JP2003148574A - 摩擦式変速装置 - Google Patents

摩擦式変速装置

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JP2003148574A
JP2003148574A JP2001350654A JP2001350654A JP2003148574A JP 2003148574 A JP2003148574 A JP 2003148574A JP 2001350654 A JP2001350654 A JP 2001350654A JP 2001350654 A JP2001350654 A JP 2001350654A JP 2003148574 A JP2003148574 A JP 2003148574A
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cone
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Yoshiyuki Hirose
良行 広瀬
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MOTRON DRIVE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動トルクの伝達損失を抑制しつつ、出力軸
の回転速度を高回転領域から低回転領域まで無段階でス
ムーズに変速する。 【解決手段】 入力軸1と一体に回転する太陽ローラ2
と、この太陽ローラ2の外周部に沿って配設された複数
の遊星コーン3とを備え、各遊星コーン3に、環状凹部
13を設けるとともに、この環状凹部13を挟んで母線
が鋭角をなす円錐台状部11と、この円錐台状部11の
頂面と略等しい直径を有する頭部12とを設け、上記環
状凹部11と太陽ローラ2の外周部とを係合し、かつ遊
星コーン3の円錐台状部11に内周面が当接する変速リ
ング5と、この変速リング5を入力軸1の軸方向にスラ
イド変位させる変速手段7と、上記遊星コーン3の頭部
12に内周面が当接する軌道リング6と、上記太陽ロー
ラ2と軌道リング6との設置間隔を広げる方向に付勢す
る付勢手段8とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力軸の駆動トル
クを摩擦力によって出力軸に伝達するとともに、出力軸
の回転速度を無段階に変速するように構成された摩擦式
変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特公昭57−13221号
公報に示されるように、同軸に設けられた入力軸(入力
要素)および出力軸(出力要素)と、入力軸より出力軸
に至る伝動系上に設けられた複数の円錐形転子と、各円
錐形転子に共通に摩擦係合する第1の要素(変速リン
グ)、第2の要素(軌道リング)および第3の要素(伝
動板)と、負荷トルクに応じる大きさの推力を発生する
圧接力発生装置とを備え、複数の円錐形転子が第1の要
素により囲まれ、第1の要素を入力軸および出力軸の中
心線方向に移動させることにより変速が行われ、圧接力
発生装置が第3の要素に加える力により円錐形転子と第
1〜第3の要素との間の圧接が行われるように構成さ
れ、上記円錐形転子に対し、円錐の底面方向またはこれ
に近い方向をとる平面または平面に近い円錐面とされた
第1の環状伝動面と、断面形が凹または凸の円弧状とさ
れた第2の環状伝動面と、断面形が凹または凸の円弧状
とされた第3の環状伝動面とを、円錐面の底円に関して
円錐面の頂点とは反対の側に設け、上記第2,第2の要
素を、それぞれ第1,第2の環状面に摩擦係合させ、上
記第1の要素と第2,第3の要素との位置関係を、第1
の要素との第2の要素との間に円錐形転子における円錐
面と上記第1の環状伝動面との間の部分が楔状に進入
し、かつ上記第3の要素がこの楔状に進入する力を与え
るように選定した摩擦式変速装置が知られている。
【0003】すなわち、上記公報に記載された摩擦式変
速装置は、例えば図10に示すように、入力軸41と一
体に回転する伝動板42からなる第3の要素の駆動トル
クを、基体43に回転自在に支持された円錐形転子44
に伝達することにより、この転子44に設けられた母線
の頂角が鈍角をなす円錐面45を、変速リング46から
なる第1の要素に摺接させるとともに、上記円錐面45
の底部に設けられた第1環状伝動面47を軌道リング4
8からなる第2の要素に摺接させつつ、転子軸49を支
点に上記転子44を自転させるとともに、上記入力軸4
1周りに転子44を公転させるように構成されている。
そして、上記転子44の公転力を上記変速リング46に
伝達することにより、この変速リング46を回転させる
とともに、この変速リング46および圧接力発生装置5
0を介して出力軸51に駆動トルクを伝達して、この出
力軸51を回転させ、かつ上記転子44の円錐面47に
対する変速リング46の当接位置を変化させることによ
り、上記出力軸51の回転速度が無段階に調節されるよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように入力軸4
