JP2003147165A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JP2003147165A
JP2003147165A JP2001381608A JP2001381608A JP2003147165A JP 2003147165 A JP2003147165 A JP 2003147165A JP 2001381608 A JP2001381608 A JP 2001381608A JP 2001381608 A JP2001381608 A JP 2001381608A JP 2003147165 A JP2003147165 A JP 2003147165A
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thermosetting resin
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JP2001381608A
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Hajime Kimura
肇 木村
Akihiro Matsumoto
明博 松本
Keiko Otsuka
恵子 大塚
Hiroshi Inoue
弘 井上
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Osaka City
Original Assignee
Osaka City
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温・長時間を要するジヒドロベンゾオキサ
ジン化合物の硬化を低温・短時間化でき、かつ得られる
硬化物も耐熱性、難燃性および機械的強度に優れるジヒ
ドロベンゾオキサジン系熱硬化性樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 (a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有
する化合物、(b)ジヒドロベンゾオキサジン環が開環
して生成するフェノール性水酸基と反応性を示す化合
物、および(c)潜在性硬化剤からなる熱硬化性樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化反応過程で揮
発物を発生せず、かつ低温・短時間で硬化が可能なジヒ
ドロベンゾオキサジン系新規熱硬化性樹脂組成物に関す
る。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性、難燃性お
よび機械的強度に優れており、プリント配線基板や半導
体封止材料、あるいは自動車・車両・航空機用部品やそ
の内外装材などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂は、耐熱性、電気絶縁
性、機械的性質および耐水性などがバランス良く優れて
おり、かつ比較的安価なため、工業材料として幅広く用
いられている。しかしながら、フェノール樹脂は、硬化
反応が縮合反応であるため、その過程でホルムアルデヒ
ドやアンモニアガスなどの有害な揮発物が発生する。こ
の揮発物は成形作業者の健康を害するだけでなく、空気
中に放散されるために大気汚染も懸念される。さらに、
揮発物がボイドとして成形品中に残存する場合には、こ
れが製品の強度低下を招く要因となる。
【0003】そこで近年、このような従来のフェノール
樹脂に代わるものとして、フェノール化合物、ホルマリ
ンおよびアミン化合物を反応させて得られるジヒドロベ
ンゾオキサジン化合物が注目されている。ジヒドロベン
ゾオキサジン化合物は、低温では安定であるが、高温に
加熱することにより開環反応し、硬化反応過程で有害な
揮発物が発生せずに、フェノール核同士がジメチレンア
ミン結合を介して結合したノボラック型のフェノール樹
脂を与えることが知られている(特開昭49-47378号ある
いはJournal of Polymer Science, Polymer Physics, 3
2巻, 921頁(1994年)など)。
【0004】また、ジヒドロベンゾオキサジン化合物
は、2-オキサゾリン化合物やエポキシ樹脂と反応し、揮
発物を発生することなく耐熱性や機械的性質に優れた熱
硬化性樹脂を与えることも知られている(Journal of A
pplied Polymer Science, 68巻, 1903頁(1998年)あるい
はJournal of Applied Polymer Science, 72巻, 1551頁
(1999年)など)。
【0005】しかしながら、上記のようなジヒドロベン
ゾオキサジン系樹脂の硬化には、例えば170℃/2時
間+200℃/2時間+230℃/2時間+250℃/
2時間というように、200℃を超える高温と長時間を
要するという問題があり、その応用・工業化を遅らせて
きた。また、硬化反応速度が遅く、得られる硬化物の架
橋密度が低いため、モールド成形直後の成形品の硬度が
低くて抜型が難しく、生産性が低かった。そのため、従
来品と比較してジヒドロベンゾオキサジン化合物の硬化
温度を下げ、かつ硬化時間を短縮できれば、成形工程の
ハイサイクル化が達成され、また作業性を向上させるこ
とで生産性を高め、コストも削減することができる。
【0006】多価ジヒドロベンゾオキサジン化合物の硬
化性を向上させるために、フェノール性水酸基を有する
化合物あるいはフェノール樹脂の添加が有効であること
が知られている(Polymer Science and Technology, 27
頁(1985年))。また、多価ジヒドロベンゾオキサジン化
合物の硬化触媒としてアジピン酸などの有機酸が好適で
あることも報告されている(Journal of Applied Polym
er Science, 58巻, 1751頁(1995年))。しかしながら、
これらの系は、硬化反応速度が十分でなく、かつ硬化触
媒として強酸を用いた場合、硬化反応過程で副反応が起
こる可能性が指摘されているため、必ずしも実際の製造
面において満足しうる成果が得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高温・長時
間を要するジヒドロベンゾオキサジン化合物の硬化を低
温・短時間化でき、かつ得られる硬化物も耐熱性、難燃
性および機械的強度に優れるジヒドロベンゾオキサジン
系熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、(a)ジヒド
ロベンゾオキサジン環を有する化合物、および(b)ジ
ヒドロベンゾオキサジン環が開環して生成するフェノー
ル性水酸基と反応性を示す化合物からなる樹脂成分に、
(c)潜在性硬化剤を添加することにより、従来品に比
べて低い温度かつ短い時間で硬化し、耐熱性、難燃性お
よび機械的強度に優れたジヒドロベンゾオキサジン系熱
硬化性樹脂が得られることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0009】すなわち、本発明は、下記の項1〜項19
を提供するものである。 項1. (a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化
合物、(b)ジヒドロベンゾオキサジン環が開環して生
成するフェノール性水酸基と反応性を示す化合物、およ
び(c)潜在性硬化剤からなる熱硬化性樹脂組成物。 項2. (a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化
合物、(b)ジヒドロベンゾオキサジン環が開環して生
成するフェノール性水酸基と反応性を示す化合物、およ
び(c)潜在性硬化剤を溶融混合してなる項1に記載の
熱硬化性樹脂組成物。 項3. ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物
(a)が、一般式(1);
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R1は置換基を有していてもよい
アルキル基、同じくアリール基、同じくアルケニル基、
同じくアルキニル基、または同じくアラルキル基を示
す。)で表される官能基を1個以上有する化合物である
項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。 項4. ジヒドロベンゾオキサジン環が開環して生成す
るフェノール性水酸基と反応性を示す化合物(b)が、
一般式(2);
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R2、R3、R4およびR5は同一ま
たは異なって水素原子、アルキル基またはアリール基を
示す。)で表される官能基を1個以上有する化合物であ
る項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。 項5. ジヒドロベンゾオキサジン環が開環して生成す
るフェノール性水酸基と反応性を示す化合物(b)が、
エポキシ樹脂である項1〜3のいずれかに記載の熱硬化
