JP3906524B2 - 画像読み取り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はイメージスキャナ、デジタル複写機等、原稿の画像情報を読み取る画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、画像読み取り装置は、イメージスキャナ、複写機等のデジタル画像の入力機器として用いられており、近年ではインターネットの普及により、高品位のデジタル画像の必要性ともあいまって、装置のカラー化、高画質化に対する要求が高まりつつある。
【0003】
以下に、従来の画像読み取り装置の構成の一例と、その作用について図16を参照しながら説明する。図16は従来の画像読み取り装置の正面断面図である。
【0004】
画像読み取り装置1は、光源ユニット4、反射ミラー群5、結像レンズ6およびラインイメージセンサ7により縮小光学系として構成される光学キャリッジ8と、光学キャリッジ8を駆動するための駆動モータ9と、駆動プーリ10と、従動プーリ11と、駆動ベルト12と、ガイドシャフト13と、原稿ガラス3とから構成される。
【0005】
次に上記のように構成された画像読み取り装置1の画像読み取り動作について説明する。まずユーザーが原稿2を原稿ガラス3上にセットし、外部ホスト(図示せず)より原稿読み取りの命令が出されると、光源ユニット4は原稿2を照明し、その原稿2の画像情報の反射光が光学キャリッジ8の側壁に固定されている反射ミラー群5により折り返されて結像レンズ6に入射する。この反射光は結像レンズ6により所定の倍率に変倍された後、光情報を電気信号へ変換するラインイメージセンサ7へ結像する。またこれと同時に、駆動モータ9により回転力を得た駆動プーリ10は、従動プーリ11により適正な張力を与えられた駆動ベルト12へ駆動力を伝達しる。そして、この駆動ベルト12に固定されている光学キャリッジ8は、画像読み取り装置本体1の側壁に固定されているガイドシャフト13に案内され、図16に示す走査範囲を矢印Aに示される原稿2の副走査方向へと走査する。この動作により、原稿2上の画像情報は、線順次にラインイメージセンサ7へ蓄積され、原稿2の画像情報の全てを取り込むことが可能となる。また光学キャリッジ8は指定された走査範囲の走査を終えると、矢印Bの方向へ動作を反転して読み取り開始位置まで戻り、次原稿読み取りのために待機する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ラインイメージセンサ7は、図17に示すように、赤色光用センサ(以下Rセンサと省略)、緑色光用センサ(以下Gセンサと省略)、青色光用センサ(以下Bセンサと省略)が等間隔に並列に並んでおり、その間隔は通常600ドット/インチ(以下DPIと略称)で4から8ライン程度である。
【0007】
このため、図16に示す走査範囲を矢印Aに示される原稿2の副走査方向へと走査すると、CCDの受光面に平行な読み込み画像が流れてゆくが、各センサの順が、Rセンサ、Gセンサ、Bセンサであり、各センサの間隔が600DPIで、4ラインであったとすると、各センサ間に間隔があるため、同一位置の画像データはまずRセンサに入力され、次に光学キャリッジ8が矢印A方向に4ライン進んだ時点でGセンサに入力され、その後さらに光学キャリッジ8が矢印A方向に4ライン進んだ時点でBセンサに入力される。このように、同一位置の画像データを読み込むにあたり、Rセンサ、Gセンサ、Bセンサの入力には時間に差がある。
【0008】
同一位置の画像データがRGB各センサに入力される理想的な状態では、RGB各センサのエッジ部の輝度レベルと走査方向の関係は図18に示すような関係になる。ところが、実際は光学キャリッジ8の振動等により各センサへの入力に時間差が生じるため、ラインイメージセンサ7のRセンサ、Gセンサ、Bセンサに同一位置の画像が同時に結像されず、読み取り画像に図19に示すようなコンマ数画素程度のレジストずれと呼ばれるずれが生じ、Rセンサ、Gセンサ、Bセンサの出力に輝度差が発生する。
【0009】
このレジストずれにより発生した、Rセンサ、Gセンサ、Bセンサの出力の輝度差により、黒文字や黒線のエッジ付近に、赤色、青色、もしくは緑色のにじみが発生し、スキャナの読み取り画像の品質を著しく低下させるという問題点を有していた。
【0010】
本発明は、レジストずれを補正することにより、高品位の画像読み取りが可能な画像読み取り装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像読み取り装置は、原稿を走査し、原稿からの光を複数の色センサによって色分解して各色ごとの画像データを得る画像読み取り装置であって、複数の色センサから出力された各色ごとの画像データに所定の大きさのウインドウを設定して移動させるウインドウ設定手段と、各ウインドウ内の中心画素を処理の対象画素とし、対象画素が原稿のエッジ部の画素か否かを判別するエッジ判別手段と、各ウインドウの対象画素が原稿のエッジ部の画素と判別された場合、基準色として定めた色のウインドウの中心画素輝度値g m と隣接画素輝度値g m-1 、他の色のウインドウの中心画素輝度値r m と他の色のウインドウの中心画素の両端の一方の隣接画素輝度値r m-1 と残る一方の隣接画素輝度値r m+1 を用いてずれ量δ=(r m −g m )/(g m −g m-1 )を算出し、−0.5<δ≦0のとき他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m+1 で補正し、0<δ≦0.5のとき他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m-1 で補正する補正手段とを備えたものである。
