号を選択することによって、前記イネーブルパルスを
調整する方法が好ましい。この方法によれば、外乱によ
って、イネーブルパルスの位相が揺れることになる。
【0031】上記駆動方法において、前記位相差信号に
より示される位相差であって前記モニタ信号に対する前
記基準パルスの位相遅れが一定値以内になると、前記遅
延回路群から出力される複数信号のうち、前記位相遅れ
が大きくなるような信号の選択を指示する選択信号を生
成する方法が好ましい。この方法によれば、強制的にイ
ネーブルパルスの位相が揺れることになる。
【0032】より具体的には、上記駆動方法において、
前記位相差信号は、前記モニタ信号に対する前記基準パ
ルスの遅延が大なるほどに、そのパルス幅が短くなるパ
ルス信号であり、前記位相差信号のパルス幅が予め定め
られた目標時間以上長いか否かを比較し、前回の比較結
果と今回の比較結果が一致しているか不一致であるか検
出し、この検出結果が一致の場合に、今回の比較結果が
肯定的であるとき、出力される複数信号のうち、前記遅
延量を1段大きくする信号の選択を指示し、今回の比較
結果が否定的であるとき、前記遅延量を1段小さくする
信号の選択を指示する選択信号を生成する一方、前記検
出結果が不一致の場合に、今回の比較結果が肯定的であ
るとき、出力される複数信号のうち、前記遅延量を複数
段大きくする信号の選択を指示し、今回の比較結果が否
定的であるとき、前記遅延量を複数段小さくする信号の
選択を指示する選択信号を生成する方法が好ましい。こ
の方法によれば、位相遅れから位相進みに変化したこ
と、または、位相進みから位相遅れに変化した大小関係
が逆転したことが検出され、さらに、位相関係に変化が
あったときにイネーブルパルスの位相を、大きくするよ
うに調整される。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0034】<電気光学装置>まず、実施形態に係る電
気光学装置について、液晶表示装置を例にとって説明す
る。図1は、この液晶表示装置の電気的な構成を示すブ
ロック図である。この図に示されるように、液晶表示装
置は、液晶パネル100と、タイミング制御回路200
と、画像信号処理回路300とを備える。このうち、タ
イミング制御回路200は、外部から供給される画像信
号VIDに同期するように各種タイミング信号(必要に
応じて後述する)を生成して、各部に供給するものであ
る。また、画像信号処理回路300を構成するS/P変
換回路302は、1系統の画像信号VIDを、6系統に
分配するとともに、時間軸に対して6倍に伸張する変換
(シリアル−パラレル変換)するものである。ここで、
画像信号を6系統にシリアル−パラレル変換する理由
は、後述するサンプリング回路においてサンプリングス
イッチングとして機能するTFTのソースに対し、画像
信号が印加される時間を長くして、サンプル&ホールド
時間および充放電時間を十分に確保するためである。
【0035】一方、増幅・反転回路304は、シリアル
−パラレル変換された画像信号のうち、反転が必要とな
るものを反転させ、この後、適切に増幅し、画像信号V
ID1〜VID6として、液晶パネル100に対し6本
の画像信号線161を介して並列的に供給するものであ
る。なお、反転するか否かについては、一般には、画素
電極に印加する電圧を、走査線単位で極性反転する
か、データ線単位で極性反転するか、画素単位で極
性反転するか、に応じて定められ、その反転周期は、1
水平走査期間、ドットクロックの1周期)、または、1
垂直走査期間に設定される。なお、本実施形態における
極性反転とは、画像信号の振幅中心電位を基準として正
極性と負極性に交互に電圧レベルを反転させることをい
う。
【0036】さらに、増幅・反転回路304は、タイミ
ング制御回路200で生成されたモニタ信号M1を液晶
パネル100のモニタ信号線167に転送する。モニタ
信号M1は、後述するように、各水平走査期間の帰線期
間においてそれぞれアクティブレベル(Hレベル)とな
るパルスであり、画像信号VID1〜VID6と、後述
するサンプリング信号の位相を比較するために用いられ
る。
【0037】<液晶パネルの電気的な構成>次に、液晶
パネル100の電気的な構成について説明する。液晶パ
ネル100は、素子基板と対向基板とを互いに電極形成
面を対向して貼付した構成となっている。このうち、素
子基板にあっては、図1においてX方向に沿って平行に
複数本の走査線112が配列して形成され、また、これ
と直交するY方向に沿って平行に複数本のデータ線11
4が形成されている。これらの走査線112とデータ線
114との各交差部(電気的には絶縁されている)にお
いては、TFT116のゲートが走査線112に接続さ
れる一方、TFT116のソースがデータ線114に接
続されるとともに、TFT116のドレインが画素電極
118に接続されている。そして、各画素は、画素電極
118と、後述する対向基板に形成された共通電極と、
これら両電極間に挟持された液晶とによって構成される
結果、走査線112とデータ線114との各交差部に対
応して、マトリクス状に配列することとなる。なお、こ
のほかに、画素毎に、蓄積容量(図示省略)を、電気的
にみて画素電極118と共通電極とに挟持された液晶に
対して並列に形成しても良い。
【0038】さて、周辺回路110は、ダミー回路12
0、データ線駆動回路130、サンプリング回路140
および走査線駆動回路150を含む。これらの周辺回路
110は、後述するように素子基板の対向面であって、
表示領域の周辺部に形成される。周辺回路110の能動
素子は、いずれもpチャネル型TFTおよびnチャネル
型TFTが組み合わせられて用いられ、これらのTFT
は、表示領域に含まれるTFT116と共通の製造プロ
セスで形成される。これにより、集積化や、製造コス
ト、素子の均一性などの点において有利となる。なお、
周辺回路110に後述するタイミング制御回路200を
加えたものが、液晶表示装置の駆動回路となる。
【0039】周辺回路110のうち、ダミー回路120
は、データ線駆動回路130とサンプリング回路140
とに隣接して設けられ、両回路の一部を模擬したもので
ある。なお、ダミー回路120の詳細な構成については
後述する。
【0040】データ線駆動回路130は、詳細について
は後述するように、シフトレジスタを有し、タイミング
制御回路200からの開始パルスDXを、Xクロック信
号CLXや、その反転Xクロック信号CLXINVにしが
ってシフトするとともに、それらのパルス幅を狭めて、
サンプリング信号S1、S2、S3、…、Smとして出
力するものである。なお、本件において、1本の走査線
を選択するのに要する1水平走査期間のうち、サンプリ
ング信号S1、S2、S3、…、Smが出力される期間
を水平有効期間といい、その残余の部分を帰線期間とい
う場合がある。
【0041】本実施形態においては、データ線114の
総数は、6m本(mは、2以上の整数)であり、データ
線114の6本によって1つのブロックが構成されてい
る。したがって、ブロックの総数はm個である。サンプ
リング回路140は、データ線114毎に設けられたn
チャネル型TFTのサンプリングスイッチ141によっ
て構成される。詳細には、図1において左から数えてj
(jは、1、2、…、m)番目のブロックに属するデー
タ線114の6本のうち、左から数えて1列目に位置す
るデータ線114の一端は、サンプリングスイッチ14
1のドレインに接続される一方、そのサンプリングスイ
ッチ141のソースは、画像信号VID1が供給される
画像信号線161に接続され、さらに、そのサンプリン
グスイッチ141のゲートは、サンプリング信号Sjが
供給される。同じj番目のブロックに属するデータ線1
14の6本のうち、2列目、3列目、…、6列目の位置
するデータ線114の一端は、それぞれ対応するサンプ
リングスイッチ141のドレインに接続される一方、各
サンプリングスイッチ141のソースは、画像信号VI
D2、VID3、…、VID6が供給される画像信号線
161にそれぞれ接続され、さらに、各サンプリングス
イッチ141のゲートは、サンプリング信号Sjが共通
に供給される。したがって、サンプリング信号Sjがア
クティブレベル(Hレベル)となる期間では、j番目の
ブロックに属する6個のサンプリングスイッチ141が
同時にオンして、それぞれ対応する画像信号がサンプリ
ングされて、対応するデータ線114の各々に供給され
ることになる。
【0042】ところで、TFTの応答速度は、温度や累
積使用時間等によって変化する。したがって、画像信号
VID1〜VID6を基準としてサンプリング信号S
1、S2、S3、…、Smの位相は、進んだり遅れたり
する。位相ズレが著しいと、画像信号VID1〜VID
6のレベルが変化するタイミングに跨ってサンプリング
信号S1、S2、S3、…、Smがアクティブレベルに
なることがある。すると、本来あるブロック(のデータ
線114)に供給すべき画像信号VID1〜VID6
が、隣接するブロックにも供給されて、画質劣化を引き
起こす。本実施形態は、このような不都合を防止すべ
く、上述したダミー回路120が、画像信号VID1〜
VID6とサンプリング信号S1、S2、S3、…、S
mとの位相関係を、該画像信号VID1〜VID6に同
期するモニタ信号M1と、サンプリング信号S1、S
2、S3、…、Smを規定するイネーブルパルスに同期
した基準パルスとの位相関係を用いて検出するととも
に、該検出結果にしたがってイネーブルパルスの位相を
調整することによって、画像信号VID1〜VID6に
対するサンプリング信号S1、S2、S3、…、Smの
位相を調整するものである。
【0043】走査線駆動回路150は、データ線駆動回
路130と同様に、シフトレジスタを有し、タイミング
制御回路200からの開始パルスDYを、Yクロック信
号CLYや、その反転Yクロック信号CLYINVにしが
ってシフトして、走査線112を1水平走査期間毎に1
本ずつ選択するための走査信号を、各走査線112に供
給するものである。なお、開始パルスDYは、1垂直走
査期間の最初に、一定時間(例えばYクロック信号CL
Yの1周期)だけアクティブレベルとなるパルスであ
る。
【0044】液晶パネル100には、モニタ信号線16
7が形成されている。このモニタ信号線167は、画像
信号VID1〜VID6が供給される6本の画像信号線
161と平行かつ等間隔にて配設されており、その線幅
は画像信号線161と等しい。6本の画像信号線161
および1本のモニタ信号線167は、いずれも分布抵抗
と容量成分とを有するので、等価的に梯子型のローパス
