JP2003145969A - スクラッチ隠蔽層付印刷物 - Google Patents

スクラッチ隠蔽層付印刷物

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JP2003145969A JP2001351380A JP2001351380A JP2003145969A JP 2003145969 A JP2003145969 A JP 2003145969A JP 2001351380 A JP2001351380 A JP 2001351380A JP 2001351380 A JP2001351380 A JP 2001351380A JP 2003145969 A JP2003145969 A JP 2003145969A
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Akira Ono
朗 小野
Koji Atsumi
浩司 渥美
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強光でも機密情報データの陰影が透けて見え
ず、製造コストが嵩まずかつスクラッチ隠蔽層の形成に
生産性に優れるオフセット印刷機でのインライン加工を
可能にし、デザインに自由度を与え、見栄えのするスク
ラッチ隠蔽層のスクラッチ隠蔽層付印刷物の提供にあ
る。 【解決手段】基材10上に網点状の非画線部16aでな
る易剥離層14が形成され、それを覆うようにスクラッ
チ隠蔽層20が形成されてなり、スクラッチオフで網点
状の非画線部16aに付着している網点状のスクラッチ
隠蔽層20aが機密情報データ12となるスクラッチ隠
蔽層付印刷物1としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抽選券やゲームカ
ード等の如く機密情報データをスクラッチ隠蔽層で隠蔽
してあるスクラッチ隠蔽層付印刷物に関するものであ
り、さらに詳しくは、スクラッチ隠蔽層をコイン等でス
クラッチオフ(引っ掻き落とし)して機密情報データを
認識するスクラッチ隠蔽層付印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、インスタント抽選券やゲ
ーム用のカードなどにおいて、「当たり」、「外れ」あ
るいはそれに該当する絵柄などでなる機密情報データを
隠蔽するために、隠蔽性とスクラッチ性(引っ掻き易さ
性)を有し、凝集破壊性のあるゴム系のインキによりそ
の機密情報データを隠蔽し、購入した顧客がその使用に
際し、コイン等でスクラッチオフして機密情報データを
視認するスクラッチ印刷物が知られ、種々の分野で利用
されている。
【0003】上記のスクラッチ隠蔽層が施された印刷物
として、例えば図5の積層断面で表した模式図に示すよ
うに、用紙などでなる基材(10)の上に絵柄、文字、
数字などの機密情報データ(12)が印刷されていて、
その機密情報データ(12)を覆うように透明な剥離ニ
スなどによる易剥離層(14)が形成され、その易剥離
層(14)の上にスクラッチ隠蔽層(20)が施されて
いるものであり、このスクラッチ印刷物を購入した顧客
がコインや爪等でスクラッチ隠蔽層(20)をスクラッ
チオフ(引っ掻き落とすこと)して、「当たり」、「外
れ」など、あるいはそれに該当する絵柄などの機密情報
データ(12)を目視で認識できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
基材(10)が比較的薄い用紙の場合などでは、この印
刷物に強い光を当てて、その反対面から透かして見る
と、機密情報データ(12)の陰影が透けて見えて機密
情報データとならず、セキュリティ面に欠けるという問
題点があった。
【0005】この問題を解決する方法として、例えば図
6の積層断面で表した模式図に示すように、基材(1
0)の裏面にグレー系のインキによる印刷等で透かし防
止層(24)を設ける方法があるが、裏面の情報量が限
られることと、デザイン的にも見栄えがせず自由度がな
い等の問題があり、あるいは基材(10)が高価で、印
刷やその加工等がし難い(生産効率が悪くなる)ことを
承知のうえで厚い紙や隠蔽性を付与した特殊用紙を使用
してこの透けて見える問題を解決していた。
【0006】このように強い光を当てても機密情報デー
タ(12)の陰影が透けて見えないようにするための上
記いずれの対策においても、基材(10)、インキ等の
材料や印刷等の工程が増えるという問題、いわゆる製造
コストが嵩むという問題点があった。
【0007】また、最表面のスクラッチ隠蔽層(20)