1と一体に回転する伝動板42の駆動トルクを、摩擦力
により上記円錐形転子44等を介して出力軸51に伝達
して、この出力軸51を回転駆動するように構成された
摩擦式変速装置は、ギアまたはベルトを介して駆動トル
クを伝達する変速装置に比べて騒音が小さいとともに、
上記変速リング46を入力軸41の軸方向にスライド変
位させて、変速リング46の回転速度を変化させること
により、入力軸41から出力軸51に伝達される回転の
変速比を無段階で調節できるという利点を有している。
【0005】この反面、上記転子44に、母線が鈍角を
なす円錐面45を形成することにより、この円錐面45
の母線と、この円錐面45の底部に設けられた第1の環
状伝動面47とのなす角度を鋭角に形成し、この円錐面
45と第1の環状伝達面47とを、上記変速リング46
と軌道リング48との間に楔状に進入させるように構成
されているため、上記転子44を支持する転子軸49の
設置方向が、入力軸41の設置方向に対して大きく傾斜
した状態となり、これに起因した駆動トルクの損失およ
び回転速度の変動が生じることが避けられないという問
題がある。
【0006】すなわち、図7に示すように、上記円錐形
転子44の円錐面45に接触する変速リングの接触面T
a1,Ta2が長楕円形状となるとともに、この楕円の
長軸方向と、円錐の頂点Oaを中心とした円錐面45の
回転方向Na1,Na2とが大きくずれているため、変
速リング46および円錐面45の所定部位が上記接触面
Ta1,Ta2に到達した時点から、この接触面Ta
1,Ta2から離間するまでの間に、両者の接触位置が
径方向にずれて、このずれに基づいた動力のスリップに
より駆動トルクの伝達損失が発生するとともに、駆動ト
ルクの伝達率が大きく変動することに起因して出力軸5
1の回転速度が不安定になり易いという問題がある。
【0007】特に、上記円錐面45に対する変速リング
の当接位置を、円錐面45の底面側、つまり軌道リング
48の当接位置の近傍側に設定した出力軸51の低速回
転領域、つまり入力軸41の回転速度を大きく減速して
出力軸51に伝達する高駆動トルク領域では、上記接触
面Ta1を構成する長楕円の長軸距離と短軸距離との差
が大きくなって、動力のスリップが極端に大きくなるた
め、所望の駆動トルクが得られないとともに、駆動トル
クの伝達率が変動することに起因した速度変化が顕著に
なるという問題があった。
【0008】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、駆動トルクの伝達損失を抑制しつつ、出力軸の
回転速度を高回転領域から低回転領域まで無段階でスム
ーズに変速することができる摩擦式変速装置を提供する
ことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
入力軸の駆動トルクを摩擦力によって出力軸に伝達する
とともに、出力軸の回転速度を無段階に変速するように
構成された摩擦式変速機構において、上記入力軸と一体
に回転するように連結された太陽ローラと、この太陽ロ
ーラの外周部に沿って配設された複数の遊星コーンと、
これらの遊星コーンを回転自在に支持しつつ、上記入力
軸周りに回転自在に支持されたキャリアとを備え、上記
遊星コーンに、環状凹部を設けるとともに、この環状凹
部を挟んで母線が鋭角をなす円錐台状部と、この円錐台
状部の頂面と略等しい直径を有する頭部とを設け、上記
円錐台状部の外面部が入力軸と平行に設置されるととも
に、上記環状凹部と太陽ローラの外周部とが係合される
ように上記遊星コーンを配設し、かつ遊星コーンの円錐
台状部に内周面が当接する変速リングと、この変速リン
グを入力軸の軸方向にスライド変位させる変速手段と、
上記遊星コーンの頭部に内周面が当接する軌道リング
と、太陽ローラと軌道リングとの設置間隔を広げる方向
に付勢する付勢手段とを備えたものである。
【0010】上記構成によれば、付勢手段から入力され
る付勢力に応じ、遊星コーンの頭部、環状凹部および円
錐台状部が、上記軌道リング、太陽ローラおよび変速リ
ングに圧接された状態で、入力軸から太陽ローラに入力
された駆動トルクが上記遊星コーンに伝達されることに
より、上記遊星コーンがキャリアに支持された状態で自
転するとともに、入力軸周りに公転することにより、こ
の遊星コーンの公転速度と自転速度との差に対応した駆
動トルクが上記変速リングおよび軌道リングの一方を介
して出力軸に伝達される。そして、上記変速リングの円
錐台状部に対する当接位置を、その底面側に設定するこ
とにより、上記変速リングの内周面に沿って転動する遊
星コーンの公転速度が速くなって上記出力軸が高速で回
転するとともに、上記変速リングの円錐台状部に対する
当接位置を、その頂面側に設定することにより、駆動ト
ルクの伝達損失を生じることなく、上記遊星コーンの公
転速度を遅くして、上記出力軸を低速で回転させること
が可能となる。
【0011】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