フィルタを形成する。このため、画像信号VID1〜V
ID6が液晶パネル100の左端にある入力端子に供給
されてから右端に至るまでには、遅延時間(遅延量)が
発生し、同様に、モニタ信号M1が液晶パネル100の
左端にある入力端子に供給されてからダミー回路120
に至るまでには遅延時間が発生する。ここで、画像信号
線161およびモニタ信号線167は、互いに同様な構
成であるので、その遅延時間も互いに略同一となる。し
たがって、画像信号線161における画像信号VID1
〜VID6の遅延量は、モニタ信号線167におけるモ
ニタ信号M1の遅延量と同視することができる。
【0045】<液晶パネルの構造>次に、上述した液晶
パネル100の構造について説明する。ここで、図2
は、液晶パネル100の構成を示す斜視図であり、図3
は、図2におけるZ−Z’線断面図である。
【0046】これらの図に示されるように、液晶パネル
100は、画素電極118等が形成されたガラスや半導
体等の素子基板101と、共通電極108等が形成され
たガラス等の透明な対向基板102とを、スペーサ10
3が混入されたシール材104によって一定の間隙を保
って、互いに電極形成面が対向するように貼り合わせる
とともに、この間隙に電気光学物質としての液晶105
を封入した構造となっている。なお、シール材104
は、対向基板102の基板周辺に沿って形成されるが、
液晶105を封入するために一部が開口している。この
ため、液晶105の封入後に、その開口部分が封止材1
06によって封止されている。
【0047】ここで、素子基板101の対向面であっ
て、シール材104の外側一辺においては、上述したデ
ータ線駆動回路130およびサンプリング回路140が
形成されて、Y方向に延在するデータ線114を駆動す
る構成となっている。この一辺には複数の電極107が
形成されて、タイミング制御回路200および画像信号
処理回路300からの各種の信号を入力する構成となっ
ている。また、この一辺に隣接する2辺には、2個の走
査線駆動回路150が形成されて、X方向に延在する走
査線112をそれぞれ両側から駆動する構成となってい
る。なお、走査線112に供給される走査信号の遅延が
問題にならないのであれば、図1に示されるように、走
査線駆動回路150が片側1個だけの構成でも良い。ほ
かに、素子基板101には、データ線114への画像信
号の書込負荷を低減するために、画像信号に先行するタ
イミングにおいてデータ線114の各々に予め定められ
た電位にプリチャージするプリチャージ回路を形成して
も良い。
【0048】一方、対向基板102の共通電極108
は、素子基板101との貼合部分における4隅のうち、
少なくとも1箇所において設けられた導通材によって、
素子基板101に形成された電極107の1つと電気的
に接続されている。したがって、該電極107に一定の
電圧を印加することによって、対向基板101に形成さ
れた共通電極108の電位を、一定に維持することがで
きる。対向基板102には、また、液晶パネル100の
用途に応じて、例えば、第1に、ストライプ状や、モザ
イク状、トライアングル状等に配列したカラーフィルタ
が設けられ、第2に、例えば、クロムやニッケルなどの
金属材料や、カーボンやチタンなどをフォトレジストに
分散した樹脂ブラックなどのブラックマトリクスが設け
られ、第3に、液晶パネル100に光を照射するバック
ライトが設けられる。なお、後述するプロジェクタなど
のように、色光変調に用いる場合には、対向基板102
には、カラーフィルタが形成されない替わりに、画素に
対する光透過効率を向上させるために、画素毎にマイク
ロレンズが設けられる場合がある。
【0049】くわえて、素子基板101および対向基板
102の対向面には、それぞれ所定の方向にラビング処
理された配向膜などが設けられる一方、その各背面側に
は配向方向に応じた偏光板(図示省略)がそれぞれ設け
られる。ただし、液晶105として、高分子中に微小粒
として分散させた高分子分散型液晶を用いれば、前述の
配向膜、偏光板等が不要となる結果、光利用効率が高ま
るので、高輝度化や低消費電力化などの点において有利
である。
【0050】なお、周辺回路110の一部または全部
を、素子基板101の周辺部に形成する替わりに、例え
ば、TAB(Tape Automated Bonding)技術を用いてフ
ィルムに実装されたICチップを、素子基板101に形
成された電極と異方性導電フィルムを介して電気的およ
び機械的に接続する構成としても良いし、ICチップ自
体を、COG(Chip On Grass)技術を用いて、素子基
板101に形成された電極と異方性導電フィルムを介し
て電気的および機械的に接続する構成としても良い。
【0051】<データ線駆動回路>次に、液晶パネル1
00に形成された周辺回路110の各部について説明す
る。図4は、周辺回路110のうち、データ線駆動回路
130の構成を示す回路図である。図において、シフト
レジスタ1350は、単位回路R1、R2、R3、…、
Rm、Rm+1、Rm+2を、(m+2)段、すなわち
ブロック数mよりも2つ多い段数だけ縦続接続したもの
であり、水平走査期間の最初に供給される開始パルスD
Xを、信号線1322を介して供給されるXクロック信
号CLX(および、信号線1324を介して供給される
反転Xクロック信号CLXINV)にしたがって、前段
(左側)の単位回路から後段(右側)の単位回路へ順次
シフトして出力する。ここで、開始パルスDXは、1水
平走査期間の最初に、一定時間(例えばXクロック信号
CLXの1周期)だけアクティブレベルとなるパルスで
ある。
【0052】ここで、説明の便宜上、mを奇数とする。
単位回路のうち、奇数段目の単位回路R1、R3、…
…、Rm+2は、Xクロック信号CLXがHレベルの場
合(反転Xクロック信号CLXINVがLレベルの場合)
に入力信号を反転するクロックドインバータ1352
と、クロックドインバータ1352による反転信号を再
反転するインバータ1354と、Xクロック信号CLX
がLレベルの場合(反転Yクロック信号CLYINVがH
レベルの場合)に入力信号を反転するクロックドインバ
ータ1356とを備える。
【0053】一方、単位回路のうち、偶数段目の単位回
路R2、R4、……、Rm+1は、基本的に、奇数段目
の単位回路R1、R3、……、Rm+2と同様な構成で
あるが、クロックドインバータ1352は、Xクロック
信号CLXがLレベルの場合に入力信号を反転し、クロ
ックドインバータ1356は、Xクロック信号CLXが
Hレベルの場合に入力信号を反転する点において異なっ
ている。
【0054】次に、図4において、NAND回路137
6、インバータ1378、AND回路1379は、それ
ぞれシフトレジスタ1350の第3段目から第(m+
2)段目までの単位回路の各々に対応して設けられるも
のであり、いずれもpチャネル型TFTおよびnチャネ
ル型TFTを組み合わせて相補型で構成されている。
【0055】このうち、シフトレジスタ1350におい
て、ある段の単位回路に対応して設けられるNAND回
路1376は、その段の単位回路の出力信号と、その1
段前の単位回路の出力信号との否定論理積信号を出力す
るものである。例えば、4段目の単位回路R4に対応し
て設けられるNAND回路1376は、その4段目の単
位回路R4の出力信号A4と、その1段前の単位回路R
3の出力信号A3との否定論理積信号を出力するもので
ある。また、各段のインバータ1378は、対応するN
AND回路1376による否定論理積信号を反転するも
のである。さらに、AND回路1379は、対応するイ
ンバータ1378の出力信号と、信号線1326を介し
て供給されるイネーブル信号ENとの論理積信号をサン
プリング信号として出力する。したがって、第3段目か
ら第(m+2)段目までのAND回路1379による各
論理積信号が、それぞれサンプリング信号S1、S2、
S3、…、Smとして出力される構成となっている。
【0056】図5は、データ線駆動回路130の動作を
示すタイミングチャートである。まず、1水平走査期間
の帰線期間に開始パルスDXが入力されるとともに、タ
イミングt11において、Xクロック信号CLXが立ち
上がる(反転Xクロック信号CLXINVが立ち下が
る)。すると、シフトレジスタ1350にあって、第1
段目の単位回路R1におけるクロックドインバータ13
52は、開始パルスDXのHレベルを反転し、同じく第
1段目の単位回路R1におけるインバータ1354が、
同クロックドインバータ1352の反転結果を再反転す
るので、第1段目の単位回路R1による出力信号AはH
レベルとなる。
【0057】次に、タイミングt12において、開始パ
ルスDXが入力されている期間に、Xクロック信号CL
Xが立ち下がると(反転Xクロック信号CLXINVが立
ち上がると)、第1段目の単位回路R1におけるクロッ
クドインバータ1356は、Hレベルの出力信号Aをイ
ンバータ1354に反転帰還するので、出力信号AはH
レベルを維持することとなる。また、第2段目の単位回
路R2におけるクロックドインバータ1352は、第1
段目の単位回路R1による出力信号A1のHレベルを反
転し、同じく第2段目の単位回路R2におけるインバー
タ1354が、同クロックドインバータ1352の反転
結果を再反転するので、第2段目の単位回路R2の出力
信号A2はHレベルとなる。
【0058】そして、開始パルスDXの入力が終了し
て、タイミングt13において、再びXクロック信号C
LXが立ち上がると(反転Xクロック信号CLXINVが
立ち下がると)、第1段目の単位回路R1におけるクロ
ックドインバータ1352は、開始パルスDXのLレベ
ルを取り込むので、その単位回路R1の出力信号A1は
Lレベルとなる。一方、第2段目の単位回路R2におけ
るクロックドインバータ1356は、Hレベルの出力信
号Bをインバータ1354に反転帰還するので、出力信
号A2はHレベルを維持することとなる。また、第3段
目の単位回路R3におけるクロックドインバータ135
2は、第2段目の単位回路R2による出力信号A2のH
レベルを反転し、同じく第2段目の単位回路R2のイン
バータ1354が、同クロックドインバータ1352の
反転結果を再反転するので、第3段目の単位回路R3に
よる出力信号A3はHレベルとなる。
【0059】以下、同様な動作が繰り返される結果、最
初に入力された開始パルスDXがXクロック信号CLX
(反転Xクロック信号CLXINV)の半周期だけ順次シ
フトされて、単位回路R1、R2、R3、…、Rm+2
による出力信号A1、A2、A3、…、Am+2として
出力される。そして、出力信号A3、A4、…、Am+