は、機密情報データ(12)を隠蔽する役目であるた
め、シルバーあるいはグレイ系統の不透明な全ベタ(印
刷用語で、印刷面に濃淡の差や白く抜けた部分がなく、
印刷インキで完全に覆われている部分)で形成せざるを
えないものであり、従ってこのスクラッチ隠蔽層(2
0)のデザインに対する自由度がなく、かつデザイン的
には見栄えがしないという問題点のあるスクラッチ印刷
物であった。
【0008】さらにまた、最表面のスクラッチ隠蔽層
(20)の形成に、厚さ4〜10μm程度に形成するス
クリーン印刷法が用いられるのが一般的で、そのインキ
として、例えばアルミニウム粉15〜25重量部、アル
ミナ白等体質顔料を含めた着色顔料15〜25重量部、
凝集破壊(団塊)性のあるSBR、NBR等合成ゴム系
樹脂15〜25重量部、さらにこれらにトルエンやキシ
レン、メチルイソブチルケトン等芳香族炭化水素系溶剤
35〜45重量部と消泡剤等助剤5〜15重量部を加え
てスクリーン印刷用インキとするものであり、このよう
に凝集破壊(団塊)性のあるゴム系の(ばさばさした)
インキで厚さが4〜10μm程度と厚くするため、画像
にシャープ性がなく、かつ遅乾性のスクリーン用のスク
ラッチインキでは、ラインスピードが遅いので生産性に
劣り、特に他の画像などを印刷するオフセット印刷機で
のインライン加工としては不適なもので、別ラインで形
成せざるを得なかった。
【0009】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決
するものであり、その課題とするところは、強い光を与
えてもその反対面からは機密情報データの陰影が視認で
きないスクラッチ隠蔽層付印刷物で、従来のように透か
し防止層を施して裏面のデザインに自由度が無くなった
り、見栄えがしないという問題がなく、あるいは高価で
印刷や加工等がし難い厚い紙や隠蔽性を施した特殊用紙
を用いたりして製造コストが嵩むという問題点がなく、
さらにまた最表面のスクラッチ隠蔽層の画像にシャープ
性があり、かつそのスクラッチ隠蔽層の形成に生産性に
優れるオフセット印刷機でのインライン加工を可能に
し、デザインに自由度があり、かつ見栄えのするスクラ
ッチ隠蔽層で構成されるスクラッチ隠蔽層付印刷物を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、基材上に
画線部と非画線部とでなる易剥離層が形成され、該画線
部と非画線部とを覆うようにスクラッチ隠蔽層が形成さ
れてなり、スクラッチオフで掻き落とされない易剥離層
の非画線部に付着しているスクラッチ隠蔽層が機密情報
データとなるスクラッチ隠蔽層付印刷物であって、前記
易剥離層の非画線部は、規則的もしくは不規則的線画紋
様のパターンでなることを特徴とするスクラッチ隠蔽層
付印刷物としたものである。
【0011】上記請求項1の発明によれば、スクラッチ
オフで掻き落とされないで残っている易剥離層の非画線
部に付着しているスクラッチ隠蔽層そのものが機密情報
データとし、この部分とスクラッチオフされる部分のス
クラッチ隠蔽層が一体となっているので、スクラッチ前
は、強い光を与えて透かして見ても、機密情報データと
して視認し難いセキュリティ面で信頼性のあるもので、
従来のように裏面に透かし防止層を施したり、厚い紙等
を必要とせず、裏面へのデザインに自由度を与え、かつ
コストが嵩まないスクラッチ隠蔽層付印刷物とすること
ができ、また、機密情報データとして易剥離層の非画線
部に付着しているスクラッチ隠蔽層を、規則的もしくは
不規則的線画紋様のパターンでなるようにすることによ
って、これに対し大きな面積の非画線部では、易剥離層
の段差がスクラッチ隠蔽層表面で陰影となって現れ、セ
キュリティ面で不具合が生ずるという問題を解決するス
クラッチ隠蔽層付印刷物である。
【0012】さらにまた、従来のように全面ベタでデザ
インに自由度がないスクラッチ隠蔽層を形成する必要が
なく、よってスクラッチ隠蔽層としてあるいは機密情報
データとしてのデザインに自由度を与え、見栄えのする
スクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができる。
【0013】また、請求項2の発明では、前記スクラッ
チ隠蔽層は、スチレンアクリル系樹脂および/またはウ
レタン系樹脂をバインダーとするスクラッチ用印刷イン
キでなることを特徴とする請求項1記載のスクラッチ隠
蔽層付印刷物としたものである。
【0014】上記請求項2の発明によれば、スクラッチ
隠蔽層を、スチレンアクリル系樹脂および/またはウレ
タン系樹脂をバインダーとするスクラッチ用印刷インキ
