JP2003152415A - 車両用のガラスアンテナシステム - Google Patents

車両用のガラスアンテナシステム

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JP2003152415A
JP2003152415A JP2001347997A JP2001347997A JP2003152415A JP 2003152415 A JP2003152415 A JP 2003152415A JP 2001347997 A JP2001347997 A JP 2001347997A JP 2001347997 A JP2001347997 A JP 2001347997A JP 2003152415 A JP2003152415 A JP 2003152415A
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heating
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antennas
glass
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Hisashi Takanoya
久 高野谷
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Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車等車両用の側部窓ガラスに設けるAM/
FMダイバー受信システムにおいて、アンプや、マッチ
ングユニットを用いなくても高感度な受信性能が得られ
る。 【解決手段】複数の加熱用導電線条と該加熱用導電線条
の両端にバスバーを接続した防曇用加熱線条を車両の後
部窓ガラスに設けた車両用ガラスアンテナにおいて、該
防曇用加熱線条の上部または下部余白部に設けたAM/
FM放送波受信用のアンテナを第1のアンテナとし、前
記加熱用導電線条を第2のアンテナとし、2つのアンテ
ナをFM放送波の波長の1/4の電気長に波長短縮率を
乗じた長さの接続エレメントで接続し、FM放送波の受
信帯域に於いて、この接続エレメントをオープンスタブ
として作用させ、両アンテナを別々のアンテナとしてダ
イバーシティ受信するようにし、AM放送波の受信時に
はこの接続エレメントによって2つのアンテナの受信電
力を合成し感度を向上させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用後部窓ガラ
スに設けるAM/FMラジオ放送受信用の高利得で広帯
域なアンプレスのガラスアンテナシステムを提供するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用のガラスアンテナとして
は、車両の後部窓ガラスの加熱用導電線条の上部余白部
あるいは下部余白部に設けたアンテナ、前部窓ガラスに
線条アンテナを設けたアンテナ、さらには側部窓ガラス
に設けたアンテナ等が知られており、それぞれ実用化も
されている。
【0003】特に後部窓ガラスにアンテナを設ける場合
には、運転者にとって後方の視界確保のために防曇用加
熱線条を設けることが多く、アンテナを配設するエリア
に制約を受け、十分なエリアを確保できない。さらに、
後部窓ガラスは前記防曇用加熱線条によって、アンテナ
を配設できる面積が小さい上に、取り付け角度も起立状
態にあるので、十分な受信利得が得られず、受信周波数
の低いAMラジオ放送波、FMラジオ放送波を受信する
アンテナ線条の場合には顕著に影響が顕れていた。
【0004】このため、AMラジオ放送波の受信におい
ては、受信特性を向上させるために、さまざまな工夫が
なされ、その一例として、防曇用加熱線条をアンテナと
して利用し、防曇用加熱線条に誘起した電波を直接取り
出したり、上部または下部余白部に設けたメインとなる
アンテナを介して受信性能を向上させるといった工夫が
みられる。
【0005】特に、FMラジオ放送波の受信において
は、防曇用加熱線条の上部または下部余白部に設けたメ
インアンテナと、別のサブアンテナ、または加熱用導電
線条をサブアンテナとして2つのアンテナの受信電力の
高い方を選択するようにスイッチによって切り換えるよ
うにしたダイバーシティ受信をさせて、周波数特性や指
向特性を向上させるといったことも良く行われている。
【0006】特に、防曇用加熱線条の上部や下部に設け
たメインアンテナは、車の前後方向に指向特性の感度の
落ち込み部となるディップ部を持ち、加熱用導電線条を