2と、それぞれ1段前の出力信号と否定論理積信号が、
各段のNAND回路1376によってそれぞれ出力さ
れ、さらに、各インバータ1378によってそれぞれ反
転される。この結果、各インバータ1378からは、信
号B1、B2、B3、…、Bmがそれぞれ出力される。
【0060】さて、イネーブル信号ENは、図に示すよ
うに基準パルスErとイネーブルパルスEpとを有す
る。このうち、基準パルスErは、1水平走査期間にお
ける帰線期間の一部においてクロック信号CLXの1/
2周期だけアクティブレベルとなるパルスである。一
方、各イネーブルパルスEpは、上記信号B1、B2、
B3、…、Bmの各々がアクティブレベルとなる期間の
一部において、アクティブレベル(Hレベル)となるパ
ルスである。
【0061】したがって、各AND回路1379によっ
て出力される論理積信号、すなわち、サンプリング信号
S1、S2、S3、…、Smは、それぞれ信号B1、B
2、B3、…、Bmのパルス幅を、イネーブルパルスE
pのパルス幅Wに制限したものとなる。なお、イネーブ
ル信号ENに含まれる基準パルスErとイネーブルパル
スEpとは、いずれも後述するイネーブルクロック信号
CLKeを基礎として生成されるので、両者は互いに同
期したパルスである。
【0062】また、Xクロック信号CLXと、画像信号
VID1〜VID6とは互いに同期している。これは、
タイミング制御回路200(図1参照)がS/P変換回
路302に対して、画像信号VIDを、Xクロック信号
CLXの立ち上がりタイミングおよび立ち下がりタイミ
ングに同期してシリアル−パラレル変換させるようなタ
イミング信号を供給するためである。このため、画像信
号VID1〜VID6の電圧レベルは、Xクロック信号
CLXのレベルが遷移するタイミングで変化する。そし
て、この画像信号VID1〜VID6は、サンプリング
信号S1、S2、S3、…、Smがアクティブレベル
(Hレベル)となるタイミングにてサンプリングされる
ことになる。
【0063】ただし、実際の回路においては、画像信号
線161は、等価的に梯子型のローパスフィルタを形成
するので、画像信号VID1〜VID6が遅延する一
方、信号線1326も、データ線駆動回路130内にお
いて等価的に梯子型のローパスフィルタを形成するの
で、イネーブル信号ENも遅延する。
【0064】<ダミー回路>次に、ダミー回路120に
ついて詳細に説明する。図6は、ダミー回路120の構
成を示す回路図である。ダミー回路120は、AND回
路121とnチャンネル型のTFT122とを備えてい
る。まず、AND回路121は、図4に示すデータ線駆
動回路130のAND回路1379と同一構成である。
また、TFT122は、図1に示すサンプリング回路1
40のサンプリングスイッチ141と同一構成である。
AND回路121の一方の入力端にはデータ線駆動回路
130を介してイネーブル信号ENが供給される一方、
他方の入力端には常にHレベルの信号が供給されるよう
になっている。このため、AND回路121の出力信号
は、イネーブル信号ENを遅延したものとなる。ここ
で、AND回路121の一方の入力端に供給されるイネ
ーブル信号ENは、信号線1326による遅延し、ま
た、このAND回路121は、AND回路1379と同
一構成であるので、AND回路121の出力信号は、デ
ータ線駆動回路130によるサンプリング信号S1、S
2、S3、…、Smと略同一量だけ遅延することにな
る。
【0065】次に、TFT122のゲートにはAND回
路121の出力信号が供給され、そのソースにはモニタ
信号M1が供給される一方、TFT122のドレインか
らは位相差信号M2が出力される。TFT122は、n
チャンネル型であるから、モニタ信号M1とイネーブル
信号ENがともにHレベルの場合に、位相差信号M2が
Hレベルとなる。ここで、TFT122のソースに供給
されるモニタ信号M1は、信号線167により遅延し、
この遅延量は、上述したように画像信号線161を介し
て供給される画像信号の遅延量とほぼ同じであり、ま
た、上述したように、AND回路121の出力信号は、
サンプリング信号S1、S2、S3、…、Smと略同一
量だけ遅延している。したがって、位相差信号M2は、
液晶パネル100内部に供給された画像信号VID1〜
VID6に対するサンプリング信号S1、S2、S3、
…、Smの位相差を示す情報を含むことになる。
【0066】さて、図5に示すように、帰線期間中にX
クロック信号CLXがHレベルとなる期間、モニタ信号
M1はHレベルとなる。一方、イネーブル信号ENは、
上述したように基準パルスErとイネーブルパルスEp
とを含むが、帰線期間には基準パルスErのみが存在す
る。したがって、位相差信号M2は、基準パルスErと
モニタ信号M1との位相関係を示すものとなる。
【0067】図7は、ダミー回路120およびその周辺
各部の信号波形を示すタイミングチャートである。な
お、同図において、M1aは、増幅・反転回路304か
ら出力されたモニタ信号M1の波形を示す一方、M1b
は、ダミー回路120に入力されるモニタ信号M1の波
形を示す。同様に、ENaは、タイミング制御回路20
0から出力されたイネーブル信号ENの波形を示す一
方、ENbは、ダミー回路120に入力されるイネーブ
ル信号ENの波形を示す。また、M2bは、ダミー回路
120から出力された位相差信号M2の波形を示す一
方、M2aは、タイミング制御回路200に入力される
位相差信号M2の波形を示す。
【0068】図7に示すように、ダミー回路120に入
力されるイネーブル信号ENbは、タイミング制御回路
200からの出力時におけるイネーブル信号ENaを時
間Δt1だけ遅延したものとなっている。また、ダミー
回路120に入力されるモニタ信号M1bは、増幅・反
転回路304からの出力時におけるモニタ信号M1aを
時間Δt2だけ遅延したものとなっている。このよう
に、遅延時間Δt1、Δt2が互いに相違するのは、ダ
ミー回路120に至るまでの経路である信号線132
6、167が異なるからである。
【0069】実際の回路における画像信号VID1〜V
ID6とサンプリング信号S1、S2、S3、…、Sm
の位相関係を検出するには、本実施形態のようにダミー
回路120によって、位相差信号M2bを生成する必要
がある。位相差信号M2bのパルス幅W2は、イネーブ
ル信号ENbを構成する基準パルスErの立ち上がりタ
イミングからモニタ信号M1bの立ち上がりタイミング
までの時間である。ここで、基準パルスErとモニタ信
号M1bとのパルス幅は互いに等しい期間W1であって
固定的であるから、該期間W1から位相差信号M2bの
パルス幅W2を減じた期間は、イネーブル信号ENbと
モニタ信号M1bとの位相差を示すことになる。このた
め、該位相差が大きいほど、パルス幅W2が短くなる一
方、該位相差が小さいほど、パルス幅W2が広くなるの
で、位相差信号M2bによって両者の位相差を知ること
ができる。なお、この例では、位相差信号M2bがダミ
ー回路120から出力されてから、タイミング制御回路
200に位相差信号M2aとして入力されるまでは、遅
延時間Δt3が発生する。ただし、M2bとM2aのパ
ルス幅は等しいので、タイミング制御回路200では、
画像信号VID1〜VID6とサンプリング信号S1、
S2、S3、…、Smとの位相関係を位相差信号M2a
によって正確に知ることができる。
【0070】<タイミング制御回路>次に、タイミング
制御回路200について説明する。図8は、タイミング
制御回路200の構成を示すブロック図である。まず、
図に示されるように、タイミング制御回路200は、タ
イミング信号生成回路201、遅延回路群202、選択
回路203、イネーブル信号生成回路204、カウンタ
205、比較回路206および選択信号生成回路207
を備える。なお、この構成には、画像信号処理回路30
0を制御するための構成は含まれていない。また、図8
に示される構成のうち、タイミング信号生成回路201
を除いたものが、イネーブルパルス調整回路を構成す
る。
【0071】図8において、タイミング信号生成回路2
01は、外部からの画像信号VIDに同期して生成した
基準クロック信号CLK、または、外部からの画像信号
VIDに同期して供給された基準クロック信号CLKに
したがって、開始パルスDY、Yクロック信号CLY、
開始パルスDX、Xクロック信号CLXおよびモニタ信
号M1等を生成する。なお、Xクロック信号CLXは、
基準クロック信号CLKに対して半分の周波数を有す
る。
【0072】次に、遅延回路群202は、6個の遅延回
路202a〜202fを縦続接続した構成となってお
り、基準クロック信号CLKを段階的に遅延させた信号
C1〜C6を出力する。なお、遅延回路202a〜20
2fの各々は、例えば、偶数個のインバータを多段接続
することによって構成することができる。ここで、説明
の便宜上、次のように条件を設定する。すなわち、図9
に示されるように、基準クロック信号CLKの1周期に
相当する時間をTXとし、イネーブルパルスEpのパル
ス幅をXクロック信号CLXの1/2とし、遅延回路2
02a〜202fの各々による遅延時間をTDとして互
いに同一とするとともに、TX=14TDなる関係とす
る。このように条件設定すると、信号C1、C2、C
3、…、C6は、図9に示されるように、基準クロック
CLKを時間TDの1倍、2倍、3倍、…、6倍だけ遅
延させたものとなる。
【0073】選択回路203は、後述するように、位相
差信号M2の立ち下がる水平走査期間において、信号C
1〜C6のうち、3ビットの選択信号CTLで指定され
たものを選択して、該選択信号をイネーブルクロック信
号CLKeとして出力する。
【0074】イネーブル信号生成回路204は、イネー
ブルクロック信号CLKeから、基準パルスErとイネ
ーブルパルスEpとを含んだイネーブル信号ENを生成
するものであり、詳細な内部構成については図10に示
される通りである。図10において、AND回路204
1は、開始パルスDXとXクロック信号CLXとの論理
積信号Sを出力する。また、AND回路2043は、N
OT回路2042により反転した開始パルスDXとXク
ロック信号CLXとの論理積信号Rを出力する。フリッ
プフロップ2044は、その出力信号Qを信号Sでセッ
トするとともに、信号Rでリセットする。ここで、図1
1に示されるように、帰線期間に供給される開始パルス
DXおよびXクロック信号がともにHレベルとなったタ
イミングE1において、信号SがHレベルに遷移する一
方、開始パルスDXがLレベルに遷移した後にはじめて
Xクロック信号CLXがHレベルとなるタイミングE2
