JP2003146139A - 車両用消音装置 - Google Patents

車両用消音装置

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JP2003146139A
JP2003146139A JP2001343722A JP2001343722A JP2003146139A JP 2003146139 A JP2003146139 A JP 2003146139A JP 2001343722 A JP2001343722 A JP 2001343722A JP 2001343722 A JP2001343722 A JP 2001343722A JP 2003146139 A JP2003146139 A JP 2003146139A
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vehicle
resonator
state
noise
fixed state
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Tamotsu Kamiya
保 神谷
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アイドリング時や走行時、特に加速時のエンジ
ン騒音は車両側面下方から車外へ漏洩される割合が大き
く、アイドリング車外音、加速騒音として問題となる。 【解決手段】乗車時の補助装置として車両1の側面乗降
口下方に水平に突設されたステップ2を垂下させて車両
1側面下方から外部へ漏洩する騒音に対する遮音壁とす
ると共に、ステップ2の踏板2aの反対面に吸音装置で
あるレゾネータを形成して騒音を低減した。ステップ2
を制振材として車両1の振動を制振することにより振動
騒音も低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用消音装置に
関し、より詳細には車両乗降時に使用されるステップを
利用した車両用消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両、特に車高が高いRV車等で
は、車両への乗り降りの利便性向上のために、乗降口下
方である車両側面下部にステップを突出状に設けて、そ
のステップに一端足をかけて乗降できるようになってい
る。
【0003】このステップは、通常、単に乗り降りの補
助として取り付けられているものであって、構造体等の
車両構成上必須の部品ではなく、またそのステップが機
能する時は搭乗者が乗降する時、すなわち車両が停止し
ている時のみである。
【0004】しかしながら、前記ステップを車両が走行
中に使用されている例として、特開2000−2336
88にあるように、エンジンの振動に起因するステップ
の振動がキャビン内部を筒と仮定して、その固有振動数
と同調しないように制振マスを設け、キャビン内部にこ
もり音が発生することを低減しているものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】車両が走行している状
態、若しくは停止してアイドリング状態で車両より発せ
られる騒音は、前記のステップを設置してある車両側面
下方から車外へ漏洩する度合いが大きく、アイドリング
騒音、加速時のエンジン騒音としての原因となる。
【0006】前記の車両下方より車外へ漏洩する騒音が
大きい理由としては、上方や側方をフード、フェンダ、
ダッシュ等の遮音材により囲まれているエンジンルーム
において、下方は十分な遮音材となるべきものが無いた
めである。このため、エンジンやその他の駆動系より発
せられた騒音は直接、及び地面に反射されて間接的に車
両下方より漏洩する。
【0007】またアンダーカバーを車両下面に設置する
ことにより、遮音性能はある程度向上するが、エンジン
周辺の冷却性能の悪化、周辺部品への干渉等を避けるた
めにある程度の隙間を設ける必要があり、その遮音効果
は十分なものではない。
【0008】本発明は、前記の問題に鑑みてされたもの
で、搭乗者の乗降のみに使用されていたステップを用い
