JP2000349180A - はんだコートリッド - Google Patents
はんだコートリッドInfo
- Publication number
- JP2000349180A JP2000349180A JP11160939A JP16093999A JP2000349180A JP 2000349180 A JP2000349180 A JP 2000349180A JP 11160939 A JP11160939 A JP 11160939A JP 16093999 A JP16093999 A JP 16093999A JP 2000349180 A JP2000349180 A JP 2000349180A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solder
- lid
- package
- coat
- sealing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
- H01L2224/48—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
- H01L2224/4805—Shape
- H01L2224/4809—Loop shape
- H01L2224/48091—Arched
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/15—Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/161—Cap
- H01L2924/1615—Shape
- H01L2924/16195—Flat cap [not enclosing an internal cavity]
Landscapes
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低温で封止作業を行い、はんだ成分の揮発を
防止できる簡便かつ安価なパッケージ用のリッドを提供
する。 【解決手段】 ビッカース硬度がクラッド化前後で変化
しない、あるいはEPMA(WDX) の検出データで150CPS以下
とはんだ表面の酸化度が少ない溶融はんだをめっきした
はんだコート材から構成する。水晶振動子のパッケージ
用リッドとして特に有用である。
防止できる簡便かつ安価なパッケージ用のリッドを提供
する。 【解決手段】 ビッカース硬度がクラッド化前後で変化
しない、あるいはEPMA(WDX) の検出データで150CPS以下
とはんだ表面の酸化度が少ない溶融はんだをめっきした
はんだコート材から構成する。水晶振動子のパッケージ
用リッドとして特に有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置のパッ
ケージ用のはんだコートリッド、特に、パッケージの封
止に際して、半導体装置に用いられる水晶振動子などの
搭載素子へのダメージが見られない、パッケージ用のは
んだコートリッドに関する。
ケージ用のはんだコートリッド、特に、パッケージの封
止に際して、半導体装置に用いられる水晶振動子などの
搭載素子へのダメージが見られない、パッケージ用のは
んだコートリッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の小型の電子機器、例えば携帯電
話、モバイルコンピュータ等においては、内部の電子回
路部を小型・薄型化することが求められ、一方、製造コ
ストの低減も強く求められている。
話、モバイルコンピュータ等においては、内部の電子回
路部を小型・薄型化することが求められ、一方、製造コ
ストの低減も強く求められている。
【0003】特に、小型・薄型化とすることで、内部に
搭載されるICチップ、水晶振動子などの搭載素子が、製
造時の熱、振動、変形などの外部からの影響を受け易く
なり、また素子同志も接近して搭載されることもそのよ
うな問題を大きくさせる一つの原因となっている。
搭載されるICチップ、水晶振動子などの搭載素子が、製
造時の熱、振動、変形などの外部からの影響を受け易く
なり、また素子同志も接近して搭載されることもそのよ
うな問題を大きくさせる一つの原因となっている。
【0004】図1(a) は、上述のような提案にかかるパ
ッケージに対するリッドの取付けの様子を示す模式的説
明図であり、ワイヤボンディング10により接続された水
晶振動子12などの素子を収容するセラミック製のパッケ
