JP2003143421A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法

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JP2003143421A
JP2003143421A JP2001337017A JP2001337017A JP2003143421A JP 2003143421 A JP2003143421 A JP 2003143421A JP 2001337017 A JP2001337017 A JP 2001337017A JP 2001337017 A JP2001337017 A JP 2001337017A JP 2003143421 A JP2003143421 A JP 2003143421A
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chromatic aberration
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image processing
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Application number
JP2001337017A
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English (en)
Inventor
Mitsuharu Yoshimoto
光晴 芳本
Kazumi Irie
一視 入江
Satoshi Morimoto
智 森本
Kyosuke Ko
京介 高
Yoshitaka Okabashi
義孝 岡橋
Shoichi Fukutome
正一 福留
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実使用状態における画像データから色収差情
報を求めて、精度のよい色収差の補正を行う。 【解決手段】 白と黒のラインが交互に並んだパターン
を有する基準原稿を用い、この基準原稿のパターンを読
み取って、RGBの各色の画像データを収集する。画像
データから色ごとに走査方向における基準点を決める。
Rを基準として、他の色の基準点とのずれ量を算出し、
このずれ量を色収差の補正量とする。原稿を読み取って
得られた画像データの色収差を補正量に基づいて補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿をCCD等の
光電変換素子によって読み取った画像データに対して画
像処理を行うプリンタ、スキャナー等における画像処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラープリンタあるいはスキャナーにお
ける画像処理装置では、図7に示すような画像読取装置
において、ランプ等の光源100を走査して、原稿から
の反射光を複数のミラー101、光学レンズ102から
なる縮小光学系によって、カラーCCD103上に結像
させ、原稿の画像を複数の色成分に分解して読み取る。
【0003】このとき、図8に示すように、光の屈折率
が波長に基づいて異なることに起因して、本来ならばR
GB各色の光の結像点が一致しなければならないのに、
レンズに対して光が斜めに入射すると結像点がずれてし
まう倍率色収差(以下、色収差と称する)が発生する。
【0004】その結果、例えば黒色の線として読み取ら
なければならないものが、色ずれした線として読み取ら
れてしまい、画像品位が低下してしまう。この色収差を
解消するために、一般的にはレンズ枚数を多くした色消
しレンズ系が用いられている。
【0005】しかし、色消しレンズ系を用いた場合に
は、レンズのコストが高くなるだけでなく、完全に色収
差を解消することができないという問題がある。この問
題を解決するために、特開平11−161773号公報
には、図9に示すような予めレンズ設計上の各色の色収
差情報を画像処理装置に情報として与えて記憶させてお
き、その情報に基づいて読み取った画像データの補正を
行う方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記方法はレンズの設
計時あるいは製造後におけるレンズの測定データを色収
差補正の情報としたものであり、他の複数の光学部品と
の関連付けはされておらず、実際に装置に組込まれた場
合に光学部品による影響については考慮されていない。
したがって、実際に発生する色収差が組み込み前に想定
した色収差と異なる場合が生じ、予め設定された色収差
情報を用いても良好な補正を行うことができない。
【0007】また、要求される読取解像度は400dp
i、600dpi、さらに1200dpiと上がり、益
々高解像度化が望まれ、解像度に応じた高精度の補正技
術が要求されるが、色収差情報量が多くなって、事前の
