JP2003146908A - 水性組成物 - Google Patents

水性組成物

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JP2003146908A JP2001346080A JP2001346080A JP2003146908A JP 2003146908 A JP2003146908 A JP 2003146908A JP 2001346080 A JP2001346080 A JP 2001346080A JP 2001346080 A JP2001346080 A JP 2001346080A JP 2003146908 A JP2003146908 A JP 2003146908A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】清涼感または冷感が増強されるか若しくは持続
性のある水性組成物、並びに抗菌作用に優れた水性組成
物を提供する。 【解決手段】清涼化成分と、ピペラジンのN−アルキル
スルホン酸−N’−アルキル誘導体またはモルホリンの
N−アルキルスルホン酸誘導体のいずれか少なくとも1
方を併用して水性組成物を調製する。抗菌成分と、ピペ
ラジンのN−アルキルスルホン酸−N’−アルキル誘導
体またはモルホリンのN−アルキルスルホン酸誘導体の
いずれか少なくとも1方と清涼化成分とを併用して水性
組成物を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピペラジンのN−
アルキルスルホン酸−N’−アルキル誘導体またはモル
ホリンのN−アルキルスルホン酸誘導体といった化合物
と清涼化成分とを必須成分として含有する水性組成物に
関する。さらに本発明は上記化合物、清涼化成分及び抗
菌成分を含有する水性組成物に関する。より詳細には、
本発明は、清涼感または抗菌作用を有し、ヒトを含む動
物に対して内用または外用的に適用するのに適した水性
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ペパーミント油、ウイキョウ
油、l−メント−ル、d−カンフル、d−ボルネオール
などの清涼化成分が、粘膜や皮膚等に適用される外用組
成物や食品等の内用組成物に清涼感を付与することを目
的として使用されている。とりわけl−メントールは強
い清涼感を有するため汎用されている清涼化成分であ
る。しかしながら、これらの清涼化成分は、単独使用で
は清涼感の持続性に欠けるという問題がある。また、こ
の問題を解決しさらに清涼感を高めるために、清涼化成
分を多量に用いると、逆に不快な刺激感や独特な香気が
発生するといった問題が生じる場合がある。
【0003】点眼薬などの水性組成物に冷感を高めて清
涼感の持続をもたせる方法として、特開平9−1325
26号公報には、メントール類、カンフル類及びボルネ
オール類といった清涼化成分を特定の割合で組み合わせ
て配合する方法が記載されている。しかし、かかる方法
は上記特定の清涼化成分だけを対象とするものであり、
すべての清涼化成分に使用できる方法でないため汎用性
に欠けるという短所がある。
【0004】このため、従来より、上記メントール類、
カンフル類及びボルネオール類にとどまらずより広範な
清涼化成分を対象として、清涼化成分の清涼感を増強
し、また清涼感を持続させるための方法が求められてい
る。
【0005】一方、一般に水性組成物には、製造・使用
段階での微生物汚染を防止するために防腐剤が使用され
ている。中でも、点眼薬、洗眼剤、点鼻薬、外用剤、コ
ンタクトレンズ装着液剤、コンタクトレンズ用液剤、ま
たは化粧水等といった開封後複数回使用されることを前
提として1容器に複数用量が充填・包装されてなる水性
組成物には、該組成物を微生物汚染から保護して長期使
用を可能にするために防腐剤が頻用されているのが実情
である。また、抗菌剤(抗菌製剤)のように、微生物感
染症の治療のためにサルファ剤などの抗菌成分を配合し
た抗菌性の水性組成物もある。
【0006】これらの防腐剤や抗菌剤(以下、総称して
抗菌剤という)は、強力な抗菌力が求められる一方で、
生体に対する安全性が要求される。特に近年、防腐剤に
よるアレルギーなどの副作用の報告も多いことから、そ
の使用については安全性を十分考慮しなければならな
い。
【0007】このため、従来より抗菌剤についてより少
ない使用量で優れた抗菌効果を得るべく、抗菌力を増強
する方法が種々検討されており、例えば、特開昭59−
89616号公報、特開昭61−12617号公報、及
び特公平1−29170号公報には、サルファ剤、また
は塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム塩系の
抗菌成分にアルカノールアミンを配合することにより抗
菌成分の溶解性を高め、その結果、抗菌力が増強された
点眼薬が開示されている。また、特開平10−3307
93号公報には、ビグアニド系の抗菌成分に糖類(糖及
び/又は糖アルコール)を配合することによって、該抗
菌成分の抗菌力が増強することが記載されている。しか
し、これらの方法によっても、得られる抗菌効果は、ま
だ十分なものと言うことはできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、清涼
感もしくは冷感、または抗菌作用に優れることによって
ドリンクや飲料等の内用組成物、または鼻、眼または口
腔等に適用される外用組成物として好適に用いることの
できる水性組成物を提供することである。より詳細に
は、本発明の第一の目的は、清涼感若しくは冷感の持続
性に優れた水性組成物を提供すること、具体的には清涼
化成分を含有する水性組成物についてその清涼感もしく
は冷感の増強もしくは持続を図る方法を提供することで
ある。また本発明の第二の目的は、抗菌作用に優れた水
性組成物を提供すること、具体的には抗菌成分を含有す
る水性組成物について、その抗菌作用の増強を図る方法
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討したところ、清涼化成分とピペ
ラジンのN−アルキルスルホン酸−N’−アルキル誘導
体またはモルホリンのN−アルキルスルホン酸誘導体な
どの一般に緩衝剤として使用されている化合物とを併用
することによって清涼化成分の清涼感もしくは冷感の持
続性が向上すること、さらにこれに抗菌成分を配合する
ことによって該抗菌成分の抗菌作用が増強することを見
出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したもので
ある。
【0010】すなわち、本発明は下記に掲げる水性組成
物である: 項1.一般式(1):
【0011】
【化5】
【0012】(式中のR1、R2は同一又は異なっていて
もよく、R1は少なくとも1つのスルホン酸基を有し、
さらに他に置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
基を、R2は置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
基を示す。)で表される化合物及びその塩、並びに一般
式(2):
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R3は少なくとも1つのスルホン
酸基を有し、さらに他に置換基を有していてもよいC
1-6のアルキル基を示す。)で表される化合物及びその
塩よりなる群から選択される少なくとも1種と、清涼化
成分を含有することを特徴とする水性組成物。 項2.一般式(1):
【0015】
【化7】
【0016】(式中のR1、R2は同一又は異なっていて
もよく、R1は少なくとも1つのスルホン酸基を有し、
さらに他に置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
基を、R2は置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
基を示す。)で表される化合物及びその塩、並びに一般
式(2):
【0017】
【化8】
【0018】(式中、R3は少なくとも1つのスルホン
酸基を有し、さらに他に置換基を有していてもよいC
1-6のアルキル基を示す。)で表される化合物及びその
塩よりなる群から選択される少なくとも1種、清涼化成
分、及び抗菌成分を含有する水性組成物。 項3.清涼化成分が、テルペン類、少なくとも1種のテ
ルペン類を含有する精油、キサンチン誘導体、及びプリ
ン誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種であ
る、項1または2に記載の水性組成物。 項4.清涼化成分が、メントール、カンフル、ボルネオ
ール、ゲラニオール、及び前者4種のいずれか少なくと
も1種を含む精油、カフェイン、ペントキシフィリン、
及び3-1-メンチルオキシプロパン1-2-ジオールよりなる
群から選択される少なくとも1種である項1または2に
記載の水性組成物。 項5.抗菌成分が、ビグアニド類、ソルビン酸またはそ
の塩、第4級アンモニウム化合物、パラベン類、スルホ
ンアミド類、ニューキノロン剤、アルキルポリアミノエ
チルグリシン及びフェノール類よりなる群から選択され
る少なくとも1種である、項2乃至4のいずれかに記載
の水性組成物。 項6.抗菌成分が、クロルヘキシジン、アルキルポリア
ミノエチルグリシン、ベンザルコニウム、ソルビン酸、
ポリアミノプロピルビグアニド、ポリヘキサメチレンビ
グアニド、メチルパラベン、エチルパラベン及びこれら
の塩よりなる群から選択される少なくとも1種である、
項2乃至4のいずれかに記載の水性組成物。 項7.一般式(1)で表される化合物が、3−[4−
(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパ
ンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−
1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ
ル−3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペ
ラジニル]プロパンスルホン酸、ピペラジン−1,4−
ビス(2−エタンスルホン酸)、またはピペラジン−
1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン
酸)であり、一般式(2)で表される化合物が、2−モ
ルホリノエタンスルホン酸、3−モルホリノプロパンス
ルホン酸、または2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロ
パンスルホン酸である項1乃至6のいずれかに記載の水
性組成物。
【0019】上記各水性組成物は、外用または粘膜適用
組成物として好適に用いることができる。好ましくは粘
膜適用組成物であり、かかるものとして具体的には点眼
薬、洗眼薬、コンタクトレンズ装着液、またはコンタク
トレンズ用液剤を例示することができる。
【0020】なお、本発明において、水性組成物とは、
目的や用途を問わず、水を含有する組成物(含水組成
物)を広く意味するものである。具体的には、本発明が
対象とする化合物を水単独または水と親水性溶媒の混合
溶液(以下、これらを「水性溶媒」という)に溶解した
水性溶液、該化合物を水性溶媒に分散させた水性分散
液、または該化合物を含む水性ゲルなどがいずれも含ま
れる。
【0021】また本明細書に記載する「薬理学的(製薬
