JP2003156626A - ホログラム光学素子、位置ずれ検出装置、光学記録媒体駆動装置およびホログラム光学素子の製造方法 - Google Patents
ホログラム光学素子、位置ずれ検出装置、光学記録媒体駆動装置およびホログラム光学素子の製造方法Info
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Abstract
設定するとともに、安定な焦点誤差信号および再生信号
を得ることを可能にするホログラム光学素子を備えた光
学記録媒体駆動装置を提供する。 【解決手段】 ホログラム光学素子に設けられるホログ
ラムパターン40において、パターン1aは回折光束を
時計回りにねじり、4分割光検出部60の分割線LXを
跨ぐように光検出部A,B上に半円形状の集光スポット
Saを形成する。パターン1bは同じく回折光束を時計
回りにねじり、4分割光検出部60の分割線LXを跨ぐ
ように光検出部C,D上に半円形上の集光スポットSb
を形成する。
Description
子、位置ずれ検出装置、光学記録媒体駆動装置およびホ
ログラム光学素子の製造方法に関する。
クアップ装置が存在する。この光ピックアップ装置は、
光ディスクドライブ装置などの光学記録媒体駆動装置に
用いられ、レーザを用いて光ディスクなどの光学記録媒
体への情報記録および情報読み出しあるいはサーボ信号
検出を行う。
レーザの光スポットの焦点ずれを示す焦点誤差信号と、
光スポットのトラックからのずれを示すトラッキング誤
差信号とがある。なお、焦点誤差の検出には、非点収差
法や、フーコー法の一種であるナイフエッジ法などが用
いられている。
に開示された透過型ホログラム素子を有する光ピックア
ップ装置の概略図である。図32に示す光ピックアップ
装置800は、ホログラムユニット850および集光レ
ンズ807により構成される。
差法によるフォーカスサーボおよび3ビーム法によるト
ラッキングサーボの制御機構を有するものである。な
お、ここで使用されているホログラム光学素子806
は、ホログラムユニット850において光ピックアップ
光学系の大部分と共にユニット化されている。
置され、放熱ブロック804の側面にサブマウント80
2が取り付けられ、サブマウント802上に半導体レー
ザ素子801が取り付けられている。放熱ブロック80
4の上面には光検出器820が配置されている。放熱ブ
ロック804を取り囲むようにキャップ808が設けら
れている。
グラム光学素子806が配置されている。ホログラム光
学素子806の下面にはトラッキングビーム発生用回折
格子805が設けられ、ホログラム光学素子806の上
面のホログラム面810にはホログラムパターンが形成
されている。
はレーザを光ディスク888に向かって出射する。半導
体レーザ素子801より出射されたレーザは、トラッキ
ングビーム発生用回折格子805およびホログラム光学
素子806を透過する。
ザは、集光レンズ807によって光ディスク888上に
集光される。この集光レンズ807は、トラッキング動
作およびフォーカス動作のため、アクチュエータ809
により所定の方向に移動可能に支持されている。
ディスク888からのレーザである帰還光束(反射光
束)は、ホログラム面810におけるホログラムパター
ンにより回折され、光検出器820により検出される。
ると、半導体レーザ素子や光検出器をチップ状態で用い
て光学系をユニット化でき、光ピックアップ装置を小型
化することができる。
いられるホログラム面810におけるホログラムパター
ンの一例を示した模式図である。当該ホログラムパター
ン811においては、分割線Jを境界として2種類のホ
ログラムパターン811a,811bが施されている。
折光束が非点収差を生じる場合の光検出器820の光検
出について前述の図32に基づき説明する。
ては図33に示したホログラムパターン811が施され
ている。非点収差法を適用した光ピックアップ装置とし
ては、代表的なものが特公平5−38374に開示され
ている。
体レーザ素子801よりレーザが光ディスク888へ出
射され、そこで反射されたレーザがホログラム光学素子
806のホログラム面810上に形成されたホログラム
パターン811により回折され、その回折光束が光検出
器820に入射することにより、ホログラムパターン8
11により記録された信号が検出される。ここで、ホロ
グラムパターン811による回折光束には非点収差が発
生している。
検出器820の4分割光検出部の光スポット形状の一例
を示す模式的平面図である。この模式的平面図は、レー
ザが光ディスク888へ入射する際に、光ディスク88
8の記録媒体面上で焦点がずれた場合および焦点が合っ
た場合の状態を示している。ここでは、光ディスク88
8の記録媒体面上でレーザの焦点にずれが発生すること
により、光検出器820上の4分割光検出部A,B,
C,Dに入射する回折光束の光スポット形状が変形す
る。
B,C,Dには、ホログラムパターン811aにより光
スポットSaが形成され、ホログラムパターン811b
により光スポットSbが形成される。光スポット形状は
光ディスク888と集光レンズ807との距離により、
図34(a)〜(c)のように変形する。そして、光検
出部A,B,C,Dに形成される光スポットSa,Sb
に基づき焦点誤差信号FEが得られる。
A,B,C,Dの各出力信号Pa,Pb,Pc,Pdを
用いて、次式により導き出される。
ンズ807との距離が近すぎる場合に正となり、このと
きの光スポット形状は図34(a)に示す形状となる。
また、光ディスク888と集光レンズ807とが良好な
距離を保つ場合には焦点誤差信号FEは0となり、この
ときの光スポット形状は図34(b)に示す形状とな
る。さらに、光ディスク888と集光レンズ807との
距離が遠すぎる場合には焦点誤差信号FEは負となり、
光スポットは図34(c)に示す形状となる。
は、アクチュエータ809に入力される。そして、焦点
誤差信号FEに基づいてアクチュエータ809が集光レ
ンズ807を光軸方向、つまり、光ディスク888の記
録媒体面に垂直な方向に移動することにより集光状態が
修正される。
めの模式図である。光ピックアップ装置800におい
て、光ディスク888の記録媒体表面上に入射されるレ
ーザの焦点がずれる場合、光ディスク888から反射さ
れて集光レンズ807により再び集光される反射光束の
焦点は光軸方向Sにずれる。つまり、ホログラムパター
ン811により回折された回折光束の焦点は方向Pに移
動する。
に対し45度の角度を持つ方向Xxと方向Xxに対し垂
直な方向Xyとで焦点位置が異なる。それゆえ、光スポ
ットの形状はXx方向の焦点位置FAではXy方向に延
びた楕円になり、Xy方向の焦点位置FCではXx方向
に延びた楕円となる。そして、焦点位置FAと焦点位置
FCとの中間の位置FBでは円となる。したがって、焦
点誤差検出範囲Pf内に光検出器820を配置すること
により、図34のような光スポット形状の変形が得られ
る。
光スポット形状の変形が大きいため、焦点誤差検出感度
が高い。しかし、一方では光ディスク上の光スポットが
トラックを横断する場合に、焦点誤差信号が不安定にな
るという欠点が指摘されている。
明する。図36は、記録媒体面において反射光束の強度
分布が変化する様子を示す図である。ここで、反射光束
の強度分布は、記録媒体面に形成されたプリグルーブ
(溝)881b、凸状のランド部881aおよび光スポ
ットの相対位置により変化する。なお、CD−R(Comp
act disc - recordable)等の記録可能型光ディスクで
は、記録媒体面にプリグルーブ881bが形成され、情
報記録はランド部881aに行われる。
a(またはプリグルーブ部881b)のエッジによる回
折効果により決定される。レーザの光スポットがランド
部881a(またはプリグルーブ部881b)の中央に
ある場合、図36(b)に示す対称な双峰の強度分布F
が得られる。このとき、光ディスク表面においてレーザ
の焦点は合っている。
1a(またはプリグルーブ部881b)に対して相対的
にどちらかにずれる場合、ずれる方向により、図36
(a)または図36(c)に示す非対称な双峰強度分布
が得られる。
キング誤差信号検出に用いられている。なお、上述の双
峰強度分布は、遠視野像においてより明瞭に現れる。
ポットが大きく、遠視野像に近いので、上記双峰強度分
布の影響を受けやすい。式(1)に示した焦点誤差信号
FEの演算によれば、双峰強度分布の影響はキャンセル
される。
るように一度収束(図35(FA))した後の光スポッ
トを検出する。このため、収束点において回折効果や干
渉効果により光強度分布が変化し、双峰強度分布の影響
がキャンセルされなくなる。
性は、これらの理由により発生するものと考えられてい
る。
ップ装置における焦点誤差検出について説明する。
法の原理を説明する。図37は、ナイフエッジ法の原理
を説明するための模式図であり、図38は、ナイフエッ
ジ法により2分割光検出部に集光される光スポット形状
の変化を示した模式図である。
り光束901が収束され、焦点902を結ぶ。ここで、
図37(b)に示すように、光束901内の半分の領域
に遮蔽板903を配置する。この場合、光束901の半
分が遮蔽板903により遮蔽される。光束の一部が物体
により遮蔽されることを「けられ」と呼ぶ。この「けら
れ」により、光束901のうち半分の光のみが焦点90
2を結ぶ。
する。ここで、図38(b)に示すように、2分割光検
出器905の光検出部910A,910B間の分割線E
上に光スポット920が形成されるように、光検出器9
05を位置調整する。
する場合には、図38(b)に示すように、光スポット
920は、小さな点状となる。2分割光検出器905が
焦点902よりもレンズ900に近い距離にある場合に
は、図38(c)に示すように、2分割光検出器905
の光検出部910B上に半円形状の光スポット920b
が形成される。
レンズ900に対して遠い位置にある場合には、図38
(a)に示すように、2分割光検出器905の光検出部
910A上に半円状の光スポット920aが形成され
る。
902に対してレンズ900から近い側に位置する場合
と、2分割光検出器905が焦点902に対してレンズ
900から遠い側に位置する場合とで、2分割光検出器
905の光検出部910A,910B上に形成される光
スポット920a,920bが点対象になる。したがっ
て、光検出部910A,910Bの出力信号fa,fb
を用いて次式により焦点誤差信号FESを求めることが
できる。
出器905が焦点902よりレンズに近い側に位置する
か、遠い側に位置するかを検出することができる。
点誤差検出法であるが、合焦状態での光スポット形状が
小さいため、2分割光検出器905の分割線Eによる不
感損失が大きく、再生信号(ピット信号)の強度が小さ
くなったり、初期の位置合わせの調整が難しい等の問題
が生じる。
しては、特公平5−9821等に開示されているよう
に、図39に示すような3分割光検出器821が考案さ
れてきた。
の3分割光検出器の光スポット形状の一例を示す模式的
平面図である。ここでは、ナイフエッジ法を用いた場合
に、記録媒体面上で焦点が合っている場合および焦点の
ずれが発生した場合の3分割光検出器821の光検出部
A,B,C上に入射する光スポット形状の変形を示して
いる。
束を回折することにより集光させる機能を有する。そこ
で、ホログラムパターンを2分割し、それぞれ異なる点
に集光することにより、焦点ずれが発生した場合にそれ
ぞれの集光点が半円状の光スポット形状を形成する。
スポットSa,Sbの形状は、焦点ずれが発生したとき
に図39(a),(c)に示すような半円状になる。
のように光スポットSaが光検出部Aに形成され、光デ
ィスクが遠すぎる場合は図39(c)のように光スポッ
トSaが光検出部Bに形成される。焦点が合っている場
合の光スポットSa,Sbは、図39(b)に示すよう
な一点に集中したものとなる。
