JP2003147105A - 帯電防止性積層ポリエステルフィルム - Google Patents

帯電防止性積層ポリエステルフィルム

Info

Publication number
JP2003147105A
JP2003147105A JP2001347211A JP2001347211A JP2003147105A JP 2003147105 A JP2003147105 A JP 2003147105A JP 2001347211 A JP2001347211 A JP 2001347211A JP 2001347211 A JP2001347211 A JP 2001347211A JP 2003147105 A JP2003147105 A JP 2003147105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
antistatic
polyester film
weight
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001347211A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3737740B2 (ja
Inventor
Satoshi Kitazawa
諭 北澤
Koji Kubo
耕司 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Film Solutions Ltd
Original Assignee
Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin DuPont Films Japan Ltd filed Critical Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority to JP2001347211A priority Critical patent/JP3737740B2/ja
Publication of JP2003147105A publication Critical patent/JP2003147105A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3737740B2 publication Critical patent/JP3737740B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明における帯電防止性積層ポリエステル
フィルムは、従来のものに比べて、塗布外観に優れ、し
かも低湿度下における帯電防止性、耐ブロッキング性、
背面転写性、耐削れ性、回収性に優れたもので、磁気カ
ード(例えばテレホンカード、プリペードカード)、I
Cカード、電子材料、グラフィック材料、製版フィル
ム、OHPフィルム、包装用フィルム、ラベル等に有用
なフィルムを提供することである。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
に、ガラス転移温度−10〜40℃のノニオン性アクリ
ル系共重合体(A)20〜70重量%、特定構造の繰り
返し単位を主成分とする帯電防止剤(B)15〜60重
量%、オキサゾリン基を有する重合体(C)3〜25重
量%、非フッ素系界面活性剤(D)1〜15重量%、及
びフッ素系界面活性剤(E)0.001〜5重量%から
なる組成を含む水性塗液を塗布し、乾燥、延伸して得ら
れる塗膜が塗設されていることを特徴とする帯電防止性
積層ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は帯電防止性積層ポリ
エステルフィルムに関し、更に詳しくは塗布外観、帯電
防止性、背面転写性、耐削れ性、耐ブロッキング性、回
収性、印刷性等に優れた、磁気カード(例えばテレホン
カード、プリペードカード)、ICカード、電子材料、
グラフィック材料、製版フィルム、OHPフィルム、包
装用フィルム、ラベル等に有用な、特に磁気カード用に
有用な帯電防止性積層ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートやポリエチ
レン−2,6−ナフタレート等のポリエステルからなる
フィルムは磁気カード用として、また包装材料用、写真
材料用、磁気記録媒体用、印刷材料用等のベースフィル
ムに広く使用されている。ポリエステルフィルムは、耐
水性、耐薬品性、機械的強度、寸法安定性、電気特性に
優れたポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフ
タレートからなるフィルムが用いられ、或いは検討され
ているが、かかるポリエステルフィルムは帯電し易い欠
点を有している。フィルムが帯電すると、その表面にゴ
ミやほこりが付着し、品質上のトラブルが生じる。ま
た、フィルム加工工程で有機溶剤を用いる場合には、帯
電したフィルムからの放電により引火の危険が生じる。
【0003】このような帯電による問題の対策として、
ポリエステルフィルムに有機スルホン酸塩基等のアニオ
ン性化合物、金属粉、カーボン粉等を練り込む方法や、
ポリエステルフィルムの表面に金属化合物を蒸着する方
法等が提案され、実用化されている。しかしながら、こ
のような方法ではフィルムの透明性が低下してしまう問
題や、加工コストが高いといった問題がある。
【0004】また、別の方法として、フィルム表面に制
電性塗膜を形成する方法が種々提案され、かつ実用化さ
れている。この制電性塗膜に含有させる帯電防止剤とし
ては、低分子型のものや高分子型のものが知られている
が、それぞれ長短所を有する。そこで、帯電防止剤はそ
の特性を用途に合わせて使い分けられる。例えば、低分
子型の帯電防止剤としては、スルホン酸塩基を有する長
鎖アルキル化合物(特開平4−28728号公報)等の
ような界面活性剤型のアニオン系帯電防止剤が知られて
おり、また高分子型の帯電防止剤としては、主鎖にイオ
ン化された窒素元素を有するポリマー(特開平3−25
5139号公報、特開平4−288127号公報、特開
平6−320390号公報)や、スルホン酸塩基変性ポ
リスチレン(特開平5−320394号公報)等が知ら
れている。
【0005】しかしながら、低分子型の帯電防止剤を用
いた制電性塗膜では、帯電防止剤の一部が塗膜中を移動
して界面に集積しフィルムの反対面等に移行する問題
や、帯電防止性が経時的に低下するという問題がある。
一方、高分子型の帯電防止剤を用いた制電性塗膜では、
良好な制電性を得るために多量の帯電防止剤の配合が必
要であるため、或いは膜厚の厚い制電性塗膜を形成させ
ることが必要であるため経済的でない。
【0006】また、製品にならなかった屑フィルム(例
えば、製造工程で切断除去したフィルム端部等)を回収
し、フィルム製造用の再生材料として使用すると、溶融
製膜の際に該再生材料中に含まれる塗膜成分が熱劣化
し、得られたフィルムが著しく着色し実用性に欠ける
(回収性が劣る)ものとなる等の問題が生じる。更に、
フィルム同士が剥離し難い(ブロッキングする)、塗膜
が削れ易い等の欠点が生じ、その解決が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題点を解消し、コロナ放電処理等の前処
理を施すことなく低加工コストで帯電防止性塗膜を塗設
でき、かつ優れた塗布外観、帯電防止性、背面転写性、
耐削れ性、耐ブロッキング性、回収性を有する帯電防止
性積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、
ガラス転移温度−10〜40℃のノニオン性アクリル系
共重合体(A)20〜70重量%、下記式(1)で示さ
れる構造の繰り返し単位を主成分とする帯電防止剤
(B)15〜60重量%、オキサゾリン基を有する重合
体(C)3〜25重量%、非フッ素系界面活性剤(D)
1〜15重量%、及びフッ素系界面活性剤(E)0.0
01〜5重量%からなる組成を含む水性塗液を塗布し、
乾燥、延伸して得られる塗膜が塗設されていることを特
徴とする帯電防止性積層ポリエステルフィルムによって
達成される。
【0009】
【化2】
【0010】(但し、式(1)中のR1、R2はそれぞれ
H又はCH3、R3は炭素数が2〜10のアルキレン基、
4、R5はそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、
6は炭素数が2〜10のアルキレン基、mは1〜20
の数、nは1〜40の数、Y-はハロゲンイオン、モノ
もしくはポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレート
イオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイ
オン、スルホネートイオン又はアルキルスルホネートイ
オンである。)
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0012】[ポリエステル]本発明においてポリエス
テルとは、ジカルボン酸成分とグリコール成分かなる線
状飽和ポリエステルである。このジカルボン酸成分とし
ては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4´
−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、
ドデカンジカルボン酸、等を例示することができる。特
にフィルムの機械的性質の点から、テレフタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0013】また、このグリコール成分としてはエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,6−へキサンジ
オール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレング
リコール、等を例示することができる。特にフィルムの
剛直性の点から、エチレングリコールが好ましい。
【0014】かかるポリエステルのうち、ポリエチレン
テレフタレートあるいはポリエチレン−2,6−ナフタ
レートが機械的特性(例えば高ヤング率)に優れ、熱的
特性(例えば耐熱寸法安定性)に優れたフィルムが得ら
れるため好ましい。
【0015】上記ポリエステルは、第三成分として上記
ジカルボン酸成分あるいはグリコール成分を共重合した
コポリエステルであってもよく、三官能以上の多価カル
ボン酸成分あるいはポリオール成分を得られるポリエス
テルが実質的に線状となる範囲(例えば、5mol%以
下)で少量共重合したポリエステルであっても良い。
【0016】かかるポリエステルは常法により作ること
ができ、ポリエステルの固有粘度が0.45dl/g以
上であるとフィルムの剛性が大きい等の機械的特性が良
好となるため好ましい。
【0017】上記ポリエステルには、フィルムの滑り性
を良好なものとするため、滑剤として平均粒径が0.0
1〜2.0μm程度の有機や無機の微粒子を、例えば
0.01〜5重量%の配合割合で含有させることができ
る。かかる微粒子の具体例として、酸化珪素、酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム等のような無機
微粒子、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、
架橋アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等のような
耐熱性ポリマーからなる有機微粒子等を好ましく挙げる
ことができる。
【0018】前記微粒子以外にも着色剤、公知の帯電防
止剤、有機滑剤(滑り剤)、触媒、安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・プロピレンコポリマー、オレフィ
ン系アイオノマーのような他の樹脂等を必要に応じて含
有することもできる。
【0019】本発明における白色ポリエステルフィルム
は酸化チタン、硫酸バリウム等の白色顔料を5〜25重
量%含んでおり、その表面光沢度は所望により、任意に
選択することができる。
【0020】本発明におけるポリエステルフィルムの厚
さは、20〜500μm、更には50〜450μm、特
に75〜300μmであることが好ましい。この厚さが
20μm未満ではフィルムの腰が弱くなり、一方フィル
ムが厚すぎ、例えば500μmを超えると製膜性が劣る
傾向が見られる。
【0021】[塗膜]本発明においてポリエステルフィ
ルムの少なくとも片面に設けられる塗膜(帯電防止性塗
膜)は、ガラス転移温度−10〜40℃のノニオン性ア
クリル系共重合体(A)20〜70重量%、下記式
(1)で示される構造の繰り返し単位を主成分とする帯
電防止剤(B)15〜60重量%、オキサゾリン基を有
する重合体(C)3〜25重量%、非フッ素系界面活性
剤(D)1〜15重量%、及びフッ素系界面活性剤
(E)0.001〜5重量%からなる組成を含む水性塗
液を塗布し、乾燥、延伸して設けることができる。
【0022】
【化3】
【0023】(但し、式(1)中のR1、R2はそれぞれ
H又はCH3、R3は炭素数が2〜10のアルキレン基、
4、R5はそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、
6は炭素数が2〜10のアルキレン基、mは1〜20
の数、nは1〜40の数、Y-はハロゲンイオン、モノ
もしくはポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレート
イオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイ
オン、スルホネートイオン又はアルキルスルホネートイ
オンである。)
【0024】本発明において、ガラス転移温度−10〜
40℃のノニオン性アクリル系共重合体(A)(以下
『重合体(A)』と略記することがある。)の塗膜中の
割合は20〜70重量%であることが必要である。この
割合が20重量%未満であると、帯電防止性塗膜(以下
『塗膜』と略記することがある。)のポリエステルフィ
ルムへの密着力が不足する。またこの割合が70重量%
を超えると、帯電防止性積層ポリエステルフィルム(以
下、『塗布フィルム』と略記することがある。)の耐ブ
ロッキング性が悪化する。塗膜中の重合体(A)の下限
は35重量%であることが塗膜のポリエステルフィルム
への密着性が特に良好になるため好ましく、上限は65
重量%であることが塗布フィルムの耐ブロッキング性が
特に良好になるため好ましい。
【0025】本発明において、前記式(1)で示される
帯電防止剤(B)(以下、『帯電防止剤(B)』と略記
することがある。)の塗膜中の割合は15〜60重量%
であることが必要である。この割合が15重量%未満で
あると、塗布フィルムの帯電防止性が不足する。また、
この割合が60重量%を超えると塗膜のポリエステルフ
ィルムへの密着力が不足する。塗膜中における帯電防止
剤(B)の割合の下限は20重量%であることが、塗布
フィルムの帯電防止性が特に良好になるため好ましく、
上限は50重量%であることが塗膜のポリエステルフィ
ルムへの密着性が特に良好になるため好ましい。
【0026】本発明において、オキサゾリン基を有する
重合体(C)(以下『重合体(C)』と略記することが
ある。)の塗膜中の割合は3〜25重量%であることが
必要である。この割合が3重量%未満であると塗膜の上
にインキ層を積層した際に剪断接着性が不足する。ま
た、この割合が25重量%を超えると塗膜のポリエステ
ルフィルムへの密着力が不足し、塗布フィルムの耐ブロ
ッキング性が不足する。塗膜中の重合体(C)の下限は
5重量%であることが、剪断接着性が特に良好になるた
め好ましく、上限は15重量%であることが塗膜のポリ
エステルフィルムへの密着力や塗布フィルムの耐ブロッ
キング性が特に良好になるため好ましい。
【0027】本発明において、非フッ素系界面活性剤
(D)(以下、『界面活性剤(D)』と略記することが
ある。)の割合は1〜15重量%であることが必要であ
る。この割合が1重量%未満であると、水性塗液のポリ
エステルフィルムへの濡れ性が不足する。また、この割
合が15重量%を超えると塗膜のポリエステルフィルム
への密着力が不足し、塗布フィルムの耐ブロッキング性
が不足する。塗膜中における界面活性剤(D)の割合の
下限は3重量%であることが、水性塗液のポリエステル
フィルムへの濡れ性が特に良好になるため好ましく、上
限は10重量%であることが塗膜のポリエステルフィル
ムへの密着力や塗布フィルムの耐ブロッキング性が特に
良好になるため好ましい。
【0028】本発明において、フッ素系界面活性剤
(E)(以下、『界面活性剤(E)』と略記することが
ある。)の割合は0.001〜5重量%であることが必
要である。この割合が0.001重量%未満であると、
水性塗液のポリエステルフィルムへの塗工性が不足し、
良好な塗布外観が得られない。また、この割合が5重量
%を超えると、塗膜のポリエステルフィルムとの密着力