て車両より発せられる騒音を低減することを課題とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の問題を解決するた
めに以下の手段とした。すなわち、車両の乗降口下方に
設けられたステップと、そのステップを車両の水平方
向、垂直方向それぞれを含む範囲内にて車両上下方向に
回動させる回動装置と、前記車両への乗降を検知する車
両乗降検知手段とを備え、前記回動装置は前記車両乗降
検知手段により、乗降が行われることを検知した際に前
記ステップを車両の水平方向に回動し、乗降が終了した
ことを検知した際に前記ステップを車両の垂直方向へ回
動させ、車両側面下方を覆うこととした。要は、車両へ
の乗降のみに用いられていたステップを、車両下方側部
を覆うように回動可能とすると共に、搭乗者が乗降する
際には、ステップとして機能するように水平位置まで回
動させ、搭乗後にはまた車両下方部を覆うように垂直位
置に回動させたものである。
【0010】これは、ステップを回動させて、車両側面
下方を覆うと共に、搭乗者が乗降する際にはこれを感知
して、ステップの本来の位置である乗降口下方に車両と
水平方向になるよう回動させて、搭乗者が乗降可能とな
るようにする。そして搭乗者が乗降した後はまた垂直方
向に回動して車両側面下方を覆い、遮音壁となる。
【0011】前記乗降口の下方には、レゾネータ孔を有
する遮音板が設けられ、前記ステップは、前記車両上下
方向への回動時に、その遮音板と前記ステップの間に前
記レゾネータ孔に通じるレゾネータ室を形成することと
した。
【0012】前記のレゾネータ孔を有する遮音板を設け
ることにより、ステップが水平状態にあって遮音機能を
成さない場合においても、前記遮音板単体で車両の停止
時におけるアイドリング騒音を低減可能である。また、
ステップが回動して垂直になる車両の走行時には、前記
の遮音板とステップにより、空間を形成してこれをレゾ
ネータ室とし、前記のレゾネータ孔とレゾネータ室によ
り吸音装置であるレゾネータを形成し、エンジン騒音を
吸音する。
【0013】前記ステップと遮音板により、レゾネータ
室を形成したまま走行すると、砂及び、埃等がレゾネー
タ孔より入ってレゾネータ室内に蓄積し、吸音効果が減
少する可能性があるが、本形態では、車両停止時にステ
ップが水平状態になるため、レゾネータ室内に蓄積され
た砂、埃等の異物は排出され、レゾネータ効果の経時劣
化は抑制される。
【0014】また、前記ステップは、そのステップ内に
前記レゾネータ室と、このレゾネータ室に通じるレゾネ
ータ孔とを有するようにしてもよい。
【0015】これは、前記ステップと、レゾネータ孔を
有する遮音板とを一体として形成したステップを用い
て、車両走行時にこの一体としたステップが垂直状態に
なった際に、ステップ単体でレゾネータ効果を有するよ
うにしたものである。
【0016】前記の一体にてレゾネータ効果を有するス
テップは、前記回動装置と前記ステップとの相互間にお
ける固定状態において、弾性体を介しての弾性固定状態
と、剛性体を介しての剛性固定状態との何れかの固定状
態を選択可能な固定状態選択手段を備え、前記ステップ
が車両の垂直状態に保持された状態では、そのステップ
と回動装置とが弾性固定状態で連結され、前記ステップ
が少なくとも車両の水平状態に保持された状態では、そ
のステップと回動装置とが剛性固定状態で連結されるこ
ととした。
【0017】前記の弾性体を介しての弾性固定について
は、ステップにより車両から発せられる騒音を減少させ
る際の固定状態であり、弾性体としては、ゴム等が例示
できる。
【0018】前記の弾性固定状態により、前記のステッ
プを重量物(マス)として、弾性固定体をバネとし、マ
スの固有振動数を前記微振動の振動数と同一にすること
によって生じるマスの共振を前記のバネで減衰吸収する
と共に、マスが固定箇所を支点として車両の振動と位相
の異なる振り子運動をすることにより車両の振動を制振
するダイナミックダンパを構成する。
【0019】よって、前記ステップをダイナミックダン
パとして作用させることにより、車両の振動、特にアイ
ドリング時の微振動を減少させて、微振動に起因する振
動騒音を減少する。
【0020】前記ステップは前記回動装置に少なくとも
弾性体を介して固定されると共にこのステップと回動装