ージ14の上端部16にリッド18を取り付ける場合を示す。
図1(b) は上端部16におけるリッド18との接合の様子を
示す部分拡大図である。
ッケージに対するリッドの取付けの様子を示す模式的説
明図であり、ワイヤボンディング10により接続された水
晶振動子12などの素子を収容するセラミック製のパッケ
ージ14の上端部16にリッド18を取り付ける場合を示す。
図1(b) は上端部16におけるリッド18との接合の様子を
示す部分拡大図である。
【0005】図中、特に図1(b) に詳細に示すように、
例えばアルミナセラミックス製のパッケージ14の上端部
16は、同時焼結法等によりその表面をタングステン層20
でメタライズされ、この上にニッケルめっき層22を設け
てから銀ろう付け層24によって覆うことでコバー材製の
リング26( これも表面がニッケルめっきされている)を
取り付け、その上にNi/Au めっき層28を設ける。
例えばアルミナセラミックス製のパッケージ14の上端部
16は、同時焼結法等によりその表面をタングステン層20
でメタライズされ、この上にニッケルめっき層22を設け
てから銀ろう付け層24によって覆うことでコバー材製の
リング26( これも表面がニッケルめっきされている)を
取り付け、その上にNi/Au めっき層28を設ける。
【0006】一方、リッド18は母材19としてコバー材を
用い、これにニッケルめっき処理を行って表面にニッケ
ル皮膜30を設ける。このようにして用意したリッド18
を、前述のパッケージ上端部16にシーム溶接によって取
り付けることで、コバー材のリング26の上にリッド18が
封止される。
用い、これにニッケルめっき処理を行って表面にニッケ
ル皮膜30を設ける。このようにして用意したリッド18
を、前述のパッケージ上端部16にシーム溶接によって取
り付けることで、コバー材のリング26の上にリッド18が
封止される。
【0007】しかしながら、かかる封止法は工程が多
く、またリング26を介したリッド18の取付けおよびろう
付けに困難があり、コスト的にも問題があるばかりか、
前述のような電子機器の小型化および薄型化に十分対処
できるものではなかった。
く、またリング26を介したリッド18の取付けおよびろう
付けに困難があり、コスト的にも問題があるばかりか、
前述のような電子機器の小型化および薄型化に十分対処
できるものではなかった。
【0008】このような問題に対して、リッドの接合面
にろう材の箔を圧延により予めクラッド化する技術が提
案されている。これは、以下、「はんだクラッド化リッ
ド」と称する。
にろう材の箔を圧延により予めクラッド化する技術が提
案されている。これは、以下、「はんだクラッド化リッ
ド」と称する。
【0009】しかしながら、このような従来のはんだク
ラッド化リッドは、はんだとしてSn、In含有合金を使用
するため封止時の加熱によってはんだ成分中のInまたは
Snなどが揮発し、周囲の素子の表面に付着するという現
象がある。そのため、搭載素子がSAW フィルタの場合に
は問題がないが、水晶振動子の場合には素子表面のAu面
に、InまたはSnなどのはんだ成分が付着することにより
振動子の特性変化( 周波数変動) が生じるため、問題で
あった。
ラッド化リッドは、はんだとしてSn、In含有合金を使用
するため封止時の加熱によってはんだ成分中のInまたは
Snなどが揮発し、周囲の素子の表面に付着するという現
象がある。そのため、搭載素子がSAW フィルタの場合に
は問題がないが、水晶振動子の場合には素子表面のAu面
に、InまたはSnなどのはんだ成分が付着することにより
振動子の特性変化( 周波数変動) が生じるため、問題で
あった。
【0010】その他に、かかる従来のはんだクラッド化
リッドでは、次のような問題が見られる。 クラッド化圧延によって母材のビッカース硬度が高く
なり、絞り加工等ができない、 金属板とはんだ材の界面が平坦になり難く厚みが均一
にならない、 圧延時に表面が傷つきやすく、封止時に気密不良を引
き起こす。
リッドでは、次のような問題が見られる。 クラッド化圧延によって母材のビッカース硬度が高く
なり、絞り加工等ができない、 金属板とはんだ材の界面が平坦になり難く厚みが均一
にならない、 圧延時に表面が傷つきやすく、封止時に気密不良を引
き起こす。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ここに、本発明の一般
的な課題は、小型化・薄型化を効果的に実現できるセラ
