JP2003152273A - 半導体レーザ素子 - Google Patents

半導体レーザ素子

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JP2003152273A
JP2003152273A JP2001343810A JP2001343810A JP2003152273A JP 2003152273 A JP2003152273 A JP 2003152273A JP 2001343810 A JP2001343810 A JP 2001343810A JP 2001343810 A JP2001343810 A JP 2001343810A JP 2003152273 A JP2003152273 A JP 2003152273A
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laser device
optical waveguide
type optical
diffraction grating
layer
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JP2001343810A
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Tatsuo Kurobe
立郎 黒部
Shuichi Tamura
修一 田村
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リッジ型光導波路における導波光の高次モー
ドを制御性よく且つ再現性よく抑制して、単一モード性
を大幅に向上することが可能なサイドグレーティング構
造の半導体レーザ素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 DFBレーザ素子のリッジ型光導波路1
8は、半導体基板10上に積層された下部クラッド層1
2、活性層14、及び上部クラッド層16が順に積層さ
れたリッジストライプ形状の層構造になっていると共
に、このリッジストライプ形状の層構造の両側壁部に
は、外側表面が凹凸形状をなす回折格子20が一体形成
されたサイドグレーティング構造になっている。そし
て、回折格子20の凹凸形状をなす外側表面には、発振
光に対して吸収性をもつInGaAsからなる光吸収層
22aが所定の厚さをもって当該回折格子20の凹部と
凸部の全体を被覆して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体レーザ素子に
係り、更に詳しくは、リッジ型光導波路の側部に回折格
子が設けられたサイドグレーティング構造の半導体レー
ザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】分布帰還型半導体レーザ素子(Distribu
ted Feedback Laser Diode;以下、単に「DFBレーザ
素子」という)や分布反射型半導体レーザ素子(Distri
butedBragg Reflector Laser Diode;以下、単に「DB
Rレーザ素子」という)においては、その活性層が形成
されている活性導波路や活性導波路以外の受動導波路
(以下、これら活性導波路及び受動導波路を総称して単
に「光導波路」という)に回折格子が設けられている。
そして、この回折格子としては、光導波路を構成する半
導体積層構造内部に埋め込まれた埋め込み型の回折格子
が用いられるのが一般的である。
【0003】しかし、近年、このような埋め込み型の回
折格子の代わりに、ドライエッチング法によりリッジ型
光導波路の側部に形成した回折格子を用いるサイドグレ
ーティング構造の半導体レーザ素子が注目されている。
このサイドグレーティング構造は、幾つかの種類に分類
される。例えば特開平10−173285号公報や、S.
Oku et al.“Fabrication andPerformance of AlGaAs-G
aAs Distributed Bragg Reflector Lasers and Distrib
uted Feedback Lasers Utilizing First-Order Diffrac
tion Gratings Formedby a Periodic Groove Structur