が不足し、また、塗膜のインキ層や磁性層に対する接着
力が不足する。塗膜中の界面活性剤(E)の割合の下限
は0.005重量%であることが、水性塗液のポリエス
テルフィルムへの塗工性が特に良好になるため好まし
く、上限は4重量%であることが塗膜のインキ層や磁性
層に対する接着力が特に良好になるため好ましい。
【0029】[重合体(A)]本発明においては、塗膜
中のバインダー成分として、ガラス転移温度−10〜4
0℃のノニオン性アクリル系共重合体(A)を用いる。
この重合体(A)の構成成分としては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アク
リルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド,N−メチロールメタクリルアミド等を例示すること
ができる。これらのモノマーは、例えばスチレン、酢酸
ビニル、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、ジビニルベンゼン等の他の不
飽和単量体と併用することもできる。
【0030】[帯電防止剤(B)]本発明における帯電
防止剤(B)は下記式(1)で示される構造の繰り返し
単位を主成分とする化合物である。
【0031】
【化4】
【0032】(但し、式(1)中のR1、R2はそれぞれ
H又はCH3、R3は炭素数が2〜10のアルキレン基、
4、R6はそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、
6は炭素数が2〜10のアルキレン基、mは1〜20
の数、nは1〜40の数、Y-はハロゲンイオン、モノ
もしくはポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレート
イオン、サルフェートイオン、アルキルサルフェートイ
オン、スルホネートイオン又はアルキルスルホネートイ
オンである。)
【0033】帯電防止剤(B)のうち、式(1)中のY
-がR7SO3 -で示されるアルキルスルホネートイオン
(但し、R7は炭素数が1〜5の飽和炭化水素基)であ
り、−(OR3)m−のR3がエチレン基であり、mが1
〜20の数、−(R6O)n−のR6がエチレン基であ
り、nが1〜40の数であるものは、塗膜とポリエステ
ルフィルムとの接着性、塗膜の耐熱性が良好であり、特
に塗布フィルムの制電性に優れるので好ましい。
【0034】帯電防止剤(B)は、例えば下記の方法で
好ましく製造することができる。すなわち、アクリル酸
エステルモノマーを乳化重合により、重量平均分子量2
000〜100000のポリアクリル酸エステルとし、
次いでN,N−ジアルキルアミノアルキルアミン(例え
ば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N,N−
ジエチルアミノプロピルアミン等)と反応させてアミド
化し、最後に4級ヒドロキシアルキル化反応を行わせて
4級カチオン対を導入することで製造できる。
【0035】帯電防止剤(B)の平均分子量(数平均分
子量)は任意であるが、3000〜300000、更に
5000〜100000であることが好ましい。この平
均分子量が3000未満であると、帯電防止剤(B)の
背面転写性が悪化する傾向があり、一方平均分子量が3
00000を超えると、水性塗液の粘度が高くなりすぎ
フィルムに均一に塗布し難くなるため好ましくない。
【0036】帯電防止剤(B)は、前記式(1)中のY
-が、CH3SO3 -、C25SO3 -、またはC37SO3 -
であり、−(OR3)m−が−(OC24)m−であ
り、かつmが1〜5であることが好ましい。また、−
(R6O)n−が−(C24O)n−であり、かつnが
1〜10であることが特に好ましい。
【0037】[重合体(C)]本発明における帯電防止
性塗膜には、塗膜の耐溶剤性またはフィルムの耐ブロッ
キング性を良好な物とするため、オキサゾリン基を有す
る重合体(C)を配合する。この重合体(C)として
は、特公昭63−48884号公報、特開平2−609
41号公報、特開平2−99537号公報等に記載され
ている重合体、あるいはこれらに準じた重合体を挙げる
ことができる。
【0038】具体的には、下記一般式(2)で表わされ
る付加重合性オキサゾリン(a)、及び必要に応じて他
のモノマー(b)を重合させて得られる重合体を挙げる
ことができる。
【0039】
【化5】
【0040】(但し、式(2)中のR7、R8、R3およ
びR10は、それぞれ、水素、ハロゲン、アルキル基、ア
ラルキル基、フェニル基および置換フェニル基から選ば
れる置換基を示し、R11は付加重合性不飽和結合基を有
する非環状有機基を示す。)付加重合性オキサゾリン
(a)の具体例としては、2−ビニル−2−オキサゾリ
ン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−
ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロ
ペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−
メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−
メチル−2−オキサゾリン等を挙げることができ、これ
らの1種または2種以上の混合物を使用することができ
る。これらの中、2−イソプロペニル−2−オキサゾリ
ンが工業的に入手しやすく好適である。
【0041】次に、付加重合性オキサゾリン以外のモノ
マー(b)としては、付加重合性オキサゾリン(a)と
共重合可能なモノマーであれば特に制限はなく、例え
ば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステ
ル類、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などの不
飽和カルボン酸類、アクリロニトリル、メタクリロニト
リルなどの不飽和ニトリル類、アクリルアミド、メタク
リルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチ
ロールメタクリルアミドなどの不飽和アミド類、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、メ
チルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニ
ルエーテル類、エチレン、プロピレンなどのα−オレフ
ィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルな
どの含ハロゲン−α,β−不飽和モノマー類、スチレ
ン、α−メチルスチレンなどのα,β−不飽和芳香族モ
ノマー類などを挙げることができる。
【0042】これらの1種または2種以上の混合物を使
用することができるが、特にメタクリル酸メチル、メタ
クリルアミドが共重合されていることが好ましい。これ
ら以外のモノマーが共重合されていてもよいが、いずれ
にしても重合体(C)を構成するモノマーの主要な3成
分として、不可重合性のオキサゾリン含有モノマー、メ
タクリル酸メチル、メタクリルアミドが共重合されてい
ることが好ましい。ここで言う主要な3成分という意味
は、オキサゾリン含有共重合体を構成するモノマーの
内、含有量の多いものから3成分と言う意味であり、他
の共重合モノマーの存在は否定しない。更にオキサゾリ
ン等量が80〜250g/等量であることが好ましい。
また、オキサゾリン基を有する重合体は、水分散性、水
溶性であることが好ましく、特に水溶性であることが好
ましい。水と混合可能な有機溶媒を併用して、水分散
性、水溶性を達成してもよい。
【0043】付加重合性オキサゾリン(a)および必要
に応じて少なくとも1種以上の他のモノマー(b)を用
いて重合体を得るためには、従来から公知の重合法によ
って重合することができる。例えば、乳化重合法(重合
触媒、水、界面活性剤およびモノマーを一括混合して重
合する方法)、モノマー滴下法、多段重合法、プレエマ
ルジョン法など各種の方法を採用できる。
【0044】重合触媒は、従来から公知のものを使用す
ることができる。例えば、過酸化水素、過硫酸カリウ
ム、2,2´−アゾビス(2−アミノジプロパン)2塩
酸塩など、通常のラジカル重合開始剤を挙げることがで
きる。
【0045】重合温度としては、通常0〜100℃、好
ましくは50〜80℃、重合時間としては、通常1〜1
0時間である。
【0046】付加重合性オキサゾリン(a)および少な