サブアンテナとしたアンテナでは、左右方向にディップ
部を持っている。
【0007】例えば、特開昭56−42401号公報に
は、横向平行に複数本の加熱用導電線を張設した板ガラ
スにおいて、前記板ガラスの被加熱区域の上部ガラス表
面区域には、前記導電線の長さ方向中間部を始点として
少なくとも片側に前記導電線に対しほぼ平行に伸び且つ
終端において前記導電線の側に向けコ字状に平行に折り
返された超短波用アンテナと、前記超短波用アンテナの
始点に接続されたスタッブを介して始点と加熱用導電線
を接続するリード線が張設され、前記リード線は加熱用
導電線と二本以上で接続されてなるアンテナ張設の加熱
板ガラスが開示されている。
【0008】また、特開昭57−148405号公報に
は、自動車の窓ガラスの被加熱領域に複数本設けられ加
熱用導電線を兼ねる第1の受信アンテナを構成する第1
の導電線と、該第1の導電線にそれぞれ接続され該第1
の導電線に加熱電流を給電する一対の母線と、上記窓ガ
ラスの被加熱領域外に設けられ上記加熱用導電線を兼ね
る第1の受信アンテナと異なる周波数帯の電波を受信す
る第2の受信アンテナを構成する第2の導電線と、上記
加熱用導電線を兼ねる第1の受信アンテナと上記第2の
受信アンテナとを接続するスタブを構成する第3の導電
線とからなり、かつ上記第3の導電線の一端は上記一対
の母線のうち、アースされた側の母線に接続され、該第
3の導電線の他端は上記第2の導電線に接続されている
ことを特徴とする自動車の窓ガラス加熱用導電線を兼ね
たアンテナが開示されている。
【0009】さらに、特開平6−21711号公報に
は、FM放送を受信してFMメイン信号を出力するメイ
ンアンテナと、前記FM放送を受信してFMサブ信号を
出力するサブアンテナと、前記FMメイン信号とFMサ
ブ信号とに常に所定の位相差を持たせた状態で合成する
可変移送モジュールとを備えたことを特徴とする自動車
用アンテナ装置が開示されている。
【0010】さらにまた、特開平6−177626号公
報には、窓ガラスに張設された両端に給電端子を持つ防
曇用のヒータ線もしくは加熱用の導電膜を受信用アンテ
ナの一部として利用する窓ガラスアンテナ装置におい
て、AM帯及びFM帯用メインアンテナと前記防曇用の
ヒータ線もしくは加熱用の導電膜とをローパスフィルタ
にて連結するよう構成したことを特徴とする窓ガラスア
ンテナ装置が開示されている。
【0011】さらに、特開平9−307333号公報や
図5には、防曇用ヒータ導体と、この防曇用ヒータ導体
にチョークコイルを介して電力を供給するバッテリと、
FM放送受信用のアンテナパターン導体と、を備えた自
動車用の窓ガラスアンテナ装置において、アンテナパタ
ーン導体と、防曇用ヒータ導体の給電端子または防曇用
ヒータ導体の一端に連なる母線に給電線をそれぞれ接続
し、コンデンサとコイルからなるマッチング回路を介し
て受信機に接続した窓ガラスアンテナ装置が開示されて
いる。
【0012】さらには、図4に示したような、前記加熱
用導電線条の上部または下部余白部に設けたFM用のメ
インアンテナとサブアンテナの各水平線条を加熱用導電
線条に近接させて、それぞれのアンテナをアンプを介し
て受信機に接続し、ダイバーシティ受信することも良く
行われていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭56−42
401号公報に示されるアンテナは、車両用の後部窓ガ
ラスの防曇用加熱線条の上部余白部に設けた超短波用の
アンテナと、該超短波用のアンテナの始点と加熱用導電
線をスタッブを介して接続した無指向性の1つのアンテ
ナとしたもので、直接波と反射波等を同時に受信してし
まういわゆるマルチパスによって歪み現象等の悪影響が
発生し、該影響を軽減させることは困難であるという問
題点があった。
【0014】また、特開昭57−148405号公報に
示されるアンテナは、第1のアンテナとして利用する防
曇用加熱線条と、上部余白部に設けた第2のアンテナと
をガラス面上でスタブを介して接続し、主に雑音の低減
を図ったものであり、ダイバーシティ受信させるシステ
ムではなく、単一の受信経路で受信機に接続するため、
AMラジオ放送波の受信については良いが、FMラジオ
放送波の受信時の指向特性にやや不安があるといった問
題点がある。
【0015】さらに、特開平6−21711号公報に示
されるアンテナは、防曇用加熱線条の上部余白部に設け
たアンテナをメインアンテナ、防曇用加熱線条をサブア
ンテナとして、両アンテナをダイバーシティ受信させる