設定作業が困難となる。
【0008】本発明は、上記に鑑み、実使用状態におけ
る画像データから色収差情報を求めて、精度よく色収差
の補正を行うことができる画像処理装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、光学系を介して読み取った原稿の画像を複数の色
ごとの画像データに分解して画像処理する画像処理手段
と、基準原稿を読み取って各色の画像データから色収差
の補正量を算出する補正量算出手段と、前記補正量に基
づいて原稿の前記画像データの色収差の補正を行う補正
手段とを備えたものである。
【0010】そして、基準原稿を読み取って得られた色
ごとの画像データから色収差の補正量を算出するステッ
プと、前記補正量に基づいて原稿の前記画像データの色
収差の補正を行うステップとを実行することにより、色
収差補正に対する画像処理を行う。
【0011】補正量算出手段は、基準原稿の画像データ
から色ごとに基準点を決め、各色の前記基準点のずれ量
に応じて色ごとに色収差の補正量を算出するものであ
る。基準原稿としては、走査方向に一定間隔に白と黒の
ラインが交互に並んだパターンを有するものであればよ
く、基準点が決めやすい。
【0012】これによって、レンズ等の光学系が画像読
取装置に組込まれ、全ての光学系が設置された後に、実
際に基準原稿を読み取って、発生した色収差を測定する
ことになり、その測定データに基づいて色ごとに色収差
の補正値を算出することができる。したがって、実使用
状態に即した色収差情報が得られるので、確実に色収差
の影響を解消することができ、色収差による画像品位の
低下を減少させることができる。
【0013】補正量算出の具体的な手段としては、基準
原稿の画像データから色ごとに基準点としてラインのエ
ッジを決め、各色の前記エッジのずれ量に応じて色ごと
に色収差の補正量を算出するものとする。そして、基準
原稿を読み取って得られた色ごとの画像データから色ご
とにラインのエッジを決めるステップと、各色の前記エ
ッジのずれ量に応じて色ごとに色収差の補正量を算出す
るステップと、前記補正量に基づいて原稿の前記画像デ
ータの色収差の補正を行うステップとが実行される。
【0014】これによれば、エッジ部分は、白ラインと
黒ラインとの境界であるので、画像データの最大値、最
小値から閾値となる中間値を算出することにより、この
閾値と画像データからエッジを推定でき、基準原稿のパ
ターンのピッチに関係なく画像データから容易に基準点
を決定できる。したがって、簡単な演算によって補正量
を得ることができる。
【0015】他の具体的な手段としては、基準原稿の画
像データから色ごとに基準点としてラインの中間点を決
め、各色の前記中間点のずれ量に応じて色ごとに色収差
の補正量を算出するものとする。そして、基準原稿を読
み取って得られた色ごとの画像データから色ごとにライ
ンの中間点を決めるステップと、各色の前記中間点のず
れ量に応じて色ごとに色収差の補正量を算出するステッ
プと、前記補正量に基づいて原稿の前記画像データの色
収差の補正を行うステップとが実行される。
【0016】この場合も同様に、画像データの最大値、
最小値から閾値となる中間値を算出して、ラインのエッ
ジを決め、隣り合うエッジの中間がラインの中間点とな
る。このように、中間点に基づいて補正値を算出すれ
ば、例えば光源の配光に起因する走査方向の光量むら
や、ガンマ補正の影響を受けることなく、補正量を算出
することができ、色収差補正の精度が向上する。
【0017】なお、補正量の算出に際して、緑色(R)
を基準にして、青色(B)および赤色(R)に対する色
収差の補正量を算出するとよい。中間色である緑色を基
準にすると、青色あるいは赤色を基準とする場合よりも
全体の補正量を抑えることができる。したがって、原画
像データにできるだけ忠実な画像処理を行うことがで
き、画像の再現性を向上できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態の画像処理装
置における画像読取装置を図1に示す。画像読取装置
は、キャビネットの上部に配され、自動原稿搬送部1と
原稿読取部2とを備えている。自動原稿搬送部1は、キ
ャビネット上面の透明ガラスからなる原稿台3上に配置
され、原稿セットトレイ4上にセットされた複数枚の原
稿を1枚ずつ自動的に原稿台3上へ給送する。
【0019】原稿読取部2は、原稿台3の下方に配置さ
れ、原稿台3上に載置された原稿の画像を走査して読み
取るものであり、第1走査ユニット5、第2走査ユニッ
ト6、画像データ入力部7から構成されている。
【0020】第1走査ユニット5は、原稿台3に沿って
図中左から右に一定速度Vで移動しながら、原稿を露光
するものであり、露光ランプユニット8と第1反射ミラ
ー9とから構成されている。露光ランプユニット8は、
原稿面上を露光するための光源である。また、第1反射