くとも1種以上の他のモノマー(b)を用いて重合体を
得る場合、付加重合性オキサゾリン(a)の配合量は全
モノマーに対して0.5重量%以上の範囲で適宜決める
ことが好ましい。付加重合性オキサゾリン(a)の配合
量が0.5重量%未満では、本発明の目的を達成するこ
とが困難となることがある。
【0047】付加重合性オキサゾリン(a)からなる重
合体は、塗膜を形成する組成物中に1〜20重量%、更
に5〜10重量%含まれていることが好ましい。含有量
が1重量%未満では、耐熱性、耐溶剤性、耐ブロッキン
グ性が不十分であり、他方20重量%を超えると接着性
が不十分となる。
【0048】[界面活性剤(D)]本発明においては、
塗膜とポリエステルフィルムとの接着性を強固なものと
し、塗布フィルムの耐ブロッキング性を良好なものとす
るため、非フッ素系界面活性剤(D)を配合する。本発
明における界面活性剤(D)としては、従来から公知の
アニオン系、ノニオン系、カチオン系および両性界面活
性剤や反応性界面活性剤であって、分子内にフッ素元素
を含まないものである。
【0049】かかる界面活性剤(D)としては、例えば
アルキレンオキサイド単独重合体、アルキレンオキサイ
ド共重合体、脂肪族アルコール・アルキレンオキサイド
付加物、長鎖脂肪族置換フェノール・アルキレンオキサ
イド付加重合物、多価アルコール脂肪族エステル、長鎖
脂肪族アミドアルコール等のノニオン系界面活性剤、4
級アンモニウム塩を有する化合物、アルキルピリジニウ
ム塩を有する化合物、スルホン酸塩を有する化合物等の
カチオン系又はアニオン系界面活性剤を挙げることがで
き、特にノニオン界面活性剤が塗膜とベースフィルムと
の接着性や制電性ポリエステルフィルムの耐ブロッキン
グ性に対する効果が優れるため好ましい。
【0050】[フッ素系界面活性剤(E)]本発明で
は、水性塗液のポリエステルフィルムへの塗工性を良好
にし、塗膜のインキ層や磁性層に対する接着力を良好に
するため、塗膜成分として界面活性剤(E)を配合す
る。
【0051】本発明における界面活性剤(E)は、分子
内にフッ素を有する界面活性剤であり、例えば下記式
(3)〜式(9)で示される化合物を挙げることができ
る。
【0052】
【化6】
【0053】式(3)で、pは1〜12の数、qは1〜
30の数、R12は炭素数が1〜10の炭化水素基または
フェニル基である。
【0054】
【化7】
【0055】式(4)で、rは1〜12の数、M1はア
ルカリ金属またはNH4基である。
【0056】
【化8】
【0057】式(5)で、sは1〜12の数、M2はア
ルカリ金属、R13は炭素数が1〜10の炭化水素基また
はフェニル基である。
【0058】
【化9】
【0059】式(6)で、tは1〜12の数、uは1〜
10の数、R14は炭素数が1〜10の炭化水素基または
フェニル基、R15はHまたはNH4基である。
【0060】
【化10】
【0061】式(7)で、vは1〜12の数、wは1〜
6の数、Xはハロゲン原子、R16は炭素数が1〜10の
炭化水素基またはフェニル基である。
【0062】
【化11】
【0063】式(8)で、xは1〜12の数、M3はア
ルカリ金属またはNH4基である。
【0064】
【化12】
【0065】式(9)で、yは1〜12の数、zは1〜
6の数、R17は炭素数が1〜10の炭化水素基またはフ
ェニル基である。
【0066】これらの界面活性剤(E)は、単独で、も
しくは複数を組み合わせて用いることができる。
【0067】上記化合物のうち、特に好ましい界面活性
剤(E)として上記(3)、上記(4)で示される化合
物を挙げることができる。上記式(3)で示される化合
物において、pとしては4〜12の数が好ましく、塗工
性の観点からは、pは6〜10であることが更に好まし
い。qとしては1〜30が好ましく、塗工性の観点から
は、qは3〜15であることが更に好ましい。また、R
12としては炭素数が1〜10の炭化水素基が好ましく、
塗工性の観点からは、炭素数が2〜7の炭化水素基であ
ることが更に好ましい。また、上記式(4)で示される
化合物において、rとしては4〜12の数が好ましく、
塗工性の観点からは、rは6〜10であることが更に好
ましい。
【0068】[水性塗液]本発明において塗膜は、前記
成分の組成物を含む水性塗液をポリエステルフィルムの
少なくとも片面に塗布し、乾燥、延伸することにより塗
設する。用いる塗液は、水を媒体とし、前記成分の組成
物が溶解および/または分散されているもの(水性塗
液)である。尚、水性塗液には、塗液の安定性を助ける
目的で若干量の有機溶剤を含ませても良い。この有機溶
剤としては、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノ
ン、n−ヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、
エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等を
例示することができる。有機溶剤は複数種含まれていて
もよい。
【0069】本発明においては、好ましくは前記組成を
含む水性塗液を用いて塗膜を塗設するが、この水性塗液
には塗膜表面の滑り性を良好なものとし、かつフィルム
の耐ブロッキング性を良好なものとするため、接着性等
の特性を損なわない範囲で滑剤を添加することが好まし
い。この滑剤としては、例えばポリスチレン樹脂、アク
リル樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹
脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリエステル樹脂等の微粒子を好ましく挙げること
ができる。これらの樹脂の微粒子は、塗膜中に微粒子で
含まれるものであれば熱可塑性であっても熱硬化性のも
のであってもよい。この微粒子の平均粒径は20〜80
nmであり、含有量が5〜20重量%であることが好ま
しい。
【0070】本発明において、水性塗液には本発明の目
的を損なわない範囲で、紫外線吸収剤、顔料、潤滑剤、
ブロッキング防止剤、水溶性高分子樹脂、オキサゾリ
ン、メラミン、エポキシ、アジリジン等の架橋剤や他の
帯電防止剤等の添加剤を配合することができる。
【0071】本発明における水性塗液中の固形分濃度
は、通常30重量%以下であり、更には0.5〜30重
量%であることが好ましい。この割合が0.5重量%未
満であると、ポリエステルフィルムへの塗れ性が不足
し、また30重量%を超えると塗膜外観が悪化するので
好ましくない。
【0072】[塗膜の塗設]本発明においては上述の成
分を含む水性塗液をポリエステルフィルムの少なくとも
片面に塗布するが、このフィルムとしては結晶配向が完
了する前のポリエステルフィルムが好ましい。この配向
結晶が完了する前のポリエステルフィルムとしては、ポ
リエステルを熱溶融してそのままフィルム状とした未延
伸状フィルム、未延伸フィルムを縦方向または横方向の
いずれかの方向に延伸した一軸延伸フィルム、未延伸フ
ィルムを縦方向及び横方向の二方向に低倍率で延伸した
更に延伸可能な二軸延伸フィルム(最終的に縦方向及び
横方向に再延伸して配向結晶化を完了させる前の二軸延
伸フィルム)等を例示することができる。
【0073】ポリエステルフィルムへの水性塗液の塗布
方法としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例え
ばロールコート法、グラビアコート法、マイクログラビ
アコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、
スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法及び
カーテンコート法等を単独または組み合わせて適用する
と良い。
【0074】塗布量は走行しているフィルム1m2あた
り0.5〜50g、更には5〜30gが好ましい。最終
乾燥塗膜(塗膜)の厚さとしては、0.02〜1μmが
必要であり、好ましくは0.05〜0.8μmである。
塗膜の厚さが0.02μm未満であると、帯電防止性が
不十分となり、他方1μmを超えると、耐ブロッキング
性が低下するので好ましくない。塗布はフィルムの用途
に応じて片面のみに行うことも両面に行うこともでき
る。塗布後、乾燥することで均一な塗膜となる。
【0075】[ポリエステルフィルム]本発明において
は、ポリエステルフィルムに水性塗液を塗布した後、乾
燥、好ましくは延伸処理を行うが、この乾燥は90〜1
30℃で2〜20秒間行うのが好ましい。この乾燥は延
伸処理の予熱処理ないし延伸時の加熱処理をかねること