【0012】
本発明に係る画像読み取り装置において、複数の色センサから出力される各色ごとの画像データ間には、いわゆるレジストずれが生じている。そこで、エッジ判別手段が各色ごとの画像データからエッジ部の画素を判別する。そして、補正手段がいわゆるレジストずれに相当する各色ごとのウインドウの対象画素間のずれ量を算出し、このずれ量に応じてエッジ部の対象画素の値を補正する。これにより、原稿のエッジ部における各色ごとの輝度差が修正され、黒文字や黒線のエッジ付近に赤色、青色もしくは緑色の滲みが発生することが防止され、画像の読み取り品質の低下を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
請求項1の発明に係る画像読み取り装置は、原稿を走査し、原稿からの光を複数の色センサによって色分解して各色ごとの画像データを得る画像読み取り装置であって、複数の色センサから出力された各色ごとの画像データに所定の大きさのウインドウを設定して移動させるウインドウ設定手段と、各ウインドウ内の中心画素を処理の対象画素とし、対象画素が原稿のエッジ部の画素か否かを判別するエッジ判別手段と、各ウインドウの対象画素が原稿のエッジ部の画素と判別された場合、基準色として定めた色のウインドウの中心画素輝度値g m と隣接画素輝度値g m-1 、他の色のウインドウの中心画素輝度値r m と他の色のウインドウの中心画素の両端の一方の隣接画素輝度値r m-1 と残る一方の隣接画素輝度値r m+1 を用いてずれ量δ=(r m −g m )/(g m −g m-1 )を算出し、−0.5<δ≦0のとき他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m+1 で補正し、0<δ≦0.5のとき他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m-1 で補正する補正手段とを備えたものである。
【0014】
これにより、原稿画像のエッジ部における各色の画素データ間の輝度差が補正され、それによって黒文字や黒線のエッジ付近に赤色、青色もしくは緑色の滲みの発生が防止される。
【0015】
請求項2の発明に係る画像読み取り装置は、請求項1の発明に係る画像読み取り装置の構成において、ウインドウ設定手段が設定するウインドウが3画素×3画素のマトリックスである。
【0016】
これにより、ウインドウ内の中心画素を対象画素としたエッジ判定処理およびエッジ部の画素の補正処理を行うことができる。
【0017】
請求項3の発明に係る画像読み取り装置は、請求項1または請求項2の発明に係る画像読み取り装置の構成において、エッジ判別手段が、各ウインドウ内の対象画素と隣接画素とによって対象画素のエッジ量を算出するエッジ量算出手段と、エッジ量算出手段によって算出されたエッジ量に基づいて対象画素に対する主走査方向および副走査方向のエッジの有無を判定するエッジ判定手段とを備えたものである。
【0018】
これにより、原稿の主走査方向のみならず副走査方向についてもエッジ部分の検出が可能となり、このエッジ部分におけるレジストずれの補正を行うことが可能となる。
【0019】
請求項4の発明に係る画像読み取り装置は、請求項3の発明に係る画像読み取り装置の構成において、補正手段が、基準色として定めた色のウインドウの対象画素と、他の色のウインドウの対象画素との間のずれ量を算出する候補値選択手段と、候補値選択手段からのずれ量に基づいて他の色のウインドウの対象画素の主走査方向および副走査方向への複数の補正値を算出する補正値演算手段と、補正値演算手段から出力された複数の補正値の中から、候補値選択手段から出力されたずれ量およびエッジ判定手段から出力されたエッジ方向に対応した補正値を選択する補正値選択手段とを備えたものである。
【0020】
これにより、エッジ部の対象画素に対して検出されたエッジ方向に対応した対象画素の補正処理を行うことが可能となる。
【0021】
請求項5の発明に係る画像読み取り装置は、請求項4の発明に係る画像読み取り装置の構成において、補正値選択手段が、エッジ判定手段が対象画素の主走査方向および副走査方向の双方にエッジありと判定した場合に、対象画素の副走査方向に対応した補正値を選択するものである。
【0022】
通常、レジストずれは主走査方向に比べて副走査方向に大きく発生する。このため、副走査方向の補正を優先することにより、レジストずれに対する補正の効果を高めることができる。
【0023】
請求項6の発明に係る画像読み取り装置は、請求項1〜請求項5のいずれかの発明に係る画像読み取り装置の構成において、色センサは3つ設けられ、補正手段は3つの色センサの中心に配置された色センサの色を基準色に設定するものである。
【0024】
通常、レジストずれは色センサの中心色に対して他の1つの色が走査方向に対して遅れる方向にずれ、他の1つの色が進む方向にずれる場合が多い。このため、色センサの中心色を基準色として補正を行うことにより、補正の精度を高くすることができる。
【0025】
請求項7の発明に係る画像読み取り装置は、請求項6の発明に係る画像読み取り装置の構成において、3つの色センサは、赤色センサ、緑色センサ、青色センサの順に配列されており、基準色は緑色センサの色であるものである。
【0026】
人間の目は緑色付近の感度が最も高い。このため、基準色として緑色を設定した場合には、出力画像の見かけ上の効果を大きくすることができる。
【0027】