ミックパッケージ用のリッドを提供することである。さ
らに本発明のより具体的な課題は、低温での封止作業を
可能とし、はんだ成分の揮発を防止できる、構造が簡素
で安価なパッケージ用のリッドを提供することである。
的な課題は、小型化・薄型化を効果的に実現できるセラ
ミックパッケージ用のリッドを提供することである。さ
らに本発明のより具体的な課題は、低温での封止作業を
可能とし、はんだ成分の揮発を防止できる、構造が簡素
で安価なパッケージ用のリッドを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、リッドに予
め接合用のはんだを溶融めっき法によってコートしてお
くことで、上述のような従来技術の問題が効果的に解決
されることを知り、本発明を完成した。
め接合用のはんだを溶融めっき法によってコートしてお
くことで、上述のような従来技術の問題が効果的に解決
されることを知り、本発明を完成した。
【0013】ここに、本発明は、次の通りである。 (1) 少なくともパッケージとの接合領域に溶融はんだめ
っきをした、半導体装置のパッケージ用はんだコートリ
ッド。
っきをした、半導体装置のパッケージ用はんだコートリ
ッド。
【0014】(2) 少なくともパッケージとの接合領域に
溶融はんだをめっきしたはんだコート材から構成され、
ビッカース硬度がコート化の前後で実質上変化しない前
記コート材を加工して製造したパッケージ用はんだコー
トリッド。
溶融はんだをめっきしたはんだコート材から構成され、
ビッカース硬度がコート化の前後で実質上変化しない前
記コート材を加工して製造したパッケージ用はんだコー
トリッド。
【0015】(3) 少なくともパッケージとの接合領域に
溶融はんだめっきをした、EPMA(WDX)の検出データで酸
素元素濃度が150CPS以下とはんだ表面の酸化度が少ない
パッケージ用はんだコートリッド。
溶融はんだめっきをした、EPMA(WDX)の検出データで酸
素元素濃度が150CPS以下とはんだ表面の酸化度が少ない
パッケージ用はんだコートリッド。
【0016】(4) 少なくともパッケージとの接合領域に
溶融はんだめっきをした、水晶振動子のパッケージ用は
んだコートリッド。 (5) 金属または合金材にニッケル層を施した母材の片面
の少なくともパッケージとの接合領域に溶融はんだめっ
きをした、パッケージ用はんだコートリッド。
溶融はんだめっきをした、水晶振動子のパッケージ用は
んだコートリッド。 (5) 金属または合金材にニッケル層を施した母材の片面
の少なくともパッケージとの接合領域に溶融はんだめっ
きをした、パッケージ用はんだコートリッド。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら、その作用効果とともにさ
らに具体的に説明する。
て、添付図面を参照しながら、その作用効果とともにさ
らに具体的に説明する。
【0018】図2は、本発明にかかるはんだコートリッ
ドの製造工程の模式的説明図であり、図中、溶融はんだ
浴34にコバー材の金属帯36を矢印方向に走行させて連続
的に浸漬することで、図示例ではその片面に、溶融めっ
きを行い、はんだコート38を設ける。本明細書において
は「はんだの溶融めっき」または「溶融はんだめっき」
と称する。
ドの製造工程の模式的説明図であり、図中、溶融はんだ
浴34にコバー材の金属帯36を矢印方向に走行させて連続
的に浸漬することで、図示例ではその片面に、溶融めっ
きを行い、はんだコート38を設ける。本明細書において
は「はんだの溶融めっき」または「溶融はんだめっき」
と称する。
【0019】はんだコート工程で片面だけにはんだコー
ト38が設けられたコバー材は、次いで、打ち抜き工程に
おいて打抜加工によって所定形状のリッド40に成形され
る。検査工程で検査後、必要により絞り加工などの二次
加工を行って、はんだコートリッドとする。
ト38が設けられたコバー材は、次いで、打ち抜き工程に
おいて打抜加工によって所定形状のリッド40に成形され
る。検査工程で検査後、必要により絞り加工などの二次
加工を行って、はんだコートリッドとする。
【0020】本発明においてはんだの組成等について特
に制限はされず、通常のはんだ合金であればいずれであ
ってもよい。しかし、通常、パッケージの封止用に用い
られるIn−Sn−Ag−Bi−Pb合金が好ましい。もちろん、
必要により、所謂鉛フリーのはんだを用いてもよい。
に制限はされず、通常のはんだ合金であればいずれであ
