JP2003151346A - 高分子電解質組成物及びその用途 - Google Patents

高分子電解質組成物及びその用途

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JP2003151346A
JP2003151346A JP2002145863A JP2002145863A JP2003151346A JP 2003151346 A JP2003151346 A JP 2003151346A JP 2002145863 A JP2002145863 A JP 2002145863A JP 2002145863 A JP2002145863 A JP 2002145863A JP 2003151346 A JP2003151346 A JP 2003151346A
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Japan
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carbon atoms
polymer electrolyte
group
alkyl group
phosphite
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Application number
JP2002145863A
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English (en)
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Yasumasa Hidaka
康昌 日高
Katsuhiko Iwasaki
克彦 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐ラジカル性に優れる高分子電解質組成物を
提供する。 【解決手段】 [1] 3価のリン系酸化防止剤を含有する
ことを特徴とする高分子電解質組成物。 [2] 3価のリ
ン系酸化防止剤が、下記の一般式(I)〜(VI)から選
ばれる少なくとも1種のリン系化合物であることを特徴
とする上記[1]記載の組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子電解質組成
物、中でも燃料電池用として好適に用いられる高分子電
解質組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高効率でクリーンなエネルギー変
換装置として、燃料電池が注目を集めている。中でも、
電解質としてプロトン伝導性を有する高分子電解質膜を
用いた固体高分子型燃料電池は、コンパクトな構造で高
出力が得られ、かつ簡単なシステムで運転できることか
ら、車両用等の移動用電源として注目されている。
【0003】固体高分子型燃料電池には固体高分子電解
質が用いられる。固体高分子電解質は、高分子鎖中にス
ルホン酸基やカルボン酸基等の電解質基を有する固体高
分子材料であり、電池隔膜の他に電気透析、拡散透析な
どの各種の用途に利用されている。
【0004】固体高分子型燃料電池は、プロトン伝導性
の固体高分子電解質膜の両面に一対の電極を設け、純水
素あるいは改質水素ガスを燃料ガスとして一方の電極
(燃料極)へ供給し、酸素ガスあるいは空気を酸化剤とし
て異なる電極(空気極)へ供給し、起電力を得るものであ
る。
【0005】ところでこの固体高分子型燃料電池におい
ては、電池反応によって固体高分子電解質膜と電極の界
面に形成された触媒層において過酸化物が生成し、生成
した過酸化物が拡散しながら過酸化物ラジカルとなって
高分子電解質を劣化させることが知られている。また高
分子電解質に耐ラジカル性を付与するためにフェノール
系化合物を含有せしめることも提案されている(例えば
特開2001‐118591号公報)。
【0006】しかしながら、フェノール系化合物を含有
せしめた高分子電解質組成物は、その耐ラジカル性が、
必ずしも十分満足し得るものではなく、より優れた耐ラ
ジカル性を示す高分子電解質組成物が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐ラ
ジカル性に優れる高分子電解質組成物を提供することに
ある。さらには、該高分子電解質組成物を用いてなるこ
とを特徴とする高分子電解質組成物膜、該高分子電解質
組成物膜を用いてなる燃料電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するべく鋭意研究を行った結果、3価のリン系酸
化防止剤という特定のリン系化合物を含有した高分子電
解質組成物が、優れた耐ラジカル性を示すことを見出す
とともに、該高分子電解質組成物は良好な成膜性を示
し、また多孔性支持膜との複合化も可能であることを見
出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、3価のリン系酸化防止
剤を含有することを特徴とする実用的に優れた高分子電
解質組成物を提供するものである。さらに本発明は、該
高分子電解質組成物を用いてなることを特徴とする高分
子電解質組成物膜、該高分子電解質組成物膜を用いてな
る燃料電池を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明の高分子電解質組成物は、3価のリン系酸
化防止剤を含有することを特徴とするものであるが、か
かる3価のリン系酸化防止剤としては、例えば、下記の
一般式(I)〜(VI)で示されるリン系化合物が挙げら
れる。中でも、一般式(I)〜(IV)で示されるリン系化
合物が好ましく使用される。3価のリン系酸化防止剤
は、2種以上含有することもできる。
【0011】 (式中、R1 、R2 、R4 及びR5 はそれぞれ独立に水
素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素数1
〜20のアルコキシ基を表し、R3 は水素原子又は炭素
原子数1〜8のアルキル基を表す。Xは単なる結合、硫
黄原子、−CHR −基 (Rは水素原子又は炭素数1
〜8のアルキル基を示す)又は炭素数2〜8のアルキレ
ン基を表す。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−
COR−基(Rは単なる結合又は炭素数1〜8のア
ルキレン基を、*は酸素側に結合していることを示
す。)を表す。Y、Zは、いずれか一方がヒドロキシル
基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、もう一方
が水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
【0012】 (式中、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原
子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜2
0のアルコキシ基を表す。)
【0013】 (式中、R、R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素
原子数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアル
コキシ基を表す。)
【0014】 (式中、R11、R12はそれぞれ独立に、炭素原子数
1〜20のアルキル基を表す。)
【0015】 (式中、R13、R14及びR15はそれぞれ独立に水
素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素数1
〜20のアルコキシ基を表す。)
【0016】 (式中、Bは単なる結合、硫黄原子、−CHR−基
(Rは炭素数1〜8のアルキル基を示す)又は炭素数2
〜8のアルキレンを表す。R16、R17はそれぞれ独
立に水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭
素数1〜20のアルコキシ基を表し、Eは炭素原子数1
〜20のアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。)
【0017】式(I)における置換基R1、R2、R4
びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜20
のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表
す。ここで、炭素原子数1〜20のアルキル基の代表例
としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロ
ピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、t-
ペンチル、i-オクチル、t-オクチル、2-エチルヘキシ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、シクロオクチル、1-メチルシクロペンチル、1-メチ
ルシクロヘキシル、1-メチル-4-i- プロピルシクロヘキ
シル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデ
シル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘ
プタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル等が
挙げられる。また、炭素数1〜20のアルコキシ基とし
ては、例えばアルキル部分が上記の炭素数1〜20のア
ルキルと同様のアルコキシ基等が挙げられる。
【0018】R1、R2、R4、R5は、炭素原子数1〜1
2のアルキル基であることが好ましい。その代表例とし
ては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピ
ル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、t-ペ
ンチル、i-オクチル、t-オクチル、2-エチルヘキシル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル、1-メチルシクロペンチル、1-メチルシク