ができる。ポリエステルフィルムの延伸処理は、温度7
0〜140℃で縦方向に2.5〜7倍、横方向に2.5
〜7倍、面積倍率で8倍以上、更には9〜28倍延伸す
るのが好ましい。再延伸する場合には、1.05〜3倍
の倍率で延伸するのが好ましい(但し、面積倍率は前記
と同じ)。延伸後の熱固定処理は最終延伸温度より高く
融点以下の温度で1〜30秒行うのが好ましい。例えば
ポリエチレンテレフタレートフィルムでは170〜24
0℃で2〜30秒熱固定するのが好ましい。
【0076】かくして得られた帯電防止性積層ポリエス
テルフィルムは、塗布外観、帯電防止性、水系塗料との
接着性、耐ブロッキング性、背面転写性、耐削れ性、回
収性に優れたものであり、磁気カード(例えばテレホン
カード、プリペードカード)、ICカード、電子材料、
グラフィック材料、製版フィルム、OHPフィルム、包
装用フィルム、ラベル等として有用である。
【0077】[磁気記録層]本発明の帯電防止性積層ポ
リエステルフィルムには、帯電防止性塗膜の少なくとも
一部に磁気記録層を設けることができる。この磁気記録
層は、特に限定されないが、代表例として以下の物を挙
げることができる。すなわち磁性紛として、例えばγ−
Fe23、CrO2、Co−γ−Fe23、Fe34
BaO・6FeO3、メタル磁性紛等を用い、また、バ
インダーとして、例えば酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、PVCなどのビニル樹脂、アクリル樹脂、アクリロ
ニトリル/ブタジエン共重合体などのゴム系樹脂、ニト
ロセルロースなどのセルロース系樹脂、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、ポリウレタン系樹脂等を用い、更に必
要に応じ分散剤、滑剤、安定剤、カーボン等の帯電防止
剤、可塑剤等を混合した物を挙げることができる。
【0078】[印刷インキ層]本発明の帯電防止性積層
ポリエステルフィルムには、帯電防止性塗膜の少なくと
も一部の上に印刷インキ層を設けることができる。この
印刷インキ層は特に限定されないが、従来知られている
紫外線硬化型印刷インキ、電子線硬化型インキ、感熱記
録型インキ等を用いることができる。
【0079】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例中の部は重量部を表わす。また、実施例
における評価は次に示す方法で行った。
【0080】1.表面固有抵抗(帯電防止性) サンプルフィルムの表面固有抵抗を、タケダ理研社製・
固有抵抗測定器を使用し、測定温度23℃、測定湿度6
0%の条件で、印加電圧500Vで1分後の表面固有抵
抗値(Ω/□)を測定する。尚、表面固有抵抗値は3×
1012[Ω/□]以下が好ましく、3×1011以下が更
に好ましい。
【0081】2.塗膜外観 フィルムの塗膜の外観を観察し下記に示す基準で評価し
た。 ランクA:塗膜が均一な外観を呈する。・・・・塗膜外観良好 ランクB:塗膜に不均一な外観の部分が僅かに認められる。・塗膜外観やや良好 ランクC:塗膜に不均一な外観の部分が顕著に認められる。・塗膜外観不良
【0082】3. 耐ブロッキング性 50mm幅に切断したサンプルフィルムの積層物塗膜塗
設面と非塗設面とを重ねあわせ.50kg/cm2の荷
重下、60℃×80%RHにて17時間処理した後、塗
設面と非塗設面との剥離力を測定し、耐ブロッキング性
を下記の通り評価する。 ランクA: 剥離力≦10g(耐ブロッキング性良好) ランクB: 10g<剥離力≦30g(耐ブロッキング性やや不良) ランクC: 30g<剥離力 (耐ブロッキング性不良)
【0083】4.背面転写性 サンプルフィルムの塗布面と非塗布面とを重ねて6kg
/cm2の荷重を加え、50℃×70%RHの条件で1
7時間処理した後、非塗布面の水接触角(θ:背面転写
性の代用特性)を測定し、下記の基準により評価する。 ランクA: θ≧55°(背面転写性良好) ランクB: 55°>θ≧48°(背面転写性やや良好) ランクC: 48°>θ (背面転写性不良) 水接触角は上記サンプルフィルムを、非塗布面を上にし
て接触角測定装置(エルマ社製)にセットし、温度23
℃の条件にて水滴を落下させてから1分後の接触角を読
み取ることにより測定する。尚、背面転写性が全く無い
フィルムの水接触角は60〜72°であり、背面転写性
良好なフィルムの水接触角は55°以上であり、背面転
写性が著しい(背面転写性不良)フィルムの水接触角は
48°未満である。
【0084】5.耐削れ性 20mm幅に切断したフィルムサンプルを用い、フィル
ムの塗膜面を直径10mmの円柱状ステンレス製固定バ
ーにあてて200gの荷重を加えた状態で80m走行さ
せた後、バーに付着した塗膜の白粉を観察し、耐削れ性
を下記の通り評価する。 ランクA:バーに白粉の付着が無い(耐削れ性良好) ランクB:バーに白粉がやや付着する(耐削れ性やや不
良) ランクC:バーに白粉が多量に付着する(耐削れ性不
良)
【0085】6.再生フィルムの着色度(回収性) 塗膜を設けないフィルムを粉砕し、押出機にて約300
℃で溶融押出ししてチップ化し、次いで得られたチップ
を用いて溶融製膜してブランクフィルムを作成する。こ
のフィルムの着色度をブランクとする。一方、積層物塗
膜を設けたサンプルフィルムを粉砕し、押出機にて約3
00℃で溶融押出ししてチップ化し、次いで得られたチ
ップを用いて溶融製膜して再生フィルムを作成する。こ
のフィルムの着色度を下記の基準により評価する。 ランクA:着色度がブランクフィルム並み ランクB:フィルムがやや着色している ランクC:フィルムの着色度が大で実用性に欠ける
【0086】7.磁性塗料接着力 フィルムの塗膜塗布面に下記に示す評価用塗料(磁気塗
料)をマイヤバーで乾燥後の厚さが、約4μmになるよ
うに塗布し、100℃で3分間乾燥して磁性塗料塗膜を
塗設する。その後60℃で24時間エージングし、次い
でスコッチテープNo.600(3M社製)巾12.7
mm、長さ15cmを気泡の入らないように粘着し、そ
の上をJISC2701(1975)記載の手動式荷重
ロールでならし密着させ、テープ巾に切り出す。このサ
ンプルの塗膜と磁気塗料塗膜と180°剥離した時の強
力を測定し、磁性塗料接着力とした。評価用塗料:固形
分換算で、 ウレタン樹脂 ニッポラン2304(日本ポリウレタン製) 25部 塩ビ・酢ビ樹脂 エスレックA(積水化学製) 50部 分散剤 レシオンP (理研ビタミン製) 1部 磁性剤 CTX−860(戸田化学製) 500部 をメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン混
合溶剤に溶解して40%液とし、サンドグラインダーで
2時間分散する。その後架橋剤のコロネートL25部
(固形分換算)を添加し、よく攪拌して磁性塗料を得
る。
【0087】8.UVインキの接着性 サンプルフィルムの塗膜塗設面に紫外線硬化型印刷イン
キ(東洋インキ製フラッシュドライFDO紅APN)を
RIテスター(明製作所製)により印刷した後、中圧水
銀灯(80W/cm、一灯式;日本電池製)UVキュア
装置でキュアリングを行い、厚み3.0μmのUVイン
キ層を形成する。このUVインキ層上にセロテープ(1
8mm幅;ニチバン製)を15cmの長さに貼り、この
上を2Kgの手動式荷重ロールで一定の荷重を与え、フ
ィルムを固定してセロハンテープの一端を90゜方向に
剥離することにより剥離接着力を評価する。接着性は次
の基準で評価する。 ランクA:インキ層が全く剥離しない(インキ接着性良
好) ランクB:塗膜とインキ層間が部分的に凝集破壊状に剥
離する(インキ接着性やや良好) ランクC:塗膜とインキ層間が層状に剥離する(インキ
接着性不良)
【0088】9.オキサゾリン等量 オキサゾリンを含有する重合体の溶液を凍結乾燥し、こ
れを1H−MNRにて分析し、オキサゾリン基に由来す
る吸収ピーク強度、その他のモノマーに由来する吸収ピ
ーク強度からオキサゾリン等量を算出した。
【0089】10.二次転移点 デュポン製 Thermal Analyst 200
0型 示差熱量計にて、20℃/分の昇温速度にて測定
した。
【0090】[実施例1]固有粘度(オルソクロロフェ
ノール、35℃)0.65dl/gのポリエチレンテレ
フタレート(PET)90wt%と平均粒径0.4μm
の酸化チタン(チタン工業株式会社製 商品名:KA−
30)10wt%からなる組成物を溶融して冷却ドラム
上にキャストし、次いで得られた未延伸フィルムを縦方
向に3.6倍延伸した。この一軸延伸フィルムの片面に
メタクリル酸メチル(35mol%)、アクリル酸エチ
