JP2003154616A - 積層フィルム及び表面保護フィルム - Google Patents

積層フィルム及び表面保護フィルム

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JP2003154616A
JP2003154616A JP2001354187A JP2001354187A JP2003154616A JP 2003154616 A JP2003154616 A JP 2003154616A JP 2001354187 A JP2001354187 A JP 2001354187A JP 2001354187 A JP2001354187 A JP 2001354187A JP 2003154616 A JP2003154616 A JP 2003154616A
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Satoshi Kitazawa
諭 北澤
Koji Kubo
耕司 久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明で、摩擦や剥離した際の帯電が少なく、
また表面に汚れが付着し難く、貼り合せた被保護面から
の剥離が経時に関係なく軽く剥れる改善された粘着層が
設けられ、貼り合わせた被保護面に対する検査性を損な
わない表面保護フィルムの製造に有用な積層フィルムを
提供する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
に、ガラス転移温度が−10〜50℃のアクリル共重合
体(A)40〜85重量%、チオフェン及び/又はチオ
フェン誘導体を重合して得られる帯電防止剤(B)10
〜50重量%及び界面活性剤(C)1〜10重量%から
なる組成を含む被膜が設けられている積層フィルムであ
って、該積層フィルムの被膜面の23℃、湿度50%雰
囲気下での表面固有抵抗が2×107〜5×109(Ω/
□)であることを特徴とする表面保護フィルムに用いる
積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層フィルム及び表
面保護フィルムに関し、更に詳しくは、透明性が良好
で、摩擦や剥離した際の帯電が少なく、また表面に汚れ
が付着し難く、貼り合せた被保護面からの剥離が経時に
関係なく軽く剥れる改善された粘着層が設けられ、貼り
合わせた被保護面に対する検査性を損なわない表面保護
フィルム及び表面保護フィルムの基材に有用な積層フィ
ルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ワープロ、コンピュータやテレビ等の各
種ディスプレイ、または偏光板やそれに準じた積層体等
の光学部品の表面には、通常、表面保護の目的でポリエ
チレン、ポリプロピレン等の透明な保護フィルムが積層
される。
【0003】これら保護フィルムは、例えば液晶ディス
プレイ等の組み込みが完了した後に、剥離除去される場
合が多いが、この剥離時に静電気が発生して周囲のゴミ
を巻き込むという問題を抱えている。更に近年、高精細
化に対応したTFT方式による液晶ディスプレイでは、
保護フィルムを剥離した際の剥離帯電によりTFT素子
が破壊される、というトラブルが発生することがある。
【0004】また、従来の保護フィルムは、透明性が劣
り、ゲル化物などに起因するフィッシュアイが多いの
で、例えば偏光板や液晶ディスプレイ等の製造時にこれ
ら保護フィルムを貼り合せたまま製品検査を行うと、製
品の欠点を見落したり、保護フィルムの欠点を製品の欠
点と誤って検知したりするので製品検査を精度よく行う
ことを困難にしている。この問題は、検査工程の簡略化
が要求されている今日では、重要な問題である。
【0005】また、検査工程では製品に表面保護フィル
ムを貼り合せたまま検査を行うなど、表面保護フィルム
は偏光板や液晶ディスプレイ等に一度貼られると次の製
造工程まで長時間貼られたままであることが多い。そし
て、検査等の終了後、表面保護フィルムを剥す際に剥離
が重くなっている(剥離強度が強すぎる)と、作業性が
悪くなり、また粘着剤の一部がディスプレイなどの被保
護面に残るという問題が生じる。後者の問題は、表面検
査等で異物やひずみなどの欠陥となることから重要な問
題である。
【0006】更にまた、偏光板等の液晶ディスプレイ部
品の中には、表示部のぎらつき感を抑えるため、表面に
微細な凹凸を設けることで、光の反射を抑制したものも
ある。これらに対しても表面保護フィルムは使用される
が、一般に表面保護フィルムの粘着剤層は再剥離性を持
たせるために粘着力を弱めている。粘着力を弱める手段
としては、一般に、粘着剤の凝集力を高める手段や、ガ
ラス転移温度(Tg)の高い成分あるいは、ハードセグ
メントを多く含めるなどの手段が講じられるが、粘着力
を弱めた粘着剤層を有する表面保護フィルムを表面に凹
凸を設けた偏光板等の被保護面に貼り合せると、この凹
凸のために表面保護フィルムの粘着剤は十分に濡れ広が
らず、接触しない部分が多くなり、その部分においては
空気が抜けきらないという問題が生じる。この問題は、
空気が気泡となって異物等の外観検査時に障害をきたす
ことから重要な問題になる。
【0007】一方、ポリエチレンテレフタレートやポリ
エチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステルから
なるフィルムは、透明性、耐水性、耐薬品性、機械的強
度、寸法安定性、電気特性等に優れ、製版フィルム、電
子材料、OHPフィルム、包装用フィルム、ラベル、磁
気カード等の一般工業材料や磁気テープ等の磁気記録材
料用として広く使用されている。かかるポリエステルフ
ィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルム
に比して透明性に優れる利点を有するが、フィルムが帯
電し易い欠点を有している。この欠点は、従来の保護フ
ィルムと同様のトラブルをもたらす。
【0008】フィルムに帯電防止性を付与する手段とし
て、ポリエステルに有機スルホン酸塩基等のアニオン性
化合物、金属粉、カーボン粉等を練り込む方法や、フィ
ルムの表面に金属化合物を蒸着する方法等が提案され、
実用化されている。しかしながら、これらの方法には、
フィルムの透明性が低下してしまう問題や、加工コスト
が高いといった問題がある。
【0009】また、別の方法として、フィルム表面に制
電性塗膜を形成する方法が種々提案され、且つ実用化さ
れている。この制電性塗膜に含有させる帯電防止剤とし
ては、低分子型のものや高分子型のものが知られている
が、それぞれ長短を有する。例えば、低分子型の帯電防
止剤としては、スルホン酸塩基を有する長鎖アルキル化
合物(特開平4−28728号公報)等のような界面活
性剤型のアニオン系帯電防止剤が知られており、また高
分子型の帯電防止剤としては、主鎖にイオン化された窒
素元素を有するポリマー(特開平3−255139号公
報、特開平4−288127号公報、特開平6−320
390号公報)や、スルホン酸塩基変性ポリスチレン
(特開平5−320394号公報)等が知られている。
【0010】しかしながら、低分子型の帯電防止剤を用
いた制電性塗膜では、帯電防止剤の一部が塗膜中を移動
して界面に集積しフィルムの反対面等に移行する問題
や、帯電防止性が経時的に低下するという問題がある。
一方、高分子型の帯電防止剤を用いた制電性塗膜では、
良好な制電性を得るために多量の帯電防止剤の配合が必
要であり、或いは膜厚の厚い制電性塗膜を形成させる必
要があるため経済的でない。また、製品にならなかった
屑フィルム(例えば、製造工程で切断除去したフィルム
端部等)を回収し、フィルム製造用の再生材料として使
用すると、溶融製膜の際に該再生材料中に含まれる塗膜
成分が熱劣化し、得られたフィルムが著しく着色し実用
性に欠ける(回収性が劣る)ものとなる等の問題が生じ
る。更に、フィルム同士が剥離し難い(ブロッキングす
る)、塗膜が削れ易い等の欠点が生じ、その解決が望ま
れている。そこで、帯電防止剤はその特性を用途に合わ
せて使い分ける必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題点を解消し、貼り合せた被保護面の検
査性を損なわず、且つコロナ放電処理等の前処理を施す
ことなく低加工コストで帯電防止性被膜を塗設でき、且
つ優れた帯電防止性、滑り性、耐ブロッキング性、接着
性、背面転写性、耐削れ性、回収性を有し、優れた貼り