請求項8の発明に係る画像読み取り装置は、原稿を走査し、原稿からの光を複数の色センサによって色分解して各色ごとの画像データを得る画像読み取り装置であって、複数の色センサから出力された各色ごとの画像データに所定の大きさのウインドウを設定して移動させるウインドウ設定手段と、各ウインドウ内の中心画素を処理の対象画素とし、各ウインドウ内の対象画素と隣接画素とによって対象画素のエッジ量を算出する複数のエッジ量算出手段と、複数のエッジ量算出手段によって算出されたエッジ量に基づいて対象画素に対する主走査方向および副走査方向のエッジの有無を判定するエッジ判定手段と、各ウインドウの対象画素が原稿のエッジ部の画素として判別された場合、基準色として定めた色のウインドウの中心画素輝度値g m と隣接画素輝度値g m-1 、他の色のウインドウの中心画素輝度値r m と他の色のウインドウの中心画素の両端の一方の隣接画素輝度値r m-1 と残る一方の隣接画素輝度値r m+1 を用いてずれ量δ=(r m −g m )/(g m −g m-1 )を算出し、−0.5<δ≦0のとき他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m+1 で補正し、0<δ≦0.5のとき他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m-1 で補正する補正手段とを備えたものである。
【0028】
この場合、複数のエッジ量算出手段を用いてエッジの検出を行うことにより、エッジの判定精度が高くなり、レジストずれの補正もれや誤補正を防止することができる。
【0029】
請求項9の発明に係る画像読み取り装置は、請求項8の発明に係る画像読み取り装置の構成において、複数のエッジ量算出手段は請求項1および請求項2のエッジ量算出手段からなり、エッジ判定手段は、請求項1のエッジ量算出手段からのエッジ量と請求項2のエッジ量算出手段からのエッジ量の双方がエッジであることを示す場合に対象画素をエッジ部の画素と判定するものである。
【0030】
この場合には、エッジの検出精度が高くなり、誤判定によるレジストずれの誤補正を防止することができる。
【0031】
請求項10の発明に係る画像読み取り装置は、請求項8の発明に係る画像読み取り装置の構成において、複数のエッジ量算出手段は請求項1および請求項2のエッジ量算出手段からなり、エッジ判定手段は、請求項1のエッジ量算出手段からのエッジ量と請求項2のエッジ量算出手段からのエッジ量の少なくとも一方がエッジであることを示す場合に対象画素をエッジ部の画素と判定するものである。
【0032】
この場合には、エッジの検出もれが低減でき、それによってレジストずれの補正もれを防止することができる。
【0033】
請求項11の発明に係る画像読み取り装置は、請求項8の発明に係る画像読み取り装置の構成において、複数のエッジ量算出手段は3以上の奇数個のエッジ量算出手段からなり、エッジ判定手段は、過半数のエッジ量算出手段からのエッジ量がエッジであることを示す場合に対象画素をエッジ部の画素と判定するものである。
【0034】
この場合には、エッジ判定結果を過半数で決定することにより、エッジの検出もれや誤判定が低減でき、それによってレジストずれの補正もれや誤補正を防止することができる。
【0037】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の画像読み取り装置のレジストずれの補正を行う回路のブロック図である。
【0038】
図1において、ウインドウ設定手段14は、カラーイメージセンサからのR、G、B各出力データrm、gm、bmの画像が書き込まれるデータ領域の一部を各色ごとに独立にウインドウとして設定し、その設定位置を前記領域内で移動させる。このために、ウインドウ設定手段14はR、G、B各出力データが格納されるSRAM15と、R、G、B用の3×3のマトリックス3組で構成されるレジスト補正ウインドウ16と、SRAM15およびレジスト補正ウインドウ16を制御するウインドウRAMコントロール手段17とにより構成されており、ウインドウRAMコントロール手段17には、主走査方向の同期信号NHSZ、副走査方向の同期信号NVSZ、画素同期信号VCLKが入力される。
【0039】
エッジ量算出手段18はウインドウ設定手段14とバスで接続されており、ウインドウ設定手段14で設定された3×3のマトリックスの中心画素を対象画素とし、レジスト補正ウインドウ16内の対象画素と対象画素の隣接画素とから対象画素のエッジ量を算出する。
【0040】
エッジ判定手段19はエッジ算出手段とバスで接続されており、エッジ量算出手段18により算出されたエッジ量から、対象画素がエッジか否かを判定する。エッジ判定手段19にはエッジ判定閾値Edg_thが入力されると共に、主走査方向エッジ判定結果信号Med_flag、副走査方向エッジ判定結果信号Sed_flagを出力する。
【0041】
候補値選択手段20はウインドウ設定手段14とバスで接続されており、R、G、B各出力データのいずれかの1色を基準色とし、基準色に対する他2色のずれ量の判定を行い、補正値の演算式を選択する選択信号を生成して出力する。本実施の形態ではGを基準色とする。
【0042】
補正値演算手段21はウィンドウ設定手段14とバス接続されており、候補値選択手段20から出力される信号とレジスト補正ウインドウ16内の対象画素に隣接する画素のデータとから複数の補正候補値rm1、rm2、bm1、bm2を算出して出力する。
【0043】
補正値選択手段22は補正値演算手段21で演算された複数の補正候補値から最適な補正値CCDA_R、CCDA_G、CCDA_Bを選択する。
【0044】
図2は本発明の実施の形態1におけるレジスト補正ウインドウの座標を示す図、図3は同エッジ量算出手段の構成を示す図、図4は同上方向、下方向、左方向、右方向のエッジ量算出オペレータを示す図、図5は同エッジ判定手段の構成を示す図、図6は同画像の座標を示す図、図7は同候補値選択手段の構成を示す図、図8は同補正値選択手段の構成を示す図である。
【0045】