において、信号RがHレベルに遷移する。したがって、
信号Qは、タイミングE1においてHレベルにセットさ
れる一方、タイミングE2によってLレベルにリセット
される。
【0075】フリップフロップ2045はトグル型であ
り、イネーブルクロック信号CLKeを2分周して信号
Uを生成する。選択回路2046は、信号Qの論理レベ
ルにしたがって、信号Uまたはイネーブルクロック信号
CLKeのうち一方を選択してイネーブル信号ENとし
て出力する。詳細には、選択回路2046は、信号Qが
Hレベルのとき、イネーブルクロック信号CLKeの分
周信号Uを選択する一方、信号QがLレベルのとき、イ
ネーブルクロック信号CLKe自体を選択して、イネー
ブル信号ENとして出力する。すなわち、信号QがHレ
ベルのときに、選択回路2046によって選択された分
周信号U(のHレベル部分)が基準パルスErとして用
いられる一方、信号QがLレベルのときに選択されたイ
ネーブルクロック信号CLKe(のHレベル部分)がイ
ネーブルパルスEpとして用いられることになる。
【0076】なお、上述したように、Xクロック信号C
LXは、基準クロック信号CLKに対して半分の周波数
であり、信号QがLレベルのときに選択されるイネーブ
ルクロック信号CLKeは、信号C1〜C6のうち1つ
を選択信号CTLにしたがって選択した信号であるか
ら、信号C1〜C6をそれぞれ選択した場合におけるイ
ネーブルパルスEpは、図9(右半分)に示されるよう
な関係となる。このため、信号C1〜C6を適宜選択す
ることによって、画像信号VID1〜VID6に対し、
イネーブルパルスEpの位相を調整することが可能とな
る。
【0077】説明を図8に戻し、選択信号CTLを生成
するためのカウンタ205、比較回路206および選択
信号生成回路207について説明する。カウンタ205
は、位相差信号M2がHレベルのときに、モニタクロッ
ク信号CLKmをカウントして、そのカウント結果を示
すカウントデータCDを出力する。ここで、モニタクロ
ック信号CLKmの1周期は、上述した遅延時間TDよ
りも十分に短くなるように設定してあるので、カウント
データCDを参照することによって、位相差信号M2が
Hレベルとなっている期間を示すことができる。
【0078】比較回路206は、カウントデータCDと
基準データRDとを比較して、比較信号PDを生成す
る。比較信号PDは、CD≧RDのときにHレベルとな
る一方、CD<RDのときLレベルとなる。ここで、基
準データRDは、モニタ信号M1がHレベルである期間
W1の半分期間がモニタクロック信号CLKmの何周期
分に相当するかを示す値である。このため、図5に示さ
れるように、モニタ信号M1に対し基準パルスErが、
期間W1の半分期間だけ遅延した関係にあるとき、カウ
ントデータCDの値と基準データRDの値は互いに等し
くなる。この条件の下では、画像信号VID1〜VID
6のアクティブ期間の中央にイネーブルパルスEpが位
置するように位相が調整されることになる。このような
位相関係を基準とした場合に、CD≧RDのときにはイ
ネーブルパルスEpが遅れており、一方、CD<RDの
ときにイネーブルパルスEpが進んでいることになる。
【0079】選択信号生成回路207は、位相差信号M
2および比較信号PDに基づいて、選択信号CTLを生
成する。具体的には、選択信号生成回路207は、第1
に、位相差信号M2が立ち下がるタイミングにおいて、
比較信号PDが論理レベルを判別し、第2に、比較信号
PDがHレベルであれば、1段位相を遅らせた信号の選
択を指定する選択信号CTLを生成する一方、比較信号
PDがLレベルであれば、1段位相を進めた信号の選択
を指定する選択信号CTLを生成する。選択信号生成回
路207は、例えば、選択信号CTLが信号C3の選択
を指定する場合であった場合に、比較信号PDがHレベ
ルになったとき、信号C3の位相を1段遅らせた信号C
4の選択を指示する選択信号CTLを生成する。
【0080】次に、タイミング制御回路200の具体的
な動作について説明する。図12は、タイミング制御回
路200の動作例を示すタイミングチャートあり、図1
3は、図12に示す例における画像信号VID1〜VI
D6とイネーブルパルスEpとの関係を示す図である。
ただし、この例においては、基準データRDにセットす
る値は「5」であり、モニタ信号M1と基準パルスEr
の位相が一致するとき、カウントデータCDの値は「1
0」となり、さらに、初期状態において選択信号CTL
は信号C2の選択を指示するものとする。くわえて、上
述した遅延時間TDは、カウントデータCDの値が
「2」に相当する時間(つまり、クロックモニタCLK
mの2周期分)とする。
【0081】まず、図12において、期間T1では、モ
ニタ信号M1と基準パルスErとの位相がほぼ一致して
いるので、その直後の期間T2では、カウントデータC
Dの値は「10」となる。この値では、CD≧RDであ
るから、比較信号PDはHレベルとなり、選択信号CT
Lは、初期状態で選択されている信号C2の位相を1段
遅らせた信号C3の選択を指示するものとなる。この結
果、期間T2における基準パルスErは、モニタ信号M
1に対して遅れることになる。
【0082】信号C3は、信号C2に対して時間TDだ
け遅れたものであるから、期間T3におけるカウントデ
ータCDの値は、期間T2におけるカウントデータCD
の値に対して「2」だけ減少した「8」となる。この結
果、期間T3における基準パルスErは、モニタ信号M
1に対してさらに遅れることになる。
【0083】このカウントデータCDの値は「10」→
「8」→「6」といったように変化し、信号C5が選択
される。そして、期間T5において、カウントデータC
Dの値が「4」になると、CD<RDとなるから、比較
信号PDはLレベルとなり、選択信号CTLは、信号C
5の位相を1段進めた信号C4の選択を指示するものと
なる。この結果、期間T5における基準パルスErは、
期間T4における基準パルスErに対して位相が進むこ
とになる。以後、カウントデータCDの値は、「4」→
「5」→「4」→「5」→…というように、基準データ
RDの値としてセットした「5」と、それよりも「1」
だけ小さい「4」とを交互に繰り返す。したがって、期
間T4以降において、選択回路203は、信号C4、C
5を交互に選択することになる。
【0084】ここで、図13を参照して、画像信号VI
D1〜VID6とイネーブルパルスEpとの関係を説明
する。この例では、時刻txにおいて画像信号VID1
〜VID6にノイズNが重畳しているものとする。図1
2を参照して説明したように選択回路203は、期間T
1からT7までは、信号C2、C3、C4、C5、C
4、C5、C4といった順番で選択するので、イネーブ
ルパルスEpの画像信号VID1〜VID6に対する位
相は、図13に示されるように順次変化する。換言すれ
ば、タイミング制御回路200は、位相差信号M2にし
たがって、画像信号VID1〜VID6に対するイネー
ブルパルスEpの位相を、目標値を基準として定められ
た範囲内で変化させる。なお、ここでいう目標値とは、
基準データRDとしてセットされる値に相当する。
【0085】画像信号VID1〜VID6に重畳したノ
イズNは、例えば、タイミング制御回路200の内部で
生成される各種タイミング信号のレベル遷移に起因して
発生する。本実施形態において、サンプリング信号S
1、S2、S3、…、Smのパルス幅は、イネーブルパ
ルスEpのパルス幅に制限されるが、イネーブルパルス
Epの位相は、画像信号VID1〜VID6を基準とし
て常に調整される。このため、ノイズNがサンプリング
されることもあれば、サンプリングされないこともあ
る。図13に示す例においては、期間T1、T2、T
3、T5、T7ではノイズNがサンプリングされるが、
期間T4、T6ではノイズNがサンプリングされない。
ノイズNは、連続してサンプリングされると画面上で目
立つが、サンプリングされたりサンプリングされなった
りすると、分散して目立たない。
【0086】ここで、ノイズNの発生タイミングが既知
であれば、イネーブルパルスEpの位相を固定してノイ
ズNをサンプリングしないようにすることも可能であ
る。しかしながら、ノイズNは、Xクロック信号CLX
に同期して発生するとは言えるが、画像信号VID1〜
VID6に対してどのようなタイミングにて発生するか
については、配線の引き回しや、各回路基板、液晶パネ
ルの配置などの様々な要因によって定まるため、設計段
階で予測することは困難である。これに対し本実施形態
では、画像信号VID1〜VID6に対しイネーブルパ
ルスEpの位相を固定せずに、目標値を基準として予め
定められた範囲内で変化させているので、発生タイミン
グが不明であるノイズNがサンプリングされたり、され
なかったりする場合がある。このため、本実施形態によ
れば、温度や経時変化などによってTFT特性が変動し
ても、画像信号VID1〜VID6を正確にサンプリン
グすることができるとともに、ノイズNによる表示品位
の低下を抑えることも可能となる。
【0087】<応用例・変形例>上述した液晶表示装置
は、上述したものに限定されることはなく、例えば、以
下の応用・変形が可能である。
【0088】<位相調整の実行期間>上述した液晶表示
装置にあっては、1水平走査期間毎に、カウントデータ
CDと基準データRDとを比較し、この比較結果を示す
位相比較信号PDにしたがって選択回路203が選択を
して、イネーブルパルスEpの位相を調整する構成とし
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、位相を
調整する期間を特定の期間に限定しても良い。例えば、
電源投入直後から一定の時間が経過するまでの期間で
は、液晶パネル100の温度は徐々に高くなるので、T
FTの応答速度も変化する結果、その期間では、イネー
ブルパルスEpの位相を調整する必要があるが、液晶パ
ネル100の温度が飽和すると、TFTの応答速度も安
定するので、以降、イネーブルパルスEpの位相を調整
する必要性が乏しくなる。そこで、電源投入されてから
一定の時間が経過するまでに限って、イネーブルパルス
Epの位相を調整する構成としても良い。このために
は、図14に示されるようなタイミング制御回路200
bを用いる。この図に示されるタイミング制御回路20
0bと図8に示したタイミング制御回路200とが相違
する点は、タイミング制御回路200bが、さらに、タ
イマ232と、判別回路234と、ラッチ回路(L)2
36とを備える点である。このうち、タイマ232は、
電源投入してからの時間を計時するものであり、判別回