ようにしたものであるため、FM放送波の受信について
は、指向特性を補完し合うことによって満足した受信性
能が得られるが、AM放送波については、充分満足した
受信性能が得られないという問題点がある。
【0016】さらに、特開平6−177626号公報に
示されるアンテナは、FMサブアンテナとして利用する
防曇用加熱線条と、その上部余白部に設けたAM/FM
メインアンテナとをコイル等からなるローパスフィルタ
によって接続し、両アンテナをダイバーシティ受信した
ものであり、AM/FM放送波の受信時にアンプを用い
ずに所望の受信性能が得られる。しかしながら、ローパ
スフィルターはインダクタンスであり、ガラス面上に配
設する場合に、アンテナ線条の配設と同様な導電線条の
印刷焼き付けによって配設できるものではないので、ガ
ラス板に後付の別部品をハンダ等によって取り付け、ま
たは配線しなければならず、部品が必要となるだけでな
く、配線作業も必要となるという問題点があった。
【0017】さらに、特開平9−307333号公報
や、図5に示されるアンテナは、2つのアンテナによっ
てダイバーシティ受信するにあたり、受信特性向上のた
めにマッチング回路を介して受信機に接続したガラスア
ンテナシステムであるが、マッチング回路を同軸ケーブ
ルの途中に設けなければならず、その分コスト高とな
り、配線作業性も必要となるといった問題点がある。
【0018】さらにまた、図4に示すようなアンテナシ
ステムにおいては、2つのアンテナと受信機間にそれぞ
れアンプを介して接続し、ダイバーシティ受信させたも
のであるが、アンプを設けることによって、配線作業や
回路部品が増加し、コスト高となっている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような点に
鑑みてなされたものであり、車両用の後部窓ガラスの防
曇用加熱線条の上部または下部余白部に設けたAM/F
M用アンテナと、防曇用加熱線条をアンテナとして、こ
の両アンテナをダイバーシティ受信させるにあたり、ア
ンプやマッチングユニットを用いずに、FMラジオ放送
波についてはマルチパスの影響もなく無指向特性が得ら
れ、AMラジオ放送波の受信時も受信感度の向上がで
き、配線作業も簡単で低コスト化を目的とする。
【0020】すなわち、本発明は、複数の加熱用導電線
条と該加熱用導電線条の両端にバスバーを接続した防曇
用加熱線条を車両の後部窓ガラスに設けた車両用ガラス
アンテナにおいて、該防曇用加熱線条の上部または下部
余白部に設けたAM/FM放送波受信用のアンテナを第
1のアンテナとし、前記加熱用導電線条を第2のアンテ
ナとし、2つのアンテナをFM放送波の波長の1/4の
電気長に波長短縮率を乗じた長さの接続エレメントで接
続し、FM放送波の受信帯域に於いて、この接続エレメ
ントをオープンスタブとして作用させ、両アンテナを別
々のアンテナとしてダイバーシティ受信するようにし、
AM放送波の受信時にはこの接続エレメントによって2
つのアンテナの受信電力を合成し感度を向上させたこと
を特徴とする車両用のガラスアンテナシステムである。
【0021】あるいは、本発明は、該接続エレメントの
一端を第1のアンテナの給電点に、他端を第2のアンテ
ナのバスバーに接続したことを特徴とする上述のガラス
アンテナシステムである。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明のガラスアンテナは、複数
の加熱用導電線条と該加熱用導電線条の両端にバスバー
を接続した防曇用加熱線条を車両の後部窓ガラスに設け
た車両用ガラスアンテナにおいて、該防曇用加熱線条の
上部または下部余白部に設けたAM/FM放送波受信用
のアンテナを第1のアンテナとし、前記加熱用導電線条
を第2のアンテナとして、2つのアンテナをFM放送波
帯の略中心波長の1/4の電気長に波長短縮率を乗じた
長さの接続エレメントで接続し、FM放送波の受信帯域
において、この接続エレメントをオープンスタブとして
作用させて2つのアンテナでダイバーシティ受信させ、
AM放送波の受信帯域においては、この接続エレメント
によって2つのアンテナの受信電力を合成し感度を向上
し、第1のアンテナより受信機に給電するようにした。
【0023】第1のアンテナと第2のアンテナを接続す
る接続エレメントの位置は、図1〜図3に示したように
特に限定するものではなく、第1のアンテナ3との接続
については、第1のアンテナ3の所望の位置と接続エレ
メント7とを接続すれば良く、また第2のアンテナであ
る防曇用加熱線条4との接続についてもバスバー5の端
部、または加熱用導電線条6の最上線又は最下線と接続
すればよく、好ましくは、図1に示したように、該接続
エレメント7の一端を第1のアンテナ3の給電点2、他
端を第2のアンテナ4のバスバー5に接続すると良い。
【0024】前記第1のアンテナ3は、AMラジオ放送
波、FMラジオ放送波の受信用アンテナであれば、特に
形状を限定するものではない。
【0025】前記第1のアンテナ、および第2のアンテ
ナは、前記第1のアンテナ3の給電点、第2のアンテナ
4のバスバー5よりそれぞれ給電線14を接続し、さら
に途中にコンデンサ16を介して同軸ケーブル15によ
って図示しないダイバーシティの切換SWを有した受信
機17に接続した。
【0026】複数本の略平行な加熱用導電線条6からな
る前記防曇用加熱線条4は、第2のアンテナ4として利
用するため、両端のバスバー5、5より高周波コイル1
0を介してチョ−クコイル12を接続し、直流電源11
に接続した。
【0027】これによって、防曇用加熱線条4に通電
し、加熱したときでも、防曇用加熱線条4に誘起した電
力が直流電源11側に漏れることはない。
【0028】続いて本発明の作用について説明する。
【0029】AM/FMラジオ放送波受信用のアンテナ
として設けた第1のアンテナ3と、第2のアンテナ4と
して利用する防曇用加熱線条をスタブと呼ばれる接続エ
レメント7で接続し、該スタブ7の長さを、FMラジオ
放送波受信帯である76MHz〜90MHzの周波数帯
の中心波長の1/4の電気長に波長短縮率を乗じた長さ
とすると、FMラジオ放送波の受信時にはこの接続エレ
メント7がオープンスタブとして作用し、第1のアンテ
ナ3と第2のアンテナ4間に設けた接続エレメント(ス
タブ)7で接続しているにもかかわらず、あたかも切り
離されているように作用し、第1のアンテナ3と第2の
アンテナ4は別々の独立したアンテナとして利用するこ
とができる。
【0030】この第1のアンテナ3と第2のアンテナ4
を、FMラジオ放送波受信周波数帯の中心波長の1/4
の電気長に波長短縮率を乗じた長さとした接続エレメン
ト7で接続したことによって、オープンスタブとなるの
で、この2つのアンテナをダイバーシティ受信したとき
に、マッチング回路やアンプを用いる必要もなく、ダイ
バーシティ回路によって受信感度の高い方のアンテナに
切り換えて受信機に信号を取り込むので、無指向性の1
つのアンテナで受信する場合に比べて、マルチパスによ
る悪影響もない。
【0031】また、ダイバーシティ受信しない状態の従
来のアンテナ単体では、防曇用加熱線条4の上部や下部
に設けた第1のアンテナ3は、車の前後方向に指向特性
の感度の落ち込み部となるディップ部を持ち、防曇用加
熱線条4をサブアンテナとしたアンテナでは、左右方向
にディップ部を持っているが、これらのアンテナをダイ
バーシティ受信させることによって、お互いのディップ
部を補うように作用し、受信感度の高い方に切り換えて
受信するので、無指向性で受信感度の良い受信をするこ
とができる。
【0032】また、前記電気長のスタブを接続した状態
で、522KHz〜1620KHzである周波数の低い
AMラジオ放送波の受信時には、AMラジオ放送の周波
数帯の電波の波長が、前記の接続エレメント7であるス
タブの長さにくらべて、非常に長くなるために、オープ
ンスタブとして作用せずに、接続状態として作用する。
【0033】そして、第1のアンテナ3には、第2のア
ンテナ4が受信した電波を取り込み、2つのアンテナの
誘起電力を合成するように作用するので、スタブを接続
しない従来と比較して受信感度を大幅にアップさせるこ
とができる。
【0034】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説
明する。
【0035】車両用の後部窓に装着される窓ガラスの車
内側表面に、本発明の実施例1のアンテナを設け、変形
例である実施例2〜3のガラスアンテナシステムを給電
部とともに設けた例について説明する。
【0036】実施例1 図1に示すように、略台形状の車両用後部窓ガラス1の
中央部に複数本の略水平線条6と、該水平線条6の両端
にガラス板の側辺に沿ったバスバー5とからなる防曇用
加熱線条4を設けた。
【0037】前記防曇用加熱線条4の上部余白部には、
AM/FMラジオ放送波受信用の第1のアンテナ3を設
け、該第1のアンテナ3の給電点2を右上部コーナー部
近傍に設けた。
【0038】第1のアンテナ3の給電点2と、第2のア
ンテナ4である防曇用加熱線条4のバスバー5間を接続
する接続エレメント7であるスタブをガラス面上に配設