ってもよい。しかし、通常、パッケージの封止用に用い
られるIn−Sn−Ag−Bi−Pb合金が好ましい。もちろん、
必要により、所謂鉛フリーのはんだを用いてもよい。
【0021】本発明において使用できるはんだ組成とし
て、その代表例を挙げると、2成分系:Sn−Sb系、3成
分系:Sn−Ag−Cu系、4成分系:Pb−In−Sn−Ag系、5
成分系:Pb−In−Sn−Ag−Bi系である。
て、その代表例を挙げると、2成分系:Sn−Sb系、3成
分系:Sn−Ag−Cu系、4成分系:Pb−In−Sn−Ag系、5
成分系:Pb−In−Sn−Ag−Bi系である。
【0022】図3は、このようにして製造された本発明
にかかるはんだコートリッドを用いてパッケージを封止
する様子の模式的説明図である。図中、図1と同一要素
は同一符号で示す。
にかかるはんだコートリッドを用いてパッケージを封止
する様子の模式的説明図である。図中、図1と同一要素
は同一符号で示す。
【0023】本発明にかかるはんだコートリッド40を用
いる場合、パッケージ14の上端部16にはW −Ni−Auの金
属皮膜36を設け、これに直接はんだコートリッド40を載
置し、加熱することで封止を行うことができ、従来パッ
ケージの上端部16に設ける必要のあったコバー材製リン
グを省略することができる。
いる場合、パッケージ14の上端部16にはW −Ni−Auの金
属皮膜36を設け、これに直接はんだコートリッド40を載
置し、加熱することで封止を行うことができ、従来パッ
ケージの上端部16に設ける必要のあったコバー材製リン
グを省略することができる。
【0024】この例では、はんだコート38はリッド40の
下側面全体に設けられているが、パッケージ上端部16の
接合部位と直接に接する領域あるいはそれよりもわずか
に大きな領域だけにはんだコート38を設けるようにして
もよい。その場合には、コートすべきはんだの量が少な
くなり、材料コストが低下するばかりでなく、はんだ成
分の揮発の機会もより少なくなり、それだけ封止による
内部搭載素子の特性劣化を回避できる。したがって、本
発明にかかるはんだコートリッド40は、パッケージの上
端部16と接合すべき領域だけにはんだコート38を設けた
態様も包含する。
下側面全体に設けられているが、パッケージ上端部16の
接合部位と直接に接する領域あるいはそれよりもわずか
に大きな領域だけにはんだコート38を設けるようにして
もよい。その場合には、コートすべきはんだの量が少な
くなり、材料コストが低下するばかりでなく、はんだ成
分の揮発の機会もより少なくなり、それだけ封止による
内部搭載素子の特性劣化を回避できる。したがって、本
発明にかかるはんだコートリッド40は、パッケージの上
端部16と接合すべき領域だけにはんだコート38を設けた
態様も包含する。
【0025】本発明にかかるはんだコートリッドを用い
ることによる効果は次のようにまとめることができる。
圧延によるクラッド化材を用いることがないことから、
加工硬化による金属母材の硬度変化がすくない。そのた
めはんだコート化後のリッド材の加工性が向上し、絞り
加工が可能で、窪みのあるリッドが成形できる。溶融め
っきによる加熱だけでは、はんだコート化材のビッカー
ス硬度がコート化以前の母材と同じである。
ることによる効果は次のようにまとめることができる。
圧延によるクラッド化材を用いることがないことから、
加工硬化による金属母材の硬度変化がすくない。そのた
めはんだコート化後のリッド材の加工性が向上し、絞り
加工が可能で、窪みのあるリッドが成形できる。溶融め
っきによる加熱だけでは、はんだコート化材のビッカー
ス硬度がコート化以前の母材と同じである。
【0026】すなわち、従来のように、はんだクラッド
化材をリッド材に圧延でクラッド化すると、例えば、加
工前のビッカース硬度(Hv200g)が162 〜176 程度であっ
たものが、267 〜296 とほぼ50〜80%も増加するが、は
んだの溶融めっきを行う場合には、めっき後のリッド素
材のビッカース硬度は163 〜173 と殆ど変化が見られな
い。したがって、はんだコート化後に絞り加工などを行
うのが容易となり、従来のようにリッドにクラック等が
生じることはない。
化材をリッド材に圧延でクラッド化すると、例えば、加
工前のビッカース硬度(Hv200g)が162 〜176 程度であっ
たものが、267 〜296 とほぼ50〜80%も増加するが、は
んだの溶融めっきを行う場合には、めっき後のリッド素