付きと経時によって変動しない剥離性とを兼備した表面
保護フィルムの製造に有用な積層フィルム並びにこの積
層フィルムをベースとした表面保護フィルムを提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、(1)ポリエステルフィルムの少なくとも片
面に、ガラス転移温度が−10〜50℃のアクリル共重
合体(A)40〜85重量%、チオフェン及び/又はチ
オフェン誘導体を重合して得られる帯電防止剤(B)1
0〜50重量%及び界面活性剤(C)1〜10重量%か
らなる組成を含む被膜が設けられている積層フィルムで
あって、該積層フィルムの被膜面の23℃、湿度50%
雰囲気下での表面固有抵抗が2×107〜5×109(Ω
/□)であることを特徴とする表面保護フィルムに用い
る積層フィルムにより達成される。
【0013】また、本発明の他の目的は、(2) 上記
(1)に記載した積層フィルムの一方の面に粘着剤層
を、他方の面に保護層を設けた複合フィルムであって、
該粘着剤層が下記(a)〜(f)の特性を同時に満足す
ることを特徴とする表面保護フィルムによって達成され
る。
【0014】(a)ガラス転移温度が−60℃以上−2
0℃以下 (b)引っ張り弾性率が0.1MPa以上0.2MPa
以下 (c)表面張力が15μN/cm以上25μN/cm以
下 (d)ステンレス板に貼りあわせて60℃で1日間放置
した後の粘着力(A)が30mN/25mm以上500
mN/25mm以下 (e)ステンレス板に貼り合せて60℃で1週間放置し
た後の粘着力(B)を粘着力(A)で割った値が0.5
以上2以下 (f)厚みが3μm以上50μm以下
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0016】[ポリエステル]本発明においてポリエス
テルとは、ジカルボン酸成分とグリコール成分からなる
線状飽和ポリエステルである。このジカルボン酸成分と
しては、テレルタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4
´−ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン
酸、ドデカンジカルボン酸、等を好ましく例示すること
ができる。特にフィルムの機械的性質の点から、テレフ
タル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0017】また、このグリコール成分としては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−へキサン
ジオール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレン
グリコール、等を好ましく例示することができる。特に
フィルムの剛直性の点から、エチレングリコールが好ま
しい。
【0018】かかるポリエステルのうち、ポリエチレン
テレフタレートあるいはポリエチレン−2,6−ナフタ
レートが、機械的特性(例えば高ヤング率)に優れ、熱
的特性(例えば耐熱寸法安定性)に優れたフィルムを形
成するため好ましい。
【0019】上記ポリエチレンテレフタレートやポリエ
チレン−2,6−ナフタレートは、第三成分としてテレ
フタル酸又は2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の上
記ジカルボン酸成分あるいはエチレングリコール以外の
上記グリコール成分を共重合したコポリエステルであっ
てもよく、三官能以上の多価カルボン酸成分あるいはポ
リオール成分を得られるポリエステルが実質的に線状と
なる範囲(例えば、5mol%以下)で少量共重合した
コポリエステルであっても良い。
【0020】上記ポリエステルは常法により製造するこ
とができる。ポリエステルの固有粘度(オルソクロロフ
ェノール中35℃で測定)は0.45dl/g以上、更
には0.5dl/g以上1.0dl/g以下であること
が好ましい。この固有粘度が0.45dl/g以上であ
ると、フィルムの剛性が大きい等の機械的特性が良好と
なる。
【0021】上記ポリエステルには、フィルムの滑り性
を良好なものとするため、滑剤として平均粒径が0.0
1〜2.0μm程度の有機や無機の微粒子を、例えば
0.01〜5重量%の配合割合で含有させることができ
る。かかる微粒子の具体例として、酸化ケイ素、酸化ア
ルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオ
リン、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム等のような無
機微粒子、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹
脂、架橋アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等のよ
うな耐熱性ポリマーからなる有機微粒子等を好ましく挙
げることができる。
【0022】前記微粒子以外にも着色剤、公知の帯電防
止剤、有機滑剤(滑り剤)、触媒、安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・プロピレンコポリマー、オレフィ
ン系アイオノマーのような他の樹脂等を必要に応じて含
有させることもできる。
【0023】[ポリエステルフィルム]本発明における
ポリエステルフィルムの厚さは、20〜500μm、更
には50〜450μm、特に75〜300μmであるこ
とが好ましい。この厚さが20μm未満ではフィルムの
腰が弱くなり、一方フィルムが厚すぎ、例えば500μ
mを超えると、製膜性が劣る傾向が見られる。
【0024】本発明におけるポリエステルフィルムは、
一辺の長さ210mmとそれに直交する辺の長さ148
mmの広さ(面積310.8cm2)当りのフィルム中
に、25μm以上の大きさの異物が存在せず、5μm以
上25μm未満の大きさの異物が10個以下であること
が好ましい。大きさが25μm以上の異物が存在する
と、粘着剤の塗布時や転写時に、ボイドが発生し、その
大きさ以上にその部分だけ粘着剤が抜けたり、または盛
り上がったりするため、目視でも確認できるくらいの局
所的な外観欠陥になることがある。また、大きさが5μ
m以上25μm未満の異物が10個より多いと、その大
きさは目視では確認し難いくらいではあるが、その多さ
のため、欠点が目立つ恐れがある。以下、一辺の長さ2
10mmとそれに直交する辺の長さ148mmの長さ
(面積310.8cm2)当りのフィルム中に存在する
25μm以上の大きさの異物数を視認異物数、5μm以
上25μm未満の異物数を非視認異物数と称することが
ある。
【0025】[アクリル共重合体(A)]本発明におけ
る被膜は、ガラス転移温度が−10〜50℃のアクリル
共重合体(A)40〜85重量%、チオフェン及び/又
はチオフェン誘導体を重合して得られる帯電防止剤
(B)10〜50重量%及び界面活性剤(C)1〜10
重量%からなる組成を含むものである。
【0026】本発明において、アクリル共重合体(A)
の主たる構成成分としては、アクリレート、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、
アクリル酸ソーダ、アクリル酸アンモニウム、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、メタクリレート、メチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリ
レート、メタクリル酸ソーダ、メタクリル酸アンモニウ
ム、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジル
メタクリレート、アクリルメタクリレート、ビニルスル
ホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウム、ス
チレンスルホン酸ナトリウム、アクリルアミド、メタク
リルアミド,N−メチロールメタクリルアミド等を例示
することができる。これらのモノマーは、例えばスチレ
ン、酢酸ビニル、アクリルニトリル、メタクリルニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ジビニルベンゼン等
の他の不飽和単量体と併用することもできる。特に、メ