上)又は生理学的に許容される塩」とは、例えば、有機
酸塩(例えば、乳酸塩、酢酸塩、酪酸塩、トリフルオロ
酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン
酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、
トルエンスルホン酸塩、トシル酸塩、パルミチン酸塩、
ステアリン酸塩など)、無機酸塩(例えば、塩酸塩、硫
酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩など)、有機塩
基との塩(例えば、メチルアミン、トリエチルアミン、
トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、ピロ
リジン、アミノ酸、トリピリジン及びピコリンなどの有
機アミンとの塩など)、無機塩基との塩(例えば、アン
モニウム塩;ナトリウムまたはカリウムなどのアルカリ
金属との塩;カルシウムまたはマグネシウムなどのアル
カリ土類金属との塩;アルミニウム金属との塩など)な
どを意味し、当業界の技術常識に基づいてそれぞれ対象
する化合物に応じて適宜選択し使用することができる。
【0022】さらに本明細書において「%」とは、特に
言及しない限り、w/v%を意味するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1の水性組成物は、清
涼化成分に加えて、ピペラジンのN−アルキルスルホン
酸−N’−アルキル誘導体またはモルホリンのN−アル
キルスルホン酸誘導体のいずれか少なくとも一種を含有
することを特徴とするものである。かかる水性組成物
は、上記成分を配合することにより清涼化成分の清涼作
用が増強され、清涼感若しくは冷感が持続するという効
果を奏する。
【0024】本発明に用いられるピペラジンのN−アル
キルスルホン酸−N’−アルキル誘導体としては、一般
式(1):
【0025】
【化9】
【0026】で表される化合物及びその塩を挙げること
ができる。
【0027】ここで、R1は少なくとも1つのスルホン
酸基を有する炭素数1〜6の低級アルキル基である。か
かる低級アルキル基としては、具体的にはメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、またはtert−ブチル基などの直鎖状また
は分岐状のアルキル基が例示できる。好ましいアルキル
基としてはエチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙
げられる。スルホン酸基の置換位置は、特に制限されな
いが、好ましくはオメガ(ω)位である。さらにかかる
アルキル基は、スルホン酸基以外に他の置換基を有して
いてもよい。置換基として例えばハロゲン原子(塩素、
臭素、フッ素原子など)、ヒドロキシル基、アルコキシ
基(メトキシ、エトキシ、ブトキシ基などのC1-4アル
コキシ基など)、アリールオキシ基、カルボキシル基、
アルコキシカルボニル基(C1-4アルコキシカルボニル
基など)、アリールオキシカルボニル基、アシル基(ホ
ルミル、アセチル、プロピオニル基などのC1-4アルキ
ルカルボニル基、ベンゾイル基などのアリールカルボニ
ル基など)、ニトロ基、アミノ基、N−置換アミノ基
(モノまたはジC1-4アルキルアミノ基など)、シアノ
基などが例示できる。好ましくはヒドロキシル基であ
る。
【0028】R2は炭素数1〜6の低級アルキル基であ
る。かかる低級アルキル基としては、具体的には前述の
ものを例示することができる。またかかる低級アルキル
基もR1の場合と同様に置換基を有していてもよく、具
体的には、上記と同様に、ハロゲン原子(塩素、臭素、
フッ素原子など)、ヒドロキシル基、アルコキシ基(メ
トキシ、エトキシ、ブトキシ基などのC1-4アルコキシ
基など)、アリールオキシ基、カルボキシル基、アルコ
キシカルボニル基(C1-4アルコキシカルボニル基な
ど)、アリールオキシカルボニル基、アシル基(ホルミ
ル、アセチル、プロピオニル基などのC1-4アルキルカ
ルボニル基、ベンゾイル基などのアリールカルボニル基
など)、ニトロ基、スルホン酸基、アミノ基、N−置換
アミノ基(モノまたはジC1-4アルキルアミノ基な
ど)、シアノ基などが例示できる。好ましくはヒドロキ
シル基である。
【0029】なお、ピペラジンのN−アルキルスルホン
酸−N’−アルキル誘導体(1)は上記R1基及びR2基
として、同一の基又は異なった基を有することができ
る。
【0030】かかるピペラジンのN−アルキルスルホン
酸−N’−アルキル誘導体(1)の具体例としては、3
−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニ
ル]プロパンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシ
エチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−
ヒドロキシル−3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)
−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、ピペラジン
−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)、またはピペ
ラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパン
スルホン酸)を例示することができる。好ましくは2−
[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]
エタンスルホン酸、またはピペラジン−1,4−ビス
(2−エタンスルホン酸)である。
【0031】ピペラジンのN−アルキルスルホン酸−
N’−アルキル誘導体(1)は上記式で示される化合物
の塩の態様で使用することもできる。塩として好適には
薬理学的(製薬上)または生理学的に許容される塩を挙
げることができる。さらにN−アルキルスルホン酸−
N’−アルキル誘導体(1)は、水付加物の態様で使用
することもできる。
【0032】上記に例示する各種のピペラジンのN−ア
ルキルスルホン酸−N’−アルキル誘導体(1)は、本
発明の水性組成物に1種単独で用いてもよいし、また2
種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
【0033】また本発明で用いられるモルホリンのN−
アルキルスルホン酸誘導体としては、一般式(2):
【0034】
【化10】
【0035】を挙げることができる。
【0036】ここでR3で示されるアルキル基として
は、具体的にはN−アルキルスルホン酸−N’−アルキ
ル誘導体(1)のR1に関して説明した炭素数1〜6の
直鎖状または分岐状の低級アルキル基を同様に例示する
ことができる。またかかる低級アルキル基もR1の場合
と同様、スルホン酸基以外に置換基を有していてもよ
く、置換基の具体例としても前述したものを同様に例示
することができる。
【0037】かかるモルホリンのN−アルキルスルホン
酸誘導体(2)の具体例としては、2−モルホリノエタ
ンスルホン酸、3−モルホリノプロパンスルホン酸、ま
たは2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン
酸などを例示することができる。好ましくは3−モルホ
リノプロパンスルホン酸である。
【0038】モルホリンのN−アルキルスルホン酸誘導
体(2)は、上記式で示される化合物の塩または水和物
の態様で使用することもできる。かかる塩は好適には薬
理学的(製薬上)または生理学的に許容される塩であ
る。
【0039】なお、上記に例示する各種のモルホリンの
N−アルキルスルホン酸誘導体(2)は、本発明の水性
組成物に1種単独で用いてもよいし、また2種以上を任
意に組み合わせて用いてもよい。
【0040】また、本発明の水性組成物には、清涼化成
分とともに、ピペラジンのN−アルキルスルホン酸−
N’−アルキル誘導体(1)及びモルホリンのN−アル
キルスルホン酸誘導体(2)のいずれか少なくとも1方
が配合されていればよく、また両方を組み合わせて配合
されていてもよい。
【0041】本発明の水性組成物に配合するピペラジン
のN−アルキルスルホン酸−N’−アルキル誘導体
(1)又は/及びモルホリンのN−アルキルスルホン酸
誘導体(2)の割合は、清涼化成分の清涼感もしくは冷
感を増強ないし持続性向上を図ることのできる量であれ
ばよく、この限りにおいて特に制限されない。具体的に
は、使用する化合物によって種々異なり一律に規定する
ことはできないが、例えば、水性組成物全体に対する配
合割合として、ピペラジンのN−アルキルスルホン酸−
N’−アルキル誘導体(1)については、通常0.00
01〜30%程度、好ましくは0.0001〜20%程
度、より好ましくは0.001〜10%程度、さらに好
ましくは0.01〜5%程度の範囲から、またモルホリ
ンのN−アルキルスルホン酸誘導体(2)については、
通常0.0001〜30%程度、好ましくは0.0001
〜20%程度、より好ましくは0.001〜10%程
度、さらに好ましくは0.01〜5%程度の範囲から、
適宜選択して使用することができる。
【0042】本発明で用いられる清涼化成分としては、
制限はされないが、テルペン類、少なくとも1種のテル
ペン類を含む各種の精油、キサンチン誘導体、及びプリ
ン誘導体を例示することができる。好ましくはテルペン
類、少なくとも1種のテルペン類を含む精油である。な
お、れらの成分は1種単独で使用しても、2種以上を任
意に組み合わせて使用することもできる。
【0043】ここでテルペン類としては、天然及び合成
の別なく、イソプレン単位(C5)を有する化合物及び
その誘導体を挙げることができる。例えば、イソプレン
単位(C5)を2〜4個の割合で有するモノテルペン
(C5×2)、セスキテルペン(C5×3)、またはジテ
ルペン(C5×4)を挙げることができる。好ましくは
モノテルペン(C5×2)である。
【0044】より具体的には、本発明のテルペン類とし
ては、テルペン炭化水素類(例えばミルセン、オシメ
ン、リモネン、ピネン、テルピネン、テルピネノレン、
ピネン、カンフルまたはこれらの誘導体などのモノテル
ペン炭化水素類;カリオフイレン、セリネンまたはこれ
らの誘導体などのセスキテルペン炭化水素類;チモール
(2−イソプロピルメタクレゾール)またはこの誘導体
などのテルペン様炭化水素類など)、テルペンアルコー
ル類(シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、メ
ントール、テルピネオール、ボルネオールまたはこれら
の誘導体などのモノテルペンアルコール類;ファルネソ
ールまたはこの誘導体などのセスキテルペンアルコール
類など)、テルペンアルデヒド類(シトロネラール、シ
トラール(β−シトラール=ネラール)、サフラナール
またはこれらの誘導体などのモノテルペンアルデヒド
類;レチナールまたはこの誘導体などのジテルペンアル
デヒド類など)、テルペンケトン類(メントン、カルボ
メントン、ヨノンまたはこれらの誘導体などのモノテル
ペンケトン類など)、テルペン酸類(レチノイン酸また
はこの誘導体など)、テルペンオキシド類などが例示で
きる。これらのテルペンは、d-,l-,またはdl-体
のいずれであってもよい。好ましくはカンフルまたはそ
の誘導体などのモノテルペン炭化水素類、メントール、
ゲラニオール、ボルネオールまたはこれらの誘導体など