材のビッカース硬度は163 〜173 と殆ど変化が見られな
い。したがって、はんだコート化後に絞り加工などを行
うのが容易となり、従来のようにリッドにクラック等が
生じることはない。
【0027】従来のはんだクラッド化リッドの製造は、
はんだコイル製作→コバール材との圧延( クラッド化)
→打ち抜きの各段階を経て行われており、冷間圧延では
あるが、圧延時にははんだ表面が若干酸化しており、そ
のためはんだ濡れ性が阻害されている。
はんだコイル製作→コバール材との圧延( クラッド化)
→打ち抜きの各段階を経て行われており、冷間圧延では
あるが、圧延時にははんだ表面が若干酸化しており、そ
のためはんだ濡れ性が阻害されている。
【0028】しかしながら、本発明では、はんだ表面の
酸化度が少ないため、はんだ濡れ性がよくなり、クラッ
ド化材に比べ低温での封止が可能となる。このような低
温封止の利点としては、はんだ成分の揮発が少ないこと
があげられる。特に封止される素子が水晶振動子の場
合、水晶振動子の表面に設けたAu回路へのInの付着が起
こると、振動特性の変動が生じ、所定の特性が発揮でき
なくなるなどの問題があるため、これまではんだ素材は
水晶振動子用のパッケージには使用されていなかった。
酸化度が少ないため、はんだ濡れ性がよくなり、クラッ
ド化材に比べ低温での封止が可能となる。このような低
温封止の利点としては、はんだ成分の揮発が少ないこと
があげられる。特に封止される素子が水晶振動子の場
合、水晶振動子の表面に設けたAu回路へのInの付着が起
こると、振動特性の変動が生じ、所定の特性が発揮でき
なくなるなどの問題があるため、これまではんだ素材は
水晶振動子用のパッケージには使用されていなかった。
【0029】しかし、本発明によれば、リッド製造工程
における圧延工程を省略でき、はんだ表面の酸化を防止
できることから、封止温度を下げることができ、搭載素
子、例えば水晶振動子のAu回路面へのIn、Snの付着を効
果的に防止できる。
における圧延工程を省略でき、はんだ表面の酸化を防止
できることから、封止温度を下げることができ、搭載素
子、例えば水晶振動子のAu回路面へのIn、Snの付着を効
果的に防止できる。
【0030】また、従来のように圧延によりクラッド化
を行う場合、はんだ厚みにバラツキが見られる。しか
し、はんだ溶融めっきによるコート化によれば、はんだ
厚みが均一となる。めっき法のため厚みが均一になるの
であって、これにより封止特性の向上の効果が図られ
る。
を行う場合、はんだ厚みにバラツキが見られる。しか
し、はんだ溶融めっきによるコート化によれば、はんだ
厚みが均一となる。めっき法のため厚みが均一になるの
であって、これにより封止特性の向上の効果が図られ
る。
【0031】このようにして得られるはんだコートリッ
ドの用途としては、半導体装置一般に見られるパッケー
ジに用いられるが、そのときの搭載素子としては水晶振
動子の場合、低温封止が可能であるため、有利である。
その他、ICチップ、SAW フィルター素が考えられる。
ドの用途としては、半導体装置一般に見られるパッケー
ジに用いられるが、そのときの搭載素子としては水晶振
動子の場合、低温封止が可能であるため、有利である。
その他、ICチップ、SAW フィルター素が考えられる。
【0032】
【実施例】本例では、下記組成のはんだをコバール材か
らなるリッド材表面に溶融めっきによりコートし、はん
だコートリッドを得た。
らなるリッド材表面に溶融めっきによりコートし、はん
だコートリッドを得た。
【0033】
【0034】リッド素材:コバール材(Fe /Ni/Co 系合
金) はんだの溶融めっきは図2の態様によって行い、溶融は
んだ浴に金属材を片面だけ浸すことで行った。本例では
片面だけのはんだコートを行ったが、両面を行ってもよ
い。本例にかかる方法を便宜上、コート法という。
金) はんだの溶融めっきは図2の態様によって行い、溶融は
んだ浴に金属材を片面だけ浸すことで行った。本例では
片面だけのはんだコートを行ったが、両面を行ってもよ
い。本例にかかる方法を便宜上、コート法という。
【0035】このようにしてはんだコートされたリッド
母材は、打ち抜き加工によって所定寸法のはんだコート
リッドに成形した。本例では板状打ち抜きとしたが、所
要により、絞り加工をさらに行うことも可能である。比
較のために、従来の圧延によるクラッド化を行ったクラ
ッド材を用いてはんだクラッド化リッドを製作した。こ
れは便宜上、圧延法という。