の摩擦式変速装置において、軌道リングに作用する駆動
トルクをスラスト力に変換して軌道リングを太陽ローラ
から離間させる方向に押圧する押圧部と、この押圧部と
太陽ローラとの間に配設されたスラストベアリングとに
より上記付勢手段を構成したものである。
【0012】上記構成によれば、太陽ローラから遊星コ
ーンを介して軌道リングに入力された駆動トルクに対応
したスラスト力が、太陽ローラと軌道リングとの間にお
いてのみ作用し、上記スラスト力が他の部材に及ぶこと
が防止されるとともに、遊星コーンをその軸方向に移動
させる付勢力が作用することが防止されつつ、上記スラ
スト力に応じて遊星コーンの頭部、環状凹部および円錐
台状部が、上記軌道リングの内周面、太陽ローラの外周
部および変速リングの内周面にそれぞれ圧接されること
により、上記太陽ローラから遊星コーンに入力された駆
動トルクが、上記変速リングまたは軌道リングを介して
出力軸に効率よく伝達されることになる。
【0013】請求項3に係る発明は、上記請求項1また
は2記載の摩擦式変速装置において、遊星コーンの環状
凹部と円錐台状部の頂面との間に、この頂面の径よりも
直径が小さい細径部を設けるとともに、上記円錐台状部
の底面側に配設された軸受部がキャリアの径方向に移動
するのを規制する規制部とを設けたものである。
【0014】上記構成によれば、変速手段により変速リ
ングを円錐台状部の頂面側にスライド変位させて、上記
細径部に対応する位置に移動させることにより、上記変
速リングと円錐台状部との当接状態が解除され、上記太
陽ローラから遊星コーンへの駆動トルクの伝達が遮断さ
れることになる。
【0015】請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3
の何れかに記載の摩擦式変速機において、上記変速リン
グを、変速装置のケーシングに回転不能に支持するとと
もに、上記軌道リングを、出力軸と一体に回転するよう
に連結したものである。
【0016】上記構成によれば、入力軸から太陽ローラ
に入力された駆動トルクが上記遊星コーンに伝達される
ことにより、この遊星コーンの円錐台状部および頭部
が、上記変速リングおよび軌道リングの内周面に当接し
つつ、上記遊星コーンが自転するとともに、入力軸周り
に公転することにより、この遊星コーンの公転速度と自
転速度との差に対応した駆動トルクが上記軌道リングを
介して出力軸に伝達されることになる。
【0017】請求項5に係る発明は、上記請求項1〜3
の何れかに記載の摩擦式変速機において、上記変速リン
グを、出力軸と一体に回転するように連結するととも
に、上記軌道リングを、変速装置のケーシングに回転不
能に支持したものである。
【0018】上記構成によれば、入力軸から太陽ローラ
に入力された駆動トルクが上記遊星コーンに伝達される
ことにより、この遊星コーンの円錐台状部および頭部
が、上記変速リングおよび軌道リングの内周面に当接し
つつ、上記遊星コーンが自転するとともに、入力軸周り
に公転することにより、この遊星コーンの公転速度と自
転速度とに差に対応した駆動トルクが上記変速リングを
介して出力軸に伝達されることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に係る
摩擦式変速装置の実施形態を示している。この摩擦式変
速装置は、エンジンまたは電動モータ等からなる駆動源
により回転駆動される入力軸1と、この入力軸1と一体
に回転するように連結された太陽ローラ2と、この太陽
ローラ2の外周部に沿って配設された複数個(例えば三
個)の遊星コーン3と、これらの遊星コーン3を回転自
在に支持するキャリア4と、上記遊星コーン3に内周面
が当接するように設置された変速リング5および軌道リ
ング6と、変速リング5を入力軸1の軸方向にスライド
変位させる変速手段7と、上記太陽ローラ2と軌道リン
グ6との間に配設された付勢手段8と、上記軌道リング
6と一体に回転する出力軸9と、上記入力軸1および出
力軸9を回転自在に支持するケーシング10とを備えて
いる。
【0020】上記太陽ローラ2は、外周部に断面円弧状
の環状突部が形成された円盤状部材からなっている。そ
して上記太陽ローラ2が入力軸1にキー結合される等に
より、入力軸1と太陽ローラ2とが一体に連結され、入
力軸1から入力される駆動トルクに応じて太陽ローラ2
が回転駆動されるように構成されている。
【0021】上記遊星コーン3は、母線が鋭角をなす円
錐台状部、つまり頂角θが例えば10°〜45°程度の
鋭角、好ましくは25°〜35°程度に設定された直円
錐体の頂部を切除する等により形成された円錐台状部1
1と、この円錐台状部11の頂面と略等しい直径を有す
る頭部12と、この頭部12と上記円錐台状部11との
間に設けられた環状凹部13とを有し、これらが同軸上
に連設されている。また、上記環状凹部13と、円錐台
状部11の頂面との間には、頂面の直径よりもやや小さ
い直径を有する細径部14が設けられている。
【0022】そして、上記円錐台状部11の外面側の母
線が入力軸1の軸方向と平行に設置されるとともに、上
記環状凹部13が太陽ローラ2の外周部に係合されるよ