ル(50mol%)、アクリロニトリル(10mol
%)、及びN−メチロールメタクリルアミド(5mol
%)から作成されたノニオン性アクリル共重合体(数平
均分子量:245000、Tg=25℃)(A−1)5
3wt%、下記式(1−2)で示される高分子帯電防止
剤(B−1)30wt%、2−イソプロペニル−2−オ
キサゾリン(63mol%)、メタクリル酸メチル(1
4mol%)、メタクリルアミド(23mol%)から
なるオキサゾリン基を含有する重合体(分子量:100
000、Tg=100℃、オキサゾリン等量=150g
(固形分)/等量)(C−1)10wt%、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル(D−1)(三洋化成工業株
式会社製 商品名サンノニックSS−70)5wt%、
及びF系界面活性剤として前記式(3)において、p=
8、q=10、R12がC37の化合物(E−1)(三菱
マテリアル株式会社製 商品名エフトップEF−122
B)2wt%からなる固形分組成の10wt%水性液を
4g/m2(wet)の塗布量でマイクログラビアコー
ト法にてフィルムの片面に塗布した。乾燥後、横方向に
3.6倍延伸し、230℃で熱処理して厚さ188μm
の帯電防止性被膜被覆二軸延伸ポリエステルフィルムを
得た。このフィルムの帯電防止性被膜面の特性を表2に
まとめて示す。
【0091】尚、上記のノニオン性アクリル共重合体
(A−1)は、特開昭63−37167号公報の製造例
に記載の方法に準じて下記の通り製造した。即ち、四つ
口フラスコに、界面活性剤としてラウリルスルホン酸ナ
トリウム3部、およびイオン交換水181部を仕込んで
窒素気流中で60℃まで昇温させ、次いで重合開始剤と
して過硫酸アンモニウム0.5部、亜硝酸水素ナトリウ
ム0.2部を添加し、さらにモノマー類である、メタク
リル酸メチル37.3部、アクリル酸エチル53.2
部、アクリロニトリル4.2部及びN−メチロールメタ
クリルアミド5.4部の混合物を3時間に亘り、液温が
60〜70℃になるよう調整しながら滴下した。滴下終
了後も同温度範囲に2時間保持しつつ、撹拌下に反応を
継続させ、次いで冷却してアクリル共重合体(A−1)
の水分散体を得た。
【0092】また、上記の重合体(C−1)は、モノマ
ー類の混合物として、2−イソプロペニル−2−オキサ
ゾリン66.8部、メタクリル酸メチル15.3部及び
メタクリルアミド17.9部とした以外はイオン性アク
リル共重合体(A−1)の場合と同様に反応させてオキ
サゾリン基を含有する重合体(C−1)を得た。
【0093】
【化13】
【0094】[実施例2〜16]塗布剤の種類と比率を
表1に示すように変える以外は、実施例1と同様にして
帯電防止性被膜被服二軸延伸ポリエステルフィルムを得
た。このフィルムの特性を表2に示す。
【0095】尚、表1においてノニオン性アクリル共重
合体の種類(A−2、A−3、A−4)は、下記の化合
物であることを示す。
【0096】(A−2):メタクリル酸メチル(5mo
l%)、アクリル酸エチル(80mol%)、アクリロ
ニトリル(10mol%)、及びN−メチロールメタク
リルアミド(5mol%)から作成されたノニオン性ア
クリル共重合体(数平均分子量:235000、Tg=
−4℃)(モノマー類の混合物を、メタクリル酸メチル
63.9部、アクリル酸エチル26.6部、アクリロニ
トリル4.2部及びN−メチロールメタクリルアミド
5.4部とした以外はアクリル共重合体(A−1)の場
合と同様に反応させてアクリル共重合体(A−2)を得
た。)
【0097】(A−3):メタクリル酸メチル(60m
ol%)、アクリル酸エチル(25mol%)、アクリ
ロニトリル(10mol%)、及びN−メチロールメタ
クリルアミド(5mol%)から作成されたノニオン性
アクリル共重合体(数平均分子量:260000、Tg
=51℃)(モノマー類の混合物を、メタクリル酸メチ
ル5.3部、アクリル酸エチル85.2部、アクリロニ
トリル4.2部及びN−メチロールメタクリルアミド
5.4部とした以外はアクリル共重合体(A−1)の場
合と同様に反応させてアクリル共重合体(A−3)を得
た。)
【0098】(A−4):メタクリル酸メチル(5mo
l%)、アクリル酸ブチル(80mol%)、アクリロ
ニトリル(10mol%)、及びN−メチロールメタク
リルアミド(5mol%)から作成されたノニオン性ア
クリル共重合体(数平均分子量:260000、Tg=
−20℃)(モノマー類の混合物を、メタクリル酸メチ
ル4.3部、アクリル酸ブチル88.0部、アクリロニ
トリル3.4部及びN−メチロールメタクリルアミド
4.3部とした以外はアクリル共重合体(A−1)の場
合と同様に反応させてアクリル共重合体(A−4)を得
た。)
【0099】表1において、帯電防止剤(B−2)、オ
キサゾリン基を有する重合体(C−2、C−3)、フッ
素系界面活性剤(E−2)は、下記の化合物であること
を示す。 (B−2):下記式(1−3)で示される高分子帯電防
止剤
【0100】
【化14】
【0101】(C−2):2−イソプロペニル−2−オ
キサゾリン(33mol%)、メタクリル酸メチル(1
5mol%)、メタクリルアミド(46mol%)、及
びメタクリル酸エチレンオキサイド付加体(付加数:
9)(6mol%)からなるオキサゾリン基を含有する
重合体(分子量:70000、Tg=60℃、オキサゾ
リン等量=220g(固形分)/等量)(モノマー類の
混合物を、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン2
9.5部、メタクリル酸メチル13.8部、メタクリル
アミド30.1部、及びメタクリル酸エチレンオキサイ
ド付加体(付加数:9)26.5部とした以外はイオン
性アクリル共重合体(A−1)の場合と同様に反応させ
てオキサゾリン基を含有する重合体(C−2)を得
た。)
【0102】(C−3):2−イソプロペニル−2−オ
キサゾリン(20mol%)、スチレン(38mol
%)、アクリル酸ブチル(42mol%)からなるオキ
サゾリン基を含有する重合体(分子量:80000、T
g=0℃、オキサゾリン等量=555g(固形分)/等
量)(モノマー類の混合物を、2−イソプロペニル−2
−オキサゾリン17.2部、スチレン35.1部及びア
クリル酸ブチル47.7部とした以外はイオン性アクリ
ル共重合体(A−1)の場合と同様に反応させてオキサ
ゾリン基を含有する重合体(C−3)を得た。)
【0103】(E−2):フッ素系界面活性剤として前
記式(3)において、p=8、q=3、R12がC37
化合物(三菱マテリアル株式会社製 商品名エフトップ
EF122C)
【0104】[実施例17]固有粘度(オルソクロロフ
ェノール、35℃)0.65dl/gであり、粒子径
1.7μmの多孔質SiO2 を0.01wt%含むポリ
エチレンテレフタレート(PET)を溶融して冷却ドラ
ム上にキャストし、次いで得られた未延伸フィルムを縦
方向に3.6倍延伸した。この一軸延伸フィルムの片面
にメタクリル酸メチル(35mol%)、アクリル酸エ
チル(50mol%)、アクリロニトリル(10mol
%)、及びN−メチロールメタクリルアミド(5mol
%)から作成されたノニオン性アクリル共重合体(数平
均分子量:245000、Tg=25℃)(A−1)5
3wt%、前記式(1−2)で示される高分子帯電防止
剤(B−1)30wt%、2−イソプロペニル−2−オ
キサゾリン(63mol%)、メタクリル酸メチル(1
4mol%)、メタクリルアミド(23mol%)から
なるオキサゾリン基を含有する重合体(分子量:100
000、Tg=100℃、オキサゾリン等量=150g
(固形分)/等量)(C−1)10wt%、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル(D−1)5wt%、及びフ
ッ素系界面活性剤として前記式(3)において、p=
8、q=10、R12がC37の化合物(E−1)(三菱
マテリアル株式会社製 商品名エフトップEF−122
B)2wt%からなる固形分組成の10wt%水性液を
4g/m2(wet)の塗布量でマイクログラビアコー
ト法にてフィルムの片面に塗布した。乾燥後、横方向に
3.6倍延伸し、230℃で熱処理して厚さ100μm
の帯電防止性被膜被覆二軸延伸ポリエステルフィルムを
得た。このフィルムはヘーズが0.7%だった。この帯
電防止性被膜面の特性を表2にまとめて示す。
【0105】[実施例18]ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)をポリエチレンナフタレート(PEN:固