のテルペンアルコール類である。
【0045】なお、上記テルペン類には、d-イソメント
ン、l-メンチル-3-ヒドロキシブチレート、酢酸メンチ
ルエステル、乳酸メンチルエステル、3-l-メンチルオ
キシプロパン-1,2-ジオール(特公昭61-48813号)、2-
メチル-3-(l-メンチルオキシ)プロパン-1,2-ジオール
(特開平9-217083号)、イソブレゴール、3-置換-p-メ
ンチン類(特開昭47-16647号、特開昭47-16649号)、N-
置換-p-メンタン-3-カルボクサミド類(特開昭47-16648
号)、p-メンタンジオール類(特開昭47-16650号)、並
びにテトラヒドロピロール酸,2-ピロリドン3-カルボン
酸,2-ピロリドン4-カルボン酸,2-ピロリドン5-カルボ
ン酸,イソニコチン酸,ニコチン酸,ピコリン酸,ピペ
コリン酸,イソペコチン酸,テトラヒドロフロン酸,2-
ブチルラクトン3-カルボン酸,2-ブチルラクトン4-カル
ボン酸,若しくは2-ブチルラクトン4-カルボン酸のメン
トールエステル(以上,特開昭49-55880号)といった、
一般にメントール誘導体と称される化合物が含まれる。
中でも好ましくは3-l-メンチルオキシプロパン-1,2-ジ
オールである。
【0046】上記テルペン類は、塩の形態、好ましくは
薬理学的(製薬上)又は生理学的に許容される塩の形態
で使用することもできる。またテルペン類は1種単独で
使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用す
ることもできる。
【0047】さらに、清涼化成分として用いられるテル
ペン類を含む精油としては、上記で例示される各種のテ
ルペン類のいずれか少なくとも1種を成分として含有
し、冷感若しくは清涼感を有する精油であればよく、特
に制限されない。具体的には、ユーカリ油、ベルガモッ
ト油、ウイキョウ油、ハッカ油、ローズ油、ペパーミン
ト油、スペアミント油、クールミント油などの各種の精
油を例示することができる。好ましくはユーカリ油、ベ
ルガモット油、ウイキョウ油、ペパーミント油、スペア
ミント油、およびクールミント油である。これらも1種
単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて
使用してもよい。
【0048】また清涼化成分として用いられるキサンチ
ン誘導体としては、特開2001−302545公報に記載される
ものを挙げることができる。具体的には、下式(3):
【0049】
【化11】
【0050】(式中、R4、R5及びR6は、同一または
異なって、それぞれ水素原子または置換されていてもよ
いC1-6のアルキル基を示す。)で表される化合物を例
示することができる。
【0051】ここでR4、R5及びR6で示されるアルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、またはt−ブチ
ル基などの炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4を有
する低級アルキル基を例示することができる。好ましい
アルキル基には、メチル基およびエチル基が含まれる。
【0052】これらのアルキル基は、置換基を有してい
てもよく、かかる置換基としては、例えば塩素原子、臭
素原子またはフッ原子などのハロゲン原子;ヒドロキシ
ル基;アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシまた
はブトキシ基等の炭素数1〜4の低級アルコキシ基な
ど);アリールオキシ基;カルボキシル基;アルコキシ
−カルボニル基(例えば、炭素数1〜4の低級アルコキ
シ基を有するアルコキシカルボニル基など)、アリール
オキシカルボニル基;アシル基(例えば、ホルミル、ア
セチル、プロピオニル基などの炭素数1〜4の低級アル
キル基を有するカルボニル基、ベンゾイル基などのアリ
ール基を有するカルボニル基など);ニトロ基;アミノ
基;N−置換アミノ基(例えばモノ又はジC14アルキ
ルアミノ基など)、またはシアノ基などを挙げることが
できる。
【0053】上記式(3)で表される具体的な化合物と
しては、例えばカフェイン、テオフィリン、オクストリ
フィリン、ダイフィリン、ジイソブチルアミノベンゾイ
ルオキシプロピルテオフィリン、テオブロミン、ジプロ
フィリン、プロキシフィリン、またはペントキシフィリ
ンなどのキサンチン誘導体を挙げることができる。好ま
しくは、カフェイン、テオフィリン、テオブロミンなど
のメチルキサンチン誘導体;ジプロフィリン、プロキシ
フィリン、ペントキシフィリンなどであり、特にカフェ
インが好ましい。なお、カフェインには無水カフェイン
も含まれる。
【0054】キサンチン誘導体(3)は、塩の形態、好
ましくは薬理学的(製薬上)又は生理学的に許容される
塩の形態で使用することができる。また、キサンチン誘
導体は、他の化合物との混合物の形態で使用することも
できる。かかる混合物の例としては、例えば、カフェイ
ンと安息香酸ナトリウムとの混合物である安息香酸ナト
リウムカフェインなどが挙げられる。これらのキサンチ
ン誘導体は、清涼化成分として1種単独で使用しても、
また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0055】また清涼化成分としてプリン誘導体を挙げ
ることができる。かかる清涼化成分としては、冷感若し
くは清涼感を発揮するプリン骨格(プリン塩基)を有す
る化合物であれば特に制限されないが、具体的には下式
(4)または(5):
【0056】
【化12】
【0057】
【化13】
【0058】で表される化合物を例示することができ
る。
【0059】上記式(4)または(5)中、X基で示さ
れる置換基としては、糖ユニットを含む基を挙げること
ができる。また、当該X基はヒドロキシル基、カルボキ
シル基、スルホン基、またはリン酸残基(−H2PO4
>HPO4など)を1もしくは2以上有していてもよ
い。
【0060】かかる糖ユニットは、特に制限されず、ト
リオース、テトラオース、ペントース、ヘキソース、ヘ
プトース、オクトース、ノノースなどのいずれであって
もよい。また、X基中の糖ユニットの個数も特に制限さ
れず、1個でもまた2個以上であってもよい。また、X
基は、糖ユニットとして、単糖類、オリゴ糖類、又は多
糖類を含んでいてもよい。このような糖ユニットに対応
する糖類としては、リボース、デオキシリボース、アラ
ビノース、キシロース、リキソース、リブロース、また
はキシルロースなどのペントース;アロース、アルトロ
ース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、
ガラクトース、タロース、プシコース、フルクトース、
ソルボース、またはタガトースなどのヘキソースなどの
各種の単糖類:マルトース、トレハロース、スクロー
ス、ラクトース、グルコビオース、ビシアノース、プリ
メベロース、ツラノース、ルチノース、ラクツロース、
またはヒアロビオウロン酸などの二糖類;ラフィノース
などの三糖類;スタキオースなどの四糖類;そのほか、
セルビオース、プルラン、マルチトールなどの各種のオ
リゴ糖を好適に例示することができる。
【0061】またX基は、糖ユニットとして前記糖類の
誘導体を含んでいてもよい。かかる糖類の誘導体として
は、例えば前記糖類と酸とのエステル(例えばリン酸エ
ステル、アミノ酸エステルなど)、前記糖類の酸化体
(例えばアルドースの一級アルコール基の酸化糖 [例え
ば、イズロン酸、ガラクツロン酸、グルクロン酸、グル
ロン酸、マンヌロン酸などのヘキスロン酸])などを挙
げることができる。なお、前記リン酸エステルとして
は、リン酸(オルトリン酸などの非縮合リン酸;ピロリ
ン酸、三リン酸などのポリリン酸など)と糖類のヒドロ
キシル基とがエステル結合した糖リン酸エステル、例え
ば、グルコース6−リン酸、フルクトース6−リン酸、
リボース5−リン酸、リボース5−二リン酸などを例示
することができる。
【0062】X基に含まれる好適な糖ユニットとして、
単糖類(特に、リボースなどのペントース;ヘキソー
ス)、又はそれらの誘導体(特にリン酸エステル)を挙
げることができる。
【0063】式(4)または(5)で示されるプリン誘
導体が有するX基としては、具体的には、リボシル基、
1-ホスホリボシル基(例えば、1-モノホスホリボシル
基、1-ジホスホリボシル基、1-トリホスホリボシル基な
ど)を挙げることができる。
【0064】また、上記式(4)中R7またはR8で示さ
れる置換基、及び式(5)中R9またはR10で示される
置換基としては、同一または異なって、水素原子、ヒド
ロキシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基、ア
ルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、アシル基、アミノ基、またはN−置換アミノ基を挙
げることができる。なお、R9がヒドロキシル基である
式(5)の化合物(すなわち、ヒポキサンチン又はその
誘導体)は、ラクタムラクチム形の互変異性により、R
8とR10が同一である場合、R7として水素原子を有する
式(5)の化合物と実質的に同じ化合物となる。
【0065】上記炭素水素基としては、アルキル基、ア
ルケニル基またはアルキニル基などの脂肪族炭化水素
基;シクロアルキル基などの脂環族炭化水素基;または
アリール基やアラルキル基などの芳香族炭化水素基を挙
げることができる。
【0066】ここでアルキル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t
−ブチル基などの炭素数1〜6の低級アルキル基、好ま
しくは炭素数1〜4の低級アルキル基を;またアルケニ
ル基としてはビニル、アリル、プロペニル、イソプロペ
ニル、1−ブテニル、2−ブテニル、ペンテニル、イソ
ペンテニル基などの炭素数1〜4の低級アルケニル基、
好ましくは炭素数1〜4の低級アルケニル基を;さらに
アルキニル基としてはエチニル、プロパルギル基などの
炭素数1〜6の低級アルキニル基を例示することができ
る。また、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル
基などの炭素数5〜8のシクロアルキル基を、アリール
基としてはフェニル基などの炭素数6〜10のアリール
基を、さらにアラルキル基としてはベンジル基やフェネ
チル基などの炭素数6〜10のアラルキル基を好適に例
示することができる。
【0067】これらの炭化水素基は、置換基を有してい
ても良い。かかる置換基としては、例えば、ハロゲン原
子(塩素、臭素、フッ素原子など)、ヒドロキシル基、
アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、ブトキシ基などの
1-4アルコキシ基など)、アリールオキシ基、カルボ
キシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、アシル基(ホルミル、アセチル、プロピオ
ニル基などのC1-4アルキル−カルボニル基、ベンゾイ
ル基などのアリール−カルボニル基など)、ニトロ基、
アミノ基、N−置換アミノ基(モノ又はジC1-4アルキ
ルアミノ基など)、シアノ基などを挙げることができ
る。また前記炭化水素基のうち、脂環族及び芳香族炭化
水素基は、前記例示の置換基以外に、アルキル基、アル
ケニル基などの脂肪族炭化水素基を置換基として有して
いてもよい。なお、ここで脂肪族炭化水素基としては、
上記R7〜R10に関して例示した脂肪族炭化水素基を挙
げることができる。