うに上記遊星コーン3が設置された状態で、上記円錐台
状部11の底面部および上記頭部12に連設された枢軸
部15,16が、上記キャリア4に設けられた軸受部1
7,18により回転自在に支持されている。
【0023】上記キャリア4は、遊星コーン3の頭部1
2側に配設された前面板19と、遊星コーン3の底面側
に配設された後面板20と、上記前面板19と後面板2
0とを連結する連結バー21とを有し、入力軸1上に設
けられた軸受部22により上記後面板20が回転自在に
支持されるとともに、この後面板20と上記前面板19
とが連結バー21により一体に連結された状態で、上記
入力軸1周りに回転するように構成されている。
【0024】また、上記キャリア4の前面板19および
後面板20の外周部には、放射方向に延びる溝部22が
それぞれ形成され、この溝部22内に上記軸受部17,
18が嵌入されて支持されることにより、上記キャリア
4が入力軸1周りに回転するのに応じて、遊星コーン3
が入力軸1の周りを公転するようになっている。また、
上記後面板20には、軸受部18がキャリア4の径方向
に移動するのを規制する規制部23が設けられている。
【0025】上記変速リング5は、変速手段7を介して
ケーシング10に回転不能に支持されたリング体からな
り、その内周面が上記遊星コーン3の各円錐台状部11
にそれぞれ当接するように内径が設置されている。そし
て、上記変速手段7により変速リング5が駆動されて入
力軸1の軸方向にスライド変位するのに応じ、上記円錐
台状部11に対する変速リング5の当接位置が変化する
ようになっている。
【0026】上記変速手段7は、変速リング5の外周部
を抱持する抱持部24と、変速リング5の回転を阻止し
つつ、この変速リング5をスライド自在に支持する支持
バー25と、上記抱持部24に形成されたねじ穴に螺合
するねじ軸26と、このねじ軸26を回動操作する操作
ハンドルからなる操作部27とを有している。そして、
上記操作部27によりねじ軸26を回動操作して、上記
抱持部23をねじ送りすることにより、上記変速リング
5を入力軸1の軸方向にスライド変位させるように構成
されている。
【0027】また、上記軌道リング6は、遊星コーン3
の各頭部12に内周面がそれぞれ当接するように内径が
設置されたリング体28と、このリング体28と一体に
結合されて、このリング体28を出力軸1に沿ってスラ
イド可能に支持する支持部材29とにより構成されてい
る。そして、上記軌道リング6と太陽ローラ2との間に
配設された付勢部材8を介して上記軌道リング6の駆動
トルクが出力軸9に伝達されることにより、これらが一
体に回転するようになっている。
【0028】上記付勢手段8は、軌道リング6に作用す
る駆動トルクをスラスト力に変換して軌道リング6を太
陽ローラ2から離間させる方向に押圧する押圧部30
と、この押圧部30と太陽ローラ2との間に配設された
スラストベアリング31とからなっている。上記押圧部
30は、軌道リング6に入力された駆動トルクと、出力
軸9に作用する負荷トルクとに応じ、軌道リング6を太
陽ローラ2から離間させる方向に押圧するように構成さ
れている。
【0029】すなわち、上記押圧部30は、図3および
図4(a),(b)に示すように、軌道リング6を構成
する上記支持部材29の壁面に設けられた第1カム部3
2と、上記出力軸9の基端部にスプライン結合される等
により一体に連結された第2カム部33と、両カム部3
2,33との間に配設されたボール体34と、このボー
ル体34を保持するリテーナ35とからなっている。上
記第1カム部32および第2カム部33の内壁面には、
放射方向に延びるV溝36,37が形成され、このV溝
36,37内に、上記ボール体33がリテーナ35によ
り保持された状態で設置されることにより、上記第1カ
ム部32と第2カム部33とが所定距離を置いて相対向
するようになっている。
【0030】そして、上記入力軸1の駆動トルクが太陽
ローラ2および遊星コーン3を介して上記軌道リング6
に伝達されると、この軌道リング6に入力された駆動ト
ルクに応じて回転しようとする上記第1カム部32と、
出力軸9に作用する負荷トルクに応じて静止状態に止ま
ろうとする上記第2カム部33との間に、図4(b)に
示すように、回転モーメントαが発生し、この回転モー
メントαに応じて上記第1カム部32と第2カム部33
とが相対回転することになる。上記両カム部32,33
が相対回転すると、上記V溝36,37の間に位置ずれ
が生じるため、上記ボール体34を介して両カム部3
2,33の間隔を広げる方向に大きなスラスト力βが付
与され、このスラスト力βが上記第1カム部32を介し
て上記軌道リング6の支持部材29に伝達されることに
より、軌道リング6が太陽ローラ2から離間する方向に
押圧される。
【0031】この結果、図2に示すように、入力軸1の
設置方向に対して傾斜した状態で設置された遊星コーン
3の頭部12の外面に、上記リング体28の内周面が圧
接されるとともに、これに対応して遊星コーン3の環状
凹部13および円錐台状部11が太陽ローラ2の外周面
および変速リング5の内周面にそれぞれ圧接され、各部