次に上記のように構成された画像読み取り装置について、以下その動作を図を用いて説明する。ラインイメージセンサ7からの出力は、主走査方向の同期信号NHSZ、副走査方向の同期信号NVSZ、画素同期信号VCLKに同期して、ウインドウ設定手段14に送られ、それぞれ、図2に示すレジスト補正ウインドウ16のR00、R10、R20、G00、G10、G20、B00、B10、B20に格納される。また、SRM15には副走査方向の1ライン前および2ライン前の画像データが格納されている。そして、現時点のラインイメージセンサ7からのデータの読み込みと同時に、SRAM15に保持されている1ライン、2ライン前の画像データを読み込み、ウインドウを構成する。この時、R00、R10、R20、G00、G10、G20、B00、B10、B20のデータは、次のラインを対象画素としたウインドウ形成に必要になるので、SRAM15への書き込みも行う。
【0046】
このようにして構成されたレジスト補正ウインドウ16に対し、エッジ量算出手段18は図3に示す構成になっており、図4に示す上方向、下方向、左方向、右方向のエッジ量算出オペレータを、レジスト補正ウインドウ14に対し作用させ、各プレーン、各方向のエッジ量を求める。
【0047】
図3のエッジ検出オペレーターの実際の演算は、同一位置のオペレータの値と、レジスト補正ウインドウ16の値の積を取り、それらの和を取る演算を行う。具体的にRのレジスト補正ウインドウ16(R)を例に説明する。
【0048】
上方向のエッジ量をUrobR、下方向のエッジ量をDrobR、左方向のエッジ量をLrobR、右方向のエッジ量をRrobRとすると、エッジ量算出手段18は、各方向のエッジ量を求めるために以下の演算を行う。
【0049】
UrobR = R00 + 2R01 + R02 - (R20 + 2R21 + R22)…………(1)
DrobR = -( R00 + 2R01 + R02) + R20 + 2R21 + R22)…………(2)
LrobR = R00 + 2R10 + R20 - (R02 + 2R12 + R22)…………(3)
RrobR = -(R00 + 2R10 + R20) + R02 + 2R12 + R22)…………(4)
同様にGのレジスト補正ウインドウ16(G)の値からUrobG、DrobG、LrobG、RrobGを、Bのレジスト補正ウインドウ16(B)の値からUrobB、DrobB、LrobB、RrobBを求める演算を行う。
【0050】
次に、エッジ判定手段19は図5に示すように構成され、UrobR、DrobR、LrobR、RrobR、UrobG、DrobG、LrobG、RrobG、UrobB、DrobB、LrobB、RrobBと、エッジ判定の閾値Edg_thを入力信号として、主走査方向エッジ判定結果信号Med_flag、副走査方向エッジ判定結果信号Sed_flagを出力する。
【0051】
エッジ判定手段19の判定の方式は、対象画素のR、G、Bそれぞれの同一方向のエッジ量が全てエッジ判定閾値Edg_thを超えていた場合にエッジと判定する。すなわち、主走査方向エッジ判定結果信号Med_flagがアサート(エッジと判定されたことを示すフラグデータを生成)されるのは、Edg_th≦RrobRかつEdg_th≦RrobGかつEdg_th≦RrobBの場合、もしくはEdg_th≦L rob RかつEdg_th≦L rob GかつEdg_th≦L rob Bの場合であり、副走査方向エッジ判定結果信号Sed_flagがアサートされるのは、Edg_th≦UrobRかつEdg_th≦Urob GかつEdg_th≦U rob Bの場合、もしくはEdg_th≦Drob RかつEdg_th≦DrobGかつEdg_th≦DrobBの場合となる。
【0052】
エッジが検出されると、エッジ位置の画素の値の補正処理に移る。まず、補正値演算手段21では、補正処理の基準となる色(本実施の形態ではG)の対象画素およびその前後の画素の輝度値を通る一次方程式の傾きを求める。ここで、基準色としては、所定方向にずれて配置されたイメージセンサの受光部の中心の色を選択することにより、他の色を基準とした場合よりも補正の精度を高くすることができる。また、人間の目は緑色付近の感度が最も高い。このため、ここでは緑色(G)を基準色とする。
【0053】
次に基準色の基準位置に対して、その他の色の画素位置のずれ量を求める。その後、補正値の演算を行い、その他の色R、Bについて、複数の補正候補値rm1、rm2、bm1、bm2を求める。
【0054】
図6において、座標(Xm,Ym)のR、G、Bのそれぞれの値をrm,gm,bm、(Xm,Ym-1)のR、G、Bのそれぞれの値をrm-1,gm-1,bm-1、(Xm,Ym+1)のR、G、Bのそれぞれの値をrm+1,gm+1,bm+1、Gに対するRのずれ量をδrm1、δrm2、Bのずれ量をδbm1、δbm2とすると、
(Xm,Ym-1),(Xm,Ym)の2点を通る直線の方程式は、
Y = A1X + B …………… (5)
(Xm,Ym),(Xm,Ym+1)の2点を通る直線の方程式は、
Y = A2X + B …………… (6)
で表される。
【0055】
ここでのXは画素位置を、Yは画素の輝度値を示している。本実施の形態では基準色をGとして補正を行うことから、X,YにGの画素位置、輝度値を(5)(6)式に代入して、
A1 = gm - gm-1…………… (7)
A2 = gm+1 - gm…………… (8)
B = gm …………… (9)
を求める。
【0056】
次に、(5)(6)の式にR,Bの(Xm,Ym)画素位置での輝度値rm,bmを代入することによってRおよびBの画素データと、Gの画素データとのずれ量δrm1、δrm2、δbm1、δbm2を求める。
【0057】