置とが連通される連通孔を有し、この連通孔内部には移
動可能なピンが設けられて、このピンは前記弾性固定状
態では回動装置の連通孔に収まり、前記剛性固定状態で
はステップと回動装置とを跨って収まるとした。
【0021】特に剛性固定状態においては、このステッ
プと回動装置とを連通する連通孔に跨って剛性体である
ピンを差し込み、ステップと回動装置とが剛性を持って
連結されて剛性固定状態となる。また弾性固定状態にお
いては回動装置内にピンが収納されることにより回動装
置とステップとが剛性に連結されなくなる。
【0022】前記の剛性体を介しての剛性固定状態につ
いては、ステップにより搭乗者が乗降する際の固定状態
であり、搭乗者がステップに搭乗してもステップは動か
ない状態である。
【0023】以上より、ステップを用いて車両より発せ
られる騒音を低減可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明に
係るステップによる消音装置を図に基づいて述べる。図
1はステップ2が装備された状態の車両1を示してい
る。
【0025】図2にはステップ位置の断面図を示す。前
記ステップ2は、搭乗者の乗降時に使用される踏板2a
とその一端縁より垂下する片側板2bとからなる。垂下
する片側板2bの反対に位置する踏板2aの他端縁はス
テップ1が回動する起点となる回動軸3に固定されてい
る。
【0026】前記回動軸3は車両1に回動自在に支持さ
れつつ、駆動装置であるモータ4と連結されて回動装置
を構成する。このモータ4及び回動軸3によって、ステ
ップ2は少なくとも踏板2aが車両の接地面に対して、
水平状態から垂直状態となる範囲で回動することが可能
となる。
【0027】前記回動軸3の下方、車両1の底面8から
下方へ突出する形態で遮音板5が設けられている。この
遮音板5にはその両面を貫通するレゾネータ孔6が多数
穿設されている。そして、前記ステップ2が下方に回動
して垂下された時に、このステップ2の片側板2bが遮
音板5の下端縁に添って、遮音板5、踏板2a、片側板
2bによって囲まれた空間(レゾネータ室)9を形成す
る。
【0028】すなわち、ステップ2の踏板2a、片側板
2b及び遮音板5で形成されたレゾネータ室9と、前記
遮音板5に突設したレゾネータ孔6とで吸音装置である
レゾネータを形成する。
【0029】レゾネータは一般に容器体で構成され、そ
の形状、寸法から決定される内部空気の共鳴周波数と同
じ周波数の音がレゾネータの入り口に当たると、レゾネ
ータ内部の空気が共鳴して内部の空気、特に入り口の部
分の空気が激しく振動する。この共鳴による空気の振動
は主に入り口付近の摩擦によって熱エネルギに変換さ
れ、吸音効果を奏するものである。
【0030】ここで、ステップ2及び遮音板5から形成
したレゾネータで吸音させる音は、エンジンより発せら
れる騒音であり、この周波数をf1とする。これに対し
てレゾネータの共鳴周波数f2は f2=(C/2π)(An/lV)1/2 により算出される。ここでC:音速、A:レゾネータ孔
6の開口面積、n:レゾネータ孔6の数、l:レゾネー
タ孔6の筒長、V:遮音板5とステップ2によって形成
される空間の容積であり、f1=f2となるようにA、
n、l、Vの値それぞれ設定する。
【0031】前記の構成を採用することにより、ステッ
プ2と遮音板5で形成されるレゾネータで車両1下方よ
り漏洩するエンジン騒音を吸音すると共に、遮音板5、
及び垂下したステップ2がエンジン騒音に対する遮音壁
となる。よってこれらレゾネータ、及び遮音壁は車両1
下方より発生するエンジン騒音に対する消音装置として
機能することとなる。
【0032】また、車両1が停止した状態で、ステップ
2が水平状態にある場合においても、少なくとも遮音板
5は車両1下方に垂下されているため、この遮音板5に
よって停止時におけるアイドル状態のエンジン騒音を減
少することも可能である。
【0033】ところで、車両1の走行時にはステップ2
が垂下された状態であるため、ステップ2と遮音板5で
構成されるレゾネータ室9である空間に砂、埃等が浸入
するおそれがある。このレゾネータ室9に砂、埃等が浸
入するとレゾネータ容積が減少し、吸音効果が減少する
可能性がある。しかし、車両1の停止時にステップ2が