信号PA,PB,PCのうち、出力信号PA,PBを用
いて次式の焦点誤差信号FENが得られる。
を用いて、再生信号HFを次式により求める。
光スポットSbを分割線を有さない光検出部Cで主に検
出し、焦点誤差検出を他方の光スポットSaで行うもの
である。ナイフエッジ法自体は感度の高い焦点誤差検出
法であるが、光束を半分しか用いないため、焦点誤差信
号の強度(Sカーブ振幅)は小さい。
差法では、光の収束点における回折効果や干渉効果によ
り光強度分布が変化し、双峰強度分布がキャンセルされ
なくなる。それにより、焦点誤差信号が不安定となる。
範囲Pfにより光検出器上での光スポットのサイズが一
義的に決まるため、光スポットのサイズを任意に設定す
ることができない。そのため、十分に安定で強度の高い
焦点誤差信号および再生信号を得ることができない。
の光検出器上での光スポットのサイズが小さいため、再
生信号の強度が小さく、かつ位置合わせが困難である。
3分割光検出器を用いた場合でも、一方の光スポットに
より焦点誤差信号を検出するため、焦点誤差信号の強度
が小さい。
折機能を有するホログラム光学素子を提供することであ
る。
な回折機能を有するホログラムパターンを容易に設計可
能なホログラム光学素子の製造方法を提供することであ
る。
の光スポットのサイズを任意に設定するとともに、安定
して位置ずれを検出可能な位置ずれ検出装置を提供する
ことである。
の光スポットのサイズを任意に設定するとともに、安定
な焦点誤差信号および再生信号を得ることを可能にする
光学記録媒体駆動装置を提供することである。
発明に係るホログラム光学素子は、入射光束を回折させ
る回折面を備え、回折面は、回折光束の光軸を回転軸と
して回折光束をねじる機能を有するホログラムパターン
を少なくとも一部に有するものである。
は、入射光束が回折面により回折され、回折光束の光軸
を回転軸としてねじられる。この場合、所定の検出面上
にねじられた回折光束が入射すると、検出面上での光ス
ポットは回折面上での光スポットに対して回転してい
る。検出面上での光スポットの回転度合いは、回折面か
ら検出面までの距離により変化する。したがって、検出
面上での光スポットの回転度合いに基づいて、光ピック
アップ装置における焦点誤差の検出を行うことができ
る。
束点がないので、非点収差法のように収束点での光の回
折効果や干渉効果による光強度分布の変化が生じない。
また、回折光束のねじれを用いて焦点誤差を検出する場
合、検出面での光スポットのサイズを任意に設定するこ
とができる。したがって、光ピックアップ装置に本発明
のホログラム光学素子を用いた場合、検出面上での光ス
ポットのサイズを大きく設定することにより、十分に安
定でかつ強度の高い焦点誤差信号および再生信号を得る
ことが可能となる。
域のうち少なくとも1つの領域が、回折光束をねじる機
能を有するホログラムパターンを有してもよい。
つの領域により回折光束がねじられて所定の検出面に入
射する。したがって、検出面上での光スポットの回転度
合いに基づいて、光ピックアップ装置における焦点誤差
の検出を行うことができる。
割され、第1および第2の領域のうち少なくとも一方が
回折光束をねじる機能を有するホログラムパターンを有
するものである。
は、回折面の第1および第2の領域間の分割線を跨ぐよ
うに光束を入射させることにより、検出面上に第1の領
域による略半円形の光スポットおよび検出面上に第2の
領域による略半円形の光スポットが形成される。この場
合、第1および第2の領域のうち回折光束をねじる機能
を有するホログラムパターンによる略半円形の光スポッ
トの回転度合いを容易に判定することができる。
て回折光束を一方向にねじる機能を有する第1のホログ
ラムパターンを有し、第2の領域は回折光束の光軸を回
転軸として回折光束を一方向にねじる機能を有する第2
のホログラムパターンを有してもよい。
ログラムパターンによる略半円形の光スポットが同じ向
きに回転する。
て回折光束を時計回りにねじる機能を有する第1のホロ
グラムパターンを有し、第2の領域は回折光束の光軸を
回転軸として回折光束を半時計回りにねじる機能を有す
る第2のホログラムパターンを有してもよい。
ログラムパターンによる略半円形の光スポットが逆向き
に回転する。
らなるXY座標で定義し、回折面上の基準とする点を
(Xo,Yo)とし、回折面上の任意の点を(X,Y)と
し、回折面上の点(X,Y)において所定の回折を行う
ための格子ベクトルのX方向成分をf(X,Y)とし、
格子ベクトルのY方向成分をg(X,Y)とした場合
に、ホログラムパターンは、
れ、XY座標の原点において回折面に垂直なZ軸座標を
定義し、回折面上の任意の点を(X,Y,0)とし、回
折面により回折された回折光束が入射する所定の検出面
上の点を(Xp(X,Y),Yp(X,Y),Zp)とし、回折面に
光束を入射する光源の発光点の座標を(Xr,Yr,Z
r)とし、光束の波長をλとし、ホログラムパターンを
含む基板の屈折率をnとした場合に、回折面上の点
(X,Y,0)において所定の回折を行うための格子ベ
クトルのX方向成分f(X,Y)およびY方向成分g
(X,Y)は、 f(X,Y)=(2π/λ)・(Xp(X,Y)-X)・[(Xp(X,Y)-X)2+(Yp(X,Y)-Y)2+Zp2]-1/2 -(2π/λ)・(Xr-X)・[(Xr-X)2+(Yr-Y)2+Zr2]-1/2 ・・・(16) g(X,Y)=(2π/λ)・(Yp(X,Y)-Y)・[(Xp(X,Y)-X)2+(Yp(X,Y)-Y)2+Zp2]-1/2 -(2π/λ)・(Yr-Y)・[(Xr-X)2+(Yr-Y)2+Zr2]-1/2 ・・・(17) を満足するように設定され、回折面での光スポットの大
きさに対する検出面上での光スポットの大きさの割合を
縮小率Rとした場合に、回折面上の任意の点(X,Y)
に入射する光束がX軸方向へx1移動しかつY軸方向へ
y1移動し、点(x 1,y1)を中心として角度β回転す
ることにより得られる検出面上の点(Xp,Yp)は、 Xp(X,Y)=R(X2+Y2)1/2cos[arctan(Y/X)+β]+x1 ・・・(21) Yp(X,Y)=R(X2+Y2)1/2sin[arctan(Y/X)+β]+y1 ・・・(22) を満足するように設定されてもよい。
グラムパターンを有することにより、回折光束に「ねじ
り」、「集光」および「平行移動」という回折機能が付
加される。
出対象物に光束を照射し、その検出対象物からの帰還光
束を検出する位置ずれ検出装置であって、光束を出射す
る光源と、検出対象物からの帰還光束を回折する回折面
を備えたホログラム光学素子と、ホログラム光学素子に
より回折された帰還光束を検出する光検出器とを備え、
ホログラム光学素子の回折面は、回折光束の光軸を回転
軸として回折光束をねじる機能を有するホログラムパタ
ーンを少なくとも一部に有し、ねじられた回折光束に基
づく光スポットを光検出器に形成するものである。
は、光源により光束が出射され、検出対象物からの帰還
光束がホログラム光学素子の回折面により回折され、回
折光束が光検出器により検出される。ここで、回折光束
は、ホログラム光学素子の回折面の少なくとも一部のホ
ログラムパターンにより回折光束の光軸を回転軸として
ねじられて光検出器に入射する。
が入射すると、光検出器上での光スポットは回折面上で
の光スポットに対して回転している。光検出器上での光
スポットの回転度合いは、回折面から光検出器までの距
離により変化する。したがって、光検出器上での光スポ
ットの回転度合いに基づいて、位置ずれ検出装置におけ
る位置ずれの検出を行うことができる。
束点がないので、非点収差法のように収束点での光の回
折効果や干渉効果による光強度分布の変化が生じない。
また、回折光束のねじれを用いて位置ずれを検出する場
合、光検出器上での光スポットのサイズを任意に設定す
ることができる。したがって、光検出器上での光スポッ
トのサイズを大きく設定することにより、十分に安定し
て位置ずれを検出する事ができる。
光検出部を有し、ホログラム光学素子の回折光束をねじ
る機能を有するホログラムパターンは、ねじられた回折
光束に基づく光スポットを光検出器の分割線を跨ぐよう
に形成してもよい。
トが光検出部の分割線を跨ぐように複数の光検出部に形
成されるので、複数の光検出部の出力信号を比較するこ
とにより光スポットの回転度合いを検出することができ
る。
域に分割され、複数の領域のうち少なくとも1つの領域
がホログラムパターンを有し、ホログラム光学素子の回
折面の複数の領域は、回折光束に基づく複数の光スポッ
トを光検出器上で互いに離間した位置に形成するととも
に、少なくとも一方の領域のホログラムパターンは、ね
じられた回折光束に基づく光スポットを光検出器の分割
線を跨ぐように形成してもよい。
複数の領域による回折光束に基づく複数の光スポットが
光検出器の分割線を跨ぐように光検出器上で互いに離間
した位置に形成されるとともに、複数の領域のうち少な
くとも1つの領域により回折光束がねじられて光検出器
上に入射する。
トが光検出器の分割線を跨ぐようにかつ光検出器上で互
いに離間して複数の光検出部に形成されるので、複数の
光検出部の出力信号を比較することにより光スポットの
回転度合いをより正確に検出することができる。
域および第2の領域に分割され、第1および第2の領域
のうち少なくとも一方の領域がホログラムパターンを有
し、ホログラム光学素子の回折面の第1および第2の領
域は、回折光に基づく第1および第2の光スポットを光
検出器上で互いに離間した位置に形成するとともに、少
なくとも一方の領域のホログラムパターンは、ねじられ
た回折光束に基づく光スポットを光検出器の分割線を跨
ぐように形成してもよい。
は、回折面の第1および第2の領域間の分割線を跨ぐよ
うに光束を入射させることにより、光検出器上に第1の
領域による略半円形の光スポットおよび第2の領域によ
る略半円形の光スポットが形成される。この場合、第1
および第2の領域のうち回折光束をねじる機能を有する
ホログラムパターンによる略半円形の光スポットの回転
度合いを容易に判定することができる。
は、光学記録媒体を回転させる回転駆動部と、第2の発
明に係る位置ずれ検出装置を含む光ピックアップ装置
と、光ピックアップ装置から出射された光束を検出対象
物に集光する集光レンズと、光ピックアップ装置を光学
記録媒体の半径方向に移動させるピックアップ駆動部
と、集光レンズを光学記録媒体に対して相対的に移動さ
せるレンズ駆動部と、光ピックアップ装置の光検出器か
らの出力信号を処理する信号処理部とを備えたものであ
る。
ては、光学記録媒体が回転駆動部により回転され、光ピ
ックアップ装置から出射された光束が集光レンズにより
光学記録媒体に集光され、光ピックアップ装置がピック
アップ駆動部により光学記録媒体の半径方向に移動さ
れ、集光レンズがレンズ駆動部により光学記録媒体に対
して相対的に移動され、光ピックアップ装置の光検出器
からの出力信号が信号処理部により処理される。
装置を含む光ピックアップ装置が用いられているので、
光検出器上での光スポットのサイズを大きく設定するこ
とにより、十分に安定でかつ強度の高い焦点誤差信号お
よび再生信号を得ることが可能となる。
造方法は、入射光束を回折させるホログラムパターンを
少なくとも一部に有する回折面を備えたホログラム光学
素子の製造方法であって、回折面を互いに直交するX軸
およびY軸からなるXY座標で定義し、回折面上の基準
とする点を(Xo,Yo)とし、回折面上の任意の点を
(X,Y)とし、回折面上の点(X,Y)において所定
の回折を行うための格子ベクトルのX方向成分をf
(X,Y)とし、格子ベクトルのY方向成分をg(X,
Y)とした場合に、ホログラムパターンを、
し、XY座標の原点において回折面に垂直なZ軸座標を
定義し、回折面上の任意の点を(X,Y,0)とし、回
折面により回折された回折光束が入射する所定の検出面
上の点を(Xp(X,Y),Yp(X,Y),Zp)とし、回折面に