路234は、タイマ232による計時結果が一定時間経
過したこと意味するか否かを判別するものであり、ラッ
チ回路236は、判別回路234の判別結果が肯定的に
なったときに、選択信号CTLをラッチするものであ
る。この構成によれば、電源投入してから一定時間経過
するまでは、選択信号生成回路207による選択信号C
TLがそのまま選択回路203に供給されるので、イネ
ーブルパルスErの位相が調整される。しかし、電源投
入してから一定時間経過したとき、選択信号生成回路2
07の動作にかかわらず、選択信号CTLがラッチされ
るので、選択回路203においては、ラッチ直前におけ
る選択状態に固定される。したがって、この構成では、
一定時間経過すると、イネーブルパルスErの位相は調
整されないことになる。
【0089】また、液晶パネル100の温度を直接検出
するように構成しても良い。詳細には、図15に示され
るように、温度センサ242と、判別回路244と、ラ
ッチ回路(L)246とを有するタイミング制御回路2
00cを用いる。このうち、温度センサ242は、液晶
パネル100の温度を検出するものである。この温度セ
ンサ242としては、液晶パネル100においてTFT
を別途形成し、この抵抗変化によって温度を検出すると
しても良い。判別回路244は、温度センサ242によ
って検出された温度の変化率が一定値以内に収まったか
否かによって、液晶パネル100の温度飽和を判別する
ものである。ラッチ回路246は、判別回路244によ
る判別結果が肯定的になったとき、選択信号CTLをラ
ッチするものである。この構成によれば、液晶パネル1
00の温度変化率が一定値以内となって、温度が飽和し
たと判別されたとき、選択回路203においては、直前
における選択状態に固定されるので、以降、イネーブル
パルスErの位相が調整されないことになる。
【0090】<位相調整の実行間隔>また、位相調整の
実行間隔を、1水平走査期間毎ではなく、予め定められ
た期間毎としても良い。具体的には以下の態様が考えら
れる。
【0091】第1に、モニタ信号M1を複数の水平走査
期間毎(例えば4H毎)に生成する構成としても良い。
具体的には、タイミング信号生成回路201の内部に、
例えば2ビットのリングカウンタを設けるとともに、そ
のリングカウンタが開始パルスDXをカウントして、そ
のカウント値が「0」の場合にだけ、タイミング信号生
成回路201がモニタ信号M1を生成する構成とすれば
良い。
【0092】第2に、基準パルスErを複数の水平走査
期間毎(例えば4H毎)に生成する構成としても良い。
具体的には、タイミング信号生成回路201の内部に、
例えば2ビットのリングカウンタを設けるとともに、そ
のリングカウンタが開始パルスDXをカウントして、そ
のカウント値が「0」の場合にだけ、当該開始パルスD
Xをイネーブル信号生成回路204に供給する構成とす
れば良い。この構成によれば、開始パルスDXが供給さ
れない場合、フリップフロック2044は、クロック信
号CLXによってリセットされ続けるので、信号QがL
レベルに維持されて、帰線期間において基準パルスEr
が生成されないこになる。
【0093】<外乱を加えて位相調整>上述した液晶表
示装置にあっては、基準パルスErとモニタ信号M1と
の位相差を示す位相差信号M2にしたがって、イネーブ
ルパルスEpの位相を調整するようにしたが、イネーブ
ルクロック信号CLKeの位相を変化させて、イネーブ
ルパルスEpの位相を強制的に変化させてもよい。この
ために、図16に示すタイミング制御回路200dを用
いれば良い。タイミング制御回路200dと図8に示す
タイミング制御回路200との相違点は、タイミング制
御回路200dがカウンタ208と加算回路209とを
さらに備える点である。このうち、カウンタ208は2
ビットのリングカウンタであって、開始パルスDXをカ
ウントする。加算回路209は、カウンタ208による
カウント結果と選択信号CTLの値(本来的には、信号
C1〜C6のうちのいずれかを示す3ビットの値)とを
加算する。この構成において選択回路203は、加算回
路209による加算結果にしたがって、実際に信号C1
〜C6のいずれかを選択する。この例によれば、カウン
タ208によるカウント結果は、イネーブルクロック信
号CLKeの位相、すなわち、最終的にはイネーブルパ
ルスEpの位相を画像信号VID1〜VID6に対して
変化させる外乱として作用することになる。これによ
り、ノイズNに対し、イネーブルパルスEpの位相は、
ある程度の範囲をもって調整されることになるので、ノ
イズNが画面上に分散して目立たなくさせることが可能
となる。なお、外乱としては、カウンタ208のほか、
正負の数をランダムに発生させる生成回路を用いても良
い。
【0094】<遅延段数>上述した液晶表示装置におい
て、イネーブルクロック信号CLKeは、信号C1〜C
6のうちから選択されたが、遅延段数を増やすととも
に、1段における遅延時間を短くして、より細かく位相
を調整しても良い。例えば、遅延回路群202を64個
の遅延回路を縦続接続して、64個の信号C1〜C64
のうち1つを選択信号CTLにしたがって選択するよう
にしてもよい。なお、以降においても、信号C1〜C6
4は、図示は省略されているが、基準クロック信号CL
Kを、その半周期遅延させた信号までの間にて、64段
階で遅延させた信号であることは、いままでの説明によ
り明らかであろう。
【0095】<ヒステリシス特性を有する選択>上述し
た液晶表示装置において、イネーブルクロック信号CL
Keは、信号C1〜C6の中から、選択信号CTLにし
たがって1つ選択されたが、この選択特性にヒシテリシ
スを持たせてもよい。このようにヒステリシス特性を持
たせるには、図8における選択信号生成回路207を、
図17に示される選択信号生成回路207eとした構成
とする。この図において、選択信号生成回路207は、
第1メモリ2071、不一致検出回路2072、第2メ
モリ2073および加減算回路2074を備える。この
例では、遅延回路群202を64個の遅延回路を縦続接
続して構成し、選択回路203は6ビットの選択信号C
TLに基づいて、64個の信号C1〜C64の中から一
つ選択するようにしている。
【0096】第1メモリ2071は、位相比較信号PD
を記憶し、1つ前(1水平走査期間前)の位相比較信号
PDを直前位相比較信号PD’として出力する。不一致
検出回路(検出回路)2072は、位相比較信号PDと
直前位相比較信号PD’との論理レベルを比較して、不
一致である場合にアクティブレベル(Hレベル)となる
不一致信号SRを出力する。これにより、位相比較信号
PDの論理レベルが1水平走査期間前から変化したこと
を検出する。位相比較信号PDの論理レベルの遷移は、
CD≧RDの状態からCD<RDの状態へ変化したと
き、または、CD<RDの状態からCD≧RDの状態へ
変化したときに起こる。また、フィードバック制御の目
標値は基準データRDである。したがって、不一致信号
SRがアクティブレベルであるということは、計測値で
あるカウントデータCDが目標値に近いことを意味す
る。
【0097】第2メモリ2073は、選択信号CTLを
記憶し、一つ前(1水平走査期間前)の選択信号CT
L’を加減算回路2074に供給する。なお、第2メモ
リ2073には、初期値として信号C32(遅延段数の
ほぼ中間点)の選択を指示する選択信号CTLが記憶さ
れており、液晶表示装置の電源がオン状態になった直後
は、この選択信号CTLが読み出されるようになってい
る。
【0098】加減算回路2074は、位相比較信号PD
と不一致信号SRに基づいて、第2メモリ2073から
読み出した選択信号CTL’に予め定められた値を加減
して選択信号CTLを生成する。図18は、加減算回路
2074における加減算処理の真理値表である。まず、
PD=HかつSR=Lの場合には、選択信号CTL’の
値に「1」を加算して選択信号CTLを生成する一方、
PD=LかつSR=Lの場合には、選択信号CTL’の
値に「1」を減算して選択信号CTLを生成する。この
点は図8における選択信号生成回路と同様である。
【0099】次に、PD=HかつSR=Hの場合には、
選択信号CTL’の値に「10」を加算して選択信号C
TLを生成する一方、PD=LかつSR=Hの場合に
は、選択信号CTL’の値から「10」を減算して選択
信号CTLを生成する。すなわち、位相比較信号PDの
論理レベルが変化して、計測値が目標値に近づいたこと
が検知されると、わざと目標値から遠ざかるように操作
する。これにより、イネーブル信号ENの位相を、目標
値を中心にしたある範囲内で常に変化させることができ
る。この結果、ノイズNを画面上に分散させて目立たな
くすることができ、かつ、温度や経時変化に応じて画像
信号VID1〜VID6とサンプリング信号S1、S
2、S3、…、Smの位相を調整することが可能とな
る。
【0100】<開始パルスDX、Xクロック信号CLX
の位相調整>上述した液晶表示装置では、画像信号VI
D1〜VID6に対するイネーブルパルスEpの位相の
みを調整する構成であったが、さらに、開始パルスDX
やクロック信号CLX(および反転クロック信号CLX
INV)についても、イネーブルパルスEpと同じ量だけ
位相調整する構成としても良い。図19は、開始パルス
DXおよびクロック信号CLXについても、位相調整す
るタイミング制御回路200fの主要構成を示すブロッ
ク図である。なお、この構成には、画像信号処理回路3
00を制御するための構成は含まれていない。
【0101】この図において、開始パルスpDXは、タ
イミング信号生成回路201により生成された直後の信
号であって、位相調整される前の信号であり、図8にお
ける開始パルスDXに相当する。同様に、Xクロック信
号CLXは、タイミング信号生成回路201により生成
された直後の信号であって、位相調整される前の信号で
あり、図8におけるXクロック信号CLXに相当する。
図19において、タイミング信号生成回路201により
生成された開始パルスpDXは、遅延回路群222に供
給される。この遅延回路群222は、遅延回路群202
と同様な遅延時間を有する遅延回路を、同じ段数だけ縦
続接続したものである。そして、これらの各遅延回路か
ら出力される信号は、選択回路223に供給される。選
択回路223は、遅延回路群222の各遅延回路から出
力された信号のうち1つを、選択信号生成回路207に
よる選択信号CTLにしたがって選択して、該選択信号
を実際に液晶パネル100に開始パルスDXとして供給
する。
【0102】一方、タイミング信号生成回路201によ