水平状態になった状態で、砂、埃等の異物はステップ2
と遮音板5からなるレゾネータ室9より吐き出されるた
め、レゾネータ効果の経年劣化は抑制されることとな
る。
【0034】以下、車両1に搭載され、エンジンに関す
る制御やその他の制御を行う電子制御ユニット(EC
U:Electronic Control Unit)80が実行する「ステ
ップ回動制御」に関し、その具体的な処理手順について
図4のフローチャートを参照して説明する。
【0035】図3より、前記ECU80には、ドア10
に設けられ、車両1に搭乗者が乗降する際に図示しない
スイッチによりドアを開閉したことを検出する車両乗降
検知手段としてのドアセンサ11、ステップ2には回動
位置を検出する回動センサ12が接続され、ステップ2
が回動するに際しての制御の基本となる信号を出力す
る。
【0036】前記ECU80は中央演算処理装置(CP
U)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセ
スメモリ(RAM)及び運転停止後も記憶した情報が消
去されないバックアップRAM等と、A/D変換器を含
む外部入力回路と、外部出力回路とが、双方向性バスに
より接続されて構成される論理演算回路を備え、主とし
てはエンジンの制御に用いられると共に、その他車両1
の各制御を行うものである。
【0037】先ず、ドア10が開動する場合には、S1
01より、ドア10が閉じた状態より開動する動作、例
えばドアノブを引く等の動作を行い、ドア10の固定箇
所が解除されたことをドアセンサ11で感知する。
【0038】S102より、ドアセンサ11より出力さ
れる信号をECU80に伝えられる。この信号を基にし
てECU80中のROMに記憶したステップ回動プログ
ラムによって駆動回路13に信号が送られ、S103よ
りモータ4を駆動する電力が印加される。
【0039】S104では、モータ4によって回動する
ステップ2が水平位置になったことを回動センサ12で
感知して、ECU80に出力し、ECU80から駆動回
路13に信号が送られて駆動電力が停止される。
【0040】よってS105でモータ4は停止し、この
S105を終了することにより、ECU80におけるド
ア10開動時の制御は終了し、次にドア10閉動時の制
御に移行する。
【0041】ドア10が閉動する場合には、S201よ
り、ドア10が閉動して、ドア10の固定箇所が固定さ
れたことをドアセンサ11で感知する。
【0042】S202より、ドアセンサ11より出力さ
れる信号をECU80に伝えられる。この信号を基にし
てS203よりECU80中のROMに記憶したステッ
プ回動プログラムによって駆動回路13に信号が送ら
れ、モータ4を駆動する電力が印加される。
【0043】S204では、モータ4によって回動する
ステップが垂直位置になったことを回動センサ12で感
知して、ECU80に出力し、S205よりECU80
から駆動回路13に信号が送られて駆動電力が停止す
る。
【0044】S205を終了することにより、ECU8
0におけるドア10閉動時の制御は終了する。
【0045】よってドア10を開閉する際には、前記の
開動、閉動に関するルーチンに従ってそれぞれ制御を行
う。なお、本制御はエンジン稼働中に限定しての制御で
あり、エンジン停止時の無騒音状態では、消音装置は何
ら意味を成さないため、ステップ2は常に水平状態にな
る。従って、少なくともエンジン停止時はステップ2が
車両と水平に保たれる。
【0046】(実施の形態2)実施の形態2として、実
施の形態1で述べたステップ2と遮音板5が一体になっ
た形状のステップ20について述べる。本形態のステッ
プ20は図5に示すように、乗降時に用いられる踏板2
0aと貫通するレゾネータ孔6を有する吸音板20c、
及びこれらの板をそれぞれ端縁で接続して貫通孔7を有
する片側板20bとによって内部に中空を有するよう構
成されている。従ってこの中空をレゾネータ室9として
前記レゾネータ孔6と共にレゾネータを形成する。
【0047】また、ステップ20は回動装置であるモー
タ4に連結された回動軸3に固定される。この固定状態
は、弾性体を介して固定軸3に固定される弾性固定状態
と、少なくとも剛性体を介して固定軸3に固定される剛