e”IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Elec
tronics, Vol.5 No.3 pp682-687 May/June 1999 等に記
載されているように、リッジ型光導波路の略垂直な側壁
部に回折格子が形成されているサイドグレーティング構
造がある。
【0004】また、例えば特開平10−98235号公
報や特開平10−275958号公報等に記載されてい
るように、リッジ型光導波路の両側の平坦部に回折格子
が形成されているサイドグレーティング構造がある。更
に、例えば特開平10−275959号公報等に記載さ
れているように、リッジ型光導波路の両側の側壁部及び
平坦部に回折格子が形成されているサイドグレーティン
グ構造もある。
【0005】しかし、例えばサイドグレーティング構造
のDFBレーザ素子は、次のような問題を有している。
即ち、そのリッジ型光導波路においては、光導波路を構
成する半導体層と外部の空気との屈折率差が大きく、横
モードがマルチモード発振となる。そして、その際、発
振光の高次モードの方が1次モードよりも外部への光の
しみ出しが大きくなることから、リッジ型光導波路の側
部に設けられた回折格子にかかる光量も高次モードの方
が多くなり、その結果、高次モードの方が1次モードよ
りも分布帰還の効果が大きくなる。このため、高次モー
ドが1次モードよりも先に発振したり、高次モードを含
む全モードが同時に発振したりして、単一モード性が失
われるという問題が生じる。
【0006】こうした問題を解決するものとして、次の
ようなサイドグレーティング構造のDR(Distributed
Reflector)レーザ素子が、J.Wiedmann et al.“Deeply
Etched 1.55μm Wavelength Distributed-Reflector L
asers with Vertical Grating”2001 International Co
nference on Indium Phosphide and Related Materials
Conference Proceedings pp19-22 May 2001に報告され
ている。
【0007】即ち、このDRレーザ素子においては、p
−InP基板上に、p−InPバッファ層、p−InP
下部クラッド層、QW活性層、n−InP上部クラッド
層、及びn+−GaInAsコンタクト層を順に積層し
た後、このコンタクト層上に所定パターンのTi金属マ
スクを形成し、続いてCH4/H2エッチングガスを用い
るRIE(Reactive Ion Etching;反応性イオンエッチ
ング)により積層体を選択的にエッチングして、メサ構
造の側壁部に垂直状に回折格子を形成している。そし
て、その回折格子エッチングの際に散乱損失を生じるダ
メージ層が形成されることを利用し、このダメージ層に
よる光吸収によって高次モード発振を抑制しようとする
ものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、上記文
献に報告されているサイドグレーティング構造のDRレ
ーザ素子においては、光吸収により高次モード発振を抑
制する機能は、散乱損失を生じるダメージ層によって実
現される。しかし、半導体レーザ素子の製造プロセスに
おいて、回折格子エッチングの際に形成されるダメージ
層を制御性よく再現することは実際上困難である。この
ため、このようなダメージ層によって高次モード発振を
抑制する機能を制御性よく且つ再現性よく発揮させるこ
とも困難であると言わざるを得ない。
【0009】そこで本発明は、上記事情を考慮してなさ
れたものであり、リッジ型光導波路における導波光の高
次モードを制御性よく且つ再現性よく抑制して、単一モ
ード性を大幅に向上することが可能なサイドグレーティ
ング構造の半導体レーザ素子を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明に係る半導体レーザ素子によって達成される。即ち、
本発明に係る半導体レーザ素子は、側部に回折格子が一
体形成されているリッジ型光導波路を有する半導体レー
ザ素子であって、回折格子の外側表面に、所定の波長の
光に対して吸収性をもつ光吸収層が所定の厚さをもって
付設されていることを特徴とする(請求項1)。
【0011】なお、上記請求項1に係る半導体レーザ素