が安定した当接状態に保持されることになる。
【0032】上記構成において、入力軸1により太陽ロ
ーラ2が回転駆動されると、この太陽ローラ2の外周部
が上記遊星コーン3の環状凹部13に当接しているため
に、この当接部に作用する摩擦力に応じて遊星コーン3
が自転しようとする。この遊星コーン3の円錐台状部1
1には、ケーシング10に回転不能な状態で支持された
上記変速リング5の内周面が当接しているため、この当
接部に作用する摩擦力に対応して上記太陽ローラ2から
遊星コーン3に入力される駆動トルクに応じ、遊星コー
ン3が変速リング5および軌道リング6の内周面に沿っ
て公転しつつ自転する。
【0033】そして、上記遊星コーン3の駆動トルクが
摩擦力を介して軌道リング6に伝達されることにより、
軌道リング6が回転駆動されるとともに、この駆動トル
クが上記付勢部材8を介して出力軸9に伝達され、この
出力軸9が回転駆動される。また、上記軌道リング6か
ら付勢手段8に入力される駆動トルクと、出力軸9に作
用する負荷トルクに対応した上記スラスト力βに応じ、
遊星コーン3の頭部12、環状凹部13および円錐台状
部11が、上記軌道リング6の内周面、太陽ローラ2の
外周部および変速リング5の内周面にそれぞれ圧接され
るため、上記太陽ローラ2から遊星コーン3を介して上
記変速リング5および軌道リング6に駆動トルクが効率
よく伝達されることになる。
【0034】上記遊星コーン3の公転速度は、上記円錐
台状部11の軸方向に対する変速リング5の当接位置に
応じて変化し、上記変速手段7により、図2に示す中立
位置から変速リング5を円錐台状部11の底部側(矢印
a方向)に移動させるのに応じて遊星コーン3の公転速
度が速くなり、これに対応して上記頭部12に当接した
軌道リング6の回転速度が速くなるため、出力軸9が高
速で回転する。
【0035】一方、上記変速手段7により、変速リング
5を円錐台状部11の頂面側(矢印b方向)に移動させ
ると、遊星コーン3の公転速度が次第に遅くなるととも
に、これに対応して遊星コーン3の公転方向と逆方向に
回転する上記頭部12における自転の周速と、上記公転
の周速との差が次第に小さくなって上記軌道リング6の
回転速度が遅くなるため、出力軸9が低速で回転する。
そして、上記変速リング5が円錐台状部11の最先端部
側に移動して、上記遊星コーン3の頭部12における公
転周速と自転周速とが等しくなると、この頭部12が変
速リング5に沿って自転するだけで、軌道リング6およ
び出力軸9の回転速度が0になる。
【0036】なお、上記実施形態では、遊星コーン3の
環状凹部13と円錐台状部11の頂面との間に、直径が
円錐台状部11の頂面よりもやや小さい細径部14が設
けられているため、この部分に上記変速リング5が移動
した時点で、この変速リング5と遊星コーン3とが離間
して、各部における駆動トルクの伝達が完全に遮断され
ることになる。
【0037】上記のように入力軸1と一体に回転するよ
うに連結された太陽ローラ2と、この太陽ローラ2の外
周部に沿って配設された複数の遊星コーン3と、この遊
星コーン3を回転自在に支持しつつ、上記入力軸1の周
りに回転自在に支持されたキャリア4とを備えた摩擦式
変速装置において、上記遊星コーン3に、環状凹部13
を設けるとともに、この環状凹部13を挟んで母線が鋭
角をなす円錐台状部11と、この円錐台状部11の頂面
と略等しい直径を有する頭部12とを設け、上記円錐台
状部11の外面側の母線が入力軸1と平行に設置される
とともに、上記環状凹部13と太陽ローラ2の外周部と
が係合されるように上記遊星コーン3を配設し、かつ遊
星コーン3の円錐台状部11に内周面が当接する変速リ
ング5と、この変速リング5を入力軸1の軸方向にスラ
イド変位させる変速手段7と、上記遊星コーン3の頭部
12に内周面が当接する軌道リング6と、太陽ローラ2
と軌道リング6との設置間隔を広げる方向に付勢する付
勢手段8とを設けたため、駆動トルクの伝達損失を抑制
しつつ、出力軸9の回転速度を高回転領域から低回転領
域まで無段階でスムーズに変速することができる。
【0038】すなわち、上記遊星コーン3に、太陽ロー
ラ2の外周部が圧接される環状凹部13を設けるととも
に、この環状凹部13を挟んで円錐台状部11と、この
円錐台状部11の頂面と略等しい直径を有する頭部12
とを設け、上記付勢手段8の付勢力に応じ、遊星コーン
3の頭部12、環状凹部13および円錐台状部11を、
軌道リング6の内周面、太陽ローラ2の外周部および上
記変速リング5の内周面にそれぞれ圧接させるように構
成したため、図5に示すように、太陽ローラ2から遊星
コーン3に入力される圧接力Aに対応した反力B,C
を、上記変速リング5および軌道リング6の当接部にお
いて作用させることができる。このため、上記圧接力A
と、その左右両側に作用する上記反力B,Cとを、遊星
コーン3の軸と略直交する方向において適正にバランス
させた状態で、上記圧接力Aおよび反力B,Cに対応し
た摩擦力を各当接部に作用させることができる。
【0039】したがって、上記太陽ローラ2、変速リン
グ5および軌道リング6が互いに干渉するのを防止しつ