【0068】上記に掲げる炭素水素基として、好適には
置換基を有していても良い脂肪族炭化水素基、好ましく
は炭素数1〜6の低級アルキル基、または炭素数1〜6
の低級アルケニル基を挙げることができる。
【0069】またR7〜R10で表されるアルコキシ基と
しては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポ
キシ、ブトキシ、t−ブトキシ基などの炭素数1〜6の
アルコキシ基、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基
が例示できる。また、アルコキシカルボニル基として
は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル基などの炭素数1〜6のアルコキシ基を
有するカルボニル基、好ましくはC1-4アルコキシ−カ
ルボニル基を例示することができる。さらに、アシル基
としては、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリ
ル基などの炭素数1〜6のアシル基、好ましくは炭素数
1〜4のアシル基が例示できる。さらにまたN−置換ア
ミノ基としては、例えば前述する炭化水素基で置換され
たN−モノ又はジ置換アミノ基、具体的にはメチルアミ
ノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基などのN−モ
ノ又はジアルキルアミノ基などが例示できる。
【0070】R7基、R8基、R9基及びR10基として、
好適には下記のものをそれぞれ挙げることができる: R7基 :水素原子、アルキル基 R8基:水素原子、アミノ基、N−置換アミノ基、ヒド
ロキシル基(特に、水素原子、アミノ基、N−置換アミ
ノ基) R9基:アミノ基、N−置換アミノ基、ヒドロキシル基 R10基:水素原子、アミノ基、N−置換アミノ基、ヒド
ロキシル基(特に、水素原子、アミノ基、N−置換アミ
ノ基) 化合物(4)として、具体的には、プリン塩基であるグ
アニンまたはヒポキサンチンにX基として例示されるリ
ボシル基がそれぞれグルコシド結合してなるグアノシン
またはイノシンなどのプリンリボヌクレオシド類、及び
それらのリン酸エステルであるプリンリボヌクレオチド
類が例示される。ここでプリンヌクレオチド類として
は、プリン塩基がグアニンであるグアニル酸[3’−グ
アニル酸、5’−グアニル酸(GMP)など]、グアノ
シンポリリン酸類[グアノシン二リン酸(GDP)、グ
アノシン三リン酸(GTP)、グアノシン四リン酸(グ
アノシン5’−四リン酸、グアノシン5’−二リン酸−
3’−二リン酸など)など]、環状グアニル酸[サイク
リックグアノシン3’,5’−一リン酸(cGMP)、
サイクリックグアノシン2’,3’−一リン酸など];
プリン塩基がヒポキサンチンであるイノシン酸(IM
P)、イノシンポリリン酸[イノシン二リン酸(ID
P)、イノシン三リン酸(ITP)など]を例示するこ
とができる。
【0071】また化合物(5)として、具体的には、プ
リン塩基であるアデニンにX基として例示されるリボシ
ル基がグルコシド結合してなるアデノシンなどのプリン
リボヌクレオシド類、及びこのリン酸エステルであるプ
リンリボヌクレオチド類が例示される。なお、上記プリ
ンリボヌクレオシド類には、イソペンテニルアデノシン
などのアデノシン誘導体も含まれる。ここで、プリンヌ
クレオチド類としては、プリン塩基がアデニン類である
アデニル酸[3’−アデニル酸、5’−アデニル酸(A
MP)など]、アデノシンポリリン酸類[アデノシン二
リン酸(ADP)、アデノシン三リン酸(ATP)、ア
デノシン四リン酸など]、環状アデニル酸[サイクリッ
クアデノシン−3’,5’−一リン酸(cAMP)、サ
イクリックアデノシン2’,3’−一リン酸など]など
が例示できる。
【0072】また、化合物(4)または(5)として、
プリンヌクレオチド類のリン酸残基がさらに他の糖ユニ
ットと結合した化合物(例えば、グアノシン二リン酸マ
ンノースなど)も使用できる。
【0073】化合物(4)または(5)で示されるプリ
ン誘導体として、好ましくはヒポキサンチンまたはグア
ニンをプリン塩基として有するプリンヌクレオシド又は
そのリン酸エステルであるプリンヌクレオチドであり、
プリンヌクレオチドとしてはホスホリボシルヒポキサン
チン(すなわち、イノシン酸)及びホスホリボシルグア
ニン(すなわち、グアニル酸)を好適に例示することが
できる。
【0074】上記の化合物(4)及び(5)は、いずれ
も薬理学的(製薬上)または生理学的に許容される塩と
しても使用できる。このような塩としては、前記化合物
がイノシン酸及びグアニル酸の場合を例に挙げて説明す
ると、イノシン酸二ナトリウム、グアニル酸二ナトリウ
ムなどが例示できる。
【0075】本発明の水性組成物には、上記に例示する
清涼化成分を1種単独で配合してもいいし、または2種
以上を任意に組み合わせて配合することもできる。水性
組成物に配合するこれらの清涼化成分の割合は、具体的
には使用する清涼化成分の種類によって異なり一概には
規定できないが、通常、0.00001〜20%の範囲
となるように種類に応じて適宜選択調整することができ
る。好ましくは0.00001〜10%、より好ましく
は0.0001〜5%、さらに好ましくは0.0001
〜3%の割合である。
【0076】本発明の水性組成物は、上記清涼化成分に
加えて前述する化合物(1)または(2)のいずれか少
なくとも1種を含有することによって清涼化成分の清涼
作用もしくは冷感作用が増強され、持続性ある清涼感
(冷感)を発揮することができる。従って、本発明の水
性組成物は清涼感もしくは冷感が求められるものであれ
ば、その形態並びにその使用用途は特に制限されず、医
薬品用途、医薬部外品用途、香粧品用途、または日用品
(雑貨)用途といった種々の用途において、外用(皮膚
並びに粘膜適用を含む)、内用を目的とした各種の形態
の水性組成物として使用することができる。
【0077】さらに本発明の第2の水性組成物は、前述
するピペラジンのN−アルキルスルホン酸−N’−アル
キル誘導体(1)またはモルホリンのN−アルキルスル
ホン酸誘導体(2)のいずれか少なくとも一種、及び清
涼化成分に加えて、さらに抗菌成分を含有することを特
徴とするものであり、これによって配合した抗菌成分の
抗菌作用が増強され、優れた抗菌性を有する組成物が調
製できるという効果を奏するものである。
【0078】ここで用いられる抗菌成分は、静菌、殺
菌、または防腐などの抗菌作用を有するものであればよ
く、対象とする微生物(細菌、細菌芽胞、真菌、カビ、
放線菌、ウイルス等)の別を特に問うものではない。
【0079】抗菌成分として、具体的には例えば、ソル
ビン酸またはその塩(例えば、ナトリウムやカリウム等
のアルカリ金属塩);スルファメトキサゾール、スルフ
イソキサゾール、スルフイソミジンまたはこれらの塩
(例えば、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩)
などのスルホンアミド類;アクリノール;ベンザルコニ
ウム、ベンゼトニウム、セチルピリジニウムまたはこれ
らの塩(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼト
ニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルピリジニ
ウムなどの塩化物や臭化物など)などの第4級アンモニ
ウム化合物;アルキルポリアミノエチルグリシン;ロメ
フロキサシン、レボフロキサシン、シプロフロキサシ
ン、オフロキサシン、ノルフロキサシン、塩酸シプロフ
ロキサシンなどのニューキノロン剤;ビグアニド類;ベ
ルベリン又はその塩;メチルパラベン、エチルパラベン
又はこれらの塩などのパラベン類;その他、塩化ポリド
ロニウム、Glokill(商品名、ローディア社製)、ポリ
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ[オキ
シエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン−(ジメチル
イミニオ)エトレンジクロリド);イソプロピルメチル
フェノール、クレゾール、チモール、トリクロサン等の
フェノール類;2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オ
ン、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-
メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、1,2-ベンズイソチア
ゾロン-3、n-n-ブチル-1,2-ベンズイソチアゾロン-3な
どのイソチアゾリン類などを挙げることができる。好ま
しくは、ビグアニド類、ソルビン酸またはその塩、第4
級アンモニウム化合物、パラベン類、スルホンアミド
類、ニューキノロン剤、アルキルポリアミノエチルグリ
シン、フェノール類である。より好ましくは、クロルヘ
キシジン、アルキルポリアミノエチルグリシン、ベンザ
ルコニウム、ソルビン酸、ポリアミノプロピルビグアニ
ド、ポリヘキサメチレンビグアニド、メチルパラベン、
エチルパラベン及びこれらの塩である。
【0080】なお、これらは水性組成物に1種単独で配
合してもよいし、2種以上を任意に組み合わせて配合す
ることができる。
【0081】上記抗菌成分のうち、ビグアニド類として
は、一般式(6):
【0082】
【化14】
【0083】(式中、Aは置換基を有していてもよいC
1-10のアルキレン基、R11及びR12は、同一または異な
って、置換基を有していてもよいC1-10のアルキル基、
置換基を有していてもよいアリール基、または水素原子
を示す。nは自然数である。)で示される化合物または
その塩を挙げることができる。
【0084】ここで、Aは前述するように炭素数1〜1
0を有する直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、具
体的には特に制限されないが、メチレン基、エチレン
基、ブチレン基、プロピレン基、ペンチレン基、ヘキシ
レン基を例示することができる。
【0085】R11またはR12は、炭素数1〜10の直鎖
状または分岐状のアルキル基、アリール基または水素原
子である。なお、R11またはR12は、同一であっても異
なるものであってもよい。
【0086】ここでアルキル基として、特に制限されな
いが、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブ
チル基、sec−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル
基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基などが例示できる。好ましくはブチル基、
イソブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル
基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t
ert−ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘ
プチル基、オクチル基、ノニル基、及びデシル基であ
る。
【0087】またアリール基としては、例えばフェニル
基、ナフチル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピリダジ
ル基、ピラジル基、インドリル基、イソインドリル基、
キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、アクリ
ジル基、キナゾリル基、キノリジニル基、プテリジニル
基、フェナントリジニル基、シンノニル基、フェナジニ
ル基、クロマニル基、イソクロマニル基、アントラニル
基などが挙げられる。
【0088】上記Aで示されるアルキレン基、または上
記R11またはR12で示されるアルキル基およびアリール
基は、いずれも置換基を有していてもよく、かかる置換
基としては、例えばハロゲン原子(塩素、臭素、フッ素
原子など)、ヒドロキシル基、アルコキシ基(メトキ
シ、エトキシ、ブトキシ基などのC1-4アルコキシ基な
ど)、アリールオキシ基、カルボキシル基、アルコキシ
カルボニル基(C1-4アルコキシカルボニル基など)、
アリールオキシカルボニル基、アシル基(ホルミル、ア
セチル、プロピオニル基などのC1-4アルキルカルボニ
ル基、ベンゾイル基などのアリールカルボニル基な
ど)、ニトロ基、スルホン酸基、カルボン酸基、アミノ
基、N−置換アミノ基(モノまたはジC1-4アルキルア
ミノ基など)、シアノ基などが例示できる。
【0089】また、nは自然数であり、具体的には1〜
100000、好ましくは1〜10000の自然数を挙
げることができる。
【0090】かかるビグアニド類(6)の具体例として
は、例えばクロルヘキシジン、ポリアミノプロピルビグ
アニド、ポリヘキサメチレンビグアニドなどが例示でき
る。
【0091】またビグアニド類(6)は、上記式で示さ
れる化合物の塩または水和物の態様で使用することもで
きる。かかる塩としては好適には薬理学的(製薬上)ま
たは生理学的に許容される塩を挙げることができる。
【0092】本発明の水性組成物に配合する抗菌成分の
割合は、水性組成物の使用目的や用途によって、また用
いる抗菌成分の種類や水性組成物に含まれる他の成分の
種類によって異なるため一概に規定することができない
が、例えば、本発明の水性組成物が飲料やドリンクなど
の経口摂取用の水性組成物である場合には、該水性組成
物全体に対して通常0.000001〜2%、好ましく
は0.00001〜1%、より好ましくは0.0000
5〜1%程度の範囲から、使用する化合物の種類や使用
目的に応じて適宜選択される。また、本発明の水性組成
物がローション等のように皮膚に適用される外用の水性
組成物である場合には、該水性組成物全体に対して通常
0.00001〜20%、好ましくは0.0001〜1
0%、より好ましくは0.0005〜10%程度の範囲
から使用する化合物の種類や製品用途に応じて適宜選択
される。さらに、本発明の水性組成物が、点眼液、コン
タクトレンズ用液剤、点鼻液等のように粘膜に適用され
る水性組成物である場合には、水性組成物全体に対して
通常0.000001〜2%、好ましくは0.0000
1〜1%、より好ましくは0.00005〜1%程度の
範囲から使用する化合物の種類や製品用途に応じて適宜
選択される。
【0093】本発明の水性組成物は、内容成分として前
述するピペラジンのN−アルキルスルホン酸−N’−ア
ルキル誘導体(1)またはモルホリンのN−アルキルス
ルホン酸誘導体(2)の少なくとも1種、及び清涼化成
分に加えて、上記の抗菌成分を配合することによって調
製することができる。当該水性組成物は、ピペラジンの
N−アルキルスルホン酸−N’−アルキル誘導体
(1)、または/及び、モルホリンのN−アルキルスル
ホン酸誘導体(2)と清涼化成分の作用によって、上記
抗菌成分の抗菌作用(静菌、殺菌、防腐作用)が増強さ
れ、その結果、従来の使用量よりも少ない抗菌成分の配
合量で、所望の抗菌効果(静菌、殺菌、防腐効果)を発
揮することができる。
【0094】このように、本発明の水性組成物はより少
量の抗菌成分の配合で所望の抗菌作用を発現できること
から、刺激に対して敏感な部位、例えば皮膚(外皮)、
特に顔面の皮膚に適用される外用組成物、または粘膜に
適用される組成物として有用である。
【0095】本発明において、粘膜には、例えば、角膜
および結膜などの眼粘膜、鼻粘膜、歯茎、舌、口唇、口
腔粘膜、咽頭部粘膜、肛門部粘膜、直腸粘膜、外陰部粘
膜、膣粘膜などが含まれる。本発明の水性組成物として
粘膜適用組成物の中には、眼用組成物(例えば、点眼
薬、洗眼薬、コンタクトレンズ用液剤、コンタクトレン
ズ装着液など)、鼻用組成物(例えば、点鼻薬、洗鼻液
など)、口腔用組成物などが含まれる。
【0096】また、本発明の水性組成物は、清涼感及び
/または防腐性や抗菌性が求められる内服液剤(医薬用
または医薬部外用のドリンクを含む)や飲料等の水性食
品(水性経口組成物)として有用である。ここで飲料に
は、清涼飲料水、乳飲料、コーヒー飲料、紅茶飲料、ミ
ネラルウォーター、アルコール飲料、果汁飲料などが含
まれる。
【0097】本発明の第1及び第2の水性組成物はいず
れも、水性、すなわち含水組成物であることを限度とし
て、その剤形あるいは形態は、特に限定されず、組成物
の用途あるいは種類に応じて、医薬品、医薬部外品、化
粧品、食品に通常使用される剤形あるいは形態をとるこ
とができる。本発明の水性組成物の剤形あるいは形態
は、例えば、液剤、ゲル剤、リポソーム剤、クリーム
剤、ローション剤、乳剤、軟膏剤、眼軟膏剤、硬膏剤、
パップ剤、エアゾール剤、軟カプセル剤、エキス剤、チ
ンキ剤、レモネード剤、シロップ剤、懸濁剤、飲料、ド
リンク剤などの公知の形態をとることができる。
【0098】本発明の水性組成物は、本発明の効果を損
なわないことを限度として、前述する成分に限定される
ことなく他の成分として更に各種の成分を配合すること
ができる。さらに配合できる成分の種類は、特に制限さ
れないが、組成物の用途あるいは種類に応じて、医薬
品、医薬部外品、化粧品、食品に通常使用される成分が
配合できる。配合できる成分は、例えば、充血除去剤、
眼筋調節成分、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、抗炎
症剤または消炎剤、眼圧下降剤、防腐・抗菌・殺菌剤、
抗生物質、サルファ剤、抗原虫剤、近視治療剤または予
防剤、局所麻酔剤、ビタミン類、アミノ酸類、利尿剤、
強心剤、制酸剤、健胃剤、消化剤、瀉下剤、整腸剤、消
化管運動調節剤、消化性潰瘍剤、利胆剤、抗炎症剤、解
熱鎮痛剤、鎮痛剤、含嗽剤、鎮咳剤、去痰剤、気管支拡
張剤、呼吸促進剤、抗痴呆剤、抗パーキンソン病剤、興
奮剤、抗鬱剤、抗不安剤、催眠鎮静剤、抗てんかん剤、
筋弛緩剤、鎮痙剤、血管補強剤、血管拡張剤、末梢循環
改善剤、血圧降下剤、抗不整脈剤、収斂剤、止血剤、脂
質代謝改善剤、抗糖尿病剤、通風治療剤、細胞賦活剤、
抗腫瘍剤、滋養強壮剤、皮膚軟化剤、保湿剤、美白剤、
発汗剤、止汗剤または制汗剤、洗浄剤、起泡剤、角質除
去剤、肝斑除去剤、血行促進剤、紫外線散乱剤、紫外線
吸収剤、鎮痒剤、賦形剤、像粘剤、キレート剤、安定化
剤、保存剤、pH調整剤、等張化剤、結合剤、分散剤、
吸着剤、滑沢剤、崩壊剤、崩壊補助剤、矯味剤、甘味
剤、湿潤剤または湿潤調節剤、防湿剤、着香剤または香
料、芳香剤、清涼化剤、抗酸化剤、還元剤、可溶化剤、
溶解補助剤、界面活性剤、発泡剤、粘稠剤または粘稠化
剤、噴射剤、溶剤、基剤、流動化剤、乳化剤、可塑剤、
緩衝剤、光沢化剤、コーティング剤、着色剤などが挙げ
られる。
【0099】本発明は水性組成物であるため、必要に応
じて、生体に許容される範囲内のpH及び/又は浸透圧
に調節してもよい。許容されるpHは、点眼薬や洗眼薬
などの粘膜適用組成物の場合、通常pH5〜9、好まし
くは5.5〜8.5、特に好ましくは6.5〜8.5で
ある。外用組成物の場合、通常pH2〜10、皮膚に対
する低刺激性および皮膚使用感の良さという観点から、
好ましくはpH3〜9、より好ましくはpH5〜8であ
ることが好ましい。内服用ドリンクの場合、通常pH3
〜8の酸性〜中性であることが好ましい。浸透圧を調整
する場合には100〜1200mOsm、好ましくは1
00〜600mOsm、特に好ましくは150〜400
mOsm程度に調整することが望ましく、生理食塩液に
対する浸透圧比は、通常、0.3〜4.1、好ましくは
0.3〜2.1、特に好ましくは0.5〜1.4程度で
ある。pHや浸透圧の調節は、既述のpH調整剤、等張
化剤、塩等を用いて、当該技術分野で既知の方法で行う
ことができる。
【0100】本発明はまた、清涼化成分を含有する水性
組成物についてその清涼感若しくは冷感を増強し、持続
する方法を提供する。当該方法は、前述するピペラジン
のN−アルキルスルホン酸−N'−アルキル誘導体
(1)またはモルホリンのN−アルキルスルホン酸誘導
体(2)のいずれか少なくとも1方と上記清涼化成分と
を併用することによって達成することができる。この場
合、ピペラジンのN−アルキルスルホン酸−N'−アル
キル誘導体(1)またはモルホリンのN−アルキルスル
ホン酸誘導体(2)の種類、清涼化成分の種類、最終水
性組成物中に含まれる上記化合物(1)または(2)及
び清涼化成分の割合などは、本発明の第1の水性組成物
に関して説明する前述の通りである。
【0101】さらに本発明はまた、抗菌成分を含有する
水性組成物についてその抗菌作用(静菌、殺菌、防腐作
用)を増強する方法を提供する。当該方法は、上記抗菌
成分と、前述するピペラジンのN−アルキルスルホン酸
−N'−アルキル誘導体(1)またはモルホリンのN−
アルキルスルホン酸誘導体(2)のいずれか少なくとも
1方、並びに清涼化成分とを併用することによって達成
することができる。この場合、抗菌成分の種類、ピペラ
ジンのN−アルキルスルホン酸−N'−アルキル誘導体
(1)またはモルホリンのN−アルキルスルホン酸誘導
体(2)の種類、清涼化成分の種類、並びに最終水性組
成物中に含まれる各成分の割合などは、本発明の第2の
水性組成物に関して説明する前述の通りである。
【0102】本発明には下記の態様が含まれる: 1)清涼化成分を含む水性組成物に、一般式(1):
【0103】
【化15】
【0104】(式中のR1、R2は同一又は異なっていて
もよく、R1は少なくとも1つのスルホン酸基を有し、
さらに他に置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
基を、R2は置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
基を示す。)で表される化合物及びその塩、並びに一般
式(2):
【0105】
【化16】
【0106】(式中、R3は少なくとも1つのスルホン
酸基を有し、さらに他に置換基を有していてもよいC
1-6のアルキル基を示す。)で表される化合物及びその
塩よりなる群から選択される少なくとも1種を配合する
ことを特徴とする、上記清涼化成分含有水性組成物の清
涼感またはその持続性の増強方法。 2)清涼化成分が、テルペン類、テルペン類を含有する
精油、キサンチン誘導体、及びプリン誘導体よりなる群
から選択される少なくとも1種である、1)記載の清涼
化成分含有水性組成物の清涼感またはその持続性の増強
方法。 3)清涼化成分が、メントール、カンフル、ボルネオー
ル、ゲラニオール、及び前者4種のいずれか少なくとも
1種を含む精油、カフェイン、ペントキシフィリン、及
び3-1-メンチルオキシプロパン1-2-ジオールよりなる群
から選択される少なくとも1種である、1)に記載の清
涼化成分含有水性組成物の清涼感またはその持続性の増
強方法。 4)一般式(1)で表される化合物が、3−[4−(2
−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンス
ルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−
ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−ヒドロキシル−
3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジ
ニル]プロパンスルホン酸、ピペラジン−1,4−ビス
(2−エタンスルホン酸)、またはピペラジン−1,4
−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)で
あり、一般式(2)で表される化合物が、2−モルホリ
ノエタンスルホン酸、3−モルホリノプロパンスルホン
酸、または2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンス
ルホン酸である、1)乃至3)のいずれかに記載の清涼
化成分含有水性組成物の清涼感またはその持続性の増強
方法。 5)水性組成物が外用または粘膜適用されるものである
1)乃至4)のいずれかに記載の清涼化成分含有水性組
成物の清涼感またはその持続性の増強方法。 6)水性組成物が点眼薬、洗眼薬、コンタクトレンズ装
着液、またはコンタクトレンズ用液剤である1)乃至
4)のいずれかに記載の清涼化成分含有水性組成物の清
涼感またはその持続性の増強方法。
【0107】7)抗菌成分を含む水性組成物に、一般式
(1):
【0108】
【化17】
【0109】(式中のR1、R2は同一又は異なっていて
もよく、R1は少なくとも1つのスルホン酸基を有し、
さらに他に置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
基を、R2は置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
基を示す。)で表される化合物及びその塩、並びに一般
式(2):
【0110】
【化18】
【0111】(式中、R3は少なくとも1つのスルホン
酸基を有し、さらに他に置換基を有していてもよいC
1-6のアルキル基を示す。)で表される化合物及びその
塩よりなる群から選択される少なくとも1種、並びに清
涼化成分を配合することを特徴とする、上記抗菌成分含
有水性組成物の抗菌作用増強方法。 8)抗菌成分が、ビグアニド類、ソルビン酸またはその
塩、第4級アンモニウム化合物、パラベン類、スルホン
アミド類、ニューキノロン剤、アルキルポリアミノエチ
ルグリシン及びフェノール類よりなる群から選択される
少なくとも1種である、7)に記載の抗菌成分含有水性
組成物の抗菌作用増強方法。 9)抗菌成分が、クロルヘキシジン、アルキルポリアミ
ノエチルグリシン、ベンザルコニウム、ソルビン酸、ポ
リアミノプロピルビグアニド、ポリヘキサメチレンビグ
アニド、メチルパラベン、エチルパラベン及びこれらの
塩よりなる群から選択される少なくとも1種である、
7)に記載の抗菌成分含有水性組成物の抗菌作用増強方
法。 10)清涼化成分が、テルペン類、テルペン類を含有する
精油、キサンチン誘導体、及びプリン誘導体よりなる群
から選択される少なくとも1種である、7)乃至9)の
いずれかに記載の抗菌成分含有水性組成物の抗菌作用増
強方法。 11)清涼化成分が、メントール、カンフル、ボルネオー
ル、ゲラニオール、及び前者4種のいずれか少なくとも
1種を含む精油、カフェイン、ペントキシフィリン、及
び3-1-メンチルオキシプロパン1-2-ジオールよりなる群
から選択される少なくとも1種である、7)乃至10)の
いずれかに記載の抗菌成分含有水性組成物の抗菌作用増
強方法。 12)一般式(1)で表される化合物が、3−[4−(2
−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンス
ルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−
ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−ヒドロキシル−
3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジ
ニル]プロパンスルホン酸、ピペラジン−1,4−ビス
(2−エタンスルホン酸)、またはピペラジン−1,4
−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)で
あり、一般式(2)で表される化合物が、2−モルホリ
ノエタンスルホン酸、3−モルホリノプロパンスルホン
酸、または2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンス
ルホン酸である、7)乃至11)のいずれかに記載の抗菌
成分含有水性組成物の抗菌作用増強方法。 13)水性組成物が外用または粘膜適用されるものである
7)乃至12)のいずれかに記載の抗菌成分含有水性組成
物の抗菌作用増強方法。 14)水性組成物が点眼薬、洗眼薬、コンタクトレンズ装
着液、またはコンタクトレンズ用液剤である7)乃至1
2)のいずれかに記載の抗菌成分含有水性組成物の抗菌
作用増強方法。
【0112】
【発明の効果】本発明によれば、清涼化成分の清涼感や
冷感を増強することができ、その結果、清涼感や冷感を
持続的に発揮することのできる各種の水性組成物を提供
することができる。かかる水性組成物は、清涼感や冷感
が求められるか、清涼感や冷感といった付加的作用が商
品価値として有用になる、内用(経口摂取用)、外皮若
しくは粘膜に適用される水性組成物(医薬品、医薬部外
品、香粧品、食品組成物)として有用である。特に点眼
薬(CL装用中にも使用できる点眼薬を含む)、コンタ
クトレンズ装着液、洗眼薬(CL装用中にも使用できる
CL用洗眼薬を含む)、またはコンタクトレンズ用液剤
(洗浄液、保存液、殺菌液、マルチパーパスソルーショ
ン)などの眼科用組成物;点耳薬や鼻洗浄液などの耳鼻
科用組成物;口腔咽頭薬や含嗽薬などの口腔用組成物と
して有用である。
【0113】また本発明によれば、抗菌成分の抗菌作用
(静菌、殺菌、防腐作用)を増強することができ、その
結果、少量の抗菌成分の配合で、優れた抗菌効果(静
菌、殺菌、防腐効果)を発揮する各種の組成物を提供す
ることができる。その結果、かかる水性組成物は、抗菌
成分に起因して生じ得る刺激性を低減することができる
ため、特に外皮若しくは粘膜に適用される水性組成物と
して有用である。よって、本発明によれば、優れた抗菌
効果を発揮し、且つ刺激性がないか若しくは極めて少な
いことから、外皮若しくは粘膜に好適に適用される各種
の水性製剤(医薬品、医薬部外品、香粧品、食品)、特
に点眼薬(CL装用中にも使用できる点眼薬を含む)、
コンタクトレンズ装着液、洗眼薬(CL装用中にも使用
できるCL用洗眼薬を含む)、またはコンタクトレンズ
用液剤(洗浄液、保存液、殺菌液、マルチパーパスソル
ーション)などの眼科用組成物;点耳薬や鼻洗浄液など
の耳鼻科用組成物;口腔咽頭薬や含嗽薬などの口腔用組
成物を提供することができる。
【0114】
【実施例】以下に、試験例及び実施例に基づいて本発明
をより詳細に説明するが、本発明はこれらの試験例及び
実施例によって限定されるものではない。 <試験例>試験例1 清涼感持続性の試験 事前に承諾を得た健常な被験者5名の片眼に、表1に示
す試験液1または対照液1を一滴点眼し、経時的に清涼
感の有無を確認した。その結果を、図1に示す。
【0115】
【表1】
【0116】図1に示すように、この結果から、清涼化
成分とピペラジンのN−アルキルスルホン酸−N’−ア
ルキル誘導体を併用することによって、該清涼化成分の
清涼感の持続性が高まることがわかる。
【0117】試験例2 点鼻薬の清涼感(増強作用) 事前に承諾を得た健常被験者5名に、表2に示す試験液
2〜4または対照液2〜5を点鼻した。点鼻後、清涼感
の有無を確認した。清涼感の有無について結果もあわせ
て表2に示す。
【0118】
【表2】
【0119】この結果から、清涼化成分とモルホリンの
N−アルキルスルホン酸誘導体を併用することによっ
て、該清涼化成分の清涼感が増強することがわかる。
【0120】試験例3 (1)試験用培地の調製 マンニット食塩培地(日水製薬株式会社製)に、2−
[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]
エタンスルホン酸を終濃度が0mM、0.5mM、1m
M、または5mMとなるようにそれぞれ添加して培地を
調製した。これらの培地に、さらに清涼化成分としてl
−メントールを終濃度が0.03%または無水カフェイ
ンを終濃度が1%となるように添加した。
【0121】こうして得られた清涼化成分含有培地にお
いて、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニ
ウム、またはソルビン酸カリウムといった抗菌成分を終
濃度が表3〜5に示す各濃度になるように加えて抗菌力
試験に供する試験用培地とした。
【0122】(2)抗菌力試験方法 Stapylococcus aureus ATCC
6538の凍結乾燥品を、0.1%酵母エキスを添加し
たPBS(pH7.4)に懸濁し、マンニット食塩寒天
培地(日水製薬株式会社製)に画線法により植菌し、3
7℃で48時間培養した。48時間培養して出現したコ
ロニーのうち1個を釣菌し、10mLのマンニット食塩
液体培地に植菌し、37℃にて恒温振盪機で24時間培
養した。これを前培養菌液とする。
【0123】この前培養菌液を上記した試験用培地10
mlに対して100μlずつ加え、恒温振盪機にて37
℃で24時間培養し、24時間後の菌の増殖を測定し
た。菌の増殖は、培地の濁度(OD600)の上昇を指標
とし、OD600値が0.5を超えれば+、0.2〜0.5を
±、0.2未満を−として判定した。
【0124】結果を表3〜表5に示す。なお、表3は、
グルコン酸クロルヘキシジンについて2-[4-(2-ヒドロ
キシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸と清涼
化成分(メントール、カフェイン)との併用効果を示す
結果を、表4は塩化ベンザルコニウムについて2-[4-(2
-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン
酸と清涼化成分(メントール、カフェイン)との併用効
果を示す結果を、及び表5はソルビン酸カリウムについ
て2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタ
ンスルホン酸と清涼化成分(メントール、カフェイン)
との併用効果を示す結果をそれぞれ示す。
【0125】
【表3】
【0126】
【表4】
【0127】
【表5】
【0128】これらの結果からわかるように、2−[4
−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタ
ンスルホン酸単独では、最終濃度5mMであっても菌の
増殖を阻止できず、メントールまたは無水カフェインを
添加しても同じであったことから、2−[4−(2−ヒ
ドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン
酸単独または、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−
1−ピペラジニル]エタンスルホン酸と清涼化成分の併
用では抗菌力がほとんどないことが確認された。
【0129】一方、抗菌成分であるグルコン酸クロルヘ