ロヘキシル、1-メチル-4-i- プロピルシクロヘキシル等
が挙げられる。なかでも、R1、R4は、t-ブチル、t-ペ
ンチル、t-オクチル等のt-アルキル基、シクロヘキシ
ル、1-メチルシクロヘキシル基であることが好ましい。
2は、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-
ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、t-ペンチル
等の炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましく、
とりわけメチル、t-ブチル、t-ペンチルであることが好
ましい。R5は、水素原子、メチル、エチル、n-プロピ
ル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-
ブチル、t-ペンチル等の炭素数1〜5のアルキル基であ
ることが好ましい。
【0019】置換基R3は、水素原子又は炭素原子数1
〜8のアルキル基を表すが、炭素原子数1〜8のアルキ
ル基としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-
プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチ
ル、t-ペンチル、i-オクチル、t-オクチル、2-エチルヘ
キシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプ
チル、シクロオクチル、1-メチルシクロペンチル、1-メ
チルシクロヘキシルが挙げられる。 好ましくは水素原
子又はメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブ
チル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、t-ペンチルな
ど炭素原子数1〜5のアルキル基であり、とりわけ水素
原子又はメチル基であることが好ましい。
【0020】また置換基Xは、単なる結合、硫黄原子又
は炭素数1〜8のアルキルが置換していることもあるメ
チレン基又は炭素数2〜8のアルキレン基を表す。ここ
で、メチレン基に置換している炭素原子数1〜8のアル
キルとしては、前記と同様のアルキル基が挙げられる。
また、炭素数2〜8のアルキレン基の代表例としては、
例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、2,2-ジメチル-
1,3- プロピレン等が挙げられる。Xは、単なる結合、
メチレン基又はメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピ
ル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル等が置換したメチレ
ン基であることが好ましい。とりわけ単なる結合である
ことが好ましい。
【0021】また置換基Aは、炭素数2〜8のアルキレ
ン基又は*−COR−基(Rは単なる結合又は炭素
数1〜8のアルキレン基を、*は酸素側に結合している
ことを示す。)を表すが、炭素数2〜8のアルキレン基
であることがとりわけ好ましい。ここで、炭素数2〜8
のアルキレン基の代表例としては、例えば上記と同様の
アルキレン基が挙げられる。また*−COR−基にお
ける*は、カルボニルがホスファイトの酸素と結合して
いることを示す。Rにおける、炭素数1〜8のアルキ
レン基の代表例としては、例えばメチレン、エチレン、
プロピレン、ブチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレ
ン、オクタメチレン、2,2-ジメチル-1,3- プロピレン等
が挙げられる。Rとしては、単なる結合、エチレンな
どが好ましく用いられる。
【0022】Y、Zは、いずれか一方がヒドロキシル基
又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、もう一方が
水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。ここ
で、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のア
ルコキシ基としては、例えば前記と同様のアルキル基、
アルコキシ基が挙げられる。
【0023】式(I)で示されるリン系化合物の具体例
としては、例えば、2,4,8,10- テトラメチル-6-[3-(3-
メチル-4- ヒドロキシ-5- t-ブチルフェニル)プロポキ
シ]ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホスフェピン、2,
4,8,10- テトラエチル-6-[3-(3- メチル-4- ヒドロキシ
-5- t-ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,
3,2] ジオキサホスフェピン、2,4,8,10- テトラ-n-プロ
ピル-6-[3-(3- メチル-4- ヒドロキシ-5- t-ブチルフェ
ニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホ
スフェピン、2,4,8,10- テトラ-i-プロピル-6-[3-(3-
メチル-4- ヒドロキシ-5- t-ブチルフェニル)プロポキ
シ]ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホスフェピン、2,
4,8,10- テトラ-n-ブチル-6-[3-(3- メチル-4- ヒドロ
キシ-5- t-ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,
f][1,3,2] ジオキサホスフェピン、2,4,8,10- テトラ-
i-ブチル-6-[3-(3- メチル-4- ヒドロキシ-5- t-ブチル
フェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキ
サホスフェピン、2,4,8,10- テトラ-sec-ブチル-6-[3-
(3- メチル-4- ヒドロキシ-5- t-ブチルフェニル)プロ
ポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホスフェピ
ン、
【0024】2,4,8,10- テトラ-t- ブチル-6-[3-(3- メ
チル-4- ヒドロキシ-5- t-ブチルフェニル)プロポキシ]
ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホスフェピン、2,4,
8,10-テトラ-t-ペンチル-6-[3-(3- メチル-4- ヒドロキ
シ-5- t-ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f]
[1,3,2] ジオキサホスフェピン、2,4,8,10- テトラ-i-
オクチル-6-[3-(3- メチル-4- ヒドロキシ-5- t-ブチル
フェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキ
サホスフェピン、2,4,8,10- テトラ-t-オクチル-6-[3-
(3- メチル-4- ヒドロキシ-5- t-ブチルフェニル)プロ
ポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホスフェピ
ン、2,4,8,10- テトラ-2-エチルヘキシル-6-[3-(3- メ
チル-4- ヒドロキシ-5- t-ブチルフェニル)プロポキシ]
ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホスフェピン等が挙
げられる。なかでも、2,4,8,10- テトラ-t- ブチル-6-
[3-(3- メチル-4- ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)プ
ロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホスフェピ
ン、2,4,8,10- テトラ-t-ペンチル-6-[3-(3- メチル-4-
ヒドロキシ-5- t-ブチルフェニル)プロポキシ]ジベン
ゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホスフェピン、2,4,8,10-
テトラ-t-オクチル-6-[3-(3- メチル-4- ヒドロキシ-5-
t-ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,
2] ジオキサホスフェピン等が好ましく使用される。
【0025】また前記式(II)におけるR、R及び
は、それぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜20
のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表
す。ここで、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素数
1〜20のアルコキシ基の代表例としては、例えば前記
と同様なのアルキル基、アルコキシ基等が挙げられる。
、R及びRは、水素原子又は炭素原子数1〜8
のアルキル基であることが好ましい。ここで、炭素原子
数1〜8のアルキル基の代表例としては、例えばメチ
ル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブ
チル、sec-ブチル、t-ブチル、t-ペンチル、i-オクチ
ル、t-オクチル、2-エチルヘキシル等が挙げられる。
とりわけ、水素原子またはメチル、t-ブチル、t-ペンチ
ルであることが好ましい。
【0026】式(II)で示されるリン系化合物の具体例
としては、例えばトリス(2,4−ジ−メチルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−エチルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−n-プロピルフ
ェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−i-プロピ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−n-ブ
チルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−i-
ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−
sec-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−
ジ−t-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4
−ジ−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4
−ジ−t-ペンチルフェニル)ホスファイト、トリス
(2,4−ジ−i-オクチルフェニル)ホスファイト、ト
リス(2,4−ジ−t-オクチルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(2,4−ジ−2-エチルヘキシルフェニル)
ホスファイト、トリス(2,4,6−トリ−メチルフェ
ニル)ホスファイト、トリス(2,4,6−トリ−エチ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4,6−トリ
−n-プロピルフェニル)ホスファイト、
【0027】トリス(2,4,6−トリ−i-プロピルフ
ェニル)ホスファイト、トリス(2,4,6−トリ−i-
ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4,6−
トリ−sec-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス
(2,4,6−トリ−t-ブチルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(2,4,6−トリ−t-ペンチルフェニル)
ホスファイト、トリス(2,4,6−トリ−i-オクチル
フェニル)ホスファイト、トリス(2,4,6−トリ−
t-オクチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4,
6−トリ−2-エチルヘキシルフェニル)ホスファイト等
が挙げられる。なかでも、トリス(2,4−ジ−n-ブチ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−i-ブ
チルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−se
c-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ
−t-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−
ジ−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−
ジ−t-ペンチルフェニル)ホスファイト等が好ましく使
用される。
【0028】また、前記式(III)におけるR、R
10はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜20の
アルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表す。
及びR10は、水素原子又は炭素原子数1〜8のア
ルキル基であることが好ましい。ここで、炭素原子数1
〜8のアルキル基の代表例としては、例えばメチル、エ
チル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、
sec-ブチル、t-ブチル、t-ペンチル、i-オクチル、t-オ
クチル、2-エチルヘキシル等が挙げられる。とりわけ水
素原子またはメチル、t−ブチル、t−ペンチルである
ことが好ましい。
【0029】式(III)で示されるリン系化合物の具体
例としては、例えばテトラキス(2,4−ジ−メチルフ
ェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイ
ト、テトラキス(2,4−ジ−エチルフェニル)−4,
4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキス
(2,4−ジ−n-プロピルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ
−i-プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ
−ホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−n-ブチルフ
ェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイ
ト、テトラキス(2,4−ジ−i-ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−sec-ブチルフェニル)−4,4’−ビ
フェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−
ジ−ホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t-ペンチ
ルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナ
イト、テトラキス(2,4−ジ−i-オクチルフェニル)
−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラ
キス(2,4−ジ−t-オクチルフェニル)−4,4’−
ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキス(2,4
−ジ−2-エチルヘキシルフェニル)−4,4’−ビフェ
ニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキス(2,4,5−
トリ−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ
−ホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−エチル−5
−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホ
スホナイト、
【0030】テトラキス(2,4−ジ−n-プロピル−5
−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホ
スホナイト、テトラキス(2,4−ジ−i-プロピル−5
−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホ
スホナイト、テトラキス(2,4−ジ−n-ブチル−5−
メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホス
ホナイト、テトラキス(2,4−ジ−i-ブチル−5−メ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホ
ナイト、テトラキス(2,4−ジ−sec-ブチル−5−メ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホ
ナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホ
ナイト、テトラキス(2,4−ジ−t-ペンチル−5−メ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホ
ナイト、テトラキス(2,4−ジ−i-オクチル−5−メ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホ
ナイト、テトラキス(2,4−ジ−t-オクチル−5−メ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホ
ナイト、テトラキス(2,4−ジ−2-エチルヘキシル−
5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−
ホスホナイト、
【0031】テトラキス(2,4−ジメチル−5−エチ
ルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナ
イト、テトラキス(2,4,5−トリエチルフェニル)
−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラ
キス(2,4−ジ−n-プロピル−5−エチルフェニル)
−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラ
キス(2,4−ジ−i-プロピル−5−エチルフェニル)
−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラ
キス(2,4−ジ−n-ブチル−5−エチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−i-ブチル−5−エチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−sec-ブチル−5−エチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−t−ブチル−5−エチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−t-ペンチル−5−エチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−i-オクチル−5−エチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−t-オクチル−5−エチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−2-エチルヘキシル−5−エチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト等が