で形成することによって、従来のように機密情報データ
を隠蔽するためSBR等ゴム系の隠蔽性スクラッチイン
キに比べ、シャープ性に優れ、かつ速乾性なので易剥離
層の段差でレベリングして流れたりしないので、その段
差が視認されることがなく、かつ従来のゴム系のインキ
は、溶剤としてトルエンやキシレン等を使用していて、
消防法や有機溶剤中毒予防規則(労働安全衛生法)の遵
守の面から多くのコスト的負荷があることなどから、オ
フセット印刷機でのインライン化としては不適であった
が、本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物で使用するスチ
レンアクリル系樹脂および/またはウレタン系樹脂をバ
インダーとし、水と少量のイソプロピルアルコールに分
散させてエマルジョンとしたスクラッチ用印刷インキ
は、この消防法や有機溶剤中毒予防規則の遵守の面から
もオフセット印刷機でのインライン化を可能にするもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
用いて詳細に説明する。本発明のスクラッチ隠蔽層付印
刷物は、図1(a)の側断面図に示すように、例えば紙
でなる基材(10)上に網点状の非画線部(16a)を
有する易剥離層(14)が形成されていて、それら網点
状の非画線部(16a)とその周囲の易剥離層(14)
を覆うようにスクラッチ隠蔽層(20)が施されている
スクラッチ隠蔽層付印刷物(1)である。
【0016】そこで本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物
(1)では、図1(b)の平面図およびそのB−B面断
面を表す図1(c)に示すように、例えばこのスクラッ
チ隠蔽層付印刷物(1)のスクラッチ隠蔽層(20)を
コイン等でスクラッチオフ(掻き落とすこと)すると、
易剥離層(14)上のスクラッチ隠蔽層(20)が剥離
されて、図1(b)および図1(c)の右半分に示すよ
うに、掻き落とされずに網点状の非画線部(16a)に
付着して残っている網点状のスクラッチ隠蔽層(20
a)が、「O」の字を形成し、この「O」の字が機密情
報データ(12)となるようしたスクラッチ隠蔽層付印
刷物(1)である。
【0017】このように、スクラッチオフで掻き落とさ
れないで残っている網点状のスクラッチ隠蔽層(20
a)そのものが機密情報データ(12)となり、この部
分とスクラッチオフされる部分のスクラッチ隠蔽層(2
0)が一体となっているので、スクラッチオフ前は、強
い光を与えて透かして見ても、機密情報データ(12)
として視認し難いセキュリティ面で信頼性のあるスクラ
ッチ隠蔽層付印刷物(1)とすることができ、裏面への
デザインに自由度を与えることができる。また、機密情
報データ(12)として細線画でなる網点状のスクラッ
チ隠蔽層(20a)とすることによって、例えば図4の
模式図に示すように、大きな面積の非画線部(16)で
は、易剥離層(14)の段差(14a)がスクラッチ隠
蔽層(20)の表面で陰影となって現れ、セキュリティ
面で不具合が生ずるという問題を解決することのできる
スクラッチ隠蔽層付印刷物である。
【0018】上記事例では機密情報データ(12)とな
る易剥離層の非画線部を網点状のスクラッチ隠蔽層(2
0a)としたが、この規則的な線画紋様としては、この
他に例えば、図2に示すように、万線状のスクラッチ隠
蔽層(20b)とすることもでき、さらに格子状、斜め
格子状などが挙げられ、また不規則的な線画紋様として
は、例えば地紋、細紋、あるいは図3に示すように、迷
彩パターン(20c)とすることもでき、さらには画線
でなる絵柄、粗い(60線/インチ以下の)網点でなる
絵柄などが挙げられ、これら線画紋様によってデザイン
的により見栄えのするスクラッチ隠蔽層(20)として
適宜選定することができる。
【0019】上記易剥離層(14)としては、スクラッ
チ隠蔽層(20)がスクラッチオフされ易いインキでな
り、例えばポリウレタンアクリル樹脂、ポリアミド樹
脂、ニトロセルロース樹脂に添加剤としてシリコンやワ
ックス(ポリエチレンワックス等)を5重量%以下添加
したインキをスクリーン印刷法、グラビア印刷法あるい
はアニロックスローラを介して印刷するフレキソ印刷法
等で印刷されて得られる。
【0020】さらに、例えばオフセットインキのビヒク
ル(印刷インキの着色顔料と添加剤を除いた成分)に滑
材(シリコンやポリエチレンワックス等)を5重量%程
度添加した剥離ニスが用いられ、さらに具体的には、例
えば樹脂として20〜30重量%のロジン変性フェノー