り生成されたXクロック信号pCLXは、遅延回路群2
12に供給される。この遅延回路群212も、遅延回路
群202と同様な遅延時間を有する遅延回路を、同じ段
数だけ縦続接続したものであり。そして、これらの各遅
延回路から出力される信号は、選択回路213に供給さ
れる。選択回路213は、遅延回路群212の各遅延回
路から出力された信号のうち1つを、選択信号生成回路
207による選択信号CTLにしたがって選択して、該
選択信号を実際に液晶パネル100にXクロック信号C
LXとして供給する。なお、ここでは反転Xクロック信
号CLXINVを位相調整するための構成については言及
していないが、クロック信号CLXを位相調整するため
の構成と同一である。
【0103】開始パルスpDXおよびXクロック信号p
CLXは、タイミング信号生成回路201によって基準
クロック信号CLKに同期して生成され、この基準クロ
ック信号CLKは、上述したように外部からの画像信号
VIDに同期して生成されている。また、画像信号VI
D1〜VID6も上述したように画像信号VIDに同期
してシリアル−パラレル変換されている。このため、図
19に示される構成では、開始パルスDXおよびXクロ
ック信号CLX(反転Xクロック信号CLXINV)は、
それぞれ画像信号VID1〜VID6に対して調整され
たイネーブルパルスErと同じ量だけ位相調整されて、
実際に液晶パネル100に供給されることになる。
【0104】Xクロック信号CLX(反転Xクロック信
号CLXINV)は、データ線駆動回路130にあって
は、イネーブル信号が供給される信号線1326と同様
な信号線1322(1324)を介して供給されるため
に遅延が発生する。開始パルスDXも、シフトレジスタ
1350内における転送経路が同様な配線であることか
ら、遅延が発生する。ここで、図19に示される構成で
は、開始パルスDXおよびXクロック信号CLX(反転
Xクロック信号CLXINV)は、それぞれイネーブルパ
ルスErと同じ量だけ位相調整されて、実際に液晶パネ
ル100に供給されるので、イネーブルパルスErの位
相調整とあいまって画像信号VID1〜VID6に対し
てより正確にサンプリングすることができるサンプリン
グ信号S1、S2、S3、…、Smを生成することが可
能となる。
【0105】<開始パルスDXをモニタ信号の代用とす
る>ここで、開始パルスDXについても位相調整する場
合、画像信号VID1〜VID6に対する位相差を検出
するための基準信号として、モニタ信号M1ではなく、
開始パルスDXそれ自体を用いる構成としても良い。詳
細には、この構成では、液晶パネル100に供給される
開始パルスDXは、データ線駆動回路130においてシ
フトされるとともに、モニタ信号M1の替わりとして、
信号線167を介して図20に示されるようなダミー回
路122に供給される。このダミー回路122は、AN
D回路126とTFT127とからなり、それぞれデー
タ線駆動回路130におけるAND回路1379とサン
プリング回路140におけるサンプリングスイッチ14
1と同一素子である。
【0106】このうち、AND回路126は、その入力
端の一方に供給される開始パルスDXと、その入力端の
他方には供給されるHレベルの信号との論理積信号を、
TFT127のゲートに供給する。TFT127のドレ
インは電位GNDに接地される一方、そのソースは、抵
抗Rを介してHレベルの供給線に接続されてプルアップ
されている。そして、TFT127のソースに現れる信
号MONが、タイミング制御回路200にフィードされ
る。ここで、ある1水平走査期間の帰線期間において、
タイミング制御回路200から出力される開始パルスD
Xが図21に示されるように出力される場合を想定す
る。この開始パルスDXは、当該水平走査期間にサンプ
リングされる画像信号VID1〜VID6よりも前に供
給されるが、その画像信号に対して予め定められた時間
だけ先行して供給されるので、画像信号VID1〜VI
D6と同期して供給されるといえる。
【0107】信号線167およびダミー回路122を介
してフィードバックされる信号MONは、タイミング制
御回路200からの出力された直後の開始パルスDXに
対して遅延する。この遅延時間をΔT4であるとしたと
き、タイミング制御回路200は、次の水平走査期間の
帰線期間において、先の水平走査期間の帰線期間におけ
る出力タイミングよりも、時間ΔT4だけ先行させたタ
イミングにて開始パルスDXを出力する。具体的には、
開始パルスDXの出力タイミングを調整するためには、
上述したように開始パルスpDXを遅延回路群によって
遅延させたものを1つ選択して開始パルスDXとして出
力した後、その遅延時間だけ先行させたものを選択し直
して、開始パルスDXとして出力すれば良い。イネーブ
ルパルスEpおよびクロック信号CLX(反転クロック
信号CLXINV)についても同様に、時間ΔT4だけ先
行するように選択し直す構成とすれば良い。なお、開始
パルスDX、クロック信号CLXおよびイネーブルパル
スEpの各位相を、上述した実施形態のように、目標値
を基準として定められた範囲内で変化させるようにして
も良い。また、ある水平走査期間の帰線期間に出力され
た開始パルスDXのモニタ結果を、次の水平走査期間で
はなく、次々の水平走査期間の帰線期間に出力させる開
始パルスDXの位相調整に反映させても良い。
【0108】<電気光学装置としての例>上述した液晶
表示装置は、電気光学装置の一例である。電気光学装置
としては、液晶表示装置のほかに、電気光学物質とし
て、エレクトロルミネッセンス(EL)や、プラズマ、
蛍光などを用いて、その電気光学効果により表示を行う
装置が挙げられる。なお、電気光学物質としてELを用
いる場合、素子基板101において、画素電極118、
発光(EL)層、共通電極が積層されるので、液晶表示
装置では必要であった対向基板102は不要となる。こ
のように、本発明は、上述した液晶表示装置と類似の構
成を有する電気光学装置のすべてに適用可能である。
【0109】<電子機器>次に、上述した液晶表示装置
を、電子機器に適用した場合の例について、いくつか説
明する。
【0110】<プロジェクタ>まず、この液晶表示装置
の液晶パネルをライトバルブとして用いたプロジェクタ
について説明する。図22は、プロジェクタの構成例を
示す平面図である。この図に示されるように、プロジェ
クタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源か
らなるランプユニット1102が設けられている。この
ランプユニット1102から射出された投射光は、ライ
トガイド1104内に配置された4枚のミラー1106
および2枚のダイクロイックミラー1108によってR
GBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバル
ブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1
110Gに入射される。
【0111】液晶パネル1110R、1110Bおよび
1110Gの構成は、上述した液晶パネル100と同等
であり、画像信号処理回路(図示省略)から供給される
R、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動される。そして、
これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロ
イックプリズム1112に3方向から入射される。この
ダイクロイックプリズム1112においては、Rおよび
Bの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。し
たがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1
114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写され
ることとなる。なお、液晶パネル1110R、1110
Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー110
8によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射す
るので、カラーフィルタを設ける必要はない。
【0112】<モバイル型コンピュータ>次に、この液
晶表示装置を、モバイル型のパーソナルコンピュータに
適用した例について説明する。図23は、このパーソナ
ルコンピュータの構成を示す斜視図である。図におい
て、コンピュータ1200は、キーボード1202を備
えた本体部1204と、液晶表示ユニット1206とか
ら構成されている。この液晶表示ユニット1206は、
先に述べた液晶パネル100の背面にバックライトを付
加することにより構成されている。
【0113】<携帯電話>さらに、この液晶表示装置
を、携帯電話に適用した例について説明する。図24
は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。図におい
て、携帯電話1302は、複数の操作ボタン1302と
ともに、反射型の液晶パネル100を備えるものであ
る。この反射型の液晶パネル100にあっては、必要に
応じてその前面にフロントライトが設けられる。なお、
図22、図23および図24を参照して説明した電子機
器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニ
タ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション
装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、
ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパ
ネルを備えた装置等などが挙げられる。そして、これら
の各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、画
像信号に対してイネーブルパルスの位相ズレや、ノイズ
が画像信号に重畳しても、適切にサンプリング信号を生
成して、表示品位の低下を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の全体
構成を示すブロック図である。
【図2】 同液晶表示装置における液晶パネルの構造を
示す斜視図である。
【図3】 同液晶パネルを一部破断した断面図である。