ミラー9は、原稿からの反射光を第2走査ユニット6に
導くためのものである。
【0021】第2走査ユニット6は、第1走査ユニット
5に追随して移動するようになっており、第2ミラー1
0と第3ミラー11とから構成されている。第2ミラー
10および第3ミラー11は、第1ミラー9から反射さ
れてくる原稿からの反射光を光電変換素子であるCCD
12に導くためのものである。
【0022】画像データ入力部7は、原稿からの反射光
をデジタルの画像データに変換するものであり、光学レ
ンズ13、CCD12より構成されている。光学レンズ
13は、原稿からの反射光をラインセンサであるCCD
12上に結像させるためのものである。CCD12は、
白黒原稿あるいはカラー原稿の画像からの光を読み取
り、RGBの各色成分に色分解したラインデータを出力
することのできる3ラインのカラーCCDである。
【0023】以上の構成により、原稿読取部2は、自動
原稿搬送部1との関連した動作により、自動原稿搬送部
1により自動搬送される原稿の画像データを所定の露光
位置において読み取るようになっている。すなわち、原
稿からの反射光は、RGBのアナログ信号としてCCD
12に読み込まれるようになっている。
【0024】原稿読取部2によって読み取られた画像デ
ータは、画像処理部24によって画像処理される。図2
に示すように、CCD12によって読み取られたRGB
の各色のアナログ信号はA/D変換部20、シェーディ
ング補正回路21、ライン合わせ部22、γ補正部23
を介し画像処理部24に入力される。
【0025】この画像処理部24は、セレクタ25、画
像メモリ26、CPU27、メモリ28、色収差補正メ
モリ29R,29G,29B、乗算器30R,30G,
30B、領域分離部31から構成される。
【0026】A/D変換部20は、RGBのアナログ信
号をデジタル信号に変換するものであり、シェーディン
グ補正回路21は、A/D変換部20より送られてきた
デジタルのRGB信号に対して、ライン画像レベルを補
正するためのものであり、画像読取装置の照明系、結像
系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施す。
【0027】ライン合わせ部22は、デジタルのRGB
信号に対して、画像ラインデータのずれ(CCD自体の
副走査方向のラインずれ)を補正するラインバッファな
どである。γ補正部23は、画像の明暗を補正して視感
度補正を行うものである。
【0028】領域分離部31は、デジタルのRGB信号
から入力画像中の各画素を文字領域、網点領域、写真領
域の何れかに分離するものであり、ここにおいて色収差
の補正が行われる。領域分離部31では、分離結果に基
づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信
号を出力する。すなわち、領域分離とは、文字、写真、
網点の判別処理を言い、特に黒文字のエッジ判定、色判
定を意味する。ここで、色収差の補正は、領域分離処理
をより正確に行うための処理である。
【0029】セレクタ25は、1つの入力部と複数の出
力部とを持ったスイッチであって、領域分離処理部24
に入力されたデジタルのRGB信号を各色成分毎のデジ
タル信号に分離し、画像データとしてそれぞれ各色成分
の画像メモリ26および各色の乗算器30R,30G,
30Bへ出力するものである。
【0030】画像メモリ26は、色収差の補正量を演算
するために、セレクタ25により各色ごとに分離、出力
されたデジタルのRGB信号を格納するものである。C
PU27は、画像処理装置に備えられている各種ハード
ウェアを制御してデータを受け取り、それを演算処理、
記憶して結果を出力するものである。メモリ28は、C
PU27が色収差補正を実行するためのプログラムおよ
び画像処理用のプログラムを記憶した媒体である。
【0031】色収差補正メモリ29R,29G,29B
は、CPU27により演算、出力された各色の補正量を
格納するものである。各色用の乗算器30R,30G,
30Bは、セレクタ25により各色ごとに分離、出力さ
れたデジタルのRGB信号と、各色収差補正メモリ29
R,29G,29Bに格納された補正量とを組み合わせ
て、色収差の補正値を演算する。
【0032】主走査方向n番目の注目画素に対する色収
差の補正において、G(n)を基準として、R(n)、
B(n)を補正する場合、 R(n)=a1*R(n−1)+a2*R(n)+a3
*R(n+1) G(n)=G(n) B(n)=b1*B(n−1)+b2*B(n)+b3
*B(n+1) a1,a2,a3,b1,b2,b3は、注目画素nの
補正値(CPUでの計算値) となる。
【0033】具体的には、Rの画像データを(n−1)
方向に0.1画素、Bの画像データを(n+1)方向に
0.2画素補正したい場合、 R(n)=0.1*R(n−1)+0.9*R(n)+
0*R(n+1) B(n)=0*B(n−1)+0.8*B(n)+0.