有粘度0.60dl/g、Tg121℃)に変える以外
は、実施例1と同様にして帯電防止性積層ポリエステル
フィルムを得た。このフィルムの帯電防止性被膜面の特
性を表2にまとめて示す。
【0106】[比較例1〜10]塗布剤の種類と比率を
表1に示すように変える以外は、実施例1と同様にして
帯電防止性被膜被服二軸延伸ポリエステルフィルムを得
た。このフィルムの特性を表2に示す。
【0107】[比較例11]実施例2のノニオン性アク
リル共重合体(A−1)をアニオン性アクリル共重合体
(K):メタクリル酸メチル(55mol%)、アクリ
ル酸エチル(27mol%)、アクリロニトリル(10
mol%)、アクリル酸(3mol%)、及びN−メチ
ロールメタクリルアミド(5mol%)から作成された
ノニオン性アクリル共重合体(数平均分子量:2280
00、Tg=43℃)(モノマー類の混合物を、メタク
リル酸メチル59.1部、アクリル酸エチル29.0
部、アクリロニトリル4.2部、アクリル酸2.3部及
びN−メチロールメタクリルアミド5.4部とした以外
はアクリル共重合体(A−1)の場合と同様に反応させ
てアクリル共重合体(K)を得た。)に変更する以外
は、実施例1と全く同様にして帯電防止性被膜被服二軸
延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの帯電
防止性被膜面の特性を表2にまとめて示す。
【0108】[比較例12]固形分組成をノニオン性ア
クリル共重合体(A−1)70wt%、帯電防止剤をポ
リスチレンスルホン酸ナトリウム(B−3)(ライオン
株式会社製 商品名キャロン330I)25wt%、及
びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(D−
2)(商品名ノニポール85(三洋化成工業株式会社
製))5wt%からなる組成に変更する以外は、実施例
1と全く同様にして帯電防止性被膜被服二軸延伸ポリエ
ステルフィルムを得た。このフィルムの帯電防止性被膜
面の特性を表2にまとめて示す。
【0109】[比較例13]固形分組成をノニオン性ア
クリル共重合体(A−1)70wt%、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム(B−4)(ライオン株式会社
製 商品名ライボンLS−250)25wt%、及びポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル(D−2)5
wt%からなる組成に変更する以外は、実施例1と全く
同様にして帯電防止性被膜被服二軸延伸ポリエステルフ
ィルムを得た。このフィルムの帯電防止性被膜面の特性
を表2にまとめて示す。
【0110】[比較例14]実施例1において、組成物
をコーテイングせずに得た二軸延伸ポリエステルフィル
ムの特性を表2にまとめて示す。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【発明の効果】本発明における帯電防止性積層ポリエス
テルフィルムは、従来のものに比べて、塗布外観に優
れ、しかも低湿度下における帯電防止性、耐ブロッキン
グ性、背面転写性、耐削れ性、回収性に優れたもので、
磁気カード(例えばテレホンカード、プリペードカー
ド)、ICカード、電子材料、グラフィック材料、製版
フィルム、OHPフィルム、包装用フィルム、ラベル等
に有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 157/06 C09D 157/06 // C08L 67:00 C08L 67:00 (72)発明者 久保 耕司 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人デュポンフィルム株式会社相模原研究セ ンター内 Fターム(参考) 4F006 AA35 AB12 AB24 AB55 AB65 BA07 CA02 DA04 4F100 AK25B AK25G AK25J AK25K AK41A AK42A BA02 BA03 BA06 BA10A BA10B BA15 CA18B CA22B CC00B EJ38 GB15 GB71 GB90 JB05B JK14 JL00 4J038 CG141 CG171 CG212 CH192 GA08 JA45 JB09 JC12 JC14 KA09 MA08 MA09 MA13 NA10 NA20 PA18 PC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、ガラス転移温度−10〜40℃のノニオン性アクリ
    ル系共重合体(A)20〜70重量%、下記式(1)で
    示される構造の繰り返し単位を主成分とする帯電防止剤
    (B)15〜60重量%、オキサゾリン基を有する重合
    体(C)3〜25重量%、非フッ素系界面活性剤(D)
    1〜15重量%、及びフッ素系界面活性剤(E)0.0
    01〜5重量%からなる組成を含む水性塗液を塗布し、
    乾燥、延伸して得られる塗膜が塗設されていることを特
    徴とする帯電防止性積層ポリエステルフィルム。 【化1】 (但し、式(1)中のR1、R2はそれぞれH又はC
    3、R3は炭素数が2〜10のアルキレン基、R4、R5
    はそれぞれ炭素数が1〜5の飽和炭化水素基、R6は炭
    素数が2〜10のアルキレン基、mは1〜20の数、n
    は1〜40の数、Y-はハロゲンイオン、モノもしくは
    ポリハロゲン化アルキルイオン、ナイトレートイオン、
    サルフェートイオン、アルキルサルフェートイオン、ス
    ルホネートイオン又はアルキルスルホネートイオンであ
    る。)
  2. 【請求項2】 水性塗液が、ガラス転移温度−10〜4
    0℃のノニオン性アクリル共重合体(A)35〜65重
    量%、帯電防止剤(B)20〜50重量%、オキサゾリ
    ン基を有する重合体(C)5〜15重量%、非フッ素系
    界面活性剤(D)3〜10重量%及びフッ素系界面活性
    剤(E)0.005〜4重量%からなる組成を含む水性
    塗液である請求項1に記載の帯電防止性積層ポリエステ
    ルフィルム。
  3. 【請求項3】 オキサゾリン基を有する重合体(C)
    が、水溶性であり、ガラス転移温度が50〜120℃で
    あり、オキサゾリン等量が80〜250g/等量である
    請求項1または2に記載の帯電防止性積層ポリエステル
    フィルム。
  4. 【請求項4】 オキサゾリン基を有する重合体(C)
    が、メタクリル酸メチル及びメタクリルアミドを共重合
    成分とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の帯電
    防止性積層ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルフィルムがポリエチレンテ
    レフタレートフィルムまたはポリエチレン−2,6−ナ
    フタレートフィルムである請求項1乃至4のいずれか1
    項に記載の帯電防止性積層ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 ポリエステルフィルムが白色顔料を5〜
    25重量%含有する白色ポリエステルフィルムである請
    求項1乃至5のいずれか1項に記載の帯電防止性積層ポ
    リエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 ポリエステルフィルムが厚さ100μ
    m、ヘーズが0.5〜2.0%である透明ポリエステル
    フィルムである請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
    帯電防止性積層ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 帯電防止性塗膜の上に磁性層を積層し、
    かつ該磁性層面の反対の面に紫外線硬化インキ層を設け
    た請求項6に記載の帯電防止性ポリエステルフィルム。
  9. 【請求項9】 帯電防止性塗膜の上に紫外線硬化インキ
    層または熱硬化性インキ層を設けた請求項7に記載の帯
    電防止性積層ポリエステルフィルム。