性固定状態との双方の状態をとる。
【0048】この弾性固定状態をとるのは、回動軸3に
弾性固定されることにより固定位置を軸として振動可能
となったステップ20に、車両1の振動を吸収するダン
パ効果を供するためである。剛性固定状態をとるのは、
搭乗者がステップ20を足場にして乗降する際に不用意
にステップ20が動かなくするためである。
【0049】本実施の形態では弾性体としてゴムブッシ
ュ21を使用し、剛性体としてステップ20と回動軸3
とを連通するピン23とする。
【0050】よって、ステップ20を回動軸3に固定す
る際に、固定軸3をゴムブッシュ21により被覆し、そ
のゴムブッシュ21の周りにステップ20を固定する構
成とする。
【0051】前記回動軸3とステップ20には図6に示
すように、これらを連通している連通孔22を有してお
り、この連通孔22内部には回動軸3内部に収納可能な
ピン23及びこのピン23を作動させるスプリング24
が内蔵されている。前記回動軸3内部の連通孔22周辺
には電磁ソレノイド25を設け、前記スプリング24と
同様にピン23を作動させる。
【0052】前記ピン23が回動軸内部3に収納されて
いる状態、すなわち電磁ソレノイド25によりピン23
が回動軸3内部に移動してピン3全体が回動軸3内部に
ある状態では、ステップ20は回動軸3に対して弾性体
であるゴムブッシュ21を介してのみ固定されている状
態となる。よってステップ20は、回動軸3に対して、
接線方向及び法線方向の2方向に変位可能となる。これ
はすなわち弾性固定状態である。
【0053】これに対して前記スプリング24によりピ
ン23が回動軸3とステップ20をゴムブッシュ21を
介して連通している状態では、回動軸3とステップ20
はゴムブッシュ21及びピン23を介して固定されてい
る状態となる。この状態で前記ピン23はスプリングで
押されて回動軸3とステップ20を連通しているだけで
ある。よって、回動軸3に対してステップ20は法線方
向のみに変位可能となる。
【0054】ここで、ステップ20は回動軸3の法線方
向に変位可能であるが、、回動軸3が回動する方向であ
る接線方向には変位しないため、回動軸3の回動に対し
てステップ20は剛性固定状態となる。
【0055】以上の構成及び機能を基にして、車両の微
振動(特にアイドリング時の振動)低減のためにステッ
プ20をダイナミックダンパとして用い、微振動時に発
生する振動騒音を低減する。
【0056】前記のアイドリング時の微振動は、その振
動の周波数が低くてエネルギが大きいため、これを制振
するためのダイナミックダンパを設置する場合に重量の
大きなマスが必要となってくる。よって、このマスをス
テップと共有して余分な重量増加を減少する。
【0057】従って、ステップ20と固定軸3が弾性固
定状態の時にステップ20を重量物(マス)として、前
記ステップ20と回動軸3の間に介してステップ20が
回動軸3の接線方向に変位可能とするゴムブッシュ21
をバネとして、前記微振動によって生じるマスの振動を
前記のバネで吸収して熱エネルギに変換するダイナミッ
クダンパを構成する。
【0058】また、ステップ20を搭乗者の乗降に使用
する場合には、図6に示すように前記のピン23を回動
軸3及びステップ20に跨って連通させた状態で回動軸
3を回動してステップ20を水平とし、少なくとも踏板
20aの上に搭乗者が乗った状態で回動軸3の接線方向
には変位しない状態にて乗降を行うようにする。この時
ステップ20は回動軸3の法線方向に変位可能である
が、この変位量は数ミリ以下であるため、ステップ20
を用いて乗降する際に特に影響を与えるものではない。
【0059】前記ステップ20をダイナミックダンパと
して使用する場合は、基本的にステップ20と回動軸3
がゴムブッシュ21のみで連結されればその位置関係は
問わないが、ステップ20自重の軸モーメント荷重から
ゴムブッシュ21に生じる長期応力にて起因するゴムブ
ッシュ21の劣化に対して、もっとも負担のかからない
状態であること、ステップ20の吸音板20c及びこれ
に関連するレゾネータを実施の形態1と同様に消音装置
として使用すること等からステップ20を垂下した状態
で使用することが望ましい。