【図4】 同液晶表示装置におけるデータ線駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図5】 同データ線駆動回路の動作を説明するためタ
イミングチャートである。
【図6】 同液晶表示装置におけるダミー回路の構成を
示すブロック図である。
【図7】 同ダミー回路の動作を説明するためタイミン
グチャートである。
【図8】 同液晶表示装置におけるタイミング制御回路
の構成を示すブロック図である。
【図9】 同タイミング制御回路における遅延回路の遅
延動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】 同タイミング制御回路におけるイネーブル
信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図11】 同イネーブル信号生成回路の各部の波形を
示すタイミングチャートである。
【図12】 同タイミング制御回路におけるイネーブル
パルスの位相調整動作を説明するためのタイミングチャ
ートある。
【図13】 画像信号VID1〜VID6と位相調整さ
れたイネーブルパルスとの関係を示す図である。
【図14】 第1応用例に係るタイミング制御回路の構
成を示すブロック図である。
【図15】 第2応用例に係るタイミング制御回路の構
成を示すブロック図である。
【図16】 第3応用例に係るタイミング制御回路の構
成を示すブロック図である。
【図17】 第4応用例に係るタイミング制御回路にお
ける選択信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図18】 同選択信号生成回路における加減算処理を
示す真理値表である。
【図19】 第5応用例に係るタイミング制御回路の構
成を示すブロック図である。
【図20】 第5応用例に係るダミー回路の構成を示す
ブロック図である。
【図21】 第5応用例に係る開始パルスDXの位相調
整動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図22】 同液晶表示装置を適用した電子機器の一例
たるプロジェクタの構成を示す断面図である。
【図23】 同液晶表示装置を適用した電子機器の一例
たるパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図であ
る。
【図24】 同液晶表示装置を適用した電子機器の一例
たる携帯電話の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
100……液晶パネル 112……走査線 114……データ線 116……TFT(トランジスタ) 120……ダミー回路 130……データ線駆動回路 140……サンプリング回路 150……走査線駆動回路 200……タイミング制御回路 202……遅延回路群 203……選択回路 204……イネーブル信号生成回路 205……カウンタ 206……比較回路 207……選択信号生成回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 G09G 3/20 623V 642 642A 642P 670 670D 680 680G // G02F 1/133 550 G02F 1/133 550 Fターム(参考) 2H093 NA06 NA41 NA43 NC09 NC11 NC16 NC23 NC41 ND10 ND20 ND34 ND37 ND40 ND43 ND52 ND60 5C006 AA16 AA22 AC11 AC27 AC28 AF06 AF13 AF25 AF42 AF43 AF46 AF50 AF52 AF53 AF54 AF59 AF62 AF67 AF72 AF73 AF78 BA19 BB16 BB27 BC03 BC13 BC20 BC23 BF04 BF06 BF07 BF11 BF14 BF22 BF24 BF26 BF27 BF28 BF29 BF34 BF38 EB05 EC09 EC11 FA12 FA16 FA19 FA22 FA37 FA41 5C080 AA10 BB05 CC03 DD05 DD08 DD20 DD22 DD25 EE29 FF11 GG12 JJ02 JJ03 JJ04 JJ05 JJ06 KK04 KK07 KK23 KK43

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の走査線と複数のデータ線との各交
    差部に、トランジスタと画素電極とを有する電気光学パ
    ネルの駆動回路であって、 前記走査線を選択して、選択した走査線に対応するトラ
    ンジスタをオン状態にさせる信号を供給する走査線駆動
    回路と、 前記走査線が選択された期間に、前記データ線を選択す
    るためのシフトパルスを生成するとともに、前記シフト
    パルスのパルス幅を、それよりも狭いイネーブルパルス
    のパルス幅に制限してサンプリング信号として出力する
    データ線駆動回路と、 前記画像信号を前記サンプリング信号のパルス期間にて
    サンプリングして、1本以上のデータ線に供給するサン
    プリング回路と、 前記サンプリング回路および前記データ線駆動回路に隣
    接して設けられ、前記画像信号に同期して供給されたモ
    ニタ信号と前記イネーブルパルスに同期して供給された
    基準パルスとの位相差を示す位相差信号を出力するダミ
    ー回路と、 前記基準パルスの位相が前記モニタ信号の位相よりも遅
    れている旨を前記位相差信号が示す場合には、前記画像
    信号に対するイネーブルパルスの位相を進ませるよう
    に、一方、前記基準パルスの位相が前記モニタ信号の位
    相よりも進んでいる旨を示す場合には、前記画像信号に
    対するイネーブルパルスの位相を遅らせるように、前記
    イネーブルパルスの位相を調整するイネーブルパルス調
    整回路とを具備することを特徴とする電気光学パネルの
    駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記ダミー回路は、 前記サンプリング回路の一部および前記データ線駆動回
    路の一部と同一の素子を含むことを特徴とする請求項1
    に記載の電気光学パネルの駆動回路。
  3. 【請求項3】 前記イネーブルパルス調整回路は、 目標値を基準として予め定められた範囲内で、イネーブ
    ルパルスの位相を遅らせること、および、進めることを
    交互に繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の電気
    光学パネルの駆動回路。
  4. 【請求項4】 前記走査線駆動回路と、前記データ線駆
    動回路と、前記サンプリング回路と、前記ダミー回路と
    を、同一基板に形成したことを特徴とする請求項1に記
    載の電気光学パネルの駆動回路。
  5. 【請求項5】 電源投入から一定時間経過したこと、ま
    たは、電気光学パネルの温度変化が一定値以下となった
    ことを判別する判別回路を備え、前記イネーブルパルス
    調整回路は、 前記判別回路による判別結果が肯定的となるまで、前記
    イネーブルパルスの位相を調整する一方、前記判別回路
    による判別結果が肯定的になったとき、その肯定的な判
    別結果となる直前の位相に、前記イネーブルパルスの位
    相を固定することを特徴とする請求項1に記載の電気光
    学パネルの駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記イネーブルパルス調整回路は、 前記画像信号に同期する基準クロック信号を遅延させ
    て、遅延量が互いに異なる信号を複数出力する遅延回路
    群と、 前記遅延回路群から出力される複数信号のうち1つを選
    択するように指示する選択信号を、前記位相差信号で示
    される位相差に応じて生成する選択信号生成回路と、 前記遅延回路群から出力される複数信号のうち、前記選
    択信号で指示される信号の1つをイネーブルクロック信
    号として選択する選択回路と、 前記イネーブルクロック信号の一部を、前記イネーブル
    パルスとして生成するイネーブル信号生成回路とを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学パネルの駆
    動回路。
  7. 【請求項7】 前記選択信号生成回路は、 前記位相差信号により示される位相差であって前記モニ
    タ信号に対する前記基準パルスの位相遅れと予め設定さ
    れた目標時間との比較結果にしたがって前記選択信号を
    生成することを特徴とする請求項6に記載の電気光学パ
    ネルの駆動回路。
  8. 【請求項8】 前記選択信号生成回路は、1または複数
    の水平走査期間毎に、前記選択信号を生成することを特
    徴とする請求項6に記載の電気光学パネルの駆動回路。
  9. 【請求項9】 前記位相差信号は、前記モニタ信号に対
    する前記基準パルスの遅延が大なるほどに、そのパルス
    幅が短くなるパルス信号であり、前記イネーブルパルス
    調整回路は、さらに、 前記位相差信号のパルス幅が予め定められた目標時間以
    上長いか否かを比較する比較回路を備え、 前記選択信号生成回路は、前記比較回路による比較結果
    にしたがって前記選択信号を生成することを特徴とする
    請求項6に記載の電気光学パネルの駆動回路。
  10. 【請求項10】 前記位相差信号は、 前記モニタ信号に対する前記基準パルスの遅延が大なる
    ほどに、そのパルス幅が短くなるパルス信号であり、 前記遅延回路群は、ある遅延量を有する遅延回路を複数
    個、縦続接続したものであり、 前記イネーブルパルス調整回路は、さらに、 前記位相差信号のパルス幅が予め定められた目標時間以
    上長いか否かを比較する比較回路を備え、 前記選択信号生成回路は、 前記比較回路による比較結果が肯定的である場合に、前
    記遅延回路群から出力される複数信号のうち、前記遅延
    量を1段大きくする信号の選択を指示する一方、 前記比較結果が否定的である場合に、前記遅延回路群か
    ら出力される複数信号のうち、前記遅延量を1段小さく
    する信号の選択を指示する選択信号を生成することを特
    徴とする請求項6に記載の電気光学パネルの駆動回路。
  11. 【請求項11】 前記イネーブルパルス調整回路は、さ
    らに、前記選択信号生成回路によって生成された選択信