性樹脂組成物。 項6. 潜在性硬化剤(c)が、分解により酸性化合物
とアミン化合物を発生する化合物である項1〜5のいず
れかに記載の熱硬化性樹脂組成物。 項7. 分解により酸性化合物とアミン化合物を発生す
る化合物が、有機酸または無機酸とアミン化合物との反
応物である項6に記載の熱硬化性樹脂組成物。 項8. 有機酸が、有機スルホン酸、有機リン酸および
有機カルボン酸からなる群より選択される少なくとも1
種である項7に記載の熱硬化性樹脂組成物。 項9. アミン化合物が、一般式(3);
【0014】
【化6】
【0015】(式中、R6およびR7は同一または異って
水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜1
0のアルキル基もしくは同じく炭素数6〜10のアリー
ル基を示し、R8は水酸基を有する炭素数1〜8のアル
キル基を示す。mおよびnは、それぞれ、0、1または
2を示し、m+nは2以下である。)で表される置換基
を有していてもよいモノアルカノールアミン、同じくジ
アルカノールアミンおよび同じくトリアルカノールアミ
ンからなる群より選択される少なくとも1種である項7
または8に記載の熱硬化性樹脂組成物。 項10. 項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組
成物を硬化させてなる硬化物。 項11. 項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組
成物にフィラーを配合してなる成形材料。 項12. 項11に記載の成形材料を加熱硬化させてな
る成形体。 項13. 項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組
成物を強化用繊維基材に含浸乾燥してなるプリプレグ。 項14. 強化用繊維基材が織布または不織布である項
13に記載のプリプレグ。 項15. 項13または14に記載のプリプレグを複数
個積層して加熱硬化させてなる積層体。 項16. 項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組
成物からなる印刷回路基板用樹脂組成物。 項17. 項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組
成物を用いてなる印刷回路基板。 項18. 項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組
成物からなる半導体封止材料用樹脂組成物。 項19. 項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組
成物からなる構造材料用樹脂組成物。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるジヒドロベン
ゾオキサジン環を有する化合物(a)とは、分子内に一
般式(1);
【0017】
【化7】
【0018】(式中、R1は置換基を有していてもよい
アルキル基、同じくアリール基、同じくアルケニル基、
同じくアルキニル基、または同じくアラルキル基を示
す。)で表されるジヒドロベンゾオキサジン環を含む官
能基を1個以上有し、その開環反応によってフェノール
性水酸基を生成するものであれば特に限定されるもので
はない。このジヒドロベンゾオキサジン環を含む官能基
を1個以上有する化合物は、例えば、フェノール性水酸
基を1個以上有する化合物、アミノ基を1個以上有する
化合物、およびホルムアルデヒド化合物を、溶媒中もし
くは無溶媒中で反応させることにより調製される。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0019】フェノール性水酸基を1個以上有する化合
物としては、フェノール核の少なくとも1つのオルト位
が空いた(置換されていない)化合物であれば特に限定
されず、例えば、フェノール、o-,m-,またはp-クレゾ
ール、2,3-キシレノール、2,4-キシレノール、2,5-キシ
レノール、4-n-ノニルフェノール、4-n-オクチルフェノ
ール、2,3,5-トリメチルフェノール、4-n-ヘキシルフェ
ノールなどのアルキルフェノール類の他、p-シクロヘキ
シルフェノール、p-クミルフェノール、p-フェニルフェ
ノール、p-アリルフェノール、α-またはβ-ナフトール
などのフェノール性水酸基を1個有する化合物も使用で
きる。また、フェノール性水酸基を2個以上有する化合
物の例としては、カテコール、ヒドロキノン、レゾルシ
ノール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキ
シナフタレン、2,2'-ジヒドロキシビフェニル、4,4'-ジ
ヒドロキシビフェニル、4,4'-オキシビスフェノール、
4,4'-ジヒドロキシベンゾフェノン、ビスフェノール
A、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールS、ジフルオロビスフェノールA、4,4'-[2,2,2-ト
リフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチリデン]ビスフ
ェノール、4,4'-シクロペンチリデンビスフェノール、
4,4'-(ジメチルシリレン)ビスフェノール、4,4'-シクロ
ヘキシリデンビスフェノール、テルペンジフェノール、
1,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)アダマンタン、1,3,5-
トリヒドロキシベンゼン、4,4',4''-メチリデントリス
フェノールなどが挙げられる。さらに、上記フェノール
化合物とホルマリンを公知の方法で反応させたオリゴマ
ーとして、例えば、フェノールノボラック型フェノール
樹脂、クレゾールノボラック型フェノール樹脂、ビスフ
ェノールAノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フ
ェノール樹脂も使用できる。また、キシリレン変性フェ
ノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、ベンゾグア
ナミン変性フェノール樹脂、マレイミド変性フェノール
樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、ブタジエン変性
フェノール樹脂などの各種変性フェノール樹脂、さらに
はポリ(p-ビニルフェノール)およびその共重合体などの
フェノール性水酸基を有する他のオリゴマーやポリマー
も使用できる。これらのフェノール性水酸基を1個以上
有する化合物は、その使用にあたっては1種類単独使用
のみに限定されるものではなく、2種類以上の併用も可
能である。
【0020】また、アミノ基を1個以上有する化合物と
しては、メチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミ
ン、n-ブチルアミン、n-ドデシルアミン、n-ノニルアミ
ン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、ア
リルアミンなどのアルキルモノアミン類およびアルケニ
ルモノアミン類、アニリン、p-シアノアニリン、p-ブロ
モアニリン、o-トルイジン、m-トルイジン、p-トルイジ
ン、2,4-キシリジン、2,5-キシリジン、3,4-キシリジ
ン、α-ナフチルアミン、β-ナフチルアミン、3-アミノ
フェニルアセチレンなどの芳香族モノアミン類などが挙
げられる。さらに、ベンジルアミン、2-アミノ-ベンジ
ルアミン、1,3-ジアミノプロパン、1,4-ジアミノブタ
ン、1,10-ジアミノデカン、2,7-ジアミノフルオレン、
1,4-ジアミノシクロヘキサン、9,10-ジアミノフェナン
トレン、1,4-ジアミノピペラジン、p-フェニレンジアミ
ン、4,4'-ジアミノベンゾフェノン、4,4'-ジアミノジフ
ェニルスルホン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,
4'-ジアミノビフェニル、4,4'-オキシジアニリン、フル
オレンテトラアミン、テトラアミンジフェニルエーテ
ル、メラミンなども使用できる。
【0021】さらに、ホルムアルデヒド化合物として
は、ホルムアルデヒド水溶液であるホルマリン、あるい
はその重合物であるトリオキサン、パラホルムアルデヒ
ドなどをいずれも使用することができる。
【0022】反応溶媒としては、1,4-ジオキサン、テト
ラヒドロフラン、1-プロパノール、1-ブタノール、メタ
ノールなどの溶媒を用いることができる。
【0023】フェノール性水酸基の全てを反応させるた
めに、フェノール性水酸基1モルに対して、アミノ基1
モルおよびホルムアルデヒド化合物2モル以上を用いる
のが好ましい。反応温度は80〜100℃が好ましい。
反応温度が80℃未満の場合は反応が進行しにくく、1
00℃を超える場合は一旦生成したジヒドロベンゾオキ
サジン環が開環してオリゴマー化するという副反応が促
進される。反応時間は、反応温度にもよるが、2〜6時
間で反応が完結する。