【0060】以下、本実施の形態2に係るステップ20
の回動に関してのECU80が実行する「ステップ回動
制御」に関し、その具体的な処理手順について図7のフ
ローチャートを参照して説明する。本実施の形態2にお
いてもドア10の開閉に伴うステップ20の水平状態、
垂直状態への変化は実施の形態1と同様に行われる。
【0061】図6に示すようにECU80には実施の形
態1と同様にドアセンサ11、回動センサ12が取り付
けられており、ステップ20が回動するに際しての制御
の基本となる信号を出力する。またECU80に関して
のCPU等の構成は実施の形態1と同様なため、説明は
省略する。
【0062】先ず、ドア10が閉動する場合には、S3
01より、ドア10の固定箇所が固定されたことをドア
センサ11で感知し、次にS302よりECU80に伝
えられる。この伝えられた信号によりS303で駆動回
路13にECU80から信号が送られてモータ4を駆動
する電力が印加される。その後S304では、モータ4
によって回動するステップ20が垂直位置になったこと
を回動センサ12で感知して、ECU80に出力し、S
305よりECU80から駆動回路13に信号が送られ
て駆動電力が停止する。
【0063】S304よりステップ20が垂直状態にな
ったことを感知すると共に、S306より駆動回路14
に信号が送られて電磁ソレノイド25を駆動する電力が
印加されて、ステップ20と回動軸3を跨って連通して
いたピン23が回動軸3内の連通孔22に収容され、ド
ア10の閉動時の制御が終了する。
【0064】次にドア10が開動する場合には、S40
1より、ドア10の固定箇所が解除されたことをドアセ
ンサ11で感知して、S402より、ドアセンサ11か
ら出力される信号をECU80に伝える。
【0065】S403より、ECU80より駆動回路1
4に信号が送られて電磁ソレノイド25を駆動していた
電力供給が停止し、バネ22に押されてピン23が回動
軸3とステップ20を跨って連通する。
【0066】S403と同時にS404より駆動回路1
3に信号が送られ、モータ4を駆動する電力が印加され
る。
【0067】S405では、モータ4によって回動する
ステップ20が水平位置になったことを回動センサ12
で感知して、ECU80に出力し、S406よりECU
80から駆動回路13に信号が送られて駆動電力が停止
される。
【0068】S406を終了することによりドア10開
動時の制御は終了する。なお実施の形態1と同様にドア
を開閉する際には、前記の開動、閉動に関するチャート
に従って交互に制御を行う。
【0069】以上の実施の形態2における制御も実施の
形態1と同様にエンジン稼働中に限定しての制御であ
る。また、本実施の形態2においても実施の形態1と同
様にレゾネータ孔6を有する吸音板20cとステップ2
0内部中空部によるレゾネータにより、エンジン騒音を
吸音する効果を有している。このレゾネータを形成する
ステップの片側板20b、すなわち踏板20aと吸音板
20cを連結する板には貫通孔7が開けられており、レ
ゾネータの内部に入る砂、埃、水等を排出する。
【0070】本実施の形態のステップはダイナミックダ
ンパとして使用されるため、ステップ20自体が振動
し、これに連動して内部に入った砂、埃等も振動するた
め、砂、埃等はレゾネータ内部に付着し難くなる。これ
により、排出孔7及びステップ20を水平状態にした時
のレゾネータ孔6から排出し易くなる。また、ステップ
20を垂下した状態でレゾネータ孔6が下から上向きに
向かって斜めに穿設されていることにより、砂及び埃等
も入り難くなっている。このようにしてレゾネータ効果
の経時劣化は抑制される。
【0071】また、ダイナミックダンパとして使用時に
微振動はバネであるゴムブッシュ21での熱エネルギに
変換されるためゴムブッシュ21周辺が発熱する問題が
ある。これに対しては、ステップ20をアルミ等の放熱
性のよい素材を用いて作製することにより、ステップ2
0を放熱板として作用させ、ゴムブッシュ21の熱を下
げることが可能となり、熱によるゴムブッシュ21の劣
化も抑制される。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、このステップが垂直状