チルメタクレート、エチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、N−メチロールメタクリルアミ
ドが共重合されていることが好ましく、組成としは、メ
チルメタクリレート15〜70モル%、エチルアクリレ
ート25〜75モル%、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート1〜5モル%、N−メチロールアクリルアミド1
〜10モル%であることが好ましい。
【0027】上記のアクリル共重合体(A)は、ガラス
転移温度が−10〜50℃であることが必要であり、好
ましくは−5〜40℃である。ガラス転移温度が50℃
を超えると被膜(帯電防止性被膜)のポリエステルフィ
ルムへの密着力が不足し、更に耐削れ性が不足するた
め、好ましくない。一方、ガラス転移温度が−10℃未
満では、積層フィルムのブロッキング性が悪化するので
好ましくない。
【0028】また前記アクリル共重合体(A)は、変性
アクリル共重合体であってもよい。変性アクリル共重合
体としては、例えば前記アクリル共重合体をポリエステ
ル、ポリウレタン、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂等の成分で変性したブロック共重合体、あ
るいはグラフト共重合体を挙げることができる。
【0029】[帯電防止剤(B)]本発明において、被
膜形成に用いるチオフェン及び/またはチオフェン誘導
体を重合して得られる帯電防止剤(B)は、下記式
(I)、及び/又は式(II)で示される単位を主成分と
する単独重合体又は共重合体であり、この他の重合単位
を共重合成分として少量含む共重合体であっても良い。
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】上記式(I)でR1、R2はそれぞれ水素元
素(−H)、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、脂環
族炭化水素基もしくは芳香族炭化水素基、水酸基(−O
H)、末端に水酸基を有する基(−R3OH:R3は炭素
数1〜20の2価の炭化水素基(例えば、アルキレン
基、アリーレン基、シクロアルキレン基、アルキレン・
アリーレン基等))、アルコキシ基(−OR4:R4は炭
素数1〜20の炭化水素基)、末端にアルコキシ基を有
する基(−R3OR5:R5は炭素数1〜4のアルキル
基)、カルボキシル基(−COOH)、カルボキシル塩
基(−COOM:Mはアルカリ金属元素、第4級アミン
またはテトラホスホニウム)、末端にカルボキシル基を
有する基(−R3COOH)、末端にカルボキシル塩基
を有する基(−R3COOM)、エステル基(−COO
5)、末端のエステル基を有する基(−R3COO
5)、スルホン酸基(−SO3H)、スルホン酸塩基
(−SO3M)、末端のスルホン酸塩基を有する基(−
3SO3M)、スルホニル基(−SO24)、末端にス
ルホニル基を有する基(−R3SO24)、スルフェニ
ル基(−S(=O)R4)、末端にスルフェニル基を有
する基(−R3S(=O)R4)、アシル基(−C(=
O)R6:R6は炭素数1〜10の炭化水素基)、末端に
アシル基を有する基(−R3C(=O)R6)、アミノ基
(−NH2)、末端のアミノ基を有する基(−R3
2)、アミノ基の水素元素の一部または全部が置換さ
れた基(−NR78:R7は水素元素、炭素数1〜3の
アルキル基、−CH2OHまたは−CH2OR6、R8は炭
素数1〜3のアルキル基、−CH2OHまたは−CH 2
6)、アミノ基の水素元素の一部または全部が置換さ
れた基を末端に有する基(−R3NR78)、カルバモ
イル基(−CONH2)、末端にカルバモイル基を有す
る基(−R3CONH2またはR3NHCONH2)、カル
バモイル基の水素元素の一部または全部が置換された基
(−CONR78)、カルバモイル基の水素元素の一部
または全部が置換された基を末端に有する基(−R3
ONR78)、ハロゲン基(−F、−Cl、−Br、−
I)、R4の水素元素の一部がハロゲン元素で置換され
た基、−[NR129+][X-]で示される基(R9
水素元素または炭素数1〜20の炭化水素基、X-
-、Cl-、Br-、I-、R1OSO3 -、R1SO3 -、N
3 -またはR1COO-で示されるイオン)、リン酸塩基
(−P(=O)(OM)2)、末端にリン酸塩基を有す
る基(−R3P(=O)(OM)2)、オキシラン基(下
記式(III−1)で示される基)または末端にオキシラ
ン基を有する基(下記式(III−2)で示される基)で
ある。
【0033】
【化5】
【0034】
【化6】
【0035】前記式(I)で示される重合単位として
は、例えば、下記式(I−1)〜式(I−12)を挙げ
ることができる。また、前記式(II)で示される重合単
位としては、例えば下記式(II−1)を挙げることが出
来る。
【0036】
【化7】
【0037】
【化8】
【0038】
【化9】
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】
【化15】
【0045】
【化16】
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】
【化19】
【0049】尚、帯電防止剤(B)には、帯電防止性を
良好なものとするためにドーピング剤を、例えば帯電防
止剤(B)100重量部に対し0.1〜500重量部配
合することができる。このドーピング剤としては、Li
Cl、R10COOLi(R10:炭素数1〜30の飽和炭
化水素基)、R10SO3Li、R10COONa、R10
3Na、R10COOK、R10SO3K、テトラエチルア
ンモニウム、I2、BF3Na、BF4Na、HClO4
CF3SO3H、FeCl3、テトラシアノキノリン(T
CNQ)、Na210Cl10、フタロシアニン、ポルフ
ィリン、グルタミン酸、アルキルスルホン酸塩、ポリス
チレンスルホン酸(下記式(IV−1)で示される重合
単位の重合体)、ポリスチレンスルホン酸Na(K、L
i)塩、スチレン・スチレンスルホン酸Na(K、L
i)塩共重合体、スチレンスルホン酸アニオン(例え
ば、下記式(IV−2)で示される重合体)、スチレン
スルホン酸・スチレンスルホン酸アニオン共重合体(例
えば、下記式(IV−1)及び式(IV−2)で示される
繰返し単位を有する共重合体)等を挙げることができ
る。
【0050】
【化20】
【0051】
【化21】
【0052】特に、前記式(II−1)で示される単位を
主成分とする単独重合体または共重合体に、ドーピング
剤としてポリスチレンスルホン酸を組み合わせたもの下
記式(V)が、好ましい。
【0053】
【化22】
【0054】[界面活性剤(C)]本発明における帯電
防止性塗膜には、塗膜とポリエステルフィルムとの接着
性を強固なものとし、積層フィルムの耐ブロッキング性
を良好なものとするため、界面活性剤(C)を配合す
る。かかる界面活性剤(C)としては、例えばアルキレ
ンオキサイド単独重合体、アルキレンオキサイド共重合
体、脂肪族アルコール・アルキレンオキサイド付加物、
長鎖脂肪族置換フェノール・アルキレンオキサイド付加
重合物、多価アルコール脂肪族エステル、長鎖脂肪族ア
ミドアルコール等のノニオン系界面活性剤、4級アンモ
ニウム塩を有する化合物、アルキルピリジニウム塩を有
する化合物、スルホン酸塩を有する化合物等のカチオン
系又はアニオン系界面活性剤を挙げることができ、特に
ノニオン界面活性剤が塗膜とベースフィルムとの接着性
や制電性ポリエステルフィルムの耐ブロッキング性に対
する効果が優れるため好ましい。
【0055】[被膜]本発明において、被膜中にはアク
リル共重合体(A)、帯電防止剤(B)及び界面活性剤
(C)の総量当たり、アクリル共重合体(A)の割合が
40〜85重量%、好ましくは50〜80重量%であ
る。この割合が40重量%未満では、被膜のポリエステ
ルフィルムへの密着力が不足する。一方、85重量%を
超えると、塗布フィルムのブロッキング性が悪化する。
また、帯電防止剤(B)の割合は10〜50重量%、好
ましくは15〜40重量%である。この割合が10重量
%未満では帯電防止性が不足し、一方50重量%を超え
ると、被膜のポリエステルフィルムへの密着力が不足す
る。更に、界面活性剤(C)の割合は1〜10重量%、
好ましくは3〜10重量%である。この割合が1重量%
未満では水性塗液のポリエステルフィルムへの濡れ性が
不足し、一方10重量%を超えると被膜のポリエステル
フィルムへの密着力が不足し、或いは耐ブロッキング性
が不足する。
【0056】本発明における被膜は、アクリル共重合体
(A)40〜85重量%、帯電防止剤(B)10〜50
重量%及び界面活性剤(C)1〜10重量%からなる組
成を含む被膜であるが、この被膜は、例えばこれら組成
を含む塗液をフィルムに塗布し、乾燥、延伸することに
より設けることができ、特にフィルムに水性塗液(水を
媒体とするもの)を塗布することが好ましい。被膜は、
有機溶剤を溶剤として塗布することも可能である。この
有機溶剤としては、メチルエチルケトン、アセトン、酢
酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘ
キサノン、n−ヘキサン、トルエン、キシレン、メタノ
ール、エタノール、n−プロパンノール、イソプロパノ
ール等を例示することができる。これらは単独で、もし
くは複数を組み合わせて用いることができる。
【0057】本発明においては、好ましくは前記組成を
含む水性塗液を用いて被膜を塗設するが、この水性塗液
には本発明の目的を損なわない範囲において、ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂、紫外線吸収剤、顔料、潤
滑剤、ブロッキング防止剤、メラミン、エポキシ、アジ
リジン等の架橋剤や本発明における帯電防止剤(B)以
外の帯電防止剤等の添加剤を配合することができる。
【0058】本発明における塗液の固形分濃度は、通常
30重量%以下であり、更には0.5〜30重量%であ
ることが好ましい。この割合が0.5重量%未満である
と、ポリエステルフィルムへの塗れ性が不足し、一方3
0重量%を超えると、被膜外観が悪化するので好ましく
ない。
【0059】本発明においては上述の成分を含む塗液を
ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布するが、
該フィルムとしては結晶配向が完了する前のポリエステ
ルフィルムが好ましい。この配向結晶が完了する前のポ
リエステルフィルムとしては、該ポリエステルを熱溶融
してそのままフィルム状となした未延伸フィルム、未延
伸フィルムを縦方向または横方向の何れか一方に配向せ
しめた一軸延伸フィルム、縦方向及び横方向の二方向に
低倍率延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向及び横方
向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸
延伸フィルム)等を例示することができる。
【0060】ポリエステルフィルムへの塗液の塗布方法
としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロ
ールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコ
ート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプ
レーコート法、エアーナイフコート法、含浸法及びカー
テンコート法等を単独または組み合わせて適用すると良
い。尚、水性塗液を用いる場合には、塗液の安定性を助
ける目的で若干量の有機溶剤を含ませても良い。
【0061】塗布量は走行しているフィルム1m2あた
り0.5〜50g、更には5〜30gが好ましい。被膜
の厚さとしては、0.02〜1μmが好ましく、特に
0.05〜0.8μmが好ましい。塗膜の厚さが0.0
2μm未満であると、帯電防止性が不十分となることが
あり、一方1μmを超えると、耐ブロッキング性が低下
することがある。塗布はフィルムの用途に応じて片面の
みに行うことも両面に行うこともできる。塗布後、乾燥
することにより、均一な塗膜となる。
【0062】本発明においては、ポリエステルフィルム
に帯電防止性塗液を塗布した後、乾燥、好ましくは延伸
処理を行うが、この乾燥は90〜130℃で2〜20秒
間行うのが好ましい。この乾燥は延伸処理の予熱処理な
いし延伸時の加熱処理をかねることができる。ポリエス
テルフィルムの延伸処理は、温度70〜140℃で、縦
方向に2.5〜7倍、横方向に2.5〜7倍、面積倍率
で8倍以上、更には9〜28倍延伸するのが好ましい。
再延伸する場合には、1.05〜3倍の倍率で延伸する
のが好ましい(但し、面積倍率は前記と同じ)。延伸後
の熱固定処理は最終延伸温度より高く融点以下の温度で
1〜30秒行うのが好ましい。例えばポリエチレンテレ
フタレートフィルムでは170〜240℃で2〜30秒
熱固定するのが好ましい。
【0063】[積層フィルム]かくして得られる本発明
の積層フィルムは、被膜面の表面固有抵抗値が2×10
7〜5×109(Ω/□)であり、好ましくは表面固有抵
抗値が2×107〜8×108のものであって、帯電防止
性に優れたものである。また、本発明の積層フィルム
は、フィルムの一辺の長さ210mmとそれに直行する
辺の長さ148mmの広さ(面積310.8cm2)当
り、大きさ25μm以上の異物が存在せず、大きさ5μ
m以上25μm未満の異物が10個以下であることが好
ましい。かかる積層フィルムは、一辺の長さ210mm
とそれに直行する辺の長さ148mmの広さ(面積31
0.8cm2)当り、大きさ25μm以上の異物が存在
せず、大きさ5μm以上25μm未満の異物が10個以
下であるポリエステルフィルムの少なくとも片面に、例
えば本発明の塗膜組成を含む水性塗液をフィルム製造工
程内で塗布し、乾燥、延伸することにより得ることがで
きる。
【0064】本発明の積層フィルムは、透明性、滑り
性、接着性、耐ブロッキング性、背面転写性、耐削れ
性、回収性等に優れたものであり、ワープロ、コンピュ
ータやテレビ等の各種ディスプレイ、または偏光板やそ
れに準じた積層体等の光学部品等の表面保護フィルムの
製造に有用である。
【0065】[粘着剤層]本発明における表面保護フィ
ルムは、本発明の積層フィルムの一方の表面に粘着剤層
を、他方の面に保護層を設けたものであるが、この粘着
剤層は、被保護面(偏光板、ステンレス板など)と容易
に接着でき、且つ容易に剥離できる特性を有することが
必要であり、以下の特性(a)〜(f)を全て具備する
ことが必要である。
【0066】(a)ガラス転移温度(Tg)が−60℃
以上−20℃以下である; (b)引っ張り弾性率が0.1MPa以上0.2MPa
以下である; (c)表面張力が15μN/cm以上25μN/cm以
下である; (d)ステンレス板に貼り合わせて23℃で1日間放置
した後の粘着力(A)が30mN/25mm以上500
mN/25mm以下である; (e)ステンレス板に貼り合わせて60℃で1週間放置
した後の粘着力(B)を粘着力(A)で割った値が0.
5以上2以下である; (f)厚みが3μm以上50μm以下である。
【0067】前記粘着剤層のガラス転移温度(Tg)が
−60℃より低い、または粘着剤層の引っ張り弾性率が
0.1MPa未満であると、室温等の通常の使用環境時
でも極めて柔かく、貼り合せた被保護面へ必要以上に濡
れ広がり、過度に接着力を高めた剥離性の乏しいものと
なる。他方、粘着剤層のガラス転移温度(Tg)が−2
0℃より高い、または粘着層の引っ張り弾性率が0.2
MPaを超えると、室温等の環境下で柔かさに欠け、貼
り合せた保護面に十分に濡れ広がらない。また、粘着層
の表面張力が15μN/cm未満であると、貼り合せる
被保護面との所望の粘着力が得られず、他方25μN/
cmを超えると、被保護面との間に必要以上の粘着力が
発生し剥離性に欠けたものとなる。
【0068】また、ステンレス板に貼り合わせて23℃
で1日放置した後の粘着力(A)(以下、『粘着力A』
ということがある。)が30mN/25mm未満である
と、端捲れが発生すること、或いは何らかの接触で容易
に剥れてしまう等の問題が生じる。ここで、端捲れと
は、例えば偏光板を特定の長方形にカットした際に、偏
光板の温度・湿度下での収縮・膨張が大きいため、その
変位を十分には吸収できず、特にカド(角)の部分で保
護フィルム(プロテクトフィルム)が剥れやすくなる現
象を意味する。他方、粘着力Aが500mN/25mm
を超えると、被保護面から剥離する工程で、容易に剥れ
ず、被保護面を傷つける場合があるので好ましくない。
【0069】更にまた、ステンレス板に対する粘着は経
時で変化しないことが必要であり、ステンレス板に貼り
合せて60℃で1週間放置した後の粘着力(B)(以
下、『粘着力B』ということがある。)を前述の粘着力
Aで割った値が0.5倍未満または2倍より大きいと、
粘着力が過度に変化するため、機械で自動的に表面保護
フィルムを剥離する際の設定や管理が煩雑になり、更に
ひどい場合には、剥離の際に被保護面を傷つけたり、ま
たは剥離する前に剥れて被保護面を保護しなくなったり
する。
【0070】或いは、粘着剤層の厚みが3μm未満であ
ると、凹凸のある偏光板等に貼り合せた時、表面保護フ
ィルムの基材である二軸配向ポリエステルフィルムの硬
さに支配され、粘着剤が偏光板表面に十分濡れ広がらな
い問題や、必要な粘着力が得られずに貼り合せた時に部
分的に浮いてしまう問題が生じる。他方、該厚みが50
μmより大きいと、粘着力が過度に高くなったり、粘着
剤を塗設する際の厚み斑が発生したり、塗設された粘着
剤層の硬化が均一に施せなかったり、更には製造コスト
が高騰する。
【0071】本発明における粘着剤層の好ましい様態に
ついて以下に述べる。本発明における粘着剤層の中心線
平均粗さ(Ra)は2nm以上500nm以下が好まし
い。中心線平均粗さが小さいものにおいては特に大きな
支障はないが、500nmより大きいと、偏光板等に貼
り合せた際に、粘着剤層の厚みや粘着力、剥離力が上記
の範囲を満足していても完全に密着せず、歪みが生じた
り、またくぼみの部分で気泡等が生じたりすることがあ
る。
【0072】本発明における粘着剤層を構成する粘着剤
は、屋内だけでなく屋外で放置しても劣化しないこと、
検査時の様々な光線、特に紫外線に耐えられることおよ
び貼り合せた被保護面への粘着剤層の成分移行しないこ
とが必要であり、アクリル系粘着剤が好ましい。アクリ
ル系粘着剤は、溶剤系、エマルジョン系等があるが、前
述の粘着剤の物性を具備させやすい溶剤系粘着剤が特に
好ましい。アクリル溶剤系粘着剤は、各種特性を満たす
様に溶液重合で作ることができ、原料としては、アクリ
ル粘着剤の溶液重合用の公知のものを使用できる。
【0073】好ましいアクリル溶剤系粘着剤は、骨格で
ある主モノマーがエチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレートもしくはオクチ
ルアクリレートなどのアクリル酸エステルで、凝集力を
向上させるためのコモノマーが酢酸ビニル、アクリロニ
トリル、スチレンもしくはメチルメタクリレートなど
で、更に高架橋を促進して安定した低い粘着力を付与さ
せる官能基含有モノマーがメタクリル酸、アクリル酸、
イタコン酸、ヒドロキシエチルメタクリレートもしくは
グリシジルメタクリレートなどであるものが挙げられ
る。これらの中でも低い粘着性やタック性、および高い
凝集力を持たせられることから、イソシアネート系硬化
剤、アジリジン系硬化剤等などで高架橋化が図れる、水
酸基を多く含むものが好ましい。また、凹凸のある被保
護面に貼り合せた時の気泡の発生を防止するには、粘着
剤層を通常より柔かくする必要があり、上記成分の中で
も、ガラス転移温度(Tg)が低い骨格としての主モノ
マー成分を多く用い、Tgの高い凝集力を向上させるコ
モノマー成分を少なくするのが好ましい。
【0074】本発明における粘着剤の合成方法は、それ
自体公知の方法で行うことができる。例えば、酢酸エチ
ルやトルエン等の有機溶剤の存在下で、反応槽内に必要
な原料を投入し、ベンゾイルパーオキサイド等のパーオ
キサイド等のパーオキサイド系やアゾビスイソブチロニ
トリル等のアゾビス系を触媒として、加熱下で重合すれ
ば良い。分子量を上げるためには、例えば、初期にモノ
マーを一括投入する方法や、また、使用する有機溶剤種
では、トルエンは連鎖移動係数が大きいためポリマーの
成長を抑制するので酢酸エチルを使用すると良い。この
時、重量平均分子量(Mw)は30万以上が好ましく、
40万以上が更に好ましい。平均分子量が30万未満で
は、イソシアネート架橋剤で架橋されても、凝集力が十
分なものが得られず、荷重をかけての保持力評価でもす
ぐに落下すること、またステンレス板や偏光粘着剤層等
に貼り合せてから経時させると、剥離した際に粘着剤が
ステンレス板や偏光板などの被保護面に残ることがあ
る。分子量の向上には、重合段階での制御が重要である
が、一般に溶剤系では十分な粘着力は得られていても分
子量は高くならないため、使用時の硬化剤の添加量によ
り分子量の向上ないしは架橋率の向上を図る必要があ
る。
【0075】粘着剤の硬化剤としては、特定するもので
はないが、特にアクリル溶剤系では、一般的なイソシア
ネート系、エポキシ系、アジリジン系硬化剤等が使用で
きる。粘着剤には、添加剤として、例えば安定剤、紫外
線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤等を含有させることもで
きる。また、添加剤は低いガラス転移温度の粘着剤を用
いることで上昇する粘着力を抑制するため、また、経時
による粘着力の上昇を抑制するためにも必要である。添
加剤として、ワックス等の有機樹脂、シリコーンオイ
ル、フッ素系樹脂等が使用できるが、それらの成分が貼
り合せた被保護面に移行し、検査性を損なわないことが
好ましい。そのため、粘着剤成分と一部反応しているこ
とが良く、例えば、ワックス等の有機樹脂では、水酸
基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、イソシア
ネート基等の反応性官能基を有する高級脂肪酸エステル
を用いることが好ましい。
【0076】粘着剤溶液の二軸配向ポリエステルフィル
ムへの塗布は、任意の段階で行うことができる。また、
その溶液を二軸配向ポリエステルフィルムに塗布する際
には、必要に応じて、密着性、塗工性を向上させるため
の予備処理として、二軸配向ポリエステルフィルムに火
炎処理、コロナ放電処理、プラズマ放電処理などの物理
的表面処理を施すか、あるいは、製膜中または製膜後に
おいて、有機樹脂系や無機樹脂系の塗料を塗布する化学
的表面処理を施すことにより、粘着剤と二軸配向ポリエ
ステルフィルムの密着性を強固にすることができる。
【0077】粘着剤の塗工方法としては、任意の公知の
方法が使用でき、例えばダイコーター法、グラビアロー
ルコーター法、ブレードコーター法、スプレーコーター
法、エアーナイフコート法、デップコート法等が好まし
く挙げられ、単独または組み合わせて用いることができ
る。粘着剤を塗布する時の乾燥温度は、残留溶剤ができ
るだけ少なくなることが好ましく、具体的には乾燥温度
50〜150℃にて乾燥時間10秒〜5分で乾燥させる
のが好ましい。尚、粘着剤は流動性があるため、架橋剤
としてイソシアネート系架橋剤等を使用する場合、加熱
乾燥直後は反応が完結しておらず、その反応を完了させ
て安定した粘着力を得るため、キュアリングするのが好
ましい。キュアリングは、一般的に、室温だと約1週間
以上、加熱する場合だと50℃ぐらいであると3日以上
が好ましい。加熱の場合、温度を上げすぎると基材であ
る二軸配向ポリエステルフィルムの平面性が悪化するお
それがあるため、あまり上げすぎない方が良い。
【0078】[保護層]本発明における保護層は、粘着
剤層を相手構成体から剥離するときに発生する剥離帯電
から保護している工学部品、例えば、TFT型ディスプ
レイ板のトランジスタが破壊されるのを防ぐことまたは
表面保護フィルムの表面へのゴミの付着防止もしくは付
着したゴミを容易に除去できることが好ましく、離形剤
や帯電防止性を含むことが好ましい。上記に記載した帯
電防止剤を塗布したフィルムの上に離形層を設けること
で得られる。保護層の表面が離形層である場合、表面保
護フィルム面の汚れ防止や汚れの拭き取り性向上と言っ
た観点から、離形層の粘着剤層との剥離力は10mN/
25mm以上5000mN/25mm以下であることが
好ましい。また、5000mN/25mmを超えると汚
れ等の付着物が容易に取り除けなくなり好ましくない。
かかる離形剤としては、シリコーン系、フッ素系または
アルキルポリマー系の離形剤等が挙げられるが、工程内
へのコンタミネーションを防ぐため移行性の低いアルキ
ルポリマー系が好ましい。好ましいアクリルポリマー系
は、長いアルキル鎖を有するポリマーで、炭素数12以
上、特に16〜20のアルキル基を有するアルキルアク
リレートとアクリル酸とのコポリマーが好ましい。アル
キルアクリレートのアルキル鎖が12未満では十分な剥
離性が得られないことがある。中でも、ポリビニルアル
コールまたはポリエチレンイミンを塩素化アルキロイル
またはアルキルイソシアネートで長鎖アルキル化した共
重合体が特に好ましい。
【0079】本発明における保護層の形成方法は、二軸
配向ポリエステルフィルムの結晶配向が完了した製膜後
に、保護層を形成する塗液を塗布すればよい。二軸配向
ポリエステルフィルムへの塗布方法としては、公知の任
意の方法が適用でき、例えば、ロールコート法、グラビ
アコート法、リバースコート法またはスプレーコート法
などを単独あるいは組み合わせて使用できる。保護層の
塗設はそれぞれを形成する成分を含む塗液を基材に塗布
し、加熱乾燥させて塗膜を形成させる。加熱条件として
は、80〜160℃で10〜120秒間、特に120〜
150℃で20〜60秒間が好ましい。
【0080】[透明性]本発明における表面保護フィル
ムは、透明性に優れていることが好ましく、具体的には
可視光線透過率が70%以上で、ヘーズが10%以下で
あることが好ましい。これら特性を有するので、該保護
フィルムを貼付した状態での製品検査が効率よく実施で
きる。
【0081】[光学部品]本発明における表面保護フィ
ルムは、貼り合せた被保護面の検査性を損なわず、且つ
コロナ放電処理等の前処理を施すことなく低加工コスト
で帯電防止性被膜を塗設でき、且つ優れた帯電防止性、
滑り性、耐ブロッキング性、接着性、背面転写性、耐削
れ性、回収性を有し、優れた貼り付きと経時によって変
動しない剥離性とを兼備したものであり、光学部品、特
に偏光板、位相差板、視野角拡大フィルムまたはそれら
の積層体の保護フィルムとして有用である。
【0082】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例中の部は重量部を表わす。また、実施例
における評価は次に示す方法で行った。
【0083】1.アクリル共重合体の二次転移点 デュポン製 Thermal Analyst 200
0型 示差熱量計にて、20℃/分の昇温速度にて測定
した。
【0084】2.表面固有抵抗(帯電防止性) サンプルフィルムの表面固有抵抗を、タケダ理研社製・
固有抵抗測定器を使用し、測定温度23℃、測定湿度6
0%の条件で、印加電圧500Vで1分後の表面固有抵
抗値(Ω/□)を測定する。
【0085】3.摩擦係数(滑り性) ASTM・D1894−63に準じ、東洋テスター社製
のスリッパー測定器を使用し、サンプルフィルムの表面
と裏面を合わせ、荷重1kgを加えて静摩擦係数を測定
する。尚、摩擦係数が0.6を超えると、フィルム搬送
性に支障をきたす。
【0086】4.フィルムの異物数 サンプルフィルムを縦210mm×横148mm(面積
310.8cm2)に切取り、このフィルムの全範囲を
クロスニコル法にて目視検査による異物検査を行う。次
いで、検出されたサンプルフィルムの中の異物を、光学
顕微鏡を用いて透過光により観察し、光学的に異常な範
囲として観察される部分の最大径を異物の大きさとす
る。尚、異物粒子周辺に存在する空洞(ボイド)が光学
的に異常な範囲として観察される場合は異物粒子の大き
さに含める。そして、異物粒子の大きさを5μm以上2
5μm未満および25μm以上のものに分けてそれぞれ
カウントし、異物数とする。
【0087】5.耐ブロッキング性 50mm幅に切断したサンプルフィルムの塗膜塗設面と
非塗設面とを重ねあわせ、50kg/cm2の荷重下、
60℃×80%RHにて17時間処理した後、塗設面と
非塗設面との剥離力を測定し、耐ブロッキング性を下記
の通り評価する。 ランクA: 剥離力≦10g(耐ブロッキング性良好) ランクB: 10g<剥離力≦30g(耐ブロッキング性やや不良) ランクC: 30g<剥離力 (耐ブロッキング性不良)
【0088】6.背面転写性 サンプルフィルムの塗布面と非塗布面とを重ねて6kg
/cm2の荷重を加え、50℃×70%RHの条件で1
7時間処理した後、非塗布面の水接触角(θ:背面転写
性の代用特性)を測定し、下記の基準により評価する。 ランクA: θ≧55°(背面転写性良好) ランクB: 55°>θ≧48°(背面転写性やや良好) ランクC: 48°>θ (背面転写性不良) 水接触角は上記サンプルフィルムを、非塗布面を上にし
て接触角測定装置(エルマ社製)にセットし、温度23
℃の条件にて水滴を落下させてから1分後の接触角を読
み取ることにより測定する。
【0089】尚、背面転写性が全く無いフィルムの水接
触角は60〜72°であり、背面転写性良好なフィルム
の水接触角は55°以上であり、背面転写性が著しい
(背面転写性不良)フィルムの水接触角は48°未満で
ある。
【0090】7.耐削れ性 20mm幅に切断したフィルムサンプルを用い、フィル
ムの塗膜面を直径10mmの円柱状ステンレス製固定バ
ーにあてて200gの荷重を加えた状態で80m走行さ
せた後、バーに付着した塗膜の白粉を観察し、耐削れ性
を下記の通り評価する。 ランクA:バーに白粉の付着が無い(耐削れ性良好) ランクB:バーに白粉がやや付着する(耐削れ性やや不
良) ランクC:バーに白粉が多量に付着する(耐削れ性不
良)
【0091】8.再生フィルムの着色度(回収性) 塗膜を設けないフィルムを粉砕し、押出機にて約300
℃で溶融押出ししてチップ化し、次いで得られたチップ
を用いて溶融製膜してブランクフィルムを作成する。こ
のフィルムの着色度をブランクとする。一方、塗膜を設
けたサンプルフィルムを粉砕し、押出機にて約300℃
で溶融押出ししてチップ化し、次いで得られたチップを
用いて溶融製膜して再生フィルムを作成する。このフィ
ルムの着色度を下記の基準により評価する。 ランクA:着色度がブランクフィルム並み ランクB:フィルムがやや着色している ランクC:フィルムの着色度が大で実用性に欠ける
【0092】9.剥離力 表面保護フィルムの保護層面にニットー31Bテープ
(日東電工(株)製)をゴムローラーで貼り付け、その
上から2kgゴムローラーにて1往復し、密着させる。
そのまま温度23℃で湿度55±5%RHの条件下で3
0分放置し、25mm幅の短冊状に切り取る。これを引
張試験機(東洋精機(株)製ストログラフ)にて、31
Bテープの方を300mm/分で180°にて引張り、
その強度をもって剥離力とする。
【0093】10.ステンレス板との粘着力(A) 洗浄されたステンレス板の上に、表面保護フィルムの粘
着剤層面を直接ゴムローラーで貼り付け、その上から2
kgゴムローラーにて1往復し、密着させる。そのまま
温度23℃、湿度55±5%RHの条件下で1日放置
し、その後25mm幅の短冊状に切り取る。これを引張
試験機(東洋精機(株)ストログラフ)に取り付けステ
ンレス板を固定し、積層フィルムの方を、300mm/
分で180°にて引張り、その強度をもってステンレス
板との粘着力(A)とする。
【0094】11.ステンレス板との粘着力(B) 上記粘着力(A)と同様に作成したサンプルを、60℃
で1週間放置した後、室温に戻し、30分放置した後の
粘着力を引張り試験機にて測定し、その強度をもってス
テンレス板との粘着力(B)とする。
【0095】12.粘着層のガラス転移温度(Tg) 粘着剤層のみを均一厚みのシート状にし、動的粘弾性測
定装置(エイアンドデイ(株)製バイブロン)を用い、
周波数110Hz、昇温速度3℃/分の条件にて測定す
る。貯蔵弾性率(E‘)が大きく減少し、且つtanδ
の極大値となる温度をガラス転移温度(Tg)とする。
【0096】13.粘着剤の引張り弾性率 粘着剤層のみを均一なシート状にし、10mm幅の短冊
にする。このときシートの厚みを測定する。次にこれを
引張試験機(東洋精機(株)ストログラフ)に取り付
け、5mm/分の速度で引張り、応力・歪み曲線を作成
する。立ち上がり時の接線の傾きを求め、断面積で割
り、引張り弾性率とする。
【0097】14.粘着剤の表面張力 粘着剤の表面に水(表面張力72.8μN/cm内、非
極性成分21.8μN/cm,極性成分51.0μN/
cm)、エチレングリコール(表面張力48.0μN/
cm内、非極性成分29.0μN/cm,極性成分1
9.0μN/cm)、ジヨードメタン(表面張力50.
8μN/cm内、非極性成分50.8μN/cm,極性
成分0μN/cm)の3液を滴下し、それぞれの液によ
る接触角を測定する。これらの各成分から拡張Fork
esの式を用い、粘着剤の表面張力を算出する。
【0098】15.光線透過率 550nmの波長において、透過率を測定(日本精密光
学(株)製、ポイックヘーズメーターSEP−HS−D
1型)とする。
【0099】16.表面欠点数 得られた表面保護フィルムを偏光板に貼り合わせ、縦2
10mm×横148mm(面積310.8cm2)に切
取り、蛍光灯下でその反射光にて表面の凹凸を目視にて
確認できるレベルのものをカウントする。
【0100】[実施例1]固有粘度(オルソクロロフェ
ノール、35℃)0.65dl/gであり、粒子径1.
