JP2003152129A - 気密端子及びその製造方法 - Google Patents
気密端子及びその製造方法Info
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Abstract
っき処理において、SnPb半田に代わるSnCuはん
だを使用するにあたっては、ウィスカ−が発生する問題
があり、本発明は、このウィスカ−発生を防止する技術
を提案する。 【解決手段】円筒状ケ−スの開口部に、ガラスを介して
リ−ドを挿通させたハトメよりなるプラグを押し込んで
上記プラグのハトメ側壁の軟金属と、上記ケ−スの開口
部内壁の軟金属とを圧着させることにより形成する気密
端子において、上記プラグとケ−スに施す軟金属に、S
nCu半田膜を用いる際に、半田液中の銅濃度と、めっ
き処理膜を設定し、また、半田液中の銅濃度を3wt%
以上でめっき膜厚を1μm以下、および半田液中の銅濃
度を1wt%以上でめっき膜厚を10μm以上に設定
し、さらに、めっき膜厚を形成後、温度を75℃〜15
0℃とし、処理時間を0.5時間〜6時間として熱処理
を行うことにより、ウィスカ−発生を防止する
Description
めっき処理におけるめっき皮膜のウィスカーの発生防止
に関する。
SnPb半田が使用されている。中でも図5に示すよう
な円筒状ケース2の開口部2eに、リード3をガラス4
を介して挿通させたハトメ5よりなるプラグ1を押し込
んで、プラグ1のハトメ5側壁の軟金属6とケース2の
開口部内壁の軟金属7とを圧着させることで気密性を確
保する、いわゆるシリンダータイプの気密端子において
は、圧入によってプラグ1と円筒状ケース2の少なくと
もどちらか一方に施されためっき膜を圧着させることに
より気密性を確保させる為に、プラグ1もしくは円筒状
ケース2の圧入面の少なくともどちらか一方に軟金属の
被膜形成を必要としていた。従来は圧着作業性を向上さ
せるために軟金属であるSnPb半田が用いられてき
た。
廃棄放置されたり、地中に埋設処分されると、酸性雨等
により電子機器中のSnPb半田が溶けだし、人体に有
害なPbの毒性が問題になっている。仕上げめっきにS
nPb半田を使用する気密端子の場合も例外ではない。
そこで、SnPb半田からPbを含まないSnCu半田
・SnAg半田・SnBi半田等のいわゆるPbフリー
半田めっきの開発がされてきたが、様々な検討を行った
結果、比較的安価な軟金属であるSnCu半田を使用す
ることで、従来と同等の特性が得られることが確認され
つつある。
用の際に、従来より解決すべき問題としてウィスカーの
発生がある。このウィスカー発生のメカニズムは今なお
判明していないが、Sn合金のウィスカーは、Sn合金
に含まれる第2金属濃度が大きい程発生を制御すること
ができ、特にPbはその抑制効果が大きいことが知られ
ている。
図6に共晶点Pで示すように200℃以上で、従来使用
してきた図7に共晶点Qで示す約183℃のSnPb半
田と比較して高く、また液相線L1の共晶点Pからの立
ち上がりも液相線L2、L3より急激であり、加えてシ
リンダータイプの気密端子内に収納する素子である水晶
振動子は約450℃以上の熱負荷によりその特性を発揮
出来ないため、プラグのリード部の半田を溶かすことに
よりロウ材として水晶振動子と接合している水晶振動子
メーカーにとっては第2金属であるCu濃度を極端に大
きくすることが出来ないと言う問題が残存している。
る場合プラグ1の第2金属濃度を具体的に判明している
事項として、7wt%以上大きくすることができないの
で、SnCu半田はめっき後のウィスカーの発生が著し
く、早いものではめっき処理後1〜2週間でウィスカー
の発生が見られる。
端子は、水晶振動子のパッケージとして用いられ、ウィ
スカーの発生は内部に電極を施した水晶片の電極のショ
ート等を引き起こす原因となり致命的な欠陥である。
田の濃度以下で施したSnCu半田膜のウィスカーの発
生率が、従来のSnPb半田レベルよりも十分低い気密
端子を提供することにある。
題を解決するために、SnCu半田のめっき条件を以下
に示すように設定する。
Cu半田の膜中銅濃度とめっき厚を設定する。具体的に
はプラグの半田膜中銅濃度が1〜7wt%、めっき膜厚が
10μm以上、及びケース内面のめっき膜中銅濃度が3
〜7wt%、めっき厚が1μm以下とすることを特徴とし