2*B(n+1) となる。
【0034】次に、色収差の補正の手順について説明す
る。色収差の補正値を決定するために、特定のパターン
が形成された基準原稿を用い、このパターンの画像デー
タに基づいて各色の補正値が決定される。最初に、基準
原稿について説明する。基準原稿として、図3に示すよ
うに、主走査方向に一定問隔のピッチで、白と黒のライ
ンが規則正しく並んだチャートを使用する。本実施形態
では、5ラインペア(1mm内に5本の白黒線のペア)
の白黒ラインを主走査有効画像領域プラスα分、例えば
320mm程度設けた基準原稿を使用する。
【0035】ただし、白黒の各ライン幅は、読み取り解
像度(CCD1画素分)より幅広のものが好ましい。読
み取り解像度よりライン幅が狭い場合、すべての画素に
ラインのエッジが含まれ、1画素内に白と黒の画像デー
タが混在することになり、エッジ判定が困難になる。
【0036】まず、基準原稿を原稿読取部1によって読
み取り、CCD12からの出力がA/D変換部20によ
りA/D変換され、生成された各色のデジタル画像デー
タが各色ごとに画像メモリ26に格納される。
【0037】そして、CPU27は、メモリ28に格納
されている色収差補正用のプログラムに従って、画像メ
モリ26に格納されたデジタルのRGB信号から各色に
おける基準点を算出し、各色の基準点のずれ量に基づい
て補正量を求める演算処理を実行する。
【0038】以下に、補正量を求める演算手順を説明す
る。図4は、基準原稿を実際に原稿読取部1によって読
み込んだ各色のデジタル画像データを示したグラフであ
る。なお、縦軸はCCD12の出力値を示し、横軸は主
走査方向のピクセル数を示す。光学レンズ13が理想的
なものであり、色収差が生じないものとすれば、このR
GBの画像データはずれることなく重なる。すなわち、
RGB信号を示した出力値のずれは、色収差を表してい
ることになる。
【0039】まず、CCD12の主走査方向の先頭画素
から所定画素までの画像データ、例えば20画素分の画
像データにおいて、各色のCCD12の出力の最大値、
最小値を求める。そして、最大値、最小値からその中間
値を求め、これを閾値とする。また、露光ランプ等の光
量むらの影響をなくすために、各色ごとにそれぞれ20
画素ごとの閾値を求める。
【0040】各色ごとに閾値を挟んで隣接する2つの画
素データを直線で結び、この直線と閾値との交点を求め
る。この交点が白あるいは黒のラインのエッジを示し、
基準点とする。例えば、青色光において、閾値を挟んで
隣接する2点の画素データがB1,B1′であるとす
る。そして、B1,B1′を直線で結び、閾値との交点
B1″を決める。2点目も同様にB2,B2′を直線で
結び、閾値との交点B2″を決める。このようにして、
20画素分の各色について交点を決める。同一ポイント
(ピクセル数)でのRGB各々の交点位置についてGを
基準として、そのポイントにおけるGの交点とRの交点
とのピクセル数(横軸方向)のずれ量(G−R)および
Bの交点とのずれ量(G−B)を求める。これらの基準
点のずれ量が色収差の補正量となる。なお、交点から次
の交点までの間に含まれる画素に対するずれ量は、直線
補間により算出することができる。上記演算を主走査方
向に先頭画素から最終画素まで繰り返すことにより、主
走査方向全ての画素に対する補正量を作成することがで
きる。このように算出した各色の色収差の補正量は、色
収差補正メモリ29R,29G,29Bに保存される。
【0041】すなわち、A(閾値)=〔MAX(R、
G、B)−MIN(R、G、B)〕/2 とする。各画素での画像データと閾値との差として、 n−A(R、G、B)、(n+1)−A(R,G,
B)、… を順次計算し、この差の符号が+から−あるいは−から
+に変化するとき、白のラインから黒のラインあるいは
黒のラインから白のラインを走査したことになる。そこ
で、符号が変化するとき、直前、直後の画像データ(図
5のBでは、B1とB1′)が決まる。そして、B1、
B1′を結ぶ直線と閾値との交点B1″を求める。ここ
で、B1とB1′は隣合わせの画素なので、その距離は
1画素となる。
【0042】B1″のB1からのX軸方向(主走査方
向)の距離ΔB1は、 ΔB1=|B1−A|/|B1−B1′| となり、同様の計算によって、ΔR1、ΔG1について
も算出する。ここで、G基準としてR、Bの色収差の補
正量は、 R=(ΔG1−ΔR1) B=(ΔG1−ΔB1) となる。具体的には、B1=150、B1′=200、
A=190とすれば、B1画素から交点B1″までのX
軸方向の距離ΔB1は、 ΔB1=|150−190|/|150−200| =0.8(画素) となる。同様の計算によって得られたΔG1が0.7、
ΔR1が0.5とすれば、G1基準としてR1、B1に
対するそれぞれの色収差の補正量は、 R1=0.7−0.5=0.2 B1=0.7−0.8=−0.1 となる。
【0043】以上のような補正量の算出を次の交点に対
しても同様に行う。そして、第1の交点での補正量と第
2の交点での補正量の差分を直線補間し、各画素の補正
量を決定する。すなわち、Rの第1の交点での補正量を
R1、第2の交点での補正量をR2、R1からR2まで
にN個の画素があるとき、第1の交点からn個目の画素
の補正量は、 R1+(R2−R1)*(n/N) となる。具体的には、Rの第1の交点での補正量を0.