【0024】反応終了後、溶媒を留去し、必要に応じて
水洗浄またはアルカリ洗浄操作を行ない、未反応のフェ
ノール性水酸基を有する化合物、アミン類、およびホル
ムアルデヒド化合物を除去することにより、ジヒドロベ
ンゾオキサジン構造を有する化合物が得られる。
【0025】上記のようにして得られるジヒドロベンゾ
オキサジン環を有する化合物としては、例えば、以下の
一般式(4)〜(7)で表される化合物が挙げられる。
【0026】一般式(4):
【0027】
【化8】
【0028】一般式(4)中、R1は置換基を有してい
てもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケ
ニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル
基を示す。R9は水素原子、または置換基を有していて
もよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルコキ
シ基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、同じ
くアラルキル基、もしくはハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、アルキル
(アリール)スルホニル基などが1置換、2置換、3置
換、または4置換したものを示す。
【0029】一般式(5):
【0030】
【化9】
【0031】一般式(5)中、R1は置換基を有してい
てもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケ
ニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル
基を示す。R10は単結合、または置換基を有していても
よいアルキレン基、同じくアリーレン基、同じくアルケ
ニレン基、同じくアルキニレン基、同じくアラルキレン
基、またはカルボニル基、エーテル基、チオエーテル
基、シリレン基、シロキサン基、メチレンエーテル基、
エステル基、スルホニル基などを示す。R11およびR12
は同一または異なって水素原子、または置換基を有して
いてもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアル
コキシ基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、
同じくアラルキル基、もしくはハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、アル
キル(アリール)スルホニル基などが1置換、2置換、
または3置換したものを示す。なお、上記R10の例とし
ては、
【0032】
【化10】
【0033】などが挙げられる。
【0034】一般式(6):
【0035】
【化11】
【0036】一般式(6)中、R1は置換基を有してい
てもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケ
ニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル
基を示す。R9は水素原子、または置換基を有していて
もよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルコキ
シ基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、同じ
くアラルキル基、もしくはハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、アルキル
(アリール)スルホニル基などを示す。nは2〜200
の整数である。
【0037】一般式(7):
【0038】
【化12】
【0039】一般式(7)中、R1は置換基を有してい
てもよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルケ
ニル基、同じくアルキニル基、または同じくアラルキル
基を示す。R9は水素原子、または置換基を有していて
もよいアルキル基、同じくアリール基、同じくアルコキ
シ基、同じくアルケニル基、同じくアルキニル基、同じ
くアラルキル基、もしくはハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、アルキル
(アリール)スルホニル基などを示す。mは0〜100
の整数である。
【0040】上記の化合物の中でも、一般式(5)〜
(7)で表される化合物が好ましい。
【0041】ジヒドロベンゾオキサジン環が開環して生
成するフェノール性水酸基と反応性を示す化合物(b)
としては、フェノール性水酸基と反応し得る化合物であ
れば特に限定されるものではなく、例えば、エポキシ樹
脂や2-オキサゾリン化合物などが挙げられる。
【0042】本発明に用いられるエポキシ樹脂として
は、分子内にエポキシ基を1個以上有する化合物であれ
ば特に限定されるものではなく、公知のものでよい。そ
の具体例としては、例えば、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル(DGEBA)、ビスフェノールFジグリ
シジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテ
ル、ビフェニルジグリシジルエーテル、テトラブロモビ
スフェノールAジグリシジルエーテル(TBBA)など
のビスフェノール型エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジ
ルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、テト
ラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロ
フタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジ
ルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステルなどのジ
グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ヘキサメチレング
リコールジグリシジルエーテルなどのポリオール型エポ
キシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o-ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA
ノボラック型エポキシ樹脂などの多官能性フェノール型
エポキシ樹脂、脂環族ジエポキシアセタール、脂環族ジ
エポキシアジペート、ビニルシクロヘキセンジオキシド
などの脂環式エポキシ樹脂、N,N,N',N'-テトラグリシジ
ル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、N,N-ジグリシジル
アミノ-1,3-グリシジルフェニルエーテルなどのグリシ
ジルアミン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌ
レート、ジグリシジルヒダントイン、グリシジルグリシ
ドオキシアルキルヒダントインなどの複素環式エポキシ
樹脂、ナフタレン骨格エポキシ樹脂、ウレタン変性エポ
キシ樹脂、シロキサン骨格エポキシ樹脂、(メタ)アクリ
ル酸グリシジルの単独重合体およびその共重合体などが
挙げられる。これらは、単独で、または2種以上の混合
物として用いることができる。
【0043】また、2-オキサゾリン化合物としては、分
子内に一般式(2);
【0044】
【化13】
【0045】(式中、R2、R3、R4およびR5は同一ま
たは異なって水素原子、アルキル基またはアリール基を
示す。)で表される2-オキサゾリン環を含む官能基を1
個以上有する化合物であれば特に限定されるものではな
い。ここで、アルキル基としては、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜6の
アルキル基が挙げられ、アリール基としては、例えば、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、p-ク
ロロフェニル基などの炭素数6〜10のアリール基が挙
げられる。
【0046】上記2-オキサゾリン化合物の具体例として
は、例えば、モノ(2-オキサゾリン)化合物として、2-メ
チル-2-オキサゾリン、2-エチル-2-オキサゾリン、2-プ
ロピル-2-オキサゾリンなどのアルキル置換オキサゾリ
ン化合物、2-フェニル-2-オキサゾリン、2-トリル-2-オ
キサゾリン、2-キシリル-2-オキサゾリンなどの芳香族
置換2-オキサゾリン化合物などが挙げられる。また、ビ
ス(2-オキサゾリン)化合物としては、2,2'-ビス(2-オキ
サゾリン)、2,2'-ビス(4-メチル-2-オキサゾリン)、2,
2'-ビス(5-メチル-2-オキサゾリン)、2,2'-ビス(5,5'-
ジメチル-2-オキサゾリン)、2,2'-ビス(4,4,4',4'-テト