ル樹脂、アルキッド樹脂等、植物油として10〜20重
量%の大豆油、亜麻仁油、桐油等、溶剤として25〜3
5重量%の鉱物油、ナフテン、パラフィン等でなるオフ
セット油性枚葉インキのビヒクルに、上記シリコンやポ
リエチレンワックス等を添加し、さらに添加剤として5
〜10重量%のナフテン酸コバルト等でなるドライヤ
ー、酸化抑制剤、裏移り防止剤などで構成されるオフセ
ット油性タイプの剥離ニスが挙げられ、また、例えば光
重合性素材として30〜90重量%のポリオール、ポリ
エステル、ウレタン、エポキシの各アクリル酸エステ
ル、改質用樹脂として10〜40重量%のケトン樹脂、
石油樹脂、アルキッド樹脂等でなる紫外線硬化型オフセ
ット枚葉インキのビヒクルに、上記シリコンやポリエチ
レンワックス等を添加し、さらに添加剤として5〜10
重量%のベンゾフェノン、ベンジル、ジメチルアミンベ
ンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキ
ノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬
化型のオフセット用の剥離ニスが挙げられ、乾燥が速い
等の点からこの紫外線硬化型のニスが好適に使用され、
生産性に優れるオフセット印刷法にて形成することがで
きる。
【0021】また、本発明では、図1(a)に示すよう
に、スクラッチ隠蔽層(20)の形成に、スチレンアク
リル系樹脂および/またはウレタン系樹脂をバインダー
とする印刷インキを用いてスクラッチ隠蔽層付印刷物
(1)とするものである。
【0022】上記のスクラッチ隠蔽層(20)を形成す
るスクラッチ用の印刷インキの組成は、例えば有色で、
ある程度の隠蔽性とスクラッチ性を付与するためのアル
ミニウムペースト(アルミニウム微粉末を脂肪酸等で表
面処理し、沸点の高いミネラルスピリットなどでペース
ト状としたもの)と着色顔料が20〜45重量部、バイ
ンダーとしてのポリウレタン系合成樹脂あるいはスチレ
ン/アクリル系共重合樹脂、またはポリウレタン系合成
樹脂とスチレン/アクリル系共重合樹脂の混合体25〜
50重量部、消泡剤等助剤1〜10重量部を、10〜3
5重量部の水と5重量部未満のイソプロピルアルコール
等低級アルコールに分散させたものが挙げられ、網点状
の非画線部(16a)即ち基材(10)面への密着性
(接着性)と速乾性を備えたスクラッチ用印刷インキと
するものである。
【0023】また、従来のゴム系のスクラッチ用印刷イ
ンキは、溶剤としてトルエンやキシレン等を使用してい
て、消防法や有機溶剤中毒予防規則(労働安全衛生法)
の遵守の面から多くのコスト的負荷があることなどか
ら、オフセット印刷機でのインライン化としては不適で
あったが、本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物で使用す
るスチレンアクリル系樹脂および/またはウレタン系樹
脂をバインダーとし、水と少量のイソプロピルアルコー
ルに分散させてエマルジョンとしたスクラッチ用印刷イ
ンキは、この消防法や有機則の遵守の面からもオフセッ
ト印刷機でのインライン化を可能にする好適なものであ
る。
【0024】また、本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物
(1)を構成する基材(10)としては、例えばインス
タント抽選券やゲームカードなどでは、アート紙、コー
ト紙、あるいは上質紙などの洋紙やコートボール、コー
トマニラ、両面カードなどの板紙、あるいは特殊証券用
紙などが挙げられ、また有価証券としてのスクラッチカ
ードなどでは、白色PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、白色PVC(ポリ塩化ビニル)シートなどが挙げ
られ、適宜用途等に応じて選定されるものである。
【0025】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、基材上に画線部と非画線部
とでなる易剥離層が形成され、その画線部と非画線部と
を覆うようにスクラッチ隠蔽層が形成されてなるスクラ
ッチ隠蔽層付印刷物であって、このスクラッチ隠蔽層を
スクラッチオフすると掻き落とされないでその非画線部
に付着しているスクラッチ隠蔽層そのものが機密情報デ
ータとなるもので、前記易剥離層の非画線部を、規則的
もしくは不規則的線画紋様のパターンとすることによっ
て、この線画紋様のパターンの部分とスクラッチオフさ
れる部分のスクラッチ隠蔽層が一体となっているので、
スクラッチ前は、強い光を与えて透かして見ても、機密