2、第2の交点での補正量を0.5、 R1からR2ま
でに3個の画素があるとき、第1の交点から1個目の画
素の補正量は、 0.2+(0.5−0.2)*(1/3)=0.3(画
素) である。
【0044】上記の色収差の補正量を求める演算方法で
は、ラインのエッジを基準点として求め、この基準点の
ずれ量から補正量を算出したが、基準点をラインの中間
点としてもよい。この場合における色収差の補正量の演
算手順を説明する。
【0045】図5に示すように、上記と同様に閾値を挟
んで隣接する2つの画素データを直線で結び、この直線
と閾値との交点を求める。例えば、この交点をBaと
し、同様に隣接する交点Bbを求め、交点Baから交点
Bbまでの距離を算出して、その中間の位置Bcを決め
る。このBcを黒ラインあるいは白ラインの中間点とみ
なす。RGBの各色についてそれぞれ中間点を決め、各
中間点を比較して、RGBのずれ量を算出する。ここ
で、Gを基準として、Gの中間点と他の中間点の位置ず
れ量が、中間点に対応する画素における色収差の補正量
となる。なお、ある中間点から次の中間点までの間に含
まれる画素に対するずれ量は、上記と同様に直線補間に
より算出する。
【0046】この方法により求めた主走査方向のずれ量
を図6に示す。RとBとでは波長の違いにより位相ずれ
は逆方向となり、かつレンズ中心を境に位相ずれは逆転
する。使用するCCDの画素サイズは9.325μmな
ので、B−Gの最大ずれ(4.75μm)は、約0.5
画素のずれとなる。
【0047】上記のように、CPU27は、ラインのエ
ッジあるいはラインの中間点を基準点にして、主走査方
向の各画素に対する色収差の補正量を算出し、これらの
補正量を各色の色収差補正メモリ29R,29G,29
Bへ格納する。そして、セレクタ25より出力されたデ
ジタルのRGB信号と各色収差補正メモリ29R,29
G,29Bに格納された補正量とが、各色用乗算器30
R,30G,30Bに入力され、色収差の補正が行われ
る。補正されたデジタルのRGB信号に基づき、領域分
離処理が行われる。その後、黒生成、色補正、拡大縮小
等の処理を経て、画像データが外部のパソコン、プリン
タ等の端末装置に出力される。
【0048】したがって、上記のような色収差の補正に
よって、黒文字判定を正確に行うことができる。すなわ
ち、従来、黒細線では、色収差の影響で有彩色と判定さ
れていたものが、補正を行うことにより、黒エッジとし
て検出可能となり、解像度の高い黒文字再現性を得るこ
とができる。
【0049】ところで、上記の構成では、600dpi
のCCD光学系で説明している。解像度が高くなるにし
たがってCCDの受光部のサイズが小さくなるため、レ
ンズにより発生する色収差による各色の結像点のずれは
大きくなる。また、レンズ単体で全て補正するには、コ
ストが増大するだけでなく完全な補正ができない。した
がって、解像度が高くなるほど上記のような補正の効果
が顕著に発揮されることになる。
【0050】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることは勿論である。例え
ば、基準原稿に形成されるパターンは、白黒のラインに
限らず、簡単な図形のように容易に基準点を決定できる
パターンであればよい。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、基準原稿を用いて色収差の補正量を算出するこ
とにより、実使用状態に即した画像データから色収差情
報を得ることができる。したがって、光学部品によって
色収差に影響が及んでも、その影響を加味した色収差情
報が得られるので、精度の高い補正量を求めることがで
き、精度よく色収差の補正を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の画像読取装置の構成
【図2】 画像処理装置のブロック図
【図3】 基準原稿のパターンを示す図
【図4】 基準原稿を読み取って得られた各色の画像
データからラインのエッジを決めて、色収差の補正量を
算出する方法を説明するための図
【図5】 基準原稿を読み取って得られた各色の画像
データからラインの中間点を決めて、色収差の補正量を
算出する方法を説明するための図
【図6】 緑色を基準として青色および赤色に対する
色収差の補正量を示す図
【図7】 画像読取装置の概略図
【図8】 色収差の説明図
【図9】 従来のレンズ設計に基づいて設定された色
収差情報を示す図
【符号の説明】