光束を入射する光源の発光点の座標を(Xr,Yr,Z
r)とし、光束の波長をλとし、ホログラムパターンを
含む基板の屈折率をnとした場合に、回折面上の点
(X,Y,0)において所定の回折を行うための格子ベ
クトルのX方向成分f(X,Y)およびY方向成分g
(X,Y)を、 f(X,Y)=-(2π/λ)・[(X-Xp(X,Y))・[(X-Xp(X,Y))2+(Y-Yp(X,Y))2+Zp2]-1/2 -n(X-Xr)・[(X-Xr)2+(Y-Yr)2+Zr2]-1/2] ・・・(16) g(X,Y)=-(2π/λ)・[(Y-Yp(X,Y))・[(X-Xp(X,Y))2+(Y-Yp(X,Y))2+Zp2]-1/2 -n(Y-Yr)・[(X-Xr)2+(Y-Yr)2+Zr2]-1/2] ・・・(17) を満足するように設定するステップと、式(16),
(17),(19),(20)により設定したホログラ
ムパターンをフォトリゾグラフィ工程およびエッチング
工程により回折面に形成するステップとを含むものであ
る。
計することにより、回折光束に複雑な回折を与えるホロ
グラムパターンを容易に回折面に形成することができ
る。
出面上での光スポットの大きさの割合を縮小率Rとし、
回折面上の任意の点(X,Y)に入射する光束がX軸方
向へx1移動しかつY軸方向へy1移動し、点(x1,
y1)を中心として角度β回転する回折を行う場合に、
その回折により得られる検出面上の点(Xp,Yp)が、 Xp(X,Y)=R(X2+Y2)1/2cos[arctan(Y/X)+β]+x1 ・・・(21) Yp(X,Y)=R(X2+Y2)1/2sin[arctan(Y/X)+β]+y1 ・・・(22) を満足するように、ホログラムパターンを設定するステ
ップを含んでもよい。
計することにより、回折光束に「ねじり」、「集光」お
よび「平行移動」を含む複雑な回折を与えるホログラム
パターンを容易に回折面に形成することができる。
出面上での光スポットの大きさの割合を縮小率Rとし、
回折面上の任意の点(X,Y)に入射する光束がX軸方
向へx1移動しかつY軸方向へy1移動し、点(x1,
y1)を通るX軸に平行な直線を中心に反転し、さらに
点(x1,y1)を中心として角度2α回転する回折を行
う場合に、その回折により得られる検出面上の点(X
p,Yp)は、 Xp(X,Y)=R(Xcos2α+Ysin2α)+x1 ・・・(23) Yp(X,Y)=R(Xsin2α-Ycos2α)+y1 ・・・(24) を満足するように、ホログラムパターンを設定するステ
ップを含んでもよい。
計することにより、回折光束に「非点収差」、「集光」
および「平行移動」を含む複雑な回折を与えるホログラ
ムパターンを容易に回折面に形成することができる。
出面上での光スポットの大きさの割合を縮小率Rとし、
回折面上の任意の点(X,Y)と原点とを結ぶ直線がX
軸となす角をθとし、回折面上の任意の点(X,Y)に
入射する光束がX軸方向へx 1移動しかつY軸方向へy1
移動し、点(X+x1,Y+y1)と点(x1,y1)とを
結ぶ直線上において、点(x1,y1)を基準として距離
r1の位置に移動する回折を行う場合に、その回折によ
り得られる検出面上の点(Xp,Yp)は、 Xp(X,Y)=r1cosθ+x1 ・・・(25) Yp(X,Y)=r1sinθ+y1 ・・・(26) を満足するように、ホログラムパターンを設定するステ
ップを含んでもよい。
計することにより、回折光束に「集光」および「平行移
動」を含む複雑な回折を与えるホログラムパターンを容
易に回折面に形成することができる。
おいては、本発明に係る位置ずれ検出装置の一例である
光ピックアップ装置について説明する。また、第8の実
施の形態においては、本発明に係る位置ずれ検出装置の
一例である位置ずれセンサについて説明する。
の実施の形態における光ピックアップ装置の概略図であ
る。図1の光ピックアップ装置100は、フォーカスサ
ーボおよびトラッキングサーボを行う。
ィスク1の半径方向(ラジアル方向)をX方向とし、光
ディスク1のトラック方向をY方向とし、光ディスク1
のディスク面に垂直な方向をZ方向とする。
ユニット10および集光レンズ5を備える。ホログラム
ユニット10は、半導体レーザ素子2、透過型の3分割
用回折格子3、透過型ホログラム光学素子4および光検
出器6からなる。
ク8の側面にヒートシンク9が取り付けられている。3
分割用回折格子3は光学ガラスまたは光学樹脂等からな
り、ホルダ71内にスペーサ72を介して配設されてい
る。また、透過型ホログラム光学素子4は、ホルダ71
の上面の開口部に配置されている。なお、透過型ホログ
ラム光学素子4におけるホログラム面上にはホログラム
パターン40が形成されている。
Z方向に出射する。3分割用回折格子3は、半導体レー
ザ素子2から出射された光束をほぼY方向およびZ方向
を含む面内で0次回折光(主光束)、+1次回折光束
(副光束)および−1次回折光束(副光束)からなる3
本の光束に分割し、透過型ホログラム光学素子4を透過
させる。なお、図中、上記3本の光束は1本の光束とし
て表される。
り、トラッキングサーボのために光ディスク1の半径方
向(X方向)に移動可能に支持され、かつフォーカスサ
ーボのために上下方向(Z方向)に移動可能に支持され
ている。この集光レンズ5は、透過型ホログラム光学素
子4を0次で回折透過した主光束および2本の副光束を
光ディスク1上にそれぞれ主スポットおよびその両側に
位置する2つの副スポットとして集光させる。
る光ピックアップ装置100に用いられる透過型ホログ
ラム光学素子4のホログラム面上に形成されるホログラ
ムパターン40および光検出器6の模式図である。ま
た、図3は、ホログラムパターン40により回折された
帰還光束(反射光束)の光検出器6における集光状態を
示す模式図である。
0は、回折方向(X方向)に平行な分割線Jを境にパタ
ーン1aおよびパターン1bに2分割して形成されてい
る。
む。4分割光検出部60は、回折方向(X方向)に平行
な分割線LXと回折方向(X方向)に垂直な分割線LY
とにより4つの光検出部A,B,C,Dに分割されてい
る。
は回折光束を時計回りにねじり、4分割光検出部60の
分割線LXを跨ぐように光検出部A,B上に半円形状の
光スポットSaを形成する。パターン1bは同じく回折
光束を時計回りにねじり、4分割光検出部60の分割線
LXを跨ぐように光検出部C,D上に半円形上の光スポ
ットSbを形成する。この場合、光スポットSa,Sb
は、4分割光検出部60の分割線LYを中心として互い
に離間して形成される。
光検出部60に集光される光スポット形状の変化を示し
た模式図である。
光束と呼ぶ。)は、ホログラムパターン40によりX方
向に回折されるとともに、時計回りにねじられつつ、4
分割光検出部60に入射する。
り集光される光束の焦点が合っている場合、回折光束は
図4(b)のように90度ねじられた状態で光スポット
Sa,Sbを形成する。この場合、光スポットSaによ
る光検出部A,Bの受光量は等しくなり、光スポットS
bによる光検出部C,Dの受光量は等しくなる。
5により集光される光束の焦点が合っていない場合、回
折光束は図4(a),(c)に示すように90度とは異
なる角度ねじられた状態で光スポットSa,Sbを形成
する。
い場合には図4(a)に示すように、4分割光検出部6
0上で光スポットSa,Sbは、分割線LXに対して9
0度よりも小さい角度回転した状態で形成される。
Aの受光量は、光スポットSaによる光検出部Bの受光
量に比べて多くなる。また、光スポットSbによる光検
出部Cの受光量は、光スポットSbによる光検出部Dの
受光量に比べ少なくなる。
は、図4(c)に示すように、4分割光検出部60上で
光スポットSa,Sbは分割線LXに対して90度より
も大きい角度回転した状態で形成される。
Aの受光量は、光スポットSaによる光検出部Bの受光
量に比べて少なくなる。また、光スポットSbによる光
検出部Cの受光量は光スポットSbによる光検出部Dの
受光量に比べて少なくなる。
検出部60の光検出部A,B,C,Dの出力信号pa,
pb,pc,pdを用いて次式により導き出される。
光レンズ5との距離が近すぎる場合に正となり、光ディ
スク1と集光レンズ5とが良好な距離を保つ場合には0
となり、光ディスク1と集光レンズ5との距離が遠すぎ
る場合には負となる。
分割光検出部60の光検出部A,B,C,Dの出力信号
pa,pb,pc,pdを用いて次式により導き出せ
る。
用いて説明する。図5は、ホログラムパターン40によ
り回折された光束の断面を上部より見た場合の模式図で
ある。ここでは、理解を容易にするために回折光束の断
面は四角形であるものとする。
パターン40上で回折する前の時点において、反射光束
の断面は、頂点Po,Qo,Ro,Toを有する四角形(以
下、四角形PQRToと呼ぶ)である。そして、ホログ
ラムパターン40を透過した回折光束は、時計周りに回
転される。
Pa,Pb,Pcの順に時計回りに回転してゆく。この
とき、他の頂点Qo,Ro,Toも同様にQa,Qb,
Qcの順、Ra,Rb,Rcの順およびTa,Tb,T
cの順に回転してゆく。
が光ディスク1上で合っている場合には、回折光束は頂
点Pb,Qb,Rb,Tbを有する四角形(以下、四角
形PQRTbと呼ぶ)として光検出器6上に集光され
る。
の位置よりも少し手前の(光ディスク1に近い)位置で
の回折光束の断面形状は、頂点Pa,Qa,Ra,Ta
を有する四角形(以下、四角形PQRTaと呼ぶ)とな
る。さらに、上記の焦点が合っている場合の光検出器6
の位置よりも少し後ろの(光ディスク1から遠い)位置
での回折光束の断面形状は、頂点Pc,Qc,Rc,T
cを有する四角形(以下、四角形PQRTcと呼ぶ)と
なる。
し近い位置での回折光束の断面形状は、四角形PQRT
bを基準として反時計回りに回転した四角形PQRTa
となる。一方、光検出器6の位置よりも少し遠い位置で
の回折光束の断面形状は、四角形PQRTbを基準とし
て時計回りに回転した四角形PQRTcとなる。
を用いて焦点誤差信号FEを検出しているので、光検出
器6上での光スポットのサイズは、任意に設定しても動
作原理には影響しない。
は、ホログラムパターン40により回折光束の光軸を回
転軸として時計回りまたは反時計回りに回転させつつ
(ねじりつつ)光検出器6に集光させることにより、焦
点誤差信号FEを得る。
収束点がないので、非点収差法のように収束点での光の
回折効果や干渉効果による光強度分布の変化が生じな
い。また、回折光束の回転(ねじれ)を用いて焦点誤差
信号FEを検出しているので、光検出器6上での光スポ
ットのサイズを大きく設定することが可能である。した
がって、十分に安定して強度の高い焦点誤差信号FEお
よび再生信号HFを得ることができる。
プ装置100では、トラッキング誤差検出方法として検
出器6に副光束を検出する2つの光検出部をさらに設け
ることにより、3ビーム法を用いることができる。また
4分割光検出器60を用いたプッシュプル法またはDP
D(Differential Phase Detection)法を用いることが
できる。あるいは、4分割光検出部60に加えて2つの
2分割光検出部をさらに設けることにより差動プッシュ
プル法を採用することも可能である。
おける光ピックアップ装置は、透過型ホログラム光学素
子4のホログラムパターン40を除いて第1の実施の形
態の光ピックアップ装置と同様である。
40では、図2に示すパターン1aとパターン1bとで
光束の回折方法が異なる。
光検出部60に集光される光スポット形状の変化を示し
た模式図である。
ムパターン40によりX方向に回折されるとともに、パ
ターン1aにおいては時計回りにねじられつつ、パター
ン1bにおいては反時計回りにねじられつつ、4分割光
検出部60に入射する。
り集光される光束の焦点が合っている場合、回折光束は
図6(b)のようにパターン1aによる回折光束は時計
回りに90度ねじられた状態で、またパターン1bによ