つ、上記摩擦力により、太陽ローラ2の駆動トルクを、
上記遊星コーン3から軌道リング6に効率よく伝達し
て、出力軸9を回転駆動することができるとともに、上
記変速手段7により変速リング5を入力軸1方向にスラ
イド変位させて上記円錐台状部11に対する変速リング
5の当接位置を変化させることにより、上記摩擦式変速
装置の変速比を無段階に変化させて上記出力軸9の回転
速度を調節することができる。
【0040】そして、上記のように円錐台状部11の母
線がなす角を鋭角に設定するとともに、この外面側の母
線を入力軸1と平行に設置したため、上記遊星コーン3
の軸線方向を、入力軸1の軸線方向に近付けることが可
能となり、図6に示すように、上記円錐台状部11の外
面に対する上記変速リング5の当接面T1〜T3が真円
に近い楕円形状となるとともに、この楕円の長軸方向
と、円錐の頂点Oを中心とした円錐台状部11の回転方
向N1〜N3とが略一致することになる。このため、上
記変速リング5および円錐台状部11の所定部位が上記
当接面T1〜T3に到達した時点から、この当接面T1
〜T3から離間するまでの間に生じる接触位置のずれ量
を、図7に示す従来装置に比べて極めて小さくすること
ができ、この接触位置のずれに基づく動力のスリップを
効果的に抑制することができる。
【0041】したがって、摩擦式変速機の減速比が大き
くなった出力軸9の低速回転領域で、上記駆動トルクの
伝達損失が大きなくったり、駆動トルクの伝達率が大き
く変動したりするのを効果的に防止して、出力軸9に高
駆動トルクを生じさせることができるとともに、上記駆
動トルクの伝達率が変動することに起因して出力軸9の
回転速度が変化するのを効果的に防止できるという利点
がある。
【0042】また、上記のように太陽ローラ2と軌道リ
ング6との間に配設された付勢手段8により、太陽ロー
ラ2と軌道リング6との設置間隔を広げる方向に付勢す
るように構成したため、上記付勢力が他の部材、例えば
入力軸1および出力軸9やケーシング10等に及ぶこと
に起因した摩擦損失が発生したり、上記遊星コーン3が
その軸方向に押圧されて軸受部18等に過大な負荷が作
用したりするのを防止しつつ、入力軸1の設置方向に対
して傾斜した状態で設置された遊星コーン3の頭部12
に、軌道リング6の内周面を圧接させるとともに、太陽
ローラ2の外周部と遊星コーン3の環状凹部13との当
接部を支点として、上記遊星コーン3の円錐台状部11
を上記変速リング5に内周面に圧接させる方向に付勢力
を作用させることができる。したがって、上記圧接部お
よび当接部における出力の滑りを効果的に防止し、上記
太陽ローラ2から遊星コーン3を介して上記変速リング
5および軌道リング6に駆動トルクを効率よく伝達でき
るという利点がある。
【0043】なお、太陽ローラ2と軌道リング6との間
に配設された上記押圧部30およびスラストベアリング
31からなる上記付勢手段8に代え、太陽ローラ2と軌
道リング6と設置間隔を広げる方向に付勢する圧縮コイ
ルばね等からなる付勢手段を設けた構造とすることも可
能であるが、上記実施形態に示すように、軌道リング6
に作用する駆動トルクを、上記付勢手段8の押圧部30
によりスラスト力に変換して軌道リング6を太陽ローラ
2から離間させる方向に押圧するように構成した場合に
は、上記軌道リング6に作用する駆動トルクの大きさに
対応したスラスト力を上記軌道リング6に作用させるこ
とができるため、上記遊星コーン3等からなる各動力伝
達部に無用な負荷および荷重が作用するのを防止しつ
つ、入力軸1の駆動トルクを出力軸9に効率よく伝達す
ることができる。
【0044】特に、上記実施形態では、出力軸9と一体
に回転するように連結された軌道リング6と、太陽ロー
ラ2との間に上記付勢手段8を配設することにより、上
記軌道リング6に入力された駆動トルクと、上記出力軸
9に作用する負荷トルクとをスラスト力に変換して、上
記太陽ローラ2と軌道リング6との間に作用させるよう
に構成したため、上記負荷トルクに対応した駆動トルク
を出力軸9に伝達することができる。また、例えば上記
出力軸9から逆駆動トルクが入力された場合等に、これ
に対応した駆動トルクを作用させることことができるた
め、上記逆駆動トルクに応じて出力軸9の回転速度が変
動するという事態の発生を効果的に防止できるという利
点がある。
【0045】さらに、上記実施形態では、遊星コーン3
の環状凹部13と、円錐台状部11の頂面との間に、直
径が頂面の径よりも小さい細径部14を設けるととも
に、上記円錐台状部11の底面側に配設された軸受部1
8がキャリア4の径方向に移動するのを規制する規制部
23を設けたため、上記変速リング5を、変速手段7に
より円錐台状部11の頂面側にスライド変位させて、上
記細径部14に対応する位置に移動させることにより、
上記変速リング5と円錐台状部11との当接状態を解除
して、各部における駆動トルクの伝達を確実に遮断し
て、上記入力軸1と出力軸9との連結状態が完全に解除
された状態、つまりニュートラル状態とすることができ
る。
【0046】なお、上記のように変速リング5を遊星コ
ーン3の細径部14に対応する位置に移動させることに