ラメチル-2-オキサゾリン)、1,2-ビス(2-オキサゾリン-
2-イル)エタン、1,4-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ブタ
ン、1,6-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)ヘキサン、1,8-
ビス(2-オキサゾリン-2-イル)オクタン、1,4-ビス(2-オ
キサゾリン-2-イル)シクロヘキサン、1,2-ビス(2-オキ
サゾリン-2-イル)ベンゼン、1,3-ビス(2-オキサゾリン-
2-イル)ベンゼン(1,3-PBO)、1,4-ビス(2-オキサゾ
リン-2-イル)ベンゼン、1,2-ビス(5-メチル-2-オキサゾ
リン-2-イル)ベンゼン、1,3-ビス(5-メチル-2-オキサゾ
リン-2-イル)ベンゼン、1,4-ビス(5-メチル-2-オキサゾ
リン-2-イル)ベンゼン、1,4-ビス(4,4'-ジメチル-2-オ
キサゾリン-2-イル)ベンゼンなどが挙げられる。また、
2-ビニル-2-オキサゾリン単独重合体、2-ビニル-2-オキ
サゾリンとスチレンとの共重合体、2-ビニル-2-オキサ
ゾリンとメタクリル酸メチルとの共重合体などの多官能
性の2-オキサゾリン化合物も使用できる。上記した2-オ
キサゾリン化合物の中では、2,2'-ビス(2-オキサゾリ
ン)、1,2-ビス(2-オキサゾリン-2-イル)エタン、1,4-ビ
ス(2-オキサゾリン-2-イル)シクロヘキサン、1,3-ビス
(2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼン(1,3-PBO)、1,2
-ビス(5-メチル-2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼン、1,3
-ビス(5-メチル-2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼン、1,4
-ビス(5-メチル-2-オキサゾリン-2-イル)ベンゼン、2-
ビニル-2-オキサゾリンとスチレンとの共重合体などが
好ましい。これらは、単独で、または2種以上の混合物
として用いられる。
【0047】本発明に用いられる潜在性硬化剤(c)と
しては、加熱により分解して酸性化合物とアミン化合物
を発生するものであれば特に限定されるものではなく、
例えば、有機または無機のスルホン酸、同じくリン酸、
カルボン酸と、アミン化合物とを室温で反応させること
により容易に得られる。
【0048】潜在性硬化剤の合成に使用されるスルホン
酸類としては、例えば、硫酸、アミド硫酸などの無機ス
ルホン酸類、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プ
ロパンスルホン酸、デカンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、o-トルエンスルホン酸、m-トルエンスルホン酸、
p-トルエンスルホン酸、p-メトキシベンゼンスルホン
酸、p-クロロベンゼンスルホン酸、p-ニトロベンゼンス
ルホン酸、α-またはβ-ナフタレンスルホン酸、キシレ
ンスルホン酸、p-ドデシルベンゼンスルホン酸、トリフ
ルオロメタンスルホン酸などの有機スルホン酸類などが
挙げられる。リン酸類としては、オルトリン酸、メタリ
ン酸、ピロリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、トリポリリ
ン酸、テトラポリリン酸などの無機リン酸類、モノフェ
ニルホスフェート、ジフェニルホスフェート、ジクレジ
ルホスフェート、モノメトキシエチルホスフェート、モ
ノエトキシエチルホスフェート、モノキシレニルホスフ
ェート、モノn-ブトキシエチルホスフェート、モノ(メ
タ)アクリロキシエチルホスフェートなどのリン酸モノ
あるいはジエステル、亜リン酸モノあるいはジエステル
などの有機リン酸類が挙げられる。また、カルボン酸類
としては、ギ酸、酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、ト
リクロロ酢酸、フルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフ
ルオロ酢酸、シアノ酢酸、プロピオン酸、乳酸、(メタ)
アクリル酸などの脂肪族モノカルボン酸、安息香酸、o
-, m-, またはp-ヒドロキシ安息香酸、o-,m-, またはp-
トルイル酸などの芳香族モノカルボン酸、ならびに、シ
ュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、ドデカン二酸、マレイン
酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸な
どの有機カルボン酸類を挙げることができる。これらの
うちでは、o-トルエンスルホン酸、m-トルエンスルホン
酸、p-トルエンスルホン酸、p-ドデシルベンゼンスルホ
ン酸、p-メトキシベンゼンスルホン酸、p-クロロベンゼ
ンスルホン酸などのスルホン酸類、モノフェニルホスフ
ェート、モノキシレニルホスフェート、モノn-ブトキシ
エチルホスフェート、モノ(メタ)アクリロキシエチルホ
スフェートなどのリン酸類、およびトリクロロ酢酸、ト
リフルオロ酢酸、p-ヒドロキシ安息香酸、p-トルイル
酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸
などのカルボン酸類が好ましい。これらは、単独で用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。
【0049】潜在性硬化剤の合成に使用されるアミン化
合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、
メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプ
ロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチ
ルアミン、ジイソプロピルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、シクロヘキシルアミン、アリルアミ
ン、2-メトキシエチルアミン、2-エトキシエチルアミン
などのアルキルアミン類およびアルケニルアミン類、ア
ニリン、メチルアニリン、エチルアニリン、o-,m-, ま
たはp-トルイジン、ジフェニルアミン、α-またはβ-ナ
フチルアミンなどの芳香族アミン類、ベンジルアミン、
ジベンジルアミン、ピリジン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、p-フェニレンジアミン、m-
フェニレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノ
ビフェニル、トリレンジアミン、ジアミノフェノールな
どのアミン類などが挙げられる。
【0050】潜在性硬化剤の合成に使用されるアミン化
合物としては、さらに、以下に示すアルカノールアミン
類が挙げられる。アルカノールアミン類としては、一般
式(3);
【0051】
【化14】
【0052】(式中、R6およびR7は同一または異って
水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜1
0のアルキル基もしくは同じく炭素数6〜10のアリー
ル基を示し、R8は水酸基を有する炭素数1〜8のアル
キル基を示す。mおよびnは、それぞれ、0、1または
2を示し、m+nは2以下である。)で表される置換基
を有していてもよいモノアルカノールアミン、同じくジ
アルカノールアミン、同じくトリアルカノールアミンが
挙げられる。上記R6およびR7としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブ
チル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イ
ソペンチル基、t-ペンチル基、フェニル基などが挙げら
れる。このアルカノールアミン類の具体的な化合物とし
ては、例えば、エタノールアミン、N-メチルエタノール
アミン、N-エチルエタノールアミン、N-n-ブチルエタノ
ールアミンなどのモノアルキルエタノールアミン、N,N-
ジメチルエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールア
ミン、N,N-ジ-n-ブチルエタノールアミンなどのジアル
キルエタノールアミン、N-n-プロパノールアミン、N-メ
チル-n-プロパノールアミン、N-エチル-n-プロパノール
アミン、N-n-プロピル-n-プロパノールアミンなどのモ
ノアルキル-n-プロパノールアミン、N,N-ジメチル-n-プ
ロパノールアミン、N,N-ジエチル-n-プロパノールアミ
ン、N,N-ジ-n-プロピル-n-プロパノールアミンなどのジ
アルキル-n-プロパノールアミン、イソプロパノールア
ミン、N-メチルイソプロパノールアミン、N-エチルイソ
プロパノールアミン、N-ブチルイソプロパノールアミン
などのモノアルキルイソプロパノールアミン、N,N-ジメ