情報データとして視認し難いセキュリティ面で信頼性の
あるもので、従来のように裏面に透かし防止層を施した
り、厚い紙等を必要とせず、裏面へのデザインに自由度
を与え、かつコストが嵩まないスクラッチ隠蔽層付印刷
物とすることができ、また、機密情報データとして線画
紋様のパターンでなるようにして、大きな面積の非画線
部で易剥離層の段差がスクラッチ隠蔽層表面で陰影とな
って現れ、セキュリティ面で不具合が生ずるという問題
を解決する効果のあるスクラッチ隠蔽層付印刷物であ
る。
【0026】また、従来のように全面ベタでデザインに
自由度がないスクラッチ隠蔽層を形成する必要がなく、
よってスクラッチ隠蔽層としてあるいは機密情報データ
としてのデザインに自由度を与え、見栄えのするスクラ
ッチ隠蔽層付印刷物とすることができる。
【0027】さらにまた、スクラッチ隠蔽層を、スチレ
ンアクリル系樹脂および/またはウレタン系樹脂をバイ
ンダーとするスクラッチ用印刷インキで形成することに
よって、従来のように機密情報データを隠蔽するためS
BR等ゴム系の隠蔽性スクラッチインキに比べ、シャー
プ性に優れ、かつ速乾性であることに加え、従来のゴム
系のインキは、溶剤としてトルエンやキシレン等を使用
していて、消防法や有機溶剤中毒予防規則(労働安全衛
生法)の遵守の面から多くのコスト的負荷があることな
どから、オフセット印刷機でのインライン化としては不
適であったが、本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物で使
用するスチレンアクリル系樹脂および/またはウレタン
系樹脂をバインダーとし、水と少量のイソプロピルアル
コールに分散させてエマルジョンとしたスクラッチ用印
刷インキは、この消防法や有機溶剤中毒予防規則の遵守
の面からもオフセット印刷機でのインライン化を可能に
するものである。
【0028】従って本発明は、インスタント抽選券やゲ
ームカード等の如く機密情報データをスクラッチ隠蔽層
で隠蔽してあるスクラッチ隠蔽層付印刷物として、優れ
た実用上の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物の一実施の
形態を説明するもので、(a)は、その側断面図であ
り、(b)は、その右半分がスクラッチオフされた平面
図であり、(c)は、(b)のB−B面断面図である。
【図2】本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物を構成する
非画線部のスクラッチ隠蔽層の一事例を平面で表した説
明図である。
【図3】本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物を構成する
非画線部のスクラッチ隠蔽層の他の一事例を平面で表し
た説明図である。
【図4】本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物に係わる易
剥離層の非画線部の形態の一事例を側断面で表した模式
図である。
【図5】従来のスクラッチ隠蔽層付印刷物の一事例を側
断面で表した説明図である。
【図6】従来のスクラッチ隠蔽層付印刷物の他の一事例
を側断面で表した説明図である。
【符号の説明】
1‥‥スクラッチ隠蔽層付印刷物 10‥‥基材 12‥‥機密情報データ 14‥‥易剥離層 14a‥‥易剥離層の段差 16‥‥易剥離層の非画線部 16a‥‥網点状の易剥離層の非画線部 20‥‥スクラッチ隠蔽層 20a‥‥網点状のスクラッチ隠蔽層 20b‥‥万線状のスクラッチ隠蔽層 20c‥‥迷彩パターン 24‥‥透かし防止層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に画線部と非画線部とでなる易剥離
    層が形成され、該画線部と非画線部とを覆うようにスク
    ラッチ隠蔽層が形成されてなり、スクラッチオフで掻き
    落とされない易剥離層の非画線部に付着しているスクラ
    ッチ隠蔽層が機密情報データとなるスクラッチ隠蔽層付
    印刷物であって、前記易剥離層の非画線部は、規則的も
    しくは不規則的線画紋様のパターンでなることを特徴と
    するスクラッチ隠蔽層付印刷物。
  2. 【請求項2】前記スクラッチ隠蔽層は、スチレンアクリ
    ル系樹脂および/またはウレタン系樹脂をバインダーと
    するスクラッチ用印刷インキでなることを特徴とする請
    求項1記載のスクラッチ隠蔽層付印刷物。
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