子において、回折格子が一体形成されているリッジ型光
導波路の側部としては、リッジ型光導波路自体の側壁部
の片側又は両側であってもよく(請求項2)、リッジ型
光導波路の両側に広がる例えば半導体基板やクラッド層
等の半導体層からなる平坦部の片側又は両側であっても
よい(請求項3)。また、回折格子は、リッジ型光導波
路の延在方向に沿った一部又は全部に設けられていれば
よい(請求項4)。
【0012】また、上記請求項1に係る半導体レーザ素
子において、回折格子の外側表面が凹凸形状をなしてお
り、光吸収層が回折格子の外側表面の凹部及び/又は凸
部を被覆していることが好ましい(請求項5)。また、
光吸収層が半導体又は金属からなることが好ましい(請
求項6)。また、上記請求項1に係る半導体レーザ素子
において、リッジ型光導波路の両側の平坦部上に、半導
体又は誘電体からなる埋め込み層が形成されて、埋め込
みリッジ構造となっていることが好適である(請求項
7)。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照しつつ説明する。図1(a)は本発明
の一実施形態に係るDFBレーザ素子の一例を示す概略
斜視図、図1(b)は図1(a)のDFBレーザ素子の
サイドグレーティング部を拡大して示すA−A線断面
図、図2〜図5はそれぞれ図1のDFBレーザ素子の製
造方法を説明するための工程斜視図、図6は図1のDF
Bレーザ素子の発振スペクトル特性を示すグラフ、図7
は図1のDFBレーザ素子のファーフィールドパターン
(Far Field Pattern)特性を示すグラフである。
【0014】図1(a)、(b)に示されるように、D
FBレーザ素子のリッジ型光導波路18は、例えばn−
InPからなる半導体基板10上に、n−InPからな
る下部クラッド層12、InGaAsウェル層とInG
aAsPバリア層とが交互に積層されたMQW(Multi
Quantum Well;多重量子井戸)構造の活性層14、及び
p−InPからなる上部クラッド層16が順に積層され
たリッジストライプ形状の層構造になっていると共に、
このリッジストライプ形状の層構造の両側壁部に、その
延在方向に所定の周期で配列された凹部と凸部とからな
り、外側表面が凹凸形状をなす回折格子20が一体形成
された本発明でいうサイドグレーティング構造になって
いる。
【0015】そして、活性層14が上下を上部クラッド
層16及び下部クラッド層12によって挟まれたDH
(Double Hetero)構造により、波長1.55μmの光
を発振するようになっている。また、回折格子20の凹
凸形状をなす外側表面には、波長1.55μmの発振光
に対して吸収性をもつ例えばInGaAsからなる光吸
収層22aが所定の厚さをもって当該回折格子20の凹
部と凸部の全体を被覆して形成されている。
【0016】また、リッジ型光導波路18の最上層の上
部クラッド層16上には、例えばInGaAsからなる
コンタクト層22bが設けられている。更に、リッジ型
光導波路18及びコンタクト層22bは、例えばSiN
からなる電気的パッシベーション膜(図示せず)によっ
て被覆され、保護されている。また、コンタクト層22
b上には、電気的パッシベーション膜に開口されたコン
タクト孔を介して、上部電極(図示せず)が形成されて
いる。また、半導体基板10裏面には、下部電極(図示
せず)が形成されている。
【0017】次に、図1のDFBレーザ素子の製造方法
について説明する。先ず、図2に示されるように、n−
InPからなる半導体基板10上に、例えばMOCVD
(Metal Organic Chemical Vapor Deposition;有機金
属気相成長)法により、n−InPからなる下部クラッ
ド層12、InGaAsウェル層とInGaAsPバリ
ア層とが交互に積層されたMQW構造の活性層14、及
びp−InPからなる上部クラッド層16を順に積層す
る。
【0018】次いで、図3に示されるように、上部クラ
ッド層16上に、電子線レジストを塗布した後、EB
(Electron Beam)描画装置を用いて、両側に周期的な
凹凸形状を有する回折格子形成用のストライプパターン
を描画し、更にこの描画パターンを現像して、ストライ
プ及び回折格子兼用パターン24を形成する。次いで、
図4に示されるように、このパターン24をマスクとし
て、例えば塩素系ドライエッチング法により、上部クラ