JP2001347211A 2001-11-13 2001-11-13 帯電防止性積層ポリエステルフィルム Expired - Fee Related JP3737740B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001347211A JP3737740B2 (ja) 2001-11-13 2001-11-13 帯電防止性積層ポリエステルフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001347211A JP3737740B2 (ja) 2001-11-13 2001-11-13 帯電防止性積層ポリエステルフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003147105A true JP2003147105A (ja) 2003-05-21
JP3737740B2 JP3737740B2 (ja) 2006-01-25

Family

ID=19160251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001347211A Expired - Fee Related JP3737740B2 (ja) 2001-11-13 2001-11-13 帯電防止性積層ポリエステルフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3737740B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008189868A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Teijin Dupont Films Japan Ltd 輝度向上シート用ポリエステルフィルム
JP2010106096A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Teijin Dupont Films Japan Ltd 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
CN102096129A (zh) * 2011-01-30 2011-06-15 宁波东旭成化学有限公司 一种三层复合式抗静电高性能光学扩散膜及其制备方法
JP2011126957A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Toyobo Co Ltd 易接着性熱可塑性樹脂フィルム
JP2014196463A (ja) * 2013-03-06 2014-10-16 三菱樹脂株式会社 積層ポリエステルフィルム
JP2017014466A (ja) * 2015-07-06 2017-01-19 共栄社化学株式会社 コーティング材用表面調整剤
CN106883709A (zh) * 2017-03-24 2017-06-23 大余松瀛化工有限公司 一种具有抗静电功能的新型环保水性漆制备方法
JP2018132774A (ja) * 2009-10-30 2018-08-23 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 帯電防止特性を有する光学デバイス
CN113604013A (zh) * 2021-08-12 2021-11-05 深圳国兴祥胶粘材料有限公司 一种手机用抗菌遮光pet薄膜及其制备方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008189868A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Teijin Dupont Films Japan Ltd 輝度向上シート用ポリエステルフィルム
JP2010106096A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Teijin Dupont Films Japan Ltd 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
JP2018132774A (ja) * 2009-10-30 2018-08-23 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 帯電防止特性を有する光学デバイス
US11111392B2 (en) 2009-10-30 2021-09-07 3M Innovative Properties Company Optical device with antistatic property
JP2011126957A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Toyobo Co Ltd 易接着性熱可塑性樹脂フィルム
CN102096129A (zh) * 2011-01-30 2011-06-15 宁波东旭成化学有限公司 一种三层复合式抗静电高性能光学扩散膜及其制备方法
JP2014196463A (ja) * 2013-03-06 2014-10-16 三菱樹脂株式会社 積層ポリエステルフィルム
JP2017014466A (ja) * 2015-07-06 2017-01-19 共栄社化学株式会社 コーティング材用表面調整剤
CN106883709A (zh) * 2017-03-24 2017-06-23 大余松瀛化工有限公司 一种具有抗静电功能的新型环保水性漆制备方法
CN113604013A (zh) * 2021-08-12 2021-11-05 深圳国兴祥胶粘材料有限公司 一种手机用抗菌遮光pet薄膜及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3737740B2 (ja) 2006-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3193300B2 (ja) 制電性ポリエステルフイルム
JPWO2004085524A1 (ja) 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
JP2003154616A (ja) 積層フィルム及び表面保護フィルム
JP2000052495A (ja) 離形フィルム
JP3737740B2 (ja) 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
JP2003292654A (ja) 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
JP4064093B2 (ja) 積層フィルム
JP4101602B2 (ja) 帯電防止性ポリエステルフィルム
JP5431708B2 (ja) 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
JP3137874B2 (ja) 積層フイルム
JP2002079617A (ja) 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
JPH0931222A (ja) 制電性フイルム
JP2004082369A (ja) プリペードカード用積層ポリエステルフィルム
JP2003246023A (ja) 積層ポリエステルフィルムおよびその製造方法
JP3279974B2 (ja) 帯電防止性ポリエステルフィルム
JP2002225196A (ja) ダミー缶用積層ポリエステルフィルム
JP3241576B2 (ja) 制電性フイルム
JPH08309940A (ja) 制電性フイルム
JP3455652B2 (ja) 帯電防止性ポリエステルフィルム
JP2001301099A (ja) Icキャリア用制電性フィルムならびにそれからなるicキャリアカバーテープおよびicキャリアケース
JP3210212B2 (ja) 制電性フイルム
JP2002088180A (ja) 帯電防止性積層ポリエステルフィルム
JP2001060257A (ja) Icカード用積層フィルム
JP3279966B2 (ja) プリペードカード用ポリエステルフィルム
JPH09141804A (ja) 制電性フイルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040716

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060413

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees