JP2003147072A - (メタ)アクリレート系化合物、組成物、硬化物及び(メタ)アクリレート系化合物の製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリレート系化合物、組成物、硬化物及び(メタ)アクリレート系化合物の製造方法

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JP2003147072A
JP2003147072A JP2002257308A JP2002257308A JP2003147072A JP 2003147072 A JP2003147072 A JP 2003147072A JP 2002257308 A JP2002257308 A JP 2002257308A JP 2002257308 A JP2002257308 A JP 2002257308A JP 2003147072 A JP2003147072 A JP 2003147072A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線や電子線等の活性エネルギー線を照射
することにより、高感度で可撓性、耐溶剤性や硬度に優
れた硬化膜を与えることができる多官能(メタ)アクリ
ロイル基を有する新規化合物を提供すること。 【解決手段】 1分子中に1個以上のカルボキシル基を
有する分子量46〜約3000のR-(COOH)n1 [Rは水素原
子または有機化合物残基、n1は1〜30]で表されるカル
ボン酸類と所定の(メタ)アクリレート化合物を溶剤と
してトルエンおよび/またはキシレンを使用して反応さ
せて下記(メタ)アクリレート系化合物を製造する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(メタ)アクリロ
イル基を有する多官能の(メタ)アクリレート系化合
物、これを含む樹脂組成物(式(3)で表される化合物
の分子量が高い場合は、化合物は樹脂状を呈するので、
樹脂という表現を用いる。)、それを硬化してなる硬化
物、および(メタ)アクリレート系化合物の製造方法に
関する。本発明の(メタ)アクリロイル基を有する多官
能の(メタ)アクリレート系化合物は、インキ、プラス
チック塗料、紙印刷、フィルムコーティング、金属コー
ティング、家具の塗装など種々のコーティング分野、ラ
イニング、接着剤、さらにはエレクトロニクス分野にお
ける絶縁ワニス、絶縁シート、積層板、プリント基盤、
レジストインキ、半導体封止材などの多くの分野に応用
が可能である。
【0002】
【従来の技術】紫外線や電子線の活性エネルギー線を照
射することにより硬化する活性エネルギー線硬化性樹脂
組成物は、印刷関係、塗料関係、電気絶縁関係など種々
の用途に開発され、実用的に使用されている。その利点
として(1)無溶剤で低公害型である、(2)硬化速度
が極めて速く製品の生産性が高い、(3)固形分として
硬化するので硬化前後における体積変化が極めて小さ
い、(4)素材による熱損失、または素材に対する熱影
響がないため、プラスチック、紙、無機質素材などの塗
料、接着剤にも種々開発されている。
【特許文献1】特開平4−258617号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塗料、インキ、接着剤
などに汎用されている活性エネルギー線硬化性樹脂とし
て、エポキシ樹脂のエポキシ基をアクリル酸やメタクリ
ル酸で開環反応させたエポキシ(メタ)アクリレート樹
脂がある。しかしながら、このエポキシ(メタ)アクリ
レート樹脂は、硬くて脆いだけでなく、硬化時の収縮が
大きいという欠点を有している。例えば、紙印刷用のイ
ンキとして用いた場合、印刷後の紙面を折り曲げたりす
るとインキ部分に亀裂が生じるという問題が起こる。ま
た、鉄やアルミニウムなどの金属上の塗料に利用した場
合、塗料を塗布した金属板を折り曲げ加工すると、塗膜
が割れてしまい、加工できなかったり、鉄やアルミニウ
ムなどの金属上に塗布しても接着性が良くないことがあ
る。また、エポキシ基にアクリル酸やメタクリル酸を十
分に開環付加させ、且つ酸価を抑えるためには、エポキ
シ基とカルボキシル基を当量比で反応させる必要がある
が、遊離の酸成分を残さないようにするために反応温度
を上げたり、熟成時間を延ばしたり、又反応触媒を多量
に仕込まなければならず、製造効率が低下したり、反応
溶液の着色が強くなったりする問題がある。これらの問
題に関して、上記特許文献1には1分子中1個以上のア
ルコール性水酸基を有する分子量約30〜3000のア
ルコール類と式(1)
【化5】 で表される化合物とを反応させてなるアクリレート系化
合物が記載されている。この化合物は未反応の酸を残さ
ず低酸価のものが得ることができるとともにエポキシの
開環で水酸基が生じることがなく吸水性や粘度も低減す
ることもできると考えられるが、硬化物の硬度の点で類
似構造のエポキシ基を有する化合物をアクリル酸やメタ
クリル酸で開環反応させたエポキシ(メタ)アクリレー
ト樹脂に比べ劣っていることがわかった。本発明におい
て、脂環式エポキシである前記化学式(1)の化合物を1
分子中1個以上のアルコール性水酸基を有する分子量約
30〜3000のアルコール類を用いるのではなく、ア
クリル酸やメタクリル酸等のカルボン酸を開始剤にして
エポキシ基を開環反応させ、分子の両末端部をいずれも
(メタ)アクリロイル基にし、かつ、特定の反応条件で
(メタ)アクリレート系化合物を製造し、これをUV硬化
させることにより、従来の樹脂にみられる欠点を改良し
て、高硬度でありながら適度の可撓性、耐溶剤性や感度
に優れた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を与えるこ
とのできる化合物、それから得られた樹脂組成物、硬化
物を提供すること、およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記事情に鑑
み、優れた活性エネルギー線硬化性組成物および硬化物
を与える硬化性化合物の開発を鋭意検討した結果、本発
明の多官能の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)
アクリレート系化合物を見出し、さらに該化合物を含有
することを特徴とする硬化性組成物を用いることによ
り、高硬度でありながら、適度な可撓性を付与し、密着
性、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性に優れ、光感度の高い
硬化物が得られること、また、ある特定の溶媒を使用し
てカルボン酸類と式(2)で表される化合物とを反応さ
せれば着色することなく適度な分子量を有する(メタ)
アクリレート系化合物を製造することができることを見
出し、本発明に到った。
【0005】即ち、本発明の第1は、1分子中に1個以
上のカルボキシル基を有する分子量46〜約3000の
R-(COOH)n1[Rは水素原子または有機化合物残基、n1
は1〜30]で表されるカルボン酸類と式(2)
【化6】 <式(2)において、R1およびR2は水素原子、R3
水素原子またはメチル基、R4〜R12はそれぞれ水素原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、R13は−(C
2)n2−でn2は1〜6又はこれらを構成する水素の一部
がメチル基、エチル基、プロピル基に置き換わっている
もの又は、以下の構造式
【化7】 でn2が1〜10までのもの。>で表される化合物を反応
させてなる式(3)、
【化8】 <式(3)において、R1およびR2は水素原子、R3は水
素原子またはメチル基、R4〜R12はそれぞれ水素原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、R13は−(C
2)n2−でn2は1〜6又はこれらを構成する水素の一部
がメチル基、エチル基、プロピル基に置き換わっている
もの又は、以下の構造式でn2が1〜10までのもの、n
は3〜50>
【化9】 で表される(メタ)アクリレート系化合物を提供する。
また本発明の第2は、式(2)で表される化合物が3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート
である本発明の第1のアクリレート系化合物を提供する
ものである。また本発明の第3は、カルボン酸類が(メ
タ)アクリル酸である本発明の第1のアクリレート系化
合物を提供する。また本発明の第4は、本発明の第1の
前記式(3)で表される(メタ)アクリレート系化合物を
含むことを特徴とする樹脂組成物を提供する。また本発
明の第5は、本発明の第4の樹脂組成物を硬化してなる
硬化物を提供する。また本発明の第6は、1分子中に1
個以上のカルボキシル基を有する分子量46〜約300
0のR-(COOH)n1[Rは水素原子または有機化合物残
基、n1は1〜30]で表されるカルボン酸類と前記本発
明の第1の式(2)で表される化合物を反応させる際、
溶剤としてトルエンおよび/またはキシレンを使用する
ことを特徴とする前記本発明の第1の式(3)で表される
(メタ)アクリレート系化合物の製造方法を提供する。
また本発明の第7は、他のゲル化防止剤を使用すること
なく酸素を含む混合気体のみを反応系に通気する本発明
の第6の(メタ)アクリレート系化合物の製造方法を提
供する。また本発明の第8は、前記カルボン酸類と前記
本発明の第1の式(2)で表される化合物との反応にお
ける化学当量比(請求項1の式(2)で表される化合物/
カルボン酸類)が3〜50である本発明の第6に記載の
(メタ)アクリレート系化合物の製造方法を提供する。
また本発明の第9は、前記カルボン酸類が(メタ)アク
リル酸である本発明の第6に記載の(メタ)アクリレー
ト系化合物の製造方法を提供する。更に本発明の第10
は、前記本発明の第1の式(2)で表される化合物が3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレー
トである本発明の第6に記載の(メタ)アクリレート系
化合物の製造方法を提供する。
【0006】本発明の(メタ)アクリレート系化合物
は、1分子中に1個以上のカルボキシル基を有する分子
量46〜約3000のR-(COOH)n1[Rは水素原子また
は有機化合物残基、n1は1〜30]で表されるカルボン
酸類と式(2)で表される化合物とを反応させることに
よって製造することができる。
【0007】本発明で使用する1分子中に1個以上のカ
ルボキシル基を有する分子量46〜約3000のカルボ
ン酸類の具体的な例としては、例えばギ酸、酢酸、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、コハ
ク酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘ
キサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン
酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、ジフェニル
スルフォンテトラカルボン酸、テトラカルボキシベンゾ
フェノン、(メタ)アクリル酸β−カルボキシエチル、2
−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)
アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−
(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレ
ートなどが挙げられる。これらの内、特にアクリル酸、
メタクリル酸が汎用化学品で安価であり、且つ液体であ
り式(2)の化合物との溶解混合作業性が良好な上、得ら
れる前記(3)で表される(メタ)アクリレート系化合物
の両末端がいずれも(メタ)アクリロイル基を有する構
造になる点でUV硬化物における性状からも望ましい。
【0008】1分子中に1個以上のカルボキシル基を有
する分子量46〜約3000のカルボン酸R-(COOH)
n1類と式(2)で表される化合物とを反応させる時には、
触媒を使用することが好ましい。触媒としては、BF3、Z
nCl2、AICl3、SnC14等のルイス酸又はコンプレックス類
を挙げることができる。これらの触媒は、反応物に対し
て0.01〜10重量%用いることが好ましく、特に
0.1〜5重量%の範囲で使用することが好ましい。触
媒の使用量が0.1重量%より少ないと反応に長時間を
要するので好ましくない。また、10重量%以上使用す
ると副反応が起こりやすく、生成物が着色したり、ゲル
化したりするので、好ましくない。1分子中に1個以上
のカルボキシル基を有する分子量46〜約3000のカ
ルボン酸R-(COOH)n1類と式(2)で表される化合物の
反応は、前記,カルボキシル基1化学当量に対して、式
(2)で表される化合物のエポキシ基が3〜50化学当
量となるような割合で使用することが必須であり、特に
5〜30化学当量となるような割合で使用することが好
ましい。3化学当量を下回ると未反応のカルボン酸の残
存量が多くなる上、硬化物の塗膜硬度も低下する。また
50化学当量を超えるとゲル化し易くなることや液粘度
が高くなりすぎてハンドリングや紫外線硬化時の感度等
が悪化し、好ましくない。更に反応時間は、0.5〜2
4時間が好ましく、特に好ましくは2〜5時間である。
反応温度は、−50〜100℃が好ましく、特に−20
℃〜50℃が好ましい。100℃を超えるようであれば
ゲル化が起こりやすくなるとともに着色が激しくなる。
ゲル化や着色を抑制する為には、下記のような溶媒を使
用することも有効である。
【0009】溶剤としては前記特許文献1において活性
水素を有していないものを使用することができる旨、即
ち、メチルエチルケトン、メチルイソプチルケトンのよ
うなケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような
芳香族溶媒その他エーテル、脂肪族炭化水素、エステル
類等を使用することができると記載されているが、ケト
ン類や酢酸エチル等のエステル類を用いると、ルイス酸
触媒存在下、エポキシの開環反応時に溶媒自身の加水分
解が起こり、エタノールや酢酸などの第二の反応開始剤
が生じ、目標とする分子量の樹脂を得ることができず、
その硬化物の硬度も低くなる。特にケトン類を用いると
アルデヒド類の残存や生成があり、溶液が赤黒くなり商
品価値が大きく損なわれる。これらのことから、本発明
の製造方法においては、溶媒としてはトルエンやキシレ
ンのような炭化水素系のものを使用することが必須であ
る。溶剤の使用量は、出発原料に対して重量比で0.2
倍量〜5倍量、好ましくは、0.5〜3倍量である。溶
剤の使用量が、出発原料に対して0.2倍量より低いと
生成物の粘度が高くなるため、反応熱の除熱が難しくな
り、得られる生成物が着色するので好ましくない。逆
に、5倍量より多くなると上記(3)で表される(メタ)
アクリレート系化合物を硬化性樹脂組成物として使用す
る際、硬化速度が遅くなり、かつ、硬化物の物性が劣る
ので好ましくない。
【0010】又、上記特許文献1には、反応液に50−
10,000ppmのハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエーテル、メチルハイドロキノン、P−ベン
ゾキノン、フエノチアジン等の重合防止剤の為に添加し
なければならない、と記載されているが、反応中のラジ
カル重合によるゲル化を防ぐ為の重合防止剤の添加効果
が乏しい。本発明の製造方法においては、ゲル化を防ぐ
為に反応時に空気等酸素含有気体を通気することが必須
である。工業的製造においては安全上、窒素と空気を混
合して7%程度の酸素濃度の混気を作って用いることが
望ましい。
【0011】本発明の(メタ)アクリレート系化合物
は、前記の合成法から明らかなように、前記カルボン酸
類の基本骨格R-COOを有した下記式(3)で表される。な
お、反応に用いるカルボン酸類が2個以上のカルボキシ
ル基を有する場合は、Rに含まれる他のカルボキシル基
にも式(2)で表される化合物がカルボキシル基毎に付加
する個数は異なり得るものの式(3)に表されているのと
同様に反応し、R自体の内容が変わる場合もあるが、便
宜上、原料のカルボン酸類と同じ記号Rで示すこととす
る。このような生成物も、本発明の(メタ)アクリレー
ト系化合物に含まれる。
【0012】
【化10】
【0013】式(3)において、R1およびR2は水素原
子、R3は水素原子またはメチル基、R4〜R12はそれぞ
れ水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、R13
−(CH2)n2−でn2は1〜6又はこれらを構成する水素
の一部がメチル基、エチル基、プロピル基に置き換わっ
ている物又は、以下の構造式
【化11】 でn2が1〜10までのものである。nの数値は3〜50
であることが必須であり、好ましくは、5〜20であ
る。
【0014】本発明の樹脂組成物は前記(3)で表され
る(メタ)アクリレート系化合物を15重量%以上含む
ものが好ましい。本発明の樹脂組成物中、本発明のアク
リレート系化合物以外の成分として公知の種々のエチレ
ン性不飽和化合物が使用できる。そのようなエチレン性
不飽和化合物の具体例としては、β−カルボキシエチル
(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレー
ト、オクチルノデシル(メタ)アクリレート、エトキシ
フエニル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル(メタ)アクリレート、t−ブチル
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリート、トリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ
(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタン
ジ(メタ)アクリレート、各種PEGジ(メタ)アクリ
レート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アク
リレート、グリセリンプロポキシトリトリ(メタ)アク
リレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエト
キシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプ
ロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)ア
クリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
ビスフェノールAエトキシレートジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ラクト
ン変性可とう性(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシビバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。また式(3)のポリ(メ
タ)アクリレート化合物を他の重合性オリゴマーである
各種のエポキシアクリレート、ウレタン(メタ)アクリ
レート、不飽和ポリエステルやポリエステル(メタ)ア
クリレート及びポリエーテル(メタ)アクリレートと併
用使用してもよい。
【0015】上記エチレン性不飽和化合物は、必要に応
じて1種又は2種以上を任意の割合で混合使用すること
ができる。
【0016】エチレン性不飽和化合物の使用量は、樹脂
組成物中、0〜85重量%の範囲で使用することが好ま
しい。これら、エチレン性不飽和化合物は、公知の方法
によって合成できるし又容易に市場より入手できる。本
発明の樹脂組成物は、公知の方法により硬化させること
ができる。例えば、紫外線や電子線、X線、γ線のよう
な活性エネルギー線によって硬化させることができる。
紫外線を用いて硬化させることが最も一般的である。紫
外線による硬化の場合には、通常、光重合開始剤を使用
する必要がある。
【0017】光重合開始剤としては、公知のどのような
光重合開始剤であってもよいが、配合後の貯蔵安定性の
よいことが要求される。このような光重合開始剤として
は、例えば、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルな
どのベンゾインアルキルエーテル系、2,2−ジエトキ
シアセトフエノン、4′−フエノキシー2,2−ジクロ
ロアセトンフエノンなどのアセトフエノン系、2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピオフエノン、4′−イソプロ
ピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、
4‘−ドデシル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
フエノンなどのプロピオフエノン系、ペンジルジメチル
ナタール、1−ヒドロキシシクロへキシルフエニルケト
ン及び2−エチルアントラキノン、2−クロルアントラ
キノンなどのアントラキノン系、その他、チオキサント
ン系光重合開始剤等が挙げられる。これら光重合開始剤
は、一種でも、二種以上任意の割合で混合使用してもか
まわない。その使用量は、通常樹脂組成物の0.1〜3
0重量%であり、好ましくは1〜20重量%である。さ
らに、好ましくは1〜5重量%である。光重合開始剤の
使用量が0.1重量%未満では、硬化速度が遅く、より
強いエネルギーの照射装置を必要とし、安全性、生産性
および経済性において問題があり、逆に、30重量%を
超える量を使用しても硬化速度は向上せず、むしろ、硬
化物の物性が低下するので、好ましくない。本発明の樹
脂組成物は、所望により、重合禁止剤、シランカップリ
ング剤、酸化防止剤、光安定剤、可塑剤、レベリング
剤、消泡剤、顔料、無機充填剤、有機溶剤を使用するこ
とができる。本発明の樹脂組成物は各成分を均一に混合
することにより得ることができる。
【0018】本発明の樹脂組成物を基材に塗布する方法
としては、スピンコート法、ロールコート法、デイッピ
ング法、スプレー法、カーテンフローコート法、スクリ
ーン印刷法、オフセット印刷法、グラビアコート法等を
挙げることができる。
【0019】本発明の樹脂組成物は、常法により紫外線
又は電子線等を照射して硬化することができ、硬化物が
得られる。例えば、低圧又は高圧水銀灯、キセノン灯を
用い紫外線を照射すれば容易に硬化する。本発明の樹脂
組成物は、各種基材、例えば、紙、金属、プラスチッ
ク、ガラス、セラミック、コンクリート及び木等のコー
ティング剤、塗料、インキ、レジスト等に有用である。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明する。なお、実施例および比較例中の部は、
重量部である。
【0021】(実施例1)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた5リットル反応機に、アクリル酸(AA)72.1
部と、前記式(2)構造を持つ化合物である3,4-エポキ
シシクロヘキシルメチルアクリレート(ダイセル化学工
業(株)製、A-200)2730部およびトルエン(TOL)を1510
部を仕込み、液温を35℃に昇温、次いで三フッ化ホウ素
のジエチルエーテル錯体68.1部を約3時間で滴下し、反
応を行った。滴下終了後、生成物のオキシラン酸素濃度
(Ox-O)が0.05%以下(触媒滴下前:5.57%)になるまで反応
させた。尚、反応終了まで反応中のラジカル重合による
ゲル化を防ぐ為に7%の酸素になる窒素と空気の混気を83
ml/分で液中に通気させた。得られたアクリレート系化
合物の粘度やGPCによる分子量は次の通りであった。 粘度(25℃)150cps、Mw=3,390,Mn=1,520 得られたアクリレート系化合物をトルエン溶液のまま1
HNMR測定を行い構造確認した。NMRチャートを図1に示
す。図1のNMRチャートにおいて、7.2ppm及び2.3ppmは
溶媒であるトルエンのプロトンピークである。実施例1
で得られた(メタ)アクリレート系化合物による吸収
は、6.4〜5.8ppmにアクリロイル基による3H分のピー
ク、4ppmがシクロ環とアクリロイドに挟まれたメチレン
2H分のピーク、3.5ppmは開環したエポキシ部の2H分のピ
ーク、更に2.1ppmはシクロ環上の3級炭素に付く1Hプロ
トン、2〜1.0ppmのピークがシクロ環上の2級炭素に付
く6Hのピークである。夫々のプロトン強度比がほぼ理論
値の3:2:2:1:6であることが確認できる。また、原料で
あるアクリル酸のカルボキシル基部のプロトンは残存し
ていたら12.5ppmに出てくることになるが、吸収が全く
無いことから完全にカルボキシル基が反応に用いられ、
末端プロトンが外れていることがNMRチャート上からも
確認できた。
【0022】(実施例2)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた5リットル反応機に、メタクリル酸(MMA)86.1
部と、前記式(2)構造を持つ化合物である3,4-エポキ
シシクロヘキシルメチルメタクリレート(ダイセル化学
工業(株)製、M-100)2940部およびトルエン1620部を
仕込み、液温を35℃に昇温、次いで三フッ化ホウ素のジ
エチルエーテル錯体73.5部を約3時間で滴下し、反応を
行なった。滴下終了後、混合液のオキシラン酸素濃度が
0.05%以下になるまで反応させた。尚、反応終了まで反
応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐ為に7%の酸素に
なる窒素と空気の混気を83ml/分で液中に通気させた。
得られたメタクリレート系化合物の粘度やGPCによる分
子量は次の通りであった。 粘度(25℃)180cps、Mw=3,600,Mn=1,610 また、得られたメタクリレート系化合物をトルエン溶液
のまま1HNMR測定を行い構造確認した。NMRチャートを
図2に示す。実施例1の1HNMRと同様、NMRチャート上の
7.2ppm及び2.3ppmは溶媒であるトルエンのプロトンピー
クである。実施例2で得られたメタクリレート系化合物
による吸収は、6.1〜5.5ppmにメタクリロイル基による2
H分のピーク、4ppmがシクロ環とメタクリロイドに挟ま
れたメチレン2H分のピーク、3.5ppmは開環したエポキシ
部の2H分のピーク、更に2.1ppmはシクロ環上の3級炭素
に付く1Hプロトン、1.9ppmはメタクリロイル基のメチル
による3H分のピーク、1.9〜1.0ppmのピークがシクロ環
上の2級炭素に付く6Hのピークである。夫々のプロトン
強度比がほぼ理論値の2:2:2:1:3:6であることが確認で
きた。
【0023】(実施例3)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた5リットル反応機に、メタクリル酸(MMA)86.1
部と、前記式(2)構造を持つ化合物である3,4-エポキ
シシクロヘキシルメチルアクリレート(ダイセル化学工
業(株)製、A-200)2730部およびトルエンを1520部仕
込み、液温を35℃に昇温し、次いで三フッ化ホウ素のジ
エチルエーテル錯体68.1部を約3時間で滴下し、反応を
行なった。滴下終了後、混合液のオキシラン酸素濃度が
0.05%以下になるまで反応させた。尚、反応終了まで反
応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐ為に7%の酸素に
なる窒素と空気の混気を83ml/分で液中に通気させた。
得られたメタクリレート系化合物の粘度やGPCによる分
子量は次の通りであった。 粘度(25℃)165cps、Mw=3,420,Mn=1,510
【0024】(実施例4)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた5リットル反応機に、マレイン酸(MR-A)116
部と、前記式(2)構造を持つ化合物である3,4-エポキ
シシクロヘキシルメチルアクリレート(ダイセル化学工
業(株)製、A-200)2730部およびトルエンを1520部仕
込み、液温を35℃に昇温し、次いで三フッ化ホウ素のジ
エチルエーテル錯体68.1部を約3時間で滴下し、反応を
行なった。滴下終了後、混合液のオキシラン酸素濃度が
0.05%以下になるまで反応させた。尚、反応終了まで反
応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐ為に7%の酸素に
なる窒素と空気の混気を83ml/分で液中に通気させた。
得られた(メタ)アクリレート系化合物の粘度やGPCに
よる分子量は次の通りであった。 粘度(25℃)177cps、Mw=3,720,Mn=1,610
【0025】(比較例1)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた5リットル反応機に、アクリル酸72.1部と、
前記式(2)構造を持つ化合物である3,4-エポキシシク
ロヘキシルメチルアクリレート(ダイセル化学工業
(株)製、A-200)2730部およびトルエンを1510部の
他、重合防止剤としてヒドロキノンモノメチルエーテル
2.73部仕込み、液温を35℃に昇温、次いで三フッ化ホウ
素のジエチルエーテル錯体68.1部を約3時間で滴下し、
反応を行う予定であったが、反応中窒素および空気から
なる混気の通気をさせなかったところ、滴下開始後30分
でゲル化した。
【0026】(比較例2)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた5リットル反応機に、アクリル酸72.1部と、
前記式(2)構造を持つ化合物である3,4-エポキシシク
ロヘキシルメチルアクリレート(ダイセル化学工業
(株)製、A-200)2730部およびメチルエチルケトン(ME
K)1510部を仕込み、液温を35℃に昇温、次いで三フッ化
ホウ素のジエチルエーテル錯体68.1部を約3時間で滴下
し、反応を行う。滴下終了後、混合液のオキシラン酸素
濃度が0.05%以下になるまで反応させた。尚、反応終了
まで反応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐ為に7%の
酸素になる窒素と空気の混気を83ml/分で液中に通気さ
せた。得られた混合液は、赤黒の外観を示した。得られ
たアクリレート系化合物の粘度やGPCによる分子量は次
の通りでありトルエンを媒体とした場合と比べ低分子量
の物ができた。粘度(25℃)37cps、Mw=735,Mn=510
【0027】(比較例3)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた2リットル反応機に、アクリル酸72.1部と、
前記式(2)構造を持つ化合物である3,4-エポキシシク
ロヘキシルメチルアクリレート(ダイセル化学工業
(株)製、A-200)546部およびトルエンを334部仕込み、
液温を35℃に昇温、次いで三フッ化ホウ素のジエチルエ
ーテル錯体13.7部を約3時間で滴下し、反応を行なっ
た。滴下終了後、混合液のオキシラン酸素濃度が0.05%
以下になるまで反応させた。尚、反応終了まで反応中の
ラジカル重合によるゲル化を防ぐ為に7%の酸素になる窒
素と空気の混気を83ml/分で液中に通気させた。得られ
たアクリレート系化合物の粘度やGPCによる分子量は次
の通りであった。 粘度(25℃)25cps、Mw=500,Mn=360
【0028】(比較例4)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた5リットル反応機に、アクリル酸72.1部と、
ビニルシクロへキセンモノエポキシド(ダイセル化学工
業(株)製、CEL2000)1860部およびトルエン1040部を
仕込み、液温を35℃に昇温、次いで三フッ化ホウ素のジ
エチルエーテル錯体46.5部を約3時間で滴下し、反応を
行なった。滴下終了後、混合液のオキシラン酸素濃度が
0.05%以下になるまで反応させた。尚、反応終了まで反
応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐ為に7%の酸素に
なる窒素と空気の混気を83ml/分で液中に通気させた。
得られたアクリレート系化合物の粘度やGPCによる分子
量は次の通りであった。 粘度(25℃)135cps、Mw=2,450,Mn=1,260
【0029】(比較例5)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた5リットル反応機に、アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル(HEA)116.1部と、前記式(2)構造を持つ
化合物である3,4-エポキシシクロヘキシルメチルアクリ
レート(ダイセル化学工業(株)製、A-200)2730部およ
びトルエン1530部を仕込み、液温を35℃に昇温、次いで
三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体68.1部を約3時
間で滴下し、反応を行う。滴下終了後、混合液のオキシ
ラン酸素濃度が0.05%以下になるまで反応させた。尚、
反応終了まで反応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐ
為に7%の酸素になる窒素と空気の混気を83ml/分で液中
に通気させた。得られたアクリレート系化合物の粘度や
GPCによる分子量は次の通りであった。 粘度(25℃)145cps、Mw=3,250,Mn=1,460 なお、この比較例5で得られた化合物は前記先行技術に
よる化合物に相当する。
【0030】(比較例6)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた5リットル反応機に、トリメチロールプロパ
ン(TMP)134.2部と、前記式(2)構造を持つ化合物であ
る3,4-エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(ダ
イセル化学工業(株)製、A-200)2730部およびトルエ
ンを1540部仕込み、液温を35℃に昇温、次いで三フッ化
ホウ素のジエチルエーテル錯体68.1部を約3時間で滴下
し、反応を行なった。滴下終了後、混合液のオキシラン
酸素濃度が0.05%以下になるまで反応させた。尚、反応
終了まで反応中のラジカル重合によるゲル化を防ぐ為に
7%の酸素になる窒素と空気の混気を83ml/分で液中に通
気させた。得られたアクリレート系化合物の粘度やGPC
による分子量は次の通りであった。 粘度(25℃)181cps、Mw=2,710,Mn=1,490 なお、この比較例6で得られた化合物は前記先行技術に
よる化合物に相当する。
【0031】(比較例7)攪拌機、温度調節装置、温度
計を備えた2リットル反応機に、特願昭59−1485
9号または特願昭59−14860号に記載されている
方法で製造されたエポキシ化シクロヘキシルポリエーテ
ル樹脂HPE3150(1モルのトリメチロールプロパンと15
モルのビニルシクロヘキセンモノエポキシドとの反応物
をエポキシ化したもの、ダイセル化学工業(株)製、エ
ポキシ当量178)を1000部とプロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート(MMPG-Ac)を602部およびジメチ
ルベンジルアミン21.0部を仕込み、100℃まで昇温してE
HPE3150を溶解した後、エポキシ基とカルボキシル基が
当量比になる量のアクリル酸202部を1時間かけて滴
下、更に100℃で熟成を7時間行った後、サンプリングを
行った。サンプルの酸価を測定すると26KOHmg/gであっ
たため110℃まで昇温、熟成を3時間継続した後、再度
サンプリングを行い、酸価が4KOHmg/g以下であることを
確認した。尚、反応および熟成が終了するまでゲル化を
防ぐ為に7%の酸素になる窒素と空気の混気(17ml/分)を
液中に通気させた。得られた化合物の粘度やGPCによる
分子量は次の通りであった。 粘度(25℃)2,150cps、Mw=2,370、 Mn=1,460
【0032】実施例及び比較例における反応組成および
得られた混合液の物性を纏めて次の表1に示す。
【表1】
【0033】硬化物評価1 実施例1〜3及び比較例2〜7で得られたアクリレート系化
合物をUV硬化し、夫々を実施例1a〜3a及び比較例2a〜7a
とした。すなわち、実施例1〜3及び比較例2〜7で得られ
たアクリレート系化合物を固形分換算100部、光重合開
始剤、イルガキュアー651(チバスペシャリティ・ケミカ
ルズ社製)5部を混合溶解し、銅板(JIS H3100 C1160F
0.3*50*150mm)上にアプリケーターで約35μmの厚さに
なるように塗布し、80℃*30分のプレベークの後、高圧
水銀灯(アイグラフイック(株)製ECS-301)により光
量80w/cm2、ラインスピード5.0m/min、(UV照射量300
mj/cm2)を2回通しで紫外線硬化させた。評価項目は、プ
レベーク(PB)でのタックの有無とUV照射後のタック、
鉛筆硬度、感度である。感度は、UV照射前にステップタ
ブレットを貼り付け、照射後に銅板をMEK中に浸漬して
手で振とうさせて未感光部分を洗い流して評価した。結
果を第2表に示す。
【0034】
【表2】
【0035】硬化物評価2 実施例1〜3及び比較例2〜7で得られたアクリレート系化
合物をUV硬化し、夫々を実施例1b〜3b及び比較例2b〜7b
とした。すなわち、実施例1〜3及び比較例2〜7で得られ
たアクリレート系化合物を固形分換算100部、光重合開
始剤、DAROCUR1173(チバスペシャリティ・ケミカルズ社
製)5部を混合溶解し、アルミ板(JIS H4000 A5052 0.
8*50*150mm)上にアプリケーターで約65μmの厚さになる
ように塗布し、70℃*10分のプレベークの後、高圧水銀
灯(アイグラフイック(株)製ECS-301)により光量120
w/cm2、ラインスピード5.0m/min、(UV照射量400mj/c
m2)を1回通しで紫外線硬化させた。評価項目は、UV照
射後のタック、鉛筆硬度、耐久性(耐油性、耐マジック
汚染性、耐屈曲性)。耐油性評価は、照射後の塗膜をテ
ィッシュペーパー(十條キンバリー社商品名、キムワイ
プ)に夫々の溶剤をしみこませたものを用いて手で100
回擦り表面の変化の有無を確認した。変化がないもの
を:○、変化があるものを:×と表示。耐マジック汚染
性評価は、照射後の塗膜に黒マジックを塗り、一日後に
MEKで拭取り、表面の変化がなく完全に拭取れるかを
確認した。変化がないものを:○、変化があるものを:
×と記入。耐屈曲性評価は、照射後の塗膜をJIS K5400
屈曲試験器の心棒φ4mmを用いて折り曲げて塗膜の割れ
の有無を確認した。割れがないものを:○、割れがある
ものを:×として表示。結果を第3表に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明の多官能の(メタ)アクリロイル
基を有する化合物は、インキ、プラスチック塗料、紙印
刷、フィルムコーティング、金属コーティング、家具の
塗装など種々のコーティング分野、ライニング、接着
剤、さらにはエレクトロニクス分野における絶縁ワニ
ス、絶縁シート、積層板、プリント基盤、レジストイン
キ、半導体封止材などの多くの分野に応用が可能であ
る。また、本発明の製造方法により、硬化性樹脂(組成
物)として使用するのに適度な分子量を有する着色のな
い(メタ)アクリレート系化合物をゲル化させることな
く製造することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた(メタ)アクリレート系化
合物の1HNMRチャートである。
【図2】実施例2で得られた(メタ)アクリレート系化
合物の1HNMRチャートである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子中に1個以上のカルボキシル基を
    有する分子量46〜約3000のR-(COOH)n1[Rは水
    素原子または有機化合物残基、n1は1〜30]で表され
    るカルボン酸類と式(2) 【化1】 <式(2)において、R1およびR2は水素原子、R3
    水素原子またはメチル基、R4〜R12はそれぞれ水素原
    子、メチル基、エチル基、プロピル基、R13は−(C
    2)n2−でn2は1〜6又はこれらを構成する水素の一部
    がメチル基、エチル基、プロピル基に置き換わっている
    もの又は、以下の構造式 【化2】 でn2が1〜10までのもの。>で表される化合物を反応
    させてなる式(3)、 【化3】 <式(3)において、R1およびR2は水素原子、R3は水
    素原子またはメチル基、R4〜R12はそれぞれ水素原
    子、メチル基、エチル基、プロピル基、R13は−(C
    2)n2−でn2は1〜6又はこれらを構成する水素の一部
    がメチル基、エチル基、プロピル基に置き換わっている
    もの又は、以下の構造式でn2が1〜10までのもの、n
    は3〜50> 【化4】 で表される(メタ)アクリレート系化合物。
  2. 【請求項2】 式(2)で表される化合物が3,4−エポ
    キシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートである
    請求項1に記載のアクリレート系化合物。
  3. 【請求項3】 カルボン酸類が(メタ)アクリル酸であ
    る請求項1に記載のアクリレート系化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の前記式(3)で表される
    (メタ)アクリレート系化合物を含むことを特徴とする
    樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の樹脂組成物を硬化して
    なる硬化物。
  6. 【請求項6】 1分子中に1個以上のカルボキシル基を
    有する分子量46〜約3000のR-(COOH)n1[Rは水
    素原子または有機化合物残基、n1は1〜30]で表され
    るカルボン酸類と前記請求項1の式(2)で表される化
    合物を反応させる際、溶剤としてトルエンおよび/また
    はキシレンを使用することを特徴とする前記請求項1の
    式(3)で表される(メタ)アクリレート系化合物の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 他のゲル化防止剤を使用することなく酸
    素を含む混合気体のみを反応系に通気する請求項6記載
    の(メタ)アクリレート系化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記カルボン酸類と前記請求項1の式
    (2)で表される化合物との反応における化学当量比
    (請求項1の式(2)で表される化合物/カルボン酸類)
    が3〜50である請求項6に記載の(メタ)アクリレー
    ト系化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記カルボン酸類が(メタ)アクリル酸
    である請求項6に記載の(メタ)アクリレート系化合物
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記請求項1の式(2)で表される化合
    物が3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)ア
    クリレートである請求項6に記載の(メタ)アクリレー
    ト系化合物の製造方法。
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