母材は、打ち抜き加工によって所定寸法のはんだコート
リッドに成形した。本例では板状打ち抜きとしたが、所
要により、絞り加工をさらに行うことも可能である。比
較のために、従来の圧延によるクラッド化を行ったクラ
ッド材を用いてはんだクラッド化リッドを製作した。こ
れは便宜上、圧延法という。
【0036】次に、このようにして製造されたはんだコ
ートリッドおよびはんだクラッド化リッドをそれぞれ用
いて、実際にパッケージの封止を行うが、本例における
封止操作は次の要領で行った。
ートリッドおよびはんだクラッド化リッドをそれぞれ用
いて、実際にパッケージの封止を行うが、本例における
封止操作は次の要領で行った。
【0037】封止構造: 図3に同じ。 封止条件:温度プロファイルは次のようであった。 ピーク温度: 300 ±10℃ 280 ℃での保持時間: 4±1min 脱ガス域: 温度 240〜280 ℃ 保持 4±1min 雰囲気: N2 荷重 : 3.6×3.6mm 当たり5 g このようにして得られたはんだコートリッドについて各
種試験を行い、比較例(圧延法) との比較を行った。
種試験を行い、比較例(圧延法) との比較を行った。
【0038】これらの結果は図4ないし図7にグラフで
もって示す。各グラフにあって、○は従来の圧延法によ
るはんだクラッド化リッド、●はコート法による本発明
にかかるはんだコートリッドの場合を示す。図4は、ク
ラッド化およびコート化の前後におけるビッカース硬度
の変化を示すグラフである。
もって示す。各グラフにあって、○は従来の圧延法によ
るはんだクラッド化リッド、●はコート法による本発明
にかかるはんだコートリッドの場合を示す。図4は、ク
ラッド化およびコート化の前後におけるビッカース硬度
の変化を示すグラフである。
【0039】図5は、本発明にかかるはんだコートリッ
ドと従来の圧延法によるはんだクラッド化リッドとにつ
いてのリッド加工後の表面酸化の程度を酸素元素カウン
ト量で評価したときの結果を示すグラフである。
ドと従来の圧延法によるはんだクラッド化リッドとにつ
いてのリッド加工後の表面酸化の程度を酸素元素カウン
ト量で評価したときの結果を示すグラフである。
【0040】図6は、封止温度と封止不良率との関係を
示すグラフである。ここに、封止不良率とは、外観検査
および気密度で評価し、10個の試料について所定の特性
を達成できない割合を封止不良率という。
示すグラフである。ここに、封止不良率とは、外観検査
および気密度で評価し、10個の試料について所定の特性
を達成できない割合を封止不良率という。
【0041】図7は、封止温度とはんだ合金からのIn揮
発の程度を示すグラフであり、縦軸のInカウントはEPMA
(WDX法) のCPS 値である。このように本発明によれば、
硬度変化はみられず、酸化度も低いことから低温封止が
可能となり、またInの揮発付着は全く見られず、素子の
特性劣化は見られなかった。
発の程度を示すグラフであり、縦軸のInカウントはEPMA
(WDX法) のCPS 値である。このように本発明によれば、
硬度変化はみられず、酸化度も低いことから低温封止が
可能となり、またInの揮発付着は全く見られず、素子の
特性劣化は見られなかった。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、はんだコート化前後の母材の硬度変化が少なく、
はんだ表面の酸化度が低く、はんだ濡れ性が優れ、低
温封止が可能となり、低温封止を行うためはんだ成分
の揮発汚染が少なく、そして、溶融はんだめっきによる
コート化を行うためはんだめっき厚さが均一となる, 等
その実際上の利益は大きく、例えば水晶振動子のパッケ
ージへの応用などが可能となり、斯界の技術進歩に対す
る寄与は顕著である。
ば、はんだコート化前後の母材の硬度変化が少なく、
はんだ表面の酸化度が低く、はんだ濡れ性が優れ、低
温封止が可能となり、低温封止を行うためはんだ成分
の揮発汚染が少なく、そして、溶融はんだめっきによる
コート化を行うためはんだめっき厚さが均一となる, 等
その実際上の利益は大きく、例えば水晶振動子のパッケ
ージへの応用などが可能となり、斯界の技術進歩に対す
る寄与は顕著である。
【図1】図1(a) は、従来のリッドの取付けの模式的説
明図、図1(b) はその部分拡大図である。
明図、図1(b) はその部分拡大図である。
【図2】本発明にかかるはんだコートリッドの製造工程
の説明図である。
の説明図である。
【図3】本発明にかかるリッドを用いてパッケージを封