7mの多孔質SiO2 を0.01wt%含むのポリエチ
レンテレフタレート(PET)を溶融して冷却ドラム上
にキャストし、次いで得られた未延伸フィルムを縦方向
に3.6倍延伸した。この一軸延伸フィルムの片面にメ
チルメタクリレート(62mol%)、エチルアクリレ
ート(30mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート(3mol%)及びN−メチロールアクリルアミド
(5mol%)から作成されたアクリル共重合体(T
g:40℃、数平均分子量:258000)(A−1)
65wt%、前記式(II−1)を繰り返し単位とする重
合体(平均分子量:6500)100重量部に、前記式
(IV−2)を繰り返し単位とする重合体(平均分子
量:70000)140重量部をドーピングした前記式
(V)で示す結合を有する帯電防止性重合体(B−1)
(バイエル株式会社製 商品名バイトロンP)30wt
%及びポリオキシエチレンラウリルエーテル(三洋化成
工業株式会社製 商品名サンノニックSS−70)5w
t%からなる固形分組成の10wt%水性液を4g/m
2(wet)の塗布量でマイクログラビアコート法にて
フィルムの片面に塗布した。乾燥後、横方向に3.6倍
延伸し、230℃で熱処理して制電性被膜を片面に塗設
した厚さ100μmの積層フィルムを得た。このフィル
ムの特性を表2にまとめて示す。
【0101】尚、上記のアクリル共重合体(A−1)
は、特開昭63−37167号公報の製造例に記載の方
法に準じて下記の通り製造した。即ち、四つ口フラスコ
に、界面活性剤としてラウリルスルホン酸ナトリウム3
部、およびイオン交換水181部を仕込んで窒素気流中
で60℃まで昇温させ、次いで重合開始剤として過硫酸
アンモニウム0.5部、亜硝酸水素ナトリウム0.2部
を添加し、更にモノマー類である、メチルメタクリレー
ト61.6部、エチルアクリレート29.8部、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート4.3部及びN−メチロー
ルアクリルアミド4.3部の混合物を3時間に亘り、液
温が60〜70℃になるよう調整しながら滴下した。滴
下終了後も同温度範囲に2時間保持しつつ、撹拌下に反
応を継続させ、次いで冷却してアクリル共重合体(A−
1)の水分散体を得た。
【0102】[実施例2〜7及び比較例1〜4]塗布剤
の種類と比率を表1に示すように変える以外は、実施例
1と同様にして制電性被膜を片面に塗設した積層フィル
ムを得た。このフィルムの特性を表2に示す。
【0103】
【表1】
【0104】尚、表1においてアクリル系共重合体の種
類(A−2、A−3、A−4、A−5)は、下記の化合
物であることを示す。
【0105】(A−2):メチルメタクリレート(46
mol%)、エチルアクリレート(46mol%)、2
−ヒドロキシエチルアクリレート(3mol%)及びN
−メチロールアクリルアミド(5mol%)から作成さ
れたアクリル共重合体(Tg:20℃、数平均分子量:
235000)(モノマー類の混合物を、チルメタクリ
レート45.7部、エチルアクリレート45.7部、2
−ヒドロキシエチルアクリレート4.3部及びN−メチ
ロールアクリルアミド4.3部とした以外はアクリル共
重合体(A−1)の場合と同様に反応させてアクリル共
重合体(A−2)を得た。
【0106】(A−3):メチルメタクリレート(26
mol%)、エチルアクリレート(66mol%)、2
−ヒドロキシエチルアクリレート(3mol%)及びN
−メチロールアクリルアミド(5mol%)から作成さ
れたアクリル共重合体(Tg:−5℃、数平均分子量:
260000)(モノマー類の混合物を、メチルメタク
リレート25.8部、エチルアクリレート65.5部、
2−ヒドロキシエチルアクリレート4.3部及びN−メ
チロールアクリルアミド4.3部とした以外はアクリル
共重合体(A−1)の場合と同様に反応させてアクリル
共重合体(A−3)を得た。
【0107】(A−4):スチレン(79mol%)、
エチルアクリレート(13mol%)、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート(3mol%)及びN−メチロール
アクリルアミド(5mol%)から作成されたアクリル
共重合体(Tg:60℃、数平均分子量:22500
0)(モノマー類の混合物を、スチレン79.1部、エ
チルアクリレート12.5部、2−ヒドロキシエチルア
クリレート4.2部及びN−メチロールアクリルアミド
4.2部とした以外はアクリル共重合体(A−1)の場
合と同様に反応させてアクリル共重合体(A−4)を得
た。)
【0108】(A−5):メチルメタクリレート(28
mol%)、ブチルアクリレート(64mol%)、2
−ヒドロキシエチルアクリレート(3mol%)及びN
−メチロールアクリルアミド(5mol%)から作成さ
れたアクリル共重合体(Tg:−20℃、数平均分子
量:235000)(モノマー類の混合物を、メチルメ
タクリレート23.6部、ブチルアクリレート69.1
部、2−ヒドロキシエチルアクリレート3.7部及びN
−メチロールアクリルアミド3.7部とした以外はアク
リル共重合体(A−1)の場合と同様に反応させてアク
リル共重合体(A−5)を得た。)
【0109】(B−2):前記式(II−1)の成分が9
5mol%、前記式(I−4)のn=5の成分5mol
%の共重合体(平均分子量:7000)100重量部
に、前記式(IV−2)を繰り返し単位とする重合体
(平均分子量:70000)140重量部をドーピング
した物
【0110】[実施例8]ポリエチレンテレフタレート
(PET)をポリエチレン−2,6−ナフタレート(P
EN:固有粘度0.60dl/g、Tg121℃)に変
える以外は、実施例2と同様にして制電性被膜を片面に
塗設した積層フィルムを得た。このフィルムの特性を表
2に示す。
【0111】[比較例5]固形分組成を、アクリル共重
合体樹脂(A−1)71wt%、帯電防止剤をポリスチ
レンスルホン酸ナトリウム(ライオン株式会社製 商品
名キャロン330I)24wt%及びポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル(三洋化成工業株式会社製 商品名
サンノニックSS−70)5wt%からなる組成に変更
する以外は、実施例1と全く同様にして被膜を片面に塗
設した積層フィルムを得た。このフィルムの特性を表2
に示す。
【0112】[比較例6]固形分組成を、アクリル共重
合体樹脂(A−1)71wt%、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム(ライオン株式会社製 商品名ライボ
ンLS−250)24wt%及びポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル(三洋化成工業株式会社製 商品
名ノニポール85)5wt%からなる組成に変更する以
外は、実施例1と全く同様にして被膜を片面に塗設した
積層フィルムを得た。このフィルムの特性を表2に示
す。
【0113】[比較例7]実施例1において、組成物を
コーテイングせずに得た二軸延伸ポリエステルフィルム
の特性を表2にまとめて示す。
【0114】
【表2】
【0115】[実施例9]固有粘度(オルソクロロフェ
ノール、35℃)0.65dl/gであり、粒子径1.
7μmの多孔質SiO2 を0.01wt%含むのポリエ
チレンテレフタレート(PET)を溶融して冷却ドラム
上にキャストし、次いで得られた未延伸フィルムを縦方
向に3.6倍延伸した。この一軸延伸フィルムの片面に
メチルメタクリレート(62mol%)、エチルアクリ
レート(30mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート(3mol%)及びN−メチロールメタクリルア
ミド(5mol%)から作成されたアクリル共重合体
(Tg:40℃、数平均分子量:258000)(A−
1)65wt%、前記式(II−1)を繰り返し単位とす
る重合体(平均分子量:6500)100重量部に、前
記式(IV−2)を繰り返し単位とする重合体(平均分
子量:70000)140重量部をドーピングした前記
式(IV)で示す結合を有する帯電防止性重合体(B−
1)(バイエル株式会社製 商品名バイトロンP)30
wt%及びポリオキシエチレンラウリルエーテル(三洋
化成工業株式会社製 商品名サンノニックSS−70)
5wt%からなる固形分組成の10wt%水性液を4g
/m2(wet)の塗布量でマイクログラビアコート法
にてフィルムの片面に塗布した。乾燥後、横方向に3.