ッド層16、活性層14、及び下部クラッド層12を選
択的にエッチング除去して、リッジストライプ形状の層
構造を形成すると共に、このリッジストライプ形状の層
構造の両側壁部に、外側表面が凹凸形状をなす回折格子
20を形成して、サイドグレーティング構造のリッジ型
光導波路18を形成する。
【0019】次いで、図5に示されるように、パターン
24を除去し、更にウエットエッチング法により、前工
程のドライエッチングの際に生じる露出した表面のダメ
ージ層をエッチング除去した後、再びMOCVD法によ
り、リッジ型光導波路18の上面と両側壁(回折格
子)、及びリッジ型光導波路18の両側に表出している
半導体基板10の平坦な表面(平坦部)を被覆するInG
aAs層22を所定の厚さに再成長する。
【0020】なお、ここで、リッジ型光導波路18の両
側壁に設けられた回折格子20の凹凸部全体を被覆する
InGaAs層22を光吸収層22aと呼び、リッジ型
光導波路18の上面をなす上部クラッド層16を被覆す
るInGaAs層22をコンタクト層22bと呼ぶこと
にする。次いで、全表面を被覆するSiNからなる電気
的パッシベーション膜(図示せず)を形成し、更にコン
タクト層22b上の電気的パッシベーション膜を選択的
にエッチングしてコンタクト孔を開口した後、このコン
タクト孔を介してコンタクト層22bに接続する上部電
極(図示せず)を形成する。また、半導体基板10裏面
には、下部電極(図示せず)を形成する。更に、ウェー
ハ形状を所定の方向に劈開して共振器構造を形成し、図
1(a)、(b)に示されるDFBレーザ素子を作製す
る。
【0021】次に、図1のDFBレーザ素子の特性につ
いて説明する。図1のDFBレーザ素子の縦モードの発
振スペクトル特性を測定したところ、図6に示されるよ
うに、波長1544nmにおいて単一モードの発振スペ
クトルが得られ、隣接モード抑制比(SMSR)も30
dB以上と良好であった。また、横方向のファーフィー
ルドパターン特性を測定したところ、図7に示されるよ
うに、単峰性のピークが観測され、高次モードの発振が
抑制されていることを確認することができた。
【0022】これは、回折格子20の凹凸形状をなす外
側表面に、波長1.55μmの発振光に対して吸収性を
もつ光吸収層22aが所定の厚さをもって当該回折格子
20の凹部と凸部の全体を被覆して形成されていること
により、このサイドグレーティング構造のリッジ型光導
波路18においてマルチモード発振した発振光の高次モ
ードが1次モードよりも多く光吸収層22aにより吸収
されるためである。このように本実施形態に係るDFB
レーザ素子によれば、高次モード発振を制御性よく且つ
再現性よく抑制して、単一モード性を大幅に向上するこ
とができる。
【0023】また、本実施形態に係るDFBレーザ素子
の場合、光吸収層22aがコンタクト層22bと同時的
に形成されるため、従来のサイドグレーティング構造の
DFBレーザ素子の製造プロセスと比較しても工程数は
増加せず、従って生産性の低下やコストの上昇を回避す
ることができるという利点を備えている。なお、上記実
施形態において、回折格子20に付設する光吸収層22
aの厚さを調整することにより、光吸収層22aによっ
て吸収される高次モードの光量を制御することが可能で
ある。
【0024】また、上記実施形態においては、InGa
Asウェル/InGaAsPバリアMQWの活性層14
による波長1.55μmの発振光に対する光吸収層22
aとしてInGaAsを用いる場合について説明した
が、光吸収層の材料としては発振光の波長に応じて種々
のものが考えられる。基本的には発振光の波長に対して
長波長のバンドギャップ波長を有するものであれば、発
振光を吸収する吸収層の材料として使用できる。例えば
活性層にInGaAsP(組成比によって1.3μmや
1.5μmの発振波長となる)やAlGaAsを用いる
場合には、光吸収層の材料としてGaAsを使用し、活
性層にGaNを用いる場合には、光吸収層の材料として
InGaNを使用することが可能である。
【0025】また、光吸収層22aを回折格子20に付
設する態様を種々に変化させることも可能である。例え
ば、第1の変形例として、リッジ型光導波路のサイドグ
レーティング部を示す上記図1(b)に対応する図8に
示されるように、回折格子20の凸部のみに光吸収層2
2aを付設してもよい。また、第2の変形例として、図
9に示されるように、回折格子20の凹部のみに光吸収
層22aを付設してもよい。更に、第3の変形例とし
て、図10に示されるように、回折格子20の凹部を完
全に埋め込むように光吸収層22aを付設してもよい。
【0026】これら第1〜第3の変形例の何れの場合に
おいても、高次モードをより多く吸収して高次モード発
振を制御性よく且つ再現性よく抑制し、単一モード性を
大幅に向上する効果を奏することができる。また、上記
実施形態においては、上部クラッド層16、活性層1
4、及び下部クラッド層12を選択的にエッチング除去
して、サイドグレーティング構造のリッジ型光導波路1
8を形成しているが、第4の変形例として、このサイド
グレーティング構造のリッジ型光導波路18の代わり
に、例えば図11に示されるように、半導体基板10上
に順に積層成長した下部クラッド層12、活性層14、
及び上部クラッド層16のうち、上部クラッド層16の
みを選択的にエッチング除去して、サイドグレーティン
グ構造のリッジ型光導波路18aを形成し、このリッジ
型光導波路18aの両側壁部に設けられた回折格子20
aに光吸収層22aを付設してもよい。この場合も、上
記実施形態の場合と同様の効果を奏することが可能であ
る。
【0027】また、上記図11に示される第4の変形例
におけるサイドグレーティング構造のリッジ型光導波路
18aの代わりに、第5の変形例として、例えば図12
(a)、(b)に示されるように、通常のリッジ型光導
波路18bの両側の平坦部に回折格子20bを形成する
場合にも本発明を適用することが可能である。即ち、半
導体基板10上に、下部クラッド層12、活性層14、
及び上部クラッド層16を順に積層成長した後、上部ク
ラッド層16のみを選択的にエッチング除去して、リッ
ジ型光導波路18bを形成すると共に、このリッジ型光
導波路18bの両側の平坦部をなす上部クラッド層16
表面にも回折格子20bを形成する場合においても、こ
のリッジ型光導波路18bの両側の平坦部に設けられた
回折格子20bに光吸収層22aを付設することによ
り、上記図11に示される第4の変形例の場合と同様の
効果を奏することができる。
【0028】また、第6の変形例として、図示は省略す
るが、上記図11及び図12に示される構造を組み合わ
せて、リッジ型光導波路18aの両側壁部に回折格子2
0aを設け、両側の平坦部に回折格子20bを設ける場
合に、両方の回折格子20a、20bにそれぞれ光吸収
層22aを付設することにより、同様の効果を奏するこ
とができる。
【0029】また、上記実施形態においては、両側壁部
に設けられた回折格子20に光吸収層22aが付設され
ているリッジ型光導波路18は電気的パッシベーション
膜によって被覆されているが、第7の変形例として、例
えば図13に示されるように、リッジ型光導波路18の
両側に所定の半導体層又は誘電体層から成る埋め込み層
26を形成して、埋め込み型のDFBレーザ素子として
もよい。この場合には、上部電極の形成が容易になると
いった利点がある。
【0030】また、上記実施形態及び第1〜第7の変形
例においては、リッジ型光導波路18、18a、18b
の両側壁部又は平坦部に回折格子20、20a、20b
を設け、その回折格子20、20a、20bに光吸収層
22aを付設する場合について説明したが、このような
場合に限定されるものではなく、第8の変形例として、
リッジ型光導波路18、18a、18bの片側のみの側
壁部又は平坦部に回折格子20、20a、20bを設
け、その回折格子20、20a、20bに光吸収層を付
設してもよい。
【0031】更に、本発明は上記実施形態及び第1〜第
8の変形例に例示したように、活性導波路の延在方向に
沿った全部に回折格子が設けられたDFBレーザ素子の
場合に限定されるものではなく、その活性導波路以外の
受動導波路に回折格子が設けられたDBRレーザ素子を
含め、活性導波路又は受動導波路の少なくとも一部にサ
イドグレーティング構造を設ける半導体レーザ素子であ
れば、全ての場合において、サイドグレーティング構造
をなす回折格子に光吸収層を付設するという本発明を適
用することが可能である。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る半導体レーザ素子によれば、リッジ型光導波路の側
部に一体形成されている回折格子の外側表面に光吸収層