止する様子の説明図である。
止する様子の説明図である。
【図4】実施例の結果を示すグラフである。
【図5】実施例の結果を示すグラフである。
【図6】実施例の結果を示すグラフである。
【図7】実施例の結果を示すグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくともパッケージとの接合領域に溶
融はんだめっきをした、半導体装置のパッケージ用はん
だコートリッド。 - 【請求項2】 少なくともパッケージとの接合領域に溶
融はんだをめっきしたはんだコート材から構成され、ビ
ッカース硬度がコート化の前後で実質上変化しない前記
コート材を加工して製造したパッケージ用はんだコート
リッド。 - 【請求項3】 少なくともパッケージとの接合領域に溶
融はんだめっきをした、EPMA(WDX) の検出データで酸素
元素濃度が150CPS以下とはんだ表面の酸化度が少ないパ
ッケージ用はんだコートリッド。 - 【請求項4】 少なくともパッケージとの接合領域に溶
融はんだめっきをした、水晶振動子のパッケージ用はん
だコートリッド。 - 【請求項5】 金属または合金材にニッケル層を施した
母材の片面の少なくともパッケージとの接合領域に溶融
はんだめっきをした、パッケージ用はんだコートリッ
ド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11160939A JP2000349180A (ja) | 1999-06-08 | 1999-06-08 | はんだコートリッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11160939A JP2000349180A (ja) | 1999-06-08 | 1999-06-08 | はんだコートリッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000349180A true JP2000349180A (ja) | 2000-12-15 |
Family
ID=15725507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11160939A Pending JP2000349180A (ja) | 1999-06-08 | 1999-06-08 | はんだコートリッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000349180A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002359312A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-13 | Kinseki Ltd | 電子部品容器 |
CN110977361A (zh) * | 2019-12-26 | 2020-04-10 | 中国电子科技集团公司第五十八研究所 | 一种集成电路封装用的平行缝焊合金盖板及其制备方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5851543A (ja) * | 1981-09-24 | 1983-03-26 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
JPH09199622A (ja) * | 1996-01-18 | 1997-07-31 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 電子部品パッケージ用金属製リッド基板、金属製リッド及びその製造方法 |
JPH1167946A (ja) * | 1997-08-21 | 1999-03-09 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 電子部品パッケージ用金属製リッド基板、金属製リッド及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-06-08 JP JP11160939A patent/JP2000349180A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5851543A (ja) * | 1981-09-24 | 1983-03-26 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