キシジン単独では、最終濃度2ppmではじめて菌の増
殖を阻止することができる程度の抗菌力があるが、グル
コン酸クロルヘキシジンにさらに、2−[4−(2−ヒ
ドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン
酸と0.03%メントールまたは1%無水カフェインを
添加することによって、グルコン酸クロルヘキシジン最
終濃度が0.125ppmであっても菌の増殖を阻止す
ることができることが示された。また、2−[4−(2
−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスル
ホン酸と清涼化成分をともに用いることによるグルコン
酸クロルヘキシジンの抗菌力増強効果は、2−[4−
(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタン
スルホン酸の濃度依存的に認められた。
【0130】さらに、この2−[4−(2−ヒドロキシ
エチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸と清涼
化成分との併用によって得られる効果は、グルコン酸ク
ロルヘキシジン以外の抗菌成分である塩化ベンザルコニ
ウム、及びソルビン酸カリウムにおいても確認された。
【0131】以上の結果から、グルコン酸クロルヘキシ
ジン、塩化ベンザルコニウム、またはソルビン酸カリウ
ムといった抗菌成分の抗菌力(静菌、殺菌、防腐力)
は、ピペラジンのN−アルキルスルホン酸−N’−アル
キル誘導体とメントールまたは無水カフェインといった
清涼化成分との併用によって増強され、より一層抗菌力
が増強することがわかった。
【0132】試験例4 2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニ
ル]エタンスルホン酸のかわりにモルホリンのN−アル
キルスルホン酸誘導体である3−モルホリノプロパンス
ルホン酸を用いた以外は、試験例3の方法と同様にして
試験用培地の調製および抗菌力試験を行った。
【0133】結果を表6〜表8に示す。なお、表6は、
グルコン酸クロルヘキシジンについて3−モルホリノプ
ロパンスルホン酸と清涼化成分(メントール、カフェイ
ン)との併用効果を示す結果、表7は塩化ベンザルコニ
ウムについて3−モルホリノプロパンスルホン酸と清涼
化成分(メントール、カフェイン)との併用効果を示す
結果、及び表8はソルビン酸カリウムについて3−モル
ホリノプロパンスルホン酸と清涼化成分(メントール、
カフェイン)との併用効果を示す結果をそれぞれ示す。
【0134】
【表6】
【0135】
【表7】
【0136】
【表8】
【0137】この結果からわかるように、3−モルホリ
ノプロパンスルホン酸単独では、最終濃度5mMであっ
ても菌の増殖を阻止できず、メントールまたは無水カフ
ェインを添加しても同じであったことから、3−モルホ
リノプロパンスルホン酸単独または、3−モルホリノプ
ロパンスルホン酸と清涼化成分の併用では抗菌力がほと
んどないことが確認された。
【0138】一方、抗菌成分であるグルコン酸クロルヘ
キシジン単独では、最終濃度2ppmではじめて菌の増
殖を阻止することができる程度の抗菌力があるが、グル
コン酸クロルヘキシジンにさらに、3−モルホリノプロ
パンスルホン酸と0.03%メントールまたは1%無水
カフェインを添加することによって、グルコン酸クロル
ヘキシジン最終濃度0.125ppmで菌の増殖を阻止
することができることが示された。また、3−モルホリ
ノプロパンスルホン酸と清涼化成分をともに用いること
によるグルコン酸クロルヘキシジンの抗菌力増強効果
は、3−モルホリノプロパンスルホン酸の濃度依存的に
認められた。
【0139】さらに、かかる3−モルホリノプロパンス
ルホン酸と清涼化成分との併用による抗菌作用の増強効
果は、グルコン酸クロルヘキシジン以外の抗菌成分であ
る塩化ベンザルコニウム、ソルビン酸カリウムにおいて
も確認された。
【0140】以上の結果から、グルコン酸クロルヘキシ
ジン、塩化ベンザルコニウム、またはソルビン酸カリウ
ムといった抗菌成分の抗菌力(静菌、殺菌、防腐力)
は、モルホリンのN−アルキルスルホン酸誘導体とメン
トールまたは無水カフェインといった清涼化成分との併
用によって増強され、より一層抗菌力が増強することが
わかった。
【0141】<参考試験例>参考試験例1〜4及び参考比較例1 イノシン酸二ナトリウム又はグアニル酸二ナトリウム
を、表9に示す濃度で生理食塩水(日本薬局方)に溶解
した試験液を調製した(試験液1〜4)。事前に承諾を
得た健常人各々5人ずつの片側の前腕内側に、試験液1
〜8を100μLずつ塗布した。もう一方の前腕内側に
は、対照として、イノシン酸二ナトリウム及びグアニル
酸二ナトリウムのいずれも含まない生理食塩水(日本薬
局方)(比較液1)を同様に100μLずつ塗布し、刺
激感の有無、不快な香気の有無、清涼感の有無を比較し
た。その結果、刺激感や不快な香気を感じた人はいなか
った。表9には、5人中、適度な清涼感を感じたと答え
た人数を示す。なお、表9中、イノシン酸二ナトリウム
をIMP−Na、グアニル酸二ナトリウムをGMP−N
aとして示す(以下、同じ)。
【0142】
【表9】
【0143】表9から明らかなように、イノシン酸二ナ
トリウム又はグアニル酸二ナトリウムの含有量が少量で
あってもなお、皮膚に適度な清涼感を付与できた。特
に、イノシン酸二ナトリウム及びグアニル酸二ナトリウ
ムの濃度が1%以上の場合には、確実に清涼感が得られ
た。
【0144】参考試験例5〜8及び参考比較例2 イノシン酸二ナトリウム又はグアニル酸二ナトリウム
を、表10に示す濃度で生理食塩水(日本薬局方)に溶
解した試験液を無菌的に調製した(試験液5〜8)。事
前に承諾を得た健常人各々5人ずつの片眼に、実施例の
試験液を100μLずつ点眼した。もう一方の眼には、
対照として、イノシン酸二ナトリウム及びグアニル酸二
ナトリウムのいずれも含まない無菌的な生理食塩水(日
本薬局方)(比較液2)を同様に100μLずつ点眼
し、刺激感の有無、不快な香気の有無、清涼感の有無を
比較した。その結果、刺激感や不快な香気を感じた人は
いなかった。適度な清涼感の有無については、結果を表
10に示す。
【0145】
【表10】
【0146】表から明らかなように、イノシン酸二ナト
リウム又はグアニル酸二ナトリウムの含有量が少量であ
ってもなお、眼粘膜に適度な清涼感を付与できた。特
に、イノシン酸二ナトリウムの濃度が0.3%以上及び
グアニル酸二ナトリウムの濃度が1.0%以上の場合に
は、確実に清涼感が得られた。
【0147】参考試験例9〜12及び参考比較例3 イノシン酸二ナトリウム又はグアニル酸二ナトリウム
を、表11に示す濃度で生理食塩水(日本薬局方)に溶
解した試験液を無菌的に調製した(試験液9〜12)。
事前に承諾を得た健常人各々5人ずつの鼻腔に、実施例
の試験液を100μLずつ点鼻した。もう一方の鼻腔に
は、対照として、イノシン酸二ナトリウム及びグアニル
酸二ナトリウムのいずれも含まない無菌的な生理食塩水
(日本薬局方)(比較液3)を同様に100μLずつ点
鼻し、刺激感の有無、不快な香気の有無、清涼感の有無
を比較した。その結果、刺激感や不快な香気を感じた人
はいなかった。適度な清涼感の有無については、結果を
表11に示す。
【0148】
【表11】
【0149】表から明らかなように、イノシン酸二ナト
リウム又はグアニル酸二ナトリウムの含有量が少量であ
ってもなお、鼻腔粘膜に適度な清涼感を付与できた。特
に、イノシン酸二ナトリウム及びグアニル酸二ナトリウ
ムの濃度が1%以上の場合には、確実に清涼感が得られ
た。
【0150】 <実施例>実施例1 点眼薬(pH6.5) 2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸 1.0(g) 塩酸クロルヘキシジン 0.3 塩酸テトラヒドロゾリン 0.5 メチル硫酸ネオスチグミン 0.05 塩酸ピリドキシン 1.0 アミノエチルスルホン酸 5.0 アスパラギン酸カリウム 10.0 ホウ酸 5.0 l−メントール 0.05 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量精製水 残 部 全 量 1000ml。
【0151】 実施例2 点眼薬(pH7) 2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸 2.0(g) 塩酸クロルヘキシジン 0.3 塩酸テトラヒドロゾリン 0.5 塩酸ピリドキシン 1.0 アミノエチルスルホン酸 5.0 エタノール 50.0 ポリソルベート80 5.0 l−メントール 0.03 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量 精製水 残 部 ─────────────────────────────────── 全 量 1000ml。
【0152】 実施例3 洗眼液(pH6.5) 2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸 2.0(g) 塩酸クロルヘキシジン 0.1 ホウ酸 15.0 l−メントール 0.05 アスパラギン酸ナトリウム 1.00 マレイン酸クロルフェニラミン 0.03 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量 精製水 残 部 ─────────────────────────────────── 全 量 1000ml。
【0153】 実施例4 洗眼薬(pH6.7) アスパラギン酸ナトリウム 1.0(g) ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.5 ホウ酸 17.0 ホウ砂 1.0 3−モルホリノプロパンスルホン酸 0.01 グルコン酸クロルヘキシジン 0.1 ポリソルベート80 4.0 ベルガモット油 0.05 l−メントール 0.02 d−カンフル 0.01 無水カフェイン 3.00 水酸化ナトリウム pH調整量 精製水 残 部 ─────────────────────────────── 全 量 1000ml。
【0154】 実施例5 点鼻薬(pH6.8) 塩酸テトラヒドロゾリン 1.0(g) マレイン酸クロルフェニラミン 3.0 塩化ナトリウム 4.0 2−[4−(2−ヒドロキシエチル− 1−ピペラジニル]エタンスルホン酸 1.0 l−メントール 0.01 ユーカリ油 0.05 無水カフェイン 3.00 ホウ酸 18.0 ホウ砂 0.5 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量 精製水 残 部 ─────────────────────────────── 全量 1000ml。
【0155】 実施例6 点鼻薬(pH7.2) 塩酸ナファゾリン 0.5(g) マレイン酸クロルフェニラミン 3.0 塩化ナトリウム 4.0 3−モルホリノプロパンスルホン酸 1.5 l−メントール 0.01 dl−カンフル 0.05 d−ボルネオール 0.05 塩化ベンザルコニウム 0.1 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量 精製水 残 部 ─────────────────────────────── 全 量 1000ml。