ここで、GとR、Bの画素位置と輝度値を示す一次方程式の傾きは黒色のエッジの場合、同じになると仮定できる。
【0058】
初めにRED画素位置のずれ量δrm1を(5)式から求める、
rm = A1X + B = (gm - gm-1)δrm1 + gmより、
δrm1 = (rm - gm) / (gm - gm-1) ……………………………………(10)
次に、ずれ量δrm2を(6)式から求める、
rm = A2X + B = (gm - gm+1)δrm2 + gmより、
δrm2 = (rm - gm) / (gm - gm+1) ……………………………………(11)
同様にBののずれ量δbm1,δbm2を(9)(10)式から求めると、
bm = A1X + B = (gm - gm-1)δbm1 + gmより、
δbm1 = (bm - gm) / (gm - gm-1) ……………………………………(12)
bm = A2X + B = (gm - gm+1)δbm2 + gmより、
δbm2 = (bm - gm) / (gm - gm+1) ……………………………………(13)
となる。
【0059】
ここで、通常、レジストのずれ量は0.2から0.4画素、最大でも0.5画素程度なので、0.5画素以上ずれのあるものに対しては補正を行わない。つまり、|δ|≦ 0.5の時のみ補正を行うものとする。
【0060】
次に、補正値の算出として、(10)から(13)式で求めたずれ量δを用いて補正値の候補を比例計算で求める。それぞれのδに対応した補正値をrm1、rm2、bm1、bm2で表すとすると、
まず、δ≧0のとき、補正対象色が基準色に対して進んでいることから、前の画素(Xm,Ym-1)との間で輝度値の補正を行う。
【0061】
また、δ<0のとき、補正対象色が基準色に対して遅れていることから、後の画素(Xm,Ym+1)との間で輝度値の補正を行う。
【0062】
Rについての補正値は(10)式を用いてδrm1より補正値rm1を求めると
|δrm1|≧ 0.5の時は、
rm1 = rm…………………………………… (14)となる。
【0063】
-0.5 < δrm1 ≦ 0の時は、
rm1 = (1 - δrm1)rm +δrm1 rm+1……… (15)となる。
【0064】
0 <δrm1 ≦ 0.5の時は、
rm1 = (1 - δrm1)rm +δrm1 rm-1……… (16)となる。
【0065】
同様に、(11)式を用いてδrm2より補正値rm2を求めると、
|δrm2|≧ 0.5の時は、
rm2 = rm…………………………………… (17)となる。
【0066】
-0.5 < δrm2 ≦ 0の時は、
rm2 = δrm2rm + (1 - δrm2)rm+1……… (18)となる。
【0067】
0 <δrm2 ≦ 0.5の時は、
rm2 = (1 - δrm2)rm +δrm2 rm-1……… (19)となる。
【0068】
同様にBについても、
|δbm1|≧ 0.5の時は、
bm1 = bm…………………………………… (20)となる。
【0069】
-0.5 < δbm1 ≦ 0の時は、
bm1 = (1 - δgm1)bm +δgm1 bm+1……… (21)となる。
【0070】
0 < δbm1 ≦ 0.5の時は、
bm1 = (1 - δgm1)bm +δgm1 bm-1……… (22)となる。
【0071】
|δbm2|≧ 0.5の時は、
bm2 = bm…………………………………… (23)となる。
【0072】
-0.5 < δbm2 ≦ 0の時は、
bm2 = δgm2bm + (1 - δgm2)bm+1……… (24)となる。
【0073】
0 < δbm2 ≦ 0.5の時は、
bm2 = (1 - δbm1)bm +δbm1 bm-1……… (25)となる。
【0074】
以上、主走査方向(左右方向)のずれの補正候補値の演算方式について述べたが、(Xm-1,Ym)のR、G、Bのそれぞれの値をrm-1,gm-1,bm-1、(Xm+1,Ym)のR、G、Bのそれぞれの値をrm+1,gm+1,bm+1とすることで、副走査方向(上下方向)の補正候補値についても上記と同様の演算が行える。
【0075】
補正値演算手段21により、基準色以外の色(R,B)に対する対象画素のGに対するずれ量および補正候補値が求まると、求められたずれ量に応じて候補値選択手段20および補正位置選択手段22が補正値を選択する。
【0076】
ここで、候補値選択手段20は、図7に示すような構成になっており、rm1については(14)から(16)式、rm2いては(17)から(19)式、bm1については(20)から(22)式、bm2については(23)から(25)式のいずれの計算式を用いれば良いかの信号DLR11、DLR12、DLR13、DLR21、DLR22、DLR23、DLB11、DLB12、DLB13、DLB21、DLB22、DLB23を出力する。ここでは、rm1についての選択信号が、DLR11、DLR12、DLR13、rm2についてDLR21、DLR22、DLR23、bm1について、DLB11、DLB12、DLB13、bm2について、DLB21、DLB22、DLB23が対応している。
【0077】
|δrm1|≧ 0.5の時、すなわちrm ≦ gm-1またはrm ≧ 2gm - gm-1の時は、DLR11がアサートされ、(14)式が選択される。また、-0.5 < δrm1 ≦ 0の時、すなわち(gm + gm-1) / 2 < rm < gmの時は、DLR12がアサートされ、(15)式が選択される。さらに、0 < δrm1 ≦ 0.5の時、すなわちgm < rm < (3gm - gm+1) / 2の時は、DLR13がアサートされ(16)式が選択さる。これらの処理をδrm1、δrm2、δbm1、δbm2すべてについて行い、それぞれの補正値の演算式を選択する信号を発生させる。