より、上記変速リング5と円錐台状部11との当接状態
を解除すると、遊星コーン3の頭部12が軌道リング6
により支持された状態で、上記太陽ローラ2から遊星コ
ーン3に入力される駆動トルクに応じ、上記円錐台状部
11の底面側を支持する軸受部18がキャリア4の径方
向に移動しようとするが、この移動を規制する規制部2
3がキャリア4の後面板20に設けられているため、上
記キャリア4に対する遊星コーン3の支持状態を安定し
て維持することができる。
【0047】また、図8に示すように、上記遊星コーン
3の頭部12側に突出する突部38を変速リング5の側
面に設け、上記変速手段8により変速リング5を遊星コ
ーン3の細径部14よりも、さらに頭部12側に移動さ
せることにより、上記突部38を軌道リング6の側面に
当接させて、変速リング5と軌道リング6とを一体に連
結するように構成してもよい。このように構成した場合
には、上記軌道リング6および変速リング5により出力
軸9を、ケーシング10に係止して回転不能な状態にロ
ックすることができるため、外力等に応じて出力軸9が
回転するのを防止できるという利点がある。
【0048】上記図8に示すように、変速リング5と軌
道リング6とを一体に連結して出力軸9をロック状態と
するように構成された摩擦式変速機を、例えば自動車用
の変速機に適用した場合には、変速リング5を、車両の
パーキング状態に対応した上記ロック位置から円錐台状
部11の底面側に移動させる上記変速手段7の操作に応
じ、上記変速リング5が遊星コーン3の細径部14に対
向した出力軸9のニュートラル状態を経て、低速回転領
域に移行させることにより、この出力軸9を低速で回転
させた後、その回転速度を順次上昇させることができる
という利点がある。
【0049】上記実施形態では、上記変速リング5を、
変速装置のケーシング10に回転不能に支持するととも
に、上記軌道リング6を、出力軸9と一体に回転するよ
うに連結した例について説明したが、図9に示すよう
に、支持バー25および連結部材39により、変速リン
グ5を出力軸9に連結して、これらを一体に回転させる
とともに、上記軌道リング6を、変速装置のケーシング
10に回転不能に支持した構造としてもよい。
【0050】上記構成によれば、入力軸1から太陽ロー
ラ2に入力された駆動トルクが上記遊星コーン3に伝達
されることにより、この遊星コーン3の円錐台状部11
および頭部12が、上記変速リング5および軌道リング
6の内周面に当接しつつ、上記遊星コーン3が自転する
とともに、入力軸1周りに公転することにより、この遊
星コーン3の公転速度と自転速度との差に応じた駆動ト
ルクが、上記変速リング5から支持バー25および連結
部材39を介して出力軸9に伝達されることになる。
【0051】また、上記実施形態では、変速手段7の操
作部27によりねじ軸26を回動操作して手動で変速リ
ング5をスライド変位させるようにした例について説明
したが、上記ねじ軸26を電動モータにより回転駆動し
て上記変速リング5を自動でスライド変位させるように
してもよい。さらに、上記実施形態では、出力軸9を入
力軸1の外方に配設した構造としているが、入力軸1と
出力軸9とを相対向して配設した構造としてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、遊星コ
ーンに、太陽ローラの外周部が圧接される環状凹部を設
けるとともに、この環状凹部を挟んで円錐台状部と、こ
の円錐台状部の頂面と略等しい直径を有する頭部とを設
け、上記円錐台状部および頭部の外面に、上記変速リン
グおよび軌道リングの内周面を当接させることにより、
太陽ローラから遊星コーンに入力される圧接力に対応し
た反力を、上記変速リングおよび軌道リングの当接部に
おいて作用させるように構成したため、上記太陽ロー
ラ、変速リングおよび軌道リングが互いに干渉するのを
防止しつつ、太陽ローラの駆動トルクを、上記遊星コー
ンから軌道リングに効率よく伝達して、出力軸をスムー
ズに回転駆動することができるとともに、上記変速手段
により変速リングを入力軸方向にスライド変位させるこ
とにより、上記摩擦式変速装置の変速比を無段階に変化
させて上記出力軸の回転速度を調節することができる。
【0053】そして、上記円錐台状部の母線がなす角を
鋭角に設定するとともに、この外面側の母線を入力軸と
平行に設置したため、上記遊星コーンの軸線方向を、入
力軸の軸線方向に近付けることが可能となり、上記変速
リングが円錐面に接触し始めてから、この接触状態から
解除されるまでの間に生じる接触位置のずれ量を、従来
装置に比べて極めて小さくすることができ、この接触位
置のずれに基づく動力のスリップを効果的に抑制できる
という利点がある。したがって、摩擦式変速機の減速比
が大きくなった出力軸の低速回転領域で、上記駆動トル
クの伝達損失が大きなくったり、駆動トルクの伝達率が
大きく変動したりするのを効果的に防止して、出力軸に
高駆動トルクを生じさせることができるとともに、上記
駆動トルクの伝達率の変動に起因して出力軸の回転速度
が変化するのを効果的に防止できるという利点がある。