チルイソプロパノールアミン、N,N-ジエチルイソプロパ
ノールアミン、N,N-ジブチルイソプロパノールアミンな
どのジアルキルイソプロパノールアミン、N-n-ペンタノ
ールアミン、N-n-ヘキサノールアミン、ジエタノールア
ミン、N-n-ブチルジエタノールアミン、N-フェニルジエ
タノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N-フェニ
ルエタノールアミン、N-フェニル-N-エチルエタノール
アミン、N-ベンジルエタノールアミン、N-ベンジル-N-
メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-
(β-アミノエチル)エタノールアミン、N-(γ-アミノプ
ロピル)エタノールアミンなどが挙げられる。さらに、
N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)イソプロパノールアミ
ン、2-アミノ-1,3-プロパンジオール、3-アミノ-1,2-プ
ロパンジオール、3-アミノ-3-フェニル-1-プロパノー
ル、2-アミノ-3-フェニル-1-プロパノール、2-アミノ-2
-メチル-1,3-プロパンジオール、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタン、2-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-
ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-
メチル-1-プロパノール、2-アミノ-3-メチル-1-ブタノ
ールなどの置換基を有するアルカノールアミン類も使用
できる。
【0053】上記のアミン化合物は、上記有機酸または
無機酸との反応により、種々の熱潜在性を有する硬化剤
となる。これら潜在性硬化剤は、室温では固形ないし液
状の外観を示し、かつ蒸発性も酸性も示さない。しかし
ながら、これら潜在性硬化剤は、加熱すると分解し、酸
性化合物とアミン化合物を発生し、硬化系中に組み込ま
れて新規熱硬化性樹脂を生成する。上記のアミン化合物
のうち、メチルアミン、エチルアミン、イソプロピルア
ミン、n-ブチルアミン、2-メトキシエチルアミン、アニ
リン、メチルアニリン、p-トルイジン、ベンジルアミ
ン、ジアミノフェノール、m-フェニレンジアミン、4,4'
-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニル
スルホン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、n-
プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、N-エチ
ルエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、
N-フェニルエタノールアミン、N-フェニルジエタノール
アミン、N-ベンジルエタノールアミン、N-(β-アミノエ
チル)エタノールアミン、2-アミノ-1,3-プロパンジオー
ル、3-アミノ-3-フェニル-1-プロパノールが好ましい。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用しても
よい。
【0054】本発明の熱硬化性樹脂の調製においては、
各官能基に対して、(a)ジヒドロベンゾオキサジン環
を有する化合物5〜95モル%と、(b)ジヒドロベン
ゾオキサジン環が開環して生成するフェノール性水酸基
と反応性を示す化合物95〜5モル%とを、溶融混合ま
たは溶液混合させて樹脂液を得るのが好ましい。この場
合の溶融混合温度は80〜200℃が好ましく、120
〜150℃がより好ましい。溶液混合に用いられる溶媒
としては、(a)および(b)の化合物と相溶するもの
であれば限定されず、メタノール、エタノールなどのア
ルコール系溶媒、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶
媒、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチルなどのエステル
系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶
媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒、ジクロロメ
タン、クロロホルムなどの塩素系溶媒などを用いるのが
好ましい。また、それらの配合量は、(a)成分10〜
90モル%に対し、(b)成分90〜10モル%がより
好ましい。特に好ましくは、(a)成分20〜80モル
%に対し、(b)成分80〜20モル%である。なお、
ここでモル%は、(a)成分および(b)成分の官能基
を基準とするモル百分率を示す。
【0055】このようにして調製した熱硬化性樹脂原液
に、潜在性硬化剤(c)を加えることにより、本発明の
熱硬化性樹脂組成物が得られる。潜在性硬化剤の添加量
は、総樹脂量(a+b)100重量部に対して、0.1
〜30重量部が好ましく、0.5〜20重量部がより好
ましい。0.1重量部未満だと硬化速度が遅く硬化に高
温を要する傾向があり、30重量部を超えると硬化物の
耐熱性、機械的強度などが低下する傾向がある。
【0056】このようにして(a)成分と(b)成分と
から得られる樹脂液に、(c)成分を加えて溶融混合ま
たは溶液混合した熱硬化性樹脂組成物は、潜在性硬化剤
の種類や量によっても異なるが、溶融混合または溶液混
合する温度においては殆ど硬化反応が進行しない。この
ようにして得られた熱硬化性樹脂組成物は、さらに加熱
することにより硬化するが、その硬化性は、用いる熱潜
在性硬化剤の種類や量、または加熱温度や昇温の仕方な
どにより異なり、短時間に硬化させることもできるし、
また非常に緩やかに硬化させることもできる。いずれの
場合も、温度と時間を調節しながら完全硬化させること
ができる。その硬化温度は、通常80〜250℃、好ま
しくは120〜220℃、より好ましくは150〜20
0℃である。また、硬化時間は、通常0.5分〜8時
間、好ましくは1分〜7時間である。
【0057】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、半導体封
止材料、印刷回路基板などの電気・電子材料、バランス
シャフトギヤ、クラッチフェーシング、ブレーキライニ
ング、ディスクパッドなどの自動車部品、鉄道車両・航
空機・船舶など公共交通機関の構造材料およびその部
品、さらにその内外装材、床材、壁材やパネルなどに使
用できる。また、公共建築物や一般住宅用の内外装材、
天井材、壁材、サイディング材、断熱パネル、あるいは
冷蔵・冷凍倉庫パネル、LNGタンクやプラントの各種
パイプ断熱保温材などにも応用できる。その他、レジン
コンクリート、ゴルフシャフトや釣り竿などのスポーツ
用途、塗料、接着剤などにも応用可能である。そのため
に必要に応じて、各種のフィラーを充填、あるいは強化
用繊維基材に含浸し硬化させて成形品とすることができ
る。フィラーとしては、例えば、木粉、パルプ粉、各種
織物粉砕物、熱硬化性樹脂硬化物の粉砕品などの有機粉
末、あるいはシリカ、水酸化アルミニウム、タルク、ク
レー、マイカ、炭酸カルシウム、アルミナ、珪砂、カー
ボン、ガラスなどの無機粉末や粒状物、アルミ粉、鉄
粉、銅粉などの金属粉などが挙げられる。フィラーの配
合量は適宜選ぶことができるが、例えば、樹脂100重
量部に対して5〜1000重量部が好ましく、10〜5
00重量部がより好ましい。また、強化用繊維基材とし
ては、例えば、紙、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミ
ド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、シリコンカ
ーバイド繊維などが挙げられる。これらの強化用繊維基
材は、長繊維マット、オーバレイマット、チョップドス
トランドマットなどの不織布、ロービンングクロス、平
織りクロス、しゅす織クロス、一方織クロスなどの織
布、あるいはフィラメント、ストランド、チョップドス
トランド、ヤーン、ロービングなど様々な形態がある
が、本発明の熱硬化性樹脂組成物は粘度が低いため、こ
れらいずれの形態の強化用繊維基材にも良好に含浸させ
ることができる。強化用繊維基材の含有量は適宜選ぶこ
とができるが、例えば、樹脂100重量部に対して5〜
500重量部が好ましく、10〜300重量部がより好
ましい。
【0058】本発明の熱硬化性樹脂組成物から成形材料
およびプリプレグを作製する方法は特に限定されるもの
でなく、公知の方法を用いて実施することができる。例
えば、樹脂組成物と上記フィラーを溶融混練することに
より成形材料を作製することができる。また、ハンドレ
イアップ法やスプレーアップ法などにより、あるいは溶
剤に溶解させてワニスとして樹脂組成物を上記強化用繊
維基材に含浸乾燥することによりプリプレグを得ること
ができる。
【0059】本発明の熱硬化性樹脂組成物を加熱反応さ