2 原稿読取部 7 画像データ入力部 12 CCD 13 光学レンズ 25 セレクタ 26 画像メモリ 27 CPU 28 メモリ 29R,29G,29B 色収差補正メモリ 30R,30G,30B 乗算器 31 領域分離部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 智 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 高 京介 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 岡橋 義孝 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 福留 正一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5B057 AA11 BA13 BA29 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CD12 DA07 DB02 DB06 DB09 DC16 5C072 AA01 BA04 DA02 EA05 FA07 FB06 QA10 QA17 RA18 UA02 UA06 UA11 XA04 5C077 LL01 MM03 MM27 MP08 PP05 PP32 PP39 PP47 PQ12 PQ22 SS04 5C079 HA16 HB01 JA03 JA13 JA23 LA01 LA06 LA10 LA19 LA24 MA03 NA29 PA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系を介して読み取った原稿の画像を
    複数の色ごとの画像データに分解して画像処理する画像
    処理手段と、基準原稿を読み取って各色の画像データか
    ら色収差の補正量を算出する補正量算出手段と、前記補
    正量に基づいて原稿の前記画像データの色収差の補正を
    行う補正手段とを備えたことを特徴とする画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】 補正量算出手段は、基準原稿の画像デー
    タから色ごとに基準点を決め、各色の前記基準点のずれ
    量に応じて色ごとに色収差の補正量を算出することを特
    徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 基準原稿は、一定間隔に白と黒のライン
    が交互に並んだパターンを有することを特徴とする請求
    項1または2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 基準原稿は、走査方向に一定間隔に白と
    黒のラインが交互に並んだパターンを有し、補正量算出
    手段は、基準原稿の画像データから色ごとにラインのエ
    ッジを決め、各色の前記エッジのずれ量に応じて色ごと
    に色収差の補正量を算出することを特徴とする請求項1
    記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 基準原稿は、走査方向に一定間隔に白と
    黒のラインが交互に並んだパターンを有し、補正量算出
    手段は、基準原稿の画像データから色ごとにラインの中
    間点を決め、各色の前記中間点のずれ量に応じて色ごと
    に色収差の補正量を算出することを特徴とする請求項1
    記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 補正量算出手段は、緑色を基準にして、
    青色および赤色に対する色収差の補正量を算出すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理
    装置。
  7. 【請求項7】 光学系を介して読み取った原稿の画像を
    複数の色ごとの画像データに分解して画像処理する画像
    処理方法であって、基準原稿を読み取って得られた色ご
    との画像データから色収差の補正量を算出するステップ
    と、前記補正量に基づいて原稿の前記画像データの色収
    差の補正を行うステップとを有することを特徴とする画
    像処理方法。
  8. 【請求項8】 光学系を介して読み取った原稿の画像を
    複数の色ごとの画像データに分解して画像処理する画像
    処理方法であって、走査方向に一定間隔に白と黒のライ
    ンが交互に並んだパターンが形成された基準原稿を用
    い、該基準原稿を読み取って得られた色ごとの画像デー
    タから色ごとにラインのエッジを決めるステップと、各
    色の前記エッジのずれ量に応じて色ごとに色収差の補正
    量を算出するステップと、前記補正量に基づいて原稿の
    前記画像データの色収差の補正を行うステップとを有す
    ることを特徴とする画像処理方法。
  9. 【請求項9】 光学系を介して読み取った原稿の画像を
    複数の色ごとの画像データに分解して画像処理する画像
    処理方法であって、走査方向に一定間隔に白と黒のライ
    ンが交互に並んだパターンが形成された基準原稿を用
    い、該基準原稿を読み取って得られた色ごとの画像デー
    タから色ごとにラインの中間点を決めるステップと、各
    色の前記中間点のずれ量に応じて色ごとに色収差の補正
    量を算出するステップと、前記補正量に基づいて原稿の
    前記画像データの色収差の補正を行うステップとを有す
    ることを特徴とする画像処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項7、8または9記載の画像処理
    方法を画像処理装置において実行させるためのプログラ
    ム。
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