る回折光束は反時計回りに90度ねじられた状態で、光
スポットSa,Sbを形成する。この場合、光スポット
Saによる光検出部A,Bの受光量は等しくなり、光ス
ポットSbによる光検出部C,Dの受光量は等しくな
る。
5により集光される光束の焦点が合っていない場合、回
折光束は図6(a),(c)に示すように、回転方向に
かかわらず90度とは異なる角度ねじられた状態で光ス
ポットSa,Sbを形成する。
い場合には図6(a)に示すように、4分割光検出部6
0上で光スポットSaは、分割線LXに対して90度よ
りも小さい角度時計回りに回転した状態で形成され、光
スポットSbは、分割線LXに対して90度よりも小さ
い角度反時計回りに回転した状態で形成される。
Aの受光量は、光スポットSaによる光検出部Bの受光
量に比べて多くなる。また、光スポットSbによる光検
出部Cの受光量は、光スポットSbによる光検出部Dの
受光量に比べ多くなる。
は、図6(c)に示すように、4分割光検出部60上で
光スポットSaは、分割線LXに対して90度よりも大
きい角度時計回りに回転した状態で形成され、光スポッ
トSbは、分割線LXに対して90度よりも大きい角度
反時計回りに回転した状態で形成される。
Aの受光量は、光スポットSaによる光検出部Bの受光
量に比べて少なくなる。また、光スポットSbによる光
検出部Cの受光量は光スポットSbによる光検出部Dの
受光量に比べて少なくなる。
検出部60の光検出部A,B,C,Dの出力信号pa,
pb,pc,pdを用いて次式により導き出される。
光レンズ5との距離が近すぎる場合に正となり、光ディ
スク1と集光レンズ5とが良好な距離を保つ場合には0
となり、光ディスク1と集光レンズ5との距離が遠すぎ
る場合には負となる。
収束点がないので、非点収差法のように収束点での光の
回折効果や干渉効果による光強度分布の変化が生じな
い。また、回折光束の回転(ねじれ)を用いて焦点誤差
信号FEを検出しているので、光検出器6上での光スポ
ットのサイズを大きく設定することが可能である。した
がって、十分に安定して強度の高い焦点誤差信号FEお
よび再生信号HFを得ることができる。
おける光ピックアップ装置は、透過型ホログラム光学素
子4のホログラムパターン40を除いて第1の実施の形
態の光ピックアップ装置と同様である。
40では、図2に示すパターン1aとパターン1bとで
入射する光束の回折方法が異なる。
うち一方のパターン1aの回折方法は第1の実施の形態
と同様であり、他方のパターン1bの回折方法としては
ナイフエッジ法が用いられる。
光検出部に集光される光スポット形状の変化を示した模
式図である。
ムパターン40のパターン1aによりX方向に回折され
るとともに、時計回りにねじられつつ4分割光検出部6
0に入射し、ホログラムパターン40のパターン1bに
よりX方向に回折される。
集光される光束の焦点が合っている場合、図7(b)に
示すようにパターン1aによる回折光束は90度ねじら
れた状態で4分割光検出部60の分割線LXを跨ぐよう
に光検出部A,Bに光スポットSaを形成し、パターン
1bによる回折光束は4分割光検出部60の分割線LX
上に点状の光スポットSbを形成する。この場合、光ス
ポットSaによる光検出部A,Bの受光量は等しくな
り、光スポットSbによる光検出部C,Dの受光量は等
しくなる。
合には、図7(a)に示すように、パターン1aによる
回折光束は、4分割光検出部60の分割線LXに対して
90度よりも小さい角度回転した状態で光検出部A,B
に光スポットSaを形成し、パターン1bによる回折光
束は、4分割光検出部60の光検出部C上に光スポット
Sbを形成する。
Aの受光量は光スポットSbによる光検出部Bの受光量
に比べて多くなる。また、光スポットSbによる光検出
部Cの受光量が所定値となり、光スポットSbによる光
検出部Dの受光量は0となる。
は、図7(c)に示すように、パターン1aによる回折
光束は、4分割光検出部60の分割線LXに対して90
度よりも大きい角度回転した状態で光検出部A,Bに光
スポットSaを形成し、パターン1bによる回折光束
は、4分割光検出部60の光検出部D上に光スポットS
bを形成する。
Aの受光量は光スポットSbによる光検出部Bの受光量
に比べて少なくなる。また、光スポットSbによる光検
出部Cの受光量が0となり、光スポットSbによる光検
出部Dの受光量は所定値となる。
検出部60の光検出部A,B,C,Dの出力信号pa,
pb,pc,pdを用いて次式により導き出される。
光レンズ5との距離が近すぎる場合に正となり、光ディ
スク1と集光レンズ5とが良好な距離を保つ場合には0
となり、光ディスク1と集光レンズ5との距離が遠すぎ
る場合には負となる。
1aは、ねじる機能を有するとともに、回折光束を収束
または拡大させる機能を有するものとする。これにより
収束された入射光束をほぼ平行光束として回折すること
が可能である。
い焦点誤差信号が得られる。また、パターン1aによっ
て回折光束の回転(ねじれ)を用いて焦点誤差信号FE
を検出しているので、光検出器6上での光スポットのサ
イズを大きく設定することが可能である。したがって、
十分に安定して強度の高い焦点誤差信号FEおよび再生
信号HFを得ることができる。
おける光ピックアップ装置は、透過型ホログラム光学素
子4のホログラムパターン40および光検出器6を除い
て第1の実施の形態の光ピックアップ装置と同様であ
る。
2分割光検出部60a,60bに集光される光スポット
形状の変化を示した模式図である。
方向(X方向)に垂直な方向に配列された2つの2分割
光検出部60a,60bを含む。
向)に対してわずかに傾斜した分割線LX1により2つ
の光検出部A,Bに分割されている。2分割光検出部6
0bは、回折方向(X方向)に対してわずかに傾斜した
分割線LX2により2つの光検出部C,Dに分割されて
いる。分割線LX1と分割線LX2とはX方向に関して
線対称となっている。
ムパターン40によりX方向に回折されるとともに、反
時計回りにねじられつつ、2分割光検出部60a,60
bに入射する。
り集光される光束の焦点が合っている場合、回折光束は
図8(b)のように2分割光検出部60aにおいて反時
計回りに90度ねじられた状態で光スポットSaを形成
し、2分割光検出部60bにおいて反時計回りに90度
ねじられた状態で光スポットSbを形成する。この場
合、光スポットSaによる2分割光検出部60aの光検
出部Aおよび光検出部Bの受光量は等しくなる。また、
光スポットSbによる2分割光検出部60bの光検出部
Cおよび光検出部Dの受光量は等しくなる。
5により集光される光束の焦点が合っていない場合、回
折光束は図8(a),(c)に示すように90度とは異
なる角度ねじられた状態で光スポットSa,Sbを形成
する。
い場合には図8(a)に示すように、2分割光検出部6
0a,60b上で光スポットSa,Sbは、X方向に対
して90度よりも小さい角度、反時計回りに回転した状
態で形成される。
ットSaによる光検出部Aの受光量は、2分割光検出器
60aの光スポットSaによる光検出部Bの受光量に比
べて多くなる。また、2分割光検出器60bの光スポッ
トSbによる光検出部Cの受光量は、2分割光検出器6
0bの光スポットSbによる光検出部Dの受光量に比べ
少なくなる。
は、図8(c)に示すように、2分割光検出部60a,
60b上で光スポットSa,Sbは、X方向に対して9
0度よりも大きい角度、反時計回りに回転した状態で形
成される。
ットSaによる光検出部Aの受光量は、2分割光検出器
60aの光スポットSaによる光検出部Bの受光量に比
べて少なくなる。また、2分割光検出器60bの光スポ
ットSbによる光検出部Cの受光量は、2分割光検出器
60bの光スポットSbによる光検出部Dの受光量に比
べ多くなる。
検出部60a,bの光検出部A,B,C,Dの出力信号
pa,pb,pc,pdを用いて次式により導き出され
る。
光レンズ5との距離が近すぎる場合に正となり、光ディ
スク1と集光レンズ5とが良好な距離を保つ場合には0
となり、光ディスク1と集光レンズ5との距離が遠すぎ
る場合には負となる。
収束点がないので、非点収差法のように収束点での光の
回折効果や干渉効果による光強度分布の変化が生じな
い。また、回折光束の回転(ねじれ)を用いて焦点誤差
信号FEを検出しているので、光検出器6上での光スポ
ットのサイズを大きく設定することが可能である。した
がって、十分に安定して強度の高い焦点誤差信号FEお
よび再生信号HFを得ることができる。
おける光ピックアップ装置は、透過型ホログラム光学素
子4のホログラムパターン40および光検出器6を除い
て第1の実施の形態の光ピックアップ装置と同様であ
る。
方向(X方向)に垂直な方向に配列された2つの2分割
光検出部60a,60bを含む。
2分割光検出部60a,60bに集光される光スポット
形状の変化を示した模式図である。
40では、図2に示すパターン1aとパターン1bとで
入射する光束の回折方法が異なる。
ムパターン40によりX方向に回折されるとともに、パ
ターン1aにおいては時計回りにねじられつつ、パター
ン1bにおいては反時計回りにねじられつつ、2分割光
検出部60a,60bに入射する。
向)に対してわずかに傾斜した分割線LX1により2つ
の光検出部A,Bに分割されている。2分割光検出部6
0bは、回折方向(X方向)に対してわずかに傾斜した
分割線LX2により2つの光検出部C,Dに分割されて
いる。分割線LX1と分割線LX2とはX方向に関して
線対称となっている。
ムパターン40によりX方向に回折されるとともに、パ
ターン1aにおいては時計回りにねじられつつ、パター
ン1bにおいては反時計回りにねじられつつ、2分割光
検出部60a,60bに入射する。
り集光される光束の焦点が合っている場合、回折光束は
図9(b)のように2分割光検出部60aにおいて時計
回りに90度ねじられた状態で光スポットSaを形成
し、2分割光検出部60bにおいて反時計回りに90度
ねじられた状態で光スポットSbを形成する。この場
合、光スポットSaによる2分割光検出部60aの光検
出部Aおよび光スポットSaによる2分割光検出部60
aの光検出部Bの受光量は等しくなる。
部60bの光検出部Cおよび光スポットSbによる2分
割光検出部60bの光検出部Dの受光量は等しくなる。
5により集光される光束の焦点が合っていない場合、回
折光束は図9(a),(c)に示すように90度とは異
なる角度ねじられた状態で光スポットSa,Sbを形成
する。
い場合には図9(a)に示すように、2分割光検出部6
0a,60b上で光スポットSaは、X方向に対して9
0度よりも小さい角度、時計回りに回転した状態で形成
され、光スポットSbは、X方向に対して90度よりも
小さい角度、反時計回りに回転した状態で形成される。
ットSaによる光検出部Aの受光量は、2分割光検出器
60aの光スポットSaによる光検出部Bの受光量に比
べて多くなる。また、2分割光検出器60bの光スポッ
トSbによる光検出部Cの受光量は、2分割光検出器6
0bの光スポットSbによる光検出部Dの受光量に比べ
少なくなる。
は、図9(c)に示すように、2分割光検出部60a,
60b上で光スポットSaは、X方向に対して90度よ
りも大きい角度、時計回りに回転した状態で形成され、
光スポットSbは、X方向に対して90度よりも大きい
角度、反時計回りに回転した状態で形成される。
ットSaによる光検出部Aの受光量は、2分割光検出器
60aの光スポットSaによる光検出部Bの受光量に比
べて少なくなる。また、2分割光検出器60bの光スポ
ットSbによる光検出部Cの受光量は、2分割光検出器
60bの光スポットSbによる光検出部Dの受光量に比
べ多くなる。
検出部60a,bの光検出部A,B,C,Dの出力信号
pa,pb,pc,pdを用いて次式により導き出され
る。
光レンズ5との距離が近すぎる場合に正となり、光ディ
スク1と集光レンズ5とが良好な距離を保つ場合には0