JPH09199622A (ja) * | 1996-01-18 | 1997-07-31 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 電子部品パッケージ用金属製リッド基板、金属製リッド及びその製造方法 |
JPH1167946A (ja) * | 1997-08-21 | 1999-03-09 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 電子部品パッケージ用金属製リッド基板、金属製リッド及びその製造方法 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002359312A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-13 | Kinseki Ltd | 電子部品容器 |
JP4685274B2 (ja) * | 2001-05-31 | 2011-05-18 | 京セラキンセキ株式会社 | 電子部品容器 |
CN110977361A (zh) * | 2019-12-26 | 2020-04-10 | 中国电子科技集团公司第五十八研究所 | 一种集成电路封装用的平行缝焊合金盖板及其制备方法 |
CN110977361B (zh) * | 2019-12-26 | 2024-05-03 | 中国电子科技集团公司第五十八研究所 | 一种集成电路封装用的平行缝焊合金盖板及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3432988B2 (ja) | 電子部品パッケージ用金属製リッド基板、及び金属製リッドの製造方法 | |
JPH09275182A (ja) | 半導体装置用リ−ドフレ−ム | |
TWI381505B (zh) | 導線架與利用此導線架製造半導體封裝的方法 | |
JP3078846B2 (ja) | フラックスを使用しない部品の接点形成 | |
JP3929675B2 (ja) | 圧電振動子 | |
KR101038491B1 (ko) | 리드프레임 및 그 제조 방법 | |
JP2000349180A (ja) | はんだコートリッド | |
US5825086A (en) | Ceramic lid assembly for semiconductor packages | |
JP5310309B2 (ja) | はんだコートリッド | |
JP3861280B2 (ja) | 気密封止型電子部品 | |
JP4328462B2 (ja) | はんだコートリッド | |
KR900003472B1 (ko) | 전자부품의 도금방법 | |
JP3558129B2 (ja) | 気密封止型電子部品 | |
JP2696507B2 (ja) | 複合ろう材のろう付方法 | |
JP2001077222A (ja) | 小型セラミックパッケージ用クラッド化リッド | |
JP4933849B2 (ja) | 圧入型シリンダータイプ圧電振動子の気密端子、圧入型シリンダータイプ圧電振動子及び気密端子の製造方法 | |
JP2002094354A (ja) | 圧電振動子 | |
JPS603144A (ja) | 半導体パツケ−ジのリ−ド処理方法 | |
JP3409062B2 (ja) | セラミックスと金属との接合方法 | |
JP2005243873A (ja) | 蓋体およびこれを用いた電子装置 | |
JPH05283579A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
JPH1032447A (ja) | 圧入封止型の圧電振動子の製造方法 | |
JPH1197577A (ja) | 半導体装置用ステムの製造方法 | |
JP2001210399A (ja) | 圧入封止用気密端子 | |
JP2008103380A (ja) | 気密封止型電子部品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040316 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040517 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050816 |