せて成形品を得る場合の成形法としては、公知の方法を
用いて実施することができる。例えば、溶融注型法、圧
縮成形機により加熱加圧する圧縮成形法、可塑化された
成形材料を加熱した金型キャビティ内に圧入して成形す
るトランスファ成形法、プリプレグを数枚重ね合わせて
加熱加圧により硬化させて積層品を得る積層成形法、プ
リフォームに樹脂を含浸させて圧縮成形するマッチドダ
イ成形法、SMC法、BMC法、一方向繊維に樹脂を含
浸させた後ダイ中で硬化させる引き抜き成形法、樹脂を
含浸したロービングを芯材に巻き付けるフィラメントワ
インディング法、RIM法、発泡剤により発泡、硬化さ
せて発泡体を得る発泡成形法などが挙げられる。
【0060】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によって
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0061】本発明において使用した試料は以下のとお
りである。
【0062】分子内に2個のジヒドロベンゾオキサジン
環を有する2,2-ビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-1,3-ベ
ンゾオキサジン)プロパン(上記一般式(5)で表され
る化合物に該当する。分子量:462)(以下、B−a
と略す)は、四国化成工業(株)のものを用いた。また、
フェノールノボラックは、大日本インキ化学工業(株)製
フェノライトTD2131を用いた。2-オキサゾリン化
合物(b成分)としては、1,3-ビス(2-オキサゾリン-2-
イル)ベンゼン(三國製薬工業(株)製CPレジン;以
下、1,3-PBOと略す)を用いた。エポキシ樹脂(b成
分)としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテル
(ジャパンエポキシレジン(株)製エピコート828;エ
ポキシ当量190;以下、DGEBAと略す)を用い
た。さらに、潜在性硬化剤(c成分)として用いた硫酸
水素テトラ-n-ブチルアンモニウムは市販試薬である。
【0063】比較例に用いた試料としては、現在、プリ
ント配線基板や半導体封止材料、あるいは自動車・車両
・航空機用部品やその内外装材などとして一般的に用い
られている製品との諸物性を比較するために、これらの
分野で多く用いられているエポキシ樹脂と不飽和ポリエ
ステル樹脂を選択した。ここでエポキシ樹脂としては、
一般グレードのビスフェノールAジグリシジルエーテル
(DGEBA)および難燃グレードのテトラブロモビス
フェノールAジグリシジルエーテル(ジャパンエポキシ
レジン(株)製エピコート5046B80;エポキシ当量
472;臭素含有量20.6%;以下、TBBAと略
す)を用い、その硬化剤としては、それぞれ、トリエチ
レンテトラミン(市販試薬;以下、TETAと略す)と
ジシアンジアミド(ジャパンエポキシレジン(株)製DI
CY7;以下、DICYと略す)を用いた。また、不飽
和ポリエステル樹脂としては、一般グレードのポリマー
ル8285P(武田薬品工業(株)製;スチレン含有量4
0−50%;以下、UPEと略す)および難燃グレード
のFLP−425(日本ユピカ(株)製;スチレン含有量
35−45%;以下、FLPと略す)を用い、硬化剤と
しては、メチルエチルケトンパーオキシド(市販試薬;
以下、MEKPOと略す)を用いた。
【0064】実施例および比較例における特性の評価
は、以下に示す試験規格および条件によって行った。 1.示差走査熱量計(DSC)による発熱挙動:樹脂組
成物を窒素雰囲気下10℃/分の昇温速度で加熱し、そ
の時の発熱開始温度(DSCピーク開始温度)および発
熱ピーク温度(DSCピーク温度)を測定した。 2.ゲルタイム:JIS K 6910のストロークキュ
ア法(加熱した熱板上に樹脂組成物を載せて、金属製の
へらを用いて一定の速さで掻きまぜる方法)に従い、ゲ
ル化するまでの時間(分)を測定した。 3.耐熱性:動的粘弾性試験のtanδのピーク温度を
ガラス転移温度(Tg)として評価した。周波数は1H
z、昇温速度は2℃/分で試験を行った。また、30℃
での弾性率も評価した。 4.難燃性:UL94規格に準じて、ガスとしては都市
ガスを用い、1回目接炎後の消炎時間(t1)および2
回目接炎後の消炎時間(t2)を計測した。さらに、J
IS K 7201に従って酸素指数も求めた。 5.破壊靭性試験:ASTM D5045に従い、3点
曲げ法により測定を行った。測定は支点間距離約52m
m、荷重速度1mm/分で行い、臨界応力拡大係数KIC
(MPa・m1/2)を算出した。 6.電気抵抗試験:JIS K 6911に従い、横河−
Hewlett−Packard社製HP4339Aを
用いて蒸留水中で2時間煮沸した後の体積抵抗率R
V(Ω・cm)を測定した。 7.引張試験:JIS K 7054に従い、短冊状のB
型試験片(長さ200mm×幅10mm×厚さ2.5m
m)を用いて、試験速度1mm/分、つかみ具間距離8
5mmで室温にて引張試験を行った。 8.曲げ試験:JIS K 7055に従い、矩形の試験
片(長さ60mm×幅15mm×厚さ2.5mm)を用
いて、試験速度1mm/分、支点間距離40mmで、3
点曲げ法により室温にて曲げ試験を行った。また、樹脂
単体の硬化物についてもJIS K 7203に従い、矩
形の試験片(長さ120mm×幅15mm×厚さ6m
m)を用いて、試験速度3mm/分、支点間距離100
mmで同様に曲げ試験を行った。 9.層間せん断試験:JIS K 7057に従い、矩形
の試験片(長さ17.5mm×幅6mm×厚さ2.5m
m)を用いて、試験速度1mm/分、支点間距離6m
m、室温にて層間せん断試験を行った。 10.シャルピー衝撃試験:JIS K 7061に従
い、シャルピー衝撃試験機を用いて、ハンマー質量0.
862kg、回転軸の中心とハンマーの重心間距離21
0mmにてシャルピー衝撃試験を行った。また、試験片
は短冊状のフラットワイズ衝撃試験片(長さ80mm×
幅10mm×厚さ2.5mm)を用いた。
【0065】合成例1(ジヒドロベンゾオキサジン化合
物の合成) フラスコに、1,4-ジオキサンと37%ホルマリン2モル
を入れ、液温を5℃以下に保ち、撹拌しながらアニリン
1モル(1,4-ジオキサン溶液)を滴下して加えた。さら
に、フェノールノボラック1モル(1,4-ジオキサン溶
液)を同様に滴下して加え、滴下終了後、還流温度まで
昇温してそのまま6時間反応を続けた。その後、溶媒を
留去し、フェノール性水酸基の約90%がジヒドロベン
ゾオキサジン化されたフェノールノボラック型ジヒドロ
ベンゾオキサジン化合物(上記一般式(7)で表される
化合物に該当する。以下、N1−aと略す。)を得た。
【0066】調製例1(アルキルアミンとp-トルエンス
ルホン酸の反応物(硬化剤)の調製) 40%メチルアミン水溶液1.55g(0.02モル)
にメタノール20gとp-トルエンスルホン酸・1水和物
3.8g(0.02モル)を室温で加え、撹拌して均一
に混合した後、メタノールと水を減圧下に留去し、反応
物を得た。
【0067】調製例2(アルカノールアミンとp-トルエ
ンスルホン酸の反応物(硬化剤)の調製) イソプロパノールアミン3.8g(0.05モル)、ジ
エタノールアミン5.26g(0.05モル)、ジエチ
ルエタノールアミン5.85g(0.05モル)の各々
に、p-トルエンスルホン酸9.5g(0.05モル)を
室温で加えて反応させた。
【0068】調製例3(アルカノールアミンとカルボン
酸の反応物(硬化剤)の調製) ジエタノールアミン5.26g(0.05モル)に、プ
ロピオン酸3.7g(0.05モル)あるいはp-ヒドロ
キシ安息香酸6.91g(0.05モル)を室温で加え
て反応させた。
【0069】実施例1〜4 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてB−a、2-オキ
サゾリン化合物として1,3-PBOを等モルずつ溶融混合
し、さらに潜在性硬化剤としてジエタノールアミンとp-
トルエンスルホン酸の反応物を樹脂の総重量100重量
部に対して表1に示すような重量部(1、3、5、10
重量部)加えた。得られた樹脂組成物について、示差走
査熱量(DSC)測定およびゲルタイムの測定を行っ
た。結果を表1に示す。
【0070】実施例5〜8 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてN1−a、2-オ
キサゾリン化合物として1,3-PBOを等モルずつ溶融混
合し、さらに潜在性硬化剤としてジエタノールアミンと
p-トルエンスルホン酸の反応物を樹脂の総重量100重
量部に対して表1に示すような重量部(1、3、5、1
0重量部)加えた。得られた樹脂組成物について、示差
走査熱量(DSC)測定およびゲルタイムの測定を行っ
た。結果を表1に示す。
【0071】比較例1 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてB−a、2-オキ
サゾリン化合物として1,3-PBOを等モルずつ溶融混合
し、さらにオキサゾリン環の開環触媒として一般的に使
用されているトリフェニルホスファイトを、文献(U.S.