挙げられる。
【0032】なかでも、テトラキス(2,4−ジ−n-ブ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホ
ナイト、テトラキス(2,4−ジ−i-ブチルフェニル)
−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラ
キス(2,4−ジ−sec-ブチルフェニル)−4,4’−
ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン
−ジ−ホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t-ペン
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホ
ナイト、テトラキス(2,4−ジ−i-オクチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テ
トラキス(2,4−ジ−t-オクチルフェニル)−4,
4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキス
(2,4−ジ−n-ブチル−5−メチルフェニル)−4,
4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキス
(2,4−ジ−i-ブチル−5−メチルフェニル)−4,
4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキス
(2,4−ジ−sec-ブチル−5−メチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−t-ペンチル−5−メチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−i-オクチル−5−メチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−t-オクチル−5−メチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト等が好まし
く使用される。
【0033】また前記式(IV)におけるR11、R12
は、それぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基を
表す。ここで、炭素原子数1〜20のアルキル基の代表
例としては、例えば前記と同様なアルキル基等が挙げら
れる。なかでもt-オクチル、2-エチルヘキシル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、オクタデシル、ノナデシル、イコシルであることが
好ましい。
【0034】式(IV)で示されるリン系化合物の具体例
としては、例えばジ−メチルペンタエリトリトールジホ
スファイト、ジ−エチルペンタエリトリトールジホスフ
ァイト、ジ−n-プロピルペンタエリトリトールジホスフ
ァイト、ジ−i-プロピルペンタエリトリトールジホスフ
ァイト、ジ−n-ブチルペンタエリトリトールジホスファ
イト、ジ−i-ブチルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−sec-ブチルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−t-ブチルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−t-ペンチルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−i-オクチルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−t-オクチルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−2-エチルヘキシルペンタエリトリトールジホス
ファイト、ジ−ノニルペンタエリトリトールジホスファ
イト、ジ−デシルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−ウンデシルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−ドデシルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−トリデシルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−テトラデシルペンタエリトリトールジホスファ
イト、ジ−ペンタデシルペンタエリトリトールジホスフ
ァイト、ジ−ヘキサデシルペンタエリトリトールジホス
ファイト、ジ−ヘプタデシルペンタエリトリトールジホ
スファイト、ジ−オクタデシルペンタエリトリトールジ
ホスファイト、
【0035】ジ−ノナデシルペンタエリトリトールジホ
スファイト、ジ−イコシルペンタエリトリトールジホス
ファイト、ジ−シクロペンチルペンタエリトリトールジ
ホスファイト、ジ−シクロヘキシルペンタエリトリトー
ルジホスファイト、ジ−シクロヘプチルペンタエリトリ
トールジホスファイト、ジ−シクロオクチルペンタエリ
トリトールジホスファイト等が挙げられる。なかでも、
ジ−テトラデシルペンタエリトリトールジホスファイ
ト、ジ−ペンタデシルペンタエリトリトールジホスファ
イト、ジ−ヘキサデシルペンタエリトリトールジホスフ
ァイト、ジ−ヘプタデシルペンタエリトリトールジホス
ファイト、ジ−オクタデシルペンタエリトリトールジホ
スファイト、ジ−ノナデシルペンタエリトリトールジホ
スファイト、ジ−イコシルペンタエリトリトールジホス
ファイト等が好ましく使用される。
【0036】前記式(V)において、R13、R14
びR15は、それぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜
20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を
表す。ここで、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素
数1〜20のアルコキシ基賭しては、例えば前記と同様
なアルキル基、アルコキシ基等が挙げられる。
【0037】R13、R14及びR15は、水素原子又
は炭素原子数1〜8のアルキル基であることが好まし
い。ここで、炭素原子数1〜8のアルキル基の代表例と
しては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピ
ル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、t-ペ
ンチル、i-オクチル、t-オクチル、2-エチルヘキシル等
が挙げられる。なかでも、水素原子またはメチル、t−
ブチル、t−ペンチルであることが好ましい。
【0038】式(V)で示されるリン系化合物の具体例
としては、例えばビス(2,4,6−トリメチルフェニ
ル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス
(2,6−ジ−エチル−4−メチルフェニル)ペンタエ
リスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−
n-プロピル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトー
ル−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−i-プロピル
−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホ
スファイト、ビス(2,6−ジ−n-ブチル−4−メチル
フェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、
ビス(2,6−ジ−i-ブチル−4−メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6
−ジ−sec-ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリス
リトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−
ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ペンチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホス
ファイト、ビス(2,6−ジ−i-オクチル−4−メチル
フェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、
ビス(2,6−ジ−t-オクチル−4−メチルフェニル)
ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,
6−ジ−2-エチルヘキシル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−
ホスファイト、
【0039】ビス(2,4−ジ−メチルフェニル)ペン
タエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−
ジ−エチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホス
ファイト、ビス(2,4−ジ−n-プロピルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4
−ジ−i-プロピルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ
−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−n-ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス
(2,4−ジ−i-ブチルフェニル)ペンタエリスリトー
ル−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−sec-ブチル
フェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−
ペンチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスフ
ァイト、ビス(2,4−ジ−i-オクチルフェニル)ペン
タエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−
ジ−t-オクチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−
ホスファイト、ビス(2,4−ジ−2-エチルヘキシルフ
ェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト等が
挙げられる。
【0040】なかでも、ビス(2,6−ジ−n-ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホス
ファイト、ビス(2,6−ジ−i-ブチル−4−メチルフ
ェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビ
ス(2,6−ジ−sec-ブチル−4−メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリス
リトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−
ペンチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−i-オクチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホス
ファイト、ビス(2,6−ジ−t-オクチル−4−メチル
フェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトール−ジ−ホスファイト等が好ましく使用される。
【0041】また前記式(VI)におけるBは、単なる結
合、硫黄原子、−CHR−基 (R は炭素数1〜8の
アルキル基を示す)又は炭素数1〜8のアルキレンを表
す。R16、R17はそれぞれ独立に水素原子、炭素原
子数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコ
キシ基を表し、Eは炭素原子数1〜20のアルコキシ基
又はハロゲン原子を表す。ここで、炭素数1〜8のアル
キル基、炭素数1〜8のアルキレン、炭素原子数1〜2
0のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基は、そ
れぞれ前記と同様なものが挙げられる。ハロゲン原子と
しては、例えば、フッ素、塩素、臭素、沃素等が挙げら
れる。
【0042】Bは単なる結合、メチレン又は炭素数1〜
8のアルキルが置換したメチレンであることが好まし
い。とりわけメチレン基であることが好ましい。
【0043】R16、R17は、水素原子又は炭素原子
数1〜8のアルキル基であることが好ましい。ここで、
炭素原子数1〜8のアルキル基の代表例としては、例え
ばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチ
ル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、t-ペンチル、i-
オクチル、t-オクチル、2-エチルヘキシル等が挙げられ
る。なかでもt−ブチル、t-ペンチルであることが好ま
しい。
【0044】Eは炭素原子数4〜20のアルコキシ基又
はフッ素原子であることが好ましい。ここで、炭素原子
数4〜20のアルコキシ基の代表例としては、例えばア
ルキル部分が、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブ
チル、t-ペンチル、i-オクチル、t-オクチル、2-エチル
ヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘ
プチル、シクロオクチル、1−メチルシクロペンチル、
1−メチルシクロヘキル、1−メチル−4−i−プロピ
ルシクロヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデ
シル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキ
サデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、
イコシル等であるアルコキシが挙げられる。なかでもア
ルキル部分が、t-オクチル、2-エチルヘキシル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチ
ル等であるアルコキシやフッソ原子であることがより好
ましい。
【0045】式(VI)で示されるリン系化合物の具体例
としては、例えば2,2’−メチレンビス(4,6−ジ
−メチルフェニル)−(2−エチルヘキシル)ホスファ
イト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−エチルフ
ェニル)−(2−エチルヘキシル)ホスファイト、2,
2’−メチレンビス(4,6−ジ−n-プロピルフェニ
ル)−(2−エチルヘキシル)ホスファイト、2,2’
−メチレンビス(4,6−ジ−i-プロピルフェニル)−
(2−エチルヘキシル)ホスファイト、2,2’−メチ
レンビス(4,6−ジ−n-ブチルフェニル)−(2−エ
チルヘキシル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス
(4,6−ジ−i-ブチルフェニル)−(2−エチルヘキ
シル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6
−ジ−sec-ブチルフェニル)−(2−エチルヘキシル)
ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェニル)−(2−エチルヘキシル)ホスフ
ァイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t-ペン
チルフェニル)−(2−エチルヘキシル)ホスファイ
ト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−i-オクチル
フェニル)−(2−エチルヘキシル)ホスファイト、
2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t-オクチルフェ
ニル)−(2−エチルヘキシル)ホスファイト、
【0046】2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t
−ブチルフェニル)メチルホスファイト、2,2’−メ
チレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)エチル
ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェニル)-n-プロピルホスファイト、2,
2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)-i-ブチルホスファイト、2,2’−メチレンビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)-sec-ブチルホス
ファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−
ブチルフェニル)-t-ブチルホスファイト、2,2’−
メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)-t-
ペンチルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,
6−ジ−t−ブチルフェニル)-ノニルホスファイト、
2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェ
ニル)デシルホスファイト、2,2’−メチレンビス
(4,6−ジ−メチルフェニル)フッ化ホスフィナイ
ト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−エチルフェ
ニル)フッ化ホスフィナイト、2,2’−メチレンビス
(4,6−ジ−n-プロピルフェニル)フッ化ホスフィナ
イト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−i-プロピ
ルフェニル)フッ化ホスフィナイト、2,2’−メチレ
ンビス(4,6−ジ−n-ブチルフェニル)フッ化ホスフ
ィナイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−i-ブ
チルフェニル)フッ化ホスフィナイト、2,2’−メチ
レンビス(4,6−ジ−sec-ブチルフェニル)フッ化ホ
スフィナイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェニル)フッ化ホスフィナイト、2,2’
−メチレンビス(4,6−ジ−t-ペンチルフェニル)フ
ッ化ホスフィナイト、2,2’−メチレンビス(4,6
−ジ−i-オクチルフェニル)フッ化ホスフィナイト、
2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t-オクチルフェ
ニル)フッ化ホスフィナイト等が挙げられる。
【0047】なかでも、2,2’−メチレンビス(4,
6−ジ−n-プロピルフェニル)−(2−エチルヘキシ
ル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−
ジ−i-プロピルフェニル)−(2−エチルヘキシル)ホ
スファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−n-
ブチルフェニル)−(2−エチルヘキシル)ホスファイ
ト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−i-ブチルフ
ェニル)−(2−エチルヘキシル)ホスファイト、2,
2’−メチレンビス(4,6−ジ−sec-ブチルフェニ
ル)−(2−エチルヘキシル)ホスファイト、2,2’