態になって車両側面下方を覆うことにより、遮音壁とな
ってエンジン騒音を遮断することが可能となる。また、
そのステップの裏面にレゾネータを形成して車両底面か
ら側面下方を通して漏洩するエンジン音等を吸音するこ
とにより、消音装置として機能し、騒音を低減すること
が可能となる。
【0073】また、ステップ本体をダイナミックダンパ
として使用することによって車両の微振動を制振するこ
とが可能となり、微振動に起因する振動騒音も低減する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る車両及びステップの斜視
図。
【図2】本実施の形態1に係るステップの断面図。
【図3】同実施の形態に係る制御装置の相関図。
【図4】同実施の形態に係るドア開閉時制御のフローチ
ャート。
【図5】本実施の形態2に係るステップの断面図。
【図6】同実施の形態2に係るステップと回動軸との連
結箇所の断面図。
【図7】同実施の形態に係る制御装置の相関図。
【図8】同実施の形態に係るドア開閉時制御のフローチ
ャート。
【符号の説明】
1 車両 2 ステップ 2a 踏板 2b 片側板 3 回動軸 4 モータ 5 遮音板 6 レゾネータ孔 7 孔 8 底面 9 レゾネータ室 10 ドア 11 ドアセンサ 12 回動センサ 13 駆動回路 14 駆動回路 20 ステップ 20a 踏板 20b 片側板 20c 吸音板 21 ゴムブッシュ 22 バネ 23 ピン 24 スプリング 25 電磁ソレノイド 80 ECU

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の乗降口下方に設けられたステップ
    と、そのステップを車両の水平方向及び垂直方向のそれ
    ぞれを含む範囲内にて車両上下方向に回動させる回動装
    置と、前記車両への乗降を検知する車両乗降検知手段と
    を備え、 前記回動装置は前記車両乗降検知手段により、乗降が行
    われることを検知した際に前記ステップを車両の水平方
    向に回動し、乗降が終了したことを検知した際に前記ス
    テップを車両の垂直方向へ回動させ、車両側面下方を覆
    うことを特徴とする車両用消音装置。
  2. 【請求項2】前記乗降口の下方には、レゾネータ孔を有
    する遮音板が設けられ、 前記ステップは、前記車両上下方向への回動時に、その
    遮音板と前記ステップの間に前記レゾネータ孔に通じる
    レゾネータ室を形成することを特徴とする請求項1に記
    載の車両用消音装置。
  3. 【請求項3】前記ステップは、そのステップ内に形成さ
    れるレゾネータ室と、このレゾネータ室に通じるレゾネ
    ータ孔とを有することを特徴とする請求項1に記載の車
    両用消音装置。
  4. 【請求項4】前記回動装置と前記ステップとの相互間に
    おける固定状態において、弾性体を介しての弾性固定状
    態と、剛性体を介しての剛性固定状態との何れかの固定
    状態を選択可能な固定状態選択手段を備え、 前記ステップが車両の垂直状態に保持された状態では、
    そのステップと回動装置とが弾性固定状態で連結され、
    前記ステップが少なくとも車両の水平状態に保持された
    状態では、そのステップと回動装置とが剛性固定状態で
    連結されることを特徴とする請求項3に記載の車両用消
    音装置。
  5. 【請求項5】前記ステップは前記回動装置に少なくとも
    弾性体を介して固定されると共にこのステップと回動装
    置とが連通される連通孔を有し、この連通孔内部には移
    動可能なピンが設けられて、このピンは前記弾性固定状
    態では回動装置の連通孔に収まり、前記剛性固定状態で
    はステップと回動装置とを跨って収まることを特徴とす
    る請求項3又は4に記載の車両用消音装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR200447795Y1 (ko) 2008-10-31 2010-02-19 노상섭 차량용 보조발판

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