【0156】 実施例7 外皮用乳剤(pH6.0) スクワラン 50.0(g) オリブ油 30.0 ホホバ油 30.0 セチルアルコール 20.0 ポリオキイエチレンセチルエーテル 30.0 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 20.0 グリセリンモノステアレート 20.0 グリセリン 20.0 2−[4−(2−ヒドロキシエチル− 1−ピペラジニル]エタンスルホン酸 10.0 dl−カンフル 0.5 l−メントール 0.8 ソルビン酸カリウム 5.0 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量 香料 適 量 精製水 残 部 ──────────────────────────────── 全量 1000ml。
【0157】 実施例8 内服用液剤(pH6.5) アスパラギン酸カリウム 10.0(g) アミノエチルスルホン酸 20.0 塩酸チアミン 25.0 塩酸ピリドキシン 5.0 クエン酸ナトリウム 15.0 ブドウ糖 50.0 イノシトール 10.0 フルクトース 40.0 アラビアゴム 10.0 2−[4−(2−ヒドロキシエチル− 1−ピペラジニル]エタンスルホン酸 6.0 ポリソルベート80 6.0 dl−カンフル 0.2 l−メントール 0.1 無水カフェイン 1.0 パラオキシ安息香酸エチル 0.2 パラオキシ安息香酸プロピル 0.8 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量 香料 適 量 精製水 残 部 ──────────────────────────────── 全 量 1000ml。
【0158】 実施例9 内服用液剤(pH7.4) アスパラギン酸カリウム 10.0(g) アミノエチルスルホン酸 20.0 塩酸チアミン 25.0 塩酸ピリドキシン 5.0 クエン酸ナトリウム 15.0 ブドウ糖 50.0 イノシトール 10.0 フルクトース 40.0 アラビアゴム 10.0 3−モルホリンプロパンスルホン酸 4.0 ポリソルベート80 6.0 dl−カンフル 0.2 l−メントール 0.1 無水カフェイン 1.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 パラオキシ安息香酸プロピル 0.8 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量 香料 適 量 精製水 残 部 ─────────────────────────────── 全量 1000ml。
【0159】 実施例10 飲料(pH4.5) エタノール 50.0(g) アスコルビン酸 20.0 クエン酸 50.0 グルコース 40.0 フルクトース 80.0 2−[4−(2−ヒドロキシエチル− 1−ピペラジニル]エタンスルホン酸 0.1 クールミント油 0.5 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量 香料 適 量 精製水 残 部 ──────────────────────────────── 全量 1000ml。
【0160】 実施例11 コンタクトレンズ用液剤(pH7.2) 塩化ナトリウム 1.0(g) ホウ酸 10.0 ポリビニルピロリドン 20.0 ポロクサマー407 1.0 エデト酸ナトリウム 0.005 無水カフェイン 5.0 ポリヘキサメチレンビグアニド 0.001 l−メントール 0.001 d−ボルネオール 0.001 2−[4−(2−ヒドロキシエチル− 1−ピペラジニル]エタンスルホン酸 4.0 水酸化ナトリウム pH調整量 塩酸 pH調整量 精製水 残 部 ───────────────────────────────── 全量 1000ml。
【0161】 実施例12 コンタクトレンズ用液剤(pH6.9) 塩化ナトリウム 1.0(g) ホウ酸 10.0 ポリビニルピロリドン 20.0 ポロクサマー407 1.0 エデト酸ナトリウム 0.005 無水カフェイン 5.0 ポリヘキサメチレンビグアニド 0.001 l−メントール 0.0005 d−カンフル 0.0005 ソルビン酸カリウム 0.1 3−モルホリノプロパンスルホン酸 0.05 塩酸 pH調整量 水酸化ナトリウム pH調整量 精製水 残 部 ────────────────────────────────── 全量 1000ml。
【0162】 実施例13 抗菌性点眼薬(pH8.4) スルファメトキサゾールナトリウム 40.0(g) 塩化ベンザルコニウム液50 0.2 イプシロンアミノカプロン酸 20.0 グリチルリチン酸2カリウム 1.5 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 25.0 マレイン酸クロルフェニラミン 0.2 酢酸dl−α−トコフェロール 0.1 ホウ酸 2.0 ホウ砂 2.0 3−モルホリノプロパンスルホン酸 5.0 ベルガモット油 0.02 ユーカリ油 0.04 無水カフェイン 5.0 エデト酸ナトリウム 0.05 ポリソルベート80 1.0 水酸化ナトリウム pH調整量 精製水 残 部 ─────────────────────────────── 全 量 1000ml。
【0163】 実施例14 点眼薬(pH5.8) 塩酸ナファゾリン 0.03(g) メチル硫酸ネオスチグミン 0.05 L−アスパラギン酸カリウム 10.0 アミノエチルスルホン酸 10.0 ホウ酸 3.0 ホウ砂 0.8 2−[4−(2−ヒドロキシエチル− 1−ピペラジニル]エタンスルホン酸 1.0 l−メントール 0.1 ユーカリ油 0.05 イノシン酸2ナトリウム 5.0 エデト酸ナトリウム 0.05 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0 水酸化ナトリウム pH調整量 精製水 残 部 全 量 1000ml。
【図面の簡単な説明】
【図1】メントール(清涼化成分)を含む水溶液(点眼
液)(対照液―○―)と該メントールとピペラジンのN
−アルキルスルホン酸−N’−アルキル誘導体とを併用
した水溶液(点眼液)(試験液―●―)について、清涼
感の持続性を比較した試験例1の結果を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 27/02 A61P 27/02 G02C 13/00 G02C 13/00 Fターム(参考) 2H006 DA08 DA09 4C076 AA12 BB24 CC10 CC31 DD22 DD35 DD37 DD60 FF12 FF52 FF61 FF63 4C084 AA17 AA27 MA05 MA17 MA58 MA59 NA05 ZA33 ZA34 ZB35 4C206 AA01 AA02 FA41 HA31 MA02 MA03 MA05 MA37 MA76 MA78 MA83 NA05 ZA33 ZA34 ZB35

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1): 【化1】 (式中のR1、R2は同一又は異なっていてもよく、R1
    は少なくとも1つのスルホン酸基を有し、さらに他に置
    換基を有していてもよいC1-6のアルキル基を、R2は置
    換基を有していてもよいC1-6のアルキル基を示す。)
    で表される化合物及びその塩、並びに一般式(2): 【化2】 (式中、R3は少なくとも1つのスルホン酸基を有し、
    さらに他に置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
    基を示す。)で表される化合物及びその塩よりなる群か
    ら選択される少なくとも1種と、清涼化成分を含有する
    ことを特徴とする水性組成物。
  2. 【請求項2】一般式(1): 【化3】 (式中のR1、R2は同一又は異なっていてもよく、R1
    は少なくとも1つのスルホン酸基を有し、さらに他に置
    換基を有していてもよいC1-6のアルキル基を、R2は置
    換基を有していてもよいC1-6のアルキル基を示す。)
    で表される化合物及びその塩、並びに一般式(2): 【化4】 (式中、R3は少なくとも1つのスルホン酸基を有し、
    さらに他に置換基を有していてもよいC1-6のアルキル
    基を示す。)で表される化合物及びその塩よりなる群か
    ら選択される少なくとも1種、清涼化成分、及び抗菌成
    分を含有する水性組成物。
  3. 【請求項3】清涼化成分が、テルペン類、少なくとも1
    種のテルペン類を含有する精油、キサンチン誘導体、及
    びプリン誘導体よりなる群から選択される少なくとも1
    種である、請求項1または2に記載の水性組成物。
  4. 【請求項4】清涼化成分が、メントール、カンフル、ボ
    ルネオール、ゲラニオール、及び前者4種のいずれか少
    なくとも1種を含む精油、カフェイン、ペントキシフィ
    リン、及び3-1-メンチルオキシプロパン1-2-ジオールよ
    りなる群から選択される少なくとも1種である請求項1
    または2に記載の水性組成物。
  5. 【請求項5】抗菌成分が、ビグアニド類、ソルビン酸ま
    たはその塩、第4級アンモニウム化合物、パラベン類、
    スルホンアミド類、ニューキノロン剤、アルキルポリア
    ミノエチルグリシン及びフェノール類よりなる群から選
    択される少なくとも1種である、請求項2乃至4のいず
    れかに記載の水性組成物。
  6. 【請求項6】抗菌成分が、クロルヘキシジン、アルキル
    ポリアミノエチルグリシン、ベンザルコニウム、ソルビ
    ン酸、ポリアミノプロピルビグアニド、ポリヘキサメチ
    レンビグアニド、メチルパラベン、エチルパラベン及び
    これらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種で
    ある、請求項2乃至4のいずれかに記載の水性組成物。
  7. 【請求項7】一般式(1)で表される化合物が、3−
    [4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]
    プロパンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチ
    ル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−ヒド
    ロキシル−3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1
    −ピペラジニル]プロパンスルホン酸、ピペラジン−
    1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)、またはピペラ
    ジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンス
    ルホン酸)であり、一般式(2)で表される化合物が、
    2−モルホリノエタンスルホン酸、3−モルホリノプロ
    パンスルホン酸、または2−ヒドロキシ−3−モルホリ
    ノプロパンスルホン酸である請求項1乃至6のいずれか
    に記載の水性組成物。
  8. 【請求項8】外用または粘膜適用されるものである請求
    項1乃至7のいずれかに記載の水性組成物。
  9. 【請求項9】点眼薬、洗眼薬、コンタクトレンズ装着
    液、またはコンタクトレンズ用液剤である請求項1乃至
    8のいずれかに記載の水性組成物。
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