−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−
(2−エチルヘキシル)ホスファイト、2,2’−メチ
レンビス(4,6−ジ−t-ペンチルフェニル)−(2−
エチルヘキシル)ホスファイト、2,2’−メチレンビ
ス(4,6−ジ−i-オクチルフェニル)−(2−エチル
ヘキシル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス
(4,6−ジ−t-オクチルフェニル)−(2−エチルヘ
キシル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,
6−ジ−t−ブチルフェニル)-n-プロピルホスファイ
ト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチル
フェニル)-i-ブチルホスファイト、2,2’−メチレ
ンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)-sec-ブチ
ルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ
−t−ブチルフェニル)-t-ブチルホスファイト、2,
2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)-t-ペンチルホスファイト、2,2’−メチレンビ
ス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)-ノニルホスフ
ァイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブ
チルフェニル)デシルホスファイト、2,2’−メチレ
ンビス(4,6−ジ−n-プロピルフェニル)フッ化ホス
フィナイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−i-
プロピルフェニル)フッ化ホスフィナイト、2,2’−
メチレンビス(4,6−ジ−n-ブチルフェニル)フッ化
ホスフィナイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ
−i-ブチルフェニル)フッ化ホスフィナイト、2,2’
−メチレンビス(4,6−ジ−sec-ブチルフェニル)フ
ッ化ホスフィナイト、2,2’−メチレンビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェニル)フッ化ホスフィナイト、
2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t-ペンチルフェ
ニル)フッ化ホスフィナイト、2,2’−メチレンビス
(4,6−ジ−i-オクチルフェニル)フッ化ホスフィナ
イト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t-オクチ
ルフェニル)フッ化ホスフィナイト等が好ましく使用さ
れる。
【0048】本発明の高分子電解質組成物は、上記のよ
うな3価のリン系酸化防止剤を含有することを特徴とす
るものであるが、高分子電解質としては、特に制限は無
いが、例えば(A)主鎖が脂肪族炭化水素からなる高分
子にスルホン酸基および/またはホスホン酸基を導入し
た高分子電解質;(B)主鎖が、一部の水素原子がフッ
素で置換された脂肪族炭化水素からなる高分子にスルホ
ン酸基および/またはホスホン酸基を導入した高分子電
解質;(C)主鎖が芳香環を有する高分子にスルホン酸
基および/またはホスホン酸基を導入した高分子電解
質;(D)主鎖に実質的に炭素原子を含まないポリシロ
キサン、ポリフォスファゼンなどの高分子に、スルホン
酸基および/またはホスホン酸基を導入した高分子電解
質;(E)(A)〜(D)のスルホン酸基および/また
はホスホン酸基導入前の高分子を構成する繰り返し単位
から選ばれるいずれか2種以上の繰り返し単位からなる
共重合体にスルホン酸基および/またはホスホン酸基を
導入した高分子電解質等が挙げられる。ここに「高分子
にスルホン酸基および/またはホスホン酸基を導入し
た」とは、「高分子骨格にスルホン酸基および/またはホ
スホン酸基を導入した」ことを意味する。 耐熱性の観
点からは、(C)であることが好ましい。
【0049】上記(A)の高分子電解質としては、例え
ば、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、
ポリ(α−メチルスチレン)スルホン酸、等が挙げられ
る。
【0050】また上記(B)の高分子電解質としては、
炭化フッ素系ビニルモノマと炭化水素系ビニルモノマと
の共重合によって作られた主鎖と、スルホン酸基を有す
る炭化水素系側鎖とから構成されるスルホン酸型ポリス
チレン−グラフト−エチレン−テトラフルオロエチレン
共重合体(ETFE、例えば特開平9−102322号
公報)や、炭化フッ素系ビニルモノマと炭化水素系ビニ
ルモノマとの共重合によって作られた膜に、α,β,β
-トリフルオロスチレンをグラフト重合させ、これにス
ルホン酸基を導入して固体高分子電解質膜とした、スル
ホン酸型ポリ(トリフルオロスチレン)−グラフト−ET
FE膜(例えば、米国特許第4,012,303号及び
米国特許第4,605,685号)等が挙げられる。
【0051】上記(C)の高分子電解質としては、主鎖
が酸素原子等のヘテロ原子で中断されているものであっ
てもよく、例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ(アリーレン・
エーテル)、ポリフォスファゼン、ポリイミド、ポリ
(4-フェノキシベンゾイル-1,4-フェニレン)、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリフェニルキノキサレン等の単
独重合体のそれぞれにスルホン酸基が導入されたもの、
アリールスルホン化ポリベンズイミダゾール、アルキル
スルホン化ポリベンズイミダゾール、アルキルホスホン
化ポリベンズイミダゾール(例えば、特開平9−110
982)、ホスホン化ポリ(フェニレンエーテル)(例
えば、J. Appl. Polym. Sci., 18, 1969 (1974) )等が
挙げられる。
【0052】また上記(D)の高分子電解質としては例
えば、Polymer Prep., 41, No.1, 70 (2000) に記載
の、ホスホン酸基を有するポリシロキサン等が挙げられ
る。上記(E)の高分子電解質としては、ランダム共重
合体にスルホン酸基および/またはホスホン酸基が導入
されたものでも、交互共重合体にスルホン酸基および/
またはホスホン酸基が導入されたものでも、ブロック共
重合体にスルホン酸基および/またはホスホン酸基が導
入されたものでもよい。ランダム共重合体にスルホン酸
基が導入されたものとしては、例えば、スルホン化ポリ
エーテルスルホン-ジヒドロキシビフェニル共重合体が
挙げられる(例えば、特開平11−116679号公
報。)
【0053】スルホン酸基および/またはホスホン酸基
を持つブロックの具体例としては、例えば、ポリスチレ
ン、ポリ(α―メチルスチレン)、ポリ(アリルフェニ
ルエーテル)、ポリ(フェニルグリシジルエーテル)、
ポリ(フェニレンエーテル)、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリ(フェニレン)、ポリ(アニリン)、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルスルホン、ポ
リスルホン、ポリ(フェニルメチルシロキサン)、ポリ
(ジフェニルシロキサン)、ポリ(フェニルメチルフォ
スファゼン)、ポリ(ジフェニルフォスファゼン)、エ
ポキシ樹脂等を有するブロックのそれぞれにスルホン酸
基および/またはホスホン酸基が導入されたブロックが
挙げられる。
【0054】本発明の高分子電解質組成物は、上記のよ
うな3価のリン系酸化防止剤を上記のような高分子電解
質に含有せしめてなるものであるが、その量は、高分子
電解質に対して、通常0.1〜30重量%、好ましくは
1〜20重量%である。3価のリン系酸化防止剤の含有
量が小さすぎると、3価のリン系酸化防止剤を添加する
事による、高分子電解質組成物膜の耐酸化性向上の効果
が小さくなり好ましくなく、3価のリン系酸化防止剤の
含有量が大きすぎると、均一な高分子電解質組成物膜と
ならない事があり好ましくない。含有せしめる方法は、
特に制限はなく、例えば、3価のリン系酸化防止剤を高
分子電解質の溶液中に溶解させた後、溶媒を除去する方
法であっても良いし、3価のリン系酸化防止剤をあらか
じめ溶媒中に溶解あるいは分散させた状態で高分子電解
質の溶液と混合した後、溶媒を除去する方法であっても
良い。
【0055】また、本発明の電解質組成物を製造する際
に、通常の高分子に使用される可塑剤、安定剤、離型剤
などの添加剤を本発明の目的に反しない範囲内で含有さ
せることもできる。また、本発明の電解質組成物を製造
する際あるいは本発明の電解質組成物を製膜等の加工・
成形する際に、分子間架橋構造を本発明の目的に反しな
い範囲内で導入できる。ここでいう分子間架橋構造と
は、高分子鎖間が互いに化学結合により結び付けられて
いる事を指し、電子線や放射線、紫外線等の線源を電解
質組成物に照射することにより導入し得る。その際に
は、公知の架橋剤を適宜用いることができる。本発明に
用いる3価のリン系酸化防止剤以外の酸化防止剤を、さ
らに含有させることもできる。
【0056】本発明の高分子電解質組成物を燃料電池に
適用する際には、膜の状態とする事が好ましい。本発明
の高分子電解質組成物を高分子電解質組成物膜へ転化す
る方法に特に制限はないが、溶液状態より製膜する方法
(溶液キャスト法)が好ましい。具体的には、3価のリ
ン系酸化防止剤と高分子電解質とを適当な溶媒に溶解
し、その溶液をガラス板上に流延塗布し、溶媒を除去す
ることにより高分子電解質組成物膜が作成される。製膜
に用いる溶媒は、高分子電解質を溶解可能であり、その
後に除去し得るものであるならば特に制限はなく、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキ
シド等の非プロトン性極性溶媒、あるいはジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベ
ンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、メタノー
ル、エタノール、プロパノール等のアルコール類、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル
等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルが好適
に用いられる。これらは単独で用いることもできるが、
必要に応じて2種以上の溶媒を混合して用いることもで
きる。中でも、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド
がポリマーの溶解性が高く好ましい。
【0057】本発明の高分子電解質組成物を燃料電池に
使用する際には、高分子電解質組成物を支持体と複合化
する事により得られる高分子電解質組成物複合膜を用い
ることもできる。ここで、支持体は、高分子電解質組成
物を含浸する母材となるものであり、主に高分子電解質
組成物の強度や柔軟性、耐久性のさらなる向上のために
使用される。そのため、上記使用目的を満たすものであ
れば、フィブリル形状や多孔膜形状等、その形状や材質
によらず用いることができるが、固体高分子電解質型燃
料電池の隔膜として良好に使用することを念頭に置いた
場合、多孔膜を用いる事が非常に有効である。
【0058】該目的に用いられる多孔膜の形状としては
膜厚が通常1〜100μm、好ましくは3〜30μm、
さらに好ましくは5〜20μm、孔径は通常0.01〜
10μm、好ましくは0.02〜7μm、空隙率は通常
20〜98%、好ましくは30〜95%である。多孔性
支持膜の膜厚が薄すぎると複合化後の強度補強の効果あ
るいは、柔軟性や耐久性を付与するといった補強効果が
不十分となり、ガス漏れ(クロスリーク)が発生しやす
くなる。また膜厚が厚すぎると電気抵抗が高くなり、得
られた複合膜が固体高分子型燃料電池の隔膜として好ま
しくない。孔径が小さすぎると高分子固体電解質組成物
の含浸が非常に困難となり、大きすぎると高分子固体電
解質組成物への補強効果が弱くなる傾向にある。空隙率
が小さすぎると固体電解質組成物膜としての抵抗が大き
くなり、大きすぎると一般に多孔膜自体の強度が弱くな
り補強効果が減少する。また、多孔性支持膜の材質とし
ては、耐熱性の観点や、物理的強度の補強効果を鑑みれ
ば、脂肪族系高分子または、含フッ素高分子が好まし
い。
【0059】好適に使用できる脂肪族系高分子としては
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。なおここで言うポリエチレンはポリエチレンの
結晶構造を有するエチレン系のポリマーであり、例えば
エチレンと他のモノマーとの共重合体をも含み、具体的
には直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)と称され
るエチレンとα−オレフィンとの共重合体などを含む。
またここでいうポリプロピレンはポリプロピレンの結晶
構造を有するプロピレン系のポリマーであり、一般に使
用されているプロピレン系ブロック共重合体、ランダム
共重合体など(これらはエチレンや1−ブテンなどとの
共重合体である)を含むものである。
【0060】また、含フッ素高分子とは、分子内に炭素
−フッ素結合を少なくとも1個有する公知の熱可塑性樹
脂が使用される。通常は、脂肪族系高分子の水素原子の
すべてまたは大部分がフッ素原子によって置換された構
造のものが好適に使用される。
【0061】好適に使用できるフッ素系樹脂を例示すれ
ば、ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ(テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン)、ポ
リ(テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルエ
ーテル)、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。このうち、本発明で
は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(テトラフルオ
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン)が好ましく、
特にポリテトラフルオロエチレンが好ましい。また、こ
れらのフッ素系樹脂は、機械的強度の良好さから平均分
子量が10万以上のものが好ましい。
【0062】本発明の高分子電解質組成物からなる膜、
あるいは複合膜を燃料電池に使用する場合、膜の厚みに
特に制限はないが、3〜200μmが好ましく、4〜1
00μmがより好ましく、5〜50μmがさらに好まし
い。膜厚が薄すぎると膜強度が低下する傾向にあり、膜
厚が厚すぎると電気抵抗が高くなり、固体高分子型燃料
電池の隔膜として好ましくない。膜厚は、高分子電解質
組成物溶液濃度あるいは、高分子電解質組成物溶液の塗
工量、多孔性支持膜の厚み、多孔性支持膜への塗布厚を
適切に選択することにより制御できる。
【0063】次に本発明の燃料電池について説明する。
本発明の燃料電池は、本発明の高分子電解質組成物を用
いて得られる膜を使用するものであり、上記膜の両面
に、触媒および集電体としての導電性物質を接合するこ
とにより製造することができる。該触媒としては、水素
または酸素との酸化還元反応を活性化できるものであれ
ば特に制限はなく、公知のものを用いることができる
が、白金の微粒子を用いることが好ましい。白金の微粒
子は活性炭や黒鉛などの粒子状または繊維状のカーボン
に担持されて用いることが好ましい。集電体としての導
電性物質に関しても公知の材料を用いることができる
が、多孔質性のカーボン織布またはカーボンペーパー
が、原料ガスを触媒へ効率的に輸送するために好まし
い。多孔質性のカーボン織布またはカーボンペーパーに
白金微粒子または白金微粒子を担持したカーボンを接合
させる方法、およびそれを高分子電解質組成物フィルム
と接合させる方法については、例えば、J. Elec
trochem.Soc.: Electrochem
ical Science and Technolo
gy, 1988, 135(9), 2209 に記
載されている方法等の公知の方法を用いることができ
る。
【0064】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものでは
ない。
【0065】製造例1 [高分子電解質(P1)] 無水塩化第一銅と2−メチルベンズイミダゾールをトル
エン中で大気下室温にて15分攪拌した。これに2−フ
ェニルフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル
とトルエンを加え、酸素雰囲気下50℃で10時間攪拌
した後、塩酸を含むメタノール中に注いでポリマーを析
出させ、ろ過、乾燥してポリ(2−フェニルフェニレン
エーテル)を得た。次に共沸蒸留装置を備えたフラスコ
に、スミカエクセルPES5003P(住友化学工業
製、水酸基末端ポリエーテルスルホン)、上記の方法で
合成したポリ(2−フェニルフェニレンエーテル)、炭
酸カリウム、N,N−ジメチルアセトアミド(以下DM
Acと呼ぶ)及びトルエンを加え、加熱攪拌してトルエ
ンと水の共沸条件下にて脱水し、トルエンを蒸留除去し
た後、4,4−ジフルオロベンゾフェノンを添加し、1
60℃にて10時間加熱攪拌した。反応液を大量の塩酸
酸性メタノールに滴下し、得られた沈殿物をろ過回収
し、乾燥して、ブロック共重合体を得た。得られたブロ
ック共重合体を98%硫酸中室温下にて攪拌して溶解さ
せることによりスルホン化した後、氷水中に滴下して析
出させ、ろ過回収、洗浄、乾燥してスルホン化したブロ
ック共重合体を得た。以下、概高分子電解質を(P1)
と略記する。
【0066】製造例2 [高分子電解質(P2)] 4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’
−ジヒドロキシビフェニル、および4,4’−ジクロロ
ジフェニルスルホンを7:3:10のモル比で、炭酸カ
リウム共存下にジフェニルスルホンを溶媒として200
〜290℃の温度で重縮合した。得られたポリマーを濃
硫酸によりスルホン化して、ビフェニルユニットにスル
ホン酸基が導入されたランダム共重合体を得た。以下、
概高分子電解質を(P2)と略記する。
【0067】供試酸化防止剤 S−1:2,4,8,10- テトラ-t- ブチル-6-[3-(3- メチル
-4- ヒドロキシ-5- t-ブチルフェニル)プロポキシ]ジベ
ンゾ[d,f][1,3,2] ジオキサホスフェピン。住友化学
工業(株)社製。商品名:スミライザー GP。 S−2:トリス(2,4−ジ−t-ブチルフェニル)ホス
ファイト。住友化学工業(株)社製。商品名:スミライ
ザー P−16。 S−3:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト。ク
ラリアント社製、商品名:サンドスタブ P−EPQ。 S−4:ジ−オクタデシルペンタエリトリトールジホス
ファイト。旭電化工業(株)社製。商品名:アデカスタ
ブ PEP−8。 S−5:ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト。旭
電化工業(株)社製。商品名:アデカスタブPEP−3
6。 S−6:ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペン
タエリスリトール−ジ−ホスファイト。GEスペシャリ
ティケミカルズ社製。商品名:ウルトラノックス 62
6。 S−7:2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブ
チルフェニル)−(2−エチルヘキシル)ホスファイ
ト。旭電化工業(株)社製。商品名:アデカスタブ H
P−10。 S−8:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メ
チルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホ
ナイト。吉冨ファインケミカル(株)社製。商品名:G
SYP−101。 O−1:4,4’−ブチリデンビス(2−t−ブチル−