【0054】さらに、上記太陽ローラと軌道リングとの
間に、両者の設置間隔を広げる方向に付勢する付勢手段
を設けたため、上記付勢力が他の部材に及ぶことに起因
した摩擦損失が発生したり、上記遊星コーンがその軸方
向に押圧されてその軸受部に過大な負荷が作用したりす
るのを防止しつつ、上記遊星コーンの頭部に、軌道リン
グの内周面を圧接させるとともに、太陽ローラの外周部
と遊星コーンの環状凹部との当接部を支点として、上記
遊星コーンの円錐台状部を上記変速リングに内周面に圧
接させる方向に付勢力を作用させることにより、上記圧
接部および当接部における出力の滑りを効果的に防止し
て、上記太陽ローラから遊星コーンを介して上記変速リ
ングおよび軌道リングに駆動トルクを効率よく伝達でき
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る摩擦式変速装置の実施形態を示す
断面図である。
【図2】上記変速装置の要部の構成を示す断面図であ
る。
【図3】付勢手段の具体的構成を示す斜視図である。
【図4】付勢手段の作用を示す説明図である。
【図5】圧接力および反力の作用状態を示す説明図であ
る。
【図6】本発明に係る摩擦式変速装置の当接面の状態を
示す説明図である。
【図7】従来例に係る摩擦式変速装置の当接面の状態を
示す説明図である。
【図8】本発明に係る摩擦式変速装置の別の実施形態を
示す説明図である。
【図9】本発明に係る摩擦式変速装置のさらに別の実施
形態を示す断面図である。
【図10】摩擦式変速装置に従来例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 入力軸 2 太陽ローラ 3 遊星コーン 4 キャリア 5 変速リング 6 軌道リング 7 変速手段 8 付勢手段 9 出力軸 10 ケーシング 11 円錐台状部 12 頭部 13 環状凹部 14 細径部 18 軸受部 30 押圧部 31 スラストベアリング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸の駆動トルクを摩擦力によって出
    力軸に伝達するとともに、出力軸の回転速度を無段階に
    変速するように構成された摩擦式変速機構において、上
    記入力軸と一体に回転するように連結された太陽ローラ
    と、この太陽ローラの外周部に沿って配設された複数の
    遊星コーンと、これらの遊星コーンを回転自在に支持し
    つつ、上記入力軸周りに回転自在に支持されたキャリア
    とを備え、上記遊星コーンに、環状凹部を設けるととも
    に、この環状凹部を挟んで母線が鋭角をなす円錐台状部
    と、この円錐台状部の頂面と略等しい直径を有する頭部
    とを設け、上記円錐台状部の外面側の母線が入力軸と平
    行に設置されるとともに、上記環状凹部と太陽ローラの
    外周部とが係合されるように上記遊星コーンを配設し、
    かつ遊星コーンの円錐台状部に内周面が当接する変速リ
    ングと、この変速リングを入力軸の軸方向にスライド変
    位させる変速手段と、上記遊星コーンの頭部に内周面が
    当接する軌道リングと、太陽ローラと軌道リングとの設
    置間隔を広げる方向に付勢する付勢手段とを備えたこと
    を特徴とする摩擦式変速装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の摩擦式変速装置におい
    て、軌道リングに作用する駆動トルクをスラスト力に変
    換して軌道リングを太陽ローラから離間させる方向に押
    圧する押圧部と、この押圧部と太陽ローラとの間に配設
    されたスラストベアリングとにより上記付勢手段を構成
    したことを特徴とする摩擦式変速装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の摩擦式変速装置
    において、遊星コーンの環状凹部と円錐台状部の頂面と
    の間に、この頂面の径よりも直径が小さい細径部を設け
    るとともに、上記円錐台状部の底面側に配設された軸受
    部がキャリアの径方向に移動するのを規制する規制部を
    設けたことを特徴とする摩擦式変速装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の摩擦式変
    速機において、上記変速リングを、変速装置のケーシン
    グに回転不能に支持するとともに、上記軌道リングを、
    出力軸と一体に回転するように連結したことを特徴とす
    る摩擦式変速装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れかに記載の摩擦式
    変速機において、上記変速リングを、出力軸と一体に回
    転するように連結するとともに、上記軌道リングを、変
    速装置のケーシングに回転不能に支持したことを特徴と
    する請求項1記載の摩擦式変速装置。
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