が所定の厚さをもって付設されていることにより、この
サイドグレーティング構造のリッジ型光導波路における
所定の波長の導波光の高次モードを1次モードよりも多
く光吸収層によって吸収することが可能になるため、高
次モード発振を制御性よく且つ再現性よく抑制して、単
一モード性を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係るDFBレー
ザ素子の一例を示す概略斜視図、(b)は(a)のDF
Bレーザ素子のサイドグレーティング部を拡大して示す
A−A線断面図である。
【図2】図1のDFBレーザ素子の製造方法を説明する
ための工程斜視図(その1)である。
【図3】図1のDFBレーザ素子の製造方法を説明する
ための工程斜視図(その2)である。
【図4】図1のDFBレーザ素子の製造方法を説明する
ための工程斜視図(その3)である。
【図5】図1のDFBレーザ素子の製造方法を説明する
ための工程斜視図(その4)である。
【図6】図1のDFBレーザ素子の発振スペクトル特性
を示すグラフである。
【図7】図1のDFBレーザ素子のファーフィールドパ
ターン特性を示すグラフである。
【図8】図1のDFBレーザ素子の第1の変形例に係る
サイドグレーティング部を示す断面図であって、上記図
1(b)に対応するものである。
【図9】図1のDFBレーザ素子の第2の変形例に係る
サイドグレーティング部を示す断面図であって、上記図
1(b)に対応するものである。
【図10】図1のDFBレーザ素子の第3の変形例に係
るサイドグレーティング部を示す断面図であって、上記
図1(b)に対応するものである。
【図11】図1のDFBレーザ素子の第4の変形例に係
るDFBレーザ素子を示す概略斜視図である。
【図12】(a)は図1のDFBレーザ素子の第5の変
形例に係るDFBレーザ素子を示す概略斜視図、(b)
は(a)のDFBレーザ素子のサイドグレーティング部
を拡大して示す側面図である。
【図13】図1のDFBレーザ素子の第7の変形例に係
るDFBレーザ素子を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10 半導体基板 12 下部クラッド層 14 活性層 16 上部クラッド層 18、18a、18b サイドグレーティング構造
のリッジ型光導波路 20、20a、20b 回折格子 22 InGaAs層 22a 光吸収層 22b コンタクト層 24 ストライプ及び回折格子兼用パターン 26 埋め込み層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側部に回折格子が一体形成されているリ
    ッジ型光導波路を有する半導体レーザ素子であって、 前記回折格子の外側表面に、所定の波長の光に対して吸
    収性をもつ光吸収層が所定の厚さをもって付設されてい
    ることを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 前記回折格子が一体形成されているリッ
    ジ型光導波路の側部が、前記リッジ型光導波路自体の側
    壁部の片側又は両側である、請求項1記載の半導体レー
    ザ素子。
  3. 【請求項3】 前記回折格子が一体形成されているリッ
    ジ型光導波路の側部が、前記リッジ型光導波路の両側に
    広がる半導体層からなる平坦部の片側又は両側である、
    請求項1記載の半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 前記回折格子が、前記リッジ型光導波路
    の延在方向に沿った一部又は全部に一体形成されてい
    る、請求項1記載の半導体レーザ素子。
  5. 【請求項5】 前記回折格子の外側表面が、凹凸形状を
    なしており、 前記光吸収層が、前記回折格子の外側表面の凹部及び/
    又は凸部を被覆している、請求項1記載の半導体レーザ
    素子。
  6. 【請求項6】 前記光吸収層が、半導体又は金属からな
    る、請求項1記載の半導体レーザ素子。
  7. 【請求項7】 前記リッジ型光導波路の両側に、半導体
    又は誘電体からなる埋め込み層が形成されている、請求
    項1記載の半導体レーザ素子。
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