6倍延伸し、230℃で熱処理して制電性被膜を片面に
塗設した厚さ100μmの積層フィルムを得た。
【0116】次いで、この積層フィルムの制電性被膜面
の上に、離形層を設けた。離形層は、ポリエチレンイミ
ンオクタデシルカルバメート(日本触媒(株)製、RP
−20)40重量部、バインダー成分としてポリエステ
ル樹脂(日立化成工業(株)製、エスペル1510)1
00重量部およびメラミン樹脂(三和ケミカル(株)
製、ニカラックNS−11)30重量部を混合して得ら
れた塗工液を乾燥後の厚みが0.2μmとなるように塗
布し、140℃で1分間乾燥および硬化して作成したも
のである。
【0117】一方、アクリル系粘着剤として、2−エチ
ルヘキシルアクリレート(主モノマー)、n−ブチルア
クリレート(主モノマー)、酢酸ビニル(コモノマ
ー)、ヒドロキシエチルメタクリレート(官能基含有モ
ノマー)が5:2:2:1の重量で混合された組成物と
エポキシ変性ステアリルアクリレートからなる添加剤と
を、前者の組成物10重量部に対し後者添加物0.5重
量部となるように加え、酢酸エチルの溶剤下で反応触媒
としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて溶液重合
し、重量平均分子量が約35万の粘着剤用ポリマーを調
製した。この粘着剤用ポリマーにTDI系イソシアネー
ト架橋剤を添加した後、剥離紙の片面に乾燥後の厚みが
15μmとなるように塗布して、剥離紙と粘着剤の積層
体を得た。
【0118】そして、上記積層フィルムの離形層が積層
された面と反対面にコロナ処理をし、前記積層体の粘着
剤側の面を貼り合わせ、100℃、2分乾燥した後巻取
り、45℃で1週間のエージング処理を行い表面保護フ
ィルムと剥離紙の積層体を得た。得られた表面保護フィ
ルムの特性を表3に示す。
【0119】[実施例10]実施例9において、アクリ
ル系粘着剤を溶液重合するのに用いる組成物を、2−エ
チルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
酢酸ビニルおよびヒドロキシエチルメタクリレートを
2:4:2.5:1.5の重量比で混合したものに変更
し、エポキシ変性ステアリルアクリレートの添加量を該
組成物10重量部に対し0.7重量部に変更する以外は
同様な操作を繰り返した。得られた粘着剤用ポリマーの
重量平均分子量は約40万であった。また、剥離紙に塗
布した粘着剤層の厚みは5μmとした。得られた表面保
護フィルムの特性を表3に示す。
【0120】[実施例11]実施例9において、アクリ
ル系粘着剤を溶液重合するのに用いる組成物を、2−エ
チルヘキシルアクリレート、酢酸ビニルおよびヒドロキ
シエチルメタクリレートを7.5:1.5:1の重量比
で混合したものに変更し、エポキシ変性ステアリルアク
リレートの添加量を該組成物10重量部に対し0.8重
量部に変更する以外は同様な操作を繰り返した。得られ
た粘着剤用ポリマーの重量平均分子量は約44万であっ
た。また、剥離紙に塗布した粘着剤層の厚みは23μm
とした。得られた表面保護フィルムの特性を表3に示
す。
【0121】[比較例8]実施例9において、アクリル
系粘着剤を溶液重合するのに用いる組成物を、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレートおよ
びヒドロキシエチルメタクリレートを7:2:1の重量
比で混合したものに変更し、エポキシ変性ステアリルア
クリレートの添加量を該組成物10重量部に対し0.1
重量部に変更する以外は同様な操作を繰り返した。得ら
れた表面保護フィルムの特性を表3に示す。
【0122】[比較例9]実施例9において、表面保護
フィルムの基材を、密度が0.925g/cm3でメル
トインデックスが2.5のポリエチレン樹脂をインフレ
ーションで製膜した厚み50μmのコロナ処理を施した
ポリエチレンフィルムに変えた以外は、同様な操作を繰
り返した。得られた表面保護フィルムの特性を表3に示
す。
【0123】[比較例10]実施例9において、アクリ
ル系粘着剤を溶液重合するのに用いる組成物を、2−エ
チルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
酢酸ビニルおよびヒドロキシエチルメタクリレートを
2:3:3:2の重量比で混合したものに変更し、エポ
キシ変性ステアリルアクリレートの添加量を該組成物1
0重量部に対し2重量部に変更する以外は同様な操作を
繰り返した。得られた粘着剤用ポリマーの重量平均分子
量は約25万であった。また、剥離紙に塗布した粘着剤
層の厚みは10μmとした。得られた表面保護フィルム
の特性を表3に示す。
【0124】
【表3】
【0125】
【発明の効果】本発明の表面保護フィルム用積層フィル
ムは、従来のものに比べて、透明で、摩擦や剥離した際
の帯電が少なく、また表面に汚れが付着しにくく、貼り
合せた被保護面からの剥離が経時に関係なく軽く剥れる
改善された粘着層が設けられ、貼り合わせた被保護面に
対する検査性を損なわないものであり、光学部品、例え
ばディスプレイ等の表面保護用として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 耕司 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人デュポンフィルム株式会社相模原研究セ ンター内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA06 BB23 BB28 BB39 BB51 BB52 BB54 BB67 BC22 2K009 BB24 CC22 CC23 CC24 CC47 EE03 4F100 AH04B AK25B AK41A AK42A AK80B AL01B AL05B AR00C AS00D BA02 BA04 CA18B CA22B CC00B EJ91D GB41 JA05B JA05C JB05B JG03 JG10 JK02C JK06C JK06D JK07C JK20C JL06 JL13C JL14D JN01 JN08 JN30

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、ガラス転移温度が−10〜50℃のアクリル共重合
    体(A)40〜85重量%、チオフェン及び/又はチオ
    フェン誘導体を重合して得られる帯電防止剤(B)10
    〜50重量%及び界面活性剤(C)1〜10重量%から
    なる組成を含む被膜が設けられている積層フィルムであ
    って、該積層フィルムの被膜面の23℃、湿度50%雰
    囲気下での表面固有抵抗が2×107〜5×109(Ω/
    □)であることを特徴とする表面保護フィルムに用いる
    積層フィルム。
  2. 【請求項2】 積層フィルムの一辺の長さ210mmと
    それに直行する辺の長さ148mmの広さ(面積31
    0.8cm2)当り、大きさ25μm以上の異物が存在
    せず、大きさ5μm以上25μm未満の異物が10個以
    下である請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 【請求項3】 被膜が、アクリル共重合体(A)を50
    〜80重量%、帯電防止剤(B)を15〜40重量%及
    び界面活性剤(C)を3〜10重量%の割合で含む請求
    項1に記載の積層フィルム。
  4. 【請求項4】 被膜が、固形成分としてアクリル共重合
    体(A)を40〜85重量%、帯電防止剤(B)を10
    〜50重量%及び界面活性剤(C)を1〜10重量%含
    む水性塗液をポリエステルフィルムの少なくとも片面に
    塗布し、乾燥、延伸して得られる請求項1に記載の積層
    フィルム。
  5. 【請求項5】 アクリル共重合体(A)が、メチルメタ
    クリレート、エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
    ルメタクリレート及びN−メチロールアクリルアミドを
    成分として含む共重合体である請求項1に記載の積層フ
    ィルム。
  6. 【請求項6】 アクリル共重合体(A)が、メチルメタ
    クリレート成分を15〜70モル%、エチルアクリレー
    ト成分を25〜75モル%、2−ヒドロキシエチルメタ
    クリレート成分を1〜5モル%及びN−メチロールアク
    リルアミド成分を1〜10モル%共重合成分として含む
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の積層フィルム。
  7. 【請求項7】 帯電防止剤(B)が下記式(I)、及び
    /又は式(II)で示される単位を主成分とする単独重合
    体又は共重合体である請求項1に記載の積層フィルム。 【化1】 【化2】
  8. 【請求項8】 帯電防止剤(B)が、チオフェン及び/
    又はチオフェン誘導体を重合して得られる帯電防止性重
    合体に、更にドーピング剤としてポリスチレンスルホン
    酸を組み合わせた混合物である請求項1に記載の積層フ
    ィルム。
  9. 【請求項9】 ポリエステルフィルムがポリエチレンテ
    レフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレー
    トを主要構成成分とする請求項1に記載の積層フィル
    ム。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載した積層フィルムの一
    方の面に粘着剤層を、他方の面に保護層を設けた複合フ
    ィルムであって、該粘着剤層が下記(a)〜(f)の特
    性を同時に満足することを特徴とする表面保護フィル
    ム。 (a)ガラス転移温度が−60℃以上−20℃以下 (b)引っ張り弾性率が0.1MPa以上0.2MPa
    以下 (c)表面張力が15μN/cm以上25μN/cm以
    下 (d)ステンレス板に貼りあわせて60℃で1日間放置
    した後の粘着力(A)が30mN/25mm以上500
    mN/25mm以下 (e)ステンレス板に貼り合せて60℃で1週間放置し
    た後の粘着力(B)を粘着力(A)で割った値が0.5
    以上2以下 (f)厚みが3μm以上50μm以下
  11. 【請求項11】 保護層が離形剤を含有し、且つ該保護
    層の粘着剤層に対する剥離力が10mN/25mm以上
    5000mN/25mm以下である請求項10に記載の
    表面保護フィルム。
  12. 【請求項12】 可視光線透過率が70%以上で、ヘー
    ズが10%以下である請求項10に記載の表面保護フィ
    ルム。
  13. 【請求項13】 光学部品の表面保護に用いられる請求
    項10〜12の何れか1項に記載の表面保護フィルム。
  14. 【請求項14】 光学部品が偏光板、位相差板、視野角
    拡大フィルムまたはそれらの積層体である請求項13に
    記載の表面保護フィルム。
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