となり、光ディスク1と集光レンズ5との距離が遠すぎ
る場合には負となる。
収束点がないので、非点収差法のように収束点での光の
回折効果や干渉効果による光強度分布の変化が生じな
い。また、回折光束の回転(ねじれ)を用いて焦点誤差
信号FEを検出しているので、光検出器6上での光スポ
ットのサイズを大きく設定することが可能である。した
がって、十分に安定して強度の高い焦点誤差信号FEお
よび再生信号HFを得ることができる。
おける光ピックアップ装置は、透過型ホログラム光学素
子4のホログラムパターン40および光検出器6を除い
て第1の実施の形態の光ピックアップ装置と同様であ
る。
割光検出部に集光される光スポット形状の変化を示した
模式図である。
割光検出部60cを含む。3分割光検出部60cは、回
折方向(X方向)に対してわずかに傾斜した分割線LX
a,LXbにより3つの光検出部A,B,Cに分割され
ている。分割線LXaと分割線LXbとはX方向に関し
て線対称となっている。
ムパターン40によりX方向に回折されるとともに、反
時計回りにねじられつつ、3分割光検出部60cに入射
する。
り集光される光束の焦点が合っている場合、回折光束は
図10(b)のように3分割光検出部60cにおいてX
方向を基準として反時計回りに90度ねじられた状態で
光スポットSa,Sbが形成される。この場合、光スポ
ットSaによる3分割光検出部60cの光検出部Aおよ
び光スポットSbによる3分割光検出部60cの光検出
部Cの受光量の和は、光スポットSa,Sbによる3分
割光検出部60cの光検出部Bの受光量と等しくなる。
5により集光される光束の焦点が合っていない場合、回
折光束は図10(a),(c)に示すように90度とは
異なる角度ねじられた状態で光スポットSa,Sbを形
成する。
い場合には図10(a)に示すように、3分割光検出器
60c上で光スポットSa,Sbは、X方向に対して9
0度よりも小さい角度、反時計回りに回転した状態で形
成される。
検出部60cの光検出部Aおよび光スポットSbによる
3分割光検出部60cの光検出部Cの受光量の和は、光
スポットSa,Sbによる3分割光検出部60cの光検
出部Bの受光量より多くなる。
は、図10(a)に示すように、3分割光検出器60c
上で光スポットSa,Sbは、X方向に対して90度よ
りも大きい角度、反時計回りに回転した状態で形成され
る。
検出部60cの光検出部Aおよび光スポットSbによる
3分割光検出部60cの光検出部Cの受光量の和は、光
スポットSa,Sbによる3分割光検出部60cの光検
出部Bの受光量より少なくなる。
検出部60cの光検出部A,B,Cの出力信号pa,p
b,pcを用いて次式により導き出される。
光レンズ5との距離が近すぎる場合に正となり、光ディ
スク1と集光レンズ5とが良好な距離を保つ場合には0
となり、光ディスク1と集光レンズ5との距離が遠すぎ
る場合には負となる。
収束点がないので、非点収差法のように収束点での光の
回折効果や干渉効果による光強度分布の変化が生じな
い。また、回折光束の回転(ねじれ)を用いて焦点誤差
信号FEを検出しているので、光検出器6上での光スポ
ットのサイズを大きく設定することが可能である。した
がって、十分に安定して強度の高い焦点誤差信号FEお
よび再生信号HFを得ることができる。特に、光検出部
Bを光スポットSa,Sbの検出に共通に用いているの
で、光検出部6の小型化が図られる。
素子2から出射されるレーザ光の遠視野像(ビーム断面
強度分布)スポットと2分割のホログラムパターン40
との光学的位置関係を以下のように設定することによ
り、焦点誤差信号FEの精度を向上することができる。
における半導体レーザ素子2の上面図である。
には、クラッド層21、活性層22およびクラッド層2
3を含む。通常半導体レーザ素子2の活性層22から出
射されるレーザ光の垂直方向(活性層22に垂直な方
向)の広がり角は水平方向(活性層22に平行な方向)
の広がり角よりも大きい。したがって、レーザ光の遠視
野像20は長軸は活性層22に垂直となる楕円形状にな
る。
においては、半導体レーザ素子2の活性層22がY方向
に垂直となるようにヒートシンク9の側面に取り付けら
れている。したがって、レーザ光の遠視野像20はY方
向に平行な長軸およびX方向に平行な短軸を有する楕円
形状となる。
0上の光スポットを示す模式的平面図であり、図13
は、図12のホログラムパターン40上の光スポットと
光検出器6における4分割光検出部60上の光スポット
Sa,Sbの関係を示す模式的平面図である。
パターン40に形成される反射光束の光スポットSP
は、分割線Jに沿って延びる短軸および分割線Jに垂直
な方向に延びる長軸を有する楕円形状となる。
パターン1a,1bの中央部に入射する回折光束の光量
が両端部に入射する回折光束の光量よりも大きくなる。
光検出部60上に形成される半円形状の各光スポットS
a,Sbの中央部の光強度が両端部の光強度よりも大き
くなる。すなわち、図13(a)に示すように、光ディ
スク1が近すぎる場合には、光検出部Aでの光スポット
Saによる受光量と光検出部Bでの光スポットSaによ
る受光量との差が大きくなり、光検出部Cでの光スポッ
トSbによる受光量と光検出部Dでの光スポットSbに
よる受光量との差が大きくなる。また、図13(c)に
示すように、光ディスク1が遠すぎる場合には、光検出
部Bでの光スポットSaによる受光量と光検出部Aでの
光スポットSaによる受光量との差が大きくなり、光検
出部Dでの光スポットSbによる受光量と光検出部Cで
の光スポットSbによる受光量との差が大きくなる。
焦点誤差信号FEに寄与する部分に光強度が集中し、よ
り大きい焦点誤差信号FEのレベルを得ることができ
る。
ックアップ装置におけるホログラムユニット10の第1
の配置例を示す概略図である。図15は第1〜第6の実
施の形態の光ピックアップ装置におけるホログラムユニ
ット10の第2の配置例を示す概略図である。
から光ディスク1に対して垂直にレーザが出射され、集
光レンズ5により光ディスク1の記録媒体内に集光され
る。図15の例では、ホログラムユニット10から光デ
ィスク1と平行にレーザが出射され、反射ミラー75に
より光ディスク1に対して垂直に反射され、集光レンズ
5により光ディスク1の記録媒体面上に集光される。図
15の例では、光ピックアップ装置を薄型化することが
できる。
プ装置100を用いた光学記録媒体駆動装置200の構
成を示すブロック図である。図16の光学記録媒体駆動
装置200は光ディスク1から情報を読み取る光ディス
クドライブ装置である。
アップ装置100、モータ11、送りモータ12、回転
制御系13、信号処理系14、ピックアップ制御系1
5、送りモータ制御系16およびドライブコントローラ
17を含む。
で回転させる。回転制御系13は、モータ11の回転動
作を制御する。送りモータ12は、光ピックアップ装置
100を光ディスク1の半径方向に移動させる。送りモ
ータ制御系16は、送りモータ12の動作を制御する。
光ピックアップ装置100は、光ディスク1にレーザを
照射するとともに光ディスク1からの反射光束を受光す
る。ピックアップ制御系15は、光ピックアップ装置1
00の等受光操作を制御する。
0の光検出器6からの出力信号を受け再生信号、焦点誤
差信号およびトラッキング誤差信号を算出し、再生信号
をドライブコントローラ17に与え、焦点誤差信号およ
びトラッキング誤差信号をピックアップ制御系15に与
える。ドライブコントローラ17は、ドライブインター
フェイス18を介して与えられる指令にしたがって回転
制御系13、信号処理系14、ピックアップ制御系15
および送りモータ制御系16を制御すると共に、ドライ
ブインターフェイス18を介して再生信号を出力する。
いては、上記実施の形態の光ピックアップ装置100が
用いられているので、安定で強度の高い焦点誤差信号お
よび再生信号が得られる。それにより、フォーカスサー
ボが高精度に行われ、高品質の再生信号が得られる。
学素子を用いているが、反射型のホログラム光学素子を
用いてもよい。
制御系13が回転駆動部に相当し、送りモータ12およ
び送りモータ制御系16がピックアップ駆動部に相当
し、信号処理系14が信号処理部に相当する。
の形態に係る位置ずれセンサの構成および動作について
図17および図18に基づき説明する。
えばベルトコンベアにより搬送される製品等の検査対象
物の位置ずれを検出する。
れセンサ300の構成を示す模式図である。
は、半導体レーザ素子2、透過型ホログラム光学素子
4、集光レンズ5および光検出器6を含む。ここで、透
過型ホログラム光学素子4におけるホログラム面上には
ホログラムパターン40が形成されている。
て、半導体レーザ素子2は、矢印Zの方向にレーザ光を
出射する。半導体レーザ素子により出射されたレーザ光
は透過型ホログラム光学素子4を透過して集光レンズ5
に入射する。集光レンズ5に入射したレーザ光は、集光
レンズ5を透過しつつ検出対象物1αの所定の位置に集
光される。
は、検出対象物1αの入射点において反射され再び集光
レンズ5に入射する。検出対象物1αにより反射された
レーザ光は、集光レンズ5を透過し、透過型ホログラム
光学素子4に入射する。透過型ホログラム光学素子4を
透過するレーザ光は、透過型ホログラム光学素子4のホ
ログラムパターン40により特定の方向に回折される。
ホログラムパターン40により回折されたレーザ光は光
検出器6に入射する。
にずれた場合、光検出器6上の光スポットの回転角度が
図4に示すように変化する。これにより、位置ずれセン
サ300は検出対象物1αの位置ずれを判別する。
述の第1〜7の実施に形態に係る光ピックアップ装置1
00が有する光検出器6の構造と同様である。また、本
実施の形態において、透過型ホログラム光学素子4に設
けられたホログラムパターン40は、第1〜7の実施の
形態に示すホログラムパターン40と同様である。
いて用いられるホログラムパターン40は入射される光
をねじる方向に回折することが可能である。そして、上
記の位置ずれセンサは、検査対象物1αからの反射光束
をねじる方向に回折し、回折した反射光束を光検出器6
で検出することで位置ずれを検出している。以下に、反
射光束をねじる方向に回折する機能を有するホログラム
パターン40を用いた位置ずれセンサ300と、その他
の光学的位置ずれセンサとを比較する。
は、三角法を利用した光学式位置ずれセンサと比べ、ホ
ログラムを用いているので装置全体の大きさを小型化す
ることができる。
300は、フーコー法によるホログラムパターンを備え
る位置ずれセンサと比較してホログラムパターンの作製
時における許容誤差が大きいので、製造が容易である。
サ300は、以下に示すように非点収差法によるホログ
ラムパターンを利用した位置ずれセンサと比較してずれ
量に対する出力信号の直線性がよい。
ラムパターンを利用した位置ずれセンサの光検出器の出
力信号と検出対象物の位置ずれ量との関係を示してい
る。図18(a)によれば、出力信号と位置ずれ量との
関係を示す曲線は原点を中心に非対称となっている。ま
た、図18(b)は、第8の実施の形態に係る位置ずれ
センサ300の光検出器の出力信号と検出対象物の位置
ずれの量との関係を示している。図18(b)によれ
ば、出力信号と位置ずれ量との関係を示す曲線は原点を
中心に対称となっている。
センサ300は、非点収差法によるホログラムパターン
を利用した位置ずれセンサに比べ、位置ずれ量に対する
出力信号の直線性がよいので安定して誤差のない位置ず
れ検出を行うことができる。
ホログラムパターンの製造方法について説明する。初め
に、ホログラムパターンの設計方法について説明する。
ピックアップ装置の典型的な構成を示す模式図である。
まず、図19に基づき従来のホログラムパターンの設計
方法を説明し、その後、本発明の一実施の形態に係るホ
ログラムパターンを説明する。
は、光ディスク1、半導体レーザ素子2、ホログラム光
学素子4、コリメータレンズ5b、対物レンズ5aおよ
び光検出器6を備える。なお、ホログラム光学素子4の
ホログラム面上にはホログラムパターン40Jが形成さ
れている。
直な方向にZ軸を定義し、さらにZ軸に垂直な方向にX
軸を定義する。また、XZ平面に垂直な方向にY軸を定
義する。
光ディスク1へ向かってZ軸方向に出射された光束は、
ホログラム光学素子4、コリメータレンズ5bおよび対
物レンズ5aを通して光ディスク1に入射する。光ディ
スク1より反射した反射光束は、対物レンズ5aおよび
コリメータレンズ5bを通して、さらにホログラム光学
素子4を透過する。そして、ホログラム光学素子4を透
過した反射光束はホログラムパターン40Jにより回折
され、光検出器6に導かれる。図19に示すホログラム
パターン40Jは、反射光束を回折し1点に集光する機
能を有する。
る光束の出射位置をレーザ光源Pr(xr,yr,zr)と
仮定し、光ディスク1より反射し、ホログラム光学素子
4に入射した光束の仮想的な収束点を仮想点2eとし、
仮想点2eの座標を(xo,yo,zo)と仮定する。ま
た、ホログラムパターン40Jにより回折された反射光
束の収束点を収束点6eとし、収束点6eの座標を(x
1,y1,z1)と仮定する。
射する光の位相関数Φi(x,y)は次式で与えられ
る。
標を想定した場合の座標を示す。k0は光束の波数であ
り、光束の波長をλとしてk0=2π/λである。ま
た、nは、ホログラム光学素子4の基板の屈折率であ
り、図19においては仮想点2eのZ座標と収束点6e
のZ座標との間で、Z0=nZrの関係が成立する。な
お、この関係は図19に示すようにホログラムパターン
40Jが透過型ホログラム光学素子4のレーザ光源側の
面に形成されるときに限り成立する。
折されるレーザ光の位相関数Φd(x,y)は次式で与
えられる。
ログラム面上にXY座標を想定した場合の座標を示す。
k0は光束の波数であり、光束の波長をλとしてk0=2
π/λである。
ことによりホログラムパターン40Jのパターン関数は
次式で与えられる。
を想定した場合の座標を示し、上式を満たす(x,y)
の集合がホログラムパターンである。上式においてmは
整数であり、これを格子番号とする。格子番号とは、入
射する光束を干渉させるための紋様における各線(格子
ライン)に番号付けを行ったものである。さらに、式
(14)においては、左辺を微分することによりホログ
ラムパターンの格子ベクトルが算出される。格子ベクト
ルについては後述する。
射光を一点に集光する機能を有するホログラムパターン
を容易に得ることができる。しかしながら、従来におい
ては、一点に集光する以外(非点収差等)の機能を有す
るホログラムパターンを設計する場合、式(14)の左
辺に多項式を加え計算していた。この場合、所望の機能
を有するホログラムパターンを得るためには、左辺に加
える多項式の各項の係数を最適化するシュミレーション
計算を繰り返す必要があった。したがって、従来はホロ
グラムパターンを得るための式を解析的に求めることは
容易ではなかった。
ラムパターンの設計方法について説明する。以下に示す
ホログラムパターンの設計方法によれば、ホログラム面
上の任意の点に入射した光束を、一定の法則に従ってフ
ォトダイオード等からなる光検出器の受光面上の所望の
点へ回折することが可能となる。
を持つものであり、ホログラム面上に周期的な凹凸形状
を設けたものである。この凹凸形状の集合は、後述の格
子ベクトルK等に基づき設計され、当該ホログラムパタ
ーンは格子ベクトルKおよび所望の回折に伴う入射光束
の3次元座標位置により数式化される。
ザ光源より出射されて最終的にホログラム面および光検
出器の受光面に入射される光束の経路に着目し、所定の
回折を行う格子ベクトルKのX方向成分およびY方向成
分を数式化する。
の伝播経路を示す模式図である。ここでは、図1に示す
光ピックアップ装置100における光束の伝播経路が示
されている。図20においては、レーザ光源Pr(Xr,
Yr,Zr)より出射した光束が透過型ホログラム光学素
子4を透過し、集光レンズ5を介して光ディスク1に入
射した後、光ディスクからの反射光束がホログラム面上
の点Ph(X,Y,0)において回折され、光検出器の
受光面上の点Pp(Xp(X,Y),Yp(X,Y),Zp)に入射さ
れる様子が示されている。
トルKのX方向成分をf(X,Y)で表し、Y方向成分
をg(X,Y)で表すと、上述の状況においては所定の
回折を行う後述の格子ベクトルKのX方向成分f(X,
Y)およびY方向成分g(X,Y)は、次式により表さ
れる。なお、これらの数式は、幾何学的考察により導き
出されたものである。
表す。ここで、k0を数式により表すと、k0=2π/λ
となる。λは光束の波長を示している。
は、透過型ホログラム光学素子4に収束光が入射してい
ると仮定している。透過型ホログラム光学素子4に平行
光が入射していると仮定する場合は、上式(16)にお
いては右辺第二項「-k0・-n(X-Xr)・[(X-Xr)2+(Y-Yr)2
+Zr2]-1/2」が不要であり、上式(17)においても右
辺第二項「-k0・-n(Y-Yr)・[(X-Xr)2+(Y-Yr)2+Zr2]
-1/2」が不要である。
て、nは、ホログラム光学素子4の基板の屈折率であ
る。基板の屈折率nは、透過型ホログラム光学素子4の
基板の厚さを考慮する場合かつホログラムパターン40
が透過型ホログラム光学素子4のレーザ光源側の面に形
成される場合、式(16),(17)に示すように用い
られる。したがって、透過型ホログラム光学素子4の基
板の厚さを0と仮定する場合、式(16),(17)中
の基板の屈折率nは不要である。
ログラム光学素子4の光ディスク側の面に形成されると
きは式(16)の右辺第1項「-k0・(X-Xp(X,Y))・[(X-
Xp(X,Y))2+(Y-Yp(X,Y))2+Zp2]-1/2」および式(17)
の右辺第1項「-k0・(Y-Yp(X,Y))・[(X-Xp(X,Y))2+(Y-Y
p(X,Y))2+Zp2]-1/2」に基板の屈折率nを掛けるととも
に、式(16)の右辺第2項および式(17)の右辺第
2項に掛けられている屈折率nを取り除く必要がある。
さらに、この場合、基板の影響によりZ軸方向における
レーザ光源および光検出器の受光面上の実効的位置が変
化するため、「Zr」または「Zp」について補正を行う
必要がある。
ルKのX方向成分f(X,Y)およびY方向成分g
(X,Y)の式(16),(17)を、それぞれ積分す
ることによりホログラムパターン40の設計が可能とな
る。なお、以上に示す各種数式は、他のホログラムパタ
ーンの設計にも適用できる。
る。図21(a)は、ホログラムパターン40が形成さ
れたホログラム面の平面図であり、ホログラム面をXY
座標で定義した場合の格子ベクトルKを示したものであ
る。また、格子ベクトルKのX方向成分Kx(=f
(X,Y))およびY方向成分Ky(=g(X,Y))
も示している。格子ラインは、図21(b)の凹凸1周
期の中の特定した位置(点)の平面的集合である。
h−Ah線断面図であり、ホログラムパターン40を有
する透過型ホログラム光学素子4の断面形状を示してい
る。
を与える格子の集合(格子ライン)に垂直なベクトルで
ある。そして、格子ベクトルKの大きさは格子ラインの
周期をΛとすると次の数式で表される。
ついて説明する。
な回折方向をX軸方向と仮定する。ここで、Z軸はXY
平面、つまりホログラム面に対し垂直な方向であるもの
とする。
いて、上述のように所望の回折を行う格子ベクトルKの
X方向成分Kxをf(X,Y)とし、Y方向成分Kyを
g(X,Y)とする。この場合、ホログラムパターンは
ホログラム面上の定点(Xo,Yo)を基準として、以下
に示す式(19),(20)を満たす点(X’,Y’)
の集合として導かれる。ここで、点(X’,Y’)の集
合は、当該ホログラムパターンにおける格子ラインを示
す。
整数であり、Cは定数である。式(19)において、左
辺第1項の
(Xo,Yo)から点(X',Yo)への格子周期のX方向
位相差を示す。また、左辺第2項の
の格子周期のY方向位相差を示すものである。
(19)と同様に、左辺第1項がホログラム面であるX
Y平面中の定点(Xo,Yo)から点(Xo,Y')への格
子周期のY方向位相差を示し、第2項が点(Xo,Y')
から点(X',Y')への格子周期のX方向位相差を示す
ものである。
いては積分の順番の違いがあるものの同一の計算内容を
示している。そして、X方向位相差とY方向位相差との
和は、XY平面上(ホログラム面上)の定点(Xo,Y
o)から点(X',Y')への格子位相差を表すものであ
る。これにより、与えられる複数の同位相ライン(互い
の格子位相差が2πの整数倍になるライン)、つまり格
子ラインの集合がホログラムパターンとなる。なお、上
記式(19),(20)の右辺第2項の定数Cを0と
し、定点(Xo,Yo)を原点(0,0)とすると計算が
容易となる。
のX方向成分f(X,Y)およびY方向成分g(X,
Y)の式(16),(17)を、前述の式(19),
(20)に適用することによりホログラムパターンの設
計が可能となる。
定の法則に従って光検出器の受光面上の所望の点に対応
させることにより、従来における非点収差付加機能に限
らず「光束をねじる」等の複雑な機能をもつ様々なホロ
グラム光学素子におけるホログラムパターンを容易にか
つ正確に設計することが可能となる。
に基づいて、各種数式を用いた計算手順を図22に基づ
き説明する。
おける格子ラインの決定手順を示す図である。
式(20)を用いて格子ラインの集合を算出することに
より設計される。ここで、式(19),(20)におい
ては、整数Mの値に応じて、個々の格子ラインが決定さ
れる。以下、式(19)を用いたM=0の場合の格子ラ
インの決定手順について説明する。
において、ホログラムパターン面上の定点(X0,Y0)
を(0,0)とし、右辺第2項の定数Cを0とする。
ンの基準点をm00(0,0)とする。はじめに、式(1
9)の左辺第1項に示すようにX0=0からX’=X
1(任意)までの積分を行う。この作業は、図22にお
いて矢印A1により示されている。続いて、左辺第2項
に示すようにY0=0からY方向に徐々に積分を行い、
式(19)を満たすY’の値を決定する。この作業は、
図22において矢印B-1により示されている。
ン上の点m00に続いて点m01が決定される。そして、上
記の作業を繰り返し行うことによりM=0の場合の格子
ライン上の複数の点が決定される。例えば、M=0の場
合の格子ライン上の点m02は、矢印A1,A2に示される
X方向成分の積分および矢印C-1,C-2に示されるY方
向成分の積分が行われることにより決定されている。さ
らに、M=0の場合の格子ライン上の点m0-1は、矢印
A-1で示されるX方向成分の積分および矢印D1で示さ
れるY方向成分の積分により決定されており、点m0-2
は、矢印A-1,A- 2で示されるX方向成分の積分および
矢印E1で示されるY方向成分の積分により決定されて
いる。
格子ラインの決定手順である。その後M=0以外の場合
についても、上記と同様の作業を行い複数の格子ライン
を決定する。これにより格子ラインの集合を得ることが
でき、ホログラムパターンの設計が可能となる。
されたホログラムパターンを、透明な石英ガラスからな
る基板の表面に、フォトリゾグラフィ工程およびエッチ
ング工程により形成する。
塗布する。そして、フォトレジストをフォトマスクを通
して紫外線で露光することによりパターニングし、基板
をエッチングすることにより基板上にホログラムパター
ンを形成する。
法に基づいて、各種機能を有するホログラムパターンの
具体的な設計手順について説明する。
ログラムパターンの設計手順について図23〜図25に
基づき説明する。
光束がねじる方向に回折される状況を示す模式図であ
る。図24は、図23に示される特定の位置での回折光
束による光スポットの形状を示す模式図である。なお、
図23においては、ホログラムパターンと平行にXY座
標が定義され、ホログラムパターンと垂直な方向にZ座
標が定義されている。また、図24においては、図23
において定義されたXY座標平面と平行な平面上に回折
光束による光スポットの形状が示されている。
ホログラムパターンにおいて回折されることによりねじ
られつつ収束される。そして、ホログラムパターンから
の回折光束は、位置Fbにおいて焦点を形成する。
90°ねじりかつ所定の大きさに収束させる機能を有す
る場合を想定する。
よりホログラムパターン40に入射する光は、焦点であ
る位置Fbにおいて、90°ねじられるとともに所定の
大きさに収束される。図23の焦点より近い位置Faに
おいては、図24(a)に示すように、矢印Gの方向よ
りホログラムパターン40に入射する光は90°に満た
ない角度でねじられている。さらに、図23の焦点より
遠い位置Fcにおいては、図24(c)に示すように、
矢印Gの方向よりホログラムパターン40に入射する光
は90°を超えた角度でねじられている。なお、図24
(a),24(c)に示すように焦点位置とずれた位置
Fa,Fcにおいて、入射光束は所定の大きさに収束さ
れない。
した場合のホログラム面に入射する光線の位置およびホ
ログラムパターンにより回折された後の光検出器の受光
面上の光線の位置を示す平面図である。なお、この図2
5においてはZ軸方向の変位については無視するものと
する。
(X,Y)に対応する光検出器の受光面上の点Pp(Xp
(X,Y),Yp(X,Y))の算出を目的とする。
(X,Y)を光検出器の受光面上のどの点に対応させる
かを考える。ここで、点Poを受光面上の位置まで、X
軸方向にx1、Y軸方向にy1平行移動させる(ステップ
S1)。ステップS1により定められた(X+x1,Y
+y1)を点P1とする。また、(x1,y1)で表される
座標を点Pnとする。
転移動させる(ステップS2)。この操作が光束を「回
転する(ねじる)」機能に該当する。これにより移動が
なされた後の点を点P2とすると、点P2の座標は(rco
s(α+β)+x1,rsin(α+β)+y1)と表され
る。
「(X2+Y2)1/2」を示している。一方、αは点Poと
原点とを結ぶ直線と、回折方向であるX軸とがなす角度
を示しており、「arctan(Y/X)」と表される。
を短縮する(ステップS3)。この操作は、光検出器の
受光面上のスポットのサイズを調整する作業である。つ
まり、縮小率をRとした場合、縮小後の点P3は、点P3
(Rrcos(α+β)+x1,Rrsin(α+β)+y1)
と表される。ここで、Rは縮小率を示し、「点Pnから
点P3までの距離」を「点Pnから点P2までの距離」で
除した値である。
(X,Y))のXY座標は、それぞれ次に示す式(2
1),(22)により導かれる。
0度である。
れた結果に基づき、格子ベクトルKのX方向成分f
(X,Y)およびY方向成分g(X,Y)が数(1
6),(17)により導かれる。さらに、この結果に基
づき式(19),(20)を用いることにより入射光束
をねじる機能を具備したホログラムパターンが得られる
こととなる。
機能を有するホログラムパターンの設計手順について図
26〜図28に基づき説明する。
光束に非点収差が与えられる状況を示す模式図である。
図27は、図26に示される特定の位置での回折光束に
よる光スポットの形状を示す模式図である。なお、図2
6においては、ホログラムパターンと平行にXY座標が
定義され、ホログラムパターンと垂直な方向にZ座標が
定義されている。また、図27においては、図26にお
いて定義されたXY座標平面上に回折光束による光スポ
ットの形状が示されている。
られた回折光束は、回折方向Xに対し特定の角度αを持
つ方向Xxと方向Xxに対し垂直な方向Xyとで焦点位
置が異なる。それゆえ、光スポットの形状はXx方向の
焦点位置Faでは図27(a)に示すようにXy方向に
延びた楕円になり、Xy方向の焦点位置FCでは図27
(c)に示すようにXx方向に延びた楕円となる。そし
て、焦点位置Faと焦点位置Fcとの中間の位置Fbで
は図27(b)に示すように光スポットの形状は円とな
る。
した場合のホログラム面に入射する光線の位置およびホ
ログラムパターンにより回折された後の光検出器の受光
面上の光線の位置を示す平面図である。なお、この図2
8においてはZ軸方向の変位については無視するものと
する。
(X,Y)に対応する光検出器の受光面上の点Pp(Xp
(X,Y),Yp(X,Y))の算出を目的とする。
(X,Y)を光検出器の受光面上のどの点に対応させる
かを考える。ここで、点Poを受光面上の位置まで、X
軸方向にx1、Y軸方向にy1平行移動させる(ステップ
S11)。ステップS11により定められた点P11の座
標を(X+x1,Y+y1)とする。また、(x1,y1)
で表される座標を点Pnとする。
いて、光束を収束させるために点P1 1を点Pnに近づく
ように移動させる(ステップS12)。ステップS12
による移動後の点を点P12とすると、点P12の座標は、
(Rrcos(θ)+x1,Rrsin(θ)+y1)と表され
る。ここで、Rは縮小率を示し、「点Pnから点P12ま
での距離」を「点Pnから点P11までの距離」で除した
値である。rは原点からの点Poまでの距離「(X2+Y
2)1/2」を示している。一方、θは点Poと原点とを結
ぶ直線と、回折方向であるX軸とがなす角度を示してお
り、「arctan(Y/X)」と表される。
点P12を点Pnを通りX軸に平行な線を中心に反転させ
る(ステップS13)。この操作が光束に「非点収差を与
える」機能に該当する。これにより反転された後の点P
13の座標は、(Rrcos(−θ)+x1,Rrsin(−
θ)+y1)となる。
により光束に非点収差が与えられ、光束が収束される。
ここで、さらに、非点収差の収差方向を決定する操作に
ついて説明する。
をX軸と角度αの方向に設定する場合を想定する。この
場合、ステップS13により定められた点P13を点Pn
を中心に角度2α分移動させる(ステップS14)。これ
により移動がなされた後の点P14の座標は、(Rrcos
(2α−θ)+x1,Rrsin(2α−θ)+y1)とな
る。なお、上記において、反時計回りを正とすると、α
は図28に示した例(時計回り)では負の値となる。
検出器の受光面上の点Pp(Xp(X,Y),Yp(X,
Y))のXY座標は、それぞれ次に示す式(23),
(24)により導かれる。
き、格子ベクトルKのX方向成分f(X,Y)およびY
方向成分g(X,Y)が式(16),(17)により導
かれる。さらに、この結果に基づき式(19),(2
0)を用いることにより光束に非点収差を与える機能を
具備したホログラムパターンが得られることとなる。
を有するホログラムパターンの設計手順について図29
〜図31に基づき説明する。
光束が環状に収束される状況を示す模式図である。図3
0は、図29に示される特定の位置での回折光束による
光スポットの形状を示す模式図である。なお、図29に
おいては、ホログラムパターンと平行にXY座標が定義
され、ホログラムパターンと垂直な方向にZ座標が定義
されている。また、図30においては、図29において
定義されたXY座標平面と平行な平面上に回折光束によ
る光スポットの形状が示されている。
ーンにおいて回折されることにより環状に収束される。
そして、ホログラムパターンからの回折光束は、位置F
bにおいて焦点を形成する。
ターンに入射する光は、焦点位置である位置Fbにおい
て、細い線からなる環状の光スポットを形成する。図2
9の焦点より近い位置Faにおいては、図30(a)に
示すように、ホログラムパターンに入射する光は、幅を
有する環状の光スポットを形成している。さらに、図2
4の焦点より遠い位置Fcにおいては、図30(c)に
示すように、ホログラムパターンに入射する光は、図3
0(a)に示す回折光束の形状と同様に幅を有する環状
の光スポットを形成している。
した場合のホログラム面に入射する光線の位置およびホ
ログラムパターンにより回折された後の光検出器の受光
面上の光線の位置を示す平面図である。なお、この図3
1においてはZ軸方向の変位については無視するものと
する。
(X,Y)に対応する光検出器の受光面上の点Pp(Xp
(X,Y),Yp(X,Y))の算出を目的とする。
(X,Y)を光検出器の受光面上のどの点に対応させる
かを考える。ここで、点Poを受光面上の位置まで、X
軸方向にx1、Y軸方向にy1平行移動させる(ステップ
S21)。ステップS21により定められた(X+
x1,Y+y1)を点P21とする。また、(x1,y1)で
表される座標を点Pnとする。
いて、光束を半径r1の環状に収束させるために点P21
を点Pnから距離r1の位置まで移動させる(ステップS
22)。ステップS22による移動後の点を点P22とす
ると、点P22の座標は(r1cos(θ)+x1,r1sin
(θ)+y1)と表される。
と、回折方向であるX軸とがなす角度を示している。
検出器の受光面上の点Pp(Xp(X,Y),Yp(X,
Y))のXY座標は、それぞれ次に示す式(25),
(26)により導かれる。
き、格子ベクトルKのX方向成分f(X,Y)およびY
方向成分g(X,Y)が数(16),(17)により導
かれる。さらに、この結果に基づき式(19),(2
0)を用いることにより光束を環状に収束させる機能を
有するホログラムパターンが得られることとなる。
グラムパターンの格子の形状として凹凸形状を示してい
るが、ホログラムパターンの格子形状は凹凸形状である
必要はなく、波形または山形等の形状をもつ格子形状で
あってもよく、さらに透過強度変調型の白黒パターンで
もよい。
いては、透過型ホログラム光学素子4を用いているが、
目的に応じて反射型のホログラム光束素子を用いてもよ
い。
分割線により2つのホログラムパターンを有するとして
いるが、光検出部への入射光の形状として必要であれば
さらなるホログラムパターンの分割を行ってもよい。ま
た、光検出器においても必要に応じて光検出部の分割数
を増加させてもよい。
は、焦点誤差信号をより安定にするために非点収差法に
よる場合よりもスポット径を大きくする例を示したが、
目的によっては非点収差法による場合よりもスポット径
を小さくしてもよいことは言うまでもない。
ップ装置の概略図である。
ップ装置に用いられる透過型ホログラム光学素子のホロ
グラム面上に形成されるホログラムパターンおよび光検
出器の模式図である。
の光検出器における集光状態を示す模式図である。
光される光スポット形状の変化を示した模式図である。
面を上部より見た場合の模式図である。
光される光スポット形状の変化を示した模式図である。
光される光スポット形状の変化を示した模式図である。
部に集光される光スポット形状の変化を示した模式図で
ある。
部に集光される光スポット形状の変化を示した模式図で
ある。
集光される光スポット形状の変化を示した模式図であ
る。
子の上面図である。
を示す模式的平面図である。
器における4分割光検出部上の光スポットの関係を示す
模式的平面図である。
置におけるホログラムユニットの第1の配置例を示す概
略図である。
置におけるホログラムユニットの第2の配置例を示す概
略図である。
動装置の構成を示すブロック図である。
成を示す模式図である。
検出器の出力信号と検出対象物の位置ずれ量との関係を
示す図である。
装置の典型的な構成を示す模式図である。
示す模式図である。
ついての解説図である。
インの決定手順を示す図である。
方向に回折される状況を示す模式図である。
よる光スポットの形状を示す模式図である。
ログラム面に入射する光線の位置およびホログラムパタ
ーンにより回折された後の光検出器の受光面上の光線の
位置を示す平面図である。
差が与えられる状況を示す模式図である。
よる光スポットの形状を示す模式図である。
ログラム面に入射する光線の位置およびホログラムパタ
ーンにより回折された後の光検出器の受光面上の光線の