ている。
要因から、いくつかのウィスカーの制御因子を組み合わ
せて適用する必要がある。特にシリンダータイプの気密
端子は圧入による気密性の確保が必要であるため、プラ
グ及びケースの圧入面にある程度の軟金属の半田被膜を
設ける必要がある。
いて、圧入面の1つであるケースの内面に厚いめっき膜
を施すことが困難であるために、ケース内面は1μm以
下の極端に薄い半田厚とし、逆にプラグ側の半田厚を十
分厚くすることにより、圧入に必要な半田量を確保し
た。また、この場合ケース側のめっき材質は、Ni等の
軟金属以外のものを用いても良い。
田膜と下地金属との拡散による応力によって発生するた
め、半田厚を十分に厚くすると、半田被膜と下地金属と
の界面での応力が半田被膜表面へ影響を与えにくく、ま
た、半田厚を十分薄くするとウィスカーへと供給する十
分な金属とは成らず、ウィスカー発生が抑制される。
生の制御因子である熱負荷を半田被膜に与えることによ
り、より確実にウィスカーの発生を防止できることを特
徴とする。
御の効果が見られるが、150℃で0.5Hr以上の熱
負荷を実施する事によりウィスカー制御に対して顕著な
効果が得られることを本願の発明者は確認できた。
を実施した場合、その効果は著しく、本願発明のSnC
u半田の膜中銅濃度は1wt%以上、めっき膜厚はウィス
カーの制御に対しては無管理で作成することが可能であ
る。
て説明する。
膜厚に対するウィスカーの発生状況を示したものであ
る。図中の評価記号は、◎がウィスカーの発生が無く非
常に良好である、○が極微細なウィスカーの発生がある
が実用上差し支えない、×がウィスカーの発生が有り実
用上問題有り、を示している。
を施したシリンダータイプのプラグないしはケースの圧
入面で、SnCu半田膜中銅濃度とめっき厚が図1から
読みとれるそれぞれの値が得られるように作成した。
温側55℃で30分、高温側125℃で30分を1サイ
クルとする温度サイクルにして、1000サイクル投入
する加速試験を実施した後にウィスカーの発生状況を確
認して得られた結果である。
り返すことで、内部応力を加速させてウィスカーを出や
すくして、評価することができる。
%以上めっき厚1μm以下及び膜中銅濃度1wt%以上め
っき厚10μm以上の領域において、ウィスカーの発生
防止が可能である。
圧入による気密性を確保できるだけの半田量つまり半田
めっき厚を施せば、ケース側のめっき処理には、Ni等
の軟金属以外を用いても良い。
で0.5Hrの熱負荷を実施した場合のSnCu半田の
膜中銅濃度とめっき厚に対するウィスカーの発生状況を
示したものである。図中の評価記号は図1の評価結果と
同様、◎がウィスカーの発生が無く非常に良好である、
○が極微細なウィスカーの発生があるが実用上差し支え
ない、×がウィスカーの発生が有り実用上問題有り、を
示している。
様各評価用サンプルを低温側55℃で30分、高温側1
25℃で30分を1サイクルとする温度サイクルにし
て、1000サイクル投入する加速試験を実施した後に
ウィスカーの発生状況を確認して得られた結果である。
き処理後に150℃で0.5Hrの熱付加を実施するこ
とで膜中銅濃度が1wt%以上であれば、めっき膜厚に関
係なくウィスカーの発生防止が可能である。
後の熱付加温度及び時間とウィスカーの発生状況を示
す。ここで使用したサンプルはSnCu半田の膜中銅濃
度を1wt%とし、めっき厚を3μmとしたウィスカーの
発生しやすい条件を選択した。図中の評価記号は図1の
評価結果と同様、◎がウィスカーの発生が無く非常に良
好である、○が極微細なウィスカーの発生があるが実用
上差し支えない、×がウィスカーの発生が有り実用上問
題有り、を示している。
を低温側55℃で30分、高温側125℃で30分を1
サイクルとする温度サイクルとし、1000サイクル投
入する加速試験を実施した後にウィスカーの発生状況を
確認して得られた結果である。
スカー対策熱負荷領域10においてウィスカー発生防止
に顕著な効果が得られる。尚、変色領域20において
は、ウィスカー発生防止効果があるものの、SnCu半
田皮膜に変色が発生し製品外観不良となる問題が生じ
る。
荷温度及び時間とウィスカーの発生状況を示した実施例
である。
表的なサンプルを、低温側55℃で30分、高温側12
5℃で30分を1サイクルとする温度サイクルに投入