    号に外乱を加える加算器を備え、 前記選択回路は、前記遅延回路群から出力される複数信
    号のうち、前記加算器によって外乱が加えられた選択信
    号で指示される信号を選択することを特徴とする請求項
    6に記載の電気光学パネルの駆動回路。
  12. 【請求項12】 前記選択信号生成回路は、 前記位相差信号により示される位相差であって前記モニ
    タ信号に対する前記基準パルスの位相遅れが一定値以内
    になると、前記遅延回路群から出力される複数信号のう
    ち、前記位相遅れが大きくなるような信号の選択を指示
    する選択信号を生成することを特徴とする請求項6に記
    載の電気光学パネルの駆動回路。
  13. 【請求項13】 前記位相差信号は、 前記モニタ信号に対する前記基準パルスの遅延が大なる
    ほどに、そのパルス幅が短くなるパルス信号であり、 前記遅延回路群は、ある遅延量を有する遅延回路を複数
    個、縦続接続したものであり、 前記イネーブルパルス調整回路は、さらに、 前記位相差信号のパルス幅が予め定められた目標時間以
    上長いか否かを比較する比較回路を備え、 前記選択信号生成回路は、 前記比較回路による前回の比較結果と今回の比較結果が
    一致しているか不一致であるか検出する検出回路を備
    え、 前記検出回路の検出結果が一致の場合に、 今回の比較結果が肯定的であるとき、前記遅延回路群か
    ら出力される複数信号のうち、前記遅延量を1段大きく
    する信号の選択を指示し、今回の比較結果が否定的であ
    るとき、前記遅延量を1段小さくする信号の選択を指示
    する選択信号を生成する一方、 前記検出回路の検出結果が不一致の場合に、 今回の比較結果が肯定的であるとき、前記遅延回路群か
    ら出力される複数信号のうち、前記遅延量を複数段大き
    くする信号の選択を指示し、今回の比較結果が否定的で
    あるとき、前記遅延量を複数段小さくする信号の選択を
    指示する選択信号を生成することを特徴とする請求項6
    に記載の電気光学パネルの駆動回路。
  14. 【請求項14】 前記データ線駆動回路は、水平走査期
    間の帰線期間に供給される開始パルスを、シフト動作を
    規定するクロック信号にしたがってシフトすることによ
    って、前記シフトパルスを生成するものであり、さら
    に、 前記開始パルスの位相を、前記イネーブルパルス調整回
    路によってイネーブルパルスの位相が調整された方向に
    略同一量、調整する開始パルス調整回路と、 前記クロック信号の位相を、前記方向に略同一量、調整
    するクロック信号調整回路とを備えることを特徴とする
    請求項1に記載の電気光学パネルの駆動回路。
  15. 【請求項15】 前記開始パルスを前記基準パルスとし
    て用いることを特徴とする請求項14に記載の電気光学
    パネルの駆動回路。
  16. 【請求項16】 ある水平走査帰線期間に供給された開
    始パルスと前記モニタ信号との位相差を示す位相差信号
    が前記ダミー回路によって出力された場合に、 前記開始パルス調整回路は、当該位相差信号に基づく前
    記開始パルスの位相調整を、当該水平走査期間より後の
    水平走査期間にて実行することを特徴とする請求項15
    に記載の電気光学パネルの駆動回路。
  17. 【請求項17】 電気光学パネルとタイミング制御回路
    とを備えた電気光学装置であって、 前記電気光学パネルは、 複数の走査線と複数のデータ線との各交差部に設けられ
    たトランジスタと、 前記トランジスタに対応して設けられた画素電極と、 前記走査線を選択して、選択した走査線に対応するトラ
    ンジスタをオン状態にさせる信号を供給する走査線駆動
    回路と、 前記データ線を選択するためのシフトパルスを生成する
    とともに、前記シフトパルスのパルス幅を、それよりも
    狭いイネーブルパルスのパルス幅に制限してサンプリン
    グ信号として出力するデータ線駆動回路と、 前記走査線が選択された期間において、前記画像信号を
    前記サンプリング信号のパルス期間にてサンプリングし
    て、一のデータ線に供給するサンプリング回路と、 前記サンプリング回路および前記データ線駆動回路に隣
    接して設けられ、前記画像信号に同期して供給されたモ
    ニタ信号と前記イネーブルパルスに同期して供給された
    基準パルスとの位相差を示す位相差信号を出力するダミ
    ー回路と含み、前記タイミング制御回路は、 前記基準パルスの位相が前記モニタ信号の位相よりも遅
    れている旨を前記位相差信号が示す場合には、前記画像
    信号に対するイネーブルパルスの位相を進ませるよう
    に、一方、前記基準パルスの位相が前記モニタ信号の位
    相よりも進んでいる旨を示す場合には、前記画像信号に
    対するイネーブルパルスの位相を遅らせるように、前記
    イネーブルパルスの位相を調整するイネーブルパルス調
    整回路を含むことを特徴とする電気光学装置。
  18. 【請求項18】 前記電気光学パネルにおいて、 前記データ線は、n(nは2以上の整数)本数毎にまと
    められてブロック化され、 前記画像信号は、n系統に分配されてそれぞれn本の画
    像信号線に並列に供給され、 前記サンプリング回路は、1つのサンプリング信号によ
    ってn本の画像信号線に並列に供給された画像信号の各
    系統をサンプリングし、n本のデータ線の各々に1対1
    に供給することを特徴とする請求項17に記載の電気光
    学装置。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の電気光学装置を備
    えて、画像を表示することを特徴とする電子機器。
  20. 【請求項20】 複数の走査線と複数のデータ線との各
    交差部に、トランジスタと画素電極とを有する電気光学
    パネルの駆動方法であって、 前記走査線を選択して、選択した走査線に対応するトラ
    ンジスタをオン状態にさせる信号を供給し、 前記走査線が選択された期間に、前記データ線を選択す
    るためのシフトパルスを生成するとともに、前記シフト
    パルスのパルス幅を、それよりも狭い供給されるイネー
    ブルパルスのパルス幅に制限してサンプリング信号とし
    て出力し、 前記画像信号を前記サンプリング信号のパルス期間にて
    サンプリングして、1本以上のデータ線に供給し、 前記画像信号に同期して供給されたモニタ信号と前記イ
    ネーブルパルスに同期して供給された基準パルスとの位
    相差を示す位相差信号を出力し、 前記基準パルスの位相が前記モニタ信号の位相よりも遅
    れている旨を前記位相差信号が示す場合には、前記画像
    信号に対するイネーブルパルスの位相を進ませるよう
    に、一方、前記基準パルスの位相が前記モニタ信号の位
    相よりも進んでいる旨を示す場合には、前記画像信号に
    対するイネーブルパルスの位相を遅らせるように、前記
    イネーブルパルスの位相を調整することを特徴とする電
    気光学パネルの駆動方法。
  21. 【請求項21】 前記画像信号に同期する基準クロック
    信号を遅延させて、 遅延量の異なる信号を複数出力する一方、 これらの複数信号のうち1つを選択するように指示する
    選択信号を、前記位相差信号で示される位相差に応じて
    生成し、 出力される複数信号のうち、前記選択信号で指示される
    信号をイネーブルクロック信号として選択し、 前記イネーブルクロック信号の一部を、前記イネーブル
    パルスとして生成することによって、 前記イネーブルパルスを調整することを特徴とする請求
    項20に記載の電気光学パネルの駆動方法。
  22. 【請求項22】 前記位相差信号は、 前記モニタ信号に対する前記基準パルスの遅延が大なる
    ほどに、そのパルス幅が短くなるパルス信号であり、 前記位相差信号のパルス幅が予め定められた目標時間以
    上長いか否かを比較し、 前記比較回路による比較結果が肯定的である場合に、前
    記遅延回路群から出力される複数信号のうち、前記遅延
    量を1段大きくする信号の選択を指示する一方、 前記比較結果が否定的である場合に、前記遅延回路群か
    ら出力される複数信号のうち、前記遅延量を1段小さく
    する信号の選択を指示する選択信号を生成することを特
    徴とする請求項21に記載の電気光学パネルの駆動方
    法。
  23. 【請求項23】 生成された選択信号に外乱を加え、 前記遅延回路群から出力される複数信号のうち、前記外
    乱が加えられた選択信号で指示される信号を選択するこ
    とによって、 前記イネーブルパルスを調整することを特徴とする請求
    項21に記載の電気光学パネルの駆動方法。
  24. 【請求項24】 前記位相差信号により示される位相差
    であって前記モニタ信号に対する前記基準パルスの位相
    遅れが一定値以内になると、前記遅延回路群から出力さ
    れる複数信号のうち、前記位相遅れが大きくなるような
    信号の選択を指示する選択信号を生成することを特徴と
    する請求項21に記載の電気光学パネルの駆動方法。
  25. 【請求項25】 前記位相差信号は、 前記モニタ信号に対する前記基準パルスの遅延が大なる
    ほどに、そのパルス幅が短くなるパルス信号であり、 前記位相差信号のパルス幅が予め定められた目標時間以
    上長いか否かを比較し、 前回の比較結果と今回の比較結果が一致しているか不一
    致であるか検出し、この検出結果が一致の場合に、 今回の比較結果が肯定的であるとき、出力される複数信
    号のうち、前記遅延量を1段大きくする信号の選択を指
    示し、今回の比較結果が否定的であるとき、前記遅延量
    を1段小さくする信号の選択を指示する選択信号を生成
    する一方、 前記検出結果が不一致の場合に、 今回の比較結果が肯定的であるとき、出力される複数信
    号のうち、前記遅延量を複数段大きくする信号の選択を
    指示し、今回の比較結果が否定的であるとき、前記遅延
    量を複数段小さくする信号の選択を指示する選択信号を
    生成することを特徴とする請求項21に記載の電気光学
    パネルの駆動方法。
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