位置を示す平面図である。
収束される状況を示す模式図である。
よる光スポットの形状を示す模式図である。
ログラム面に入射する光線の位置およびホログラムパタ
ーンにより回折された後の光検出器の受光面上の光線の
位置を示す平面図である。
透過型ホログラム素子を有する光ピックアップ装置の概
略図である。
面におけるホログラムパターンの一例を示した模式図で
ある。
割光検出部の光スポット形状の一例を示す模式的平面図
である。
ある。
化する様子を示す図である。
図である。
される光スポット形状の変化を示した模式図である。
出器の光スポット形状の一例を示す模式的平面図であ
る。
出部 900 レンズ 901 光束 902 焦点 903 遮蔽板 A,B,C,D,910A,910B 光検出部 E 分割線 1a,1b パターン 60c 3分割光検出部 920a,920b,SP,Sa,Sb 光スポット E,J 分割線 M0 主スポット Po,Pa,Pb,Pc,Qo,Qa,Qb,Qc,R
o,Ra,Rb,Rc,To,Ta,Tb,Tc 頂点 S1,S2 副スポット
Claims (15)
- 【請求項1】 入射光束を回折させる回折面を備え、 前記回折面は、回折光束の光軸を回転軸として前記回折
光束をねじる機能を有するホログラムパターンを少なく
とも一部に有することを特徴とするホログラム光学素
子。 - 【請求項2】 前記回折面は複数の領域に分割され、前
記複数の領域のうち少なくとも1つの領域が前記ホログ
ラムパターンを有することを特徴とする請求項1記載の
ホログラム光学素子。 - 【請求項3】 前記回折面は、第1の領域および第2の
領域に分割され、前記第1および第2の領域のうち少な
くとも一方が前記ホログラムパターンを有することを特
徴とする請求項1または2記載のホログラム光学素子。 - 【請求項4】 前記第1の領域は回折光束の光軸を回転
軸として前記回折光束を一方向にねじる機能を有する第
1のホログラムパターンを有し、前記第2の領域は回折
光束の光軸を回転軸として前記回折光束を前記一方向に
ねじる機能を有する第2のホログラムパターンを有する
ことを特徴とする請求項3記載のホログラム光学素子。 - 【請求項5】 前記第1の領域は回折光束の光軸を回転
軸として前記回折光束を時計回りにねじる機能を有する
第1のホログラムパターンを有し、前記第2の領域は回
折光束の光軸を回転軸として前記回折光束を反時計回り
にねじる機能を有する第2のホログラムパターンを有す
ることを特徴とする請求項3記載のホログラム光学素
子。 - 【請求項6】 前記回折面を互いに直交するX軸および
Y軸からなるXY座標で定義し、 前記回折面上の基準とする点を(Xo,Yo)とし、前記
回折面上の任意の点を(X,Y)とし、前記回折面上の
点(X,Y)において所定の回折を行うための格子ベク
トルのX方向成分をf(X,Y)とし、前記格子ベクト
ルのY方向成分をg(X,Y)とした場合に、 前記ホログラムパターンは、 【数1】 または、 【数2】 を満足する点(X’,Y’)の集合で表され、 前記XY座標の原点において前記回折面に垂直なZ軸座
標を定義し、 前記回折面上の任意の点を(X,Y,0)とし、前記回
折面により回折された回折光束が入射する所定の検出面
上の点を(Xp(X,Y),Yp(X,Y),Zp)とし、前記回折
面に光束を入射する光源の発光点の座標を(Xr,Yr,
Zr)とし、光束の波長をλとし、前記ホログラムパタ
ーンを含む基板の屈折率をnとした場合に、 前記回折面上の点(X,Y,0)において所定の回折を
行うための格子ベクトルのX方向成分f(X,Y)およ
びY方向成分g(X,Y)は、 f(X,Y)=-(2π/λ)・[(X-Xp(X,Y))・[(X-Xp(X,Y))2+(Y-Yp(X,Y))2+Zp2]-1/2 -n(X-Xr)・[(X-Xr)2+(Y-Yr)2+Zr2]-1/2] ・・・(16) g(X,Y)=-(2π/λ)・[(Y-Yp(X,Y))・[(X-Xp(X,Y))2+(Y-Yp(X,Y))2+Zp2]-1/2 -n(Y-Yr)・[(X-Xr)2+(Y-Yr)2+Zr2]-1/2] ・・・(17) を満足するように設定され、 前記回折面での光スポットの大きさに対する前記検出面
上での光スポットの大きさの割合を縮小率Rとした場合
に、 前記回折面上の任意の点(X,Y)に入射する光束がX
軸方向へx1移動しかつY軸方向へy1移動し、点
(x1,y1)を中心として角度β回転することにより得
られる前記検出面上の点(Xp,Yp)は、 Xp(X,Y)=R(X2+Y2)1/2cos[arctan(Y/X)+β]+x1 ・・・(21) Yp(X,Y)=R(X2+Y2)1/2sin[arctan(Y/X)+β]+y1 ・・・(22) を満足するように設定されたことを特徴とする請求項1
〜5のいずれかに記載のホログラム光学素子。 - 【請求項7】 検出対象物に光束を照射し、その検出対
象物からの帰還光束を検出する位置ずれ検出装置であっ
て、 光束を出射する光源と、 前記検出対象物からの帰還光束を回折する回折面を備え
たホログラム光学素子と、 前記ホログラム光学素子により回折された前記帰還光束
を検出する光検出器とを備え、 前記ホログラム光学素子は、回折光束の光軸を回転軸と
して前記回折光束をねじる機能を有するホログラムパタ
ーンを少なくとも一部に有し、前記ねじられた回折光束
に基づく光スポットを前記光検出器に形成することを特
徴とする位置ずれ検出装置。 - 【請求項8】 前記光検出器は分割線により分割された
複数の光検出部を有し、 前記ホログラム光学素子の前記ホログラムパターンは、
前記ねじられた回折光束に基づく光スポットを前記光検
出器の前記分割線を跨ぐように形成することを特徴とす
る請求項7に記載の位置ずれ検出装置。 - 【請求項9】 前記ホログラム光学素子の前記回折面
は、複数の領域に分割され、前記複数の領域のうち少な
くとも1つの領域が前記ホログラムパターンを有し、 前記ホログラム光学素子の回折面の前記複数の領域は、
回折光束に基づく複数の光スポットを前記光検出器上で
互いに離間した位置に形成するとともに、前記少なくと
も一方の領域の前記ホログラムパターンは、前記ねじら
れた回折光束に基づく光スポットを前記光検出器の前記
分割線を跨ぐように形成することを特徴とする請求項7
または8記載の位置ずれ検出装置。 - 【請求項10】 前記ホログラム光学素子の前記回折面
は、第1の領域および第2の領域に分割され、前記第1
および第2の領域のうち少なくとも一方の領域が前記ホ
ログラムパターンを有し、 前記ホログラム光学素子の回折面の前記第1および第2
の領域は、回折光に基づく第1および第2の光スポット
を前記光検出器上で互いに離間した位置に形成するとと
もに、前記少なくとも一方の領域の前記ホログラムパタ
ーンは、前記ねじられた回折光束に基づく光スポットを
前記光検出器の前記分割線を跨ぐように形成することを
特徴とする請求項7または8記載の位置ずれ検出装置。 - 【請求項11】 光学記録媒体を回転させる回転駆動部
と、 請求項7〜10のいずれかに記載の位置ずれ検出装置を
含む光ピックアップ装置と、 前記光ピックアップ装置から出射された光束を前記光学
記録媒体に集光する集光レンズと、 前記光ピックアップ装置を前記光学記録媒体の半径方向
に移動させるピックアップ駆動部と、 前記集光レンズを前記検出対象物に対して相対的に移動
させるレンズ駆動部と、 前記光ピックアップ装置の前記光検出器からの出力信号
を処理する信号処理部とを備えたことを特徴とする光学
記録媒体駆動装置。 - 【請求項12】 入射光束を回折させるホログラムパタ
ーンを少なくとも一部に有する回折面を備えたホログラ
ム光学素子の製造方法であって、 前記回折面を互いに直交するX軸およびY軸からなるX
Y座標で定義し、 前記回折面上の基準とする点を(Xo,Yo)とし、前記
回折面上の任意の点を(X,Y)とし、前記回折面上の
点(X,Y)において所定の回折を行うための格子ベク
トルのX方向成分をf(X,Y)とし、前記格子ベクト
ルのY方向成分をg(X,Y)とした場合に、 前記ホログラムパターンを、 【数3】 または、 【数4】 を満足する点(X’,Y’)の集合で表し、 前記XY座標の原点において前記回折面に垂直なZ軸座
標を定義し、 前記回折面上の任意の点を(X,Y,0)とし、前記回
折面により回折された回折光束が入射する所定の検出面
上の点を(Xp(X,Y),Yp(X,Y),Zp)とし、前記回折
面に光束を入射する光源の発光点の座標を(Xr,Yr,
Zr)とし、光束の波長をλとし、前記ホログラムパタ
ーンを含む基板の屈折率をnとした場合に、 前記回折面上の点(X,Y,0)において所定の回折を
行うための格子ベクトルのX方向成分f(X,Y)およ
びY方向成分g(X,Y)を、 f(X,Y)=-(2π/λ)・[(X-Xp(X,Y))・[(X-Xp(X,Y))2+(Y-Yp(X,Y))2+Zp2]-1/2 -n(X-Xr)・[(X-Xr)2+(Y-Yr)2+Zr2]-1/2] ・・・(16) g(X,Y)=-(2π/λ)・[(Y-Yp(X,Y))・[(X-Xp(X,Y))2+(Y-Yp(X,Y))2+Zp2]-1/2 -n(Y-Yr)・[(X-Xr)2+(Y-Yr)2+Zr2]-1/2] ・・・(17) を満足するように設定し、 前記式(16),(17),(19),(20)により
設定した前記ホログラムパターンをフォトリゾグラフィ
工程およびエッチング工程により前記回折面に形成する
ことを特徴とするホログラム光学素子の製造方法。 - 【請求項13】 前記回折面での光スポットの大きさに
対する前記検出面上での光スポットの大きさの割合を縮
小率Rとし、前記回折面上の任意の点(X,Y)に入射
する光束がX軸方向へx1移動しかつY軸方向へy1移動
し、点(x1,y1)を中心として角度β回転する回折を
行う場合に、その回折により得られる前記検出面上の点
(Xp,Yp)が、 Xp(X,Y)=R(X2+Y2)1/2cos[arctan(Y/X)+β]+x1 ・・・(21) Yp(X,Y)=R(X2+Y2)1/2sin[arctan(Y/X)+β]+y1 ・・・(22) を満足するように、前記ホログラムパターンを設定する
ことを特徴とする請求項12記載のホログラム光学素子
の製造方法。 - 【請求項14】 前記回折面での光スポットの大きさに
対する前記検出面上での光スポットの大きさの割合を縮
小率Rとし、前記回折面上の任意の点(X,Y)に入射
する光束がX軸方向へx1移動しかつY軸方向へy1移動
し、点(x1,y1)を通るX軸に平行な直線を中心に反
転し、さらに点(x1,y1)を中心として角度2α回転
する回折を行う場合に、その回折により得られる前記検
出面上の点(Xp,Yp)は、 Xp(X,Y)=R(Xcos2α+Ysin2α)+x1 ・・・(23) Yp(X,Y)=R(Xsin2α-Ycos2α)+y1 ・・・(24) を満足するように、前記ホログラムパターンを設定する
ことを特徴とする請求項12記載のホログラム光学素子
の製造方法。 - 【請求項15】 前記回折面での光スポットの大きさに
対する前記検出面上での光スポットの大きさの割合を縮
小率Rとし、前記回折面上の任意の点(X,Y)と原点
とを結ぶ直線がX軸となす角をθとし、前記回折面上の
任意の点(X,Y)に入射する光束がX軸方向へx1移
動しかつY軸方向へy1移動し、点(X+x1,Y+
y1)と点(x1,y1)とを結ぶ直線上において、点
(x1,y1)を基準として距離r1の位置に移動する回
折を行う場合に、その回折により得られる前記検出面上
の点(Xp,Yp)は、 Xp(X,Y)=r1cosθ+x1 ・・・(25) Yp(X,Y)=r1sinθ+y1 ・・・(26) を満足するように、前記ホログラムパターンを設定する
ことを特徴とする請求項12記載のホログラム光学素子
の製造方法。
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