5−メチルフェノール)。住友化学工業(株)社製。商
品名:スミライザー BBM−S。
【0068】耐ラジカル性評価 3%の過酸化水素と0.25ppmの塩化第一鉄(Fe2+ 0.11pp
m)を含む90℃の水溶液中にそれぞれの高分子電解質
膜を浸漬し、20分経過後の膜の重量変化を測定するこ
とにより耐ラジカル性の評価を行った。重量維持率(%)
は、浸漬20分経過後の膜の重量を浸漬前の重量で除し
た値×100(%)で示している。
【0069】プロトン伝導度測定 プロトン伝導度測定は、恒湿高温槽中80℃、90%R
Hの条件下で、SI1260型高性能インピーダンス・
ゲイン/フェースアナライザ(IMPEDANCE/GAIN-PHASE A
NALYZER、solartoron社製)及び1287型ポテンショ
スタット(ELECTROCHEMICAL INTERFACE、solartoron社
製)を用いて、交流インピーダンス法で測定した。単位
はS/cmである。
【0070】燃料電池特性評価 高分子電解質膜の両面に、繊維状のカーボンに担持され
た白金触媒と集電体としての多孔質性のカーボン織布を
接合した。該ユニットの一面に加湿酸素ガス、他面に加
湿水素ガスを流し、該接合体の発電特性を測定した。
【0071】実施例1〜8 [高分子電解質(P1)と3価のリン系酸化防止剤から
なる高分子電解質膜の製造]1.425gのP1と、
0.075gの3価のリン系酸化防止剤と、9.075
gのDMAcとを良く混合して溶液を作成し、ガラス板
上に塗り広げた。常圧下で溶媒を乾燥させ、目的とする
高分子電解質膜を得た。いずれの高分子膜も外観は均質
であった。耐ラジカル性評価を行った結果を表1に示し
た。
【0072】比較例1 [高分子電解質(P1)のみからなる高分子電解質膜の
製造]酸化防止剤を加えない事以外は、実施例1〜8と
同様にして高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解
質膜外観は均質であった。耐ラジカル性評価を行った結
果を表1に示した。
【0073】比較例2 [高分子電解質(P1)とフェノール系酸化防止剤から
なる高分子電解質膜の製造]3価のリン系酸化防止剤の
代わりにフェノール系酸化防止剤を用いた以外は、実施
例1〜8と同様にして高分子電解質膜を得た。得られた
高分子電解質膜外観は均質であった。耐ラジカル性評価
を行った結果を表1に示した。
【0074】
【表1】
【0075】実施例9 [高分子電解質(P1)と3価のリン系酸化防止剤から
なる高分子電解質と、ポリテトラフルオロエチレン製多
孔支持膜とを複合化してなる高分子電解質膜の製造]多
孔膜としてポリテトラフルオロエチレン製多孔膜(膜厚
15μm、空隙率90%、孔径3.0μm)を用いた。
該多孔膜をガラス板上に固定した。1.425gのP1
と、0.075gの実施例3で用いた3価のリン系酸化
防止剤と、9.075gのDMAcとを良く混合して溶
液を作成し、該多孔膜上に均一に塗り広げた。この時、
テフロン(R)多孔膜に上記溶液が浸透し、背面のガラス
板上に到達する事によって、不透明であるテフロン(R)
多孔膜が透明に観察された。80℃にて常圧乾燥した。
その後イオン交換水で洗浄することによって目的とする
高分子電解質膜を得た。耐ラジカル性評価を行った結果
を表2に示した。
【0076】実施例10 [高分子電解質(P1)と、3価のリン系酸化防止剤か
らなる高分子電解質とポリエチレン製多孔支持膜とを複
合化してなる高分子電解質膜の製造]多孔膜としてポリ
エチレン製多孔膜(膜厚9μm、空隙率36%、孔径
0.04μm)を用いた。該多孔膜をガラス板上に固定
した。1.425gのP1と、0.075gの実施例3
で用いた3価のリン系酸化防止剤と、9.075gのD
MAcとを良く混合して溶液を作成し、該多孔膜上に均
一に塗り広げた。この時、ポリエチレン多孔膜に上記溶
液が浸透し、背面のガラス板上に到達する事によって、
不透明であるポリエチレン多孔膜が透明に観察された。
80℃にて常圧乾燥した。その後イオン交換水で洗浄す
ることによって目的とする高分子電解質膜を得た。耐ラ
ジカル性評価を行った結果を表2に示した。
【0077】比較例3 [高分子電解質(P1)とポリテトラフルオロエチレン
製多孔支持膜とを複合化してなる高分子電解質膜の製
造]酸化防止剤を用いない以外は、実施例9と同様にし
て高分子電解質膜を得た。耐ラジカル性評価を行った結
果を表2に示した。
【0078】比較例4 [高分子電解質(P1)とポリエチレン製多孔支持膜と
を複合化してなる高分子電解質膜の製造]酸化防止剤を
用いない以外は、実施例10と同様にして高分子電解質
膜を得た。耐ラジカル性評価を行った結果を表2に示し
た。
【0079】
【表2】
【0080】実施例11 [高分子電解質(P2)と3価のリン系酸化防止剤から
なる高分子電解質膜の製造]1.425gのP2と、
0.075gの実施例3で用いた3価のリン系酸化防止
剤と、9.075gのDMAcとを良く混合して溶液を
作成し、ガラス板上に塗り広げた。常圧下で溶媒を乾燥
させ、目的とする高分子電解質膜を得た。耐ラジカル性
評価を行った結果を表3に示した。
【0081】比較例5 [高分子電解質(P2)のみからなる高分子電解質膜の
製造]酸化防止剤を加えない事以外は、実施例11と同
様にして高分子電解質膜を得た。耐ラジカル性評価を行
った結果を表3に示した。
【0082】
【表3】
【0083】実施例3、実施例9並びに比較例1の高分
子電解質膜に関し、プロトン伝導度および燃料電池特性
評価(作動、停止操作を1週間繰り返した)を行った。
結果を表4に示した。
【0084】表4
【0085】
【発明の効果】本発明の高分子電解質組成物は、3価の
リン系酸化防止剤という特定のリン系化合物を含有する
ことにより、優れた耐ラジカル性を示す。また燃料電池
の隔膜として、該高分子電解質組成物から得られる膜を
用いることにより、耐久性に優れた燃料電池が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/02 H01M 8/02 P 8/10 8/10 Fターム(参考) 4F071 AA22 AA64 AA65 AA75 AC15 AC17 AE05 AF37 AF42 AH15 BA02 BB02 BC01 BC02 4J002 BC121 BE041 CD151 CM011 CN031 CP101 CQ011 EW066 EY016 FD076 GQ02 5G301 CA30 CD01 5H026 AA06 CX05 EE18 EE19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3価のリン系酸化防止剤を含有することを
    特徴とする高分子電解質組成物。
  2. 【請求項2】3価のリン系酸化防止剤が、下記の一般式
    (I)〜(VI)から選ばれる少なくとも1種のリン系化
    合物であることを特徴とする請求項1記載の高分子電解
    質組成物。 (式中、R1 、R2 、R4 及びR5 はそれぞれ独立に水
    素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素数1
    〜20のアルコキシ基を表し、R3 は水素原子又は炭素
    原子数1〜8のアルキル基を表す。Xは単なる結合、硫
    黄原子、−CHR −基 (Rは水素原子又は炭素数1
    〜8のアルキル基を示す)又は炭素数2〜8のアルキレ
    ン基を表す。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−
    COR−基(Rは単なる結合又は炭素数1〜8のア
    ルキレン基を、*は酸素側に結合していることを示
    す。)を表す。Y、Zは、いずれか一方がヒドロキシル
    基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、もう一方
    が水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。) (式中、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原
    子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜2
    0のアルコキシ基を表す。) (式中、R、R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素
    原子数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアル
    コキシ基を表す。) (式中、R11、R12はそれぞれ独立に、炭素原子数
    1〜20のアルキル基を表す。) (式中、R13、R14及びR15はそれぞれ独立に水
    素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素数1
    〜20のアルコキシ基を表す。) (式中、Bは単なる結合、硫黄原子、−CHR−基
    (Rは炭素数1〜8のアルキル基を示す)又は炭素数2
    〜8のアルキレンを表す。R16、R17はそれぞれ独
    立に水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭
    素数1〜20のアルコキシ基を表し、Eは炭素原子数1
    〜20のアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。)
  3. 【請求項3】請求項1〜2いずれかに記載の高分子電解
    質組成物を用いてなることを特徴とする高分子電解質組
    成物膜。
  4. 【請求項4】請求項1〜2いずれかに記載の高分子電解
    質組成物と支持体とを複合化してなることを特徴とする
    高分子電解質組成物複合膜。
  5. 【請求項5】支持体が、脂肪族系高分子または含フッ素
    高分子からなる多孔性支持膜であることを特徴とする請
    求項4記載の高分子電解質組成物複合膜。
  6. 【請求項6】請求項3〜5いずれかに記載の膜を用いて
    なる燃料電池。
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