した。前記スタブ7の長さは、76MHz〜90MHz
のFM放送波帯の中心波長、すなわち中間周波数である
83MHzの波長の1/4の電気長にガラスアンテナの
波長短縮率0.78を乗じたもので、約700mmとし
た。
【0039】給電点2、およびバスバー5と受信機17
間にはそれぞれ直流カットコンデンサ16を接続した。
【0040】また、防曇用加熱線条4の各バスバー5、
5より高周波コイル10、10を介してチョークコイル
12、および直流電源11を接続した。
【0041】このようにして構成される第1のアンテナ
3、第2のアンテナである防曇用加熱線条4、およびス
タブ7の各線条を線幅0.5〜1mmで銀ペースト等の
導電性材料を用いてスクリーン印刷後、曲げ炉にてガラ
ス板の曲げ加工と同時に焼成して形成し、このようにし
て得られたガラス板1を自動車の後部窓に装着した。
【0042】FM放送波の受信帯域において、前記接続
エレメント7によって、第1のアンテナ3と第2のアン
テナ4の2つのアンテナはオープンスタブとして切り離
された別々のアンテナとして作用するので、受信機17
に内蔵されたダイバーシティの切換SWによりこれらの
2つのアンテナの受信感度の高い方のアンテナに切り換
えて信号を取り込むようにした。
【0043】尚、周波数が76MHz、83MHz、9
0MHzの3つの周波数について、第1のアンテナ3の
指向特性図が、図7(a)、(b)、(c)の実線で示
したような前後方向にディップのある特性となり、加熱
用導電線条からなる第2のアンテナ4の指向特性図が、
図7(a)、(b)、(c)の破線で示したような左右
方向にディップのある特性となるので、第1のアンテナ
3と第2のアンテナ4の2つのアンテナをダイバーシテ
ィ受信させた時は、図7の実線と破線の受信感度の高い
方のアンテナに切り換えて信号を取り込むようにし、全
方向にディップのない特性とすることができる。
【0044】これによって、第1のアンテナ3だけで受
信した図7の実線の場合と比較して、指向特性を大幅に
改善した無指向特性が得られ、マッチング回路やアンプ
を用いる必要もなく、無指向性の1つのアンテナで受信
する場合に比べて、マルチパスによる悪影響もなくなっ
た。
【0045】また、前記電気長のスタブを接続した状態
で、522KHz〜1620KHzである周波数の低い
AMラジオ放送波の受信時には、第1のアンテナ3に
は、第2のアンテナ4が受信した電波を取り込み、2つ
のアンテナの誘起電力を合成するように作用して図6の
実線で示すようになり、図6の破線で示すようなスタブ
7を接続しない従来と比較して受信感度を大幅にアップ
させることができる。
【0046】実施例2 図2に示す実施例2は、スタブ7の位置が異なっている
点以外は、実施例1と比べてほぼ同じである。つまり、
スタブ7の位置は、第1のアンテナ3の左端部近傍と、
バスバー5の左上端部とを接続するように配設され、ガ
ラス面上に形成したものである。
【0047】このようにして構成される第1のアンテナ
3、第2のアンテナである防曇用加熱線条4、およびス
タブ7の各線条を線幅0.5〜1mmで銀ペースト等の
導電性材料を用いてスクリーン印刷後、曲げ炉にてガラ
ス板の曲げ加工と同時に焼成して形成し、このようにし
て得られたガラス板1を自動車の後部窓に装着した。
【0048】FM放送波の受信帯域において、前記接続
エレメント7をオープンスタブとして作用させて、第1
のアンテナ3と第2のアンテナ4の2つのアンテナでダ
イバーシティ受信させ、受信感度の高い方のアンテナに
切り換えて受信機に信号を取り込むようにしたところ、
実施例1と同様に周波数が76MHz〜90MHzにつ
いて前後方向や左右方向に従来のようなディップが発生
することなく、指向特性が大幅に改善され、無指向特性
が得られた。
【0049】また、マッチング回路やアンプを用いる必
要もなく、無指向性の1つのアンテナで受信する場合に
比べて、マルチパスによる悪影響もなくなった。
【0050】また、522KHz〜1620KHzのA
Mラジオ放送波の受信時には、第1のアンテナ3には、
第2のアンテナ4が受信した電波を取り込み、2つのア
ンテナの誘起電力を合成するように作用して、スタブ7
を接続しない従来と比較して受信感度を大幅にアップさ
せることができる。
【0051】実施例3 図3に示す実施例3も、スタブ7の位置が異なっている
点以外は、実施例1と比べてほぼ同じである。つまり、
スタブ7の位置は、第1のアンテナ3の略中央部近傍
と、第2のアンテナ4である防曇用加熱線条の最上線の
水平加熱線条6の略中央部近傍とを接続するように配設