【0078】
最後に、補正値選択手段22は、図8に示すような構成になっており、エッジ判定手段19により、エッジと判定された画素について、つまりSed_flag、またはMed_flagがアサートされている画素について、補正値演算手段20から出力されたrm1、rm2、bm1、bm2と、ラインイメージセンサ7からの出力rm、bmとから画像に最適な補正値を選択を行い、補正データとしてCCDA_R、CCDA_G、CCDA_Bを出力する。
【0079】
補正対象部は、画像のエッジ領域であることから、理論的にはR、G、Bの輝度値が等しく、
rm=gm=bm……… (26) となる。
【0080】
従って、補正値演算手段21で求めた補正値と基準色Gのの輝度値gmとの差が最も小さくなるものを補正値として選定する。よって、
CCDA_R = min (|gm - rm|,|gm - rm1|,|gm - rm2|)… (27)
CCDA_G = gm…………………………………………………… (28)
CCDA_B = min (|gm - bm|,|gm - bm1|,|gm - bm2|)… (29)
(但し、min(a,b,c)はa,b,cのうち最小のものを表す。)
となる処理を行い、CCDA_R、CCDA_G、CCDA_Bを補正値として出力する。
【0081】
また、ここで、Sed_flag、またはMed_flagが共にアサートされている場合、通常レジストずれは副走査方向(上下方向)のずれが、主走査方向(左右方向)のずれに比較して大きいので、副走査方向(上下方向)のずれを優先して行う。
【0082】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2について説明する。図9は、本発明の実施の形態2における画像読み取り装置のレジストずれの補正を行う回路のブロック図であり、図1に示す本発明の実施の形態1の画像読み取り装置と同一の構成要素については、同一の符号を付与し、その説明は省略する。
【0083】
上記画像読み取り装置において、図1の実施の形態1と異なる点は、エッジ量算出手段18およびエッジ判定手段19が、複数個のエッジ量算出手段23と、複数個のエッジ量算出手段23によりそれぞれにより算出されたエッジ量から対象画素がエッジか否かを判定する第1のエッジ判定手段24と、第1のエッジ判定手段の判定結果をもとに、対象画素がエッジか否かを最終的に判定する第2のエッジ判定手段25に置き換わった点である。本実施の形態では複数個のエッジ量算出手段23、および第1のエッジ判定手段24はそれぞれ3種類の場合について述べる。
【0084】
図10は本発明の実施の形態2における複数個のエッジ量算出手段の構成を示す図、図11は同異なる2種類の上方向、下方向、左方向、右方向のエッジ量算出オペレータを示す図、図12は同第1のエッジ判定手段の構成を示す図、図13は同第2のエッジ判定手段の構成を示す図である。
【0085】
複数個のエッジ量算出手段23は、図10に示すような構成になっており、例えば実施の形態1の図4のオペレータに加えて図11に示すような2種類のオペレータの合計3種類のオペレータを保持しており、それぞれのオペレータが実施の形態1で説明した(1)式から(4)式に対応した演算を行う。
【0086】
複数個のエッジ量算出手段23は、3種類のオペレータ1からオペレータ3をそれぞれ作用させることによって求められたRGBの上下左右方向のエッジ量UrobR1〜3、DrobR1〜3、LrobR1〜3、RrobR1〜3、UrobG1〜3、DrobG1〜3、LrobG1〜3、RrobG1〜3、UrobB1〜3、DrobB1〜3、LrobB1〜3、RrobB1〜3を出力する。
【0087】
第1のエッジ判定手段24は図12に示すような構成になっており、UrobR1〜3、DrobR1〜3、LrobR1〜3、RrobR1〜3、UrobG1〜3、DrobG1〜3、LrobG1〜3、RrobG1〜3、UrobB1〜3、DrobB1〜3、LrobB1〜3、RrobB1〜3、および、それぞれのオペレータのエッジ判定の閾値Edg_th1〜3を入力信号として、実施の形態1と同様の処理を行い、各オペレータでのエッジ判定結果として、主走査方向エッジ判定結果信号、Med_flag1〜3、副走査方向エッジ判定結果信号Sed_flag1〜3を出力する。
【0088】
第2のエッジ判定手段25は図12に示すような構成になっており、Med_flag1〜3、Sed_flag1〜3を入力信号として、最終的なエッジの判定結果信号Med_flag、及びSed_flagを出力する。
【0089】
第2のエッジ判定手段25は、Med_flag1〜3が全てアサートされている場合のみ主走査方向のエッジと判定し、にMed_flagをアサートする。同様に、Sed_flag1〜3が全てアサートされている場合のみ副走査方向のエッジと判定し、にSed_flagをアサートする。
【0090】
その後の補正値選択手段22での処理は実施の形態1と同様である。
また、本実施の形態では、Med_flag1〜3、Sed_flag1〜3が全てアサートされている場合のみにMed_flag、Sed_flagをアサートする構成としたが、Med_flag1〜3、Sed_flag1〜3のいずれかがアサートされている場合にMed_flag、Sed_flagをアサートする構成としても別の効果が得られる。
【0091】
更に、Med_flag1〜3、Sed_flag1〜3のそれぞれで、多数決をとり、結果をMed_flag、Sed_flagに出力する構成としても別の効果が得られる。
【0092】