P. 4699970)に従って、樹脂の総重量100重量部に対
して1重量部加えた。得られた樹脂組成物について、示
差走査熱量(DSC)測定およびゲルタイムの測定を行
った。結果を表1に示す。
【0072】比較例2 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてN1−a、2-オ
キサゾリン化合物として1,3-PBOを等モルずつ溶融混
合し、さらにオキサゾリン環の開環触媒として一般的に
使用されているトリフェニルホスファイトを樹脂の総重
量100重量部に対して1重量部加えた。得られた樹脂
組成物について、示差走査熱量(DSC)測定およびゲ
ルタイムの測定を行った。結果を表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】実施例9〜13 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてB−a、2-オキ
サゾリン化合物として1,3-PBOを等モルずつ溶融混合
し、さらに潜在性硬化剤として表2に示すような種類の
硬化剤を樹脂の総重量100重量部に対して10重量部
加えた。得られた樹脂組成物について、示差走査熱量
(DSC)測定およびゲルタイムの測定を行った。結果
を表2に示す。
【0075】実施例14〜15 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてN1−a、2-オ
キサゾリン化合物として1,3-PBOを等モルずつ溶融混
合し、さらに潜在性硬化剤として表2に示すような種類
の硬化剤を樹脂の総重量100重量部に対して10重量
部加えた。得られた樹脂組成物について、示差走査熱量
(DSC)測定およびゲルタイムの測定を行った。結果
を表2に示す。
【0076】なお、参考のために、実施例4、8および
比較例1、2の結果も表2に示す。
【0077】
【表2】
【0078】実施例16〜22 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてB−a、エポキ
シ樹脂としてDGEBAを等モルずつ溶融混合し、さら
に潜在性硬化剤として表3に示すような種類の硬化剤を
樹脂の総重量100重量部に対して10重量部加えた。
得られた樹脂組成物について、示差走査熱量(DSC)
測定およびゲルタイムの測定を行った。結果を表3に示
す。
【0079】実施例23〜25 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてN1−a、エポ
キシ樹脂としてDGEBAを等モルずつ溶融混合し、さ
らに潜在性硬化剤として表3に示すような種類の硬化剤
を樹脂の総重量100重量部に対して10重量部加え
た。得られた樹脂組成物について、示差走査熱量(DS
C)測定およびゲルタイムの測定を行った。結果を表3
に示す。
【0080】比較例3 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてB−a、エポキ
シ樹脂としてDGEBAを等モルずつ溶融混合した。得
られた樹脂組成物について、示差走査熱量(DSC)測
定およびゲルタイムの測定を行った。結果を表3に示
す。
【0081】比較例4 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてN1−a、エポ
キシ樹脂としてDGEBAを等モルずつ溶融混合した。
得られた樹脂組成物について、示差走査熱量(DSC)
測定およびゲルタイムの測定を行った。結果を表3に示
す。
【0082】
【表3】
【0083】実施例26〜27 実施例4で得られた樹脂組成物をシリコーンゴムモール
ド中に注型し、150℃/2時間+170℃/2時間
(硬化条件)あるいは150℃/2時間+170℃/
2時間+200℃/2時間(硬化条件)で硬化させて
硬化物を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾
性試験および難燃性試験を行った。結果を表4に示す。
【0084】実施例28〜29 実施例8で得られた樹脂組成物をシリコーンゴムモール
ド中に注型し、150℃/2時間+170℃/2時間
(硬化条件)あるいは150℃/2時間+170℃/
2時間+200℃/2時間(硬化条件)で硬化させて
硬化物を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾
性試験および難燃性試験を行った。結果を表4に示す。
【0085】実施例30 実施例16で得られた樹脂組成物をシリコーンゴムモー
ルド中に注型し、150℃/2時間+170℃/2時間
+200℃/2時間(硬化条件)で硬化させて硬化物
を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾性試験
および難燃性試験を行った。結果を表4に示す。
【0086】実施例31 実施例23で得られた樹脂組成物をシリコーンゴムモー
ルド中に注型し、150℃/2時間+170℃/2時間
+200℃/2時間(硬化条件)で硬化させて硬化物
を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾性試験
および難燃性試験を行った。結果を表4に示す。
【0087】比較例5〜6 比較例1で得られた樹脂組成物をシリコーンゴムモール
ド中に注型し、150℃/2時間+170℃/2時間
(硬化条件)あるいは150℃/2時間+170℃/
2時間+200℃/2時間(硬化条件)で硬化させて
硬化物を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾
性試験および難燃性試験を行った。結果を表4に示す。
【0088】比較例7〜8 比較例2で得られた樹脂組成物をシリコーンゴムモール
ド中に注型し、150℃/2時間+170℃/2時間
(硬化条件)あるいは150℃/2時間+170℃/
2時間+200℃/2時間(硬化条件)で硬化させて
硬化物を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾
性試験および難燃性試験を行った。結果を表4に示す。
【0089】比較例9〜10 比較例3あるいは比較例4で得られた樹脂組成物をシリ
コーンゴムモールド中に注型し、150℃/2時間+1
70℃/2時間+200℃/2時間(硬化条件)で硬
化させて硬化物を作製した。得られた硬化物について、
動的粘弾性試験および難燃性試験を行った。結果を表4
に示す。
【0090】
【表4】
【0091】実施例32〜33 実施例9で得られた樹脂組成物をシリコーンゴムモール
ド中に注型し、150℃/2時間+170℃/2時間
(硬化条件)あるいは150℃/2時間+170℃/
2時間+200℃/2時間(硬化条件)で硬化させて
硬化物を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾
性試験、難燃性試験、曲げ試験、破壊靭性試験および電
気抵抗試験を行った。結果を表5に示す。
【0092】実施例34 実施例17で得られた樹脂組成物をシリコーンゴムモー
ルド中に注型し、150℃/2時間+170℃/2時間
+200℃/2時間(硬化条件)で硬化させて硬化物
を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾性試
験、難燃性試験、曲げ試験、破壊靭性試験および電気抵
抗試験を行った。結果を表5に示す。
【0093】なお、参考のために、比較例5、6および
9の結果も表5に示す。
【0094】
【表5】
【0095】実施例35 実施例4で得られた樹脂組成物をアミノシラン処理を施
した平織りガラスクロス(日東紡(株)製WEA 22F
105BXN)に含浸させ、これを10枚積層し、15
0℃/2時間+170℃/2時間+200℃/2時間、
50kgf/cm2で加熱加圧し、硬化させてガラス繊
維強化複合材料(FRP、ガラス繊維重量含有率50w
t%)を作製した。得られたFRPについて、動的粘弾
性試験、難燃性試験、引張試験、曲げ試験、層間せん断
試験および衝撃試験を行った。結果を表6に示す。
【0096】実施例36 ジヒドロベンゾオキサジン化合物としてB−a、2-オキ
サゾリン化合物として1,3-PBOを溶融混合し、さらに
潜在性硬化剤としてイソプロパノールアミンとp-トルエ
ンスルホン酸の反応物を樹脂の総重量100重量部に対
して5重量部加えた。得られた樹脂組成物をアミノシラ
ン処理を施した平織りガラスクロス(日東紡(株)製WE
A 22F 105BXN)に含浸させ、これを10枚積
層し、150℃/2時間+170℃/2時間+200℃
/2時間、50kgf/cm2で加熱加圧し、硬化させ
てガラス繊維強化複合材料(FRP、ガラス繊維重量含
有率50wt%)を作製した。得られたFRPについ
て、動的粘弾性試験、難燃性試験、引張試験、曲げ試
験、層間せん断試験および衝撃試験を行った。結果を表
6に示す。
【0097】比較例11 エポキシ樹脂としてDGEBA100重量部に、硬化剤
としてTETAを12.8重量部配合して得られたエポ
キシ樹脂組成物を、アミノシラン処理を施した平織りガ
ラスクロス(日東紡(株)製WEA 22F 105BX
N)に含浸させ、これを10枚積層し、室温で一晩、5
0kgf/cm2で加圧し、硬化させてガラス繊維強化
複合材料(FRP、ガラス繊維重量含有率50wt%)
を作製した。得られたFRPについて、動的粘弾性試
験、難燃性試験、引張試験、曲げ試験、層間せん断試験
および衝撃試験を行った。結果を表6に示す。
【0098】比較例12 不飽和ポリエステル樹脂としてUPE100重量部に、
硬化剤としてMEKPOを1重量部配合して得られた樹
脂組成物を、ビニルシラン処理を施した平織りガラスク
ロス(日東紡(株)製WEA 22F 104BS64P)
に含浸させ、これを10枚積層し、室温で一晩、50k
gf/cm2で加圧し、硬化させてガラス繊維強化複合
材料(FRP、ガラス繊維重量含有率50wt%)を作
製した。得られたFRPについて、動的粘弾性試験、難
燃性試験、引張試験、曲げ試験、層間せん断試験および
衝撃試験を行った。結果を表6に示す。
【0099】
【表6】
【0100】実施例37 実施例8で得られた樹脂組成物をアミノシラン処理を施
した平織りガラスクロス(日東紡(株)製WEA 22F
105BXN)に含浸させ、これを10枚積層し、15
0℃/2時間+170℃/2時間+200℃/2時間、
50kgf/cm2で加熱加圧し、硬化させてガラス繊
維強化複合材料(FRP、ガラス繊維重量含有率50w
t%)を作製した。得られたFRPについて、動的粘弾