され、ガラス板1の面上に形成したものである。
【0052】このようにして構成される第1のアンテナ
3、第2のアンテナである防曇用加熱線条4、およびス
タブ7の各線条を線幅0.5〜1mmで銀ペースト等の
導電性材料を用いてスクリーン印刷後、曲げ炉にてガラ
ス板1の曲げ加工と同時に焼成して形成し、このように
して得られたガラス板1を自動車の後部窓に装着した。
【0053】FM放送波の受信帯域において、前記接続
エレメントをオープンスタブとして作用させて、第1の
アンテナ3と第2のアンテナの2つのアンテナでダイバ
ーシティ受信させ、受信感度の高い方のアンテナに切り
換えて受信機に信号を取り込むようにしたところ、実施
例1と同様に周波数が76MHz〜90MHzについて
前後方向や左右方向に従来のようなディップが発生する
ことなく、指向特性が大幅に改善され、無指向特性が得
られた。
【0054】また、実施例1と同様に、マッチング回路
やアンプを用いる必要もなく、無指向性の1つのアンテ
ナで受信する場合に比べて、マルチパスによる悪影響も
なくなった。
【0055】また、522KHz〜1620KHzのA
Mラジオ放送波の受信時には、第1のアンテナ3には、
第2のアンテナ4が受信した電波を取り込み、2つのア
ンテナの誘起電力を合成するように作用して、スタブ7
を接続しない従来と比較して受信感度を大幅にアップさ
せることができる。
【0056】
【発明の効果】本発明のガラスアンテナによれば、AM
/FMラジオ放送波のダイバー受信システムにおいて、
アンプや、マッチングユニットを用いなくても高感度な
受信性能が得られ、低コスト化が可能となる。
【0057】また、FMラジオ受信時には、無指向性の
1つのアンテナで受信する場合に比べて、マルチパスに
よる悪影響もなく、無指向特性が得られるようになっ
た。
【0058】さらに、AMラジオ放送波の受信時には、
第1のアンテナに第2のアンテナで受信した電波を取り
込み、2つのアンテナの誘起電力を合成するように作用
して、スタブを接続しない従来と比較して受信感度を大
幅にアップさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のアンテナシステムを後部窓ガラスに
配設した図。
【図2】実施例2のアンテナシステムを後部窓ガラスに
配設した図。
【図3】実施例3のアンテナシステムを後部窓ガラスに
配設した図。
【図4】従来のアンテナシステムを後部窓ガラスに配設
した図。
【図5】従来のアンテナシステムを後部窓ガラスに配設
した図。
【図6】実施例1と従来のアンテナシステムによりAM
ラジオ放送波を受信したときのアンテナ感度図。
【図7】76MHz、83MHz、90MHzにおける
FMラジオ放送波を受信したときの、第1のアンテナ
(実線)と第2のアンテナ(破線)の指向特性図。
【符号の説明】
1 板ガラス 2 給電点 3 第1のアンテナ 4 防曇用加熱線条(第2のアンテナ) 5 バスバー 6 水平加熱線条 7 スタブ(接続エレメント) 10 高周波コイル 11 直流電源 12 チョークコイル 14 給電線 15 同軸ケーブル 16 コンデンサ 17 受信機 18 アンプ 19 マッチング回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の加熱用導電線条と該加熱用導電線条
    の両端にバスバーを接続した防曇用加熱線条を車両の後
    部窓ガラスに設けた車両用ガラスアンテナにおいて、該
    防曇用加熱線条の上部または下部余白部に設けたAM/
    FM放送波受信用のアンテナを第1のアンテナとし、前
    記加熱用導電線条を第2のアンテナとし、2つのアンテ
    ナをFM放送波の波長の1/4の電気長に波長短縮率を
    乗じた長さの接続エレメントで接続し、FM放送波の受
    信帯域に於いて、この接続エレメントをオープンスタブ
    として作用させ、両アンテナを別々のアンテナとしてダ
    イバーシティ受信するようにし、AM放送波の受信時に
    はこの接続エレメントによって2つのアンテナの受信電
    力を合成し感度を向上させたことを特徴とする車両用の
    ガラスアンテナシステム。
  2. 【請求項2】該接続エレメントの一端を第1のアンテナ
    の給電点に、他端を第2のアンテナのバスバーに接続し
    たことを特徴とする請求項1記載のガラスアンテナシス
    テム。
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