このように、複数の異なるエッジ量算出手段を用いて対象画素のエッジを検出することにより、対象画素がエッジであるか否かの判断の精度を向上させることができ、補正もれや誤った補正を防止することができる。例えば、2種類の異なるエッジ量算出手段をそれぞれに対応した第1のエッジ判定手段によってエッジ判定を行い、その判定結果をさらに第2のエッジ判定手段によりOR条件で判定することによって、エッジの検出もれが低減され、それによって補正もれを防止することができる。また、第2のエッジ判定手段でAND条件で判定することによりエッジの誤った判定を低減することができ、これによって誤った補正を防止することができる。
【0093】
さらに、2n+1個(nは自然数)の異なるエッジ量算出手段を用いる場合には、各エッジ量算出手段に対応した第1のエッジ判定手段の判定結果を第2のエッジ判定手段を用いて多数決を以て判定することにより、エッジの検出もれや誤った判定を低減し、補正もれおよび誤補正を防止することができる。
【0094】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3について説明する。図14は、本発明の実施の形態3における画像読み取り装置のレジストずれの補正を行う回路のブロック図であり、図1に示す本発明の実施の形態1の画像読み取り装置と同一の構成要素については、同一の符号を付与し、その説明は省略する。
【0095】
上記画像読み取り装置1において、図1の実施の形態1と異なる点は、ウインドウ設定手段14内の対象画素のデータから演算を行い、補正値選択手段22で得られたを補正値の出力を抑制し、入力データをそのまま出力する例外処理を行う例外処理手段26を設けた点である。
【0096】
図15は本発明の実施の形態3における例外処理手段の構成を示す図である。例外処理手段26は図15に示すような構成になっており、網点画像に対する補正の誤差用防止のため、レジスト補正ウインドウ16内の基準位置とその前後の画素の輝度値の傾きの符号が反対でかつ輝度値の傾きの値の絶対値が閾値EXC_THを超える場合を例外処理の対象として、補正処理を行わないようにする信号、Excp_flagをアサートする。補正値選択手段22では、この信号がアサートされていると、例外処理として、実施の形態1で説明した処理を行わず、入力信号rm、gm、bmをCCDA_R、CCDA_G、CCDA_Bとしてそのまま出力する。
【0097】
このように、例外手段を備えたことにより、特に網点画像等におけるエッジの誤った判定を低減することが可能となり、誤補正を防止することができる。
【0098】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、レジストずれにより発生する黒文字、黒線のエッジ付近の赤色、青色もしくは緑色の滲みの発生を防止することが可能となり、画像読み取り処理の品質を向上することができる。
【0099】
また、複数の異なったエッジ判定手段を用いてエッジの検出を行うことにより、エッジ検出もれやエッジの誤判定によるレジストずれの補正もれや誤補正が防止され、それによって高精度でレジストずれを防止することができる。
【0100】
さらに、レジストずれに対する補正処理を禁止しうるように構成したことにより、特に網点画像の誤判定が低減でき、それによるレジストずれの誤補正の防止が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における画像読み取り装置のレジストずれ補正を行う回路のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1におけるレジスト補正ウインドウの座標を示す図
【図3】本発明の実施の形態1におけるエッジ量算出手段の構成を示す図
【図4】本発明の実施の形態1における上方向、下方向、左方向、右方向のエッジ量算出オペレータを示す図
【図5】本発明の実施の形態1におけるエッジ判定手段の構成を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における画像の座標を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における候補値選択手段の構成を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における補正値選択手段の構成を示す図
【図9】本発明の実施の形態2における画像読み取り装置のレジストずれ補正を行う回路のブロック図
【図10】本発明の実施の形態2における複数個のエッジ量算出手段の構成を示す図
【図11】本発明の実施の形態2における異なる2種類の上方向、下方向、左方向、右方向のエッジ量算出オペレータを示す図
【図12】本発明の実施の形態2における第1のエッジ判定手段の構成を示す図
【図13】本発明の実施の形態2における第2のエッジ判定手段の構成を示す図
【図14】本発明の実施の形態3における画像読み取り装置のレジストずれ補正を行う回路のブロック図
【図15】本発明の実施の形態3における例外処理手段の構成を示す図
【図16】従来の画像読み取り装置を正面から見た断面図
【図17】ラインイメージセンサの概略図
【図18】理想的なRGB各センサのエッジ部の輝度レベルと走査方向の関係を示す図
【図19】実際のRGB各センサのエッジ部の輝度レベルと走査方向の関係を示す図
【符号の説明】
14 ウインドウ設定手段
15 SRAM
16 レジスト補正ウインドウ
17 ウインドウRAMコントロール手段
18 エッジ量算出手段
19 エッジ判定手段
20 候補値選択手段
21 補正値演算手段
22 補正値選択手段
Claims (11)
- 原稿を走査し、前記原稿からの光を複数の色センサによって色分解して各色ごとの画像データを得る画像読み取り装置であって、