性試験および難燃性試験を行った。結果を表7に示す。
【0101】比較例13 エポキシ樹脂としてTBBA100重量部に、硬化剤と
してDICYを6重量部配合して得られたエポキシ樹脂
組成物を、アミノシラン処理を施した平織りガラスクロ
ス(日東紡(株)製WEA 22F 105BXN)に含浸
させ、これを10枚積層し、160℃/1時間+180
℃/20分、50kgf/cm2で加熱加圧し、硬化さ
せてガラス繊維強化複合材料(FRP、ガラス繊維重量
含有率50wt%)を作製した。得られたFRPについ
て、動的粘弾性試験および難燃性試験を行った。結果を
表7に示す。
【0102】比較例14 不飽和ポリエステル樹脂としてFLP100重量部に、
硬化剤としてMEKPOを1重量部配合して得られた樹
脂組成物を、ビニルシラン処理を施した平織りガラスク
ロス(日東紡(株)製WEA 22F 104BS64P)
に含浸させ、これを10枚積層し、室温で一晩、50k
gf/cm2で加圧し、硬化させてガラス繊維強化複合
材料(FRP、ガラス繊維重量含有率50wt%)を作
製した。得られたFRPについて、動的粘弾性試験およ
び難燃性試験を行った。結果を表7に示す。
【0103】なお、参考のために、実施例35の結果も
表7に示す。
【0104】
【表7】
【0105】表1〜表3に示した結果から明らかなよう
に、硬化剤として潜在性硬化剤を添加した本発明の実施
例においては、いずれも発熱開始温度(DSCピーク開
始温度)が大幅に低くなっており、発熱ピーク温度(D
SCピーク温度)も潜在性硬化剤を10重量部添加すれ
ば全般に低くなっている。また、150〜170℃にお
けるゲル化時間も顕著に短縮されている。これらのこと
から、潜在性硬化剤がジヒドロベンゾオキサジン構造を
有する熱硬化性樹脂の硬化剤として有効であることが明
白である。
【0106】また、表4および表5の結果から明らかな
ように、得られた硬化物は耐熱性、難燃性、機械的強度
および電気絶縁性が非常に優れている。さらに、表6お
よび表7より、本発明の樹脂組成物を含浸して硬化させ
たガラス繊維強化複合材料は、現在、印刷回路基板や半
導体封止材料、あるいは自動車・車両・航空機用部品や
その内外装材として多く用いられているエポキシ樹脂や
不飽和ポリエステル樹脂を用いた複合材料よりも、耐熱
性、難燃性および機械的強度が向上することが明らかで
ある。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、高温・長時間を要する
ジヒドロベンゾオキサジン系樹脂の硬化を低温・短時間
化できるので、その成形加工性を飛躍的に改善すること
ができる。また、本発明の熱硬化性樹脂組成物から得ら
れる硬化物は、耐熱性、難燃性および機械的強度も非常
に優れているので、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、半
導体封止材料、印刷回路基板材料などの電子材料、ある
いは自動車・車両・航空機用部品やその内外装材、さら
に、公共建築物や一般住宅用の内外装材、天井材、壁
材、断熱パネルなどにも使用可能で極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 H01L 23/30 R H05K 1/03 610 (72)発明者 井上 弘 奈良県奈良市学園大和町5丁目195番地 Fターム(参考) 4F072 AA01 AA02 AA04 AA07 AB02 AB05 AB06 AB09 AB10 AD12 AD14 AD18 AD22 AD23 AD31 AF06 AF26 AF27 AF28 AG03 AK11 AK12 AK13 AK14 AL02 AL12 AL13 AL14 AL17 4J002 CC031 CC151 CC271 CC281 CD002 CD012 CD022 CD032 CD042 CD052 CD062 CD072 CD082 CD122 CD142 CM021 CM031 DG047 DH027 DL00 EF007 EF017 EF027 EF037 EF067 EN017 EN018 EN027 EN028 EN037 EN038 EN057 EN058 EN067 EN068 EN077 EN078 EN107 EN108 EU226 EV237 EW027 EW047 FA03 FA04 FD01 GL00 GN00 GQ01 4J036 AB01 AC01 AD01 AD07 AD08 AD20 AF01 AF06 AG01 AG03 AG04 AG07 AH04 AH05 AH07 AJ18 CB03 CB04 CB05 CB22 DB14 DB15 DB16 DB17 DB18 DB19 DB20 DC01 DC02 DC12 DD01 DD07 GA01 GA02 GA03 GA04 GA11 JA07 JA08 JA11 4M109 AA01 CA21 EA02 EB01 EB13 EC20

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有
    する化合物、(b)ジヒドロベンゾオキサジン環が開環
    して生成するフェノール性水酸基と反応性を示す化合
    物、および(c)潜在性硬化剤からなる熱硬化性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 (a)ジヒドロベンゾオキサジン環を有
    する化合物、(b)ジヒドロベンゾオキサジン環が開環
    して生成するフェノール性水酸基と反応性を示す化合
    物、および(c)潜在性硬化剤を溶融混合してなる請求
    項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ジヒドロベンゾオキサジン環を有する化
    合物(a)が、一般式(1); 【化1】 (式中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基、
    同じくアリール基、同じくアルケニル基、同じくアルキ
    ニル基、または同じくアラルキル基を示す。)で表され
    る官能基を1個以上有する化合物である請求項1または
    2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ジヒドロベンゾオキサジン環が開環して
    生成するフェノール性水酸基と反応性を示す化合物
    (b)が、一般式(2); 【化2】 (式中、R2、R3、R4およびR5は同一または異なって
    水素原子、アルキル基またはアリール基を示す。)で表
    される官能基を1個以上有する化合物である請求項1〜
    3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ジヒドロベンゾオキサジン環が開環して
    生成するフェノール性水酸基と反応性を示す化合物
    (b)が、エポキシ樹脂である請求項1〜3のいずれか
    に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 潜在性硬化剤(c)が、分解により酸性
    化合物とアミン化合物を発生する化合物である請求項1
    〜5のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 分解により酸性化合物とアミン化合物を
    発生する化合物が、有機酸または無機酸とアミン化合物
    との反応物である請求項6に記載の熱硬化性樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】 有機酸が、有機スルホン酸、有機リン酸
    および有機カルボン酸からなる群より選択される少なく
    とも1種である請求項7に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 アミン化合物が、一般式(3); 【化3】 (式中、R6およびR7は同一または異って水素原子また
    は置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル
    基もしくは同じく炭素数6〜10のアリール基を示し、
    8は水酸基を有する炭素数1〜8のアルキル基を示
    す。mおよびnは、それぞれ、0、1または2を示し、
    m+nは2以下である。)で表される置換基を有してい
    てもよいモノアルカノールアミン、同じくジアルカノー
    ルアミンおよび同じくトリアルカノールアミンからなる
    群より選択される少なくとも1種である請求項7または
    8に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬
    化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬
    化性樹脂組成物にフィラーを配合してなる成形材料。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の成形材料を加熱硬
    化させてなる成形体。
  13. 【請求項13】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬
    化性樹脂組成物を強化用繊維基材に含浸乾燥してなるプ
    リプレグ。
  14. 【請求項14】 強化用繊維基材が織布または不織布で
    ある請求項13に記載のプリプレグ。
  15. 【請求項15】 請求項13または14に記載のプリプ
    レグを複数個積層して加熱硬化させてなる積層体。
  16. 【請求項16】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬
    化性樹脂組成物からなる印刷回路基板用樹脂組成物。
  17. 【請求項17】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬
    化性樹脂組成物を用いてなる印刷回路基板。
  18. 【請求項18】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬
    化性樹脂組成物からなる半導体封止材料用樹脂組成物。
  19. 【請求項19】 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬
    化性樹脂組成物からなる構造材料用樹脂組成物。
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