し、100、300、500、1000各サイクルでウ
ィスカーの発生率を確認した。
発生防止に対して75℃以上の温度負荷で効果が有り、
150℃で0.5時間以上の熱負荷で顕著な効果が見ら
れることがわかる。
りわけシリンダータイプの気密端子の仕上げめっき処理
として施されたSnCu半田の膜中銅濃度及びめっき厚
の範囲を制限して作成し、さらにめっき膜中銅濃度を制
限して作成したSnCu半田めっき処理後に熱負荷を与
えることにより、膜中銅濃度の低いSnCu半田膜にお
いてもウィスカーの発生を防止することができ、これに
より最終製品である水晶振動子において、従来のSnP
b半田めっき同等以上の信頼性が得られ、人体に有害な
Pbを除去した、いわゆるPbフリー半田であるSnC
u半田の採用が可能になる。
−膜中銅濃度特性図
−膜中銅濃度特性図
度−熱負荷時間特性図
示す特性図
も係るシリンダータイプの気密端子の断面図。
係るSnCu半田膜のSn−Cu状態図
図
Claims (4)
- 【請求項1】円筒状ケ−スの開口部に、ガラスを介して
リ−ドを挿通させたハトメよりなるプラグを押し込んで
上記プラグのハトメ側壁の軟金属と、上記ケ−スの開口
部内壁の軟金属とを圧着させることにより形成する気密
端子において、上記プラグとケ−スに施す軟金属に、S
nCu半田膜を用いることを特徴とする気密端子。 - 【請求項2】請求項1に記載の気密端子について、Sn
Cu半田膜を形成する半田液中の銅濃度と、めっき処理
膜を設定することにより形成することを特徴とする気密
端子の製造方法。 - 【請求項3】請求項2に記載の気密端子の製造方法にお
いて、上記半田液中の銅濃度を3wt%以上でめっき膜
厚を1μm以下、および半田液中の銅濃度を1wt%以
上でめっき膜厚を10μm以上に設定することを特徴と
する気密端子の製造方法。 - 【請求項4】請求項2に記載の気密端子の製造方法にお
いて、めっき膜厚を形成後、温度を75℃〜150℃、
処理時間を0.5時間〜6時間として熱処理を行うこと
を特徴とする気密端子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001347807A JP2003152129A (ja) | 2001-11-13 | 2001-11-13 | 気密端子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001347807A JP2003152129A (ja) | 2001-11-13 | 2001-11-13 | 気密端子及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003152129A true JP2003152129A (ja) | 2003-05-23 |
Family
ID=19160751
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001347807A Pending JP2003152129A (ja) | 2001-11-13 | 2001-11-13 | 気密端子及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2003152129A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010056767A (ja) * | 2008-08-27 | 2010-03-11 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 圧電デバイス装置 |
-
2001
- 2001-11-13 JP JP2001347807A patent/JP2003152129A/ja active Pending
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JP2010056767A (ja) * | 2008-08-27 | 2010-03-11 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 圧電デバイス装置 |
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