前記複数の色センサから出力された各色ごとの画像データに所定の大きさのウインドウを設定して移動させるウインドウ設定手段と、
前記各ウインドウ内の中心画素を処理の対象画素とし、前記対象画素が前記原稿のエッジ部の画素か否かを判別するエッジ判別手段と、
前記各ウインドウの対象画素が前記原稿のエッジ部の画素と判別された場合、基準色として定めた色のウインドウの中心画素輝度値g m と隣接画素輝度値g m-1 、他の色のウインドウの中心画素輝度値r m と他の色のウインドウの中心画素の両端の一方の隣接画素輝度値r m-1 と残る一方の隣接画素輝度値r m+1 を用いてずれ量δ=(r m −g m )/(g m −g m-1 )を算出し、−0.5<δ≦0のとき前記他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m+1 で補正し、0<δ≦0.5のとき前記他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m-1 で補正する補正手段と
を備えたことを特徴とする画像読み取り装置。 - 前記ウインドウ設定手段が設定する前記ウインドウが3画素×3画素のマトリックスであることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
- 前記エッジ判別手段は、前記各ウインドウ内の対象画素と隣接画素とによって前記対象画素のエッジ量を算出するエッジ量算出手段と、前記エッジ量算出手段によって算出されたエッジ量に基づいて前記対象画素における主走査方向および副走査方向のエッジの有無を判定するエッジ判定手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の画像読み取り装置。
- 前記補正手段は、基準色として定めた色のウインドウの対象画素と、他の色のウインドウの対象画素との間の前記ずれ量を算出する候補値選択手段と、前記候補値選択手段からの前記ずれ量に基づいて前記他の色のウインドウの対象画素の主走査方向および副走査方向への複数の補正値を算出する補正値演算手段と、前記補正値演算手段から出力された前記複数の補正値の中から、前記候補値選択手段から出力された前記ずれ量および前記エッジ判定手段から出力されたエッジ方向に対応した補正値を選択する補正値選択手段とを備えたことを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
- 前記補正値選択手段は、前記エッジ判定手段が前記対象画素の主走査方向および副走査方向の双方にエッジありと判定した場合に、前記対象画素の副走査方向に対応した補正値を選択することを特徴とする請求項4記載の画像読み取り装置。
- 前記色センサは3つ設けられ、前記補正手段は、前記3つの色センサの中心に配置された色センサの色を基準色に設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像読み取り装置。
- 前記3個の色センサは、赤色センサ、緑色センサ、青色センサの順に配列されており、前記基準色は前記緑色センサの色であることを特徴とする請求項6記載の画像読み取り装置。
- 原稿を走査し、前記原稿からの光を複数の色センサによって色分解して各色ごとの画像データを得る画像読み取り装置であって、
前記複数の色センサから出力された各色ごとの画像データに所定の大きさのウインドウを設定して移動させるウインドウ設定手段と、
前記各ウインドウの中心画素を処理の対象画素とし、前記各ウインドウ内の対象画素と隣接画素とに基づいて対象画素のエッジ量を算出する複数のエッジ量算出手段と、
前記複数のエッジ量算出手段によって算出されたエッジ量に基づいて前記対象画素に対する主走査方向および副走査方向のエッジの有無を判定するエッジ判定手段と、
前記各ウインドウの前記対象画素が前記原稿のエッジ部の画素として判別された場合、基準色として定めた色のウインドウの中心画素輝度値g m と隣接画素輝度値g m-1 、他の色のウインドウの中心画素輝度値r m と他の色のウインドウの中心画素の両端の一方の隣接画素輝度値r m-1 と残る一方の隣接画素輝度値r m+1 を用いてずれ量δ=(r m −g m )/(g m −g m-1 )を算出し、−0.5<δ≦0のとき前記他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m+1 で補正し、0<δ≦0.5のとき前記他の色のウインドウの対象画素の輝度値r m をr m =(1−δ)r m +δr m-1 で補正する補正手段とを備えたことを特徴とする画像読み取り装置。 - 前記複数のエッジ量算出手段は第1および第2のエッジ量算出手段からなり、前記エッジ判定手段は、第1のエッジ量算出手段からのエッジ量と前記第2のエッジ量算出手段からのエッジ量の双方がエッジであることを示す場合に、前記対象画素をエッジ部の画素と判定することを特徴とする請求項8記載の画像読み取り装置。
- 前記複数のエッジ量算出手段は第1および第2のエッジ量算出手段からなり、前記エッジ判定手段は、第1のエッジ量算出手段からのエッジ量と前記第2のエッジ量算出手段からのエッジ量の少なくとも一方がエッジであることを示す場合に、前記対象画素をエッジ部の画素と判定することを特徴とする請求項8記載の画像読み取り装置。
- 前記複数のエッジ量算出手段は3以上の奇数個のエッジ量算出手段からなり、前記エッジ判定手段は、過半数の前記エッジ量算出手段からのエッジ量がエッジであることを示す場合に、前記対象画素をエッジ部の画素と判定することを特徴とする請求項8記載の画像読み取り装置。
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